説明

コンパクトバッグ

【課題】コンパクトにできる集尿用バッグを提供する。
【解決手段】本発明による集尿用バッグは、第一方向および第二方向へコンパクトにでき、相互に対して反対側にある前記バッグの第一領域およびバッグの第二領域との間を横切りかつ第一方向および第二方向への折り畳みを可能にする少なくとも一つの折り線を有し、前記バッグの第一領域に第一引っ張り点を有しかつバッグの第二領域に第二引っ張り点を有し、第一引っ張り点に力を加えることにより第二引っ張り点から引き離されて完全に展開するように折り畳まれて拘束要素に連結されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は体液収集用装置を含む収集装置に関する。本発明は、収集装置の寸法が展開形態の収集装置の寸法と比較して小さいコンパクト形態に調整される収集装置に関する。
【0002】
特に、本発明は内折り(inner folding)および外折り(outer folding)を有するバッグ(bag)に関する。二つの引っ張り点が設けられていて、第一および第二引っ張り点に対して反対方向への力を付与することにより内折りの折り畳みの展開を誘導するように構成される。この構成により外折りは内折りが展開するときに付勢されて折り畳みを展開する。
【背景技術】
【0003】
大群の人にとって、周期的カテーテル挿入が日常生活手順(処置)であり、一日に数回行われる。周期的カテーテル挿入用の典型的カテーテルは尿失禁で苦しんいでる患者、自発的放尿を可能にする制御ができない欠陥または四肢麻痺等無能力者により使用されており、かかる人にとってカテーテル挿入は放尿法である。周期カテーテルの使用により、膀胱は天然または人工の尿道へ排尿することができる。
【0004】
カテーテル組立体の利用性は、使用し易いことに加えて、それがコンパクトであり、分離して運搬でき、かつ塵収集により廃棄できることであり、器用さの減退した個人にとっても大群の個人の生活の質を大きく改善する。かかるコンパクトカテーテル例としてCompact Femaleを挙げることができ、これはColoplast A/Sで製造されている。
【0005】
WO03/002179は、カテーテルの長さを尿道へカテーテルを挿入するのに適した形態でカテーテルの長さに対して縮小させることのできる尿カテーテル装置を開示している。従って、カテーテルはコンパクトかつ分離形態で貯蔵かつ運搬できる。
【0006】
ある状況下で、使用者は、例えば車椅子の患者が車椅子からトイレへ移動することができない場合において、尿バッグを連結したカテーテルの使用を希望する。尿バッグは典型的には縁に沿って結合したフォイル材料によるシート(sheets)から形成される。尿バッグの厚みは、従って、非常に薄いが、尿バッグの平面寸法により運搬に適した分離ユニットではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】WO03/002179
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の課題は、器用さの減退した個人にも使用し易く、運搬のためにコンパクトかつ不連続性の尿バッグ装置等の収集装置を提供することにある。収集装置は、尿バッグ等の収集バッグを含む。しかし、本発明は、尿バッグ等の収集バッグに限定されることなく、コンパクトにできる他のいずれのタイプのバッグにも適用できる。
【0009】
かかる不連続、コンパクトかつ使用容易な収集装置を提供するために、収集バッグ等のバッグを折り畳み(folding)かつ折り畳みを展開する(unfolding)方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するための本発明による集尿用バッグは、
第一方向および第二方向へコンパクトにできる集尿用バッグであって、
前記バッグの第一領域およびバッグの第二領域が、第一方向から見たときに相互に対して反対にあり、
前記バッグの第一領域と第二領域との間を横切りかつ第一方向および第二方向への折り畳みを可能にする少なくとも一つの折り線を有し、
前記バッグの第一領域に設けられた第一引っ張り点を有しかつバッグの第二領域に設けられた第二引っ張り点を有し、
第一引っ張り点に力を加えることにより第二引っ張り点から引き離されて完全に展開するように折り畳まれ、かつ
折り畳まれた前記バッグは拘束要素に連結されている、ことを特徴とする。
【0011】
好適には、前記バッグは、カテーテルを連結するための連結部材に連結されている。
【0012】
本発明は、更に、バッグを少なくとも部分的にコンパクト状態に拘束するための拘束要素であって、そのなくとも一領域がバッグの所定領域に取り付けられている、拘束要素を提供する。好適には、前記拘束要素は、前記バッグを少なくとも部分的に収容するための区画を有する。選択的に、前記拘束要素は管状要素である。好適には、前記拘束要素は、カテーテルを連結するための連結部材が拘束要素の所定領域に設置されている。好適には、前記連結要素と前記バッグ間は連通している。
【0013】
本発明は、更に、体液収集用の収集バッグを含む収集装置を提供し、前記収集バッグはコンパクト形態で設置されている。好適には、前記拘束要素は、後述する本発明の方法によりコンパクト状態にコンパクトにされている。好適には、コンパクト形態の前記収集バッグの外装面は、収集バッグの表面積の20%未満の表面積を有する。好適には、コンパクト形態の収集バッグを備えた前記収集装置の外装面は、収集バッグの表面積の20%未満の表面積を有する。好適には、コンパクト形態の前記収集バッグの外面および/またはコンパクト形態の前記収集バッグを備えた収集装置の外面のいずれかの寸法は、前記収集バッグの長さよりも実質的に小さい。好適には、前記収集バッグはコンパクト形態に折り畳まれている。好適には、前記収集バッグは、収集バッグの第一引っ張り点へ力を加えることにより完全に展開するように折り畳まれている。前記収集バッグの折り畳みは内折りおよび外折りを含む。前記内折りはZ字折りを含む。
【0014】
好適には、前記収集装置において、前記収集バッグをコンパクト形態で固定するための拘束手段が更に含まれる。好適には、前記拘束手段は、コンパクト形態の収集バッグの少なくとも一部を包囲するように構成されたスリーブ部材である。好適には、前記収集バッグは、収集バッグの第一解放点へ解放力を付与することにより拘束手段から解放可能である。好適には、前記収集バッグは、収集バッグの第一解放点へ解放力を付与することにより完全に展開するように折り畳まれている。好適には、前記収集装置は、尿カテーテル装置へ収集装置を連結するための連結手段を更に含む。
【0015】
本発明は、更に、上述の収集装置、および尿カテーテル装置を含むカテーテル組立体を提供し、前記カテーテル組立体において、前記収集装置は尿カテーテル装置に取り付け自在である。
【0016】
本発明は、更に、上述のいずれかの収集装置、および尿カテーテル装置を含むカテーテル組立体を提供し、このカテーテル組立体において、前記収集装置は尿カテーテル装置に取り付けられている。選択的に、前記収集装置および尿カテーテル装置が側−側配置できるように構成されている。他の好適形態によれば、前記収集装置が、尿カテーテル装置の延長線上に位置決めできるように構成されている。他の好適形態によれば、前記収集装置が、尿カテーテル装置を囲うように構成されている。
【0017】
バッグをコンパクト状態に折り畳む方法は、第一方向へバッグを圧縮(packing)することにより非コンパクト状態から準コンパクト状態へバッグをコンパクトにする工程、第一方向と異なる第二方向へバッグを圧縮することにより準コンパクト状態からコンパクト状態へバッグをコンパクトにする工程を含み、かつ
−バッグの折り畳みを展開するときには、第一力をバッグの第一領域へ付与し、第二力をバッグの第二領域へ付与し、第一方向を基準に第一領域と第二領域をバッグの両側に配置する。
【0018】
一実施形態において、非コンパクト状態から準コンパクト状態へバッグをコンパクトにする工程は、少なくとも一つの折り線から第一方向へバッグを折り畳むことを含む。そのようにして、折り線は、バッグの折り畳みを展開するときに強化手段として有利に作用し、かつそれにより折り畳みの展開を促進しかつバッグの展開状態の維持に役立つ。
【0019】
他の実施形態において、非コンパクト状態から準コンパクト状態へバッグをコンパクトにする工程は、少なくとも二つの折り線からバッグを折り畳むことを含み、かつ少なくとも二つの折り線を中心にバッグを時計方向および反時計方向へ連続的に折り畳む。
【0020】
強化手段として作用する複数の折り線を設けることにより、コンパクトにされたバッグは更に一層容易に展開される。折り線を中心にバッグを時計方向および反時計方向へ転換して折り畳むことにより、折り畳んだバッグの引き離しを可能にするバッグ上の二つの対向領域の保持が可能になるので、バッグは同様に容易に展開する。
【0021】
有利には、請求項に記載のいずれか一つの方法により折り畳まれたバッグを展開する方法が提供される。この方法において、第一力をバッグの第一領域へ付与しかつ第二力をバッグの第二領域へ付与し、第一領域と第二領域を少なくとも一つの折り線により分離し、この場合に第一および第二力は異なる方向に付与される。このようにして、単に一方向へ引っ張ることにより、折り畳んだバッグの容易展開が可能になる。
【0022】
実施において、第二領域が第一領域から引き離される間、第一領域は手により固定維持される。それにより、第一力が第二力に反作用する状態で第一領域へ付与され、引き離す作用が第二領域へ加わる。
【0023】
バッグは色々な異なる方法により折り畳まれることができる。例えば、非コンパクト状態から準コンパクト状態へバッグをコンパクトにする工程は、第一方向へバッグをしわ寄せする(crumpling)ことを含む。
【0024】
更に、準コンパクト状態からコンパクト状態へバッグをコンパクトにする工程は、第二方向へバッグを回転(rolling)、折り畳み、またはしわ寄せすることを含む。
【0025】
本発明は、更に、第一方向および第二方向へコンパクトにできるバッグを提供する。このバッグにおいて、バッグの第一領域およびバッグの第二領域は、第一方向から見たときに相互に対して反対にあり、かつバッグは、バッグの第一端に設けられた第一引っ張り点を有しかつバッグの第二端に設けられた第二引っ張り点を有する。この構成は、単に一方向において二つのタブを分離することにより折り畳みを展開できるバッグを有利に提供する。
【0026】
前記バッグは、バッグをコンパクト状態で拘束するための拘束要素に連結されていてよい。選択的または付加的に、バッグは、カテーテルを連結するための連結部材に連結されていてよい。
【0027】
本発明は、更に、拘束要素を提供する。本発明による拘束要素は、バッグを少なくとも部分的にコンパクト状態に拘束するように構成され、拘束要素の少なくとも一領域がバッグの所定領域に取り付けられている。
【0028】
好適には、前記拘束要素は、バッグを少なくとも部分的に収容するための区画を有する。かかる拘束要素は、例えば管状要素であってよい。
【0029】
一実施形態において、カテーテルを連結するための連結部材が拘束要素の所定領域に設置され、典型的には、連結要素とバッグ間は連通している。この構成は、媒体、典型例として尿等の流体のカテーテルからバッグへの流出を可能にする。
【0030】
従って、尿バッグ装置が提供される。本発明による尿バッグ装置は尿の収集のための尿バッグを含み、尿バッグはコンパクト形態に構成もしくは調整されている。
【0031】
有利には、収集バッグは上述の方法によりコンパクト状態へコンパクトにされている。
【0032】
本発明による尿バッグ装置はコンパクト形態の唯一の尿バッグを有するワンピースバッケージの形態で提供されてよい。コンパクト形態において、尿バッグは運搬に便利かつ分離できる。尿バッグ装置は、例えば筒状であってよく、かつ尿バッグ装置の主部が手で覆われる、または尿バッグ装置がズボンのポケットへ挿入できるようなサイズであってよい。従って、尿バッグ装置の寸法および形状は移動電話またはハンドバッグ内の他の物の寸法および形状に対応してよく、かつ尿バッグは分離可能かつ非医療外観の装置内に設置できる。尿バッグ装置は、また、ポーチ形態、例えばワンピース生理タオルに類似の寸法および外観で提供でき、そのようにして尿バッグ装置をズボンのポケットに適合するようにする。
【0033】
コンパクト形態の尿バッグのコンパクト性を評価するために、コンパクト形態の尿バッグの外面が考慮されてよい。所定対象物の外装面は、その対象物を包む想像面として形成されてよく、かつ最小の可能面積であってよい。従って、対象物の寸法は対象物の外面の寸法として規定されてよい。
【0034】
対象物が第一方向に折り畳まれかつ第二方向へ折り畳まれると、対象物はコンパクト形態でキューブ(cube)により包装され得る。この形態において、所定対象物の長さはその対象物の最大寸法と規定されてよい。対象物の厚みは対象物の最小寸法と規定されてよい。尿バッグの外装面は、そのようにして、キューブの六面全面と考えられる。
【0035】
対象物を第一方向へ折り畳み、かつ第二方向へ回転する場合に、対象物はコンパクト形態で筒(cylinder)により包装され得る。従って、尿バッグの外装面は筒の周面と二つの円形端面であると考えることができる。
【0036】
尿バッグはコンパクト形態に調整でき、コンパクト形態の尿バッグの外装面は、尿バッグの表面積の20%未満の表面積を有する。同様に、尿バッグ装置は、尿バッグの表面積の20%未満の表面積を有するものであってよい。コンパクト形態の尿バッグおよび/またはコンパクト形態の尿バッグ装置の外装面は、その尿バッグの表面積の15%未満、10%未満、8%未満、6%未満または5%未満等であってよい。
【0037】
理論的には、第一に第一方向へ3回折り畳まれ、その後に第二方向へ3回折り畳まれる尿バッグは、単に1/9、仮に厚みを無視して考えた場合に、非コンパクト状態の尿バッグの表面積の略11%の外装面を有すると理解することができる。
【0038】
しかしながら、仮に、非コンパクト状態で、尿バッグの高さが13.3cm、幅が19.8cm、厚みが0.1cmの場合、更に精確な数値を求めることができる。尿バッグが非コンパクト状態の場合、外装面は、[2*(13.3cm*19.8cm)]+[2*(0.1cm*13.3cm)]+[2*(0.1cm*19.8cm)]=533.3cmになる。
【0039】
準コンパクト状態へ向けて第一方向に3回折り畳む場合、バッグは高さが13.3cm、幅が6.6cm、厚みが0.3cmになる。この結果、外装面は187.5cmとなる。
【0040】
最後に、バッグをコンパクト状態に向けて第二方向へ3回折り畳む場合、バッグは高さが4.4cm、幅が6.6cm、厚みが0.9cmになる。この結果、外装面は77.88cmとなる。従って、コンパクト状態の尿バッグの外装面は、非コンパクト状態の尿バッグの寸法の(77.88cm/553.3cm)*100%=14.6%になる。
【0041】
選択的に、同一寸法を有しかつ第一方向へ3回折り畳み、更にコンパクト形態へ向けて回転させた尿バッグは、高さ6.6cmかつ半径0.5cmの筒によって包装できる。この結果、2*pi*6.6cm*0.5cm=20.7cmの外装面を有する。
【0042】
非コンパクト状態の尿バッグの外装面は559.78cmであるので、コンパクト状態の尿バッグの外装面は非コンパクト寸法の(20.7cm/559.78cm)*100%=3.7%である。
【0043】
しかし、尿バッグが非コンパクト状態で高さ13.3cm、幅19.8cmおよび厚み0.5cmを有する場合、更に精確な数値を求めることができる。尿バッグが非コンパクト状態の場合、尿バッグの外装面は、[2*(13.3cm*19.8cm)]+[2*(0.5cm*13.3cm)]+[2*(0.5cm*19.8cm)]=559.78cmになる。
【0044】
尿バッグは液体を収容するキャビティを形成する少なくとも一つの壁を含み、尿バッグは更にキャビティと連絡する少なくとも一つの入口開口を含み、液体は入口開口からキャビティへ侵入する。壁は代表的にポリマーフィルム等の可撓性材料で構成され、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、熱可塑性エラストマー、またはこれらの材料を含むサンドイッチ形態で形成される。
【0045】
尿バッグは、例えば、前記キャビティを形成する縁に沿って結合されたフォイル材によるシートから形成され、入口開口を形成するために未結合の小部が縁に形成されてよい。
【0046】
尿バッグは、折り畳みを展開したときの尿バッグの壁が概ね平面状態になる意味で、実質的二次元構成であってよい。尿バッグの厚みは、このように、平面状態の尿バッグの寸法、即ち尿バッグの主要面と比較して無視できる。実質的二次元尿バッグは、例えば、縁に沿って結合される小寸の二つの対向壁を含む。尿バッグは、更に、折り畳みを展開するときの尿バッグの壁が他との比較で無視できない寸法であるという意味で三次元物体を形成するという意味で三次元構成である。換言すれば、尿バッグは壁を折り畳むことなく扁平にされることない。三次元尿バッグは典型的には扁平形態で保管される。尿バッグのコンパクト形態と比較した場合の相対的寸法および表面積は、この場合、扁平化した尿バッグに関する。従って、「折り畳まれていない」尿バッグの寸法および表面積は、扁平化した尿バッグの外装面により画定される。
【0047】
本発明の一実施形態において、尿バッグは折り畳まれていないまたは扁平形態から折り畳まれてコンパクト形態をとる。折り畳み方法は、尿バッグを折り畳み、プリーツ折りし、回転し、かつ/またはしわ寄せることを含む。
【0048】
コンパクト形態において、尿バッグの主要寸法(面)は典型的には減少するが、厚みは尿バッグの主要面と比較的して増加する。しかし、厚みの絶対的増加は、典型的には、他の面の減少よりも小さく、そのようにして尿バッグはコンパクト形態になる、即ち尿バッグの体積は実質的に同一であり、尿バッグの最大幅は縮小する。
【0049】
本発明の一実施形態において、コンパクト形態の尿バッグの外装面、および/または尿バッグ装置の外装面のいずれかの寸法は尿バッグの長さよりも実質的に小さくなる。
【0050】
本発明の一実施形態において、コンパクト形態の尿バッグのいずれかの寸法は尿バッグの高さの実質的半分またはそれ以下になる。これは、例えば尿バッグをコンパクト形態に折り畳むことにより達成可能であり、折り畳みは、尿バッグの長手を二つに分割する折り線を有するV字折りを含む。折り畳み方法は、尿バッグの付加的折り畳み、プリーツ折り、回転またはしわ寄せを含み、尿バッグの長手の半分の長さを越えない寸法に縮小する。
【0051】
本発明の一実施形態において、コンパクト形態の尿バッグのいずれかの寸法は尿バッグの長手の実質的1/3またはそれ以下になる。これは、例えば尿バッグをコンパクト形態に折り畳むことにより達成可能であり、折り畳みは、尿バッグの長手を三つに分割する折り線を有するZ字折りを含む。折り畳み方法は、尿バッグの付加的折り畳み、プリーツ折り、回転またはしわ寄せを含み、尿バッグの長手の1/3の長さを越えない寸法に縮小する。
【0052】
使用者にとって、非常に重要なパラメタは、コンパクト形態の尿バッグを含む尿バッグ装置の寸法である。尿バッグ装置の寸法は、典型的に、コンパクト形態の尿バッグの寸法に類似である。
【0053】
選択的に、尿バッグ装置は尿バッグの長手の半分であってよい。尿バッグ装置は、尿バッグの長手の1/3またはそれ以下であってよい。
【0054】
本発明の一実施形態において、尿バッグは、尿バッグの第一引っ張り点へ力を加えることにより完全に展開するように折り畳まれ、典型的には、尿バッグの第二引っ張り点を反対に向かう力を付与することにより固定維持しながら完全展開を支持する。力は典型的には引く力であるが、押す力であってもよい。かかる力の付与の結果として、第一引っ張り点は第二引っ張り点から移動して離れる。第二引っ張り点は、例えば、尿バッグの開口に位置決めされてよい。第一引っ張り点は、第一引っ張り点と反対の尿バッグの縁に位置決めされてよい。把持手段が、力の付与を促進し、かつ力を付与する場所を明確に表示するために、第一引っ張り点に取り付けられてよい。第二引っ張り点は拘束手段に取り付けられてよい。
【0055】
尿バッグのコンパクト形態において、引っ張り点または引っ張り点の少なくとも把持手段は尿バッグ装置の外側から容易にアクセス可能である。尿バッグのコンパクト形態において、第一および第二引っ張り点は、例えば尿バッグ装置の対向端に存在してよい。二つの引っ張り点が尿バッグの対向端に位置する場合、これはZ字折りを含む尿バッグの折り畳みにより形成可能であり、そのようにして尿バッグの対向端は尿バッグ装置の対向端に存在する。
【0056】
本発明のある実施形態において、両引っ張り点は尿バッグ装置の同一端に位置する。これは、V字折りまたはW字折りを含む尿バッグの折り畳みにより得られ、そのようにして尿バッグ装置の対向端が尿バッグ装置の同一端に存在する。
【0057】
本発明の一実施形態において、尿バッグの折り畳みは内折りおよび外折りを含む。尿バッグをコンパクト形態に折り畳むときに、内折りは形成すべき第一折り畳みであり、尿バッグは非コンパクト状態から準コンパクト状態に折り畳まれ、かつそれに外折りが続き、尿バッグは準コンパクト状態からコンパクト状態に折り畳まれる。引っ張り点は、第一および第二引っ張り点に反対方向の力を加えることにより内折りの折り畳みを展開するように構成される。この構成により、外折りは内折りが展開されるときに付勢されて展開する。
【0058】
本発明の一実施形態において、内折りはZ字折りを含む。この折り畳みは、更に、Z字折りした尿バッグの一つまたはそれ以上のV字折り、プリーツ折りまたは回転を含む外折りを含んでよく、外折りはZ字折りの折り線に垂直の折り線を有する。上述したように、Z字折りは、第一および第二引っ張り点が尿バッグ装置の対向端に存在する尿バッグ装置を形成するのに有利である。内折りはV字折りまたはW字折りを含んでよく、この場合、第一および第二引っ張り点が尿バッグ装置の同一端に存在する尿バッグ装置が形成される。
【0059】
尿バッグは、更に、折り畳まれてよく、かかる場合、尿バッグの一部は、図11から理解できるように、尿バッグの他の部の内側にポケットを形成する。尿バッグまたは尿バッグの一部は枕のようにしわ寄せされてよい。これは、尿バッグの開口が尿バッグ装置の一端に存在し、かつ第一引っ張り点が尿バッグ装置の反対端、または尿バッグ装置の同一端に存在するように形成される。
【0060】
尿バッグ装置は、コンパクト形態で尿バッグを拘束するための拘束手段を含んでよい。拘束手段は折り畳んだ尿バッグを展開する傾向を抑制してよく、従って、コンパクト形態の尿バッグを固定する。拘束手段は、尿バッグをコンパクト形態に一緒に保持するように位置決めされた紐、ベルト、テープ片、ステッカーであってよい。拘束手段はコンパクト形態の尿バッグの少なくとも主要部を覆ってよい。この場合、拘束手段は、尿バッグを損傷、環境汚染から保護する保護カバーを構成してよい。拘束手段は尿バッグ全体を覆うものであってよい。これは、尿バッグを滅菌状態で保存できる利点を有する。しかし、尿バッグ装置は外装を含んでよい。この場合、尿バッグは、拘束手段が尿バッグの一部を覆う場合であっても清潔または滅菌条件で保持される。
【0061】
本発明の一実施形態において、拘束手段は、コンパクト形態の収集バッグの少なくとも一部を包囲するように構成されたスリーブ部材である。尿バッグ装置は、従って、スリーブ部材内にコンパクト形態の尿バッグを有する。この構成は、例えば、尿バッグの開口がスリーブ部材の一端に位置するようなものであってよい。スリーブ部材は、典型的には、コンパクト形態の尿バッグの少なくとも主要部を被覆する。スリーブ部材は、例えば、コンパクト形態の尿バッグの全長を取り囲むことのできる十分な長さを有してよい。
【0062】
スリーブ部材は二つの開放端を有するかまたは一端または両端が、例えば開放端の両縁間の連結または取り外し可能蓋により閉鎖していてよい。スリーブ部材は、更に、コンパクト形態の尿バッグを封入するように閉鎖されていてよい。
【0063】
スリーブ部材はプラスチックバッグのように柔軟、薄い材料により形成されてよい。スリーブ部材は相対的に硬質な管の形状で提供されてもよい。これは、例えば尿バッグが他の物、そのいくつかが鋭利エッジを有するような物と一緒にハンドバッグ内に保存される場合に、損傷に対して良好な保護を提供する。
【0064】
本発明の一実施形態において、尿バッグは、尿バッグの第一解放点へ解放力を付与することにより拘束手段から解放可能である。解放力は引く力または押す力であってよい。尿バッグ装置の平行移動を防止するために、尿バッグおよび/または拘束手段の第二解放点は、第一解放点に付与される力と反対方向へ向かう力の付与により固定保持されてよい。尿バッグは、尿バッグがコンパクト形態から展開される意味で、拘束手段から解放自在である。従って、拘束手段と尿バッグとの間の接触は、尿バッグが解放された後にも維持されてよい。拘束手段は、尿バッグが拘束手段に管理される意味で尿バッグの一部を形成してよい。拘束手段は尿バッグから除去可能であってよい。
【0065】
尿バッグは、尿バッグのコンパクト形態における解放点が尿バッグ装置の外部から容易にアクセスできるように折り畳まれてよい。
【0066】
尿バッグは、引っ張りを促進するために、解放点に、リング、フラップ、紐、柄等の把持手段を有してよい。これは、器用さの低下した使用者に有利でありかつ引っ張り場所を明らかに表示する。
【0067】
一例として尿バッグ装置は、スリーブ部材の形態の拘束手段を含んでよく、かつ尿バッグは尿バッグの解放点で引っ張ることによりスリーブ部材から引き出すことができ、他方で反対に向かう力を拘束手段に付与する。
【0068】
典型的には、尿バッグは、尿バッグが拘束手段から解放された後に少なくとも部分的に折り畳まれている。そこで、使用者は、使用前に尿バッグを完全に展開しなければならない。このことは器用さの減退した使用者に有利である。
【0069】
本発明の一実施形態において、尿バッグは解放点に解放力を付与することにより完全展開を支持するように折り畳まれている。即ち尿バッグの折り畳みを完全に展開するための力は解放力であってよく、第一解放点および第一引っ張り点は同一である。従って、尿バッグは拘束手段から解放され、かつ尿バッグの解放点または引っ張り点への力の付与により、例えばかかる点を引っ張ることにより、完全に展開されてよい。
【0070】
本発明の一実施形態において、尿バッグ装置は、尿カテーテル装置へ尿バッグ装置を連結するための連結手段を含む。連結手段は、尿カテーテル装置から尿バッグへ誘導されるように、尿バッグの開口に適宜設置されてよい。
【0071】
しかしながら、尿カテーテル装置と尿バッグとの間の流体の連絡は、いくつかの他の方法、例えば尿バッグの開口をスリーブ部材の一端へ連結し、かつ連結手段をスリーブ部材の他端へ取り付ける等により形成されてよい。
【0072】
尿カテーテル装置は、尿鞘(urisheath)等の外部カテーテル、または例えば周期カテーテルまたは内在カテーテル等の内部カテーテルを含み、内部カテーテルは尿道または恥骨使用である。本発明による尿バッグ装置は、WO03/002179に開示のカテーテル装置に類似のコンパクトな周期カテーテルに特に使用できる。
【0073】
連結手段は尿バッグまたは拘束手段に取り付けられるか取り付け自在である。連結手段は、尿を確実にカテーテルから尿バッグへ漏洩なく誘導する。従って、連結手段は、例えば連結手段と尿カテーテルとの間および連結手段と尿バッグとの間に液密シールを提供することにより、カテーテルから尿バッグへの液密通路を有利に提供する。
【0074】
本発明の一特徴は、上述の特徴をおよび尿カテーテル装置を具備した尿バッグ装置を含むカテーテル組立体に関する。
【0075】
本発明の一実施形態において、尿バッグ装置は尿カテーテル装置に、尿バッグ装置をカテーテル装置へ連結するために連結手段により、取り付け可能である。これは、尿バッグを装備してまたは装備しないでカテーテル装置を使用するかの使用者による選択を可能にする利点を有する。
【0076】
本発明の他の実施形態において、尿バッグ装置は定着状態で尿カテーテル装置に取り付けられる。この形態の利点は、カテーテル装置と尿バッグ装置との適正な連結を失敗する危険を解消する。
【0077】
本発明の一実施形態において、尿バッグ装置および尿カテーテル装置が側−側配置できるように構成されている。これは、組立体のコンパクト形態での保管を提供する。尿バッグ装置と尿カテーテル装置との連結手段は曲折を支持できるように可撓性であってよい。この連結手段は、例えば波形ホース等の可撓性ホースであってよい。これは、カテーテル組立体が尿カテーテル装置に取り付けられた尿バッグ装置を装備する場合に特に有利である。
【0078】
本発明の他の実施形態において、カテーテル組立体は、尿バッグ装置が、尿カテーテル装置の延長線上に位置決めできるように構成される。
【0079】
本発明の他の実施形態において、尿バッグ装置は、尿カテーテル装置を囲うように構成される。カテーテル組立体は、例えば尿カテーテル装置を取り囲むコンパクト形態の尿バッグ装置を具備してよい。
【0080】
本発明の他の特徴は次の工程を含む尿バッグ折り畳み方法に関する。
1.一端に開口を有しかつ反対端に引っ張り点を有する尿バッグを提供し、
2.内折りに尿バッグを折り畳み、かつ
3.尿バッグを外折りに折り畳む、各工程を含み、
前記内折りが尿バッグを複数のセクタに分割する折り線を有し、尿バッグの開口は一つのセクタに属し、かつ前記引っ張り点は他のセクタに属し、かつ
前記外折りの折り線は前記内折りの折り線に垂直である。
【0081】
前記内折りはZ字折りを含んでよい。前記外折りは、一つまたはそれ以上のV字折りに尿バッグを回転させ、プリーツ折りし、または折り畳むことを含んでよい。
【0082】
セクタの折り畳みを展開するときに、尿バッグの開口は所定場所に保持され、かつ引っ張り点はその開口から引き離される。尿バッグは、それにより、簡単な操作により展開しかつ使用できる状態になる。
【0083】
本発明の原理は、他の用途に使用できる。即ち、犬用バッグ、ピクニック用の廃棄バッグ、家庭用の廃棄バッグ等の消費目的の使い捨てバッグに使用できる。本発明の他の使用は、折り畳まない形態では貯蔵または運搬が困難な薄いフィルム/フォイルまたは紙で構成されるいずれかの製品分野、即ちベッドウエッタ("bed wetters")用のシース(sheaths)、生理ナプキン、レインコート、テーブル保護シースであってよい。
【図面の簡単な説明】
【0084】
【図1】本発明による尿バッグ装置の第一実施形態を示し、尿バッグはコンパクト形態で示されている。
【図2】本発明による同一実施形態を示し、尿バッグは使用のために展開されている。
【図3】Z字折りを示す。
【図4】V字折りを示す。
【図5】尿バッグの折り畳み工程を示す。
【図6】尿バッグの折り畳み工程を示す。
【図7】尿バッグの折り畳み工程を示す。
【図8】尿バッグの折り畳み工程を示す。
【図9】本発明によるカテーテル組立体の第一実施形態を示す。
【図10】本発明によるカテーテル組立体の第二実施形態を示す。
【図11】本発明によるカテーテル組立体の第三実施形態を示す。
【図12】本発明の一形態による尿バッグの展開工程を示す。
【図13】裁断に適した収集バッグの一実施形態の代表図を示す。
【図14】裁断に適した収集バッグの他の実施形態の代表図を示す。
【図15】裁断に適した収集バッグの他の実施形態の代表図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0085】
図1は本発明による尿バッグ装置を示し尿バッグ4はスリーブ部材1等の拘束手段の内側にコンパクト形態で設けられる。連結部材2はスリーブ部材1の一端から延在する。連結部材2は拘束手段および/または尿バッグに取り付けられてよい。スリーブ部材1の反対端から柄3が尿バッグ4の第一引っ張り点に突設され、尿バッグはスリーブ部材2の内側にコンパクト形態で設けられている。柄3を矢印方向へ引っ張ることにより、尿バッグ4はスリーブ部材1から解放される。
【0086】
図2は、尿バッグ4をスリーブ部材1から解放した後の図1の尿バッグ装置を示す。連結部材2および尿バッグ4は、スリーブ部材1の反対側から突出している。図1に示されたようにコンパクト形態で尿バッグを収容した尿バッグ装置の寸法は、図2に示されたような使用状態の尿バッグの長さよりも実質的に小さい。
【0087】
図3および4は、異なるタイプの折り畳み方を示す。図3は、二つの折り線11および12を有するZ字折りを示し、かつ図4は一つの折り線13を有するV字折りを示す。折り畳みリム(limbs)4a、4b、4c、および4dは同一でないが、実質的同一リムによる折り方が典型的には寸法経済的である。
【0088】
図5から8は、尿バッグの折り畳み方を示す。展開された尿バッグは、第一に時計方向そして反時計方向へ、点線11および12により示された折り線によりZ字折りに折り畳まれている。第二に、Z字折り尿バッグは、Z字折りしたバッグの下端15から上端16へ回転させる。最後に、尿バッグはスリーブ部材1の内側へ押し込まれる。尿バッグは、スリーブ部材の内側に延在する首部を有し、首部は連結部材2に取り付けられる。首部はスリーブの内側でしわ寄せまたは折り畳むことができ、尿バッグのスリーブ部材1への押し込みを可能にし、図8に示されたコンパクト構成に到達する。尿バッグのこのような折り畳みは、スリーブ部材1を保持しながら、柄3即ち把持手段3により引っ張り点まで引っ張ることにより尿バッグの完全展開を支持する。引っ張り点3の位置は、把持手段3で引っ張るときに尿バッグが捩じれないようにする。
【0089】
図9は、WO03/002179、図15−18に開示の装置に類似の周期カテーテル装置5を含むカテーテル組立体を示す。このカテーテル装置は、連結部材2を介して尿バッグのスリーブ部材1に取り付けられる。連結部材2は可撓性ホース6を含み、可撓性ホース6は、カテーテル装置および尿バッグ装置が並設、即ち、側−側配置できるように180°曲折してよい。使用時に、可撓性ホース6は、尿バッグがカテーテル装置へ延びるように直線状態になってよい。カテーテル組立体は外装内に設けられてよく、外装はカテーテル装置および尿バッグ装置を並設状態で保持してよい。
【0090】
図10は、本発明の一実施形態を示し、この図では尿バッグ装置はカテーテル装置の延長線上に取り付けられている。図示形態は、また、カテーテル装置に取り付け自在の尿バッグ装置を装備する形態であってよい。
【0091】
図11は、本発明の一実施形態の基本スケッチであり、この図においてカテーテル装置は尿バッグ装置の内側になる。尿バッグはカテーテル装置の回りに折り畳まれかつスリーブ部材の形態の拘束手段により周囲が囲まれている。尿バッグは、典型的には、カテーテル装置よりも幅広いので、コンパクト形態の尿バッグの折り畳み方法は、尿バッグの回転または捩じれを含み、カテーテル装置の周りへの尿バッグのタイトなラップを可能にする。
【0092】
図12は、折り畳んだコンパクトバッグを展開する工程を示す。この実施形態において、尿バッグは尿バッグ装置、ここでは比較硬質の管のスリーブ部材に包装されている。尿バッグは、最初にZ字折りにし、次に、回転する、即ち、巻回されている。
【0093】
次に、図12を参照してコンパクトバッグの展開工程を説明する。
A) 尿バッグの二つの対向側の引っ張り点をしっかりと握り、第一に点20をそして第二に点21を引っ張る。
B) 第一部を引っ張りながら、尿バッグ22をスリーブ部材23から引き出す。
C) 同一方向、即ちスリーブ部材の外へ引き出しながら、Z字折りを開き、Z字折りを展開しながら尿バッグの巻回を解く。
D) 尿バッグの包装状態を全体的に弛緩する。Z字折りを尿バッグの上部24から完全に展開し、かつ尿バッグの下部25の折り畳みを展開する。
E) 尿バッグを完全に展開する。
F) 尿バッグを解放する。
【0094】
図13は、シート(sheet)26の形態の収集バッグの一実施形態を概略的に示す。シート26は、本発明の方法により折り畳まれる収集バッグの利点を実行するために、切断および折り畳みに好適である。
【0095】
第一に実線27に沿ってシート26を裁断する。配置の目的から、シートの前面は印刷を施す側となり、かつシートの背面は印刷をしない。シートの印刷を施す側にはタブ(tab)CおよびDが設けられている。タブを設けるシート領域は上端16およびタブを設けない反対領域は下端15と呼ぶ。図5および6を参照。
【0096】
工程1: シート1を点線B−Bに沿って第一方向へ折り畳んでシートの前面を一緒に折り畳むようにする。次に、点線A−Aに沿ってシートの背面を一緒に折り畳むように折り畳む。これは、シートの準コンパクト状態であり内折りが形成される。
【0097】
工程2: シートの下端を、折り線A−AおよびB−Bに全体的に平行に第二方向において上端へ向かって折り畳み、かつ続いて折り線ii-iiおよび i-iを中心に折り畳む。これは、シートのコンパクト状態であり、外折りが形成される。
【0098】
折り畳んだシートを展開するには、タブCおよびDを第一方向に実質的に同一の方向において相互から離すように引っ張る。理解されるように、シートは、一方向への一回の引っ張り運動により、二方向へ有利に展開する。
【0099】
工程1の折り畳みの代わりに、シートをしわ寄せし、かつ工程2でシートを回転またはしわ寄せすることができる。この方法は、タブCおよびDを引っ張って離すことによりシートを展開させる。
【0100】
図14において、他のシート28の裁断が示され、本発明による収集バッグを折り畳む他の方法が示されている。
【0101】
実線27に沿ってシートを裁断する。図13に示されたように、印刷を施す側はシートの前面、印刷をしない側をシートの背面と呼ぶ。タブGおよびHをシートの対角線方向の対向コーナーに設ける。タブGが設けられた領域を上端16、そしてタブHが設けられた領域を下端15と呼ぶ。図5および6を参照。
【0102】
工程1: シート1を点線F−Fに沿って第一方向へ折り畳んでシートの前面を一緒に折り畳むようにする。次に、点線E−Eに沿ってシートの背面を一緒に折り畳むように折り畳む。これはシートを準コンパクト状態にし、内折りを形成する。
【0103】
工程2: 次に点線vi−viを中心に第二方向へシートを折り畳んでシートの背面が一緒に折り畳まれるようにする。その後に、シートを点線v−vから折り畳んでシートの前面が一緒に折り畳まれるようにする。同一工程を点線iv−iv、iii−iii、およびi−iについて繰り返して、点線i−iからiv−ivへ順番にシートを時計方向および反時計方向へそれらの点線を中心に折り畳むようにする。これはシートをコンパクト状態にし、外折りを形成する。
【0104】
折り畳んだシートを展開するには、タブGおよびHを第一方向と実質的に同一の方向において相互から離すように引っ張る。理解されるように、一つの引っ張り点、例えばタブGおよびもう一つの引っ張り点、例えばタブHが実質的対角線上に形成されているので、シートの展開を促進する。
【0105】
収集バッグがシート26,28により上述のように形成される場合に、非コンパクト状態に容易に折り畳みを展開できる。収集バッグへの開口は、例えばタブCおよびGに形成できる。尿カテーテル装置を連結するための連結部材は、例えば、この開口に設けるか、または拘束手段を、例えば開口と拘束手段とを一緒に溶接または接着することによって、取り付けることができる。タブDおよびHは、例えば上述したように把持手段を設けることにより、引っ張り点として機能する。
【0106】
図15において、第三裁断シート29が本発明による収集バッグの他の実施形態を示すために設けられている。シート29は、実線27に沿って裁断される。
【0107】
工程1: シート1を点線K−Kに沿って第一方向へ折り畳んでシートの前面を一緒に折り畳むようにする。次に、点線J−Jに沿ってシートの背面を一緒に折り畳むように折り畳む。これはシートを準コンパクト状態にし、内折りを形成する。
【0108】
工程2: 次に点線vii−viiを中心に第二方向へシートを折り畳んでシートの背面が一緒に折り畳まれるようにする。その後に、シートを点線vi−viから折り畳んでシートの前面が一緒に折り畳まれるようにする。同一工程を点線v−v、vi−vi、iii−iii、ii−iiおよびi−iについて繰り返して、点線i−iからvii−viiへ順次にシートを時計方向および反時計方向へそれらの点線を中心に折り畳むようにする。これはシートをコンパクト状態にし、外折りを形成する。
【0109】
折り畳んだシートを展開するには、引っ張り点、即ちタブLおよびMを相互から引き離す。次に、シートを一方向へ引っ張って二方向に展開させる。更に、図15の実施形態から理解されるように、第一および第二折り畳み方向は相互に対して必ずしも垂直でない。二つの折り畳み方向の各々における折り線は、また、平行である必要はなく、このことは例えばバッグが二つの折り畳み方向のうちの一つの方向へしわ寄せされる形態のときに、折り線はランダム配置されかつ時には破断している。
【0110】
理解されるように、収集バッグは上述の図示例に限定されることなく、本発明の範囲内で多くの他の方法により折り畳むことができる。
【符号の説明】
【0111】
1 スリーブ部材
2 連結部材
3 柄
4 尿バッグ
5 カテーテル装置
6 ホース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一方向および第二方向へコンパクトにできる集尿用バッグであって、
前記バッグの第一領域およびバッグの第二領域が、第一方向から見たときに相互に対して反対にあり、
前記バッグの第一領域と第二領域との間を横切りかつ第一方向および第二方向への折り畳みを可能にする少なくとも一つの折り線を有し、
前記バッグの第一領域に設けられた第一引っ張り点を有しかつバッグの第二領域に設けられた第二引っ張り点を有し、
第一引っ張り点に力を加えることにより第二引っ張り点から引き離されて完全に展開するように折り畳まれ、かつ
前記バッグが拘束要素に連結されている、集尿用バッグ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2010−179167(P2010−179167A)
【公開日】平成22年8月19日(2010.8.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−118568(P2010−118568)
【出願日】平成22年5月24日(2010.5.24)
【分割の表示】特願2007−520665(P2007−520665)の分割
【原出願日】平成17年7月14日(2005.7.14)
【出願人】(500085884)コロプラスト アクティーゼルスカブ (153)
【Fターム(参考)】