説明

コンパクトディスクを格納するための装置

平板状物品、特に光学メディアを格納することを意図する、コンパクトディスク(10)を格納する装置(1)は、底部(20)と支持部(100、200、300及び400)のスタック(70)を備え、これらの支持部は、底部の上に配置され且つ上側支持部が下側支持部に載るよう互いに重なって配置される。支持部(100、200、300及び400)は、互いに重なるように配置されるコンパクトディスク(10)のためのシートを有する。装置(1)は、これらシートの外側に位置する軸(L1)周囲に支持部(100、200、300及び400)を回転することによって、スタック(70)からこれらのシートを引き出すことができるように作られる。装置(1)は、底部(20)と接続され且つ前記軸(L1)に沿って位置する固定部材(6)を有する。固定部材(6)は、支持部(100、200、300及び400)の初期位置で支持部と接触し、その回転を制限する静止を行うことができる。ここで、最も近い支持部、即ち、互いに直接隣接する二つの支持部(100と200、又は200と300、又は300と400、又は400と100)は、固定部材(6)の一部と接触し、これらの支持部の相互に反対方向への回転を制限する停止を可能とする。この停止によって、引き出された支持部(100、200、300又は400)に続くスタック(70)からの隣接する支持部(400と200、又は100と300)の望ましくない引き出しの可能性が排除される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
コンパクトディスクを格納するための装置(以下、装置)が、平板状物品、特に光学メディア、例えばCD、DVD及び/又はブルーレイディスクを格納するよう設計される。
【背景技術】
【0002】
コンパクトディスクを格納するよう設計された装置は、従来技術から既知である。特許請求の範囲の設計に最も近いものは、上側支持部が下側支持部上に載置された状態でスタックされた、言い換えれば、互いに重なり合った平板状支持部(支持部の横寸法が縦寸法よりもはるかに大きいという意味で平板状である)上に水平にコンパクトディスクを格納する装置である。コンパクトディスクの配置用シートの外側に位置する軸上で、支持部は孔を有し、孔に配置されたポストの周囲を回転する際、スタックからシートを引き出すことができるように作られている。例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5、特許文献6,特許文献7、及び特許文献8の発明がある。この設計は、他のコンパクトディスクを取り出さずに、任意のコンパクトディスクをスタックから取り出すことができ、最小の横寸法を有するため、支持部表面上に多くの空間を必要とせず、薄い支持部はスペースを多く取らない。これらの設計に共通する特徴は、下側支持部が上側支持部の重量を支え、それによって、支持部同士の間にはこの重量に比例する摩擦力が存在する点である。従って、スタックから支持部を1枚引き出すために(以下、「コンパクトディスク用シートを有する支持部を引き出す」という意味で)ユーザが支持部に作用を及ぼすと、摩擦力が印加された力を最も近い、即ち隣接する支持部に伝達し、結果、スタックからその支持部が引き出される。これは、その支持部を押し戻す必要がある、つまり余分な手間と時間が掛かるため、ユーザに不都合を生じる。この不都合を回避するため、この装置は、弾性部材による支持部の固定を使用する。例えば、特許文献9による装置において、固定部材は、中間弾性部材を介して支持部と相互作用するポストであり、各部材はポストに剛接続され、その突起が、ポストの回転を制限しない状態でポスト上の溝部に接触する。この固定方法の欠点は、支持部上での固定部材の動作が、回転可能性を低めず、支持部における孔の寸法によって制限された小アーム部上で起こることである。特許文献10及び特許文献11による装置では、固定部材が、支持部の反対側に向かって回転軸から離れるように移動する支持部の弾性部材に作用するため、保持はより単純でより信頼性の高いものとなる。更に、最後に二つの例では、特許文献12,特許文献13,特許文献14,特許文献7,特許文献15,特許文献16,特許文献3,特許文献17及び特許文献18による装置同様、支持部は、装置の部材に当接して停止するため、初期位置から一方向にのみ回転出来るように作られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許第6502703号明細書
【特許文献2】米国特許第6193061号明細書
【特許文献3】米国特許第5779037号明細書
【特許文献4】米国特許第5232275号明細書
【特許文献5】米国特許第4998618号明細書
【特許文献6】米国特許第5344028号明細書
【特許文献7】米国特許第5099995号明細書
【特許文献8】米国特許第6691875号明細書
【特許文献9】米国特許第5697684号明細書
【特許文献10】米国特許第2429290号明細書
【特許文献11】米国特許第5813740号明細書
【特許文献12】米国特許第2775498号明細書
【特許文献13】米国特許第3392868号明細書
【特許文献14】米国特許第4815483号明細書
【特許文献15】米国特許第5516203号明細書
【特許文献16】米国特許第5524976号明細書
【特許文献17】米国特許第6626306号明細書
【特許文献18】米国特許第7370758号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献11による装置のバージョンは、特許請求の範囲の設計に最も近いものと考えられる。この装置では、支持部は水平に設置され、コンパクトディスクシートは、支持部の弾性部材に作用しスタック内に支持部を維持する固定部材の抵抗を押し切りながら同一方向に支持部を回転することによって、スタックから引き出される。ここでは、支持部は装置の部材に当接して停止するため、支持部の反対方向への回転が制限される。このようにして、支持部が引き出されると、隣接する支持部の弾性部材に作用する固定部材は、隣接する支持部の回転を抑制する。この保持をより信頼性の高いものにするため、この装置は、固定部材との弾性部材の制動係合部を備え、弾性部材を離脱させるため、ユーザの手による直接的動作(指でその部材を押す)によって弾性部材を屈曲する能力を付される。支持部を回転させて戻す際、隣接する支持部は、装置の部材に載置されているため、スタック内に残る。この設計によって、支持部の信頼生の高い正確な保持が保証されるが、装置の使用はより不便になる。まず、弾性部材を介して引き出されている支持部に追随した回転をスタック内に固定することは、固定部材との係合の程度が低ければ、信頼性が低い、或は、弾性部材を離脱させるためにユーザの更なる手間を必要とする。次に、例えば、全ての支持部が一方向に無制限に回転する特許文献9による装置とは逆に、ユーザは装置の片側、即ち、支持部を引き出す方の側、からしか支持部へ近接できない。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の目的は、所望のディスクを見つけて取り出すのに要する時間及び手間を省くことによって、主に、支持部がスタックから引き出されている時にそれに隣接する支持部を引き出す可能性を完全に排除することで、装置をより使い勝手の良いものにすることである。
【0006】
本発明の本質は、以下の特徴の組み合わせによって表わされる。即ち、コンパクトディスクを格納するための装置は、底部及び支持部のスタックを備え、
前記支持部のスタックは前記底部の上に取付けられ、
前記支持部は、上側支持部が下側支持部上に載置された状態で互いに重なり合うよう設置され、
前記支持部がコンパクトディスク用シートを有し、
当該装置は、前記シートの外側に位置する軸周囲を支持部が回転することによって前記スタックから前記シートを引き出すことができるように作られ、(前記支持部を回転可能にする設計上の特徴は、技術的結果に影響を及ぼさないため、必須ではなく、また、この能力は、前記支持部の前記回転軸周囲の運動を制限するリンク部によって、即ち、以下に示す装置の実施形態の一例におけるように、隣接した前記支持部間に、或いは、前記支持部と、前記軸と同心の支持孔に設置されたポストとの間に、即ち、従来の、上記類似物におけるように提供することができる)、
当該装置は、底部に接続され、前記軸に沿って配置され、初期位置で支持部と接触する固定部材を有し、この固定部材は、前記回転を制限する停止、最も近い、即ち二つの隣接した支持部が、固定部材の一部と接触して、互いに反対方向にそれら支持部の回転を制限する停止を行うことができる。
【0007】
このように、この停止により、隣接する支持部は初期位置から互いに反対方向にのみ回転することが出来る。従って、支持部がその初期位置から回転される際、その上下に隣接する支持部は、引き出されている支持部からの摩擦力を受けるにも関わらず、スタック内に留まる、即ち、その他の全支持部もスタック内に留まることを意味する。提案の解決手段は、前記停止により、前記引き出されている支持部に隣接する支持部がスタックから引き出される可能性を排除するが、前記引き出された支持部を逆回転してスタックに戻す際にこれらの支持部を引き出す可能性を排除しない。逆に、全ての支持部が初期位置から一方向にのみ回転出来る上記類似物では、装置部材の停止により、前記引き出された支持部を回転して戻す際にこれに隣接する支持部を引き出す可能性は排除されているが、これらの支持部の間にある支持部を引き出す際にそれら支持部を引き出す可能性を排除していない。
【0008】
本発明の技術的結果(好ましい効果)は、支持部の間にある支持部を引き出す際、隣接する支持部をスタックから引き出す可能性を完全に排除することである。この結果から、他の技術的結果、即ち、隣接する支持部を保持することで隣接する支持部の望ましくない引出しを防止する、又はそれらの支持部を戻すことでそのような引出しが生じないようにするためユーザの時間及び手間を省くという結果が得られる。前記是正動作はスタックの反対側で行われるため、回転する支持部はこれを妨げず、この結果が達成される。支持部を更に保持するための弾性部材の使用は、同様に、両解決手段において、隣接する支持部の望ましくない引出しの可能性を低める。弾性部材に直接力を加えてそれを解放する、特許文献11及び特許文献10による装置で使用される実施形態を、支持部を固定するために使用される弾性部材がそのような動作を必要としない、以下に述べられる本願の特許請求の範囲に記載された発明の実施形態と比較すると、他の技術的結果、即ち、装置からコンパクトディスクを引き出すのに要する時間及び手間を減じることが分かる。この技術的結果は、弾性部材への動作の必要性が支持部の引き出しの度に発生することから、達成されるが、隣接する支持部を引き出す摩擦力が弾性部材の抵抗力を超えない限り、そのような是正動作はほとんど必要無い。支持部は、コンパクトディスクシートを両方向に回転することによってスタックから引き出すことができるように作られていることから、本発明の他の技術的結果として、ユーザが支持部へ接近する空間が増大する。このため、把持又はマークするために設計された支持部のコンポーネントを装置の両側に配置し、それらのコンポーネントをより大きく作成し、互いからより離れるように配置して、それらのコンポーネントが互いに干渉しないようにすることができる。この結果により、他の技術的結果、即ち、必要なコンパクトディスクを検索する時間の減少、がもたらされる。
【0009】
好適な実施形態において、二つの支持部の間にある一つの支持部に隣接する、これら二つの支持部の少なくとも一方は、第2の支持部方向へ突出する静止部材を有し、この静止部材は、第2の支持部に対して載置することができ、それは、二つの支持部が互いに近接する方向へ移動するのを制限する。支持部がスタックから引き出されると、その支持部の上側に隣接する支持部は、解放空間に落ち、下側に隣接する支持部に載る。その場合、二つの隣接する支持部の少なくとも一方が、第2の支持部の方へ突出する静止部材を有する時、この静止部材は、上側の支持部の重量の一部を支え、引き出された支持部に働く重量負荷を減少する。技術的結果として、引き出された支持部と二つの隣接する支持部との間の摩擦力と支持部を引き出す力とが減少する。他の技術的結果は、引き出された支持部が、スタックに戻される際に達成される、つまり、回転されている支持部に隣接する支持部の伸張を引き起こしうる摩擦力がより低いため、その伸縮可能性が低められる。好適な実施形態において、支持部の前記静止部材は、支持部がスタックから引き出される側でその支持部を抑制する静止ショルダーの形態で作られる。
【0010】
好適な実施形態では、回転軸から最も遠い静止ショルダーの縁端部は、装置の固定部材と接触可能であって、支持部の静止ショルダーは、上方へ突出するように作られる。最長アームで支持部に働きかけることによってそのより正確な保持を提供する好適な実施形態では、固定部材はコンパクトディスクのシート方向へ前記軸から離れるように移動される支持部の外部表面と接触する。
【0011】
好適な実施形態では、二つの支持部の間の支持部が戻し回転中にスタックへ戻される際、初期位置にある支持部を更に固定し且つスタックからこれら隣接する支持部が引き出される可能性を減少するために、これらの支持部は、支持部の初期位置で保持部材と接触し、固定部材によって力が働いたときに弾性的に変形可能な弾性部材を有する。弾性部材の一端は、支持部の他の部分と接続され、支持部の他端、即ち、自由端は、スタックから延出する方向へ接続端から突出し、スタックにおけるその支持部の初期位置において、支持部が固定部材と接触し、支持部の弾性部材の自由端は、前記軸の側で保持部材と接触するショルダーを有し、軸から離れる方向への移動を制限し、支持部の弾性部材は、弾性部材の一端から他端へ互いに沿って引き出され且つこれらの端部でのみ互いに接続される二つの部分を有する。
【0012】
保持部材の他の好適な実施形態では、支持部は前記軸に沿う孔を有し、固定部材はこれらの孔に配置され且つ少なくとも一つの長手溝を有するポストとして作られ、支持部は孔の内側に向けられ且つ溝内に配置される半径方向の突起を有し、これらの突起は、溝縁端部と相互作用可能であり、初期位置において、隣接する支持部の半径方向の突起は、同じ溝の異なる縁端部と接触する。
【0013】
好適な実施形態において、引き出された位置において支持部の回転を制限するために、周方向における前記溝の長さ、並びに同方向における支持部の半径方向の突起の寸法は、支持部の回転角が支持部からコンパクトディスクを十分に引き出せるようになった後、溝の第2の縁端部に対して突起を載置することができるように作られる。
【0014】
好適な実施形態では、ポストは、二つの溝を有し、各支持部は、二つの半径方向の突起を有し、各突起は、一方の溝に配置される。
【0015】
上記目的を達成するための解決策も提供する保持部材の配置には二つの他の、代替の、バージョンがある。第1のバージョンでは、固定部材は、コンパクトディスクシートから反対の方向へ前記軸から離れるように移動する支持部の外部表面と接触し、第2のバージョンでは、支持部は前記軸に沿う孔を有し、固定部材はこれらの孔に配置され、前記軸は孔の外側に位置する。
【0016】
好適な実施形態では、装置の広がりを減少することで装置の使用をより便利にするために、支持部は回転の支持部軸に平行する同じ軸に支持部内のコンパクトディスクを配置することができるように作られ、固定部材は前記軸と平行に且つ前記軸と同じ平面に配置される長手軸を有し、固定部材は丸棒状に作られ、前記軸は垂直に配される。
【0017】
好適な実施形態では、支持部への近接を改良することによって装置の使用をより便利にするため、支持部は、支持部の静止ショルダーと剛接続され、少なくとも二つの垂直方向列で支持部から突出する把持用ハンドルを有し、好適な実施形態では、四つの垂直方向列で、板状に、ハンドルが下方へ傾けられる外方突出縁端部を有するように作られる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】左上方から見た、コンパクトディスクを格納するための40枚の支持部を備える、引き出された支持部100を有する装置1の斜視図を示す。
【図2】前上方から見た、装置1の斜視図を示す。
【図3】装置1の分解斜視図を示す。
【図4】装置2の斜視図を示す。
【図5】底部20の斜視図を示す。
【図6】底部20の平面図を示す。
【図7】右上方から見た、ポストカバー5の斜視図を示す。
【図8】ポストカバー5の平面図を示す。
【図9】右下方から見た、ポストカバー5の斜視図を示す。
【図10】支持部100の斜視図を示す。
【図11】支持部100の平面図を示す。
【図12】下方から見た、支持部100の狭部101の斜視図を示す。
【図13】断面図で示されるポスト保持部6と相互作用をする支持部100の弾性部材170の平面図を示す。
【図14】支持部200の斜視図を示す。
【図15】支持部200の平面図を示す
【図16】断面図で示されるポスト保持部6と相互作用する支持部200の弾性部材270の平面図を示す。
【図17】支持部300の斜視図を示す。
【図18】支持部400の斜視図を示す。
【図19】右上方から見た、ポスト・インサート7の斜視図を示す。
【図20】右下方から見た、ポスト・インサート7の斜視図を示す。
【図21】装置3の隣接する支持部と支持部の外部表面と接触する固定部材500の平面図を示し、その外部表面が軸L1からコンパクトディスクのシートの反対側へ軸L1から離れるように移動される。
【図22】孔内に配置される固定部材500の異なる側と接触する装置4の隣接する支持部の平面図を示し、支持部回転軸L1が孔の外側に位置することが分かる。
【発明を実施するための形態】
【0019】
装置1は、底部20、40個の支持部100、200、300及び400を含むスタック70、ポスト40及びカバー50を含むポストカバー5、保持部材としてのポスト保持部6、並びにカップ65を含む。
【0020】
支持部100、200、300及び400のスタック70は、底部20の上部に設置され、水平方向への制限、底部20から上方への移動の制限、スタック70の下部支持部400が軸L1の周りを回転する機能、及び支持部400の当該回転中に、支持部300が上方から底部上に載置する機能を伴った状態で、底部20に接続される。
【0021】
スタンドカバー5は、底部20の上部に設置され、底部20に堅固に取り付けられる。ポスト保持部6は、底部20及びポストカバー5に堅固に取り付けられる。スタック70の各支持部100、200、300又は400は、シフト、即ち水平方向の移動の制限、垂直方向に互いに離れる移動の制限、及び軸L1の周りに回転する機能を伴った状態で、その隣接する支持部に接続される。同一支持部200又は400に隣接する支持部100及び300、並びに同一支持部300又は100に隣接する支持部200及び400は、該支持部の間にある支持部200又は400、あるいは支持部300又は100の回転中に、該支持部が互いに接近することを制限する該載置の機能を伴った状態で、互いに接続される。各支持部100、200、300及び400は、支持部100及び300の反時計回りの回転、並びに支持部200及び400の時計回りの回転を制限する、初期位置でのポストカバー5の部分に対して載置する機能、並びにコンパクトディスク10を取り外すのに十分な角度だけ回転した後、ポストカバー5の部分に対して載置する機能を伴った状態で、ポストカバー5のポスト40に接続される。初期位置において、各支持部100、200、300及び400は、軸L1の回りの回転を制限する、該載置の機能を伴った状態で、ポスト保持部6と接触する。本明細書では、ポスト保持部6に対する載置により、支持部100及び300の反時計回りの回転、並びに支持部200及び400の時計回りの回転を制限する。加えて、各支持部100、200、300及び400は、スタック70におけるポスト保持部6の初期位置を保持する機能を伴った状態で、ポスト保持部6と接触する。カップ65は、水平方向の移動、及び垂直方向の下方への移動の制限、並びに垂直軸の回りの回転の制限を伴った状態で、ポストカバー5に接続される。
【0022】
底部20は、装置1の下部に位置する。その最上部には、スタック70、ポストカバー5及びポスト保持部6がある。カップ65は、ポストカバー5のキャビティ内に上方から設置される。ポストカバー5は、最下部にポスト40を有し、支持部100、200、300及び400は軸L1に沿った孔を有する。ポスト40は、上方からこれらの孔内に設置される。ポストカバー5は、最上部でスタック70の上方に配置されたカバー50を有する。支持部100、200、300及び400は、この順序で最上部から最下部まで順々にスタック70内に、スタック70の一部を形成して配置される、即ちスタック70は、そのような10個の部分を有する。支持部100、200、300及び400は、それらの内にコンパクトディスク10を支持部の回転軸L1と平行に同じ軸L2上に順々に配置する機能を伴って作られる。ポスト保持部6は、円形ロッド状に作られ、装置1の前端部で、底部20とカバー50との間に垂直に配置される(以下、方向を示す概念、前、後、左及び右は、ユーザ側から見た、即ち軸L2から軸L1に向かってみたものとする)ので、軸L1及びL2を通過する平面L1−L2は、ポスト保持部6の縦軸も通過する。左側で、ポスト保持部6は、支持部100及び300の静止ショルダー103の前端部の静止ブリッジ176、並びに支持部200及び400の弾性部材270の静止ブリッジ273に当接する。右側で、ポスト保持部6は、支持部200及び400の静止ショルダー203の前端部の静止ブリッジ276、並びに支持部100及び300の弾性部材170の静止ブリッジ173に当接する。後部、即ち軸L1の側で、ポスト保持部6は、支持部100及び300、並びに200及び400のストップ174及び274に当接する。左前方で、ポスト保持部6は、支持部100及び300の静止ショルダー103の垂直外側部分の端部突起177に当接し、右前方で、ポスト保持部6は、支持部200及び400の静止ショルダー203の垂直外側部分の端部突起277に当接する。
【0023】
上方から見た場合、装置1は、涙粒の形状、即ち、軸L2の回りのユーザ側である前方に幅広い部分、及び軸L1の回りの後方に幅狭い部分を有する。本明細書では、ポストカバー5の底部20及びカバー50の輪郭は、装置の幅広い部分の前方に突出する支持部100、200、300及び400のハンドル110、210、310及び410を除いて、支持部100、200、300及び400の輪郭と同じである。加えて、支持部100、200、300及び400の一般的な外部輪郭と異なり、底部20及びカバー50の外部輪郭は、後部に突出する横断面L1−L2、即ち、輪郭ショルダー22及び52の後方部分を制限する平坦な表面の突起である真っ直ぐな部分、底部20及びカバー50の後方壁を有する。支持部100、200、300及び400のハンドル110、210、310及び410は、ユーザに向けて垂直な4列で、スタック70の外側に突出する。支持部100のハンドル110は、左側に第1の列を形成し、支持部300のハンドル310は、左側に第2の列を形成する。両方の列とも、平面L1−L2の左側に配置される。支持部100のハンドル110の右側縁端部は、支持部300のハンドル310の左側縁端部より平面L1−L2から遠方に配置される。これらの縁端部間の距離は、それらの間の空間に指を差し込み、支持部100のハンドル110の右側縁端部を把持するのに十分であるように選択される。支持部300のハンドル310は、支持部100のハンドル110より軸L1から遠方に配置される。これらの距離間の差は、軸L1から半径方向におけるハンドル310の長さに一致する。支持部200のハンドル210は、第3の列を形成し、支持部400のハンドル410は、左側に第4の列を形成するが、これらの二つの列は、平面L1−L2の右側に配置される。支持部200のハンドル210及び支持部300のハンドル310の、平面L1−L2及び軸L1からの距離は等しく、支持部400のハンドル410及び支持部100のハンドル110の、平面L1−L2及び軸L1からの距離も等しい。支持部300のハンドル310の右側縁端部から支持部200のハンドル210の左側縁端部までの水平距離は、ユーザが、ハンドルを把持するために縁端部の間に指を挿入できるように選択される。
【0024】
支持部100、200、300及び400のスタック70は、スタック70の下部支持部400と底部20との接続、及び支持部400の回転中に底部20の静止ショルダー23の上方から載置する支持部300によって底部20に接続される。支持部400は、そこに向けて上方に突出する底部20の保持ショルダー30の内側円筒状表面によって包囲されている軸L1と同心の外側円筒状表面の中央リング20によって底部20に接続される。
【0025】
加えて、支持部400は、底部20の保持ショルダー30から軸L1の遠方に突出し、支持部400の外側リング430のフック431の上方に配置された、外側リング430から軸L1に向かって突出する三つの下部フック431の係合によって底部20に接続される。
【0026】
ポストカバー5は、底部20のポスト25用のポケットの合わせ面によって包囲されている支持部40の低部分の外側表面によって底部20に接続される。加えて、ポストカバー5は、ポスト40が底部20のポケット25内に設置された後の、底部20の装着ショルダー28の最上部分の口広げ加工によって底部20に接続される。口広げ加工する前に、底部20の装着ショルダー28の最上部分は、この水平ブリッジ47の上部表面の上方に、ポスト40の装着ブッシング46の水平ブリッジ47内の孔を通して突出させる。口広げ加工の後、底部20の装着ショルダー28の口広げ加工された部分は、水平ブリッジ47の上部の表面に対して押し付けられ、ポスト40が上方に移動しないように保つ。
【0027】
ポスト保持部6は、底部でポスト保持部ポケット26で包囲されているその下端部によって底部20に接続され、カバー内でポスト保持部ポケット54で包囲されるその上端部によってポストカバー5に接続される。
【0028】
支持部100、200、300及び400は、軸L1と同心であり、該支持部に向かって上方に突出する、隣接する支持部200、300、400及び100のリングショルダー240及び140の内部円筒状表面によって包囲されている、該支持部の中央リング120、220の外側円筒状表面によって、その隣接下部支持部200、300、400及び100に接続される。
【0029】
加えて、支持部100、200、300及び400は、外側リング130、230から軸L1に向けて突出する下部フック131、231の、支持部200、300、400及び100のリングショルダー240及び140から軸L1の遠方に突出する上部フック241及び141への係合、並びにフック131、231の上方に配置された支持部100、200、300及び400の外側リング130、230によって、その隣接下部支持部200、300、400及び100に接続される。支持部100及び300、並びに200及び400は、それぞれ、静止ショルダー103及び203に対して載置し、軸L1に沿ってそれらが互いに接近することを制限する機能を伴った状態で互いに接続される。隣接する支持部の静止ショルダー103及び203は、それらの初期位置からこれらの支持部の相対的な回転後、後方端部が互いに対して載置する機能を伴って作られ、これによりポスト40と共にそれらを組み立てる前に、まず第1一に、ポスト40に対して載置される支持部によって局限され回転角よりも大きく、第2に、これらの支持部の上部フック141、241及び下部フック131、231の係合に必要な回転角よりも大きい角度によって、それらを互いに組み立てることが可能となる。
【0030】
支持部100及び300は、支持部100及び300の半径方向の突起151が、初期位置ではポストカバー5のポスト40の縦方向の溝の縁端部43に対して載置し、かつコンパクトディスク10をそれらから取り外すのに十分な角度だけ上方から見て時計回りに支持部100及び300を回転した後は、溝の反対側縁端部44に対して載置することによってポストカバー5のポスト40に接続される。支持部200及び400は、支持部200及び400の半径方向の突起251が、初期位置では同じ溝の縁端部44に対して載置し、かつコンパクトディスク10をそれらから取り外すのに十分な角度だけ上方から見て反時計回りに支持部100及び300を回転した後は、これらの溝の反対側縁端部43に対して載置することによってポストカバー5のポスト40に接続される。
【0031】
支持部100、200、300及び400は、平面L1−L2に面し、静止ショルダー103及び203の前端部上に配置され、ポスト保持部の二つの反対側に対して載置する左側の静止ブリッジ176及び右側の静止ブリッジ276の機能を伴った状態でポスト保持部6に接続される。加えて、支持部100、200、300及び400は、これらの支持部の弾性部材170及び270の自由端に配置された端部ブリッジ173及び273、並びに軸L1から遠方への移動の制限がある状態でポスト保持部6の側面に対して載置し、ポスト保持部6の軸L1の側に接触するこれらの自由端から突出するストップ174及び274によってスタック70内に位置を保持する機能を伴ってポスト保持部6に接続される。本明細書では、弾性部材170及び270の形状は、支持部100、200、300及び400の初期位置で、ポスト保持部6は、軸L1に向かう半径方向でそれらのストップ174、274に対して作用し、この作用のために、弾性部材170及び270は、事前に応力が加えられた湾曲状態にある。本明細書では、相互に作用する表面の形状及び相対的な位置は、支持部100、200、300又は400の回転が試みられたとき、各支持部の端部ブリッジ173又は273に作用するポスト保持部6からの反力が、弾性部材170又は270を湾曲するのに十分な軸L1に向かう半径方向の成分を有するように選択される。
【0032】
装置1は、それが水平な表面、例えば、テーブル上に設置する機能を伴い、底部20及びカバー50の後方壁の孔を使用して、留め具でそれを垂直な表面、たとえば、壁に取り付ける機能も伴って作られる。底部20は、薄壁可塑性パーツの形状で作られ、パッド21、輪郭ショルダー22、静止ショルダー23、キャビティ24、ポスト用のポケット25、底部ポスト保持部用のポスト26、締め付け用のポケット27、装着ショルダー28、すべり止め部材用の四つのポケット29、保持ショルダー30、三つのフック31、及び補強リブ32を含む。水平パッド21は、輪郭ショルダー22、静止ショルダー23、ポスト用のポケット25、底部ポスト保持部用のポスト26、キャビティ24の壁、すべり止め部材用のポケット29、補強リブ32、及び保持ショルダー30に接続されるプレートの上面によって形成される。輪郭ショルダー22は、静止ショルダー23及び補強リブ32に接続される。ポスト用のポケット25は、締め付け用のポケット27に接続され、これは締め付けショルダー28に接続される。保持ショルダー30は、フック31に接続される。パッド21の縁端部に沿って曲げられた湾曲薄壁バンドの形状に作られた輪郭ショルダー22は、パッド21から下方に突出する。静止ショルダー23は、底部20の左側領域で、輪郭ショルダー22及びパッド21から上方に突出する。それは、パッド21の左縁端部に沿って曲げられたU字型部材の形状に作られる。U字型部材の外側の垂直部分の下方縁端部は、輪郭ショルダー22の最上方縁端部に接続され、輪郭ショルダー22の内側の垂直部分の最下方縁端部は、パッド21の縁端部に接続される。パッド21の最上レベルからの静止ショルダー23の高さは、支持部400の輪郭ショルダー204の高さに、それを越えることなく一致し、静止ショルダー23の内部の垂直領域の内側側面は、支持部400の輪郭ショルダー204を包囲する。底部20の前方領域の静止・ショルダー23は、底部ポスト保持部用のポケット26、及び平面L1−L2によって局限され、後方は、その下部フック231が、底部20の上部フック31から外れるまでの支持部400の回転角の2分の1以上に等しい、軸L1から測定された平面L1−L2からの角距離を有するクロスブリッジよって局限される。軸L2の周りのキャビティ24は、軸L2と同心の円筒状壁及び平坦な円形最下部を有するカップ形状の部材の開放された最上部面よって形成される。ポスト用のポケット25は、軸L1の周りでパッド21から下方に突出する。ポケットは、カップ及び平坦最下部の形状の部材の開放された最上部面よって形成される。ポスト用のポケット25の側面は、ポスト40の下端部の外側表面に等距離である。締め付け用のポケット27は、ポスト用のポケット25の最下部から上方に突出する。締め付け用のポケット27は、軸L1と同心の円筒状壁及び中央に孔を有する平坦な円形最下部を備えた部材の開放された最下部面よって形成される。締め付けショルダー28は、リングの形状に作られ、孔縁端部から上方に突出し、それは軸L1と同心である。底部ポスト保持部用のポケット26は、輪郭ショルダー22とキャビティ24との間のスペース内を底部20の前方縁端部でパッド21から下方に突出する。底部ポスト保持部用のポケット26は、カップ形状の部材の開放された最上部の内側表面によって形成される。底部ポスト保持部用のポケット26の側面は、円筒状で、平面L1−L2内に位置する垂直軸と同心に作られる。すべり止め部材29用のポケットは、輪郭ショルダー22の近くでパッド21から下方に突出する。保持ショルダー30は、軸L1の周りでパッド21から上方に突出する。三つのフック31は、円周上に均一に間隔が空けられ、保持ショルダー30から外側に、即ち軸L1から遠方に突出する。保持ショルダー30は、軸L1と同心に設置された円筒状リングの形状に作られる。各フック31は、上方から見たとき円形セグメントの形をしたプレートの形状に作られる。ポストカバー5は、薄壁可塑性パーツの形状に作られ、最下部でポスト40、及び最上部でカバー50を含む。ポスト40の上端部は、ポストとの接合部の最下部62、及びカバー50内のポストとの接合部の補強リブ61に接続される。最上部が開放されたカップの形状に作られたポスト40は、壁及び壁と堅固に接続された最下部を含む。ポスト40の壁は、軸L1と同心で平面L1−L2に対して対称な二つの部分42、及び軸L1と同心で平面L1−L2に垂直な、軸L1を通る平面に対して対称な二つの部分41を含み、部分41は軸L1から部分42より遠方にある。これらの部分の表面は、十分なプロセスで、成型からポストカバー5を取り外すのに十分な加工テーパーでテーパーされている。テーパー方向は、ポストの横方向の寸法が最上部から下方に向けて減少する方向である。加えて、ポスト40の壁は、その部分41及び42の縁端部を備えた縁端部によって接続される、軸L1に沿って伸ばされた狭い帯形状に作られた半径方向ブリッジ43及び44を有する。半径方向ブリッジ43及び44の表面は、垂直面内に配置される。このように、軸L1に接近して配置された部分42の外側表面は、縦方向の溝の最下部を形成し、この部分に接続された半径方向ブリッジ43、44の外側表面は、溝縁端部を形成する。円周方向の溝長は、溝内に配置された支持部100、200、300又は400の半径方向の突起151又は152の円周方向の長さ、及び支持部が、ある溝縁端部から他の溝縁端部に回転したときの突起の移動距離長に一致する。ポスト40の最下部は、水平プレート45及び装着ブッシング46を含む。プレート45の外側縁端部は、ポスト壁に堅固に接続され、その中心部は、装着ブッシング46で堅固に接続される。装着ブッシング46の最下方端部は、プレート45に接続され、プレート45から上方に突出する。縁端部プレート45は、その外側でポスト40の壁により局限され、中心部では装着ブッシング46により局限される。装着ブッシング46は、側部で軸L1と同心の円筒状表面により局限され、その最上部で中心部に孔を有する水平ブリッジ47を有し、一方、装着ブッシング46の最上方縁端部は、水平ブリッジ47の最上部面より上方に突出する。カバー50は、水平プレート51、輪郭ショルダー52、カバーコンパクトディスク用のシート、ポストと接合する場所、カバーポスト保持部54用のポケット、及び補強リブを含む。カバープレート51は、輪郭ショルダー52、カバーコンパクトディスク用のシートの壁55、ポストとの接合部の壁60、ポスト保持部ポケットを局限するブッシング、及び補強リブと堅固に接続される。垂直補強リブによって、カバーの輪郭ショルダー52は、カバーコンパクトディスク用のシートの壁55、ポストとの接合部の壁60、及びカバーポスト保持部54用のポケットを局限するブッシングに接続される。補強リブによって、カバーコンパクトディスク用のシートの壁55は、ポストとの接合部の壁60、U字型のブリッジ63、及びカバーポスト保持部54用のポケットを局限するブッシングに接続される。カバープレート51は水平に、平面L1−L2に対して対称に配置される。それは、軸L2周囲の広い部分、及び軸L1周囲の狭い部分を含む。カバーの輪郭ショルダー52は、カバープレート51の縁端部から下方に突出する。カバーコンパクトディスク用のシートは、軸L2の周りでカバー50の広い部分の中心に配置される。それは、側部では、カバープレート51から下方に突出する垂直壁55により局限され、下方からは、それに接続される最下部部分によって局限される。壁55は、湾曲した帯形状に作られ、軸L2からの距離は、この壁55により制限された空間内で水平にコンパクトディスク10を配置するのに十分であり、これにより、コンパクトディスクの軸が軸L2と整合する。平面L1−L2に対して垂直な方向、及び軸L2から軸L1への方向において、壁55から軸L2への距離は、把持する機能を有するコンパクトディスク10の縁端部上に指を載せるのに十分である。カバーコンパクトディスク用のシートの最下部部分は、その縁端部に三つの凹部57を有する水平支持プレート56、並びにその中心に配置され、支持プレート56から上方に突出する下部支持部分58及び上部保持部分59を含むコンパクトディスク保持部を含む。最上部で、支持部分58は、コンパクトディスク用の水平支持部パッドを有し、返されたカップ形状の保持部分59は、支持部パッドの中心から突出する。保持部分59の外部側表面は、円筒状で軸L2と同心であり、軸からの距離は、コンパクトディスク10の中心孔により包囲されるのに十分である。ポストとの接合部は、ポスト60との接合部の壁、ポスト62の下方縁端部に接続されたポスト62との接合部の最下部、並びにポスト及び最下部に接続された、ポスト61有する接合部の補強リブを含む。ポスト60との接合部の壁は、その上部の縁端部によって、水平カバープレート51に接続される。ポスト62との接合部の最下部は、孔を有し、ポスト40の上端部は、孔を通して上方に突出する。ポスト40の上端部は、ポスト61との接合部の補強リブに接続される。ポスト61との接合部の補強リブは、軸L1に対して垂直で半径方向に配置されたプレートの形状に作られる。カバーポスト保持部54用のポケットは、輪郭ショルダー52とコンパクトディスクシート壁との間のスペース内を、カバー50の前方縁端部でカバー水平プレート51から下向きに突出する。カバーポスト保持部54用のポケットは、平面L1−L2内に垂直軸が配置された円筒状ブッシングの形状の部材の開放された最下部内側表面により形成される。
【0033】
薄壁可塑性パーツの形状に作られカップ65は、楕円型シリンダーの形状をした側面を有する垂直壁66、下方の平坦な水平最下部、最上部の平坦な円形フランジ67、及びフランジ前縁端部から下方に突出するタブ68を含む。フランジ67の長さは、カバーポスト50を有するポストカバー5の接合部の補強リブより上からカバーするのに十分である。タブ68は、カバー50のU字型ブリッジ63内にタブ68を配置する機能を伴った状態で作られる。
【0034】
支持部100は、涙粒の形状をした外部輪郭を有する薄壁可塑性パーツの形状で作られる。支持部100は、垂直軸L1の周りの狭いパーツ101、及び垂直軸L2の周りの広いパーツ102を含む。その広い部分に、支持部100は、コンパクトディスク用のシート、静止ショルダー103、ハンドル110、輪郭ショルダー104、弾性部材170、コンパクトディスク106を把持するための二つの孔、及び補強リブ107を含む。その狭い部分に、支持部100は、静止ショルダー103、輪郭ショルダー104、水平ブリッジ108、外側リング130、三つの下部フック131、中央リング120、内側リング150、二つの半径方向ショルダー151、環状ショルダー140、三つの上部フック141、及び補強リブ121を含む。コンパクトディスク用のシートは、支持部パッド161及びコンパクトディスクのシフトを制限する構成要素、即ち、外側保持ショルダー160及び内側保持ショルダー162を含む。内側で、コンパクトディスク用のシートの外側保持ショルダー160は、支持部パッド161に接続され、外側で、それは、補強リブ107に接続される。静止ショルダー103は、縦方向の補強リブ、ハンドル110、水平ブリッジ108及び外側リング130に接続される。輪郭ショルダー104は、補強リブ107、水平ブリッジ108、ブリッジ175及び外側リング130に接続される。水平ブリッジ108は、外側リング130、中央リング120及び環状ショルダー140に接続される。中央リング120は、半径方向ブリッジ122によって内側リング150に接続される。外側リング130は、三つの下部フック131に接続される。内側リング150は、二つの半径方向ショルダー151に接続される。環状ショルダー140は、上部フック141n接続される。コンパクトディスク用のシートの外側保持ショルダー160、補強リブ107、輪郭ショルダー104、弾性部材170、外側リング130、中央リング120、内側リング150及び二つの半径方向ショルダー151は、同じ高さを有し、同じレベルに配置される。
【0035】
コンパクトディスク用のシートは、支持部100の広い部分101の中央に配置され、軸L2と同心の円筒状リングの形状で作られた外側保持ショルダー160によって外部に局限される。軸L2に面する外側保持ショルダー160の内部表面は、すき間を空けてコンパクトディスク10の外側縁端部を包囲する機能を伴って作られる。外側保持ショルダーの最上面は、水平平面内に載る。外側保持ショルダー160は、コンパクトディスク106を把持するための孔がある二つの間隙を有する。支持部パッド161は、コンパクトディスク用のシートの下方部分に配置されたプレートの最上部水平表面によって形成される。プレート最下部表面は、下方から支持部100を局限する平面と整合する。内側保持ショルダー162は、その凸状が、支持部100側に面し、70から出て行く、即ち左側の位置で支持部パッド161の中央に配置された薄壁半リングの形状で作られる。内側保持ショルダー162の外側表面は、コンパクトディスク10の孔を形成する表面によって、すき間を空けて包囲する機能を有し、円筒状で軸L2と同心である。外側保持ショルダー160及び内側保持ショルダー162は、支持部パッド161の上方に突出する。プレート支持部パッド161は、支持部パッド163の中心孔上に配置され、保持ショルダー162の側で、孔は、プレートの最上部で、ショルダー162の内側表面と整合する円筒状表面によって局限される。反対側で、この孔163は、軸L2からの距離が、コンパクトディスク10内の孔の半径より大きい表面によって局限され、コンパクトディスク10の孔の縁端部を指で把持するのに十分である。静止ショルダー103は、左側の支持部100を局限し、支持部100のコンパクトディスクシートの外側保持ショルダー160の最上面より上方に突出し、その突起の高さは、上方から隣接する支持部400の輪郭ショルダー204の高さを越えないが、その高さに対応している。静止ショルダー103は、支持部100の左側領域に沿って湾曲したU字型の断面を有する部材の形状で作られる。最上部で、部材の上部の垂直部分は、ブリッジによってその内側垂直部分に接続される。静止ショルダー103の内側垂直部分の下方縁端部は、水平ブリッジによって、U字型の断面を有する縦方向の補強リブの下方縁端部に接続される。静止ショルダー103の内側垂直部分の内側表面は、すき間を空けて、上方から隣接する支持部400の輪郭ショルダーの外側表面を包囲する。軸L1からより遠い縁端部で、即ち平面L1−L2に面するその前方縁端部で、静止ショルダー103は、静止ブリッジ176を有する。静止ショルダー103は、静止ブリッジ176から平面L1−L2への外側垂直部分の延長部として端部突起177を有する。
【0036】
ハンドル110は、支持部100の左前方部分内の静止ショルダー103の垂直外側部分から支持部100の外部に突出する。ハンドル110は、平坦な最上部分及びそれに接続されたショルダーを含み、平坦な最上部分の縁端部から支持部100の下部水平面へ下方に突出する。平坦な最上部分は、下方に傾斜して突出した外部縁端部を備えて作られる。ハンドル110の前部縁端部は、支持部L1の回転軸に向かって円周方向に延びる表面によって局限され、ハンドル110の右側縁端部は、軸L1に向かって半径方向に引き込む表面によって局限され、ハンドル110の左側縁端部は、平面L1−L2を横断する支持部100の全体寸法内に配置される、即ち、それは、平面L1−L2から静止ショルダー103の左側縁端部への距離の限界内である。
【0037】
輪郭ショルダー104は、右側で支持部100を局限し、支持部100の外部輪郭の右側領域に沿って湾曲したU字型の断面を有する部品の形状に作られる。輪郭ショルダー104の外側垂直部分の外側表面は、最下部に隣接した支持部200の静止ショルダー203の内側垂直部分の内側表面によってすき間を空けて包囲される。
【0038】
弾性部材170は、二つの弾性部分を含む、即ち、外側部分171及び内側部分172、並びにまた、端部ブリッジ173及びストップ174である。弾性部分171と172とは、それらの右側縁端部によって、輪郭ショルダー104の前端部をコンパクトディスクシートの外側保持ショルダー160に接続するブリッジ175で接続される。弾性部材170の自由端で、弾性部分171及び172の左側端部は、端部ブリッジ173に接続される。ストップ174は、端部ブリッジ173に接続される。弾性部材171及び172は、スタックからブリッジ175の延長方向、即ち、平面L1−L2に向けて左側向きに、その右側部分の前縁端部で支持部100の外部輪郭に沿って互いに隣接して配置される。弾性部分171及び172は、垂直等距離の帯形状に作られる。端部ブリッジ173は、弾性部分171及び172の端部と滑らかに噛合し、端部と同じ高さを有し、一端から他端へ円周に沿って湾曲した帯形状に作られる。ストップ174は、端部ブリッジ173と同じ高さを有する帯形状に作られ、ブリッジ中心から左側外部平面L1−L2に突出する。支持部100から外側に面するストップ174及び端部ブリッジ173の表面は、円筒状表面によって滑らか噛合する。
【0039】
補強リブ107は、垂直帯形状に作られ、輪郭ショルダー104が支持部の右側で、外側リング130が支持部100の狭い部分101内にある状態で、コンパクトディスクシートの外側保持ショルダー160を、支持部100の広い側102の左側の静止ショルダー103に接続された縦方向の補強リブに接続する。
【0040】
支持部100の広い部分102の左側及び右側の縁端部に、コンパクトディスク10を把持するための二つの孔106、即ち、コンパクトディスクシートと静止ショルダー103との間のスペース、及びコンパクトディスクシートと輪郭ショルダー104との間のスペース、がある。軸L2に対して円周方向において、孔は、補強リブ107により制限され、軸L2に向かう半径方向において、孔は、コンパクトディスクシートの支持部パッド161の縁端部により制限される。孔106の寸法は、コンパクトディスク10を指で把持するのに十分である。
【0041】
外側リング130は円筒状で軸L1と同心である。支持部の左側で、外側リング130は、静止ショルダー103の内側垂直部分と滑らかに噛合し、支持部の右側で、輪郭ショルダー104の外部垂直部分と滑らかに噛合する。外側リング130の上方縁端部は、水平ブリッジ108と直角に噛合する。
【0042】
下部フック131は、その内部円筒状表面から軸L1に向けて突出する外側リング130の下方部分に接続された薄い水平プレートの形状に作られる。下部フック131の高さは、下部フックが、支持部200の上部フック241の下の自由空間に嵌合し、水平面104からのそれらの距離が、支持部200の上部フック241が、下部フック131上の自由空間に嵌合するのに十分となるようにする。円周方向において、下部フック131は、平面L1−L2が、軸L2に最も近いフックを2分するように軸L1の周りの円周に沿って均一に分散させる。支持部200の上部フック241に対する下部フック131の配置は、支持部100又は200のうちの1一が回転中に、支持部100の各下部フック131が、支持部200の上部フック241の一方の縁端部から他方の縁端部へ移動するようになされる。円周方向の下部フック131の寸法は、同じ方向の上部フック141の最も接近した縁端部間の距離より小さい。
【0043】
中央リング120は円筒状で、外側リング130と同心であり、外側リング130より軸L1に近接している。中央リング120の外側円筒状表面は、支持部200の上方リング230の内側表面によって、支持部100及び200の相対的な回転を可能にさせる、すき間を空けて包囲される機能を伴って作られる。
【0044】
内側リング150は円筒状で、中央リング120と同心であり、中央リング120より軸L1に近接している。内側リングは、半径方向のブリッジ122、即ち、円周に沿って均一に分散された垂直プレート、によって中央リングに接続される。上方から見るとき、二つの半径方向の突起151は、U字型の要素の形状で、軸L1に向けて内側リングから互いに反対向きに突出する。
【0045】
環状ショルダー140は円筒状で、中央リング120と同心であり、中央リング120よりも軸L1から遠方にある。環状ショルダー140は、水平ブリッジ108の最上面より上方に突出する。環状ショルダー140は、その内側円筒状表面が、相互の回転のために十分なすき間を保って支持部400の中央リング420の外部表面を包囲する機能を伴って製作される。
【0046】
三つの上部フック141は、同じ形状、即ち、上方から見たとき、セグメント形状の薄い水平プレート、を有する。上部フック141は、上部リング140の上方部分に接続され、そこより軸L1から離れる方向に突出する。上方リング140の上方及び最上端部からそれらを局限する表面は、同じ平面内にあり、上部フック141と合わせた上方リング140の軸L1を通過する平面による断面はL字型である。上部フック141の高さは、上部フックが、支持部400の下部フック431上のスペースに嵌合し、支持部400の下部フック431が上部フックの下に嵌合するように水平プレート104から十分に離れているようにする。円周方向において、上部フック141は、軸L1の周りで円周に沿って均一に間隔が空けられる。上部フックの一つは、軸L2の後ろの狭い部分の後部に配置され、平面L1−L2によって2分される。支持部400の下部フック431に対する上部フック141の位置は、支持部100又は400の一つを回転させたとき、支持部400の各下部フック431が、支持部100の上部フック141の一方の縁端部から他方の縁端部に移動するようにする。
【0047】
水平ブリッジ108は、外側リング130により外部に、中央リング120によって内部に局限された水平プレートの形状に作られる。水平ブリッジ108は、下部フック131より上、かつ上部フックより下に組み立て孔を有し、孔の形状は、これらのフック131及び141に対応する。
【0048】
支持部300は、支持部100と同じ構成要素を有し、唯一の違いは、ハンドル310の形状及び位置である。支持部300のハンドル310はまた、支持部300の左前方部分内の静止ショルダーの外側垂直部分から外部支持部300に突出するが、支持部100のハンドル110より平面L1−L2に近い。ハンドル310は、平坦な上方部分及びそこに接続されたショルダーを有し、平坦な上方部分の縁端部から支持部100の下部水平面に向け下方に突出する。ハンドル310の上方平坦部分は、下方に傾斜している。ハンドル310の前方縁端部は、円周方向に沿って走る表面によって局限され、ハンドル310の側面−左右−縁端部は、支持部の回転軸L1に対して半径方向に走る表面によって局限される。支持部200は、それを軸L1の周りに反時計回り、即ち支持部100と比較して反対方向に回転させることによって、スタック70から引き出す機能を伴って作られる。支持部200は、以下の構成要素を含む。コンパクトディスクシート、静止ショルダー203、輪郭ショルダー204、弾性部材270、コンパクトディスクを把持するための二つの孔206、補強リブ207、水平ブリッジ208、外側リング230、中央リング220、内側リング250、二つの半径方向の突起251、及び環状ショルダー240。これらの要素の形状及び位置は、支持部100のそれぞれの構成要素の平面L1−L2に関する鏡像から得ることができる。支持部200は、以下の構成要素を含む。三つの下部フック231及び三つの上部フック241。互いに対するそれらの形状及び位置は、支持部100のそれぞれの構成要素の形状及び位置と同じであり、軸L1に対するこれらの構成要素の位置と支持部100のそれぞれの構成要素の位置との差は、軸L1に対して反時計回り方向での角距離である。それは、突起131の中央と突起131に最も近い支持部100の上部リング140の突起141の縁端部との角距離に等しい。支持部200は、ハンドル210を有し、その形状及び位置は、平面L1−L2に対する支持部300のハンドル310の形状及び位置の鏡像から得ることができる。
【0049】
支持部400は、支持部200と同じ構成要素を有し、支持部200との唯一の違いは、ハンドル410の形状及び位置である。支持部400はハンドル410を有し、その形状及び位置は、平面L1−L2に対する支持部100のハンドル110の形状及び位置の鏡像から得られる。
【0050】
[装置1の動作]
ユーザは片手で、装置1内にコンパクトディスク10を置くことができる。これを行うため、ユーザは、先ず、カバー50上の保持部の支持部部分58上にコンパクトディスク10を固定する。次いで、支持部100、200、300又は400が使用中であると示していないハンドル110、210、310又は410を選択する。たとえば、ユーザは、支持部100のハンドル110を選択する。この場合、ユーザは、カップ65からマーカーを取ることができ、ハンドル110上にコンパクトディスク10のタイトル又はシンボルを書くことができる。次いで、ユーザは、自分の手でハンドル110に力を加え左側に力を向ける。この力は、中央リング120及び支持部100の環状ショルダー140に伝えられる。中央リング120の外側表面が、下方に隣接する支持部200の環状ショルダー240内部表面と相互作用し、環状ショルダー140の内側表面は、上方に隣接する支持部400の中央リング420の外側表面と相互作用する。結果として、支持部100は、軸L1の周りを時計回りに回転し始める。支持部100の弾性部材170の端部ブリッジ173の側面は、ポスト保持部6に作用する。この力の半径方向の構成要素が、支持部の回転軸L1に向けて導かれるので、支持部100の弾性部材170は、水平面内で湾曲し、その自由端部が、軸L1に向けて移動する。このプロセスで、弾性部材の外部弾性部分171の外側表面は、ポスト保持部6に対して押し付けられ、それに沿って摺動する。ここで、摩擦力が、支持部100から隣接する支持部200及び400に作用し、引き出されている支持部100と共にこれらの支持部を引きずり、時計回りにそれらも回転させようとする。この力は、ポスト保持部6に面する静止ブリッジ276に伝わり、静止ブリッジ276は、ポスト保持部6に対して載置するこれらの支持部200及び240の静止ショルダー203の前端部に配置される。このため、支持部200及び400は静止したままである。支持部100が回転するにつれ、自由空間がその場所に形成される。支持部100の上方に位置する支持部の重みで、隣接する上部の支持部400は、静止ショルダー203の下方部分が、隣接する下部の支持部200の静止ショルダー203の上方部分に対して載置するまで下方に移動する。こうして、支持部200の静止ショルダー203は、スタック70の最初の部分の重量の一部を受ける。これにより、引き出されている支持部100に対する負荷が低減し、自由空間が、隣接する上部の支持部400の下に形成される。このスペースの高さは、支持部200の静止ショルダー203の上方に突出している部分の高さに等しい。更に、支持部100は、コンパクトディスク10を支持部100から取り外すのに十分な角度だけ回転する。支持部100の半径方向の突起151の側面が、ポストカバー5のポスト40の溝の縁端部44に対して載置し、これにより、支持部100の回転が止まる。次いで、ユーザは、カバー保持部50の支持部部分58からコンパクトディスク10を取り、支持部100内のそのシート、即ち、支持部パッド161上にそれを設置し、内側保持ショルダー162上にその孔を配置することによってコンパクトディスク10を保持する。これがなされたとき、スタック70から引き出された支持部100の広い部分102は、上下方向におけるユーザの手の動作の作用、並びにコンパクトディスク10の重量及びスタック自身の重量の作用を受ける。これらの力の各々は、軸L1からその作用線までの距離に等しい腕のモーメントを生み出す。これらの全ての力のモーメントの和は、スタック70から引き出されているその支持部の上部に配置された支持部の重量、及びスタック70から引き出されている支持部の狭い部分上で、支持部100の下の支持部200の反力の作用によるモーメントによって相殺される。この反作用が、該モーメントの和のバランスをとるのに十分でない場合、例えば、引き出されている支持部が、スタック70の最上部にあり、下方に配置された支持部の重量が十分でない場合、下方の隣接する支持部200の上部フック241の反力が効果を発揮する。これらの力は、支持部100の下部フック131に下方に作用し、支持部100の狭い部分101が上方に移動することを妨げる。更に、ユーザの手で支持部100のハンドル110を押すことにより、ユーザは、軸L1の周りで反時計回りに支持部100を回転させ、それをスタック70に戻す。支持部100はスタック70内を摺動して、上方の隣接する支持部400の下の該オープンスペースに入り、支持部400が、下方の隣接する支持部200の静止ショルダー203に対して載置する。静止ショルダー203は、支持部100の上方に配置された支持部の重量の一部を受け、支持部100がスタック70内に摺動することを妨げる摩擦力を低減する。さらに、スタック70内に摺動するとき、支持部100は、摩擦力によって、隣接する支持部200及び400上に作用し、それらを反時計回りに回転させ、スタック70から押し出そうとする。摩擦力の作用は、支持部200及び400の弾性部材270に伝えられ、これが、端部ブリッジ273でポスト保持部6に作用する。支持部200及び400に対するポスト保持部6の反作用は、それらを減速し、それらがスタック70から滑り出るのを妨げる。更に、ポスト保持部6は、支持部100の弾性部材170の外側部分171の移動する外部表面に作用し、それに沿って摺動し、水平面内で弾性部材170を曲げる。支持部100の戻り回転の最後に、弾性部材170の端部ブリッジ173は、ポスト保持部6の後方でパチンとはまり、弾性力によって作用を受け、弾性部材170は真っ直ぐになり、そのストップ174は、ポスト保持部6に対して載置する。
【0051】
装置1からコンパクトディスク10を取り外すために、以前は、ユーザは、ハンドル110を使用して、支持部、例えば支持部100を引き出し、2本の指でコンパクトディスク10を手に取っていた。本明細書では、ユーザは、孔106を通って、その外側縁端部で、即ち1本の指、例えば、人さし指でコンパクトディスク10を取ることができ、ユーザは、その孔の縁端部によって、コンパクトディスク10を取ることができ、他の指、例えば親指で、ユーザはその外側縁端部でコンパクトディスクを取ることができる。
【0052】
他の支持部200、300又は400は、支持部100と同じ構成要素を含み、これらは、ポスト40及び隣接する支持部のそれぞれの構成要素と相互作用するとき、支持部100の構成要素と同様に動作する。
【0053】
[装置1を組み立てる順序]
スタック70を組み立てる。スタック70を底部20に接続する。底部20をポスト保持部6に接続する。ポストカバー5を底部20及びポスト保持部6に接続する。ポストカバー5のポスト40内の上部孔にカップ65を設置する。
【0054】
スタック70を組み立てるために、それらの下部フック及び上部フック、131及び241、並びに231及び141を係合することによって、隣接する支持部100及び200、200及び300、300及び400、400及び100が、互いに順番に接続される。例えば、隣接する支持部100及び200のフック131及び241を係合するために、以下の動作を実行する必要がある。支持部200上に支持部100を置く。支持部100の中央リング120の外部表面を支持部200の環状ショルダー240の内部表面に位置合わせする。支持部100の静止ショルダー103の後方端部が、支持部200の静止ショルダー203の後方端部で停止するまで、上方から見て時計回りに支持部100を回転させる。支持部100の上方から支持部200を押し付け、支持部100の中央リング120の外部表面を、支持部200の環状ショルダー240の内部表面で包囲させながら、行ける限り一緒にそれらを移動させる。支持部100をその初期位置まで反時計回りに回転させる。
【0055】
スタック70を底部20に接続するために、支持部400の下部フック231を底部20のフック31と係合させる必要がある。これ行うために、以下が必要である。下方から底部20をスタック70に対して配置する。支持部400の中央リング220の外部表面を、底部20の保持ショルダー30の内部表面に位置合わせする。底部20の静止ショルダー23の後方端部が、支持部400の静止ショルダー203の後方端部に対して載置するまでスタック70に対して上方から見て時計回りに底部20を回転させる。上方からスタック70を底部20に押し付け、支持部400の中央リング220の外部表面を、底部20の保持ショルダー30の内部表面で包囲させながら、行ける限り一緒に支持部400及び底部20を移動させる。底部20をその初期位置に反時計回りに回転させる。底部20をポスト保持部6に接続するには、ポスト保持部6が設置されるスペースから弾性部材170及び270を取り外すために、特別なツールを使用して、全ての支持部100、200、300及び400を一定の角度だけ回転させる必要があり、次いで、底部のポスト保持部ポケット26のポスト保持部内に、上方からポスト保持部6を行ける限り挿入する。
【0056】
ポストカバー5を底部20及びポスト保持部6に接続するために以下が必要である。ポストカバー5のポスト40を支持部100、200、300及び400の孔内に挿入する。ポストカバー5を下げる。ポスト40の下端部を底部20のポスト25用のポケット25に挿入し、同時に、ポスト保持部6の上端部をポスト保持部カバー54のポケットに挿入する。上方からポストカバー5を底部20に押し付ける。特別なツールでの加熱によって、装着ショルダー28の最上部分を燃焼させ、それをポストカバー5のポスト40の装着ブッシング46の水平ブリッジ47の上部表面に押し付ける。
【0057】
コンパクトディスク10を格納するための装置2は以下を含む。底部20、支持部100、200、300及び400の三つのスタック70、二つのポスト・インサート7、ポストカバー5、ポスト保持部、ターンバックル95、及びカップ65。装置2の部品:底部20、スタック70、支持部100、200、300及び400、ポストカバー5、並びにカップ65は、上述の装置1から借用され、装置1のそれぞれの部品として軸L1及びL2に対して配置される。最下部スタック70は、底部20上に設置される。低部ポスト・インサート7のポスト80が、下部スタック70の支持部100、200、300及び400の孔内に上方から配置され、ポストの下端部が底部20に対して載置する。中央スタック70は、下部ポスト・インサート7のインサート90上に設置される。上部のポスト・インサート7のポスト80が、中央スタック70の支持部100、200、300及び400の孔内に配置され、ポストの下端部が底部20に対して載置する。上部スタック70は、上部ポスト・インサート7のインサート90上に設置される。ポストカバー5のポスト40は、上部スタック70の支持部100、200、300及び400の孔内に配置され、ポストの下端部が、上部ポスト・インサート7に対して載置する。
【0058】
スタッド及び二つのナットを含むターンバックルが、底部20及びポストカバー5を共に引っぱることで、それらの間にあるポスト・インサート7に二つの側から押し付け、ポスト・インサート7を互いに押圧することにより、これら全ての細部間の堅固な接続を形成させる。上部ナットは、ポスト40の最下部の装着ブッシングの水平ブリッジ47と相互作用する機能を伴った状態で作られる。下部ナットは、底部20の留め具27用のポケットの下部表面と相互作用する機能を伴った状態で作られる。スタッドは、底部20の孔の同軸L1内、インサート7のポスト内、及びポスト40内に配置される。下部スタック70において、下部支持部400は、装置1と同じ方法で底部20に接続される。支持部100、200、300及び400は、装置1において、それらがポスト40に接続されるのと同じ方法で、下部ポスト・インサート7のポスト80に接続される。中央スタック70において、下部支持部400は、軸L1に対するシフトを制限し、軸L1周囲を回転する機能を伴った状態で、下部ポスト・インサート7に接続される。中央スタック70の支持部100、200、300及び400は、上述したように、下部スタック70の支持部100、200、300及び400が、下部ポスト・インサート7のポスト80に接続されるのと同じ方法で、上部ポスト・インサート7のポスト80に接続される。上部スタック70において、下部支持部400は、軸L1に対するシフトを制限し、軸L1周囲を回転する機能を伴った状態で、上部ポスト・インサート7に接続される。上部スタック70の支持部100、200、300及び400は、装置1と同じ方法で、ポストカバー5のポスト40に接続される。
【0059】
装置2の各ポスト・インサート7は、薄壁可塑性パーツの形状で作られ、軸L1に沿って垂直に配置された支持部80、及びその上方部分に剛接続されたインサート90を含む。ポスト80は、最上部が開放されたカップの形状に作られ、下方、中央、及び上方の部分を含む。ポスト80の下方部分は、装置1のポストカバー5のポスト40の下方部分と同じ形状及び同じ構成要素、並びに底部20のポスト用のポケット25内に上方から設置される機能を有する。加えて、ポスト80の下方部分は、他の任意のポスト・インサート7のポスト80の上方部分のワイドニング85において、上方から設置される機能を伴って作られる。ポスト80の中央部分は、装置1のポストカバー5のポスト40の中央部分と同じ形状及び同じ構成要素を有し、支持部100、200、300及び400にも接続される。ポスト80の上方部分は、横方向にワイドニング85を有し、ポスト・インサート7のポスト80の下方部分、又はポストカバー5のポスト40の下方部分を、最小の間隙又は最小の干渉で包囲する機能を伴って作られる。本明細書において、より狭い中央部分からより広い上方部分への移行領域内に形成されたステップ86は、下方への移動を限定する装置2のポスト80の下端部、又は装置1のポスト40の下端部用のストップとして機能する。ポスト・インサート7のインサート90は、薄壁可塑性パーツの形状に作られており、以下の構成要素を含む。同じ機能、形状及び位置を有する底部20の構成要素と同じ方法で、スタック70と相互作用する機能を備えて作られた、パッド91、輪郭ショルダー92、静止ショルダー93、キャビティ94、保持ショルダー30、三つのフック31及び補強リブ32。インサート90は、内部表面が、装置2のポスト保持部の外部表面を包囲する機能を伴って作られたポスト保持部96用のブッシングを有する。
【0060】
装置2のポスト保持部は、その下端部が、底部26のポスト保持部用のポケットによって包囲されているために、水平移動及び下方垂直移動が制限された状態で、円形ロッド形状に作られ、垂直に設置され、底部20に接続される。ポスト保持部は、その上端部が、カバー54のポスト保持部用のポケットによって包囲されているために、水平移動及び上方垂直移動が制限された状態で、ポストカバー5に接続される。ポスト保持部は、その側面が、ポスト保持部96のブッシングによって包囲されているために、水平移動が制限された状態で、各ポスト・インサート7に接続される。
【産業上の利用可能性】
【0061】
本発明の使用は、本明細書から明らかである。
【符号の説明】
【0062】
1 装置
5 ポストカバー
6 ポスト保持部
10 コンパクトディスク
20 底部
22 輪郭ショルダー
40 ポスト
43 縦方向の溝の縁端部
44 溝の反対側縁端部
50 カバー
52 輪郭ショルダー
65 カップ
70 スタック
100 支持部
103 静止ショルダー
110 ハンドル
151 半径方向の突起
170 弾性部材
173 静止ブリッジ
174 ストップ
176 静止ブリッジ
177 端部突起
200 支持部
203 静止ショルダー
210 ハンドル
270 弾性部材
273 静止ブリッジ
274 ストップ
276 静止ブリッジ
300 支持部
310 ハンドル
400 支持部
410 ハンドル
L1 軸
L2 軸

【特許請求の範囲】
【請求項1】
底部(20)及び前記底部上に設置される支持部(100、200、300及び400)のスタック(70)を備え、前記支持部(100、200、300及び400)は、上側支持部が下側支持部に載るよう互いに重なって配置されると共にコンパクトディスク(10)用のシートを有する、コンパクトディスク(10)を格納する装置(1)であって、
前記装置は、前記支持部(100、200、300及び400)をこれらのシートの外側に位置する軸(L1)回りに回転することによって、前記スタック(70)からこれらのシートが引き出されることができるように作られ、且つ前記底部(20)と接続され、前記軸(L1)に沿って配置され、その初期位置において前記支持部(100、200、300及び400)と接触する固定部材(6)を備え、
前記固定部材(6)は、前記回転を制限するように静止でき、
最も近い支持部、即ち、互いに直接隣接する二つの支持部(100及び200、又は200及び300、又は300及び400、又は400及び100)は、固定部材(6)の一部と接触して、相互に反対方向への前記支持部(100及び200、又は200及び300、又は300及び400、又は400及び100)の回転を制限する停止を行うことができることを特徴とする装置(1)。
【請求項2】
同じ支持部(200又は300)に隣接する二つの支持部(100又は300;200又は400)の少なくとも一方は、第2の支持部(300又は400)に向かって突出する静止部材(103又は203)を備え、静止部材(103又は203)は、第2の支持部(300又は400)に当接して停止可能であり、これら二つの支持部(100又は300;200又は400)を共に引っ張ることを制限することを特徴とする請求項1に記載の装置(1)。
【請求項3】
前記静止部材は、スタック(70)からの支持部(100、200)の引き出し側に支持部(100、200)を制限する静止ショルダー(103、203)の形状に作られることを特徴とする請求項2に記載の装置(1)。
【請求項4】
支持部(100及び200)の回転軸(L1)からより遠い静止ショルダー(103及び203)の縁端部(176及び276)は、装置(1)の固定部材(6)と前記接触可能に作られることを特徴とする請求項3に記載の装置(1)。
【請求項5】
支持部(100、200)の静止ショルダー(103、203)は、上方へ突出することを特徴とする請求項4に記載の装置(1)。
【請求項6】
固定部材(6)は、コンパクトディスク(10)のシートの方向へ前記軸(L1)から除かれる支持部(100、200、300及び400)の外部表面と接触することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の装置(1)。
【請求項7】
支持部(100及び200)は、支持部(100及び200)の初期位置で固定部材(6)と接触し、且つ固定部材(6)が作用すると弾性変形できるよう作られる弾性部材(170及び270)を有することを特徴とする請求項6に記載の装置(1)。
【請求項8】
前記弾性部材(170又は270)は、支持部(100又は200)の他の部分と接続される一端と前記スタック(70)から引き出し方向へ接続端から突出し且つ前記スタック(70)におけるこの支持部(100又は200)の初期位置で前記固定部材(6)と接触する他端、即ち、自由端を備えることを特徴とする請求項7に記載の装置(1)。
【請求項9】
自由端で、支持部(100又は200)の弾性部材(170又は270)は、前記スタック(70)におけるこの支持部(100又は200)の初期位置で前記軸(L1)側の前記固定部材(6)と接触する突起(174又は274)を有し、支持部が軸(L1)から離れる方向へ移動するのを制限することを特徴とする請求項8に記載の装置(1)。
【請求項10】
支持部(100又は200)の弾性部材(170又は270)は、弾性部材(170又は270)の一端から他端へ互いに沿って配置され且つこれらの端で結合される二つの部分(171と172又は271と272)を有することを特徴とする請求項9に記載の装置(1)。
【請求項11】
支持部(100、200、300及び400)は前記軸(L1)周囲に孔を有し、固定部材はこれらの孔内に配置され、且つ固定部材は少なくとも一つの長手溝を有するポスト(41)状に作られ、支持部(100及び200)は孔方向へ向けられ且つ溝内に位置する半径方向突起(151及び251)を有し、前記半径方向突起は溝の縁端部と相互作用可能であって、隣接する支持部(100及び200)の半径方向突起(151及び251)は、初期位置において、前記溝の異なる縁端部と接触することを特徴とする請求項1乃至5又は7乃至10のいずれか一項に記載の装置(1)。
【請求項12】
前記溝の周方向の長さ及び支持部(100又は200)の突起(151又は251)の同じ方向の長さは、この支持部(100又は200)をそこからコンパクトディスク10を取り外すのに十分な角度だけ回転した後に、この突起(151又は251)がこの溝の他の縁端部に当接して停止するように作られることを特徴とする請求項11に記載の装置(1)。
【請求項13】
前記ポスト(41)は二つの溝を有し、各支持部(100及び200)は二つの半径方向突起(151及び251)を有し、各突起はこれらの溝の一方へ配置されることを特徴とする請求項12に記載の装置(1)。
【請求項14】
固定部材(500)は、コンパクトディスク10のシートと反対側の前記軸(L1)側に位置する支持部(3)の外部表面と接触することを特徴とする請求項1に記載の装置(1)。
【請求項15】
支持部(4)は、前記軸(L1)に沿う穴を有し、固定部材(500)はこれらの孔に配置されると共に孔の縁端部に接触し、前記軸(L1)はこれらの孔の外側に位置することを特徴とする請求項1に記載の装置(1)。
【請求項16】
支持部(100、200、300及び400)は、支持部のコンパクトディスク(10)を前記軸(L1)と平行な同軸(L2)上に配置することができるように作られることを特徴とする請求項1乃至5又は7乃至10又は12乃至15のいずれか一項に記載の装置(1)。
【請求項17】
前記固定部材(6)は、前記軸(L1及びL2)と平行で前記軸と同じ平面内に配置される長手軸を有することを特徴とする請求項16に記載の装置(1)。
【請求項18】
前記固定部材(6)は、丸棒状に作られることを特徴とする請求項1乃至5又は7乃至10又は14乃至17のいずれか一項に記載の装置(1)。
【請求項19】
前記軸(L1及びL2)は、垂直方向に配置されることを特徴とする請求項17に記載の装置(1)。
【請求項20】
支持部(100、200、300及び400)は、スタック(70)の外側の支持部からコンパクトディスクのシートへ向かって少なくとも二つの垂直方向列に突出する把持用ハンドル(110、210、310及び410)を有することを特徴とする請求項1乃至5又は7乃至10又は12乃至15又は17又は19のいずれか一項に記載の装置(1)。
【請求項21】
支持部(100、200、300及び400)は、支持部(100、200、300及び400)の静止ショルダー(103又は203)と接続され且つスタック(70)の外側の支持部から四つの垂直方向列に突出する把持用ハンドル(110、210、310及び410)を有することを特徴とする請求項3に記載の装置(1)。
【請求項22】
ハンドル(110、210、310及び410)は、下方に傾けられた外方突出縁端部を有する板によって上部から閉じ込められることを特徴とする請求項21に記載の装置(1)。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公表番号】特表2011−530775(P2011−530775A)
【公表日】平成23年12月22日(2011.12.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−522025(P2011−522025)
【出願日】平成21年7月27日(2009.7.27)
【国際出願番号】PCT/RU2009/000371
【国際公開番号】WO2010/019075
【国際公開日】平成22年2月18日(2010.2.18)
【出願人】(511034446)
【出願人】(511034457)