説明

コンデンサ装置

【課題】電流源に対して並列に接続される複数のコンデンサ素子を備えるコンデンサ装置において、複数のコンデンサ素子に流れる電流のバラツキを抑制する。
【解決手段】コンデンサ装置100は、交流電流源200に並列接続される8個のコンデンサ素子11〜18を備える。接続端子22から見て(j+1)番目(jは、1〜6)のコンデンサ素子と(j+2)番目のコンデンサ素子との間のバスバー20のインピーダンスを、接続端子22から見て1番目のコンデンサ素子11と2番目のコンデンサ素子12との間のバスバー20のインピーダンスZL11の(j+1)倍とし、接続端子32から見て(j+1)番目のコンデンサ素子と(j+2)番目のコンデンサ素子との間のバスバー30のインピーダンスは、接続端子32から見て1番目のコンデンサ素子18と2番目のコンデンサ素子17との間のバスバー30のインピーダンスZL72の(j+1)倍とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電流源に対して並列に接続される複数のコンデンサ素子を備えるコンデンサ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、電流源に対して並列に接続される複数のコンデンサ素子を備えるコンデンサ装置がある。このようなコンデンサ装置では、複数のコンデンサ素子に流れる電流にバラつきが生じて、一部のコンデンサ素子に過電流が流れると、その一部のコンデンサ素子の故障を招く。このため、複数のコンデンサ素子に流れる電流のバラつきを抑制することが求められる。そこで、例えば、下記特許文献1では、コンデンサ装置において、複数のコンデンサを等しい配線インダクタンスで並列接続し、且つ、上記並列接続の対角位置から入出力用各端子を導出して他回路に接続し、上記接続端子から見た各コンデンサの回路定数を均等にすることが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平9−320891号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記特許文献1に記載された技術では、共振電流の影響により、各コンデンサ素子に流れる電流にバラつきが生じることが分かった。
【0005】
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、電流源に対して並列に接続される複数のコンデンサ素子を備えるコンデンサ装置において、複数のコンデンサ素子に流れる電流のバラツキを抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
【0007】
[適用例1]コンデンサ装置であって、第1の電極および第2の電極をそれぞれ有するn個(nは、3以上の整数)のコンデンサ素子と、前記n個のコンデンサ素子の前記第1の電極がそれぞれ所定方向に互いに離間して接続された第1の導電部材と、前記n個のコンデンサ素子の前記第2の電極がそれぞれ所定方向に互いに離間して接続された第2の導電部材と、を備え、前記第1の導電部材は、前記n個のコンデンサ素子の離間方向についての一方の端部に、交流電流源に接続される第1の接続端子を有しており、前記第2の導電部材は、前記n個のコンデンサ素子の離間方向についての他方の端部に、前記交流電流源に接続される第2の接続端子を有しており、前記第1の接続端子から見てi番目(iは、1〜n)のコンデンサ素子と前記第1の接続端子との間の前記第1の導電部材のインピーダンスと、前記第2の接続端子から見てi番目のコンデンサ素子と前記第2の接続端子との間の前記第2の導電部材のインピーダンスとは、それぞれ、互いに等しく、前記第1の接続端子から見て(j+1)番目(jは、1〜(n−2))のコンデンサ素子と(j+2)番目のコンデンサ素子との間の前記第1の導電部材のインピーダンスは、前記第1の接続端子から見てj番目のコンデンサ素子と(j+1)番目のコンデンサ素子との間の前記第1の導電部材のインピーダンスよりも大きく、前記第2の接続端子から見て(j+1)番目のコンデンサ素子と(j+2)番目のコンデンサ素子との間の前記第2の導電部材のインピーダンスは、前記第2の接続端子から見てj番目のコンデンサ素子と(j+1)番目のコンデンサ素子との間の前記第2の導電部材のインピーダンスよりも大きい、コンデンサ装置。
【0008】
本願発明者は、適用例1のコンデンサ装置によって、各コンデンサ素子に流れる電流のバラつきを抑制することができることを見出した。なお、本適用例において、接続端子が設けられた導電部材の端部とは、n個のコンデンサ素子の離間方向(所定方向)について、接続端子よりも外側にコンデンサ素子が接続されていない、すなわち、コンデンサ素子間に接続端子が設けられていないことを意味しており、導電部材の最端部でなくてもよい。
【0009】
[適用例2]適用例1記載のコンデンサ装置であって、前記第1の接続端子から見て(j+1)番目のコンデンサ素子と(j+2)番目のコンデンサ素子との間の前記第1の導電部材のインピーダンスは、前記第1の接続端子から見て1番目のコンデンサ素子と2番目のコンデンサ素子との間の前記第1の導電部材のインピーダンスの(j+1)倍であり、前記第2の接続端子から見て(j+1)番目のコンデンサ素子と(j+2)番目のコンデンサ素子との間の前記第2の導電部材のインピーダンスは、前記第2の接続端子から見て1番目のコンデンサ素子と2番目のコンデンサ素子との間の前記第2の導電部材のインピーダンスの(j+1)倍である、コンデンサ装置。
【0010】
本願発明者は、適用例2のコンデンサ装置によって、各コンデンサ素子に流れる電流のバラつきを特に効果的に抑制することができることを見出した。
【0011】
[適用例3]適用例1または2記載のコンデンサ装置であって、前記n個のコンデンサ素子間における前記第1および第2の導電部材の幅、厚さ、長さの少なくとも1つが、それぞれ異なっている、コンデンサ装置。
【0012】
適用例3のコンデンサ装置によって、第1および第2の導電部材において、各コンデンサ素子間のインダクタンスをそれぞれ所望の値に変更し、各コンデンサ素子間のインピーダンスをそれぞれ所望の値に変更することができる。
【0013】
[適用例4]適用例1ないし3のいずれかに記載のコンデンサ装置であって、前記コンデンサ素子のインダクタンスは、前記第1および第2の導電部材のインダクタンスよりも十分に小さく、前記交流電流源は、前記第1および第2の導電部材のインピーダンスが前記コンデンサ素子のインピーダンスよりも十分に大きくなる周波数の交流電流を流す交流電流源である、コンデンサ装置。
【0014】
本願発明者は、適用例4のコンデンサ装置によって、各コンデンサ素子に流れる電流のバラつきを特に効果的に抑制することができることを見出した。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の一実施例としてのコンデンサ装置100の概略構成を示す説明図である。
【図2】コンデンサ装置100の回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態について、実施例に基づき説明する。
A.コンデンサ装置の構成:
図1は、本発明の一実施例としてのコンデンサ装置100の概略構成を示す説明図である。このコンデンサ装置100は、交流電流源200に対して並列に接続される複数のコンデンサ素子を備える。なお、本実施例では、コンデンサ素子の数を8個としたが、コンデンサ素子の数は、要求される蓄電容量に応じて、任意に設定可能である。
【0017】
図1(a)に示したように、コンデンサ装置100は、8個のコンデンサ素子11〜18と、バスバー20と、バスバー30とを備えている。そして、各コンデンサ素子11〜18の2つの電極(図示省略)は、それぞれ、バスバー20、および、バスバー30に、図示した横方向(x方向)に、間隔dずつ互いに離間して接続されている。そして、バスバー20の図示した左側の端部には、交流電流源200に接続される接続端子22が設けられている。また、バスバー30の図示した右側の端部には、交流電流源200に接続される接続端子32が設けられている。なお、本実施例では、バスバー20,30の厚さtは、互いに等しいものとした。
【0018】
図1(b)に、図1のy方向から見たバスバー20の平面図を示した。また、図1(c)に、図1のy方向から見たバスバー30の平面図を示した。図1(b)に示したように、バスバー20は、接続端子22側の端部を長辺とし、接続端子22と反対側の端部を短辺とする台形形状を有している。バスバー20における長辺の長さはW1であり、短辺の長さはW2である。また、図1(c)に示したように、バスバー30は、接続端子32側の端部を長辺とし、接続端子32の反対側の端部を短辺とする台形形状を有している。バスバー30における長辺の長さはW1であり、短辺の長さはW2である。本実施例のコンデンサ装置100では、バスバー20,30を上述した形状とすることによって、各コンデンサ素子間のバスバー20,30のインダクタンスがそれぞれ変更されている。
【0019】
B.バスバーのインピーダンス:
図2は、コンデンサ装置100の回路図である。このコンデンサ装置100において、コンデンサ素子11のインピーダンスZc1と、コンデンサ素子12のインピーダンスZc2と、コンデンサ素子13のインピーダンスZc3と、コンデンサ素子14のインピーダンスZc4と、コンデンサ素子15のインピーダンスZc5と、コンデンサ素子16のインピーダンスZc6と、コンデンサ素子17のインピーダンスZc7と、コンデンサ素子18のインピーダンスZc8とは、互いに等しい。なお、コンデンサ素子11〜18のインダクタンスは、それぞれ、バスバー20,30のインダクタンスよりも十分に小さい。また、交流電流源200は、バスバー20、および、バスバー30のインピーダンスが、各コンデンサ素子11〜18のインピーダンスZc1〜Zc8よりも十分に大きくなる周波数の交流電流を流す交流電流源である。
【0020】
バスバー20、および、バスバー30における図示した各部のインピーダンスの関係は、以下の通りである。
【0021】
すなわち、バスバー20において、接続端子22とコンデンサ素子11との間のインピーダンスZL+はZである。また、バスバー20において、コンデンサ素子11とコンデンサ素子12との間のインピーダンスZL11はZである。また、バスバー20において、コンデンサ素子12とコンデンサ素子13との間のインピーダンスZL21は2Zである。また、バスバー20において、コンデンサ素子13とコンデンサ素子14との間のインピーダンスZL31は3Zである。また、バスバー20において、コンデンサ素子14とコンデンサ素子15との間のインピーダンスZL41は4Zである。また、バスバー20において、コンデンサ素子15とコンデンサ素子16との間のインピーダンスZL51は5Zである。また、バスバー20において、コンデンサ素子16とコンデンサ素子17との間のインピーダンスZL61は6Zである。また、バスバー20において、コンデンサ素子17とコンデンサ素子18との間のインピーダンスZL71は7Zである。
【0022】
つまり、接続端子22から見て(j+1)番目(jは、1〜6)のコンデンサ素子と(j+2)番目のコンデンサ素子との間のバスバー20のインピーダンスは、接続端子22から見て1番目のコンデンサ素子11と2番目のコンデンサ素子12との間のバスバー20のインピーダンスZL11の(j+1)倍である。
【0023】
また、バスバー30において、コンデンサ素子11とコンデンサ素子12との間のインピーダンスZL12は7Zである。また、バスバー30において、コンデンサ素子12とコンデンサ素子13との間のインピーダンスZL22は6Zである。また、バスバー30において、コンデンサ素子13とコンデンサ素子14との間のインピーダンスZL32は5Zである。また、バスバー30において、コンデンサ素子14とコンデンサ素子15との間のインピーダンスZL42は4Zである。また、バスバー30において、コンデンサ素子15とコンデンサ素子16との間のインピーダンスZL52は3Zである。また、バスバー30において、コンデンサ素子16とコンデンサ素子17との間のインピーダンスZL62は2Zである。バスバー30において、コンデンサ素子17とコンデンサ素子18との間のインピーダンスZL72はZである。また、バスバー30において、コンデンサ素子18と接続端子32との間のインピーダンスZL−はZである。
【0024】
つまり、接続端子32から見て(j+1)番目のコンデンサ素子と(j+2)番目のコンデンサ素子との間のバスバー30のインピーダンスは、接続端子32から見て1番目のコンデンサ素子18と2番目のコンデンサ素子17との間のバスバー30のインピーダンスZL72の(j+1)倍である。
【0025】
また、接続端子22とコンデンサ素子11との間のバスバー20のインピーダンスZL+は、接続端子32とコンデンサ素子18との間のバスバー30のインピーダンスZL−と等しい。また、コンデンサ素子11とコンデンサ素子12との間のバスバー20のインピーダンスZL11は、コンデンサ素子18とコンデンサ素子17との間のバスバー30のインピーダンスZL72と等しい。また、コンデンサ素子12とコンデンサ素子13との間のバスバー20のインピーダンスZL21は、コンデンサ素子17とコンデンサ素子16との間のバスバー30のインピーダンスZL62と等しい。また、コンデンサ素子13とコンデンサ素子14との間のバスバー20のインピーダンスZL31は、コンデンサ素子16とコンデンサ素子15との間のバスバー30のインピーダンスZL52と等しい。また、コンデンサ素子14とコンデンサ素子15との間のバスバー20のインピーダンスZL41は、コンデンサ素子15とコンデンサ素子14との間のバスバー30のインピーダンスZL42と等しい。また、コンデンサ素子15とコンデンサ素子16との間のバスバー20のインピーダンスZL51は、コンデンサ素子14とコンデンサ素子13との間のバスバー30のインピーダンスZL32と等しい。また、コンデンサ素子16とコンデンサ素子17との間のバスバー20のインピーダンスZL61は、コンデンサ素子13とコンデンサ素子12との間のバスバー30のインピーダンスZL22と等しい。また、コンデンサ素子17とコンデンサ素子18との間のバスバー20のインピーダンスZL71は、コンデンサ素子12とコンデンサ素子11との間のバスバー30のインピーダンスZL12と等しい。
【0026】
つまり、接続端子22から見てi番目(iは、1〜8)のコンデンサ素子と接続端子22との間のバスバー20のインピーダンスをそれぞれZ(i)22とし、接続端子32から見てi番目のコンデンサ素子と接続端子32との間のバスバー30のインピーダンスをそれぞれZ(i)32としたときに、Z(i)22と、Z(i)32とは、それぞれ、互いに等しい。バスバー20,30における各インピーダンスを上述した関係とすることによって、接続端子22から各コンデンサ素子11〜18を経由して接続端子32に至るインピーダンスは、それぞれ等しくなっている。
【0027】
以上説明した本実施例のコンデンサ装置100によって、各コンデンサ素子11〜18に流れる電流のバラつきを抑制することができる。なお、このことは、本願発明者によって、解析的、および、実験的に見出された。
【0028】
C.変形例:
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこのような実施の形態になんら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において種々なる態様での実施が可能である。例えば、以下のような変形が可能である。
【0029】
C1.変形例1:
上記実施例では、各コンデンサ素子11〜18間のバスバー20,30の幅をそれぞれ変更することによって、コンデンサ素子11〜18間のインダクタンスをそれぞれ変更し、インピーダンスをそれぞれ変更するものとしたが、本発明は、これに限られない。各コンデンサ素子11〜18間のバスバー20,30の厚さや、各コンデンサ素子11〜18間の距離をそれぞれ変更することによって、各コンデンサ素子11〜18間のインダクタンスをそれぞれ変更し、インピーダンスをそれぞれ変更するようにしてもよい。つまり、各コンデンサ素子11〜18間のバスバー20,30の幅と、厚さと、距離とのうちの少なくとも1つをそれぞれ変更することによって、インピーダンスをそれぞれ変更するようにすればよい。こうすることによって、バスバー20,30において、各コンデンサ素子11〜18間のインダクタンスをそれぞれ所望の値に変更し、各コンデンサ素子11〜18間のインピーダンスをそれぞれ所望の値に変更することができる。
【0030】
C2.変形例2:
上記実施例では、コンデンサ素子11〜18は、バスバー20,30に接続されるものとしたが、本発明は、これに限られない。バスバー20,30の代わりに、例えば、プリント基板に設けられた金属箔(配線)等、他の導電部材を用いるようにしてもよい。
【0031】
C3.変形例3:
上記実施例では、交流電流源200は、バスバー20、および、バスバー30のインピーダンスが、各コンデンサ素子11〜18のインピーダンスZc1〜Zc8よりも十分に大きくなる周波数の交流電流を流す交流電流源であるものとしたが、本発明はこれに限られない。コンデンサ装置100を他の周波数の交流電流を流す交流電流源に接続するようにしてもよい。
【0032】
C4.変形例4:
上記実施例では、接続端子22から見て(j+1)番目(jは、1〜6)のコンデンサ素子と(j+2)番目のコンデンサ素子との間のバスバー20のインピーダンスは、接続端子22から見て1番目のコンデンサ素子11と2番目のコンデンサ素子12との間のバスバー20のインピーダンスZL11の(j+1)倍であり、接続端子32から見て(j+1)番目のコンデンサ素子と(j+2)番目のコンデンサ素子との間のバスバー30のインピーダンスは、接続端子32から見て1番目のコンデンサ素子18と2番目のコンデンサ素子17との間のバスバー30のインピーダンスZL72の(j+1)倍であるものとしたが、本発明は、これに限られない。
【0033】
接続端子22と接続端子22から見てi番目(iは、1〜8)のコンデンサ素子との間のバスバー20のインピーダンスと、接続端子32と接続端子32から見てi番目のコンデンサ素子との間のバスバー30のインピーダンスとが、それぞれ、互いに等しく、接続端子22から見て(j+1)番目(jは、1〜6)のコンデンサ素子と(j+2)番目のコンデンサ素子との間の20のインピーダンスが、接続端子22から見てj番目のコンデンサ素子と(j+1)番目のコンデンサ素子との間のバスバー20のインピーダンスよりも大きく、接続端子32から見て(j+1)番目のコンデンサ素子と(j+2)番目のコンデンサ素子との間のバスバー30のインピーダンスが、接続端子32から見てj番目のコンデンサ素子と(j+1)番目のコンデンサ素子との間の30のインピーダンスよりも大きくなるようにしてもよい。
【0034】
例えば、図2に示した構成において、ZL11:ZL21:ZL31:ZL41:ZL51:ZL61:ZL71=ZL72:ZL62:ZL52:ZL42:ZL32:ZL22:ZL12=1/7:1/6:1/5:1/4:1/3:1/2:1としてもよい。また、ZL11:ZL21:ZL31:ZL41:ZL51:ZL61:ZL71=ZL72:ZL62:ZL52:ZL42:ZL32:ZL22:ZL12=1:k2:k3:k4:k5:k6:k7(kは、1以上の数)としてもよい。
【符号の説明】
【0035】
100…コンデンサ装置
11〜18…コンデンサ素子
20…バスバー
22…接続端子
30…バスバー
32…接続端子
200…交流電流源

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンデンサ装置であって、
第1の電極および第2の電極をそれぞれ有するn個(nは、3以上の整数)のコンデンサ素子と、
前記n個のコンデンサ素子の前記第1の電極がそれぞれ所定方向に互いに離間して接続された第1の導電部材と、
前記n個のコンデンサ素子の前記第2の電極がそれぞれ所定方向に互いに離間して接続された第2の導電部材と、を備え、
前記第1の導電部材は、前記n個のコンデンサ素子の離間方向についての一方の端部に、交流電流源に接続される第1の接続端子を有しており、
前記第2の導電部材は、前記n個のコンデンサ素子の離間方向についての他方の端部に、前記交流電流源に接続される第2の接続端子を有しており、
前記第1の接続端子から見てi番目(iは、1〜n)のコンデンサ素子と前記第1の接続端子との間の前記第1の導電部材のインピーダンスと、前記第2の接続端子から見てi番目のコンデンサ素子と前記第2の接続端子との間の前記第2の導電部材のインピーダンスとは、それぞれ、互いに等しく、
前記第1の接続端子から見て(j+1)番目(jは、1〜(n−2))のコンデンサ素子と(j+2)番目のコンデンサ素子との間の前記第1の導電部材のインピーダンスは、前記第1の接続端子から見てj番目のコンデンサ素子と(j+1)番目のコンデンサ素子との間の前記第1の導電部材のインピーダンスよりも大きく、
前記第2の接続端子から見て(j+1)番目のコンデンサ素子と(j+2)番目のコンデンサ素子との間の前記第2の導電部材のインピーダンスは、前記第2の接続端子から見てj番目のコンデンサ素子と(j+1)番目のコンデンサ素子との間の前記第2の導電部材のインピーダンスよりも大きい、
コンデンサ装置。
【請求項2】
請求項1記載のコンデンサ装置であって、
前記第1の接続端子から見て(j+1)番目のコンデンサ素子と(j+2)番目のコンデンサ素子との間の前記第1の導電部材のインピーダンスは、前記第1の接続端子から見て1番目のコンデンサ素子と2番目のコンデンサ素子との間の前記第1の導電部材のインピーダンスの(j+1)倍であり、
前記第2の接続端子から見て(j+1)番目のコンデンサ素子と(j+2)番目のコンデンサ素子との間の前記第2の導電部材のインピーダンスは、前記第2の接続端子から見て1番目のコンデンサ素子と2番目のコンデンサ素子との間の前記第2の導電部材のインピーダンスの(j+1)倍である、
コンデンサ装置。
【請求項3】
請求項1または2記載のコンデンサ装置であって、
前記n個のコンデンサ素子間における前記第1および第2の導電部材の幅、厚さ、長さの少なくとも1つが、それぞれ異なっている、
コンデンサ装置。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれかに記載のコンデンサ装置であって、
前記コンデンサ素子のインダクタンスは、前記第1および第2の導電部材のインダクタンスよりも十分に小さく、
前記交流電流源は、前記第1および第2の導電部材のインピーダンスが前記コンデンサ素子のインピーダンスよりも十分に大きくなる周波数の交流電流を流す交流電流源である、
コンデンサ装置。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2011−35027(P2011−35027A)
【公開日】平成23年2月17日(2011.2.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−177450(P2009−177450)
【出願日】平成21年7月30日(2009.7.30)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】