説明

コンテンツ配信システム

【課題】受信側が送信側よりも先に無線リンクを切断する確率を減らし、かつ受信側が送信側よりも先に無線リンクを切断する場合でも、送信側の無線リソースが無駄に消費されないコンテンツ配信システムを提供する。
【解決手段】コンテンツ受信端末1は、コンテンツ送信の要求メッセージを、ブロックの開始位置およびサイズが記述された複数のブロック送信要求で構成し、各ブロック送信要求およびその応答受信を繰り返し、最終的に全てのブロックを受信してコンテンツを再現する。コンテンツ受信端末1およびコンテンツ送信端末2は、それぞれ無線基地局3との間に確立される受信側無線リンクおよび送信側無線リンクを周期的に監視し、輻輳時にはブロック受信またはブロック送信を中断する。コンテンツ受信端末1がコンテンツ送信端末2に対して要求するブロックのサイズは、受信側無線リンクの輻輳状況に応じて適応的に変動する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線端末間でコンテンツを配信するコンテンツ配信システムに係り、特に、コンテンツを複数のブロックに分割し、複数回に分けて送信するコンテンツ配信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
データトラヒックのリアルタイム性の要求の程度に着目し、高いリアルタイム性を要求するデータトラヒックに高い優先順位を設定し、優先的に無線リソース(時間、周波数、電力)を割り当てる技術が特許文献1に開示されている。
【0003】
また、無線端末へコンテンツをダウンロードする際にスループットを常時測定し、スループットが基準値を下回った時点で無線リンクを切断し、所定の時間が経過した後にダウンロードを再開する技術が特許文献2に開示されている。この特許文献2には更に、無線端末からコンテンツをアップロードする際に、アップロードのために実現可能なスループット情報を基地局から受信し、スループットが基準値を下回った時点で無線リンクを切断し、所定の時間が経過した後にアップロードを再開する技術も開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−169363号公報
【特許文献2】特願2009−070456号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来のコンテンツ配信方式では、予めコンテンツの送信側と受信側とに無線リソースが割り当てられるので、無線リソースがコンテンツ配信に占有されてしまうという技術課題があった。また、従来のコンテンツ配信方式では、送信側は受信側がコンテンツを正常受信できているか否かにかかわらずコンテンツを送信し続けるので、例えば、受信側の無線リソースがコンテンツの受信中に不足して無線リンクが切断されてしまうと、それ以降は送信側の無線リソースが無駄なコンテンツ送信に消費され続けてしまうという技術課題があった。
【0006】
図7は、従来のコンテンツ配信方式の技術課題を示したシーケンスフローであり、コンテンツ受信端末が先に無線リンクを切断した場合、コンテンツ送信端末では、最大でコンテンツサイズ分の無線リソースが無駄に消費される可能性がある。
【0007】
本発明の目的は、上記した従来技術の課題を解決し、受信側が送信側よりも先に無線リンクを切断する確率を減らし、かつ受信側が送信側よりも先に無線リンクを切断する場合であっても、送信側の無線リソースが無駄に消費されないコンテンツ配信システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するために、本発明は、コンテンツ送信端末においてコンテンツが複数のブロックに分割され、コンテンツがブロック単位でコンテンツ受信端末へ複数回に分けて送信されるコンテンツ配信システムにおいて、以下のような手段を講じた点に特徴がある。
【0009】
(1)コンテンツ受信端末が、ブロックの開始位置およびサイズを決定する手段と、ブロックの開始位置およびサイズの記述されたブロック送信要求をコンテンツ送信端末へ送信する手段と、無線基地局との間に確立される受信側無線リンクを監視する手段と、ブロック送信要求に応答してコンテンツ送信端末から送信されるブロックを受信し、受信側無線リンクのスループットが所定の閾値を下回ると前記受信を中断する手段と、受信したブロックを結合してコンテンツを再現する手段とを具備し、コンテンツの未受信部分に対して前記ブロック送信要求およびブロック受信を繰り返すことを特徴とする。
【0010】
(2)コンテンツ受信端末において、ブロックの開始位置およびサイズを決定する手段は、直前のブロックが正常受信できていれば、次のブロック送信要求におけるブロックサイズを前記正常受信できたブロックのサイズよりも大きくすることを特徴とする。
【0011】
(3)コンテンツ受信端末において、ブロック送信要求を送信する手段は、ブロック受信中に受信側無線リンクのスループットが低下してブロック受信が中断されると、所定の上限回数に達するまでブロック送信要求を繰り返すことを特徴とする。
【0012】
(4)コンテンツ受信端末において、ブロックの開始位置およびサイズを決定する手段は、直前のブロック受信中に受信側無線リンクのスループットが低下してブロック受信が中断されると、次のブロック送信要求におけるブロックサイズを前記中断までに受信できたサイズ以下とすることを特徴とする。
【0013】
(5)コンテンツ受信端末において、ブロック送信要求の送信後、所定のタイムアウト時間内にブロック受信を開始できないとコンテンツ受信を終了することを特徴とする。
【0014】
(6)コンテンツ受信端末において、受信側無線リンクのスループットが閾値以上であるときのブロック受信が中断されると、所定のタイムアウト時間内にブロック受信が再開されなければコンテンツ受信を終了することを特徴とする。
【0015】
(7)コンテンツ送信端末が、コンテンツを記憶する手段と、コンテンツ受信端末から、ブロックの開始位置およびサイズが記述されたブロック送信要求を受信する手段と、コンテンツから、前記開始位置およびサイズで特定されるブロックを切り出す手段と、無線基地局との間に確立される送信側無線リンクを監視する手段と、ブロックをコンテンツ受信端末へ送信し、前記送信側無線リンクのスループットが所定の閾値を下回ると前記送信を中断する手段とを具備し、コンテンツの未送信部分に対するブロック送信要求に対して前記ブロック送信を繰り返すことを特徴とする。
【0016】
(8)コンテンツ送信端末において、ブロック送信の完了後、所定のタイムアウト時間内に次のブロック送信要求を受信できないとコンテンツ送信を終了することを特徴とする。
【0017】
(9)コンテンツ送信端末において、ブロックを送信する手段は、ブロック送信中に送信側無線リンクのスループットが閾値を下回ってブロック送信が中断されると、所定の上限回数に達するまで再送を繰り返すことを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、以下のような効果が達成される。
【0019】
(1)コンテンツが複数のブロックに分割され、コンテンツがブロック単位でコンテンツ受信端末へ複数回に分けて送信されるので、受信側の無線リソースが空いている時間帯のみを利用してサイズの大きなコンテンツでも受信できるようになる。
【0020】
(2)コンテンツ受信端末では、前回のブロック送信が正常終了していると、次に要求するブロックのサイズを大きくするので、無線リソースの空き時間を十分に利用したコンテンツ受信が可能になる。
【0021】
(3)コンテンツ受信端末では、受信側無線リンクのスループットが低下してブロック送信が中断されても、所定の上限回数まではブロック送信の要求が繰り返されるので、受信側無線リンクのスループットが改善されればコンテンツ受信を継続できるようになる。
【0022】
(4)コンテンツ受信端末では、前回のブロック送信が中断されていると、次に要求するブロックのサイズを前回受信できたブロックサイズ以下にするので、無線リソースの空き時間が短い場合も、この空き時間を有効に利用したコンテンツ受信が可能になる。
【0023】
(5)コンテンツ受信端末では、ブロック送信要求の送信後、所定のタイムアウト時間内にブロック受信を開始できないとコンテンツ受信を終了するので、例えば送信側の無線リソース不足が原因でブロック受信を開始できないような場合には、受信側の無線リソースを直ちに解放し、その有効利用を促進できるようになる。
【0024】
(6)コンテンツ受信端末では、受信側無線リンクのスループットが閾値以上であるときのブロック受信が中断されると、所定のタイムアウト時間内にブロック受信が再開されなければコンテンツ受信を終了するので、例えば送信側の無線リソース不足が原因でブロック受信が中断されたような場合には、受信側の無線リソースを直ちに解放し、その有効利用を促進できるようになる。
【0025】
(7)コンテンツが複数のブロックに分割され、コンテンツがブロック単位でコンテンツ受信端末へ複数回に分けて送信されるので、送信側の無線リソースが空いている時間帯のみを利用してサイズの大きなコンテンツでも送信できるようになる。
【0026】
(8)コンテンツ送信端末では、ブロック送信の完了後、所定のタイムアウト時間内に次のブロック送信要求を受信できないとコンテンツ送信を終了するので、例えば受信側の無線リソース不足が原因で次のブロック送信を開始できないような場合には、送信側の無線リソースを直ちに解放し、その有効利用を促進できるようになる。
【0027】
(9)コンテンツ送信端末では、ブロック送信中に送信側無線リンクのスループットが閾値を下回ってブロック送信が中断されると、所定の上限回数に達するまで再送を繰り返すので、送信側無線リンクのスループットが改善された時点で直ちに送信を再開できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明に係るコンテンツの配信方法を示したシーケンスフローである。
【図2】コンテンツ受信端末の主要部の構成を示した機能ブロック図である。
【図3】コンテンツ送信端末の主要部の構成を示した機能ブロック図である。
【図4】本発明の一実施形態の動作を示したシーケンスフローである。
【図5】コンテンツ受信端末の受信動作を示したフローチャートである。
【図6】コンテンツ送信端末の送信動作を示したフローチャートである。
【図7】従来のコンテンツ配信方式の問題点を説明するためのシーケンスフローである。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。図1は、本発明に係るコンテンツの配信方法を示したシーケンスフローであり、コンテンツ送信端末2においてコンテンツが複数のブロックに分割され、コンテンツがブロック単位でコンテンツ受信端末1へ複数回に分けて送信される。
【0030】
コンテンツ受信端末1は、コンテンツ送信の要求メッセージを、ブロックの開始位置およびサイズが記述された複数のブロック送信要求で構成する。そして、各ブロック送信要求およびその応答受信を繰り返し、最終的に全てのブロックを受信してコンテンツを再現する。コンテンツ受信端末1およびコンテンツ送信端末2は、それぞれ無線基地局3との間に確立される受信側無線リンクおよび送信側無線リンクを周期的に監視し、輻輳時にはブロック受信またはブロック送信を中断する。コンテンツ受信端末1がコンテンツ送信端末2に対して要求するブロックのサイズは、受信側無線リンクの輻輳状況に応じて適応的に変動する。
【0031】
図2は、前記コンテンツ受信端末1の主要部の構成を示した機能ブロック図である。要求ブロック決定部11は、要求するブロックの開始位置およびサイズを決定する。ブロック送信要求部12は、要求するコンテンツの識別ID(コンテンツID)、ならびにブロックの開始位置およびサイズの記述されたブロック送信要求をコンテンツ送信端末2へ送信する。受信側無線リンク監視部15は、無線基地局3との間に確立される受信側無線リンクL1のスループットを監視する。ブロック受信部13は、受信側無線リンクL1のスループットが所定の閾値を下回っていないときに、前記ブロック送信要求に応答してコンテンツ送信端末2から送信されるブロックを受信する。コンテンツ再現部14は、受信された各ブロックを結合してコンテンツを再現する。
【0032】
図3は、前記コンテンツ送信端末2の主要部の構成を示した機能ブロック図である。ブロック送信要求受信部21は、コンテンツ受信端末1から送信されるブロック送信要求を受信し、コンテンツIDならびにブロックの開始位置およびサイズを抽出する。ブロック切出部22は、コンテンツ記憶部25に記憶されているコンテンツから、前記抽出されたコンテンツID、開始位置およびサイズで指定されるブロックを切り出す。送信側無線リンク監視部24は、無線基地局3との間に確立される送信側無線リンクL2のスループットを監視する。ブロック送信部23は、前記送信側無線リンクL2のスループットが所定の閾値を下回っていないときに、前記切り出したブロックを前記コンテンツ受信端末1へ送信する。
【0033】
図4は、本発明の一実施形態に係るコンテンツ配信の手順を示したシーケンスフローであり、図5は、コンテンツ受信端末1の受信動作を示したフローチャートであり、図6は、コンテンツ送信端末2の送信動作を示したフローチャートである。
【0034】
コンテンツ受信端末1では、図5のステップS1において、前記要求ブロック決定部11により、送信を要求するブロックの開始位置およびサイズに初期値が設定される。ステップS2では、コンテンツIDと共にブロックの開始位置およびサイズの記述されたブロック送信要求が、前記ブロック送信要求部12からコンテンツ送信端末2へ送信される。ステップS3では監視タイマがスタートし、ステップS4では、コンテンツのブロック受信が開始されたか否かが判定される。
【0035】
ブロック受信の開始が検知されるとステップS5へ進み、受信側無線リンクL1のスループットが所定の閾値と改めて比較される。スループットが閾値を下回っていなければステップS6へ進み、今回のブロック受信が完了したか否かが判定される。完了していなければステップS5へ戻り、スループットが閾値を下回らない限りはブロック受信が継続される。
【0036】
今回のブロック受信が完了するとステップS7へ進み、全てのブロック受信すなわちコンテンツ受信が完了したか否かが判定される。最初は完了していないと判定されるのでステップS14へ進み、次に取得するブロックの開始位置およびサイズが更新される。ここでは、前回のブロック受信が正常終了しているので、開始位置として受信済みブロックの次の位置が設定され、ブロックサイズとして前回よりも大きなサイズが設定される。その後、当該処理はステップS2へ戻り、コンテンツIDと共に前記ブロックの開始位置およびサイズの記述された送信要求がコンテンツ送信端末2へ送信される。
【0037】
一方、ブロック受信の最中に、前記ステップS5において受信側無線リンクL1のスループットが閾値を下回ったと判定されると、ステップS10へ進んで受信側無線リンクL1が切断され、これによりブロック受信が中断される。ステップS11では、ブロック受信の中断回数が上限値と比較され、中断回数が上限値を超えていると、ステップS9へ進んで所定の終了処理が実行される。
【0038】
これに対して、中断回数が上限値以下であれば、ステップS12において中断回数を更新した後にステップS13へ進み、ここで所定時間だけ待機した後にステップS14へ進む。ステップS14では、次に取得するブロックの開始位置およびサイズが決定される。ここでは、前回のブロック受信が中断されているので、開始位置として中断前の開始位置が設定され、ブロックサイズとして、中断するまでに受信できたサイズ以下のサイズが設定される。その後、当該処理はステップS2へ戻り、コンテンツIDと共に前記ブロックの開始位置およびサイズの記述された送信開始要求がコンテンツ送信端末2へ送信される。
【0039】
このように、本実施形態では受信側無線リンクL1の輻輳状況に応じてブロックサイズが適応的に調整されるので、受信側無線リンクL1の輻輳が原因となってコンテンツ受信端末1が先に無線リンクを切断してしまう確率を減らすことができる。
【0040】
なお、前記ステップS4においてブロック受信を検知できず、ステップS8において監視タイマのタイムアウト判定がなされた場合も、前記ステップS9へ進んで所定の終了処理が実施される。
【0041】
さらに、図示は省略されているが、前記ステップS5において受信側無線リンクL1のスループットが閾値を下回っていないと判定された場合であっても、送信側無線リンクL2のスループットが低下しているために受信側でのブロック受信が中断してしまい、ブロック受信を完了できなくなる場合がある。そこで、本実施形態ではブロック受信が途中で中断した後、所定のタイムアウト時間内にブロック受信が再開されなければ、ステップS9へ進んで終了処理が実行される。
【0042】
コンテンツ送信端末2では、図6のステップS51において、前記コンテンツ受信端末1から送信されたブロック送信要求がブロック送信要求受信部21で受信されると、ステップS52では、当該要求メッセージに記述されているコンテンツID,ならびにブロックの開始位置およびサイズが抽出される。ステップS53では、前記コンテンツIDで特定されるコンテンツから前記開始位置およびサイズで指定されたブロックが前記ブロック切出部22により切り出され、ステップS54において、切り出されたブロックが前記ブロック送信部23により送信される。
【0043】
ステップS55では、前記送信側無線リンク監視部24において定期的に監視されている送信側無線リンクL2のスループットが所定の閾値と比較される。スループットが閾値を下回っていなければステップS56へ進み、今回のブロック送信が終了したか否かが判定される。このブロック送信は、ステップS55でスループットが閾値を下回ったと判定されない限りは継続される。
【0044】
今回のブロック送信が終了するとステップS57へ進み、コンテンツ送信が完了したか否かが判定される。最初は完了していないと判定されるのでステップS58へ進み、監視タイマがスタートする。ステップS59では、コンテンツの未送信部分に対する次のブロック送信要求が受信されたか否かが判定される。ブロック送信求が受信されると、前記ステップS52へ戻って上記の各処理が繰り返される。これに対して、次のブロック送信要求が受信される前に、ステップS60において前記監視タイマがタイムアウトすると、受信側無線リンクL1の輻輳によりブロック受信が中断されたとみなされ、ステップS61へ進んで所定の終了処理が実行される。
【0045】
一方、ブロック送信中に、前記ステップS55において、送信側無線リンクL2のスループットが閾値を下回ったと判定されると、ステップS62へ進んで送信側無線リンクL2が切断され、これによりブロック送信が中断される。ステップS63では、ブロックの再送回数が上限値を越えているか否かが判定される。越えていなければ再送回数を更新し、さらにステップS64において所定の期間だけ待機した後に前記ステップS54へ進み、前記中断したブロックの再送信が試みられる。
【符号の説明】
【0046】
1…コンテンツ受信端末,2…コンテンツ送信端末,3…無線基地局,11…要求ブロック決定部,12…ブロック送信要求部,13…ブロック受信部,14…コンテンツ再現部,15…受信側無線リンク監視部,21…ブロック送信要求受信部,22…ブロック切出部,23…ブロック送信部,24…送信側無線リンク監視部,25…コンテンツ記憶部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテンツ送信端末においてコンテンツが複数のブロックに分割され、コンテンツがブロック単位でコンテンツ受信端末へ複数回に分けて送信されるコンテンツ配信システムにおいて、
コンテンツ受信端末が、
ブロックの開始位置およびサイズを決定する手段と、
前記ブロックの開始位置およびサイズの記述されたブロック送信要求をコンテンツ送信端末へ送信する手段と、
無線基地局との間に確立される受信側無線リンクを監視する手段と、
前記ブロック送信要求に応答してコンテンツ送信端末から送信されるブロックを受信し、受信側無線リンクのスループットが所定の閾値を下回ると前記受信を中断する手段と、
前記受信したブロックを結合してコンテンツを再現する手段とを具備し、
コンテンツの未受信部分に対して前記ブロック送信要求およびブロック受信を繰り返すことを特徴とするコンテンツ配信システム。
【請求項2】
前記ブロックの開始位置およびサイズを決定する手段は、直前のブロックが正常受信できていれば、次のブロック送信要求におけるブロックサイズを前記正常受信できたブロックのサイズよりも大きくすることを特徴とする請求項1に記載のコンテンツ配信システム。
【請求項3】
前記ブロック送信要求を送信する手段は、ブロック受信中に受信側無線リンクのスループットが低下してブロック受信が中断されると、所定の上限回数に達するまでブロック送信要求を繰り返すことを特徴とする請求項1に記載のコンテンツ配信システム。
【請求項4】
前記ブロックの開始位置およびサイズを決定する手段は、直前のブロック受信中に受信側無線リンクのスループットが低下してブロック受信が中断されると、次のブロック送信要求におけるブロックサイズを前記中断までに受信できたサイズ以下とすることを特徴とする請求項3に記載のコンテンツ配信システム。
【請求項5】
前記ブロック送信要求の送信後、所定のタイムアウト時間内にブロック受信を開始できないとコンテンツ受信を終了することを特徴とする請求項1に記載のコンテンツ配信システム。
【請求項6】
受信側無線リンクのスループットが閾値以上であるときのブロック受信が中断されると、所定のタイムアウト時間内にブロック受信が再開されなければコンテンツ受信を終了することを特徴とする請求項1に記載のコンテンツ配信システム。
【請求項7】
コンテンツ送信端末においてコンテンツが複数のブロックに分割され、コンテンツがブロック単位でコンテンツ受信端末へ複数回に分けて送信されるコンテンツ配信システムにおいて、
前記コンテンツ送信端末が、
コンテンツを記憶する手段と、
コンテンツ受信端末から、ブロックの開始位置およびサイズが記述されたブロック送信要求を受信する手段と、
前記コンテンツから、前記開始位置およびサイズで特定されるブロックを切り出す手段と、
無線基地局との間に確立される送信側無線リンクを監視する手段と、
前記ブロックをコンテンツ受信端末へ送信し、前記送信側無線リンクのスループットが所定の閾値を下回ると前記送信を中断する手段とを具備し、
コンテンツの未送信部分に対するブロック送信要求に対して前記ブロック送信を繰り返すことを特徴とするコンテンツ配信システム。
【請求項8】
ブロック送信の完了後、所定のタイムアウト時間内に次のブロック送信要求を受信できないとコンテンツ送信を終了することを特徴とする請求項7に記載のコンテンツ配信システム。
【請求項9】
前記ブロックを送信する手段は、ブロック送信中に送信側無線リンクのスループットが閾値を下回ってブロック送信が中断されると、所定の上限回数に達するまで再送を繰り返すことを特徴とする請求項7に記載のコンテンツ配信システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−15273(P2011−15273A)
【公開日】平成23年1月20日(2011.1.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−158787(P2009−158787)
【出願日】平成21年7月3日(2009.7.3)
【出願人】(000208891)KDDI株式会社 (2,700)
【Fターム(参考)】