コンパクトなダンネージ収納および変換システム
自己収納型ダンネージシステムは、箱が閉じたときには、最小限の空き空間を持つかまたは空き空間を全く持たないシート状の収納素材の補給品を受けるような大きさの箱を有している。箱は、フラップが協同して箱を閉じる一般に平坦な閉鎖位置と、閉鎖位置から離れた傾斜した動作位置との間で移動可能な一つまたはそれより多いフラップを有する。動作位置では、フラップの端は、箱の側壁によって規定される箱の開放側から離れた分配出口を規定する。分配出口は箱の開放側より小さく、それによって、収納素材が出口を通して箱から引かれるときに、傾斜したフラップが、収納素材を内方に集める形成部材として働き、収納素材が箱から引き抜かれるときに収納素材がしわくちゃになる。
【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
本願は、2010年1月25日出願の米国仮特許出願番号61/298,142、2010年7月9日出願の米国仮特許出願番号61/362,992、2010年7月9日出願の米国仮特許出願番号61/362,995の恩恵を主張し、これらはそれぞれ参照によりここに盛り込まれる。
【0002】
〔発明の分野〕
本発明は、一般に、シート状の収納素材をダンネージ(dunnage)製品に変換するダンネージ変換システムに関し、より詳細には、輸送のために物品を梱包するのに使用するための相対的に密度のより低いダンネージ製品へ変換されるシート状の収納素材の補給品のためのコンパクトで箱型の収納を提供するようなシステムに関する。
【0003】
〔背景〕
一つまたはそれより多くの物品を段ボール箱などの容器でそれぞれ配置して輸送する処理において、梱包者は、典型的には、輸送される物品とともに輸送容器にある種のダンネージ素材を置く。ダンネージ素材は、部分的にあるいは完全に、容器内の物品の周りの空き空間すなわち空容積を満たす。空容積を満たすことによって、ダンネージは、輸送処理中、ダメージとなるような物品の移動を防ぐまたは最小限化する。いくつかの普通に使われるダンネージ素材は、発泡プラスチックピーナッツ、発泡プラスチックパック、エアバッグまたは変換紙ダンネージ素材である。
【0004】
収納空間をより効果的に用いるために、梱包者により必要とされるときに、紙のロールまたは積層物などのような収納素材の補給品を、密度の低いダンネージ製品へと変換するためのダンネージ変換装置を用いることができる。例えば、米国特許No. 6,676,589は、連続的な紙シートを、空を満たすダンネージのしわくちゃ(crumpled)の片へと迅速に変換することができるダンネージ変換装置の例を開示している。
【0005】
高いまたは中くらいの容積の適用には、このような能力のダンネージ変換器が十分適している。これらはまた、ときどき少量のダンネージが必要になるが通常はコストが高くなりすぎるような低容積の適用にも用いうる。このような能力の変換器は、いくらかかさ高く、またときにはメンテナンスや修理が必要になる。したがって、低容積への適用は、典型的には、発砲プラスチックのピーナッツや人の手でしわくちゃにした新聞紙などの、他の種類のダンネージによって目的を果たされてきた。発砲プラスチックのピーナッツは扱いにくく、収納されるときも、用いられるときと同じ容積を占める。しわくちゃにした新聞紙も扱いにくく、梱包者が人の手で新聞紙をしわくちゃにする必要がある。
【0006】
米国特許5,131,903には、ダンネージをしわくちゃにして分配する他の装置が示されている。この装置は、フレームを保持する箱型のハウジングを有する。このフレームは、ハウジングの開口部と一般に一直線な紙ロールから、減少した寸法で波形の開口部を通して、シート紙を案内する、一対の傾斜側壁を有する。このような装置の問題点は、減少した幅の開口部が、開口部を囲む、横に延びた棚を形成するフレーム部材内にあることである。紙が開口部を通して引き出されると、紙がこの棚にひっかかる可能性があり、紙に意図しない破れが生じる恐れがある。他に認められている欠点は、しわくちゃの紙の部位が、あまり容易には、効率的かつ効果的に分離されないことである。さらに他の欠点は、紙ロールの置き換えが、相対的に難解な作業であり、ハウジングと内部フレームの分解が必要になることである。さらに他の欠点は、ハウジングに収納される紙の補給品と比べて、装置のサイズが相対的に大きく、かさばることである。この装置は、紙ロールによって占められていない箱型ハウジングの内部に空き空間を大量に有している。
【0007】
〔発明の要約〕
本発明は、箱における自己収納型ダンネージシステムを提供する。箱は、箱が閉じたときには、最小限の空き空間を持つかまたは空き空間を全く持たないシート状の収納素材の補給品を受けられるような大きさである。さらに、箱は、フラップが協同して箱を閉じる一般に平坦な閉鎖位置と、閉鎖位置から離れた傾斜した動作位置との間で移動可能な一つまたはそれより多いフラップを有する。動作位置では、フラップの端は、箱の側壁によって規定される開放側から離れた分配出口を規定する。分配出口は容器の開放側より小さく、それによって、収納素材が分配出口を通して箱から引き出されるときに、傾斜したフラップが、収納素材を内方に集める形成部材として働き、収納素材が箱から引き抜かれるときに収納素材がしわくちゃになる。したがって、本発明は、収納素材の補給品を効率的に収納するとともに、箱から分配されるときに容易に収納素材を相対的に密度のより低いダンネージ製品に変換する構造へと変形されうるダンネージシステムを提供する。ある実施形態では、フラップは、フラップが協同して箱を閉じる一般的に平坦な閉鎖位置と、閉鎖位置から離れた傾斜した位置との間、また元の位置へと、組み立てや分解を要せずに移動可能である。
【0008】
特に、本発明は、一般に、一つまたはそれより多くのフラップを有する容器を備えたダンネージシステムを提供し、フラップは、
容器の開放側を閉じる閉鎖位置と、
閉鎖位置から離れた位置であって、容器の開放側の対応する寸法より小さい少なくとも一つの寸法を有する出口開口部を規定する動作位置との間で移動可能である。好ましくは、出口開口部は、容器の開放側の幅より狭く、ここで、容器の開放側は容器の側壁によって規定され、開放側の幅は、容器がその収納素材に合わせた大きさとなっているシート状の収納素材の幅と実質的に類似している。
【0009】
本発明はまた、シート状の収納素材の補給品を有するような大きさの容器を備えた、収納素材を相対的に密度のより低いダンネージ製品に変換するダンネージシステムを提供する。容器は、底壁と、底壁の各端から延びて、底壁とは反対側の開放側を有する、囲われた空間を規定する一つまたはそれより多い側壁と、側壁の底壁とは反対側の各端から延びる一つまたはそれより多いフラップとを備えている。フラップは、容器の開放側を閉じる閉鎖位置と、閉鎖位置から離れた位置であって、容器の開放側の対応する寸法より小さい少なくとも一つの寸法を有する出口開口部を規定する動作位置との間で移動可能であり、動作位置では、フラップは、出口開口部を通して容器から引き出されるシート状の収納素材を内方に集めてしわくちゃにする。フラップは、特に、動作位置では、互いに固定された関係で保持されてよい。ダンネージシステムはまた、例えば、シート状の収納素材の扇のように折り畳まれた積層物またはロールの形式で、容器の内部に含まれるシート状の収納素材の補給品を備えてもよい。
【0010】
ある変換装置の欠点は、該装置が占める幅や空間の量であり、ある状況では、収納素材を供給してそれをダンネージ製品に変換するための、より狭いまたはより小さいシステムを提供するほうが望ましい。本発明はまた、より狭いフットプリントの内部の相対的に広いシート状の収納素材を含む収納素材の補給品を提供する。
【0011】
特に、本発明は、相対的に密度のより低いダンネージ製品に変換するための、シート状の収納素材の補給品を提供する。補給品は、幅寸法と、この幅寸法に一般的に平行な折り目とを有する扇のように折り畳まれたシート状の収納素材の積層物と、この積層物を受ける容器とを備える。容器は、積層物の幅より小さい幅寸法を有し、積層物は、容器の内部に適合するように折り畳まれる。
【0012】
本発明はまた、一つまたはそれより多くのフラップを有する箱を提供し、このフラップは、フラップが協同して箱を閉じる一般的に平坦な閉鎖位置と、閉鎖位置から離れた傾斜した位置との間、また元の位置へと、組み立てや分解を要せずに移動可能である。
【0013】
動作位置では、フラップの端部は、開放側から離れた分配出口を規定し、開放側は、容器の側壁によって規定される。分配出口は、容器の開放側より小さく、それによって、収納素材が分配出口を通して容器から引き出されるときに、傾斜したフラップが、収納素材を内方に集める形成部材として働き、収納素材が容器から引き抜かれるときに収納素材がしわくちゃになる。容器はまた、フラップが動作位置を過ぎて開くのを防ぐ特徴を有する。フラップは、容器の側壁と一直線の位置またはそれを超える位置へ回転することを抑制されている。容器を再度収納するために、フラップは、フラップを下方に押すことによって、閉鎖位置へと押し戻されることができる。これは、隣接するフラップ同士の結合によって可能であり、これもまた抑制を提供する。このように、本発明は、収納素材の補給品を効率的に収納するとともに、容器から分配されるときに容易に収納素材を相対的に密度のより低いダンネージ製品に変換する構造へと変形されうるダンネージシステムを提供する。
【0014】
さらに、容器は、反転されることができ、収納素材は、積層物の反対側から、開口部を通って、容器の底壁のほうへ、引き抜かれることができる。この開口部は、しわくちゃにすることなく収納素材を引き抜くために、収納素材とほぼ同じ幅を有する。
【0015】
特に、本発明は、シート状の収納素材補給品を有する容器を備えたダンネージシステムを提供する。容器は、収納素材の幅寸法と実質的に同じ幅寸法と、実質的に平坦な閉鎖位置または構造において一つまたはそれより多くのフラップによって閉じられる開放側とを有する。フラップは、フラップが閉鎖位置から離れていて、容器の開放側から離れた出口開口部を形成し、その出口開口部を通して、しわくちゃの収納素材を分配する、動作位置または構造へ移動可能である。開口部は、容器の幅寸法より小さい幅寸法を有する。
【0016】
本発明の一つまたはそれより多くの実施形態によって提供される他の特徴は、以下のものを含む:
(a)容器の開放側から離れたスロットであって、このスロットは、容器の幅寸法に実質的に平行に延び、しわくちゃでない収納素材を引き抜く;
(b)動作位置では、フラップの遠心端が出口開口部を規定し、出口開口部は、容器の開放側の対応する寸法より小さい少なくとも一つの寸法を有し、動作位置では、フラップは、出口開口部を通して容器から引き出されるシート状の収納素材を内方に集めてしわくちゃにする;
(c)フラップが動作位置を超えて移動するのを防ぐ手段、例えば、少なくとも一つのフラップが、他のフラップのスロット部と結合するツメ部を有し、スロット部がツメ部より実質的に長く、それによって、ツメ部をスロット部から取り外すことなく、フラップが、実質的に平坦な閉鎖位置と、動作位置との間で、移動できる;
(d)各フラップが、隣接するフラップと結合する;
(e)容器の側壁は、底壁に垂直であり、フラップが閉鎖位置にあるとき、フラップは、側壁に垂直である;
(f)動作位置で、フラップが、傾斜した集中壁を規定する;
(g)少なくとも一つのフラップは、フラップが動作位置にあるときに他のフラップのツメ部を受けて保持するような非直線のスロットを有する;
(h)フラップは、出口開口部から離れた側壁の最上部において相対的に大きい入り口を有する集中シュートを規定し、出口開口部は入り口より相対的に小さい;および/または、
(i)単層または複層のクラフト紙などの、扇のように折り畳まれたシート状の収納素材の補給品などの、容器の内部に含まれるシート状の収納素材の補給品。
【0017】
本発明はまた、梱包方法であって、
(a)容器の開口部を通してシート状の収納素材を引き出すステップであって、上記開口部は上記容器より小さく、シート状の収納素材は、上記開口部を通して引き出されるときにしわくちゃである、ステップと、
(b)上記容器を反転させるステップと、
(c)シート状の収納素材の幅と実質的に等しいかそれより大きい幅を有する、上記容器のスロットを通して、シート状の収納素材を引き出すステップであって、それによって、シート状の収納素材が、上記スロットを通して引き出されるときにしわくちゃでないままである、ステップと、を有することを特徴とする梱包方法を提供する。
【0018】
本発明の上記および他の特徴は、ここ以降に十分に記載され、特に、請求項、以下の本発明の詳細な実施形態に記載の記述、および添付の図面で示す。しかしながら、これらの実施形態は本発明の原理を採用できる種々の様態のうちのいくつかを説明しているにすぎない。
【0019】
〔図面の簡単な説明〕
図1は、シート状の収納素材の補給品とともに動作する、本発明によって供給されるダンネージシステムの側面斜視図である。
【0020】
図2は、コンパクトな、閉じた収納位置での図1のダンネージシステムの側面斜視図である。
【0021】
図3は、シート状の収納素材の補給品を受ける準備が出来た開放状態の図1のダンネージシステムの末端斜視図である。
【0022】
図4は、図3のダンネージシステムの側面斜視図である。
【0023】
図5は、動作状態の図1のダンネージシステムの末端斜視図である。
【0024】
図6は、図5のダンネージシステムの側面斜視図である。
【0025】
図7は、ダンネージ製品への変換に適した、1層の、扇のように折り畳まれたシート状の収納素材の補給品の斜視図である。
【0026】
図8は、本発明に係る、容器への挿入のために折り畳まれた図7のシート状の収納素材の補給品の斜視図である。
【0027】
図9は、本発明に係る、容器内の折り畳まれたシート状の収納素材の補給品の横断面図である。
【0028】
図10は、内部で折り畳まれたシート状の収納素材を示すために容器の前壁がはずされた、本発明に係り提供されるダンネージシステムの斜視図である。
【0029】
図11は、シート状の収納素材の補給品を受けるために開放された容器を示す、本発明に係よって提供されるダンネージシステムの斜視図である。
【0030】
図12は、図11のダンネージシステムの2つのフラップの間の結合形態の拡大図である。
【0031】
図13は、閉じた構造における図11のダンネージシステムの斜視図である。
【0032】
図14は、動作構造における図13のダンネージシステムの斜視図である。
【0033】
図15は、図14の動作構造におけるツメとスロットの配置の拡大図である。
【0034】
図16は、図13の閉じた構造におけるツメとスロットの配置の拡大図である。
【0035】
図17は、しわくちゃでない収納素材を引き抜くための、反転した構造における図11のダンネージシステムの斜視図である。
【0036】
〔詳細な説明〕
詳細な図面を参照して、本発明は、一般に、収納素材22を相対的に密度のより低いダンネージ製品24に変換するダンネージシステム20を提供する。システム20は、一つまたはそれより多くのフラップ、この場合には4つのフラップ34、35、36、37を有する箱すなわち容器30を備える。フラップ34、35、36、37は、容器30の開放側40を閉じる閉鎖位置(図2)と、閉鎖位置から離れた動作位置(図1)との間で移動可能である。動作位置では、フラップ34、35、36、37は、容器30の開放側40の対応する寸法よりも小さい少なくとも一つの寸法を有する出口開口部42を規定する。好ましくは、出口開口部すなわち出口42は、容器30の開放側40の幅より狭い。収納素材は、一般に、収納素材の幅寸法を横切る方向に容器から引き抜かれる。容器30の開放側40は、容器30の側壁44によって規定され、容器30の裏側すなわち底側46と反対側である。
【0037】
空き空間をエンドユーザに運搬するのは資源の非効率的な使い方であるため、開放側40の長さと幅とは、容器30がそれに合わせた大きさであるシート状の収納素材の長さと幅とに実質的に類似している。システム20が、容器30の内部にシート状の収納素材22の補給品を有するときには、容器30には、最小限の空き空間しか残らないか、全く空き空間が残らないようにすべきである。
【0038】
補給品132は、紙、特にクラフト紙などの、単層または複層のシート状の収納素材22を有する。収納素材22は、示すように扇のように折り畳まれた積層物の形式や、個々のシートのロールの形式や積層物の形式で提供されることができる。もし個々のシートが用いられる場合は、個々のシートは、好ましくは、白紙を綴じ込み、また、十分な長さとし、積層物からリードシートを引き出すことで次から次へと尾を引くようになる。もし一つまたはそれより多くのロールが用いられる場合は、収納ロールは、適切な回転手段によって、容器で支持されるようにすることができ、それによって、収納素材は、ロールの外側から支払われるようにすることができる。代替の構成では、収納ロールは、ロールの一つまたはそれより多くの外側の部位で支持されるようにすることができ、それによって、収納素材は、ロールの中央または内側から引き抜かれるようにすることができる。
【0039】
シート状の収納素材の種類や形式にかかわらず、好ましくは、収納素材は、長手方向に間隔が開いた、横切る方向に延びる切り取り線に沿って穴が開いているあるいは弱くなっており、しわくちゃの片からのダンネージの個々の部位の分離を可能化および/または容易化する。
【0040】
示した実施形態の容器30は、長方形であるが、他の形の容器も可能である。一般に、容器30は、容器の空き空間を最小化するように、収納素材の補給品の形状に近づけるべきである。一例の容器30は、段ボールでできているが、上記のような機能を容器30が持てるような任意の素材が十分である。
【0041】
容器30の側壁44は、底壁46の各端から延びて、底壁46とは反対側の開放側40を有する、囲われた空間を規定する。一つまたはそれより多くのフラップ34、35、36、37は、側壁44の底壁46とは反対側の各端にヒンジで結合されている。各フラップ34、35、36、37は、実質的に平坦な形状を有し、隣接する側壁44に垂直な各側壁44から延びている。側壁44は、底壁46に垂直である。フラップ34、35、36、37が閉鎖位置にあるとき、フラップ34、35、36、37は、一般に、互いに同じ平面内にあるすなわち平行であり、側壁44に垂直である。
【0042】
動作位置では、フラップ34、35、36、37は、出口開口部42を通して容器20から引き出されるシート状の収納素材22を内方に集めてしわくちゃにする傾斜した集中壁を規定する。言い換えれば、動作位置では、フラップ34、35、36、37は、出口42から離れた側壁44の最上部において相対的に大きい入り口を有する集中シュートを規定し、出口開口部は入り口より相対的に小さい。
【0043】
出口開口部42は、相対的に小さい面積を有するだけでなく、出口は、一般に、容器30の開放側40の幅よりも小さい幅を有する。容器30の開放側40の幅は、典型的には、シート状の収納素材の幅に厳密に対応し、それにより、出口の幅が、収納素材の幅より小さくなる。
【0044】
フラップ34、35、36、37が内方で収納素材22(図1)の横の部位を押し進めることを確実にするために、示された容器30はまた、動作位置でフラップ34、35、36、37を固定する手段を備える。固定手段は、互いに固定されるようにフラップを捕らえて保持するのに役立って、それゆえ収納素材が出口42を通して引き抜かれるときにフラップが動かないようにする、接着剤または接着テープなどの一つまたはそれより多くの化学素子、および、ストラップなどの機械素子、各フラップの協同素子、磁石、ストラップ、ホック・ループファスナー、スナップ、ピンなどを有する。種々の固定手段が当業者には明らかであるが、添付図面には一つの例を示している。
【0045】
一つの実施形態では、動作位置でフラップ34、35、36、37を保持するために、ツメ・スロット構成が用いられる。少なくとも一つのフラップは、収納素材が出口42から引き出されるときに、他のフラップのスロット部と結合してフラップを一緒に保持するツメ部を有する。図3および図4に示すように、フラップ34、35、36、37は、2対で構成される4つのフラップ、すなわち、相対的に長いほうの長方形のフラップ35、37の1対と、相対的に短いほうのフラップ34、36の1対とを有する。本実施形態における短いほうのフラップ34、36は、テーパー形状か、先端を切り取った三角形形状である。フラップ34、35、36、37の各対は、示した実施形態では、平行な側壁から延びる。短いほうのフラップ34、36のテーパー形状の端は、動作位置における、長いほうのフラップ35、37の傾斜した状態に対応している。
【0046】
本実施形態では、耳すなわちツメ52は、短いほうのフラップ34、36の傾斜した端から延び、長いほうのフラップ35、37における傾斜したスロット54で受ける。ツメ52は、長いほうのフラップ35、37を誇り(proud)とする状態にないように、ここで示しているものよりも短くしてもよいし、異なる方法で構成してもよい。さらに、長いほうのフラップ35、37の角56もまた、短いほうのフラップ34、36における曲がったスロット58で受けることができる、ツメ部またはツメとして機能することができる。図6に示すように、スロット58の湾曲性と、フラップ35、37の相対的に平坦な自然状態とが、曲がったスロット58が角56を所定位置に保持するのに役立つ。ツメを受けてフラップ34、35、36、37を動作位置に保持するために、代わりに他の非直線形状のスロットを用いてもよい。このようにして、動作位置で、フラップ34、35、36、37は、隣接するフラップと結合する。摩擦だけでフラップ34、35、36、37を所定位置に保持するのに十分であるべきだが、動作位置でフラップ34、35、36、37をさらに保持するために、接着剤や他の留め具を用いることもできる。傾斜した、結合されたフラップ34、35、36、37は、容器30に、ヒップタイプの屋根を持ったビルの外観を与える。
【0047】
一旦フラップ34、35、36、37が動作位置に配置されると、フラップ34、35、36、37の一つまたはそれより多くの遠心端が、出口開口部42を規定し、容器30の開放側40における開口部から、出口開口部42までの間隔をあける。示した実施形態では4つのフラップ34、35、36、37が出口42を規定しているが、本発明によって提供される他の実施形態では、一つだけまたは2つだけのフラップが出口開口部42を規定してもよい。
【0048】
示された容器30(図2)は、実質的に長方形であり、エンドユーザへの効率的な輸送のために、容器の上に他の容器が載り、また、互いに近接して隣接するようなコンパクトな構造に、複数の容器を積層するのが容易になっている。容器30は、閉鎖位置でのフラップ34、35、36、37のコンパクトな輸送構造から、動作位置でのフラップ34、35、36、37の、それよりもコンパクトでない変換構造へと、再構造化すなわち変形することができる。
【0049】
使用時には、フラップ34、35、36、37は、動作位置(図1)に移動し、互いに相対的に所定位置に固定される。そして、梱包者は、容器30に達し、また、図1の扇のように折り畳まれたクラフト紙であるシート状の収納素材の補給品の先端48を引き出す。これがなされると、シート状の収納素材22は、傾斜したフラップ34、35、36、37によって規定される狭くなる空間を通って分配出口42から出て行くときに、集められ、周辺で次第にしわくちゃになる。梱包者は、収納素材22を分配出口42から手の上へと引き出し、その処理において空を満たすダンネージ製品の片を形成する。
【0050】
梱包者が、集中するフラップ34、35、36、37の間および分配出口42から外へと収納素材22を引き出すと、梱包者は、一般に、片の長さに沿って、離れた位置で片をつかみ、それによって、しわくちゃになった片に折り目を付けるのに役立ち、それゆえ、しわくちゃな片が、相対的に低密度な、しわくちゃ状態を維持するのに役立つ。所望の量のダンネージ24が容器30から引き出されると、梱包者は、輸送中に物品の移動を最小化するために、輸送カートンなどにおいて一つまたはそれより多くの物品を梱包するときに使用するために、ダンネージ片の部分を破る、切る、または他のやり方で分離する。
【0051】
要約すれば、本発明は、収納素材自身よりも少しだけ重い、箱入りの、自己収納型ダンネージシステム20を提供する。自己収納型ダンネージシステム20は、箱30が閉じられたときに空き空間が最小化されたあるいは全くない、シート状の収納素材22の補給品を受けるような大きさの、箱または他の容器30を有する。箱30は、一つまたはそれより多くのフラップ34、35、36、37を有する。このフラップは、(i)フラップ34、35、36、37が協同して箱30を閉じる一般に平坦な閉鎖位置(図2)と、(ii)閉鎖位置から離れた、傾斜した動作位置(図6)との間で移動可能である。動作位置では、フラップ34、35、36、37の端は、箱30の開放側40から離れた分配出口42を規定する。箱30の開放側40は、一般に、箱30の側壁44によって規定される。分配出口42は、箱30の開放側40より小さい。収納素材が分配出口42を通して箱30から引き出されると、傾斜したフラップ34、35、36、37が、収納素材を内方に集める形成部材として働き、それによって、それが箱30から引き抜かれるときにしわくちゃになる。
【0052】
それゆえ、本発明は、閉じられたときにシート状の収納素材22の補給品を効率的に収納して、それが箱30から分配されるときに収納素材22を相対的に密度のより低いダンネージ製品に容易に変換する構造へと変形できる、ダンネージシステム20を提供する。
【0053】
本発明はまた、扇のように折り畳まれた収納素材の代替の構造を提供する。図1に示すような収納素材22の平坦な積層物よりむしろ、図7ないし図10に示すようなシート状の収納素材120の積層物を折り畳む、または曲げることもできる。
【0054】
したがって、本発明は、上記と類似の方法で、相対的に密度のより低いダンネージ製品124(図10)に変換するための、シート状の収納素材122(図7)の補給品120(図7)を提供する。補給品120は、扇のように折り畳まれたシート状の収納素材と、積層物122を受けるための容器126とを有する。補給品120は、より狭いフットプリントの内部の相対的に広いシート状の収納素材122を提供し、それが補給品20から引き出されるときに収納素材を形成する必要を減少させる、またはなくす。
【0055】
積層物122は、好ましくは、紙、特にクラフト紙のような、単層または複層のシート状の収納素材22を有する。積層物122は、幅寸法W、奥行き寸法Dおよび高さ寸法Hを有する。シート状の収納素材122はまた、幅寸法Wに一般に平行な折り目134を有する。収納素材はまた、好ましくは、長手方向に間隔が開いた、横切る方向に延びる切り取り線136に沿って穴が開いているあるいは弱くなっており、しわくちゃの片からのダンネージの個々の部位の分離を可能化および/または容易化する。切り取り線は、一般的に、折り目134と同一の広がりをもつ。これは、実質的に、上記の同じ収納素材22(図1)である。
【0056】
図8に示すように、容器126は、積層物122の幅寸法Wより小さい幅寸法CWを有し、それゆえ、積層物122は、容器126の内部に適合するように、折り畳まれなければならない。シート状の収納素材の積層物122は、幅寸法Wを横断する軸の周りに折り畳まれる。積層物122は、折り畳まれて、積層物の端138が、上方に移動する中央部139に相対的に下方に移動し、反転したU字形状を形成する。このようにして折り畳まれた積層物122は、折り畳まれていない幅寸法Wより小さい折り畳まれた幅寸法FW、折り畳まれていない高さ寸法Hより大きい折り畳まれた高さ寸法FH、および、折り畳まれていない奥行き寸法Dと同じ折り畳まれた奥行き寸法FDを有する。容器126はまた、高さ寸法CHおよび奥行き寸法CDを有する。容器の高さ寸法CHと容器の奥行き寸法は、一般に、積層物122の折り畳まれた高さ寸法FHおよび折り畳まれた奥行き寸法FDとにそれぞれ対応している。
【0057】
示した容器126は、底壁140(図10)を有し、一つまたはそれより多くの側壁142、143、144、145は、底壁140の各端から延び、底壁140と反対側の開放側146に、囲われた空間を規定している。前の側壁143および後の側壁145は省くことができるが、左の側壁142と右の側壁144は、その折り畳まれた状態で、折り畳まれた積層物122を保持する。容器122はさらに、輸送または収納のために開放側146を閉じるために、側壁の底壁とは反対側の各端にヒンジで結合されている一つまたはそれより多くのフラップを備えてもよい。このフラップにはまた、上記の実施形態と関連して上述したように、動作位置でフラップを保持する手段が設けられてもよい。
【0058】
示した実施形態における容器126は長方形であるが、他の容器形状も可能である。長方形の容器126は、エンドユーザへの効率的な輸送のために、容器の上に他の容器が載り、また、互いに近接して隣接するようなコンパクトな構造に、複数の容器を積層するのが容易になっている。一例の容器126は、段ボールでできているが、上記のような機能を容器が持てるような任意の素材が十分である。
【0059】
図9に他の一例の容器126の断面を示す。この容器126は、底壁140から容器内へ延びる中央リブ150を有する。積層物122はリブ150の上に折り畳まれ、それにより、積層物122がその折り畳まれた状態を維持するのに役立つ。リブ150の高さは、積層物122において所望される折り畳みの程度に基づいて変化させることができる。
【0060】
図10の補給品は、折り畳まれた積層物122から収納素材が引き出されるときにどのように収納素材がしわくちゃになるかを示している。この実施形態は、容器126に中央リブを含んでいない。容器の側壁は、積層物122を、それが折り畳まれた状態で保持する。したがって、容器の前壁143(図8)が省かれ、それによって、シート状の収納素材の折り畳まれた積層物122を収納素材126に再度載せるのが容易になる。積層物122から引き出されたしわくちゃのダンネージ製品124は、梱包によって使用される準備が出来ている。
【0061】
紙の補給品が消耗に近づくと、その重量が減少し、紙を引き抜く動作によって、容器が、その支持表面から持ち上がるかもしれない。この問題を解決して防止するために、底壁と、テーブルトップなどの支持表面との間で、容器を、ストラップ、粘着テープ、ホック・ループパターンなどで固定してもよい。
【0062】
本発明はまた、シート状の収納素材の補給品を受けられるような大きさの容器を備えた自己収納型ダンネージシステムであって、容器が、閉鎖位置と動作位置との間で、また元の位置へと、組み立てや分解を要せずに移動可能な、相互に連結した複数のフラップを有するようなシステムを提供する。閉鎖位置では、フラップは、協同して、容器の空き空間を最小化またはまたは完全に無いようにして、容器を閉じ、動作位置では、閉鎖位置から離れて、フラップは、分配出口を規定する。分配出口は、容器の開放側より小さく、それによって、収納素材が出口を通って引き出されるときに、傾斜したフラップが内方で収納素材を集め、それによって、それが引き抜かれるときにそれがしわくちゃになる。しわくちゃのダンネージ製品は、輸送容器で空を満たすのに用いることができる。
【0063】
本発明によって提供される容器はまた、反転されることができ、収納素材は、容器の底壁に向かってスロットを通して引き抜かれることができる。スロットは、しわくちゃにせずに収納素材を引き抜くような大きさであり、輸送容器で積層したり、輸送用の物品を包装したりするのに用いられる。このように、本発明は、収納素材の補給品を効率的に収納するとともに、箱から分配されるときに容易に収納素材を相対的に密度のより低いダンネージ製品に変換する構造へと変形されうると同時に、しわくちゃでない収納素材を分配することができるダンネージシステムを提供する。
【0064】
図11ないし図17を参照して、本発明はまた、シート状の収納素材222を相対的に密度のより低いダンネージ製品224に変換する、他のダンネージシステム220を提供する(図14)。システム220は、容器230の開放側240を閉じる閉鎖位置(図13)と、容器230の開放側240の対応する寸法より小さい少なくとも一つの寸法を有する出口開口部242(図14)を規定する、閉鎖位置から離れた動作位置(図14)との間で移動可能である、一つまたはそれより多くのフラップ、この場合、4つのフラップ234、235、236、237、を有する箱すなわち容器230を有する。好ましくは、出口開口部または出口242は、容器の開放側240の幅より狭く、ここで、容器230の開放側240は、容器230の側壁244によって規定され、容器230の裏側すなわち底側246(図17)と反対側である。
【0065】
空き空間をエンドユーザに運搬するのは資源の非効率的な使い方であるため、開放側240の長さと幅とは、容器230がそれに合わせた大きさであるシート状の収納素材222の長さと幅とに実質的に類似している。結果として、システム220が容器230の内部にシート状の収納素材222の補給品を有するときには、容器230には、最小限の空き空間しか残らないか、全く空き空間が残らないようにすべきである。
【0066】
補給品は、紙、特にクラフト紙などの、単層または複層のシート状の収納素材222を有する。収納素材222は、示すように扇のように折り畳まれた積層物の形式や、個々のシートのロールの形式や積層物の形式で提供されることができる。もし個々のシートが用いられる場合は、個々のシートは、好ましくは、白紙を綴じ込み、また、十分な長さとし、積層物からリードシートを引き出すことで次から次へと尾を引くようになる。もし一つまたはそれより多くの離れが用いられる場合は、収納ロールは、適切な回転手段によって、容器で支持されるようにすることができ、それによって、収納素材は、ロールの外側から支払われるようにすることができる。代替の構成では、収納ロールは、ロールの一つまたはそれより多くの外側の部位で支持されるようにすることができ、それによって、収納素材は、ロールの中央または内側から引き抜かれるようにすることができる。
【0067】
シート状の収納素材の種類にかかわらず、好ましくは、収納素材は、長手方向に間隔が開いた、横切る方向に延びる切り取り線に沿って穴が開いているあるいは弱くなっており、しわくちゃの片からのダンネージの個々の部位の分離を可能化および/または容易化する。
【0068】
示された容器は、底壁246(図17)と、底壁246の各端から延びて、底壁246とは反対側の開放側240を有する、囲われた空間を規定する一つまたはそれより多い側壁244と、側壁244の底壁246とは反対側の各端にヒンジで結合された一つまたはそれより多いフラップ234、235、236、237とを備えている。示した実施形態の容器230は、長方形であるが、他の形の容器も可能である。一般に、容器230は、容器の空き空間を最小化するように、収納素材の補給品の形状に近づけるべきである。各フラップ234、235、236、237は、実質的に平坦な形状を有し、隣接する側壁244に垂直な各側壁244から延びている。側壁244は、底壁246に垂直であり、フラップ234、235、236、237が閉鎖位置にあるとき(図13)、フラップ234、235、236、237は、一般に、互いに同じ平面内にあるすなわち平行であり、側壁244に垂直である。一例の容器230は、段ボールでできているが、上記のような機能を容器230が持てるような任意の素材が十分である。
【0069】
フラップ234、235、236、237は、容器230の開放側240を閉じる閉鎖位置(図13)と、容器230の開放側240の対応する寸法より小さい少なくとも一つの寸法を有する実質的に長方形の出口開口部すなわち分配出口242を規定する、閉鎖位置から離れた動作位置(図14)との間で移動可能である。動作位置では、フラップ234、235、236、237は、出口開口部242を通して容器220から引き出されるシート状の収納素材222を内方に集めてしわくちゃにする。言い換えれば、動作位置では、フラップ234、235、236、237は、出口242から離れた側壁244の最上部において相対的に大きい入り口を有する集中シュートを規定し、出口開口部は入り口より相対的に小さい。
【0070】
出口開口部242は、相対的に小さい面積を有するだけでなく、出口は、一般に、容器230の開放側240の幅よりも小さい幅を有する。容器230の開放側240の幅は、好ましくは、シート状の収納素材の幅に厳密に対応し、それにより、出口の幅が、収納素材の幅より小さくなる。
【0071】
フラップ234、235、236、237が内方で収納素材222(図11)の横の部位を押し進めることを確実にするために、示された容器230はまた、隣接するフラップを結合する手段であって、フラップ234、235、236、237が動作位置を超えて開くのを防ぐ手段を備える。固定手段は、互いに結合されたフラップを捕らえて保持するのに役立って、それゆえ収納素材が出口42を通して引き抜かれるときにフラップが動作位置を超えて動かないようにする、接着剤または接着テープなどの一つまたはそれより多くの化学素子、および、ストラップなどの機械素子、各フラップの協同素子、磁石、ストラップ、ホック・ループファスナー、スナップ、ピンなどを有する。種々の固定手段が当業者には明らかであるが、添付図面には一つの例を示している。
【0072】
一つの実施形態では、フラップ234、235、236、237を相互に連結するために、ツメ・スロット構成が用いられる。少なくとも一つのフラップは、他のフラップのスロット部と結合してフラップを一緒に保持するツメ部を有する。フラップ234、235、236、237は、2対で構成される4つのフラップ、すなわち、相対的に長いほうの長方形のフラップ235、237の1対と、テーパー形状か、先端を切り取った三角形形状である、相対的に短いほうのフラップ234、236の1対とを有する。フラップ234、235、236、237の各対は、示した実施形態では、平行な側壁から延びる。
【0073】
耳すなわちツメ252は、短いほうのフラップ234、236の傾斜した端から延び、長いほうのフラップ235、237における傾斜したスロット254で受ける。スロット254は、ホッケーのスティックのように、2つの直線部、すなわち、主部と、一端で主部から離れて延びる延長部とを有する。延長部は、図12に示すように、ツメ252をスロット254に取り付けるのをより容易にする。ツメ252およびスロット254は、各フラップ234、235、236、237を隣接フラップに結合する。スロット254は、対応するフラップにツメ252を結合するツメ252の部位よりも長い。これにより、ツメ252は、フラップ234、235、236、237が閉鎖位置と動作位置との間で往復するときに、スロット254の主部の長さに沿ってスライドすることができる。この概念を図15および図16にてさらに説明する。図15では、ツメ252およびスロット254は、動作位置に対応する配置において示され、図16では、ツメ252およびスロットは、閉鎖位置に対応する配置において示されている。
【0074】
フラップ234、235、236、237が動作位置に配置されているときは、フラップ234、235、236、237のうちの一つまたはそれより多くのものの遠心端は、出口開口部242を規定し、また、容器230の開放側240における開口部から出口開口部242を離れさせる。図14に示すように、動作位置では、傾斜した、結合されたフラップ234、235、236、237は、容器230に、ヒップ屋根を持ったビルの外観を与える。示した実施形態では4つのフラップ234、235、236、237が出口242を規定しているが、本発明によって提供される他の実施形態では、他の個数のフラップが出口開口部242を規定してもよい。
【0075】
示された容器230は、実質的に長方形であり、エンドユーザへの効率的な輸送のために、容器の上に他の容器が載り、また、互いに近接して隣接するようなコンパクトな構造に、複数の容器を積層するのが容易になっている。容器230は、エンドユーザがツメ252をスロット254に取り付けることを要することなく、閉鎖位置でのフラップ234、235、236、237のコンパクトな輸送構造から、動作位置でのフラップ234、235、236、237の、それよりもコンパクトでない変換構造へと、再構造化すなわち変形することができる。同様に、容器30は、252をスロット254から取り外すことなく、動作位置から、よりコンパクトな閉鎖位置へと、フラップ234、235、236、237を移動させることによって、再構造化することができる。
【0076】
使用時には、フラップ234、235、236、237は、動作位置に移動し、梱包者は、容器230に達し、また、扇のように折り畳まれたクラフト紙などのシート状の収納素材の補給品の先端248を引き出す。これがなされると、シート状の収納素材222は、傾斜したフラップ234、235、236、237によって規定される狭くなる空間を通って分配出口242から出て行くときに、集められ、周辺で次第にしわくちゃになる。梱包者は、収納素材222を分配出口242から手の上へと引き出し、その処理において空を満たすダンネージ製品の片を形成する。梱包者が、集中するフラップ234、235、236、237の間および分配出口242から外へと収納素材222を引き出すと、梱包者は、一般に、片の長さに沿って、離れた位置で片をつかみ、それによって、しわくちゃになった片に折り目を付けるのに役立ち、それゆえ、しわくちゃな片が、相対的に低密度な、しわくちゃ状態を維持するのに役立つ。所望の量のダンネージ224が容器230から引き出されると、梱包者は、輸送中に物品の移動を最小化するために、輸送カートンなどにおいて一つまたはそれより多くの物品を梱包するときに使用するために、ダンネージ片の部分を破る、切る、または他のやり方で分離する。
【0077】
示した実施形態では、容器230はまた、シート状の収納素材と実質的に同じ幅の側壁にスロット260を有し、それによって、補給品から収納素材を、しわくちゃにすることなく引き抜くことができる。図13に示した実施形態では、スロット260は、輸送中にプルタブ262によって閉じられ、使用される準備が出来る。プルタブ262は、平行な、離れた線に沿って、容器230に穴を開けることによって、容器230の側壁に一体的に形成される。プルタブ262を除去すると、図17に示すように、スロット260が出来る。スロット260は、通常、容器230の底壁246に向かって形成され、それによって、容器が反転されることができ、また、相対的にしわくちゃでない保護包装素材としての使用のために、シート状の収納素材が、スロット260を通って、シート状の収納素材の積層物の底であるものから引き出されることができる。そして、容器230は、再度反転されることができ、また、しわくちゃの収納素材が、再び、空を満たすダンネージとして出口開口部242を通して引き出されることができる。
【0078】
要約すれば、本発明は、収納素材自身よりも少しだけ重い、箱入りの、自己収納型ダンネージシステム220を提供する。自己収納型ダンネージシステム220は、箱230が閉じられたときに空き空間が最小化されたあるいは全くない、シート状の収納素材222の補給品を受けるような大きさの、箱または他の容器230を有する。箱230は、一つまたはそれより多くのフラップ234、235、236、237を有する。このフラップは、フラップ234、235、236、237が協同して箱230を閉じる一般に平坦な閉鎖位置(図13)と、閉鎖位置から離れた、傾斜した動作位置(図14)との間で移動可能である。動作位置では、フラップ234、235、236、237の端は、箱230の側壁244によって規定される箱230の開放側240から離れた分配出口242を規定する。分配出口242は、箱230の開放側240より小さく、それゆえ、収納素材が分配出口242を通して箱230から引き出されると、傾斜したフラップ234、235、236、237が、収納素材を内方に集める形成部材として働き、それによって、それが箱230から引き抜かれるときにしわくちゃになる。それゆえ、本発明は、閉じられたときにシート状の収納素材222の補給品を効率的に収納して、それが箱230から分配されるときに収納素材222を相対的に密度のより低いダンネージ製品に容易に変換する構造へと変形できる、ダンネージシステム220を提供する。
【0079】
さらに、出口開口部242を通してシート状の収納素材222を引き出し、それが開口部を通って引き出されるときに収納素材をしわくちゃにすることに加えて、
本発明は、
容器230を反転させることによって、
分配出口からシート状の収納素材を取り外すことなく、シート状の収納素材222を、シート状の収納素材の積層物の反対側から引き出し、スロット260を通してそれを供給することを提供する。スロット260を通って引き出される収納素材は、シート状の収納素材222の幅と実質的に同じかそれより大きい幅を持ち、スロット260を通って引き出されるときに、しわくちゃでないままである。容器230は、その後再度反転されて、しわくちゃの収納素材を分配出口242から引き出するために戻ることができる。
【0080】
このように、本発明は、シート状の収納素材の補給品を受けられるような大きさの容器を備えた自己収納型ダンネージシステムを提供する。容器は、閉鎖位置と動作位置との間で、組み立てや分解を要せずに移動可能な、相互に連結した複数のフラップを有する。閉鎖位置では、フラップは、協同して、容器の空き空間を最小化またはまたは完全に無いようにして、容器を閉じ、動作位置では、閉鎖位置から離れて、フラップは、分配出口を規定する。分配出口は、容器の開放側より小さく、それによって、収納素材が出口を通って引き出されるときに、傾斜したフラップが内方で収納素材を集め、それによって、それが引き抜かれるときにそれがしわくちゃになる。容器はまた、反転されることができ、収納素材は、容器の底壁に向かってスロットを通して引き抜かれることができる。スロットは、しわくちゃにせずに収納素材を引き抜くような大きさである。
【0081】
したがって、これらの、シート状の収納素材の補給品は、相対的に広い収納素材を用い、相対的に高い密度および容積という利点を有するダンネージ製品を生成する。このようにしなければ、相対的に高い密度および容積は、一般的には、より狭い収納素材からは不可能である。折り畳まれた積層物からシート状の収納素材を引き出すことはまた、それがダンネージ変換装置を通して引き出されるときに収納素材を形成する必要を減少させるか、または、なくすので、それによって、変換システムのサイズが減少する。
【0082】
このように、本発明は、箱30が閉じたときには、最小限の空き空間を持つかまたは空き空間を全く持たないシート状の収納素材の補給品を受けられるような大きさの箱30を備えた、(図1および図2)を参照した、自己収納型ダンネージシステム20を提供する。箱30は、フラップが協同して箱30を閉じる一般に平坦な閉鎖位置(図2)と、閉鎖位置から離れた傾斜した動作位置(図1)との間で移動可能な一つまたはそれより多いフラップ34、35、36、37を有する。動作位置では、フラップ34、35、36、37の端は、箱30の側壁44によって規定される箱30の開放側から離れた分配出口42を規定する。分配出口42は箱30の開放側より小さく、それによって、収納素材が出口42を通して箱30から引き出されるときに、傾斜したフラップ34、35、36、37が、収納素材を内方に集める形成部材として働き、収納素材が箱30から引き抜かれるときに収納素材がしわくちゃになる。
【0083】
本発明は、示した特定の実施形態に関して示し記述されたが、明細書や添付の図面を読んで理解すれば、等価の代替物や修飾物が、当業者に発生するであろう。上記の完全体(成分、組み立て品、装置、複合品など)によって実行される種々の機能に特に関し、このような完全体を記述するのに用いられる用語(「手段」への言及を含む)は、他に指示されない限り、たとえ本発明のここで示した実施形態での機能を実行する記載された構造とは構造的に等価でなくても、特定の(すなわち、機能的に等価な)機能を実行する任意の完全体に対応する。
【0084】
まとめると、本発明は、以下の項に記載する一つまたはそれより多くの特徴を提供する。
項A.
ダンネージシステムであって、上記ダンネージシステムは、収納素材を受ける容器を備え、
上記容器は、移動可能フラップが上記容器の開放側を少なくとも部分的に閉じる閉鎖位置と、上記閉鎖位置から外方に離れた動作位置との間で移動可能な、少なくとも一つの移動可能フラップを有し、
上記移動可能フラップが上記動作位置にあるとき、上記移動可能フラップは、上記容器の開放側の対応する寸法よりも小さい少なくとも一つの寸法を有する出口開口部の側面を規定することを特徴とするダンネージシステム。
項B.
上記容器は、シート状の収納素材の補給品を含むようなサイズであり、
上記容器は、底壁と、底壁の各端から延びて、底壁とは反対側の開放側を有する、囲われた空間を規定する一つまたはそれより多い側壁と、側壁の底壁とは反対側の各端から延びる複数のフラップとを備え、
上記フラップは、上記出口開口部から離れた側壁の最上部において相対的に大きい入り口を有する集中シュートを規定し、上記出口開口部は入り口より相対的に小さく、
上記動作位置では、上記フラップは、上記出口開口部を通して上記容器から引き出されるシート状の収納素材を内方に集めてしわくちゃにすることを特徴とする項Aに記載のダンネージシステム。
項C.
動作位置では、フラップの遠心端が出口開口部を規定し、出口開口部は、容器の開放側の対応する寸法より小さい少なくとも一つの寸法を有し、
動作位置では、フラップは、出口開口部を通して容器から引き出されるシート状の収納素材を内方に集めてしわくちゃにすることを特徴とする項Aまたは他の任意の項に記載のダンネージシステム。
項D.
動作位置でフラップを固定する手段を備えたことを特徴とする項Bまたは他の任意の項に記載のダンネージシステム。
項E.
フラップが動作位置を超えて移動するのを防ぐ手段を備えたことを特徴とする項Aまたは他の任意の項に記載のダンネージシステム。
項F.
動作位置で各フラップが、隣接するフラップと結合することを特徴とする項Bまたは他の任意の項に記載のダンネージシステム。
項G.
一つのフラップがツメ部を有し、他の一つのフラップが、上記ツメ部を受けるような大きさのスロットを有していることを特徴とする項Bまたは他の任意の項に記載のダンネージシステム。
項H.
スロット部がツメ部より実質的に長く、
それによって、ツメ部をスロット部から移動させることなく、フラップが、実質的に平坦な閉鎖位置と、動作位置との間で、移動できることを特徴とする項Gまたは他の任意の項に記載のダンネージシステム。
項I.
容器の側壁は、底壁に垂直であり、
フラップが閉鎖位置にあるとき、フラップは、側壁に垂直であることを特徴とする項Bまたは他の任意の項に記載のダンネージシステム。
項J.
出口開口部は移動可能のフラップの遠心端により規定され、容器の開放側の開口部から出口開口部を離していることを特徴とする項Aまたは他の任意の項に記載のダンネージシステム。
項K.
動作位置で、フラップが、傾斜した集中壁を規定することを特徴とする項Aまたは他の任意の項に記載のダンネージシステム。
項L.
2つまたはそれより多いフラップが、フラップの2対を有し、
各フラップが、隣接壁に垂直な各壁から延び、
フラップの各対が、平行壁から延びることを特徴とする項Aまたは他の任意の項に記載のダンネージシステム。
項M.
閉鎖位置で、フラップは互いに実質的に平行に延びることを特徴とする項Aまたは他の任意の項に記載のダンネージシステム。
項N.
少なくとも一つのフラップは、ツメが延びて他のフラップのスロットで受け止められるようなテーパー形状を有することを特徴とする項Aまたは他の任意の項に記載のダンネージシステム。
項O.
少なくとも一つのフラップは、フラップが動作位置にあるときに他のフラップのツメ部を受けて保持するような非直線のスロットを有することを特徴とする項Aまたは他の任意の項に記載のダンネージシステム。
項P.
各フラップは、実質的に平坦な形状を有することを特徴とする項Aまたは他の任意の項に記載のダンネージシステム。
項Q.
動作位置への移動中に、移動可能のフラップが、出口開口部の少なくとも一つの寸法を増加させることを特徴とする項Aまたは他の任意の項に記載のダンネージシステム。
項R.
容器が、
互いに対し相互に連結可能な複数のフラップであって、容器の開放側から出口開口部に向かってテーパー状の構造を形成する、フラップを有することを特徴とする項Aまたは他の任意の項に記載のダンネージシステム。
項S.
容器の内部にシート状の収納素材の補給品を備え、
シート状の収納素材が幅寸法を有し、
容器が、収納素材の幅寸法と実質的に同じ幅寸法を有し、
容器がさらに、実質的に平坦な閉鎖位置で2つまたはそれより多いフラップによって閉じられた開放側を有し、
フラップが互いに結合され、
フラップは、
フラップが閉鎖位置から離れて、容器の開放側から離れた出口開口部を形成し、そこを通してしわくちゃの収納素材を分配するような、動作位置に移動可能であり、
開口部は、容器の幅寸法より小さい幅寸法を有することを特徴とする項Aまたは他の任意の項に記載のダンネージシステム。
項T.
シート状の収納素材の補給品は、シート状の収納素材の、扇のように折り畳んだ積層物、または、ロールのうちの少なくとも一つを有していることを特徴とする項Aまたは他の任意の項に記載のダンネージシステム。
項T.
補給品は、分配出口と一直線の縦軸を有する、シート状の収納素材のロールを有することを特徴とする項Aまたは他の任意の項に記載のダンネージシステム。
項V.
開放側から離れたスロットを備え、
上記スロットは、容器の幅寸法に実質的に平行に延び、しわくちゃでない収納素材を引き抜くことを特徴とする項Aまたは他の任意の項に記載のダンネージシステム。
項W.
相対的に密度のより低いダンネージ製品に変換されるシート状の収納素材の補給品であって、
容器と、
一般的に平行な折り目に沿ってそれ自身で扇のように折り畳まれるシート状の収納素材の積層物とを備え、
上記積層物が、上記収納素材において上記折り目に垂直な軸に対してそれ自身で折り畳まれ、
上記積層物が、上記容器によって、その折り畳まれた構造で維持されていることを特徴とする補給品。
項X.
積層物は、折り畳まれる前には、折り畳まれない幅寸法を有し、
収納素材は、幅寸法に一般的に平行な折り目を有し、
容器は、幅寸法を有し、
容器の幅は、積層物の折り畳まれない幅より小さいことを特徴とする項B3または項B3に従属する他の任意の項に記載の補給品。
項Y.
積層物は、容器の内部に折り畳まれて、反転したU字形状を有することを特徴とする項B3または項B3に従属する他の任意の項に記載の補給品。
項Z.
容器は、積層物が折り畳まれる容器内に延びる中央リブを有することを特徴とする項B3または項B3に従属する他の任意の項に記載の補給品。
項AA.
ダンネージシステムであって、上記ダンネージシステムは、容器を備え、
上記容器は、平坦側を規定する最上部を有し、
上記最上部は、
上記容器の側面に垂直な閉鎖位置から、
上記最上部が動作位置に移動するときに、少なくとも一つの寸法において増加する出口開口部を上記最上部が規定する、外方に離れた動作位置へと、移動可能であることを特徴とするダンネージシステム。
項AB.
梱包方法であって、
(a)容器の開口部を通してシート状の収納素材を引き出すステップであって、上記開口部は上記容器より小さく、シート状の収納素材は、上記開口部を通して引き出されるときにしわくちゃである、ステップと、
(b)上記容器を反転させるステップと、
(c)シート状の収納素材の幅と実質的に等しいかそれより大きい幅を有する、上記容器のスロットを通して、シート状の収納素材を引き出すステップであって、それによって、シート状の収納素材が、上記スロットを通して引き出されるときにしわくちゃでないままである、ステップと、を有することを特徴とする梱包方法。
【図面の簡単な説明】
【0085】
【図1】シート状の収納素材の補給品とともに動作する、本発明によって供給されるダンネージシステムの側面斜視図である。
【図2】コンパクトな、閉じた収納位置での図1のダンネージシステムの側面斜視図である。
【図3】シート状の収納素材の補給品を受ける準備が出来た開放状態の図1のダンネージシステムの末端斜視図である。
【図4】図3のダンネージシステムの側面斜視図である。
【図5】動作状態の図1のダンネージシステムの末端斜視図である。
【図6】図5のダンネージシステムの側面斜視図である。
【図7】ダンネージ製品への変換に適した、1層の、扇のように折り畳まれたシート状の収納素材の補給品の斜視図である。
【図8】本発明に係る、容器への挿入のために折り畳まれた図7のシート状の収納素材の補給品の斜視図である。
【図9】本発明に係る、容器内の折り畳まれたシート状の収納素材の補給品の横断面図である。
【図10】内部で折り畳まれたシート状の収納素材を示すために容器の前壁がはずされた、本発明に係り提供されるダンネージシステムの斜視図である。
【図11】シート状の収納素材の補給品を受けるために開放された容器を示す、本発明に係よって提供されるダンネージシステムの斜視図である。
【図12】図11のダンネージシステムの2つのフラップの間の結合形態の拡大図である。
【図13】閉じた構造における図11のダンネージシステムの斜視図である。
【図14】動作構造における図13のダンネージシステムの斜視図である。
【図15】図14の動作構造におけるツメとスロットの配置の拡大図である。
【図16】図13の閉じた構造におけるツメとスロットの配置の拡大図である。
【図17】しわくちゃでない収納素材を引き抜くための、反転した構造における図11のダンネージシステムの斜視図である。
【発明の詳細な説明】
【0001】
本願は、2010年1月25日出願の米国仮特許出願番号61/298,142、2010年7月9日出願の米国仮特許出願番号61/362,992、2010年7月9日出願の米国仮特許出願番号61/362,995の恩恵を主張し、これらはそれぞれ参照によりここに盛り込まれる。
【0002】
〔発明の分野〕
本発明は、一般に、シート状の収納素材をダンネージ(dunnage)製品に変換するダンネージ変換システムに関し、より詳細には、輸送のために物品を梱包するのに使用するための相対的に密度のより低いダンネージ製品へ変換されるシート状の収納素材の補給品のためのコンパクトで箱型の収納を提供するようなシステムに関する。
【0003】
〔背景〕
一つまたはそれより多くの物品を段ボール箱などの容器でそれぞれ配置して輸送する処理において、梱包者は、典型的には、輸送される物品とともに輸送容器にある種のダンネージ素材を置く。ダンネージ素材は、部分的にあるいは完全に、容器内の物品の周りの空き空間すなわち空容積を満たす。空容積を満たすことによって、ダンネージは、輸送処理中、ダメージとなるような物品の移動を防ぐまたは最小限化する。いくつかの普通に使われるダンネージ素材は、発泡プラスチックピーナッツ、発泡プラスチックパック、エアバッグまたは変換紙ダンネージ素材である。
【0004】
収納空間をより効果的に用いるために、梱包者により必要とされるときに、紙のロールまたは積層物などのような収納素材の補給品を、密度の低いダンネージ製品へと変換するためのダンネージ変換装置を用いることができる。例えば、米国特許No. 6,676,589は、連続的な紙シートを、空を満たすダンネージのしわくちゃ(crumpled)の片へと迅速に変換することができるダンネージ変換装置の例を開示している。
【0005】
高いまたは中くらいの容積の適用には、このような能力のダンネージ変換器が十分適している。これらはまた、ときどき少量のダンネージが必要になるが通常はコストが高くなりすぎるような低容積の適用にも用いうる。このような能力の変換器は、いくらかかさ高く、またときにはメンテナンスや修理が必要になる。したがって、低容積への適用は、典型的には、発砲プラスチックのピーナッツや人の手でしわくちゃにした新聞紙などの、他の種類のダンネージによって目的を果たされてきた。発砲プラスチックのピーナッツは扱いにくく、収納されるときも、用いられるときと同じ容積を占める。しわくちゃにした新聞紙も扱いにくく、梱包者が人の手で新聞紙をしわくちゃにする必要がある。
【0006】
米国特許5,131,903には、ダンネージをしわくちゃにして分配する他の装置が示されている。この装置は、フレームを保持する箱型のハウジングを有する。このフレームは、ハウジングの開口部と一般に一直線な紙ロールから、減少した寸法で波形の開口部を通して、シート紙を案内する、一対の傾斜側壁を有する。このような装置の問題点は、減少した幅の開口部が、開口部を囲む、横に延びた棚を形成するフレーム部材内にあることである。紙が開口部を通して引き出されると、紙がこの棚にひっかかる可能性があり、紙に意図しない破れが生じる恐れがある。他に認められている欠点は、しわくちゃの紙の部位が、あまり容易には、効率的かつ効果的に分離されないことである。さらに他の欠点は、紙ロールの置き換えが、相対的に難解な作業であり、ハウジングと内部フレームの分解が必要になることである。さらに他の欠点は、ハウジングに収納される紙の補給品と比べて、装置のサイズが相対的に大きく、かさばることである。この装置は、紙ロールによって占められていない箱型ハウジングの内部に空き空間を大量に有している。
【0007】
〔発明の要約〕
本発明は、箱における自己収納型ダンネージシステムを提供する。箱は、箱が閉じたときには、最小限の空き空間を持つかまたは空き空間を全く持たないシート状の収納素材の補給品を受けられるような大きさである。さらに、箱は、フラップが協同して箱を閉じる一般に平坦な閉鎖位置と、閉鎖位置から離れた傾斜した動作位置との間で移動可能な一つまたはそれより多いフラップを有する。動作位置では、フラップの端は、箱の側壁によって規定される開放側から離れた分配出口を規定する。分配出口は容器の開放側より小さく、それによって、収納素材が分配出口を通して箱から引き出されるときに、傾斜したフラップが、収納素材を内方に集める形成部材として働き、収納素材が箱から引き抜かれるときに収納素材がしわくちゃになる。したがって、本発明は、収納素材の補給品を効率的に収納するとともに、箱から分配されるときに容易に収納素材を相対的に密度のより低いダンネージ製品に変換する構造へと変形されうるダンネージシステムを提供する。ある実施形態では、フラップは、フラップが協同して箱を閉じる一般的に平坦な閉鎖位置と、閉鎖位置から離れた傾斜した位置との間、また元の位置へと、組み立てや分解を要せずに移動可能である。
【0008】
特に、本発明は、一般に、一つまたはそれより多くのフラップを有する容器を備えたダンネージシステムを提供し、フラップは、
容器の開放側を閉じる閉鎖位置と、
閉鎖位置から離れた位置であって、容器の開放側の対応する寸法より小さい少なくとも一つの寸法を有する出口開口部を規定する動作位置との間で移動可能である。好ましくは、出口開口部は、容器の開放側の幅より狭く、ここで、容器の開放側は容器の側壁によって規定され、開放側の幅は、容器がその収納素材に合わせた大きさとなっているシート状の収納素材の幅と実質的に類似している。
【0009】
本発明はまた、シート状の収納素材の補給品を有するような大きさの容器を備えた、収納素材を相対的に密度のより低いダンネージ製品に変換するダンネージシステムを提供する。容器は、底壁と、底壁の各端から延びて、底壁とは反対側の開放側を有する、囲われた空間を規定する一つまたはそれより多い側壁と、側壁の底壁とは反対側の各端から延びる一つまたはそれより多いフラップとを備えている。フラップは、容器の開放側を閉じる閉鎖位置と、閉鎖位置から離れた位置であって、容器の開放側の対応する寸法より小さい少なくとも一つの寸法を有する出口開口部を規定する動作位置との間で移動可能であり、動作位置では、フラップは、出口開口部を通して容器から引き出されるシート状の収納素材を内方に集めてしわくちゃにする。フラップは、特に、動作位置では、互いに固定された関係で保持されてよい。ダンネージシステムはまた、例えば、シート状の収納素材の扇のように折り畳まれた積層物またはロールの形式で、容器の内部に含まれるシート状の収納素材の補給品を備えてもよい。
【0010】
ある変換装置の欠点は、該装置が占める幅や空間の量であり、ある状況では、収納素材を供給してそれをダンネージ製品に変換するための、より狭いまたはより小さいシステムを提供するほうが望ましい。本発明はまた、より狭いフットプリントの内部の相対的に広いシート状の収納素材を含む収納素材の補給品を提供する。
【0011】
特に、本発明は、相対的に密度のより低いダンネージ製品に変換するための、シート状の収納素材の補給品を提供する。補給品は、幅寸法と、この幅寸法に一般的に平行な折り目とを有する扇のように折り畳まれたシート状の収納素材の積層物と、この積層物を受ける容器とを備える。容器は、積層物の幅より小さい幅寸法を有し、積層物は、容器の内部に適合するように折り畳まれる。
【0012】
本発明はまた、一つまたはそれより多くのフラップを有する箱を提供し、このフラップは、フラップが協同して箱を閉じる一般的に平坦な閉鎖位置と、閉鎖位置から離れた傾斜した位置との間、また元の位置へと、組み立てや分解を要せずに移動可能である。
【0013】
動作位置では、フラップの端部は、開放側から離れた分配出口を規定し、開放側は、容器の側壁によって規定される。分配出口は、容器の開放側より小さく、それによって、収納素材が分配出口を通して容器から引き出されるときに、傾斜したフラップが、収納素材を内方に集める形成部材として働き、収納素材が容器から引き抜かれるときに収納素材がしわくちゃになる。容器はまた、フラップが動作位置を過ぎて開くのを防ぐ特徴を有する。フラップは、容器の側壁と一直線の位置またはそれを超える位置へ回転することを抑制されている。容器を再度収納するために、フラップは、フラップを下方に押すことによって、閉鎖位置へと押し戻されることができる。これは、隣接するフラップ同士の結合によって可能であり、これもまた抑制を提供する。このように、本発明は、収納素材の補給品を効率的に収納するとともに、容器から分配されるときに容易に収納素材を相対的に密度のより低いダンネージ製品に変換する構造へと変形されうるダンネージシステムを提供する。
【0014】
さらに、容器は、反転されることができ、収納素材は、積層物の反対側から、開口部を通って、容器の底壁のほうへ、引き抜かれることができる。この開口部は、しわくちゃにすることなく収納素材を引き抜くために、収納素材とほぼ同じ幅を有する。
【0015】
特に、本発明は、シート状の収納素材補給品を有する容器を備えたダンネージシステムを提供する。容器は、収納素材の幅寸法と実質的に同じ幅寸法と、実質的に平坦な閉鎖位置または構造において一つまたはそれより多くのフラップによって閉じられる開放側とを有する。フラップは、フラップが閉鎖位置から離れていて、容器の開放側から離れた出口開口部を形成し、その出口開口部を通して、しわくちゃの収納素材を分配する、動作位置または構造へ移動可能である。開口部は、容器の幅寸法より小さい幅寸法を有する。
【0016】
本発明の一つまたはそれより多くの実施形態によって提供される他の特徴は、以下のものを含む:
(a)容器の開放側から離れたスロットであって、このスロットは、容器の幅寸法に実質的に平行に延び、しわくちゃでない収納素材を引き抜く;
(b)動作位置では、フラップの遠心端が出口開口部を規定し、出口開口部は、容器の開放側の対応する寸法より小さい少なくとも一つの寸法を有し、動作位置では、フラップは、出口開口部を通して容器から引き出されるシート状の収納素材を内方に集めてしわくちゃにする;
(c)フラップが動作位置を超えて移動するのを防ぐ手段、例えば、少なくとも一つのフラップが、他のフラップのスロット部と結合するツメ部を有し、スロット部がツメ部より実質的に長く、それによって、ツメ部をスロット部から取り外すことなく、フラップが、実質的に平坦な閉鎖位置と、動作位置との間で、移動できる;
(d)各フラップが、隣接するフラップと結合する;
(e)容器の側壁は、底壁に垂直であり、フラップが閉鎖位置にあるとき、フラップは、側壁に垂直である;
(f)動作位置で、フラップが、傾斜した集中壁を規定する;
(g)少なくとも一つのフラップは、フラップが動作位置にあるときに他のフラップのツメ部を受けて保持するような非直線のスロットを有する;
(h)フラップは、出口開口部から離れた側壁の最上部において相対的に大きい入り口を有する集中シュートを規定し、出口開口部は入り口より相対的に小さい;および/または、
(i)単層または複層のクラフト紙などの、扇のように折り畳まれたシート状の収納素材の補給品などの、容器の内部に含まれるシート状の収納素材の補給品。
【0017】
本発明はまた、梱包方法であって、
(a)容器の開口部を通してシート状の収納素材を引き出すステップであって、上記開口部は上記容器より小さく、シート状の収納素材は、上記開口部を通して引き出されるときにしわくちゃである、ステップと、
(b)上記容器を反転させるステップと、
(c)シート状の収納素材の幅と実質的に等しいかそれより大きい幅を有する、上記容器のスロットを通して、シート状の収納素材を引き出すステップであって、それによって、シート状の収納素材が、上記スロットを通して引き出されるときにしわくちゃでないままである、ステップと、を有することを特徴とする梱包方法を提供する。
【0018】
本発明の上記および他の特徴は、ここ以降に十分に記載され、特に、請求項、以下の本発明の詳細な実施形態に記載の記述、および添付の図面で示す。しかしながら、これらの実施形態は本発明の原理を採用できる種々の様態のうちのいくつかを説明しているにすぎない。
【0019】
〔図面の簡単な説明〕
図1は、シート状の収納素材の補給品とともに動作する、本発明によって供給されるダンネージシステムの側面斜視図である。
【0020】
図2は、コンパクトな、閉じた収納位置での図1のダンネージシステムの側面斜視図である。
【0021】
図3は、シート状の収納素材の補給品を受ける準備が出来た開放状態の図1のダンネージシステムの末端斜視図である。
【0022】
図4は、図3のダンネージシステムの側面斜視図である。
【0023】
図5は、動作状態の図1のダンネージシステムの末端斜視図である。
【0024】
図6は、図5のダンネージシステムの側面斜視図である。
【0025】
図7は、ダンネージ製品への変換に適した、1層の、扇のように折り畳まれたシート状の収納素材の補給品の斜視図である。
【0026】
図8は、本発明に係る、容器への挿入のために折り畳まれた図7のシート状の収納素材の補給品の斜視図である。
【0027】
図9は、本発明に係る、容器内の折り畳まれたシート状の収納素材の補給品の横断面図である。
【0028】
図10は、内部で折り畳まれたシート状の収納素材を示すために容器の前壁がはずされた、本発明に係り提供されるダンネージシステムの斜視図である。
【0029】
図11は、シート状の収納素材の補給品を受けるために開放された容器を示す、本発明に係よって提供されるダンネージシステムの斜視図である。
【0030】
図12は、図11のダンネージシステムの2つのフラップの間の結合形態の拡大図である。
【0031】
図13は、閉じた構造における図11のダンネージシステムの斜視図である。
【0032】
図14は、動作構造における図13のダンネージシステムの斜視図である。
【0033】
図15は、図14の動作構造におけるツメとスロットの配置の拡大図である。
【0034】
図16は、図13の閉じた構造におけるツメとスロットの配置の拡大図である。
【0035】
図17は、しわくちゃでない収納素材を引き抜くための、反転した構造における図11のダンネージシステムの斜視図である。
【0036】
〔詳細な説明〕
詳細な図面を参照して、本発明は、一般に、収納素材22を相対的に密度のより低いダンネージ製品24に変換するダンネージシステム20を提供する。システム20は、一つまたはそれより多くのフラップ、この場合には4つのフラップ34、35、36、37を有する箱すなわち容器30を備える。フラップ34、35、36、37は、容器30の開放側40を閉じる閉鎖位置(図2)と、閉鎖位置から離れた動作位置(図1)との間で移動可能である。動作位置では、フラップ34、35、36、37は、容器30の開放側40の対応する寸法よりも小さい少なくとも一つの寸法を有する出口開口部42を規定する。好ましくは、出口開口部すなわち出口42は、容器30の開放側40の幅より狭い。収納素材は、一般に、収納素材の幅寸法を横切る方向に容器から引き抜かれる。容器30の開放側40は、容器30の側壁44によって規定され、容器30の裏側すなわち底側46と反対側である。
【0037】
空き空間をエンドユーザに運搬するのは資源の非効率的な使い方であるため、開放側40の長さと幅とは、容器30がそれに合わせた大きさであるシート状の収納素材の長さと幅とに実質的に類似している。システム20が、容器30の内部にシート状の収納素材22の補給品を有するときには、容器30には、最小限の空き空間しか残らないか、全く空き空間が残らないようにすべきである。
【0038】
補給品132は、紙、特にクラフト紙などの、単層または複層のシート状の収納素材22を有する。収納素材22は、示すように扇のように折り畳まれた積層物の形式や、個々のシートのロールの形式や積層物の形式で提供されることができる。もし個々のシートが用いられる場合は、個々のシートは、好ましくは、白紙を綴じ込み、また、十分な長さとし、積層物からリードシートを引き出すことで次から次へと尾を引くようになる。もし一つまたはそれより多くのロールが用いられる場合は、収納ロールは、適切な回転手段によって、容器で支持されるようにすることができ、それによって、収納素材は、ロールの外側から支払われるようにすることができる。代替の構成では、収納ロールは、ロールの一つまたはそれより多くの外側の部位で支持されるようにすることができ、それによって、収納素材は、ロールの中央または内側から引き抜かれるようにすることができる。
【0039】
シート状の収納素材の種類や形式にかかわらず、好ましくは、収納素材は、長手方向に間隔が開いた、横切る方向に延びる切り取り線に沿って穴が開いているあるいは弱くなっており、しわくちゃの片からのダンネージの個々の部位の分離を可能化および/または容易化する。
【0040】
示した実施形態の容器30は、長方形であるが、他の形の容器も可能である。一般に、容器30は、容器の空き空間を最小化するように、収納素材の補給品の形状に近づけるべきである。一例の容器30は、段ボールでできているが、上記のような機能を容器30が持てるような任意の素材が十分である。
【0041】
容器30の側壁44は、底壁46の各端から延びて、底壁46とは反対側の開放側40を有する、囲われた空間を規定する。一つまたはそれより多くのフラップ34、35、36、37は、側壁44の底壁46とは反対側の各端にヒンジで結合されている。各フラップ34、35、36、37は、実質的に平坦な形状を有し、隣接する側壁44に垂直な各側壁44から延びている。側壁44は、底壁46に垂直である。フラップ34、35、36、37が閉鎖位置にあるとき、フラップ34、35、36、37は、一般に、互いに同じ平面内にあるすなわち平行であり、側壁44に垂直である。
【0042】
動作位置では、フラップ34、35、36、37は、出口開口部42を通して容器20から引き出されるシート状の収納素材22を内方に集めてしわくちゃにする傾斜した集中壁を規定する。言い換えれば、動作位置では、フラップ34、35、36、37は、出口42から離れた側壁44の最上部において相対的に大きい入り口を有する集中シュートを規定し、出口開口部は入り口より相対的に小さい。
【0043】
出口開口部42は、相対的に小さい面積を有するだけでなく、出口は、一般に、容器30の開放側40の幅よりも小さい幅を有する。容器30の開放側40の幅は、典型的には、シート状の収納素材の幅に厳密に対応し、それにより、出口の幅が、収納素材の幅より小さくなる。
【0044】
フラップ34、35、36、37が内方で収納素材22(図1)の横の部位を押し進めることを確実にするために、示された容器30はまた、動作位置でフラップ34、35、36、37を固定する手段を備える。固定手段は、互いに固定されるようにフラップを捕らえて保持するのに役立って、それゆえ収納素材が出口42を通して引き抜かれるときにフラップが動かないようにする、接着剤または接着テープなどの一つまたはそれより多くの化学素子、および、ストラップなどの機械素子、各フラップの協同素子、磁石、ストラップ、ホック・ループファスナー、スナップ、ピンなどを有する。種々の固定手段が当業者には明らかであるが、添付図面には一つの例を示している。
【0045】
一つの実施形態では、動作位置でフラップ34、35、36、37を保持するために、ツメ・スロット構成が用いられる。少なくとも一つのフラップは、収納素材が出口42から引き出されるときに、他のフラップのスロット部と結合してフラップを一緒に保持するツメ部を有する。図3および図4に示すように、フラップ34、35、36、37は、2対で構成される4つのフラップ、すなわち、相対的に長いほうの長方形のフラップ35、37の1対と、相対的に短いほうのフラップ34、36の1対とを有する。本実施形態における短いほうのフラップ34、36は、テーパー形状か、先端を切り取った三角形形状である。フラップ34、35、36、37の各対は、示した実施形態では、平行な側壁から延びる。短いほうのフラップ34、36のテーパー形状の端は、動作位置における、長いほうのフラップ35、37の傾斜した状態に対応している。
【0046】
本実施形態では、耳すなわちツメ52は、短いほうのフラップ34、36の傾斜した端から延び、長いほうのフラップ35、37における傾斜したスロット54で受ける。ツメ52は、長いほうのフラップ35、37を誇り(proud)とする状態にないように、ここで示しているものよりも短くしてもよいし、異なる方法で構成してもよい。さらに、長いほうのフラップ35、37の角56もまた、短いほうのフラップ34、36における曲がったスロット58で受けることができる、ツメ部またはツメとして機能することができる。図6に示すように、スロット58の湾曲性と、フラップ35、37の相対的に平坦な自然状態とが、曲がったスロット58が角56を所定位置に保持するのに役立つ。ツメを受けてフラップ34、35、36、37を動作位置に保持するために、代わりに他の非直線形状のスロットを用いてもよい。このようにして、動作位置で、フラップ34、35、36、37は、隣接するフラップと結合する。摩擦だけでフラップ34、35、36、37を所定位置に保持するのに十分であるべきだが、動作位置でフラップ34、35、36、37をさらに保持するために、接着剤や他の留め具を用いることもできる。傾斜した、結合されたフラップ34、35、36、37は、容器30に、ヒップタイプの屋根を持ったビルの外観を与える。
【0047】
一旦フラップ34、35、36、37が動作位置に配置されると、フラップ34、35、36、37の一つまたはそれより多くの遠心端が、出口開口部42を規定し、容器30の開放側40における開口部から、出口開口部42までの間隔をあける。示した実施形態では4つのフラップ34、35、36、37が出口42を規定しているが、本発明によって提供される他の実施形態では、一つだけまたは2つだけのフラップが出口開口部42を規定してもよい。
【0048】
示された容器30(図2)は、実質的に長方形であり、エンドユーザへの効率的な輸送のために、容器の上に他の容器が載り、また、互いに近接して隣接するようなコンパクトな構造に、複数の容器を積層するのが容易になっている。容器30は、閉鎖位置でのフラップ34、35、36、37のコンパクトな輸送構造から、動作位置でのフラップ34、35、36、37の、それよりもコンパクトでない変換構造へと、再構造化すなわち変形することができる。
【0049】
使用時には、フラップ34、35、36、37は、動作位置(図1)に移動し、互いに相対的に所定位置に固定される。そして、梱包者は、容器30に達し、また、図1の扇のように折り畳まれたクラフト紙であるシート状の収納素材の補給品の先端48を引き出す。これがなされると、シート状の収納素材22は、傾斜したフラップ34、35、36、37によって規定される狭くなる空間を通って分配出口42から出て行くときに、集められ、周辺で次第にしわくちゃになる。梱包者は、収納素材22を分配出口42から手の上へと引き出し、その処理において空を満たすダンネージ製品の片を形成する。
【0050】
梱包者が、集中するフラップ34、35、36、37の間および分配出口42から外へと収納素材22を引き出すと、梱包者は、一般に、片の長さに沿って、離れた位置で片をつかみ、それによって、しわくちゃになった片に折り目を付けるのに役立ち、それゆえ、しわくちゃな片が、相対的に低密度な、しわくちゃ状態を維持するのに役立つ。所望の量のダンネージ24が容器30から引き出されると、梱包者は、輸送中に物品の移動を最小化するために、輸送カートンなどにおいて一つまたはそれより多くの物品を梱包するときに使用するために、ダンネージ片の部分を破る、切る、または他のやり方で分離する。
【0051】
要約すれば、本発明は、収納素材自身よりも少しだけ重い、箱入りの、自己収納型ダンネージシステム20を提供する。自己収納型ダンネージシステム20は、箱30が閉じられたときに空き空間が最小化されたあるいは全くない、シート状の収納素材22の補給品を受けるような大きさの、箱または他の容器30を有する。箱30は、一つまたはそれより多くのフラップ34、35、36、37を有する。このフラップは、(i)フラップ34、35、36、37が協同して箱30を閉じる一般に平坦な閉鎖位置(図2)と、(ii)閉鎖位置から離れた、傾斜した動作位置(図6)との間で移動可能である。動作位置では、フラップ34、35、36、37の端は、箱30の開放側40から離れた分配出口42を規定する。箱30の開放側40は、一般に、箱30の側壁44によって規定される。分配出口42は、箱30の開放側40より小さい。収納素材が分配出口42を通して箱30から引き出されると、傾斜したフラップ34、35、36、37が、収納素材を内方に集める形成部材として働き、それによって、それが箱30から引き抜かれるときにしわくちゃになる。
【0052】
それゆえ、本発明は、閉じられたときにシート状の収納素材22の補給品を効率的に収納して、それが箱30から分配されるときに収納素材22を相対的に密度のより低いダンネージ製品に容易に変換する構造へと変形できる、ダンネージシステム20を提供する。
【0053】
本発明はまた、扇のように折り畳まれた収納素材の代替の構造を提供する。図1に示すような収納素材22の平坦な積層物よりむしろ、図7ないし図10に示すようなシート状の収納素材120の積層物を折り畳む、または曲げることもできる。
【0054】
したがって、本発明は、上記と類似の方法で、相対的に密度のより低いダンネージ製品124(図10)に変換するための、シート状の収納素材122(図7)の補給品120(図7)を提供する。補給品120は、扇のように折り畳まれたシート状の収納素材と、積層物122を受けるための容器126とを有する。補給品120は、より狭いフットプリントの内部の相対的に広いシート状の収納素材122を提供し、それが補給品20から引き出されるときに収納素材を形成する必要を減少させる、またはなくす。
【0055】
積層物122は、好ましくは、紙、特にクラフト紙のような、単層または複層のシート状の収納素材22を有する。積層物122は、幅寸法W、奥行き寸法Dおよび高さ寸法Hを有する。シート状の収納素材122はまた、幅寸法Wに一般に平行な折り目134を有する。収納素材はまた、好ましくは、長手方向に間隔が開いた、横切る方向に延びる切り取り線136に沿って穴が開いているあるいは弱くなっており、しわくちゃの片からのダンネージの個々の部位の分離を可能化および/または容易化する。切り取り線は、一般的に、折り目134と同一の広がりをもつ。これは、実質的に、上記の同じ収納素材22(図1)である。
【0056】
図8に示すように、容器126は、積層物122の幅寸法Wより小さい幅寸法CWを有し、それゆえ、積層物122は、容器126の内部に適合するように、折り畳まれなければならない。シート状の収納素材の積層物122は、幅寸法Wを横断する軸の周りに折り畳まれる。積層物122は、折り畳まれて、積層物の端138が、上方に移動する中央部139に相対的に下方に移動し、反転したU字形状を形成する。このようにして折り畳まれた積層物122は、折り畳まれていない幅寸法Wより小さい折り畳まれた幅寸法FW、折り畳まれていない高さ寸法Hより大きい折り畳まれた高さ寸法FH、および、折り畳まれていない奥行き寸法Dと同じ折り畳まれた奥行き寸法FDを有する。容器126はまた、高さ寸法CHおよび奥行き寸法CDを有する。容器の高さ寸法CHと容器の奥行き寸法は、一般に、積層物122の折り畳まれた高さ寸法FHおよび折り畳まれた奥行き寸法FDとにそれぞれ対応している。
【0057】
示した容器126は、底壁140(図10)を有し、一つまたはそれより多くの側壁142、143、144、145は、底壁140の各端から延び、底壁140と反対側の開放側146に、囲われた空間を規定している。前の側壁143および後の側壁145は省くことができるが、左の側壁142と右の側壁144は、その折り畳まれた状態で、折り畳まれた積層物122を保持する。容器122はさらに、輸送または収納のために開放側146を閉じるために、側壁の底壁とは反対側の各端にヒンジで結合されている一つまたはそれより多くのフラップを備えてもよい。このフラップにはまた、上記の実施形態と関連して上述したように、動作位置でフラップを保持する手段が設けられてもよい。
【0058】
示した実施形態における容器126は長方形であるが、他の容器形状も可能である。長方形の容器126は、エンドユーザへの効率的な輸送のために、容器の上に他の容器が載り、また、互いに近接して隣接するようなコンパクトな構造に、複数の容器を積層するのが容易になっている。一例の容器126は、段ボールでできているが、上記のような機能を容器が持てるような任意の素材が十分である。
【0059】
図9に他の一例の容器126の断面を示す。この容器126は、底壁140から容器内へ延びる中央リブ150を有する。積層物122はリブ150の上に折り畳まれ、それにより、積層物122がその折り畳まれた状態を維持するのに役立つ。リブ150の高さは、積層物122において所望される折り畳みの程度に基づいて変化させることができる。
【0060】
図10の補給品は、折り畳まれた積層物122から収納素材が引き出されるときにどのように収納素材がしわくちゃになるかを示している。この実施形態は、容器126に中央リブを含んでいない。容器の側壁は、積層物122を、それが折り畳まれた状態で保持する。したがって、容器の前壁143(図8)が省かれ、それによって、シート状の収納素材の折り畳まれた積層物122を収納素材126に再度載せるのが容易になる。積層物122から引き出されたしわくちゃのダンネージ製品124は、梱包によって使用される準備が出来ている。
【0061】
紙の補給品が消耗に近づくと、その重量が減少し、紙を引き抜く動作によって、容器が、その支持表面から持ち上がるかもしれない。この問題を解決して防止するために、底壁と、テーブルトップなどの支持表面との間で、容器を、ストラップ、粘着テープ、ホック・ループパターンなどで固定してもよい。
【0062】
本発明はまた、シート状の収納素材の補給品を受けられるような大きさの容器を備えた自己収納型ダンネージシステムであって、容器が、閉鎖位置と動作位置との間で、また元の位置へと、組み立てや分解を要せずに移動可能な、相互に連結した複数のフラップを有するようなシステムを提供する。閉鎖位置では、フラップは、協同して、容器の空き空間を最小化またはまたは完全に無いようにして、容器を閉じ、動作位置では、閉鎖位置から離れて、フラップは、分配出口を規定する。分配出口は、容器の開放側より小さく、それによって、収納素材が出口を通って引き出されるときに、傾斜したフラップが内方で収納素材を集め、それによって、それが引き抜かれるときにそれがしわくちゃになる。しわくちゃのダンネージ製品は、輸送容器で空を満たすのに用いることができる。
【0063】
本発明によって提供される容器はまた、反転されることができ、収納素材は、容器の底壁に向かってスロットを通して引き抜かれることができる。スロットは、しわくちゃにせずに収納素材を引き抜くような大きさであり、輸送容器で積層したり、輸送用の物品を包装したりするのに用いられる。このように、本発明は、収納素材の補給品を効率的に収納するとともに、箱から分配されるときに容易に収納素材を相対的に密度のより低いダンネージ製品に変換する構造へと変形されうると同時に、しわくちゃでない収納素材を分配することができるダンネージシステムを提供する。
【0064】
図11ないし図17を参照して、本発明はまた、シート状の収納素材222を相対的に密度のより低いダンネージ製品224に変換する、他のダンネージシステム220を提供する(図14)。システム220は、容器230の開放側240を閉じる閉鎖位置(図13)と、容器230の開放側240の対応する寸法より小さい少なくとも一つの寸法を有する出口開口部242(図14)を規定する、閉鎖位置から離れた動作位置(図14)との間で移動可能である、一つまたはそれより多くのフラップ、この場合、4つのフラップ234、235、236、237、を有する箱すなわち容器230を有する。好ましくは、出口開口部または出口242は、容器の開放側240の幅より狭く、ここで、容器230の開放側240は、容器230の側壁244によって規定され、容器230の裏側すなわち底側246(図17)と反対側である。
【0065】
空き空間をエンドユーザに運搬するのは資源の非効率的な使い方であるため、開放側240の長さと幅とは、容器230がそれに合わせた大きさであるシート状の収納素材222の長さと幅とに実質的に類似している。結果として、システム220が容器230の内部にシート状の収納素材222の補給品を有するときには、容器230には、最小限の空き空間しか残らないか、全く空き空間が残らないようにすべきである。
【0066】
補給品は、紙、特にクラフト紙などの、単層または複層のシート状の収納素材222を有する。収納素材222は、示すように扇のように折り畳まれた積層物の形式や、個々のシートのロールの形式や積層物の形式で提供されることができる。もし個々のシートが用いられる場合は、個々のシートは、好ましくは、白紙を綴じ込み、また、十分な長さとし、積層物からリードシートを引き出すことで次から次へと尾を引くようになる。もし一つまたはそれより多くの離れが用いられる場合は、収納ロールは、適切な回転手段によって、容器で支持されるようにすることができ、それによって、収納素材は、ロールの外側から支払われるようにすることができる。代替の構成では、収納ロールは、ロールの一つまたはそれより多くの外側の部位で支持されるようにすることができ、それによって、収納素材は、ロールの中央または内側から引き抜かれるようにすることができる。
【0067】
シート状の収納素材の種類にかかわらず、好ましくは、収納素材は、長手方向に間隔が開いた、横切る方向に延びる切り取り線に沿って穴が開いているあるいは弱くなっており、しわくちゃの片からのダンネージの個々の部位の分離を可能化および/または容易化する。
【0068】
示された容器は、底壁246(図17)と、底壁246の各端から延びて、底壁246とは反対側の開放側240を有する、囲われた空間を規定する一つまたはそれより多い側壁244と、側壁244の底壁246とは反対側の各端にヒンジで結合された一つまたはそれより多いフラップ234、235、236、237とを備えている。示した実施形態の容器230は、長方形であるが、他の形の容器も可能である。一般に、容器230は、容器の空き空間を最小化するように、収納素材の補給品の形状に近づけるべきである。各フラップ234、235、236、237は、実質的に平坦な形状を有し、隣接する側壁244に垂直な各側壁244から延びている。側壁244は、底壁246に垂直であり、フラップ234、235、236、237が閉鎖位置にあるとき(図13)、フラップ234、235、236、237は、一般に、互いに同じ平面内にあるすなわち平行であり、側壁244に垂直である。一例の容器230は、段ボールでできているが、上記のような機能を容器230が持てるような任意の素材が十分である。
【0069】
フラップ234、235、236、237は、容器230の開放側240を閉じる閉鎖位置(図13)と、容器230の開放側240の対応する寸法より小さい少なくとも一つの寸法を有する実質的に長方形の出口開口部すなわち分配出口242を規定する、閉鎖位置から離れた動作位置(図14)との間で移動可能である。動作位置では、フラップ234、235、236、237は、出口開口部242を通して容器220から引き出されるシート状の収納素材222を内方に集めてしわくちゃにする。言い換えれば、動作位置では、フラップ234、235、236、237は、出口242から離れた側壁244の最上部において相対的に大きい入り口を有する集中シュートを規定し、出口開口部は入り口より相対的に小さい。
【0070】
出口開口部242は、相対的に小さい面積を有するだけでなく、出口は、一般に、容器230の開放側240の幅よりも小さい幅を有する。容器230の開放側240の幅は、好ましくは、シート状の収納素材の幅に厳密に対応し、それにより、出口の幅が、収納素材の幅より小さくなる。
【0071】
フラップ234、235、236、237が内方で収納素材222(図11)の横の部位を押し進めることを確実にするために、示された容器230はまた、隣接するフラップを結合する手段であって、フラップ234、235、236、237が動作位置を超えて開くのを防ぐ手段を備える。固定手段は、互いに結合されたフラップを捕らえて保持するのに役立って、それゆえ収納素材が出口42を通して引き抜かれるときにフラップが動作位置を超えて動かないようにする、接着剤または接着テープなどの一つまたはそれより多くの化学素子、および、ストラップなどの機械素子、各フラップの協同素子、磁石、ストラップ、ホック・ループファスナー、スナップ、ピンなどを有する。種々の固定手段が当業者には明らかであるが、添付図面には一つの例を示している。
【0072】
一つの実施形態では、フラップ234、235、236、237を相互に連結するために、ツメ・スロット構成が用いられる。少なくとも一つのフラップは、他のフラップのスロット部と結合してフラップを一緒に保持するツメ部を有する。フラップ234、235、236、237は、2対で構成される4つのフラップ、すなわち、相対的に長いほうの長方形のフラップ235、237の1対と、テーパー形状か、先端を切り取った三角形形状である、相対的に短いほうのフラップ234、236の1対とを有する。フラップ234、235、236、237の各対は、示した実施形態では、平行な側壁から延びる。
【0073】
耳すなわちツメ252は、短いほうのフラップ234、236の傾斜した端から延び、長いほうのフラップ235、237における傾斜したスロット254で受ける。スロット254は、ホッケーのスティックのように、2つの直線部、すなわち、主部と、一端で主部から離れて延びる延長部とを有する。延長部は、図12に示すように、ツメ252をスロット254に取り付けるのをより容易にする。ツメ252およびスロット254は、各フラップ234、235、236、237を隣接フラップに結合する。スロット254は、対応するフラップにツメ252を結合するツメ252の部位よりも長い。これにより、ツメ252は、フラップ234、235、236、237が閉鎖位置と動作位置との間で往復するときに、スロット254の主部の長さに沿ってスライドすることができる。この概念を図15および図16にてさらに説明する。図15では、ツメ252およびスロット254は、動作位置に対応する配置において示され、図16では、ツメ252およびスロットは、閉鎖位置に対応する配置において示されている。
【0074】
フラップ234、235、236、237が動作位置に配置されているときは、フラップ234、235、236、237のうちの一つまたはそれより多くのものの遠心端は、出口開口部242を規定し、また、容器230の開放側240における開口部から出口開口部242を離れさせる。図14に示すように、動作位置では、傾斜した、結合されたフラップ234、235、236、237は、容器230に、ヒップ屋根を持ったビルの外観を与える。示した実施形態では4つのフラップ234、235、236、237が出口242を規定しているが、本発明によって提供される他の実施形態では、他の個数のフラップが出口開口部242を規定してもよい。
【0075】
示された容器230は、実質的に長方形であり、エンドユーザへの効率的な輸送のために、容器の上に他の容器が載り、また、互いに近接して隣接するようなコンパクトな構造に、複数の容器を積層するのが容易になっている。容器230は、エンドユーザがツメ252をスロット254に取り付けることを要することなく、閉鎖位置でのフラップ234、235、236、237のコンパクトな輸送構造から、動作位置でのフラップ234、235、236、237の、それよりもコンパクトでない変換構造へと、再構造化すなわち変形することができる。同様に、容器30は、252をスロット254から取り外すことなく、動作位置から、よりコンパクトな閉鎖位置へと、フラップ234、235、236、237を移動させることによって、再構造化することができる。
【0076】
使用時には、フラップ234、235、236、237は、動作位置に移動し、梱包者は、容器230に達し、また、扇のように折り畳まれたクラフト紙などのシート状の収納素材の補給品の先端248を引き出す。これがなされると、シート状の収納素材222は、傾斜したフラップ234、235、236、237によって規定される狭くなる空間を通って分配出口242から出て行くときに、集められ、周辺で次第にしわくちゃになる。梱包者は、収納素材222を分配出口242から手の上へと引き出し、その処理において空を満たすダンネージ製品の片を形成する。梱包者が、集中するフラップ234、235、236、237の間および分配出口242から外へと収納素材222を引き出すと、梱包者は、一般に、片の長さに沿って、離れた位置で片をつかみ、それによって、しわくちゃになった片に折り目を付けるのに役立ち、それゆえ、しわくちゃな片が、相対的に低密度な、しわくちゃ状態を維持するのに役立つ。所望の量のダンネージ224が容器230から引き出されると、梱包者は、輸送中に物品の移動を最小化するために、輸送カートンなどにおいて一つまたはそれより多くの物品を梱包するときに使用するために、ダンネージ片の部分を破る、切る、または他のやり方で分離する。
【0077】
示した実施形態では、容器230はまた、シート状の収納素材と実質的に同じ幅の側壁にスロット260を有し、それによって、補給品から収納素材を、しわくちゃにすることなく引き抜くことができる。図13に示した実施形態では、スロット260は、輸送中にプルタブ262によって閉じられ、使用される準備が出来る。プルタブ262は、平行な、離れた線に沿って、容器230に穴を開けることによって、容器230の側壁に一体的に形成される。プルタブ262を除去すると、図17に示すように、スロット260が出来る。スロット260は、通常、容器230の底壁246に向かって形成され、それによって、容器が反転されることができ、また、相対的にしわくちゃでない保護包装素材としての使用のために、シート状の収納素材が、スロット260を通って、シート状の収納素材の積層物の底であるものから引き出されることができる。そして、容器230は、再度反転されることができ、また、しわくちゃの収納素材が、再び、空を満たすダンネージとして出口開口部242を通して引き出されることができる。
【0078】
要約すれば、本発明は、収納素材自身よりも少しだけ重い、箱入りの、自己収納型ダンネージシステム220を提供する。自己収納型ダンネージシステム220は、箱230が閉じられたときに空き空間が最小化されたあるいは全くない、シート状の収納素材222の補給品を受けるような大きさの、箱または他の容器230を有する。箱230は、一つまたはそれより多くのフラップ234、235、236、237を有する。このフラップは、フラップ234、235、236、237が協同して箱230を閉じる一般に平坦な閉鎖位置(図13)と、閉鎖位置から離れた、傾斜した動作位置(図14)との間で移動可能である。動作位置では、フラップ234、235、236、237の端は、箱230の側壁244によって規定される箱230の開放側240から離れた分配出口242を規定する。分配出口242は、箱230の開放側240より小さく、それゆえ、収納素材が分配出口242を通して箱230から引き出されると、傾斜したフラップ234、235、236、237が、収納素材を内方に集める形成部材として働き、それによって、それが箱230から引き抜かれるときにしわくちゃになる。それゆえ、本発明は、閉じられたときにシート状の収納素材222の補給品を効率的に収納して、それが箱230から分配されるときに収納素材222を相対的に密度のより低いダンネージ製品に容易に変換する構造へと変形できる、ダンネージシステム220を提供する。
【0079】
さらに、出口開口部242を通してシート状の収納素材222を引き出し、それが開口部を通って引き出されるときに収納素材をしわくちゃにすることに加えて、
本発明は、
容器230を反転させることによって、
分配出口からシート状の収納素材を取り外すことなく、シート状の収納素材222を、シート状の収納素材の積層物の反対側から引き出し、スロット260を通してそれを供給することを提供する。スロット260を通って引き出される収納素材は、シート状の収納素材222の幅と実質的に同じかそれより大きい幅を持ち、スロット260を通って引き出されるときに、しわくちゃでないままである。容器230は、その後再度反転されて、しわくちゃの収納素材を分配出口242から引き出するために戻ることができる。
【0080】
このように、本発明は、シート状の収納素材の補給品を受けられるような大きさの容器を備えた自己収納型ダンネージシステムを提供する。容器は、閉鎖位置と動作位置との間で、組み立てや分解を要せずに移動可能な、相互に連結した複数のフラップを有する。閉鎖位置では、フラップは、協同して、容器の空き空間を最小化またはまたは完全に無いようにして、容器を閉じ、動作位置では、閉鎖位置から離れて、フラップは、分配出口を規定する。分配出口は、容器の開放側より小さく、それによって、収納素材が出口を通って引き出されるときに、傾斜したフラップが内方で収納素材を集め、それによって、それが引き抜かれるときにそれがしわくちゃになる。容器はまた、反転されることができ、収納素材は、容器の底壁に向かってスロットを通して引き抜かれることができる。スロットは、しわくちゃにせずに収納素材を引き抜くような大きさである。
【0081】
したがって、これらの、シート状の収納素材の補給品は、相対的に広い収納素材を用い、相対的に高い密度および容積という利点を有するダンネージ製品を生成する。このようにしなければ、相対的に高い密度および容積は、一般的には、より狭い収納素材からは不可能である。折り畳まれた積層物からシート状の収納素材を引き出すことはまた、それがダンネージ変換装置を通して引き出されるときに収納素材を形成する必要を減少させるか、または、なくすので、それによって、変換システムのサイズが減少する。
【0082】
このように、本発明は、箱30が閉じたときには、最小限の空き空間を持つかまたは空き空間を全く持たないシート状の収納素材の補給品を受けられるような大きさの箱30を備えた、(図1および図2)を参照した、自己収納型ダンネージシステム20を提供する。箱30は、フラップが協同して箱30を閉じる一般に平坦な閉鎖位置(図2)と、閉鎖位置から離れた傾斜した動作位置(図1)との間で移動可能な一つまたはそれより多いフラップ34、35、36、37を有する。動作位置では、フラップ34、35、36、37の端は、箱30の側壁44によって規定される箱30の開放側から離れた分配出口42を規定する。分配出口42は箱30の開放側より小さく、それによって、収納素材が出口42を通して箱30から引き出されるときに、傾斜したフラップ34、35、36、37が、収納素材を内方に集める形成部材として働き、収納素材が箱30から引き抜かれるときに収納素材がしわくちゃになる。
【0083】
本発明は、示した特定の実施形態に関して示し記述されたが、明細書や添付の図面を読んで理解すれば、等価の代替物や修飾物が、当業者に発生するであろう。上記の完全体(成分、組み立て品、装置、複合品など)によって実行される種々の機能に特に関し、このような完全体を記述するのに用いられる用語(「手段」への言及を含む)は、他に指示されない限り、たとえ本発明のここで示した実施形態での機能を実行する記載された構造とは構造的に等価でなくても、特定の(すなわち、機能的に等価な)機能を実行する任意の完全体に対応する。
【0084】
まとめると、本発明は、以下の項に記載する一つまたはそれより多くの特徴を提供する。
項A.
ダンネージシステムであって、上記ダンネージシステムは、収納素材を受ける容器を備え、
上記容器は、移動可能フラップが上記容器の開放側を少なくとも部分的に閉じる閉鎖位置と、上記閉鎖位置から外方に離れた動作位置との間で移動可能な、少なくとも一つの移動可能フラップを有し、
上記移動可能フラップが上記動作位置にあるとき、上記移動可能フラップは、上記容器の開放側の対応する寸法よりも小さい少なくとも一つの寸法を有する出口開口部の側面を規定することを特徴とするダンネージシステム。
項B.
上記容器は、シート状の収納素材の補給品を含むようなサイズであり、
上記容器は、底壁と、底壁の各端から延びて、底壁とは反対側の開放側を有する、囲われた空間を規定する一つまたはそれより多い側壁と、側壁の底壁とは反対側の各端から延びる複数のフラップとを備え、
上記フラップは、上記出口開口部から離れた側壁の最上部において相対的に大きい入り口を有する集中シュートを規定し、上記出口開口部は入り口より相対的に小さく、
上記動作位置では、上記フラップは、上記出口開口部を通して上記容器から引き出されるシート状の収納素材を内方に集めてしわくちゃにすることを特徴とする項Aに記載のダンネージシステム。
項C.
動作位置では、フラップの遠心端が出口開口部を規定し、出口開口部は、容器の開放側の対応する寸法より小さい少なくとも一つの寸法を有し、
動作位置では、フラップは、出口開口部を通して容器から引き出されるシート状の収納素材を内方に集めてしわくちゃにすることを特徴とする項Aまたは他の任意の項に記載のダンネージシステム。
項D.
動作位置でフラップを固定する手段を備えたことを特徴とする項Bまたは他の任意の項に記載のダンネージシステム。
項E.
フラップが動作位置を超えて移動するのを防ぐ手段を備えたことを特徴とする項Aまたは他の任意の項に記載のダンネージシステム。
項F.
動作位置で各フラップが、隣接するフラップと結合することを特徴とする項Bまたは他の任意の項に記載のダンネージシステム。
項G.
一つのフラップがツメ部を有し、他の一つのフラップが、上記ツメ部を受けるような大きさのスロットを有していることを特徴とする項Bまたは他の任意の項に記載のダンネージシステム。
項H.
スロット部がツメ部より実質的に長く、
それによって、ツメ部をスロット部から移動させることなく、フラップが、実質的に平坦な閉鎖位置と、動作位置との間で、移動できることを特徴とする項Gまたは他の任意の項に記載のダンネージシステム。
項I.
容器の側壁は、底壁に垂直であり、
フラップが閉鎖位置にあるとき、フラップは、側壁に垂直であることを特徴とする項Bまたは他の任意の項に記載のダンネージシステム。
項J.
出口開口部は移動可能のフラップの遠心端により規定され、容器の開放側の開口部から出口開口部を離していることを特徴とする項Aまたは他の任意の項に記載のダンネージシステム。
項K.
動作位置で、フラップが、傾斜した集中壁を規定することを特徴とする項Aまたは他の任意の項に記載のダンネージシステム。
項L.
2つまたはそれより多いフラップが、フラップの2対を有し、
各フラップが、隣接壁に垂直な各壁から延び、
フラップの各対が、平行壁から延びることを特徴とする項Aまたは他の任意の項に記載のダンネージシステム。
項M.
閉鎖位置で、フラップは互いに実質的に平行に延びることを特徴とする項Aまたは他の任意の項に記載のダンネージシステム。
項N.
少なくとも一つのフラップは、ツメが延びて他のフラップのスロットで受け止められるようなテーパー形状を有することを特徴とする項Aまたは他の任意の項に記載のダンネージシステム。
項O.
少なくとも一つのフラップは、フラップが動作位置にあるときに他のフラップのツメ部を受けて保持するような非直線のスロットを有することを特徴とする項Aまたは他の任意の項に記載のダンネージシステム。
項P.
各フラップは、実質的に平坦な形状を有することを特徴とする項Aまたは他の任意の項に記載のダンネージシステム。
項Q.
動作位置への移動中に、移動可能のフラップが、出口開口部の少なくとも一つの寸法を増加させることを特徴とする項Aまたは他の任意の項に記載のダンネージシステム。
項R.
容器が、
互いに対し相互に連結可能な複数のフラップであって、容器の開放側から出口開口部に向かってテーパー状の構造を形成する、フラップを有することを特徴とする項Aまたは他の任意の項に記載のダンネージシステム。
項S.
容器の内部にシート状の収納素材の補給品を備え、
シート状の収納素材が幅寸法を有し、
容器が、収納素材の幅寸法と実質的に同じ幅寸法を有し、
容器がさらに、実質的に平坦な閉鎖位置で2つまたはそれより多いフラップによって閉じられた開放側を有し、
フラップが互いに結合され、
フラップは、
フラップが閉鎖位置から離れて、容器の開放側から離れた出口開口部を形成し、そこを通してしわくちゃの収納素材を分配するような、動作位置に移動可能であり、
開口部は、容器の幅寸法より小さい幅寸法を有することを特徴とする項Aまたは他の任意の項に記載のダンネージシステム。
項T.
シート状の収納素材の補給品は、シート状の収納素材の、扇のように折り畳んだ積層物、または、ロールのうちの少なくとも一つを有していることを特徴とする項Aまたは他の任意の項に記載のダンネージシステム。
項T.
補給品は、分配出口と一直線の縦軸を有する、シート状の収納素材のロールを有することを特徴とする項Aまたは他の任意の項に記載のダンネージシステム。
項V.
開放側から離れたスロットを備え、
上記スロットは、容器の幅寸法に実質的に平行に延び、しわくちゃでない収納素材を引き抜くことを特徴とする項Aまたは他の任意の項に記載のダンネージシステム。
項W.
相対的に密度のより低いダンネージ製品に変換されるシート状の収納素材の補給品であって、
容器と、
一般的に平行な折り目に沿ってそれ自身で扇のように折り畳まれるシート状の収納素材の積層物とを備え、
上記積層物が、上記収納素材において上記折り目に垂直な軸に対してそれ自身で折り畳まれ、
上記積層物が、上記容器によって、その折り畳まれた構造で維持されていることを特徴とする補給品。
項X.
積層物は、折り畳まれる前には、折り畳まれない幅寸法を有し、
収納素材は、幅寸法に一般的に平行な折り目を有し、
容器は、幅寸法を有し、
容器の幅は、積層物の折り畳まれない幅より小さいことを特徴とする項B3または項B3に従属する他の任意の項に記載の補給品。
項Y.
積層物は、容器の内部に折り畳まれて、反転したU字形状を有することを特徴とする項B3または項B3に従属する他の任意の項に記載の補給品。
項Z.
容器は、積層物が折り畳まれる容器内に延びる中央リブを有することを特徴とする項B3または項B3に従属する他の任意の項に記載の補給品。
項AA.
ダンネージシステムであって、上記ダンネージシステムは、容器を備え、
上記容器は、平坦側を規定する最上部を有し、
上記最上部は、
上記容器の側面に垂直な閉鎖位置から、
上記最上部が動作位置に移動するときに、少なくとも一つの寸法において増加する出口開口部を上記最上部が規定する、外方に離れた動作位置へと、移動可能であることを特徴とするダンネージシステム。
項AB.
梱包方法であって、
(a)容器の開口部を通してシート状の収納素材を引き出すステップであって、上記開口部は上記容器より小さく、シート状の収納素材は、上記開口部を通して引き出されるときにしわくちゃである、ステップと、
(b)上記容器を反転させるステップと、
(c)シート状の収納素材の幅と実質的に等しいかそれより大きい幅を有する、上記容器のスロットを通して、シート状の収納素材を引き出すステップであって、それによって、シート状の収納素材が、上記スロットを通して引き出されるときにしわくちゃでないままである、ステップと、を有することを特徴とする梱包方法。
【図面の簡単な説明】
【0085】
【図1】シート状の収納素材の補給品とともに動作する、本発明によって供給されるダンネージシステムの側面斜視図である。
【図2】コンパクトな、閉じた収納位置での図1のダンネージシステムの側面斜視図である。
【図3】シート状の収納素材の補給品を受ける準備が出来た開放状態の図1のダンネージシステムの末端斜視図である。
【図4】図3のダンネージシステムの側面斜視図である。
【図5】動作状態の図1のダンネージシステムの末端斜視図である。
【図6】図5のダンネージシステムの側面斜視図である。
【図7】ダンネージ製品への変換に適した、1層の、扇のように折り畳まれたシート状の収納素材の補給品の斜視図である。
【図8】本発明に係る、容器への挿入のために折り畳まれた図7のシート状の収納素材の補給品の斜視図である。
【図9】本発明に係る、容器内の折り畳まれたシート状の収納素材の補給品の横断面図である。
【図10】内部で折り畳まれたシート状の収納素材を示すために容器の前壁がはずされた、本発明に係り提供されるダンネージシステムの斜視図である。
【図11】シート状の収納素材の補給品を受けるために開放された容器を示す、本発明に係よって提供されるダンネージシステムの斜視図である。
【図12】図11のダンネージシステムの2つのフラップの間の結合形態の拡大図である。
【図13】閉じた構造における図11のダンネージシステムの斜視図である。
【図14】動作構造における図13のダンネージシステムの斜視図である。
【図15】図14の動作構造におけるツメとスロットの配置の拡大図である。
【図16】図13の閉じた構造におけるツメとスロットの配置の拡大図である。
【図17】しわくちゃでない収納素材を引き抜くための、反転した構造における図11のダンネージシステムの斜視図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ダンネージシステムであって、上記ダンネージシステムは、収納素材を受ける容器を備え、
上記容器は、移動可能フラップが上記容器の開放側を少なくとも部分的に閉じる閉鎖位置と、上記閉鎖位置から外方に離れた動作位置との間で移動可能な、少なくとも一つの移動可能フラップを有し、
上記移動可能フラップが上記動作位置にあるとき、上記移動可能フラップは、上記容器の開放側の対応する寸法よりも小さい少なくとも一つの寸法を有する出口開口部の側面を規定することを特徴とするダンネージシステム。
【請求項2】
上記容器は、シート状の収納素材の補給品を含むようなサイズであり、
上記容器は、底壁と、底壁の各端から延びて、底壁とは反対側の開放側を有する、囲われた空間を規定する一つまたはそれより多い側壁と、側壁の底壁とは反対側の各端から延びる複数のフラップとを備え、
上記フラップは、上記出口開口部から離れた側壁の最上部において相対的に大きい入り口を有する集中シュートを規定し、上記出口開口部は入り口より相対的に小さく、
上記動作位置では、上記フラップは、上記出口開口部を通して上記容器から引き出されるシート状の収納素材を内方に集めてしわくちゃにすることを特徴とする請求項1に記載のダンネージシステム。
【請求項3】
動作位置では、フラップの遠心端が出口開口部を規定し、出口開口部は、容器の開放側の対応する寸法より小さい少なくとも一つの寸法を有し、
動作位置では、フラップは、出口開口部を通して容器から引き出されるシート状の収納素材を内方に集めてしわくちゃにすることを特徴とする請求項1または他の任意の請求項に記載のダンネージシステム。
【請求項4】
動作位置でフラップを固定する手段を備えたことを特徴とする請求項2または他の任意の請求項に記載のダンネージシステム。
【請求項5】
フラップが動作位置を超えて移動するのを防ぐ手段を備えたことを特徴とする請求項1または他の任意の請求項に記載のダンネージシステム。
【請求項6】
動作位置で各フラップが、隣接するフラップと結合することを特徴とする請求項2または他の任意の請求項に記載のダンネージシステム。
【請求項7】
一つのフラップがツメ部を有し、他の一つのフラップが、上記ツメ部を受けるような大きさのスロットを有していることを特徴とする請求項2または他の任意の請求項に記載のダンネージシステム。
【請求項8】
スロット部がツメ部より実質的に長く、
それによって、ツメ部をスロット部から取り外すことなく、フラップが、実質的に平坦な閉鎖位置と、動作位置との間で、移動できることを特徴とする請求項7または他の任意の請求項に記載のダンネージシステム。
【請求項9】
容器の側壁は、底壁に垂直であり、
フラップが閉鎖位置にあるとき、フラップは、側壁に垂直であることを特徴とする請求項2または他の任意の請求項に記載のダンネージシステム。
【請求項10】
出口開口部は移動可能のフラップの遠心端により規定され、容器の開放側の開口部から出口開口部を離していることを特徴とする請求項1または他の任意の請求項に記載のダンネージシステム。
【請求項11】
動作位置で、フラップが、傾斜した集中壁を規定することを特徴とする請求項1または他の任意の請求項に記載のダンネージシステム。
【請求項12】
2つまたはそれより多いフラップが、フラップの2対を有し、
各フラップが、隣接壁に垂直な各壁から延び、
フラップの各対が、平行壁から延びることを特徴とする請求項1または他の任意の請求項に記載のダンネージシステム。
【請求項13】
閉鎖位置で、フラップは互いに実質的に平行に延びることを特徴とする請求項1または他の任意の請求項に記載のダンネージシステム。
【請求項14】
少なくとも一つのフラップは、ツメが延びて他のフラップのスロットで受け止められるようなテーパー形状を有することを特徴とする請求項1または他の任意の請求項に記載のダンネージシステム。
【請求項15】
少なくとも一つのフラップは、フラップが動作位置にあるときに他のフラップのツメ部を受けて保持するような非直線のスロットを有することを特徴とする請求項1または他の任意の請求項に記載のダンネージシステム。
【請求項16】
各フラップは、実質的に平坦な形状を有することを特徴とする請求項1または他の任意の請求項に記載のダンネージシステム。
【請求項17】
動作位置への移動中に、移動可能のフラップが、出口開口部の少なくとも一つの寸法を増加させることを特徴とする請求項1または他の任意の請求項に記載のダンネージシステム。
【請求項18】
容器が、
互いに対し相互に連結可能な複数のフラップであって、容器の開放側から出口開口部に向かってテーパー状の構造を形成する、フラップを有することを特徴とする請求項1または他の任意の請求項に記載のダンネージシステム。
【請求項19】
容器の内部にシート状の収納素材の補給品を備え、
シート状の収納素材が幅寸法を有し、
容器が、収納素材の幅寸法と実質的に同じ幅寸法を有し、
容器がさらに、実質的に平坦な閉鎖位置で2つまたはそれより多いフラップによって閉じられた開放側を有し、
フラップが互いに結合され、
フラップは、
フラップが閉鎖位置から離れて、容器の開放側から離れた出口開口部を形成し、そこを通してしわくちゃの収納素材を分配するような、動作位置に移動可能であり、
開口部は、容器の幅寸法より小さい幅寸法を有することを特徴とする請求項1または他の任意の請求項に記載のダンネージシステム。
【請求項20】
シート状の収納素材の補給品は、シート状の収納素材の、扇のように折り畳んだ積層物、または、ロールのうちの少なくとも一つを有していることを特徴とする請求項1または他の任意の請求項に記載のダンネージシステム。
【請求項21】
補給品は、分配出口と一直線の縦軸を有する、シート状の収納素材のロールを有することを特徴とする請求項1または他の任意の請求項に記載のダンネージシステム。
【請求項22】
開放側から離れたスロットを備え、
上記スロットは、容器の幅寸法に実質的に平行に延び、しわくちゃでない収納素材を引き抜くことを特徴とする請求項1または他の任意の請求項に記載のダンネージシステム。
【請求項23】
相対的に密度のより低いダンネージ製品に変換されるシート状の収納素材の補給品であって、
容器と、
一般的に平行な折り目に沿ってそれ自身で扇のように折り畳まれるシート状の収納素材の積層物とを備え、
上記積層物が、上記収納素材において上記折り目に垂直な軸に対してそれ自身で折り畳まれ、
上記積層物が、上記容器によって、その折り畳まれた構造で維持されていることを特徴とする補給品。
【請求項24】
積層物は、折り畳まれる前には、折り畳まれない幅寸法を有し、
収納素材は、幅寸法に一般的に平行な折り目を有し、
容器は、幅寸法を有し、
容器の幅は、積層物の折り畳まれない幅より小さいことを特徴とする請求項23または請求項23に従属する他の任意の請求項に記載の補給品。
【請求項25】
積層物は、容器の内部に折り畳まれて、反転したU字形状を有することを特徴とする請求項23または請求項23に従属する他の任意の請求項に記載の補給品。
【請求項26】
容器は、積層物が折り畳まれる容器内に延びる中央リブを有することを特徴とする請求項23または請求項23に従属する他の任意の請求項に記載の補給品。
【請求項27】
ダンネージシステムであって、上記ダンネージシステムは、容器を備え、
上記容器は、平坦側を規定する最上部を有し、
上記最上部は、
上記容器の側面に垂直な閉鎖位置から、
上記最上部が動作位置に移動するときに、少なくとも一つの寸法において増加する出口開口部を上記最上部が規定する、外方に離れた動作位置へと、移動可能であることを特徴とするダンネージシステム。
【請求項28】
梱包方法であって、
(a)容器の開口部を通してシート状の収納素材を引き出すステップであって、上記開口部は上記容器より小さく、シート状の収納素材は、上記開口部を通して引き出されるときにしわくちゃである、ステップと、
(b)上記容器を反転させるステップと、
(c)シート状の収納素材の幅と実質的に等しいかそれより大きい幅を有する、上記容器のスロットを通して、シート状の収納素材を引き出すステップであって、それによって、シート状の収納素材が、上記スロットを通して引き出されるときにしわくちゃでないままである、ステップと、を有することを特徴とする梱包方法。
【請求項1】
ダンネージシステムであって、上記ダンネージシステムは、収納素材を受ける容器を備え、
上記容器は、移動可能フラップが上記容器の開放側を少なくとも部分的に閉じる閉鎖位置と、上記閉鎖位置から外方に離れた動作位置との間で移動可能な、少なくとも一つの移動可能フラップを有し、
上記移動可能フラップが上記動作位置にあるとき、上記移動可能フラップは、上記容器の開放側の対応する寸法よりも小さい少なくとも一つの寸法を有する出口開口部の側面を規定することを特徴とするダンネージシステム。
【請求項2】
上記容器は、シート状の収納素材の補給品を含むようなサイズであり、
上記容器は、底壁と、底壁の各端から延びて、底壁とは反対側の開放側を有する、囲われた空間を規定する一つまたはそれより多い側壁と、側壁の底壁とは反対側の各端から延びる複数のフラップとを備え、
上記フラップは、上記出口開口部から離れた側壁の最上部において相対的に大きい入り口を有する集中シュートを規定し、上記出口開口部は入り口より相対的に小さく、
上記動作位置では、上記フラップは、上記出口開口部を通して上記容器から引き出されるシート状の収納素材を内方に集めてしわくちゃにすることを特徴とする請求項1に記載のダンネージシステム。
【請求項3】
動作位置では、フラップの遠心端が出口開口部を規定し、出口開口部は、容器の開放側の対応する寸法より小さい少なくとも一つの寸法を有し、
動作位置では、フラップは、出口開口部を通して容器から引き出されるシート状の収納素材を内方に集めてしわくちゃにすることを特徴とする請求項1または他の任意の請求項に記載のダンネージシステム。
【請求項4】
動作位置でフラップを固定する手段を備えたことを特徴とする請求項2または他の任意の請求項に記載のダンネージシステム。
【請求項5】
フラップが動作位置を超えて移動するのを防ぐ手段を備えたことを特徴とする請求項1または他の任意の請求項に記載のダンネージシステム。
【請求項6】
動作位置で各フラップが、隣接するフラップと結合することを特徴とする請求項2または他の任意の請求項に記載のダンネージシステム。
【請求項7】
一つのフラップがツメ部を有し、他の一つのフラップが、上記ツメ部を受けるような大きさのスロットを有していることを特徴とする請求項2または他の任意の請求項に記載のダンネージシステム。
【請求項8】
スロット部がツメ部より実質的に長く、
それによって、ツメ部をスロット部から取り外すことなく、フラップが、実質的に平坦な閉鎖位置と、動作位置との間で、移動できることを特徴とする請求項7または他の任意の請求項に記載のダンネージシステム。
【請求項9】
容器の側壁は、底壁に垂直であり、
フラップが閉鎖位置にあるとき、フラップは、側壁に垂直であることを特徴とする請求項2または他の任意の請求項に記載のダンネージシステム。
【請求項10】
出口開口部は移動可能のフラップの遠心端により規定され、容器の開放側の開口部から出口開口部を離していることを特徴とする請求項1または他の任意の請求項に記載のダンネージシステム。
【請求項11】
動作位置で、フラップが、傾斜した集中壁を規定することを特徴とする請求項1または他の任意の請求項に記載のダンネージシステム。
【請求項12】
2つまたはそれより多いフラップが、フラップの2対を有し、
各フラップが、隣接壁に垂直な各壁から延び、
フラップの各対が、平行壁から延びることを特徴とする請求項1または他の任意の請求項に記載のダンネージシステム。
【請求項13】
閉鎖位置で、フラップは互いに実質的に平行に延びることを特徴とする請求項1または他の任意の請求項に記載のダンネージシステム。
【請求項14】
少なくとも一つのフラップは、ツメが延びて他のフラップのスロットで受け止められるようなテーパー形状を有することを特徴とする請求項1または他の任意の請求項に記載のダンネージシステム。
【請求項15】
少なくとも一つのフラップは、フラップが動作位置にあるときに他のフラップのツメ部を受けて保持するような非直線のスロットを有することを特徴とする請求項1または他の任意の請求項に記載のダンネージシステム。
【請求項16】
各フラップは、実質的に平坦な形状を有することを特徴とする請求項1または他の任意の請求項に記載のダンネージシステム。
【請求項17】
動作位置への移動中に、移動可能のフラップが、出口開口部の少なくとも一つの寸法を増加させることを特徴とする請求項1または他の任意の請求項に記載のダンネージシステム。
【請求項18】
容器が、
互いに対し相互に連結可能な複数のフラップであって、容器の開放側から出口開口部に向かってテーパー状の構造を形成する、フラップを有することを特徴とする請求項1または他の任意の請求項に記載のダンネージシステム。
【請求項19】
容器の内部にシート状の収納素材の補給品を備え、
シート状の収納素材が幅寸法を有し、
容器が、収納素材の幅寸法と実質的に同じ幅寸法を有し、
容器がさらに、実質的に平坦な閉鎖位置で2つまたはそれより多いフラップによって閉じられた開放側を有し、
フラップが互いに結合され、
フラップは、
フラップが閉鎖位置から離れて、容器の開放側から離れた出口開口部を形成し、そこを通してしわくちゃの収納素材を分配するような、動作位置に移動可能であり、
開口部は、容器の幅寸法より小さい幅寸法を有することを特徴とする請求項1または他の任意の請求項に記載のダンネージシステム。
【請求項20】
シート状の収納素材の補給品は、シート状の収納素材の、扇のように折り畳んだ積層物、または、ロールのうちの少なくとも一つを有していることを特徴とする請求項1または他の任意の請求項に記載のダンネージシステム。
【請求項21】
補給品は、分配出口と一直線の縦軸を有する、シート状の収納素材のロールを有することを特徴とする請求項1または他の任意の請求項に記載のダンネージシステム。
【請求項22】
開放側から離れたスロットを備え、
上記スロットは、容器の幅寸法に実質的に平行に延び、しわくちゃでない収納素材を引き抜くことを特徴とする請求項1または他の任意の請求項に記載のダンネージシステム。
【請求項23】
相対的に密度のより低いダンネージ製品に変換されるシート状の収納素材の補給品であって、
容器と、
一般的に平行な折り目に沿ってそれ自身で扇のように折り畳まれるシート状の収納素材の積層物とを備え、
上記積層物が、上記収納素材において上記折り目に垂直な軸に対してそれ自身で折り畳まれ、
上記積層物が、上記容器によって、その折り畳まれた構造で維持されていることを特徴とする補給品。
【請求項24】
積層物は、折り畳まれる前には、折り畳まれない幅寸法を有し、
収納素材は、幅寸法に一般的に平行な折り目を有し、
容器は、幅寸法を有し、
容器の幅は、積層物の折り畳まれない幅より小さいことを特徴とする請求項23または請求項23に従属する他の任意の請求項に記載の補給品。
【請求項25】
積層物は、容器の内部に折り畳まれて、反転したU字形状を有することを特徴とする請求項23または請求項23に従属する他の任意の請求項に記載の補給品。
【請求項26】
容器は、積層物が折り畳まれる容器内に延びる中央リブを有することを特徴とする請求項23または請求項23に従属する他の任意の請求項に記載の補給品。
【請求項27】
ダンネージシステムであって、上記ダンネージシステムは、容器を備え、
上記容器は、平坦側を規定する最上部を有し、
上記最上部は、
上記容器の側面に垂直な閉鎖位置から、
上記最上部が動作位置に移動するときに、少なくとも一つの寸法において増加する出口開口部を上記最上部が規定する、外方に離れた動作位置へと、移動可能であることを特徴とするダンネージシステム。
【請求項28】
梱包方法であって、
(a)容器の開口部を通してシート状の収納素材を引き出すステップであって、上記開口部は上記容器より小さく、シート状の収納素材は、上記開口部を通して引き出されるときにしわくちゃである、ステップと、
(b)上記容器を反転させるステップと、
(c)シート状の収納素材の幅と実質的に等しいかそれより大きい幅を有する、上記容器のスロットを通して、シート状の収納素材を引き出すステップであって、それによって、シート状の収納素材が、上記スロットを通して引き出されるときにしわくちゃでないままである、ステップと、を有することを特徴とする梱包方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公表番号】特表2013−518007(P2013−518007A)
【公表日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−551230(P2012−551230)
【出願日】平成23年1月25日(2011.1.25)
【国際出願番号】PCT/US2011/022396
【国際公開番号】WO2011/091414
【国際公開日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【出願人】(501132701)ランパック コーポレイション (13)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年1月25日(2011.1.25)
【国際出願番号】PCT/US2011/022396
【国際公開番号】WO2011/091414
【国際公開日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【出願人】(501132701)ランパック コーポレイション (13)
【Fターム(参考)】
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