説明

コンテンツ送信装置、コンテンツ送信方法、コンテンツ受信装置、および、コンテンツ受信方法

【課題】 一世代の記録を許可(Copy One Generation)のデジタル放送の番組を記録す
る場合において、コピー制御を施しつつ、使い勝手の向上を図る。
【解決手段】 受信したコピー制御情報の内の第1の情報が一世代のコピーのみ許可する
ことを示し、前記受信したコピー制御情報の内の第2の情報が前記受信したコピー制御情
報の内の第3の情報が有効であることを示しているときは、当該第3の情報が示すコピー
を許可する個数までコピー可能な状態で前記デジタルコンテンツを記録し、前記第1の情
報が一世代のコピーのみ許可することを示し、前記第2の情報が前記第3の情報が無効で
あることを示しているときは、コピーを禁止した状態で当該デジタルコンテンツを記録す
る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
技術分野は、コンテンツのコピー制御に関する。
【背景技術】
【0002】
上記技術分野に関し、特許文献1には、「一世代のみコピーを許可された情報(Copy O
ne Generation)を、これ以上のコピーを禁止する情報(Copy No More)に書替えて記録
する際の、使い勝手を向上させる。」ことを課題とし、その解決手段として「記録後の所
定時間以内は、一世代のみのコピーを認める(Copy One Generation)こととし、記録時
の不備等で記録が中断した部分を補うようにする。また、媒体上に同一ストリームを2個
記録し、一方を通常の視聴に使用し、他方を必要に応じて他の媒体へ移動して保存する。
」ことが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−319227
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、デジタル放送のサービス拡大に伴いデジタル放送を記録できる記録装置が普及し
ている。
【0005】
デジタル放送の記録にあたり、記録装置に内蔵されているHDD(ハードディスクドラ
イブ)に受信したデジタル放送を記録し、HDDから他の記録媒体(例えば光ディスク、
半導体メモリ、他のHDD)に、デジタル放送の番組がコピー可(Copy Free)の場合に
はコピー、デジタル放送の番組が一世代の記録を許可(コピーのコピー(二世代以上のコ
ピー)は認めないという意味、Copy One Generation)の場合にはムーブ(移動)されて
いる。
【0006】
特許文献1の記録装置では、上記デジタル放送の番組がCopy One Generationの場合に
おいても、規定時間以内であればコピーできることから、記録が中断した場合に補うこと
が可能となる。
【0007】
しかし、特許文献1の記録装置では、規定時間以上を過ぎてしまえば従来と同じように
コピーが許されない。例えば、番組のHDDへの録画と、HDDから光ディスクへのコピ
ーが同時にできない記録装置において、録画したい番組が立て込んでいて、HDDへのア
クセスが集中している場合、HDDから光ディスクへのコピーが完了できない間に規定時
間が過ぎてしまうことが考えられる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
そこで、デジタル放送の番組を記録する場合において、コピー制御を施しつつ、使い勝
手の向上を図った装置又は方法を提供する。
【0009】
具体的に例えば、第一の記録装置から送信されるデジタルコンテンツ及び当該デジタル
コンテンツのコピーを制御する複数種類のコピー制御情報を受信し、前記コピー制御情報
に従って前記デジタルコンテンツを第二の記録装置にコピーするコピー制御方法であって

前記受信したコピー制御情報の内の第1の情報が一世代のみコピー可を示すとき、
前記受信したコピー制御情報の内の第2の情報が、第3の情報が有効であることを示し
ているとき、
前記受信したコピー制御情報の内の第3の情報がコピーを許可する個数を示し、デジタ
ルコンテンツを前記コピーを許可する個数までコピー可能な状態で前記第二の記録装置に
記録管理可能とし、
前記受信したコピー制御情報の内の第2の情報が、第3の情報が無効であることを示し
ているとき、デジタルコンテンツのコピーを禁止状態にして前記第二の記録装置に1個の
み記録可能とする。
【発明の効果】
【0010】
上記手段によれば、デジタル放送の番組を記録する場合において、コピー制御を施しつ
つ、記録したコンテンツに対する使い勝手の向上を図れる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】システムの構成例を示すブロック図である。
【図2】送信装置1の構成例を示すブロック図である。
【図3】コピー制御情報の一つであるコンテント利用記述子の構造の例である。
【図4】コンテント利用記述子の各フィールドへ記述例である。
【図5】コピー制御情報の一つであるデジタルコピー制御記述子の構造の例である。
【図6】コピー世代を制御する情報の例である。
【図7】送信装置1から送出されたコンテント利用記述子の各フィールドの受信装置3における受信処理の例である。
【図8】送信装置1が、コピー制御情報を利用することによる番組コンテンツの保護の運用例である。
【図9】受信装置3が、コピー制御情報を利用して番組コンテンツを蓄積(記録)する場合における制御の例である。
【図10】受信装置3の構成の例を示すブロック図である。
【図11】タイムスタンプを付加したトランスポートパケットの例を示す図である。
【図12】記録媒体に番組コンテンツを記録した例を示す図である。
【図13】一世代のコピーは許可の番組コンテンツを記録する場合における管理情報のコピー情報、コピー個数の作成手順の例を示すフローチャートである。
【図14】番組コンテンツをコピーする手順の例を示すフローチャートである。
【図15】番組コンテンツをムーブ(移動)する手順の例を示すフローチャートである。
【図16】複数個コピーの管理ができる記録媒体の一例を示す図。
【図17】一世代のコピーは許可の番組コンテンツを記録する場合における管理情報のコピー情報、コピー個数の作成手順の例を示すフローチャートである。
【図18】コピー数の制限の一例を示す図。
【図19】「個数制限コピー可」で蓄積したコンテンツの代用的な出力先とそのコピー制御の一例を示す図。
【図20】DTCPにおけるコンテンツデータのコピー制御情報の一例を示す図。
【図21】LANを介して記録装置をデジタル接続するシステム構成例を示す図。
【図22】ネットワークインタフェース部106のLANに対応する場合の一構成例を示す図。
【図23】機器認証処理手順の一例を示す図。
【図24】HTTPプロトコルを利用してコンテンツを伝送する場合のデータ構造の一例を示す図。
【図25】コピー制御情報にコピー許可個数を含むコンテンツを伝送する場合の手順の一例を示す図。
【図26】コンテンツ一覧の一例を示す図。
【図27】ダビングメニューの一例を示す図。
【図28】ダビングメニューの他の例を示す図。
【図29】コピー制御情報に関係する記録処理の一例を説明する図。
【図30】DTCP_descriptor情報の別の形式の例を示す図。
【図31】コピー制御情報に関係する記録処理の一例を説明する図。
【図32】コピー制御情報に関係する記録処理の他の例を説明する図。
【図33】コピー制御情報に関係する記録処理の他の例を説明する図。
【図34】コピー制御情報に関係する記録処理の他の例を説明する図。
【図35】コピー制御情報に関係する記録処理の他の例を説明する図。
【図36】コピー制御情報に関係する記録処理の他の例を説明する図。
【図37】コピー制御情報に関係する記録処理の他の例を説明する図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明に好適な実施形態の例(実施例)を説明する。但し、本発明は本実施例に
限定されない。本実施例は、主には一世代のコピーを許された情報の扱いに関するもので
ある。
【0013】
<システム>
図1は、本実施例のシステムの構成例を示すブロック図である。放送で情報を送受信し
て記録再生する場合を例示している。
【0014】
1は放送局などの情報提供局に設置される送信装置、2は中継局や放送用衛星などに設
置される中継装置、ユーザの宅内などに設置される3は受信装置、10は受信装置3に内
蔵される受信記録再生部である。受信記録再生部10では、放送された情報を記録し、再
生することができる。
【0015】
送信装置1は、中継装置2を介して、変調された信号電波を伝送する。図のように衛星
による伝送以外にも例えばケーブルによる伝送、電話線による伝送、地上波放送による伝
送、インターネットなどのネットワーク経由のIP(Internet Protocol)を利用した伝
送などを用いることもできる。受信装置3で受信されたこの信号電波は、後に述べるよう
に、復調されて情報信号となった後、必要に応じ記録するに適した信号となって記録され
る。また、ユーザは、受信装置3にディスプレイが内蔵されている場合はこのディスプレ
イで、内蔵されていない場合には受信装置3と図示しないディスプレイとを接続して情報
信号が示す映像音声を視聴することができる。
【0016】
<送信装置>
図2は、図1のシステムのうち、送信装置1の構成例を示すブロック図である。
【0017】
11はソース発生部、12はMPEG、或いはH.264方式等で圧縮を行うエンコー
ド部、13はスクランブル部、14は変調部、15は送信アンテナ、16は管理情報付与
部である。カメラ、記録再生装置などから成るソース発生部11で発生した映像音声など
の情報は、より少ない占有帯域で伝送できるよう、エンコード部12でデータ量の圧縮が
施される。必要に応じてスクランブル部13で、特定の視聴者には視聴可能となるように
伝送暗号化される。変調部14でOFDM,TC8PSK,QPSKなど伝送するに適し
た信号となるよう変調された後、送信アンテナ15から、中継装置2に向けて電波として
送信される。このとき、管理情報付与部16では、コピーを制御するための情報であるコ
ピー制御情報や現在時刻等の情報を付加する。
【0018】
なお、一つの電波には複数の情報が、時分割、スペクトル拡散などの方法で多重される
ことが多い。簡単のため図2には記していないが、この場合、ソース発生部11とエンコ
ード部12の系統が複数個あり、エンコード部12とスクランブル部13との間に、複数
の情報を多重するマルチプレクス部(多重化部)が置かれる。
【0019】
<コピー制御情報>
コピー制御情報は、コピーの可否や回数などの制限を制御する情報であり、例えば管理
情報付与部16で付加される。コンテント利用記述子とデジタルコピー制御記述子などを
含む。
【0020】
図8は、コピー制御情報を利用することによる番組コンテントの保護に関する運用の例
を示す。
【0021】
「運用可」とは、それぞれのサービス形態に対応したコンテントに対して、デジタルコ
ピー制御情報を用いた世代制限として送信側が選択できることを示す。例えば、「ペイパ
ービュー(pay-per-view)」であれば、どのデジタルコピー制御情報を用いてもよいこと
を示しており、一方で「月極め等有料放送」であれば「コピー禁止」を送信側が選択でき
ないことを示す。
【0022】
「フラット/ティア」とは、有料放送などで複数チャンネルをまとめて契約することを
フラット契約と呼び、チャンネル毎に契約することをティア契約と呼ぶ。
【0023】
「上記以外」には、例えば「有料放送ではなく、コンテンツ保護を伴わない番組の場合
」が含まれる。
【0024】
図3は、コピー制御情報の一つであるコンテント利用記述子の構造の一例を示す。コン
テント利用記述子は、例えば管理情報付与部16で生成、付加され、MPEG-TSのP
SI(Program Specific Information)(一例としてPMT(Program Map Table)など
)或いはSI(Service Information)(一例としてEIT(Event Information Table)
、或いはSDT(Service Description Table)など)に格納されて送出される情報であ
る。
【0025】
コンテント利用記述子の用途は、当該番組に対して、蓄積(記録)や出力に関する制御
情報を記述する場合に配置(送出)されるものである。その意味は、digital_recording_
control_mode(デジタルコピーモードビット)の1ビットのフィールドが「1」の場合、
図5で説明するデジタルコピー制御記述子のdigital_recording_control_dataが「一世代
のコピー可」であっても「個数制限コピー可」として記録可能であることを示す。「0」
の場合、「個数制限コピー可」として記録することはできない。
【0026】
なお、コンテント利用記述子は、当該番組が出力保護の対象である場合に必ず配置(送
出)する。この出力保護とは、コンテント利用記述子の出力保護ビット(encryption_mod
e)を用いて、「制約条件なしにコピー可」のコンテンツの高速デジタルインタフェース
出力に対して、保護を実施することを意味する。別の言い方をすれば、デジタルインタフ
ェースでの出力や記録媒体へのコピーの際に暗号化するものの、コピーの回数や世代には
制限をかけない。インターネットへの再送信は事実上不可能となる。「出力保護付きコピ
ー・フリー」や、EPN(encryption plus non-assertion)とも呼ぶ。
【0027】
また、当該番組のデジタルコピー制御情報が「一世代のコピー可」であり、且つ、「個
数制限コピー可」の対象でない場合に必ず配置(送出)する。
【0028】
図4は、コンテント利用記述子の各フィールドにおける記述内容の一例を示す。
【0029】
「descriptor_tag」にはコンテント利用記述子を意味する“0xDE”を記述する。「desc
riptor_length」には、コンテント利用記述子の記述子長を記述する。「digital_recordi
ng_control_mode」には、デジタルコピー制御情報が「一世代のコピー可」であり、且つ
、「個数制限コピー可」の対象でない場合は’0’を記述する。デジタルコピー制御情報
が「一世代のコピー可」であり、且つ、「個数制限コピー可」の対象である場合は‘1’
を記述する。
【0030】
「encryption_mode」には、デジタルコピー制御情報が「制約条件なしにコピー可」で
あり、且つ、高速デジタルインタフェース出力に保護を実施する場合は’0’を記述する

【0031】
「retention_mode」は一時蓄積制御ビットを意味し、デジタルコピー制御記述子の「di
gital_recording_control_data」(デジタルコピー制御情報)が「コピー禁止」であって
も一時蓄積が可能であることを表す“0”を記述する。「retention_state」は一時蓄積許
容時間を意味し、1時間30分の蓄積が可能なことを表す”111”を記述する。なお、「i
mage_constraint_token」、「retention_state」、「encryption_mode」はデフォルトの
状態では「1」である。
【0032】
「個数制限コピー可」のコンテンツのコピー数の制限は、コピー元、コピー先を含めて
コピーの総数が10個以内に制限される。また、リムーバブル記録媒体への記録機能や高
速デジタルインタフェース出力を経由したムーブ機能がある場合には、それらを含めて制
限される。具体的には、例えばコピー元及びコピー先のコンテンツは、それぞれ、アナロ
グ映像、音声出力及びデジタル音声出力を除いてコピー数の制限或いはコピーの禁止(再
コピー禁止)がなされているものとする。上記制限内であれば、コピー元或いはコピー先
のコンテンツをムーブしてもよい。
なお、サムネールのようにコンテンツの管理の目的のみに用いられるものはコピーに含ま
れないものとする。
【0033】
各フィールドについては、受信側の処理として、図7でも後述する。
【0034】
図5は、コピー制御情報の一つであるデジタルコピー制御記述子の構造の一例を示す。
デジタルコピー制御記述子は、例えば管理情報付与部16で生成、付加され、MPEG-
TSのPSI(一例としてPMTなど)或いはSI(一例としてEIT、或いはSDTな
ど)に格納されて送出される情報である。
【0035】
デジタルコピー制御記述子は、「digital_recording_control_data」(デジタルコピー
制御情報)の2ビットのフィールドにより、コピー世代を制御する情報を表す。
【0036】
図6は、デジタルコピー制御情報の例を示す。デジタルコピー制御情報が、「00」の
場合には制約条件なしにコピー可を示し、「01」の場合には放送事業者の定義によるこ
とを示し、「10」の場合には一世代のコピー可であることを示し、「11」の場合には
コピー禁止であることを示す。なお、一世代のコピー可とは、受信した放送信号を記録(
一世代目のコピー)できるが、記録した後には放送信号を複製(コピー)できないことを
意味する。
【0037】
図3と図4のコンテント利用記述子をコピー個数制限情報、図5と図6のデジタルコピ
ー制御情報をコピー世代制限情報とも呼ぶ。
【0038】
<受信装置>
図10は、図1のシステムのうち、受信装置3の構成例を示すブロック図である。図1
0において、情報、PCR等の流れを表す線が交差している場所については、接触してい
ないものとする。但し、黒丸が付されている部分については接触があり、そこから分岐し
ていることを示す。
【0039】
受信装置3は、デジタル放送、或いはネットワーク経由のIP(Internet Protocol)
放送を受信して、記録と再生を行う受信装置である。画像圧縮技術としてMPEG(Movi
ng Picture Experts Group)方式によって符号化され、MPEG2―TS方式で多重化さ
れた信号を扱う場合について説明する。
【0040】
受信装置3は、受信記録再生部10、制御部114(例えば、CPU(Central Proces
sing Unit))、ユーザインタフェース部115(例えば、入力装置として、キーボード
、マウスまたはリモコン等)を含む。
【0041】
本構成例は、各々をハードウェアの要素として記載しているが、一部をソフトウェアで
実現してもよい。また、ネットワーク経由でのVOD(Video On Demand)、ダウンロー
ド等といった特定ユーザに映像コンテンツ、音声コンテンツ等を送信受信することに適用
してもよい。これらを総称して配信ともいう。
【0042】
制御部114は、バス部で本受信装置の各部(受信記録再生部10を含む)と接続され
ており、受信装置全体の動作を制御する。また、ユーザインタフェース部115のリモコ
ンなどを介してユーザから種々の命令信号を受け、その命令信号に基づいてバス部を介し
て接続された各部を制御することで、種々の処理を実行する。
【0043】
受信記録再生部10は、チューナ復号部101、セレクタ102、分離・抽出部103
(例えば、デマルチプレクサ)、入力バッファ104、復号部105(例えば、MPEG
デコーダ)、ネットワークインタフェース部106、バッファ管理部107、クロック再
生部108、タイムスタンプ比較/出力部109、タイムスタンプ付加部110、読み出
し部111、書き込み部112、内蔵記録媒体113、出力部116、固定クロック発生
部117(例えば、水晶発振器)、コンテンツ管理情報作成部119、コンテンツ管理情
報解析部120を含む。
【0044】
内蔵記録媒体113(第一記録媒体とも呼ぶ)、及びリムーバブル記録媒体118(第
二記録媒体とも呼ぶ)は、例えばハードディスクドライブ(HDD)、半導体メモリ、磁
気ディスク、光ディスク、光磁気ディスクなどのランダムアクセスが可能な媒体である。
【0045】
出力部116は、CRT(Cathode Ray Tube)、LCD(Liquid Crystal Display)、
PDP(Plasma DISPLAY Panel)等を利用した表示部、スピーカ等による音声出力部、ま
たは他の表示装置等にアナログ或いはデジタルの映像データ/音声データを出力するコン
ポジット映像出力端子、S映像出力端子(S端子)、D映像出力端子(D端子)(以上アナロ
グ映像出力端子)、HDMI(High Definition Multimedia Interface)出力端子(デジ
タル映像出力端子)、光音声出力端子(デジタル音声出力端子)等である。出力部116
は、復号された映像/音声を、出力装置である表示部/音声出力部にて再生する。または
、出力端子(例えば、HDMI)等を介して他の表示装置、音声再生装置等に映像/音声
コンテンツデータ等を出力する。この出力端子からの映像/音声コンテンツデータにはそ
れぞれの出力規格のコンテンツ保護方式に基づいた形式で出力されるためコンテンツの保
護がなされる。
【0046】
チューナ復号部101は、無線(衛星、地上)、ケーブルなどの放送伝送網を介して送
信装置1から送信されたデジタル放送信号を受信する。ユーザインタフェース部115の
リモコンなどのユーザ操作部および制御部114を介して指定された物理的なあるいは仮
想的なチャンネルの周波数に選局および検波処理を施す。また、デジタル復調および誤り
訂正処理を施した後のMPEG2―TS(トランスポートストリーム)をセレクタ102
へ出力する。
【0047】
セレクタ102は、制御部114からの制御に従い3入力1出力の選択処理を行い、そ
の出力を分離・抽出部103へ出力する。
【0048】
分離・抽出部103は、ユーザインタフェース部115のリモコンなどのユーザ操作部
および制御部114を介して指定されたチャンネル(番組)のトランスポートパケットを
、入力されたMPEG2―TSから分離・抽出し、分離・抽出されたトランスポートパケ
ットをタイムスタンプ付加部110およびネットワークインタフェース部106へ出力す
る。また、分離・抽出部103は、ユーザインタフェース部115のリモコンなどのユー
ザ操作部および制御部114を介して指定されたチャンネル(番組)のトランスポートパ
ケットから、映像と音声のPES(Packetized Elementary Stream)またはES(Elemen
tary Stream)を分離・抽出し、入力バッファ104へ出力する。
【0049】
ESとは、圧縮・符号化された画像・音声データのそれぞれのことであり、PESとは
画像ESまたは音声ESを適当な大きさに分割してパケット化したものである。また、分
離・抽出部103は、ユーザインタフェース部115のリモコンなどのユーザ操作部およ
び制御部114を介して指定されたチャンネル(番組)のトランスポートパケットから、
PCR(Program Clock Reference)を抽出し、クロック再生部108へ出力する。
【0050】
分離・抽出部103は、ユーザインタフェース部115のリモコンなどのユーザ操作部
および制御部114を介して指定されたチャンネル(番組)のトランスポートパケットか
ら、内蔵記録媒体113、或いはリムーバブル記録媒体118に記録されるチャンネル(
番組)のタイトルや番組の開始・終了日時、コピー世代制御情報と複数個コピーの可否を
示す情報を検出し、さらに、データの暗号鍵を作成し、コンテンツ管理情報作成部119
へ出力する。このタイトルや番組の開始・終了日時、コピー世代制御情報と複数個コピー
の可否を示す情報は、例えば、MPEG-TSのPSI、或いはSI情報に格納されて送
信装置1から送出される。
【0051】
入力バッファ104は、分離・抽出部103からの映像/音声のPES、またはESを
一時格納する。復号部105は、入力バッファ104に格納されたPESまたはESに対
応するDTS(Decoding Time Stamp)/PTS(Presentation Time Stamp)と、クロッ
ク再生部108からのSTC(System Time Clock)カウント値を比較し復号・表示タイ
ミングをとることにより入力バッファ104に格納された映像/音声のPESまたはES
を取り出し復号し、復号された映像/音声は、出力部116へ出力される。
【0052】
バッファ管理部107は、入力バッファ104における復号部105で未処理のトラン
スポートパケットの量を監視し、その量に応じて読み出し部111の読み出し開始と停止
を制御する。
【0053】
クロック再生部108は、PCRを利用し、例えば、図示しない送信装置1側の符号・
多重化部のシステムクロックと周波数の一致した受信機のシステムクロックを再現する。
再現したシステムクロックはクロック再生部108内部のSTCカウンタ、タイムスタン
プ付加部110等へ出力する。また、再現したシステムクロックにより動作するSTCカ
ウンタのSTCカウント値を復号部105へ出力する。
【0054】
タイムスタンプ付加部110は、例えばクロック再生部108にて再現されたシステム
クロック、或いは図示しない水晶発振器をもとに動作するカウンタによりタイムスタンプ
を生成し、分離・抽出部103で分離・抽出されたトランスポートパケットにそれぞれタ
イムスタンプを付加して、書き込み部112へ出力する。
【0055】
図11は、タイムスタンプを付加したトランスポートパケットの構造例を示す。MPE
G規格における188バイトの長さのトランスポートパケット(TSP)は、先頭に4バ
イトのタイムスタンプ(例えば、受信機がトランスポートパケットを受信した時刻)が付
加され、192バイトの長さのパケットとなる。タイムスタンプには、そのトランスポー
トパケットが到着したときのタイムスタンプ情報が保持される。MPEG規格のTSは、
先頭4バイトのヘッダと、それに続く184バイトのペイロード(または、アダプテーシ
ョンフィールド)からなる。
【0056】
コンテンツ管理情報作成部(コンテンツ情報作成部)119は、分離・抽出部103か
らのタイトルや番組の開始・終了日時、コピー世代制御情報とコピー個数制御情報(複数
個のコピーの可否を示す)、鍵情報に基づいて管理情報を作成し、書き込み部112へ出
力する。コピー世代制御情報とコピー個数制御情報は、図3〜図6で説明したコンテント
利用記述子とデジタルコピー制御記述子を送信機1から受信してそのまま管理情報として
用いてもよいし、これらに基づいて新たな情報として作成してもよい。
【0057】
書き込み部112は、コンテンツ管理情報作成部119で作成された管理情報と、タイ
ムスタンプ付加部110でタイムスタンプが付加されたトランスポートパケットに対して
上記管理情報の中の鍵情報に基づいて暗号処理を施した暗号データとを内蔵記録媒体11
3、或いはリムーバブル記録媒体118に記録する処理を行う。この結果、あるチャネル
(別の言い方をすれば、ある番組コンテンツ、ダウンロードしたコンテンツ)の映像/音
声データが含まれた複数のタイムスタンプが付加されたトランスポートパケットに対して
暗号処理を施された暗号データを有する一つのストリームが、一つのデータファイルまた
はそれが分割された2以上の断片データファイルとして内蔵記録媒体113、或いはリム
ーバブル記録媒体118に記憶される。
【0058】
なお、タイムスタンプとは、そのスタンプが付されるトランスポートパケットの時間的
位置に関する時間情報とも言える。例えば、タイムスタンプ付加部110に分離・抽出部
103からのトランスポートパケットが入力された時点の時刻、または、基準とされるあ
るトランスポートパケット(一例として、直前または最先頭のトランスポートパケット)
との時間的差分であるとも言える。このタイムスタンプは、前述の通り、トランスポート
パケットに予め含まれているタイムスタンプ(例えば、PCRやDTSやPTS)とは異
なる。
【0059】
図12は、内蔵記録媒体113、或いはリムーバブル記録媒体118へ番組コンテンツ
を記録した例を示す。
【0060】
番組コンテンツ毎に、番組コンテンツの内容を示す管理情報と、番組コンテンツの実体
であるデータ(映像音声など)とをそれぞれ管理情報領域501と、データ領域502に
記録する。管理情報には例えば、番組コンテンツのタイトルを示すファイル番号503、
番組の開始・終了日時を示す日時504、 データ領域の先頭アドレス及び記録サイズ5
05、コピー情報507、コピー個数508 、鍵情報506などを記録する。データ領
域502には、管理情報領域501に記録された先頭アドレス505に該当するアドレス
から番組コンテンツを書き込む。新たに番組コンテンツを記録するたびにファイル番号1
、ファイル番号2…、ファイル番号nと管理情報及び番組コンテンツが逐次記録されてい
く。
【0061】
コピー情報507は、コンテンツ管理情報作成部119で作成した管理情報に含まれる
コピー世代制御情報であり、例えば、2ビットの信号で、
00= コピー可(Copy Free)
10= 一世代の記録を許可(Copy One Generation)
11= コピー禁止(Copy Never)
といった指定が考えられる。この場合、受信装置3において「Copy One Generation」で
記録した番組コンテンツに対して、01=Copy One Generationで1回コピーされたもの
をこれ以上コピーできない(No More Copies)と定義する。指定の仕方は、図6で説明し
たデジタルコピー制御情報と同じ運用でもよいし、受信装置3独自に運用してもよい。
【0062】
コピー個数508は、コンテンツ管理情報作成部119で作成した管理情報に含まれる
コピー個数制御情報である。コピー個数508は、コンテンツ管理情報作成部119が分
離・抽出部103から受けたコピー世代制御情報と複数個コピーの可否を示す情報とに基
づいて作成した情報である。コピー世代制御情報が、一世代の記録を許可(Copy One Gen
eration)かつ複数個コピーの可否を示す情報が「可」の場合、番組コンテンツを「No Mo
re Copies」として記録し、同一もしくは異なる記録媒体に、同一もしくは異なるフォー
マットで、コピー可能とするためのコピー許可個数を示す情報を格納し、例えば9個のコ
ピーを許可する意味を示す“9”を入力する。この数値は、規格などに準拠するとよい。
一方、コピー世代制御情報が、一世代の記録を許可(Copy One Generation)且つ複数個
コピーの可否を示す情報が「否」の場合、番組コンテンツを「No More Copies」として記
録し、コピー不可とするためのコピー許可個数を示す情報として“0”(コピーを許可し
ない意味を示す)を入力する。
【0063】
なお、「Copy One Generation」の番組コンテンツを「No More Copies」として記録し
た番組コンテンツの実体であるデータ、つまり、MPEG-TSのPSI、或いはSIに
格納されて送信装置1から送出されるコピー世代制御情報と複数個コピーの可否を示す情
報は変更しない。
【0064】
また、コピー情報507、コピー個数508、及び鍵情報506は、不正に改竄されぬ
よう、例えば暗号をかける。
【0065】
図10の説明に戻り、コンテンツ管理情報解析部120は、読み出し部111を介して
内蔵記録媒体113或いはリムーバブル記録媒体118に記憶されている管理情報を読み
出し、その管理情報の内容を解析し、内蔵記録媒体113或いはリムーバブル記録媒体1
18に記憶されている番組コンテンツの再生、コピー、或いはムーブを行う場合に、ユー
ザインタフェース部115のリモコンなどのユーザ操作部および制御部114を介して番
組コンテンツの選択ができるよう、番組コンテンツのタイトルや番組の開始・終了日時、
コピー情報、コピー個数などを、制御部114へ渡す。また、暗号データを復号するため
の鍵情報を読み出し部111へ渡す。
【0066】
読み出し部111は、バッファ管理部107、或いは制御部114を介して制御され、
内蔵記録媒体113、或いはリムーバブル記録媒体118から管理情報を読み出し、コン
テンツ管理情報解析部120へ出力し、暗号データを内蔵記録媒体113、或いはリムー
バブル記録媒体118から次々に読み出し、コンテンツ管理情報解析部120から渡され
た鍵情報に基づいて、暗号データに対して復号処理を施したタイムスタンプが付加された
トランスポートパケットをタイムスタンプ比較/出力部109へ出力する。
【0067】
タイムスタンプ比較/出力部109は、水晶発振器等の固定クロック再生部117を基
に動作するカウンタのカウンタ値と、読み出し部111で読み出されたタイムスタンプが
付加されたトランスポートパケットのタイムスタンプとを比較し、一致した場合、トラン
スポートパケットからタイムスタンプを削除(除去)し、セレクタ102、および、ネッ
トワークインタフェース部106へ出力する。なお、上述のようにバッファ管理部107
で入力バッファ104の残量を監視し、その量に応じて読み出し部111を制御している
場合には、カウンタ値とタイムスタンプを比較せずにトランスポートパケットからタイム
スタンプを削除し、セレクタ102、および、ネットワークインタフェース部106へ出
力してもよい。特に、通常再生(1倍速再生)以外の再生時にはこの方法で出力した方が
好ましい。
【0068】
ネットワークインタフェース部106は、回線(IEEE1394ケーブルやLANケ
ーブルや無線等)を介して、出力先/入力元である他の装置(宅内のレコーダやディスプ
レイ、パーソナルコンピュータなど、或いは宅外のサーバーなど)が接続される。そして
、タイムスタンプ比較/出力部109でタイムスタンプが削除された映像/音声等のトラ
ンスポートパケット、或いは分離・抽出部103で分離・抽出されたトランスポートパケ
ットを受け、それらのトランスポートパケットを、回線を介してそれぞれの伝送規格に沿
った形式に変換して出力先である他の装置へ内蔵記録媒体113およびリムーバブル記録
媒体118に記憶された映像/音声データ、或いはチューナ復号部101で受信したデジ
タル放送信号の映像/音声データを出力する。また、回線を介して入力元である他の装置
から映像/音声等のデータをそれぞれの伝送規格に沿った形式で入力されてトランスポー
トパケットに変換し、セレクタ102へ出力する。なお、ネットワークインタフェース部
106は、複数あってもよい。
【0069】
<コピー制御情報に関係する受信及び記録処理>
送信装置1から送出された、図3〜6で説明したコピー制御情報に関係する受信装置3
の処理の詳細例を説明する。
【0070】
図7は、受信装置3における、コンテント利用記述子の各フィールドに対する処理の一
例を示す。
【0071】
「descriptor_tag」が“0xDE”だと、当該記述子がコンテント利用記述子であると判断
する。「descriptor_length」により、コンテント利用記述子の記述子長であると判断す
る。「digital_recording_control_mode」が’1’だと、デジタルコピー制御情報が「一
世代のコピー可」の場合、「個数制限コピー可」の対象であると判断する。’0’だと、
デジタルコピー制御情報が「一世代のコピー可」の場合、「個数制限コピー可」の対象で
ないと判断する。「image_constraint_token」については、いかなる値が入っていても映
像信号出力の解像度の制限を行わないと判断する。「retention_mode」については、いか
なる値が入っていても一時蓄積が可能であると判断する。「retention_state」について
は、いかなる値が入っていても一時蓄積許容時間が1時間30分であると判断する。「en
cryption_mode」が’1’だと、デジタルコピー制御情報が「制約条件なしにコピー可」の
場合、高速デジタルインタフェース出力に保護を実施しないと判断する。’0’だと、デ
ジタルコピー制御情報が「制約条件なしにコピー可」の場合、高速デジタルインタフェー
ス出力に保護を実施すると判断する。
【0072】
なお、何らかの理由でコンテント利用記述子が配置(送出)されない場合、各フィール
ドが以下の値であると解釈するとよい。digital_recording_control_mode =‘1’、image
_constraint_token =‘1’、retention_mode =‘0’、retention_state =‘111’、encry
ption_mode =‘1’。
【0073】
図9は、受信装置3が、コピー制御情報を利用して番組コンテンツを蓄積(記録)する
制御の例を示す。
【0074】
図9が示している内容は例えば、番組コンテンツを蓄積するときに、デジタルコピー制
御記述子のdigital_recording_control_dataが’10’で「一世代のコピー可」の場合、記
録媒体上のコピー制御情報を「再コピー禁止」として蓄積する。但し、digital_recordin
g_control_modeが’1’の場合は、「個数制限コピー可」として蓄積する。なお、「再コ
ピー禁止」で蓄積を行う場合にも、デジタルコピー制御記述子のdigital_recording_cont
rol_dataの値は変更しなくてよい。
【0075】
また、デジタルコピー制御記述子のdigital_recording_control_dataが’10’で「一世
代のコピー可」の場合、複数のコピーを生成してはならない。但し、バックアップ目的で
ユーザがアクセスできないエリアへの蓄積は除外する。また、上記制限は、放送の受信部
毎に課せられるものとし、放送の受信部が複数ある場合は、ひとつの放送の受信部毎に上
記制限が課せられるものとする。
【0076】
個数制限コピー可について、「個数制限コピー可」として蓄積されている番組コンテン
ツからは、N個のコピーを生成することができる。Nの値は、例えば規格に準拠すること
でよい。高速デジタルインタフェース出力を経由してコピーを生成する場合は、ムーブ機
能を用いる等によって、生成するコピーの数が確定できる場合にはコピーを行ってよい。
例えば、インタフェースがIEEE1394で、出力先がDTCP規格に対応した装置で
あることを認識できた場合である。なお、生成したコピーは、「再コピー禁止」またはそ
れと同等の状態とする。
【0077】
また、「個数制限コピー可」として蓄積されている番組コンテンツを再生して出力する
場合、高速デジタルインタフェースでは、DTCP(Digital Transmission Content Pro
tection)に規定されているNo More Copiesの処理を行って出力する。アナログ映像出力
およびデジタル音声出力については、「一世代のコピー可」として出力することができる

【0078】
「個数制限コピー可」のコンテンツのコピー数の制限は、コピー元、コピー先を含めて
コピーの総数が10個以内に制限される。また、リムーバブル記録媒体への記録機能や高
速デジタルインタフェース出力を経由したムーブ機能がある場合には、それらを含めて制
限される。具体的には、例えばコピー元及びコピー先のコンテンツは、それぞれ、アナロ
グ映像、音声出力及びデジタル音声出力を除いてコピー数の制限或いはコピーの禁止(再
コピー禁止)がなされているものとする。上記制限内であれば、コピー元或いはコピー先
のコンテンツをムーブしてもよい。
【0079】
「個数制限コピー可」として記録(蓄積)されているコンテンツに関して、記録媒体へ
のデジタル記録(コピー)及び高速デジタルインタフェース出力を経由してのコピーは、
記録(蓄積)されている元のコンテンツの他に、9個までのコピーを生成することができ
る。ただし、記録時及び記録後における、バックアップ目的でユーザーがアクセスできな
いエリアへの記録(蓄積)は除外する。規定数(9個)のコピーを生成した後の元のコン
テンツは、「再コピー禁止」のコンテンツと同様にムーブ可能である。
【0080】
また、「個数制限コピー可」として管理されているコンテンツを内蔵あるいはデジタル
接続された記録媒体に管理しているコピー数を保持したままムーブすることも可能である
が、この場合には、ムーブ前とムーブ後で合計のコピー数が変わらないようにする。
【0081】
「個数制限コピー可」のコンテンツの内蔵記録媒体へのコピー及び高速デジタルインタ
フェース経由でのコピーにおけるコピー数の管理は、ムーブ可能なコンテンツが10個ある
場合と等価である。また、アナログ映像出力及びデジタル音声出力については、「1世代
のみコピー可」で出力可能であり、コピー数の制限には含まれない。
【0082】
リムーバブル記録媒体への記録については、上記説明と同等のコピー数の管理が可能で
あれば「個数制限コピー可」の状態でコンテンツを記録することができる。ただし、コン
テンツをリムーバブル記録媒体と蓄積媒体、あるいは、複数のリムーバブル記録媒体に同
時に記録する場合には、複数の当該リムーバブル記録媒体及び蓄積媒体各々が許容するコ
ピー数の総数が、ひとつの放送の受信部毎に超えないように共有管理する。
「個数制限コピー可」コンテンツのコピー数を保持したままのムーブとは、ムーブ元が管
理しているコピー数の全てあるいはその一部をムーブすることである。この場合には、ム
ーブ前とムーブ後で合計のコピー数が変わらないようにすること。具体的には、ムーブ前
のコンテンツのコピー可能数がmであり、その内のn個をムーブする場合には、ムーブ元
のコンテンツのコピー可能数は(m−n)となり、ムーブ先のコンテンツのコピー可能数
は(n−1)となる
なお、サムネールのようにコンテンツの管理の目的のみに用いられるものはコピーに含ま
れないものとする。コンテンツの管理の目的に用いられるものは、映像情報から作成する
サムネール以外に、例えば音声情報を利用したもの、字幕情報を利用したものでもよい。
【0083】
図18は、上記で説明したコピー数の制限を理解するための図で、受信装置3、ネット
ワークインタフェース部106、内蔵記録媒体113、リムーバブル記録媒体118、記
録装置121、および記録装置122である。記録装置121は、例えばネットワークイ
ンタフェース部106とIEEE1394を介して接続されており、著作権保護方式とし
てDTCPが利用される。記録装置122は、例えばネットワークインタフェース部10
6と有線LANまたは無線LANを介して接続されており、著作権保護方式としてDTC
P-IP(Digital Transmission Content Protection over Internet Protocol)
が利用される。例えばこのように接続されている場合において、放送波から受信した「個
数制限コピー可」のコンテンツは内蔵記録媒体113、リムーバブル記録媒体118、記
録装置121、および記録装置122に総数が10個以内である必要がある。
【0084】
この場合、例えば内蔵記録媒体113に4個コピーが可能な状態のコンテンツが、リム
ーバブル記録媒体118に2個コピーが可能な状態のコンテンツが、記録装置121には
一つのコンテンツが、記録装置122には一つのコンテンツがという具合である。放送波
を受信して記録するときに内蔵記録媒体113、リムーバブル記録媒体118、記録装置
121、および記録装置122に同時に記録し上記個数になるように記録してもよいし、
最初は内蔵記録媒体113にのみ記録して、その後リムーバブル記録媒体118、記録装
置121、および記録装置122にコピーしてもよい。
【0085】
図19は、上記で説明した「個数制限コピー可」で蓄積したコンテンツの代用的な出力
先とそのコピー制御を理解するための図で、出力元として例えば受信記録再生部10の内
蔵記録媒体113であるが、出力部116におけるアナログ映像出力(コンポジット映像
出力端子、S端子、D端子など)はコピー制御としてCGMS-A(Copy Generation Management
System - Analog)とマクロビジョン(Macrovision)を使用し、CGMS-Aの制御は、一世
代のみコピー可とし、マクロビジョンの制御は、APS(Analog Protection System)の値
を継承する。デジタル音声出力(光音声出力端子など)はコピー制御としてSCMS(Serial
Copy Management System)を使用し、その制御は一世代のみコピー可とする。また、ネ
ットワークインタフェース部106における高速デジタルインタフェース(IEEE13
94端子など)はコピー制御としてDTCP(Digital Transmission Content Protection)
を使用し、その制御は再生時であればNo more copiesとし、コピー時であればMoveとする
。リムーバブル記録媒体118では記録先で再コピー禁止のコピー制御をおこなう。
【0086】
このように異なる出力先に応じて適切なコピー制御を実施することで、放送波を受信し
て記録するときに複数の記録媒体、或いは記録装置に複数個同じ番組を記録することがで
き、ユーザの利便性を図りつつ、コンテンツの保護を図る効果がある。
【0087】
なお、上記記録装置121、122はそれぞれIEEE1394、LANを介して接続
されているように説明したが、必ずしもIEEE1394やLANに限定されるわけでは
なく、その他の接続方法により接続されてもよい。
【0088】
前述したように「個数制限コピー可」として管理されているコンテンツをデジタル接続
された記録媒体に管理しているコピー数を保持したままムーブする場合には、ムーブ前と
ムーブ後で合計のコピー数が変わらないようにする必要があり、その方法の一例を説明す
る。DTCP-IPによりTSパケットが伝送される場合には,コンテンツのコピー制御情報を
含むDTCP_descriptorがPMTに設定されるが、図20は、そのDTCP_descriptorの一例を
示す図である。DTCP_descriptorは、デジタルストリームの一時蓄積や移動モードが規定
されているかを示すretention_move_mode、一時蓄積の期間を示すretention_state、MP
EG2−TS形式のデジタルストリームのコピーが許可されているか否かを示すDTCP_CCI
(DTCP_Copy Control Information)、DTCP_CCIがコピーフリーを示している場合におい
て、そのコピーフリーがEPN Assertedコピーフリーであるか否かを示すEPN、コピーを許
可する個数を示すCount、Countの情報が有効か否かを示すCopy_count_Mode、MPEG2
−TS形式のデジタルストリームの再生出力にあたって、解像度制限がなされていること
を示すImage_Constraint_Token、MPEG2−TS形式のデジタルストリームをアナログ
変換して出力するにあたって、アナログ出力での保護を施すか否かを示すAPS(Analogue
Protection System)を含む。前述のようにDTCP_descriptorの伝送は、DTCP_descriptor
をPMTに設定しTSパケットに格納した上でなされるが、MPEG2−TS以外のコン
テンツ、例えばMPEG2−PSなどを伝送する場合には、DTCP-IP規格に定義されてい
る伝送コンテンツとは別のパケットとして付加するパケットに前述したコンテンツデータ
のコピー制御情報を格納しても良い。もちろんMPEG2−TSを伝送する場合にも伝送
コンテンツとは別のパケットにコンテンツデータのコピー制御情報を格納しても良い。
【0089】
このようなCopy_count_ModeとCountの情報をコンテンツ送信側と受信側で利用すること
により適切なコピー制御を実施することで、「個数制限コピー可」として管理されている
コンテンツを有線/無線LANなどによりデジタル接続された記録媒体に記録するときに
管理しているコピー数を保持したままムーブすることができ、ユーザの利便性を図りつつ
、コンテンツの保護を図る効果がある。つまり、「個数制限コピー可」として管理されて
いるコンテンツを有線/無線LANなどによりデジタル接続された記録媒体に記録すると
きに管理しているコピー数を保持したままムーブする場合にはDTCP-IP規格を拡張したCop
y_count_ModeとCountの情報を利用する必要がある。以上の説明においては、コピーを許
可する個数を示すCount、Countの情報が有効か否かを示すCopy_count_Modeとしたが、Cop
y_count_Modeを使用しないでコピーを許可する個数を示すCountのみでも問題なく対応で
きる。
【0090】
記録媒体がリムーバブル記録媒体である場合には、図9に加えて別の制限がある。番組
コンテンツのリムーバブル記録媒体へのデジタル記録については、TV、データサービス
のデジタル記録、或いは音声サービスのデジタル記録において、デジタルコピー制御記述
子のdigital_recording_control_dataが’10’で「一世代のコピー可」の番組コンテンツ
を受信して記録するときは、受信したコンテンツについて一世代目であっても3つ以上の
コピーは許さない(例えば、放送を受信して記録するときに同時に3つ以上の記録媒体に
は記録させない)。この値(3つ以上を例示)は例えば規格に準拠することでよい。また
、記録フォーマットが同一の一世代のコピーは複数生成させない。但し、バックアップ目
的でユーザがアクセスできないエリアへのデジタル記録は除外する。また、デジタル記録
媒体への記録制限は、放送の受信部毎に課せられるものとし、放送の受信部が複数ある場
合は、ひとつの放送の受信部毎に上記制限が課せられるものとする。受信装置がdigital_
recording_control_modeに対応していない記録方式を搭載する場合は、デジタルコピー制
御記述子のcopy_control_typeが’01’で、digital_recording_control_dataが’10’の
番組コンテンツについて、コンテント利用記述子のdigital_recording_control_modeの値
にかかわらず「一世代のコピー可」の扱いでデジタル記録する。
【0091】
図13は、受信装置3で、一世代のコピーは許可(Copy One Generation)の番組コン
テンツを記録する場合における管理情報のコピー情報、コピー個数の作成手順の例を示す
フローチャートである。
【0092】
コンテンツ管理情報作成部119は、分離・抽出部103からのコピー世代制御情報と
複数個コピーの可否を示す情報から、「一世代のコピーは許可(Copy One Generation)
」で複数個コピーの可否を示す情報が付加されている番組コンテンツであることを認識す
ると、これ以上コピーできない、つまり再コピー禁止(No More Copies)として管理情報
のコピー情報に“01”を入力する(SA01)。
【0093】
番組コンテンツを記録する記録媒体が内蔵であるかリムーバブルであるかを、例えば制
御部114からコンテンツ管理情報作成部119へ通知する(SA02)。
【0094】
リムーバブルである場合には、管理情報のコピー個数に、例えば“0”を入力して番組
コンテンツのコピーは不可だが、ムーブ(移動)は可能である状態とする(SA04)。
なお、上記で説明した3つ以上のコピーは許さない運用との関係は、上記が例えば放送を
受信して記録するとき(一世代目のコピーを生成するとき)のコピー制御であるのに対し
、図13の説明は記録媒体に記録した後(一世代目のコピーが生成された後)のコピー制
御の話である点で相違する。
【0095】
内蔵である場合には、コンテンツ管理情報作成部119が複数個コピーの可否を示す情
報が「可」か「否」かを判断する(SA03)。
【0096】
「否」の場合には、管理情報のコピー個数に、例えば“0”を入力して番組コンテンツ
のコピーは不可だが、ムーブ(移動)は可能である状態とする(SA04)。もちろん削
除なども可能である。
【0097】
「可」の場合には、管理情報のコピー個数に“N” を入力して番組コンテンツのコピ
ーがN個可能である状態とする(SA05)。
【0098】
このようにすることで、記録済みの一世代のコピーは許可(Copy One Generation)の
番組コンテンツを時間にとらわれずに複数個コピーすることができるようになり使い勝手
が向上する効果がある。さらに、記録媒体が内蔵かリムーバブルかにより複数個コピーの
可否を判断することにより、内蔵の場合には、上記で説明したように番組コンテンツにロ
ーカル暗号をかけ、さらに管理情報の内、鍵情報、コピー情報、コピー個数番組について
も暗号をかけて管理することにより不正に改竄されることが避けられる。一方、リムーバ
ブルの場合には、さまざまな管理方法が考えられ、上記で説明した内蔵の場合のように管
理できないものも存在するため、不正に改竄されることが避けられないことも考えられる
。このことからユーザの利便性を図りつつ、コンテンツの保護を図る効果がある。
【0099】
<コピー制御情報に関係するコピー処理>
図14は、受信装置3で番組コンテンツをコピーする手順の例を示すフローチャートで
ある。
【0100】
管理情報のコピー情報が“01”(No More Copies)、コピー個数が“N”(N≠0)
である番組コンテンツをコピーしているときに、そのコピーの処理が終了しているかを監
視する(SB01)。
【0101】
終了している場合には、コピー元記録媒体の管理情報のコピー個数に“N−1”(N≠
0)を入力して番組コンテンツのコピーがN−1個可能である状態とし、コピー先記録媒
体の管理情報のコピー情報に“01”(No More Copies)を入力して再コピー禁止状態と
し、管理情報のコピー個数に“0”を入力して番組コンテンツのコピーは不可だが、ムー
ブ(移動)は可能である状態とする(SB04)。
【0102】
終了していない場合には、コピー処理が中断しているかを監視する(SB02)。
【0103】
中断していない場合には、コピー処理が終了しているかを監視する(SB01)。
【0104】
中断している場合には、コピー元記録媒体の管理情報のコピー個数に“N−1”(N≠
0)を入力して番組コンテンツのコピーがN−1個可能である状態とし、コピー先の記録
媒体が複数個記録可能な場合にはコピー途中の番組コンテンツを消去する(SB03)。
但し、1回しか記録できない記録媒体の場合は消去できないので消去処理を実行しない。
【0105】
このようにすることで、コピー先の番組コンテンツのコピー世代管理を確実に行うこと
ができる効果がある。また、何らかの原因でコピー処理の中断が発生した場合においても
、コピー先に不要な番組コンテンツが残らないので後で消去する手間が省け使い勝手が向
上する効果がある。なお、上記の消去は、記録媒体上のデータを物理的に消去してもよい
し、管理情報を消去することで記録媒体上のデータは存在するものの再生できないように
する(間接的に消去する)ようにしてもよい。
【0106】
<コピー制御情報に関係するムーブ(移動)処理>
図15は、実施例に係る受信装置の番組コンテンツをムーブ(移動)する手順を示すフ
ローチャートである。
【0107】
管理情報のコピー情報が“01”(No More Copies)、コピー個数が“0”である番組
コンテンツをムーブ(移動)しているときに、ムーブ処理が終了しているかを監視する(
SC01)。
【0108】
終了している場合には、ムーブ元の記録媒体の番組コンテンツ、及びこの番組コンテン
ツに関連する管理情報を消去し、ムーブ先記録媒体の管理情報のコピー情報に“01”(
No More Copies)を入力して再コピー禁止状態とし、管理情報のコピー個数に“0”を入
力して番組コンテンツのコピーは不可だが、ムーブは可能である状態とする。
【0109】
終了していない場合には、ムーブ処理が中断しているかを監視する(SC02)。
【0110】
中断していない場合には、ムーブ処理が終了しているかを監視する(SC01)。
【0111】
中断している場合には、ムーブ元記録媒体のムーブ途中でまだムーブ先の記録媒体に移
動していない部分の番組コンテンツ、及びこの番組コンテンツに関連する管理情報を保存
し、既にムーブ先の記録媒体に移動した番組コンテンツについては再生不能化する。ムー
ブ先の記録媒体のムーブ途中の番組コンテンツを保存し、管理情報のコピー情報に“01
”(No More Copies)を入力して再コピー禁止状態とし、管理情報のコピー個数に“0”
を入力して番組コンテンツのコピーは不可だが、ムーブは可能である状態とする(SC0
3)。
【0112】
このようにすることで、ムーブ先の番組コンテンツのコピー世代管理を確実に行うこと
ができる効果がある。また、何らかの原因でムーブ処理の中断が発生した場合においても
、ムーブ元とムーブ先の記録媒体それぞれに番組コンテンツが保存され、中断によって番
組コンテンツが視聴できなくなることがないので使い勝手が向上する効果がある。なお、
上記の消去は、記録媒体上のデータを物理的に消去してもよいし、管理情報を消去するこ
とで記録媒体上のデータは存在するものの再生できないようにする(間接的に消去する)
ようにしてもよい。
【0113】
なお、以上の説明において、コピー先、或いはムーブ先の記録媒体は再コピー禁止(No
More Copies)として管理が可能な記録媒体である。管理できない場合はコピー、或いは
ムーブ処理は禁止となる。
【0114】
また、以上の説明では、放送局から送出された番組コンテンツの場合について説明した
が、放送局以外、例えば番組コンテンツ提供事業者などあから送出される番組コンテンツ
においても適用可能である。
【0115】
また、リムーバブル記録媒体とは受信装置から取り外すことが可能な独立した形態を持
ち、且つ他の再生機能を有する装置においても再生可能な記録媒体を意味する。
【0116】
また、ムーブ(移動)とは記録媒体に記録されている「再コピー禁止(No More Copies
)」の番組コンテンツを、他の記録媒体にコピーした後に再生不能化することにより、番
組コンテンツの移動を行うことを意味する。ここで、再生不能化とは番組コンテンツ自体
の消去、或いは暗号鍵の消去、管理情報の消去などにより、再生が不可能となるようにす
ることを意味する。ムーブ処理の途中において、ムーブ元及びムーブ先の双方に同時に1
分を越える長さの番組コンテンツが再生可能な状態で存在しない方が好ましい。
【0117】
以上の説明においては、「一世代のコピーは許可(Copy One Generation)」で複数個
コピーの可否を示す情報が「可」の番組コンテンツに対して、複数個コピー可能とする判
断は記録媒体が内蔵であるかリムーバブルであるかにより行うようにしたが、複数個コピ
ーの管理ができる記録媒体と、複数個コピーの管理ができない記録媒体とで複数個コピー
可能とする判断を行うようにしてもよい。ここで、複数個コピーの管理ができる記録媒体
とは、例えば、上記図12で説明した番組コンテンツの内容を示す管理情報の内、コピー
情報507、コピー個数508、鍵情報506の情報(その他のファイル番号503、日
時504、 データ領域の先頭アドレス及び記録サイズ505などを含んでいてもよい)
について不正な改竄できないように管理することのできる記録媒体をいう。
【0118】
図16は、このような複数個コピーの管理(コピー個数制御、個数制御コピーとも呼ぶ
)ができる記録媒体(セキュリティリムーバブルメディア)の構成例を示す。ユーザがア
クセスできるノーマル領域と、ユーザがアクセスできない耐タンパ領域をひとつの記録媒
体に併せ持つ構成である。耐タンパ領域に格納される機密情報は、この記録媒体を扱うこ
とのできる装置との認証処理により認証が確認できた場合にはアクセス可能となるように
なっており、機密情報の管理ができるようになっている。上記コピー情報507、コピー
個数508、鍵情報506の情報をこの耐タンパ領域に格納して管理することにより不正
な改竄が行われない。
【0119】
一方、複数個コピーの管理ができない記録媒体とは、番組コンテンツの内容を示す管理
情報の内、コピー情報507、コピー個数508、鍵情報506の情報(その他のファイ
ル番号503、日時504、データ領域の先頭アドレス及び記録サイズ505などを含ん
でいてもよい)について不正な改竄できないように管理できない記録媒体を言う。
【0120】
図17は、複数個コピーの管理ができる記録媒体とできない記録媒体とを鑑みた、受信
装置の一世代のコピーは許可(Copy One Generation)の番組コンテンツを記録する場合
における管理情報のコピー情報、コピー個数の作成手順の例を示すフローチャートを示す
。図13との相違点は、SD02である。なお、図13と組合せてもよく、例えばSA0
2で「リムーバブル」であるときにSD02を実行するようにしてもよい。
【0121】
番組コンテンツを記録する記録媒体が複数個コピーの管理ができる記録媒体か複数個コ
ピーの管理ができない記録媒体かを、例えば、制御部114で判断し、コンテンツ管理情
報作成部119へ通知する(SD02)。
【0122】
複数個コピーの管理ができない記録媒体の場合には、管理情報のコピー個数に、例えば
“0”を入力して番組コンテンツのコピーは不可だが、ムーブ(移動)は可能である状態
とする(SD04)。
【0123】
複数個コピーの管理ができる記録媒体の場合には、コンテンツ管理情報作成部119が
複数個コピーの可否を示す情報が「可」か「否」かを判断し(SD03)、「否」の場合
には、管理情報のコピー個数に、例えば“0”を入力して番組コンテンツのコピーは不可
だが、ムーブ(移動)は可能である状態とする(SD04)。「可」の場合には、管理情
報のコピー個数に“N”を入力して番組コンテンツのコピーがN個可能である状態とする
(SD05)。
【0124】
このようにすることで、記録済みの一世代のコピーは許可(Copy One Generation)の
番組コンテンツを時間にとらわれずに複数個コピーすることができるようになり使い勝手
が向上する効果がある。また、記録媒体が複数個コピーの管理ができる記録媒体か複数個
コピーの管理ができない記録媒体かにより複数個コピーの可否を判断することにより、複
数個コピーの管理ができない記録媒体への複数個コピーの許可を避けることができ、番組
コンテンツの保護がより確実となる効果がある。
<LANを経由したコピー制御処理>
図20で説明したDTCP_descriptorを用いたLANを介してデジタル接続された記録媒
体に管理しているコピー数を保持したままダビングする場合の処理の具体例について説明
する。図21は、LANを介して記録装置をデジタル接続するシステム構成例を示したも
のである。
【0125】
ユーザ宅2101では、コンテンツ送信装置2102とコンテンツ受信装置2103が
有線LANのケーブルによりネットワークハブ2104にそれぞれ接続され、ネットワー
クハブ2104はルータ2105に接続される。ルータ 2105はモデムや光電変換器
などを介してインターネット2106へ接続される。
【0126】
LANにおけるネットワークプロトコルとしては世界標準のIP(Internet Protocol
)を使用し、上位のトランスポートプロトコルにはTCP(Transmission Control Proto
col)及びUDP(User Datagram Protocol)を、コンテンツの伝送には更に上位のアプ
リケーションプロトコルである、例えばRTP(Real−time Transport Protocol)やH
TTP(Hyper Text Tran sfer Protocol)、FTP(File Transfer Protocol)等が使
用される。尚、IPにはIPv4(Internet Protocol Version 4)とIPv6(Intern
et Protocol Version 6)ののバージョンが有るが、そのどちらかに限定されない。
【0127】
コンテンツ送信装置2102、及びコンテンツ受信装置2103、ルータ2105はそ
れぞれLAN上で自身を識別するIPアドレスを所有する。また各々のネットワーク通信
処理部のインターフェース部には48ビットのMAC(Media Access Control)アドレス
が与えられている。各装置へのIPアドレスの設定は、DHCP(Dynamic Host Configu
ration Protocol)により、例えばルータ2105をDHCPサーバとして動作させ、こ
こから各装置のIPアドレスを割り振るようにすれば良い。
【0128】
尚、図21ではユーザ宅2101内は各機器間を有線LAN接続としたが、無線アクセ
スポイントを使用した無線LAN等を用いても良い。また、ハブ2104とルータ21
05は一体型形態であっても良い。
【0129】
図21で説明したコンテンツ送信装置2102とコンテンツ受信装置2103には、例
えば図1及び図10において説明した受信装置3が利用できる。
【0130】
図22は、図10の受信装置3におけるネットワークインタフェース部106のLAN
に対応する場合の一構成例を示す。
【0131】
ネットワークインタフェース部106は、タイマー部2202、機器情報更新部220
3、機器情報格納部2204により構成される機器情報管理部2201、機器認証処理部
2205、暗号/復号処理部2206、通信処理部2207、デジタル入出力部2208
から構成される。各構成要素は、制御部114とバス部を介して接続されており、動作を
制御される。
【0132】
機器認証処理部2205は、例えばLANを介して著作権保護対象のコンテンツを転送
するために、通信処理部2207、デジタル入出力部2208を経由して他の機器との間
で特定の認証プロトコルに準拠して互いに正規に認定された機器であるかを認証し、コン
テンツの暗号/復号に使用する鍵を共有する。特定の認証プロトコルは、例えばDTCP
-IP方式などが用いられる。
【0133】
機器情報管理部2201は、機器認証処理部2205で認証が成功した機器に関する情
報を管理する。タイマー部2202は、機器認証処理部2205で認証相手の機器が宅内
に存在するか否かを確認する場合、あるいは後述の機器情報格納部2204に格納された
登録情報の有効期限を管理する場合に時間計測を行う。機器情報更新部2203は、後述
の機器情報格納部2204に保持した登録情報の有効期限を管理し、必要に応じて登録/
更新/削除を行う。機器情報格納部2204は、機器認証処理部2205で機器認証が成
功した場合に、認証相手の機器に関する情報を保持する。
【0134】
暗号/復号処理部2206は、LAN経由でデジタル入出力部2208を介して受信し
た送信装置により暗号処理が施されたコンテンツを、前記機器認証処理部2205で共有
した鍵を用いて復号し、受信パケットを解析した後セレクタ102へ出力する、或いは、
タイムスタンプ比較/出力部109、または分離・抽出部103から出力された放送受信
トランスポートパケットを受け前記機器認証処理部2205で共有した鍵を用いて暗号処
理が施され、ネットワークの伝送規格に準拠する送信パケットを生成する。これにより、
チューナ復号部101で受信した放送コンテンツそのものと内蔵記録媒体113或いはリ
ムーバブル記録媒体118に記録されているコンテンツのどちらも伝送できる。
【0135】
通信処理部2207は、デジタル入出力部2208を介してLANで接続した他の機器
との間でコンテンツや制御コマンドを送受信する。受信時の受信するコンテンツ、或いは
送信時の送信するコンテンツにはそのコンテンツの取り扱い方を示す”コピー可(Copy F
ree)”、”一世代の記録を許可(Copy One Generation)”、”コピー禁止(Copy Never
)”、”コピー不可(No More Copies)”などのコピー制御情報に加え、コピー許可個数
などのコピー制御情報も付加されている。
【0136】
デジタル入出力部2208は、LAN経由でコンテンツや制御コマンドを入出力する。
【0137】
機器情報格納部2204で格納する機器情報は、例えばテーブル形式で構成され、その
構成情報はテーブルの登録番号を示す登録ID、機器情報として各機器を一意に識別する
ための識別子を示す機器ID、及びネットワーク上における各機器のIPアドレスやMA
Cアドレス等を示すネットワークアドレス情報からなる。機器IDは、例えば、特定の認
証機関により生成され、各機器の製造時に予め不揮発メモリに保存される機器固有の情報
であるIEEE1394で使用するユニークIDやDTCPで使用するデバイスIDなど
であり、機器固有のユニークな値を持つ。
【0138】
図23は図21に示したシステム構成において、コンテンツ送信装置2102とコンテ
ンツ受信装置2103との間で実行する機器認証処理手順の一例である。ここでは、機器
認証処理のための情報の送受信プロトコルにはTCPを用い、相手方の装置への認証要求
とこれに対する認証応答等の各種情報が送信されるとこれに対する受信確認が相手方の装
置から返送され、これにより伝送エラーの検知が可能な通信路が確保される。尚、図23
においてはTCPによるコネクションの確立および破棄のためのデータ送受信については
TCPのルールに従って行えばよく、ここでは説明を省略する。
【0139】
最初に、コンテンツ受信装置2103側から認証要求を作成する。コンテンツ受信装置
2103の機器認証処理部は、認証要求に機器IDを含む機器固有の情報と、該情報に対
する証書を付して、通信処理部、デジタル入出力部を介してコンテンツ送信装置2102
へ送る(S2301)。
【0140】
コンテンツ送信装置2102の機器認証処理部は、デジタル入出力部、通信処理部を介
して認証要求を受け取りその受信確認をコンテンツ受信装置2103に送ると(S230
2)、コンテンツ送信装置2102の機器認証処理部は認証要求を作成し、コンテンツ受
信装置2103の場合と同様にコンテンツ送信装置2102の機器IDを含む機器固有の
情報とその証書を付して認証要求をコンテンツ受信装置3204に送る(S2303)。
【0141】
コンテンツ受信装置2103の機器認証処理部は、認証要求を受け取り、その受信確認
をコンテンツ送信装置2102へ送る(S2304)。
【0142】
次に、コンテンツ送信装置2102の機器認証処理部は、認証要求で受信した各情報を
検証し、鍵情報の生成に必要なパラメータを付した認証応答をコンテンツ受信装置210
3へ送る(S2305)。
【0143】
コンテンツ受信装置2103の機器認証処理部は、認証応答を受け取りその受信確認を
コンテンツ送信装置2102に送った(S2306)後、認証応答を作成し、コンテンツ
送信装置2102の場合と同様に鍵情報の生成に必要なパラメータを付した認証応答をコ
ンテンツ送信装置2102に送り(S2307)、必要なパラメータを用いてコンテンツ
送信装置2102と共通の認証鍵を生成する。
【0144】
コンテンツ送信装置2102の機器認証処理部は、認証応答を受け取りその受信確認を
コンテンツ受信装置2103に送り(S2308)、コンテンツ受信装置2103と同様
に、必要なパラメータを用いてコンテンツ受信装置2103と共通の認証鍵を生成する。
【0145】
ここまでの手順により、コンテンツ送信装置2102の機器認証処理部とコンテンツ受
信装置2103の機器認証処理部は、互いに共通の認証鍵が生成されて共有される。
【0146】
次に、コンテンツ送信装置2102は、コンテンツ受信装置2103が宅内に存在する
機器であるか確認するために、宅内確認の準備を行う旨をコンテンツ受信装置2103へ
送る(S2309)。
【0147】
コンテンツ受信装置2103の機器認証処理部は、宅内確認準備の通知を受け取り、そ
の受信確認をコンテンツ送信装置2102に送ると(S2310)、自分の側からの宅内
確認準備通知を作成し、コンテンツ送信装置2102へ送る(S2311)。
【0148】
コンテンツ送信装置2102の機器認証処理部は、宅内確認準備の通知を受け取り、そ
の受信確認をコンテンツ受信装置2103に送る(S2312)と、宅内確認に必要な情
報を付した宅内確認設定要求をコンテンツ受信装置2103に送る(S2313)。
【0149】
コンテンツ受信装置2103の機器認証処理部は、宅内確認設定要求を受け取り、宅内
確認に必要な準備を行い、その受信確認をコンテンツ送信装置2102に送る(S231
4)。
【0150】
受信確認を受け取ったコンテンツ送信装置2102の機器認証処理部は、機器情報管理
部内のタイマーを起動した後、コンテンツ受信装置2103が宅内に存在するか確認する
ための宅内確認実行要求をコンテンツ受信装置2103に送る(S2315)。
【0151】
コンテンツ受信装置2103の機器認証処理部は、宅内確認実行要求を受け取り、その
受信確認をコンテンツ送信装置2102に送る(S2316)。
【0152】
コンテンツ送信装置2102の機器認証処理部は、受信確認を受け取ると、タイマーを
停止し、宅内確認実行要求を発行してから受信確認を受け取るまでの計測値が所定の値を
超えていないことを確認する。計測値が所定の値以下の場合、コンテンツ受信装置210
3は宅内に存在し、個人的利用の範囲内に存在する機器であると判断し、宅内確認結果と
してコンテンツ受信装置2103へ送る(S2317)。
【0153】
一方、計測値が所定の値より大きい場合は、コンテンツ受信装置2103は宅外に存在
する可能性があると判断し、以降の処理を中断して機器認証処理を終了する。
【0154】
宅内確認結果を受け取ったコンテンツ受信装置2103の機器認証処理部は、受信確認
をコンテンツ送信装置2102に送る(S2318)と、コンテンツ送信装置2102の
機器認証処理部はコンテンツを暗号化する際に使用する交換鍵を生成し、認証鍵を用いて
交換鍵を暗号化し、該交換鍵を識別するためのIDと一緒にコンテンツ受信装置2103
に送る(S2319)。
【0155】
コンテンツ受信装置2103の機器認証処理部は、認証鍵を用いてコンテンツ送信装置
から送信された交換鍵を復号し、受信確認を送る(S2320)。
【0156】
コンテンツ送信装置2102の機器認証処理部は、受信確認を受け取ると、機器情報管
理部内の機器情報を格納するテーブルにコンテンツ受信装置2103に関する情報を登録
する(S2321)。
【0157】
以上の処理により、コンテンツ送信装置2102の機器認証処理部とコンテンツ受信装
置2103の機器認証処理部は、互いに共通の交換鍵を共有する。交換鍵は、ネットワー
ク伝送するコンテンツを暗号/復号するための共通鍵を生成するために使用する。尚、上
記認証鍵、交換鍵、共通鍵の生成には、周知の鍵生成/鍵交換アルゴリズムを利用するこ
とで問題ない。また、S2309とS2313の処理、S2317とS2319の処理を
それぞれ纏めて実行しても良い。
【0158】
以上、宅内でのコンテンツ転送を行う場合に、コンテンツ送信装置2102とコンテン
ツ受信装置2103の間で実行する機器認証処理手順について説明した。上記手順を実施
することにより、装置間で互いを正規に認定された機器であることを確認し、コンテンツ
の暗号/復号に使用する鍵を共有することができる。
【0159】
図24は、図20で説明したDTCP_descriptor情報を伝送コンテンツとは別のパケット
を用いて、HTTPプロトコルを利用してコンテンツを伝送する場合のデータ構造の一例
である。ここでは、トランスポート層プロトコルとしてTCPを用いるが、TCPヘッダ
は省略している。
【0160】
HTTPヘッダ2401、DTCP_descriptor情報伝送用パケット2410、コンテンツ
伝送用パケット2420から構成される。
【0161】
DTCP_descriptor情報伝送用パケット2410はDTCP_descriptor情報用ヘッダ部241
1とペイロード部(DTCP_descriptor情報)2412から構成される。コンテンツ伝送用
パケット2420はコンテンツ用ヘッダ部2421とペイロード部(コンテンツ)242
2から構成される。
【0162】
DTCP_descriptor情報用ヘッダ部2411とコンテンツ用ヘッダ部2421にはどちら
のヘッダ部であるのか簡単に検出できるように、例えば1ビットの識別情報がヘッダ部上
の固定位置に設定されている。つまり、この識別情報をチェックすることにより、DTCP_d
escriptor情報伝送用パケット2410であるかコンテンツ伝送用パケット2420であ
るかが簡単に識別できる。
【0163】
ペイロード部(DTCP_descriptor情報)2412には、機器認証処理において交換され
た交換鍵などの情報を元に暗号処理が施されたDTCP_descriptor情報を格納する。DTCP_de
scriptor情報には、図20に示した構成例のみでなく、複数のフォーマットの情報が同時
に含まれていても良い。
【0164】
DTCP_descriptor情報伝送用パケット2410は、以降のコンテンツのコピー制御情報
を示すものであり、少なくともコンテンツのコピー制御情報が変化する毎に、送信データ
に挿入する必要がある。
【0165】
ペイロード部(コンテンツ)2422には、機器認証処理において交換された交換鍵な
どの情報を元に暗号処理が施されたコンテンツを格納する。
【0166】
図24に示す形式で、同一のTCP及びHTTPセッション上で、且つ、共通の交換鍵
を元に生成した鍵で暗号処理を施してDTCP_descriptor情報とコンテンツを伝送すること
により、DTCP_descriptor情報の改ざんを防止するとともに、DTCP_descriptor情報とコン
テンツを一意に結びつけることが可能となる。また、HTTPプロトコルを利用せず、例
えばRTPプロトコルを利用してコンテンツを伝送する場合も、HTTPヘッ ダ240
1をRTPヘッダに置き換えることで、図24と同様の構成でコンテンツの伝送が可能で
ある。或いは、RTPパケット毎にDTCP_descriptor情報伝送用パケット2410とコン
テンツ伝送用パケット2420の両方を格納すれば、DTCP_descriptor情報を確実に伝送
することができる。
【0167】
図25はDTCP_descriptor情報を利用して、コピー制御情報にコピー許可個数を含むコ
ンテンツを伝送する場合の手順の一例である。
【0168】
最初に、コンテンツ送信装置2102とコンテンツ受信装置2103の間で伝送するコ
ンテンツを決定する(S2501)。ここで、コンテンツ選択までの手順には、コンテン
ツ受信装置2103におけるコンテンツ送信装置2102の発見、コンテンツ送信装置2
102によるコンテンツの提示、コンテンツ受信装置2103におけるコンテンツの選択
などの手順がある。或いは、コンテンツ送信装置2102におけるコンテンツ受信装置2
103の発見、コンテンツ送信装置2102によるコンテンツの提示、コンテンツ送信装
置2102におけるコンテンツの選択などの手順でも良い。これには、例えばDLNA(
Digital Living Network Alliance)などの技術を使用すれば実現可能である。
【0169】
次に、コンテンツ送信装置2102とコンテンツ受信装置2103の間で、図23で説
明した機器認証処理を実行する。機器認証処理が完了すると、コンテンツ受信装置210
3の制御部は、通信処理部を介して、HTTPのGETリクエスト等を用いてコンテンツ
送信装置2102にコンテンツ伝送要求を発行する(S2502)。
【0170】
コンテンツ送信装置2102の制御部は、要求されたコンテンツが伝送可能な場合、コ
ンテンツ受信装置2103にHTTPのレスポンスヘッダなどを用いて伝送が可能である
ことを示す受信確認を送信する(S2503)。
【0171】
次に、コンテンツ送信装置2102の暗号/復号処理部が、図24に示すフォーマット
でDTCP_descriptor情報伝送用パケットのヘッダ部と暗号処理を施したDTCP_descriptor情
報を含むペイロードから構成されるDTCP_descriptor情報伝送用パケットを送信する(S
2504)。
【0172】
続いて図24に示すフォーマットでコンテンツ伝送用パケットのヘッダ部と暗号処理を
施したコンテンツを含むペイロードから構成されるコンテンツ伝送用パケットを送信する
(S2505)。
【0173】
尚、S2502の前後にコンテンツ受信装置2103からコンテンツ送信装置2102
に対してDTCP_descriptor情報に基づく処理が可能か否かを問い合わせし、可能な場合の
みS2503の処理を実行するようにしても良い。LANに接続される全ての機器がDTCP
_descriptor情報に基づいた処理に対応できるとは限らないので、このようにすることで
、DTCP_descriptor情報に基づいた処理に対応できないことをなるべく早く検知すること
ができる。可能であればS2502の前が好ましい。
【0174】
なお、DTCP_descriptor情報のDTCP_CCIがコピーフリーを示している場合には、S25
04とS2505における暗号処理を行わなくてもよい。
【0175】
ここで、DTCP_descriptor情報は、伝送するコンテンツがチューナ復号部101で受信
した放送コンテンツそのものである場合には、上記で説明したようにPSI或いはSI情
報に含まれる情報(具体的には、コンテント利用記述子及びデジタルコピー制御記述子な
どのコピー制御情報)をそのまま或いは参照して設定される。伝送するコンテンツが内蔵
記録媒体113或いはリムーバブル記録媒体118に記録されているコンテンツの場合に
は、コンテンツ管理情報作成部119で作成した管理情報をそのまま或いは参照して設定
される。
【0176】
図25に示す手順でコンテンツを伝送することにより、DTCP_descriptor情報を含むコ
ンテンツを伝送することができる。
【0177】
以上により、有線または無線のLANを利用してコンテンツを伝送する際に、コピー許
可個数を含むコピー制御情報を伝送できる。
【0178】
次に、図25のS2501の処理で説明したコンテンツ送信装置2102とコンテンツ
受信装置2103の間で伝送するコンテンツを決定する、つまり、ユーザがコンテンツの
ダビング操作を実行する場合について説明する。
【0179】
ユーザが現在コンテンツ送信装置2102の記録媒体に記録されているコンテンツを確
認するために、例えば、コンテンツ受信装置2103からコンテンツ送信装置2102の
“録画番組一覧”を表示するためにコンテンツ受信装置2103のリモコン上のボタン、
或いはコンテンツ受信装置2103の画面に表示された選択ボタンをリモコンを用いて押
下すると、図26のような現在コンテンツ送信装置2102の記録媒体に記録 されてい
るコンテンツ一覧をコンテンツ受信装置2103の画面に表示する録画番組一覧2601
が表示される。
【0180】
2602は録画一覧を表示可能な記録媒体一覧を示しており、切り替え可能である。ま
た、2603に前記2602で選択された記録媒体に記録されているコンテンツの一部が
表示されている。この状態からユーザはリモコンなどを使用して所定の操作を行い、ダビ
ングしたいコンテンツを2603から選択し、ダビングメニューを起動する操作(例えば
、“ダビング”ボタン押下、メニューボタン押下してメニューを起動し、メニューから
「ダビング」を選択)を行うことにより、ダビングメニューが起動される。
【0181】
尚、ここではリモコンをメインに説明するが、リモコンに限定されない。また、操作を
受けて画面を表示する場合には、ユーザインタフェース部115で受けた操作入力を制御
部114が解析して、出力部116に画面を出力させるものとする。
【0182】
図27に、ダビングメニューの一例を示す。2701が表示用画面を示し、この例では
、上記図26で説明した操作で選択したダビングしたいコンテンツのコピー可能個数情報
が解析され(図27の場合9個)た場合である。ここではコンテンツのコピー可能個数情
報は1以上である。
【0183】
メニューには、コンテンツのコピー可能個数を示すメッセージ例2702と、ユーザが
コピーする個数を設定するダビング個数設定メニュー2703が表示されている。また、
コンテンツが”Copy free”の場合には、個数表示部分を”∞”、”unli mited”、”Fre
e”、”制限なし”等と表記して、無制限にコピー操作が行える旨の表示をしても良い。
【0184】
ダビング個数設定メニュー2703は、例えばユーザによるリモコン等の操作により、
いくつコンテンツをコピーするかをユーザが選択可能なメニューである。この例は、ユー
ザの操作により、コンテンツを3個分コピーするよう設定した例である。この入力は、リ
モコンの10キーを用いれば簡単にできる。ユーザは、コンテンツをコピーする数をリモ
コン等を使用して設定した後に、メニュー上の最終決定ボタン2704上の“決定”ボタ
ンを選択することにより、コピーが開始される。尚、リモコン等による操作がなくとも例
えば初期値として最大コピー可能個数(本図の場合9個)を自動的に設定して変更を許す
ようにしてもよい。
【0185】
このようにして、ユーザはコンテンツのコピー可能個数を確認しながら複数の記録媒体
に対していくつコピーを行うかを容易に設定可能であり、ユーザの利便性を図りつつ、コ
ンテンツの保護を図る効果がある。
【0186】
ユーザが複数の記録媒体に設定したコピー数の合計(以下ユーザ設定コピー数)が、コ
ンテンツのコピー可能個数より1大きい場合、画面に元のコンテンツが削除される旨の
注意通知が行われ、ユーザに対して“実行”“取消”の意思確認を行うようにしても良い
。コピー可能個数と同じ個数までのコピーを許し 、コピー可能個数を超えた場合にはコ
ピー不可のメッセージを表示してもよいが、コピー 可能個数より1大きい場合には、ム
ーブと合わせればコピー可能個+1個のダビングが可能となるためである。
【0187】
これにより、ユーザにコピー可能個数のコピーと、ムーブとをそれ ぞれ別の操作させ
る必要がなくなる。表示メッセージは、「最大コピー可能数+1までコピーを行うと、元
のコンテンツは削除されます」とのメッセージのほかに、「X個のコピーとムーブとを実
行します」のように通知してもよい。
【0188】
また、ユーザ設定コピー数がコンテンツのコピー可能個数より2以上大きい場合にはコ
ピー不可能な旨のエラーメッセージを表示し、ユーザに対して再入力を促すようにしても
良い。コピー可能個数とムーブとを合わせても、実行不可なためである。或いは、コピー
可能個数より2以上大きい数値が入力できないようにしても良い。
【0189】
図28に、ダビングメニューの他の例を示す。この例は、コピー可能個数が0個、或い
は一世代の記録を許可(Copy One Generation)のコンテンツを記録してこれ以上コピー
できない(No More Copies)となっているコンテンツをダビングする場合である。
2801が表示用画面を示し、この例では、上記図26で説明した操作で選択したダビン
グしたいコンテンツがムーブのみ可能である場合である。
【0190】
メニューには、コンテンツがムーブのみ可能であることを示すメッセージ例2802と
、ユーザがムーブするか否かを指定するメニュー2803が表示されている。この入力は
、リモコン等を用いて行われ、ユーザは、コンテンツをムーブするのであればメニュー上
のボタン上の“はい”ボタンを選択することにより、ムーブが開始される。ムーブを行わ
ない時には”いいえ”ボタンを選択することにより実行しない。
【0191】
このようにして、ユーザはコピー可能個数が0個、或いは一世代の記録を許可(Copy O
ne Generation)のコンテンツを記録してこれ以上コピーできない(No More Copies)と
なっているコンテンツをダビングする場合”はい”のみのボタン操作で容易に設定可能で
あり、ユーザの利便性を図りつつ、コンテンツの保護を図る効果がある。
【0192】
図25で説明した手順によりコンテンツ送信装置2102からDTCP_descriptor情報を
利用して、コピー制御情報にコピー許可個数を含むコンテンツが伝送され、コンテンツ受
信装置2103でこのコンテンツを受信した場合の処理について説明する。
【0193】
コンテンツ受信装置2103はコンテンツ送信装置2102からのコンテンツを受信し
、暗号/復号処理部がDTCP_descriptor情報伝送用パケットのヘッダ部を検出し、暗号化さ
れたDTCP_descriptor情報を復号し、制御部114を介してコンテンツ管理情報作成部1
19に渡される。その後、上記で説明したようにコンテンツ管理情報作成部119で管理
情報を作成する。また、暗号/復号処理部がコンテンツ伝送用パケットのヘッダ部を検出
し、暗号化したコンテンツを復号し、受信記録再生部10で処理可能な、例えばMPEG
-TS、或いはMPEG-PS等の形式に変換した後、セレクタ102へ出力する。この後
の記録処理は上記に述べた通りであるが、DTCP_descriptor情報のコピー制御情報に関係
する記録処理については次の通りである。
【0194】
図29の処理フローを用いて、DTCP_descriptor情報(特にDTCP_CCI、Copy_count_Mode
とCountの情報)のコピー制御情報に関係する記録処理の一例を説明する。
【0195】
まず、DTCP_CCIの情報が一世代の記録を許可(Copy One Generation)を示していた場
合(S2901のyes)、Copy_count_Mode情報が有効(S2902のyes)であれば、Cou
nt情報に指定されているコピー許可個数を設定しコンテンツを記録する(S2904)。
具体的には、コンテンツ管理情報作成部119により管理情報が作成されコピー世代制御
情報にはDTCP_CCIの情報が、コピー個数制御情報にはCountの情報情報が格納される。そ
して、書き込み部112がコンテンツ管理情報作成部119で作成された管理情報と、該
管理情報の中の鍵情報に基づいてコンテンツに暗号処理を施した暗号データとを内蔵記録
媒体113、或いはリムーバブル記録媒体118に記録する処理を行う。
【0196】
Copy_count_Mode情報が無効(S2902のno)であれば、これ以上コピーできない(N
o More Copies)としてコンテンツを記録する(S2905)。
【0197】
DTCP_CCIの情報が一世代の記録を許可(Copy One Generation)を示さない場合(S2
901のno)、DTCP_CCIの情報がコピー可(Copy Free)を示していた場合(S2903
のyes)には制限なしにコピー可としてコンテンツを記録する(S2906)。この時、E
PN情報がEPN Assertedコピーフリーであるか否かにより書き込み部112がコンテンツに
暗号処理を施すか否かとなる。
【0198】
DTCP_CCIの情報がコピー可(Copy Free)を示さない場合(S2903のno)には記録
しない(S2907)。
【0199】
このような手順でDTCP_CCI、Copy_count_ModeとCountの情報をコンテンツ送信側と受信
側で利用することにより適切なコピー制御を実施することができ、有線/無線LANを経
由してデジタル接続された記録装置に記録するときに、管理しているコピー可能個数を保
持したままダビングすることができ、ユーザの利便性を図りつつ、コンテンツの保護を図
る効果がある。
【0200】
図29の説明においては、DTCP_CCI、Copy_count_Mode、Countの情報の中でDTCP_CCI情
報を基準に処理を行う手順について説明したが、Copy_count_Modeを基準に処理を行うこ
とも可能である。この手順について図32の処理フローを用いてコピー制御情報に関係す
る記録処理の他の例を説明する。どちらの情報を基準に処理を行うかは、例えばDTCP
−IPの規格において規定されるのであればその規定された手順で処理すべきである。
【0201】
まず、Copy_count_Mode情報が有効を示していた場合(S3201のyes)であれば、Co
unt情報に指定されているコピー許可個数を設定しコンテンツを記録する(S3204)
。具体的には、コンテンツ管理情報作成部119により管理情報が作成されコピー世代制
御情報には一世代の記録を許可(Copy One Generation)が、コピー個数制御情報にはCou
ntの情報情報が格納される。そして、書き込み部112がコンテンツ管理情報作成部11
9で作成された管理情報と、該管理情報の中の鍵情報に基づいてコンテンツに暗号処理を
施した暗号データとを内蔵記録媒体113、或いはリムーバブル記録媒体118に記録す
る処理を行う。
【0202】
Copy_count_Mode情報が無効(S3201のno)でDTCP_CCIの情報が一世代の記録を許
可(Copy One Generation)を示している場合(S3202のyes)、これ以上コピーでき
ない(No More Copies)としてコンテンツを記録する(S3205)。
【0203】
DTCP_CCIの情報が一世代の記録を許可(Copy One Generation)を示さない場合(S3
202のno)、DTCP_CCIの情報がコピー可(Copy Free)を示していた場合(S3203
のyes)には制限なしにコピー可としてコンテンツを記録する(S3206)。この時、E
PN情報がEPN Assertedコピーフリーであるか否かにより書き込み部112がコンテンツに
暗号処理を施すか否かとなる。
【0204】
DTCP_CCIの情報がコピー可(Copy Free)を示さない場合(S3203のno)には記録
しない(S3207)。
【0205】
このような手順でDTCP_CCI、Copy_count_ModeとCountの情報をコンテンツ送信側と受信
側で利用することにより適切なコピー制御を実施することができ、有線/無線LANを経
由してデジタル接続された記録装置に記録するときに、管理しているコピー可能個数を保
持したままダビングすることができ、ユーザの利便性を図りつつ、コンテンツの保護を図
る効果がある。
【0206】
図34の処理フローを用いて、DTCP_descriptor情報(特にDTCP_CCI、Copy_count_Mode
とCountの情報)のコピー制御情報に関係する記録処理の他の例を説明する。
【0207】
まず、DTCP_CCIの情報が一世代の記録を許可(Copy One Generation)を示していた場
合(S3401のyes)、Copy_count_Mode情報が有効(S3402のyes)であれば、Cou
nt情報に指定されているコピー許可個数を設定しコンテンツを記録する(S3405)。
つまり、一世代の記録を許可(Copy One Generation)されているコンテンツが、Count情
報に指定されている個数分コピーが許可された状態で記録される。
【0208】
具体的には、コンテンツ管理情報作成部119により管理情報が作成されコピー世代制
御情報にはDTCP_CCIの情報が、コピー個数制御情報にはCountの情報情報が格納される。
そして、書き込み部112がコンテンツ管理情報作成部119で作成された管理情報と、
該管理情報の中の鍵情報に基づいてコンテンツに暗号処理を施した暗号データとを内蔵記
録媒体113、或いはリムーバブル記録媒体118に記録する処理を行う。
【0209】
Copy_count_Mode情報が無効(S3402のno)であれば、これ以上コピーできない(N
o More Copies)としてコンテンツを記録する(S3406)。
【0210】
DTCP_CCIの情報が一世代の記録を許可(Copy One Generation)を示さない場合(S3
401のno)、DTCP_CCIの情報がコピー可(Copy Free)を示し(S3403のyes)、Co
py_count_Mode情報が有効(S3404のyes)であれば、Count情報に指定されているコ
ピー許可個数を設定しコンテンツを記録する(S3407)。
【0211】
つまり、制限なしにコピー可(Copy Free)であるコンテンツが、Count情報に指定され
ている個数分コピーが許可された状態で記録される。Copy_count_Mode情報が無効(S3
404のno)であれば、制限なしにコピー可としてコンテンツを記録する(S3408)
。この時、EPN情報がEPN Assertedコピーフリーであるか否かにより書き込み部112が
コンテンツに暗号処理を施すか否かとなる。
【0212】
DTCP_CCIの情報がコピー可(Copy Free)を示さない場合(S3403のno)には記録
しない(S3409)。
【0213】
このような手順でDTCP_CCI、Copy_count_ModeとCountの情報をコンテンツ送信側と受信
側で利用することにより適切なコピー制御を実施することができる。そして、有線/無線
LANを経由してデジタル接続された記録装置に記録するときに、管理しているコピー可
能個数を保持したままダビングすることができ、ユーザの利便性を図りつつ、コンテンツ
の保護を図る効果がある。
【0214】
図34の説明においては、DTCP_CCI、Copy_count_Mode、Countの情報の中でDTCP_CCI情
報を基準に処理を行う手順について説明したが、Copy_count_Modeを基準に処理を行うこ
とも可能である。この手順について図36の処理フローを用いてコピー制御情報に関係す
る記録処理の他の例を説明する。どちらの情報を基準に処理を行うかは、例えばDTCP
−IPの規格において規定されるのであればその規定された手順で処理すべきである。
【0215】
まず、Copy_count_Mode情報が有効を示していた場合(S3601のyes)であり、DTCP
_CCIの情報が一世代の記録を許可(Copy One Generation)を示している(S3602のy
es)場合、Count情報に指定されているコピー許可個数を設定しコンテンツを記録する(
S3606)。つまり、一世代の記録を許可(Copy One Generation)されているコンテ
ンツが、Count情報に指定されている個数分コピーが許可された状態で記録される。
【0216】
具体的には、コンテンツ管理情報作成部119により管理情報が作成されコピー世代制
御情報には一世代の記録を許可(Copy One Generation)が、コピー個数制御情報にはCou
ntの情報情報が格納される。そして、書き込み部112がコンテンツ管理情報作成部11
9で作成された管理情報と、該管理情報の中の鍵情報に基づいてコンテンツに暗号処理を
施した暗号データとを内蔵記録媒体113、或いはリムーバブル記録媒体118に記録す
る処理を行う。
【0217】
DTCP_CCIの情報が一世代の記録を許可(Copy One Generation)を示さない(S360
2のno)場合、DTCP_CCIの情報がコピー可(Copy Free)を示していた(S3603のyes
)場合には、Count情報に指定されているコピー許可個数を設定しコンテンツを記録する
(S3607)。
【0218】
つまり、制限なしにコピー可(Copy Free)であるコンテンツが、Count情報に指定され
ている個数分コピーが許可された状態で記録される。DTCP_CCIの情報がコピー可(Copy F
ree)を示さない場合(S3603のno)には記録しない(S3608)。
【0219】
Copy_count_Mode情報が無効(S3601のno)でDTCP_CCIの情報が一世代の記録を許
可(Copy One Generation)を示している(S3604のyes)場合、これ以上コピーでき
ない(No More Copies)としてコンテンツを記録する(S3610)。
【0220】
DTCP_CCIの情報が一世代の記録を許可(Copy One Generation)を示さない場合(S3
604のno)、DTCP_CCIの情報がコピー可(Copy Free)を示していた(S3605のyes
)場合には制限なしにコピー可としてコンテンツを記録する(S3609)。この時、EP
N情報がEPN Assertedコピーフリーであるか否かにより書き込み部112がコンテンツに
暗号処理を施すか否かとなる。
【0221】
DTCP_CCIの情報がコピー可(Copy Free)を示さない(S3605のno)場合には記録
しない(S3608)。
【0222】
このような手順でDTCP_CCI、Copy_count_ModeとCountの情報をコンテンツ送信側と受信
側で利用することにより適切なコピー制御を実施することができ、有線/無線LANを経
由してデジタル接続された記録装置に記録するときに、管理しているコピー可能個数を保
持したままダビングすることができ、ユーザの利便性を図りつつ、コンテンツの保護を図
る効果がある。
【0223】
以上、DTCP_descriptor情報が図20で説明したの形式である場合のコピー制御情報に
関係する記録処理について説明したが、DTCP_descriptor情報が図30の形式の場合につ
いて次に説明する。
【0224】
図30は、図20のDTCP_descriptor情報でCopy_count_Mode情報が削除された場合の形
式を示している。図31の処理フローを用いて、図30で示したDTCP_descriptor情報(
特にDTCP_CCI、ountの情報)のコピー制御情報に関係する記録処理の一例を説明する。
【0225】
まず、DTCP_CCIの情報が一世代の記録を許可(Copy One Generation)を示していた場
合(S3101のyes)、Count情報が0ではない場合(S3102のyes)であれば、Cou
nt情報に指定されているコピー許可個数を設定しコンテンツを記録する(S3104)。
【0226】
具体的には、コンテンツ管理情報作成部119により管理情報が作成されコピー世代制
御情報にはDTCP_CCIの情報が、コピー個数制御情報にはCountの情報情報が格納される。
そして、書き込み部112がコンテンツ管理情報作成部119で作成された管理情報と、
該管理情報の中の鍵情報に基づいてコンテンツに暗号処理を施した暗号データとを内蔵記
録媒体113、或いはリムーバブル記録媒体118に記録する処理を行う。
【0227】
Count情報が0である(S3102のno)であれば、これ以上コピーできない(No More
Copies)としてコンテンツを記録する(S3105)。
【0228】
DTCP_CCIの情報が一世代の記録を許可(Copy One Generation)を示さない場合(S3
101のno)、DTCP_CCIの情報がコピー可(Copy Free)を示していた場合(S3103
のyes)には制限なしにコピー可としてコンテンツを記録する(S3106)。この時、E
PN情報がEPN Assertedコピーフリーであるか否かにより書き込み部112がコンテンツに
暗号処理を施すか否かとなる。
【0229】
DTCP_CCIの情報がコピー可(Copy Free)を示さない場合(S3103のno)には記録
しない(S3107)。
【0230】
このような手順でDTCP_CCIとCountの情報をコンテンツ送信側と受信側で利用すること
により適切なコピー制御を実施することができ、有線/無線LANを経由してデジタル接
続された記録装置に記録するときに、管理しているコピー可能個数を保持したままダビン
グすることができ、ユーザの利便性を図りつつ、コンテンツの保護を図る効果がある。
【0231】
図31の説明においては、DTCP_CCI、Countの情報の中でDTCP_CCI情報を基準に処理を
行う手順について説明したが、Countを基準に処理を行うことも可能である。この手順に
ついて図33の処理フローを用いてコピー制御情報に関係する記録処理の他の例を説明す
る。どちらの情報を基準に処理を行うかは、例えばDTCP−IPの規格において規定さ
れるのであればその規定された手順で処理すればよい。
【0232】
まず、Count情報が0ではない(S3301のyes)であれば、Count情報に指定されて
いるコピー許可個数を設定しコンテンツを記録する(S3304)。具体的には、コンテ
ンツ管理情報作成部119により管理情報が作成されコピー世代制御情報には一世代の記
録を許可(Copy One Generation)の情報が、コピー個数制御情報にはCountの情報情報が
格納される。そして、書き込み部112がコンテンツ管理情報作成部119で作成された
管理情報と、該管理情報の中の鍵情報に基づいてコンテンツに暗号処理を施した暗号デー
タとを内蔵記録媒体113、或いはリムーバブル記録媒体118に記録する処理を行う。
【0233】
Count情報が0を示している場合(S3302のno)、DTCP_CCIの情報が一世代の記録
を許可(Copy One Generation)を示していた場合(S3302のyes)であれば、これ以
上コピーできない(No More Copies)としてコンテンツを記録する(S3305)。
【0234】
DTCP_CCIの情報が一世代の記録を許可(Copy One Generation)を示さない場合(S3
302のno)、DTCP_CCIの情報がコピー可(Copy Free)を示していた場合(S3303
のyes)には制限なしにコピー可としてコンテンツを記録する(S3306)。この時、E
PN情報がEPN Assertedコピーフリーであるか否かにより書き込み部112がコンテンツに
暗号処理を施すか否かとなる。
【0235】
DTCP_CCIの情報がコピー可(Copy Free)を示さない場合(S3303のno)には記録
しない(S3307)。
【0236】
このような手順でDTCP_CCIとCountの情報をコンテンツ送信側と受信側で利用すること
により適切なコピー制御を実施することができ、有線/無線LANを経由してデジタル接
続された記録装置に記録するときに、管理しているコピー可能個数を保持したままダビン
グすることができ、ユーザの利便性を図りつつ、コンテンツの保護を図る効果がある。
【0237】
次に、図35の処理フローを用いて、図30で示したDTCP_descriptor情報(特にDTCP_
CCI、ountの情報)のコピー制御情報に関係する記録処理の他の例を説明する。
【0238】
まず、DTCP_CCIの情報が一世代の記録を許可(Copy One Generation)を示していた場
合(S3501のyes)、Count情報が0ではない(S3502のyes)であれば、Count情
報に指定されているコピー許可個数を設定しコンテンツを記録する(S3505)。つま
り、一世代の記録を許可(Copy One Generation)されているコンテンツが、Count情報に
指定されている個数分コピーが許可された状態で記録される。具体的には、コンテンツ管
理情報作成部119により管理情報が作成されコピー世代制御情報にはDTCP_CCIの情報が
、コピー個数制御情報にはCountの情報情報が格納される。
【0239】
そして、書き込み部112がコンテンツ管理情報作成部119で作成された管理情報と
、該管理情報の中の鍵情報に基づいてコンテンツに暗号処理を施した暗号データとを内蔵
記録媒体113、或いはリムーバブル記録媒体118に記録する処理を行う。
【0240】
Count情報が0(S3502のno)であれば、これ以上コピーできない(No More Copie
s)としてコンテンツを記録する(S3506)。
【0241】
DTCP_CCIの情報が一世代の記録を許可(Copy One Generation)を示さない場合(S3
501のno)、DTCP_CCIの情報がコピー可(Copy Free)を示していた(S3503のyes
)場合、Count情報が0ではない場合(S3504のyes)であれば、Count情報に指定さ
れているコピー許可個数を設定しコンテンツを記録する(S3507)。
【0242】
つまり、制限なしにコピー可(Copy Free)であるコンテンツが、Count情報に指定され
ている個数分コピーが許可された状態で記録される。Count情報が0(S3504のno)
であれば、制限なしにコピー可としてコンテンツを記録する(S3508)。この時、EP
N情報がEPN Assertedコピーフリーであるか否かにより書き込み部112がコンテンツに
暗号処理を施すか否かとなる。
【0243】
DTCP_CCIの情報がコピー可(Copy Free)を示さない場合(S3503のno)には記録
しない(S3509)。
【0244】
このような手順でDTCP_CCIとCountの情報をコンテンツ送信側と受信側で利用すること
により適切なコピー制御を実施することができる。そして、有線/無線LANを経由して
デジタル接続された記録装置に記録するときに、管理しているコピー可能個数を保持した
ままダビングすることができ、ユーザの利便性を図りつつ、コンテンツの保護を図る効果
がある。
【0245】
図35の説明においては、DTCP_CCI、Countの情報の中でDTCP_CCI情報を基準に処理を
行う手順について説明したが、Countを基準に処理を行うことも可能である。この手順に
ついて図37の処理フローを用いてコピー制御情報に関係する記録処理の他の例を説明す
る。どちらの情報を基準に処理を行うかは、例えばDTCP−IPの規格において規定さ
れるのであればその規定された手順で処理すべきである。
【0246】
まず、Count情報が0ではない(S3701のyes)であり、DTCP_CCIの情報が一世代の
記録を許可(Copy One Generation)を示している(S3702のyes)場合、Count情報
に指定されているコピー許可個数を設定しコンテンツを記録する(S3706)。つまり
、一世代の記録を許可(Copy One Generation)されているコンテンツが、Count情報に指
定されている個数分コピーが許可された状態で記録される。具体的には、コンテンツ管理
情報作成部119により管理情報が作成されコピー世代制御情報には一世代の記録を許可
(Copy One Generation)の情報が、コピー個数制御情報にはCountの情報情報が格納され
る。
【0247】
そして、書き込み部112がコンテンツ管理情報作成部119で作成された管理情報と
、該管理情報の中の鍵情報に基づいてコンテンツに暗号処理を施した暗号データとを内蔵
記録媒体113、或いはリムーバブル記録媒体118に記録する処理を行う。
【0248】
DTCP_CCIの情報が一世代の記録を許可(Copy One Generation)を示さない(S370
2のno)場合、DTCP_CCIの情報がコピー可(Copy Free)を示していた(S3703のyes
)場合には、Count情報に指定されているコピー許可個数を設定しコンテンツを記録する
(S3707)。
【0249】
つまり、コピー可(Copy Free)であるコンテンツが、Count情報に指定されている個数
分コピーが許可された状態で記録される。DTCP_CCIの情報がコピー可(Copy Free)を示
さない場合(S3703のno)には記録しない(S3708)。
【0250】
Count情報が0を示している場合(S3701のno)、DTCP_CCIの情報が一世代の記録
を許可(Copy One Generation)を示していた場合(S3704のyes)であれば、これ以
上コピーできない(No More Copies)としてコンテンツを記録する(S3710)。
【0251】
DTCP_CCIの情報が一世代の記録を許可(Copy One Generation)を示さない場合(S3
404のno)、DTCP_CCIの情報がコピー可(Copy Free)を示していた場合(S3705
のyes)には制限なしにコピー可としてコンテンツを記録する(S3709)。この時、E
PN情報がEPN Assertedコピーフリーであるか否かにより書き込み部112がコンテンツに
暗号処理を施すか否かとなる。
【0252】
DTCP_CCIの情報がコピー可(Copy Free)を示さない場合(S3705のno)には記録
しない(S3708)。
【0253】
このような手順でDTCP_CCIとCountの情報をコンテンツ送信側と受信側で利用すること
により適切なコピー制御を実施することがでる。すなわち、有線/無線LANを経由して
デジタル接続された記録装置に記録するときに、管理しているコピー可能個数を保持した
ままダビングすることができ、ユーザの利便性を図りつつ、コンテンツの保護を図る効果
がある。
【0254】
以上、図29、図31〜37を用いて受信装置における記録処理の例について説明した
が、この場合の送信装置においては、受信装置が上記記録処理を行うことができるようDT
CP_descriptor情報を設定する必要がある。つまり、送信装置側でコンテンツの著作権管
理を正しく行い、受信装置側の要求に基づいた正しいコピー制御情報を生成して受信装置
側に提供することである。
【0255】
以上の説明においては、送信装置と受信装置が1対1の場合であったが、送信装置1に
対して複数の受信装置が接続された場合には、次の処理を行う。
【0256】
つまり、ダビング開始前に各装置間の認証処理が完了しており、送受信装置間でコンテ
ンツの個数が管理できる状態であれば1対n(複数)のダビングを許可する。また、ダビ
ング開始後の受信装置追加は認めない。
【0257】
以上の説明において、デジタルコピー制御情報が「一世代のコピー可」の場合、「digi
tal_recording_control_mode」が’1’だと「個数制限コピー可」の対象であると判断し
、「digital_recording_control_mode」が’0’だと「個数制限コピー可」の対象でない
と判断すると説明したが、例えば放送局のシステムの都合に合わせて’0’と’1’との
判断を逆に設定するようにしてもよい。
【0258】
即ち、デジタルコピー制御情報が「一世代のコピー可」の場合、「digital_recording_
control_mode」が’0’だと「個数制限コピー可」の対象であると判断し、「digital_re
cording_control_mode」が’1’だと「個数制限コピー可」の対象でないと判断するよう
にしてもよい。同様に、その他の記述子が示す値の意味についても状況に応じて異なる設
定に変更してもよい。
【0259】
また、「digital_recording_control_mode」の値等、各記述子が示す値の意味は、規格
化されることにより一意に決められることが望ましい。
【0260】
また、コンテント利用記述子やデジタルコピー制御記述子の名称(‘digital_recordin
g_control_mode’や‘digital_recording_control_data’等)は、必ずしも実施例中の名
称である必要はなく、他の名称を採用してもよい。
【符号の説明】
【0261】
10…受信記録再生部
101…チューナ復号部
102…セレクタ
103…分離・抽出部
104…入力バッファ部
105…復号部
106…ネットワークインタフェース部
107…バッファ管理部
108…クロック再生部
109…タイムスタンプ比較/出力部
110…タイムスタンプ付加部
111…読み出し部
112…書き込み部
113…内蔵記録媒体
114…制御部
115…ユーザインタフェース部
116…出力部
117…固定クロック発生部
118…リムーバブル記録媒体
119…コンテンツ管理情報作成部
120…コンテンツ管理情報解析部
121…記録装置
122…記録装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
デジタルコンテンツ及び当該デジタルコンテンツの記録の制御に用いられる複数のコピ
ー制御情報を受信し、当該デジタルコンテンツを記録する記録制御方法であって、
前記受信したコピー制御情報の内の第1の情報が一世代のコピーのみ許可することを示
し、前記受信したコピー制御情報の内の第2の情報が前記受信したコピー制御情報の内の
第3の情報が有効であることを示しているときは、当該第3の情報が示すコピーを許可す
る個数までコピー可能な状態で前記デジタルコンテンツを記録し、
前記第1の情報が一世代のコピーのみ許可することを示し、前記第2の情報が前記第3
の情報が無効であることを示しているときは、コピーを禁止した状態で当該デジタルコン
テンツを記録する記録制御方法。
【請求項2】
デジタルコンテンツ及び当該デジタルコンテンツの記録を制御する複数のコピー制御情
報を受信する受信手段と、
前記受信手段で受信したデジタルコンテンツを記録する記録手段と、
前記コピー制御情報に基づいて前記記録手段を制御する記録制御手段とを備え、
前記記録制御手段は、前記コピー制御情報の内の第1の情報が一世代のコピーのみ許可
することを示し、前記コピー制御情報の内の第2の情報が前記コピー制御情報の内の第3
の情報が有効であることを示しているときは、当該第3の情報が示すコピーを許可する個
数までコピー可能な状態で前記デジタルコンテンツを記録するよう前記記録手段を制御し

前記第1の情報が一世代のコピーのみ許可することを示し、前記第2の情報が、前記第
3の情報が無効であることを示しているときは、前記デジタルコンテンツのコピーを禁止
した状態で記録するよう前記記録手段を制御する受信装置。
【請求項3】
前記コピー制御情報と前記デジタルコンテンツとは、当該デジタルコンテンツを送信す
る送信装置と前記受信装置との間で交換された交換鍵を元に生成された鍵で暗号化されて
送信装置から送信され、前記交換鍵を元に生成された鍵で復号されることを特徴とする請
求項2に記載の受信装置。
【請求項4】
デジタルコンテンツ及び当該デジタルコンテンツの記録の制御に用いられる複数のコピ
ー制御情報を受信し、当該デジタルコンテンツを記録する記録制御方法であって、
前記受信したコピー制御情報の内の第1の情報が一世代のコピーのみ許可することを示
し、前記受信したコピー制御情報の内の第2の情報がコピーを許可する個数を示している
ときは、を前記第2の情報が示すコピーを許可する個数までコピー可能な状態で前記デジ
タルコンテンツを記録する記録制御方法。
【請求項5】
デジタルコンテンツ及び当該デジタルコンテンツの記録の制御に用いられる複数のコピ
ー制御情報を受信する受信手段と、
前記受信手段で受信したデジタルコンテンツを記録する記録手段と、
前記複数のコピー制御情報に基づいて前記記録手段を制御する記録制御手段とを備え、
前記記録制御手段は、前記コピー制御情報の内の第1の情報が一世代のみコピー可を示
し、前記コピー制御情報の内の第2の情報がコピーを許可する個数を示しているときは、
前記第2の情報が示すコピーを許可する個数までコピー可能な状態で前記デジタルコンテ
ンツを記録するよう前記記録手段を制御する受信装置。
【請求項6】
前記コピー制御情報と前記デジタルコンテンツとは、当該デジタルコンテンツを送信す
る送信装置と前記受信装置との間で交換された交換鍵を元に生成された鍵で暗号化されて
前記送信装置から送信され、前記交換鍵を元に生成された鍵で復号されることを特徴とす
る請求項5に記載の受信装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【公開番号】特開2013−42511(P2013−42511A)
【公開日】平成25年2月28日(2013.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−203837(P2012−203837)
【出願日】平成24年9月18日(2012.9.18)
【分割の表示】特願2008−305847(P2008−305847)の分割
【原出願日】平成20年12月1日(2008.12.1)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.HDMI
【出願人】(509189444)日立コンシューマエレクトロニクス株式会社 (998)
【Fターム(参考)】