説明

コンテンツ管理装置、コンピュータプログラム、及び情報提示方法

【課題】原コンテンツの利用に関する権利範囲が変更される際に、当該権利範囲の変更を、当該原コンテンツを利用して作成された複次利用コンテンツの利用に関する権利範囲に対して迅速に反映させることが可能なコンテンツ管理装置、コンピュータプログラム、及び情報提示方法を提供する。
【解決手段】コンテンツ管理装置は、コンテンツの作成者であるユーザにより指定されたコンテンツの権利情報を権利情報データベースから取得する。そして、コンテンツ管理装置は、取得した権利情報に規定される権利範囲の変更を当該ユーザから受け付け、当該ユーザにより指定されたコンテンツを利用して作成された2次利用コンテンツが記憶されている場合に、当該原コンテンツの権利範囲の変更の受け付けに応じて、当該原コンテンツを利用する2次利用コンテンツの権利範囲を所定条件で変更させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
著作権により保護されるコンテンツの利用に関する権利範囲を規定する権利情報を管理する管理装置等の技術分野に関する。
【背景技術】
【0002】
著作権により保護されるコンテンツを利用して2次利用コンテンツを作成した場合(言い換えれば、コンテンツに対して加工を行った場合)、2次利用コンテンツの利用に関する権利範囲は、2次利用コンテンツの作成にあたり利用されたコンテンツの利用に関する権利範囲より広い範囲にならないように設定しなければならない。特許文献1には、コンテンツに対して加工を行った場合に、2次利用コンテンツに対する複雑な著作権の種類を考慮せずに、許諾内容間の整合性を維持しつつ、適切な許諾内容を設定することができるデジタルコンテンツ権利生成装置が提案されている。なお、2次利用コンテンツを利用して作成されたコンテンツは3次利用コンテンツというが、2次以降の利用コンテンツを「複次利用コンテンツ」といい、複次利用コンテンツの作成に当たり利用されたコンテンツを「原コンテンツ」という。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−18753号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、原コンテンツの作成者(著作権者)が当該原コンテンツの利用に関する権利範囲を変更する場合がある、この場合において、当該原コンテンツを利用して既に作成された複次利用コンテンツがあるとき、特許文献1等の従来の技術では、当該原コンテンツの利用に関する権利範囲の変更を、当該複次利用コンテンツの利用に関する権利範囲に対して迅速に反映させることは困難であった。
【0005】
そこで、本発明は、以上の点等に鑑みてなされたものであり、原コンテンツの利用に関する権利範囲が変更される際に、当該権利範囲の変更を、当該原コンテンツを利用して作成された複次利用コンテンツの利用に関する権利範囲に対して迅速に反映させることが可能なコンテンツ管理装置、コンピュータプログラム、及び情報提示方法を提供すること等を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、コンテンツを管理するコンテンツ管理装置において、前記コンテンツと当該コンテンツの利用に関する権利範囲を規定する権利情報をコンテンツ毎に対応付けて記憶する記憶手段と、前記コンテンツの作成者により指定された前記コンテンツに対応する前記権利情報を前記記憶手段から取得する取得手段と、前記取得手段により取得された前記権利情報に規定される権利範囲の変更を受け付ける受付手段と、前記作成者により指定された前記コンテンツを利用して作成された複次利用コンテンツが前記記憶手段に記憶されている場合に、前記コンテンツの利用に関する権利範囲の変更の受け付けに応じて、当該コンテンツを利用して作成された前記複次利用コンテンツの利用に関する権利範囲を所定条件で変更させる制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のコンテンツ管理装置において、前記権利範囲を前記複次利用コンテンツの作成者の変更指示を受け付けずに変更する第1のモードと、前記権利範囲を前記複次利用コンテンツの作成者の変更指示を受け付けて該変更指示にしたがって変更する第2のモードと、との何れかのモードを前記複次利用コンテンツの作成者の選択に応じて設定する設定手段を更に備えることを特徴とする。
【0008】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のコンテンツ管理装置において、前記設定手段により前記第1のモードが設定されている場合、前記制御手段は、前記コンテンツの利用に関する権利範囲の変更内容に基づいて、前記複次利用コンテンツの利用に関する権利範囲を変更させることを特徴とする。
【0009】
請求項4に記載の発明は、請求項2に記載のコンテンツ管理装置において、前記設定手段により前記第2のモードが設定されている場合、前記制御手段は、前記複次利用コンテンツの作成者の変更指示を受け付けて該変更指示にしたがって、当該複次利用コンテンツの利用に関する権利範囲を変更させることを特徴とする。
【0010】
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4の何れか一項に記載のコンテンツ管理装置において、利用者により指定された前記コンテンツを利用して作成された複次利用コンテンツを前記記憶手段から検索する検索手段と、前記検索手段により検索された前記複次利用コンテンツに関する情報を前記利用者に提示する第1提示手段と、を更に備えることを特徴とする。
【0011】
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5の何れか一項に記載のコンテンツ管理装置において、利用者により指定された前記複次利用コンテンツの作成にあたり利用された前記コンテンツを前記記憶手段から検索する検索手段と、前記検索手段により検索された前記コンテンツに関する情報を前記利用者に提示する第2提示手段と、を更に備えることを特徴とする。
【0012】
請求項7に記載の発明は、請求項1乃至6の何れか一項に記載のコンテンツ管理装置において、利用者により指定された前記コンテンツに対応する前記権利情報に規定される権利範囲の変更履歴を前記利用者に提示する第3提示手段を更に備えることを特徴とする。
【0013】
請求項8に記載のコンピュータプログラムの発明は、コンテンツと当該コンテンツの利用に関する権利範囲を規定する権利情報をコンテンツ毎に対応付けて記憶する記憶手段にアクセス可能なコンピュータに、前記コンテンツの作成者により指定された前記コンテンツに対応する前記権利情報を前記記憶手段から取得する取得ステップと、前記取得ステップにより取得された前記権利情報に規定される権利範囲の変更を受け付ける受付ステップと、前記作成者により指定された前記コンテンツを利用して作成された複次利用コンテンツが前記記憶手段に記憶されている場合に、前記コンテンツの利用に関する権利範囲の変更の受け付けに応じて、当該コンテンツを利用して作成された前記複次利用コンテンツの利用に関する権利範囲を所定条件で変更させる制御ステップと、を実行させることを特徴とする。
【0014】
請求項9に記載の発明は、コンテンツと当該コンテンツの利用に関する権利範囲を規定する権利情報をコンテンツ毎に対応付けて記憶する記憶手段にアクセス可能なコンピュータにおける情報提示方法であって、前記コンテンツの作成者により指定された前記コンテンツに対応する前記権利情報を前記記憶手段から取得する取得ステップと、前記取得ステップにより取得された前記権利情報に規定される権利範囲の変更を受け付ける受付ステップと、前記作成者により指定された前記コンテンツを利用して作成された複次利用コンテンツが前記記憶手段に記憶されている場合に、前記コンテンツの利用に関する権利範囲の変更の受け付けに応じて、当該コンテンツを利用して作成された前記複次利用コンテンツの利用に関する権利範囲を所定条件で変更させる制御ステップと、を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
請求項1、8又は9に記載の発明によれば、コンテンツの利用に関する権利範囲が変更される際に、当該権利範囲の変更を、当該コンテンツを利用して作成された複次利用コンテンツの利用に関する権利範囲に対して迅速に反映させることができる。
【0016】
請求項2に記載の発明によれば、複次利用コンテンツの作成者は、当該複次利用コンテンツの重要性等に応じて2つのモードを使い分けることができる。
【0017】
請求項3に記載の発明によれば、コンテンツの利用に関する権利範囲の変更を、当該コンテンツを利用して作成された複次利用コンテンツの利用に関する権利範囲に対してより迅速に反映させることができる。
【0018】
請求項4に記載の発明によれば、コンテンツの利用に関する権利範囲の変更があった場合、複次利用コンテンツの作成者は、変更された権利範囲に基づいて、再度複次利用コンテンツの権利範囲を再設定することができる。よって、複次利用コンテンツの作成者は、利用しているコンテンツの権利範囲が変更されても、複次利用コンテンツの権利範囲をより適切に反映させることができる。
【0019】
請求項5に記載の発明によれば、コンテンツを利用して作成された複次利用コンテンツに関する情報を利用者に迅速に提示することができる。その結果、利用者は、指定したコンテンツの利用に関する権利範囲を変更した場合における影響範囲、つまり、当該コンテンツを利用して作成された複次利用コンテンツを迅速に確認することができる。
【0020】
請求項6に記載の発明によれば、複次利用コンテンツの作成にあたり利用されたコンテンツに関する情報を利用者に迅速に提示することができる。
【0021】
請求項7に記載の発明によれば、コンテンツに対応する権利情報に規定される権利範囲の変更履歴を利用者に迅速に提示することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本実施形態に係るコンテンツ管理システムの概要構成例を示す図である。
【図2】各データベースに登録される情報の一例を示す図である。
【図3】コンテンツの登録動作においてユーザ端末1に表示される画面の遷移例を示す図である。
【図4】コンテンツの登録動作におけるユーザ端末1及びコンテンツ管理サーバ2の処理を示すフローチャートである。
【図5】図4に示すステップS7におけるコンテンツの検索動作の詳細を示すフローチャートである。
【図6】(A)は、図4に示すステップS14における権利情報自動生成処理の詳細を示すフローチャートであり、(B)は、図4に示すステップS22におけるコンテンツ販売・再生設定処理の詳細を示すフローチャートである。
【図7】コンテンツの権利情報変更動作においてユーザ端末1に表示される画面の遷移例を示す図である。
【図8】コンテンツの権利情報変更動作におけるユーザ端末1及びコンテンツ管理サーバ2の処理を示すフローチャートである。
【図9】(A),(B)は、自動/手動の設定動作においてユーザ端末1に表示される画面の遷移例を示す図であり、(C),(D)は、権利情報の変更履歴確認動作においてユーザ端末1に表示される画面の遷移例を示す図である。
【図10】(A)は、自動/手動の設定動作におけるユーザ端末1及びコンテンツ管理サーバ2の処理を示すフローチャートであり、(B)は、権利情報の変更履歴確認動作におけるユーザ端末1及びコンテンツ管理サーバ2の処理を示すフローチャートである。
【図11】(A),(B)は、2次利用コンテンツ確認動作においてユーザ端末1に表示される画面の遷移例を示す図であり、(C),(D)は、原コンテンツ確認動作においてユーザ端末1に表示される画面の遷移例を示す図である。
【図12】(A)は、2次利用コンテンツ確認動作におけるユーザ端末1及びコンテンツ管理サーバ2の処理を示すフローチャートであり、(B)は、原コンテンツ確認動作におけるユーザ端末1及びコンテンツ管理サーバ2の処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、コンテンツ管理システムに本発明を適用した場合の実施形態である。
【0024】
1.コンテンツ管理システムの構成及び動作概要
始めに、図1を参照して、本実施形態におけるコンテンツ管理システムの構成及び動作概要について説明する。図1は、本実施形態に係るコンテンツ管理システムの概要構成例を示す図である。図1に示すように、本実施形態に係るコンテンツ管理システムSは、ユーザ端末1と、コンテンツ管理サーバ2とを含んで構成されている。なお、コンテンツ管理サーバ2は、コンテンツを管理するコンテンツ管理装置の一例であり、ネットワークNW上でコンテンツ管理サイトを運用するために設置されたサーバである。
【0025】
ユーザ端末1とコンテンツ管理サーバ2は、ネットワークNWを介して、例えば、通信プロトコルにTCP/IP等を用いて相互にデータの送受信が可能になっている。なお、ネットワークNWは、例えば、インターネット、専用通信回線(例えば、CATV(Community Antenna Television)回線)、移動体通信網(基地局等を含む)、及びゲートウェイ等により構築されている。
【0026】
ユーザ端末1は、制御部11、記憶部12、表示部13、操作部14、及び通信部15等を備えて構成される。制御部11は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、及びRAM(Random Access Memory)等により構成される。記憶部12は、例えば、ハードディスク等により構成される。また、記憶部12には、OS(Operating System)及びWebブラウザプログラム等が記憶されている。制御部11は、Webブラウザプログラムを実行することによりWebブラウザとして機能する。表示部13は、コンテンツ管理サーバ2から受信した各種画面を表示する。操作部14は、コンテンツ管理サイトの利用者であるユーザからの操作指示を受け付けるためのキーボード及びマウス等を備える。通信部15は、ネットワークNWに接続するため通信機器を備える。なお、ユーザ端末1には、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、携帯電話機等が適用可能である。
【0027】
コンテンツ管理サーバ2は、制御部21、記憶部22、及び通信部23等を備えて構成される。制御部21は、CPU、ROM、及びRAM等により構成される。記憶部22は、本発明における記憶手段の一例であり、例えば、ハードディスク等により構成される。また、記憶部22には、OS及びコンテンツ管理プログラム(本発明のコンピュータプログラムを含む)等が記憶されている。本発明のコンピュータプログラムは、例えば、他のサーバからネットワークNWを介してダウンロードされるようにしても良いし、CD−ROM等の記録媒体に記録されてドライブを介して読み込まれるようにしても良い。
【0028】
また、記憶部22には、ユーザによる登録指示に応じて登録された複数のコンテンツが記憶されている。コンテンツには、例えば楽曲データ等により構成される楽曲コンテンツや、音声及び映像データ等により構成される動画コンテンツ等がある。また、コンテンツの種別としては、原コンテンツと、複次利用(n次(nは2以上の自然数)利用)コンテンツがある。なお、以下の説明においては、複次利用コンテンツを、単に、2次利用コンテンツというものとする。
【0029】
また、記憶部22には、ユーザ端末1に各種画面を表示させるためのWebページデータが記憶されている。Webページデータは、Webページを構成する構造化文書(例えば、HTML(Hyper Text Markup Language)文書やXHTML文書等)ファイル等から構成される。
【0030】
更に、記憶部22には、コンテンツ情報データベース(DB)221、権利情報データベース(DB)222、権利マスタデータベース(DB)223、及びユーザ情報データベース(DB)224等が構築されている。
【0031】
図2は、各データベースに登録される情報の一例を示す図である。図2(A)に示すコンテンツ情報データベース221には、登録されたコンテンツのコンテンツID、当該コンテンツの作成者(著作権者)であるユーザのユーザID、当該コンテンツのコンテンツ名、当該コンテンツのコンテンツパス、許諾前フラグ、当該コンテンツが登録された登録日付(例えば、年月日日時)、及び原コンテンツIDがコンテンツ(コンテンツID)毎に対応付けられて登録される。ここで、コンテンツIDは、登録されたコンテンツを識別するための識別情報である。また、ユーザIDは、ユーザを識別するための識別情報である。コンテンツパスは、登録されたコンテンツのファイルの保管場所を示す。原コンテンツIDは、登録されたコンテンツが2次利用コンテンツである場合に、当該2次利用コンテンツの作成にあたり利用された原コンテンツのコンテンツIDを示す。
【0032】
図2(B)に示す権利情報データベース222には、登録されたコンテンツのコンテンツID、権利ID、及び権利IDが登録された登録日付等がコンテンツ毎に対応付けられて登録される。ここで、権利IDは、登録されたコンテンツの利用に関する権利内容(以下、「コンテンツの権利内容」という)を識別するための識別情報である。権利内容は、登録されたコンテンツに対する利用行為(言い換えれば、操作)を表す。このような権利内容によりコンテンツの利用に関する権利範囲(以下、「コンテンツの権利範囲」という)が定まる。当該権利範囲を規定する情報を権利情報という。また、権利情報データベース222に登録される権利IDで識別される権利内容は、複数種類の権利内容の中でコンテンツの作成者により許諾(許可)された権利内容である。言い換えれば、コンテンツの作成者により許諾された権利内容の範囲が、コンテンツの作成者により許諾された許諾範囲である。例えば、図2(B)に示す権利情報データベース222に登録されたコンテンツID“C00001”には、権利情報として権利ID“R00001”〜“R00004”が対応付けられているため、当該コンテンツの許諾範囲は、「2次利用(無料)」、「販売」、「放送」、及び「編集」の範囲となる。また、図2(A)より“C00002”のコンテンツ(きらきら月)に対応する原コンテンツは、“C00001”のコンテンツ(愛の歌)であり、図2(B)より、C00002”のコンテンツの許諾範囲(「2次利用(無料)」、「販売」、「放送」)は、“C00001”のコンテンツの許諾範囲(「2次利用(無料)」、「販売」、「放送」、「編集」)よりも狭くなっている(つまり、この例では、2次利用コンテンツの権利範囲は、原コンテンツの権利範囲より狭い範囲)。このように、権利情報データベース222により各コンテンツの権利情報が管理されることになる。なお、本実施形態においては、権利情報データベース222に、コンテンツの作成者により許諾された権利内容の権利IDを登録することで、コンテンツの権利範囲が判断できるように構成したが、これ以外にも、例えば、コンテンツの作成者により許諾されていない権利内容の権利IDをコンテンツIDに対応付けて登録することで、コンテンツの権利範囲が判断できるように構成してもよい。或いは、例えば、権利情報データベース222に、全ての権利内容の権利IDをコンテンツIDに対応付けて登録すると共に、夫々の権利内容の権利IDに対して、夫々の権利内容を許可するか否かを示す許否情報を対応付けて登録することで、コンテンツの権利範囲が判断できるように構成してもよい。
【0033】
図2(C)に示す権利マスタデータベース(DB)223には、コンテンツの権利内容の例として、「2次利用(無料)」、「販売」、「放送」、「編集」及び「2次利用(有料)」等が登録されており、それぞれの権利内容には固有の権利IDが対応付けられている。
【0034】
図2(D)に示すユーザ情報データベース224には、会員登録されたユーザのユーザID、氏名、パスワード、メールアドレス、及び権利範囲(権利条件)の自動反映可否フラグ等がユーザ(ユーザID)毎に対応付けられて登録される。ここで、パスワードは、ユーザIDとともにユーザがコンテンツ管理サイトにログインするためのログイン処理に用いられる。権利範囲の自動反映可否フラグは、原コンテンツの権利範囲が変更された場合に、この変更を、当該原コンテンツを利用する2次利用コンテンツの権利範囲に対して自動的に反映するか否かを示す情報である。自動反映可否フラグが“true”(自動反映可)の場合、2次利用コンテンツの作成者の変更指示を受け付けずに当該2次利用コンテンツの権利範囲を自動的に変更する自動モード(第1のモード)に設定される。一方、自動反映可否フラグが“false”(自動反映否)の場合、2次利用コンテンツの作成者の変更指示(再許諾指示)を受け付けて該変更指示にしたがって当該2次利用コンテンツの権利範囲を手動で変更する手動モード(第2のモード)に設定される。つまり、手動モードでは、2次利用コンテンツの作成者による再許諾後に、原コンテンツの権利範囲の変更が当該原コンテンツを利用する2次利用コンテンツの権利範囲に反映される。自動モードと手動モードの何れか一方が2次利用コンテンツの作成者であるユーザの選択に応じて設定される。
【0035】
なお、コンテンツ情報データベース221に登録された許諾前フラグは、手動モードが設定されている状態において、原コンテンツの権利範囲が変更された場合に、この変更が当該原コンテンツを利用する2次利用コンテンツの権利範囲に対して反映されたか否かを示す。例えば、反映される前は許諾前フラグが“true”に設定され、反映された後は許諾前フラグが“false”に設定される。
【0036】
制御部21には、コンピュータとしてコンテンツ管理プログラムを実行することによりWebサーバとして機能するとともに、本発明における取得手段、受付手段、設定手段、制御手段、検索手段、第1提示手段、第2提示手段、及び第3提示手段として機能し、後述する処理を行う。例えば、制御部21は、コンテンツの作成者であるユーザによりユーザ端末1を介して指定されたコンテンツの権利情報を記憶部22にアクセスして権利情報データベース222から取得する。そして、制御部21は、取得した権利情報に規定される権利範囲の変更を当該ユーザからユーザ端末1を介して受け付け、当該ユーザにより指定されたコンテンツを利用して作成された2次利用コンテンツ(つまり、指定された原コンテンツを利用する2次利用コンテンツ)が記憶部22に記憶されている場合に、当該原コンテンツの権利範囲の変更の受け付けに応じて、当該原コンテンツを利用する2次利用コンテンツの権利範囲を所定条件で変更させる。ここで、「所定条件で変更させる」とは、例えばこのとき設定されている自動モード又は手動モードにしたがって変更させることを意味する。例えば自動モードが設定されている場合、制御部21は、原コンテンツの権利範囲の変更内容に基づいて、当該原コンテンツを利用する2次利用コンテンツの権利範囲が広がらないように当該原コンテンツを利用する2次利用コンテンツの権利範囲を自動的に変更させる。一方、手動モードが設定されている場合、制御部21は、2次利用コンテンツの作成者の変更指示(再許諾指示)を受け付けて該変更指示にしたがって、当該2次利用コンテンツに対応する原コンテンツの権利範囲が広がらないように当該2次利用コンテンツの権利範囲を変更(つまり、ユーザの変更指示により手動で変更)させる。
【0037】
なお、コンテンツ管理サーバ2は、一つのサーバにより構成されてもよいし、複数のサーバ(例えば、Webサーバ、アプリケーションサーバ、及びデータベースサーバ等)により構成されてもよい。コンテンツ管理サーバ2に備えられる記憶部22は、該コンテンツ管理サーバ2とは物理的に分離された他のサーバに備えられるように構成してもよい。この場合、制御部21は、例えば他のサーバに備えられる記憶部22にアクセスすることになる。
【0038】
2.コンテンツ管理システムSの動作
次に、本実施形態におけるコンテンツ管理システムSの動作について説明する。なお、以下に説明する動作の前提として、ユーザ端末1においてWebブラウザが起動し、ユーザ端末1からコンテンツ管理サーバ2へ送信されるログイン要求(ユーザのユーザID及びパスワード)に応じてコンテンツ管理サーバ2が行うログイン処理によりユーザ端末1のユーザがログインしている(ユーザ認証されている)ものとする。また、以下に説明する「ユーザ端末1とコンテンツ管理サーバ2との間の通信」において、リクエスト及びレスポンス等のデータは、例えばSSL(Secure Socket Layer)等のプロトコルにより暗号化されて送信又は受信される。
【0039】
(2−1.コンテンツの登録動作)
先ず、図3〜図6を参照して、コンテンツの登録動作について説明する。図3は、コンテンツの登録動作においてユーザ端末1に表示される画面の遷移例を示す図である。図4は、コンテンツの登録動作におけるユーザ端末1及びコンテンツ管理サーバ2の処理を示すフローチャートである。図5は、図4に示すステップS7におけるコンテンツの検索動作の詳細を示すフローチャートである。図6(A)は、図4に示すステップS14における権利情報自動生成処理の詳細を示すフローチャートであり、図6(B)は、図4に示すステップS22におけるコンテンツ販売・再生設定処理の詳細を示すフローチャートである。
【0040】
図4において、コンテンツ登録画面を表示するためのWebページデータ(以下、「コンテンツ登録画面データ」という)のURL(Uniform Resource Locator)が指定されると(ステップS1)、ユーザ端末1からコンテンツ管理サーバ2へリクエストが送信される(ステップS2)。
【0041】
次いで、コンテンツ管理サーバ2においてユーザ端末1からのリクエストが受信されると(ステップS3)、コンテンツ管理サーバ2の制御部21は、コンテンツ登録画面データを含むレスポンスをユーザ端末1へ送信する(ステップS4)。
【0042】
次いで、ユーザ端末1においてコンテンツ管理サーバ2からのコンテンツ登録画面データを含むレスポンスが受信されると(ステップS5)、ユーザ端末1の制御部11はWebブラウザにより、図3(A)に示すようなコンテンツ登録画面を表示部13に表示させる(ステップS6)。そして、ユーザ端末1のユーザは、操作部14を操作して、登録対象となるコンテンツ及び当該コンテンツの種別(原コンテンツ、または2次利用コンテンツ)等を指定する(ステップS8)。例えば、図3(A)に示すコンテンツ登録画面において、ユーザが参照ボタン32を指定することで記憶部12に記憶されているコンテンツのファイルを選択すると、選択されたファイルのファイル名(コンテンツ名でもある)を含むコンテンツパスがコンテンツパス入力欄31に設定、表示される。これにより、登録対象となるコンテンツが指定される。また、ユーザは、チェックボタン(ラジオボタン)33,34の何れかをチェックすることで、コンテンツの種別を指定する。また、コンテンツの種別が2次利用コンテンツの場合、ユーザは、2次利用コンテンツに対応する原コンテンツを指定する。例えば、ユーザは、原コンネンツを指定するために、図3(A)に示すコンテンツ登録画面において、コンテンツ検索ボタン36を指定(押下)すると、図5に示すコンテンツの検索動作(ステップS7)が開始される。このコンテンツの検索動作では、図5に示すように、コンテンツ登録画面を表示するウインドウとは別のウインドウが起動され(ステップS71)、ユーザ端末1からコンテンツ管理サーバ2へリクエストが送信される(ステップS72)。
【0043】
次いで、コンテンツ管理サーバ2においてユーザ端末1からのリクエストが受信されると(ステップS73)、コンテンツ管理サーバ2の制御部21は、コンテンツ検索画面を表示するためのWebページデータ(以下、「コンテンツ検索画面データ」という)を含むレスポンスをユーザ端末1へ送信する(ステップS74)。
【0044】
次いで、ユーザ端末1においてコンテンツ管理サーバ2からのコンテンツ検索画面データを含むレスポンスが受信されると(ステップS75)、ユーザ端末1の制御部11はWebブラウザにより、図3(B)に示すようなコンテンツ検索画面を表示部13に表示させる(ステップS76)。このようなコンテンツ検索画面において、ユーザが原コンテンツ名入力欄41に原コンテンツを検索するための検索語(原コンテンツのコンテンツ名の全部又は一部)を入力して検索ボタン42を指定すると(ステップS77)、ユーザ端末1からコンテンツ管理サーバ2へ、入力された検索語を含むリクエストが送信される(ステップS78)。
【0045】
次いで、コンテンツ管理サーバ2においてユーザ端末1からのリクエストが受信されると(ステップS79)、コンテンツ管理サーバ2の制御部21は、受信された検索語をキーとしてコンテンツ(コンテンツID)を検索する(ステップS80)。例えば、受信された検索語が含まれるコンテンツ名及びこれに対応付けられたコンテンツIDがコンテンツ情報データベース221から検索、取得される。そして、コンテンツ管理サーバ2の制御部21は、コンテンツ検索結果画面を表示するためのWebページデータ(以下、「コンテンツ検索結果画面データ」という)を含むレスポンスをユーザ端末1へ送信する(ステップS81)。なお、コンテンツ検索結果画面データには、上記ステップS80における検索結果を示す情報が含まれる。
【0046】
次いで、ユーザ端末1においてコンテンツ管理サーバ2からのコンテンツ検索結果画面データを含むレスポンスが受信されると(ステップS82)、ユーザ端末1の制御部11はWebブラウザにより、図3(C)に示すようなコンテンツ検索結果画面を表示部13に表示させる(ステップS83)。このようなコンテンツ検索結果画面において、ユーザが、2次利用コンテンツに対応する原コンテンツのコンテンツ名及びコンテンツIDに対応する選択ボタン43を指定すると(ステップS84)、指定されたコンテンツIDが、コンテンツ登録画面の原コンテンツID入力欄35に設定(ステップS85)、表示される。これにより、登録対象となる2次利用コンテンツに対応する原コンテンツが指定される。なお、2次利用コンテンツが複数の原コンテンツから作成される場合、各々の原コンテンツが指定されることになる。そして、図3(A)に示すようなコンテンツ登録画面において、ユーザが送信ボタン37を指定すると、ユーザ端末1からコンテンツ管理サーバ2へリクエスト(コンテンツの登録要求)が送信される(ステップS9)。このリクエストには、ユーザにより指定されたコンテンツのファイル、当該コンテンツのコンテンツ名及び当該コンテンツの種別を示す情報等(コンテンツの種別が2次利用コンテンツである場合、これに対応する原コンテンツのコンテンツIDを含む)が含まれる。
【0047】
次いで、コンテンツ管理サーバ2においてユーザ端末1からのリクエスト(コンテンツの登録要求)が受信されると(ステップS10)、コンテンツ管理サーバ2の制御部21は、受信されたコンテンツの登録処理を実行する(ステップS11)。コンテンツの登録処理では、制御部21は、受信されたコンテンツのファイルを記憶部22の所定の記憶領域に記憶するとともに、このコンテンツに固有のコンテンツIDを発行する。そして、制御部21は、発行したコンテンツID、当該コンテンツの作成者であるユーザのユーザID(ユーザ端末1のユーザ)、当該コンテンツのコンテンツ名、当該コンテンツのコンテンツパス、許諾前フラグ“false”、及び当該コンテンツが登録された登録日付(例えば時計機能により得られる現在日時)を対応付けてコンテンツ情報データベース221に登録する。
【0048】
次いで、制御部21は、登録されたコンテンツが原コンテンツであるか否かをコンテンツの種別により判定し(ステップS12)、原コンテンツでない(つまり、2次利用コンテンツである)場合には(ステップS12:NO)、ステップS13へ進み、原コンテンツである場合には(ステップS12:YES)、ステップS14へ進む。そして、ステップS13では、制御部21は、登録された2次利用コンテンツに対応する原コンテンツのコンテンツIDを原コンテンツIDとして、当該2次利用コンテンツのコンテンツIDに対応付けてコンテンツ情報データベース221に登録(原コンテンツとの関連付け登録)し、ステップS14へ進む。
【0049】
ステップS14では、制御部21は、権利情報自動生成処理を実行する。この権利情報自動生成処理では、図6(A)に示すように、登録されたコンテンツが原コンテンツである場合(ステップS141:YES)、ステップS142へ進み、登録されたコンテンツが原コンテンツである(つまり、2次利用コンテンツである)場合には(ステップS141:NO)、ステップS143へ進む。そして、ステップS142では、制御部21は、原コンテンツの権利情報を生成する。この権利情報は、例えばデフォルト値として予め設定されている。一方、ステップS143では、制御部21は、上記ステップS13で登録されたコンテンツID(原コンテンツID)をキーとして原コンテンツの権利情報を検索する。例えば、登録された2次利用コンテンツに対応する原コンテンツのコンテンツIDに対応付けられた権利IDが、権利情報として権利情報データベース222から検索、取得される。なお、2次利用コンテンツに対応する原コンテンツが複数ある場合、各々の原コンテンツのコンテンツIDに対応付けられた権利IDが取得される。そして、制御部12は、検索された権利情報に基づいて、登録された2次利用コンテンツの権利情報を生成する(ステップS144)。例えば、原コンテンツが1つの場合、当該原コンテンツの権利情報がそのまま当該2次利用コンテンツの権利情報(原コンテンツのコンテンツIDに対応付けられた権利IDを全て含む)として生成される。一方、原コンテンツが複数の場合、各々の原コンテンツの権利情報の積集合が当該2次利用コンテンツの権利情報(例えば、第一の原コンテンツの権利IDと、第二の原コンテンツの権利IDとのAND条件を満たす権利IDを含む)として生成される。なお、このとき、生成された権利情報に含まれる権利IDに対応する権利内容が権利マスタデータベース223から取得され権利IDに対応付けられて当該権利情報中に組み込まれる。
【0050】
次いで、コンテンツ管理サーバ2の制御部21は、権利情報編集画面を表示するためのWebページデータ(以下、「権利情報編集画面データ」という)を含むレスポンスをユーザ端末1へ送信する(ステップS15)。なお、権利情報編集画面データには、上記登録されたコンテンツのコンテンツID、及び上記ステップS142またはステップS144で生成された権利情報が含まれる。
【0051】
次いで、ユーザ端末1においてコンテンツ管理サーバ2からの権利情報編集画面データを含むレスポンスが受信されると(ステップS16)、ユーザ端末1の制御部11はWebブラウザにより、図3(D)に示すような権利情報編集画面を表示部13に表示させる(ステップS17)。図3(D)に示す権利情報編集画面では、上記権利情報に含まれる権利内容51a〜51dが選択(チェックボックスがチェック)された状態で表示(権利内容の名称に「可能」の文字が付加されて表示)されている。一方、上記権利情報に含まれない権利内容51eは選択(チェックボックスがチェック)されていない状態で表示(選択可能に表示)されている。このような権利情報編集画面において、ユーザは所望の権利内容51a〜51dの選択(チェックボックスのチェック)を外す、または権利内容51eを選択することで(図3(E)の例では、権利内容51a及び51dの選択が外され、「2次利用(無料)」51aと「編集」51dは不許可になっている)権利情報を編集し(ステップS18)た後、送信ボタン52を指定すると、ユーザ端末1からコンテンツ管理サーバ2へリクエスト(権利情報の登録要求)が送信される(ステップS19)。このリクエストには、上記登録されたコンテンツのコンテンツID、及びユーザにより編集された権利内容に対応する権利IDが含まれる。
【0052】
次いで、コンテンツ管理サーバ2においてユーザ端末1からのリクエスト(権利情報の登録要求)が受信されると(ステップS20)、コンテンツ管理サーバ2の制御部21は、受信された権利情報の登録処理を実行する(ステップS21)。権利情報の登録処理では、制御部21は、受信されたコンテンツID、該受信された権利ID、及び登録日付を対応付けて権利情報データベース222に登録する。
【0053】
次いで、コンテンツ管理サーバ2の制御部21は、コンテンツ販売・再生設定処理を実行する(ステップS22)。コンテンツ販売・再生設定処理では、制御部21は、図6(B)に示すように、許諾前フラグが“true”に設定されているか否かを判定する(ステップS221)。コンテンツ登録動作においては、許諾前フラグは“false”に設定されているので(ステップS221:NO)、ステップS222へ進む。ステップS222では、制御部21は、権利情報データベース222を参照して、上記登録されたコンテンツの権利情報がNULLであるか否かを判定する。ここで、上記登録されたコンテンツIDに対応付けられて権利IDが権利情報データベース222に登録されていない場合、権利情報がNULLであると判定される。そして、制御部21は、上記登録されたコンテンツの権利情報がNULLであると判定した場合には(ステップ222:YES)、図7(X)に示すような、他のユーザにより閲覧されるコンテンツ閲覧画面における当該コンテンツをグレーアウトに設定する(ステップS223)。ここで、グレーアウトに設定とは、上記コンテンツ閲覧画面において他のユーザが当該コンテンツを購入するための購入ボタンと当該コンテンツを再生(例えばストリーミング再生)するための再生ボタンの少なくとも何れか一方のボタンを非表示に設定することを意味する。例えば、図7(X)に示すコンテンツ“さくら”に対応する再生ボタンは、グレーアウトに設定されているため、表示されていない。一方、制御部21は、上記登録されたコンテンツの権利情報がNULLでないと判定した場合には(ステップ222:NO)、権利情報データベース222を参照して、上記登録されたコンテンツが販売可能であるか否かを判定する(ステップS224)。ここで、権利情報データベース222において、上記登録されたコンテンツIDに対応付けられて登録されている権利ID中に「販売」の権利IDが含まれる場合、上記登録されたコンテンツが販売可能であると判定される。そして、制御部21は、上記登録されたコンテンツが販売可能であると判定した場合には(ステップ224:YES)、コンテンツ閲覧画面における当該コンテンツの販売ボタンを表示に設定する(ステップS225)。一方、制御部21は、上記登録されたコンテンツが販売可能でないと判定した場合には(ステップ224:NO)、コンテンツ閲覧画面における当該コンテンツの販売ボタンを非表示に設定する(ステップS226)。
【0054】
次いで、コンテンツ管理サーバ2の制御部21は、権利情報データベース222を参照して、上記登録されたコンテンツが放送可能であるか否かを判定する(ステップS227)。ここで、権利情報データベース222において、上記登録されたコンテンツIDに対応付けられて登録されている権利ID中に「放送」の権利IDが含まれる場合、上記登録されたコンテンツが放送可能であると判定される。そして、制御部21は、上記登録されたコンテンツが放送可能であると判定した場合には(ステップ227:YES)、コンテンツ閲覧画面における当該コンテンツの再生ボタンを表示に設定する(ステップS228)。一方、制御部21は、上記登録されたコンテンツが放送可能でないと判定した場合には(ステップ227:NO)、コンテンツ閲覧画面における当該コンテンツの再生ボタンを非表示に設定する(ステップS229)。
【0055】
次いで、コンテンツ管理サーバ2の制御部21は、コンテンツ登録完了画面を表示するためのWebページデータ(以下、「コンテンツ登録完了画面データ」という)を含むレスポンスをユーザ端末1へ送信する(ステップS23)。次いで、ユーザ端末1においてコンテンツ管理サーバ2からのコンテンツ登録完了画面データを含むレスポンスが受信されると(ステップS24)、ユーザ端末1の制御部11はWebブラウザにより、図3(F)に示すようなコンテンツ登録完了画面を表示部13に表示させる(ステップS25)。
【0056】
以上説明したように、コンテンツの登録動作によれば、原コンテンツの作成者及び2次利用コンテンツの作成者は、自身が作成したコンテンツを登録する際に、当該コンテンツの権利情報を効率良く登録することができる。
【0057】
(2−2.コンテンツの権利情報変更動作)
次に、図7及び図8等を参照して、コンテンツの権利情報変更動作について説明する。図7は、コンテンツの権利情報変更動作においてユーザ端末1に表示される画面の遷移例を示す図である。図8は、コンテンツの権利情報変更動作におけるユーザ端末1及びコンテンツ管理サーバ2の処理を示すフローチャートである。
【0058】
図8において、権利情報変更対象のコンテンツ選択画面を表示するためのWebページデータ(以下、「コンテンツ選択画面データ」という)のURLが指定されると(ステップS31)、ユーザ端末1からコンテンツ管理サーバ2へリクエストが送信される(ステップS32)。
【0059】
次いで、コンテンツ管理サーバ2においてユーザ端末1からのリクエストが受信されると(ステップS33)、コンテンツ管理サーバ2の制御部21は、当該リクエストを送信したユーザ端末1のユーザのユーザIDを特定し、当該ユーザIDをキーとしてコンテンツ(コンテンツID)を検索する(ステップS34)。例えば、特定されたユーザIDに対応付けられたコンテンツID及びコンテンツ名がコンテンツ情報データベース221から検索、取得される。そして、コンテンツ管理サーバ2の制御部21は、コンテンツ選択画面データを含むレスポンスをユーザ端末1へ送信する(ステップS35)。なお、コンテンツ選択画面データには、上記ステップS34における検索結果を示す情報が含まれる。
【0060】
次いで、ユーザ端末1においてコンテンツ管理サーバ2からのコンテンツ選択画面データを含むレスポンスが受信されると(ステップS36)、ユーザ端末1の制御部11はWebブラウザにより、図7(A)に示すような権利情報変更対象のコンテンツ選択画面を表示部13に表示させる(ステップS37)。このようなコンテンツ選択画面において、ユーザが、権利情報(権利範囲)を変更するコンテンツのチェックボタン61をチェックすることで、権利情報を変更するコンテンツを指定(コンテンツ選択)して選択ボタン62を指定すると(ステップS38)、指定されたコンテンツのコンテンツIDを含むリクエストが送信される(ステップS39)。なお、図7(A)の例では、コンテンツID“C00006”のコンテンツ(すみれ)が指定されている。
【0061】
次いで、コンテンツ管理サーバ2においてユーザ端末1からのリクエストが受信されると(ステップS40)、コンテンツ管理サーバ2の制御部21は、当該受信されたコンテンツIDをキーとしてコンテンツの権利情報を検索する(ステップS41)。例えば、受信されたコンテンツIDに対応付けられた権利情報(権利ID)が権利情報データベース222から検索、取得される。例えば、コンテンツID“C00006”に対応付けられた権利ID“R00001”(2次利用)及び“R00003”(放送)が取得される。なお、このとき、権利情報に含まれる権利IDに対応する権利内容が権利マスタデータベース223から取得され権利IDに対応付けられて当該権利情報中に組み込まれる。そして、コンテンツ管理サーバ2の制御部21は、権利情報編集画面データを含むレスポンスをユーザ端末1へ送信する(ステップS42)。なお、権利情報編集画面データには、上記受信されたコンテンツのコンテンツID、及び上記ステップS42で取得された権利情報が含まれる。
【0062】
次いで、ユーザ端末1においてコンテンツ管理サーバ2からの権利情報編集画面データを含むレスポンスが受信されると(ステップS43)、ユーザ端末1の制御部11はWebブラウザにより、図7(B)に示すような権利情報編集画面を表示部13に表示させる(ステップS44)。図7(B)に示す権利情報編集画面では、上記コンテンツの権利情報に含まれる権利内容63a,63cが選択(チェックボックスがチェック)された状態で表示(権利内容の名称に「可能」の文字が付加されて表示)されている。つまり、この例では、コンテンツID“C00006”のコンテンツ(すみれ)は、「2次利用(無料)」と「放送」が許可(可能)されている。一方、上記権利情報に含まれない権利内容(販売)63bは選択(チェックボックスがチェック)されていない状態で表示(選択可能に表示)されている。また、図2(A)より、コンテンツID“C00006”のコンテンツ(すみれ)に対応する原コンテンツは、“C00002”のコンテンツ(きらきら月)であり、図2(B)より、このコンテンツ(きらきら月)の許諾範囲は、「2次利用(無料)」、「販売」、及び「放送」である(言い換えれば、「編集」及び「2次利用(有料)」)について許可されていない)。そのため、コンテンツ(きらきら月)を原コンテンツとするコンテンツ(すみれ)についても、「編集可能」及び「2次利用(有料)」とできないので、権利内容(編集)63dのチェックボックスは無効化されており選択(チェック)できない状態になっている。このような権利情報編集画面において、ユーザは権利内容63a,63cの選択(チェック)を外す、または権利内容(販売)63bを選択することで(図7(C)の例では、権利内容63cの選択が外され、「放送」は不許可に変更されている)権利情報を編集(変更)し(ステップS45)た後、送信ボタン64を指定すると、ユーザ端末1からコンテンツ管理サーバ2へリクエストが送信される(ステップS46)。このリクエストには、上記受信されたコンテンツID、及びユーザにより変更指示された権利内容に対応する権利IDが含まれる。
【0063】
次いで、コンテンツ管理サーバ2においてユーザ端末1からのリクエスト(権利情報の変更要求)が受信されると(ステップS47)、コンテンツ管理サーバ2の制御部21は、上記ステップS38で指定されたコンテンツの権利情報(権利範囲)の変更を受け付け、上記受信された権利情報の変更処理(つまり、コンテンツの作成者の変更指示(再許諾指示)を受け付けて該変更指示にしたがって権利情報を変更する変更処理)を実行する(ステップS48)。権利情報の変更処理では、制御部21は、受信されたコンテンツID、該受信された権利ID、及び登録日付を対応付けて権利情報データベース222に登録する。これにより、図2(B)に示す例において、権利情報の変更前にコンテンツID“C00006”(すみれ)に対応付けられて登録されていた権利ID“R00001”(2次利用)及び“R00003”(放送)が、権利ID“R00001”(2次利用)だけに変更(2011/9/31 13:23:11の変更)されている。また、ステップS48の変更処理では、制御部21は、例えば、受信されたコンテンツID及び権利ID等を登録する際に、当該コンテンツIDに対応付けられてコンテンツ情報データベース221に登録されている許諾前フラグが“true”であるか否かを判定し、“true”であると判定した場合(つまり、当該コンテンツが後述するステップS55で“true”に設定された2次利用コンテンツである場合)には、当該コンテンツIDに対応付けられた許諾前フラグを“false”に設定する。これにより、コンテンツ情報データベース221における当該許諾前フラグが“true”から“false”に変更登録される。
【0064】
次いで、コンテンツ管理サーバ2の制御部21は、上記ステップS47で受信されたコンテンツIDをキーとして、上記ステップS38で指定されたコンテンツを利用する2次利用コンテンツが登録されているか(記憶部22に記憶されているか)否かを判定する(ステップS49)。例えば、受信されたコンテンツIDが原コンテンツIDとしてコンテンツ情報データベース221に登録されている場合、上記指定されたコンテンツを利用する2次利用コンテンツが記憶部22に記憶されていると判定される。そして、制御部21は、上記ステップS38で指定されたコンテンツを利用する2次利用コンテンツが登録されていると判定した場合には(ステップS49:YES)、当該2次利用コンテンツをコンテンツ情報データベース221から特定(2次利用コンテンツのコンテンツID等を含むレコードを特定)し、ステップS50に進む。例えば、図2(A)より、コンテンツID“C00006”のコンテンツ(すみれ)に対応する“C00007”の2次利用コンテンツ(すみれ色)が特定される。一方、制御部21は、上記ステップS38で指定されたコンテンツを利用する2次利用コンテンツが登録されていないと判定した場合には(ステップS49:NO)、ステップS56に進む。
【0065】
ステップS50では、コンテンツ管理サーバ2の制御部21は、上記特定された2次利用コンテンツの作成者であるユーザを検索し、当該ユーザのメールアドレスを取得する。例えば、制御部21は、上記特定された2次利用コンテンツのコンテンツIDに対応付けられたユーザIDをコンテンツ情報データベース221から取得し、当該取得したユーザIDに対応付けられたメールアドレスをユーザ情報データベース224から取得する。そして、制御部21は、上記検索されたユーザの2次利用コンテンツに対応する原コンテンツの権利情報が変更されたことを示す情報(どの権利内容が変更されたかの情報が含まれてもよい)が記述された電子メールを、上記ステップS50で取得されたメールアドレス宛に送信(メール通知)する(ステップS51)。これにより、2次利用コンテンツの作成者は原コンテンツの権利情報の変更を迅速に把握することができる。
【0066】
次いで、コンテンツ管理サーバ2の制御部21は、上記検索されたユーザのユーザIDに対応付けられてユーザ情報データベース224に登録されている自動反映可否フラグを参照して、自動反映可(“true”)である(自動モード設定中)か否かを判定する(ステップS52)。そして、制御部21は、自動反映可である(自動モード設定中)と判定した場合には(ステップS52:YES)、権利情報自動生成処理を実行する(ステップS53)。この権利情報自動生成処理は、図4に示すステップS14における権利情報自動生成処理と同様、図6(A)に示すように行われる。この場合、2次利用コンテンツが対象となるので、図6(A)において、ステップS141からステップS143へ進み、制御部21は、上記特定された2次利用コンテンツに対応する原コンテンツの権利情報を検索する。例えば、上記特定された2次利用コンテンツに対応する原コンテンツのコンテンツIDに対応付けられた権利IDが、権利情報として権利情報データベース222から検索、取得される。なお、2次利用コンテンツに対応する原コンテンツが複数ある場合、各々の原コンテンツのコンテンツIDに対応付けられた権利IDが取得される。そして、制御部12は、検索された権利情報に基づいて、登録された2次利用コンテンツの権利情報を生成(2次利用コンテンツの権利範囲を変更)する(ステップS144)。つまり、自動モードが設定されている場合、制御部21は、原コンテンツの権利範囲の変更内容に基づいて、当該原コンテンツを利用する2次利用コンテンツの権利範囲を自動的に変更させる。これにより、原コンテンツの権利範囲の変更を、当該原コンテンツを利用する2次利用コンテンツの権利範囲に対してより迅速に反映させることができる。そして、制御部21は、上記ステップS53で生成(変更)された権利情報(権利範囲)の変更処理を実行する(ステップS54)。権利情報の変更処理では、制御部21は、受信されたコンテンツID、該変更された権利ID、及び登録日付を対応付けて権利情報データベース222に登録する。これにより、図2(B)に示す例において、権利情報の変更前にコンテンツID“C00007”(すみれ色)に対応付けられて登録されていた権利ID“R00001”(2次利用)及び“R00003”(放送)が、権利ID“R00001”(2次利用)だけに変更(2011/9/31 13:23:11の変更)されている。
【0067】
一方、上記ステップS52において、制御部21は、自動反映可でない(手動モード設定中)と判定した場合には(ステップS52:NO)、上記特定された2次利用コンテンツのコンテンツIDに対応付けられてコンテンツ情報データベース221に登録されている許諾前フラグを“true”に設定する(ステップS55)。これにより、コンテンツ情報データベース221における当該許諾前フラグが“false”から“true”に変更登録される。このように手動モードが設定されている場合、自動モードが設定されている場合とは異なり、権利情報の自動変更は行われない。この場合、上記ステップS51で送信された電子メールを見た2次利用コンテンツの作成者は、上記ステップS31でURLを指定してユーザ端末1に、図7(A)に示すようなコンテンツ選択画面を表示させて手動で2次利用コンテンツの権利情報を変更することになる。この場合、制御部21は、上記ステップS48において、2次利用コンテンツの作成者の変更指示を受け付けて該変更指示にしたがって権利情報を変更することになる。これにより、原コンテンツの権利範囲の変更があった場合、2次利用コンテンツの作成者は、変更された権利範囲に基づいて、再度2次利用コンテンツの権利範囲を再設定することができる。よって、2次利用コンテンツの作成者は、利用している原コンテンツの権利範囲が変更されても、2次利用コンテンツの権利範囲をより適切に反映させることができる。
【0068】
次いで、コンテンツ管理サーバ2の制御部21は、コンテンツ販売・再生設定処理を実行する(ステップS56)。このコンテンツ販売・再生設定処理は、上記ステップS48で権利情報が変更されたコンテンツと、上記特定された2次利用コンテンツを対象として、図4に示すステップS22におけるコンテンツ販売・再生設定処理と同様、図6(B)に示すように行われる。ところで、手動モードが設定されている場合において、上記特定された2次利用コンテンツを対象としてコンテンツ販売・再生設定処理を実行する場合、図6(B)に示すステップS221では、許諾前フラグが“true”に設定されていると判定されるため、ステップS223へ進み、他のユーザにより閲覧されるコンテンツ閲覧画面における当該2次利用コンテンツをグレーアウトに設定することになる。これにより、当該2次利用コンテンツの作成者の変更指示を受け付けて該変更指示にしたがって権利情報が変更されるまで(例えば、上記ステップS48で変更されると、許諾前フラグが“true”から false”に変更される)、他のユーザは上記コンテンツ閲覧画面において当該2次利用コンテンツの購入及び再生を行うことができなくなる。
【0069】
次いで、コンテンツ管理サーバ2の制御部21は、権利情報編集(変更)完了画面を表示するためのWebページデータ(以下、「権利情報編集完了画面データ」という)を含むレスポンスをユーザ端末1へ送信する(ステップS57)。次いで、ユーザ端末1においてコンテンツ管理サーバ2からの権利情報編集完了画面データを含むレスポンスが受信されると(ステップS58)、ユーザ端末1の制御部11はWebブラウザにより、図7(D)に示すような権利情報編集完了画面を表示部13に表示させる(ステップS59)。
【0070】
以上説明したように、コンテンツの権利情報変更動作によれば、原コンテンツの権利範囲が変更される際に、当該権利範囲の変更を、当該原コンテンツを利用する2次利用コンテンツの権利範囲に対して迅速に反映させることができる。
【0071】
(2−3.自動/手動の設定動作)
次に、図9(A),(B)及び図10(A)を参照して、自動(自動モード)/手動(手動モード)の設定動作について説明する。図9(A),(B)は、自動/手動の設定動作においてユーザ端末1に表示される画面の遷移例を示す図である。図10(A)は、自動/手動の設定動作におけるユーザ端末1及びコンテンツ管理サーバ2の処理を示すフローチャートである。自動/手動の設定動作では、権利範囲が変更された場合の動作(自動モードによる動作、または手動モードに動作)を登録することができる。
【0072】
図10(A)において、自動/手動設定画面を表示するためのWebページデータ(以下、「自動/手動設定画面データ」という)のURLが指定されると(ステップS151)、ユーザ端末1からコンテンツ管理サーバ2へリクエストが送信される(ステップS152)。
【0073】
次いで、コンテンツ管理サーバ2においてユーザ端末1からのリクエストが受信されると(ステップS153)、コンテンツ管理サーバ2の制御部21は、自動/手動設定画面データを含むレスポンスをユーザ端末1へ送信する(ステップS154)。
【0074】
次いで、ユーザ端末1においてコンテンツ管理サーバ2からの自動/手動設定画面データを含むレスポンスが受信されると(ステップS155)、ユーザ端末1の制御部11はWebブラウザにより、図9(A)に示すような自動/手動設定画面を表示部13に表示させる(ステップS156)。このような自動/手動設定画面において、ユーザは、チェックボタン(ラジオボタン)71,72の何れかをチェックすることで、自動モード(自動的に反映する)又は手動モード(許諾後反映する)を選択して選択ボタン73を指定すると(ステップS157)、ユーザ端末1からコンテンツ管理サーバ2へ、選択されたモード(自動又は手動)を示すモード選択情報を含むリクエストが送信される(ステップS158)。
【0075】
次いで、コンテンツ管理サーバ2においてユーザ端末1からのリクエストが受信されると(ステップS159)、コンテンツ管理サーバ2の制御部21は、権利範囲の自動反映可否登録処理を実行する(ステップS160)。この自動反映可否登録処理では、制御部21は、当該リクエストを送信したユーザ端末1のユーザのユーザIDを特定し、当該ユーザIDに対応付けられてユーザ情報データベース224に登録されている自動反映可否フラグを、当該リクエストに含まれるモード選択情報に基づいて更新(“true”(自動反映可、又は“false”(自動反映否)に更新)登録する。これにより、自動モード又は手動モードが設定される。
【0076】
次いで、コンテンツ管理サーバ2の制御部21は、自動/手動設定完了画面を表示するためのWebページデータ(以下、「自動/手動設定完了画面データ」という)を含むレスポンスをユーザ端末1へ送信する(ステップS161)。次いで、ユーザ端末1においてコンテンツ管理サーバ2からの自動/手動設定完了画面データを含むレスポンスが受信されると(ステップS162)、ユーザ端末1の制御部11はWebブラウザにより、図9(B)に示すような自動/手動設定完了画面を表示部13に表示させる(ステップS163)。
【0077】
以上説明したように、自動/手動の設定動作によれば、2次利用コンテンツの作成者は、当該2次利用コンテンツの重要性等に応じて、原コンテンツの権利範囲が変更された時に2次利用コンテンツの権利範囲を変更する動作について自動モードと手動モードの2つのモードを使い分けることができる。
【0078】
(2−4.権利情報の変更履歴確認動作)
次に、図9(C),(D)及び図10(B)を参照して、権利情報の変更履歴確認動作について説明する。図9(C),(D)は、権利情報の変更履歴確認動作においてユーザ端末1に表示される画面の遷移例を示す図である。図10(B)は、権利情報の変更履歴確認動作におけるユーザ端末1及びコンテンツ管理サーバ2の処理を示すフローチャートである。
【0079】
図10(B)において、変更履歴確認対象のコンテンツ選択画面を表示するためのWebページデータのURLが指定されると(ステップS171)、ユーザ端末1からコンテンツ管理サーバ2へリクエストが送信される(ステップS172)。なお、ステップS173〜S176の処理は、図8に示すステップS33〜S36の処理と同様であるので重複する説明を省略する。そして、ユーザ端末1の制御部11はWebブラウザにより、図9(C)に示すような変更履歴確認対象のコンテンツ選択画面を表示部13に表示させる(ステップS177)。このようなコンテンツ選択画面において、ユーザが、変更履歴を確認するコンテンツのチェックボタン81をチェックすることで、変更履歴を確認するコンテンツを指定(コンテンツ選択)して選択ボタン82を指定すると(ステップS178)、指定されたコンテンツのコンテンツIDを含むリクエストが送信される(ステップS179)。
【0080】
次いで、コンテンツ管理サーバ2においてユーザ端末1からのリクエストが受信されると(ステップS180)、コンテンツ管理サーバ2の制御部21は、当該受信されたコンテンツIDをキーとしてコンテンツの権利情報の変更履歴を検索する(ステップS181)。例えば、受信されたコンテンツIDに対応付けられた権利ID及び登録日付が変更履歴として権利情報データベース222から検索、取得される。なお、このとき、当該受信されたコンテンツIDに対応付けられた権利IDに対応する権利内容が権利マスタデータベース223から取得され権利IDに対応付けられて変更履歴中に組み込まれる。また、当該受信されたコンテンツIDに対応付けられたコンテンツ名が変更履歴中に組み込まれる。
【0081】
次いで、コンテンツ管理サーバ2の制御部21は、権利情報の変更履歴画面を表示するためのWebページデータ(以下、「変更履歴画面データ」という)を含むレスポンスをユーザ端末1へ送信する(ステップS182)。なお、変更履歴画面データには、上記取得された変更履歴が含まれる。
【0082】
次いで、ユーザ端末1においてコンテンツ管理サーバ2からの変更履歴画面データを含むレスポンスが受信されると(ステップS183)、ユーザ端末1の制御部11はWebブラウザにより、図9(D)に示すような権利情報の変更履歴画面を表示部13に表示させる(ステップS184)。図9(D)に示す変更履歴画面には、上記変更履歴(この例では、ユーザ「山田太郎」の変更履歴)に含まれるコンテンツ名と、上記変更履歴に含まれる権利IDに対応する権利内容が表示されており、さらに、当該変更履歴に含まれる登録日付が変更日時として表示されている。このように、ユーザにより指定されたコンテンツの権利情報(権利範囲)の変更履歴が当該ユーザに提示される。
【0083】
以上説明したように、権利情報の変更履歴確認動作によれば、コンテンツの権利範囲の変更履歴をユーザに提示することができる。
【0084】
(2−5.2次利用コンテンツ確認動作)
次に、図11(A),(B)及び図12(A)を参照して、2次利用コンテンツ確認動作について説明する。図11(A),(B)は、2次利用コンテンツ確認動作においてユーザ端末1に表示される画面の遷移例を示す図である。図12(A)は、2次利用コンテンツ確認動作におけるユーザ端末1及びコンテンツ管理サーバ2の処理を示すフローチャートである。
【0085】
図12(A)において、確認対象の2次利用コンテンツに対応する原コンテンツ選択画面を表示するためのWebページデータ(以下、「原コンテンツ選択画面データ」という)のURLが指定されると(ステップS191)、ユーザ端末1からコンテンツ管理サーバ2へリクエストが送信される(ステップS192)。
【0086】
次いで、コンテンツ管理サーバ2においてユーザ端末1からのリクエストが受信されると(ステップS193)、コンテンツ管理サーバ2の制御部21は、当該リクエストを送信したユーザ端末1のユーザのユーザIDを特定し、当該ユーザIDをキーとして原コンテンツ(コンテンツID)を検索する(ステップS194)。例えば、特定されたユーザIDに対応付けられたコンテンツIDのうち、2次利用されている原コンテンツのコンテンツID及びコンテンツ名がコンテンツ情報データベース221から検索、取得される。なお、複数の原コンテンツがある場合、当該複数の原コンテンツのコンテンツID及びコンテンツ名が取得される。そして、コンテンツ管理サーバ2の制御部21は、原コンテンツ選択画面データを含むレスポンスをユーザ端末1へ送信する(ステップS195)。なお、原コンテンツ選択画面データには、上記ステップS194における検索結果を示す情報が含まれる。
【0087】
次いで、ユーザ端末1においてコンテンツ管理サーバ2からの原コンテンツ選択画面データを含むレスポンスが受信されると(ステップS196)、ユーザ端末1の制御部11はWebブラウザにより、図11(A)に示すような原コンテンツ選択画面を表示部13に表示させる(ステップS197)。このような原コンテンツ選択画面において、ユーザが、所望の原コンテンツのチェックボタン91をチェックすることで、原コンテンツを指定(原コンテンツ選択)して選択ボタン92を指定すると(ステップS198)、指定された原コンテンツのコンテンツIDを含むリクエストが送信される(ステップS199)。
【0088】
次いで、コンテンツ管理サーバ2においてユーザ端末1からのリクエストが受信されると(ステップS200)、コンテンツ管理サーバ2の制御部21は、当該受信されたコンテンツIDに対応する原コンテンツを利用する2次利用コンテンツを検索する(ステップS201)。例えば、受信されたコンテンツIDが原コンテンツIDとして登録されている2次利用コンテンツのコンテンツIDがコンテンツ情報データベース221から検索、取得される。そして、取得されたコンテンツIDに対応付けられているコンテンツ名及びユーザIDがコンテンツ情報データベース221から取得され、当該ユーザIDに対応付けられているユーザ(2次利用コンテンツの作成者)の氏名がユーザ情報データベース224から取得される。更に、当該取得されたコンテンツIDに対応付けられた権利IDが権利情報データベース222から取得され、当該権利IDに対応する権利内容が権利マスタデータベース223から取得される。
【0089】
次いで、コンテンツ管理サーバ2の制御部21は、2次利用コンテンツ一覧画面を表示するためのWebページデータ(以下、「2次利用コンテンツ一覧画面データ」という)を含むレスポンスをユーザ端末1へ送信する(ステップS202)。なお、2次利用コンテンツ一覧画面データには、上記取得されたコンテンツID、コンテンツ名、2次利用コンテンツの作成者の氏名、及び2次利用コンテンツの権利内容を含む2次利用コンテンツに関する情報が含まれる。
【0090】
次いで、ユーザ端末1においてコンテンツ管理サーバ2からの2次利用コンテンツ一覧画面データを含むレスポンスが受信されると(ステップS203)、ユーザ端末1の制御部11はWebブラウザにより、図11(B)に示すような2次利用コンテンツ一覧画面を表示部13に表示させる(ステップS204)。図11(B)に示す2次利用コンテンツ一覧画面には、上記ステップS198で選択された原コンテンツを利用する2次利用コンテンツのコンテンツ名、当該2次利用コンテンツの作成者の氏名、及び当該2次利用コンテンツの権利内容が表示されている。このように、ユーザにより指定された原コンテンツを利用する2次利用コンテンツに関する情報が当該ユーザに提示される。
【0091】
以上説明したように、2次利用コンテンツ確認動作によれば、ユーザにより指定された原コンテンツを利用する2次利用コンテンツに関する情報をユーザに迅速に提示することができる。その結果、ユーザは、原コンテンツの権利範囲を変更した場合における影響範囲、つまり、当該原コンテンツを利用する2次利用コンテンツを迅速に確認することができる。
【0092】
(2−6.原コンテンツ確認動作)
次に、図11(C),(D)及び図12(B)を参照して、原コンテンツ確認動作について説明する。図11(C),(D)は、原コンテンツ確認動作においてユーザ端末1に表示される画面の遷移例を示す図である。図12(B)は、原コンテンツ確認動作におけるユーザ端末1及びコンテンツ管理サーバ2の処理を示すフローチャートである。
【0093】
図12(B)において、確認対象の原コンテンツを利用する2次利用コンテンツ選択画面を表示するためのWebページデータ(以下、「2次利用コンテンツ選択画面データ」という)のURLが指定されると(ステップS205)、ユーザ端末1からコンテンツ管理サーバ2へリクエストが送信される(ステップS206)。
【0094】
次いで、コンテンツ管理サーバ2においてユーザ端末1からのリクエストが受信されると(ステップS207)、コンテンツ管理サーバ2の制御部21は、当該リクエストを送信したユーザ端末1のユーザのユーザIDを特定し、当該ユーザIDをキーとして2次利用コンテンツ(コンテンツID)を検索する(ステップS208)。例えば、特定されたユーザIDに対応付けられたコンテンツIDのうち、原コンテンツIDが対応付けられているコンテンツ(つまり、2次利用コンテンツ)のコンテンツID及びコンテンツ名がコンテンツ情報データベース221から検索、取得される。なお、複数の2次利用コンテンツがある場合、当該複数の2次利用コンテンツのコンテンツID及びコンテンツ名が取得される。そして、コンテンツ管理サーバ2の制御部21は、2次利用コンテンツ選択画面データを含むレスポンスをユーザ端末1へ送信する(ステップS209)。なお、2次利用コンテンツ選択画面データには、上記ステップS208における検索結果を示す情報が含まれる。
【0095】
次いで、ユーザ端末1においてコンテンツ管理サーバ2からの2次利用コンテンツ選択画面データを含むレスポンスが受信されると(ステップS210)、ユーザ端末1の制御部11はWebブラウザにより、図11(C)に示すような2次利用コンテンツ選択画面を表示部13に表示させる(ステップS211)。このような2次利用コンテンツ選択画面において、ユーザが、所望の2次利用コンテンツのチェックボタン101をチェックすることで、2次利用コンテンツを指定(2次利用コンテンツ選択)して選択ボタン102を指定すると(ステップS212)、指定された2次利用コンテンツのコンテンツIDを含むリクエストが送信される(ステップS213)。
【0096】
次いで、コンテンツ管理サーバ2においてユーザ端末1からのリクエストが受信されると(ステップS214)、コンテンツ管理サーバ2の制御部21は、当該受信されたコンテンツIDに対応する2次利用コンテンツの作成にあたり利用された原コンテンツを検索する(ステップS215)。例えば、受信されたコンテンツID(2次利用コンテンツのコンテンツID)に対応付けられた原コンテンツID(原コンテンツのコンテンツID)がコンテンツ情報データベース221から検索、取得される。そして、取得された原コンテンツのコンテンツIDに対応付けられているコンテンツ名及びユーザIDがコンテンツ情報データベース221から取得され、当該ユーザIDに対応付けられているユーザ(原コンテンツの作成者)の氏名がユーザ情報データベース224から取得される。
【0097】
次いで、コンテンツ管理サーバ2の制御部21は、原コンテンツ一覧画面を表示するためのWebページデータ(以下、「原コンテンツ一覧画面データ」という)を含むレスポンスをユーザ端末1へ送信する(ステップS216)。なお、原コンテンツ一覧画面データには、上記取得されたコンテンツID、コンテンツ名、及び原コンテンツの作成者の氏名を含む原コンテンツに関する情報が含まれる。
【0098】
次いで、ユーザ端末1においてコンテンツ管理サーバ2からの原コンテンツ一覧画面データを含むレスポンスが受信されると(ステップS217)、ユーザ端末1の制御部11はWebブラウザにより、図11(D)に示すような原コンテンツ一覧画面を表示部13に表示させる(ステップS218)。図11(D)に示す原コンテンツ一覧画面には、上記ステップS212で選択された2次利用コンテンツに対応する原コンテンツのコンテンツ名、及び当該原コンテンツの作成者の氏名が表示されている。このように、ユーザにより指定された2次利用コンテンツに対応する原コンテンツに関する情報が当該ユーザに提示される。
【0099】
以上説明したように、原コンテンツ確認動作によれば、ユーザにより指定された2次利用コンテンツに対応する原コンテンツに関する情報をユーザに迅速に提示することができる。
【符号の説明】
【0100】
1 ユーザ端末
2 コンテンツ管理サーバ
11,21 制御部
12,22 記憶部
13 表示部
14 操作部
15、23 通信部
221 コンテンツ情報データベース
222 権利情報データベース
223 権利マスタデータベース
224 ユーザ情報データベース
S コンテンツ管理システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテンツを管理するコンテンツ管理装置において、
前記コンテンツと当該コンテンツの利用に関する権利範囲を規定する権利情報をコンテンツ毎に対応付けて記憶する記憶手段と、
前記コンテンツの作成者により指定された前記コンテンツに対応する前記権利情報を前記記憶手段から取得する取得手段と、
前記取得手段により取得された前記権利情報に規定される権利範囲の変更を受け付ける受付手段と、
前記作成者により指定された前記コンテンツを利用して作成された複次利用コンテンツが前記記憶手段に記憶されている場合に、前記コンテンツの利用に関する権利範囲の変更の受け付けに応じて、当該コンテンツを利用して作成された前記複次利用コンテンツの利用に関する権利範囲を所定条件で変更させる制御手段と、
を備えることを特徴とするコンテンツ管理装置。
【請求項2】
前記権利範囲を前記複次利用コンテンツの作成者の変更指示を受け付けずに変更する第1のモードと、前記権利範囲を前記複次利用コンテンツの作成者の変更指示を受け付けて該変更指示にしたがって変更する第2のモードと、との何れかのモードを前記複次利用コンテンツの作成者の選択に応じて設定する設定手段を更に備えることを特徴とする請求項1に記載のコンテンツ管理装置。
【請求項3】
前記設定手段により前記第1のモードが設定されている場合、前記制御手段は、前記コンテンツの利用に関する権利範囲の変更内容に基づいて、前記複次利用コンテンツの利用に関する権利範囲を変更させることを特徴とする請求項2に記載のコンテンツ管理装置。
【請求項4】
前記設定手段により前記第2のモードが設定されている場合、前記制御手段は、前記複次利用コンテンツの作成者の変更指示を受け付けて該変更指示にしたがって、当該複次利用コンテンツの利用に関する権利範囲を変更させることを特徴とする請求項2に記載のコンテンツ管理装置。
【請求項5】
利用者により指定された前記コンテンツを利用して作成された複次利用コンテンツを前記記憶手段から検索する検索手段と、
前記検索手段により検索された前記複次利用コンテンツに関する情報を前記利用者に提示する第1提示手段と、
を更に備えることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載のコンテンツ管理装置。
【請求項6】
利用者により指定された前記複次利用コンテンツの作成にあたり利用された前記コンテンツを前記記憶手段から検索する検索手段と、
前記検索手段により検索された前記コンテンツに関する情報を前記利用者に提示する第2提示手段と、
を更に備えることを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載のコンテンツ管理装置。
【請求項7】
利用者により指定された前記コンテンツに対応する前記権利情報に規定される権利範囲の変更履歴を前記利用者に提示する第3提示手段を更に備えることを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載のコンテンツ管理装置。
【請求項8】
コンテンツと当該コンテンツの利用に関する権利範囲を規定する権利情報をコンテンツ毎に対応付けて記憶する記憶手段にアクセス可能なコンピュータに、
前記コンテンツの作成者により指定された前記コンテンツに対応する前記権利情報を前記記憶手段から取得する取得ステップと、
前記取得ステップにより取得された前記権利情報に規定される権利範囲の変更を受け付ける受付ステップと、
前記作成者により指定された前記コンテンツを利用して作成された複次利用コンテンツが前記記憶手段に記憶されている場合に、前記コンテンツの利用に関する権利範囲の変更の受け付けに応じて、当該コンテンツを利用して作成された前記複次利用コンテンツの利用に関する権利範囲を所定条件で変更させる制御ステップと、
を実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項9】
コンテンツと当該コンテンツの利用に関する権利範囲を規定する権利情報をコンテンツ毎に対応付けて記憶する記憶手段にアクセス可能なコンピュータにおける情報提示方法であって、
前記コンテンツの作成者により指定された前記コンテンツに対応する前記権利情報を前記記憶手段から取得する取得ステップと、
前記取得ステップにより取得された前記権利情報に規定される権利範囲の変更を受け付ける受付ステップと、
前記作成者により指定された前記コンテンツを利用して作成された複次利用コンテンツが前記記憶手段に記憶されている場合に、前記コンテンツの利用に関する権利範囲の変更の受け付けに応じて、当該コンテンツを利用して作成された前記複次利用コンテンツの利用に関する権利範囲を所定条件で変更させる制御ステップと、
を含むことを特徴とする情報提示方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2013−73490(P2013−73490A)
【公開日】平成25年4月22日(2013.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−213200(P2011−213200)
【出願日】平成23年9月28日(2011.9.28)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】