説明

コンピュータシステム、携帯電話機、入出力装置、入出力方法及びプログラム

【課題】携帯電話に搭載されている高機能マイクロプロセッサと、入出力装置とを組み合わせて仮想的にパーソナルコンピュータの機能を実現すること。
【解決手段】マイクロプロセッサ301と、データの通信機能とキーボード11とLCD12と切替スイッチ13とを有する携帯電話1と、キーボード21とLCD22とを具備した入出力装置2とよりなり、切替スイッチ13により携帯電話1のキーボード11とLCD12を動作不能にし、入出力装置2のキーボード21及びLCD22の動作を可能にし、キーボード21からの入力信号をマイクロプロセッサ301に伝達し入力信号に対応して予め定められた処理を実行させ、処理結果をLCD22に出力するようにし、パーソナルコンピュータの機能を実現するようにしたことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、キーボードを介したユーザ操作の入力及び表示部への表示が可能なコンピュータシステム、携帯電話機、入出力装置、入出力方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話は、誰もが一台は保有するほど広く普及している。その機能も、いわゆる第3世代携帯電話では、音声通信のみならず、静止画、動画、音楽、データ通信に加えてインターネットに接続したメール、グループウェア、情報閲覧利用など多岐にわたっている。その結果、従来はパーソナルコンピュータ(以下PCと称する)でしかできなかった機能が携帯電話でも可能になり、しかもますますその機能が拡大されつつある。このような多くの種類の高度な機能を実現するには、非常に高速でかつ高機能なマイクロプロセッサを携帯電話に搭載する必要がある。これまで、携帯電話専用のアーキテクチャを持つ高機能マイクロプロセッサが多数開発されており、最近では一台の携帯電話に複数のマイクロプロセッサを搭載するモデルも現れている。
【0003】
しかし、ユーザ層が拡がり高機能すればするほど、小さなキーボードと、小さなディスプレイに代表されるユーザ・インタフェースが課題になって来ている。特に業務用途に適用する場合にはこの制約が導入の妨げになっている。またユーザから見れば同じ情報機器でありながら、高機能化された携帯電話とPCとの間のデータとプログラムの互換性や、操作方法、操作性の不統一も大きな課題となって来つつある。
【0004】
これらの一部を解決するために、携帯電話をセンターシステムとのゲートウェイ機能として使用し大きなディスプレイに表示したり、印刷装置に無線LANで接続したり、携帯情報端末と赤外線通信で接続する対策が講じられている。またワンタッチキー群を設けたデータ入力装置により、赤外線通信を通じて携帯電話に電話番号を登録したり(例えば、特許文献1参照)、携帯電話にPCのキーボードを接続したり(例えば、特許文献2参照)する方法がとられていた。また他の解決方法として、PCに通信機能を持つ拡張カード(例えばPCMCIAカードやコンパクトフラッシュ(登録商標)カード等)を挿入したり、携帯電話そのものをPCに接続したりしていた。
【特許文献1】特開平11−215551公報
【特許文献2】特開2001−217950公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、これらの方法はシステムトータルとして携帯電話の高機能マイクロプロセッサ及びその他の資源を有効に活用しかつ、PCとの親和性を向上したりすることを目的としたものではなく、一部の機能を改善または補強する局所的な対策に留まっていた。
【0006】
また携帯電話は、通信やゲームなどを行なっていないときには待ち受けモードになるが、このモードでは高機能マイクロプロセッサの機能の一部しか使用しておらず、コンピューティング資源に遊休状態が生じている。
【0007】
本発明は以上のような事情に鑑みなされたもので、その目的は、携帯電話に搭載されている高機能マイクロプロセッサと、入出力装置とを組み合わせて仮想的にパーソナルコンピュータの機能を実現することが可能なコンピュータシステム、携帯電話機、入出力装置、入出力方法及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述の課題を解決するため、本発明の主たる観点に係るコンピュータシステムは、携帯電話機と入出力装置とからなるコンピュータシステムであって、前記携帯電話機は、マイクロプロセッサと、ユーザの操作による第1の入力信号を入力する第1のキーボードと、前記入力された第1の入力信号に基づいて前記マイクロプロセッサにより生成された第1の表示信号を表示する第1の表示部と、前記マイクロプロセッサと前記入出力装置とを接続する第1のインタフェース部と、前記第1のキーボードによる前記第1の入力信号の入力及び前記第1の表示部による前記第1の表示信号の表示を規制する規制信号を前記マイクロプロセッサへ入力する規制信号入力部とネットワークを介して無線通信を行う通信部を有し、前記入出力装置は、前記マイクロプロセッサへ前記規制信号が入力された状態で、前記ユーザの操作による第2の入力信号を入力する第2のキーボードと、前記第2の入力信号に基づいて前記マイクロプロセッサで生成された第2の表示信号を表示するための第2の表示部と、前記第2の入力信号を前記第2のキーボードが前記マイクロプロセッサへ送信し、前記第2の表示信号を前記第2の表示部が前記マイクロプロセッサから受信するために前記第1のインタフェース部と接続する第2のインタフェース部を有し、前記マイクロプロセッサは、第1の入力信号または、前記第2の入力信号に基づいて前記通信部により前記無線通信を行い、当該無線通信の通信結果に基づいて前記携帯電話及び入出力装置の動作の一部または全てを変更または禁止するよう制御する。
【0009】
この構成により、第1のキーボード及び第1の表示部により携帯電話機のみで入出力を行うことが可能であるとともに、マイクロプロセッサに規制信号を入力することで、マイクロプロセッサにより入出力装置の第2のキーボード及び第2の表示部の動作を可能にして、携帯電話機と入出力装置とを仮想的な一のパーソナルコンピュータとして機能させることが可能となる。更に無線通信の相手(以下センター側と称す)から、携帯電話または、入出力装置の動作を、通常の動作から変更したりまたは、動作そのものを許可したり、不許可にしたりすることにより、その動作をセンター側から制御することが可能なコンピュータシステムとすることが可能となる。
なお、ここで上記第2の表示部における「表示」とは、入出力装置自身が有する表示面に第2の表示信号を表示する場合のみならず、入出力装置とは別のスクリーンや他のディスプレイ装置の表示面へ第2の表示信号を表示する場合も含むものとする。また第1及び第2のインタフェース部は例えばネットワークカード等で構成される。
【0010】
上記コンピュータシステムにおいて、前記第1のキーボードは、第1の数のキーを有し、前記第1の表示部は、第1の表示領域面積を有し、前記第2のキーボードは、前記第1の数以上の第2の数のキーを有し、前記第2の表示部は、前記第1の表示領域面積以上の第2の表示領域面積を有するようにしてもよい。
【0011】
これにより、携帯電話機の第1のキーボードよりも操作性の高い第2のキーボードにより第2の入力信号を入力し、携帯電話機の第1の表示部よりも表示面積が大きく見やすい第2の表示部により第2の表示信号を表示して、入出力装置をPCのキーボードや表示部のように使用することができる。
【0012】
上記コンピュータシステムにおいて、前記携帯電話機は、ネットワークを介して無線通信を行う通信部を有し、前記マイクロプロセッサは、前記第2のキーボードからの前記第2の入力信号に基づいて前記通信部により前記無線通信を行い、当該無線通信の通信結果に基づいて前記第2の表示信号を前記第2の表示部へ表示させるよう制御しても構わない。
【0013】
ここで無線通信とは、例えば無線アクセスネットワークやコアネットワークにより、またはこれらを介してインターネットやLAN(Local Area Network)等のネットワークへ接続することにより、電子メールやデータを送受信したり、WebサーバからWebページやデータをダウンロードしたりすること等を指す。これにより、PCの表示部で表示することを前提に作成されたWebページや動画像を第2の表示部で表示したりする等、入出力装置を、ネットワーク接続機能を有するPCのように使用することができる。
【0014】
上記コンピュータシステムにおいて、前記マイクロプロセッサは、前記第2の入力信号または前記第2の表示信号に基づいて前記マイクロプロセッサに実行されるプログラムを、前記ネットワークを介して前記通信部により受信するよう制御してもよい。
【0015】
これにより、携帯電話機及び入出力装置に記憶されていない、PCで使用されることを前提に作成されたアプリケーション等のプログラムをダウンロードして入出力装置を介して実行することで入出力装置をPCのように使用することができる。
【0016】
上記コンピュータシステムにおいて、前記入出力装置は、外部機器と接続するための第3のインタフェース部を有し、前記マイクロプロセッサは、前記プログラムとして、前記第2のキーボードまたは前記第2の表示部を介して前記外部機器を動作させるためのデバイスドライバを、前記ネットワークを介して前記通信部により受信するよう制御しても構わない。
【0017】
ここで外部機器とは、例えば外付けのHDD(Hard Disk Drive)やCD(Compact Disc)ドライブ、DVD(Digital Versatile Disc)ドライブ等の記憶装置や、プリンタ等の出力機器である。これにより、外部機器のデバイスドライバを携帯電話機及び入出力装置に記憶していなくても、ネットワークを介して受信(ダウンロード)することで、入出力装置に接続された外部機器を、PCに接続された外部機器のように使用することができる。
【0018】
上記コンピュータシステムにおいて、前記マイクロプロセッサは、前記外部機器と前記第3のインタフェース部との接続を検知する手段を有し、前記接続が検知されたときに前記デバイスドライバを受信するよう制御してもよい。
【0019】
これにより、デバイスドライバをいわゆるプラグアンドプレイ機能により受信して外部機器を使用可能とすることができ、利便性が向上する。
【0020】
上記コンピュータシステムにおいて、前記携帯電話機は、前記受信されたプログラムを記憶するための第1の記憶部と、前記規制信号が入力された状態で、前記第1の記憶部に記憶された前記プログラムをロードして一時的に記憶するための第2の記憶部とを有していてもよい。
【0021】
ここで第1の記憶部とは例えばROM(Read Only Memory)やフラッシュメモリ等の不揮発性のメモリや、HDD等の記憶装置である。また第2の記憶部とは、例えばRAM(Random Access Memory)等の一時記憶領域である。これにより、入出力装置にプログラムを記憶していなくとも、入出力装置を使用する際にはマイクロプロセッサが第1の記憶部からプログラムを第2の記憶部へロードすることで、入出力装置を介してプログラムを実行することが可能となる。
【0022】
上記コンピュータシステムにおいて、前記入出力装置は、前記受信されたプログラムを前記第1及び第2のインタフェース部を介して記憶するための第1の記憶部を有し、前記携帯電話機は、前記規制信号が入力された状態で、前記第1の記憶部に記憶された前記プログラムを前記第1及び第2のインタフェース部を介してロードして一時的に記憶するための第2の記憶部を有していても構わない。
【0023】
ここで第1の記憶部とは例えばROMやフラッシュメモリ等の不揮発性のメモリであり、第2の記憶部とは例えばRAM等の一時記憶領域である。これにより、携帯電話機に入出力装置を介して使用するプログラムを記憶していない場合でも(すなわち、入出力装置を使用するために携帯電話機をカスタマイズしなくても)、携帯電話機と入出力装置とを接続するだけで、マイクロプロセッサが第1の記憶部から第1及び第2のインタフェースを介して第2の記憶部へプログラムをロードすることで、入出力装置を介して実行させることが可能となる。
【0024】
上記コンピュータシステムにおいて、携帯電話機の前記第1の記憶部は、前記入出力装置を動作させるためのBIOS(Basic Input/Output System)を記憶し、前記マイクロプロセッサは、前記第1のインタフェース部と前記第2のインタフェース部とが接続されたことを検知する手段を有し、前記接続が検知されたときに前記BIOSをロードするよう制御してもよい。
【0025】
これにより、入出力装置にBIOSを記憶していなくても、携帯電話機の第1の記憶部に記憶しておき、携帯電話機と入出力装置とが接続された時にマイクロプロセッサがいわゆるプラグアンドプレイによりBIOSを第2の記憶部へロードすることで入出力装置を動作可能とすることができ、利便性が向上する。
【0026】
上記コンピュータシステムにおいて、入出力装置の前記第1の記憶部は、前記入出力装置を動作させるためのBIOSを記憶し、前記マイクロプロセッサは、前記第1のインタフェース部と前記第2のインタフェース部とが接続されたことを検知する手段を有し、前記接続が検知されたときに前記BIOSを前記第1及び第2のインタフェース部を介してロードするよう制御しても構わない。
【0027】
これにより、入出力装置を使用するためにBIOSを携帯電話機に記憶していなくても、携帯電話機と入出力装置とが接続された時にマイクロプロセッサがいわゆるプラグアンドプレイによりBIOSを入出力装置側から読み込んで、入出力装置を動作可能とすることができ、利便性が向上する。
【0028】
上記コンピュータシステムにおいて、携帯電話機の前記第1の記憶部は、当該携帯電話機を識別するための第1の識別情報及び前記入出力装置を識別するための第2の識別情報を記憶し、前記入出力装置は、前記第1の識別情報及び前記第2の識別情報を記憶する第3の記憶部を有し、前記マイクロプロセッサは、前記第2の識別情報とともに前記第2の表示信号を前記第2の表示部へ送信し、前記第2のキーボードは、前記第1の識別情報とともに前記第2の入力信号を前記マイクロプロセッサへ送信するようにしてもよい。
【0029】
ここで識別情報とは、例えばIP(Internet Protocol)アドレスやMAC(Media Access Control)アドレス等である。これにより、携帯電話機及び入出力装置をそれぞれ複数台接続して、各携帯電話機及び各入出力装置に識別情報を指定して第2の入力信号及び第2の表示信号をやり取りすることが可能となる。従って、一台の携帯電話機と複数台の入出力装置とを接続した場合には、いわゆるサーバコンピューティングまたはネットワークコンピューティングによるシステムを構築して、一斉同報コミュニケーションシステムが実現できる。また複数台の携帯電話機と一台の入出力装置とを接続した場合には、多重プログラミングまたは多重プロセッシングと称される並列処理が可能となり、また一台の入出力装置から複数台の携帯電話機に対して指令を発する指令システムも実現できる。更に、複数台の携帯電話機と複数台の入出力装置とを接続した場合には、いわゆるグリッドコンピューティングが可能となり、例えば会議システム等が実現できる。
【0030】
また、前記携帯電話機は、当該携帯電話機を識別するための第1の識別情報及び前記入出力装置を識別するための第2の識別情報を記憶する第3の記憶部を有し、入出力装置の前記第1の記憶部は、前記第1の識別情報及び前記第2の識別情報を記憶し、前記マイクロプロセッサは、前記第2の識別情報とともに前記第2の表示信号を前記第2の表示部へ送信し、前記第2のキーボードは、前記第1の識別情報とともに前記第2の入力信号を前記マイクロプロセッサへ送信するようにしても構わない。これによっても、上述のように複数台の携帯電話機と複数台の入出力装置とを接続して並行処理を実現することができる。
【0031】
上記コンピュータシステムにおいて、前記携帯電話は、前記無線通信により得られるコンピュータウイルス定義ファイル、及びプログラムのコンピュータウイルス感染状態を記憶するための第1の記憶部を有し、前記マイクロプロセッサは、第1の入力信号または前記第2の入力信号に基づいて前記無線通信によりコンピュータウイルス定義ファイルを受信し、前記第1の記憶部に記憶し、前記マイクロプロセッサは、第1の入力信号または前記第2の入力信号に基づいて前記マイクロプロセッサにより実行されるプログラムの実行に先立ち、前記第1の記憶部に記憶されたコンピュータウイルス定義ファイルと当該プログラム及び関連するデータを比較し、当該プログラムのコンピュータウイルス感染を検出した際、その状態を前記第1の記憶部に記憶し、当該プログラムのコンピュータウイルス感染を除去した際、その状態を前記第1の記憶部に記憶し、コンピュータウイルスの検出または除去またはその結果を前記第1の表示部または前記第2の表示部に表示し、当該プログラムを実行しまたは実行を禁止するよう制御する。
【0032】
これによってウイルスへ感染したプログラムの実行を防止しまたは、他のプログラムまたはデータへの感染を予防することが可能となる。
【0033】
上記コンピュータシステムにおいて、前記マイクロプロセッサは、第1の入力信号または、前記第2の入力信号に基づいて前記通信部により前記無線通信を行い、当該無線通信により得られた最新のウイルス定義ファイルに基づいて、前記第1の記憶部に記憶されたウイルス定義ファイルを更新するよう制御する。これによって最新のウイルスへ感染したプログラムの実行を防止しまたは、他のプログラムまたはデータの最新のウイルスへの感染を予防することが可能となる。
【0034】
上記コンピュータシステムにおいて、前記携帯電話は、プログラムの実行または禁止状態を記憶するための第1の記憶部を有し、前記マイクロプロセッサは、第1の入力信号または、前記第2の入力信号に基づいて前記マイクロプロセッサにより実行されるプログラムの実行に先立ち、前記通信部により当該プログラムの実行または禁止状態確認のための当該プログラム名、当該プログラムの本体、当該プログラムの部分、当該プログラムに含まれるキーワード、当該プログラムの拡張子のいずれかまたは全てを含むデータの前記無線通信を行い、当該プログラムの実行または禁止状態を受信し、その結果に基づき前記第1の記憶部に当該状態を記憶し、前記第1の表示部または前記第2の表示部に表示し、当該プログラムを実行しまたは実行を禁止するよう制御する。
【0035】
私用の業務用個人情報アクセス、業務に不必要なWebページのアクセス等を禁止できる。更に、コンピュータ同士を直接接続して、お互いの持つファイルを交換する通信形式、いわゆるP2P(Peer to Peer)ソフトウェアの実行の許可または禁止をセンター側で管理することが可能となり、例えばWinnyによる情報漏洩を防止することができる。
【0036】
上記コンピュータシステムにおいて、前記携帯電話は前記無線通信により得られる企業情報、個人情報その他の機密度の高い情報(以下特定機密情報と称す)および機密度を記憶するための第1の記憶部を有し、前記マイクロプロセッサは、第1の入力信号または、前記第2の入力信号に基づいて、前記通信部により前記無線通信を行い、当該無線通信により得られた前記特定機密情報および機密度を前記第1の記憶部に記憶し、第1の入力信号または、前記第2の入力信号に、前記携帯電話または、前記入出力装置の動作終了の信号を含むとき、前記第1の記憶部に記憶された前記機密度に対応して、前記第1の記憶部に記憶された前記特定機密情報の一部または全てを消去するよう制御し、前記第1の記憶部に記憶された前記機密度の指定が無い場合は、前記第1の記憶部に記憶された前記特定機密情報の全てを消去するよう制御する。
【0037】
これによって、機密度の高い情報は、動作終了時に必ず消去し、機密度の低い情報は携帯電話に記憶し残すことができる。また誤って携帯電話を紛失しても、不使用時に携帯電話の電源が自動的にOFFするように設定しておけば、機密度の高い情報は自動的に消去されるので漏洩を防止することができる。また機密度指定を忘れた場合でも全ての特定機密情報を消去することができる。ここで動作終了信号は例えば、プログラムの動作終了、携帯電話または入出力装置の電源OFF、入出力装置とのインタフェース切り離し等である。
【0038】
上記コンピュータシステムにおいて、前記携帯電話は、個人識別番号、パスワード、接触型ICカード、非接触型ICカードの1または複数の認証部及びまたは、音声、指紋、顔、虹彩の1または複数の生体認証部と、前記認証部による本人認証情報を本人認証状態として記憶する第1の記憶部と、を有し、前記マイクロプロセッサは、前記第1の入力信号または、前記第2の入力信号に基づいて、前記認証部により前記本人認証状態を受信し前記第1の記憶部に記憶し、前記無線通信により得られる電子透かしを埋め込んだ動画信号を、前記第1の表示部または、前記第2の表示部に表示するとき、前記マイクロプロセッサは、前記認証部からの本人認証情報を受信し、前記第1の記憶部に記憶された前記本人認証状態と照合し、一致したとき本人確認成功とし、一致しないとき本人確認不成功とし、
本人確認成功および不成功により表示する動画の内容を変えるよう制御する。
【0039】
これによって、著作権の保護、課金システム構築が可能となり、例えば有料映画のネットワーク配信が可能となる。非接触型ICカードをプリペイド型の電子マネーカードにすれば、ユーザの利便性はより高まる。
【0040】
上記コンピュータシステムにおいて、前記携帯電話は、個人識別番号、パスワード、接触型ICカード、非接触型ICカードの1または複数の認証部及びまたは、音声、指紋、顔、虹彩の1または複数の生体認証部と、前記認証部による本人認証情報を本人認証状態として記憶する第1の記憶部と、第1の音声再生部と、を有し、前記入出力装置は第2の音声再生部を有し、前記マイクロプロセッサは、前記第1の入力信号または、前記第2の入力信号に基づいて、前記認証部により前記本人認証状態を受信し前記第1の記憶部に記憶し、前記無線通信により得られる電子透かしを埋め込んだ音声信号を前記第1の音声再生部または、前記第2の音声再生部で再生するとき、前記マイクロプロセッサは、前記認証部から本人認証情報を受信し、前記第1の記憶部に記憶された前記本人認証状態と照合し、一致したとき本人確認成功とし、一致しないとき本人確認不成功とし、本人確認成功および不成功により再生する音声の内容を変えるよう制御する。
【0041】
これによって、著作権の保護、課金システム構築が可能となり、例えば有料音楽のネットワーク配信が可能となる。非接触型ICカードをプリペイド型の電子マネーカードにすれば、ユーザの利便性はより高まる。
【0042】
上記コンピュータシステムにおいて、前記入出力装置は外部機器と接続するための第3のインタフェース部を有し、前記携帯電話は前記第3のインタフェース部に接続された前記外部機器の動作許可または不許可の第1の状態と、前記第1の入力信号または、前記第2の入力信号により、前記マイクロプロセッサにより前記第1の状態の変更が可能か否かを示す第2の状態とを記憶する第1の記憶部を有し、前記マイクロプロセッサは、前記第1の入力信号または、前記第2の入力信号に基づいて、前記通信部により前記第1の状態および、前記第2の状態を受信するための前記無線通信を行い、当該無線通信の通信結果に基づいて前記第1の状態および、前記第2の状態を前記第1の記憶部に記憶し、前記マイクロプロセッサは、前記第1の入力信号または、前記第2の入力信号に基づいて前記マイクロプロセッサにより実行される、前記外部機器を動作させるプログラムの実行に先立ち、前記第1の記憶部に記憶されている、前記第1の状態および、前記第2の状態を判別し、前記外部機器を動作する前記プログラムを実行し、または実行を禁止するよう制御する。
【0043】
これによって、入出力装置を経由したDVD、ハードディスク等の外部機器への特定機密情報等のダウンロードを許可または禁止し、または権限を与えられたユーザにだけ許可するように、センター側で管理することが可能となる。また、外部記憶装置を持たないシンクライアント(thin client)システムを構築することが可能となる。
【0044】
上記コンピュータシステムにおいて、前記携帯電話は、個人識別番号、パスワード、接触型ICカード、非接触型ICカードの1または複数の認証部及びまたは、音声、指紋、顔、虹彩の1または複数の生体認証部と、前記認証部による本人認証情報を本人認証状態として記憶する第1の記憶部と、を有し、前記マイクロプロセッサは、前記第1の入力信号または、前記第2の入力信号に基づいて、前記認証部により前記本人認証状態を受信し前記第1の記憶部に記憶し、前記マイクロプロセッサは、前記第1の入力信号または、前記第2の入力信号に基づいて前記マイクロプロセッサにより実行される、前記外部機器を動作させるプログラムの実行に先立ち、前記第2の状態を確認し、前記第2の状態が前記第1の状態を変更可能であるとき、前記認証部から本人認証情報を受信し、前記第1の記憶部に記憶された前記本人認証状態と照合し、一致したとき本人確認成功とし、一致しないとき本人確認不成功とし、本人確認成功により、前記第1の状態の変更を行い、前記プログラムの実行を許可または再開するように制御する。
【0045】
これによって、権限を与えられたユーザは、入出力装置を経由したDVD、ハードディスク等の外部機器への機密データのダウンロード許可または禁止を、ユーザ側で管理することが可能となる。ただし、センター側から、状態変更可能の信号を受信している場合に限る。
【0046】
上記コンピュータシステムにおいて、前記携帯電話は、前記携帯電話または、前記入出力装置の一部または全ての機能の動作許可または不許可のローカルロック状態を記憶する第1の記憶部を有し、前記マイクロプロセッサは、前記第1の入力信号または、前記第2の入力信号による、前記携帯電話または、前記入出力装置の一部または全ての機能の動作許可または不許可のローカルロック状態設定指令を解読し、前記第1の記憶部に記憶し及びまたは、前記無線通信を行い、当該ローカルロック状態設を送信し、前記第1の入力信号または、前記第2の入力信号に基づいて、前記マイクロプロセッサにより実行されるプログラムの実行に先立ち、前記マイクロプロセッサは前記第1の記憶部に記憶された前記ローカルロック状態を判別しその結果に基づいて及びまたは、前記ローカルロック状態を受信するための前記無線通信を行い、当該無線通信の通信結果に基づいて、前記携帯電話または、前記入出力装置の一部または全ての動作を許可または不許可にするよう制御する。
【0047】
これによって、上記コンピュータシステムをユーザが使用中に離席する場合に表示部をロックしたり、他人に貸与するとき重要なファイルへのアクセスを禁止したり、誤って紛失しても携帯電話を動作不能にしたりすることが可能となる。
【0048】
上記コンピュータシステムにおいて、前記携帯電話は、前記携帯電話または、前記入出力装置の一部または全ての機能の動作許可または不許可の遠隔ロック状態を記憶する第1の記憶部を有し、前記マイクロプロセッサは、前記第1の入力信号または、前記第2の入力信号に基づいて、前記通信部により前記遠隔ロック状態を受信するための前記無線通信を行い、当該無線通信の通信結果に基づいて、前記遠隔ロック状態を前記第1の記憶部に記憶し、前記マイクロプロセッサは、前記第1の入力信号または、前記第2の入力信号に基づいて、前記マイクロプロセッサにより実行されるプログラムの実行に先立ち、前記第1の記憶部に記憶された遠隔ロック状態を判別し、遠隔ロック状態にあるとき、前記携帯電話の動作の一部または全て及び、前記入出力装置の動作の一部または全てを禁止するよう制御する。
【0049】
これによって、誤って携帯電話または入出力装置を紛失したり、盗難に遭遇しても、他人がこれらを使用して上記コンピュータシステムを構成して使用することを防ぐことが可能となる。更に携帯電話または入出力装置の記憶部の記憶内容をセンター側から消去することが可能となる。
【0050】
上記コンピュータシステムにおいて、前記携帯電話は、個人識別番号、パスワード、接触型ICカード、非接触型ICカードの1または複数の認証部及びまたは、音声、指紋、顔、虹彩の1または複数の生体認証部と、前記認証部による本人認証情報を本人認証状態として記憶する第1の記憶部を有し、前記マイクロプロセッサは、前記第1の入力信号または、前記第2の入力信号に基づいて、前記認証部により前記本人認証状態を受信し前記第1の記憶部に記憶し、前記マイクロプロセッサは、前記携帯電話及び前記入出力装置の遠隔ロック状後に再び前記第1の入力信号または、前記第2の入力信号に基づいて、前記認証部から本人認証情報を受信し、前記第1の記憶部に記憶された前記本人認証状態と照合し、一致したとき本人確認成功とし、一致しないとき本人確認不成功とし、本人確認成功により前記携帯電話及び前記入出力装置の遠隔ロックを解除するよう制御する。
【0051】
これによって、誤って携帯電話または入出力装置を紛失したり、盗難に遭遇した場合でも、他人がこれらを使用して上記コンピュータシステムを構成して使用することを防ぐことが可能となる。
【0052】
本発明の別の観点に係るコンピュータシステムは、携帯電話機と入出力装置とからなるコンピュータシステムであって、前記携帯電話機は、マイクロプロセッサと、ユーザの操作による第1の入力信号を入力する第1のキーボードと、前記入力された第1の入力信号に基づいて前記マイクロプロセッサにより生成された第1の表示信号を表示する第1の表示部と、前記マイクロプロセッサと前記入出力装置とを接続する第1のインタフェース部と、前記第1のキーボードによる前記第1の入力信号の入力及び前記第1の表示部による前記第1の表示信号の表示を規制する規制信号を前記マイクロプロセッサへ入力する規制信号入力部と、前記マイクロプロセッサにより、前記携帯電話の動作状態及び前記入出力装置の動作状態を監視し、その状態を記憶する第1の記憶部と、を有し、前記入出力装置は、前記マイクロプロセッサへ前記規制信号が入力された状態で、前記ユーザの操作による第2の入力信号を入力する第2のキーボードと、前記第2の入力信号に基づいて前記マイクロプロセッサで生成された第2の表示信号を表示するための第2の表示部と、前記第2の入力信号を前記第2のキーボードが前記マイクロプロセッサへ送信し、前記第2の表示信号を前記第2の表示部が前記マイクロプロセッサから受信するために前記第1のインタフェース部と接続する第2のインタフェース部と、を有し、前記マイクロプロセッサは、前記第1の入力信号または、前記第2の入力信号に基づいて、前記携帯電話の動作状態及び前記入出力装置の動作状態を監視し、その状態を前記第1の記憶部に記憶し、前記マイクロプロセッサは、前記第1の入力信号または、前記第2の入力信号に基づいて、前記マイクロプロセッサにより実行されるプログラムの実行に先立ち、前記第1の記憶部に記憶された監視状態を判別し、前記携帯電話の動作の一部または全て及び、前記入出力装置の動作の一部または全てを、禁止状態が解除するまで、禁止するよう制御する。
【0053】
これによって、前記第1の表示部の開閉または、前記第2の表示部の開閉の監視、前記携帯電話の電源遮断または再投入と、前記入出力装置の電源遮断または再投入の監視、前記第1のインタフェースおよび前記第2のインタフェースを接続するケーブルの、取り外しまたは切断及び再接続の監視を行い、前記携帯電話の動作の一部または全て及び、前記入出力装置の動作の一部または全てを、禁止状態が解除するまで、禁止するよう制御することが可能となる。
【0054】
上記コンピュータシステムにおいて、前記携帯電話は、個人識別番号、パスワード、接触型ICカード、非接触型ICカードの1または複数の認証部及びまたは、音声、指紋、顔、虹彩の1または複数の生体認証部と、前記認証部による本人認証情報を本人認証状態として記憶する第1の記憶部を有し、前記マイクロプロセッサは、前記第1の入力信号または、前記第2の入力信号に基づいて、前記認証部により前記本人認証状態を受信し前記第1の記憶部に記憶し、前記マイクロプロセッサは、前記携帯電話及び前記入出力装置の一部または全ての動作のロックまたは禁止後に再び前記第1の入力信号または、前記第2の入力信号に基づいて、前記認証部から本人認証情報を受信し、前記第1の記憶部に記憶された前記本人認証状態と照合し、一致したとき本人確認成功とし、一致しないとき本人確認不成功とし、本人確認成功により前記携帯電話及び前記入出力装置の一部または全ての動作のロックまたは禁止を解除するよう制御する。
【0055】
これによって、誤って携帯電話または入出力装置を紛失したり、盗難に遭遇した場合でも、他人がこれらを使用して上記コンピュータシステムを構成して使用することを防ぐことが可能となる。
【0056】
上記本発明の主たる観点に係るコンピュータシステムおよび本発明の別の観点に係るコンピュータシステムにおいて、前記入出力装置は、前記第2のキーボードを収容する第1の筐体と、前記第2の表示部を収容する第2の筐体と、前記第1の筐体と前記第2の筐体とを回動可能に連結するヒンジ部とを有していてもよい。
【0057】
これにより、入出力装置を、一般的なノート型PCと外観上同様の構成とすることで、携帯電話機のマイクロプロセッサを利用して、入出力装置をあたかもノート型PCのように使用することができる。
【0058】
上記コンピュータシステムにおいて、前記入出力装置は、前記第2の表示部により前記第2の表示信号を外部スクリーンに投影表示することが可能なプロジェクタであっても構わない。これにより、例えば外部スクリーンに表示された内容を第2のキーボードにより編集することも可能となり、例えば会議中に外部スクリーンに映し出されたプレゼンテーション内容を適宜修正する等して、プレゼンテーションをスムーズに進めることができる。
【0059】
本発明の別の観点に係る携帯電話機は、第1の入力信号を入力する第1のキーボード及び第1の表示信号を表示するための第1の表示部を有する入出力装置と接続可能な携帯電話機であって、前記ユーザの操作による第2の入力信号を入力する第2のキーボードと、前記入力された第2の入力信号に基づいて第2の表示信号を表示する第2の表示部と、前記第2のキーボードによる前記第2の入力信号の入力及び前記第2の表示部による前記第2の表示信号の表示を規制する規制信号を入力する規制信号入力部と、ネットワークを介して無線通信を行う通信部と、前記入出力装置と接続するインタフェース部と、前記規制信号が入力されていない状態で、前記第2の入力信号に基づいて前記第2の表示信号を生成して前記第2の表示部に表示させ、前記規制信号が入力された状態で、前記第1のキーボードから前記インタフェース部を介して前記第1の入力信号を受信し、当該第1の入力信号に基づいて前記第1の表示信号を生成し、当該第1の表示信号を前記インタフェース部を介して前記第1の表示部へ表示させ、前記第1の入力信号または、前記第2の入力信号に基づいて前記通信部により前記無線通信を行い、当該無線通信の通信結果に基づいて前記携帯電話及び前記入出力装置の動作の一部または全てを変更または禁止するよう制御するマイクロプロセッサとを具備する。
【0060】
本発明の更に別の観点に係る入出力装置は、マイクロプロセッサと第1のキーボードと第1の表示部とを有する携帯電話機と接続可能な入出力装置であって、前記携帯電話機において前記第1のキーボード及び第1の表示部の動作が規制された状態で、ユーザの操作による入力信号を入力する第2のキーボードと、前記第2の入力信号に基づいて前記マイクロプロセッサで生成された第2の表示信号を表示するための第2の表示部と、前記入力信号を前記第2のキーボードから前記マイクロプロセッサへ送信し、前記表示信号を前記第2の表示部が前記マイクロプロセッサから受信するために前記携帯電話機と接続するインタフェース部と、を具備する。
【0061】
上記入出力装置において、前記第2のキーボードは、前記第1のキーボードが有するキー数以上のキー数を有し、前記第2の表示部は、前記第1の表示部が有する表示領域面積以上の表示領域面積を有していてもよい。
【0062】
また上記入出力装置は、前記第2のキーボードを収容する第1の筐体と、前記第2の表示部を収容する第2の筐体と、前記第1の筐体と前記第2の筐体とを回動可能に連結するヒンジ部とを更に具備していてもよい。
【0063】
また上記入出力装置において、前記第2の表示部は前記第2の表示信号を外部スクリーンに投影表示可能であっても構わない。
【0064】
本発明の更に別の観点に係る入出力方法は、マイクロプロセッサと第1のキーボードと第1の表示部とを有する携帯電話機と、第2のキーボードと第2の表示部とを有する入出力装置とにより入出力を行う方法であって、前記マイクロプロセッサと前記入出力装置とを接続し、前記第1のキーボードによる入力及び前記第2の表示部による表示を規制し、前記第2のキーボードからの入力信号を前記マイクロプロセッサへ送信し、前記入力信号に基づいて前記マイクロプロセッサにより表示信号を生成し、前記生成された表示信号を前記第2の表示部に表示させるものである。
【0065】
本発明の更に別の観点に係るプログラムは、第1のキーボード及び第1の表示部を有する携帯電話機であって、第2のキーボード及び第2の表示部を有する入出力装置と接続可能な携帯電話機に、第1の入力信号を前記第1のキーボードにより入力するステップと、前記入力された第1の入力信号に基づいて第1の表示信号を生成するステップと、前記生成された第1の表示信号を第1の表示部により表示するステップと、前記第1のキーボードによる前記第1の入力信号の入力及び前記第1の表示部による前記第1の表示信号の表示を規制する規制信号を入力するステップと、前記入出力装置と接続するステップと、前記規制信号が入力された状態で、前記第2のキーボードから第2の入力信号を受信し、当該第2の入力信号に基づいて第2の表示信号を生成し、当該第2の表示信号を前記第2の表示部へ表示するよう制御するステップとを実行させるためのものである。
【発明の効果】
【0066】
以上のように、本発明によれば、携帯電話に搭載されている高機能マイクロプロセッサと、入出力装置とを組み合わせて仮想的にパーソナルコンピュータの機能を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0067】
以下、本発明に係る実施の形態を図面に基づき説明する。
【0068】
(第1の実施形態)
まず、本発明の第1の実施形態を説明する。なお、図面中、同一の符号は同一の機能を表す。図1は、本実施形態に係るコンピュータシステムの構成を概略的に示した図である。
【0069】
同図(a)は、携帯電話と入出力装置とを有線で接続する例を示した図である。同図に示すように、携帯電話1は、キーボード11、LCD(Liquid Crystal Display)12、切替スイッチ13、外部装置インタフェース14を有する。入出力装置2は、キーボード21、LCD22、入出力インタフェース23の他、内部に回路や電源を有する。当該入出力装置2は、LCD22が収容さえた第1の筐体2aと、キーボード21が収容された第2の筐体2bとが、ヒンジ部24を介して回動可能に連結されたものであり、外観上は一般的なノート型PCと同様の形状を有している。
【0070】
また携帯電話1は、後述するように、内部にマイクロプロセッサと、音声(音楽)データ、テキストデータ、静止画データ、動画データ等のデータの通信機能を有する。携帯電話1と入出力装置2とは、インタフェースケーブル15により外部装置インタフェース14と入出力インタフェース23を介して接続され、仮想的なPCとして機能する。
【0071】
同図(b)は、携帯電話1と入出力装置2とを無線で接続する例を示した図である。同図において外部装置インタフェース14及び入出力インタフェース23はそれぞれ無線通信を行うためのインタフェースである。携帯電話1と入出力装置2とは、当該外部装置インタフェース14と入出力インタフェース23とを介して無線で接続され、仮想的なPCとして機能する。無線接続時には、Bluetooth規格、無線Universal Serial Bus(USBと略す)規格またはIEEE802.1規格等を採用できる。
【0072】
また、携帯電話1には、携帯電話1のキーボード11及びLCD12の動作と、入出力装置2のキーボード21及びLCD22の動作とを切り替えるための切替スイッチ13が設けられている。切替スイッチ13により携帯電話のキーボード11とLCD12とを動作可能にした場合は、一般的な携帯電話と同様、キーボード11及びLCD12により携帯電話の動作を行う。切替スイッチ13により携帯電話のキーボード11とLCDとを動作不能にし、入出力装置2の動作を可能にした場合は、入出力装置の動作が可能になり、キーボード21からの入力信号を入出力インタフェース23と、外部装置インタフェース14とを介してケーブル15または無線により、内部のマイクロプロセッサに伝達し、通信機能に係る処理や、入力信号に対応して予め定められた処理を実行させ、処理結果を前記外部装置インタフェース14と入出力インタフェース23とを介して、ケーブル15または無線によりLCD22に表示する。このようにして、携帯電話1のマイクロプロセッサと入出力装置2により、仮想的なコンピュータシステムを実現する。本例では、切替スイッチ13により、携帯電話1のキーボード11及びLCD12の動作と、入出力装置2のキーボード21及びLCD22の動作とを切り替えているが、マイクロプロセッサ301の切替プログラムの実行により、ソフトウェア切替方式とすることも可能である。
【0073】
図2は、入出力装置2に周辺機器を接続し動作させることができるように複数個の周辺機器インタフェース25を設けた例を示した図である。このように構成すれば、携帯電話1のマイクロプロセッサにより周辺機器インタフェース25に接続された各種の周辺機器を動作させることができる。本例では、例えばHDDやCDドライブ、DVDドライブ等を内蔵した補助記憶装置26とプリンタ27を動作させる例である。携帯電話1及び入出力装置2では、補助記憶装置26及びプリンタ27を入出力装置に接続する際、プラグアンドプレイ機能により補助記憶装置26及びプリンタ27を動作させるのに必要な設定が自動的に行われる。
【0074】
図3は、本実施形態における携帯電話1の構成を示したブロック図である。
同図に示すように、携帯電話1は、割込み制御部302、タイマ303、DMAC(Direct Memory Access Controller)304、CPU(Central Processing Unit)305よりなるマイクロプロセッサ301、アンテナ306、RF(Radio Frequency)信号処理部(以下、RF部と称する。)307、ベースバンドモデム308、切替制御部309、DSP(Digital Signal Processor)310、RAM311、ROM312、オーディオ制御部313、スピーカ314、マイク315、MPEG-4(Moving Picture Experts Group phase 4)制御部316、カメラ317、上記キーボード11及びLCD12、DMAバス320、プログラムIO(Input/Output)バス321、外部装置インタフェース14、電源323とで構成され、各部はインタフェースを介して接続されている。RAM311はマイクロプロセッサ301の処理中に一時記憶装置として使用される他、通信相手先(例えば各種サービスを提供するセンター側のWebサーバ)からダウンロードするか、または、例えばCDドライブ等の外部記憶装置から読み出したアプリケーションプログラムが記憶される。ROM312は、携帯電話1の動作に必要なBIOSと、入出力装置2に接続される周辺機器のデバイスドライバ、必要な初期設定値(デフォルト値)を供給する。電源323は携帯電話1の全ての機能に供給され動作させる。
【0075】
携帯電話1の着信動作は、アンテナ306に呼出電波が到来すると、高周波アナログ信号を処理するRF部307により受信され、アナログーデジタル変換が行なわれ、ベースバンドモデム308により復調が行なわれ、マイクロプロセッサ301に伝達されることにより行われる。マイクロプロセッサ301に受信信号が伝達されると、CPU305により一連の受信動作が行われる。また割込み制御部302により着信割込み制御が行われ、タイマ303で通信時間の監視が行われる。
【0076】
着信が音声通話の場合には、マイクロプロセッサ301が、プログラムIOバス321を介して、オーディオ制御部313及びスピーカ314により再生するよう制御する。また、音声信号が音楽などの場合で圧縮されている場合には、DMAC304及びDSP310により伸張する。着信が映像(動画像)の場合には、マイクロプロセッサ301が、プログラムIOバス321を介してMPEG-4制御部316、LCD12により映像を表示するように制御する。映像信号が圧縮されている場合には、DMAC304とDSP310とMPEG-4制御部316により伸張して表示する。着信がデータの場合には、DMAC304が動作してDMAバス320を介してRAM311に記憶し、プログラムIOバス321を介してMPEG-4制御部316、LCD12によりデータを表示するように制御する。
【0077】
携帯電話1の発信動作は、マイクロプロセッサ301に発信信号が伝達されることにより行われる。マイクロプロセッサ301に発信信号が伝達されると、CPU305により一連の発信動作が行われる。発信信号はベースバンドモデム308により変調され、RF部307によりデジタルーアナログ変換され、アンテナ306から発射される。マイクロプロセッサ301では、CPU305の制御の下、割込み制御部302により発信割込み制御が行われ、タイマ303で通信時間の監視が行われる。
【0078】
発信が音声通話の場合には、マイク315、オーディオ制御部313、プログラムIOバス321を介して、マイクロプロセッサ301に音声信号が送られ、上記発信動作が行われる。発信がカメラ317からの画像の場合には、MPEG-4制御部316、プログラムIOバス321を介してマイクロプロセッサ301に信号が送られ、上記発信動作が行われる。発信がキーボード11から入力されたデータの場合には、プログラムIOバス321を介して、マイクロプロセッサ301に当該データが送られ、前記発信動作が行われる。発信が例えばRAM311に記憶されたメールの場合には、DMAバス320を介してマイクロプロセッサ301にデータが送られ、前記発信動作が行われる。
【0079】
切替制御部309は、携帯電話1のキーボード11とLCD12の一部または全てと、入出力装置2の動作の選択を行う。外部装置インタフェース14は、携帯電話1と、入出力装置2の接続を行う。
【0080】
図4は本発明の一実施形態に係る切替制御部309の構成を示した図である。
同図に示すように、AND回路401には、携帯電話キーボード割込信号と、上記切替スイッチ13の信号が接続されている。AND回路402には、携帯電話LCD割込信号と、切替スイッチ13の信号が接続されている。論理演算が行われた後、これらの出力信号は、許可された携帯電話キーボード割込信号、および許可された携帯電話LCD割込信号として、割込み制御部302に送られる。
【0081】
AND回路403には、入出力装置割込信号と、切替スイッチ13の信号が接続されている。論理演算が行われた後、この出力信号は、許可された入出力装置割込信号として、割込み制御部302に送られる。切替スイッチ13の動作により、AND回路401と402または、AND回路403のどちらかを選択的に動作させる。携帯電話1のキーボード11及びLCD12は、割込み信号を許可されることで動作可能となる。同様に、入出力装置2は、割込み信号を許可されることで動作可能となる。逆に、割込み信号を送れない携帯電話1のキーボード11及びLCD12は動作できず、同様に、割込み信号を送れない入出力装置2も動作することができない。このように、切替スイッチ13を操作することで、携帯電話1のキーボード11及びLCD12と、入出力装置2を選択的に動作させることができる。
【0082】
図5は、本実施形態における入出力装置2の構成を示したブロック図である。
【0083】
同図に示すように入出力装置2は、上記入出力インタフェース23、PnP制御部702、ROM703、グラフィック制御部704、上記キーボード21及びLCD22、プログラムIOバス707及び電源708により構成され、各部はインタフェースを介して接続される。電源708は入出力装置2の全ての機能に供給され動作させる。
【0084】
上述したように、携帯電話1の外部装置インタフェース14と、入出力装置2の外部装置インタフェース14とは有線または無線で接続され、マイクロプロセッサ301は、携帯電話1のプログラムIOバス321と入出力装置2のプログラムIOバス707とを介して入出力装置2を動作させ、データの転送を行う。
【0085】
PnP制御部702は、入出力装置2の電源投入時にマイクロプロセッサ301と信号の授受を行い、入出力装置2の機器アドレス、割込みアドレスと優先順位、リソースの割り当て、デバイスドライバの割り当て等の必要な設定を自動的に行い、マイクロプロセッサ301が入出力装置2を動作できるようにする。更に、入出力装置2の電源が投入されている時、補助記憶装置26やプリンタ27等の周辺機器が周辺機器インタフェース25に接続された場合も、入出力装置2はマイクロプロセッサ301と信号の授受を行い、必要な設定を自動的に行いマイクロプロセッサ301が入出力装置2および周辺機器を動作できるようにする。
【0086】
ROM703には、入出力装置2を動作するのに必要なBIOSと、入出力装置2及び周辺機器を動作させるのに必要なデバイスドライバが記憶されており、入出力装置2の起動時にマイクロプロセッサ301がRAM311にロードして使用する。なお、周辺機器によってはROM703にデバイスドライバが無い場合もある。その際は、マイクロプロセッサ301は携帯電話1のROM312を探し、無ければ携帯電話1の通信相手先(センター側)からダウンロードするようにする。
【0087】
グラフィック制御部704は、ビデオメモリを持ち、携帯電話1から送られて来る表示データから、RGB信号を発生してLCD22に送り表示させる。キーボード21は、携帯電話1のマイクロプロセッサ301に対して入力信号を送り、通信機能に係る処理または、前記入力信号に対応して予め定められたプログラムを起動し処理を実行させる。マイクロプロセッサ301から出力される処理結果は、LCD22に表示させる。
【0088】
次に、本実施形態における携帯電話1及び入出力装置2の動作を説明する。図6は、本実施形態における携帯電話1及び入出力装置2の基本的な動作の流れを示す図である。
【0089】
同図に示すように、本実施形態においては、携帯電話1の通信機能の優先順位が高く設定される。携帯電話1に着信があると通信処理が行われ(ステップ1201)、切替スイッチ13の状態が調べられる。切替スイッチ13で携帯電話1が選択されていると表示は携帯電話1のLCD12になされ(ステップ1202)、切替スイッチ13で入出力装置2が選択されていると表示は入出力装置2のLCD22へなされ(ステップ1203)、周辺機器動作要求があれば当該周辺機器を動作させる(ステップ1204)。
【0090】
続いて、ユーザ操作による入力があるか調べられ(ステップ1205)、あれば切替スイッチ13の状態が調べられる。切替スイッチ13で携帯電話1が選択されていて、携帯電話1からキー入力があれば、携帯電話1のキーボード11におけるキー入力処理を行う(ステップ1206)。切替スイッチ13で入出力装置2が選択されていて、入出力装置2からキー入力があれば、入出力装置2のキーボード21におけるキー入力処理を行い(ステップ1207)、周辺機器動作要求があれば周辺機器を動作させる(ステップ1208)。
【0091】
なお、以上は基本的な流れであり、割込み処理により、この流れに依らずに緊急処理を行うことも可能である。これらの流れはマイクロプロセッサ301により制御される。
【0092】
以下、携帯電話1及び入出力装置2の動作についてより詳細に説明する。図7は、本実施形態における携帯電話1及び入出力装置2の動作主ルーチンを示すフロー図である。
【0093】
同図に示すように、携帯電話1の電源が投入されると(ステップ1301のYes)、マイクロプロセッサ301により、入出力装置2の電源が調べられる。投入されている場合には(ステップ1302のYes)、マイクロプロセッサ301により、入出力装置2と、入出力装置2に接続されている周辺機器とのPnP処理が行われる(ステップ1303)。
【0094】
続いて、マイクロプロセッサ301により携帯電話1への着信の有無が調べられ、着信があれば(ステップ1304のYes)、マイクロプロセッサ301により携帯通信用処理が行われ(ステップ1305)、後述する表示処理サブルーチンが実行され(ステップ1306)、更に後述する周辺機器動作サブルーチンが実行される(ステップ1307)。一連の処理が終了すると(ステップ1308のYes)、マイクロプロセッサ301により、入出力装置2の電源ON時のキー入力処理主ルーチン(後述)が実行される(ステップ1309)。また、携帯電話1の着信が無い場合にも(ステップ1304のNo)、マイクロプロセッサ301により、入出力装置2の電源ON時のキー入力処理主ルーチンが実行される(ステップ1309)。
【0095】
一方、入出力装置2の電源が投入されていない時には(ステップ1302のNo)、マイクロプロセッサ301により携帯電話1への着信の有無が調べられ、着信があれば(ステプ1310のYes)、マイクロプロセッサ301により携帯通信用処理が行われ(ステップ1311)、表示処理サブルーチンが実行され(ステップ1312)、更に周辺機器動作サブルーチンが実行される(ステップ1313)。一連の処理が終了すると(ステップ1314のYes)、マイクロプロセッサ301により入出力装置2の電源OFF時のキー入力処理主ルーチン(後述)が実行される(ステップ1315)。また携帯電話の着信が無い場合にも(ステップ1310のNo)入出力装置2の電源OFF時のキー入力処理主ルーチンが実行される(ステップ1315)。
【0096】
図8は、本実施形態における入出力装置2の電源ON時のキー入力処理主ルーチンを示すフロー図である。
【0097】
同図に示すように、キー入力があると(ステップ1401のYes)、マイクロプロセッサ301により携帯電話1のキー入力であるかが調べられ、携帯電話1のキー入力の場合には(ステップ1402のYes)、マイクロプロセッサ301により切替スイッチ13が携帯電話動作可能に設定されているかが調べられる。携帯電話が動作可能の場合は(ステップ1403のYes)、マイクロプロセッサ301により、キーボード11を介した携帯電話1のキー入力処理が行われ(ステップ1404)、引き続き周辺機器動作サブルーチンが実行される(ステップ1405)。
【0098】
切替スイッチ13が携帯電話動作不能に設定してあると(ステップ1403のN)、(設定が間違っていると判断して)マイクロプロセッサ301は、入出力装置2のLCD22へ「携帯電話キーは無効の設定です」等のエラー表示を行い(ステップ1408)、キー入力処理を中断し(ステップ1409)、図7(1)以降の携帯電話1の動作主ルーチンに移る。一連の処理が終了すると(ステップ1406のYes)、マイクロプロセッサ301は携帯電話の電源がOFFされていないかを調べ、ONのままの時には(ステップ1407のYes)図7(2)以降の携帯電話1の動作主ルーチンに移る。OFFされた場合には(S1406のN)終了する。
【0099】
携帯電話1のキー入力でない場合は(ステップ1402のNo)、入出力装置2からのキー入力であるため、切替スイッチ13が携帯電話動作不能(すなわち入出力装置2動作可能)に設定されているかが、マイクロプロセッサ301により調べられる。入出力装置2が動作可能の場合には(ステップ1411のNo)、入出力装置2のキーボード21を介したキー入力処理が行われ(ステップ1412)、引き続き周辺機器動作サブルーチンが実行される。切替スイッチ13が携帯電話動作可能に設定してあると(ステップ1411のYes)、マイクロプロセッサ301は、(設定が間違っていると判断して)携帯電話1のLCD12へ「入出力装置は無効の設定です」等のエラー表示を行い(ステップ1413)、キー入力処理を中断し(ステップ1414)、図7(1)以降の携帯電話1の動作主ルーチンに移る。
【0100】
図9は、本実施形態における入出力装置2の電源OFF時のキー入力処理主ルーチンを示すフロー図である。
【0101】
同図に示すように、キー入力があると(ステップ1501のYes)、マイクロプロセッサ301により、切替スイッチ13が携帯電話1を動作可能に設定されているかが調べられる。携帯電話1が動作可能の場合は(ステップ1502のYes)、マイクロプロセッサ301の制御の下、携帯電話1のキーボード11を介したキー入力処理が行われる(ステップ1503)。一連の処理が終了すると(ステップ1506のYes)、マイクロプロセッサ301は、携帯電話の電源がOFFされていないか調べ、ONのままの時(ステップ1507のYes)には、図7(1)以降の携帯電話1の動作主ルーチンに移る。OFFされた場合(ステップ1507のNo)には終了する。
【0102】
切替スイッチ13が携帯電話動作不能に設定されている場合には(ステップ1502のNo)、マイクロプロセッサ301は、(設定が間違っていると判断して)携帯電話1のスピーカ314を介して「携帯電話キーは無効の設定です」等の音声メッセージを出力し(ステップ1504)、キー入力処理を中断し(ステップ1505)、図7(1)以降の携帯電話1の動作主ルーチンに移る。
【0103】
図10は、本実施形態における表示処理のサブルーチンを示すフロー図である。
同図に示すように、表示処理がある場合には(ステップ1601のYes)、マイクロプロセッサ301により切替スイッチ13が携帯電話動作可能に設定されているかが調べられる。携帯電話が動作可能の場合は(ステップ1602のYes)、マイクロプロセッサ301により携帯電話1のLCD12への表示処理が行われ(ステップ1603)、サブルーチンをコールした主ルーチンへ戻る。
【0104】
切替スイッチ13が携帯電話動作不能に設定されている場合(ステップ1602のNo)には、マイクロプロセッサ301により入出力装置2の電源がONか調べられ、ONの時には(ステップ1604のYes)、マイクロプロセッサ301により入出力装置2のLCD22への表示処理が行われ(ステップ1605)、サブルーチンをコールした主ルーチンへ戻る。入出力装置2の電源がOFFの時(充電切れや誤操作等の何らかの原因で電源がOFFにされた場合)は、マイクロプロセッサ301は、例えば「入出力装置への表示要求がありますが、入出力装置電源OFFです」等の音声メッセージを携帯電話1のスピーカ314を介して出力し(ステップ1606)、表示処理を中断し(ステップ1607)、図7(1)以降の携帯電話1の動作主ルーチンに移る。
【0105】
図17は、本実施形態における周辺機器動作のサブルーチンを示すフロー図である。
同図に示すように、周辺機器動作要求がある場合には(ステップ1701のYes)、マイクロプロセッサ301により入出力装置2の電源がONか調べられ、ONの時には(ステップ1702のYes)、当該周辺機器の電源がONであるかが調べられ、ONの時には(ステップ1703のYes)、切替スイッチ13が携帯電話動作可能に設定されているかが調べられる。携帯電話が動作不能の場合は(ステップ1704のNo)(入出力装置2の動作が可能であるので)マイクロプロセッサ301により当該周辺機器のドライバのロードを含む周辺機器の動作処理が行われ(ステップ1705)、サブルーチンをコールした主ルーチンへ戻る。
【0106】
入出力装置2の電源がOFFの時は(ステップ1702のNo)、マイクロプロセッサ301は、携帯電話1のLCD12へ、例えば「周辺機器動作要求がありますが、入出力装置電源OFFです」等のエラー表示を行い(ステップ1710)、周辺機器の動作処理携を中断し(ステップ1711)、携帯電話1の動作主ルーチンに移る。
【0107】
当該周辺機器の電源がOFFの場合には(ステップ1703のNo)、マイクロプロセッサ301により切替スイッチ13が携帯電話動作可能に設定されているかが調べられる。携帯電話が動作可能の場合は(ステップ1707のYes)、マイクロプロセッサ301は、例えば「入出力装置は無効の設定です」、「周辺機器電源OFFです」等の携帯電話1のLCD12へのエラー表示を行い(ステップ1708)、周辺機器の動作処理携を中断し(ステップ1711)、携帯電話1の動作主ルーチンに移る。
【0108】
携帯電話が動作不能の場合は(ステップ1707のNo)、マイクロプロセッサ301は入出力装置2のLCD22へ例えば「周辺機器電源OFFです」等の表示を行い(ステップ1709)、周辺機器の動作処理を中断し(ステップ1711)、携帯電話1の動作主ルーチンに移る。
【0109】
携帯電話が動作可能の場合は(ステップ1704のYes)、マイクロプロセッサ301は、例えば「入出力装置は無効の設定です」等の携帯電話1のLCD12へのエラー表示を行い(ステップ1706)、周辺機器の動作処理携を中断し(ステップ1711)、携帯電話1の動作主ルーチンに移る。
【0110】
以上で、本実施形態における携帯電話1及び入出力装置2の動作の説明を終了する。
【0111】
以上説明した構成及び動作により、本実施形態におけるコンピュータシステムは以下の効果を有する。
【0112】
第1の効果は、これまでPCと携帯電話のそれぞれの分野で築かれた多様な規格、機能、インタフェース、プログラム、データ、データ表現、周辺機器、操作方法などの技術資産または知的資産の優れたものを、選択的に継承して活用し新たな価値を創造できることである。例えば携帯電話の通信機能により、いままで携帯電話では不可能に近かった大規模アプリケーションプログラムを、入出力装置にダウンロードして実行できるようになる。また、PC向けに開発されたインターネットブラウザ、ゲームやビジネスソフトを携帯電話で使用するには、携帯電話の表示装置に合わせてプログラムやデータの再設計が必要であったが、本発明によれば、入出力装置の表示装置にPCと同じ規格の画面(当該技術分野ではVGA、SGA、XGAなどと称される)を採用することにより、移植作業を大幅に軽減できる。更にまた、キーボードをはじめ各機能が物理的な制約から解放されるので、ユーザ・インタフェース、アクセシビリティを大幅に改善できる。
【0113】
第2の効果は、待ち受けモードにある携帯電話のコンピューティング資源を最大限活用できることである。携帯電話と入出力装置とは1対1のみならず、1対複数、複数対1、複数対複数のいずれかの接続を確立し並行処理をすることも可能である。典型的な例では、1対複数の場合はコンピュータ技術分野で「サーバコンピューティング」または「ネットワークコンピューティング」と称されるコンピューティングシステムで、携帯電話または、通信相手先(センター側)のコンピューティング資源をサーバとするコストパフォーマンスの高いシステムが実現できる。複数対1の場合はコンピュータ技術分野で「多重プログラミング多重プロセッシング」と称される並列処理が実現できる。複数対複数の場合はコンピュータ技術分野で「グリッドコンピューティング」と称される複数のコンピューティング資源を同時利用した高速大容量の情報処理システムが実現できる。
【0114】
第3の効果は、携帯電話が個人ごとに所有されているという特性を利用して、携帯電話と入出力装置とが1対複数の接続の場合は「一斉同報コミュニケーション」システムが実現できることである。また複数対1の場合は「指令システム」が実現できる。更に複数対複数の場合は「会議システム」が実現できる。
【0115】
第4の効果は、省エネルギー効果である。PCの消費電力の多くの部分が、搭載されているマイクロプロセッサによるものであり、これを省き携帯電話搭載のマイクロプロセッサと共用することにより、大幅な省エネルギーを実現できる。
【0116】
第5の効果は、携帯電話と入出力装置が機能を分担することにより各々のアーキテクチャと実装が極めてすっきりし簡素化できることである。その結果携帯電話は更に高機能・軽薄短小を図ることができ、入出力装置は業務用、ホビー用など用途に応じて必要な機能を全て搭載することができる。
【0117】
第6の効果は、携帯電話と入出力装置のインタフェースに無線を採用することにより、携帯電話をポケットや鞄に入れたまま入出力装置をひざの上で使用できることである。
【0118】
第7の効果は、本実施形態におけるコンピュータシステムのOS(Operating System)には従来の有料のOSのみならず、オープンソースソフトウェアになるOSを採用できることである。アプリケーションプログラムもJava(登録商標)やBREW(登録商標)と呼ばれる携帯電話に採用されている技術を駆使して多種多様なものを開発することができる。
【0119】
第8の効果は、本実施形態におけるコンピュータシステムのOSと、携帯電話の通信機能を動作させるOSとが同一でも良いし、別々でも良い、いわゆるDual-OSシステムとすることが可能なことである。例えば通信機能を動作させるOSには高速で堅牢なリアルタイムOS、仮想パーソナルコンピュータシステムまたは仮想パーソナルコンピュータ装置のOSにはPCとの互換性を重視したマルチタスクOSとすることができる。
【0120】
第9の効果はビジネスモデルの改善である。先ず携帯電話と入出力装置を物理的に分離することにより、これまでそのシステムの複雑性が故に携帯電話の開発・製造に参入できなかった企業に対して、本発明の入出力装置の開発・製造の門戸が大きく開かれることになる。次にコンテンツまたはソフトウェアの違法コピーの撲滅である。本発明の入出力装置にはプログラムを実行するマイクロプロセッサを持たないため、コピーの際には必ず携帯電話を使用する必要がある。この際例えば有償ソフトウェアの場合には、携帯電話に通信相手先(センター側)に確認の上ではじめてコピーが可能になる仕組みを組み込めば課金の問題も含めて、コンテンツまたはソフトウェアの適正な流通を促進することができる。
【0121】
第10の効果は、アップグレード費用、システム部門やシステム管理者の人件費などのいわゆるTCO(Total Cost of Ownership)が改善と互換性の確保である。携帯電話または入出力装置に記憶されたBIOS、ドライバ、OS、アプリケーションプログラムはセンター側から携帯電話の通信機能によりダウンロードすることにより、一括して管理・更新ができるのでTCOを著しく改善することができる。また携帯電話製造者が製造または認証した入出力装置と異なる製造者が製造した入出力装置が、そのままでは動作が保証されない場合でも、センター側から適正なBIOS、ドライバ、OS、アプリケーションプログラムを当該入出力装置にダウンロードすることにより互換性を確保することができる。
【0122】
第11の効果は情報の保護である。例えば携帯電話を遺失した場合にはセンター側から当該携帯電話の記憶を消去することにより情報漏洩を防止できる。また入出力装置を遺失した場合に備えて、接続相手の携帯電話と暗号キーを設定し他人がこの入出力装置を使用できなくすることにより情報漏洩を防止できる。同時に携帯電話と入出力装置とを遺失した場合には両方の記憶をセンター側から消去しダウンロードもロックすることにより情報漏洩を防止できる。
【0123】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。図12は、本実施形態における入出力装置2の構成を示した図である。なお、本実施形態及び以降説明する実施形態において、上記第1実施形態における構成及び機能と同様となる部分については同一の符号を付し、説明を省略または簡略化する。
【0124】
同図に示すように、本実施形態において、入出力装置2には周辺機器を接続し動作させることができるようにUSBインタフェース801と、無線LANインタフェース802を搭載し、入出力装置2に有線または無線で周辺機器を接続して動作させる。動作させるのに必要なデバイスドライバは、上記第1実施形態の場合と同様に、携帯電話1の通信機能によりダウンロードするか、携帯電話1のROM312に予め記憶しておくか、入出力装置2のROM703よりRAM311にロードするかのいずれかの方法によりロードして、マイクロプロセッサ301が実行する。
【0125】
本実施形態において携帯電話1の構成及びマイクロプロセッサ301のその他の動作については上記第1実施形態の場合と同様のため、説明を省略する。
【0126】
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。図13は、本実施形態における入出力装置2の構成を示した図である。
【0127】
同図に示すように、本実施形態において、オーディオ制御部902には、無線のBluetoothインタフェース(以下、BTインタフェースと称す)903が接続され、ハンズフリーのレシーバ904、マイク905が接続されており、キーボード11を操作しながら音声通信ができる。またカメラ901もグラフィック制御部704に接続されており、撮影した画像を取り込み、加工することができる。
【0128】
本実施形態において携帯電話1の構成及びマイクロプロセッサ301のその他の動作については上記第1実施形態の場合と同様のため、説明を省略する。
【0129】
(第4の実施形態)
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。本実施形態においては、携帯電話1及び入出力装置それぞれに新たなインタフェースを設けて、システム全体のスループットを改善することとしている。
【0130】
図14は、本実施形態に係る携帯電話1の構成を示した図である。
同図に示すように、本実施形態においては、上記第1の実施形態においてプログラムIOバス321と接続された外部装置インタフェース322に加えて、DMAバス320と接続された外部装置インタフェース16が追加されている。プログラムIOバス321と接続された外部装置インタフェース14は、論理回路構造的には単純であるが、例えば動画の転送時など携帯電話1と入出力装置2との間の高速大容量のデータ転送により、プログラムIOバス321に負荷がかかり、携帯電話1の動作に悪影響を与える恐れがある。これを回避するために、DMAバス320と接続された外部装置インタフェース16を追加し、高速大容量のデータ転送はこの外部装置インタフェース16を介して行うように構成してある。
【0131】
図15は、本実施形態における入出力装置2の構成を示した図である。
同図に示すように、プログラムIOバス321とプログラムIOバス707とを、携帯電話1の外部装置インタフェース14と入出力インタフェース23とを介して接続し、更に、携帯電話1のDMAバス320を、外部装置インタフェース16と、入出力装置2の入出力インタフェース23を介して接続してDMAバス1006を実現し、PnP制御部702、ROM703に加えて、DSP1002、RAM1003、補助記憶制御部1004を設け、補助記憶制御部1004を介して補助記憶装置26を接続してある。
【0132】
これら各部の間及びこれらと携帯電話1のDSP310、RAM311、ROM312の大容量データの転送は、DMAC304の制御の下にDMAバス1006を介して行われる。オーディオデータ処理、グラフィックデータ処理時にはDMAバス1006を介してDSP1002が使用される。このように高速大容量のデータ転送はプログラムIOバス707を介さずDMAバス1006を介して行うようマイクロプロセッサ301が制御することにより、全体のスループットを改善することができる。
【0133】
RAM1003には、音楽、静止画、動画等のデータに加えて、通信相手先(センター側)からダウンロードするか、または補助記憶装置26から読み出したアプリケーションプログラムを記憶することができる。記憶されたプログラムの実行方法には2通りある。
【0134】
その第1の方法は、携帯電話1のRAM311と入出力装置2のRAM1003の物理アドレスを連続させ、マイクロプロセッサ301に命令毎に呼び出し実行する方法である。携帯電話1のDMAバス320及び外部装置インタフェース16、入出力装置2の入出力インタフェース28及びDMAバス1006の遅延時間の影響を少なくするため、マイクロプロセッサ301に命令キャッシュ方式を採用し、複数命令のバースト転送をRAM1003から当該命令キャッシュメモリに対して行う。
【0135】
第2の方法は、入出力装置2のRAM1003を(必要な場合には補助記憶装置26を含めて)仮想メモリ構成とし、論理アドレスを付与して携帯電話1のRAM311との間でスワップしながら実行する方法である。更に高速処理をするためには、RAM1003のプログラム毎にRAM311に転送して実行する。また各プログラムのレスポンスタイムを短縮するためには各プログラムのプロセス毎にRAM311に転送(RAM311にロード)して並列処理を実行するようにする。
【0136】
本実施形態において携帯電話1の構成及びマイクロプロセッサ301のその他の動作については上記第1実施形態の場合と同様のため、説明を省略する。
【0137】
(第5の実施形態)
次に、本発明の第5の実施形態について説明する。本実施形態においては、上記第4の実施形態の場合に比べて更にスループットを改善する工夫を設けている。
【0138】
図16は、本実施形態に係る携帯電話1の構成を示した図である。
同図に示すように、本実施形態においては、上記第1の実施形態においてプログラムIOバス321と接続された外部装置インタフェース14に加えて、CPU305に直結した高速バス601と接続された外部装置インタフェース17が追加されている。外部装置インタフェース17は、外部装置インタフェース14と論理的に組み合わされて、入出力装置2の内部に低速、中速、高速それぞれ専用の3種のバスを構成し、更に大容量・高速のデータ転送ができるようにする。この機能は入出力装置2にチューナを接続して衛星デジタルテレビ放送、モバイル放送などテレビ放送を受信する時に特に威力を発揮する。
【0139】
図17は、本実施形態における入出力装置2の構成を示した図である。
同図に示すように、マイクロプロセッサ301は、携帯電話1のプログラムIOバス321と入出力装置2のプログラムIOバス707とを、携帯電話1の外部装置インタフェース14と入出力装置2の入出力インタフェース23を介して接続し、更に、携帯電話1において高速バス601と接続された外部装置インタフェース17と、入出力装置2の入出力インタフェース29とを接続して、バス管理ユニット1102を動作させる。バス管理ユニット1102は、DMAバス1105、中速バス1104、プログラムIOバス1103を実現する。ROM703、DSP1002、RAM1003、補助記憶制御部1004を介して接続された補助記憶装置26等の高速大容量のデータ転送には、DMAバス1105を使用する。オーディオ制御部902、USBインタフェース801、無線LANインタフェース802等の中速中容量のデータ転送には、中速バス1104を使用する。キーボード21等の低速小容量のデータ転送には、プログラムIOバス1103を使用する。
【0140】
このように構成すれば、携帯電話1のDMAバス320、プログラムIOバス321の負荷を少なくでき、また入出力装置2では、高速、中速、低速の機器または装置の特徴に合わせてバスを使い分けられるので、更に全体のスループットを向上させることができる。
【0141】
本実施形態において携帯電話1の構成及びマイクロプロセッサ301のその他の動作については上記第1実施形態の場合と同様のため、説明を省略する。
【0142】
(第6の実施形態)
次に、本発明の第6の実施形態について説明する。本実施形態においては、携帯電話1及び入出力装置2を複数台使用する場合を想定し、各機器に対するアドレス指定を行うこととしている。なお、本実施形態において携帯電話1及び入出力装置2の構成は上記第1実施形態における場合と同様であるため説明を省略し、動作のみを説明する。
【0143】
図18は本実施形態における入出力装置2の電源ON時のキー入力処理主ルーチンを示すフロー図である。なお、上記第1実施形態の図8と同様となる処理については同一の符号を付し、説明を省略する。
【0144】
同図に示すように、入出力装置2のキー入力があると、マイクロプロセッサ301により携帯電話1に対するアドレス指定があるかが調べられ、アドレス指定がある時(ステップ1801のYes)、入出力装置2のキー入力ルーチンが動作し、アドレス指定が無い場合(ステップ1801のNo)、マイクロプロセッサ301は携帯電話主ルーチンに移る。このように構成すれば、入出力装置2から特定の携帯電話を指定してキーボード21からの入力信号を入力することが可能となり、例えば一の入出力装置2から複数の携帯電話1に対して、多重プログラミング、多重プロセッシングと称される並列処理が実現できる。
【0145】
図19は本実施形態における表示処理サブルーチンを示すフロー図である。
【0146】
同図に示すように、入出力装置2への表示処理がある場合、マイクロプロセッサ301により入出力装置2に対するアドレス指定があるかが調べられ、アドレス指定がある場合(ステップ1901のYes)、入出力装置2への表示処理サブルーチンが動作し、アドレス指定が無い場合(ステップ1901のNo)、マイクロプロセッサ301は携帯電話主ルーチンに移る。このように構成すれば、携帯電話1から特定の入出力装置2を指定して当該入出力装置2のLCD22へ表示信号を表示することが可能となり、例えば一の携帯電話1から複数の入出力装置2に対する一斉同報コミュニケーションが可能となる。
【0147】
図20は本実施形態に係る周辺機器動作サブルーチンを示すフロー図である。
同図に示すように、周辺機器動作要求がある時、マイクロプロセッサ301により入出力装置2に対するアドレス指定があるかが調べられ、アドレス指定がある時(ステップ2001のYes)、入出力装置2に接続されている周辺機器の動作サブルーチンが動作し、アドレス指定が無い場合(ステップ2001のNo)、マイクロプロセッサ301は、携帯電話主ルーチンに移る。このように構成すれば、携帯電話1から特定の入出力装置2を指定して、当該入出力装置2に接続されている周辺機器を動作させることが可能である。
【0148】
なお、本発明は以上説明した実施の形態などには限定されるものではなく、種々の変形が可能である。
【0149】
上述の実施形態においては、携帯電話1のマイクロプロセッサ301で生成された表示信号をLCD22へ表示するようにしていたが、キーボード21と、表示信号を表示可能な他の機器を組み合わせて入出力装置2を構成しても構わない。
【0150】
図21は、表示部としてプロジェクタを適用して入出力装置2を構成した例を示した図である。同図に示すように、入出力装置2は、キーボード21と液晶プロジェクタ31とで構成される。携帯電話1とキーボード21とを外部装置インタフェース14と入出力インタフェース23とを介して接続し、また周辺機器インタフェース25を介してキーボード21と液晶プロジェクタ31とを接続する。キーボード21からの入力信号を基に携帯電話1のマイクロプロセッサ301で生成された表示信号は、キーボード21を介してプロジェクタ31へ出力され、液晶プロジェクタ31内部の液晶パネル(図示せず)及びレンズ33を介して図示しない外部スクリーンへ投影表示される。
【0151】
この構成により、例えば会議におけるプレゼンテーション中に、外部スクリーンに投影表示された内容をキーボード21により編集(修正)して外部スクリーンに表示させることができ、プレゼンテーション内容に誤りがある場合等に適宜対応して、プレゼンテーションをスムーズに進めることができる。
【0152】
また、図22に示すように、キーボード21を液晶プロジェクタ31に組み込んで構成してもよい。この場合、液晶プロジェクタ31には、不使用時にキーボード21を覆うためのカバー32を設けて、誤作動を防ぐようにしても構わない。
【0153】
図23は、表示部として液晶テレビを適用して入出力装置2を構成した例を示した図である。同図に示すように、入出力装置2は、キーボード21と液晶テレビ41とで構成される。携帯電話1とキーボード21とを外部装置インタフェース14と入出力インタフェース23とを介して接続し、また周辺機器インタフェース25を介してキーボード21と液晶テレビ41とを接続する。キーボード21からの入力信号を基に携帯電話1のマイクロプロセッサ301で生成された表示信号は、キーボード21を介して液晶テレビ41へ出力され、液晶テレビ41のLCD42へ表示される。
【0154】
これにより、家庭内のリビング等、液晶テレビが存在する場所に携帯電話1とキーボード21を携帯するだけで、仮想的なPCシステムを構築することが可能となる。
【0155】
なお、上述の実施形態においては、表示部にLCDを採用したが、例えばCRT等の他の表示装置を採用しても構わない。また、携帯電話1は、LCD12とキーボード11とが同一面に設けられたいわゆるストレートタイプの携帯電話を図示したが、図31に示すような、いわゆる折りたたみ式の他、スライド式、回転オープン式等、様々な形態を採ることができる。
【0156】
以上の実施形態に係るコンピュータシステムにおいて、無線通信をセンター側と行い、携帯電話または、入出力装置の動作を、通常の動作から変更したりまたは、動作そのものを許可したり、不許可にしたりすることにより、その動作をセンター側から制御することが可能なコンピュータシステムとすることが可能である。なお、以下の説明ではROM312はフラッシュメモリで構成されているものとする。
【0157】
上記のように構成したコンピュータシステムの第一の応用例は、アプリケーションプログラム、メール等のユーザ側でのウイルス感染監視(以下ローカルウイルス監視と称す)である。
【0158】
図24はローカルウイルス監視のフローを示す。
携帯電話1は、キーボード11または、キーボード21からの入力信号に基づいて、無線通信によりセンター側から得られるコンピュータウイルス定義ファイルを、予めROM312に記憶する。マイクロプロセッサ301は、キーボード11または、キーボード21からの入力信号に基づいて、マイクロプロセッサ301により実行されるプログラムの実行に先立ち、ROM312に記憶されたウイルス定義ファイルと当該プログラム及び関連するデータを比較し、コンピュータウイルスに感染していなければ、その状態をROM312に"1"と記憶し、LCD11またはLCD22に「非感染」情報を表示し、当該プログラムの実行を許可し実行する。
コンピュータウイルスに感染している場合には、その状態をROM312に"0"と記憶し、LCD11またはLCD22に「感染」情報を表示し、当該プログラムの実行を禁止し、ユーザがウイルスを除去するのを待つ。除去されると、その状態をROM312に"1"と記憶し、LCD11またはLCD22に「非感染」情報を表示し、当該プログラムの実行を許可し実行する。
【0159】
これによってウイルスへ感染したプログラムの実行を防止しまたは、他のプログラムまたはデータへの感染を予防することが可能となる。
マイクロプロセッサ301は、キーボード11または、キーボード21からの入力信号に基づいて無線通信を行い、センター側から得られる最新のウイルス定義ファイルに基づいて、前記ROM301に記憶されたウイルス定義ファイルを更新するよう制御する。
これによって最新のウイルスへ感染したプログラムの実行を防止しまたは、他のプログラムまたはデータの最新のウイルスへの感染を予防することが可能となる。
上記のように構成したコンピュータシステムの第二の応用例は、特定のアプリケーションプログラムの実行の許可または禁止をセンター側で監視(以下センタープログラム監視と称す)することである。
【0160】
図25はセンタープログラム監視のフローを示す。
マイクロプロセッサ301は、キーボード11または、キーボード21からの入力信号に基づいてマイクロプロセッサ301により実行されるプログラムの実行に先立ち、センター側と、当該プログラム名、当該プログラムの本体、当該プログラムの部分、当該プログラムに含まれるキーワード、当該プログラムの拡張子のいずれかまたは全てを含むデータの無線通信を行い、センター側から、センタープログラム監視結果に基づく、当該プログラムの実行許可または実行禁止の状態を受信する。実行を許可されている場合は、その状態をROM312に"1"と記憶し、LCD11またはLCD22に「実行」情報を表示し、当該プログラムの実行を許可し実行する。
【0161】
当該プログラムの実行が禁止されている場合には、その状態をROM312に"0"と記憶し、LCD11またはLCD22に「禁止」情報を表示し、当該プログラムの実行を禁止る。
【0162】
これによって私用の業務用個人情報アクセス、業務に不必要なWebページのアクセス等を禁止できる。更に、コンピュータ同士を直接接続して、お互いの持つファイルを交換する通信形式、いわゆるP2P(Peer to Peer)ソフトウェアの実行の許可または禁止をセンター側で管理することが可能となり、例えばWinnyによる情報漏洩を防止することができる。
【0163】
上記のように構成したコンピュータシステムの第三の応用例は、企業情報、個人情報その他の機密度の高い特定機密情報の機密度を、センター側から指定することにより漏洩を防止することである。
【0164】
図26は特定機密度情報の状態監視のフローを示す。
マイクロプロセッサ301は、キーボード11または、キーボード21からの入力信号に基づいてマイクロプロセッサ301により実行される、顧客データなどの特定機密情報を使用するプログラムを起動する。特定機密情報を受信すると、その情報と、それに付随している機密状態とをマイクロプロセッサ301はROM312に記憶する。
【0165】
機密状態には状態1と状態2がある。状態1は機密度指定の有無を表し、"1"は有り、"0"は無しを表す。状態2は、機密度指定の中の機密度の高さを表し、高いものを"1"、低いものを"0"で表す。
【0166】
特定機密度情報を使用したプログラムの実行が終了すると、マイクロプロセッサ301は状態1を調べ、"0"であれば、機密度指定が無い場合なので、ROM312に記憶された特定機密情報を消去して終了する。"1"であれば機密度指定があるので、マイクロプロセッサ301は状態2を調べる。状態2が"1"であれば、機密度が高いのでマイクロプロセッサ301は、ROM312に記憶された特定機密情報を消去して終了する。状態2が"0"であれば、機密度は低いので、消去せずに終了する。
ここで動作終了とは、プログラムの動作終了のみならず、携帯電話または入出力装置の電源OFF、入出力装置とのインタフェース切り離し等を含んでいる。
【0167】
これによって、機密度の高い情報は、動作終了時に必ず消去し、機密度の低い情報は携帯電話に記憶し残すことができる。また誤って携帯電話を紛失しても、不使用時に携帯電話の電源が自動的にOFFするように設定しておけば、機密度の高い情報は自動的に消去されるので漏洩を防止することができる。また機密度指定を忘れた場合でも全ての特定機密情報を消去することができる。
【0168】
上記のように構成したコンピュータシステムの第四の応用例は、電子透かしを埋め込んだ動画信号または、音声信号の再生である。センター側から送られる、電子透かしを埋め込んだ映画や音楽などのいわゆる有料コンテンツと、地上デジタル放送の移動体向けのワンセグ放送などの無料コンテンツの違いにより、異なる動作を行う。
【0169】
図27は電子透かし埋め込み情報の監視と動作のフローを示す。
マイクロプロセッサ301は、キーボード11または、キーボード21からの入力信号に基づいて本人認証を行う。例えば携帯電話または入出力装置の電源ON時に、個人識別番号、パスワード、接触型ICカード、非接触型ICカードまたは、音声、指紋、顔、虹彩などの生体認証により本人認証情報を得て、ROM312に記憶する。動画または音声信号を取り扱うプログラムの実行要求がなされると、マイクロプロセッサ301はセンター側と無線通信を行い動画または音声信号を受信する。マイクロプロセッサ301は動画または音声信号に電子透かしが埋め込まれているか監視し、埋め込まれていなければ動画、音声を再生する。
【0170】
電子透かしが埋め込まれている場合は、マイクロプロセッサ301は本人認証情報を要求し、得られた情報と、すでに記憶された本人認証情報とを比較する。一致すれば本人確認成功として正常に動画、音声を再生する。一致しないときは本人確認失敗として、正常ではない異常な動画、音声を再生する。
【0171】
これによって、著作権の保護、課金システム構築が可能となり、例えば有料映画のネットワーク配信が可能となる。本人認証に用いる非接触型ICカードをプリペイド型の電子マネーカードにすれば、再生と決済とが同時に行えるので、コンテンツ提供側とユーザの利便性はより高まる。
【0172】
上記は動画、音声信号の受信即再生いわゆるストリーミングモードでの電子透かし埋め込み動画、音声の監視再生フローであるが、ROM312に電子透かしが埋め込まれたまま一旦動画、音声を記憶し、後で再生するいわゆる蓄積型再生にも適用できる。
【0173】
上記のように構成したコンピュータシステムの第五の応用例は、入出力装置への外部機器の接続許可、禁止をセンター側で管理することである。
【0174】
図28は外部機器接続監視のフローを示す。
プログラムから、外部機器の接続要求がなされると、マイクロプロセッサ301はセンター側と無線通信を行い、外部機器接続の許可、禁止状態を受信し、ROM312に記憶する。
【0175】
受信した状態には2種類あり、第1の状態は外部機器接続の許可、禁止状態を表し、"1"は許可、"0"は禁止を表す。第2の状態は状態1の変更可否を表し、"1"は変更可能、"0"は変更不能を表す。ただし、変更は権限を与えられた場合のみ可能である。
【0176】
マイクロプロセッサ301は状態1を判別し、"1"であれば外部機器を接続許可する。"0"であれば、状態2を判別する。状態2が"1"であれば、状態1の変更が可能で、"0"であれば変更は不能であり、外部機器の接続は禁止される。状態1を変更するには、権限が与えられているかを確認する必要がある。状態2が"1"のとき、マイクロプロセッサ301は本人認証情報を要求し、予め記憶されている本人認証情報と比較する。一致すれば本人確認成功であり、状態1を変更可能であり、"0"を"1"に変え外部機器接続を許可する。一致しなければ本人確認失敗であり、外部機器接続は禁止される。
【0177】
これによって、全ての外部機器接続要求に対して、状態1を"0"とし、本人認証後に"1"とし接続許可することにより、このコンピュータシステムを他人が勝手に使用し、特定機密情報等を外部記憶装置にダウンロードすることを防止できる。全ての外部機器接続要求に対して、状態1を"0"とし、状態2を"0"とすることによって全ての外部機器の接続を禁止して、外部記憶装置を持たないシンクライアント(thin client)システムを構築することが可能となる
上記は外部機器を一括して、接続許可または禁止する例であるが、状態1、状態2を細分化することにより、プリンタは接続許可、DVDは接続禁止など、センター側からきめ細かく管理することが可能となる。
【0178】
上記のように構成したコンピュータシステムの第六の応用例は、携帯電話または、入出力装置の一部または全ての機能のロック及び解除の管理である。携帯電話または、入出力装置の一部または全ての機能の動作許可または不許可を、ユーザが携帯電話または入出力装置のキーボードを用いて切り替え(以下ローカルロックと称す)、その状態を必要に応じて、センター側に登録し、必要に応じてセンターから受信し、もとのローカルロック状態に戻すことができるように管理することである。ローカルロックの例としては、携帯電話または、入出力装置の表示部への表示ロック、携帯電話または、入出力装置にある電話帳、スケジュール表、電子メールアドレス、画像ファイル、特定機密情報ファイルへのアクセスロック、外部発信規制、特定Webサイトへのアクセス規制等がある。
【0179】
図29はキーボード11または、キーボード21からの入力信号に基づいて監視のフローを示す。マイクロプロセッサ301はキーボード11または、キーボード21からの信号に、n個のローカルロック信号が含まれていると、その状態1〜nをROM312に記憶するとともに、センター側と無線通信を行い登録する。イベントが発生するとマイクロプロセッサ301はセンター側と無線通信を行い、登録したローカルロック状態1〜nを受信しROM312に戻す。イベントとは、携帯電話または、入出力装置の電源OFF→ON、ローカルロック状態操作プログラムの実行、キーボード11または、キーボード21による他のローカルロックの実行の後、もとのローカルロック状態への復帰等を指す。
【0180】
これによって、上記コンピュータシステムをユーザが使用中に離席する場合に表示部をロックしたり、他人に貸与するとき重要なファイルへのアクセスを禁止したり、誤って紛失しても携帯電話を動作不能にしたりすることが、ユーザ自身の意思に基づき、ユーザ自身による設定が可能となる。
【0181】
上記のように構成したコンピュータシステムの第七の応用例は、イベント発生時における携帯電話または、入出力装置の一部または全ての機能のロック及び解除の管理である。
ここでイベントとは、
・センター側から、携帯電話または、入出力装置の一部または全ての機能のロック及び解除の信号受信(以下センターロックと称す)
・携帯電話の表示部の開閉
・入出力装置の表示部開閉
・携帯電話と入出力装置のインタフェースケーブル着脱
・携帯電話の電源ON、OFF
・入出力装置の電源ON、OFF
等を含むプログラム実行の中断を招く事象をいう。
【0182】
このイベント発生時に、各イベントに応じて異常状態を記憶しプログラムの実行を中断する。イベントが正常復帰すると、本人認証を行い本人確認が成功すると、状態を正常状態に戻し、プログラムの実行を再開する。イベントが複数同時に発生した場合には、複数状態を同時に処理することや、イベントによっては、一部の機能は動作を継続することも可能である。
【0183】
図30はイベント状態監視フローを示す。マイクロプロセッサ301はキーボード11または、キーボード21からの入力信号に基づいて、センターロック状態を受信するための無線通信と、携帯電話と、入出力装置の状態を確認するための状態読込みを行う。その結果に基づき、センターロック、携帯電話の表示部の開閉、入出力装置の表示部開閉、携帯電話と入出力装置のインタフェースケーブル着脱、携帯電話の電源ON、OFF、入出力装置の電源ON、OFFの各々に対応する状態をイベント状態1〜nとして、各イベントの状態が正常で、コンピュータシステムが動作可能であれば"1"、ロックされまたは異常で動作不可能であれば"0"としてROM312に記憶する。
【0184】
マイクロプロセッサ301はキーボード11または、キーボード21からの入力信号に基づいてマイクロプロセッサ301により実行されるプログラムの実行に先立ち、イベント状態1〜nを判別し、ひとつでも"0"があれば、プログラムの実行を中断する。全て"1"の正常状態であれば、マイクロプロセッサ301はプログラムを実行する。この図では状態mが"0"で、プログラムの実行は中断される。実行中にイベントが発生すると、マイクロプロセッサ301はどのイベントが発生したかを判別する。判別の詳細は図示しないが、マイクロプロセッサ301に対する割込みアドレスなどを利用して判別される。同図では状態kが発生したことを示し、プログラムの実行を中断し、対応する状態を"0"と記憶する。イベントが正常復帰すると、マイクロプロセッサ301は本人認証情報を要求し、予め記憶されている本人認証情報と比較する。一致すれば本人確認成功であり、マイクロプロセッサ301は状態kまたは状態mの、"0"を"1"に変えプログラムの実行を再開する。一致しなければ本人確認失敗であり、プログラムの実行は再開されない。
【0185】
これによって、イベントごとに上記コンピュータシステムのプログラムの実行、中断、再開を細かく管理することが可能となる。再開は本人確認を要するので、セキュリティ向上に役立てることができる。例えば重要なプログラムの実行中に離席する場合には、携帯電話の表示部の開閉、または入出力装置の表示部開閉により、プログラムの実行を中断して、他人が再開することはできないようにすることができる。また他の例では、特定機密情報を記憶した上記コンピュータシステムを誤って紛失したとき、気付いた時点で別の携帯電話でセンター側に連絡し、センターロックすれば以降の情報の流失を防止できる。
なお、状態1〜nは、他のプログラム、他の携帯電話、他の入出力装置または、センター側からも参照され、プログラムの実行要求時、セキュリティ管理時等に利用される。
【0186】
上記のように構成したコンピュータシステムにおいて、携帯電話ROM312の役割は、入出力装置の書き換え可能なROM例えばフラッシュメモリでなるROM703でも代替可能である。また本人認証は入出力装置から行っても良い。
【図面の簡単な説明】
【0187】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るコンピュータシステムの構成を概略的に示した図である。
【図2】第1の実施形態に係るコンピュータシステムの他の構成を概略的に示した図である。
【図3】第1の実施形態における携帯電話1の構成を示した図である。
【図4】第1の実施形態における切替制御部309の構成を示した図である。
【図5】第1の実施形態における入出力装置2の構成を示した図である。
【図6】第1の実施形態におけるコンピュータシステムの基本的な動作の流れを示す図である。
【図7】第1の実施形態に係るコンピュータシステムの動作主ルーチンを示すフロー図である。
【図8】第1の実施形態に係るコンピュータシステムにおける入出力装置2の電源ON時のキー入力処理主ルーチンを示すフロー図である。
【図9】第1の実施形態係るコンピュータシステムにおける入出力装置2の電源OFF時のキー入力処理主ルーチンを示すフロー図である。
【図10】第1の実施形態に係るコンピュータシステムにおける表示処理のサブルーチンを示すフロー図である。
【図11】第1の実施形態に係るコンピュータシステムにおける周辺機器動作のサブル
【図12】本発明の第2の実施形態における入出力装置2の構成を示した図である。
【図13】本発明の第3の実施形態における入出力装置2の構成を示した図である。
【図14】本発明の第4の実施形態における携帯電話1の構成を示した図である。
【図15】本発明の第4の実施形態における入出力装置2の構成を示した図である。
【図16】本発明の第5の実施形態における携帯電話1の構成を示した図である。
【図17】本発明の第5の実施形態における入出力装置2の構成を示した図である。
【図18】本発明の第6の実施形態における入出力装置2の電源ON時のキー入力処理主ルーチンを示すフロー図である。
【図19】本発明の第6の実施形態における表示処理サブルーチンを示すフロー図である。
【図20】本発明の第6の実施形態における周辺機器動作サブルーチンを示すフロー図である。
【図21】本発明の他の実施形態に係る他の入出力装置2の構成を概略的に示した図である。
【図22】本発明の他の実施形態において、表示部としてプロジェクタを適用して入出力装置2を構成した例を示した図である。
【図23】図22におけるキーボード21をプロジェクタに組み込んだ例を示した図である。
【図24】本発明のさらに他の実施形態おけるローカルウイルス監視と遷移表である。
【図25】本発明のさらに他の実施形態おけるセンタープログラム監視と遷移表である。
【図26】本発明のさらに他の実施形態おける特定機密情報状態監視と遷移表である。
【図27】本発明のさらに他の実施形態おける電子透かし情報監視と遷移表である。
【図28】本発明のさらに他の実施形態おける外部機器接続監視と遷移表である。
【図29】本発明のさらに他の実施形態おけるローカルロック状態監視と遷移表である。
【図30】本発明のさらに他の実施形態おける各種イベント状態監視と遷移表である。
【図31】本発明のさらに他の実施形態おける携帯電話1の構成を示す図である。
【符号の説明】
【0188】
1…携帯電話
2…入出力装置
2a…第1の筐体
2b…第2の筐体
11、21…キーボード
12、22、42…LCD
13…切替スイッチ
14、16、17…外部装置インタフェース
15…インタフェースケーブル
23、28、29…入出力インタフェース
24…ヒンジ部
25…周辺機器インタフェース
26…補助記憶装置
27…プリンタ
31…液晶プロジェクタ
301…マイクロプロセッサ
302…割込み制御部
303…タイマ
304…DMAC
305…CPU
309…切替制御部
311、1003…RAM
312、703…ROM
322…外部装置インタフェース
702…PnP制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯電話機と入出力装置とからなるコンピュータシステムであって、
前記携帯電話機は、
マイクロプロセッサと、
ユーザの操作による第1の入力信号を入力する第1のキーボードと、
前記入力された第1の入力信号に基づいて前記マイクロプロセッサにより生成された第1の表示信号を表示する第1の表示部と、
前記マイクロプロセッサと前記入出力装置とを接続する第1のインタフェース部と、
前記第1のキーボードによる前記第1の入力信号の入力及び前記第1の表示部による前記第1の表示信号の表示を規制する規制信号を前記マイクロプロセッサへ入力する規制信号入力部と、
ネットワークを介して無線通信を行う通信部とを有し、
前記入出力装置は、
前記マイクロプロセッサへ前記規制信号が入力された状態で、前記ユーザの操作による第2の入力信号を入力する第2のキーボードと、
前記第2の入力信号に基づいて前記マイクロプロセッサで生成された第2の表示信号を表示するための第2の表示部と、
前記第2の入力信号を前記第2のキーボードが前記マイクロプロセッサへ送信し、前記第2の表示信号を前記第2の表示部が前記マイクロプロセッサから受信するために前記第1のインタフェース部と接続する第2のインタフェース部とを有し、
前記マイクロプロセッサは、第1の入力信号または、前記第2の入力信号に基づいて前記通信部により前記無線通信を行い、当該無線通信の通信結果に基づいて前記携帯電話及び入出力装置の動作の一部または全てを変更または禁止するよう制御する
ことを特徴とするコンピュータシステム。
【請求項2】
請求項1に記載のコンピュータシステムにおいて、
前記携帯電話機は、前記無線通信により得られるコンピュータウイルス定義ファイル、及びプログラムのコンピュータウイルス感染状態を記憶するための第1の記憶部を有し、
前記マイクロプロセッサは、
第1の入力信号または前記第2の入力信号に基づいて前記無線通信によりコンピュータウイルス定義ファイルを受信して前記第1の記憶部に記憶し、第1の入力信号または前記第2の入力信号に基づいて、前記マイクロプロセッサにより実行されるプログラムの実行に先立ち、前記第1の記憶部に記憶されたコンピュータウイルス定義ファイルと当該プログラム及び関連するデータを比較し、当該プログラムのコンピュータウイルス感染を検出した際、その状態を前記第1の記憶部に記憶し、当該プログラムのコンピュータウイルス感染を除去した際、その状態を前記第1の記憶部に記憶し、コンピュータウイルスの検出または除去またはその結果を前記第1の表示部または前記第2の表示部に表示し、当該プログラムを実行しまたは実行を禁止するよう制御する
ことを特徴とするコンピュータシステム。
【請求項3】
請求項2に記載のコンピュータシステムにおいて、
前記マイクロプロセッサは、第1の入力信号または、前記第2の入力信号に基づいて前記通信部により前記無線通信を行い、当該無線通信により得られた最新のコンピュータウイルス定義ファイルに基づいて、前記第1の記憶部に記憶されたコンピュータウイルス定義ファイルを更新するよう制御する
ことを特徴とするコンピュータシステム。
【請求項4】
請求項1に記載のコンピュータシステムにおいて、
前記携帯電話機は、プログラムの実行または禁止状態を記憶するための第1の記憶部を有し、
前記マイクロプロセッサは、
第1の入力信号または、前記第2の入力信号に基づいて前記マイクロプロセッサにより実行されるプログラムの実行に先立ち、前記通信部により当該プログラムの実行または禁止状態確認のための当該プログラム名、当該プログラムの本体、当該プログラムの部分、当該プログラムに含まれるキーワード、当該プログラムの拡張子のいずれかまたは全てを含むデータの前記無線通信を行い、当該プログラムの実行または禁止状態を受信し、その結果に基づき前記第1の記憶部に当該状態を記憶し、前記第1の表示部または前記第2の表示部に表示し、当該プログラムを実行しまたは実行を禁止するよう制御する
ことを特徴とするコンピュータシステム。
【請求項5】
請求項1に記載のコンピュータシステムにおいて、
前記携帯電話機は、前記無線通信により得られる特定機密情報および機密度を記憶するための第1の記憶部を有し、
前記マイクロプロセッサは、
第1の入力信号または、前記第2の入力信号に基づいて、前記通信部により前記無線通信を行い、当該無線通信により得られた前記特定機密情報および機密度を前記第1の記憶部に記憶し、第1の入力信号または、前記第2の入力信号に、前記携帯電話または、前記入出力装置の動作終了の信号を含むとき、前記第1の記憶部に記憶された前記機密度に対応して、前記第1の記憶部に記憶された前記特定機密情報の一部または全てを消去するよう制御し、前記第1の記憶部に記憶された前記機密度の指定が無い場合は、前記第1の記憶部に記憶された前記特定機密情報の全てを消去するよう制御する
ことを特徴とするコンピュータシステム。
【請求項6】
請求項1に記載のコンピュータシステムにおいて、
前記携帯電話機は、
個人識別番号、パスワード、接触型ICカード、非接触型ICカードの1または複数の認証部及びまたは、音声、指紋、顔、虹彩の1または複数の生体認証部と、
前記認証部による本人認証情報を本人認証状態として記憶する第1の記憶部とを有し、
前記マイクロプロセッサは、
前記第1の入力信号または、前記第2の入力信号に基づいて、前記認証部により前記本人認証状態を受信し前記第1の記憶部に記憶し、前記無線通信により得られる電子透かしを埋め込んだ動画信号を、前記第1の表示部または、前記第2の表示部に表示するとき、前記マイクロプロセッサは、前記認証部からの本人認証情報を受信し、前記第1の記憶部に記憶された前記本人認証状態と照合し、一致したとき本人確認成功とし、一致しないとき本人確認不成功とし、本人確認成功および不成功により表示する動画の内容を変えるよう制御する
ことを特徴とするコンピュータシステム。
【請求項7】
請求項1に記載のコンピュータシステムにおいて、
前記携帯電話機は、
個人識別番号、パスワード、接触型ICカード、非接触型ICカードの1または複数の認証部及びまたは、音声、指紋、顔、虹彩の1または複数の生体認証部と、
前記認証部による本人認証情報を本人認証状態として記憶する第1の記憶部と、
第1の音声再生部とを有し、
前記入出力装置は、第2の音声再生部を有し、
前記マイクロプロセッサは、
前記第1の入力信号または、前記第2の入力信号に基づいて、前記認証部により前記本人認証状態を受信し前記第1の記憶部に記憶し、前記無線通信により得られる電子透かしを埋め込んだ音声信号を前記第1の音声再生部または、前記第2の音声再生部で再生するとき、前記マイクロプロセッサは、前記認証部から本人認証情報を受信し、前記第1の記憶部に記憶された前記本人認証状態と照合し、一致したとき本人確認成功とし、一致しないとき本人確認不成功とし、本人確認成功および不成功により再生する音声の内容を変えるよう制御する
ことを特徴とするコンピュータシステム。
【請求項8】
請求項1に記載のコンピュータシステムにおいて、
前記入出力装置は、外部機器と接続するための第3のインタフェース部を有し、
前記携帯電話機は、前記第3のインタフェース部に接続された前記外部機器の動作許可または不許可の第1の状態と、前記第1の入力信号または、前記第2の入力信号により、前記マイクロプロセッサにより前記第1の状態の変更が可能か否かを示す第2の状態とを記憶する第1の記憶部を有し、
前記マイクロプロセッサは、
前記第1の入力信号または、前記第2の入力信号に基づいて、前記通信部により前記第1の状態および前記第2の状態を受信するための前記無線通信を行い、当該無線通信の通信結果に基づいて前記第1の状態および前記第2の状態を前記第1の記憶部に記憶し、前記第1の入力信号または、前記第2の入力信号に基づいて前記マイクロプロセッサにより実行される、前記外部機器を動作させるプログラムの実行に先立ち、前記第1の記憶部に記憶されている、前記第1の状態および前記第2の状態を判別し、前記外部機器を動作する前記プログラムを実行し、または実行を禁止するよう制御する
ことを特徴とするコンピュータシステム。
【請求項9】
請求項8に記載のコンピュータシステムにおいて、
前記携帯電話機は、
個人識別番号、パスワード、接触型ICカード、非接触型ICカードの1または複数の認証部及びまたは、音声、指紋、顔、虹彩の1または複数の生体認証部と、
前記認証部による本人認証情報を本人認証状態として記憶する第1の記憶部とを有し、
前記マイクロプロセッサは、
前記第1の入力信号または、前記第2の入力信号に基づいて、前記認証部により前記本人認証状態を受信し前記第1の記憶部に記憶し、前記マイクロプロセッサは、前記第1の入力信号または、前記第2の入力信号に基づいて前記マイクロプロセッサにより実行される、前記外部機器を動作させるプログラムの実行に先立ち、前記第2の状態を確認し、前記第2の状態が前記第1の状態を変更可能であるとき、前記認証部から本人認証情報を受信し、前記第1の記憶部に記憶された前記本人認証状態と照合し、一致したとき本人確認成功とし、一致しないとき本人確認不成功とし、本人確認成功により、前記第1の状態の変更を行い、前記プログラムの実行を許可または再開するように制御する
ことを特徴とするコンピュータシステム。
【請求項10】
請求項1に記載のコンピュータシステムにおいて、
前記携帯電話機は、当該携帯電話機または、前記入出力装置の一部または全ての機能の動作許可または不許可のローカルロック状態を記憶する第1の記憶部を有し、
前記マイクロプロセッサは、
前記第1の入力信号または、前記第2の入力信号による、前記携帯電話または、前記入出力装置の一部または全ての機能の動作許可または不許可のローカルロック状態設定指令を解読し、前記第1の記憶部に記憶し及びまたは、前記無線通信を行い、当該ローカルロック状態設を送信し、前記第1の入力信号または、前記第2の入力信号に基づいて、前記マイクロプロセッサにより実行されるプログラムの実行に先立ち、前記マイクロプロセッサは前記第1の記憶部に記憶された前記ローカルロック状態を判別しその結果に基づいて及びまたは、前記ローカルロック状態を受信するための前記無線通信を行い、当該無線通信の通信結果に基づいて前記携帯電話または、前記入出力装置の一部または全ての動作を許可または不許可にするよう制御する
ことを特徴とするコンピュータシステム。
【請求項11】
請求項1に記載のコンピュータシステムにおいて、
前記携帯電話は、前記携帯電話または、前記入出力装置の一部または全ての機能の動作許可または不許可の遠隔ロック状態を記憶する第1の記憶部を有し、
前記マイクロプロセッサは、
前記第1の入力信号または、前記第2の入力信号に基づいて、前記通信部により前記遠隔ロック状態を受信するための前記無線通信を行い、当該無線通信の通信結果に基づいて、前記遠隔ロック状態を前記第1の記憶部に記憶し、前記マイクロプロセッサは、前記第1の入力信号または、前記第2の入力信号に基づいて、前記マイクロプロセッサにより実行されるプログラムの実行に先立ち、前記第1の記憶部に記憶された遠隔ロック状態を判別し、遠隔ロック状態にあるとき、前記携帯電話の動作の一部または全て及び、前記入出力装置の動作の一部または全てを禁止するよう制御する
ことを特徴とするコンピュータシステム。
【請求項12】
携帯電話機と入出力装置とからなるコンピュータシステムであって、
前記携帯電話機は、
マイクロプロセッサと、
ユーザの操作による第1の入力信号を入力する第1のキーボードと、
前記入力された第1の入力信号に基づいて前記マイクロプロセッサにより生成された第1の表示信号を表示する第1の表示部と、
前記マイクロプロセッサと前記入出力装置とを接続する第1のインタフェース部と、
前記第1のキーボードによる前記第1の入力信号の入力及び前記第1の表示部による前記第1の表示信号の表示を規制する規制信号を前記マイクロプロセッサへ入力する規制信号入力部と、
前記マイクロプロセッサにより、前記携帯電話の動作状態及び前記入出力装置の動作状態を監視し、その状態を記憶する第1の記憶部とを有し、
前記入出力装置は、
前記マイクロプロセッサへ前記規制信号が入力された状態で、前記ユーザの操作による第2の入力信号を入力する第2のキーボードと、
前記第2の入力信号に基づいて前記マイクロプロセッサで生成された第2の表示信号を表示するための第2の表示部と、
前記第2の入力信号を前記第2のキーボードが前記マイクロプロセッサへ送信し、前記第2の表示信号を前記第2の表示部が前記マイクロプロセッサから受信するために前記第1のインタフェース部と接続する第2のインタフェース部とを有し、
前記マイクロプロセッサは、前記第1の入力信号または、前記第2の入力信号に基づいて、前記携帯電話の動作状態及び前記入出力装置の動作状態を監視し、その状態を前記第1の記憶部に記憶し、前記マイクロプロセッサは、前記第1の入力信号または、前記第2の入力信号に基づいて、前記マイクロプロセッサにより実行されるプログラムの実行に先立ち、前記第1の記憶部に記憶された監視状態を判別し、前記携帯電話の動作の一部または全て及び、前記入出力装置の動作の一部または全てを、禁止状態が解除するまで、禁止するよう制御する
ことを特徴とするコンピュータシステム。
【請求項13】
請求項12に記載のコンピュータシステムにおいて、
前記マイクロプロセッサは、
前記携帯電話の動作状態として、前記第1の表示部の開閉状態を監視し、
前記入出力装置の動作状態として、前記第2の表示部の開閉状態を監視する
ことを特徴とするコンピュータシステム。
【請求項14】
請求項12に記載のコンピュータシステムにおいて、
前記マイクロプロセッサは、
前記携帯電話の動作状態として、前記携帯電話の電源遮断または再投入を監視し、
前記入出力装置の動作状態として、前記入出力装置の電源遮断または再投入を監視する
ことを特徴とするコンピュータシステム。
【請求項15】
請求項12に記載のコンピュータシステムにおいて、
前記マイクロプロセッサは、
前記携帯電話及び前記入出力装置の動作状態として、前記第1のインタフェースおよび前記第2のインタフェースを接続するケーブルの、取り外しまたは切断及び再接続を監視することを特徴とするコンピュータシステム。
【請求項16】
請求項11〜15のいずれかに記載のコンピュータシステムにおいて、
前記携帯電話は、個人識別番号、パスワード、接触型ICカード、非接触型ICカード、音声、指紋、顔、虹彩のうち少なくとも1つからなる認証部と、
前記認証部による本人認証情報を本人認証状態として記憶する第1の記憶部とを有し、
前記マイクロプロセッサは、
前記第1の入力信号または、前記第2の入力信号に基づいて、前記認証部により前記本人認証状態を受信し前記第1の記憶部に記憶し、前記マイクロプロセッサは、前記携帯電話及び前記入出力装置の一部または全ての動作のロックまたは禁止後に、再び前記第1の入力信号または、前記第2の入力信号に基づいて、前記認証部から本人認証情報を受信し、前記第1の記憶部に記憶された前記本人認証状態と照合し、一致したとき本人確認成功とし、一致しないとき本人確認不成功とし、本人確認成功により前記携帯電話及び前記入出力装置の一部または全ての動作のロックまたは禁止を解除するよう制御する
ことを特徴とするコンピュータシステム。
【請求項17】
第1の入力信号を入力する第1のキーボード及び、第1の表示信号を表示するための第1の表示部を有する入出力装置と接続可能な携帯電話機であって、
前記ユーザの操作による第2の入力信号を入力する第2のキーボードと、
前記入力された第2の入力信号に基づいて第2の表示信号を表示する第2の表示部と、
前記第2のキーボードによる前記第2の入力信号の入力及び前記第2の表示部による前記第2の表示信号の表示を規制する規制信号を入力する規制信号入力部と、
前記入出力装置と接続するインタフェース部と、
前記規制信号が入力されていない状態で、前記第2の入力信号に基づいて前記第2の表示信号を生成して前記第2の表示部に表示させ、前記規制信号が入力された状態で、前記第1のキーボードから前記インタフェース部を介して前記第1の入力信号を受信し、当該第1の入力信号に基づいて前記第1の表示信号を生成し、当該第1の表示信号を前記インタフェース部を介して前記第1の表示部へ表示させるよう制御するマイクロプロセッサを具備し、
前記マイクロプロセッサは、前記携帯電話機の一部または全ての機能の動作変更、動作ロックまたは禁止または、動作ロックまたは禁止を解除するよう制御する
ことを特徴とする携帯電話機。
【請求項18】
マイクロプロセッサと第1のキーボードと第1の表示部を有する携帯電話機と接続可能な入出力装置であって、
前記携帯電話機において前記第1のキーボード及び第1の表示部の動作が規制された状態で、ユーザの操作による入力信号を入力する第2のキーボードと、
前記第2の入力信号に基づいて前記マイクロプロセッサで生成された第2の表示信号を表示するための第2の表示部と、
前記入力信号を前記第2のキーボードから前記マイクロプロセッサへ送信し、前記表示信号を前記第2の表示部が前記マイクロプロセッサから受信し前記携帯電話機と接続するインタフェース部とを具備し、
前記マイクロプロセッサは、前記入出力装置の一部または全ての機能の動作変更、動作ロックまたは禁止または、動作ロックまたは禁止を解除するよう制御する
ことを特徴とする入出力装置。
【請求項19】
マイクロプロセッサと第1のキーボードと第1の表示部とを有する携帯電話機と、第2のキーボードと、第2の表示部とを有する入出力装置とにより入出力を行う方法であって、
前記マイクロプロセッサと前記入出力装置とを接続し、
前記第1のキーボードによる入力及び前記第1の表示部による表示を規制し、
前記第2のキーボードからの入力信号を前記マイクロプロセッサへ送信し、
前記入力信号に基づいて前記マイクロプロセッサにより表示信号を生成し、
前記生成された表示信号を前記第2の表示部に表示させ、
前記マイクロプロセッサにより前記携帯電話機の一部または全ての機能の動作変更、動作ロックまたは禁止または、動作ロックまたは禁止を解除するよう制御し、
前記マイクロプロセッサにより前記入出力装置の一部または全ての機能の動作変更、動作ロックまたは禁止または、動作ロックまたは禁止を解除するよう制御する
ことを特徴とする入出力方法。
【請求項20】
第1のキーボード及び第1の表示部を有する携帯電話機であって、第2のキーボードと、第2の表示部を有する入出力装置と接続可能な携帯電話機に、
第1の入力信号を前記第1のキーボードにより入力するステップと、
前記入力された第1の入力信号に基づいて第1の表示信号を生成するステップと、
前記生成された第1の表示信号を第1の表示部により表示するステップと、
前記第1のキーボードによる前記第1の入力信号の入力及び前記第1の表示部による前記第1の表示信号の表示を規制する規制信号を入力するステップと、
前記入出力装置と接続するステップと、
前記規制信号が入力された状態で、前記第2のキーボードから第2の入力信号を受信し、当該第2の入力信号に基づいて第2の表示信号を生成し、
当該第2の表示信号を前記第2の表示部へ表示するよう制御するステップと、
前記携帯電話機の一部または全ての機能の動作変更、動作ロックまたは禁止または、動作ロックまたは禁止を解除するよう制御するステップと、
前記入出力装置の一部または全ての機能の動作変更、動作ロックまたは禁止または、動作ロックまたは禁止を解除するよう制御するステップと
を実行させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【公開番号】特開2007−328462(P2007−328462A)
【公開日】平成19年12月20日(2007.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−157840(P2006−157840)
【出願日】平成18年6月6日(2006.6.6)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(505189419)
【Fターム(参考)】