説明

コンテンツ提供装置及びコンテンツ提供方法

【課題】未知の携帯端末について、適切な表示態様でコンテンツを提供することができるコンテンツ提供装置及びコンテンツ提供方法を提供すること。
【解決手段】コンテンツ提供装置1は、準備ページ送信部145により、取得された前記端末情報が一時表示態様DB132に記憶されていないと第2判定部144により判定された場合に、リクエスト要求情報を送信した携帯端末2に、当該携帯端末2の個体識別情報及び表示態様情報をコンテンツ提供装置1に対して送信させるスクリプトを含みリクエスト要求情報を自動的に送信させる準備ページを送信し、一時表示態様情報登録部146により、リクエスト要求情報を送信した携帯端末2から、当該携帯端末の個体識別情報及び表示態様情報を受信し、当該個体識別情報及び当該表示態様情報と、ユーザエージェント文字列とを関連付けて一時表示態様DB132に記憶させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテンツ提供装置及びコンテンツ提供方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯端末の普及に伴い、携帯端末に対してコンテンツを提供するサイトが増加している。
ここで、携帯端末はPC等の固定端末に対して表示画面が小さいため、携帯端末に対して提供されるコンテンツは、この表示画面に合わせて表示態様等を調整することが行われている。
【0003】
例えば、特許文献1では、データの送信先が携帯端末であると判定した場合に、当該データを携帯端末の表示画面に適合するように調整する技術が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−273954号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、近年、携帯端末の機種が多様となり、さらに、携帯端末の世代交代が行われているため、携帯端末の表示画面の大きさや処理速度等の仕様も多種多様となっている。
【0006】
これに対して、特許文献1で提案されているように、データの送信先が携帯端末か否かを判定しただけでは、多種多様な携帯端末それぞれに対して、適切な表示態様でコンテンツを提供することができない。
【0007】
そこで、例えば、携帯端末の機種ごとにコンテンツの表示態様を予め定義しておき、携帯端末からコンテンツの取得要求を受信したことに応じて携帯端末の機種を判定し、判定された機種に基づいてコンテンツの表示態様を決定することが提案されている。
【0008】
しかしながら、例えば新規に発売される携帯端末等は、発売前や発売当日に仕様を入手することが困難である。さらに、携帯端末の機種ごとにコンテンツの表示態様を予め定義するには、携帯端末を入手して実際の表示態様等を調整する必要がある。よって、新規に発売される携帯端末等について、発売前や発売当日にコンテンツの表示態様を定義することは、困難である。
【0009】
そして、新規に発売される携帯端末等、コンテンツの表示態様を予め定義されていない携帯端末については、コンテンツの取得要求を受信した場合の機種の判定において、未知の携帯端末と判定されてしまう。したがって、新規に発売される携帯端末等の未知の携帯端末について、適切な表示態様でコンテンツを提供することができないおそれがある。
【0010】
本発明は、未知の携帯端末について、適切な表示態様でコンテンツを提供することができるコンテンツ提供装置及びコンテンツ提供方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
(1)携帯端末にコンテンツを提供するコンテンツ提供装置であって、携帯端末の種別を示す端末情報と、前記コンテンツの表示態様情報とを関連付けて記憶する表示態様情報記憶手段と、携帯端末の識別情報と、前記端末情報と、前記コンテンツの表示態様情報とを関連付けて一時的に記憶する一時表示態様情報記憶手段と、携帯端末から前記コンテンツのリクエスト要求情報を受信するリクエスト受信手段と、受信された前記リクエスト要求情報から前記端末情報を取得する端末情報取得手段と、取得された前記端末情報が前記表示態様情報記憶手段に記憶されているか否かを判定する第1判定手段と、取得された前記端末情報が前記表示態様情報記憶手段に記憶されていないと前記第1判定手段により判定された場合に、当該端末情報が前記一時表示態様情報記憶手段に記憶されているか否かを判定する第2判定手段と、取得された前記端末情報が前記一時表示態様情報記憶手段に記憶されていないと前記第2判定手段により判定された場合に、当該携帯端末の識別情報及び表示態様情報を前記コンテンツ提供装置に対して送信させるスクリプトを含み、前記携帯端末からのリクエスト要求情報を自動的に前記携帯端末から送信させる準備ページを前記リクエスト要求情報を送信した携帯端末に送信する準備ページ送信手段と、前記リクエスト要求情報を送信した携帯端末から、当該携帯端末の識別情報及び表示態様情報を受信し、当該識別情報及び当該表示態様情報と、取得された前記端末情報とを関連付けて前記一時表示態様情報記憶手段に記憶させる一時表示態様情報登録手段と、取得した前記端末情報が前記表示態様情報記憶手段に記憶されていると前記第1判定手段により判定された場合又は取得した前記端末情報が前記一時表示態様情報記憶手段に記憶されていると前記第2判定手段により判定された場合に、前記表示態様情報記憶手段又は前記一時表示態様情報記憶手段に記憶されている前記表示態様情報に基づいて、コンテンツの表示態様を最適化し、当該コンテンツを前記リクエスト要求情報を送信した携帯端末に送信するコンテンツ送信手段と、を備えるコンテンツ提供装置。
【0012】
(1)のコンテンツ提供装置は、リクエスト受信手段により、携帯端末からコンテンツのリクエスト要求情報を受信し、端末情報取得手段により、受信されたリクエスト要求情報から端末情報を取得し、第1判定手段により、取得された端末情報が表示態様情報記憶手段に記憶されているか否かを判定し、第2判定手段により、取得された端末情報が表示態様情報記憶手段に記憶されていないと第1判定手段により判定された場合に、当該端末情報が一時表示態様情報記憶手段に記憶されているか否かを判定する。また、(1)のコンテンツ提供装置は、準備ページ送信手段により、取得された端末情報が一時表示態様情報記憶手段に記憶されていないと第2判定手段により判定された場合に、当該携帯端末の識別情報及び表示態様情報を前記コンテンツ提供装置に対して送信させるスクリプトを含み、携帯端末からのリクエスト要求情報を自動的に当該携帯端末から送信させる準備ページをリクエスト要求情報を送信した携帯端末に送信し、一時表示態様情報登録手段により、リクエスト要求情報を送信した携帯端末から、当該携帯端末の識別情報及び表示態様情報を受信し、当該識別情報及び当該表示態様情報と、取得された端末情報とを関連付けて一時表示態様情報記憶手段に記憶させる。また、(1)のコンテンツ提供装置は、コンテンツ送信手段により、取得した端末情報が表示態様情報記憶手段に記憶されていると第1判定手段により判定された場合又は取得した端末情報が一時表示態様情報記憶手段に記憶されていると第2判定手段により判定された場合に、表示態様情報記憶手段又は一時表示態様情報記憶手段に記憶されている表示態様情報に基づいて、コンテンツの表示態様を最適化し、当該コンテンツをリクエスト要求情報を送信した携帯端末に送信する。
【0013】
(1)のコンテンツ提供装置が準備ページを送信する場合、携帯端末の端末情報は、表示態様情報記憶手段と一時表示態様情報記憶手段に記憶されていない状態である。つまり、当該携帯端末がコンテンツのリクエスト要求情報を(1)のコンテンツ提供装置に対して初めて送信した状態である。この場合、(1)のコンテンツ提供装置は、準備ページを携帯端末に送信し、その後、当該携帯端末の識別情報及び表示態様情報を受信し、当該識別情報及び当該表示態様情報と取得された前記端末情報とを関連付けて一時表示態様情報記憶手段に記憶させる。この状態において、携帯端末は、準備ページに基づいてリクエスト要求情報を自動的に送信するので、(1)のコンテンツ提供装置は、一時表示態様情報記憶手段に記憶された表示態様情報に基づいてコンテンツの表示態様を最適化することが可能になる。このように、携帯端末は、初めてコンテンツのリクエスト要求情報を送信した場合であっても、表示態様が最適化された状態でコンテンツを表示させることができるので、(1)のコンテンツ提供装置は、未知の携帯端末について、適切な表示態様でコンテンツを提供することができる。
【0014】
(2)前記一時表示態様情報記憶手段に記憶されている端末情報について、同一の端末情報ごとに集計し、集計された端末情報の数が所定数以上の場合、当該端末情報と、当該端末情報に関連付けられている前記コンテンツの表示態様情報とを前記表示態様情報記憶手段に記憶させるとともに、前記一時表示態様情報記憶手段から、当該端末情報と、当該端末情報に関連付けられている前記コンテンツの表示態様情報及び前記携帯端末の識別情報とを消去させる記憶情報更新手段、を備える(1)に記載のコンテンツ提供装置。
【0015】
(2)のコンテンツ提供装置は、記憶情報更新手段により、一時表示態様情報記憶手段に記憶されている端末情報について、同一の端末情報ごとに集計し、集計された端末情報の数が所定数以上の場合、当該端末情報と、当該端末情報に関連付けられているコンテンツの表示態様情報とを表示態様情報記憶手段に記憶させるとともに、一時表示態様情報記憶手段から、当該端末情報と、当該端末情報に関連付けられているコンテンツの表示態様情報及び携帯端末の識別情報とを消去させる。
【0016】
集計された端末情報の数が所定数以上であることは、複数の携帯端末から取得された端末情報が同一であることを示している。ところで、端末情報は偽装が可能であるが、端末情報を偽装してコンテンツのリクエスト要求を行う携帯端末の数は、端末情報を偽装しないでコンテンツのリクエスト要求を行う携帯端末の数に比べて極めて小さい。つまり、集計された端末情報の数が所定数以上である場合、当該端末情報は、携帯端末の実際の端末情報である可能性が高い。以上によれば、(2)のコンテンツ提供装置は、端末情報の数が所定数以上の端末情報を表示態様情報記憶手段に記憶させることにより、当該端末情報を有する携帯端末であって、初めてリクエスト要求情報を送信した携帯端末に対して、準備ページを送信することなく、最適化されたコンテンツを提供することができる。
【0017】
(3)コンテンツ提供装置が携帯端末にコンテンツを提供するコンテンツ提供方法であって、前記コンテンツ提供装置は、携帯端末の種別を示す端末情報と、前記コンテンツの表示態様情報とを関連付けて記憶する表示態様情報記憶手段と、携帯端末の識別情報と、前記端末情報と、前記コンテンツの表示態様情報とを関連付けて一時的に記憶する一時表示態様情報記憶手段と、を備え、前記コンテンツ提供方法は、携帯端末から前記コンテンツのリクエスト要求情報を受信するリクエスト受信ステップと、受信された前記リクエスト要求情報から前記端末情報を取得する端末情報取得ステップと、取得された前記端末情報が前記表示態様情報記憶手段に記憶されているか否かを判定する第1判定ステップと、取得された前記端末情報が前記表示態様情報記憶手段に記憶されていないと前記第1判定ステップにおいて判定された場合に、当該端末情報が前記一時表示態様情報記憶手段に記憶されているか否かを判定する第2判定ステップと、取得された前記端末情報が前記一時表示態様情報記憶手段に記憶されていないと前記第2判定ステップにおいて判定された場合に、当該携帯端末の識別情報及び表示態様情報を前記コンテンツ提供装置に対して送信させるスクリプトを含み、前記携帯端末からのリクエスト要求情報を自動的に前記携帯端末から送信させる準備ページを前記リクエスト要求情報を送信した携帯端末に送信する準備ページ送信ステップと、前記リクエスト要求情報を送信した携帯端末から、当該携帯端末の識別情報及び表示態様情報を受信し、当該識別情報及び当該表示態様情報と、取得された前記端末情報とを関連付けて前記一時表示態様情報記憶手段に記憶させる一時表示態様情報登録ステップと、取得した前記端末情報が前記表示態様情報記憶手段に記憶されていると前記第1判定ステップにおいて判定された場合又は取得した前記端末情報が前記一時表示態様情報記憶手段に記憶されていると前記第2判定ステップにおいて判定された場合に、前記表示態様情報記憶手段又は前記一時表示態様情報記憶手段に記憶されている前記表示態様情報に基づいて、コンテンツの表示態様を最適化し、当該コンテンツを前記リクエスト要求情報を送信した携帯端末に送信するコンテンツ送信ステップと、を含むコンテンツ提供方法。
【0018】
このコンテンツ提供方法によれば、(1)に係る発明と同様の効果を奏する。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、未知の携帯端末について、適切な表示態様でコンテンツを提供することができるコンテンツ提供装置及びコンテンツ提供方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本実施形態に係るコンテンツ提供装置の機能概要を示す図である。
【図2】本実施形態に係るコンテンツ提供装置において、携帯端末にコンテンツを提供する処理の流れを示すフローチャートである。
【図3】本実施形態に係るコンテンツ提供装置において、表示態様DB及び一時表示態様DBを更新する処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係るコンテンツ提供装置1の機能概要を示す図である。コンテンツ提供装置1は、携帯端末からコンテンツ(Webページ)の閲覧要求を受けた場合に、この携帯端末に最適化されたコンテンツを出力するサーバである。
コンテンツ提供装置1は、携帯端末2と通信ネットワークによって通信可能に接続されている。
【0022】
本実施形態は、コンピュータ(コンテンツ提供装置1、携帯端末2)及びその周辺装置に適用される。本実施形態における各部は、コンピュータ及びその周辺装置が備えるハードウェア並びに当該ハードウェアを制御するソフトウェアによって構成される。
【0023】
上記ハードウェアには、制御部としてのCPU(Central Processing Unit)の他、記憶部、通信装置、表示装置及び入力装置が含まれる。記憶部としては、例えば、メモリ(RAM:Random Access Memory、ROM:Read Only Memory等)、ハードディスクドライブ(HDD:Hard Disk Drive)及び光ディスク(CD:Compact Disk、DVD:Digital Versatile Disk等)ドライブが挙げられる。通信装置としては、例えば、各種有線及び無線インターフェース装置が挙げられる。表示装置としては、例えば、液晶ディスプレイやプラズマディスプレイ等の各種ディスプレイが挙げられる。入力装置としては、例えば、キーボード及びポインティング・デバイス(マウス、トラッキングボール等)が挙げられる。
【0024】
上記ソフトウェアには、上記ハードウェアを制御するコンピュータ・プログラムやデータが含まれる。コンピュータ・プログラムやデータは、記憶部により記憶され、制御部により適宜実行、参照される。また、コンピュータ・プログラムやデータは、通信回線を介して配布されることも可能であり、CD−ROM等のコンピュータ可読媒体に記録して配布されることも可能である。
【0025】
コンテンツ提供装置1は、このコンテンツ提供装置1の機能に関する情報を表示する表示部11と、操作者から直接的な入力を受け付ける操作部12と、本発明の機能を実行するプログラム(図示省略)等を記憶する記憶部13と、コンテンツ提供装置1に係る各機能を統括的に制御する制御部14と、を備える。
【0026】
表示部11は、例えば、キーボード及びポインティング・デバイス(マウス、トラッキングボール等)により実装される。
操作部12は、例えば、液晶ディスプレイやプラズマディスプレイ等の各種ディスプレイにより実装される。
【0027】
記憶部13は、上述の各種プログラムの他に、携帯端末2に提供するためのコンテンツを記憶する。また、記憶部13は、表示態様情報記憶手段としての表示態様DB131と、一時表示態様情報記憶手段としての一時表示態様DB132とを備える。
【0028】
表示態様DB131は、携帯端末2の種別を示す端末情報としてのユーザエージェント文字列と、コンテンツの表示態様情報とを関連付けて記憶する。
【0029】
一時表示態様DB132は、携帯端末2の識別情報としての個体識別情報(uid)と、ユーザエージェント文字列と、コンテンツの表示態様情報とを関連付けて一時的に記憶する。
【0030】
制御部14は、リクエスト受信手段としてのリクエスト受信部141と、端末情報取得手段としての端末情報取得部142と、第1判定手段としての第1判定部143と、第2判定手段としての第2判定部144と、準備ページ送信手段としての準備ページ送信部145と、一時表示態様情報登録手段としての一時表示態様情報登録部146と、コンテンツ送信手段としてのコンテンツ送信部147と、記憶情報更新手段としての記憶情報更新部148とを備える。
【0031】
リクエスト受信部141は、携帯端末2から、コンテンツの取得要求を示すリクエスト要求情報を受信する。このリクエスト要求情報には、このリクエスト要求情報を送信した携帯端末2のユーザエージェント文字列が含まれている。
【0032】
端末情報取得部142は、リクエスト受信部141により受信されたリクエスト要求情報から携帯端末2のユーザエージェント文字列を取得する。
【0033】
第1判定部143は、端末情報取得部142により取得されたユーザエージェント文字列が表示態様DB131に記憶されているか否かを判定する。
【0034】
第2判定部144は、端末情報取得部142により取得されたユーザエージェント文字列が表示態様DB131に記憶されていないと第1判定部143により判定された場合に、当該ユーザエージェント文字列が一時表示態様DB132に記憶されているか否かを判定する。
【0035】
準備ページ送信部145は、端末情報取得部142により取得されたユーザエージェント文字列が一時表示態様DB132に記憶されていないと第2判定部144により判定された場合に、当該ユーザエージェント文字列に対応し、かつ、リクエスト要求を送信した携帯端末2に、準備ページを送信する。この準備ページには、携帯端末2の個体識別情報及び表示態様情報をコンテンツ提供装置1に送信するスクリプトを含み、ユーザからの明示的な指示を受け付けることなく自動的にコンテンツのリクエスト要求情報を当該携帯端末2からコンテンツ提供装置1に送信させるページである。また、この準備ページには、ユーザに待機を促す文字列が含まれている。例えば、携帯端末2は、この準備ページを受信すると、ディスプレイに「しばらくおまちください」等のメッセージを表示させる。
【0036】
一時表示態様情報登録部146は、リクエスト要求情報を送信した携帯端末2であって、コンテンツ提供装置1から準備ページを受信した携帯端末2から、当該携帯端末2の個体識別情報及び表示態様情報を受信し、当該個体識別情報及び表示態様情報と、端末情報取得部142により取得されたユーザエージェント文字列とを関連付けて一時表示態様DB132に記憶させる。
【0037】
コンテンツ送信部147は、端末情報取得部142により取得されたユーザエージェント文字列が表示態様DB131に記憶されていると第1判定部143により判定された場合、表示態様DB131に記憶されている表示態様情報に基づいて、コンテンツの表示態様を最適化して、当該コンテンツをリクエスト要求情報を送信した携帯端末2に送信する。
【0038】
また、コンテンツ送信部147は、端末情報取得部142により取得されたユーザエージェント文字列が一時表示態様DB132に記憶されていると第2判定部144により判定された場合に、一時表示態様DB132に記憶されている表示態様情報に基づいて、コンテンツの表示態様を最適化して、当該コンテンツをリクエスト要求情報を送信した携帯端末2に送信する。
【0039】
記憶情報更新部148は、一時表示態様DB132に記憶されているユーザエージェント文字列について、定期的に同一のユーザエージェント文字列ごとに集計する。そして、記憶情報更新部148は、集計されたユーザエージェント文字列の数が所定数以上の場合、当該ユーザエージェント文字列と、当該ユーザエージェント文字列に関連付けられているコンテンツの表示態様情報とを表示態様DB131に記憶させるとともに、一時表示態様DB132から、当該ユーザエージェント文字列と、当該ユーザエージェント文字列に関連付けられているコンテンツの表示態様情報及び個体識別情報とを消去させる。
【0040】
[フローチャート]
続いて、コンテンツ提供装置1における処理の流れについて説明する。
図2は、本実施形態に係るコンテンツ提供装置1において、携帯端末2にコンテンツを提供する処理の流れを示すフローチャートである。
【0041】
ステップS1において、制御部14(リクエスト受信部141)は、携帯端末2から、コンテンツのリクエスト要求情報を受信する。
ステップS2において、制御部14(端末情報取得部142)は、ステップS1において受信したリクエスト要求情報から携帯端末2のユーザエージェント文字列を取得する。
【0042】
ステップS3において、制御部14(第1判定部143)は、ステップS2において取得されたユーザエージェント文字列が表示態様DB131に記憶されているか否かを判定する。制御部14(第1判定部143)は、この判定がYESの場合(ユーザエージェント文字列が記憶されている場合)、ステップS7に処理を移し、この判定がNOの場合(ユーザエージェント文字列が記憶されていない場合)、ステップS4へ処理を移す。
【0043】
ステップS4において、制御部14(第2判定部144)は、ステップS2において取得されたユーザエージェント文字列が一時表示態様DB132に記憶されているか否かを判定する。制御部14(第2判定部144)は、この判定がYESの場合(ユーザエージェント文字列が記憶されている場合)、ステップS7に処理を移し、この判定がNOの場合(ユーザエージェント文字列が記憶されていない場合)、ステップS5に処理を移す。
【0044】
ステップS5において、制御部14(準備ページ送信部145)は、リクエスト要求情報を送信した携帯端末2に準備ページを送信する。この準備ページは、当該携帯端末2の個体識別情報及び表示態様情報をコンテンツ提供装置1に送信させるスクリプトを含み、携帯端末2からのリクエスト要求情報を自動的に当該携帯端末2からコンテンツ提供装置1に送信させるWebページである。
【0045】
ステップS6において、制御部14(一時表示態様情報登録部146)は、ステップS5において送信された準備ページを介してリクエスト要求情報を送信した携帯端末2から、当該携帯端末2の個体識別情報及び表示態様情報を受信し、当該個体識別情報及び表示態様情報と、ステップS2において取得されたユーザエージェント文字列とを関連付けて一時表示態様DB132に記憶させる。この処理が終了すると、制御部14は、ステップS1に処理を移す。
【0046】
ステップS7において、制御部14(コンテンツ送信部147)は、ステップS2において取得した携帯端末2のユーザエージェント文字列が、ステップS3において表示態様DB131に記憶されていると判定された場合又はステップS4において一時表示態様DB132に記憶されていると判定された場合に、表示態様DB131又は一時表示態様DB132に記憶されている表示態様情報に基づいてコンテンツの表示態様を最適化してリクエスト要求を送信した携帯端末2に送信する。この処理が終了すると、制御部14は、本フローチャートに係る処理を終了する。
【0047】
図3は、本実施形態に係るコンテンツ提供装置1において、表示態様DB131及び一時表示態様DB132を更新する処理の流れを示すフローチャートである。なお、この処理は定期的に行われるものとする。
【0048】
ステップS11において、制御部14(記憶情報更新部148)は、一時表示態様DB132に記憶されているユーザエージェント文字列について、同一のユーザエージェント文字列ごとに集計する。
【0049】
ステップS12において、制御部14(記憶情報更新部148)は、集計されたユーザエージェント文字列の数が所定数以上のユーザエージェント文字列を特定する。
【0050】
ステップS13において、制御部14(記憶情報更新部148)は、ステップS12において特定されたユーザエージェント文字列と、当該ユーザエージェント文字列に関連付けられているコンテンツの表示態様情報とを表示態様DB131に記憶させる。
【0051】
ステップS14において、制御部14(記憶情報更新部148)は、一時表示態様DB132から、ステップS12において特定されたユーザエージェント文字列と、当該ユーザエージェント文字列に関連付けられているコンテンツの表示態様情報及び個体識別情報とを消去させる。
【0052】
以上、本実施形態によれば、コンテンツ提供装置1は、リクエスト受信部141により、携帯端末2からコンテンツのリクエスト要求情報を受信し、端末情報取得部142により、受信されたリクエスト要求情報からユーザエージェント文字列を取得し、第1判定部143により、取得されたユーザエージェント文字列が表示態様DB131に記憶されているか否かを判定し、第2判定部144により、取得されたユーザエージェント文字列が表示態様DB131に記憶されていないと第1判定部143により判定された場合に、当該ユーザエージェント文字列が一時表示態様DB132に記憶されているか否かを判定する。また、コンテンツ提供装置1は、準備ページ送信部145により、取得されたユーザエージェント文字列が一時表示態様DB132に記憶されていないと第2判定部144により判定された場合に、リクエスト要求情報を送信した携帯端末2に、当該携帯端末2の個体識別情報及び表示態様情報をコンテンツ提供装置1に対して送信させるスクリプトを含み、リクエスト要求情報を自動的に送信させる準備ページを送信し、一時表示態様情報登録部146により、リクエスト要求情報を送信した携帯端末2から、当該携帯端末2の個体識別情報及び表示態様情報を受信し、当該個体識別情報及び当該表示態様情報と、取得されたユーザエージェント文字列とを関連付けて一時表示態様DB132に記憶させる。また、コンテンツ提供装置1は、コンテンツ送信部147により、取得したユーザエージェント文字列が表示態様DB131に記憶されていると第1判定部143により判定された場合又は取得したユーザエージェント文字列が一時表示態様DB132に記憶されていると第2判定部144により判定された場合に、表示態様DB131又は一時表示態様DB132に記憶されている表示態様情報に基づいて、コンテンツの表示態様を最適化し、当該コンテンツをリクエスト要求情報を送信した携帯端末2に送信する。
【0053】
コンテンツ提供装置1が準備ページを送信する場合、携帯端末2のユーザエージェント文字列は、表示態様DB131と一時表示態様DB132に記憶されていない状態である。つまり、当該携帯端末2がコンテンツのリクエスト要求情報を初めて送信した状態である。この場合に、コンテンツ提供装置1は、準備ページを携帯端末2に送信して、当該携帯端末2の個体識別情報及び表示態様情報を受信し、当該個体識別情報及び当該表示態様情報と、取得されたユーザエージェント文字列とを関連付けて一時表示態様DB132に記憶させる。この状態において、携帯端末2は、準備ページに基づいてリクエスト要求情報を自動的に送信するので、コンテンツ提供装置1は、一時表示態様DB132に記憶された表示態様情報に基づいてコンテンツの表示態様を最適化することが可能になる。このように、携帯端末2は、初めてコンテンツのリクエスト要求情報を送信した場合であっても、表示態様が最適化された状態でコンテンツを表示させることができるので、コンテンツ提供装置は、未知の携帯端末2について、適切な表示態様でコンテンツを提供することができる。
【0054】
また、コンテンツ提供装置1は、記憶情報更新部148により、一時表示態様情報記憶手段に記憶されているユーザエージェント文字列について、同一のユーザエージェント文字列ごとに集計し、集計されたユーザエージェント文字列の数が所定数以上の場合、当該ユーザエージェント文字列と、当該ユーザエージェント文字列に関連付けられているコンテンツの表示態様情報とを表示態様DB131に記憶させるとともに、一時表示態様DB132から、当該ユーザエージェント文字列と、当該ユーザエージェント文字列に関連付けられているコンテンツの表示態様情報及び携帯端末2の個体識別情報とを消去させる。
【0055】
集計されたユーザエージェント文字列の数が所定数以上であることは、複数の携帯端末2から取得されたユーザエージェント文字列が同一であることを示している。ところで、ユーザエージェント文字列は偽装が可能であるが、ユーザエージェント文字列を偽装してコンテンツのリクエスト要求を行う携帯端末2の数は、ユーザエージェント文字列を偽装しないでコンテンツのリクエスト要求を行う携帯端末2の数に比べて極めて小さい。つまり、集計されたユーザエージェント文字列の数が所定数以上である場合、当該ユーザエージェント文字列は、実際の携帯端末2のユーザエージェント文字列である可能性が高い。以上によれば、コンテンツ提供装置1は、ユーザエージェント文字列の数が所定数以上のユーザエージェント文字列を表示態様DB131に記憶させることにより、当該ユーザエージェント文字列を有する携帯端末2であって、初めてリクエスト要求情報を送信した携帯端末2に対して、準備ページを送信することなく、最適化されたコンテンツを提供することができる。
【0056】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前述した実施形態に限るものではない。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
【符号の説明】
【0057】
1 コンテンツ提供装置
2 携帯端末
11 表示部
12 操作部
13 記憶部
14 制御部
131 表示態様DB
132 一時表示態様DB
141 リクエスト受信部
142 端末情報取得部
143 第1判定部
144 第2判定部
145 準備ページ送信部
146 一時表示態様情報登録部
147 コンテンツ送信部
148 記憶情報更新部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯端末にコンテンツを提供するコンテンツ提供装置であって、
携帯端末の種別を示す端末情報と、前記コンテンツの表示態様情報とを関連付けて記憶する表示態様情報記憶手段と、
携帯端末の識別情報と、前記端末情報と、前記コンテンツの表示態様情報とを関連付けて一時的に記憶する一時表示態様情報記憶手段と、
携帯端末から前記コンテンツのリクエスト要求情報を受信するリクエスト受信手段と、
受信された前記リクエスト要求情報から前記端末情報を取得する端末情報取得手段と、
取得された前記端末情報が前記表示態様情報記憶手段に記憶されているか否かを判定する第1判定手段と、
取得された前記端末情報が前記表示態様情報記憶手段に記憶されていないと前記第1判定手段により判定された場合に、当該端末情報が前記一時表示態様情報記憶手段に記憶されているか否かを判定する第2判定手段と、
取得された前記端末情報が前記一時表示態様情報記憶手段に記憶されていないと前記第2判定手段により判定された場合に、当該携帯端末の識別情報及び表示態様情報を前記コンテンツ提供装置に対して送信させるスクリプトを含み、前記携帯端末からのリクエスト要求情報を自動的に前記携帯端末から送信させる準備ページを前記リクエスト要求情報を送信した携帯端末に送信する準備ページ送信手段と、
前記リクエスト要求情報を送信した携帯端末から、当該携帯端末の識別情報及び表示態様情報を受信し、当該識別情報及び当該表示態様情報と、取得された前記端末情報とを関連付けて前記一時表示態様情報記憶手段に記憶させる一時表示態様情報登録手段と、
取得した前記端末情報が前記表示態様情報記憶手段に記憶されていると前記第1判定手段により判定された場合又は取得した前記端末情報が前記一時表示態様情報記憶手段に記憶されていると前記第2判定手段により判定された場合に、前記表示態様情報記憶手段又は前記一時表示態様情報記憶手段に記憶されている前記表示態様情報に基づいて、コンテンツの表示態様を最適化し、当該コンテンツを前記リクエスト要求情報を送信した携帯端末に送信するコンテンツ送信手段と、
を備えるコンテンツ提供装置。
【請求項2】
前記一時表示態様情報記憶手段に記憶されている端末情報について、同一の端末情報ごとに集計し、集計された端末情報の数が所定数以上の場合、当該端末情報と、当該端末情報に関連付けられている前記コンテンツの表示態様情報とを前記表示態様情報記憶手段に記憶させるとともに、前記一時表示態様情報記憶手段から、当該端末情報と、当該端末情報に関連付けられている前記コンテンツの表示態様情報及び前記携帯端末の識別情報とを消去させる記憶情報更新手段、
を備える請求項1に記載のコンテンツ提供装置。
【請求項3】
コンテンツ提供装置が携帯端末にコンテンツを提供するコンテンツ提供方法であって、
前記コンテンツ提供装置は、携帯端末の種別を示す端末情報と、前記コンテンツの表示態様情報とを関連付けて記憶する表示態様情報記憶手段と、
携帯端末の識別情報と、前記端末情報と、前記コンテンツの表示態様情報とを関連付けて一時的に記憶する一時表示態様情報記憶手段と、を備え、
前記コンテンツ提供方法は、
携帯端末から前記コンテンツのリクエスト要求情報を受信するリクエスト受信ステップと、
受信された前記リクエスト要求情報から前記端末情報を取得する端末情報取得ステップと、
取得された前記端末情報が前記表示態様情報記憶手段に記憶されているか否かを判定する第1判定ステップと、
取得された前記端末情報が前記表示態様情報記憶手段に記憶されていないと前記第1判定ステップにおいて判定された場合に、当該端末情報が前記一時表示態様情報記憶手段に記憶されているか否かを判定する第2判定ステップと、
取得された前記端末情報が前記一時表示態様情報記憶手段に記憶されていないと前記第2判定ステップにおいて判定された場合に、当該携帯端末の識別情報及び表示態様情報を前記コンテンツ提供装置に対して送信させるスクリプトを含み、前記携帯端末からのリクエスト要求情報を自動的に前記携帯端末から送信させる準備ページを前記リクエスト要求情報を送信した携帯端末に送信する準備ページ送信ステップと、
前記リクエスト要求情報を送信した携帯端末から、当該携帯端末の識別情報及び表示態様情報を受信し、当該識別情報及び当該表示態様情報と、取得された前記端末情報とを関連付けて前記一時表示態様情報記憶手段に記憶させる一時表示態様情報登録ステップと、
取得した前記端末情報が前記表示態様情報記憶手段に記憶されていると前記第1判定ステップにおいて判定された場合又は取得した前記端末情報が前記一時表示態様情報記憶手段に記憶されていると前記第2判定ステップにおいて判定された場合に、前記表示態様情報記憶手段又は前記一時表示態様情報記憶手段に記憶されている前記表示態様情報に基づいて、コンテンツの表示態様を最適化し、当該コンテンツを前記リクエスト要求情報を送信した携帯端末に送信するコンテンツ送信ステップと、
を含むコンテンツ提供方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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