説明

コンテンツ記録再生装置、およびコンテンツ記録再生方法

【課題】複数のコピー制御情報が混在してもコピー制御情報を適切に管理して、記録再生装置の使い勝手を向上する。
【解決手段】記録媒体に対して、コピー世代管理情報とコピー可能個数情報とを含むコピー制御情報を含むデジタル情報の書込みと読み出しを行う記録再生部と、コピー世代管理情報が一世代のみ記録を許すことを示す情報である場合、記録媒体にデジタル情報と共にコピー可能個数情報を記録し、記録媒体に記録したデジタル情報の一覧を表示するときにコピー制御情報によって分類して表示を行わせる制御部とを有する。また、第一の記録媒体にコピー世代管理情報とコピー可能個数情報が異なり且つ内容が等価な複数のデジタル情報を蓄積し、コピー可能個数が複数個であるデジタル情報を当該第一の記録媒体から当該第一の記録媒体とは異なる第二の記録媒体にコピーするときに、第一の記録媒体に内容が等価なデジタル情報が存在することをユーザに通知する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
技術分野はデジタル情報を記録及び/又は再生する装置に関する。特に装置におけるコ
ピー制御の技術に関する。
【背景技術】
【0002】
上記技術分野について、特許文献1には、「著作権保護すべきデジタル情報の記録再生
装置における記録媒体への記録制限を行える装置及び方法を提供する。」ことを課題とし
、その解決手段として「記録再生制御回路は、コピー制御情報が、(Copy One Generatio
n)である場合には、情報とともに、予め定めたビットレートに情報を変換した変換デジ
タル情報と、前記コピー回数情報を前記記録媒体に記録し、コピー制御情報に従い、(Co
py No. More)でありながら、当該再生装置に接続された記録装置の記録媒体に前記デジ
タル情報あるいは前記変換デジタル情報を移動する場合は、可能回数を減じて前記コピー
回数情報を更新し、前記デジタル情報信号あるいは前記変換デジタル情報と前記コピー制
御情報および前記コピー回数情報を再度記録媒体に記録すると共に、前記デジタル情報信
号あるいは前記変換デジタル情報を再生不能化する構成とした。」ことが記載されている

【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−114090号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、デジタル放送が普及すると共に様々な記録メディアが流通しており、デジタルコ
ンテンツを視聴する形態も多種多様になってきている。このような環境下においては著作
権保護の観点から、コピー制御情報を使用することによって複数の記録再生装置あるいは
記録媒体間でのデータ送受信を制御することが考えられる。しかしコピー制御情報による
制御は任意の機器間でコピー可能かどうかの判断が複雑になり、使用者の使い勝手を低下
させる。特許文献1に示したデジタル情報記録再生方法では、コピー制御情報がCopy Onc
e Generationであるデジタル情報のコピー可能回数を管理して、かつコピー可能回数の情
報を使用者に表示することで使い勝手を向上している。
【0005】
しかし、特許文献1に示したデジタル情報記録再生装置では、内蔵の記録媒体および着
脱可能な記録媒体への記録再生についてのユーザの使い勝手が十分とはいえない。
【課題を解決するための手段】
【0006】
例えば、特許請求の範囲に記載のような構成とすればよい。
【発明の効果】
【0007】
上記構成によれば、記録再生装置の使い勝手を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】システムの構成例を示すブロック図である。
【図2】送信装置1の構成例を示すブロック図である。
【図3】コピー制御情報の一つであるコンテント利用記述子の構造の例である。
【図4】コンテント利用記述子の各フィールドへ記述例である。
【図5】コピー制御情報の一つであるデジタルコピー制御記述子の構造の例である。
【図6】コピー世代を制御する情報の例である。
【図7】送信装置1から送出されたコンテント利用記述子の各フィールドの受信装置3における受信処理の例である。
【図8】送信装置1が、コピー制御情報を利用することによる番組コンテンツの保護の運用例である。
【図9】受信装置3が、コピー制御情報を利用して番組コンテンツを蓄積(記録)する場合における制御の例である。
【図10】記録再生装置10の構成例を示すブロック図である。
【図11】記録再生制御部104の構成例を示すブロック図である。
【図12】コピー制御情報を管理するテーブル例を示す模式図である。
【図13】表示画面の一例を示す模式図である。
【図14】コピー制御の処理例を示すフローチャートである。
【図15】メッセージ表示の一例を示す模式図である。
【図16】メッセージ表示の一例を示す模式図である。
【図17】コピー予約情報記録の処理例を示すフローチャートである。
【図18】メッセージ表示の一例を示す模式図である。
【図19】コピー制御の処理例を示すフローチャートである。
【図20】記録再生装置10の別の構成例を示すブロック図である。
【図21】着脱可能な記録媒体の情報の構成例を示す模式図である。
【図22】表示画面の一例を示す模式図である。
【図23】記録再生装置10の別の構成例を示すブロック図である。
【図24】着脱可能な記録媒体の情報の構成例を示す別の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明に好適な実施形態の例(実施例)を説明する。但し、本発明は本実施例に
限定されない。本実施例は、主には一世代のコピーを許された情報の扱いに関するもので
ある。
【0010】
<システム>
図1は、本実施例のシステムの構成例を示すブロック図である。放送で情報を送受信し
て記録再生する場合を例示している。ただし放送に限定されず通信によるVODであって
もよく、総称して配信ともいう。
【0011】
1は放送局などの情報提供局に設置される送信装置、2は中継局や放送用衛星などに設
置される中継装置、ユーザの宅内などに設置される3は受信装置、10は受信装置3に内
蔵される受信記録再生部である。受信記録再生部10では、放送された情報を記録し、再
生することができる。
【0012】
送信装置1は、中継装置2を介して、変調された信号電波を伝送する。例えばケーブル
による伝送、電話線による伝送、地上波放送による伝送などを用いることもできる。受信
装置3で受信されたこの信号電波は、後に述べるように、復調されて情報信号となった後
、必要に応じ記録するに適した信号となって記録される。また、ユーザは、受信装置3に
ディスプレイが内蔵されている場合はこのディスプレイで、内蔵されていない場合には受
信装置3と図示しないディスプレイとを接続して情報信号が示す映像音声を視聴すること
ができる。
【0013】
<送信装置>
図2は、図1のシステムのうち、送信装置1の構成例を示すブロック図である。
【0014】
11はソース発生部、12はMPEG方式等で圧縮を行うエンコード部、13はスクラ
ンブル部、14は変調部、15は送信アンテナ、16は管理情報付与部である。カメラ、
記録再生装置などから成るソース発生部11で発生した映像音声などの情報は、より少な
い占有帯域で伝送できるよう、エンコード部12でデータ量の圧縮が施される。必要に応
じてスクランブル部13で、特定の視聴者には視聴可能となるように伝送暗号化される。
変調部14で伝送するに適した信号となるよう変調された後、送信アンテナ15から、中
継装置2に向けて電波として送信される。このとき、管理情報付与部16では、コピーを
制御するための情報であるコピー制御情報や現在時刻等の情報を付加する。
【0015】
なお、一つの電波には複数の情報が、時分割、スペクトル拡散などの方法で多重される
ことが多い。簡単のため図2には記していないが、この場合、ソース発生部11とエンコ
ード部12の系統が複数個あり、エンコード部12とスクランブル部13との間に、複数
の情報を多重するマルチプレクス部(多重化部)が置かれる。
【0016】
<コピー制御情報>
コピー制御情報は、コピーの可否や回数などの制限を制御する情報であり、例えば管理
情報付与部16で付加される。コンテント利用記述子とデジタルコピー制御記述子などを
含む。
【0017】
図8は、コピー制御情報を利用することによる番組コンテントの保護に関する運用の例
を示す。
【0018】
「運用可」とは、それぞれのサービス形態に対応したコンテントに対して、デジタルコ
ピー制御情報を用いた世代制限として送信側が選択できることを示す。例えば、「ペイパ
ービュー(pay-per-view)」であれば、どのデジタルコピー制御情報を用いてもよいこと
を示しており、一方で「月極め等有料放送」であれば「コピー禁止」を送信側が選択でき
ないことを示す。
【0019】
「フラット/ティア」とは、有料放送などで複数チャンネルをまとめて契約することを
フラット契約と呼び、チャンネル毎に契約することをティア契約と呼ぶ。
【0020】
「上記以外」には、例えば「有料放送ではなく、コンテンツ保護を伴わない番組の場合
」が含まれる。
【0021】
図3は、コピー制御情報の一つであるコンテント利用記述子の構造の一例を示す。コン
テント利用記述子は、例えば管理情報付与部16で生成、付加され、MPEG-TSのP
SI(Program Specific Information)(一例としてPMT(Program Map Table)など
)或いはSI(Service Information)に格納されて送出される情報である。
【0022】
コンテント利用記述子の用途は、当該番組に対して、蓄積(記録)や出力に関する制御
情報を記述する場合に配置(送出)されるものである。その意味は、digital_recording_
control_mode(デジタルコピーモードビット)の1ビットのフィールドが「1」の場合、
図5で説明するデジタルコピー制御記述子のdigital_recording_control_dataが「一世代
のコピー可」であっても「個数制限コピー可」として記録可能であることを示す。「0」
の場合、「個数制限コピー可」として記録することはできない。
【0023】
なお、コンテント利用記述子は、当該番組が出力保護の対象である場合に必ず配置(送
出)する。この出力保護とは、コンテント利用記述子の出力保護ビット(encryption_mod
e)を用いて、「制約条件なしにコピー可」のコンテンツの高速デジタルインタフェース
出力に対して、保護を実施することを意味する。別の言い方をすれば、デジタルインタフ
ェースでの出力や記録媒体へのコピーの際に暗号化するものの、コピーの回数や世代には
制限をかけない。インターネットへの再送信は事実上不可能となる。「出力保護付きコピ
ー・フリー」や、EPN(encryption plus non-assertion)とも呼ぶ。
【0024】
また、当該番組のデジタルコピー制御情報が「一世代のコピー可」であり、且つ、「個
数制限コピー可」の対象でない場合に必ず配置(送出)する。
【0025】
図4は、コンテント利用記述子の各フィールドの記述内容の一例を示す。
【0026】
「descriptor_tag」にはコンテント利用記述子を意味する“0xDE”を記述する。「desc
riptor_length」には、コンテント利用記述子の記述子長を記述する。「digital_recordi
ng_control_mode」には、デジタルコピー制御情報が「一世代のコピー可」であり、且つ
、「個数制限コピー可」の対象でない場合は’0’を記述する。デジタルコピー制御情報
が「一世代のコピー可」であり、且つ、「個数制限コピー可」の対象である場合は‘1’
を記述する。
【0027】
「encryption_mode」には、デジタルコピー制御情報が「制約条件なしにコピー可」で
あり、且つ、高速デジタルインタフェース出力に保護を実施する場合は’0’を記述する

【0028】
「retention_mode」は一時蓄積制御ビットを意味し、デジタルコピー制御記述子の「di
gital_recording_control_data」(デジタルコピー制御情報)が「コピー禁止」であって
も一時蓄積が可能であることを表す“0”を記述する。「retention_state」は一時蓄積許
容時間を意味し、1時間30分の蓄積が可能なことを表す”111”を記述する。なお、「i
mage_constraint_token」、「retention_state」、「encryption_mode」はデフォルトの
状態では「1」である。
【0029】
各フィールドについては、受信側の処理として、図7でも後述する。
【0030】
図5は、コピー制御情報の一つであるデジタルコピー制御記述子の構造の一例を示す。
デジタルコピー制御記述子は、例えば管理情報付与部16で生成、付加され、MPEG-
TSのPSI(一例としてPMTなど)或いはSIに格納されて送出される情報である。
【0031】
デジタルコピー制御記述子は、「digital_recording_control_data」(デジタルコピー
制御情報)の2ビットのフィールドにより、コピー世代を制御する情報を表す。
【0032】
図6は、デジタルコピー制御情報の例を示す。デジタルコピー制御情報が、「00」の
場合には制約条件なしにコピー可を示し、「01」の場合には放送事業者の定義によるこ
とを示し、「10」の場合には一世代のコピー可であることを示し、「11」の場合には
コピー禁止であることを示す。なお、一世代のコピー可とは、受信した放送信号を記録(
一世代目のコピー)できるが、記録した後には放送信号を複製(コピー)できないことを
意味する。
【0033】
図3と図4のコンテント利用記述子をコピー個数制限情報、図5と図6のデジタルコピ
ー制御情報をコピー世代制限情報とも呼ぶ。
【0034】
送信装置1から送出された、図3〜6で説明したコピー制御情報に関係する受信装置3
の処理の詳細例を説明する。
【0035】
図7は、受信装置3における、コンテント利用記述子の各フィールドに対する処理の一
例を示す。
【0036】
「descriptor_tag」が“0xDE”だと、当該記述子がコンテント利用記述子であると判断
する。「descriptor_length」により、コンテント利用記述子の記述子長であると判断す
る。「digital_recording_control_mode」が’1’だと、デジタルコピー制御情報が「一
世代のコピー可」の場合、「個数制限コピー可」の対象であると判断する。’0’だと、
デジタルコピー制御情報が「一世代のコピー可」の場合、「個数制限コピー可」の対象で
ないと判断する。「image_constraint_token」については、いかなる値が入っていても映
像信号出力の解像度の制限を行わないと判断する。「retention_mode」については、いか
なる値が入っていても一時蓄積が可能であると判断する。「retention_state」について
は、いかなる値が入っていても一時蓄積許容時間が1時間30分であると判断する。「en
cryption_mode」が’1’だと、デジタルコピー制御情報が「制約条件なしにコピー可」の
場合、高速デジタルインタフェース出力に保護を実施しないと判断する。’0’だと、デ
ジタルコピー制御情報が「制約条件なしにコピー可」の場合、高速デジタルインタフェー
ス出力に保護を実施すると判断する。
【0037】
なお、何らかの理由でコンテント利用記述子が配置(送出)されない場合、各フィール
ドが以下の値であると解釈するとよい。digital_recording_control_mode =‘1’、image
_constraint_token =‘1’、retention_mode =‘0’、retention_state =‘111’、encry
ption_mode =‘1’。
【0038】
図9は、受信装置3が、コピー制御情報を利用して番組コンテンツを蓄積(記録)する
制御の例を示す。
【0039】
図9が示している内容は例えば、番組コンテンツを蓄積するときに、デジタルコピー制
御記述子のdigital_recording_control_dataが’10’で「一世代のコピー可」の場合、記
録媒体上のコピー制御情報を「再コピー禁止」として蓄積する。但し、digital_recordin
g_control_modeが’1’の場合は、「個数制限コピー可」として蓄積する。なお、「再コ
ピー禁止」で蓄積を行う場合にも、デジタルコピー制御記述子のdigital_recording_cont
rol_dataの値は変更しなくてよい。
【0040】
また、デジタルコピー制御記述子のdigital_recording_control_dataが’10’で「一世
代のコピー可」の場合、複数のコピーを生成してはならない。但し、バックアップ目的で
ユーザがアクセスできないエリアへの蓄積は除外する。また、上記制限は、放送の受信部
毎に課せられるものとし、放送の受信部が複数ある場合は、ひとつの放送の受信部毎に上
記制限が課せられるものとする。
【0041】
個数制限コピー可について、「個数制限コピー可」として蓄積されている番組コンテン
ツからは、N個のコピーを生成することができる。Nの値は、例えば規格に準拠すること
でよい。高速デジタルインタフェース出力を経由してコピーを生成する場合は、ムーブ機
能を用いる等によって、生成するコピーの数が確定できる場合にはコピーを行ってよい。
例えば、インタフェースがIEEE1394で、出力先がDTCP規格に対応した装置で
あることを認識できた場合である。なお、生成したコピーは、「再コピー禁止」またはそ
れと同等の状態とする。
【0042】
また、「個数制限コピー可」として蓄積されている番組コンテンツを再生して出力する
場合、高速デジタルインタフェースでは、DTCP(Digital Transmission Content Pro
tection)に規定されているNo More Copiesの処理を行って出力する。アナログ映像出力
およびデジタル音声出力については、「一世代のコピー可」として出力することができる

【0043】
記録媒体がリムーバブル記録媒体である場合には、図9に加えて別の制限がある。番組
コンテンツのリムーバブル記録媒体へのデジタル記録については、TV、データサービス
のデジタル記録、或いは音声サービスのデジタル記録において、デジタルコピー制御記述
子のdigital_recording_control_dataが’10’で「一世代のコピー可」の番組コンテンツ
を受信して記録するときは、受信したコンテンツについて一世代目であっても3つ以上の
のコピーは許さない(例えば、放送を受信して記録するときに同時に3つ以上の記録媒体
には記録させない)。この値(3つ以上を例示)は例えば規格に準拠することでよい。ま
た、記録フォーマットが同一の一世代のコピーは複数生成させない。但し、バックアップ
目的でユーザがアクセスできないエリアへのデジタル記録は除外する。また、デジタル記
録媒体への記録制限は、放送の受信部毎に課せられるものとし、放送の受信部が複数ある
場合は、ひとつの放送の受信部毎に上記制限が課せられるものとする。受信装置がdigita
l_recording_control_modeに対応していない記録方式を搭載する場合は、デジタルコピー
制御記述子のcopy_control_typeが’01’で、digital_recording_control_dataが’10’
の番組コンテンツについて、コンテント利用記述子のdigital_recording_control_modeの
値にかかわらず「一世代のコピー可」の扱いでデジタル記録する。
【0044】
<受信装置(1)>
図10は、受信装置3内の記録再生装置10の例として、記録再生装置100の構成例
を示す。記録と再生のどちらか一方のみの機能を有する装置であってもよい。
【0045】
101は入力端子であり中継装置2からの電波などのデジタルデータを受信する。10
2は受信部であり、入力端子101から受信したデジタルデータを周波数変換、変調操作
、誤り訂正などを行い、多重化された1トランスポンダ内のビットストリームを映像や音
声などのパケットに分離化する。103は映像・音声情報処理部であり、映像データと音
声データをデコードする。104は記録媒体への記録あるいは再生を制御する記録再生制
御部であり、このモジュールのさらに詳細な内部構成の一例を図11に示す。105は例
えばハードディスクドライブなどのデジタルデータを記録する記録媒体である。106は
映像・音声データや各種アプリケーション用インタフェース(IF)の表示データから出
力データを生成する表示制御部である。例えば映像音声処理部103で処理された映像デ
ータを必要に応じてスケーリングを行い、その映像データに例えば操作用のインタフェー
スや静止画像といった記録再生装置100が独自に用意する画像データを重ね合わせて表
示画像を生成する。107は出力端子であり、生成されたデータを例えば表示用液晶パネ
ルなどの表示デバイスに転送する。108は使用者がリモコンを用いて操作を行うときの
リモコンIFである。109は入力端子でありリモコンからの信号を受信する受光部であ
る。110は例えば録画や再生などの操作を行うボタン群を配し、使用者が直接ボタンを
操作することで記録再生装置100の制御を行うための操作部である。111は記録再生
装置100の動作を制御する制御部であり、例えばCPUで構成される。112は情報を
記録するための不揮発性メモリである。113は制御部111と接続された各ブロック間
でデータ通信を行うシステムバスである。
【0046】
図11は記録再生制御部104の構成例を示す。
【0047】
201は入出力端子であり、システムバス113に接続し制御信号を伝送する。202
は入力端子であり記録媒体に記録する映像データならびに音声データを含むデジタルデー
タを入力とする。203はコピー制御情報処理部であり、デジタルデータに含まれるコピ
ー制御情報を解析し必要に応じて更新を行う。204は暗号部であり、例えば制御部11
1により伝送される鍵情報を用いるなどして、入力されたデジタルデータを暗号化する。
205は記録制御部であり、記録媒体に記録する為のコマンドを発行し、デジタルデータ
の転送などの処理を行う。206は出力端子であり、記録媒体に接続される。207は入
力端子であり記録媒体から再生するデジタルデータを入力する。208は再生制御部であ
り、記録媒体へコマンドを発行し所望のデジタルデータを再生する。209は復号部であ
り、読み出した暗号化されたデジタルデータを例えば制御部111より伝送される鍵情報
を用いるなどして復号する。210は出力端子であり復号したデジタルデータを出力する
。211はシステムバスであり、制御部と接続された各ブロック間でデータ通信を行うシ
ステムバスである。
【0048】
コピー制御情報処理部203で処理するコピー制御情報は、例えばコピー世代管理情報
とコピー可能個数情報とを含み、コピー世代管理情報は例えば下記のような2ビットの信
号で
11 コピー禁止(Copy-never)
01 録画後は再コピー不可能(No-more-copies)
10 一世代のみの記録が可能(Copy-one-generation)
00 コピー可能(Copy-free)
といった指定が考えられる。コピー可能個数情報は0以上の整数で指定し、何個コピー可
能かを指定することが考えられる。
【0049】
記録媒体105にデジタルデータを蓄積するときには、制御部112は例えばデジタル
データに含まれるデジタルコピー制御記述子とコンテント利用記述子に基づいて制御を行
う。デジタルコピー制御記述子は例えばコピー制御タイプとデジタル記録制御データから
なり、コンテント利用記述子は例えば暗号化モードとデジタル記録制御モードからなる信
号で表される。制御部112はこれらの記述子の値に応じて、コピー制御情報処理部20
3に蓄積するデジタルデータのコピー制御情報の更新を指示し、暗号部204に暗号化す
る/しないを指示する。
【0050】
図12は記録媒体105に保持するコピー制御情報記録領域301を示す一実施例であ
る。302にはデジタルデータの一つの纏まりを示す番組IDを示す。纏まりの単位は例
えば放送される番組の始めから終わりまでや、同一番組におけるコピー制御情報が同一で
ある範囲である。303はその番組およびコピー制御情報が記録された日時を示す。30
4では該当データが記録媒体105のどこに記録されているかを表すアドレス情報を示す
。305は該当デジタルデータのコピー世代管理情報を示す。306は該当デジタルデー
タのコピー可能個数情報を示す。
【0051】
例えば本記録再生装置において記録再生制御部104に出力端子を接続したり、記録再
生制御部と出力端子をもう一組用意するなどして、一度記録媒体105に記録したデジタ
ルデータを出力するときには、制御部111はデジタルデータに含まれるコピー制御情報
と出力のインタフェースに応じて、適宜コピーするデジタルデータのコピー制御情報の更
新を行い、コピー制御情報処理部203に出力するデータのコピー制御情報を更新するよ
う指示し、復号部209に復号化する/しないを指示する。
【0052】
例えば記録媒体105にコピー世代管理情報がNo-more-copiesでコピー可能個数情報が
8であるデジタルデータを別の記録媒体にコピーする場合、コピーが成功したかに関わら
ず元のデジタルデータのコピー世代管理情報はNo-more-copies、コピー可能個数情報を7
に更新する。異なる記録媒体へコピーするデジタルデータのコピー制御情報の書き換えは
出力インタフェースに依存する。例えばBlu−rayディスクや半導体メモリ、磁気デ
ィスク、光ディスク、光磁気ディスクなどのランダムアクセスが可能なリムーバブル記録
媒体に出力するのであればNo-more-copiesとして出力し、例えば高速デジタルインタフェ
ース出力であればコピー世代管理情報をNo-more-copiesとして出力し、例えばアナログ映
像出力であればコピー世代管理情報をCopy-one-generationとするなどである。
【0053】
以上のような構成を持つ記録再生装置100において、デジタルデータのムーブに対応
した別の記録再生装置あるいは別の記録媒体からNo-more-copiesのデジタルデータを記録
再生装置100にムーブすることを考える。この時記録再生装置100ではコピー制御情
報がCopy-one-generationであるデジタルデータと、コピー制御情報がNo-more-copiesで
内容が等価なデジタルデータが記録媒体105に蓄積されることがある。この場合、記録
再生装置100の使用者は一見してコピー制御情報の見分けがつかないため混乱する。
【0054】
なお、内容が等価な番組とは、例えば別々の装置で録画した同じ日時に放送された番組
であるとか、放送された番組と再放送された番組などである。等価な番組であるか否かは
、例えば番組のタイトル、番組番号、チャネル、放送日時、放送地域などを番組の識別情
報として判断する。番組の長さ(時間)や、番組の内容(映像音声データ)の解析結果な
ども等価であるか否かの判断要素に加えてもよい。このように内容が等価であることを、
番組の内容が重複しているとも表現する。その検出は、等価であるか否かの判断には、こ
れらの情報が完全に一致している必要はなく、少なくとも一部(例えばタイトル)が一致
していることで等価(ではないか)と判断するようにすればよい。
【0055】
上記のような問題を鑑みて、図13には記録媒体中に記録されたデジタルデータの一覧
をコピー制御情報毎に分類して表示する一例を示す。
【0056】
図13(a)において401は表示画面である。402では記録されたデータの一覧を
表示させたい記録媒体の名称を表示する。403では例えばフォルダ名などのデジタルデ
ータの分類を表示する。404には402で指定された記録媒体に記録されたデジタルデ
ータの中で403で指定された分類に該当するデータの一覧を表示する。例えば使用者が
所定の操作により403の分類で「すべて」を選択すると、前記記録媒体に記録されてい
るデータを順次404に表示し、「フォルダ1」を指定すると、予め使用者がそのフォル
ダに分類したデータのみを404に表示する。
【0057】
図13(b)において405では403でフォルダ名による分類を表示していた代わり
に、コピー世代管理情報による分類を表示する。このとき404には405で指定したコ
ピー世代管理情報に該当するデータを一覧表示する。例えば使用者が所定の操作によって
405の分類で「コピーフリー」を選択すると、コピー世代管理情報がCopy-free である
データのみを404に表示し、「コピー1回可能」(コピー1世代可能でもよい)を選択
すると、コピー世代管理情報がCopy-one-generationであるデータを404に表示する。
このときコピー世代管理情報がNo-more-copies でコピー可能個数が正数であるデータは
「コピー1回可能」の分類で表示したり、コピー世代管理情報がCopy-one-generationで、
かつコピー可能個数が0回であるデータは「コピー禁止」の分類で表示してもよい。また
、表示に際しては各データのコピー可能個数情報をデータ名と合わせて表示してもよい。
【0058】
使用者はリモコンを用いた所定の操作、あるいは操作部110を用いた所定の操作によ
って制御部111は図13(a)で示したフォルダ構成の分類を用いた表示と図13(b
)で示したコピー制御情報毎の分類を用いた表示とを切り替える。
【0059】
以上のように複数のコピー制御情報が混在する場合のデジタルデータの表示を行うこと
で、コピー制御情報に対応したデジタルデータの把握が簡単に行え、使用者の使い勝手を
良くすることが可能である。
【0060】
以上の実施例についてアナログデータとしてコピーが可能かどうかを判定する処理によ
っても同様の効果が得られる。例えば図13(b)に示したコピー制御情報の分類につい
て「アナログコピー可能」「アナログコピー不可能」という区分を405に設けて各ステ
ータスに該当する番組を304の領域に一覧表示を行う。あるいは使用者が所定の操作に
よって分類表示を切り替えてアナログコピーに関するコピー制御情報のみに特化した一覧
表示としてもよい。
【0061】
記録媒体105に内容が等価でコピー制御情報が異なるデジタルデータが存在するとき
にデータのコピーをする場合を考える。
【0062】
図14は、コピー世代管理情報がCopy-one-generationであるデータをコピーする動作
の一例を示すフローチャートである。フローチャートの処理の主体は基本的に制御部11
1である。
【0063】
使用者がコピーするデータを選択するとS501では制御部111は選択されたデータ
のコピー制御情報を取得しS502へ進む。S502ではコピーが可能かどうかをコピー
可能個数情報によって判定する。コピー可能個数情報が0であればS503へ進み、0で
なければS504へ進む。S503ではコピーできない旨のメッセージを表示して処理を
終了する。S504では制御部111がコピーするよう指定されたデータと等価な内容の
データを検索する。検索に用いる情報には例えば番組名や録画時間などがある。S505
は前記検索の結果等価な内容の番組がある場合S507へ進み、無い場合にはS506へ
進む。S506では指定されたデータを所定の方法でコピーして処理を終了する。S50
7では検索されたデータのコピー世代管理情報およびコピー可能個数情報を取得してS5
08へ進む。S508ではコピー世代管理情報がNo-more-copiesかを判定し、そうであれ
ばS511へ進み、そうでなければS509へ進む。S509では検索したデータのコピ
ー世代管理情報がCopy-one-generationであり、かつコピー可能個数情報が使用者が指定
したデータよりも少ないかどうかを確認する。少なければS511へ進み、多ければS5
10へ進む。S510ではS506と同様に使用者が指定したデータをコピーして処理を
終了する。S511では使用者に異なるコピー制御情報を持つデジタルデータが存在する
ことを通知して処理を終了する。またこのとき自動的に該当するデータをコピー・ムーブ
を行い、使用者が指定したデータはそのまま記録媒体105に蓄積したままとしてもよい
。またS505の検索によって該当するデータが複数或る場合には、S507からS50
9の処理をS511に到達するまでループしてもよい。
【0064】
図15はS511にて表示するメッセージの一例を示した模式図である。501は表示
画面である。502は表示するメッセージである。503は使用者がメッセージを了解し
たことを確認するためのボタンであり、例えばリモコンの決定キーを押下する等の所定の
操作を行うことで元のアプリケーションに戻す。
【0065】
上記の制御により内容が等価でコピー制御情報が異なるデジタルデータが存在する場合
において使用者はS511においてメッセージを表示したときに異なるデータの存在に気
がつき、所望の操作を行うことが可能となる。
【0066】
使用者が指定したデータが例えばコピー世代管理情報がNo-more-copiesでかつコピー可
能個数情報が正数であるである情報であっても、同様にコピー制御情報が異なり内容が等
価なデータを検索し,同様の効果が得られる。
【0067】
次に記録媒体105に内容が等価でコピー制御情報が異なるデジタルデータが存在する
ときに、データの削除を行う場合を考える。使用者がコピー世代管理情報がCopy-one-gen
erationである一つのデータを削除する場合に、内容が等価でコピー情報が異なるデータ
があるかどうかをS505からS509と同様のシーケンスで確認する。
【0068】
図16は、その結果、データの内容が等価でコピー制御情報が異なるデジタルデータが
ある場合に、内容が等価でコピー情報が異なるデータが存在し、より利用できる範囲が狭
い(例えばコピー世代管理情報がNo-more-copiesであるとかコピー可能個数が少ないなど
)データを削除することを促すメッセージの一例の表示例を示す。701は表示画面であ
る。702は表示するメッセージである。703及び704は使用者が所望の操作を指定
するためのボタンである。703を選択した場合には、使用者が指定したデータを削除し
、704を選択した場合には使用者が指定したデータを削除しない。704を選択後、使
用者はコピー制御情報が異なるデータを別途削除することが可能である。上記の制御によ
り一つの記録媒体中に内容が等価でコピー制御情報が異なるデジタルデータが存在する場
合に、コピー個数が多いデータを誤って削除しないようにして使用者の使い勝手を向上す
ることが可能である。また、自動的に記録データを削除する機能を持つ記録再生装置にお
いて、削除時にコピー可能個数が少ないコンテンツを優先的に削除するようにすれば、さ
らに使い勝手の向上が可能である。
【0069】
次に記録再生装置100を複数人数で使用する場合の使い勝手を向上する方法について
考える。
【0070】
図17は、録画再生装置100の使用者がコピー処理を予約する操作の一例を示すフロ
ーチャートである。
【0071】
ある使用者がコピー可能個数情報が正数の或るデータをコピーしたいと考えているとす
る。S801では使用者はコピーしたい番組を選択する。S802では使用者が任意の方
法によって使用者本人を識別可能な名前を登録してS803へと進む。登録方法について
は例えばリモコン操作によるソフトキーボードでの入力や、録画再生装置にキーボードを
繋げて文字入力を行う方法が挙げられる。S803では使用者がコピーを行う予定回数を
任意の方法で設定を行いS804へと進む。S804ではS803で設定された個数が有
効かどうかを判定する。すなわちコピー可能個数情報とこれまでに予約されている個数の
合計を上回るかを調べ、上回らなければS805へ、上回ればS806へ進む。S805
では予約が可能でる旨と、入力された名前(予約者名。名前以外に番号等でもよい)、回
数を画面上に表示して、S807へと進む。S806ではS804で入力された回数の設
定が不可能であるため、それを通知するメッセージを表示し、S803へと進み再度回数
の設定を促す。S807ではS805で表示された確認画面を見て使用者が予約設定の承
諾を行う。承諾すればS808へ進み、キャンセルすれば制御部111は一連の入力デー
タを破棄して処理を終了する。S808では制御部1111は定められたフォーマットに
従いコピー予約情報を記録媒体105へ記録する。
【0072】
図18は、S806で表示するメッセージの一例を示した模式図である。901は表示
画面を示す。902にはメッセージの一例を示す。903は使用者が選択するボタンを示
す。
【0073】
なお、コピー予約情報は不揮発性記録媒体113に記録しても本実施例と同様の効果を
得ることが出来る。
【0074】
図19は、上記で設定したコピー予約情報を利用したコピー制御の一例を示すフローチ
ャートである。
【0075】
記録再生装置100が何らかの方法で現在の使用者名が認識可能な方法を備えているも
のとする。S1001では使用者がコピーする番組を指定する。指定された番組について
上述したシーケンスによってコピー予約情報が付随しているものとする。S1002では
制御部112は指定された番組のコピー制御情報、およびコピー予約情報を取得してS1
003へ進む。S1003ではコピー予約情報に現在の使用者によるコピー予約情報があ
る場合、S1004へと進み、そうでない場合S1006へと進む。S1004では指定
された番組のコピーを実行してS1005へ進む。S1005ではコピーを行った番組の
コピー可能個数を1減らし、使用者のコピー予約個数を1減らして処理を終了する。この
ときコピーが正常に完了したかを判断して、通知するメッセージを表示してもよい。S1
006では別の使用者によるコピー予約情報があり、それがコピー可能個数よりも少ない
かどうかを判定する。少ない場合S1007へ進み、0となる場合S1009へ進む。S
1007ではS1005と同様に指定された番組のコピーを実行してS1008へと進む
。S1008ではコピー可能個数を1減らして(差し引いて)処理を終了する。このとき
コピーが完了したかどうかを通知するメッセージを表示してもよい。S1009では予約
があるためにコピーできない旨のメッセージを表示して処理を終了する。このときコピー
予約情報に基づいてどの使用者が何個のコピーを予約しているかを表示してもよい。
【0076】
上記の制御によって、使用者が後々コピーしたいデータを他の使用者によって不用意に
コピーされたために、コピー可能個数情報が0になりコピーが実行できなくなることを防
ぎ、使い勝手を向上することが可能である。
【0077】
あるいは記録再生装置100が現在の使用者を認識する手段を備えていない場合、S1
006の手順に代えてコピー予約情報の表示を行い、コピーを行うかどうかをその際の使
用者に判断を委ねる方法も考えられる。
【0078】
次に記録再生装置100において記録媒体105に記録されたデジタルデータを例えば
分割するなどの不可逆な編集を行う場合を考える。使用者が編集したいデジタルデータの
コピー可能個数情報が正数である場合、該当のデジタルデータを記録媒体105内部でコ
ピーを行い、コピー世代管理情報がNo-more-copiesであるデータを複製し、複製したデー
タに対して編集を行う。これにより編集が失敗した場合、あるいは編集結果に納得がいか
ないが元に戻せないといった場合でも、元のコピー可能個数情報が正数であるデータが残
っていれば再度編集を行うことができ、使い勝手を向上することができる。
【0079】
次に記録再生装置100でコピー制御情報に基づき自動的に記録を行う機能について考
える。記録再生装置100は放送波を受信するときに、電子番組表を表示するために未来
の放送予定を記載したデジタルデータ(EPGデータなど、番組ガイド情報ともよぶ)を
合わせて受信する。そこで記録媒体105にコピー可能個数情報が減少したデジタルデー
タを蓄積している場合に、未来の放送予定の中から該当するデジタルデータと内容が等価
なデータが送信されることを検知すると、自動的に予約録画を行う。録画が成功した場合
、先に蓄積されているデジタルデータを破棄する。減少したことの判断は任意であり、例
えばコピー可能個数情報が3回未満であるなどの条件で判断を行う。これらの処理は制御
部111が実行することでよく、特に放送予定の中から検知する部位を、放送予定解析部
とも呼ぶ。
【0080】
上記の実施例によって、同じ番組内容のコンテンツについてコピー可能個数情報をユー
ザからみて増やす(実際に増やすわけではなく、同じ番組を録画しなおすことでコピー可
能回数をデフォルトに戻す)ことができ、使い勝手を向上させることが可能である。
【0081】
<受信装置(2)>
図20は記録再生装置1100の構成例を示すブロック図である。
【0082】
1101は着脱可能な記録媒体を装着可能とするスロット(着脱部とも呼ぶ)である。
1102は記録媒体105と同一の記録フォーマットで記録を行う着脱可能な記録媒体で
ある。1103はスイッチであり、記録再生制御部104に対して、記録媒体105と着
脱可能な記録媒体1102のどちらのデータを出力するか、あるいはどちらのデータを入
力するかを選択する。図20では一つのスイッチのみ記載したが、入力用と出力用にそれ
ぞれ異なるスイッチを用意することが考えられる。あるいは記録媒体105と着脱可能な
記録媒体1102夫々に対して記録再生制御部を用意するという構成が考えられる。
【0083】
図21は、着脱可能な記録媒体1102(例えばリムーバブルハードディスク)の好ま
しいデータ構成の一例をに示す。1201は使用者がアクセスできない管理領域である。
デジタルデータを暗号化してデータ記録領域1202に記録するための鍵データを管理領
域に保存することで秘匿性を保つ。1202は使用者が所定の操作で内部のデータにアク
セス可能なデータ記録領域である。1201には鍵データを記録する。1202には映像
・音声データや静止画データなどのデータと共にデータ記録領域の各データに対応する鍵
情報を判別するための情報再生用データを記録する。このような着脱可能な記録媒体11
02には、コピー制御情報を一括して管理領域に記録しておくこともできる。
【0084】
図24は、図21の記録媒体の好ましいデータ構成の一例を別の表現で示したものであ
る。この記録媒体はコピー制御ができる記録媒体(セキュリティリムーバブルメディアと
も呼ぶ)である。ここでのコピー制御には、複数個コピーの管理(コピー個数管理、コピ
ー個数制御、個数制御コピーとも呼ぶ)及び/又はコピーの世代の管理(コピー世代管理
、コピー世代制御、世代制御コピーとも呼ぶ)を含む。ユーザがアクセスできるノーマル
領域と、ユーザがアクセスできない耐タンパ領域をひとつの記録媒体に併せ持つ。耐タン
パ領域に格納される機密情報は、この記録媒体を扱うことのできる装置との認証処理によ
り認証が確認できた場合にはアクセス可能となるようになっており、機密情報の管理がで
きるようになっている。図21の管理領域1201が耐タンパ領域に、データ記録領域1
202がノーマル領域に対応する。
【0085】
図20で示した記録再生装置1100においては、着脱可能な記録媒体1102が図2
1や24で示したものとは異なって例えば図12で示した管理情報や番組情報が不正に改
竄される可能性のある記録媒体だったり、コピー制御ができない記録媒体(コピー制御に
対応していると規格などで認定されていない記録媒体)であったりする場合、この記録媒
体1102(非セキュア記録媒体)には入力端子101から入力されたデジタルデータを
記録するとき、制御部111はコピー制御情報処理部203にコピー世代管理情報をNo-m
ore-copies、コピー可能個数情報を0として記録させる。
【0086】
この非セキュア記録媒体(記録媒体1102)へ、記録媒体105に記録されたデジタ
ルデータをコピーあるいはムーブする場合には以下のように制御する。例えば記録媒体1
05に記録されているコピー可能個数情報(コピー許可個数情報)が正数であるデジタル
データを着脱可能な記録媒体1102へ記録する場合、記録再生制御部104の復号部2
09で復号し、コピー制御情報処理部203で例えばコピー世代管理情報をNo-more-copi
esのまま、コピー可能個数情報を0回として、暗号部204で暗号化して着脱可能な記録
媒体1102へと出力する。鍵データは制御部111がランダムな鍵を生成するために必
要な情報を暗号部204に渡して暗号部204が生成し、記録制御部205が管理領域へ
の書込み用のコマンドを使用することで管理領域1201に記録する。コピーの場合には
記録媒体105に記録されたデジタルデータのコピー可能個数情報を1減らして更新する
。コピー可能個数が0である場合にはコピーは不可とする。ムーブの場合は記録媒体10
5に記録されたデジタルデータを削除する。これにより,コピーの世代管理ができない記
録媒体についても著作権保護を図ることが可能である。
【0087】
一方で着脱可能な記録媒体1102が、例えば図20や24で示したデータ構造を有す
ることで、コピー制御情報をユーザがアクセスできない管理領域内に記録、管理すること
により図12で示した管理情報などが不正に改竄される可能性が小さい、及び/又は、コ
ピー制御に対応した記録媒体である(例えば規格で認定されている記録媒体)である場合
、この記録媒体(セキュア記録媒体)では、記録再生装置1100に内蔵した記録媒体1
05と同様にコピー制御(コピー世代管理含む)を行うことを可能とする。
【0088】
例えば、セキュア記録媒体(記録媒体1102)へ、Copy-one-generationで放送されN
o-more-copiesに変更されて記録媒体105に記録されたデジタルデータをムーブする場
合には、記録再生制御部104でコピー世代管理情報をNo-more-copiesのまま、コピー可
能個数情報(コピー許可個数情報)を正数のまま変更せずに記録する。このような構成、
制御を採用することで、着脱可能な記録媒体1102に記録されているデジタルデータに
対しても、保護を図りつつ、内蔵の記録媒体に近い使用者の使い勝手を提供できる。
【0089】
また例えば、セキュア記録媒体(記録媒体1102)へ、記録媒体105に記録された
デジタルデータをコピーする場合には、記録再生制御部104でコピー世代管理情報をNo
-more-copiesのまま、コピー可能個数情報(コピー許可個数情報)を0として記録するの
が通常であるが、非セキュア記録媒体と区別してコピー可能個数情報を減らすものの0に
はせず正数でき記録するようにしてもよい。
【0090】
また記録再生装置1100においては、スロット1101にはセキュア記録媒体と非セ
キュア記録媒体とのいずれもを装着可能とする。この場合、制御部111が例えば管理領
域1201が存在するか、記録媒体との間で規格等で定められた認証ができるかなどを確
認するなどして、装着された着脱可能な記録媒体1102がセキュア記録媒体であるか非
セキュア記録媒体であるのかを識別する。そして、この識別に基づいて、記録時にコピー
世代管理情報およびコピー可能個数情報の制御を分けて記録する。こうすることで使用者
がセキュア記録媒体と非セキュア記録媒体の両方を所有している場合でも、記録媒体に応
じて著作権保護と使い勝手の両立を図ることができる。
【0091】
例えば図22は、記録再生装置1100において、着脱可能な記録媒体1102に記録
したデータの一覧を示す画面の一例である。図22(a)において1301は表示画面で
ある。1302は記録媒体105の記録データ表示を選択するためのタブである。130
3は着脱可能な記録媒体1102の記録データ表示を選択するためのタブである。使用者
は所定の操作によって1302のタブと排他的に切り替える。1304は例えばフォルダ
名などのデジタルデータの分類を表示する。1305には1302あるいは1303のい
ずれか指定された記録媒体に記録されたデジタルデータの中で1304で指定された分類
に該当するデータの一覧を表示する。例えば使用者が所定の操作により1304の分類で
「すべて」を選択すると、前記記録媒体に記録されているデータを順次1305に表示し
、「フォルダ1」を指定すると、予め使用者がそのフォルダに分類したデータのみを表示
する。図22(b)において1306では1304でフォルダ名による分類を表示してい
た代わりに、コピー世代管理情報による分類を表示する。このとき1305には1306
で指定したコピー世代管理情報に該当するデータを一覧表示する。例えば使用者が所定の
操作によって1306の分類で「コピーフリー」を選択すると、コピー世代管理情報がCo
py-freeであるデータのみを1305に表示し、「コピー1回可能」(コピー1世代可能で
もよい)を選択すると、コピー世代管理情報がCopy-one-generationであるデータを13
05に表示する。このときコピー世代管理情報がNo-more-copiesでコピー可能個数が正数
であるデータは「コピー1回可能」の分類で表示したり、コピー世代管理情報がCopy-one-
generationで、かつコピー可能個数が0回であるデータは「コピー禁止」の分類で表示し
てもよい。また、表示に際しては各データのコピー可能個数情報をデータ名と合わせて表
示してもよい。
【0092】
使用者はリモコンを用いた所定の操作、あるいは操作部110を用いた所定の操作によ
って制御部111は図22(a)で示したフォルダ構成の分類を用いた表示と図22(b
)で示したコピー制御情報毎の分類を用いた表示とを切り替える。
【0093】
以上の処理によって着脱可能な記録媒体に対しても、複数のコピー制御情報が混在する
場合のデジタルデータの表示を行うことで、コピー制御情報に対応したデジタルデータの
把握が簡単に行え、使用者の使い勝手を良くすることが可能である。
【0094】
なお、図22ではセキュア記録媒体と、非セキュア記録媒体とを特に区別していないが
、これらを区別して表示するようにしてもよい。例えばタブ1302と同列又は上位又は
下位のタブにセキュア記録媒体、非セキュア記録媒体のタブを設けてもよい。またはデジ
タルデータのタイトルに対応付けてセキュア記録媒体、非セキュア記録媒体の区別を示し
てもよい。また、フォルダやディレクトリやタブを記録媒体ごとに示し、この記録媒体が
セキュア記録媒体であるか非セキュア記録媒体であるかの区別を示してもよい。
【0095】
また、1305に表示する一覧は、図4において403で表したようなサムネイル表示
でもよい。
【0096】
<受信装置(3)>
図23は記録再生装置1400の構成例を示すブロック図である。1402はデジタル
インタフェースでありデジタルデータを暗号化して出力する。1403は出力端子であり
、例えば異なる記録再生装置やネットワークに接続される。1401は制御検出部であり
、デジタルデータのコピー制御情報を検出する。
【0097】
これらのインタフェース1402、出力端子1403から出力する場合にも、図20で
リムーバブルな記録媒体へコピーまたはムーブすることとして説明したことと同様に制御
する。
【0098】
例えば、記録媒体105に記録されたコピー世代管理情報がCopy-one-generationであ
るデジタルデータを、インタフェース1402、出力端子1403を介してムーブする場
合を考える。
【0099】
例えば、セキュア記録媒体へのムーブでは、コピー制御情報ステータスを Copy-one-ge
neration、コピー可能個数を正数のまま出力する。一方、非セキュア記録媒体へのムーブ
では、コピー制御情報ステータスをNo-more-copies(もしコピー世代制御には対応してい
ればCopy-one-generationでよい)、コピー可能個数を0として出力する。
【0100】
また、本構成ではデジタルデータを出力端子1403から出力して外部の表示装置又は
記録装置でストリーミング再生させることが可能である。その場合、制御部111は制御
検出部1401において出力時のコピー制御情報をNo-more-copiesとして出力するよう制
御する。
【0101】
以上の実施例によって記録再生装置1400から出力方法の違いによって、コピー制御
情報を使い分けて出力することで著作権保護に柔軟に対応可能である。
【符号の説明】
【0102】
10、100、1100、1200、1300…記録再生装置 101、109、20
1、202、207…入力端子 102…受信部 103…画像・音声信号処理部 10
4…記録再生制御部 105…記録媒体 106…表示部 107、206、210、1
203、1302…出力端子 108…リモコンインタフェース 110…操作部 11
1…制御部 112…不揮発性メモリ 113…システムバス 203…コピー制御情報
処理部 204…暗号部 205…記録制御部 208…再生制御部 209…復号部
1101…スロット 1102…着脱可能な記録媒体 1103…スイッチ 1401…
制御検出部 1402…デジタルインタフェース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録媒体に対して、コピー世代管理情報とコピー可能個数情報とを含むコピー制御情報
を含むデジタル情報を記録する記録部と、
前記コピー世代管理情報が一世代のみ記録を許すことを示す情報である場合、前記記録
媒体に前記デジタル情報と共にコピー可能個数情報を記録し、前記記録媒体に記録した前
記デジタル情報の一覧を表示するときに前記コピー制御情報によって分類して表示を行わ
せる制御部とを有する記録装置。
【請求項2】
記録媒体に対して、コピー制御情報を含むデジタル情報の記録と再生とを行う記録再生
部と、
第一の記録媒体に前記コピー制御情報が異なり且つ内容等価な複数のデジタル情報を蓄
積し、前記コピー可能個数が複数個であるデジタル情報を当該第一の記録媒体から当該第
一の記録媒体とは異なる第二の記録媒体に前記記録再生部でコピーするときに、前記第一
の記録媒体に内容が等価なデジタル情報が存在することをユーザに通知させる制御部とを
有する記録再生装置。
【請求項3】
第一の記録媒体に対して、コピー制御情報を含むデジタル情報の再生を行う再生部と、
前記第一の媒体とは異なる第二の記録媒体に記録する記録装置と接続する接続部と、
第一の記録媒体と第二の記録媒体のそれぞれに前記コピー制御情報が異なり且つ識別情
報が一致する複数のデジタル情報が格納されているとき、前記第一の記録媒体から前記再
生部で再生したデジタル情報を、前記接続部を介して前記第二の記録媒体に記録させると
き、前記第二の記録媒体に識別情報が一致するデジタル情報が存在することをユーザに通
知させる制御部とを有する再生装置。
【請求項4】
記録媒体に対して、コピー制御情報を含むデジタル情報を記録する記録部と、
前記記録媒体内のデジタル情報を前記記録部で削除するとき、コピー制御情報の違いに
よって削除の優先度を決定する制御部とを有する記録装置。
【請求項5】
記録媒体に対して、コピー可能個数情報とを含むコピー制御情報を含むデジタル情報を
記録する記録部と、
前記記録媒体に記録されているデジタル情報のうち、第一のコピー可能個数情報に対応
する第一のデジタル情報に対しコピーの予約を設定し、前記第一のコピー可能個数情報か
ら当該予約の分を差し引いて管理する制御部とを有する記録装置。
【請求項6】
請求項5に記載の記録装置において、
前記制御部は、前記コピーの予約をした予約者の情報を出力させる記録装置。
【請求項7】
記録媒体に対して、コピー世代管理情報とコピー可能個数情報とを含むコピー制御情報
を含むデジタル情報を記録再生する記録再生部と、
前記デジタル情報を編集するとき、コピー可能個数を更新した該デジタル情報を複製し
、当該複製したデジタル情報を編集させる制御部とを有する記録再生装置。
【請求項8】
記録媒体に対して、コピー世代管理情報とコピー可能個数情報とを含むコピー制御情報
を含むデジタル情報を記録する記録部と、
デジタル情報の配信予定情報を解析する配信予定解析部と、
前記配信予定情報に前記記録媒体に記録している第1のデジタル情報と識別情報が一致
しコピー可能個数情報が異なるデジタル情報を検出した場合、該デジタル情報が配信され
たときに前記記録部で記録するよう制御する制御部とを有する記録装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【公開番号】特開2013−62811(P2013−62811A)
【公開日】平成25年4月4日(2013.4.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−223802(P2012−223802)
【出願日】平成24年10月9日(2012.10.9)
【分割の表示】特願2010−65428(P2010−65428)の分割
【原出願日】平成19年6月6日(2007.6.6)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Blu−ray
【出願人】(509189444)日立コンシューマエレクトロニクス株式会社 (998)
【Fターム(参考)】