コンピュータによって実現される方法、コンピュータ読取可能な媒体、およびコンピュータシステム
【課題】電源の設計のためのコンピュータによって実現される方法が開示される。
【解決手段】電源設計変数の複数のリストが提供される。当該方法は、変数についてのこれらの複数のリストから選択された電源設計変数に応じて第1の電源設計をシミュレートするステップを含む。当該方法はさらに、第1の電源設計のスコアを計算し、当該スコアが電源設計の組に含まれるいずれかの電源設計のスコアよりも優れているかどうかを判断する。優れていると判断された場合、当該方法は、前記電源設計の組のうち最低のスコアを有する電源設計を当該第1の電源設計と置換える。
【解決手段】電源設計変数の複数のリストが提供される。当該方法は、変数についてのこれらの複数のリストから選択された電源設計変数に応じて第1の電源設計をシミュレートするステップを含む。当該方法はさらに、第1の電源設計のスコアを計算し、当該スコアが電源設計の組に含まれるいずれかの電源設計のスコアよりも優れているかどうかを判断する。優れていると判断された場合、当該方法は、前記電源設計の組のうち最低のスコアを有する電源設計を当該第1の電源設計と置換える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
技術分野
この開示は、一般的には回路の設計に関し、特定的には電源の設計に関するがこれに限定されない。
【背景技術】
【0002】
背景情報
携帯電話、パーソナル・デジタル・アシスタント(personal digital assistant:PDA)、ラップトップなどのような多くの電気装置は、相対的に低い電圧のDC電源によって電力が与えられる。電力は一般的に高電圧AC電力として壁の差込口を通じて供給されるので、電源または電力コンバータと典型的に呼ばれる装置が、高電圧AC電力を低電圧DC電力に変換するのに必要とされる。低電圧DC電力は、電源によって直接当該装置に提供され得るか、または再充電可能なバッテリを充電するのに用いられ得る。立ち代わって、このバッテリは装置にエネルギを提供するが、保存したエネルギが枯渇すると充電を必要とする。典型的には、バッテリは、バッテリが必要とする定電流および定電圧要件を満たす電源を含むバッテリ充電器で充電される。動作において、電源はコントローラを用いて、一般的には負荷とも呼ばれ得るバッテリのような電気装置に供給される出力電力を調整する。より具体的には、コントローラは、負荷に供給される電力を調整するよう、電源の出力のフィードバック情報を与えるセンサに結合され得る。コントローラは、センサからのフィードバック情報に応答してパワースイッチがオンおよびオフに切換わるよう制御することにより負荷への電力を調整し、これにより電力線のような入力電源からエネルギパルスを出力に転送する。
【0003】
電源にしばしば含まれる部品の1つは変圧器である。通常、電圧が電源回路(しばしば一次側と呼ばれる)の一部から変圧器に適用され、変圧器は電源回路網の当該部分から電源回路網の別の部分(しばしば二次側と呼ばれる)にエネルギを転送する。変圧器はガルバニック絶縁を与え、さらに電源の一次側と二次側との間の電圧レベルをシフトする。より具体的には、ガルバニック絶縁は、DC電力が電源の一次側と二次側との間を流れることができない場合に起こる。
【0004】
電源および当該電源において用いられる変圧器の設計および構築は、多くの要因および変数により非常に複雑で込み入ったタスクとなり得る。この複雑さは、電源が複数の出力を含むことになる場合にさらに増大する。たとえば、電源の設計および構築は、電気的な性能およびコストについて所望の仕様を有する電源の設計を電源設計者が実現するように、しばしば試行錯誤に基づく実験を通じて行なわれる。
【図面の簡単な説明】
【0005】
図面の簡単な説明
この発明の非限定的であるとともに非網羅的な実施の形態が以下の図面を参照して記載される。図面では、ほかに特定されていなければ、様々な図を通じて、同様の番号は同様の部分を示す。
【図1】この発明の教示に従った、電源仕様を入力するための例示的なユーザインターフェイスを示す図である。
【図2】この発明の教示に従った、電源仕様を入力するための例示的なユーザインターフェイスを示す図である。
【図3】この発明の教示に従った、電源仕様を入力するための例示的なユーザインターフェイスを示す図である。
【図4】この発明の教示に従った、設計設定を入力するための例示的なユーザインターフェイスを示す図である。
【図5】この発明の教示に従った、設計設定を入力するための例示的なユーザインターフェイスを示す図である。
【図6】この発明の教示に従った、電源設計の出力リストを表示するための例示的なユーザインターフェイスを示す図である。
【図7】この発明の教示に従った、電源設計のブロック図を表示するための例示的なユーザインターフェイスを示す図である。
【図8】この発明の教示に従った、電源設計の設計結果を表示するための例示的なユーザインターフェイスを示す図である。
【図9】この発明の教示に従った、電源設計に含まれる変圧器の変圧器構成を表示するための例示的なユーザインターフェイスを示す図である。
【図10】この発明の教示に従った、電源の出力のスタッキング構成を表示するための例示的なユーザインターフェイスを示す図である。
【図11】この発明の教示に従った、例示的なコンピュータシステム示す機能ブロック図である。
【図12】この発明の教示に従った、電源設計のための例示的な処理を示すフロチャートの図である。
【図13】この発明の教示に従った、複数の変数とともに単一の出力を有する電源設計の出力リストを生成するための例示的な処理を示すフロチャートの図である。
【図14】この発明の教示に従った、例示的なシミュレートされた電源設計と電源設計変数のそれらのそれぞれの組合せとを示す図である。
【図15】この発明の教示に従った、複数の変数とともに単一出力を有する電源の設計のための例示的な処理を示すフロチャートの図である。
【図16】この発明の教示に従った例示的なコンピュータシステムを示す機能ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
詳細な説明
電源の設計のための方法および装置が開示される。以下の記載では、この発明の完全な理解を提供するために多くの具体的な詳細が与えられる。しかしながら、この発明を実施するのに特定の詳細を用いる必要がないということは当業者にとっては明らかであろう。他の例では、この発明を不明確にすることを避けるよう、周知の材料または方法を詳細には説明していない。
【0007】
「一実施例」、「ある実施例」、「一例」、または「ある例」への参照は、この明細書を通じて、実施例または例に関連して記載される特定の特徴、構造、または特性がこの発明の少なくとも1つの実施例に含まれるということを意味する。したがって、「一実施例では」、「ある実施例では」、「一例」、または「例」というフレーズがこの明細書を通じてさまざまな場所に現れるが、これらはすべて必ずしも同じ実施例または例を参照しているわけではない。さらに、特定の特徴、構造、または特性は、1つ以上の実施例または例において任意の好適な組合せおよび/またはサブコンビネーションで組合されてもよい。さらに、ここで与えられる図面は、当業者への説明目的のためのものであり、必ずしも尺度決めされて描かれたものではないということが理解される。
【0008】
端的に言うと、この発明の実施例は、電源の設計のための方法および装置を含む。一例では、この方法はコンピュータ上で実行される設計ソフトウェアとして実現される。ユーザは、所望の電源設計に対応する入力仕様を与えることにより開始し得る。設計ソフトウェアは次いで、実現可能な出力ダイオードのリスト、変圧器のコアタイプのリスト、およ
び変圧器の二次巻回のリストといったリストを含む、電源設計変数の複数のリストを生成することを始める。設計の複雑さは、付加的な出力が電源設計に加えられるとさらに増大し得る。設計ソフトウェアは、生成されたリストから選択される電源設計の変数のさまざまな組合せを用いて複数の電源設計をシミュレートすることを始める。ユーザは、最大数の電力設計を指定し、出力リストに保ち得る。設計ソフトウェアが、複数の電源設計を最初から最後まで処理すると、「最良」の電源設計を含む出力リストが維持される。よりよい電源設計が見つかると、低いスコアの設計は出力リストから取り除かれ、より高いスコアの設計に取って代わられる。このような態様の設計ソフトウェアでは、複数の組合せのシミュレーションを通じて、出力リストには限られた数の電源設計のみが維持され、これによりスピードが劇的に増加し、メモリが節約される。これにより、設計ソフトウェアがユーザのために望ましい設計を引出し得る。さらに、一例では、設計ソフトウェアは、実現可能な設計変数のすべての可能性のある組合せを最初から最後まで反復し得、これによりユーザの優先度に基づく電源設計が決定されることを確実にする。これらおよび他の実施例を以下に詳細に記載する。
【0009】
図1は、この発明の教示に従った、電源仕様を入力するための例示的なユーザインターフェイス100を示す図である。ユーザインターフェイス100の示された例は、トポロジ入力領域101と、コントローラファミリ入力領域103と、パッケージ入力領域105と、周波数入力領域107と、エンクロージャ入力領域109と、回路表示部111とを含む。
【0010】
一般的には、ユーザインターフェイス100は、所望の電源についてのある設計仕様を入力する能力をユーザに与える。一例では、トポロジ入力領域101は、ユーザが電源のさまざまなトポロジ(たとえば、フライバック、フォアワード、バックなど)の間で選択を行なうことを可能にし得る。ファミリ入力領域103は、ユーザが、現在選択されているトポロジと共に用いるのに好適であるさまざまな電源コントローラから選択を行なうことを可能にする。パッケージ入力領域105は、ユーザが、現在選択されているコントローラのパッケージタイプ(たとえば、デュアル・インライン・パッケージ(dual inline package:DIP)、表面実装部品(surface mount device:SMD)など)を選択することを可能にするよう構成される。周波数入力領域107は、ユーザが、現在選択されているコントローラ(たとえばTOPSwitch-GX)のスイッチング周波数を選択することを可能にする。エンクロージャ入力領域109は、ユーザが、現在選択されているコントローラのエンクロージャタイプを選択することを可能にする。たとえば、図1に示されるように、オープンフレームエンクロージャが選択される。例示的に言うと、オープンフレームエンクロージャは、電源に含まれる回路網がその周囲に対して露出するものである。
【0011】
ユーザインターフェイス100に含まれるようにさらに示されるのは、回路表示部111である。一例では、回路表示部111は、ユーザ入力制御101−109によるユーザ入力に応答する。たとえば、図1に示されるように、回路表示部111は、現在選択されている電源コントローラと共に、現在選択されているフライバック電源トポロジを示す回路図を表示する。
【0012】
図2は、この発明の教示に従った、電源仕様を入力するための例示的なユーザインターフェイス200を示す図である。例示的なユーザインターフェイス200は、ユーザが電圧および周波数について電源入力条件を指定することを可能にする。たとえば、図2に示されるように、ユーザは、電源の入力での最小および最大動作電圧と、入力線周波数と、ACデフォルト電圧と、高電圧DCのタイプまたは代替的には低電圧DCのタイプ(たとえば、産業用、PoE、Telcoなど)を選択し得る。
【0013】
図3は、この発明の教示に従った、所望の出力電源仕様301を入力するための例示的
なユーザインターフェイス300を示す図である。一般的に、ユーザインターフェイス300は、ユーザが、電源設計に含まれることになる出力の数ならびに各出力についての電圧、電流、および電力要件を指定することを可能にする。たとえば、4つの出力(すなわち、出力♯1−4)が例示的なユーザインターフェイス300に入力されているのが示される。出力♯1は、この例では、出力電圧が5.00V、電流出力が2.00A、および電力出力が10.00Wであると指定される。図3は4つの出力を有する電源設計の入力を示したが、1つ以上の出力を含む任意の数の出力がユーザによって指定されてもよい。一例では、ユーザインターフェイス300はさらに、適用可能であるならば、指定された出力の各々でのピーク負荷条件を入力するユーザのためのオプションを含む。
【0014】
図4は、この発明の教示に従った、設計設定を入力するための例示的なユーザインターフェイス400を示す図である。ユーザインターフェイス400の示された例は、ファイル名入力領域401、コンポーネント組入力領域403、初期結果表示入力領域405、およびシールド巻線選択入力領域407を含む。
【0015】
ファイル名入力領域401は、電源設計結果が保存され得るファイル名をユーザが入力することを可能にする。コンポーネント組入力領域403は、ユーザが、その電源設計のためにコンポーネントを選択する際にソフトウェアが引出し得るコンポーネントの特定の組を選択することを可能にする。一例では、コンポーネントの組はそれぞれのパラメータを有するコンポーネントのデータベースである。たとえば、コンポーネントの組は、複数のタイプの出力ダイオード(たとえば、ショットキー、超高速リカバリ、高速リカバリ、標準リカバリなど)を含み得る。各ダイオードタイプでは、コンポーネントの組はさまざまな電圧定格および電流定格を有するダイオードを含んでもよい。コンポーネントの組はさらに、電源設計において用いられ得る複数のタイプの変圧器コアおよびコアサイズを含んでもよい(たとえば、EE13,EE25,EI25,EI128,EF12.6,EF30,PQ26/20,PQ20/16,RM5,RM10,ETD29/16/10,ETD34/17/11,EPC13,EPC19など)。
【0016】
引続き図4を参照して、ユーザは、初期結果表示入力領域405により電源設計結果が表示される初期画面を事前に選択し得る。以下で論じられるように、ユーザはブロック図表示、設計結果表示、および変圧器構造表示から選択を行ない得る。ユーザはさらに、シールド巻線選択入力域407を選択または非選択することにより、電源設計において用いられることになる変圧器がシールド巻線を含むべきであるかどうかを指定し得る。
【0017】
図5は、この発明の教示に従った、設計設定を入力するための例示的なユーザインターフェイス500を示す図である。ユーザインターフェイス500の示された例は、最大設計入力領域501と、NSメイン範囲入力領域503と、コア範囲入力領域505とを含む。最大設計入力領域501は、電源設計結果に最大数の設計を入力する能力をユーザに与えることを可能とする。以下にさらに詳細に記載されるように、この設計の最大数は、ユーザに表示される電源設計の数を制御するだけではなく、電源設計の計算、最適化、および選択の間に維持される設計の最大数を制御する。
【0018】
ユーザインターフェイス500にさらに含まれるのは、NSメイン範囲入力領域503である。NSメイン範囲入力領域503は、ボビン寸法、ワイヤゲージなどのような変圧器の設計上の制限に基づき決定し得る最小および最大数の二次巻回をユーザが指定することを可能とするように構成される。同様に、コア範囲入力領域505は、電源設計に含まれることになる変圧器についての最小および最大のコアサイズをユーザが指定することを可能とするよう構成される。
【0019】
図6は、この発明の教示に従った、電源設計の出力リスト601を表示するための例示
的なユーザインターフェイス600を示す図である。図6に示されるように、例示的なユーザインターフェイス600は、電源設計の出力リスト601を表示する。一例では、ユーザインターフェイス600は、たくさんのソリューションを最高のスコアから最低のスコアの順で、各設計を評価するのに用いられるスコアリングシステムに基づき表示し得る。別の例では、出力リスト601は、ユーザインターフェイス500の最大設計入力領域501に入力された最大数の電源設計を含む。示されるように、第1の欄602は、ソリューションの数を表示する。出力リスト601に含まれる各々の電源設計について、欄604は、ユーザが指定した出力電圧を表示する。その一方、欄605は、電源の各々の対応する出力についての実際の出力電圧を表示する。ユーザインターフェイス600はさらに、電源設計の変圧器における二次巻線の巻回の数を表示する欄606と、変圧器の各出力についてのスタッキング構成を表示する欄608と、変圧器のコアタイプおよびサイズを指定する欄610と、電源の各出力に対応する出力ダイオードを表示する欄612とをさらに含んでもよい。さらに、ユーザインターフェイス600に含まれるのは、ボビンの充填領域のパーセンテージであるフィット推定値(fit estimate)を表示する欄614である。一例では、このフィット推定値が95%であるならば、100%の全容量に到達する前であるので、ボビンはまだ巻線の層を収納することができる。さらに別の例では、欄616が、正規化された出力許容値を表示する。より具体的には、欄616は、電源の各出力上での実際の電圧が、所望の対応する出力にどれほど近く関連しているかを示す視覚的表現を与える。
【0020】
図7は、この発明の教示に従った、電源設計の概略図701を表示するための例示的なユーザインターフェイス700を示す図である。ユーザインターフェイス700は、出力リスト601にリスティングされた電源設計の1つ以上が選択される際に、ユーザに表示され得るユーザインターフェイスの1つの実行可能な実現例を示す。図7において示されるように、ブロック図701は、得られた電源設計の1つの回路図であり、コアサイズ、一次および二次巻線の実際の巻回、スタッキング構成、コントローラタイプ、およびそれらのそれぞれの回路接続に関する情報を含んでもよい。
【0021】
図8は、この発明の教示に従った、電源設計の設計結果801を表示するための例示的なユーザインターフェイス700を示す図である。
【0022】
図9は、この発明の教示に従った、電源設計に含まれる変圧器の変圧器構成901を表示するための例示的なユーザインターフェイス700を示す図である。
【0023】
図10は、この発明の教示に従った電源設計の出力のスタッキング構成を表示するための例示的なユーザインターフェイス1000を示す図である。一例では、3つのスタッキング構成オプションが利用可能であり、これらは、DCスタッキング構成、ACスタッキング構成、フローティングスタッキング構成を含む。各スタッキング構成のオプションは、電源の設計仕様に依存する利点および不利な点を有する。より具体的には、ACスタッキング構成(たとえば図10の出力no.1、2、および3)は、1つ以上の出力の間で共有されることになるワイヤの単一のコイルを二次側が用いることを可能にする。DCスタッキング構成(たとえば図10の出力no.4)は、ダイオードドロップによる電圧比の調節を可能とし、これにより指定された出力電圧に近づく。なぜならば、コイルワイヤでのボビンの周りの巻数は、整数でのみ調節され得るからである。フローティング構成(示さず)は、電源の各出力について個々のコイルを用いる。一例では、電源設計最適化処理において、各出力にはユーザ入力の優先度に基づき特定のスタッキング構成が指定される。
【0024】
図11は、この発明の教示に従った例示的なコンピュータシステム1100を示す機能ブロック図である。コンピュータシステム1100の示された例は、設計生成コンポーネ
ント1101、ユーザインターフェイスコンポーネント1103、出力リストコンポーネント1105、およびデータベースコンポーネント1107を含む。設計生成コンポーネント1101は、設計シミュレータコンポーネント1109、リストコンポーネント1111、および設計スコアラーコンポーネント1113を含むように示される。一例では、ユーザインターフェイスコンポーネント1103は、上述したように、ユーザインターフェイス100、200、300、400、500、600、700、800、900、および1000の1つ以上のものである。
【0025】
データベースコンポーネント1107は、電源設計において用いられる変数のさまざまな組を設計生成コンポーネント1101に与える。たとえば、データベースコンポーネント1107に含まれる変数は、複数のタイプの出力ダイオード(たとえば、ショットキー、超高速リカバリ、高速リカバリ、標準リカバリなど)と、各タイプのさまざまな電圧および電流定格とを含んでもよい。データベースコンポーネント1107はさらに、電源設計において用いられ得る複数のタイプの変圧器コアおよびコアサイズを含んでもよい。
【0026】
一例では、設計生成部1101は、ユーザ入力設計パラメータに部分的に基づき、データベースコンポーネント1107から実現可能な可能なオプションのみを抽出する。データベースコンポーネント1107から選択される実現可能なオプションは次いで、リストコンポーネント1111の設計変数のリストを形成するよう用いられ得る。一例では、設計生成部1101は、所定のルールに基づきコンポーネントの実現の可能性を判断する。その場合、異なるタイプの変数について異なるルールがあってもよい。たとえば、ダイオードについての電源設計パラメータに基づく電流定格の範囲は、データベースコンポーネント1107からの実現可能なダイオードを判断するための基準であり得る。別の例では、二次巻回の数は、ボビンの高さおよび/もしくは幅によって指示され得る巻回の数、ならびに/または特定の電源設計基準に基づく妥当な制限によって制限されてもよい。
【0027】
図12は、この発明の教示に従った、電源の設計のための例示的な処理1200を示すフローチャートの図である。図13は、この発明の教示に従った電源設計の出力リストを生成するための例示的な処理1300を示すフローチャートの図である。コンピュータシステム1100の動作を、図11、図12、および図13を参照して記載する。
【0028】
処理ブロック1201では、ユーザインターフェイス1103が、ユーザ入力から電源仕様を受取る。一例では、「ユーザ」はパーソナルコンピュータのようなコンピュータを動作させる人間である。一例では、「ユーザ」は、コンピュータシステム1100を制御するか、またはコンピュータシステム1100に入力を与える別のソフトウェアのエンティティである。ユーザインターフェイス1103によって入力される電源仕様は、図1、図2、および図3を参照して上記にて論じたように、回路トポロジ、電力コントローラのタイプ、電源の入力電圧、電源の出力の数、ならびに出力電圧および出力電流を含んでもよい。処理ブロック1203では、ユーザインターフェイス1103が、出力リストに含まれる最大数の電源設計を入力する。
【0029】
次に、処理ブロック1205では、リストコンポーネント1111が、所望の電源設計による利用に好適な電源変数の複数のリストを生成する。一例では、リストコンポーネント1111は、処理ブロック1201においてユーザによって入力された入力仕様に応答して、電源変数の複数のリストを生成する。たとえば、リストコンポーネント1111は、データベースコンポーネント1107にクエリーを出し、所望の電源設計の各出力について実現可能な出力ダイオードのリストを生成する。一例では、出力ダイオードのリストはさらに、リストに含まれる各ダイオードについてのダイオード電流定格を含む。リストコンポーネント1111はさらに、電源設計において用いられることになる変圧器のコアタイプのリスト、スタッキング構成のリスト、変圧器の二次側についての可能な巻数のリ
スト、および変圧器のコアサイズのリストをさらに生成することができる。
【0030】
次に、処理ブロック1207では、設計生成部1101が、スコア付けされた電源設計の最大数以下の数を含む出力リスト1105を生成する。最後に、処理ブロック1209では、ユーザインターフェイス1103は、ユーザに出力リストを表示する。一例では、ユーザインターフェイス1103はコンピュータモニタを用いて、ユーザに出力リストを表示する。しかしながら、ユーザインターフェイス1103は、印刷、メモリ(外部または内部)への格納、またはネットワークもしくは他の通信リンクを介しての送信といったような他の手段により出力リストを表示してもよい。
【0031】
図13を参照して、処理ブロック1205をここでさらに詳細に記載する。図13は、電源設計の出力リスト1105を生成するための例示的な処理1300を示す。説明の容易さのため、処理1300は、電源変数の2つのリストのみ(すなわち、第1のリストおよび第2のリスト)を参照して記載される。しかしながら、上で示したように、1つ以上を含む任意の数の電源変数のリストが、この発明の教示に従って実現されてもよい。処理ブロック1301では、設計シミュレータ1109が、リストコンポーネント1111に維持される電源変数の第1のリストから第1の電源変数を選択する。処理ブロック1303では、設計シミュレータ1109は、リストコンポーネント1111に維持される電源変数の第2のリストから第1の電源変数を選択する。例示目的でいうと、第1のリストは好適な出力ダイオードのリストを含み得、第2のリストはコアタイプのリストを含み得る。この例において、設計シミュレータ1109は、ダイオードのリストからダイオードを選択し、コアタイプのリストからコアタイプを選択する。
【0032】
処理ブロック1305では、設計シミュレータ1109は、第1および第2のリストから選択された変数(たとえば、ダイオードリストからのダイオードおよびコアタイプのリストからのコアタイプ)を用いて電源設計をシミュレートする。当該電源設計がシミュレートされた後、決定ブロック1307において、設計シミュレータ1109は、シミュレートされた電源設計が実現可能な設計であるかどうか判断する。一例では、電源の実現性は、最大束密度、ピーク束密度、ギャップサイズ、変圧器フィット、および/またはピーク電流といったさまざまな電源パラメータが満足されるかどうかで判断されることにより実証され得る。電源設計が、実現可能な設計ではないと判断される場合、現在の設計は処理ブロック1309で破棄される。しかしながら、電源設計が実現可能であると判断される場合は、処理は処理ブロック1311へと継続する。処理ブロック1311では、設計スコアラーコンポーネント1113が、現在の電源設計についてのスコアを計算する。一例では、当該スコアは、電源設計に割当てられる、ユーザ入力電源仕様に電源設計がどれだけ良好に準拠しているかを示す数値である。別の例では、当該スコアは、当該入力された電源仕様をユーザの優先度に従って重み付けし得る。より具体的には、ユーザインターフェイスは、効率性および/またはコスト効率の増加のためにある入力パラメータを選択的に優先させるオプションをユーザに与え得る。一例では、よりよいスコアがより大きな数値によって示される。
【0033】
例示目的でいうと、設計スコアラーコンポーネント1113は、複数の重み付けされた要因に応答して、電源設計についてのスコアを計算し得る。設計スコアラーコンポーネント1113は、これらの要因を均等に重み付けするか、またはある要因を他のものよりも重く重み付けするように構成されてもよい。以下の式1は、重み付けされた要因を用いて電源設計のスコアを計算するための1つの可能な実現例を示す。
【0034】
【数1】
【0035】
式中、InSpecは、入力された電源仕様によって決定された仕様内(指定された許容値)にない電源設計の出力の数に対する、仕様内にある電源設計の出力の数の比を示し、Coreは、変圧器のコアタイプのコストおよびサイズを示し、Stackは、変圧器のスタッキング構成のタイプの正規化されたコストを示し、Accuracyは、巻線の実際の出力電圧が各巻線の指定された出力電圧にどれぐらい近く適合するかを示し、SD_IFは、出力ダイオードを通るシミュレートされた電力と同じかそれを上回る順方向電流定格を有する出力ダイオードの正規化されたコストを示し、SD_VRは、出力ダイオードのシミュレートされた逆電圧と同じそれを上回る逆電圧定格を有する出力ダイオードの正規化されたコストを示し、SD_Typeは、選択されたダイオードタイプのタイプの正規化されたコストを示す。重みW1−W7は、さまざまな要因に割当てられた個々の重みを示す。一例では、W1は109に等しく、W2は108に等しく、W3は106に等しく、W4は105に等しく、W5は104に等しく、W6は103に等しく、W7は102に等しい。したがって、この例では、InSpec要因は、他の要因の如何なるものよりも重く重み付けされる。一例では、この重み付けスキームは、要因の優先順位付けを可能にし得る。
【0036】
ここで再び図11および図13を参照して、設計生成コンポーネント1101は次いで、決定ブロック1313において、出力リストコンポーネント1105が最大数の電源設計を含むかどうか判断する。含まない場合、設計生成コンポーネント1101は処理ブロック1315に進み、現在の電源設計を、出力リストコンポーネント1105によって維持される出力リストに加える。出力リストが既に最大数の電源設計を含む場合、設計生成コンポーネント1101は決定ブロック1317に進む。決定ブロック1317では、現在の電源設計のスコアが、出力リストコンポーネント1105に既に記憶される電源設計のスコアと比較される。処理ブロック1319では、現在の電源設計のスコアが出力リストに記憶される如何なる電源設計のスコアよりも大きい場合は、処理1300は処理ブロック1319に進む。処理ブロック1319では、出力リストにおいて最低のスコアの電源設計を現在の電源設計と置き換える。現在の電源設計が、出力リストの如何なる電源設計のスコアよりも大きくない場合は、処理1300は処理ブロック1309へと進む。処理ブロック1309では当該現在の電源設計が破棄される。したがって、例示的な処理1300において、相対的なスコアにかかわらず、出力リストには初めに電源設計が投入される。最大数の電源設計が出力リストに記憶されると、処理1300は、処理の間、可能な設計のさまざまな組合せを通じてスコアを比較し、出力リストにおいてより高いスコアを有する設計が低いスコアを有する電源設計に取って代わる手順を始める。
【0037】
決定ブロック1321から継続して、設計生成部1101はここで、電源設計変数の第2のリストが使い果たされているかどうかを判断する。言い換えると、第2のリストの終わりに到達しているかどうか判断がなされる。到達していなければ、処理は処理ブロック1323へと進む。処理ブロック1323では、第2のリストからの次の変数が選択され、処理は処理ブロック1305に戻る。しかしながら、変数の第1のリストからの第1の変数がまだ選択されている。したがって、2回目では、処理ブロック1305を通じて、第1のリストからの第1の変数と第2のリストからの第2の変数とを有する電源設計がシミュレーションのために用いられる。一例では、処理1300は、第2のリストにおける各変数についてブロック1307から1319を繰返し、これにより第1のリストから選択された第1の変数を用いて各々がシミュレートされる。
【0038】
決定ブロック1321において、第2のリストが使い果たされていると判断された場合、処理は決定ブロック1325に進む。決定ブロック1325では、第1のリストが使い果たされているかどうか判断される。使い果たされていなければ、処理は処理ブロック1327へと継続する。処理ブロック1327では、次の変数が電源変数の第1のリストから選択される。しかしながら、処理1300はここで、処理ブロック1303へと繰返され、処理ブロック1303では第2のリストからの第1の変数が再び選択される。言い換えると、電源設計変数の第2のリストがリセットされ、そのため処理1300は、第2のリストにおける各変数についてブロック1305から1319を繰返し、これにより第1のリストから選択された第2の変数を用いて各々をシミュレートする。リストから選択される変数のすべての可能な組合せが、設計の実現性について考慮され、上述したスコアリングシステムに従ってスコア付けされる。設計変数のすべてのリストが使い果たされると、処理1300は処理ブロック1209へと進み、結果得られた出力リストが表示される。
【0039】
図14は、この発明の教示に従った、シミュレートされた例示的な電源設計1401と、電源設計変数のそれぞれの組合せとを示す図である。一例においては、処理1300に記載される電源変数の第1のリストは、ダイオード1403のリストであり、電源変数の第2のリストは変圧器コア1405のリストである。処理1300がブロック1305〜1319を繰返すと、第1のリストおよび第2のリストから選択された電源設計変数の複数の組合せを含む複数の電源設計がシミュレートされる。図14に示される例においては、第1の電源設計PSD1は、ダイオードリスト1403から選択される第1のダイオードD1と、変圧器コアリスト1405から選択される第1の変圧器コアC1とでシミュレートされる。第2の電源設計PSD2は、変圧器コアリスト1405から選択される第1のダイオードD1および第2の変圧器コアC2でシミュレートされる。上述のとおり、処理1300は、変圧器コアリスト1405が使い果たされるまで繰返されることとなる。この時点で、第2のダイオードD2がダイオードリスト1403から選択され、電源設計が変圧器コアC1〜CmとダイオードD2とのすべての組合せでシミュレートされる。このため、図示される電源設計1401の例は、第1および第2のリストの各々から選択された電源設計変数の実現可能なすべての組合せを含むこととなる。なお、図14は、変数の2つのリストだけを用いてシミュレートされた電源設計を示しているが、上述のとおり、変数のリストは、1つ以上のリストを含め、いくつ実現されてもよい。図14からわかるように、リストの数が増え、各リスト内の変数の数が増えると、シミュレートされた電源設計の数が指数関数的に増大する。たとえば、ダイオードのリストは最大50個までのダイオードを含み得、コアタイプのリストは最大10個までのコアタイプを含み得、実現可能な巻回の数のリストは最大15個までのオプションを含み得、変圧器スタッキング構成のリストは最大3つまでのスタッキング構成(ACスタッキング、DCスタッキングおよびフローティング)を含み得る。このため、設計変数の組合せの総数が非常に大きくなる(すなわち、数100万のオーダで)可能性がある。さらに、電源設計の各出力は、電源設計変数のそれ自体のリストを含んでいてもよく、さらに、含まれるべき出力の数に組合せの数が掛けられてもよい。
【0040】
図15は、この発明の教示に従った、設計変数の複数のリストを各々が有する複数の出力を備えた電源の設計のための例示的な処理1500を示すフローチャートである。一例においては、電源設計の第1の出力に対応する電源設計変数の第1および第2のリストが生成される。この例においては、電源設計の第2の出力に対応する電源設計変数の第3および第4のリストが生成される。一例として、第1および第3のリストはダイオードのリストであってもよく、電源設計のそれぞれの出力で使用するのに適している。第2および第4のリストは各々の変圧器出力の巻回の数のリストであってもよい。
【0041】
処理ブロック1501〜1507においては、第1の電源設計変数が4つのリストの各々から選択される。処理ブロック1509においては、電源設計は、選択された変数を用いてシミュレートされる。ブロック1307〜1319は、上述の処理1300を参照して説明されたものと同じである。ブロック1511〜1525は、第1、第2、第3および第4のリストからの電源設計変数についての各々の組合せが電源設計においてシミュレートされることを確実にするよう、処理1500に制御を提供する。こうして、第2の出力に対応する電源変数の実現可能なすべての組合せと組合された、第1の出力に対応する電源変数の実現可能なすべての組合せがシミュレートされる。
【0042】
処理ブロックのいくつかまたはすべてが上述の各処理において現れる順序は限定とみなされるべきではない。むしろ、この開示の利点を有する技術分野における通常の技術を有するものであれば、処理ブロックのうちのいくつかが、図示されないさまざまな順序で実行され得ることを理解するだろう。
【0043】
図16は、この発明の教示に従った例示的なコンピュータシステム1601を示す機能ブロック図である。コンピュータシステム1601は、この発明の教示に従ってこの明細書中に記載される処理を実行するための命令を含むソフトウェアなどのソフトウェアを実行させることのできるパーソナルコンピュータ、パーソナル・デジタル・アシスタント、または他の好適なコンピュータ演算の同等例であり得る。一実施例においては、コンピュータシステム1601は、バス1607に結合されたプロセッサ1603を含むコンピュータである。一実施例においては、メモリ1605、記憶装置1611、ディスプレイコントローラ1609、通信インターフェイス1613、入出力コントローラ1615、およびオーディオコントローラ1627もバス1607に結合される。
【0044】
一実施例においては、コンピュータシステム1601は、通信インターフェイス1613を介して外部のシステムとインターフェイスをとる。通信インターフェイス1613は、アナログモデム、デジタルモデム、ネットワークインターフェイスカード、無線ネットワークインターフェイス、光搬送波インターフェイス、トークンリングインターフェイス、衛星送信インターフェイス、または、装置同士を結合するための他のインターフェイスを含み得る。
【0045】
一実施例においては、無線アンテナ1621と通信するために、搬送波信号1623が通信インターフェイス1613によって送受信される。一実施例においては、無線アンテナ1621は、無線インターフェイスをネットワーク1633に提供する。一実施例においては、ネットワーク1633と通信するために、搬送波信号1625が通信インターフェイス1613によって送受信される。一実施例においては、通信信号1623および/または1625を用いて、コンピュータシステム1601を別のコンピュータシステム、ネットワークハブ、ルータなどに接続し得る。一実施例においては、通信信号1623および1625は、ワイヤ、ケーブル、光ファイバを通じて、または、大気などを介して伝送され得る。
【0046】
一実施例においては、プロセッサ1603は、典型的にはパーソナルホームコンピュータにおいて見出されるような従来のマイクロプロセッサであり得る。メモリ1605は、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM:dynamic random access memory)などのコンピュータ読取可能な媒体であってもよく、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM:static random access memory)を含み得る。ディスプレイコントローラ1609は、一実施例においては、陰極線管(CRT:cathode ray tube)、液晶ディスプレイ(LCD:liquid crystal display)、アクティブマトリクスディスプレイ、プラズマディスプレイ、プロジェクタディスプレイ、テレビモニタなどであり得るディスプレイ1619を従来の態様で制御する。入出力コントローラ1615に結合された入出力装置1
617は、キーボード、ディスクドライブ、プリンタ、スキャナ、および、テレビのリモートコントローラ、マウス、トラックボール、トラックパッド、ジョイスティック、ポインティングデバイスなどを含む他の入力および出力装置であり得る。一実施例においては、オーディオコントローラ1627は、たとえばオーディオスピーカ、ヘッドフォン、オーディオレシーバ、増幅器などを含み得る音声出力1631を従来の態様で制御する。一実施例においては、コントローラ1627はまた、たとえば、マイクロフォン、または音響もしくは音楽用装置などからの入力を含み得る音声入力1629を従来の態様で制御する。
【0047】
記憶装置1611は、一実施例においては、たとえば、磁気ハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、光ディスク、フラッシュメモリドライブ、スマートカード、または、データを格納するための他の好適な記憶媒体同等例などを含むがこれらに限定されないコンピュータ読取可能またはアクセス可能な媒体を含み得る。一実施例においては、記憶装置1611は、取外し可能な媒体、読取専用媒体、読取可能/書込可能な媒体などを含み得る。データのうちのいくらかは、コンピュータシステム1601におけるソフトウェアの実行中に直接メモリアクセス処理によってメモリ1605に書込まれてもよい。ソフトウェアが記憶装置1611やメモリ1605に常駐し得るか、または、モデムもしくは通信インターフェイス1613を介して送信もしくは受信され得ることが認識される。
【0048】
上述の処理は、コンピュータソフトウェアおよびハードウェアの点で説明されている。記載される技術は、機械(たとえばコンピュータ)読取可能な媒体内において具体化され機械が実行可能な命令を構成し得る。当該命令は、機械によって実行されると、当該機械に上述の動作を実行させる。加えて、処理は、特定用途向け集積回路(ASIC:application specific integrated circuit)などのハードウェア内で具体化されてもよい。
【0049】
コンピュータ読取可能な媒体は、コンピュータ(たとえば、パーソナルコンピュータ、ネットワークデバイス、パーソナル・デジタル・アシスタント、製造ツール、1つ以上のプロセッサの組を備えた装置など)によってアクセス可能な形態の情報を提供(すなわち、格納および/または送信)する如何なる機構をも含む。たとえば、コンピュータ読取可能な媒体は、記録可能媒体および/または記憶不可媒体(たとえば、読取専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、磁気ディスク記憶媒体、光記憶媒体、フラッシュメモリデバイス、CD−ROM、DVD−ROM、ネットワーク接続ストレージ(NAT:network attached storage)など)を含む。
【0050】
要約書に記載されているようなものを含む、この発明の例示された実施例についての上述の説明は、網羅的となるよう、または、この発明を、開示されている正確な形態に限定するよう意図されたものではない。この発明の例および具体的な実施例が説明の目的でこの明細書中に記載されているが、当業者が認識し得るように、さまざまな変更例が本発明の範囲内で実現可能である。
【0051】
これらの変更例は、上述の詳細な説明に鑑みてこの発明に対してなされ得る。添付の特許請求の範囲において用いられる語は、この発明を、明細書において開示される特定の実施例に限定するよう解釈されるべきではない。むしろ、この発明の範囲は、全体が、確立されているクレーム解釈の基本原則に従って解釈されるべきである添付の特許請求の範囲によって決定されるべきである。
【符号の説明】
【0052】
100 ユーザインターフェイス、101 トポロジ入力領域、103 コントローラファミリ入力領域、105 パッケージ入力領域、107 周波数入力領域、109 エ
ンクロージャ入力領域、111 回路表示部。
【技術分野】
【0001】
技術分野
この開示は、一般的には回路の設計に関し、特定的には電源の設計に関するがこれに限定されない。
【背景技術】
【0002】
背景情報
携帯電話、パーソナル・デジタル・アシスタント(personal digital assistant:PDA)、ラップトップなどのような多くの電気装置は、相対的に低い電圧のDC電源によって電力が与えられる。電力は一般的に高電圧AC電力として壁の差込口を通じて供給されるので、電源または電力コンバータと典型的に呼ばれる装置が、高電圧AC電力を低電圧DC電力に変換するのに必要とされる。低電圧DC電力は、電源によって直接当該装置に提供され得るか、または再充電可能なバッテリを充電するのに用いられ得る。立ち代わって、このバッテリは装置にエネルギを提供するが、保存したエネルギが枯渇すると充電を必要とする。典型的には、バッテリは、バッテリが必要とする定電流および定電圧要件を満たす電源を含むバッテリ充電器で充電される。動作において、電源はコントローラを用いて、一般的には負荷とも呼ばれ得るバッテリのような電気装置に供給される出力電力を調整する。より具体的には、コントローラは、負荷に供給される電力を調整するよう、電源の出力のフィードバック情報を与えるセンサに結合され得る。コントローラは、センサからのフィードバック情報に応答してパワースイッチがオンおよびオフに切換わるよう制御することにより負荷への電力を調整し、これにより電力線のような入力電源からエネルギパルスを出力に転送する。
【0003】
電源にしばしば含まれる部品の1つは変圧器である。通常、電圧が電源回路(しばしば一次側と呼ばれる)の一部から変圧器に適用され、変圧器は電源回路網の当該部分から電源回路網の別の部分(しばしば二次側と呼ばれる)にエネルギを転送する。変圧器はガルバニック絶縁を与え、さらに電源の一次側と二次側との間の電圧レベルをシフトする。より具体的には、ガルバニック絶縁は、DC電力が電源の一次側と二次側との間を流れることができない場合に起こる。
【0004】
電源および当該電源において用いられる変圧器の設計および構築は、多くの要因および変数により非常に複雑で込み入ったタスクとなり得る。この複雑さは、電源が複数の出力を含むことになる場合にさらに増大する。たとえば、電源の設計および構築は、電気的な性能およびコストについて所望の仕様を有する電源の設計を電源設計者が実現するように、しばしば試行錯誤に基づく実験を通じて行なわれる。
【図面の簡単な説明】
【0005】
図面の簡単な説明
この発明の非限定的であるとともに非網羅的な実施の形態が以下の図面を参照して記載される。図面では、ほかに特定されていなければ、様々な図を通じて、同様の番号は同様の部分を示す。
【図1】この発明の教示に従った、電源仕様を入力するための例示的なユーザインターフェイスを示す図である。
【図2】この発明の教示に従った、電源仕様を入力するための例示的なユーザインターフェイスを示す図である。
【図3】この発明の教示に従った、電源仕様を入力するための例示的なユーザインターフェイスを示す図である。
【図4】この発明の教示に従った、設計設定を入力するための例示的なユーザインターフェイスを示す図である。
【図5】この発明の教示に従った、設計設定を入力するための例示的なユーザインターフェイスを示す図である。
【図6】この発明の教示に従った、電源設計の出力リストを表示するための例示的なユーザインターフェイスを示す図である。
【図7】この発明の教示に従った、電源設計のブロック図を表示するための例示的なユーザインターフェイスを示す図である。
【図8】この発明の教示に従った、電源設計の設計結果を表示するための例示的なユーザインターフェイスを示す図である。
【図9】この発明の教示に従った、電源設計に含まれる変圧器の変圧器構成を表示するための例示的なユーザインターフェイスを示す図である。
【図10】この発明の教示に従った、電源の出力のスタッキング構成を表示するための例示的なユーザインターフェイスを示す図である。
【図11】この発明の教示に従った、例示的なコンピュータシステム示す機能ブロック図である。
【図12】この発明の教示に従った、電源設計のための例示的な処理を示すフロチャートの図である。
【図13】この発明の教示に従った、複数の変数とともに単一の出力を有する電源設計の出力リストを生成するための例示的な処理を示すフロチャートの図である。
【図14】この発明の教示に従った、例示的なシミュレートされた電源設計と電源設計変数のそれらのそれぞれの組合せとを示す図である。
【図15】この発明の教示に従った、複数の変数とともに単一出力を有する電源の設計のための例示的な処理を示すフロチャートの図である。
【図16】この発明の教示に従った例示的なコンピュータシステムを示す機能ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
詳細な説明
電源の設計のための方法および装置が開示される。以下の記載では、この発明の完全な理解を提供するために多くの具体的な詳細が与えられる。しかしながら、この発明を実施するのに特定の詳細を用いる必要がないということは当業者にとっては明らかであろう。他の例では、この発明を不明確にすることを避けるよう、周知の材料または方法を詳細には説明していない。
【0007】
「一実施例」、「ある実施例」、「一例」、または「ある例」への参照は、この明細書を通じて、実施例または例に関連して記載される特定の特徴、構造、または特性がこの発明の少なくとも1つの実施例に含まれるということを意味する。したがって、「一実施例では」、「ある実施例では」、「一例」、または「例」というフレーズがこの明細書を通じてさまざまな場所に現れるが、これらはすべて必ずしも同じ実施例または例を参照しているわけではない。さらに、特定の特徴、構造、または特性は、1つ以上の実施例または例において任意の好適な組合せおよび/またはサブコンビネーションで組合されてもよい。さらに、ここで与えられる図面は、当業者への説明目的のためのものであり、必ずしも尺度決めされて描かれたものではないということが理解される。
【0008】
端的に言うと、この発明の実施例は、電源の設計のための方法および装置を含む。一例では、この方法はコンピュータ上で実行される設計ソフトウェアとして実現される。ユーザは、所望の電源設計に対応する入力仕様を与えることにより開始し得る。設計ソフトウェアは次いで、実現可能な出力ダイオードのリスト、変圧器のコアタイプのリスト、およ
び変圧器の二次巻回のリストといったリストを含む、電源設計変数の複数のリストを生成することを始める。設計の複雑さは、付加的な出力が電源設計に加えられるとさらに増大し得る。設計ソフトウェアは、生成されたリストから選択される電源設計の変数のさまざまな組合せを用いて複数の電源設計をシミュレートすることを始める。ユーザは、最大数の電力設計を指定し、出力リストに保ち得る。設計ソフトウェアが、複数の電源設計を最初から最後まで処理すると、「最良」の電源設計を含む出力リストが維持される。よりよい電源設計が見つかると、低いスコアの設計は出力リストから取り除かれ、より高いスコアの設計に取って代わられる。このような態様の設計ソフトウェアでは、複数の組合せのシミュレーションを通じて、出力リストには限られた数の電源設計のみが維持され、これによりスピードが劇的に増加し、メモリが節約される。これにより、設計ソフトウェアがユーザのために望ましい設計を引出し得る。さらに、一例では、設計ソフトウェアは、実現可能な設計変数のすべての可能性のある組合せを最初から最後まで反復し得、これによりユーザの優先度に基づく電源設計が決定されることを確実にする。これらおよび他の実施例を以下に詳細に記載する。
【0009】
図1は、この発明の教示に従った、電源仕様を入力するための例示的なユーザインターフェイス100を示す図である。ユーザインターフェイス100の示された例は、トポロジ入力領域101と、コントローラファミリ入力領域103と、パッケージ入力領域105と、周波数入力領域107と、エンクロージャ入力領域109と、回路表示部111とを含む。
【0010】
一般的には、ユーザインターフェイス100は、所望の電源についてのある設計仕様を入力する能力をユーザに与える。一例では、トポロジ入力領域101は、ユーザが電源のさまざまなトポロジ(たとえば、フライバック、フォアワード、バックなど)の間で選択を行なうことを可能にし得る。ファミリ入力領域103は、ユーザが、現在選択されているトポロジと共に用いるのに好適であるさまざまな電源コントローラから選択を行なうことを可能にする。パッケージ入力領域105は、ユーザが、現在選択されているコントローラのパッケージタイプ(たとえば、デュアル・インライン・パッケージ(dual inline package:DIP)、表面実装部品(surface mount device:SMD)など)を選択することを可能にするよう構成される。周波数入力領域107は、ユーザが、現在選択されているコントローラ(たとえばTOPSwitch-GX)のスイッチング周波数を選択することを可能にする。エンクロージャ入力領域109は、ユーザが、現在選択されているコントローラのエンクロージャタイプを選択することを可能にする。たとえば、図1に示されるように、オープンフレームエンクロージャが選択される。例示的に言うと、オープンフレームエンクロージャは、電源に含まれる回路網がその周囲に対して露出するものである。
【0011】
ユーザインターフェイス100に含まれるようにさらに示されるのは、回路表示部111である。一例では、回路表示部111は、ユーザ入力制御101−109によるユーザ入力に応答する。たとえば、図1に示されるように、回路表示部111は、現在選択されている電源コントローラと共に、現在選択されているフライバック電源トポロジを示す回路図を表示する。
【0012】
図2は、この発明の教示に従った、電源仕様を入力するための例示的なユーザインターフェイス200を示す図である。例示的なユーザインターフェイス200は、ユーザが電圧および周波数について電源入力条件を指定することを可能にする。たとえば、図2に示されるように、ユーザは、電源の入力での最小および最大動作電圧と、入力線周波数と、ACデフォルト電圧と、高電圧DCのタイプまたは代替的には低電圧DCのタイプ(たとえば、産業用、PoE、Telcoなど)を選択し得る。
【0013】
図3は、この発明の教示に従った、所望の出力電源仕様301を入力するための例示的
なユーザインターフェイス300を示す図である。一般的に、ユーザインターフェイス300は、ユーザが、電源設計に含まれることになる出力の数ならびに各出力についての電圧、電流、および電力要件を指定することを可能にする。たとえば、4つの出力(すなわち、出力♯1−4)が例示的なユーザインターフェイス300に入力されているのが示される。出力♯1は、この例では、出力電圧が5.00V、電流出力が2.00A、および電力出力が10.00Wであると指定される。図3は4つの出力を有する電源設計の入力を示したが、1つ以上の出力を含む任意の数の出力がユーザによって指定されてもよい。一例では、ユーザインターフェイス300はさらに、適用可能であるならば、指定された出力の各々でのピーク負荷条件を入力するユーザのためのオプションを含む。
【0014】
図4は、この発明の教示に従った、設計設定を入力するための例示的なユーザインターフェイス400を示す図である。ユーザインターフェイス400の示された例は、ファイル名入力領域401、コンポーネント組入力領域403、初期結果表示入力領域405、およびシールド巻線選択入力領域407を含む。
【0015】
ファイル名入力領域401は、電源設計結果が保存され得るファイル名をユーザが入力することを可能にする。コンポーネント組入力領域403は、ユーザが、その電源設計のためにコンポーネントを選択する際にソフトウェアが引出し得るコンポーネントの特定の組を選択することを可能にする。一例では、コンポーネントの組はそれぞれのパラメータを有するコンポーネントのデータベースである。たとえば、コンポーネントの組は、複数のタイプの出力ダイオード(たとえば、ショットキー、超高速リカバリ、高速リカバリ、標準リカバリなど)を含み得る。各ダイオードタイプでは、コンポーネントの組はさまざまな電圧定格および電流定格を有するダイオードを含んでもよい。コンポーネントの組はさらに、電源設計において用いられ得る複数のタイプの変圧器コアおよびコアサイズを含んでもよい(たとえば、EE13,EE25,EI25,EI128,EF12.6,EF30,PQ26/20,PQ20/16,RM5,RM10,ETD29/16/10,ETD34/17/11,EPC13,EPC19など)。
【0016】
引続き図4を参照して、ユーザは、初期結果表示入力領域405により電源設計結果が表示される初期画面を事前に選択し得る。以下で論じられるように、ユーザはブロック図表示、設計結果表示、および変圧器構造表示から選択を行ない得る。ユーザはさらに、シールド巻線選択入力域407を選択または非選択することにより、電源設計において用いられることになる変圧器がシールド巻線を含むべきであるかどうかを指定し得る。
【0017】
図5は、この発明の教示に従った、設計設定を入力するための例示的なユーザインターフェイス500を示す図である。ユーザインターフェイス500の示された例は、最大設計入力領域501と、NSメイン範囲入力領域503と、コア範囲入力領域505とを含む。最大設計入力領域501は、電源設計結果に最大数の設計を入力する能力をユーザに与えることを可能とする。以下にさらに詳細に記載されるように、この設計の最大数は、ユーザに表示される電源設計の数を制御するだけではなく、電源設計の計算、最適化、および選択の間に維持される設計の最大数を制御する。
【0018】
ユーザインターフェイス500にさらに含まれるのは、NSメイン範囲入力領域503である。NSメイン範囲入力領域503は、ボビン寸法、ワイヤゲージなどのような変圧器の設計上の制限に基づき決定し得る最小および最大数の二次巻回をユーザが指定することを可能とするように構成される。同様に、コア範囲入力領域505は、電源設計に含まれることになる変圧器についての最小および最大のコアサイズをユーザが指定することを可能とするよう構成される。
【0019】
図6は、この発明の教示に従った、電源設計の出力リスト601を表示するための例示
的なユーザインターフェイス600を示す図である。図6に示されるように、例示的なユーザインターフェイス600は、電源設計の出力リスト601を表示する。一例では、ユーザインターフェイス600は、たくさんのソリューションを最高のスコアから最低のスコアの順で、各設計を評価するのに用いられるスコアリングシステムに基づき表示し得る。別の例では、出力リスト601は、ユーザインターフェイス500の最大設計入力領域501に入力された最大数の電源設計を含む。示されるように、第1の欄602は、ソリューションの数を表示する。出力リスト601に含まれる各々の電源設計について、欄604は、ユーザが指定した出力電圧を表示する。その一方、欄605は、電源の各々の対応する出力についての実際の出力電圧を表示する。ユーザインターフェイス600はさらに、電源設計の変圧器における二次巻線の巻回の数を表示する欄606と、変圧器の各出力についてのスタッキング構成を表示する欄608と、変圧器のコアタイプおよびサイズを指定する欄610と、電源の各出力に対応する出力ダイオードを表示する欄612とをさらに含んでもよい。さらに、ユーザインターフェイス600に含まれるのは、ボビンの充填領域のパーセンテージであるフィット推定値(fit estimate)を表示する欄614である。一例では、このフィット推定値が95%であるならば、100%の全容量に到達する前であるので、ボビンはまだ巻線の層を収納することができる。さらに別の例では、欄616が、正規化された出力許容値を表示する。より具体的には、欄616は、電源の各出力上での実際の電圧が、所望の対応する出力にどれほど近く関連しているかを示す視覚的表現を与える。
【0020】
図7は、この発明の教示に従った、電源設計の概略図701を表示するための例示的なユーザインターフェイス700を示す図である。ユーザインターフェイス700は、出力リスト601にリスティングされた電源設計の1つ以上が選択される際に、ユーザに表示され得るユーザインターフェイスの1つの実行可能な実現例を示す。図7において示されるように、ブロック図701は、得られた電源設計の1つの回路図であり、コアサイズ、一次および二次巻線の実際の巻回、スタッキング構成、コントローラタイプ、およびそれらのそれぞれの回路接続に関する情報を含んでもよい。
【0021】
図8は、この発明の教示に従った、電源設計の設計結果801を表示するための例示的なユーザインターフェイス700を示す図である。
【0022】
図9は、この発明の教示に従った、電源設計に含まれる変圧器の変圧器構成901を表示するための例示的なユーザインターフェイス700を示す図である。
【0023】
図10は、この発明の教示に従った電源設計の出力のスタッキング構成を表示するための例示的なユーザインターフェイス1000を示す図である。一例では、3つのスタッキング構成オプションが利用可能であり、これらは、DCスタッキング構成、ACスタッキング構成、フローティングスタッキング構成を含む。各スタッキング構成のオプションは、電源の設計仕様に依存する利点および不利な点を有する。より具体的には、ACスタッキング構成(たとえば図10の出力no.1、2、および3)は、1つ以上の出力の間で共有されることになるワイヤの単一のコイルを二次側が用いることを可能にする。DCスタッキング構成(たとえば図10の出力no.4)は、ダイオードドロップによる電圧比の調節を可能とし、これにより指定された出力電圧に近づく。なぜならば、コイルワイヤでのボビンの周りの巻数は、整数でのみ調節され得るからである。フローティング構成(示さず)は、電源の各出力について個々のコイルを用いる。一例では、電源設計最適化処理において、各出力にはユーザ入力の優先度に基づき特定のスタッキング構成が指定される。
【0024】
図11は、この発明の教示に従った例示的なコンピュータシステム1100を示す機能ブロック図である。コンピュータシステム1100の示された例は、設計生成コンポーネ
ント1101、ユーザインターフェイスコンポーネント1103、出力リストコンポーネント1105、およびデータベースコンポーネント1107を含む。設計生成コンポーネント1101は、設計シミュレータコンポーネント1109、リストコンポーネント1111、および設計スコアラーコンポーネント1113を含むように示される。一例では、ユーザインターフェイスコンポーネント1103は、上述したように、ユーザインターフェイス100、200、300、400、500、600、700、800、900、および1000の1つ以上のものである。
【0025】
データベースコンポーネント1107は、電源設計において用いられる変数のさまざまな組を設計生成コンポーネント1101に与える。たとえば、データベースコンポーネント1107に含まれる変数は、複数のタイプの出力ダイオード(たとえば、ショットキー、超高速リカバリ、高速リカバリ、標準リカバリなど)と、各タイプのさまざまな電圧および電流定格とを含んでもよい。データベースコンポーネント1107はさらに、電源設計において用いられ得る複数のタイプの変圧器コアおよびコアサイズを含んでもよい。
【0026】
一例では、設計生成部1101は、ユーザ入力設計パラメータに部分的に基づき、データベースコンポーネント1107から実現可能な可能なオプションのみを抽出する。データベースコンポーネント1107から選択される実現可能なオプションは次いで、リストコンポーネント1111の設計変数のリストを形成するよう用いられ得る。一例では、設計生成部1101は、所定のルールに基づきコンポーネントの実現の可能性を判断する。その場合、異なるタイプの変数について異なるルールがあってもよい。たとえば、ダイオードについての電源設計パラメータに基づく電流定格の範囲は、データベースコンポーネント1107からの実現可能なダイオードを判断するための基準であり得る。別の例では、二次巻回の数は、ボビンの高さおよび/もしくは幅によって指示され得る巻回の数、ならびに/または特定の電源設計基準に基づく妥当な制限によって制限されてもよい。
【0027】
図12は、この発明の教示に従った、電源の設計のための例示的な処理1200を示すフローチャートの図である。図13は、この発明の教示に従った電源設計の出力リストを生成するための例示的な処理1300を示すフローチャートの図である。コンピュータシステム1100の動作を、図11、図12、および図13を参照して記載する。
【0028】
処理ブロック1201では、ユーザインターフェイス1103が、ユーザ入力から電源仕様を受取る。一例では、「ユーザ」はパーソナルコンピュータのようなコンピュータを動作させる人間である。一例では、「ユーザ」は、コンピュータシステム1100を制御するか、またはコンピュータシステム1100に入力を与える別のソフトウェアのエンティティである。ユーザインターフェイス1103によって入力される電源仕様は、図1、図2、および図3を参照して上記にて論じたように、回路トポロジ、電力コントローラのタイプ、電源の入力電圧、電源の出力の数、ならびに出力電圧および出力電流を含んでもよい。処理ブロック1203では、ユーザインターフェイス1103が、出力リストに含まれる最大数の電源設計を入力する。
【0029】
次に、処理ブロック1205では、リストコンポーネント1111が、所望の電源設計による利用に好適な電源変数の複数のリストを生成する。一例では、リストコンポーネント1111は、処理ブロック1201においてユーザによって入力された入力仕様に応答して、電源変数の複数のリストを生成する。たとえば、リストコンポーネント1111は、データベースコンポーネント1107にクエリーを出し、所望の電源設計の各出力について実現可能な出力ダイオードのリストを生成する。一例では、出力ダイオードのリストはさらに、リストに含まれる各ダイオードについてのダイオード電流定格を含む。リストコンポーネント1111はさらに、電源設計において用いられることになる変圧器のコアタイプのリスト、スタッキング構成のリスト、変圧器の二次側についての可能な巻数のリ
スト、および変圧器のコアサイズのリストをさらに生成することができる。
【0030】
次に、処理ブロック1207では、設計生成部1101が、スコア付けされた電源設計の最大数以下の数を含む出力リスト1105を生成する。最後に、処理ブロック1209では、ユーザインターフェイス1103は、ユーザに出力リストを表示する。一例では、ユーザインターフェイス1103はコンピュータモニタを用いて、ユーザに出力リストを表示する。しかしながら、ユーザインターフェイス1103は、印刷、メモリ(外部または内部)への格納、またはネットワークもしくは他の通信リンクを介しての送信といったような他の手段により出力リストを表示してもよい。
【0031】
図13を参照して、処理ブロック1205をここでさらに詳細に記載する。図13は、電源設計の出力リスト1105を生成するための例示的な処理1300を示す。説明の容易さのため、処理1300は、電源変数の2つのリストのみ(すなわち、第1のリストおよび第2のリスト)を参照して記載される。しかしながら、上で示したように、1つ以上を含む任意の数の電源変数のリストが、この発明の教示に従って実現されてもよい。処理ブロック1301では、設計シミュレータ1109が、リストコンポーネント1111に維持される電源変数の第1のリストから第1の電源変数を選択する。処理ブロック1303では、設計シミュレータ1109は、リストコンポーネント1111に維持される電源変数の第2のリストから第1の電源変数を選択する。例示目的でいうと、第1のリストは好適な出力ダイオードのリストを含み得、第2のリストはコアタイプのリストを含み得る。この例において、設計シミュレータ1109は、ダイオードのリストからダイオードを選択し、コアタイプのリストからコアタイプを選択する。
【0032】
処理ブロック1305では、設計シミュレータ1109は、第1および第2のリストから選択された変数(たとえば、ダイオードリストからのダイオードおよびコアタイプのリストからのコアタイプ)を用いて電源設計をシミュレートする。当該電源設計がシミュレートされた後、決定ブロック1307において、設計シミュレータ1109は、シミュレートされた電源設計が実現可能な設計であるかどうか判断する。一例では、電源の実現性は、最大束密度、ピーク束密度、ギャップサイズ、変圧器フィット、および/またはピーク電流といったさまざまな電源パラメータが満足されるかどうかで判断されることにより実証され得る。電源設計が、実現可能な設計ではないと判断される場合、現在の設計は処理ブロック1309で破棄される。しかしながら、電源設計が実現可能であると判断される場合は、処理は処理ブロック1311へと継続する。処理ブロック1311では、設計スコアラーコンポーネント1113が、現在の電源設計についてのスコアを計算する。一例では、当該スコアは、電源設計に割当てられる、ユーザ入力電源仕様に電源設計がどれだけ良好に準拠しているかを示す数値である。別の例では、当該スコアは、当該入力された電源仕様をユーザの優先度に従って重み付けし得る。より具体的には、ユーザインターフェイスは、効率性および/またはコスト効率の増加のためにある入力パラメータを選択的に優先させるオプションをユーザに与え得る。一例では、よりよいスコアがより大きな数値によって示される。
【0033】
例示目的でいうと、設計スコアラーコンポーネント1113は、複数の重み付けされた要因に応答して、電源設計についてのスコアを計算し得る。設計スコアラーコンポーネント1113は、これらの要因を均等に重み付けするか、またはある要因を他のものよりも重く重み付けするように構成されてもよい。以下の式1は、重み付けされた要因を用いて電源設計のスコアを計算するための1つの可能な実現例を示す。
【0034】
【数1】
【0035】
式中、InSpecは、入力された電源仕様によって決定された仕様内(指定された許容値)にない電源設計の出力の数に対する、仕様内にある電源設計の出力の数の比を示し、Coreは、変圧器のコアタイプのコストおよびサイズを示し、Stackは、変圧器のスタッキング構成のタイプの正規化されたコストを示し、Accuracyは、巻線の実際の出力電圧が各巻線の指定された出力電圧にどれぐらい近く適合するかを示し、SD_IFは、出力ダイオードを通るシミュレートされた電力と同じかそれを上回る順方向電流定格を有する出力ダイオードの正規化されたコストを示し、SD_VRは、出力ダイオードのシミュレートされた逆電圧と同じそれを上回る逆電圧定格を有する出力ダイオードの正規化されたコストを示し、SD_Typeは、選択されたダイオードタイプのタイプの正規化されたコストを示す。重みW1−W7は、さまざまな要因に割当てられた個々の重みを示す。一例では、W1は109に等しく、W2は108に等しく、W3は106に等しく、W4は105に等しく、W5は104に等しく、W6は103に等しく、W7は102に等しい。したがって、この例では、InSpec要因は、他の要因の如何なるものよりも重く重み付けされる。一例では、この重み付けスキームは、要因の優先順位付けを可能にし得る。
【0036】
ここで再び図11および図13を参照して、設計生成コンポーネント1101は次いで、決定ブロック1313において、出力リストコンポーネント1105が最大数の電源設計を含むかどうか判断する。含まない場合、設計生成コンポーネント1101は処理ブロック1315に進み、現在の電源設計を、出力リストコンポーネント1105によって維持される出力リストに加える。出力リストが既に最大数の電源設計を含む場合、設計生成コンポーネント1101は決定ブロック1317に進む。決定ブロック1317では、現在の電源設計のスコアが、出力リストコンポーネント1105に既に記憶される電源設計のスコアと比較される。処理ブロック1319では、現在の電源設計のスコアが出力リストに記憶される如何なる電源設計のスコアよりも大きい場合は、処理1300は処理ブロック1319に進む。処理ブロック1319では、出力リストにおいて最低のスコアの電源設計を現在の電源設計と置き換える。現在の電源設計が、出力リストの如何なる電源設計のスコアよりも大きくない場合は、処理1300は処理ブロック1309へと進む。処理ブロック1309では当該現在の電源設計が破棄される。したがって、例示的な処理1300において、相対的なスコアにかかわらず、出力リストには初めに電源設計が投入される。最大数の電源設計が出力リストに記憶されると、処理1300は、処理の間、可能な設計のさまざまな組合せを通じてスコアを比較し、出力リストにおいてより高いスコアを有する設計が低いスコアを有する電源設計に取って代わる手順を始める。
【0037】
決定ブロック1321から継続して、設計生成部1101はここで、電源設計変数の第2のリストが使い果たされているかどうかを判断する。言い換えると、第2のリストの終わりに到達しているかどうか判断がなされる。到達していなければ、処理は処理ブロック1323へと進む。処理ブロック1323では、第2のリストからの次の変数が選択され、処理は処理ブロック1305に戻る。しかしながら、変数の第1のリストからの第1の変数がまだ選択されている。したがって、2回目では、処理ブロック1305を通じて、第1のリストからの第1の変数と第2のリストからの第2の変数とを有する電源設計がシミュレーションのために用いられる。一例では、処理1300は、第2のリストにおける各変数についてブロック1307から1319を繰返し、これにより第1のリストから選択された第1の変数を用いて各々がシミュレートされる。
【0038】
決定ブロック1321において、第2のリストが使い果たされていると判断された場合、処理は決定ブロック1325に進む。決定ブロック1325では、第1のリストが使い果たされているかどうか判断される。使い果たされていなければ、処理は処理ブロック1327へと継続する。処理ブロック1327では、次の変数が電源変数の第1のリストから選択される。しかしながら、処理1300はここで、処理ブロック1303へと繰返され、処理ブロック1303では第2のリストからの第1の変数が再び選択される。言い換えると、電源設計変数の第2のリストがリセットされ、そのため処理1300は、第2のリストにおける各変数についてブロック1305から1319を繰返し、これにより第1のリストから選択された第2の変数を用いて各々をシミュレートする。リストから選択される変数のすべての可能な組合せが、設計の実現性について考慮され、上述したスコアリングシステムに従ってスコア付けされる。設計変数のすべてのリストが使い果たされると、処理1300は処理ブロック1209へと進み、結果得られた出力リストが表示される。
【0039】
図14は、この発明の教示に従った、シミュレートされた例示的な電源設計1401と、電源設計変数のそれぞれの組合せとを示す図である。一例においては、処理1300に記載される電源変数の第1のリストは、ダイオード1403のリストであり、電源変数の第2のリストは変圧器コア1405のリストである。処理1300がブロック1305〜1319を繰返すと、第1のリストおよび第2のリストから選択された電源設計変数の複数の組合せを含む複数の電源設計がシミュレートされる。図14に示される例においては、第1の電源設計PSD1は、ダイオードリスト1403から選択される第1のダイオードD1と、変圧器コアリスト1405から選択される第1の変圧器コアC1とでシミュレートされる。第2の電源設計PSD2は、変圧器コアリスト1405から選択される第1のダイオードD1および第2の変圧器コアC2でシミュレートされる。上述のとおり、処理1300は、変圧器コアリスト1405が使い果たされるまで繰返されることとなる。この時点で、第2のダイオードD2がダイオードリスト1403から選択され、電源設計が変圧器コアC1〜CmとダイオードD2とのすべての組合せでシミュレートされる。このため、図示される電源設計1401の例は、第1および第2のリストの各々から選択された電源設計変数の実現可能なすべての組合せを含むこととなる。なお、図14は、変数の2つのリストだけを用いてシミュレートされた電源設計を示しているが、上述のとおり、変数のリストは、1つ以上のリストを含め、いくつ実現されてもよい。図14からわかるように、リストの数が増え、各リスト内の変数の数が増えると、シミュレートされた電源設計の数が指数関数的に増大する。たとえば、ダイオードのリストは最大50個までのダイオードを含み得、コアタイプのリストは最大10個までのコアタイプを含み得、実現可能な巻回の数のリストは最大15個までのオプションを含み得、変圧器スタッキング構成のリストは最大3つまでのスタッキング構成(ACスタッキング、DCスタッキングおよびフローティング)を含み得る。このため、設計変数の組合せの総数が非常に大きくなる(すなわち、数100万のオーダで)可能性がある。さらに、電源設計の各出力は、電源設計変数のそれ自体のリストを含んでいてもよく、さらに、含まれるべき出力の数に組合せの数が掛けられてもよい。
【0040】
図15は、この発明の教示に従った、設計変数の複数のリストを各々が有する複数の出力を備えた電源の設計のための例示的な処理1500を示すフローチャートである。一例においては、電源設計の第1の出力に対応する電源設計変数の第1および第2のリストが生成される。この例においては、電源設計の第2の出力に対応する電源設計変数の第3および第4のリストが生成される。一例として、第1および第3のリストはダイオードのリストであってもよく、電源設計のそれぞれの出力で使用するのに適している。第2および第4のリストは各々の変圧器出力の巻回の数のリストであってもよい。
【0041】
処理ブロック1501〜1507においては、第1の電源設計変数が4つのリストの各々から選択される。処理ブロック1509においては、電源設計は、選択された変数を用いてシミュレートされる。ブロック1307〜1319は、上述の処理1300を参照して説明されたものと同じである。ブロック1511〜1525は、第1、第2、第3および第4のリストからの電源設計変数についての各々の組合せが電源設計においてシミュレートされることを確実にするよう、処理1500に制御を提供する。こうして、第2の出力に対応する電源変数の実現可能なすべての組合せと組合された、第1の出力に対応する電源変数の実現可能なすべての組合せがシミュレートされる。
【0042】
処理ブロックのいくつかまたはすべてが上述の各処理において現れる順序は限定とみなされるべきではない。むしろ、この開示の利点を有する技術分野における通常の技術を有するものであれば、処理ブロックのうちのいくつかが、図示されないさまざまな順序で実行され得ることを理解するだろう。
【0043】
図16は、この発明の教示に従った例示的なコンピュータシステム1601を示す機能ブロック図である。コンピュータシステム1601は、この発明の教示に従ってこの明細書中に記載される処理を実行するための命令を含むソフトウェアなどのソフトウェアを実行させることのできるパーソナルコンピュータ、パーソナル・デジタル・アシスタント、または他の好適なコンピュータ演算の同等例であり得る。一実施例においては、コンピュータシステム1601は、バス1607に結合されたプロセッサ1603を含むコンピュータである。一実施例においては、メモリ1605、記憶装置1611、ディスプレイコントローラ1609、通信インターフェイス1613、入出力コントローラ1615、およびオーディオコントローラ1627もバス1607に結合される。
【0044】
一実施例においては、コンピュータシステム1601は、通信インターフェイス1613を介して外部のシステムとインターフェイスをとる。通信インターフェイス1613は、アナログモデム、デジタルモデム、ネットワークインターフェイスカード、無線ネットワークインターフェイス、光搬送波インターフェイス、トークンリングインターフェイス、衛星送信インターフェイス、または、装置同士を結合するための他のインターフェイスを含み得る。
【0045】
一実施例においては、無線アンテナ1621と通信するために、搬送波信号1623が通信インターフェイス1613によって送受信される。一実施例においては、無線アンテナ1621は、無線インターフェイスをネットワーク1633に提供する。一実施例においては、ネットワーク1633と通信するために、搬送波信号1625が通信インターフェイス1613によって送受信される。一実施例においては、通信信号1623および/または1625を用いて、コンピュータシステム1601を別のコンピュータシステム、ネットワークハブ、ルータなどに接続し得る。一実施例においては、通信信号1623および1625は、ワイヤ、ケーブル、光ファイバを通じて、または、大気などを介して伝送され得る。
【0046】
一実施例においては、プロセッサ1603は、典型的にはパーソナルホームコンピュータにおいて見出されるような従来のマイクロプロセッサであり得る。メモリ1605は、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM:dynamic random access memory)などのコンピュータ読取可能な媒体であってもよく、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM:static random access memory)を含み得る。ディスプレイコントローラ1609は、一実施例においては、陰極線管(CRT:cathode ray tube)、液晶ディスプレイ(LCD:liquid crystal display)、アクティブマトリクスディスプレイ、プラズマディスプレイ、プロジェクタディスプレイ、テレビモニタなどであり得るディスプレイ1619を従来の態様で制御する。入出力コントローラ1615に結合された入出力装置1
617は、キーボード、ディスクドライブ、プリンタ、スキャナ、および、テレビのリモートコントローラ、マウス、トラックボール、トラックパッド、ジョイスティック、ポインティングデバイスなどを含む他の入力および出力装置であり得る。一実施例においては、オーディオコントローラ1627は、たとえばオーディオスピーカ、ヘッドフォン、オーディオレシーバ、増幅器などを含み得る音声出力1631を従来の態様で制御する。一実施例においては、コントローラ1627はまた、たとえば、マイクロフォン、または音響もしくは音楽用装置などからの入力を含み得る音声入力1629を従来の態様で制御する。
【0047】
記憶装置1611は、一実施例においては、たとえば、磁気ハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、光ディスク、フラッシュメモリドライブ、スマートカード、または、データを格納するための他の好適な記憶媒体同等例などを含むがこれらに限定されないコンピュータ読取可能またはアクセス可能な媒体を含み得る。一実施例においては、記憶装置1611は、取外し可能な媒体、読取専用媒体、読取可能/書込可能な媒体などを含み得る。データのうちのいくらかは、コンピュータシステム1601におけるソフトウェアの実行中に直接メモリアクセス処理によってメモリ1605に書込まれてもよい。ソフトウェアが記憶装置1611やメモリ1605に常駐し得るか、または、モデムもしくは通信インターフェイス1613を介して送信もしくは受信され得ることが認識される。
【0048】
上述の処理は、コンピュータソフトウェアおよびハードウェアの点で説明されている。記載される技術は、機械(たとえばコンピュータ)読取可能な媒体内において具体化され機械が実行可能な命令を構成し得る。当該命令は、機械によって実行されると、当該機械に上述の動作を実行させる。加えて、処理は、特定用途向け集積回路(ASIC:application specific integrated circuit)などのハードウェア内で具体化されてもよい。
【0049】
コンピュータ読取可能な媒体は、コンピュータ(たとえば、パーソナルコンピュータ、ネットワークデバイス、パーソナル・デジタル・アシスタント、製造ツール、1つ以上のプロセッサの組を備えた装置など)によってアクセス可能な形態の情報を提供(すなわち、格納および/または送信)する如何なる機構をも含む。たとえば、コンピュータ読取可能な媒体は、記録可能媒体および/または記憶不可媒体(たとえば、読取専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、磁気ディスク記憶媒体、光記憶媒体、フラッシュメモリデバイス、CD−ROM、DVD−ROM、ネットワーク接続ストレージ(NAT:network attached storage)など)を含む。
【0050】
要約書に記載されているようなものを含む、この発明の例示された実施例についての上述の説明は、網羅的となるよう、または、この発明を、開示されている正確な形態に限定するよう意図されたものではない。この発明の例および具体的な実施例が説明の目的でこの明細書中に記載されているが、当業者が認識し得るように、さまざまな変更例が本発明の範囲内で実現可能である。
【0051】
これらの変更例は、上述の詳細な説明に鑑みてこの発明に対してなされ得る。添付の特許請求の範囲において用いられる語は、この発明を、明細書において開示される特定の実施例に限定するよう解釈されるべきではない。むしろ、この発明の範囲は、全体が、確立されているクレーム解釈の基本原則に従って解釈されるべきである添付の特許請求の範囲によって決定されるべきである。
【符号の説明】
【0052】
100 ユーザインターフェイス、101 トポロジ入力領域、103 コントローラファミリ入力領域、105 パッケージ入力領域、107 周波数入力領域、109 エ
ンクロージャ入力領域、111 回路表示部。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータによって実現される方法であって、
電源設計変数の複数のリストから選択された電源設計変数に応じて第1の電源設計をシミュレートするステップと、
前記第1の電源設計のスコアを計算するステップと、
前記第1の電源設計のスコアが、電源設計の組に含まれるいずれかの電源設計のスコアよりも優れているかどうかを判断するステップと、
優れていると判断する場合、前記電源設計の組のうち最低のスコアを有する電源設計を前記第1の電源設計と置換えるステップとを含む、コンピュータによって実現される方法。
【請求項2】
前記第1の電源設計は複数の電源設計のうちの1つであり、前記方法はさらに、
前記複数の電源設計の各々のために前記シミュレートするステップ、前記計算するステップ、前記判断するステップおよび前記置換えるステップを繰返すステップを含み、前記複数の電源設計は、前記電源設計変数の複数のリストから選択された電源設計変数の複数の組合せを含む、請求項1に記載のコンピュータによって実現される方法。
【請求項3】
前記電源設計変数の複数の組合せの各々は、電源設計変数の第1のリストから選択される単一の電源設計変数と、電源設計変数の第2のリストから選択される単一の電源設計変数とを含む、請求項2に記載のコンピュータによって実現される方法。
【請求項4】
前記電源設計変数の複数の組合せは、前記第1および第2のリストの各々から選択された単一の電源設計変数についての実現可能なすべての組合せを含む、請求項3に記載のコンピュータによって実現される方法。
【請求項5】
電源設計変数のデータベースから実現可能な電源設計変数を選択することにより、電源設計変数の前記第1のリストを生成するステップをさらに含む、請求項3に記載のコンピュータによって実現される方法。
【請求項6】
前記複数の電源設計の各々は第1の出力および第2の出力を含み、前記電源設計変数の複数のリストは、前記第1の出力に対応する電源設計変数の第1および第2のリストと、前記第2の出力に対応する電源設計変数の第3および第4のリストとを含み、前記電源設計変数の複数の組合せは、前記第2の出力に対応する単一の電源設計変数の実現可能なすべての組合せと組合された、前記第1の出力に対応する単一の電源設計変数の実現可能なすべての組合せを含む、請求項2に記載のコンピュータによって実現される方法。
【請求項7】
前記第1の電源設計のスコアを計算するステップは、複数の重み付けされた要因に応じて前記第1の電源設計のスコアを計算するステップを含む、請求項1に記載のコンピュータによって実現される方法。
【請求項8】
前記重み付けされた要因は、仕様内である前記第1の電源設計の出力の数と仕様内にない前記第1の電源設計の出力の数との比、前記第1の電源設計に含まれるエネルギ伝達要素のコアタイプ、前記エネルギ伝達要素のスタッキング構成のタイプ、前記第1の電源設計の出力間における出力比の精度、前記第1の電源設計に含まれる出力ダイオードの順方向電流定格、前記出力ダイオードの逆電圧定格、および前記出力ダイオードのダイオードタイプからなる群から選択される少なくとも2つの要因を含む、請求項7に記載のコンピュータによって実現される方法。
【請求項9】
前記第1の電源設計のスコアが前記電源設計の組に含まれるいずれかの電源設計のスコ
アよりも優れているかどうかを判断するステップは、前記第1の電源設計のスコアが、前記電源設計の組に含まれるいずれかの電源設計のスコアよりも大きいかどうかを判断するステップを含む、請求項1に記載のコンピュータによって実現される方法。
【請求項10】
電源仕様を入力するステップをさらに含み、前記第1の電源設計は、前記入力された電源仕様に応じてスコア付けされる、請求項1に記載のコンピュータによって実現される方法。
【請求項11】
前記第1の電源設計が、前記入力された電源仕様に応じた実現可能な電源設計であるかどうかを判断するステップをさらに含む、請求項10に記載のコンピュータによって実現される方法。
【請求項12】
前記電源設計変数の複数のリストのうちの少なくとも1つは出力ダイオードのリストである、請求項1に記載のコンピュータによって実現される方法。
【請求項13】
前記電源設計変数の複数のリストのうちの少なくとも1つは、エネルギ伝達要素の二次巻回のリストである、請求項1に記載のコンピュータによって実現される方法。
【請求項14】
前記電源設計変数の複数のリストのうちの少なくとも1つは、エネルギ伝達要素のコアタイプおよびサイズのリストである、請求項1に記載のコンピュータによって実現される方法。
【請求項15】
前記電源設計の組を出力するステップをさらに含む、請求項1に記載のコンピュータによって実現される方法。
【請求項16】
命令が格納されたコンピュータ読取可能な媒体であって、前記命令は、コンピュータによって実行されると、
電源設計変数の複数のリストから選択された電源設計変数に応じて第1の電源設計をシミュレートするステップと、
前記第1の電源設計のスコアを計算するステップと、
前記第1の電源設計のスコアが電源設計の組に含まれるいずれかの電源設計のスコアよりも優れているかどうかを判断するステップと、
優れていると判断された場合、前記電源設計の組のうち最低のスコアを有する電源設計を前記第1の電源設計と置換えるステップと、を含む動作を前記コンピュータに実行させる、コンピュータ読取可能な媒体。
【請求項17】
前記第1の電源設計は複数の電源設計のうちの1つであり、前記媒体にはさらに命令が格納されており、前記命令は、前記コンピュータによって実行されると、
前記複数の電源設計の各々のために、前記シミュレートするステップと、前記計算するステップと、前記判断するステップと、前記置換えるステップとを繰返すステップを含むさらに他の動作を前記コンピュータに実行させ、
前記複数の電源設計は、前記電源設計変数の複数のリストから選択された電源設計変数の複数の組合せを含む、請求項16に記載のコンピュータ読取可能な媒体。
【請求項18】
前記電源設計変数の複数の組合せの各々は、電源設計変数の第1のリストから選択される単一の電源設計変数と、電源設計変数の第2のリストから選択される単一の電源設計変数とを含む、請求項17に記載のコンピュータ読取可能な媒体。
【請求項19】
前記電源設計変数の複数の組合せは、前記第1および第2のリストの各々から選択される単一の電源設計変数についての実現可能なすべての組合せを含む、請求項18に記載の
コンピュータ読取可能な媒体。
【請求項20】
前記複数の電源設計の各々は第1の出力および第2の出力を含み、前記電源設計変数の複数のリストは、前記第1の出力に対応する電源設計変数の第1および第2のリストと、前記第2の出力に対応する電源設計変数の第3および第4のリストとを含み、前記電源設計変数の複数の組合せは、前記第2の出力に対応する電源設計変数の実現可能なすべての組合せと組合された、前記第1の出力に対応する電源設計変数の実現可能なすべての組合せを含む、請求項17に記載のコンピュータ読取可能な媒体。
【請求項21】
前記第1の電源設計のスコアを計算するステップは、複数の重み付けされた要因に応じて前記第1の電源設計のスコアを計算するステップを含む、請求項16に記載のコンピュータ読取可能な媒体。
【請求項22】
前記重み付けされた要因は、仕様内である前記第1の電源設計の出力の数と仕様内にない前記第1の電源設計の出力の数との比、前記第1の電源設計に含まれるエネルギ伝達要素のコアタイプ、前記変圧器のスタッキング構成のタイプ、前記第1の電源設計の出力間における出力比の精度、前記第1の電源設計に含まれる出力ダイオードの順方向電流定格、前記出力ダイオードの逆電圧定格、および前記出力ダイオードのダイオードタイプからなる群から選択される少なくとも2つの要因を含む、請求項21に記載のコンピュータ読取可能な媒体。
【請求項23】
前記第1の電源設計のスコアが前記電源設計の組に含まれるいずれかの電源設計のスコアよりも優れているかどうかを判断するステップは、前記第1の電源設計のスコアが、前記電源設計の組に含まれるいずれかの電源設計のスコアよりも大きいかどうかを判断するステップを含む、請求項16に記載のコンピュータ読取可能な媒体。
【請求項24】
請求項16に記載のコンピュータ読取可能な媒体であって、
命令がさらに格納されており、前記命令は、前記コンピュータによって実行されると、
電源仕様を入力するステップを含むさらに他の動作を前記コンピュータに実行させ、
前記第1の電源設計は前記入力された電源仕様に応じてスコア付けされる、コンピュータ読取可能な媒体。
【請求項25】
請求項24に記載のコンピュータ読取可能な媒体であって、
命令がさらに格納されており、前記命令は、前記コンピュータによって実行されると、
前記第1の電源設計が前記入力された電源仕様に応じた実現可能な電源設計であるかどうかを判断するステップを含むさらに他の動作を前記コンピュータに実行させる、コンピュータ読取可能な媒体。
【請求項26】
前記電源設計変数の複数のリストのうちの少なくとも1つは出力ダイオードのリストである、請求項16に記載のコンピュータ読取可能な媒体。
【請求項27】
前記電源設計変数の複数のリストのうちの少なくとも1つは、エネルギ伝達要素の二次巻回のリストである、請求項16に記載のコンピュータ読取可能な媒体。
【請求項28】
前記電源設計変数の複数のリストのうちの少なくとも1つは、エネルギ伝達要素のコアタイプおよびサイズのリストである、請求項16に記載のコンピュータ読取可能な媒体。
【請求項29】
コンピュータシステムであって、
電源設計変数の複数のリストを生成するためのリストコンポーネントと、
前記電源設計変数の複数のリストから選択された電源設計変数に応じて第1の電源設計
をシミュレートするためのシミュレータコンポーネントと、
前記第1の電源設計のスコアを計算するためのスコアリングコンポーネントと、
電源設計の組を維持するための出力リストコンポーネントとを含み、前記電源設計の組に含まれる最低のスコアを有する電源設計は、前記第1の電源設計のスコアが、前記電源設計の組に含まれるいずれかの電源設計のスコアよりも優れている場合、前記第1の電源設計と置換えられる、コンピュータシステム。
【請求項30】
前記第1の電源設計は複数の電源設計のうちの1つであり、前記複数の電源設計は、前記電源設計変数の複数のリストから選択された電源設計変数の複数の組合せを含む、請求項29に記載のコンピュータシステム。
【請求項31】
前記電源設計変数の複数の組合せの各々は、電源設計変数の第1のリストから選択される単一の電源設計変数と、電源設計変数の第2のリストから選択される単一の電源設計変数とを含む、請求項30に記載のコンピュータシステム。
【請求項32】
前記電源設計変数の複数の組合せは、前記第1および第2のリストの各々から選択された単一の電源設計変数の実現可能なすべての組合せを含む、請求項31に記載のコンピュータシステム。
【請求項33】
前記複数の電源設計の各々は第1の出力および第2の出力を含み、前記電源設計変数の複数のリストは、前記第1の出力に対応する電源設計変数の第1および第2のリストと、前記第2の出力に対応する電源設計変数の第3および第4のリストとを含み、前記電源設計変数の複数の組合せは、前記第2の出力に対応する単一の電源設計変数の実現可能なすべての組合せと組合された、前記第1の出力に対応する単一の電源設計変数の実現可能なすべての組合せを含む、請求項30に記載のコンピュータシステム。
【請求項34】
前記スコアリングコンポーネントは、複数の重み付けされた要因に応じて、前記第1の電源設計のスコアをさらに計算するためのものである、請求項29に記載のコンピュータシステム。
【請求項35】
前記重み付けされた要因は、仕様内である前記第1の電源設計の出力の数と仕様内にない前記第1の電源設計の出力の数との比、前記第1の電源設計に含まれるエネルギ伝達要素のコアタイプ、前記変圧器のスタッキング構成のタイプ、前記第1の電源設計の出力間における出力比の精度、前記第1の電源設計に含まれる出力ダイオードの順方向電流定格、前記出力ダイオードの逆電圧定格、および前記出力ダイオードのダイオードタイプからなる群から選択される少なくとも2つの要因を含む、請求項34に記載のコンピュータシステム。
【請求項36】
前記第1の電源設計のスコアは、前記第1の電源設計のスコアが、前記電源設計の組に含まれるいずれかの電源設計のスコアよりも大きい場合、前記電源設計の組に含まれるいずれかの電源設計のスコアよりも優れている、請求項29に記載のコンピュータシステム。
【請求項37】
電源仕様を入力するためのユーザインターフェイスコンポーネントをさらに含み、前記スコアリングコンポーネントは、前記入力された電源仕様に応じて前記第1の電源設計のスコアを計算する、請求項29に記載のコンピュータシステム。
【請求項38】
前記電源設計変数の複数のリストのうちの少なくとも1つは出力ダイオードのリストである、請求項29に記載のコンピュータシステム。
【請求項39】
前記電源設計変数の複数のリストのうちの少なくとも1つは、エネルギ伝達要素の二次巻回のリストである、請求項29に記載のコンピュータシステム。
【請求項40】
前記電源設計変数の複数のリストのうちの少なくとも1つは、エネルギ伝達要素のコアタイプおよびサイズのリストである、請求項29に記載のコンピュータシステム。
【請求項1】
コンピュータによって実現される方法であって、
電源設計変数の複数のリストから選択された電源設計変数に応じて第1の電源設計をシミュレートするステップと、
前記第1の電源設計のスコアを計算するステップと、
前記第1の電源設計のスコアが、電源設計の組に含まれるいずれかの電源設計のスコアよりも優れているかどうかを判断するステップと、
優れていると判断する場合、前記電源設計の組のうち最低のスコアを有する電源設計を前記第1の電源設計と置換えるステップとを含む、コンピュータによって実現される方法。
【請求項2】
前記第1の電源設計は複数の電源設計のうちの1つであり、前記方法はさらに、
前記複数の電源設計の各々のために前記シミュレートするステップ、前記計算するステップ、前記判断するステップおよび前記置換えるステップを繰返すステップを含み、前記複数の電源設計は、前記電源設計変数の複数のリストから選択された電源設計変数の複数の組合せを含む、請求項1に記載のコンピュータによって実現される方法。
【請求項3】
前記電源設計変数の複数の組合せの各々は、電源設計変数の第1のリストから選択される単一の電源設計変数と、電源設計変数の第2のリストから選択される単一の電源設計変数とを含む、請求項2に記載のコンピュータによって実現される方法。
【請求項4】
前記電源設計変数の複数の組合せは、前記第1および第2のリストの各々から選択された単一の電源設計変数についての実現可能なすべての組合せを含む、請求項3に記載のコンピュータによって実現される方法。
【請求項5】
電源設計変数のデータベースから実現可能な電源設計変数を選択することにより、電源設計変数の前記第1のリストを生成するステップをさらに含む、請求項3に記載のコンピュータによって実現される方法。
【請求項6】
前記複数の電源設計の各々は第1の出力および第2の出力を含み、前記電源設計変数の複数のリストは、前記第1の出力に対応する電源設計変数の第1および第2のリストと、前記第2の出力に対応する電源設計変数の第3および第4のリストとを含み、前記電源設計変数の複数の組合せは、前記第2の出力に対応する単一の電源設計変数の実現可能なすべての組合せと組合された、前記第1の出力に対応する単一の電源設計変数の実現可能なすべての組合せを含む、請求項2に記載のコンピュータによって実現される方法。
【請求項7】
前記第1の電源設計のスコアを計算するステップは、複数の重み付けされた要因に応じて前記第1の電源設計のスコアを計算するステップを含む、請求項1に記載のコンピュータによって実現される方法。
【請求項8】
前記重み付けされた要因は、仕様内である前記第1の電源設計の出力の数と仕様内にない前記第1の電源設計の出力の数との比、前記第1の電源設計に含まれるエネルギ伝達要素のコアタイプ、前記エネルギ伝達要素のスタッキング構成のタイプ、前記第1の電源設計の出力間における出力比の精度、前記第1の電源設計に含まれる出力ダイオードの順方向電流定格、前記出力ダイオードの逆電圧定格、および前記出力ダイオードのダイオードタイプからなる群から選択される少なくとも2つの要因を含む、請求項7に記載のコンピュータによって実現される方法。
【請求項9】
前記第1の電源設計のスコアが前記電源設計の組に含まれるいずれかの電源設計のスコ
アよりも優れているかどうかを判断するステップは、前記第1の電源設計のスコアが、前記電源設計の組に含まれるいずれかの電源設計のスコアよりも大きいかどうかを判断するステップを含む、請求項1に記載のコンピュータによって実現される方法。
【請求項10】
電源仕様を入力するステップをさらに含み、前記第1の電源設計は、前記入力された電源仕様に応じてスコア付けされる、請求項1に記載のコンピュータによって実現される方法。
【請求項11】
前記第1の電源設計が、前記入力された電源仕様に応じた実現可能な電源設計であるかどうかを判断するステップをさらに含む、請求項10に記載のコンピュータによって実現される方法。
【請求項12】
前記電源設計変数の複数のリストのうちの少なくとも1つは出力ダイオードのリストである、請求項1に記載のコンピュータによって実現される方法。
【請求項13】
前記電源設計変数の複数のリストのうちの少なくとも1つは、エネルギ伝達要素の二次巻回のリストである、請求項1に記載のコンピュータによって実現される方法。
【請求項14】
前記電源設計変数の複数のリストのうちの少なくとも1つは、エネルギ伝達要素のコアタイプおよびサイズのリストである、請求項1に記載のコンピュータによって実現される方法。
【請求項15】
前記電源設計の組を出力するステップをさらに含む、請求項1に記載のコンピュータによって実現される方法。
【請求項16】
命令が格納されたコンピュータ読取可能な媒体であって、前記命令は、コンピュータによって実行されると、
電源設計変数の複数のリストから選択された電源設計変数に応じて第1の電源設計をシミュレートするステップと、
前記第1の電源設計のスコアを計算するステップと、
前記第1の電源設計のスコアが電源設計の組に含まれるいずれかの電源設計のスコアよりも優れているかどうかを判断するステップと、
優れていると判断された場合、前記電源設計の組のうち最低のスコアを有する電源設計を前記第1の電源設計と置換えるステップと、を含む動作を前記コンピュータに実行させる、コンピュータ読取可能な媒体。
【請求項17】
前記第1の電源設計は複数の電源設計のうちの1つであり、前記媒体にはさらに命令が格納されており、前記命令は、前記コンピュータによって実行されると、
前記複数の電源設計の各々のために、前記シミュレートするステップと、前記計算するステップと、前記判断するステップと、前記置換えるステップとを繰返すステップを含むさらに他の動作を前記コンピュータに実行させ、
前記複数の電源設計は、前記電源設計変数の複数のリストから選択された電源設計変数の複数の組合せを含む、請求項16に記載のコンピュータ読取可能な媒体。
【請求項18】
前記電源設計変数の複数の組合せの各々は、電源設計変数の第1のリストから選択される単一の電源設計変数と、電源設計変数の第2のリストから選択される単一の電源設計変数とを含む、請求項17に記載のコンピュータ読取可能な媒体。
【請求項19】
前記電源設計変数の複数の組合せは、前記第1および第2のリストの各々から選択される単一の電源設計変数についての実現可能なすべての組合せを含む、請求項18に記載の
コンピュータ読取可能な媒体。
【請求項20】
前記複数の電源設計の各々は第1の出力および第2の出力を含み、前記電源設計変数の複数のリストは、前記第1の出力に対応する電源設計変数の第1および第2のリストと、前記第2の出力に対応する電源設計変数の第3および第4のリストとを含み、前記電源設計変数の複数の組合せは、前記第2の出力に対応する電源設計変数の実現可能なすべての組合せと組合された、前記第1の出力に対応する電源設計変数の実現可能なすべての組合せを含む、請求項17に記載のコンピュータ読取可能な媒体。
【請求項21】
前記第1の電源設計のスコアを計算するステップは、複数の重み付けされた要因に応じて前記第1の電源設計のスコアを計算するステップを含む、請求項16に記載のコンピュータ読取可能な媒体。
【請求項22】
前記重み付けされた要因は、仕様内である前記第1の電源設計の出力の数と仕様内にない前記第1の電源設計の出力の数との比、前記第1の電源設計に含まれるエネルギ伝達要素のコアタイプ、前記変圧器のスタッキング構成のタイプ、前記第1の電源設計の出力間における出力比の精度、前記第1の電源設計に含まれる出力ダイオードの順方向電流定格、前記出力ダイオードの逆電圧定格、および前記出力ダイオードのダイオードタイプからなる群から選択される少なくとも2つの要因を含む、請求項21に記載のコンピュータ読取可能な媒体。
【請求項23】
前記第1の電源設計のスコアが前記電源設計の組に含まれるいずれかの電源設計のスコアよりも優れているかどうかを判断するステップは、前記第1の電源設計のスコアが、前記電源設計の組に含まれるいずれかの電源設計のスコアよりも大きいかどうかを判断するステップを含む、請求項16に記載のコンピュータ読取可能な媒体。
【請求項24】
請求項16に記載のコンピュータ読取可能な媒体であって、
命令がさらに格納されており、前記命令は、前記コンピュータによって実行されると、
電源仕様を入力するステップを含むさらに他の動作を前記コンピュータに実行させ、
前記第1の電源設計は前記入力された電源仕様に応じてスコア付けされる、コンピュータ読取可能な媒体。
【請求項25】
請求項24に記載のコンピュータ読取可能な媒体であって、
命令がさらに格納されており、前記命令は、前記コンピュータによって実行されると、
前記第1の電源設計が前記入力された電源仕様に応じた実現可能な電源設計であるかどうかを判断するステップを含むさらに他の動作を前記コンピュータに実行させる、コンピュータ読取可能な媒体。
【請求項26】
前記電源設計変数の複数のリストのうちの少なくとも1つは出力ダイオードのリストである、請求項16に記載のコンピュータ読取可能な媒体。
【請求項27】
前記電源設計変数の複数のリストのうちの少なくとも1つは、エネルギ伝達要素の二次巻回のリストである、請求項16に記載のコンピュータ読取可能な媒体。
【請求項28】
前記電源設計変数の複数のリストのうちの少なくとも1つは、エネルギ伝達要素のコアタイプおよびサイズのリストである、請求項16に記載のコンピュータ読取可能な媒体。
【請求項29】
コンピュータシステムであって、
電源設計変数の複数のリストを生成するためのリストコンポーネントと、
前記電源設計変数の複数のリストから選択された電源設計変数に応じて第1の電源設計
をシミュレートするためのシミュレータコンポーネントと、
前記第1の電源設計のスコアを計算するためのスコアリングコンポーネントと、
電源設計の組を維持するための出力リストコンポーネントとを含み、前記電源設計の組に含まれる最低のスコアを有する電源設計は、前記第1の電源設計のスコアが、前記電源設計の組に含まれるいずれかの電源設計のスコアよりも優れている場合、前記第1の電源設計と置換えられる、コンピュータシステム。
【請求項30】
前記第1の電源設計は複数の電源設計のうちの1つであり、前記複数の電源設計は、前記電源設計変数の複数のリストから選択された電源設計変数の複数の組合せを含む、請求項29に記載のコンピュータシステム。
【請求項31】
前記電源設計変数の複数の組合せの各々は、電源設計変数の第1のリストから選択される単一の電源設計変数と、電源設計変数の第2のリストから選択される単一の電源設計変数とを含む、請求項30に記載のコンピュータシステム。
【請求項32】
前記電源設計変数の複数の組合せは、前記第1および第2のリストの各々から選択された単一の電源設計変数の実現可能なすべての組合せを含む、請求項31に記載のコンピュータシステム。
【請求項33】
前記複数の電源設計の各々は第1の出力および第2の出力を含み、前記電源設計変数の複数のリストは、前記第1の出力に対応する電源設計変数の第1および第2のリストと、前記第2の出力に対応する電源設計変数の第3および第4のリストとを含み、前記電源設計変数の複数の組合せは、前記第2の出力に対応する単一の電源設計変数の実現可能なすべての組合せと組合された、前記第1の出力に対応する単一の電源設計変数の実現可能なすべての組合せを含む、請求項30に記載のコンピュータシステム。
【請求項34】
前記スコアリングコンポーネントは、複数の重み付けされた要因に応じて、前記第1の電源設計のスコアをさらに計算するためのものである、請求項29に記載のコンピュータシステム。
【請求項35】
前記重み付けされた要因は、仕様内である前記第1の電源設計の出力の数と仕様内にない前記第1の電源設計の出力の数との比、前記第1の電源設計に含まれるエネルギ伝達要素のコアタイプ、前記変圧器のスタッキング構成のタイプ、前記第1の電源設計の出力間における出力比の精度、前記第1の電源設計に含まれる出力ダイオードの順方向電流定格、前記出力ダイオードの逆電圧定格、および前記出力ダイオードのダイオードタイプからなる群から選択される少なくとも2つの要因を含む、請求項34に記載のコンピュータシステム。
【請求項36】
前記第1の電源設計のスコアは、前記第1の電源設計のスコアが、前記電源設計の組に含まれるいずれかの電源設計のスコアよりも大きい場合、前記電源設計の組に含まれるいずれかの電源設計のスコアよりも優れている、請求項29に記載のコンピュータシステム。
【請求項37】
電源仕様を入力するためのユーザインターフェイスコンポーネントをさらに含み、前記スコアリングコンポーネントは、前記入力された電源仕様に応じて前記第1の電源設計のスコアを計算する、請求項29に記載のコンピュータシステム。
【請求項38】
前記電源設計変数の複数のリストのうちの少なくとも1つは出力ダイオードのリストである、請求項29に記載のコンピュータシステム。
【請求項39】
前記電源設計変数の複数のリストのうちの少なくとも1つは、エネルギ伝達要素の二次巻回のリストである、請求項29に記載のコンピュータシステム。
【請求項40】
前記電源設計変数の複数のリストのうちの少なくとも1つは、エネルギ伝達要素のコアタイプおよびサイズのリストである、請求項29に記載のコンピュータシステム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2009−301550(P2009−301550A)
【公開日】平成21年12月24日(2009.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−139168(P2009−139168)
【出願日】平成21年6月10日(2009.6.10)
【出願人】(501315784)パワー・インテグレーションズ・インコーポレーテッド (125)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年12月24日(2009.12.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年6月10日(2009.6.10)
【出願人】(501315784)パワー・インテグレーションズ・インコーポレーテッド (125)
【Fターム(参考)】
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