説明

コンテンツ管理システムおよび方法

【課題】 視聴されないコンテンツの複製による通信網とサーバの負荷を回避すると共に、同一コンテンツファイルを視聴することによる視聴数の制限やサーバの負荷集中による品質劣化を回避する。
【解決手段】 本発明は、加入者が新たなコンテンツを入手し、他の加入者に対しても該コンテンツの共有を許可する場合に、該加入者のVMは、クラウドサーバ上にコンテンツの所有権と閲覧許可を管理する権利サーバに対して、該コンテンツに関するエントリの追加を要求し、権利サーバにおいて、コンテンツ毎にエントリを有し、該エントリには、コンテンツの所有権を持つ加入者、コンテンツ視聴に対する視聴許可、他の加入者のVMからも共有できることを示す共有許可の各項目からなる情報を管理する権利テーブルに、要求されたコンテンツのエントリを追加すると共に、共有許可の項目に「共有許可」を登録する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテンツ管理システムおよび方法に係り、特に、コンテンツをネットワークを介して配信し、視聴するシステムにおけるネットワークとサーバプラットフォームの負荷を軽減するためのコンテンツ管理システムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のコンテンツ管理システムは、コンテンツファイルが管理されていて、加入者端末の要求によってコンテンツファイルがダウンロードされ、加入者端末において、当該コンテンツファイルを再生ソフトウエアを利用して再生していた。この場合、加入者が実際にコンテンツを視聴するしないにかかわらず、要求に対してダウンロードの処理が行われるため、ネットワークと配信サーバに対して、要求数に比例したネットワークへの負荷がかかっていた。実際に視聴されることのないコンテンツファイルを通信させるため、その分の負荷が余分と考えられる。
【0003】
例えば、図1において、端末B、Cはコンテンツファイルをダウンロードするものの、加入者は実際にはコンテンツを視聴しないため、コンテンツファイルは使用されず、通信網とサーバに無用な負荷がかかったと考えられる。
また、P2P型の配信システムでも、図2に示すように、コンテンツファイルは加入者が要求するごとに、ネットワークを介して複製されるため、ユーザの要求数に比例した負荷が発生していた。従って、この場合も、実際に視聴されることのないコンテンツファイルを通信させるため、その分の負荷が余分と考えられる。特にP2P型の配信システムでは、コンテンツファイルが加入者端末間で複製処理されるため、ネットワークへの負荷はネットワークのアクセス部分とコア部分を折り返す構造となるため、クライアントサーバ型の配信システムよりも大きくなる(例えば、非特許文献1参照).
また、Video On Demand(VOD)によるコンテンツ配信では、図3に示すように、加入者から映像の視聴要求が送信されるため、視聴数とネットワークを介したコンテンツの配信数が一致する。そのため、視聴されることのないコンテンツファイルを通信する余分な負荷は生じない(例えば、非特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】江崎 浩,"P2P(ピア・ツー・ピア)教科書", インプレス社,pp. 66-71, 2007.12月.
【非特許文献2】山下,奥,兼清,鈴木,石井,土橋,"次世代IPTVにおけるVOD技術",NTT技術ジャーナル,pp.15-18,2006.8月
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、VODシステムでは、配信サーバに収容するコンテンツを予め決めた上で、集約的に蓄積するため、コンテンツを分散的に配備することはしない。配信サーバでは、加入者からの要求があると、コンテンツファイルをダウンロードするのではなく、蓄積されたコンテンツをもとに、ストリーム配信を行う。したがって、配信サーバには、コンテンツをストリーム配信する負荷がかかる。ストリーム配信をするための負荷により、配信サーバのサーバ能力(負荷耐性)を越えると、品質の劣化を生じる。これを避けるためには、一定数以上の配信要求を拒否することも考えられるが、その場合はコンテンツの配信数がサーバ能力により制限されてしまう。したがって、コンテンツの人気により、視聴要望数が集中したり、伸びていく場合があるが、それに応じてコンテンツを複製し、ソースとなるコンテンツを増やすための処理はできない。
【0006】
上記のように従来は、クライアントサーバ型やP2P型のコンテンツ配信システムの持つ、実際には視聴されないコンテンツを配信してしまうことによる、ネットワークとサーバプラットフォームへの負荷が必要以上に大きくかかっていた。
【0007】
また、VODシステムでは、配信数が視聴数と一致しているため、上記の問題は発生しないが、P2P型の特徴であるコンテンツの人気に応じたコンテンツの複製がなされないため、品質の劣化や要求受付数の制限が必要であり、利用者に制限を強いる必要があった。
【0008】
本発明は、上記の点に鑑みなされたもので、視聴されないコンテンツの複製による通信網とサーバの負荷を回避すると共に、同一コンテンツファイルを視聴することによる視聴数の制限やサーバの負荷集中による品質劣化を回避することが可能なコンテンツ管理システムおよび方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の課題を解決するために、本発明(請求項1)は、加入者が加入するクラウドサービス提供者のサーバプラットフォーム上で仮想的なコンピュータ(Virtual Machine、以下「VM」と記す)を利用するネットワークにおけるコンテンツ管理システムであって、
クラウドサーバ上にコンテンツの所有権と閲覧許可を管理する権利サーバを有し、
前記権利サーバは、
コンテンツ毎にエントリを有し、該エントリには、コンテンツの所有権を持つ加入者、コンテンツ視聴に対する視聴許可、他の加入者のVMからも共有できることを示す共有許可の各項目からなる情報を管理する権利テーブルと、
前記加入者が新たなコンテンツを入手し、他の加入者に対しても該コンテンツの共有を許可する場合に、該加入者のVMから該コンテンツに関するエントリの追加が要求されると、前記権利テーブルに該コンテンツのエントリを追加すると共に、共有許可の項目に「共有許可」を登録するテーブル管理手段、を有することを特徴とする。
【0010】
また、本発明(請求項2)は、前記テーブル管理手段に、
視聴したいコンテンツを所有していない加入者(以下、「希望者」と記す)が前記権利テーブルに登録されているコンテンツを所有したいとき、該希望者のVMからコンテンツの共有の要求を取得すると、該コンテンツに基づいて前記権利テーブルを参照し、共有許可が設定されている場合、該コンテンツの所有者として該権利テーブルの「コンテンツの所有権を持つ加入者」の項目に該希望者を設定する手段を含む。
【0011】
これにより、複数の加入者によって、同一のコンテンツの共有としての所有権がテーブル上に記録されるため、希望者を含めコンテンツ所有権を持つ加入者は、当該コンテンツに対して任意の希望時にコンテンツを視聴する権利を持つとして、権利サーバ上でコンテンツを管理する。
【0012】
また、本発明(請求項3)は、前記権利テーブルにおいて、
同時視聴回数の項目を更に有し、
前記テーブル管理手段において、
視聴希望者のVMから視聴希望の要求を取得すると、前記権利テーブルの前記同時視聴回数の項目を1増加させ、視聴が終了した時点で該同時視聴回数の項目から1減じる手段を含み、
前記同時視聴回数が所定の閾値を超える場合は、該閾値を超えた次に到着する視聴希望を送信した視聴希望者のVMに対して該VMが所属するプラットフォーム上へ視聴希望のコンテンツをダウンロードして複製することを指示する制御手段を更に有する。
【0013】
これにより、権利サーバは、各コンテンツに関する同時視聴数を管理することできる。また、複数の視聴希望者からの視聴希望が集中したとしても、視聴希望者のVMにはコンテンツを共有するのではなく、ダウンロードして複製することを指示することで、当該権利サーバからの指示により、当該視聴希望者のVMは、コンテンツのダウンロードを完了した後、権利サーバに対して、新たなコンテンツとして所有権と閲覧可能であることを登録することができる。
【0014】
また、本発明(請求項4)は、前記VMにおいて、
前記権利サーバから視聴許可を受信すると、該視聴許可されたコンテンツファイルを利用して視聴希望者の端末に対してストリーム送信を行う手段を含む。
【発明の効果】
【0015】
以上説明したように、本発明によれば、加入者のVMが、権利サーバによるコンテンツの所有権の管理と複製,視聴の指示に従うことにより、視聴されないコンテンツの複製による通信網とサーバの負荷を回避するとともに、同一コンテンツファイルを視聴することによる視聴数の制限やサーバへの負荷集中による品質劣化を回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】従来のコンンテンツのダウンロードの例である。
【図2】従来のP2P型の配信システムの例である。
【図3】従来のVODによるコンテンツ配信の例である。
【図4】本発明の一実施の形態におけるシステム構成図である。
【図5】本発明の一実施の形態における権利サーバの構成図である。
【図6】本発明の一実施の形態における端末からのコンテンツ登録を説明するための図である。
【図7】本発明の一実施の形態における他の加入者がコンテンツファイルに対する所有権を持つ場合について説明する図である。
【図8】本発明の一実施の形態における加入者が所有しているコンテンツを視聴したい場合を説明する図である。
【図9】本発明の一実施の形態における閾値以上の視聴希望があった場合を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下図面と共に、本発明の実施の形態を説明する。
【0018】
図4は、本発明の一実施の形態におけるシステム構成を示す。
【0019】
同図に示すシステムは、通信網1に、複数の加入者端末30、クラウド20a,20b、権利サーバ10が接続されている。加入者はそれぞれの加入者端末30を持ち、コンテンツの視聴はこの端末において行う。それぞれの加入者は、クラウドサービスに加入しており、加入しているクラウドサービス業者のサーバプラットフォーム20上に仮想マシン(Virtual Machine、VM)22〜25を持つ。各プラットフォーム20a,20bは、VMが利用するためのストレージがあり、そこに蓄積されたコンテンツは、VM間で互いに共有できるものとする。
【0020】
図5は、本発明の一実施の形態における権利サーバの構成を示す。
【0021】
同図に示す権利サーバ10は、テーブル管理部13と入出力インタフェース14、制御部15を有し、権利テーブル11を格納したディスク装置やメモリ等の記憶部12と、クラウドa、bに接続されている。
【0022】
権利テーブル11は、コンテンツの所有権を管理するテーブルであり、各コンテンツ毎にエントリを持ち、当該権利テーブル11上でコンテンツの所有権を持つと登録された加入者は、コンテンツに対する視聴の許可を持つ。当該権利テーブル11には、コンテンツ、所有者、共有可否情報、同時視聴数の各項目からなる。
【0023】
入出力インタフェース14は、接続されているクラウドa,bとの通信を行う。
【0024】
権利サーバ10のテーブル管理部13は、上記の権利テーブル11の参照、更新を行う。
【0025】
テーブル管理部13は、以下の機能を有する。
【0026】
・権利テーブル11にコンテンツの所有権を有する加入者がコンテンツを視聴する権利があることを登録する。
【0027】
・コンテンツの所有者から新規コンテンツのエントリの追加要求があった場合に、新たなエントリを権利テーブル11に追加生成する。
【0028】
・コンテンツの所有者から他の加入者のVMからの共有を許可する要求があった場合に、権利テーブル11の享有可否情報の項目を「共有許可」とする。
【0029】
・権利テーブル11のコンテンツのエントリで同時視聴数を管理し、視聴開始要求を受信したとき、権利テーブル11の同時視聴数の項目を1増加させ、視聴終了時に1減じる。
【0030】
・予め視聴数の閾値を定めておき、権利テーブル11の同時視聴希望数が閾値を越えた場合には、制御部15に対して、次に到着した視聴希望については、当該視聴希望のVMに当該VMが所属するプラットフォーム上にコンテンツをダウンロードして複製することを指示する。
【0031】
制御部15は、クラウドに対する制御を行う。
【0032】
以下に、加入者端末からの要求に対する処理を説明する。
【0033】
(1) 加入者端末からのコンテンツ登録:
図6は、本発明の一実施の形態における端末からのコンテンツ登録を示す。
【0034】
本実施の形態では、コンテンツの利用を管理する権利サーバ10が通信網1に接続されているとする。権利サーバ10は、コンテンツファイルごとに、そのファイルに関して、所有権をもつVM名、共有可否、同時視聴数に関する情報を記録することができる権利テーブル11を持つ。
【0035】
図6において、加入者Aliceが新たなコンテンツファイルを入手したときは、端末30aからサーバプラットフォーム20a上でAliceのVM22に割り当てられたストレージに記録する。その後、AliceのVM22は、当該コンテンツファイルの共有を許可する場合、権利サーバ10に当該コンテンツファイルについてのエントリを追加するように通知する。
【0036】
通知を受けた権利サーバ10のテーブル管理部13は、当該コンテンツファイルに対するエントリを権利テーブル11に作成し、所有者の項目に「Alice」、共有許可の項目に「許可」を記録する。
【0037】
(2) 他の加入者からの共有可能なコンテンツの問い合わせ:
図7は、本発明の一実施の形態における他の加入者がコンテンツファイルに対する所有権を持つ場合について説明する図である。
【0038】
他の加入者(Bob)がコンテンツを入手したいとき、BobのVM23は権利サーバ10に共有可能な当該コンテンツの有無を問い合わせる。権利サーバ10のテーブル管理部13は、権利テーブル11の共有可否の項目を参照して、共有可能なコンテンツファイルがあるかを判定し、ある場合はBobのVM23に通知する。これによりVM23は、権利サーバ10にコンテンツファイルの入手を希望していることを通知する。権利サーバ10のテーブル管理部13は、権利テーブル11上の当該コンテンツファイルのエントリにおける所有者にBobを追加する。このとき、AliceのコンテンツファイルをBobのために複製することはしない。そのため、テーブルの書き換え以外の負荷は発生せず、ネットワークやサーバプラットフォーム上の負荷は少ない。
【0039】
(3)加入者が所有しているコンテンツを視聴したい場合:
図8は、本発明の一実施の形態における加入者が所有しているコンテンツを視聴したい場合を説明する図である。図8において、加入者Aliceが、自身が所有するコンテンツを視聴したい場合、加入者端末30aからVM22に対して、視聴希望を通知する。
【0040】
VM22は、権利サーバ10に当該ファイルについての視聴希望を通知する。権利サーバ10のテーブル管理部13は、当該視聴を許可する場合、権利テーブル11の当該コンテンツファイルのエントリにおける同時視聴数を1増加させ、視聴許可をVM22に通知する。これにより、権利サーバ10は各コンテンツファイルの同時視聴数を管理することができる。
【0041】
また、VM22はコンテンツファイルの視聴が終了すると、権利サーバ10に視聴終了を通知する。権利サーバ10は視聴終了を受信すると、権利テーブル11の当該コンテンツファイルの同時視聴数を1減じる。
【0042】
権利サーバ10からVM22に対する通知の許可は、例えばコンテンツファイルを予め暗号化して蓄積しておき、その解読のキーをVM22に通知することで可能とできるが、本特許ではその手法については特定しない。
【0043】
許可を得たVM22は、当該コンテンツファイルをストリーミング処理を行い、視聴を希望した加入者Aliceの端末30aに対して、ストリーム配信を行う。
【0044】
(4)同時視聴数上限の管理:
次に、権利サーバ10が、各コンテンツファイルに対して、同時視聴数の上限となる閾値を管理する例を説明する。
【0045】
図9は、本発明の一実施の形態における閾値以上の視聴希望があった場合を説明する図である。図7において、AliceとBobが当該コンテンツファイルを視聴中であり、その時点の権利サーバ10の権利テーブル11上で同時視聴数は"2"と管理されているものとする。また、図9において、同時配信数に関する閾値は2に設定されているとする。この例における当該コンテンツファイルの所有者は、Alice、Bob、Charlieである。Charlieが新たに当該コンテンツファイルを視聴しようとし、権利サーバ10に視聴希望を通知すると、同時配信数は閾値を超過する。このとき、権利サーバ10の制御部15は、CharlieのVM24に視聴許可を通知するのではなく、CharlieのVM24に自分が所属するクラウドのサーバプラットフォーム20bにコンテンツファイルを複製することを指示する。CharlieのVM24は、コンテンツファイルを複製し、新たなコンテンツを入手したとして、権利サーバ10にAliceのコンテンツに関するエントリを新たに1つ追加して、所有者の項目に"Charlie"、共有可否項目を「許可」として記録する。その後、CharlieのVM24は、権利サーバ10に複製したコンテンツファイルを利用した視聴希望を通知し、権利サーバ10は視聴許可を返信する。CharlieのVM24は、当該コンテンツファイルを利用して、 Charlieの加入者端末30cにコンテンツ配信を行うことで、Charlieはコンテンツを視聴する。
【0046】
同一のコンテンツファイルに対するアクセスが集中することにより、コンテンツファイルを複製するため、加入者間で同一コンテンツが人気があるときには、配信のソースとなるコンテンツファイルを増加させることができる。一方で、人気がなく、視聴されない時には、コンテンツファイルが共用されるため、不要にコンテンツを複製する必要がない。これにより、通信網やサーバに不要な負荷をかけることがなく、またコンテンツへのアクセスが集中しても、視聴数を制限することが不要となる。
【0047】
なお、上記の権利サーバ、VMの動作をプログラムとして構築し、権利サーバ、VMとして利用されるコンピュータにインストールして実行させる、または、ネットワークを介して流通させることが可能である。
【0048】
本発明は、上記の実施の形態に限定されることなく、特許請求の範囲内において種々変更・応用が可能である。
【符号の説明】
【0049】
1 通信網
10 権利サーバ
11 権利テーブル
20 クラウド
21 ストレージ
22 AliceのVM(仮想計算機)
23 BobのVM
24 CharlieのVM
25 DianaのVM
30 端末

【特許請求の範囲】
【請求項1】
加入者が加入するクラウドサービス提供者のサーバプラットフォーム上で仮想的なコンピュータ(Virtual Machine、以下「VM」と記す)を利用するネットワークにおけるコンテンツ管理システムであって、
クラウドサーバ上にコンテンツの所有権と閲覧許可を管理する権利サーバを有し、
前記権利サーバは、
コンテンツ毎にエントリを有し、該エントリには、コンテンツの所有権を持つ加入者、コンテンツ視聴に対する視聴許可、他の加入者のVMからも共有できることを示す共有許可の各項目からなる情報を管理する権利テーブルと、
前記加入者が新たなコンテンツを入手し、他の加入者に対しても該コンテンツの共有を許可する場合に、該加入者のVMから該コンテンツに関するエントリの追加が要求されると、前記権利テーブルに該コンテンツのエントリを追加すると共に、共有許可の項目に「共有許可」を登録するテーブル管理手段と、
を有することを特徴とするコンテンツ管理システム。
【請求項2】
前記テーブル管理手段は、
視聴したいコンテンツを所有していない加入者(以下、「希望者」と記す)が前記権利テーブルに登録されているコンテンツを所有したいとき、該希望者のVMからコンテンツの共有の要求を取得すると、該コンテンツに基づいて前記権利テーブルを参照し、共有許可が設定されている場合、該コンテンツの所有者として該権利テーブルの「コンテンツの所有権持つ加入者」に該希望者を設定する手段を含む
請求項1記載のコンテンツ管理システム。
【請求項3】
前記権利テーブルは、
同時視聴回数の項目を更に有し、
前記テーブル管理手段は、
視聴希望者のVMから視聴希望の要求を取得すると、前記権利テーブルの前記同時視聴回数の項目を1増加させ、視聴が終了した時点で該同時視聴回数の項目から1減じる手段を含み、
前記同時視聴回数が所定の閾値を超える場合は、該閾値を超えた次に到着する視聴希望を送信した視聴希望者のVMに対して該VMが所属するプラットフォーム上へ視聴希望のコンテンツをダウンロードして複製することを指示する制御手段を更に有する
請求項1記載のコンテンツ管理システム。
【請求項4】
前記VMは、
前記権利サーバから視聴許可を受信すると、該視聴許可されたコンテンツファイルを利用して視聴希望者の端末に対してストリーム送信を行う手段を含む
請求項3記載のコンテンツ管理システム。
【請求項5】
加入者が加入するクラウドサービス提供者のサーバプラットフォーム上で仮想的なコンピュータ(Virtual Machine、以下「VM」と記す)を利用するネットワークにおけるコンテンツ管理方法であって、
前記加入者が新たなコンテンツを入手し、他の加入者に対しても該コンテンツの共有を許可する場合に、該加入者のVMは、クラウドサーバ上にコンテンツの所有権と閲覧許可を管理する権利サーバに対して、該コンテンツに関するエントリの追加を要求し、
前記権利サーバにおいて、コンテンツ毎にエントリを有し、該エントリには、コンテンツの所有権を持つ加入者、コンテンツ視聴に対する視聴許可、他の加入者のVMからも共有できることを示す共有許可の各項目からなる情報を管理する権利テーブルに、要求されたコンテンツのエントリを追加すると共に、共有許可の項目に「共有許可」を登録する
ことを特徴とするコンテンツ管理方法。
【請求項6】
前記権利サーバにおいて、
視聴したいコンテンツを所有していない加入者(以下、「希望者」と記す)が前記権利テーブルに登録されているコンテンツを所有したいとき、該希望者のVMからコンテンツの共有の要求を取得すると、該コンテンツに基づいて前記権利テーブルを参照し、共有許可が設定されている場合、該コンテンツの所有者として該権利テーブルの「コンテンツの所有権持つ加入者」に該希望者を設定する
請求項5記載のコンテンツ管理方法。
【請求項7】
前記権利サーバにおいて、
視聴希望者のVMから視聴希望の要求を取得すると、前記権利テーブルの同時視聴回数の項目を1増加させ、視聴が終了した時点で該同時視聴回数の項目から1減じ、
前記同時視聴回数が所定の閾値を超える場合は、該閾値を超えた次に到着する視聴希望を送信した視聴希望者のVMに対して、該VMが所属するプラットフォーム上へ視聴希望のコンテンツをダウンロードして複製することを指示し、
前記視聴希望者のVMにおいて、
前記コンテンツのダウンロード完了後、前記権利サーバに対して、新たなコンテンツとして所有権と閲覧可能であることを登録する
請求項5記載のコンテンツ管理方法。
【請求項8】
前記VMにおいて、
前記権利サーバから視聴許可を受信すると、該視聴許可されたコンテンツファイルを利用して視聴希望者の端末に対してストリーム送信を行う
請求項7記載のコンテンツ管理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−238123(P2012−238123A)
【公開日】平成24年12月6日(2012.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−105713(P2011−105713)
【出願日】平成23年5月10日(2011.5.10)
【出願人】(000004226)日本電信電話株式会社 (13,992)
【Fターム(参考)】