コンバインのエンジン冷却部構造
【課題】ラジエータカバーの防塵網の塵埃による目詰まり頻度を減少させて長時間の連続運転を可能とし、作業能率を高める。
【解決手段】エンジンカバー(5)の一部を形成すると共にラジエータ(4)の外側に位置するラジエータカバー(6)を、その外側面に設けた防塵網(7)の内側に形成される空間部に無数の通風孔(8)を有する抵抗板(9)を設けて該空間部を外室(10)と内室(11)との2室に仕切った構成とし、防塵網(7)から吸引された外気が外室(10)から抵抗板(9)の通風孔(8)を通過して内室(11)に流入する風路と、運転席(12)のフロア(13)側から吸引された外気が抵抗板(9)の通風孔(8)を通過せずに内室(11)へ直接流入する迂回風路(14)とを形成する。
【解決手段】エンジンカバー(5)の一部を形成すると共にラジエータ(4)の外側に位置するラジエータカバー(6)を、その外側面に設けた防塵網(7)の内側に形成される空間部に無数の通風孔(8)を有する抵抗板(9)を設けて該空間部を外室(10)と内室(11)との2室に仕切った構成とし、防塵網(7)から吸引された外気が外室(10)から抵抗板(9)の通風孔(8)を通過して内室(11)に流入する風路と、運転席(12)のフロア(13)側から吸引された外気が抵抗板(9)の通風孔(8)を通過せずに内室(11)へ直接流入する迂回風路(14)とを形成する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、コンバインのエンジン冷却部構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来からコンバインのエンジンカバーは、車体上に搭載されたエンジンを覆い、通常、ラジエータの外側から外気を吸引して冷却する構成となっており、更に、車体の横外方に揺動開放させて、エンジン回りのメンテナンスを行う構成が知られている。
【0003】
例えば、下記特許文献1及び特許文献2に、エンジンカバーの公知技術が開示されている。前者は、主として運転席前のステップ側に、前面カバーと側面カバーとを設け、それぞれに形成した吸気口から足元の外気を吸引してラジエータ側に冷却風として送風する風路が構成されている。
【0004】
そして、後者は、エンジン回りのメンテナンスを一層容易に行うことができるエンジンカバーを主たる目的として発明された技術であって、エンジンをカバーする部分にステップまでが一体に樹脂成形され、カバーの側面、前面、及び背後からも外気の吸気ができる構成であって、該公報の図7に示すように、ステップまでが一体で上方に回動できる構成が開示されている。
【特許文献1】実開平2−134826号公報
【特許文献2】特開2001−136823号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来、エンジンカバーは、外気を吸引してラジエータ側へ送風する風路の構成に関し、本件出願人が提示した特許文献1、及び2に開示されているように、そのカバーの側面、前面(運転席前のステップ側)、或いは背後からも吸気ができる構成になっている。そして、各吸気口から吸引される吸気量は、吸気圧を発生する冷却ファンとの位置関係によって、それぞれの吸気口(防塵網面)に作用する吸気圧に差が生じ、最も近いエンジンカバー側面の吸気量が常に多く、他の前面(運転席前のステップ側)からの外気吸入量が極端に少なくなる課題があった。
【0006】
そのために、エンジンカバーは、側面の防塵網の目詰まりが頻繁に起き、更に、運転席では、周辺の温度が足元側から上昇する等の弊害が発生していた。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明は、上述の課題を解決するために、つぎの如き技術手段を講じる。
すなわち、車体(1)上に搭載されたエンジン(2)の外側に冷却ファン(3)とラジエータ(4)を設け、該エンジン(2)およびラジエータ(4)の周囲を開閉可能なエンジンカバー(5)で覆い、該エンジンカバー(5)の一部を形成すると共に前記ラジエータ(4)の外側に位置するラジエータカバー(6)を、その外側面に設けた防塵網(7)の内側に形成される空間部に無数の通風孔(8)を有する抵抗板(9)を設けて該空間部を外室(10)と内室(11)との2室に仕切った構成とし、前記防塵網(7)から吸引された外気が前記外室(10)から抵抗板(9)の通風孔(8)を通過して内室(11)に流入する風路と、運転席(12)のフロア(13)側から吸引された外気が前記抵抗板(9)の通風孔(8)を通過せずに内室(11)へ直接流入する迂回風路(14)とを形成したことを特徴とするコンバインのエンジン冷却部構造としたものである。
【0008】
即ち、ラジエータカバー(6)の内部を、無数の通風孔(8)を有する抵抗板(9)によって仕切り、2室を形成している。そして、外側面の防塵網(7)から吸引された冷却風は、外室(10)から抵抗板(9)の通風孔(8)を通過して内室(11)に入り、一方、フロア(13)側から吸気した冷却風は、抵抗板(9)の通風孔(8)を通過せずに迂回風路(14)から直接内室(11)に入ることによって、外気の吸気量が増加し、両方の吸気量バランスが確保される。
【発明の効果】
【0009】
この発明によると、運転席(12)のフロア(13)側から吸気する外気の吸気量が増加し、ラジエータカバー(6)の外側面の防塵網(7)から吸引される吸気量とのバランスが確保でき、防塵網(7)の塵埃による目詰まりの頻度が減少して長時間の連続運転が可能となり、作業能率を高めることができる。また、迂回風路(14)による外気の吸入によって運転席(12)周辺の温度の上昇も軽減でき、操縦者の作業環境を改善することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、この発明の実施例を図面に基づいて具体的に説明する。
まず、エンジン2は、図5に示すように、クローラ15,15を装備したコンバインの車体1上において、前部の右側に寄せた位置に搭載してコンバインの回転各部を伝動する構成としている。そして、エンジン2は、図1に示すように、車体1の右外側に寄った位置に冷却ファン3を軸架し、そのすぐ外側に、ラジエータ4を装備して冷却作用ができる構成としている。そして、エンジンカバー5は、実施例の場合、前記エンジン2、及び付属機器である上記ラジエータ4までの上方と、右側面と、前側面とをそれぞれ被覆して外部と遮断し、エンジン音や熱の外部への伝播を極力抑え、逆に、外部からの塵埃等の浸入を防止する構成としている。
【0011】
そして、エンジンカバー5は、上側にはオペレータの座る運転席12が一体に設けられている。
そして、エンジンカバー5は、図1、及び図2に示すように、エンジン2の外側に配置されている前記ラジエータ4を外側から覆う位置に、内部に空間を有する箱状のラジエータカバー6を設けた構成としている。そして、該ラジエータカバー6は、右外側面の外気に直接接する上部寄りの部位に、防塵網7を張り渡して設け、それに連続する下側を板状のフレーム16に構成している。
【0012】
そして、ラジエータカバー6は、図1、乃至図3に示すように、その内部の空間部に、無数の通風孔8を全面に開孔した抵抗板9を設けて内外に仕切り、外室10と内室11との2室を構成している。そして、前記ラジエータカバー6は、冷却ファン3が駆動されると、外部の防塵網7を通して吸引した外気が冷却風として、上記外室10に達し、抵抗板9の通風孔8を通過する過程で抵抗を受けながら内室11を経由してラジエータ4に達する構成となっている。この場合、外室10は、前記抵抗板9によって吸引抵抗を受けるから、溜められた状態となって内室11への流入量が減少する。
【0013】
つぎに、エンジンカバー5は、図1、及び図2に示すように、前記運転席12のすぐ前側の低い位置に設けているフロア13の後ろ側に防塵網17を設けて足元から吸気できる構成としている。この場合、エンジンカバー5は、図面に示すように、エンジン2の前面でフロア13の奥の部分に防塵網17を設け、その裏側に迂回風路14を形成して、前記ラジエータカバー6に連通させた構成としている。そして、上記した実施例の迂回風路14は、図1に示すように、運転席12のフロア13側から前記ラジエータカバー6の内部に形成した内室11に直接連通して構成し、フロア13から吸気した冷却風を、内室11へ誘導できる構成となっている。そして、ラジエータカバー6は、図2に示すように、上部の運転席12側にも防塵網7aを設けて外気を吸引できる構成とし、運転席12近傍の温度上昇を防止する構成としている。
【0014】
このように構成したエンジンカバー5は、図4に示すように、車体1に前後に間隔を隔てて設けた2つの前後方向の枢着軸18,18に、取付け枠19を介して枢着し、カバー全体がコンバインの車体1の外側方向に回動自由に構成し、エンジン2を開閉できるものとなっている。
【0015】
以上、述べたように、この発明の実施例は、ラジエータカバー6の内部にある空間部を、無数の通風孔8を開孔した抵抗板9によって仕切って、外室10と内室11との2室を構成し、車体1の外側や運転席12上部の防塵網7,7aから吸引された冷却風に、前記抵抗板9を通過させる過程で抵抗を与えて、送風量を制限しながら内室11に送り込み、冷却風としてラジエータ4に供給してエンジン2の冷却作用を行う構成となっている。
【0016】
そして、一方、運転席12のフロア13から防塵網17を通して吸気した冷却風は、前記抵抗板9を通さずに、直接内室11に誘導する迂回風路14を通して送風し、ラジエータ4に供給する構成となっている。
【0017】
したがって、上述の実施例は、運転席12のフロア13側から吸気された吸気量が、カバー側面の防塵網7,7aから吸引されて抵抗板9を通過させる過程で抵抗を受けて内室11への送り込み量が制限された分量に相当する風量が増加し、両方の吸気量バランスが確保できるものとなった。
【0018】
そのために、実施例は、側面の防塵網7の塵埃による目詰まりの頻度も減少して長時間の連続運転が可能となり、更に、運転席12周辺の温度の上昇も足元側の吸気量が増加するのに関連して軽減され、夏場のコンバイン作業も楽にできるものとなった。
【0019】
つぎに、他の実施例について説明する。
まず、図4、及び図6に示した実施例は、前述したラジエータカバー6の下部にある板状のフレーム16を、後方に延長して、伝動プーリー20の側面を覆う構成にしている。
【0020】
このように、ラジエータカバー6は、下部のフレーム16を、後方に延長して伝動プーリー20のカバーを兼ねる構成にすることによって、従来、設けていた別体のプーリーカバーを必要とせず、制作上の工数低減ができて製造コストを下げる利点がある。なお、該伝動プーリー20は、実施例の場合、グレンタンクの穀粒排出螺旋軸から排出オーガーを伝動する構成となっている。
【0021】
そして、伝動プーリー20は、伝動ベルト21、中間伝動機構22等を介してエンジン2から伝動される経路を取っており、ラジエータカバー6を開放すればメンテナンスが容易にできる利点もある。
【0022】
つぎに、図7に示した実施例は、ラジエータカバー6の下部、板状のフレーム16の外側に、係止具23によって保護板24を着脱自由に取り付けた構成としている。
なお、上記、保護板24は、これに代えて、弾性板を取り付けてもよい。
【0023】
このように構成すると、保護板24は、走行中にラジエータカバー6の下部フレーム16が障害物に接触するのを防止して破損を少なくし、安全に保護できる特徴がある。なお、保護板24は、これを弾性板に代えると、障害物に衝突しても弾性的に変形するから、破損がより少ない利点がある。
【0024】
そして、上記保護板24は、着脱自在に構成しているから、修理、交換が容易にできる特徴がある。
つぎに、図8、及び図9に示した実施例は、エアクリーナ26の配置に関し、狭い空間部を有効に利用して設置し、周囲を各装置で囲われているから、カバーで覆う必要がなく、且つ、エレメントの点検口を外側から容易に開放できて、メンテナンスが楽にできる構成としている。
【0025】
まず、エアクリーナ26は、図面に示すように、前側に運転席12の背凭れ12aと後ろ側にグレンタンク27と右外側にラジエータカバー6とで囲われた空間部の中に収めて設置している。
【0026】
なお、実施例では、上記エアクリーナ26の奥側には、搭載された脱穀装置があって、塞がれている。
そして、エアクリーナ26は、右外側のラジエータカバー6側に、点検口の蓋28を接近させて設置し、そのラジエータカバー6を車体1の外側に回動してその部分を開放すると、前記蓋28が露出し、簡単に外すことができる構成となっている。
【0027】
このように、実施例のエアクリーナ26は、コンバインの車体1上の空間部を利用して設置し、別体のカバーがなくても周囲の装置で囲われ、覆われた状態になり、更に、エレメントのメンテナンスが容易にできる特徴がある。
【0028】
つぎに、図5、及び図10に示した実施例について説明する。
実施例は、運転席12と右外側に設けたラジエータカバー6との間にアームレスト30を配置して、コンバイン作業中にオペレータが右腕の肘を載せて楽に運転ができる構成にしている。実施例は、運転席12の背後に搭載しているグレンタンク27の前部右側を、前方に延長してアームレスト30を構成している。製造にあたり、グレンタンク27は、実施例の場合、合成樹脂材を成形加工して製作するが、そのとき、同時にアームレスト30を一体に成形し、その内部空間をタンクの増量部にするものである。
【0029】
このように、実施例は、グレンタンクの成形時に同時に作成できるから、製造コストが比較的安くなり、実作業では、オペレータが右腕の肘を載せて楽に運転ができる利点があると共に、アームレスト30がタンクの増量部となって貯留穀粒の量も増加する特徴がある。
【0030】
つぎに、図11に示した実施例を説明する。
実施例は、油圧機構のオイルタンク32、及び関連する油圧バルブ33を車体1の前部に設けている刈取懸架台34の間に収納して装置した構成に関するものである。
【0031】
まず、刈取懸架台34は、図面に示すように、基部をコンバインの車体1に固着した左右両側の支持板35,35を上方に延ばし、その上端に懸架フレーム36を架渡して連結して構成し、刈取フレーム37の基部を回動自由に支持する構成としている。そして、刈取懸架台34は、前記支持板35,35の間が空間になっており、その空間部分にオイルタンク32を収納して取付けた構成としている。
【0032】
そして、油圧バルブ33は、バルブボックス38に収納し、前記オイルタンク32の上面に取り付けた構成としている。
このように、実施例は、刈取懸架台34を構成する左右両側の支持板35,35と、上側の懸架フレーム36とで囲われた空間部を利用してオイルタンク32を取り付けたから、車体1上の空間を有効に利用できると同時に、一体に取り付けるから、オイルタンク32が懸架台34の補強にもなる利点がある。
【0033】
そして、油圧バルブ33は、オイルタンク32の外側面を利用して一体に装置すると、両者間の配管が短くなって大幅にコストの低減が可能となり、更に、メンテナンスも容易になる特徴がある。
【0034】
つぎに、図12、及び図13に基づいて駐車ブレーキ用のペダル40とその連動機構41に関する実施例を説明する。
まず、従来の構成は、図12に模式図で示すように、先端部にペダルAを設けたペタルアームBの基部を枢着し、その中間部位に、ロック機構Cと、L型ロットDを連結し、該L型ロットDの中間部にペダル踏み力を調節するターンバックルEを設け、端部をリンク機構Fに接続して構成している。そして、前記ペタルアームBは、基部の枢着部から延長したアームGに戻しスプリングHを連結した構成としている。
【0035】
このような従来の構成は、常に、踏み力計を所持して測定しながら、ペダル踏み力を調節するターンバックルEを調節する必要があるが、現実には、作業現場に踏み力計を所持することが少なく、最適のペダル踏み力に調整ができない大きな課題があった。更に、従来の構成は、機構上ペダルの戻りが悪いために、戻しスプリングHを必要としていた。
【0036】
それに対して、この実施例は、図13に示すように、基部を枢着したペダルアーム42の先端部にペダル40を取り付け、中間部にはロック機構43と調整連動ロット44を設けた構成としている。そして、前記調整連動ロット44は、連杆45を介してリンク式駐車ブレーキ46に連結した構成としている。そして、前記調整連動ロット44は、上部に調整ナット47、その下側にペダル踏み力感知スプリング48を介装して構成している。
【0037】
そして、実施例の場合、上部の調整ナット47は、ペダル踏み力計で計測する必要はなく、ペダル踏み力感知スプリング48のスプリング隙間が適正値なるように調整すれば、適正なペダル踏み力にセットできる構成となっている。
【0038】
以上のように、実施例は、計器で測定しなくても、ペダル踏み力感知スプリング48のスプリング隙間が適正に調整することによって、適正なペダル踏み力にセットできる特徴がある。更に、実施例は、ペダル踏み力感知スプリング48が従来型のペダルAの戻しスプリングHを兼ねた構成になっており、構成が簡潔で低コストで製作できる利点がある。
【0039】
つぎに、図14に示した実施例について説明する。
この実施例は、車両の走行中に、駐車ブレーキの操作に関連させて、エンジンを停止し、HSTをニュートラルに自動切換えする安全性に関する制御装置である。
【0040】
従来のこの種装置は、平3−83342号公開実用新案公報に
「エンジンの始動停止を操作するキースイッチ回路に制御装置11を設け、該制御装置11には機体1の傾斜量を検出する傾斜センサ12と、駐車ブレーキによる制動状態を検出する駐車ブレーキセンサ23とを接続し、前記制御装置11は、傾斜センサ12と駐車ブレーキセンサ23からの入力に基づき、キースイッチ8の操作によってエンジンの停止作動をするものとし、機体1が傾斜している場合には、機体1が駐車ブレーキによって制動状態にあることを条件としてエンジン停止作動可能とする移動農機の駐車ブレーキ装置」
と記載されている。
【0041】
要するに、従来の公知技術は、傾斜地等で車体が傾斜状態にある場合、駐車ブレ−キによる制動状態にあるときにエンジンを停止できる移動農機になっている。
つぎに、図14に示した実施例を述べると、コントローラ50は、入力側に、車速センサ51、エンジン回転計52、駐車ブレーキセンサ53、駐車ブレーキペダル54を接続してそれぞれ検出情報や操作情報が入力される構成となっている。そして、コントローラ50は、出力側に、エンジン55、HST56、駐車ブレーキ57をそれぞれ接続して制御信号を出力して制御する構成となっている。
【0042】
そして、コントローラ50は、車両の走行中に、駐車ブレーキペダル54を踏み込むと、エンジン55を停止し、HST56をニュートラルにして駐車ブレーキ57を効かす制御を行うことになる。
【0043】
このように、実施例は、走行中の車両が緊急事態になったときの安全操作であって、走行伝動系を切断してブレーキを掛けるに止まらず、エンジン55を停止させて安全を確保するものである。なお、実施例の駐車ブレーキ57は、車両が停車中にペダル54を踏み込んでもエンジン停止には関係しない。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】エンジンカバーの切断平面図
【図2】エンジンカバーの正面図
【図3】ラジエータカバーの内部側面図
【図4】ラジエータカバーの側面図
【図5】コンバインの側面図
【図6】ラジエータカバーの平面図
【図7】ラジエータカバーの側面図
【図8】エンジンカバー上にエアクリーナを搭載した側面図
【図9】エンジンカバー上にエアクリーナを搭載した平面図
【図10】運転席の横にアームレストを配置した平面図
【図11】刈取懸架台とオイルタンクとの側面図
【図12】従来の駐車ブレーキ操作機構の模式図
【図13】実施例の駐車ブレーキ操作機構の側面図
【図14】実施例の制御機構のブロック図
【符号の説明】
【0045】
1 車体
2 エンジン
3 冷却ファン
4 ラジエータ
5 エンジンカバー
6 ラジエータカバー
7 防塵網
8 通気孔
9 抵抗板
10 外室
11 内室
12 運転席
13 フロア
14 迂回風路
【技術分野】
【0001】
この発明は、コンバインのエンジン冷却部構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来からコンバインのエンジンカバーは、車体上に搭載されたエンジンを覆い、通常、ラジエータの外側から外気を吸引して冷却する構成となっており、更に、車体の横外方に揺動開放させて、エンジン回りのメンテナンスを行う構成が知られている。
【0003】
例えば、下記特許文献1及び特許文献2に、エンジンカバーの公知技術が開示されている。前者は、主として運転席前のステップ側に、前面カバーと側面カバーとを設け、それぞれに形成した吸気口から足元の外気を吸引してラジエータ側に冷却風として送風する風路が構成されている。
【0004】
そして、後者は、エンジン回りのメンテナンスを一層容易に行うことができるエンジンカバーを主たる目的として発明された技術であって、エンジンをカバーする部分にステップまでが一体に樹脂成形され、カバーの側面、前面、及び背後からも外気の吸気ができる構成であって、該公報の図7に示すように、ステップまでが一体で上方に回動できる構成が開示されている。
【特許文献1】実開平2−134826号公報
【特許文献2】特開2001−136823号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来、エンジンカバーは、外気を吸引してラジエータ側へ送風する風路の構成に関し、本件出願人が提示した特許文献1、及び2に開示されているように、そのカバーの側面、前面(運転席前のステップ側)、或いは背後からも吸気ができる構成になっている。そして、各吸気口から吸引される吸気量は、吸気圧を発生する冷却ファンとの位置関係によって、それぞれの吸気口(防塵網面)に作用する吸気圧に差が生じ、最も近いエンジンカバー側面の吸気量が常に多く、他の前面(運転席前のステップ側)からの外気吸入量が極端に少なくなる課題があった。
【0006】
そのために、エンジンカバーは、側面の防塵網の目詰まりが頻繁に起き、更に、運転席では、周辺の温度が足元側から上昇する等の弊害が発生していた。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明は、上述の課題を解決するために、つぎの如き技術手段を講じる。
すなわち、車体(1)上に搭載されたエンジン(2)の外側に冷却ファン(3)とラジエータ(4)を設け、該エンジン(2)およびラジエータ(4)の周囲を開閉可能なエンジンカバー(5)で覆い、該エンジンカバー(5)の一部を形成すると共に前記ラジエータ(4)の外側に位置するラジエータカバー(6)を、その外側面に設けた防塵網(7)の内側に形成される空間部に無数の通風孔(8)を有する抵抗板(9)を設けて該空間部を外室(10)と内室(11)との2室に仕切った構成とし、前記防塵網(7)から吸引された外気が前記外室(10)から抵抗板(9)の通風孔(8)を通過して内室(11)に流入する風路と、運転席(12)のフロア(13)側から吸引された外気が前記抵抗板(9)の通風孔(8)を通過せずに内室(11)へ直接流入する迂回風路(14)とを形成したことを特徴とするコンバインのエンジン冷却部構造としたものである。
【0008】
即ち、ラジエータカバー(6)の内部を、無数の通風孔(8)を有する抵抗板(9)によって仕切り、2室を形成している。そして、外側面の防塵網(7)から吸引された冷却風は、外室(10)から抵抗板(9)の通風孔(8)を通過して内室(11)に入り、一方、フロア(13)側から吸気した冷却風は、抵抗板(9)の通風孔(8)を通過せずに迂回風路(14)から直接内室(11)に入ることによって、外気の吸気量が増加し、両方の吸気量バランスが確保される。
【発明の効果】
【0009】
この発明によると、運転席(12)のフロア(13)側から吸気する外気の吸気量が増加し、ラジエータカバー(6)の外側面の防塵網(7)から吸引される吸気量とのバランスが確保でき、防塵網(7)の塵埃による目詰まりの頻度が減少して長時間の連続運転が可能となり、作業能率を高めることができる。また、迂回風路(14)による外気の吸入によって運転席(12)周辺の温度の上昇も軽減でき、操縦者の作業環境を改善することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、この発明の実施例を図面に基づいて具体的に説明する。
まず、エンジン2は、図5に示すように、クローラ15,15を装備したコンバインの車体1上において、前部の右側に寄せた位置に搭載してコンバインの回転各部を伝動する構成としている。そして、エンジン2は、図1に示すように、車体1の右外側に寄った位置に冷却ファン3を軸架し、そのすぐ外側に、ラジエータ4を装備して冷却作用ができる構成としている。そして、エンジンカバー5は、実施例の場合、前記エンジン2、及び付属機器である上記ラジエータ4までの上方と、右側面と、前側面とをそれぞれ被覆して外部と遮断し、エンジン音や熱の外部への伝播を極力抑え、逆に、外部からの塵埃等の浸入を防止する構成としている。
【0011】
そして、エンジンカバー5は、上側にはオペレータの座る運転席12が一体に設けられている。
そして、エンジンカバー5は、図1、及び図2に示すように、エンジン2の外側に配置されている前記ラジエータ4を外側から覆う位置に、内部に空間を有する箱状のラジエータカバー6を設けた構成としている。そして、該ラジエータカバー6は、右外側面の外気に直接接する上部寄りの部位に、防塵網7を張り渡して設け、それに連続する下側を板状のフレーム16に構成している。
【0012】
そして、ラジエータカバー6は、図1、乃至図3に示すように、その内部の空間部に、無数の通風孔8を全面に開孔した抵抗板9を設けて内外に仕切り、外室10と内室11との2室を構成している。そして、前記ラジエータカバー6は、冷却ファン3が駆動されると、外部の防塵網7を通して吸引した外気が冷却風として、上記外室10に達し、抵抗板9の通風孔8を通過する過程で抵抗を受けながら内室11を経由してラジエータ4に達する構成となっている。この場合、外室10は、前記抵抗板9によって吸引抵抗を受けるから、溜められた状態となって内室11への流入量が減少する。
【0013】
つぎに、エンジンカバー5は、図1、及び図2に示すように、前記運転席12のすぐ前側の低い位置に設けているフロア13の後ろ側に防塵網17を設けて足元から吸気できる構成としている。この場合、エンジンカバー5は、図面に示すように、エンジン2の前面でフロア13の奥の部分に防塵網17を設け、その裏側に迂回風路14を形成して、前記ラジエータカバー6に連通させた構成としている。そして、上記した実施例の迂回風路14は、図1に示すように、運転席12のフロア13側から前記ラジエータカバー6の内部に形成した内室11に直接連通して構成し、フロア13から吸気した冷却風を、内室11へ誘導できる構成となっている。そして、ラジエータカバー6は、図2に示すように、上部の運転席12側にも防塵網7aを設けて外気を吸引できる構成とし、運転席12近傍の温度上昇を防止する構成としている。
【0014】
このように構成したエンジンカバー5は、図4に示すように、車体1に前後に間隔を隔てて設けた2つの前後方向の枢着軸18,18に、取付け枠19を介して枢着し、カバー全体がコンバインの車体1の外側方向に回動自由に構成し、エンジン2を開閉できるものとなっている。
【0015】
以上、述べたように、この発明の実施例は、ラジエータカバー6の内部にある空間部を、無数の通風孔8を開孔した抵抗板9によって仕切って、外室10と内室11との2室を構成し、車体1の外側や運転席12上部の防塵網7,7aから吸引された冷却風に、前記抵抗板9を通過させる過程で抵抗を与えて、送風量を制限しながら内室11に送り込み、冷却風としてラジエータ4に供給してエンジン2の冷却作用を行う構成となっている。
【0016】
そして、一方、運転席12のフロア13から防塵網17を通して吸気した冷却風は、前記抵抗板9を通さずに、直接内室11に誘導する迂回風路14を通して送風し、ラジエータ4に供給する構成となっている。
【0017】
したがって、上述の実施例は、運転席12のフロア13側から吸気された吸気量が、カバー側面の防塵網7,7aから吸引されて抵抗板9を通過させる過程で抵抗を受けて内室11への送り込み量が制限された分量に相当する風量が増加し、両方の吸気量バランスが確保できるものとなった。
【0018】
そのために、実施例は、側面の防塵網7の塵埃による目詰まりの頻度も減少して長時間の連続運転が可能となり、更に、運転席12周辺の温度の上昇も足元側の吸気量が増加するのに関連して軽減され、夏場のコンバイン作業も楽にできるものとなった。
【0019】
つぎに、他の実施例について説明する。
まず、図4、及び図6に示した実施例は、前述したラジエータカバー6の下部にある板状のフレーム16を、後方に延長して、伝動プーリー20の側面を覆う構成にしている。
【0020】
このように、ラジエータカバー6は、下部のフレーム16を、後方に延長して伝動プーリー20のカバーを兼ねる構成にすることによって、従来、設けていた別体のプーリーカバーを必要とせず、制作上の工数低減ができて製造コストを下げる利点がある。なお、該伝動プーリー20は、実施例の場合、グレンタンクの穀粒排出螺旋軸から排出オーガーを伝動する構成となっている。
【0021】
そして、伝動プーリー20は、伝動ベルト21、中間伝動機構22等を介してエンジン2から伝動される経路を取っており、ラジエータカバー6を開放すればメンテナンスが容易にできる利点もある。
【0022】
つぎに、図7に示した実施例は、ラジエータカバー6の下部、板状のフレーム16の外側に、係止具23によって保護板24を着脱自由に取り付けた構成としている。
なお、上記、保護板24は、これに代えて、弾性板を取り付けてもよい。
【0023】
このように構成すると、保護板24は、走行中にラジエータカバー6の下部フレーム16が障害物に接触するのを防止して破損を少なくし、安全に保護できる特徴がある。なお、保護板24は、これを弾性板に代えると、障害物に衝突しても弾性的に変形するから、破損がより少ない利点がある。
【0024】
そして、上記保護板24は、着脱自在に構成しているから、修理、交換が容易にできる特徴がある。
つぎに、図8、及び図9に示した実施例は、エアクリーナ26の配置に関し、狭い空間部を有効に利用して設置し、周囲を各装置で囲われているから、カバーで覆う必要がなく、且つ、エレメントの点検口を外側から容易に開放できて、メンテナンスが楽にできる構成としている。
【0025】
まず、エアクリーナ26は、図面に示すように、前側に運転席12の背凭れ12aと後ろ側にグレンタンク27と右外側にラジエータカバー6とで囲われた空間部の中に収めて設置している。
【0026】
なお、実施例では、上記エアクリーナ26の奥側には、搭載された脱穀装置があって、塞がれている。
そして、エアクリーナ26は、右外側のラジエータカバー6側に、点検口の蓋28を接近させて設置し、そのラジエータカバー6を車体1の外側に回動してその部分を開放すると、前記蓋28が露出し、簡単に外すことができる構成となっている。
【0027】
このように、実施例のエアクリーナ26は、コンバインの車体1上の空間部を利用して設置し、別体のカバーがなくても周囲の装置で囲われ、覆われた状態になり、更に、エレメントのメンテナンスが容易にできる特徴がある。
【0028】
つぎに、図5、及び図10に示した実施例について説明する。
実施例は、運転席12と右外側に設けたラジエータカバー6との間にアームレスト30を配置して、コンバイン作業中にオペレータが右腕の肘を載せて楽に運転ができる構成にしている。実施例は、運転席12の背後に搭載しているグレンタンク27の前部右側を、前方に延長してアームレスト30を構成している。製造にあたり、グレンタンク27は、実施例の場合、合成樹脂材を成形加工して製作するが、そのとき、同時にアームレスト30を一体に成形し、その内部空間をタンクの増量部にするものである。
【0029】
このように、実施例は、グレンタンクの成形時に同時に作成できるから、製造コストが比較的安くなり、実作業では、オペレータが右腕の肘を載せて楽に運転ができる利点があると共に、アームレスト30がタンクの増量部となって貯留穀粒の量も増加する特徴がある。
【0030】
つぎに、図11に示した実施例を説明する。
実施例は、油圧機構のオイルタンク32、及び関連する油圧バルブ33を車体1の前部に設けている刈取懸架台34の間に収納して装置した構成に関するものである。
【0031】
まず、刈取懸架台34は、図面に示すように、基部をコンバインの車体1に固着した左右両側の支持板35,35を上方に延ばし、その上端に懸架フレーム36を架渡して連結して構成し、刈取フレーム37の基部を回動自由に支持する構成としている。そして、刈取懸架台34は、前記支持板35,35の間が空間になっており、その空間部分にオイルタンク32を収納して取付けた構成としている。
【0032】
そして、油圧バルブ33は、バルブボックス38に収納し、前記オイルタンク32の上面に取り付けた構成としている。
このように、実施例は、刈取懸架台34を構成する左右両側の支持板35,35と、上側の懸架フレーム36とで囲われた空間部を利用してオイルタンク32を取り付けたから、車体1上の空間を有効に利用できると同時に、一体に取り付けるから、オイルタンク32が懸架台34の補強にもなる利点がある。
【0033】
そして、油圧バルブ33は、オイルタンク32の外側面を利用して一体に装置すると、両者間の配管が短くなって大幅にコストの低減が可能となり、更に、メンテナンスも容易になる特徴がある。
【0034】
つぎに、図12、及び図13に基づいて駐車ブレーキ用のペダル40とその連動機構41に関する実施例を説明する。
まず、従来の構成は、図12に模式図で示すように、先端部にペダルAを設けたペタルアームBの基部を枢着し、その中間部位に、ロック機構Cと、L型ロットDを連結し、該L型ロットDの中間部にペダル踏み力を調節するターンバックルEを設け、端部をリンク機構Fに接続して構成している。そして、前記ペタルアームBは、基部の枢着部から延長したアームGに戻しスプリングHを連結した構成としている。
【0035】
このような従来の構成は、常に、踏み力計を所持して測定しながら、ペダル踏み力を調節するターンバックルEを調節する必要があるが、現実には、作業現場に踏み力計を所持することが少なく、最適のペダル踏み力に調整ができない大きな課題があった。更に、従来の構成は、機構上ペダルの戻りが悪いために、戻しスプリングHを必要としていた。
【0036】
それに対して、この実施例は、図13に示すように、基部を枢着したペダルアーム42の先端部にペダル40を取り付け、中間部にはロック機構43と調整連動ロット44を設けた構成としている。そして、前記調整連動ロット44は、連杆45を介してリンク式駐車ブレーキ46に連結した構成としている。そして、前記調整連動ロット44は、上部に調整ナット47、その下側にペダル踏み力感知スプリング48を介装して構成している。
【0037】
そして、実施例の場合、上部の調整ナット47は、ペダル踏み力計で計測する必要はなく、ペダル踏み力感知スプリング48のスプリング隙間が適正値なるように調整すれば、適正なペダル踏み力にセットできる構成となっている。
【0038】
以上のように、実施例は、計器で測定しなくても、ペダル踏み力感知スプリング48のスプリング隙間が適正に調整することによって、適正なペダル踏み力にセットできる特徴がある。更に、実施例は、ペダル踏み力感知スプリング48が従来型のペダルAの戻しスプリングHを兼ねた構成になっており、構成が簡潔で低コストで製作できる利点がある。
【0039】
つぎに、図14に示した実施例について説明する。
この実施例は、車両の走行中に、駐車ブレーキの操作に関連させて、エンジンを停止し、HSTをニュートラルに自動切換えする安全性に関する制御装置である。
【0040】
従来のこの種装置は、平3−83342号公開実用新案公報に
「エンジンの始動停止を操作するキースイッチ回路に制御装置11を設け、該制御装置11には機体1の傾斜量を検出する傾斜センサ12と、駐車ブレーキによる制動状態を検出する駐車ブレーキセンサ23とを接続し、前記制御装置11は、傾斜センサ12と駐車ブレーキセンサ23からの入力に基づき、キースイッチ8の操作によってエンジンの停止作動をするものとし、機体1が傾斜している場合には、機体1が駐車ブレーキによって制動状態にあることを条件としてエンジン停止作動可能とする移動農機の駐車ブレーキ装置」
と記載されている。
【0041】
要するに、従来の公知技術は、傾斜地等で車体が傾斜状態にある場合、駐車ブレ−キによる制動状態にあるときにエンジンを停止できる移動農機になっている。
つぎに、図14に示した実施例を述べると、コントローラ50は、入力側に、車速センサ51、エンジン回転計52、駐車ブレーキセンサ53、駐車ブレーキペダル54を接続してそれぞれ検出情報や操作情報が入力される構成となっている。そして、コントローラ50は、出力側に、エンジン55、HST56、駐車ブレーキ57をそれぞれ接続して制御信号を出力して制御する構成となっている。
【0042】
そして、コントローラ50は、車両の走行中に、駐車ブレーキペダル54を踏み込むと、エンジン55を停止し、HST56をニュートラルにして駐車ブレーキ57を効かす制御を行うことになる。
【0043】
このように、実施例は、走行中の車両が緊急事態になったときの安全操作であって、走行伝動系を切断してブレーキを掛けるに止まらず、エンジン55を停止させて安全を確保するものである。なお、実施例の駐車ブレーキ57は、車両が停車中にペダル54を踏み込んでもエンジン停止には関係しない。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】エンジンカバーの切断平面図
【図2】エンジンカバーの正面図
【図3】ラジエータカバーの内部側面図
【図4】ラジエータカバーの側面図
【図5】コンバインの側面図
【図6】ラジエータカバーの平面図
【図7】ラジエータカバーの側面図
【図8】エンジンカバー上にエアクリーナを搭載した側面図
【図9】エンジンカバー上にエアクリーナを搭載した平面図
【図10】運転席の横にアームレストを配置した平面図
【図11】刈取懸架台とオイルタンクとの側面図
【図12】従来の駐車ブレーキ操作機構の模式図
【図13】実施例の駐車ブレーキ操作機構の側面図
【図14】実施例の制御機構のブロック図
【符号の説明】
【0045】
1 車体
2 エンジン
3 冷却ファン
4 ラジエータ
5 エンジンカバー
6 ラジエータカバー
7 防塵網
8 通気孔
9 抵抗板
10 外室
11 内室
12 運転席
13 フロア
14 迂回風路
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体(1)上に搭載されたエンジン(2)の外側に冷却ファン(3)とラジエータ(4)を設け、該エンジン(2)およびラジエータ(4)の周囲を開閉可能なエンジンカバー(5)で覆い、該エンジンカバー(5)の一部を形成すると共に前記ラジエータ(4)の外側に位置するラジエータカバー(6)を、その外側面に設けた防塵網(7)の内側に形成される空間部に無数の通風孔(8)を有する抵抗板(9)を設けて該空間部を外室(10)と内室(11)との2室に仕切った構成とし、前記防塵網(7)から吸引された外気が前記外室(10)から抵抗板(9)の通風孔(8)を通過して内室(11)に流入する風路と、運転席(12)のフロア(13)側から吸引された外気が前記抵抗板(9)の通風孔(8)を通過せずに内室(11)へ直接流入する迂回風路(14)とを形成したことを特徴とするコンバインのエンジン冷却部構造。
【請求項1】
車体(1)上に搭載されたエンジン(2)の外側に冷却ファン(3)とラジエータ(4)を設け、該エンジン(2)およびラジエータ(4)の周囲を開閉可能なエンジンカバー(5)で覆い、該エンジンカバー(5)の一部を形成すると共に前記ラジエータ(4)の外側に位置するラジエータカバー(6)を、その外側面に設けた防塵網(7)の内側に形成される空間部に無数の通風孔(8)を有する抵抗板(9)を設けて該空間部を外室(10)と内室(11)との2室に仕切った構成とし、前記防塵網(7)から吸引された外気が前記外室(10)から抵抗板(9)の通風孔(8)を通過して内室(11)に流入する風路と、運転席(12)のフロア(13)側から吸引された外気が前記抵抗板(9)の通風孔(8)を通過せずに内室(11)へ直接流入する迂回風路(14)とを形成したことを特徴とするコンバインのエンジン冷却部構造。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2010−104267(P2010−104267A)
【公開日】平成22年5月13日(2010.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−277657(P2008−277657)
【出願日】平成20年10月29日(2008.10.29)
【出願人】(000000125)井関農機株式会社 (3,813)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年5月13日(2010.5.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年10月29日(2008.10.29)
【出願人】(000000125)井関農機株式会社 (3,813)
【Fターム(参考)】
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