説明

コンバイン

【課題】燃料補給タンクの載置支持が可能なものでありながら構造簡単に得ることができるコンバインを提供する。
【解決手段】走行機体横外向きに突出した使用姿勢と、この使用姿勢に対して機体内側に引退した格納姿勢とに上下揺動切り換え自在に走行機体横側部に取り付けたサイド分草杆30を設けてある。サイド分草杆30を使用姿勢に固定するロック状態とロック解除状態とに切り換え操作自在なロック手段40を設けてある。燃料補給タンク9を載置支持させるタンク支持部50を、サイド分草杆30の使用姿勢においてタンク載置姿勢になる状態でサイド分草杆30に一体揺動自在に備えてある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、走行機体横側部にエンジン用の燃料タンクを配備してあるコンバインに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、たとえば特許文献1に示されるように、後側分草杆を備えられたコンバインがあった。後側分草杆は、機体フレームに前後向き軸芯周りで上下揺動自在に枢着されている。後側分草杆は、端部に溶接されたブラケットの長孔に装着のボルトを機体フレームに締結することで、任意の姿勢に固定するように構成されている。
【0003】
従来、たとえば特許文献2に示されるように、燃料供給台を備えられたコンバインがあった。燃料供給台は、載台と支軸部とから形成され、載台を格納姿勢と燃料供給姿勢とに切換可能に構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平6−276831号公報
【特許文献2】特開2003−199414号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
燃料タンクに燃料補給する際に使用する燃料補給タンクの載置支持を可能にするのに、従来の技術を採用した場合、燃料補給タンクの載置支持に使用するだけの専用の構造体を設ける必要があった。
【0006】
本発明の目的は、燃料補給タンクの載置支持が可能なものでありながら構造簡単に得ることができるコンバインを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本第1発明は、走行機体横側部にエンジン用の燃料タンクを配備してあるコンバインにおいて、
走行機体横外向きに突出した使用姿勢と、この使用姿勢に対して機体内側に引退した格納姿勢とに上下揺動切り換え自在に走行機体横側部に取り付けたサイド分草杆、及び前記サイド分草杆を前記使用姿勢に固定するロック状態とロック解除状態とに切り換え操作自在なロック手段を設け、
燃料補給タンクを載置支持させるタンク支持部を、前記サイド分草杆の前記使用姿勢においてタンク載置姿勢になる状態で前記サイド分草杆に一体揺動自在に備えてある。
【0008】
本第1発明の構成によると、サイド分草杆を使用姿勢にしてロック手段をロック状態に切り換えることにより、タンク支持部がタンク載置姿勢になり、サイド分草杆がロック手段によって使用姿勢に固定されてタンク支持部を燃料補給タンクの荷重に抗してタンク載置姿勢に保持できるから、燃料補給タンクを支持させる部材にサイド分草杆を活用した簡単な構造でありながら、燃料補給タンクを載置支持させることができる。
【0009】
従って、燃料補給タンクを載置支持させて燃料補給を楽に行なうことができるものでありながら、燃料補給タンクの支持部材にサイド分草杆を活用した簡単な構造で済ませて安価に得ることができる。
【0010】
本第2発明は、前記サイド分草杆の前記使用姿勢での平面視形状を、両端部が中間部に対して走行機体内向きに折れ曲がった形状となるように形成し、
前記両端部に走行機体側に対する枢着部を設け、
前記タンク支持部を前記サイド分草杆の前後方向での一端側に配備し、
前記サイド分草杆の前記タンク支持部が位置する側の端部に前記ロック手段を配備してある。
【0011】
本第2発明の構成によると、サイド分草杆の前後方向での一端側に配備したタンク支持部に燃料補給タンクを載置するから、サイド分草杆の前後方向での一端側に燃料補給タンクの荷重が大きく掛かることになるが、燃料補給タンクの荷重が大きく掛かるサイド分草杆の一端側にロック手段を作用させてサイド分草杆を燃料補給タンクの荷重に抗して使用姿勢に強固に固定でき、燃料補給タンクを安定的に支持させることができる。
【0012】
従って、サイド分草杆の前後方向での一端側に燃料補給タンクを載置支持させるものでありながら、燃料補給タンクを安定的に支持させて補給作業を行い易い。
【0013】
本第3発明は、前記サイド分草杆にタンク載置面を形成するよう連結した板体を備えて前記タンク支持部を構成してある。
【0014】
本第3発明の構成によると、燃料補給タンクを向き調整しながらタンク支持部に載置しても、板体でなるタンク載置面で支持されてタンク支持部から外れにくいなど、燃料補給タンクを載置しやすい。
【0015】
従って、燃料補給タンクを載置しやすくて補給作業を行い易い。
【0016】
本第4発明は、前記サイド分草杆のうちの折れ曲がり点に対して一端部と中間部とに別れて位置する箇所にわたって連結した棒状部材と、前記サイド分草杆とにわたって燃料補給タンクを載置するように前記タンク支持部を構成してある。
【0017】
本第4発明の構成によると、棒状部材をサイド分草杆に連結するだけの簡単かつ軽量な構造でタンク支持部を構成することができる。
【0018】
従って、タンク支持部を構造簡単かつ軽量に構成して安価に得ることができるとともにサイド分草杆の揺動切り換えを軽く楽に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】コンバインの全体を示す側面図である。
【図2】コンバインの全体を示す平面図である。
【図3】使用姿勢でのサイド分草杆の全体を示す平面図である。
【図4】使用姿勢でのサイド分草杆の前端側、及び燃料タンクの配設部を示す平面図である。
【図5】燃料補給要領を示す正面図である。
【図6】使用姿勢でのサイド分草杆を示す側面図である。
【図7】格納姿勢でのサイド分草杆を示す側面図である。
【図8】(a)は、サイド分草杆の前端側の枢着構造、及びロック手段を示す平面図、(b)は、サイド分草杆の後端側の枢着構造、及び摩擦手段を示す平面図である。
【図9】ロック手段を示す側面図である。
【図10】図8(a)のX−X断面矢視図である。
【図11】別の実施構造を備えたサイド分草杆の使用姿勢での平面図である。
【図12】さらに別の実施構造を備えたサイド分草杆の使用姿勢での平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の実施例に係るコンバインの全体を示す側面図である。図2は、本発明の実施例に係るコンバインの全体を示す平面図である。これらの図に示すように、本発明の実施に係るコンバインは、左右一対のクローラ走行装置1,1、機体前部の横一端側に設けた運転部2、運転座席2aの下方に設けたエンジン3を備えて、左右一のクローラ走行装置1,1をエンジン3の駆動力によって駆動して自走するように自走機体を構成し、自走機体の機体フレーム4の前部に刈取り部5を連結し、機体フレーム4の後部に脱穀装置6と穀粒タンク7を機体横方向に並べて設けて構成してある。
【0021】
このコンバインは、稲、麦などの収穫作業を行なう。
すなわち、刈取り部5は、機体フレーム4から走行機体前方向きに上下揺動自在に延出する刈取り部フレーム10を備え、刈取り部フレーム10が昇降操作機構20によって上下に揺動操作されることにより、刈取り部5の前端部に位置する分草具11が圃場面近くに下降した下降作業状態と、分草具11が圃場面から高く上昇した上昇非作業状態とに昇降操作される。刈取り部5を下降作業状態に下降させて走行機体を走行させることにより、刈取り部5は、刈取対象の植立穀稈を分草具11によって引起し装置12に導入して引起し処理しながらバリカン形の刈取装置13によって刈取処理し、刈取り穀稈を供給装置14によって走行機体後方向きに搬送して脱穀装置6の脱穀フィードチェーン6aに供給する。脱穀装置6は、脱穀フィードチェーン6aによって刈取穀稈の株元側を挟持して走行機体後方向きに搬送し、搬送する刈取り穀稈の穂先側を扱室(図示せず)に供給して脱穀処理する。穀粒タンク7は、脱穀装置6から搬送された脱穀粒を回収して貯留していく。
【0022】
図1,2に示すように、走行機体の運転部2が位置する側とは反対側の横側部に、エンジン用の燃料タンク8を機体フレーム4の前端部に載置支持した状態で設けてある。燃料タンク8に対する燃料補給を行う場合、走行機体横側部に取り付けてあるサイド分草杆30を燃料補給タンク9(図5参照)の支持に活用して行なうことができるように構成してある。
【0023】
すなわち、図3は、使用姿勢でのサイド分草杆30を示す平面図である。この図に示すように、サイド分草杆30は、前端部31及び後端部32が走行機体前後向きの中間部33に対して同じ側に折れ曲がった形状に形成されている。図8(a)は、サイド分草杆30の前端側の枢着構造を示す平面図である。図8(b)は、サイド分草杆30の後端側の枢着構造を示す平面図である。図3,8に示すように、サイド分草杆30は、前端部31及び後端部32の先端部位に設けた枢着部34を備え、機体フレーム4に設けた前後一対の支持部4a,4aに前後端部31,32の枢着部34で枢支ピン34aや枢支軸35を介して枢着してあり、走行機体前後向きの枢支軸芯Pまわりに上下に揺動操作することによって使用姿勢と格納姿勢とに切り換えできるようになっている。
【0024】
サイド分草杆30は、鉄製の丸パイプ材によって構成してある。サイド分草杆30の前端部31及び後端部32の枢着部34は、丸パイプ材を平板状に加圧加工した部分によって構成してある。図3,5,8に示すように、走行機体の前後一対の支持部4a,4aは、機体フレーム4を構成する機体横向きのフレーム材4Aから機体横外向きに延出する縦断面L字形の支持部材によって構成してある。図8,10に示すように、前側の支持部4aは、縦辺部の内面側と横辺部の内面側とにわたって斜め姿勢で連結された補強部材4bを備えている。補強部材4bは、枢支ピン34aのうちの支持部4aの縦辺部から突出する部位を連結されて、枢支ピン34aの支持強度を高めている。
【0025】
図3は、使用姿勢でのサイド分草杆30を示す平面図である。図3、図4に示すように、かつ図5に実線で示すように、サイド分草杆30は、枢支軸芯Pまわりに上昇揺動操作し、前端部31及び後端部32が支持部4aから機体横外向きに水平又はほぼ水平に延出した状態になると、使用姿勢になる。サイド分草杆30の使用姿勢での平面視形状を、前端部31及び後端部32が中間部33に対して走行機体内向きに折れ曲がった形状となるよう形成してあり、サイド分草杆30は、使用姿勢になると、機体フレーム4から走行機体横外向きに突出した姿勢になる。サイド分草杆30が使用姿勢になると、前端部31に配備してあるロック手段40〔図8(a)、図9参照〕をロック状態に切り換え操作することによって、ロック手段40がサイド分草杆30の前端側に固定作用することにより、後端部32に配備してある摩擦手段45〔図8(b)参照〕がサイド分草杆30の後端側に保持作用することにより、使用姿勢に切り換えたサイド分草杆30は、ロック手段40と摩擦手段45とにより、穀稈からの反力に抗して使用姿勢に保持される。
【0026】
従って、サイド分草杆30は、使用姿勢に切り換えるとともにロック手段40をロック状態に切り換え操作することにより、走行機体の横側方に位置する植立穀稈に対して機体側に倒れ込まないように支持作用する。サイド分草杆30は、刈取り部5の横側方に位置する刈取りサイド分草杆15からの植立穀稈を受継いで支持する。
【0027】
図7は、格納姿勢でのサイド分草杆30を示す側面図である。この図に示すように、かつ図5に二点鎖線で示すように、サイド分草杆30は、枢支軸芯Pまわりに下降揺動操作し、前端部31及び後端部32が支持部4aから機体下方向きに延出した状態になると、格納姿勢になり、使用姿勢に対して機体内側に引退した状態になる。格納姿勢にしたサイド分草杆30は、走行振動によって揺れ動かないように摩擦手段45によって格納姿勢に保持できる。
【0028】
図3,4に示すように、サイド分草杆30の前端側にタンク支持部50を備えてある。タンク支持部50は、サイド分草杆30に一体揺動自在に支持されており、サイド分草杆30が使用姿勢に切り換えられることによってタンク載置姿勢になり、サイド分草杆30がロック手段40によって使用姿勢に固定されることにより、燃料補給タンク9の荷重に抗してタンク載置姿勢に保持される。
【0029】
タンク支持部50は、サイド分草杆30の前端部31と中間部33とにわたって連結されてタンク載置面51aを形成する板体51を備えて構成してある。板体51は、サイド分草杆30から外側に突出して穀稈に触れることがないように、使用姿勢でのサイド分草杆30の外側縁に対して機体内側に位置させて配備してある。板体51は、三角形状に形成してあり、二辺がサイド分草杆30の前端部31と中間部33とに分かれて沿って連結している。
【0030】
つまり、図5は、燃料補給要領を示す正面図である。この図に示すように、サイド分草杆30を使用姿勢にしてロック手段40によって使用姿勢に固定することにより、燃料タンク8に対する燃料補給に使用する燃料補給タンク9を、燃料タンク8の機体横外側近くでサイド分草杆30のタンク支持部50に載置して支持させることができる。
【0031】
図9は、ロック手段40を示す側面図である。この図及び図8(a)に示すように、ロック手段40は、サイド分草杆30の前端部31を枢支する支持部4aに支持されるフック41、及びフック41の支軸42に装着したスプリング43を備えて構成してある。フック41は、鉤形に形成してサイド分草杆30の枢支軸芯Pと交差する方向の軸芯Xまわりに揺動自在に支持されている。支軸42は、支持部4aに板体を付設して形成した軸支部4cに支持されている。
【0032】
図8(a),9に示すように、ロック手段40は、フック41を使用姿勢に切り換えられたサイド分草杆30における前端部31のうちの枢着部34にその下方から係合させることにより、ロック状態になる。すなわち、サイド分草杆30の枢着部34がフック41を押し下げて下降しようとしても、フック41が先端部41aの係止作用によって枢着部34から外れず、サイド分草杆30を燃料補給タンク9の荷重に抗して使用姿勢に固定する。ロック手段40は、サイド分草杆30のうち、タンク支持部50が位置して燃料補給タンク9の荷重が大きく掛かる前端部31に作用し、サイド分草杆30を燃料補給タンク9の荷重に抗して使用姿勢に強固に固定する。
【0033】
ロック手段40は、フック41が係合した状態にあるサイド分草杆30を少し持ち上げることにより、フック41を枢着部34から離脱させることができ、フック41を枢着部34から離脱させることによってロック解除状態になる。ロック解除状態のフック41は、走行振動などでガタ付かないようにスプリング43によって支持部4aに圧接される。
【0034】
図8(b)は、摩擦手段45を示す平面図である。この図に示すように、摩擦手段45は、サイド分草杆30における後端部32の枢着部34を支持部4aに連結する枢支軸35に枢着部34と抜け止めネジ46との間に配置して装着されたバネプレート47を備えて構成してある。すなわち、摩擦手段45は、バネプレート47の弾性復元力によって枢着部34を支持部4aに圧接することによって摩擦力を発生させる。
【0035】
図4,5,6,7に示すように、燃料タンク8を覆うタンクカバー60に設けたステー61に検出スイッチ62を支持させてある。検出スイッチ62は、走行機体の横端部に位置して検出スイッチ62の機体横外側からの見通し及び取り扱いが容易となり、検出スイッチ62の調節作業を行い易い。
【0036】
検出スイッチ62は、スイッチケースから機体前方向きに上下揺動自在に延出する検出アーム62aを備え、刈取り部5の昇降操作機構20を構成する昇降操作枠21から機体横外向きに延出する操作アーム22によって検出アーム62aが上方から押圧操作されることによって刈取り部5の下降を検出し、操作アーム22による検出アーム62aの押圧操作が解除されることによって刈取り部5の上昇を検出する。検出スイッチ62は、刈取り部5が下降することによって刈取りクラッチ(図示せず)を入り操作させ、刈取り部5が上昇することによって刈取りクラッチを切り操作させるように、検出情報をクラッチ制御手段に出力する。
【0037】
図4,5に示すように、昇降操作機構20は、機体フレーム4の前端部に左右一対の脚部24a,24aを介して取り付けた板金製の支持体24に上下揺動自在に支持される昇降操作枠21を備え、昇降操作枠21が油圧シリンダ25によって上昇操作されて刈取り部フレーム10を下方から押し上げ操作することによって刈取り部5を上昇操作し、昇降操作枠21が油圧シリンダ25によって下降操作されて刈取り部5の自然下降を許容することによって刈取り部5を下降操作する。
【0038】
図4,6に示すように、支持体24の上部に連結した支持台26に一対のローリング油圧バルブ65,65及び1つの昇降油圧バルブ66を備えた油圧ブロック67を取付けてある。昇降油圧バルブ66は、昇降操作機構20を構成する油圧シリンダ25を操作するものである。一対のローリング油圧バルブ65,65は、左右一対のクローラ走行装置1,1にトラックフレーム1aを昇降操作するように装備されたローリングシリンダ1b(図1参照)を各別に操作することにより、走行機体を地面に対してローリング操作するものである。
【0039】
〔別実施形態〕
図11は、別の実施構造を備えたサイド分草杆30の使用姿勢での平面図である。この図に示すように、別の実施構造を備えたサイド分草杆30では、前端部31と中間部33とにわたって連結した棒状部材52を備えてタンク支持部50を構成してある。棒状部材52は、サイド分草杆30を構成する素材と同じ鉄製の丸パイプ材によって構成してある。
【0040】
つまり、棒状部材52は、サイド分草杆30の折れ曲がり点36に対して前端側と中間部33とに分かれて位置する箇所にわたって連結しており、タンク支持部50は、燃料補給タンク9を棒状部材52とサイド分草杆30の前端部31や中間部33とにわたって載置するように構成してある。
【0041】
図12は、さらに別の実施構造を備えたサイド分草杆30の使用姿勢での平面図である。この図に示すサイド分草杆30は、走行機体の後端側での横側部に燃料タンク8が配備されたコンバインに装備されるものであり、サイド分草杆30の後端側にタンク支持部50を備えている。このサイド分草杆30では、後端部32にロック手段40を配備してある。
【0042】
このサイド分草杆30では、タンク支持部50の前端側がサイド分草杆30に滑らかに連なっており、穀稈がサイド分草杆30の内側に入り込んでも、タンク支持部50に引っ掛かることなくタンク支持部50の縁に沿って移動する。
【0043】
〔別実施例〕
(1)上記した実施例では、サイド分草杆30のタンク支持部50が位置する側の端部にロック手段40を配備し、タンク支持部50が位置する側とは反対側の端部に摩擦手段45を配備した例を示しが、サイド分草杆30の前後両端部31,32にロック手段40を配備して実施してもよい。
【0044】
(2)上記した実施例では、サイド分草杆30が使用姿勢からの下降揺動によって格納姿勢に切り換わる例を示したが、使用姿勢から上昇揺動によって格納姿勢に切り換わる構成を採用してもよい。
【0045】
(3)上記した実施例では、フック41を備えてロック手段40を構成した例を示したが、ロックボルトやロックピンを備えてロック手段を構成して実施してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0046】
本発明は、自脱形の脱穀装置が装備されたコンバインの他、刈取り穀稈の株元から穂先までの全体にわたって扱室に供給して脱穀処理するよう構成した脱穀装置が装備されたコンバインに利用可能である。
【符号の説明】
【0047】
8 燃料タンク
9 燃料補給タンク
30 サイド分草杆
31,32 端部
33 中間部
34 枢着部
36 折れ曲がり点
40 ロック手段
50 タンク支持部
51 板体
51a タンク載置面
52 棒状部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
走行機体横側部にエンジン用の燃料タンクを配備してあるコンバインであって、
走行機体横外向きに突出した使用姿勢と、この使用姿勢に対して機体内側に引退した格納姿勢とに上下揺動切り換え自在に走行機体横側部に取り付けたサイド分草杆、及び前記サイド分草杆を前記使用姿勢に固定するロック状態とロック解除状態とに切り換え操作自在なロック手段を設け、
燃料補給タンクを載置支持させるタンク支持部を、前記サイド分草杆の前記使用姿勢においてタンク載置姿勢になる状態で前記サイド分草杆に一体揺動自在に備えてあるコンバイン。
【請求項2】
前記サイド分草杆の前記使用姿勢での平面視形状を、両端部が中間部に対して走行機体内向きに折れ曲がった形状となるように形成し、
前記両端部に走行機体側に対する枢着部を設け、
前記タンク支持部を前記サイド分草杆の前後方向での一端側に配備し、
前記サイド分草杆の前記タンク支持部が位置する側の端部に前記ロック手段を配備してある請求項1記載のコンバイン。
【請求項3】
前記サイド分草杆にタンク載置面を形成するよう連結した板体を備えて前記タンク支持部を構成してある請求項2記載のコンバイン。
【請求項4】
前記サイド分草杆のうちの折れ曲がり点に対して一端部と中間部とに別れて位置する箇所にわたって連結した棒状部材と、前記サイド分草杆とにわたって燃料補給タンクを載置するように前記タンク支持部を構成してある請求項2記載のコンバイン。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2013−75557(P2013−75557A)
【公開日】平成25年4月25日(2013.4.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−215359(P2011−215359)
【出願日】平成23年9月29日(2011.9.29)
【出願人】(000001052)株式会社クボタ (4,415)
【Fターム(参考)】