説明

コンテンツ送信装置、コンテンツ受信装置、コンテンツ送信方法及びコンテンツ送信プログラム

【課題】各ユーザの属性情報に応じてコンテンツ情報の送信の可否を制御できるコンテンツ送信装置を提供する。
【解決手段】コンテンツ送信装置1は、コンテンツ受信装置からコンテンツの送信要求となるサービス要求データを受信し、ユーザの属性情報に基づいて、どのコンテンツの利用を許可するかを示す利用属性情報を生成し、利用属性情報と、どの利用属性のユーザに各コンテンツの利用を許可するかを示す利用レベル情報とに基づいて利用を許可すると判定した場合に、コンテンツを送信するものであり、コンテンツ記憶手段46と、利用者情報記憶手段25と、コンテンツ属性記憶手段44と、利用要求受信処理手段(コンテンツ要求データ受信手段)42と、利用レベル判定手段(許可レベル情報取得手段)43と、コンテンツ選択手段(コンテンツ利用許可手段)45と、コンテンツ送信手段47とを備えることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、動画像や楽曲等のマルチメディアコンテンツや当該マルチメディアコンテンツのライセンスを通信ネットワークを介して送信及び受信するコンテンツ送信装置、コンテンツ受信装置、コンテンツ送信方法及びコンテンツ送信プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
家庭向けの通信インフラとして、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line;非対称ディジタル加入者回線)サービスの普及に続き、光ファイバ網による高速通信サービス(FTTH;Fiber To The Home)の利用者も急速に増加している。このような家庭向けの高速・広帯域のインターネット常時接続環境(ブロードバンド)の整備に伴い、公衆ネットワークを介した動画像や楽曲などのマルチメディアコンテンツ(以下、コンテンツ)の家庭への流通が促進されている。家庭に向けてのブロードバンド接続環境を生かしたコンテンツ配信サービスのなかで、高品質映像のストリーミング配信サービスやダウンロードサービスがキラーサービスとして注目されている。
【0003】
一方で、コンテンツの違法コピーや、不正な二次、三次流出といった侵害行為からコンテンツを守るとともに、ストリーミングなどのネットワーク配信サービスにおける円滑なコンテンツ流通の促進を図るため、コンテンツの権利保護とライセンス管理の技術が必要となる。
【0004】
そして、従来、通信ネットワークを介して配信されるデジタルコンテンツの著作権管理保護を実現する技術としてDRM(Digital Right Management;ディジタル著作権管理)技術が開発されている。DRMシステムは、認証、暗号、電子透かし、視聴及び利用制御、及び、課金などの要素技術が統合されたシステムである。
【0005】
ここで、図23を参照して、従来のストリーミング配信システムにおけるDRMについて説明する。図23は、従来のDRMを用いたストリーミング配信システムを模式的に示した構成図である。図23に示すように、ストリーミング配信システムSSは、ユーザ端末YTからのコンテンツ要求とライセンス要求とに基づいて、コンテンツ配信サーバCDSからは原コンテンツCが暗号化されパッケージ化されたパッケージ化コンテンツCを配信し、ライセンスサーバLSからはパッケージ化コンテンツCの復号に用いる鍵Kを含むライセンスLを配信するシステムである。ストリーミング配信システムSSは、パッケージ化コンテンツCを格納するコンテンツサーバCSと、ユーザからの要求に応じてパッケージ化コンテンツCを配信するコンテンツ配信サーバCDSと、ライセンスLを発行するライセンスサーバLSと、コンテンツ配信サーバCDSとライセンスサーバLSとにパッケージ化コンテンツCとライセンスLとを要求し、受信したパッケージ化コンテンツCをライセンスLに含まれる鍵Kを用いて復号するユーザ端末YTを備える。
【0006】
このストリーミング配信システムSSでは、正規ユーザのみが、パッケージ化コンテンツCを復号する鍵Kを、利用条件等の他の権利保護情報とともにライセンスLとして取得できる。なお、パッケージ化コンテンツCとライセンスLとが分離されているのは、ライセンスLに視聴期限や視聴回数などの利用条件を記述することにより、ライセンスを更新すれば新たなサービスを提供することができるようにするためである。
【0007】
このようなDRMを用いたマイクロソフト(登録商標)社の“Windows Media Technologies(WMT)”や、REALNETWORKS(登録商標)社の“RealSystem(Real)”などの製品が、ディジタルコンテンツの制作や配信、再生を行うためのプラットフォームとして市場で大きなシェアを持っている(非特許文献1参照)。これらの製品にはそれぞれ独自のDRMシステムが提供されているが、デファクトスタンダードになるまでには至っていない。また、DRM技術に関する国際標準化も進められており、例えば、MPEG(Moving Picture Experts Group;ISO/IEC JTC1 SC29/WG1)におけるMPEG−2及びMPEG−4のIPMP(Intellectual Properties Management and Protection)やMPEG−21が代表的なものとして挙げられる。
【0008】
また、DRMに関する代表的な基本特許が、INTERTRUST(登録商標)社によって出願されている。当該特許は、暗号化コンテンツの受信、コンテンツ利用の安全な管理、著作権管理が施されたコンテンツの送信等のためのシステムと主要なコンポーネントに関する項目を含んでいる(特許文献1参照)。
【特許文献1】米国特許第6185683号明細書
【非特許文献1】阿部剛二、外3名「ストリーミングにおけるセキュリティ」2002年映像情報メディア学会年次大会シンポジウム1、放送メディアにおけるセキュリティ、S1−3(Aug.2002)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
高速・広帯域ネットワークを利用したコンテンツ配信サービスを、今後より普及発展させるためには、ユーザの年齢の情報のようなユーザの基本属性や契約の有無等の情報(以下、属性情報)に応じた視聴制御や課金設定などの個々のユーザに向けたきめ細かいサービスを提供するとともに、サービス提供事業者におけるユーザの属性情報などの個人情報の安全な管理と保護とを実現することが不可欠である。
【0010】
しかしながら、従来のDRMシステムや、DRM技術に関する国際標準では、事業者内で管理される個別のユーザの属性情報や課金設定等の契約条件に応じて個々のコンテンツに対する配信の可否を制御する機能を構成するものではない。また、特許文献1に記載の技術は、DRM技術やセキュリティコンピューティングに関するもので、暗号化したコンテンツを受け取るためのシステムや、コンテンツ利用の管理技術、コンテンツを他社へ受け渡す場合の管理技術であり、ユーザがコンテンツを利用するに当たって、当該サービスに係るユーザ個々の属性情報や課金設定等の契約条件に応じて決定された利用属性に従って配信制御される仕組みについては考慮されない。更に、従来の技術では、サービス提供事業者側におけるユーザの利用属性の秘匿についてなんら解決を図るものではない。
【0011】
本発明は、前記従来技術の問題を解決するために成されたもので、動画像や楽曲等のコンテンツや当該コンテンツのライセンスを通信ネットワークを介して提供するサービスにおいて、個別のユーザの属性情報に応じて個々のコンテンツに対する利用の可否を制御することができ、また、事業者側においてユーザの利用属性を秘匿して安全に管理しながら運用することができるコンテンツ送信装置、コンテンツ受信装置、コンテンツ送信方法及びコンテンツ送信プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
前記課題を解決するため、請求項1に記載のコンテンツ送信装置は、コンテンツを識別するコンテンツIDと、当該コンテンツのユーザを識別するユーザIDとを含むコンテンツ要求データを、ネットワークを介して接続された前記ユーザの端末装置であるコンテンツ受信装置から受信して、当該コンテンツ受信装置に、前記コンテンツと当該コンテンツのライセンスとの少なくとも一方であるコンテンツ情報を送信するコンテンツ送信装置であって、コンテンツ情報記憶手段と、利用者情報記憶手段と、コンテンツ属性記憶手段と、コンテンツ要求データ受信手段と、許可レベル情報取得手段と、コンテンツ利用許可手段と、コンテンツ情報送信手段とを備える構成とした。
【0013】
かかる構成によれば、コンテンツ送信装置は、コンテンツ情報記憶手段に複数のコンテンツ情報を記憶し、利用者情報記憶手段に、ユーザIDと、コンテンツ情報記憶手段に記憶された複数のコンテンツ情報のコンテンツのうち、当該ユーザIDによって示されるユーザに対してどのコンテンツの利用を許可するかを特定する許可レベル情報を示す利用レベル情報とを関連付けた利用者情報を複数のユーザについて記憶する。また、コンテンツ送信装置は、コンテンツ属性記憶手段に、コンテンツ情報記憶手段に記憶された複数のコンテンツ情報のコンテンツの各々について、コンテンツIDと、どのユーザに対して当該コンテンツIDによって示されるコンテンツの利用を許可するかを示し、許可レベル情報に対応させた利用対象レベル情報とを関連付けたコンテンツ属性情報を記憶する。
【0014】
更に、コンテンツ送信装置は、コンテンツ要求データ受信手段によって、コンテンツIDとユーザIDとを含むコンテンツ要求データをコンテンツ受信装置から受信し、許可レベル情報取得手段によって、コンテンツ要求データに含まれるユーザIDに基づいて、利用者情報記憶手段から当該ユーザIDに対応する利用者情報に含まれる利用レベル情報を読み出して許可レベル情報を取得する。また、コンテンツ送信装置は、コンテンツ利用許可手段によって、コンテンツ要求データに含まれるコンテンツIDに基づいて、コンテンツ属性記憶手段から、当該コンテンツIDに対応するコンテンツ属性情報に含まれる利用対象レベル情報を読み出し、当該利用対象レベル情報と、許可レベル取得手段で取得された許可レベル情報とに基づいて、コンテンツ要求データに含まれるユーザIDによって示されるユーザに対して当該コンテンツの利用を許可するか否かを判定する。
【0015】
更に、コンテンツ送信装置は、コンテンツ情報送信手段によって、コンテンツ利用許可手段で当該ユーザに対する当該コンテンツの利用が許可された場合に、コンテンツ情報記憶手段からコンテンツIDに対応するコンテンツ情報を読み出し、コンテンツ受信装置に送信する。
【0016】
これによって、コンテンツ送信装置は、ユーザごとに設定された許可レベル情報に応じて、ユーザから送信を要求されたコンテンツ情報のコンテンツの利用を許可するか否かを判定して、許可されたコンテンツについてコンテンツ情報をコンテンツ受信装置に送信することができる。
【0017】
また、請求項2に記載のコンテンツ送信装置は、請求項1に記載のコンテンツ送信装置であって、利用者情報生成手段と、秘匿所定ビット情報送信手段とを更に備え、前記コンテンツ要求データが、秘匿所定ビット情報を更に含み、前記許可レベル情報取得手段が、前記利用レベル情報と前記秘匿所定ビット情報とをビットごとに照合し、一致する場合には前記所定値において対応するビットの値をそのビットの値とし、一致しない場合には前記所定値において対応するビットの値とは異なる値をそのビットの値としたビット列を、前記許可レベル情報として取得する構成とした。
【0018】
かかる構成によれば、コンテンツ送信装置は、利用者情報生成手段によって、ユーザIDと外部から入力されたユーザの属性情報とに基づいて、許可レベル情報を生成し、この許可レベル情報を構成するビット列をビットごとに分割し、それぞれのビット値に異なる乱数を結合してハッシュ化して利用レベル情報を生成し、当該ユーザのユーザIDと、当該利用レベル情報とを関連付けて利用者情報を生成するとともに、許可レベル情報を構成するビット列と同じビット数で、かつ、所定値のビット列をビットごとに分割して、それぞれのビット値に利用レベル情報の生成に用いたものと同じ乱数を結合してハッシュ化した秘匿所定ビット情報を生成する。また、コンテンツ送信装置は、秘匿所定ビット情報送信手段によって、利用者情報生成手段で生成された秘匿所定ビット情報を当該ユーザのコンテンツ受信装置に送信する。なお、ユーザの属性情報とは、ユーザの基本属性や契約の有無、視聴料の支払いの滞納の有無、会員種別等の情報のうち少なくともひとつであり、例えば、コンテンツ送信装置に接続された記憶手段から入力されることとしてもよいし、コンテンツ受信装置からネットワークを介して入力されることとしてもよい。
【0019】
更に、コンテンツ送信装置は、コンテンツ要求受信手段によって、コンテンツ受信装置からコンテンツIDとユーザIDと秘匿所定ビット情報とを含むコンテンツ要求データを受信し、許可レベル情報取得手段によって、利用レベル情報と秘匿所定ビット情報とをビットごとに照合し、一致する場合には所定値において対応するビットの値をそのビットの値とし、一致しない場合には所定値において対応するビットの値とは異なる値をそのビットの値としたビット列を、許可レベル情報として取得する。
【0020】
ここで、利用者情報生成手段は、許可レベル情報を構成するビット列をビットごとに乱数を結合してハッシュ化したハッシュ値を含む利用レベル情報を生成するとともに、許可レベル情報と同じビット数の所定値のビット列について同一の乱数及びハッシュ関数を用いてビットごとにハッシュ化したハッシュ値を含む秘匿所定ビット情報を生成するため、許可レベル情報の各ビットと所定値のビット列の各ビットとを比較してビット値が同じ値のビットについては、利用レベル情報と秘匿所定ビット情報との対応するハッシュ値が同一になり、ビット値が異なる値のときにはハッシュ値も異なる値となる。そのため、許可レベル情報取得手段は、利用レベル情報及び秘匿所定ビット情報のそれぞれの対応するハッシュ値同士を照合することで、許可レベル情報を取得することができる。
【0021】
これによって、コンテンツ送信装置は、ユーザごとに設定された許可レベル情報を秘匿化して管理することができ、また、コンテンツ要求データに含まれる秘匿所定ビット情報と照合することで許可レベル情報を取得して、ユーザから送信を要求されたコンテンツの利用を許可するか否かを判定することができる。
【0022】
また、請求項3に記載のコンテンツ受信装置は、ネットワークを介して接続された請求項2に記載のコンテンツ送信装置から、所定のビット数で所定値のビット列をビットごとに乱数を結合してハッシュ化した秘匿所定ビット情報を受信し、当該秘匿所定ビット情報と、コンテンツを識別するコンテンツIDと、当該コンテンツのユーザを識別するユーザIDとを含むコンテンツ要求データを前記コンテンツ送信装置に送信して、当該コンテンツ送信装置から前記コンテンツと当該コンテンツのライセンスとの少なくとも一方であるコンテンツ情報を受信するコンテンツ受信装置であって、秘匿所定ビット情報受信手段と、秘匿化情報記憶手段と、コンテンツ要求データ生成手段と、コンテンツ要求データ送信手段と、コンテンツ情報受信手段とを備える構成とした。
【0023】
かかる構成によれば、コンテンツ受信装置は、秘匿所定ビット情報受信手段によってコンテンツ送信装置からネットワークを介して秘匿所定ビット情報を受信し、秘匿化情報記憶手段に、この秘匿所定ビット情報を記憶する。また、コンテンツ受信装置は、コンテンツ要求データ生成手段によって、外部から入力された、コンテンツ送信装置へ送信を要求するコンテンツ情報のコンテンツの選択の指令に基づいて、当該指令によって示されるコンテンツのコンテンツIDと、ユーザIDと、秘匿化情報記憶手段に記憶された秘匿所定ビット情報とを含むコンテンツ要求データを生成し、コンテンツ要求データ送信手段によって、このコンテンツ要求データをネットワークを介してコンテンツ送信装置に送信する。更に、コンテンツ受信装置は、コンテンツ情報受信手段によって、コンテンツ送信装置からネットワークを介して送信されたコンテンツ情報を受信する。
【0024】
これによって、コンテンツ受信装置は、コンテンツ送信装置からネットワークを介して秘匿所定ビット情報を受信し、更に、外部からの指令に基づいて、コンテンツIDと、ユーザIDと、秘匿化情報記憶手段に記憶された秘匿所定ビット情報とを含むコンテンツ要求データをコンテンツ送信装置に送信してコンテンツ情報の送信を要求し、コンテンツ送信装置から送信されたコンテンツ情報を受信することができる。
【0025】
また、請求項4に記載のコンテンツ送信装置は、コンテンツを識別するコンテンツIDと、当該コンテンツのユーザを識別するユーザIDとを含むコンテンツ要求データを、ネットワークを介して接続された前記ユーザの端末装置であるコンテンツ受信装置から受信して、当該コンテンツ受信装置に前記コンテンツと当該コンテンツのライセンスとの少なくとも一方であるコンテンツ情報を送信するコンテンツ送信装置であって、コンテンツ情報記憶手段と、利用者情報生成手段と、秘匿化利用属性情報送信手段と、利用者情報記憶手段と、コンテンツ属性記憶手段と、コンテンツ要求データ受信手段と、許可レベル情報取得手段と、コンテンツ利用許可手段と、コンテンツ情報送信手段とを備える構成とした。
【0026】
かかる構成によれば、コンテンツ送信装置は、コンテンツ情報記憶手段に複数のコンテンツ情報を記憶する。また、コンテンツ送信装置は、利用者情報生成手段によって、ユーザIDと、外部から入力されたユーザの属性情報とに基づいて、コンテンツ情報記憶手段に記憶された複数のコンテンツ情報のコンテンツのうち、ユーザに対してどのコンテンツの利用を許可するかを特定する許可レベル情報を生成し、当該許可レベル情報を構成するビット列に乱数を結合してハッシュ化して秘匿化利用属性情報を生成するとともに、当該乱数と、ユーザIDとを関連付けた利用者情報を生成し、秘匿化利用属性情報送信手段によって、この秘匿化利用属性情報を当該ユーザのコンテンツ受信装置に送信する。更に、コンテンツ送信装置は、利用者情報記憶手段に、利用者情報生成手段によって生成された利用者情報を複数のユーザについて記憶する。
【0027】
また、コンテンツ送信装置は、コンテンツ属性記憶手段に、コンテンツ情報記憶手段に記憶された複数のコンテンツ情報のコンテンツの各々について、コンテンツIDと、どのユーザに対して当該コンテンツIDによって示されるコンテンツの利用を許可するかを示し、許可レベル情報に対応させた利用対象レベル情報とを関連付けたコンテンツ属性情報を記憶する。更に、コンテンツ送信装置は、コンテンツ要求データ受信手段によって、コンテンツ要求データをコンテンツ受信装置から受信し、許可レベル情報取得手段によって、このコンテンツ要求データに含まれるユーザIDに基づいて利用者情報記憶手段から当該ユーザIDに対応する乱数を読み出して、許可レベル情報を構成するビット列と同じビット数の複数のビット列を生成し、生成されたそれぞれのビット列に当該乱数を結合してハッシュ化したハッシュ値と、コンテンツ要求データに更に含まれる秘匿化利用属性情報とを照合し、一致するハッシュ値に対応するビット列を許可レベル情報として取得する。
【0028】
また、コンテンツ送信装置は、コンテンツ利用許可手段によって、コンテンツ要求データに含まれるコンテンツIDに基づいて、コンテンツ属性記憶手段から、当該コンテンツIDに対応するコンテンツ属性情報に含まれる利用対象レベル情報を読み出し、当該利用対象レベル情報と、許可レベル情報取得手段で取得された許可レベル情報とに基づいて、コンテンツ要求データに含まれるユーザIDによって示されるユーザに対して当該コンテンツの利用を許可するか否かを判定する。更に、コンテンツ送信装置は、コンテンツ情報送信手段によって、コンテンツ利用許可手段で当該ユーザに対する当該コンテンツの利用が許可された場合に、コンテンツ情報記憶手段からコンテンツIDに対応するコンテンツ情報を読み出し、コンテンツ受信装置に送信する。
【0029】
これによって、コンテンツ送信装置は、ユーザごとに設定された許可レベル情報に応じて、ユーザから送信を要求されたコンテンツ情報のコンテンツの利用を許可するか否かを判定して、許可されたコンテンツについてのコンテンツ情報をコンテンツ受信装置に送信することができる。更に、コンテンツ送信装置は、ユーザごとに設定された許可レベル情報を秘匿化してコンテンツ受信装置に送信することができ、また、許可レベル情報を秘匿化する際に用いた乱数と結合してハッシュ化したときのハッシュ値がコンテンツ要求データに含まれる秘匿化利用属性情報と一致するようなビット列を求めることで許可レベル情報を取得でき、ユーザから送信を要求されたコンテンツ情報のコンテンツの利用を許可するか否かを判定することができる。
【0030】
また、請求項5に記載のコンテンツ受信装置は、ネットワークを介して接続された請求項4に記載のコンテンツ送信装置から、ユーザに対してどのコンテンツの利用を許可するかを特定する許可レベル情報を構成するビット列に乱数を結合してハッシュ化した秘匿化利用属性情報を受信し、当該秘匿化利用属性情報と、コンテンツを識別するコンテンツIDと、当該コンテンツのユーザを識別するユーザIDとを含むコンテンツ要求データを前記コンテンツ送信装置に送信して、当該コンテンツ送信装置から前記コンテンツと当該コンテンツのライセンスとの少なくとも一方であるコンテンツ情報を受信するコンテンツ受信装置であって、秘匿化利用属性情報受信手段と、秘匿化情報記憶手段と、コンテンツ要求データ生成手段と、コンテンツ要求データ送信手段と、コンテンツ情報受信手段とを備える構成とした。
【0031】
かかる構成によれば、コンテンツ受信装置は、秘匿化利用属性情報受信手段によって、コンテンツ送信装置からネットワークを介して秘匿化利用属性情報を受信し、秘匿化情報記憶手段にこの秘匿化利用属性情報を記憶する。また、コンテンツ受信装置は、コンテンツ要求データ生成手段によって、外部から入力された、コンテンツ送信装置へ送信を要求するコンテンツ情報のコンテンツの選択の指令に基づいて、当該指令によって示されるコンテンツのコンテンツIDと、ユーザIDと、秘匿化情報記憶手段に記憶された秘匿化利用属性情報とを含むコンテンツ要求データを生成する。
【0032】
更に、コンテンツ受信装置は、コンテンツ要求データ送信手段によって、このコンテンツ要求データをネットワークを介してコンテンツ送信装置に送信する。また、コンテンツ受信装置は、コンテンツ情報受信手段によって、コンテンツ送信装置からネットワークを介して送信されたコンテンツ情報を受信する。
【0033】
これによって、コンテンツ受信装置は、コンテンツ送信装置からネットワークを介して秘匿化利用属性情報を受信し、更に、外部からの指令に基づいて、コンテンツIDと、ユーザIDと、秘匿化情報記憶手段に記憶された秘匿化利用属性情報とを含むコンテンツ要求データをコンテンツ送信装置に送信してコンテンツ情報の送信を要求し、コンテンツ送信装置から送信されたコンテンツ情報を受信することができる。
【0034】
また、請求項6に記載のコンテンツ送信方法は、複数のコンテンツと当該コンテンツのライセンスとの少なくとも一方であるコンテンツ情報を記憶するコンテンツ情報記憶手段と、当該コンテンツのユーザを識別するユーザIDと、前記コンテンツ情報記憶手段に記憶された複数のコンテンツ情報の前記コンテンツのうち、当該ユーザIDによって示される前記ユーザに対してどの前記コンテンツの利用を許可するかを特定する許可レベル情報を示す利用レベル情報とを関連付けた利用者情報を複数の前記ユーザについて記憶する利用者情報記憶手段と、前記コンテンツ情報記憶手段に記憶された複数のコンテンツ情報の前記コンテンツの各々について、前記コンテンツを識別するコンテンツIDと、どの前記ユーザに対して当該コンテンツIDによって示される前記コンテンツの利用を許可するかを示し、前記許可レベル情報に対応させた利用対象レベル情報とを関連付けたコンテンツ属性情報を記憶するコンテンツ属性記憶手段とを備えるコンテンツ送信装置を用いて、前記コンテンツIDと、前記ユーザIDとを含むコンテンツ要求データを、ネットワークを介して接続された前記ユーザの端末装置であるコンテンツ受信装置から受信して、当該コンテンツ受信装置に前記コンテンツ情報を送信するコンテンツ送信方法であって、コンテンツ要求データ受信ステップと、許可レベル情報取得ステップと、コンテンツ利用許可ステップと、コンテンツ情報送信ステップとを含むことを特徴とする。
【0035】
この方法によれば、コンテンツ要求データ受信ステップにおいて、コンテンツ受信装置からコンテンツ要求データを受信し、許可レベル情報取得ステップにおいて、コンテンツ要求データ受信ステップで受信されたコンテンツ要求データに含まれるユーザIDに基づいて、利用者情報記憶手段から当該ユーザIDに対応する利用者情報に含まれる利用レベル情報を読み出して許可レベル情報を取得する。続いて、コンテンツ利用許可ステップにおいて、コンテンツ要求データ受信ステップで受信されたコンテンツ要求データに含まれるコンテンツIDに基づいて、コンテンツ属性記憶手段から、当該コンテンツIDに対応するコンテンツ属性情報に含まれる利用対象レベル情報を読み出し、当該利用対象レベル情報と、許可レベル取得ステップで取得された許可レベル情報とに基づいて、コンテンツ要求データに含まれるユーザIDによって示されるユーザに対して当該コンテンツの利用を許可するか否かを判定する。更に、コンテンツ情報送信ステップにおいて、コンテンツ利用許可ステップで当該ユーザに対する当該コンテンツの利用が許可された場合に、コンテンツ情報記憶手段からコンテンツIDに対応するコンテンツ情報を読み出し、コンテンツ受信装置に送信する。
【0036】
これによって、ユーザごとに設定された許可レベル情報に応じて、ユーザから送信を要求されたコンテンツ情報のコンテンツの利用を許可するか否かを判定して、許可されたコンテンツについてコンテンツ情報をコンテンツ受信装置に送信することができる。
【0037】
また、請求項7に記載のコンテンツ送信方法は、複数のコンテンツと当該コンテンツのライセンスとの少なくとも一方であるコンテンツ情報を記憶するコンテンツ情報記憶手段と、前記コンテンツ情報記憶手段に記憶された複数のコンテンツ情報の前記コンテンツの各々について、コンテンツを識別するコンテンツIDと、どのユーザに対して、当該コンテンツIDによって示される前記コンテンツの利用を許可するかを示し、前記ユーザごとにどのコンテンツの利用を許可するかを特定する許可レベル情報に対応させた利用対象レベル情報とを関連付けたコンテンツ属性情報を記憶するコンテンツ属性記憶手段とを備えるコンテンツ送信装置を用いて、前記コンテンツIDと、前記ユーザを識別するユーザIDとを含むコンテンツ要求データを、ネットワークを介して接続された前記ユーザの端末装置であるコンテンツ受信装置から受信して、当該コンテンツ受信装置に前記コンテンツ情報を送信するコンテンツ送信方法であって、利用者情報生成記憶ステップと、コンテンツ要求データ受信ステップと、許可レベル情報取得ステップと、コンテンツ利用許可ステップと、コンテンツ情報送信ステップとを含むことを特徴とする。
【0038】
この方法によれば、利用者情報生成記憶ステップにおいて、ユーザIDと、外部から入力されたユーザの属性情報とに基づいて、コンテンツ情報記憶手段に記憶された複数のコンテンツ情報のコンテンツのうち、ユーザに対してどのコンテンツの利用を許可するかを特定する許可レベル情報を生成し、当該許可レベル情報を構成するビット列に乱数を結合してハッシュ化して秘匿化利用属性情報を生成して、当該秘匿化利用属性情報をユーザのコンテンツ受信装置に送信するとともに、当該乱数と、ユーザIDとを関連付けた利用者情報を生成して、当該利用者情報をコンテンツ送信装置が更に備える利用者情報記憶手段に記憶する。
【0039】
続いて、コンテンツ要求データ受信ステップにおいて、コンテンツ要求データをコンテンツ受信装置から受信し、許可レベル情報取得ステップにおいて、コンテンツ要求データ受信ステップで受信されたコンテンツ要求データに含まれるユーザIDに基づいて利用者情報記憶手段から当該ユーザIDに対応する乱数を読み出して、許可レベル情報を構成するビット列と同じビット数の複数のビット列を生成し、生成されたそれぞれのビット列に当該乱数を結合してハッシュ化したハッシュ値と、コンテンツ要求データに更に含まれる秘匿化利用属性情報とを照合し、一致するハッシュ値に対応するビット列を許可レベル情報として取得する。更に、コンテンツ利用許可ステップにおいて、コンテンツ要求データ受信ステップで受信されたコンテンツ要求データに含まれるコンテンツIDに基づいて、コンテンツ属性記憶手段から、当該コンテンツIDに対応するコンテンツ属性情報に含まれる利用対象レベル情報を読み出し、当該利用対象レベル情報と、許可レベル情報取得ステップで取得された許可レベル情報とに基づいて、コンテンツ要求データに含まれるユーザIDによって示されるユーザに対して当該コンテンツの利用を許可するか否かを判定する。そして、コンテンツ情報送信ステップによって、コンテンツ利用許可ステップで当該ユーザに対する当該コンテンツの利用が許可された場合に、コンテンツ情報記憶手段からコンテンツIDに対応する前記コンテンツ情報を読み出し、コンテンツ受信装置に送信する。
【0040】
これによって、ユーザごとに設定された許可レベル情報に応じて、ユーザから送信を要求されたコンテンツ情報のコンテンツの利用を許可するか否かを判定して、許可されたコンテンツについてコンテンツ情報をコンテンツ受信装置に送信することができる。更に、ユーザごとに設定された許可レベル情報を秘匿化してコンテンツ受信装置に送信することができ、また、許可レベル情報を秘匿化する際に用いた乱数と結合してハッシュ化したときのハッシュ値がコンテンツ要求データに含まれる秘匿化利用属性情報と一致するようなビット列を求めることで許可レベル情報を取得でき、ユーザから送信を要求されたコンテンツ情報のコンテンツの利用を許可するか否かを判定することができる。
【0041】
また、請求項8に記載のコンテンツ送信プログラムは、コンテンツを識別するコンテンツIDと、前記コンテンツのユーザを識別するユーザIDとを含むコンテンツ要求データを、ネットワークを介して接続された前記ユーザの端末装置であるコンテンツ受信装置から受信して、前記ユーザIDと、複数の前記コンテンツのうち、当該ユーザIDによって示される前記ユーザに対してどの前記コンテンツの利用を許可するかを特定する許可レベル情報を示す利用レベル情報とを関連付けた利用者情報を複数の前記ユーザについて記憶する利用者情報記憶装置から前記利用者情報を読み出し、更に、前記複数のコンテンツの各々について、前記コンテンツIDと、どの前記ユーザに対して当該コンテンツIDによって示される前記コンテンツの利用を許可するかを示し、前記許可レベル情報に対応させた利用対象レベル情報とを関連付けたコンテンツ属性情報を記憶するコンテンツ属性情報記憶装置から前記コンテンツ属性情報を読み出して前記ユーザに対して前記コンテンツの利用を許可するか否かを判定し、当該コンテンツ受信装置に、複数の前記コンテンツと当該コンテンツのライセンスとの少なくとも一方であるコンテンツ情報を記憶するコンテンツ情報記憶装置に記憶された前記コンテンツ情報を送信するためにコンピュータを、コンテンツ要求データ受信手段、許可レベル情報取得手段、コンテンツ利用許可手段、コンテンツ情報送信手段として機能させることとした。
【0042】
かかる構成によれば、コンテンツ送信プログラムは、コンテンツ要求データ受信手段によって、コンテンツ受信装置からコンテンツ要求データを受信し、許可レベル情報取得手段によって、コンテンツ要求データに含まれるユーザIDに基づいて、利用者情報記憶装置から当該ユーザIDに対応する利用者情報に含まれる利用レベル情報を読み出して許可レベル情報を取得する。また、コンテンツ送信プログラムは、コンテンツ利用許可手段によって、コンテンツ要求データに含まれるコンテンツIDに基づいて、コンテンツ属性情報記憶装置から、当該コンテンツIDに対応するコンテンツ属性情報に含まれる利用対象レベル情報を読み出し、当該利用対象レベル情報と、許可レベル取得手段で取得された許可レベル情報とに基づいて、コンテンツ要求データに含まれるユーザIDによって示されるユーザに対して当該コンテンツの利用を許可するか否かを判定する。更に、コンテンツ送信プログラムは、コンテンツ情報送信手段によって、コンテンツ利用許可手段で当該ユーザに対する当該コンテンツの利用が許可された場合に、コンテンツ情報記憶装置からコンテンツIDに対応するコンテンツ情報を読み出し、コンテンツ受信装置に送信する。
【0043】
これによって、コンテンツ送信プログラムは、ユーザごとに設定された許可レベル情報に応じて、ユーザから送信を要求されたコンテンツ情報のコンテンツの利用を許可するか否かを判定して、許可されたコンテンツについてコンテンツ情報をコンテンツ受信装置に送信することができる。
【0044】
また、請求項9に記載のコンテンツ送信プログラムは、コンテンツを識別するコンテンツIDと、前記コンテンツのユーザを識別するユーザIDとを含むコンテンツ要求データを、ネットワークを介して接続された前記ユーザの端末装置であるコンテンツ受信装置から受信して、複数の前記コンテンツの各々について、前記コンテンツIDと、どの前記ユーザに対して、当該コンテンツIDによって示される前記コンテンツの利用を許可するかを示し、前記ユーザごとにどのコンテンツの利用を許可するかを特定する許可レベル情報に対応させた利用対象レベル情報とを関連付けたコンテンツ属性情報を記憶するコンテンツ属性情報記憶装置から前記コンテンツ属性情報を読み出して前記ユーザに対して前記コンテンツの利用を許可するか否かを判定し、当該コンテンツ受信装置に、複数の前記コンテンツと当該コンテンツのライセンスとの少なくとも一方であるコンテンツ情報を記憶するコンテンツ情報記憶装置に記憶された前記コンテンツ情報を送信するためにコンピュータを、利用者情報生成手段、秘匿化利用属性情報送信手段、コンテンツ要求データ受信手段、許可レベル情報取得手段、コンテンツ利用許可手段、コンテンツ情報送信手段として機能させることとした。
【0045】
かかる構成によれば、コンテンツ送信プログラムは、利用者情報生成手段によって、ユーザIDと、外部から入力されたユーザの属性情報とに基づいて、コンテンツ情報記憶装置に記憶された複数のコンテンツ情報のコンテンツのうち、ユーザに対してどのコンテンツの利用を許可するかを特定する許可レベル情報を生成し、当該許可レベル情報を構成するビット列に乱数を結合してハッシュ化して秘匿化利用属性情報を生成するとともに、当該乱数と、ユーザIDとを関連付けた利用者情報を生成して、当該利用者情報を外部に接続された利用者情報記憶装置に記憶し、秘匿化利用属性情報送信手段によって、利用者情報生成手段で生成された秘匿化利用属性情報を当該ユーザのコンテンツ受信装置に送信する。
【0046】
また、コンテンツ送信プログラムは、コンテンツ要求データ受信手段によって、コンテンツ要求データをコンテンツ受信装置から受信し、許可レベル情報取得手段によって、コンテンツ要求データに含まれるユーザIDに基づいて利用者情報記憶装置から当該ユーザIDに対応する乱数を読み出して、許可レベル情報を構成するビット列と同じビット数の複数のビット列を生成し、生成されたそれぞれのビット列に当該乱数を結合してハッシュ化したハッシュ値と、コンテンツ要求データに更に含まれる秘匿化利用属性情報とを照合し、一致するハッシュ値に対応するビット列を許可レベル情報として取得する。更に、コンテンツ送信プログラムは、コンテンツ利用許可手段によって、コンテンツ要求データに含まれるコンテンツIDに基づいて、コンテンツ属性情報記憶装置から、当該コンテンツIDに対応するコンテンツ属性情報に含まれる利用対象レベル情報を読み出し、当該利用対象レベル情報と、許可レベル情報取得手段で取得された許可レベル情報とに基づいて、コンテンツ要求データに含まれるユーザIDによって示されるユーザに対して当該コンテンツの利用を許可するか否かを判定する。また、コンテンツ送信プログラムは、コンテンツ情報送信手段によって、コンテンツ利用許可手段で当該ユーザに対する当該コンテンツの利用が許可された場合に、コンテンツ情報記憶装置からコンテンツIDに対応するコンテンツ情報を読み出し、コンテンツ受信装置に送信する。
【0047】
これによって、コンテンツ送信プログラムは、ユーザごとに設定された許可レベル情報に応じて、ユーザから送信を要求されたコンテンツ情報のコンテンツの利用を許可するか否かを判定して、許可されたコンテンツについてコンテンツ情報をコンテンツ受信装置に送信することができる。更に、コンテンツ送信プログラムは、ユーザごとに設定された許可レベル情報を秘匿化してコンテンツ受信装置に送信することができ、また、許可レベル情報を秘匿化する際に用いた乱数と結合してハッシュ化したときのハッシュ値がコンテンツ要求データに含まれる秘匿化利用属性情報と一致するようなビット列を求めることで許可レベル情報を取得でき、ユーザから送信を要求されたコンテンツ情報のコンテンツの利用を許可するか否かを判定することができる。
【発明の効果】
【0048】
本発明に係るコンテンツ送信装置、コンテンツ受信装置、コンテンツ送信方法及びコンテンツ送信プログラムでは、以下のような優れた効果を奏する。請求項1、請求項6又は請求項8に記載の発明によれば、個別のユーザの基本属性に応じて、ユーザにどのコンテンツの利用を許可するかを許可レベル情報によって特定するとともに、個々のコンテンツについても、どの許可レベル情報が設定されたユーザに対して利用を許可するかを利用対象レベル情報によって特定することで、この許可レベル情報と利用対象レベル情報とに基づいてそれぞれのユーザに対して個々のコンテンツ情報の配信の可否を制御することができる。
【0049】
請求項2に記載の発明によれば、ユーザの属性情報に基づいて設定された許可レベル情報を秘匿化して管理することができるとともに、コンテンツ受信装置から送信を要求された際には許可レベル情報を再度構築することができるため、事業者側においてユーザの利用属性を安全に管理しながら運用することが可能になる。また、暗号を用いず簡易な方法によりユ−ザの利用属性を秘匿し安全に管理できるため、鍵管理等にかかるコストを低減でき、安価で高速なシステムを構築することができる。
【0050】
請求項3に記載の発明によれば、コンテンツ送信装置側において管理されている、許可レベル情報を秘匿化した利用レベル情報から許可レベル情報を再度構築するために必要となる秘匿所定ビット情報を、コンテンツ送信装置へのコンテンツ情報の送信の要求となるコンテンツ要求データに含ませて送信することができる。そのため、コンテンツ送信装置において、ユーザの属性情報に基づいて設定された許可レベル情報を秘匿化して管理することができるとともに、コンテンツ受信装置から送信された秘匿所定ビット情報に基づいて許可レベル情報を再度取得することができるため、事業者側においてユーザの利用属性を安全に管理しながら運用することが可能になる。
【0051】
請求項4、請求項7又は請求項9に記載の発明によれば、個別のユーザの基本属性に応じて、ユーザにどのコンテンツの利用を許可するかを許可レベル情報によって特定するとともに、個々のコンテンツについても、どの許可レベル情報が設定されたユーザに対して利用を許可するかを利用対象レベル情報によって特定することで、この許可レベル情報と利用対象レベル情報とに基づいてそれぞれのユーザに対して個々のコンテンツ情報の配信の可否を制御することができる。また、ユーザの属性情報に基づいて設定された許可レベル情報を秘匿化してコンテンツ受信装置へ送信することができる。そのため、事業者側において利用属性を管理せず、ユーザ側には通知されない乱数と結合させて許可レベル情報を秘匿化した秘匿化利用属性情報をコンテンツ受信装置に送信するため、利用属性の情報が安全に管理される。更に、コンテンツ受信装置から許可レベル情報を秘匿化した秘匿化利用属性情報が送信されてコンテンツ情報の送信が要求された際には、この秘匿化利用属性情報から許可レベル情報を再度構築することができる。そのため、事業者側及びユーザ側においてユーザの利用属性を安全に管理しながら運用することが可能になる。
【0052】
また、暗号を用いず簡易な方法によりユ−ザの利用属性を秘匿し安全に管理できるため、鍵管理等にかかるコストを低減でき、安価で高速なシステムを構築することができる。更に、配信者側においてユーザごとに乱数とユーザIDとを関連付けた利用者情報を管理すればよく、管理する情報のデータサイズを小さくすることができる。
【0053】
請求項5に記載の発明によれば、コンテンツ送信装置から、許可レベル情報を秘匿化した秘匿化利用属性情報を受信して管理し、この秘匿化利用属性情報を、コンテンツ送信装置へのコンテンツ情報の送信の要求となるコンテンツ要求データに含ませて送信することができる。そのため、ユーザの属性情報に基づいて設定された許可レベル情報を秘匿化して管理することができるとともに、コンテンツ送信装置において、コンテンツ受信装置から送信された秘匿化利用属性情報から許可レベル情報を再度取得することができるため、事業者側及びユーザ側においてユーザの利用属性を安全に管理しながら運用することが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0054】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
[コンテンツ配信システムの構成]
まず、図1を参照して、本発明の実施の形態であるコンテンツ送信装置1(1A、1B)及びコンテンツ受信装置7(7A、7B)を備えるコンテンツ配信システムS(SA、SB)の構成について説明する。図1は、本発明の実施の形態であるコンテンツ送信装置及びコンテンツ受信装置を備えるコンテンツ配信システムの構成を示したブロック図である。
【0055】
コンテンツ配信システムS(SA、SB)は、コンテンツ受信装置7(7A、7B)によって、ユーザから指定されたコンテンツ(コンテンツ情報)の送信を要求するサービス要求データ(コンテンツ要求データ)を、インターネット等の通信ネットワーク(ネットワーク)Nを介してコンテンツ送信装置1(1A、1B)に送信し、コンテンツ送信装置1(1A、1B)によって、サービス要求データを受信して、ユーザの利用属性に基づいて、送信を要求されたコンテンツの利用を許可するか否かを判定して、許可された場合に当該コンテンツを通信ネットワークNを介して当該コンテンツ受信装置7(7A、7B)に配信するシステムである。
【0056】
コンテンツ送信装置1(1A、1B)は、通信ネットワークNを介してコンテンツ受信装置7(7A、7B)からサービス要求データを受信し、コンテンツを要求したユーザの基本属性やコンテンツの受信契約等の情報に基づいてどのコンテンツの利用を許可するかを示す利用属性を判定し、この利用属性に基づいて、要求されたコンテンツが利用可能であると判定した場合に、通信ネットワークNを介して当該コンテンツを要求したコンテンツ受信装置7(7A、7B)に送信するものである。
【0057】
コンテンツ受信装置7(7A、7B)は、ユーザからの指令に基づいて、通信ネットワークNを介してコンテンツ送信装置1(1A、1B)にサービス要求データを送信し、コンテンツ送信装置1(1A、1B)からコンテンツを受信するものである。
【0058】
以下、コンテンツ配信システムS(SA、SB)において、コンテンツ送信装置1(1A、1B)と、コンテンツ受信装置7(7A、7B)とについて詳細に説明する。
【0059】
[コンテンツ送信装置の構成(第一の実施の形態)]
まず、図2を参照(適宜図1参照)して、本発明の第一の実施の形態であるコンテンツ送信装置1の構成について説明する。図2は、本発明の第一の実施の形態であるコンテンツ送信装置の構成を示したブロック図である。コンテンツ送信装置1は、利用者情報管理手段2と、サービス提供手段4とを備える。
【0060】
利用者情報管理手段2は、コンテンツ受信装置7から通信ネットワークNを介して受信した登録要求データに基づいて、後記する利用者情報を生成して登録あるいは更新するものである。利用者情報管理手段2は、認証処理手段21と、登録要求受信処理手段22と、利用属性決定手段23と、利用者情報登録手段24と、利用者情報記憶手段25とを備える。
【0061】
なお、登録要求データとは、コンテンツ送信装置1に対して、コンテンツ受信装置7のユーザの登録を要求するものである。この登録要求データは、ユーザ登録に必要な情報であるユーザを識別するユーザIDを少なくとも含み、ここでは更にユーザの基本属性の情報を含むこととした。ここで、図3を参照して、登録要求データについて説明する。図3は、登録要求データの構造を模式的に示した模式図である。図3に示すように、登録要求データRは、ヘッダにコンテンツ送信装置1に対してユーザ登録あるいは登録情報の更新を要求することを示す要求識別コードR0と、ユーザIDR1と、ユーザの基本属性である氏名R2、住所R3、電話番号R4等の情報とから構成される。なお、基本属性は、この例に限定されず、例えば、ユーザの年齢の情報や、性別等であってもよい。
【0062】
図2に戻って説明を続ける。認証処理手段21は、通信ネットワークNを介してコンテンツ受信装置7から送信された登録要求データのユーザ認証をするものである。ここで認証された登録要求データは、登録要求受信処理手段22に出力される。なお、認証処理手段21は、例えば、ID・パスワード認証方式、あるいは、RSA(Rivest Shamir Adleman)署名やDSA(Digital Signature Algorithm)署名を用いた個人認証方式等の一般的な認証処理を適用することができる。
【0063】
登録要求受信処理手段22は、認証処理手段21で認証された登録要求データを受信して、ユーザIDと基本属性の情報とを取得するものである。ここで取得されたユーザIDと基本属性の情報とは、利用属性決定手段23と、利用者情報登録手段24とに出力される。
【0064】
利用属性決定手段23は、登録要求受信処理手段22から入力されたユーザIDと基本属性の情報とに基づいて、利用属性を決定し、この利用属性を示す利用属性情報(許可レベル情報)を生成するものである。ここで生成された利用属性情報は、利用属性識別情報(利用レベル情報)として利用者情報登録手段24に出力される。なお、第1の実施の形態では、利用属性情報と利用属性識別情報とが同一であることとした。
【0065】
ここで、利用属性情報とは、どのコンテンツの利用をユーザに対して許可するかを特定するものである。つまり、例えば、ユーザIDに基づいて外部に接続された記憶手段等から入力されたユーザの視聴契約内容の情報や、ユーザの住所や年齢などの基本属性に応じて一部のコンテンツの利用が制限される場合に、各コンテンツには、どの契約内容や基本属性のユーザに対して利用を許可するかを示す利用対象レベル(利用対象レベル情報)が予め設定され、これに対応して、ユーザの契約内容や基本属性に応じてどの利用対象レベルのコンテンツの利用を許可するかを特定する情報が利用属性情報として各ユーザに対して設定される。
【0066】
ここで、図4に示すように、利用属性情報(利用属性識別情報S0)は、所定のビット数(nビット)のビット列から構成することができる。図4は、利用属性決定手段によって生成される利用属性識別情報の例を説明するための説明図である。
【0067】
そして、例えば、利用属性情報が4ビットの情報の場合に、あるユーザに対して「1101」が利用属性情報として設定されたとする。ここで、例えば、利用対象レベルが「>1100」のコンテンツと、「1111」のコンテンツとがあった場合に、この利用属性情報は、「>1100」のコンテンツの利用は許可するが、「1111」のコンテンツの利用は許可しないことを示す。なお、「>1100」は、「1100」より大きい値である「1101」、「1110」及び「1111」を示す。
【0068】
そして、ユーザIDによって示されるユーザの契約内容や基本属性に応じて、どの利用属性を設定するかが予め定められており、図2に示すように、利用属性決定手段23は、登録要求受信処理手段22から入力されたユーザIDに基づいて外部から取得したユーザの契約内容の情報や、登録要求受信処理手段22から入力された基本属性の情報に基づいて、利用属性を決定することができる。
【0069】
利用者情報登録手段24は、登録要求受信処理手段22から入力されたユーザID及び基本属性の情報と、利用属性決定手段23から入力された利用属性識別情報とを関連付けた利用者情報を生成するものである。ここで生成された利用者情報は、利用者情報記憶手段25に記憶される。なお、特許請求の範囲に記載の利用者情報生成手段は、利用属性決定手段23及び利用者情報登録手段24に相当する。
【0070】
利用者情報記憶手段(利用者情報記憶装置)25は、利用者情報登録手段24によって生成された利用者情報を記憶するもので、例えば、ハードディスク等の記憶手段である。ここに記憶された利用者情報は、サービス提供手段4の利用レベル判定手段43によって読み出される。
【0071】
ここで、図5を参照(適宜図2参照)して、利用者情報記憶手段25に記憶される利用者情報T、T、…について、具体例を用いて説明する。図5は、利用者情報記憶手段に記憶される利用者情報を説明するための説明図である。なお、ここでは、コンテンツ受信装置7によって、基本属性としてユーザの氏名と住所と電話番号等の情報を含む登録要求データが入力された場合について説明する。
【0072】
図5に示すように、利用者情報記憶手段25には複数の利用者情報T、T、…が記憶されている。各々の利用者情報Tは、ユーザIDR1と、ユーザの基本属性である氏名R2、住所R3、電話番号R4等の情報と、利用属性識別情報S0とから構成される。
【0073】
図2に戻って説明を続ける。サービス提供手段4は、通信ネットワークNを介してコンテンツ受信装置7から受信したサービス要求データに基づいて、要求されたコンテンツの利用を許可するか否かを判定して、許可された場合には当該コンテンツをコンテンツ受信装置7に送信するものである。サービス提供手段4は、認証処理手段41と、利用要求受信処理手段42と、利用レベル判定手段43と、コンテンツ属性記憶手段44と、コンテンツ選択手段45と、コンテンツ記憶手段46と、コンテンツ送信手段47とを備える。
【0074】
なお、サービス要求データとは、コンテンツ送信装置1に対して、ユーザによって選択されたコンテンツの送信を要求するものである。このサービス要求データは、少なくともユーザIDと、コンテンツを識別するコンテンツIDとを含み、ここでは更にユーザの基本属性の情報を含むこととした。ここで、図6(a)を参照して、サービス要求データについて説明する。図6は、サービス要求データの構造を模式的に示した模式図、(a)は、本発明の第一の実施の形態におけるサービス要求データの構造を模式的に示した模式図、(b)は、本発明の第二の実施の形態におけるサービス要求データの構造を模式的に示した模式図、(c)は、本発明の第三の実施の形態におけるサービス要求データの構造を模式的に示した模式図である。図6(a)に示すように、サービス要求データUは、ヘッダにコンテンツ送信装置1に対してコンテンツの送信を要求することを示す要求識別コードU0と、ユーザIDR1と、送信を要求するコンテンツを示すコンテンツIDU2とを備えて構成される。なお、図6(b)及び(c)についての説明は後記する。
【0075】
図2に戻って説明を続ける。認証処理手段41は、通信ネットワークNを介してコンテンツ受信装置7から送信されたサービス要求データのユーザ認証をするものである。更に、ここでは、認証処理手段41は、コンテンツ受信装置7から送信されたサービス要求データがユーザIDの利用期限内か否かを判断することとした。ここで認証された、期限内と判断されたサービス要求データは、利用要求受信処理手段42に出力される。
【0076】
利用要求受信処理手段(コンテンツ要求データ受信手段)42は、認証処理手段41で認証されたサービス要求データを受信して、ユーザIDとコンテンツIDとを取得するものである。ここで取得されたユーザIDは利用レベル判定手段43に出力され、コンテンツIDはコンテンツ選択手段45に出力される。
【0077】
利用レベル判定手段(許可レベル情報取得手段)43は、利用要求受信処理手段42から入力されたユーザIDに基づいて利用者情報記憶手段25に記憶された利用者情報を読み出し、当該サービス要求データを送信したコンテンツ受信装置7のユーザの利用属性情報(許可レベル情報)を取得するものである。ここで取得された利用属性情報は、コンテンツ選択手段45に出力される。
【0078】
コンテンツ属性記憶手段(コンテンツ属性記憶装置)44は、コンテンツ属性情報を記憶するもので、例えば、ハードディスク等の記憶手段である。ここに記憶されたコンテンツ属性情報は、コンテンツ選択手段45によって読み出される。
【0079】
なお、コンテンツ属性情報とは、コンテンツごとにどの利用属性のユーザに対して利用を許可するかを示すものである。このコンテンツ属性情報は、コンテンツIDと、コンテンツの利用を許可するかを示す利用対象レベルと含む。ここで、図7を参照(適宜図2参照)して、コンテンツ属性記憶手段44に記憶されたコンテンツ属性情報V、V、…について、具体例を用いて説明する。図7は、コンテンツ属性記憶手段に記憶されたコンテンツ属性情報を説明するための説明図である。なお、ここでは、コンテンツが放送番組の映像である場合を例に説明する。
【0080】
図7に示すように、コンテンツ属性記憶手段44には複数のコンテンツ属性情報V、V、…が記憶されている。各々のコンテンツ属性情報Vは、コンテンツIDV1と、コンテンツのタイトルV2、放送日V3、ジャンルV4等の情報と、利用対象レベルV5とから構成される。
【0081】
図2に戻って説明を続ける。コンテンツ選択手段(コンテンツ利用許可手段)45は、利用要求受信処理手段42から入力されたコンテンツIDに基づいてコンテンツ属性記憶手段44に記憶されたコンテンツ属性情報を読み出し、当該コンテンツ属性情報と利用レベル判定手段43から入力された利用属性情報とに基づいて、要求されたコンテンツの利用を許可するか否かを判定するものである。ここで判定された判定結果とコンテンツIDとは、コンテンツ送信手段47に出力される。
【0082】
ここで、コンテンツ属性情報には利用対象レベルの情報が含まれ、コンテンツ選択手段45は、この利用対象レベルの条件と利用レベル判定手段43から入力された利用属性情報とが合致する場合に、要求されたコンテンツの利用を許可する。
【0083】
コンテンツ記憶手段(コンテンツ情報記憶手段、コンテンツ情報記憶装置)46は、コンテンツを記憶するもので、例えば、ハードディスク等の記憶手段である。ここに記憶されたコンテンツは、コンテンツ送信手段47によって読み出される。
【0084】
コンテンツ送信手段(コンテンツ情報送信手段)47は、コンテンツ選択手段45によってコンテンツの利用を許可する判定結果が入力された場合に、コンテンツ選択手段45から入力されたコンテンツIDに基づいて、要求されたコンテンツをコンテンツ記憶手段46から読み出し、通信ネットワークNを介してコンテンツ受信装置7に送信するものである。
【0085】
以上のようにして、コンテンツ送信装置1は、通信ネットワークNを介してコンテンツ受信装置7から受信した登録要求データと、外部から入力されたユーザの契約内容等の情報に基づいて利用属性を決定して、ユーザIDと利用属性識別情報とを含む利用者情報を生成して記憶する。更に、コンテンツ送信装置1は、通信ネットワークNを介してコンテンツ受信装置7からサービス要求データを受信し、ユーザの利用属性情報と送信を要求されたコンテンツのコンテンツ属性情報とに基づいてコンテンツの利用を許可するか否かを判定して、許可された場合にのみコンテンツを送信することができる。
【0086】
[コンテンツ受信装置の構成(第一の実施の形態)]
次に、図8を参照(適宜図1、図2参照)して、本発明の第一の実施の形態であるコンテンツ受信装置7の構成について説明する。図8は、本発明の第一の実施の形態であるコンテンツ受信装置の構成を示したブロック図である。コンテンツ受信装置7は、基本属性入力手段71と、登録要求送信手段72と、サービス要求データ生成手段73と、利用要求送信手段74と、コンテンツ受信手段75と、コンテンツ表示手段76とを備える。
【0087】
基本属性入力手段71は、外部からユーザIDと基本属性とを入力するものである。ここで、基本属性入力手段71は、ユーザから、例えば、図示しないキーボード等を用いて、ユーザIDと基本属性とを入力することができる。ここで入力された情報は、登録要求送信手段72に出力される。
【0088】
登録要求送信手段72は、基本属性入力手段71から入力されたユーザIDと基本属性とを含む登録要求データを生成し、通信ネットワークNを介してコンテンツ送信装置1に送信するものである。
【0089】
サービス要求データ生成手段73は、外部からの指令に基づいてユーザIDとコンテンツIDとを含むサービス要求データを生成するものである。このサービス要求データ生成手段73は、例えば、図示しないマウス等によって、ユーザによって送信を要求するコンテンツを選択されることで、選択されたコンテンツIDを含むサービス要求データを生成することができる。ここで生成されたサービス要求データは、利用要求送信手段74に出力される。
【0090】
利用要求送信手段(コンテンツ要求データ送信手段)74は、サービス要求データ生成手段73によって生成されたサービス要求データを、通信ネットワークNを介してコンテンツ送信装置1に送信するものである。
【0091】
コンテンツ受信手段(コンテンツ情報受信手段)75は、通信ネットワークNを介してコンテンツ送信装置1からコンテンツを受信するものである。ここで受信されたコンテンツは、コンテンツ表示手段76に出力される。
【0092】
コンテンツ表示手段76は、コンテンツ受信手段75によって受信されたコンテンツを表示可能な形式に変換し、液晶ディスプレイ等の表示装置(図示せず)に出力するものである。
【0093】
以上によって、コンテンツ受信装置7は、外部からユーザIDと基本属性の情報とが入力されると、登録要求データを生成して、通信ネットワークNを介してコンテンツ送信装置1に送信する。また、コンテンツ受信装置7は、外部から、送信を要求するコンテンツが選択されると、当該コンテンツを要求するサービス要求データを生成して、通信ネットワークNを介してコンテンツ送信装置1に送信する。更に、コンテンツ受信装置7は、通信ネットワークNを介してコンテンツ送信装置1からコンテンツを受信して、図示しない表示装置に表示することができる。
【0094】
なお、コンテンツ送信装置1及びコンテンツ受信装置7は、コンピュータにおいて各手段を各機能プログラムとして実現することも可能であり、各機能プログラムを結合して、コンテンツ送信プログラム及びコンテンツ受信プログラムとして動作させることも可能である。
【0095】
[コンテンツ配信システムの動作]
次に、図9及び図10を参照(適宜図1、図2及び図8参照)して、本発明におけるコンテンツ送信装置1がコンテンツ受信装置7のユーザをユーザ登録する動作(ユーザ登録動作)と、ユーザ登録動作によって登録されたユーザのコンテンツ受信装置7にコンテンツを送信する動作(コンテンツ送信動作)について説明する。図9は、本発明の第一の実施の形態であるコンテンツ送信装置とコンテンツ受信装置とのユーザ登録動作及びコンテンツ送信動作のシーケンス図、(a)は、コンテンツ送信装置とコンテンツ受信装置とのユーザ登録動作のシーケンス図、(b)は、コンテンツ送信装置とコンテンツ受信装置のコンテンツ送信動作のシーケンス図である。
【0096】
<ユーザ登録動作>
まず、図9(a)を参照して、コンテンツ送信装置1とコンテンツ受信装置7とのユーザ登録動作について説明する。コンテンツ受信装置7は、基本属性入力手段71によって、外部からユーザIDと基本属性とを入力する(ステップS11)。そして、コンテンツ受信装置7は、登録要求送信手段72によって、ステップS11で入力されたユーザIDと基本属性とを含む登録要求データを生成して、通信ネットワークNを介してコンテンツ送信装置1に送信する(ステップS12)。
【0097】
続いて、コンテンツ送信装置1は、認証処理手段21によって、ステップS12でコンテンツ受信装置7から送信された登録要求データのユーザ認証を行い(ステップS13)、登録要求受信処理手段22によって、登録要求データを受信する(ステップS14)。そして、コンテンツ送信装置1は、登録要求受信処理手段22によって、ステップS14で受信した登録要求データからユーザIDと基本属性情報とを取得し、利用属性決定手段23によって、ユーザの利用属性を決定して利用属性識別情報を生成する(ステップS15)。そして、コンテンツ送信装置1は、利用者情報登録手段24によって、ステップS14で受信した登録要求データに含まれるユーザID及び基本属性の情報と、ステップS15で生成された利用属性識別情報とを関連付けた利用者情報を利用者情報記憶手段25に記憶する(ステップS16)。
【0098】
<コンテンツ送信動作>
次に、図9(b)を参照して、コンテンツ送信装置1とコンテンツ受信装置7とのコンテンツ送信動作について説明する。コンテンツ受信装置7は、サービス要求データ生成手段73によって、送信を要求するコンテンツを選択する指令を外部から入力する(ステップS21)。そして、コンテンツ受信装置7は、サービス要求データ生成手段73によって、サービス要求データを生成して、利用要求送信手段74によって通信ネットワークNを介してコンテンツ送信装置1に送信する(ステップS22)。
【0099】
続いて、コンテンツ送信装置1は、認証処理手段41によって、ステップS22でコンテンツ受信装置7から送信されたサービス要求データのユーザ認証を行い(ステップS23)、サービス要求データがユーザIDの利用期限内か否かを判断する(ステップS24)。そして、ユーザIDの利用期限内でない場合には(ステップS24でNo)、ユーザ登録動作のシーケンス(図9(a))に遷移する。また、ユーザIDの利用期限内である場合には(ステップS24でYes)、コンテンツ送信装置1は、利用要求受信処理手段42によって、サービス要求データを受信する(ステップS25;コンテンツ要求データ受信ステップ)。
【0100】
そして、コンテンツ送信装置1は、後記する利用レベル判定動作によって、ユーザの利用属性に基づいて要求されたコンテンツの利用が可能な場合に当該コンテンツを読み出して、通信ネットワークNを介してコンテンツ受信装置7に送信する(ステップS26)。更に、コンテンツ受信装置7は、コンテンツ受信手段75によって、ステップS26でコンテンツ送信装置1から送信されたコンテンツを受信し(ステップS27)、コンテンツ表示手段76によって、コンテンツを表示可能な形式に変換して、図示しない表示手段に出力する(ステップS28)。
【0101】
<利用レベル判定動作>
続いて、図10を参照して、コンテンツ送信装置1の利用レベル判定動作(図9(b)のステップS26)について説明する。図10は、コンテンツ送信装置のコンテンツ送信動作のシーケンスにおける利用レベル判定動作を説明するためのフローチャートである。
【0102】
コンテンツ送信装置1は、利用要求受信処理手段42によって、図9(b)のステップS25で受信したサービス要求データからユーザIDとコンテンツIDとを取得し、利用レベル判定手段43によって、このユーザIDに基づいて、図9(a)のステップS16で利用者情報記憶手段25に記憶された利用者情報を読み出して利用属性情報を取得する(ステップS31;許可レベル情報取得ステップ)。
【0103】
更に、コンテンツ送信装置1は、コンテンツ選択手段45によって、コンテンツIDに基づいてコンテンツ属性記憶手段44からコンテンツ属性情報を読み出し、利用対象レベルの条件が、ステップS31において取得された利用属性情報と合致するかを判断する(ステップS32;コンテンツ利用許可ステップ)。そして、合致しない場合には(ステップS32でNo)、そのまま動作を終了する。一方、合致する場合には(ステップS32でYes)、コンテンツ送信装置1は、コンテンツ送信手段47によってコンテンツ記憶手段46からコンテンツを読み出し、通信ネットワークNを介してコンテンツ受信装置7に送信する(ステップS33;コンテンツ情報送信ステップ)。
【0104】
以上のようにして、コンテンツ受信装置7は、登録要求データを生成してコンテンツ送信装置1に送信し、コンテンツ送信装置1は、受信した登録要求データと、外部から入力されたユーザの契約内容等の情報に基づいて利用属性を決定して利用者情報を生成して記憶することができる。また、コンテンツ受信装置7は、サービス要求データを生成してコンテンツ送信装置1に送信し、コンテンツ送信装置1は、受信したサービス要求データに基づいて、ユーザの利用属性情報と送信を要求されたコンテンツのコンテンツ属性情報とを取得し、これらが合致するか否かでコンテンツの利用を許可するか否かを判定して、許可された場合にのみコンテンツ受信装置7にコンテンツを送信することができる。これによって、コンテンツ送信装置1は、ユーザごとの基本属性や契約内容に応じて定められた利用属性に応じて、個々のコンテンツの配信を許可するか否かを制御することが可能になる。
【0105】
そして、コンテンツ送信装置1は、例えばユーザの視聴料の支払い状況やサービスの利用実績、獲得ポイント数などによって決定される利用属性に応じて、個々のユーザごとにサービスの利用の可否や課金設定をきめ細かく設定することができ、会員向けの優遇サービスやポイントサービスなど多様なサービスに適用することも可能となる。更に、コンテンツ送信装置1は、ユーザの居住地など動的に変化するユーザの基本属性を更新し、基本属性の変化に柔軟に対応した視聴制御を実現することができる。なお、ここでは、利用属性情報及び利用対象レベルを連続した数値として説明したが、利用属性情報及び利用対象レベルの各ビットをそれぞれ独立させ、対応するコンテンツの視聴の可否を制御することとしてもよい。例えば、コンテンツのジャンルに注目し、1ビット目をドラマ、2ビット目を音楽、3ビット目をアニメ等に対応させることによって、コンテンツ送信装置1は、ジャンルごとの視聴制御を実現することができる。
【0106】
[コンテンツ送信装置の構成(第二の実施の形態)]
次に、図11を参照(適宜図1参照)して、本発明の第二の実施の形態であるコンテンツ送信装置1Aの構成について説明する。図11は、本発明の第二の実施の形態であるコンテンツ送信装置の構成を示したブロック図である。
【0107】
図11に示すように、コンテンツ送信装置1Aは、通信ネットワークNを介してコンテンツ受信装置7Aからサービス要求データを受信してユーザの利用属性を判定し、この利用属性に基づいて、要求されたコンテンツが利用可能であると判定した場合に、通信ネットワークNを介して当該コンテンツを要求したコンテンツ受信装置7Aに送信するものである。コンテンツ送信装置1Aは、コンテンツ送信装置1(図2参照)の利用者情報管理手段2に代えて利用者情報管理手段2Aを、サービス提供手段4に代えてサービス提供手段4Aを備える。
【0108】
利用者情報管理手段2Aは、通信ネットワークNを介してコンテンツ受信装置7Aから受信した登録要求データに基づいて、後記する利用者情報を生成して登録あるいは更新するものである。利用者情報管理手段2Aは、コンテンツ送信装置1の利用者情報管理手段2(図2参照)の利用属性決定手段23に代えて利用属性決定手段23Aを、利用者情報登録手段24に代えて利用者情報登録手段24Aを備え、更に、利用属性処理手段26Aと、利用属性データ送信手段27Aとを付加して構成した。利用者情報管理手段2A内の利用属性決定手段23A、利用者情報登録手段24A、利用属性処理手段26A及び利用属性データ送信手段27A以外の構成は、図2に示したものと同一であるので、同一の符号を付し、説明を省略する。なお、コンテンツ送信装置1Aは、利用属性情報を秘匿化して利用属性識別情報とし、この利用者識別情報とユーザIDと基本属性とを含む利用者情報を生成することとした。
【0109】
利用属性決定手段23Aは、登録要求受信処理手段22から入力されたユーザIDと基本属性の情報とに基づいて、利用属性を決定し、この利用属性を示す利用属性情報(許可レベル情報)を生成するものである。ここで生成された利用属性情報及びユーザIDは、利用者情報登録手段24Aに出力される。なお、この利用属性決定手段23Aは、利用属性決定手段23(図2)に比べて、利用者情報登録手段24Aに利用属性情報を出力し、更にユーザIDも出力することとしただけで、機能は同じものである。
【0110】
利用属性処理手段26Aは、利用属性決定手段23Aによって生成された利用属性情報(許可レベル情報)を、ビットごとにユーザIDと乱数と結合してハッシュ化した秘匿化利用属性情報を生成し、この秘匿化利用属性情報と乱数とを含む利用属性識別情報(利用レベル情報)を生成するものである。また、利用属性処理手段26Aは、秘匿化利用属性情報と同じビット数のデータを、ビットごとにユーザIDと秘匿化利用属性情報を生成するときに用いたのと同じ乱数と結合してハッシュ化した秘匿化情報(秘匿所定ビット情報)を生成して、この秘匿化情報を含む利用属性データを生成するものである。ここで生成された利用属性識別情報は、利用者情報登録手段24に出力される。また、利用属性データは、利用属性データ送信手段27Aに出力される。
【0111】
ここで、図12を参照(適宜図11参照)して、利用属性処理手段26Aによって生成される秘匿化利用属性情報と利用属性識別情報と秘匿化情報と利用属性データとについて具体例を用いて説明する。図12は、利用属性処理手段が秘匿化利用属性情報と利用属性識別情報と秘匿化情報と利用属性データとを生成する方法を説明するための説明図、(a)は、利用属性情報の例を模式的に示した模式図、(b)は、秘匿化利用属性情報の例を模式的に示した模式図、(c)は、利用属性識別情報の例を模式的に示した模式図、(d)は、秘匿化情報の例を模式的に示した模式図、(e)は、利用属性データの例を模式的に示した模式図である。
【0112】
図12(a)に示すように、ここでは、利用属性情報が「1010」の4つのビットS1〜S4からなる場合について説明する。利用属性処理手段26Aは、図12(a)に示すような利用属性情報を利用属性決定手段23Aから入力すると、図12(b)に示すようにビット数と同じ数の乱数r1〜r4を発生させる。そして、利用属性処理手段26Aは、ビットごとに、利用属性決定手段23Aから入力されたユーザIDR1と、ひとつのビット(S1〜S4)と、ひとつの乱数(r1〜r4)を結合し、ハッシュ関数を用いてハッシュ化して、ハッシュ値SA1〜SA4からなる秘匿化利用属性情報を生成する。更に、図12(c)に示すように、利用属性処理手段26Aは、ハッシュ値SA1〜SA4からなる秘匿化利用属性情報と、乱数r1〜r4とからなる利用属性識別情報を生成する。
【0113】
また、利用属性処理手段26Aは、図12(a)に示す利用属性情報と同じビット数(4ビット)でビット値がすべて「1」のビット列「1111」を生成する。そして、図12(d)に示すように、利用属性処理手段26Aは、ビットごとに、利用属性決定手段23Aから入力されたユーザIDR1と、ひとつのビット(W1〜W4)と、ひとつの乱数(r1〜r4)を結合し、ハッシュ関数を用いてハッシュ化して、ハッシュ値WA1〜WA4からなる秘匿化情報を生成する。そして、図12(e)に示すように、利用属性処理手段26Aは、ヘッダに利用属性データであることを示すデータ識別コードW0及びユーザIDR1と、ハッシュ値WA1〜WA4からなる秘匿化利用属性情報とから構成される利用属性データを生成する。
【0114】
なお、利用属性情報のビットS1、S3は「1」であり、秘匿化情報を生成させるためのビット列のビットW1、W3と同じビット値であるので、秘匿化利用属性情報のハッシュ値SA1と、秘匿化情報のハッシュ値WA1とは同じ値となり、更に、秘匿化利用属性情報のハッシュ値SA3と、秘匿化情報のハッシュ値WA3とは同じ値となる。また、ここでは、利用属性処理手段26Aは、所定値のビット列としてすべて「1」のビット列「1111」を生成することとしたが、所定の値であればこれに限定されず、例えば、各ビットの値をすべて「0」としてもよいし、「1」と「0」とを交互に設定することとしてもよい。
【0115】
また、ここでは、一方向性ハッシュ関数を用いてハッシュ値を算出することとした。一方向ハッシュ関数は、任意長のデータを固定長のデータに圧縮する関数であり、異なるデータが入力されると、異なる百数十ビットの圧縮されたデータに変換する。このように、利用属性処理手段26Aは、一方向性ハッシュ関数を用いて利用属性情報の各ビットを元に戻せない形に変形することにより、コンテンツ送信装置1A、コンテンツ受信装置7A及び通信路上で秘匿性を保つことができる。ここで、ハッシュ値の演算に用いる代表的な一方向性ハッシュ関数として、SHA-1(SHA ; Secure Hash Algorithm), SHA-256, MD5(The MD5 Message-Digest Algorithm), MD2(The MD2 Message-Digest Algorithm)等が挙げられる。
【0116】
図11に戻って説明を続ける。利用者情報登録手段24Aは、登録要求受信処理手段22から入力されたユーザID及び基本属性の情報と、利用属性処理手段26Aから入力された利用属性識別情報とを関連付けた利用者情報を生成するものである。ここで生成された利用者情報は、利用者情報記憶手段25に記憶される。なお、特許請求の範囲に記載の利用者情報生成手段は、利用属性決定手段23A、利用者情報登録手段24A及び利用属性処理手段26Aに相当する。この利用者情報登録手段24Aは、利用者情報登録手段24(図2)に比べて利用属性識別情報の入力元を利用属性決定手段23(図2)から利用属性処理手段26Aとしただけで、機能は同じものである。
【0117】
ここで、図13を参照して、利用者情報登録手段24Aによって生成され、利用者情報記憶手段25に記憶される利用者情報TA、TA、…について、具体例を用いて説明する。図13は、利用者情報記憶手段に記憶された利用者情報を説明するための説明図である。なお、ここでは、コンテンツ受信装置7Aによって、基本属性としてユーザの氏名と住所と電話番号等の情報を含む登録要求データが入力された場合について説明する。また、ここでは、利用属性情報がnビットの情報である場合について説明する。
【0118】
図13に示すように、利用者情報記憶手段25には複数の利用者情報TA、TA、…が記憶されている。各々の利用者情報TAは、ユーザIDR1と、ユーザの基本属性である氏名R2、住所R3、電話番号R4等の情報と、利用属性識別情報である秘匿化利用属性情報(ハッシュ値SA1〜SAn)及び乱数r1〜rnとから構成される。
【0119】
図11に戻って説明を続ける。利用属性データ送信手段(秘匿所定ビット情報送信手段)27Aは、利用属性処理手段26Aから入力された利用属性データを、通信ネットワークNを介してコンテンツ受信装置7Aに送信するものである。
【0120】
サービス提供手段4Aは、通信ネットワークNを介してコンテンツ受信装置7Aから受信したサービス要求データに基づいて、要求されたコンテンツの利用を許可するか否かを判定して、許可された場合には当該コンテンツをコンテンツ受信装置7Aに送信するものである。サービス提供手段4Aは、コンテンツ送信装置1のサービス提供手段4(図2参照)の利用要求受信処理手段42に代えて利用要求受信処理手段42Aを、利用レベル判定手段43に代えて利用レベル判定手段43Aを備えて構成した。サービス提供手段4A内の利用要求受信処理手段42A及び利用レベル判定手段43A以外の構成は、図2に示したものと同一であるので、同一の符号を付し、説明を省略する。
【0121】
ここで、図6(b)を参照して、サービス要求データについて説明する。図6(b)に示すように、サービス要求データUAは、ヘッダにコンテンツ送信装置1Aに対してコンテンツの配信を要求することを示す要求識別コードU0と、ユーザIDR1と、配信を要求するコンテンツを示すコンテンツIDU2と、秘匿化情報UA3とを備えて構成される。なお、要求識別コードU0、ユーザIDR1及びコンテンツIDU2は、図6(a)のサービス要求データUと同一のものである。また、秘匿化情報UA3は、利用属性処理手段26Aによって生成されてコンテンツ受信装置7Aに送信された利用属性データに含まれる情報である(図12(e))。
【0122】
図11に戻って説明を続ける。利用要求受信処理手段(コンテンツ要求データ受信手段)42Aは、認証処理手段41で認証されたサービス要求データを受信して、ユーザIDとコンテンツIDと、秘匿化情報とを取得するものである。ここで取得されたユーザID及び秘匿化情報は利用レベル判定手段43Aに出力され、コンテンツIDはコンテンツ選択手段45に出力される。
【0123】
利用レベル判定手段(許可レベル情報取得手段)43Aは、利用要求受信処理手段42Aから入力されたユーザIDに基づいて利用者情報記憶手段25に記憶された利用者情報を読み出し、この利用者情報と、利用要求受信処理手段42Aから入力された秘匿化情報とに基づいて当該サービス要求データを送信したコンテンツ受信装置7Aのユーザの利用属性情報(許可レベル情報)を取得するものである。ここで取得された利用属性情報は、コンテンツ選択手段45に出力される。
【0124】
なお、利用レベル判定手段43Aは、利用者情報記憶手段25から読み出した利用者情報に含まれる秘匿化利用属性情報と、利用要求受信処理手段42Aから入力された秘匿化情報とを比較することで、利用属性情報を取得することができる。
【0125】
ここで、図12を参照して、利用レベル判定手段43Aが利用属性情報を取得する方法について説明する。利用者情報記憶手段25から読み出した利用者情報には、図12(b)に示すようなハッシュ値SA1〜SA4からなる秘匿化利用属性情報が含まれている。一方、利用要求受信処理手段42Aから入力された秘匿化情報は、図12(d)に示すようなハッシュ値WA1〜WA4から構成されている。
【0126】
そして、利用属性情報のビットの値が1である場合には、秘匿化利用属性情報のハッシュ値(SA1、SA3)と秘匿化情報のハッシュ値(WA1、WA3)とは、それぞれ同じ値について同じハッシュ関数を用いて生成されたハッシュ値であるため一致する。一方、0である場合には、秘匿化利用属性情報のハッシュ値(SA2、SA4)と秘匿化情報のハッシュ値(WA2、WA4)とは、それぞれビット値(W1、W4)が異なる値について生成されたハッシュ値であるため一致しない。そのため、利用レベル判定手段43Aは、秘匿化利用属性情報と秘匿化情報とのそれぞれのハッシュ値を比較して、一致する場合にはビット値を「1」、一致しない場合にはビット値を「0」とすることで、利用属性情報を生成することができる。
【0127】
[コンテンツ受信装置の構成(第二の実施の形態)]
次に、図14を参照(適宜図1、図11参照)して、本発明の第二の実施の形態であるコンテンツ受信装置7Aの構成について説明する。図14は、本発明の第二の実施の形態であるコンテンツ受信装置の構成を示したブロック図である。
【0128】
図14に示すように、コンテンツ受信装置7Aは、ユーザからの指令に基づいて通信ネットワークNを介してコンテンツ送信装置1Aにサービス要求データを送信し、コンテンツ送信装置1Aからコンテンツを受信するものである。コンテンツ受信装置7Aは、コンテンツ受信装置7(図8参照)のサービス要求データ生成手段73に代えてサービス要求データ生成手段73Aを備え、更に利用属性データ受信手段77Aと、秘匿化情報記憶手段78Aとを付加して構成した。コンテンツ受信装置7A内のサービス要求データ生成手段73A、利用属性データ受信手段77A及び秘匿化情報記憶手段78A以外の構成は、図8に示したものと同一であるので、同一の符号を付し、説明を省略する。
【0129】
サービス要求データ生成手段(コンテンツ要求データ生成手段)73Aは、外部からの指令に基づいてユーザIDとコンテンツIDと、秘匿化情報とを含むサービス要求データを生成するものである。ここで生成されたサービス要求データは、利用要求送信手段74に出力される。
【0130】
ここで、秘匿化情報は、後記する秘匿化情報記憶手段78Aに記憶され、サービス要求データ生成手段73Aは、送信を要求するコンテンツが外部から選択されると、この秘匿化情報記憶手段78Aから秘匿化情報を読み出して、図6(b)に示すような、要求識別コードU0と、ユーザIDR1と、コンテンツIDU2と、秘匿化情報UA3とから構成されるサービス要求データUAを生成する。
【0131】
利用属性データ受信手段(秘匿所定ビット情報受信手段)77Aは、通信ネットワークNを介してコンテンツ送信装置1Aから送信された利用属性データを受信するものである。ここで受信した利用属性データは、秘匿化情報記憶手段78Aに記憶される。
【0132】
秘匿化情報記憶手段78Aは、利用属性データ受信手段77Aによって受信され利用属性データを記憶するもので、例えば、メモリ等の記憶手段である。ここに記憶された利用属性データは、サービス要求データ生成手段73Aよって読み出される。
【0133】
[コンテンツ配信システムの動作]
次に、図15及び図16を参照(適宜図1、図9、図11及び図14参照)して、本発明におけるコンテンツ送信装置1Aがコンテンツ受信装置7Aのユーザをユーザ登録する動作と、コンテンツ受信装置7Aにコンテンツを送信する動作について説明する。図15は、本発明の第二の実施の形態であるコンテンツ送信装置とコンテンツ受信装置とのユーザ登録動作のシーケンス図である。
【0134】
<ユーザ登録動作>
まず、図15を参照して、コンテンツ送信装置1Aとコンテンツ受信装置7Aとのユーザ登録動作について説明する。コンテンツ受信装置7Aは、基本属性入力手段71によって、外部からユーザIDと基本属性とを入力する(ステップS41)。そして、コンテンツ受信装置7Aは、登録要求送信手段72によって、ステップS41で入力されたユーザIDと基本属性とを含む登録要求データを生成して、通信ネットワークNを介してコンテンツ送信装置1Aに送信する(ステップS42)。
【0135】
続いて、コンテンツ送信装置1Aは、認証処理手段21によって、ステップS42でコンテンツ受信装置7Aから送信された登録要求データのユーザ認証を行い(ステップS43)、登録要求受信処理手段22によって、登録要求データを受信する(ステップS44)。そして、コンテンツ送信装置1Aは、登録要求受信処理手段22によって、ステップS44で受信した登録要求データからユーザIDと基本属性情報とを取得し、利用属性決定手段23Aによって、ユーザの利用属性を決定し、利用属性処理手段26Aによって、秘匿化利用属性情報を生成して、利用属性識別情報を生成する(ステップS45)。
【0136】
更に、コンテンツ送信装置1Aは、利用属性処理手段26Aによって、秘匿化情報を生成して、利用属性データを生成する(ステップS46)。そして、コンテンツ送信装置1Aは、ステップS46において生成された利用属性データをコンテンツ受信装置7Aに送信する(ステップS47)。更に、コンテンツ送信装置1Aは、利用者情報登録手段24Aによって、ステップS44で受信した登録要求データに含まれるユーザID及び基本属性の情報と、ステップS45で生成された利用属性識別情報とを関連付けた利用者情報を利用者情報記憶手段25に記憶する(ステップS48)。
【0137】
そして、コンテンツ受信装置7Aは、コンテンツ送信装置1AからステップS48において送信された利用属性データを受信して(ステップS49)、秘匿化情報記憶手段78Aに、ステップS49において受信された利用属性情報を記憶する(ステップS50)。
【0138】
<利用レベル判定動作>
続いて、図16を参照して、図15に示したユーザ登録動作によって登録されたユーザのコンテンツ送信装置1Aの利用レベル判定動作(図9(b)のステップS26)について説明する。図16は、本発明の第二の実施の形態であるコンテンツ送信装置の図9(b)のコンテンツ送信動作のシーケンスにおける利用レベル判定動作を説明するためのフローチャートである。
【0139】
なお、コンテンツ送信装置1A及びコンテンツ受信装置7Aのコンテンツ送信動作は、コンテンツ送信装置1(図2)とコンテンツ受信装置7(図8)のコンテンツ送信動作(図9(b))をコンテンツ送信装置1A及びコンテンツ受信装置7Aの動作とし、更に、図9(b)のステップS22においてサービス要求データ生成手段73Aによってサービス要求データを生成する際に、秘匿化情報記憶手段78Aに記憶された秘匿化情報を読み出して、この秘匿化情報を更に含むサービス要求データを生成することとしたものであり、他のステップは同一の動作であるため説明は省略する。
【0140】
(許可レベル情報取得ステップ)
コンテンツ送信装置1Aは、利用レベル判定手段43Aによって、変数k(kは1〜nまでの整数、nは利用属性情報のビット数)を1に設定する(ステップS61)。そして、コンテンツ送信装置1Aは、利用要求受信処理手段42Aによって、図9(b)のステップS25で受信したサービス要求データからユーザIDとコンテンツIDと、図15のステップS46で生成された秘匿化情報とを取得し、利用レベル判定手段43Aによって、このユーザIDに基づいて、図15のステップS48で利用者情報記憶手段25に記憶された利用者情報を読み出して秘匿化利用属性情報を取得して、秘匿化利用属性情報と秘匿化情報とのそれぞれのk番目のハッシュ値を比較して、一致するか否かを判断する(ステップS62)。そして、一致する場合には(ステップS62で“=”)、コンテンツ送信装置1Aは、利用レベル判定手段43Aによって、利用属性識別情報のk番目のビット値a(k)を“1”とし(ステップS63)、一致しない場合には(ステップS62で“≠”)、コンテンツ送信装置1Aは、利用レベル判定手段43Aによって、利用属性識別情報のk番目のビット値a(k)を“0”とする(ステップS64)。続いて、コンテンツ送信装置1Aは、利用レベル判定手段43Aによって、k=nかを判断する(ステップS65)。そして、k=nではない場合には(ステップS65でNo)、コンテンツ送信装置1Aは、利用レベル判定手段43Aによって、kに1を加算して(ステップS66)、ステップS62に戻って秘匿化利用属性情報と秘匿化情報とのそれぞれのk番目のハッシュ値を比較する動作以降の動作を行う。
【0141】
一方、k=nの場合には(ステップS65でYes)、コンテンツ送信装置1Aは、コンテンツ選択手段45によって、コンテンツIDに基づいてコンテンツ属性記憶手段44からコンテンツ属性情報を読み出し、利用対象レベルの条件が、ステップS61〜S65において取得された利用属性情報a(1)…a(n)と合致するかを判断する(ステップS67;コンテンツ利用許可ステップ)。そして、合致しない場合には(ステップS67でNo)、そのまま動作を終了する。一方、合致する場合には(ステップS67でYes)、コンテンツ送信装置1Aは、コンテンツ送信手段47によってコンテンツ記憶手段46からコンテンツを読み出し、通信ネットワークNを介してコンテンツ受信装置7Aに送信する(ステップS68;コンテンツ情報送信ステップ)。
【0142】
以上のようにして、コンテンツ受信装置7Aは、登録要求データを生成してコンテンツ送信装置1Aに送信し、コンテンツ送信装置1Aは、受信した登録要求データと、外部から入力されたユーザの契約内容等の情報に基づいて利用属性情報を生成し、この利用属性情報を秘匿化して利用者情報を生成して記憶するとともに、秘匿化した秘匿化利用属性情報から利用属性情報を取得するために必要となる秘匿化情報をコンテンツ受信装置7Aに送信することができる。これによって、コンテンツ送信装置1A及びコンテンツ受信装置7Aは、ユーザの利用属性に関する情報を、それぞれ単体では利用属性の分からない2つの情報に分割して内部に記憶することができ、配信事業者側においてユーザの利用属性情報を秘匿して管理することが可能になる。
【0143】
また、コンテンツ受信装置7Aは、秘匿化情報を含むサービス要求データを生成してコンテンツ送信装置1Aに送信し、コンテンツ送信装置1Aは、受信したサービス要求データに基づいて、ユーザの利用属性情報と送信を要求されたコンテンツのコンテンツ属性情報とを取得し、これらが合致するか否かでコンテンツの利用を許可するか否かを判定して、許可された場合にのみコンテンツ受信装置7Aにコンテンツを送信することができる。これによって、コンテンツ送信装置1Aは、ユーザごとの基本属性や契約内容に応じて定められた利用属性に応じて、個々のコンテンツの配信を許可するか否かを制御することが可能になる。更に、コンテンツ配信システムSAは、暗号を用いず、利用属性情報をビットごとにハッシュ化するという簡易な方法により秘匿し、コンテンツ送信装置7A内に安全に管理できるため、鍵管理等にかかるコストを低減でき、安価で高速なシステムを構築することができる。
【0144】
[コンテンツ送信装置の構成(第三の実施の形態)]
次に、図17を参照(適宜図1参照)して、本発明の第三の実施の形態であるコンテンツ送信装置1Bの構成について説明する。図17は、本発明の第三の実施の形態であるコンテンツ送信装置の構成を示したブロック図である。
【0145】
図17に示すように、コンテンツ送信装置1Bは、通信ネットワークNを介してコンテンツ受信装置7Bからサービス要求データを受信してユーザの利用属性を判定し、この利用属性に基づいて、要求されたコンテンツが利用可能であると判定した場合に、通信ネットワークNを介して当該コンテンツを要求したコンテンツ受信装置7Bに送信するものである。コンテンツ送信装置1Bは、コンテンツ送信装置1A(図11参照)の利用者情報管理手段2Aに代えて利用者情報管理手段2Bを、サービス提供手段4Aに代えてサービス提供手段4Bを備える。
【0146】
利用者情報管理手段2Bは、通信ネットワークNを介してコンテンツ受信装置7Bから受信した登録要求データに基づいて、後記する利用者情報を生成して登録あるいは更新するものである。利用者情報管理手段2Bは、コンテンツ送信装置1Aの利用者情報管理手段2A(図11参照)の利用属性処理手段26Aに代えて利用属性処理手段26Bを備えて構成した。利用者情報管理手段2B内の利用属性処理手段26B以外の構成は、図11に示したものと同一であるので、同一の符号を付し、説明を省略する。なお、コンテンツ送信装置1Bは、利用属性情報を秘匿化して秘匿化利用属性情報とし、この秘匿化利用者識別情報を含む利用属性データを生成するとともに、秘匿化の際に使用した固有の乱数とユーザIDと基本属性とを含む利用者情報を生成することとした。
【0147】
利用属性処理手段26Bは、利用属性決定手段23Aによって生成された利用属性情報(許可レベル情報)を、ユーザIDと乱数と結合してハッシュ化した秘匿化利用属性情報を生成し、この乱数を含む利用属性識別情報を生成するものである。また、利用属性処理手段26Bは、この秘匿化利用属性情報を含む利用属性データを生成するものである。ここで生成された利用属性識別情報は、利用者情報登録手段24に出力される。また、利用属性データは、利用属性データ送信手段(秘匿化利用属性情報送信手段)27Aに出力される。
【0148】
ここで、図18を参照(適宜図17参照)して、利用属性処理手段26Bによって生成される秘匿化利用属性情報と利用属性識別情報と利用属性データとについて具体例を用いて説明する。図18は、利用属性処理手段が秘匿化利用属性情報と利用属性識別情報と利用属性データとを生成する方法を説明するための説明図、(a)は、利用属性情報の例を模式的に示した模式図、(b)は、秘匿化利用属性情報の例を模式的に示した模式図、(c)は、利用属性識別情報の例を模式的に示した模式図、(d)は、利用属性データの例を模式的に示した模式図である。
【0149】
図18(a)に示すように、ここでは、利用属性情報S0’が「1010」の4ビットの情報である場合について説明する。利用属性処理手段26Bは、図18(a)に示すような利用属性情報を利用属性決定手段23Aから入力すると、図18(b)に示すように乱数riを発生させる。そして、利用属性処理手段26Bは、利用属性決定手段23Aから入力されたユーザIDR1と、利用属性情報S0’と、乱数riとを結合し、ハッシュ関数を用いてハッシュ化して得られたハッシュ値からなる秘匿化利用属性情報SBを生成する。更に、図18(c)に示すように、利用属性処理手段26Bは、乱数riを利用属性識別情報とする。
【0150】
そして、図12(d)に示すように、利用属性処理手段26Bは、ヘッダにデータ識別コードW0及びユーザIDR1と、秘匿化利用属性情報SBとから構成される利用属性データを生成する。なお、特許請求の範囲に記載の利用者情報生成手段は、利用属性決定手段23A、利用者情報登録手段24A及び利用属性処理手段26Bに相当する。
【0151】
ここで、図19を参照して、利用者情報登録手段24Aによって生成され、利用者情報記憶手段25に記憶される利用者情報TB、TB、…について、具体例を用いて説明する。図19は、利用者情報記憶手段に記憶された利用者情報を説明するための説明図である。なお、ここでは、コンテンツ受信装置7Bによって、基本属性としてユーザの氏名と住所と電話番号等の情報を含む登録要求データが入力された場合について説明する。
【0152】
図19に示すように、利用者情報記憶手段25には複数の利用者情報TB、TB、…が記憶されている。各々の利用者情報TBは、ユーザIDR1と、ユーザの基本属性である氏名R2、住所R3、電話番号R4等の情報と、利用属性識別情報である乱数riとから構成される。
【0153】
図17に戻って説明を続ける。サービス提供手段4Bは、通信ネットワークNを介してコンテンツ受信装置7Bから受信したサービス要求データに基づいて、要求されたコンテンツの利用を許可するか否かを判定して、許可された場合には当該コンテンツをコンテンツ受信装置7Bに送信するものである。サービス提供手段4Bは、コンテンツ送信装置1Aのサービス提供手段4A(図11参照)の利用要求受信処理手段42Aに代えて利用要求受信処理手段42Bを、利用レベル判定手段43Aに代えて利用レベル判定手段43Bを備えて構成した。サービス提供手段4B内の利用要求受信処理手段42B及び利用レベル判定手段43B以外の構成は、図11に示したものと同一であるので、同一の符号を付し、説明を省略する。
【0154】
ここで、図6(c)を参照して、サービス要求データについて説明する。図6(c)に示すように、サービス要求データUBは、ヘッダにコンテンツ送信装置1Bに対してコンテンツの配信を要求することを示す要求識別コードU0と、ユーザIDR1と、配信を要求するコンテンツを示すコンテンツIDU2と、秘匿化利用属性情報SBとを備えて構成される。なお、要求識別コードU0、ユーザIDR1及びコンテンツIDU2は、図6(a)及び(b)のサービス要求データUと同一のものである。また、秘匿化利用属性情報SBは、利用属性処理手段26Bによって生成されてコンテンツ受信装置7Bに送信されたものである。
【0155】
図17に戻って説明を続ける。利用要求受信処理手段(コンテンツ要求データ受信手段)42Bは、認証処理手段41で認証されたサービス要求データを受信して、ユーザIDとコンテンツIDと、秘匿化利用属性情報とを取得するものである。ここで取得されたユーザID及び秘匿化利用属性情報は利用レベル判定手段43Bに出力され、コンテンツIDはコンテンツ選択手段45に出力される。
【0156】
利用レベル判定手段(許可レベル情報取得手段)43Bは、利用要求受信処理手段42Bから入力されたユーザIDに基づいて利用者情報記憶手段25に記憶された利用者情報を読み出し、この利用者情報と、利用要求受信処理手段42Bから入力された秘匿化利用属性情報とに基づいて当該サービス要求データを送信したコンテンツ受信装置7Bのユーザの利用属性情報(許可レベル情報)を取得するものである。ここで取得された利用属性情報は、コンテンツ選択手段45に出力される。
【0157】
なお、利用レベル判定手段43Bは、ユーザIDと、利用者情報記憶手段25から読み出した利用者情報に含まれる利用属性識別情報(乱数)と、利用属性情報と同じビット数の様々な値のビット列とを結合して、ハッシュ関数を用いてハッシュ化し、利用要求受信処理手段42Bから入力された秘匿化利用属性情報と比較することで、利用属性情報を取得することができる。なお、ここで、利用属性情報を構成するビット列のビット数は予め定められたものであり既知の情報である。
【0158】
ここで、図20を参照して、利用レベル判定手段43Bが利用属性情報を取得する方法について具体例を用いて説明する。図20は、利用レベル判定手段が利用属性情報を取得する方法について説明するための説明図である。なお、ここでは、利用属性情報が4ビットの情報である場合について説明する。
【0159】
利用者情報記憶手段25から読み出した利用者情報には、図20(a)に示すような乱数riからなる利用属性識別情報が含まれている。一方、図20(b)に示すような秘匿化利用属性情報SBと、図20(c)に示すユーザIDR1とが利用要求受信処理手段42Bから入力される。
【0160】
そうすると、利用レベル判定手段43Bは、利用属性情報と同じビット数である4ビットの「0000」〜「1111」のビット列X1〜X16のそれぞれと、ユーザIDR1と、乱数riとを結合する。そして、利用レベル判定手段43Bは、結合して得られたそれぞれの情報について、ハッシュ関数を用いてハッシュ化し、ハッシュ値Y1〜Y16を生成する。そして、利用レベル判定手段43Bは、ハッシュ値Y1〜Y16と、利用要求受信処理手段42Bから入力された秘匿化利用属性情報SBと比較して一致するハッシュ値Y11を選択し、ハッシュ化する前の4ビットのビット列X11である「1010」を利用属性情報として取得する。
【0161】
[コンテンツ受信装置の構成(第三の実施の形態)]
次に、図21を参照(適宜図1、図17参照)して、本発明の第三の実施の形態であるコンテンツ受信装置7Bの構成について説明する。図21は、本発明の第三の実施の形態であるコンテンツ受信装置の構成を示したブロック図である。
【0162】
図21に示すように、コンテンツ受信装置7Bは、ユーザからの指令に基づいて通信ネットワークNを介してコンテンツ送信装置1Bにサービス要求データを送信し、コンテンツ送信装置1Bからコンテンツを受信するものである。コンテンツ受信装置7Bは、コンテンツ受信装置7A(図14参照)のサービス要求データ生成手段73Aに代えてサービス要求データ生成手段73Bを備えて構成した。コンテンツ受信装置7B内のサービス要求データ生成手段73B以外の構成は、図14に示したものと同一であるので、同一の符号を付し、説明を省略する。
【0163】
サービス要求データ生成手段(コンテンツ要求データ生成手段)73Bは、外部からの指令に基づいてユーザIDとコンテンツIDと、秘匿化利用属性情報とを含むサービス要求データを生成するものである。ここで生成されたサービス要求データは、利用要求送信手段74に出力される。
【0164】
ここで、秘匿化利用属性情報を含む利用属性データが、利用属性データ受信手段(秘匿化利用属性情報受信手段)77Aによって受信された後に秘匿化情報記憶手段78Aに記憶されている。そして、サービス要求データ生成手段73Bは、送信を要求するコンテンツが外部から選択されると、この秘匿化情報記憶手段78Aから秘匿化利用属性情報を読み出して、図6(c)に示すような、要求識別コードU0と、ユーザIDR1と、コンテンツIDU2と、秘匿化利用属性情報SBとから構成されるサービス要求データUBを生成する。
【0165】
[コンテンツ配信システムの動作]
次に、図15及び図22を参照(適宜図1、図9、図17及び図21参照)して、本発明におけるコンテンツ送信装置1Bがコンテンツ受信装置7Bのユーザをユーザ登録する動作と、コンテンツ受信装置7Bにコンテンツを送信する動作について説明する。
【0166】
<ユーザ登録動作>
まず、図15を参照して、コンテンツ送信装置1Bとコンテンツ受信装置7Bとのユーザ登録動作について説明する。コンテンツ受信装置7Bは、基本属性入力手段71によって、外部からユーザIDと基本属性とを入力する(ステップS41)。そして、コンテンツ受信装置7Bは、登録要求送信手段72によって、ステップS41で入力されたユーザIDと基本属性とを含む登録要求データを生成して、通信ネットワークNを介してコンテンツ送信装置1Bに送信する(ステップS42)。
【0167】
続いて、コンテンツ送信装置1Bは、認証処理手段21によって、ステップS42でコンテンツ受信装置7Bから送信された登録要求データのユーザ認証を行い(ステップS43)、登録要求受信処理手段22によって、登録要求データを受信する(ステップS44)。
【0168】
(利用者情報生成記憶ステップ)
そして、コンテンツ送信装置1Bは、登録要求受信処理手段22によって、ステップS44で受信した登録要求データからユーザIDと基本属性情報とを取得し、利用属性決定手段23Aによって、ユーザの利用属性を決定し、利用属性処理手段26Bによって、利用属性識別情報(乱数)を生成する(ステップS45)。更に、コンテンツ送信装置1Bは、利用属性処理手段26Bによって、秘匿化利用属性情報を生成して、利用属性データを生成する(ステップS46)。そして、コンテンツ送信装置1Bは、ステップS46において生成された利用属性データをコンテンツ受信装置7Bに送信する(ステップS47)。更に、コンテンツ送信装置1Bは、利用者情報登録手段24Bによって、ステップS44で受信した登録要求データに含まれるユーザID及び基本属性の情報と、ステップS45で生成された利用属性識別情報とを関連付けた利用者情報を利用者情報記憶手段25に記憶する(ステップS48)。
【0169】
そして、コンテンツ受信装置7Bは、コンテンツ送信装置1BからステップS48において送信された利用属性データを受信して(ステップS49)、秘匿化情報記憶手段78Aに、ステップS49において受信された利用属性情報を記憶する(ステップS50)。
【0170】
<利用レベル判定動作>
続いて、図22を参照して、図15に示したユーザ登録動作によって登録されたユーザのコンテンツ送信装置1Bの利用レベル判定動作(図9(b)のステップS26)について説明する。図22は、本発明の第三の実施の形態であるコンテンツ送信装置の図9(b)のコンテンツ送信動作のシーケンスにおける利用レベル判定動作を説明するためのフローチャートである。
【0171】
なお、コンテンツ送信装置1B及びコンテンツ受信装置7Bのコンテンツ送信動作は、コンテンツ送信装置1(図2)とコンテンツ受信装置7(図8)のコンテンツ送信動作(図9(b))をコンテンツ送信装置1B及びコンテンツ受信装置7Bの動作とし、更に、図9(b)のステップS22においてサービス要求データ生成手段73Bによってサービス要求データを生成する際に、秘匿化情報記憶手段78Aに記憶された秘匿化利用属性情報を読み出して、この秘匿化利用属性情報を更に含むサービス要求データを生成することとしたものであり、他のステップは同一の動作であるため説明は省略する。
【0172】
<利用レベル判定動作>
(許可レベル情報取得ステップ)
コンテンツ送信装置1Bは、利用レベル判定手段43Bによって、変数j(jは1〜2−1までの整数、nは利用属性情報のビット数)を0に設定する(ステップS71)。そして、コンテンツ送信装置1Bは、利用要求受信処理手段42Bによって、図9(b)のステップS25で受信したサービス要求データからユーザIDとコンテンツIDと、図15のステップS46で生成された秘匿化利用属性情報とを取得し、利用レベル判定手段43Bによって、このユーザIDに基づいて、図15のステップS48で利用者情報記憶手段25に記憶された利用者情報を読み出して利用属性識別情報(乱数)を取得する。そして、コンテンツ送信装置1Bは、利用レベル判定手段43Bによって、ユーザIDと、利用属性情報と同じビット数のnビットの変数jと、乱数riとを結合してハッシュ化したハッシュ値Hash(ID‖j‖ri)を算出し、秘匿化利用属性情報と比較して、一致するか否かを判断する(ステップS72)。そして、一致しない場合には(ステップS72で“≠”)、コンテンツ送信装置1Bは、利用レベル判定手段43Bによって、j=2−1かを判断する(ステップS73)。そして、j=2−1の場合には(ステップS73でYes)、コンテンツ送信装置1Bは、そのまま動作を終了し、j=2−1ではない場合には(ステップS73でNo)、コンテンツ送信装置1Bは、利用レベル判定手段43Bによって、jに1を加算して(ステップS74)、ステップS72に戻って、コンテンツ送信装置1Bは、利用レベル判定手段43Bによって、ハッシュ値Hash(ID‖j‖ri)と秘匿化利用属性情報とを比較する動作以降の動作を行う。一方、一致する場合には(ステップS72で“=”)、コンテンツ送信装置1Bは、利用レベル判定手段43Bによって、jを利用属性情報とする(ステップS75)。
【0173】
そしてコンテンツ送信装置1Bは、コンテンツ選択手段45によって、コンテンツIDに基づいてコンテンツ属性記憶手段44からコンテンツ属性情報を読み出し、利用対象レベルの条件が、ステップS75において取得された利用属性情報と合致するかを判断する(ステップS76;コンテンツ利用許可ステップ)。そして、合致しない場合には(ステップS76でNo)、そのまま動作を終了する。一方、合致する場合には(ステップS76でYes)、コンテンツ送信装置1Bは、コンテンツ送信手段47によってコンテンツ記憶手段46からコンテンツを読み出し、通信ネットワークNを介してコンテンツ受信装置7Bに送信する(ステップS77;コンテンツ情報送信ステップ)。
【0174】
以上のようにして、コンテンツ受信装置7Bは、登録要求データを生成してコンテンツ送信装置1Bに送信し、コンテンツ送信装置1Bは、受信した登録要求データと、外部から入力されたユーザの契約内容等の情報に基づいて利用属性情報を生成し、乱数を生成し、当該乱数を含む利用者情報記憶するとともに、この乱数を用いて利用属性情報を秘匿化した秘匿化利用属性情報をコンテンツ受信装置7Bに送信することができる。これによって、コンテンツ送信装置1B及びコンテンツ受信装置7Bは、ユーザの利用属性に関する情報を、それぞれ単体では利用属性の分からない2つの情報に分割して内部に記憶することができ、配信事業者側においてユーザの利用属性情報を秘匿して管理することが可能になる。
【0175】
また、コンテンツ受信装置7Bは、秘匿化利用属性情報を含むサービス要求データを生成してコンテンツ送信装置1Bに送信し、コンテンツ送信装置1Bは、受信したサービス要求データに基づいて、ユーザの利用属性情報と送信を要求されたコンテンツのコンテンツ属性情報とを取得し、これらが合致するか否かでコンテンツの利用を許可するか否かを判定して、許可された場合にのみコンテンツ受信装置7Bにコンテンツを送信することができる。これによって、コンテンツ送信装置1Bは、ユーザごとの基本属性や契約内容に応じて定められた利用属性に応じて、個々のコンテンツの配信を許可するか否かを制御することが可能になる。更に、コンテンツ配信システムSBは、暗号を用いず、利用属性情報をハッシュ化するという簡易な方法により秘匿してコンテンツ受信装置7B内に安全に管理でき、また、コンテンツ送信装置7A内には利用属性情報をハッシュ化する際に用いた乱数のみを管理するため、鍵管理等にかかるコストを低減でき、安価で高速なシステムを構築することができるとともに、コンテンツ送信装置1B及びコンテンツ受信装置7Bにおいて記憶される情報(利用属性識別情報及び秘匿化利用属性情報)のデータサイズを、第二の実施の形態に比べて小さくすることができる。
【0176】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明のコンテンツ送信装置及びコンテンツ受信装置はこれに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。例えば、本実施の形態では、コンテンツ送信装置1(1A、1B)がコンテンツの利用の可否を判断して、当該コンテンツを通信ネットワークNを介して、利用が許可されたコンテンツ受信装置7(7A、7B)に送信することとしたが、配信事業者が予め放送波等を介してユーザ側にコンテンツを送信し、本発明のコンテンツ送信装置(図示せず)がコンテンツの利用の可否を判断して、当該コンテンツを視聴するためのライセンス(コンテンツ情報)を、利用が許可されたコンテンツ受信装置(図示せず)に対して通信ネットワークNを介して送信することとしてもよい。
【0177】
なお、本実施の形態の説明においては、配信事業者とユーザ間の通信路の秘匿については特に言及していないが、秘密通信が必要な通信路については、SSL(Secure Socket Layer)など一般的な通信路の保護の手段を用いてもよいことは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0178】
【図1】本発明の実施の形態であるコンテンツ送信装置及びコンテンツ受信装置を備えるコンテンツ配信システムの構成を示したブロック図である。
【図2】本発明の第一の実施の形態であるコンテンツ送信装置の構成を示したブロック図である。
【図3】本発明の第一の実施の形態であるコンテンツ受信装置から送信される登録要求データの構造を模式的に示した模式図である。
【図4】本発明の第一の実施の形態であるコンテンツ送信装置の利用属性決定手段によって生成される利用属性識別情報の例を説明するための説明図である。
【図5】本発明の第一の実施の形態であるコンテンツ送信装置の利用者情報記憶手段に記憶される利用者情報を説明するための説明図である。
【図6】本発明におけるコンテンツ受信装置から送信されるサービス要求データの構造を模式的に示した模式図、(a)は、本発明の第一の実施の形態におけるサービス要求データの構造を模式的に示した模式図、(b)は、本発明の第二の実施の形態におけるサービス要求データの構造を模式的に示した模式図(c)は、本発明の第三の実施の形態におけるサービス要求データの構造を模式的に示した模式図である。
【図7】本発明の第一の実施の形態であるコンテンツ送信装置のコンテンツ属性記憶手段に記憶されたコンテンツ属性情報を説明するための説明図である。
【図8】本発明の第一の実施の形態であるコンテンツ受信装置の構成を示したブロック図である。
【図9】本発明の第一の実施の形態であるコンテンツ送信装置とコンテンツ受信装置とのユーザ登録動作及びコンテンツ送信動作のシーケンス図、(a)は、コンテンツ送信装置とコンテンツ受信装置とのユーザ登録動作のシーケンス図、(b)は、コンテンツ送信装置とコンテンツ受信装置のコンテンツ送信動作のシーケンス図である。
【図10】本発明の第一の実施の形態であるコンテンツ送信装置のコンテンツ送信動作のシーケンスにおける利用レベル判定動作を説明するためのフローチャートである。
【図11】本発明の第二の実施の形態であるコンテンツ送信装置の構成を示したブロック図である。
【図12】本発明の第二の実施の形態であるコンテンツ送信装置の利用属性処理手段が秘匿化利用属性情報と利用属性識別情報と秘匿化情報と利用属性データとを生成する方法を説明するための説明図、(a)は、利用属性情報の例を模式的に示した模式図、(b)は、秘匿化利用属性情報の例を模式的に示した模式図、(c)は、利用属性識別情報の例を模式的に示した模式図、(d)は、秘匿化情報の例を模式的に示した模式図、(e)は、利用属性データの例を模式的に示した模式図である。
【図13】本発明の第二の実施の形態であるコンテンツ送信装置の利用者情報記憶手段に記憶された利用者情報を説明するための説明図である。
【図14】本発明の第二の実施の形態であるコンテンツ受信装置の構成を示したブロック図である。
【図15】本発明の第二の実施の形態であるコンテンツ送信装置とコンテンツ受信装置とのユーザ登録動作のシーケンス図である。
【図16】本発明の第二の実施の形態であるコンテンツ送信装置の図9(b)のコンテンツ送信動作のシーケンスにおける利用レベル判定動作を説明するためのフローチャートである。
【図17】本発明の第三の実施の形態であるコンテンツ送信装置の構成を示したブロック図である。
【図18】本発明の第三の実施の形態であるコンテンツ送信装置の利用属性処理手段が秘匿化利用属性情報と利用属性識別情報と利用属性データとを生成する方法を説明するための説明図、(a)は、利用属性情報の例を模式的に示した模式図、(b)は、秘匿化利用属性情報の例を模式的に示した模式図、(c)は、利用属性識別情報の例を模式的に示した模式図、(d)は、利用属性データの例を模式的に示した模式図である。
【図19】本発明の第三の実施の形態であるコンテンツ送信装置の利用者情報記憶手段に記憶された利用者情報を説明するための説明図である。
【図20】本発明の第三の実施の形態であるコンテンツ送信装置の利用レベル判定手段が利用属性情報を取得する方法について説明するための説明図である。
【図21】本発明の第三の実施の形態であるコンテンツ受信装置の構成を示したブロック図である。
【図22】本発明の第三の実施の形態であるコンテンツ送信装置の図9(b)のコンテンツ送信動作のシーケンスにおける利用レベル判定動作を説明するためのフローチャートである。
【図23】従来のDRMを用いたストリーミング配信システムを模式的に示した構成図である。
【符号の説明】
【0179】
1、1A、1B コンテンツ送信装置
23、23A 利用属性決定手段
24、24A 利用者情報登録手段
25 利用者情報記憶手段(利用者情報記憶装置)
26A、26B 利用属性処理手段
27A 利用属性データ送信手段(秘匿所定ビット情報送信手段、秘匿化利用属性情報送信手段)
42、42A、42B 利用要求受信処理手段(コンテンツ要求データ受信手段)
43、43A、43B 利用レベル判定手段(許可レベル情報取得手段)
44 コンテンツ属性記憶手段(コンテンツ属性記憶装置)
45 コンテンツ選択手段(コンテンツ利用許可手段)
46 コンテンツ記憶手段(コンテンツ情報記憶手段、コンテンツ情報記憶装置)
47 コンテンツ送信手段(コンテンツ情報送信手段)
7、7A、7B コンテンツ受信装置
73、73A、73B サービス要求データ生成手段(コンテンツ要求データ生成手段)
74 利用要求送信手段(コンテンツ要求データ送信手段)
75 コンテンツ受信手段(コンテンツ情報受信手段)
77A 利用属性データ受信手段(秘匿所定ビット情報受信手段、秘匿化利用属性情報受信手段)
78A 秘匿化情報記憶手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテンツを識別するコンテンツIDと、当該コンテンツのユーザを識別するユーザIDとを含むコンテンツ要求データを、ネットワークを介して接続された前記ユーザの端末装置であるコンテンツ受信装置から受信して、当該コンテンツ受信装置に、前記コンテンツと当該コンテンツのライセンスとの少なくとも一方であるコンテンツ情報を送信するコンテンツ送信装置であって、
複数の前記コンテンツ情報を記憶するコンテンツ情報記憶手段と、
前記ユーザIDと、前記コンテンツ情報記憶手段に記憶された複数のコンテンツ情報の前記コンテンツのうち、当該ユーザIDによって示される前記ユーザに対してどの前記コンテンツの利用を許可するかを特定する許可レベル情報を示す利用レベル情報とを関連付けた利用者情報を複数の前記ユーザについて記憶する利用者情報記憶手段と、
前記コンテンツ情報記憶手段に記憶された複数のコンテンツ情報の前記コンテンツの各々について、前記コンテンツIDと、どの前記ユーザに対して当該コンテンツIDによって示される前記コンテンツの利用を許可するかを示し、前記許可レベル情報に対応させた利用対象レベル情報とを関連付けたコンテンツ属性情報を記憶するコンテンツ属性記憶手段と、
前記コンテンツ要求データを前記コンテンツ受信装置から受信するコンテンツ要求データ受信手段と、
このコンテンツ要求データ受信手段によって受信されたコンテンツ要求データに含まれる前記ユーザIDに基づいて、前記利用者情報記憶手段から当該ユーザIDに対応する前記利用者情報に含まれる前記利用レベル情報を読み出して前記許可レベル情報を取得する許可レベル情報取得手段と、
前記コンテンツ要求データ受信手段によって受信されたコンテンツ要求データに含まれる前記コンテンツIDに基づいて、前記コンテンツ属性記憶手段から、当該コンテンツIDに対応する前記コンテンツ属性情報に含まれる前記利用対象レベル情報を読み出し、当該利用対象レベル情報と、前記許可レベル取得手段によって取得された前記許可レベル情報とに基づいて、前記コンテンツ要求データに含まれる前記ユーザIDによって示される前記ユーザに対して当該コンテンツの利用を許可するか否かを判定するコンテンツ利用許可手段と、
前記コンテンツ利用許可手段によって当該ユーザに対する当該コンテンツの利用が許可された場合に、前記コンテンツ情報記憶手段から前記コンテンツIDに対応する前記コンテンツ情報を読み出し、前記コンテンツ受信装置に送信するコンテンツ情報送信手段と、
を備えることを特徴とするコンテンツ送信装置。
【請求項2】
前記ユーザIDと外部から入力されたユーザの属性情報とに基づいて、前記許可レベル情報を生成し、前記許可レベル情報を構成するビット列をビットごとに分割し、それぞれのビット値に異なる乱数を結合してハッシュ化して利用レベル情報を生成し、当該ユーザの前記ユーザIDと、当該利用レベル情報とを関連付けて前記利用者情報を生成するとともに、前記許可レベル情報を構成するビット列と同じビット数で、かつ、所定値のビット列をビットごとに分割して、それぞれのビット値に利用レベル情報の生成に用いたものと同じ前記乱数を結合してハッシュ化した秘匿所定ビット情報を生成する利用者情報生成手段と、
この利用者情報生成手段によって生成された秘匿所定ビット情報を当該ユーザの前記コンテンツ受信装置に送信する秘匿所定ビット情報送信手段と、
を更に備え、
前記コンテンツ要求データが、秘匿所定ビット情報を更に含み、
前記許可レベル情報取得手段が、前記利用レベル情報と前記秘匿所定ビット情報とをハッシュ値ごとに照合し、一致する場合には前記所定値において対応するビットの値をそのビットの値とし、一致しない場合には前記所定値において対応するビットの値とは異なる値をそのビットの値としたビット列を、前記許可レベル情報として取得することを特徴とする請求項1に記載のコンテンツ送信装置。
【請求項3】
ネットワークを介して接続された請求項2に記載のコンテンツ送信装置から、所定のビット数で所定値のビット列をビットごとに乱数を結合してハッシュ化した秘匿所定ビット情報を受信し、当該秘匿所定ビット情報と、コンテンツを識別するコンテンツIDと、当該コンテンツのユーザを識別するユーザIDとを含むコンテンツ要求データを前記コンテンツ送信装置に送信して、当該コンテンツ送信装置から前記コンテンツと当該コンテンツのライセンスとの少なくとも一方であるコンテンツ情報を受信するコンテンツ受信装置であって、
前記コンテンツ送信装置から前記ネットワークを介して前記秘匿所定ビット情報を受信する秘匿所定ビット情報受信手段と、
この秘匿所定ビット情報受信手段によって受信された秘匿所定ビット情報を記憶する秘匿化情報記憶手段と、
外部から入力された、前記コンテンツ送信装置へ送信を要求するコンテンツ情報の前記コンテンツの選択の指令に基づいて、当該指令によって示されるコンテンツのコンテンツIDと、前記ユーザIDと、前記秘匿化情報記憶手段に記憶された前記秘匿所定ビット情報とを含むコンテンツ要求データを生成するコンテンツ要求データ生成手段と、
このコンテンツ要求データ生成手段によって生成されたコンテンツ要求データを前記ネットワークを介して前記コンテンツ送信装置に送信するコンテンツ要求データ送信手段と、
前記コンテンツ送信装置から前記ネットワークを介して送信された前記コンテンツ情報を受信するコンテンツ情報受信手段と、
を備えることを特徴とするコンテンツ受信装置。
【請求項4】
コンテンツを識別するコンテンツIDと、当該コンテンツのユーザを識別するユーザIDとを含むコンテンツ要求データを、ネットワークを介して接続された前記ユーザの端末装置であるコンテンツ受信装置から受信して、当該コンテンツ受信装置に前記コンテンツと当該コンテンツのライセンスとの少なくとも一方であるコンテンツ情報を送信するコンテンツ送信装置であって、
複数の前記コンテンツ情報を記憶するコンテンツ情報記憶手段と、
前記ユーザIDと、外部から入力されたユーザの属性情報とに基づいて、前記コンテンツ情報記憶手段に記憶された複数のコンテンツ情報の前記コンテンツのうち、前記ユーザに対してどの前記コンテンツの利用を許可するかを特定する許可レベル情報を生成し、当該許可レベル情報を構成するビット列に乱数を結合してハッシュ化して秘匿化利用属性情報を生成するとともに、当該乱数と、前記ユーザIDとを関連付けた利用者情報を生成する利用者情報生成手段と、
この利用者情報生成手段によって生成された秘匿化利用属性情報を当該ユーザの前記コンテンツ受信装置に送信する秘匿化利用属性情報送信手段と、
前記利用者情報生成手段によって生成された利用者情報を複数の前記ユーザについて記憶する利用者情報記憶手段と、
前記コンテンツ情報記憶手段に記憶された複数のコンテンツ情報の前記コンテンツの各々について、前記コンテンツIDと、どの前記ユーザに対して当該コンテンツIDによって示される前記コンテンツの利用を許可するかを示し、前記許可レベル情報に対応させた利用対象レベル情報とを関連付けたコンテンツ属性情報を記憶するコンテンツ属性記憶手段と、
前記コンテンツ要求データを前記コンテンツ受信装置から受信するコンテンツ要求データ受信手段と、
このコンテンツ要求データ受信手段によって受信されたコンテンツ要求データに含まれる前記ユーザIDに基づいて前記利用者情報記憶手段から当該ユーザIDに対応する前記乱数を読み出して、前記許可レベル情報を構成するビット列と同じビット数の複数のビット列を生成し、生成されたそれぞれの前記ビット列に当該乱数を結合してハッシュ化したハッシュ値と、前記コンテンツ要求データに更に含まれる前記秘匿化利用属性情報とを照合し、一致するハッシュ値に対応する前記ビット列を前記許可レベル情報として取得する許可レベル情報取得手段と、
前記コンテンツ要求データ受信手段によって受信されたコンテンツ要求データに含まれる前記コンテンツIDに基づいて、前記コンテンツ属性記憶手段から、当該コンテンツIDに対応する前記コンテンツ属性情報に含まれる前記利用対象レベル情報を読み出し、当該利用対象レベル情報と、前記許可レベル情報取得手段によって取得された前記許可レベル情報とに基づいて、前記コンテンツ要求データに含まれる前記ユーザIDによって示される前記ユーザに対して当該コンテンツの利用を許可するか否かを判定するコンテンツ利用許可手段と、
前記コンテンツ利用許可手段によって当該ユーザに対する当該コンテンツの利用が許可された場合に、前記コンテンツ情報記憶手段から前記コンテンツIDに対応する前記コンテンツ情報を読み出し、前記コンテンツ受信装置に送信するコンテンツ情報送信手段と、
を備えることを特徴とするコンテンツ送信装置。
【請求項5】
ネットワークを介して接続された請求項4に記載のコンテンツ送信装置から、ユーザに対してどのコンテンツの利用を許可するかを特定する許可レベル情報を構成するビット列に乱数を結合してハッシュ化した秘匿化利用属性情報を受信し、当該秘匿化利用属性情報と、コンテンツを識別するコンテンツIDと、当該コンテンツのユーザを識別するユーザIDとを含むコンテンツ要求データを前記コンテンツ送信装置に送信して、当該コンテンツ送信装置から前記コンテンツと当該コンテンツのライセンスとの少なくとも一方であるコンテンツ情報を受信するコンテンツ受信装置であって、
前記コンテンツ送信装置から前記ネットワークを介して前記秘匿化利用属性情報を受信する秘匿化利用属性情報受信手段と、
この秘匿化利用属性情報受信手段によって受信された秘匿化利用属性情報を記憶する秘匿化情報記憶手段と、
外部から入力された、前記コンテンツ送信装置へ送信を要求する前記コンテンツ情報の前記コンテンツの選択の指令に基づいて、当該指令によって示されるコンテンツのコンテンツIDと、前記ユーザIDと、秘匿化情報記憶手段に記憶された前記秘匿化利用属性情報とを含むコンテンツ要求データを生成するコンテンツ要求データ生成手段と、
このコンテンツ要求データ生成手段によって生成されたコンテンツ要求データを前記ネットワークを介して前記コンテンツ送信装置に送信するコンテンツ要求データ送信手段と、
前記コンテンツ送信装置から前記ネットワークを介して送信された前記コンテンツ情報を受信するコンテンツ情報受信手段と、
を備えることを特徴とするコンテンツ受信装置。
【請求項6】
複数のコンテンツと当該コンテンツのライセンスとの少なくとも一方であるコンテンツ情報を記憶するコンテンツ情報記憶手段と、
当該コンテンツのユーザを識別するユーザIDと、前記コンテンツ情報記憶手段に記憶された複数のコンテンツ情報の前記コンテンツのうち、当該ユーザIDによって示される前記ユーザに対してどの前記コンテンツの利用を許可するかを特定する許可レベル情報を示す利用レベル情報とを関連付けた利用者情報を複数の前記ユーザについて記憶する利用者情報記憶手段と、
前記コンテンツ情報記憶手段に記憶された複数のコンテンツ情報の前記コンテンツの各々について、前記コンテンツを識別するコンテンツIDと、どの前記ユーザに対して当該コンテンツIDによって示される前記コンテンツの利用を許可するかを示し、前記許可レベル情報に対応させた利用対象レベル情報とを関連付けたコンテンツ属性情報を記憶するコンテンツ属性記憶手段と、
を備えるコンテンツ送信装置を用いて、
前記コンテンツIDと、前記ユーザIDとを含むコンテンツ要求データを、ネットワークを介して接続された前記ユーザの端末装置であるコンテンツ受信装置から受信して、当該コンテンツ受信装置に前記コンテンツ情報を送信するコンテンツ送信方法であって、
前記コンテンツ受信装置から前記コンテンツ要求データを受信するコンテンツ要求データ受信ステップと、
このコンテンツ要求データ受信ステップにおいて受信されたコンテンツ要求データに含まれる前記ユーザIDに基づいて、前記利用者情報記憶手段から当該ユーザIDに対応する前記利用者情報に含まれる前記利用レベル情報を読み出して前記許可レベル情報を取得する許可レベル情報取得ステップと、
前記コンテンツ要求データ受信ステップにおいて受信されたコンテンツ要求データに含まれる前記コンテンツIDに基づいて、前記コンテンツ属性記憶手段から、当該コンテンツIDに対応する前記コンテンツ属性情報に含まれる前記利用対象レベル情報を読み出し、当該利用対象レベル情報と、前記許可レベル取得ステップにおいて取得された前記許可レベル情報とに基づいて、前記コンテンツ要求データに含まれる前記ユーザIDによって示される前記ユーザに対して当該コンテンツの利用を許可するか否かを判定するコンテンツ利用許可ステップと、
このコンテンツ利用許可ステップにおいて当該ユーザに対する当該コンテンツの利用が許可された場合に、前記コンテンツ情報記憶手段から前記コンテンツIDに対応する前記コンテンツ情報を読み出し、前記コンテンツ受信装置に送信するコンテンツ情報送信ステップと、
を含むことを特徴とするコンテンツ送信方法。
【請求項7】
複数のコンテンツと当該コンテンツのライセンスとの少なくとも一方であるコンテンツ情報を記憶するコンテンツ情報記憶手段と、
前記コンテンツ情報記憶手段に記憶された複数のコンテンツ情報の前記コンテンツの各々について、コンテンツを識別するコンテンツIDと、どのユーザに対して、当該コンテンツIDによって示される前記コンテンツの利用を許可するかを示し、前記ユーザごとにどのコンテンツの利用を許可するかを特定する許可レベル情報に対応させた利用対象レベル情報とを関連付けたコンテンツ属性情報を記憶するコンテンツ属性記憶手段と、
を備えるコンテンツ送信装置を用いて、
前記コンテンツIDと、前記ユーザを識別するユーザIDとを含むコンテンツ要求データを、ネットワークを介して接続された前記ユーザの端末装置であるコンテンツ受信装置から受信して、当該コンテンツ受信装置に前記コンテンツ情報を送信するコンテンツ送信方法であって、
前記ユーザIDと、外部から入力されたユーザの属性情報とに基づいて、前記コンテンツ情報記憶手段に記憶された複数のコンテンツ情報の前記コンテンツのうち、前記ユーザに対してどの前記コンテンツの利用を許可するかを特定する許可レベル情報を生成し、当該許可レベル情報を構成するビット列に乱数を結合してハッシュ化して秘匿化利用属性情報を生成して、当該秘匿化利用属性情報を前記ユーザの前記コンテンツ受信装置に送信するとともに、当該乱数と、前記ユーザIDとを関連付けた利用者情報を生成して、当該利用者情報を前記コンテンツ送信装置が更に備える利用者情報記憶手段に記憶する利用者情報生成記憶ステップと、
前記コンテンツ要求データを前記コンテンツ受信装置から受信するコンテンツ要求データ受信ステップと、
このコンテンツ要求データ受信ステップにおいて受信されたコンテンツ要求データに含まれる前記ユーザIDに基づいて前記利用者情報記憶手段から当該ユーザIDに対応する前記乱数を読み出して、前記許可レベル情報を構成するビット列と同じビット数の複数のビット列を生成し、生成されたそれぞれの前記ビット列に当該乱数を結合してハッシュ化したハッシュ値と、前記コンテンツ要求データに更に含まれる前記秘匿化利用属性情報とを照合し、一致するハッシュ値に対応する前記ビット列を前記許可レベル情報として取得する許可レベル情報取得ステップと、
前記コンテンツ要求データ受信ステップにおいて受信されたコンテンツ要求データに含まれる前記コンテンツIDに基づいて、前記コンテンツ属性記憶手段から、当該コンテンツIDに対応する前記コンテンツ属性情報に含まれる前記利用対象レベル情報を読み出し、当該利用対象レベル情報と、前記許可レベル情報取得ステップにおいて取得された前記許可レベル情報とに基づいて、前記コンテンツ要求データに含まれる前記ユーザIDによって示される前記ユーザに対して当該コンテンツの利用を許可するか否かを判定するコンテンツ利用許可ステップと、
前記コンテンツ利用許可ステップにおいて当該ユーザに対する当該コンテンツの利用が許可された場合に、前記コンテンツ情報記憶手段から前記コンテンツIDに対応する前記コンテンツ情報を読み出し、前記コンテンツ受信装置に送信するコンテンツ情報送信ステップと、
を含むことを特徴とするコンテンツ送信方法。
【請求項8】
コンテンツを識別するコンテンツIDと、前記コンテンツのユーザを識別するユーザIDとを含むコンテンツ要求データを、ネットワークを介して接続された前記ユーザの端末装置であるコンテンツ受信装置から受信して、前記ユーザIDと、複数の前記コンテンツのうち、当該ユーザIDによって示される前記ユーザに対してどの前記コンテンツの利用を許可するかを特定する許可レベル情報を示す利用レベル情報とを関連付けた利用者情報を複数の前記ユーザについて記憶する利用者情報記憶装置から前記利用者情報を読み出し、更に、前記複数のコンテンツの各々について、前記コンテンツIDと、どの前記ユーザに対して当該コンテンツIDによって示される前記コンテンツの利用を許可するかを示し、前記許可レベル情報に対応させた利用対象レベル情報とを関連付けたコンテンツ属性情報を記憶するコンテンツ属性情報記憶装置から前記コンテンツ属性情報を読み出して前記ユーザに対して前記コンテンツの利用を許可するか否かを判定し、当該コンテンツ受信装置に、複数の前記コンテンツと当該コンテンツのライセンスとの少なくとも一方であるコンテンツ情報を記憶するコンテンツ情報記憶装置に記憶された前記コンテンツ情報を送信するためにコンピュータを、
前記コンテンツ受信装置から前記コンテンツ要求データを受信するコンテンツ要求データ受信手段、
このコンテンツ要求データ受信手段によって受信されたコンテンツ要求データに含まれる前記ユーザIDに基づいて、前記利用者情報記憶装置から当該ユーザIDに対応する前記利用者情報に含まれる前記利用レベル情報を読み出して前記許可レベル情報を取得する許可レベル情報取得手段、
前記コンテンツ要求データ受信手段によって受信されたコンテンツ要求データに含まれる前記コンテンツIDに基づいて、前記コンテンツ属性情報記憶装置から、当該コンテンツIDに対応する前記コンテンツ属性情報に含まれる前記利用対象レベル情報を読み出し、当該利用対象レベル情報と、前記許可レベル取得手段によって取得された前記許可レベル情報とに基づいて、前記コンテンツ要求データに含まれる前記ユーザIDによって示される前記ユーザに対して当該コンテンツの利用を許可するか否かを判定するコンテンツ利用許可手段、
このコンテンツ利用許可手段によって当該ユーザに対する当該コンテンツの利用が許可された場合に、前記コンテンツ情報記憶装置から当該コンテンツに対応する前記コンテンツ情報を読み出し、前記コンテンツ受信装置に送信するコンテンツ情報送信手段、
として機能させることを特徴とするコンテンツ送信プログラム。
【請求項9】
コンテンツを識別するコンテンツIDと、前記コンテンツのユーザを識別するユーザIDとを含むコンテンツ要求データを、ネットワークを介して接続された前記ユーザの端末装置であるコンテンツ受信装置から受信して、複数の前記コンテンツの各々について、前記コンテンツIDと、どの前記ユーザに対して、当該コンテンツIDによって示される前記コンテンツの利用を許可するかを示し、前記ユーザごとにどのコンテンツの利用を許可するかを特定する許可レベル情報に対応させた利用対象レベル情報とを関連付けたコンテンツ属性情報を記憶するコンテンツ属性情報記憶装置から前記コンテンツ属性情報を読み出して前記ユーザに対して前記コンテンツの利用を許可するか否かを判定し、当該コンテンツ受信装置に、複数の前記コンテンツと当該コンテンツのライセンスとの少なくとも一方であるコンテンツ情報を記憶するコンテンツ情報記憶装置に記憶された前記コンテンツ情報を送信するためにコンピュータを、
前記ユーザIDと、外部から入力されたユーザの属性情報とに基づいて、前記コンテンツ情報記憶装置に記憶された複数のコンテンツ情報の前記コンテンツのうち、前記ユーザに対してどの前記コンテンツの利用を許可するかを特定する許可レベル情報を生成し、当該許可レベル情報を構成するビット列に乱数を結合してハッシュ化して秘匿化利用属性情報を生成するとともに、当該乱数と、前記ユーザIDとを関連付けた利用者情報を生成して、当該利用者情報を外部に接続された利用者情報記憶装置に記憶する利用者情報生成手段、
この利用者情報生成手段によって生成された秘匿化利用属性情報を当該ユーザの前記コンテンツ受信装置に送信する秘匿化利用属性情報送信手段、
前記コンテンツ要求データを前記コンテンツ受信装置から受信するコンテンツ要求データ受信手段、
このコンテンツ要求データ受信手段によって受信されたコンテンツ要求データに含まれる前記ユーザIDに基づいて前記利用者情報記憶装置から当該ユーザIDに対応する前記乱数を読み出して、前記許可レベル情報を構成するビット列と同じビット数の複数のビット列を生成し、生成されたそれぞれの前記ビット列に当該乱数を結合してハッシュ化したハッシュ値と、前記コンテンツ要求データに更に含まれる前記秘匿化利用属性情報とを照合し、一致するハッシュ値に対応する前記ビット列を前記許可レベル情報として取得する許可レベル情報取得手段、
前記コンテンツ要求データ受信手段によって受信されたコンテンツ要求データに含まれる前記コンテンツIDに基づいて、前記コンテンツ属性情報記憶装置から、当該コンテンツIDに対応する前記コンテンツ属性情報に含まれる前記利用対象レベル情報を読み出し、当該利用対象レベル情報と、前記許可レベル情報取得手段によって取得された前記許可レベル情報とに基づいて、前記コンテンツ要求データに含まれる前記ユーザIDによって示される前記ユーザに対して当該コンテンツの利用を許可するか否かを判定するコンテンツ利用許可手段、
前記コンテンツ利用許可手段によって当該ユーザに対する当該コンテンツの利用が許可された場合に、前記コンテンツ情報記憶装置から前記コンテンツIDに対応する前記コンテンツ情報を読み出し、前記コンテンツ受信装置に送信するコンテンツ情報送信手段、
として機能させることを特徴とするコンテンツ送信プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公開番号】特開2008−113248(P2008−113248A)
【公開日】平成20年5月15日(2008.5.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−294991(P2006−294991)
【出願日】平成18年10月30日(2006.10.30)
【出願人】(000004352)日本放送協会 (2,206)
【Fターム(参考)】