説明

コンデンサ

【課題】外部引出端子を高トルクで締結しても、接続部材に局所的に大きな応力が生じるのを防ぎ、接続部材の位置ずれや破損を防止することのできるコンデンサを提供する。
【解決手段】コンデンサ1は、コンデンサ素子2と、開口部を有し、該素子2が収納されるケース3とを備え、ネジ部50bを有する外部引出端子50と締結されて、外部引出端子50と接続される。コンデンサ1は、コンデンサ素子2の両電極部2aのうち少なくとも一方と導通する接続部材10と、接続部材10と係合し、外部引出端子50のネジ部50bと締結されるネジ締結部材7とを備え、ケース3の開口部周囲のケース側壁には外部引出端子50のネジ部50bの軸方向に沿って孔部3cが形成され、ネジ締結部材7は孔部3cに埋め込まれた状態で接続部材10と係合し、接続部材10が前記ケース側壁に接した状態でケース3に固定される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネジ部を有する外部引出端子と締結されて、該外部引出端子と接続される接続部材を備えたコンデンサに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、コンデンサ素子と、このコンデンサ素子を収納するケースと、コンデンサ素子の電極部に接続され、その一部がケースの開口部から外部に引き出された接続部材とを備えた構成のコンデンサが知られている(例えば、特許文献1、2参照)。
ここで、接続部材のケース開口部から引き出された部分は、ボルトやナットによって外部引出端子に接続される。特許文献1、2記載のコンデンサでは、ケース内に樹脂が充填されている。
【0003】
特許文献1の接続部材は、充填樹脂の表面から垂直方向に突出している。この突出部分には、貫通孔が形成されており、この貫通孔を貫通するボルト等のネジ部材によって、外部引出端子と接続される。
【0004】
また、特許文献2の接続部材は、充填樹脂の表面から垂直方向に突出した部分の先端部が、折り曲げられて、ケースの開口部周縁部と略平行に延伸している。また、ケースの開口部周縁部には、雌ネジ部(ナット)が設けられており、この雌ネジ部に螺合されるボルトによって、上述のケース開口部周縁部と略平行に延伸する部分は、外部引出端子と接続される。なお、雌ネジ部は、その大部分がケースの開口部周縁部に埋設されて、一部が開口部周縁部の表面から突出している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−186640号公報
【特許文献2】特開2005−109309号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1、2のコンデンサの場合、接続部材と外部引出端子とをボルトにより接続した際、接続部材はボルト頭部またはナットに押し付けられ、局所的に大きな力が作用するため、接続部材が破損する場合がある。
また、接続部材はケースに固定されていないため、ボルトを締める際に、位置ずれしやすい。そのため、特許文献1、2記載のコンデンサのように、ケース内に樹脂が充填されている場合には、充填樹脂にクラックが生じる場合がある。
車載用コンデンサなど振動が生じる環境下で使用されるコンデンサにおいては、振動によるボルト緩みを防止するためにボルトの締結強度を高くしているため、上述したような問題が特に起こりやすい。
【0007】
そこで、本発明は、外部引出端子を高トルクで締結しても、接続部材に局所的に大きな応力が生じるのを防ぎ、接続部材の位置ずれや破損を防止することのできるコンデンサを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明によるコンデンサは、コンデンサ素子と、開口部を有し、前記コンデンサ素子が収納されるケースとを備え、ネジ部を有する外部引出端子と締結されることで、前記外部引出端子と接続されるコンデンサにおいて、前記コンデンサ素子の両電極部のうち少なくとも一方と導通するとともに、前記外部引出端子と導通する接続部材と、前記接続部材と係合し、前記外部引出端子のネジ部と締結されるネジ締結部材とを備え、前記ケース開口部周囲のケース側壁には前記外部引出端子のネジ部軸方向に沿って孔部が形成され、前記ネジ締結部材は前記孔部に埋め込まれた状態で前記接続部材と係合し、前記接続部材が前記ケース側壁に接した状態で前記ケースに固定されることを特徴とする。
【0009】
このように構成された発明では、ネジ締結部材がネジ部を有する外部引出端子と締結される。このとき、ネジ締結部材は、外部引出端子と締結される際に外力を受けるが、ネジ締結部材はケース側壁に外部引出端子のネジ部軸方向に沿って形成された孔部に埋め込まれてケースに固定されているので、ネジ締結部材が受ける力は、ネジ締結部材全体とケースとに分散される。そのため、ネジ締結部材がケースに固定されていない場合と比較して、高トルクで締結してもズレが生じにくく、ネジ締結部材が破損しにくい。
そして、接続部材はコンデンサ素子の両電極部のうち少なくとも一方と導通し、ケース側壁に接した状態で外部引出端子およびネジ締結部材と係合している。このように、接続部材とネジ締結部材とは係合されることによって、隙間なく密着した状態でケースに固定されている。このため、接続部材は、コンデンサ素子の電極部と外部引出端子との間の導通をとりながらも、外部引出端子が締結される際に接続部材に大きな外力が局所的に作用するのを抑制することができる。よって、外部引出端子を高トルクで締結しても、接続部材が位置ずれしたり、破損するのを防止することができる。
なお、外部引出端子のネジ部とは、雄ネジと雌ネジの両方を含むものである。
【0010】
ここで、接続部材が板状部材からなり、板状部材の表面のうちケース側壁を臨む面の全体がケース側壁に接した状態でケースに固定されていることが好ましい。この構成によれば、接続部材に加わる外力がケースに効率よく分散され、接続部材の位置ずれや破損を効果的に防止することができる。
【0011】
また、ケースが樹脂で形成され、接続部材とネジ締結部材とがケースに一体化してインサート成型されていると、接続部材とネジ締結部材をケースに接着剤等で固定する必要がなく、製造工程を簡略化することができる。
【0012】
また、接続部材は、ネジ締結部材と係合する箇所とは異なる箇所において、ネジ部材によって前記ケースに固定されていることにより、接続部材をケースにさらに強固に固定することができる。
【0013】
さらに、外部引出端子のネジ部軸方向とネジ部材の軸方向とが直交していることが好ましい。この構成によれば、外部引出端子を締結させる際における接続部材の位置ずれや破損を効果的に防止することができる。
【0014】
また、コンデンサ素子の両電極部のうち一方が接地部材を介して接地され、接地部材はケース外部に露出する露出面を有し、該露出面を介して前記ケース内部で生じた熱をケース外部雰囲気に放熱させてもよい。
この構成によれば、コンデンサ素子の温度上昇による性能劣化を抑制し、高温環境下における信頼性を大幅に向上することができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明のコンデンサによると、外部引出端子を高トルクで締結しても、接続部材に局所的に大きな力が作用するのを防止することができ、接続部材の破損や位置ずれを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の実施形態に係るコンデンサの6面図のうち左側面図を除く図である。
【図2】本発明の実施形態に係るコンデンサの斜視図である。
【図3】図1(a)のIII−III線断面図である。
【図4】(a)はコンデンサ素子の正面図であって、(b)はコンデンサ素子の側面図である。
【図5】コンデンサの使用状態の一例を示す回路図である。
【図6】本発明の他の実施形態のコンデンサ素子を示す図であって、図4に相当する図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
次に、本発明の実施の形態について説明する。
本実施形態のコンデンサ1は、例えばノイズ防止用のコンデンサであって、接地されて使用される。
図1〜3に示すように、コンデンサ1は、2つのコンデンサ素子2と、2つのコンデンサ素子2が収納される樹脂製のケース3と、2つの接続部材10と、2つのインサートナット(ネジ締結部材)7と、接地部材20と、ケース3の内部の隙間に充填される充填樹脂4とを備えている。
【0018】
2つのコンデンサ素子2は、同じ構成である。図4に示すように、コンデンサ素子2は、2枚の金属化フィルムを巻回して、断面小判形の柱状に形成し、その両端面に金属溶射によってメタリコン電極部2aを形成したものである。
金属化フィルムは、ポリプロピレン(PP)等の誘電体フィルムの少なくとも片面に、アルミニウムや亜鉛等の金属蒸着により電極を形成したものである。
【0019】
メタリコン電極部2aには、リード線5が溶接またははんだ付けにより接合され、リード線5の先端には、圧着端子6が圧着により接続されている。リード線5と圧着端子6とによりメタリコン電極部2aと接続部材10とが導通する。
本実施形態では、圧着端子6として、丸形(リング状)のものを用いているが、Y形(先開型)の圧着端子6を用いてもよい。
【0020】
ケース3は、外形が直方体状であって、その一面に開口部を有する。
ケース3は、絶縁性を有する樹脂材料で形成されている。具体的には、PPS(ポリフェニレンサルファイド)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)等で形成されている。
図2および図3に示すように、ケース3側壁の底面側(開口側と反対側)の板厚は、開口側の板厚よりも厚くなっており、これにより、ケース3の内部には段差面が形成されている。この段差面を開口面3aとする。
開口面3aには、4つのネジ孔3bが形成されている。ネジ孔3bを形成する代わりに、ケース3にインサートナットを埋設してもよい。
また、ケース3側壁の外面の、接続部材10の外部接続部12(後述)が配置される位置には、孔部3cが形成され、この孔部3cにはインサートナット(ネジ締結部材)7が埋設固定されている。孔部3cは外部引出端子50(後述)のネジ部軸方向に沿って形成されている。
【0021】
2つの接続部材10は、互いに同じ形状であって、ケース3にインサート成型によって一体化して設けられている。接続部材10は、銅などの金属材料で形成されている。
図2および図3に示すように、接続部材10は、L字形の板状に形成されており、素子側接続部11と、素子側接続部11に直交する外部接続部12とを有する。
【0022】
素子側接続部11は、ケース3の開口面3aに沿って配置され、固定されている。
素子側接続部11には貫通孔11aが形成されている。
素子側接続部11の貫通孔11aと圧着端子6の孔とを貫通し、ネジ孔3bに螺合されるボルト(ネジ部材)8によって、素子側接続部11と圧着端子6とが接続されている。
【0023】
外部接続部12は、ケース3の外側面に沿って配置され、固定されている。すなわち、接続部材10の表面のうち、ケース3側壁を臨む面の全体がケース3側壁に接した状態で、接続部材10がケース3に固定されている。上述したように素子側接続部11はケース3の内部に配置されているため、接続部材10は、素子側接続部11と外部接続部12との連結部を境として素子側接続部11において、ケース3に固定されている。
2つの接続部材10の外部接続部12は、ケース3の外側面のうちの同一平面上に隣接して配置されている。
外部接続部12には貫通孔12aが形成されている。
図3に示すように、貫通孔12aには、インサートナット7の先端部が嵌合固定(係合)されており、外部接続部12とインサートナット7とは隙間なく密着している。そのため、ケース3の成型時に、ケース3を構成する樹脂が、外部接続部12とインサートナット7との連結部分に浸入することがない。
外部接続部12は、インサートナット7に螺合される外部引出端子50のボルト50bによって、外部引出端子50の本体部50aと接続される。ボルト50bの軸方向は、素子側接続部11と圧着端子6とを接続するボルト8の軸方向と直交している。
【0024】
接地部材20は、接続部材10と同様に、銅などの金属材料で形成された板状部材であって、ケース3にインサート成型によって一体化されている。
図1(b)に示すように、接地部材20は、ケース3の外面から突出した2つの接地部22と、2つの接地部22の間に設けられた冷却板部23と、冷却板部と接地部22とを連結する連結部25と、冷却板部23に連設された2つの電極接続部21とを有している。
【0025】
接地部22は、外部の接地線等に接続され、また、コンデンサ1を固定するための固定部を兼ねている。
【0026】
冷却板部23は、コンデンサ素子2やケース3や充填樹脂4に生じる熱を放熱するためのものであり、表面(露出面)がケース3の外部に露出するように、ケース3の外面に沿って配置されている。冷却板部23は、ケース3の外部接続部12と反対側の面に設けられている。
【0027】
電極接続部21は、冷却板部23のケース3の開口側の端部から、冷却板部23に直交する方向に延びており、ケース3の開口面3aに沿って配置されて、この開口面3aに固定されている。
電極接続部21には貫通孔21aが形成されている。
電極接続部21には、コンデンサ素子2の2つのメタリコン電極部2aのうち、外部接続部12に接続されていない側のメタリコン電極部2aが、リード線5と圧着端子6とを介して接続される。具体的な接続構造は、素子側接続部11と圧着端子6との接続構造と同じである。
【0028】
図1(b)および図2に示すように、接地部材20のうち、冷却板部23と接地部22との連結部25は、ケース内に埋設されている。接地部材20は、この連結部25において接続部材10と最も近接している。この連結部25と接地部材10との間には、ケース3を構成する絶縁性樹脂が介在しており、これにより絶縁が確保されている。そのため、空気で絶縁を確保する場合に比べて、連結部25と接地部材10との絶縁距離を短くすることができ、コンデンサ1を小形化できる。
【0029】
ケース3内の隙間には、充填樹脂4が充填されている。充填樹脂4としては、例えばエポキシ樹脂やウレタン樹脂等の絶縁性を有する熱硬化性樹脂が用いられる。
【0030】
コンデンサ1を使用する際には、例えば図5に示すように、2つのコンデンサ素子2に接続された2つの外部接続部12が、陽極側と陰極側に接続される。一方、2つのコンデンサ素子の接地部22はそれぞれ接地されて、回路に重畳するノイズが除去される。
但し、コンデンサ1の使用例は、これに限定されるものではなく、コンデンサ2つの外部接続部12を同極に接続してもよい。
【0031】
上記のコンデンサ1では、上述したように、接続部材10(外部接続部12)は、ボルト50bによって外部引出端子50の本体部50aと接続される。このとき、接続部材10は、ボルト50bから板厚方向の力を受けるが、接続部材10は、ケース3の外面に沿ってケース3に固定されているため、接続部材10が受ける力は、接続部材10全体とケース3とに分散される。したがって、接続部材10に局所的に大きな力が作用するのを防止でき、接続部材10の破損を防止できる。さらに、接続部材10が板状であって、その表面が、ケースの外面に接した状態で固定されているため、接続部材10に加わる外力を効率よく分散することができる。
【0032】
また、接続部材10はケースに固定されているため、ボルト50bの締結時に位置ずれすることがない。そのため、接続部材10の位置ずれに起因する充填樹脂4のクラックの発生を防止することができる。
また、接続部材10はケース3の外面に固定されているため、接続部材10と外部引出端子50とをボルト50bによって接続する作業が行いやすい。
【0033】
また、接続部材10がケースに固定されていない従来のコンデンサを製造する際には、メタリコン電極部に接続部材を接続して、コンデンサ素子をケース内に収納した後、ケースに対するコンデンサ素子の位置を決めてから、ケース内の隙間に樹脂を充填する必要がある。
一方、本実施形態のコンデンサ1は、外部接続部12がインサートナット7に係合してケース3に固定されるため、コンデンサ1を製造する際には、ケース3に一体化された接続部材10に、コンデンサ素子2のメタリコン電極部2aを接続するだけでよく、位置決めが不要であるため、コンデンサ1の製造工程を短縮化できる。
【0034】
また、インサートナット7は、ボルト50bから外力を受けるが、インサートナット7はケース3に埋め込まれて固定されているため、固定されていない場合と比較して、高トルクで締結してもズレが生じにくく、インサートナット7が破損しにくい。
【0035】
また、接続部材10が、インサートナット7に係合しつつ、一体化されてケース3にインサート成型されているため、コンデンサを製造する際に、接続部材とケースとを固定する工程が不要であり、製造工程を簡略化できる。
【0036】
また、素子側接続部11がボルト8によってケース3に固定されているため、接続部材10をより強固にケース3に固定することができる。
【0037】
また、ボルト50bとボルト8とは、軸方向が直交しているため、ボルト50bの締結時に、接続部材10の位置ずれや破損を効果的に防止することができる。
【0038】
また、冷却板部23の表面から、コンデンサ素子2やケース3や充填樹脂4に生じた熱を外部に放熱することができるため、コンデンサ素子2の温度上昇による性能劣化を抑制できるとともに、比較的高温な環境下における信頼性を向上することができる。
【0039】
以上、本発明の好適な実施形態を説明したが、上記の実施形態は以下のように変更して実施することができる。なお、上記実施形態と同様の構成を有するものについては、同じ符号を用いて適宜その説明を省略する。
【0040】
コンデンサ素子2の数は、2つに限定されるものではなく、1つであっても、3つ以上であってもよい。
コンデンサ素子2の数が3つ以上の場合、接続部材10は、コンデンサ素子2ごとに設けてもよいが、1つの接続部材10に、複数のコンデンサ素子2のメタリコン電極部2aに接合したリード線5と圧着端子6を接続してもよい。つまり、外部接続部12に、複数のコンデンサ素子2を並列接続してもよい。
【0041】
コンデンサ1は、ノイズ防止用のコンデンサに限定されない。接地部材20の代わりに接続部材10を設けて、1つのコンデンサ素子2の2つのメタリコン電極部2aが、陽極側と陰極側の2つの接続部材10に接続されていてもよい。
【0042】
コンデンサ素子2に代えて、図6に示すような、外装樹脂202bで被覆された樹脂ディップ形コンデンサ素子202を用いてもよい。樹脂ディップ形コンデンサ素子202は、メタリコン電極部2aにリード線5を溶接等で接続してから、例えばエポキシ樹脂によるディップを施すことによって形成される。
【符号の説明】
【0043】
1 コンデンサ
2 コンデンサ素子
2a メタリコン電極部(電極部)
3 ケース
3a 開口面
3b ネジ孔
3c 孔部
4 充填樹脂
5 リード線
6 圧縮端子
7 インサートナット(ネジ締結部材)
8 ボルト(ネジ部材)
10 接続部材
11 素子側接続部
11a 貫通孔
12 外部接続部
12a 貫通孔
20 接地部材
21 電極接続部
21a 貫通孔
22 接地部
23 冷却板部
25 連結部
50 外部引出端子
50a 本体部
50b ボルト(ネジ部)
202 樹脂ディップ形コンデンサ素子
202b 外装樹脂

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンデンサ素子と、
開口部を有し、前記コンデンサ素子が収納されるケースとを備え、
ネジ部を有する外部引出端子と締結されることで、前記外部引出端子と接続されるコンデンサにおいて、
前記コンデンサ素子の両電極部のうち少なくとも一方と導通するとともに、前記外部引出端子と導通する接続部材と、
前記接続部材と係合し、前記外部引出端子のネジ部と締結されるネジ締結部材と
を備え、
前記ケース開口部周囲のケース側壁には前記外部引出端子のネジ部軸方向に沿って孔部が形成され、
前記ネジ締結部材は前記孔部に埋め込まれた状態で前記接続部材と係合し、前記接続部材が前記ケース側壁に接した状態で前記ケースに固定されることを特徴とするコンデンサ。
【請求項2】
前記接続部材が板状部材からなり、前記板状部材の表面のうち前記ケース側壁を臨む面の全体が前記ケース側壁に接した状態で前記ケースに固定されていることを特徴とする請求項1に記載のコンデンサ。
【請求項3】
前記ケースが樹脂で形成され、
前記接続部材と前記ネジ締結部材とが前記ケースに一体化してインサート成型されていることを特徴とする請求項1または2に記載のコンデンサ。
【請求項4】
前記接続部材は、前記ネジ締結部材と係合する箇所とは異なる箇所において、ネジ部材によって前記ケースに固定されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のコンデンサ。
【請求項5】
前記外部引出端子のネジ部軸方向と前記ネジ部材の軸方向とが直交していることを特徴とする請求項4に記載のコンデンサ。
【請求項6】
前記コンデンサ素子の両電極部のうち一方が接地部材を介して接地され、
前記接地部材は前記ケース外部に露出する露出面を有し、該露出面を介して前記ケース内部で生じた熱を前記ケース外部雰囲気に放熱させることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載のコンデンサ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−77232(P2011−77232A)
【公開日】平成23年4月14日(2011.4.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−226029(P2009−226029)
【出願日】平成21年9月30日(2009.9.30)
【出願人】(000004606)ニチコン株式会社 (656)
【Fターム(参考)】