説明

コンピュータ及びビデオゲーム用のハンドマニピュレート情報機器

【課題】
【解決手段】コンピュータやビデオゲームでハンドマニピュレートデータを生成する装置である。この装置は、人間の手に装着される1又はそれ以上のセンサを具える。このセンサは、当該センサが装着された同じ手の対向する指からアクセス及び操作が容易なように配置されている。この構成により平面が不要となり、またユーザが装置を手で持つ必要がなくなり、卓上コンピュータマウスの制限が解消される。また、センサは、コンピュータキーボードを使用したり、ペンで書いたり、受話器を持ったりする通常のオフィス作業の妨げにならないように配置されている。この装置はユーザにより簡単に手早く着脱することができる。本発明の様々な実施例は、「無線」、「有線」、マルチフィンガー、左右の手に共用、親指や他の指で共用、センサが側部又は頂部に共用といったタイプを含む。既存の技術と製造方法を用いてコストを低減している。パーソナルコンピュータ、ビデオゲーム、工業分野に利用可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はヒューマンマシンインターフェースに関し、特に、コンピュータ、ビデオゲーム、又はこれに類するマシンにデータを入力するコンピュータマウス型の機器に関する。
【背景技術】
【0002】
コンピュータの分野において、キーボードとともに用いられ手で操作するリモートコンピュータインタフェース機器が知られている。コンピュータのインタフェース機器としてよく知られているのはコンピュータマウスであり、マウスを平坦面上で手で操作するとコンピュータのモニタ上のカーソルが移動する。一般に、マウスは電気スイッチを具え、カーソルが所望位置にあるときに押すとコンピュータに入力が生ずる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
マウス型器具の課題は、マウスがデータ入力のためのキーボードとともに用いられることである。その結果、ユーザはキーボードとコンピュータマウスの動作面との間で彼又は彼女の手を往復させる必要がある。コンピュータマウスを操作するのに要する手の移動は、効率が悪いだけでなくユーザの労力となる。したがって、コンピュータにマウスデータを入力するのにユーザに彼又は彼女の手をキーボードから離れた場所へ動かす必要のないマウス型のコンピュータインタフェース器具が望まれていた。さらに、この器具はキーボードや標準的なオフィス器具の使用を妨げるものであってはならない。
【0004】
マウス型器具の別の課題は、ラップトップコンピュータに用いられることにある。ラップトップコンピュータが用いられる環境では、一般にコンピュータマウスに必要な平坦面がないことが多い。同様に、ワイヤレスコンピュータキーボードが市場に搭乗している。しかしながら、ユーザは卓上マウスを用いるには平坦面の傍に位置せねばならず、このようなワイヤレスキーボードのリモート性能を十分に堪能できなかった。したがって、マウス操作用の平坦面を必要としないマウス型インタフェース器具が望まれていた。
【0005】
従来技術には、幾つかの方法でコンピュータのデータを入力する数種の機器がある。例えば、米国特許4,414,537(Grimes)には、手話型の文字を示す手の動きを検出するセンサを搭載した手袋が開示されている。この発明では、ユーザは米国式の難聴者用片手マニュアルアルファベットを淀みなくできることが必要となる。ユニークではあるものの、この発明は多くのセンサを具えるため製造が高価になる。また、コンピュータキーボードの「F」、「J」、「5」には、特別なブライユ点字法の出っ張りが設けられており、ユーザが指先でこれを確認して手と指をキーボードに正しく配置できるようになっている。上記発明は指先をカバーしてしまうためこの利点を享受できない。そのため、この発明ではオペレータがタイプしにくいものとなる。したがって、ユーザがペンを持って筆記したり、電話に出たりする際にデータが誤入力されてしまう。最後に、この発明はマウス型カーソルデータを入力するのに向いていない。
【0006】
米国特許4,988,981(Zimmerman他)には、仮想コンピュータオブジェクトを扱う手袋型機器が開示されている。この手袋は数種のセンサと超音波送信部を具え、コンピュータのモニタが複数の超音波受信部を具える。センサが手の動作を検出し、超音波送信部と受信部が関連して手の位置を検出する。この発明は仮想の3次元位置の検出と仮想のコンピュータオブジェクトの操作に適している。しかしながら、多くのセンサと超音波送信部及び受信部を用いるため機器が複雑で高価なものとなる。さらに、従来のコンピュータマウスに比べ、この機器は仮想オブジェクトを扱うのにコンピュータの処理が過大となる。また、この発明も指先が隠れるためユーザがキーボード操作を行うのに必要な触覚が損なわれてしまう。最後に、ユーザがキーボード操作やペンによる筆記や電話に出るときにデータが誤入力されてしまう問題がある。
【0007】
米国特許5,489,922(Zloof)は、両手の人差し指に付ける2つの同軸リングを用いている。ユーザが右手のリングを回転させるとカーソルが縦に移動し、左手のリングを回転させるとカーソルが水平に移動する。さらに、各リングは、一般的なマウスボタンのようにスイッチ押下できるよう構成されている。新規な発明であるが、この機器ではユーザがまったく新しい手と目の協調スキルを習得する必要がある。これは2つの異なるセンサでカーソルの水平及び垂直移動を行うにあたり、2種の異なる独立した身体機能が必要となるからである。さらに、ユーザは滑らかなカーソル移動のために、これら2つの新たな手と目の協調スキルを組み合わせる必要がある。これはそれ自体ユーザが独自に習得を要する別個の手と目の協調スキルである。このように、カーソル移動のために2つのセンサを用いる機器は、1つしか用いない機器よりコストと労力を伴う。この機器はまた、本質的に非常に機械的であるため欠損と定期メンテナンスの問題がある。さらに、この発明は手が2本ある人間向けである。このため、障害者はハンディキャップのある人間であって手が1本しかなかったり指が欠損している場合にはこの機器を利用するのが困難である。最後に、ユーザがキーボード操作やペンによる筆記や電話に出るときにデータが誤入力されてしまう問題がある。
【0008】
米国特許5,444,462(Wambach)、6,097,369(Wambach)はともに、多種のセンサが搭載された手袋型機器を開示している。人差し指を上下に移動するとカーソルが縦に移動し、手首を左右に回すとカーソルが水平に移動する。新規な発明であるが、この機器ではユーザがまったく新しい手と目の協調スキルを習得する必要がある。これは2つの異なるセンサでカーソルの水平及び垂直移動を行い、また2種の異なる独立した身体機能が必要となるからである。ユーザは2つの新たな、別の、独立した手と目の協調スキルを習得する必要がある。さらに、ユーザは滑らかなカーソル移動を行うのに、これら2つの新たな手と目の協調スキルを組み合わせる必要がある。これはそれ自体ユーザが独自に習得する必要がある別個の手と目の協調スキルである。さらに、カーソル移動のために2つのセンサを用いる機器は、1つしか用いない機器よりコストと労力を伴う。手袋型器具にセンサを搭載すると、手袋を容易に着脱しにくいという問題もある。このためトイレの使用や手洗い等に面倒となる。最後に、これらの機器のセンサを誤動作させずにコンピュータキーボードや他の標準的なオフィス機能を利用するのは不可能に近い。このため、ユーザがマウスコマンドを必要としないときにはこれらのユニットを使用不能とするか完全に取り外す必要がある。
【0009】
米国特許6,526,669B2(Nagata)には、指の操作データを取得すべく手に装着する機器が開示されている。この機器で取得されるデータは人間の指の動きを分析し判別してロボットハンドを駆動するのに用いられる。興味深い発明であるが、この機器ではユーザが各指先にセンサキャップを装着する必要があり、コンピュータキーボードの入力が困難となる。このキャップは、ユーザがキーボード操作に必要な触覚を妨げてしまう。さらに、この機器で用いるセンサは高価で、大きく、着脱が容易でなく、マウスと同じデータには不向きである。
【0010】
米国特許6,154,199(Butler)は、人差し指の横にトラックボールが設けられ、手のひらにボタンが設けられた手袋型機器を開示している。トラックボールを親指で操作するとカーソルが移動し、手のひらに設けられたボタンを指で押すとボタン動作が実現する。興味深い発明であるが、以下のような制限がある。
1.ユーザが、手のひらのボタンを押すために指を動かす際に誤ってコンピュータキーボードを押さないよう注意する必要がある。すなわち、キーボード入力から手のひらのボタン押下に移る場合、ユーザは彼又は彼女の手をキーボードから離れる方向に持ち上げて、不用意なキーボードのキー押下を防止する必要がある。
2.この発明ではカーソル移動にトラックボールセンサを用いており、他のマウススティック、光学センサ、スクロールホイール等を利用できない。
3.コンピュータの「ドラッグアンドドロップ」コマンドを実行するのにユーザが2つの異なる指を用いる必要がある。1本の指を手のひらのボタンに用い、親指をトラックボール動作に用いるからである。
4.飲物のコップを持ったり、電話をとったり、握手したり、アームレストを押して椅子から立ち上がったりするような通常動作の際に誤って手のひらのボタンを押してしまう。
5.この発明には、ユニットのオン/オフを切り換える簡易な手段が設けられていない。
6.この発明では、手の親指や他の指に搭載するようなセンサが考慮されていない。
7.この手袋型機器は素早く手軽に着脱することができない。これにより手を洗ったり、握手したり、トイレを使ったり、他の衛生動作を行うことが困難となる。
8.この発明は、衣服と同じように定期的に洗って滅菌する必要がある。これはこの器具を複数の人間が使用するようば場合に特に必要である。
【0011】
米国特許5,581,484(Prince)には、指先にセンサが搭載された手袋型機器が開示されている。この機器はコンピュータに接続され、各指が移動したり卓上などの平坦面に押しつけられた場合にこれが伝達される。各センサにより、仮想のキーストロークによりユーザがどのキーを押下したかがコンピュータに判断される。これによりユーザが平坦面をどこでも仮想キーボードとすることができる。キーボード入力についての新規な発明であるが、この機器はマウス相当データの生成に向いていない。多くのセンサを要するため高価となり、コンピュータマウスを使ったり、電話に出たりする際に誤った入力をする場合がある。最後に、この手袋型機器は容易に着脱できない。
【0012】
米国特許5,638,092(Eng他)には、コンピュータユーザの指に装着するリング型器具が開示されている。このリングは、コンピュータキーボードに搭載された複数の受信部への信号を送出する。受信部はリングが上下やキーボードの横方向へ移動するのに応じてカーソルを移動させる。キーボードのスペースバーの傍に特別なボタンが設けられており、これがマウスの「クリック」ボタンとなる。興味深い発明であるが、この機器は複数の受信部を備える特別なコンピュータキーボードが必要である。このようなキーボードは高価であり、既存のコンピュータのキーボードを取り替える必要がある。また、ユーザはリング/手をキーボード位置から離して所望のカーソル方向に動かす必要がある。ユーザはその後またリング/手をキーボードに戻すことになる。この単調な行ったり来たりの動作をする都度、ユーザは手をキーボードの位置から離して再び戻る動作をする必要がある。この機器では、マウス相当データ生成手段がハードウェアとオペレータとに分かれてしまっている。すなわちカーソル位置はリングの移動で生成されるが、クリックボタンはキーボードにある。これではユーザが片手でマウス相当データを生成することができない。
【0013】
他のコンピュータマウス型機器にRocket Mouse(ErgoTouch)がある。このユニットでは、手持ちの機器にトラックボールとマウスボタンが搭載されている。ユーザは人差し指と親指でこの機器を持つ。トラックボールとマウスボタンの操作は親指で行う。優れた発明であるが、ユーザはこの機器をホールドする必要がある。このためキーボードを使ったり、電話をとったり、ペンで書いたりする場合にこのユニットを下ろす必要がある。
【0014】
デ他のータ入力機器の態様としてビデオやコンピュータゲーム用がある。これらの「コントローラ」と呼ばれる機器はよく知られており、複数のボタンを有する手で持つジョイスティックや、光線銃、レースカー用ステアリングホイール等がある。コンピュータマウスと同様に、これらの機器の多くはユーザが手で持つ必要がある。このためユーザは第2のデータ入力機器を使ったり、電話をとったりする場合にこの機器を置く必要がある。さらに、ステアリングホイールやフットペダルといった機器は固定されておりユーザが自由に動かすことができない。このため、ユーザが手で持つ必要がなく、第2のデータ入力機器の使用や電話に出るといった動作の妨げとならないポータブル機器が望まれていた。さらに、ビデオ及びコンピュータゲームの利用者は、彼らの体に取り付けるデータ入力機器を有するゲームに魅了される。このため、ユーザの体に容易に着脱できる機器が求められていた。
【0015】
ビデオ及びコンピュータゲーム産業において、バーチャルリアリティへの関心が最近高まっている。しかしながら、このような機器には関連位置を取得するのに高価な送信部と受信部が必要である。これらは往々にして、ユーザの触覚を妨げる手袋型に構成され、機器の着脱が煩わしいものである。これらの機器はまた、誤ってコマンド入力することなく電話に出たり、コンピュータキーボードを使用するのが難しいものである。最後に、これらの機器亜マウス相当データの生成に向いていない。
【0016】
この例の一つとして、米国特許6,540,607B2(Mokris他)には、ポインティングデバイス又は銃の位置と向きを検出するビデオ又はコンピュータゲーム機器が開示されている。これは銃の赤外線送信部と、ビデオ又はコンピュータディスプレイの赤外線受信部により実現する。受信部が様々な送信部からの関連信号の遅れを検出し、位置と向きを判定する。この機器は、ポインティングやシューティング型のユーザインタフェースを必要とするビデオゲームに適している。しかしながら、この場合ユーザが機器を手で持つ必要がある。このためユーザは電話に出たり、コップで飲んだり、第2のデータ入力機器を使用したりするにはこの機器を置く必要がある。また、位置と向きの正確な解析結果を得るために、各送信部を互いにある程度の距離離す必要がある。このためユーザインタフェースが大型化し不便なものとなる。またこれらの送信部と受信部は高価で、機器が複雑なものとなる。さらに、ビデオ及びコンピュータゲームの利用者は、体に装着するデータ入力機器を有するゲームに夢中になる感覚を楽しむものである。この機器はそれがない。最後に、この機器はマウス相当データの生成に向いておらず、その目的で使用できない。
【0017】
米国特許5,488,362(Ullman他)には、手で持つジョイスティックの代わりとなる手袋型の機器が開示されている。手袋に別々に設けられた電気端子を接触させると、上下左右や武器使用といったジョイスティック型の機能を利用できる。このジョイスティック機能は手首を様々な方向に動かすことによって実現し、プッシュボタン機能は1以上の指を親指に接触させることによって実現する。興味深いジョイスティックの変形であるが、この機器は手袋に搭載された一連の電気端子に過ぎない。このため、この器具はトラックボールや、マウススティック、スクロールホイール又は手に装着型のミニジョイスティックといったより複雑なセンサを利用することができない。また、この機器は手を完全にカバーするため触覚を妨げてしまう。さらに、この機器は電気端子が露出しているため簡単に短絡する。これにより金属のコップで飲んだり、金属製のものに手をかけることができない。最後に、この手袋は手早く簡単に手に着脱することができない。
【0018】
このたびのハンドマニピュレート装置の目的と利点は以下のとおりである:
a)平坦面が不要なハンドマニピュレート装置を提供する。
b)ユーザがキーボードの位置から手を動かさなくてもよいハンドマニピュレート装置を提供する。
c)コンピュータキーボードを使用しても誤って入力が生じないハンドマニピュレート装置を提供する。
d)電話をとったり、書いたり、コップを持ったりする標準的なオフィスでの動作を行った場合に誤入力が生じないハンドマニピュレート装置を提供する。
e)指先の触感を妨げることがなく、ユーザがキーボードを使用したり他の物を持つ場合にも妨げとならないハンドマニピュレート装置を提供する。
f)ユーザに優しく、使用が簡単で、ユーザがカーソルを移動するのに2以上のセンサを動作させる必要がなく、ユーザがまったく新しい手と目の協調スキルを覚える必要のないハンドマニピュレート装置を提供する。
g)コンピュータ、ビデオゲーム、バーチャルリアリティ、及び工業目的に適したハンドマニピュレートコンピュータマウスを提供する。
h)容易に「ドラッグアンドドロップ」のコンピュータ機能を行うことができるハンドマニピュレート情報装置を提供する。
i)既存の技術を用い、追加の回路構成が僅かであり、製造が簡単且つ安価なハンドマニピュレート情報装置を提供する。
j)障害者にも魅力的なハンドマニピュレート情報装置を提供する。
k)手根管症候群の患者に魅力的なハンドマニピュレート情報装置を提供する。
l)片手あるいは両手の様々な場所に設けられた複数のセンサを具えるハンドマニピュレート情報装置を提供する。
m)複数種類のセンサを用いるのに適したハンドマニピュレート情報装置を提供する。
n)すべてのセンサが、当該センサが設けられた手の範囲内で操作できるハンドマニピュレート情報装置を提供する。
o)素早く簡単にユーザの手に着脱可能なハンドマニピュレート情報装置を提供する。
p)素早く簡単にユーザの体に装着できるハンドマニピュレート情報装置を提供する。
q)今日の最も精巧なデスクトップコンピュータ用マウスにも負けないハンドマニピュレート情報装置を提供する。
r)今日の最も精巧なビデオゲーム用コントローラ(ユーザ入力デバイス)にも負けないハンドマニピュレート情報装置を提供する。
s)優先又は無線でコンピュータ及び/又はビデオゲームと接続できるハンドマニピュレート情報装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0019】
本発明の上記及び他の目的は、卓上マウス(又はビデオゲームコントローラ)を人間の手に搭載できるよう調整して達成される。これは人間の手にセンサ(ボタン、スイッチ、スクロールホイール、トラックボール、ジョイスティック等)を設けることにより達成する。これらのセンサは人間の手に配置され、本来の手の機能や触覚を妨げることなく、親指や他の指といった手の他の部分によりセンサが動作する。人間の手のみでセンサを操作できるため通常の卓上マウスのように平坦面が不要となる。さらに、ユーザがマウス型データを入力するのにキーボードから手を離す必要がない。従来のマウスはユーザがコンピュータマウスを設定するオプションがある。例えば、ユーザは左利きの人間用に「左のマウスボタン」を右に設定したり、逆も可能である。本発明はこのような設定機能も実現している。
【0020】
典型的な実施例では、人差し指の親指側にデュアル機能マウススティックセンサが配置される(マウススティックセンサとは、主にラップトップコンピュータのキーボードの中心に設けられるマウスセンサである。小さなボタンのようであり、様々な方向にゆっくり押すとコンピュータのスクリーン上でマウスカーソルが移動する。最近のマウススティックは、マウススティックを押し込むとはめ込みボタンとして動作するよう設計されている)。ユーザは親指で簡単にこのセンサを操作することができ、このマウススティックを所望のカーソル移動の方向に徐々に押して動作させることができる。さらに、ユーザはマウススティックを下側に押してはめ込みクリックボタンを動作させてマウススティックのデュアル機能を利用することができる。このはめ込みボタンは通常、卓上マウスの左クリックボタンに設定される。このデュアル機能マウススティックによれば、ユーザは親指で通常のカーソル移動、テキストハイライト、「ドラッグアンドドロップ」、「ダブルクリック」等を行うことができる。マウススティックセンサの隣には別のクリックボタンが設けられる。このボタンも親指で容易にアクセス可能であり、一般的な卓上マウスの「右クリック」マウスボタンの目的に用いられる。第1のマウススティックの傍には第2のマウススティックが設けられてもよい。この第2のマウススティックは従来の卓上コンピュータマウスに設けられたスクロールホイールの代わりに用いられる。(スクロールホイールとは、従来の卓上マウスでソフトウェアにおけるスクロールに用いられるセンサである。)この第2のマウススティックを親指で操作すると、マウスに相当する「スクロールホイール」データが生成される。本発明はまた、親指で容易にアクセス可能なオン/オフボタンを備えてもよい。これによりユーザは簡単にユニットのオン/オフが可能となる。本発明に必要な電子部品は別の箱に設けられる。「有線」マウスでは、この箱は一般にコンピュータの隣に配置される。「無線」マウスでは、この箱(送信部)は一般にユーザの手首あるいは体の一部に取り付けられる。「無線」受信部はコンピュータの脇に配置され、あるいはコンピュータ内に組み込まれてもよい。
【0021】
必要に応じて、この指搭載ユニットは簡単にユーザの手から外すことができる。この指搭載センサの一実施例は、手首に取り付けられる無線送信部に容易に引き込まれ、また素早く引き出してユーザの指に装着することができる。これによりユーザはトイレを使用したり、手を洗ったり、握手したり、食事したりといった個人的な衛生活動を行うことができる。
【発明の効果】
【0022】
このように従来の卓上マウスを人間の手に搭載するよう変更すると非常に便利である。カーソル移動にあたり平坦面が不要となり、ユーザの指先がカバーされず、このためユーザのキーボード触感が妨げられず、さらに電話をとったり、紙に書いたり、コンピュータをタイプしたり、グラスから飲んだりする場合にもセンサが誤作動しない場所に配置されている。さらに、従来のコンピュータマウスのセンサを用いているためユーザが広範かつ新たな手と目の協調スキルを覚える必要がない。本発明では従来の卓上マウスの機能すべてを簡単に実現することができるが、卓上マウスの制限が取り払われている。
【0023】
上述した本発明は片手搭載型となっているが、簡単に両手や他の指、複数の指、さらには体の別の部位に取り付ける構成とすることができる。本発明を体の別の部位に取り付けると、特に身体障害者に適用することができる。本発明は、容易にコンピュータ及びビデオゲームに適用することが可能である。
【0024】
最後に、本発明は従来技術を用いて僅かな数の追加回路構成で実現できるため低コストで簡単に製造することができる。さらなる目的と利点が、以下の説明と図面を参酌して明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図10AB】図10A、10Bは、マウススティック1つとボタン1つを用いた本発明の基本形の「有線」実施例の図である。
【図12AB】図12A、12Bは、マウススティック1つ、ボタン1つ、水平スクロールホイール、垂直スクロールホイールを用いた本発明の基本形の「有線」実施例の図である。
【図14AB】図14A、14Bは、第1のマウススティックと、スクロールホイールの代わりに第2のマウススティックと、ボタン1つ、伸縮式センサを用いた「無線」実施例の図である。
【図14CD】図14C、14Dは、第1のマウススティックと、スクロールホイールの代わりに第2のマウススティックと、ボタン1つ、伸縮式センサを用いた「無線」実施例を引っ込ませた図である。
【図16AB】図16A、16Bは、第1のマウススティックと、指先の背面側に設けられた第2のマウススティックと、ボタン2つ、巻き取り式センサを用いた本発明の「無線」実施例の図である。
【図16CD】図16C、16Dは、第1のマウススティックと、指先の背面側に設けられた第2のマウススティックと、ボタン2つ、巻き取り式センサを用いた本発明の「無線」実施例を巻き取った図である。
【図17AB】図17A、17Bは、マウススティック、2つのマウスボタン、レーザポインタ、レーザボタンを用いる本発明の「無線」実施例の図である。
【図18AB】図18A、18Bは、右手と左手共用かつ親指と他の指共用の本発明の実施例の図である。
【図20AB】図20A、20Bは、マルチフィンガー搭載センサを用いる「無線」実施例の図である。
【図22A】本発明と通常のグラスを用いる図である。
【図22B】本発明と通常のペンを用いる図である。
【図22C】本発明と通常のコンピュータキーボードを用いる図である。
【図24】本発明をビデオゲームコントローラとして用いる図である。
【図26】本発明の「有線」の実施例を示す図である。
【図28】本発明の「無線」の実施例を示す図である。
【図30】本発明をビデオゲームとして用いる実施例の図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
図10A−図30の説明
図10A−図30は、本発明の好適な実施例を例証目的で示す図である。当業者であれば、以下の説明から本発明の範囲を超えることなくさらなる構造と方法の代替実施例を実現できるであろう。
【0027】
以下の説明において、従来のコンピュータマウスはユーザ設定可能なソフトウェア機能を具えることを理解されたい。これによりユーザは各々のコンピュータマウスのセンサを個人的な必要性に応じて調整することができる。例えば、ユーザは右利き又は左利きに応じてマウスや、特定のボタン、スクロールホイール等を設定することができる。以下の説明でもこのユーザ設定機能が確保されているものとする。さらに、以下の説明では親指と指は同じ意味で用いる場合がある。
【0028】
図10A、10Bは、1つのマウススティック10と1つのボタン12を具える本発明の基本形を示す図である(マウススティックセンサは、よくラップトップコンピュータのキーボードの中心に設けられているマウスセンサである。小さなボタンのような外観であり、様々な方向に徐々に押すとコンピュータ画面上でマウスカーソルが移動する。最近のマウススティックは、マウススティックを押すとこれを検出するはめ込みボタンを具える。このボタンはユーザに最も共通の、従来の卓上マウスにおけるマウスの左ボタンに設定される。ここでは、このデュアル機能付きマウススティックを説明のために用いるものとする)。センサ10、12がともに、人差し指の中程に装着されるセンサバス14の親指側に設けられている。このセンサバス14は人間工学に基づいて指の関節の動きを妨げないよう設計されている。センサバス14は内側に、伸長可能で滑り止めとなる発泡部材またはこれに類する部材を具えている(図示せず)。これによりセンサバス14は広い指サイズに用いることができ、指で回ったりねじれたりすることがない。ユーザがセンサ10、12を対向する親指で操作すると、対応する電気信号が電子インタフェースボックス16からフレキシブルマルチコンダクタケーブル18を通って伝達される。このインタフェースボックス16はセンサの電子信号をデジタルデータに変換する。このマウス相当データがコンピュータ20に送られる。本実施例では、すべての基本のマウス相当データを生成可能である。これは、限定するものではないが「ダブルクリック」や「ドラッグアンドドロップ」機能を含む。特にコンピュータに「ドラッグアンドドロップ」機能を実行させるための操作を説明する。これは、ユーザがデュアル機能マウススティック10を、ラップトップコンピュータのデュアル機能マウススティックと同様に操作して簡単に行うことができる。すなわち、オペレータは親指でマウススティック10を操作して所望位置にマウスカーソルを移動させる。その後、ユーザがはめ込みマウススティックボタンを押して所望のアイテムをハイライト表示させる。ボタンはその後放してよい。次に、ユーザはハイライト箇所の上にマウスを動かしてマウススティックボタンを再び押し下げる。次にユーザはマウスカーソルをドロップ位置に移動させる。そしてマウススティックボタンを放してアイテムをドロップする。ボタン12は通常、ユーザにとって従来の卓上マウスの右ボタンに相当するよう設定される。あるいは、ボタン12はオン/オフボタンに設定してもよい。本実施例ではインタフェースボックス16を独立して設けているが、これはセンサバス14やコンピュータ20に組み込まれていてもよい。また、このユニットは右手にも左手にも装着することができる共用型である。これは、このユニットを指から外して人差し指に平行あるいは垂直な軸に対しユニットを180°回転させればよい。反対側の手に再装着する場合、マウススティック10はセンサバス14の指先側にあっても手首側にあってもよい。この配置は回転させる軸の選択により定まる。このユニットはまた、人差し指と親指のどちらに装着されてもよい。親指に適用するには、ユーザは人差し指からユニットを外して、センサ10、12を人差し指側に向けて親指に再装着すればよい。さらに、単純にセンサバス14を回転させてセンサ10、12が指又は親指の頂部や背面側にくるように再配置することにより、センサを指先や背面側に再配置してもよい。この、右利き又は左利き、親指や他の指、側面や背面で共用できるようにしたものが以下の実施例にある。
【0029】
図12A、12Bは、本発明の実施例であってスクロールホイールセンサを設けたものが記載されている。この実施例は1つのボタン22と、デュアル機能マウススティック24と、垂直スクロールホイール26と、水平スクロールホイール28とを具えている。これらのセンサはセンサバス30の親指側に設けられている。センサバス30は人差し指の中程に装着され、指の関節の動きを妨げないよう人間工学に基づいて設計されている。デュアル機能マウススティックはコンピュータのオペレーティングシステムやソフトウェアアプリケーションを通して用いるものであるが、スクロールホイールセンサは一般にソフトウェアアプリケーションでのみ用いられる。例えば、ユーザは本実施例においてスクロールホイール26を水平移動に、スクロールホイール28を垂直移動用に設定することができる。このスクロールホイールの使用方法は既に公知である。センサバス30は一般に伸縮可能な滑り止め付き発泡部材または同様の材料(図示せず)を用いる。これによりセンサバス30は幅広い指サイズに適用することができ、指において滑ったりねじれたりすることがない。ユーザがセンサ22、24、26、28を対向する親指で操作すると、これに応答する電気信号がインタフェースボックス32にマルチコンダクタケーブル34を介して伝送される。インタフェースボックス32はセンサの電気信号をデジタルデータに変換する。このマウス相当データはその後コンピュータ20に送られる。本実施例では、すべての基本のマウス相当データを生成可能である。これは、限定するものではないが「ダブルクリック」機能、「ドラッグアンドドロップ」機能、「スクロールホイール」機能を含む。本実施例ではインタフェースボックス32を独立して設けているが、これはセンサバス30やコンピュータ20に組み込まれていてもよい。また、このユニットは右手にも左手にも装着することができる共用型である。
【0030】
図14A、14B、14C、14Dは、本発明における巻き取り式センサのワイヤレス実施例を示す図である。センサアセンブリ36は、第1のデュアル機能マウススティック38と、第2のデュアル機能マウススティック40と、ボタン42とを具えている。センサ38、49、42はすべてセンサバス44の親指側に設けられている。センサバス44は人差し指の中程に配置され、指の関節の動きを妨げないよう人間工学に基づいて設計されている。センサバス44は一般に伸縮可能な滑り止め付き発泡部材または同様の材料(図示せず)を用いる。これによりセンサバス44は幅広い指サイズに適用することができ、指において滑ったりねじれたりすることがない。ユーザはセンサ38、40、42を対向する親指で操作する。これに応答する電気信号が手首に装着された送信部アセンブリ46に巻き取り式マルチコンダクタケーブル48を介して伝送される。送信部アセンブリ46はリストストラップ50でユーザに装着される。送信部アセンブリ46は、センサアセンブリ36が収まるドッキングエリア52を具える点に注意されたい。送信部46はセンサ信号を受信部54に送信する。受信部54はセンサ情報をマウス相当データに変換する。このマウス相当情報がコンピュータ20に送られる。この種の送信部と受信部は、現在ワイヤレスコンピュータのマウスとキーボードに用いられているものである。本実施例では、ユーザはいずれかのマウススティックを用いてマウスカーソルを移動させる。残った方のマウススティックは「スクロールホイール」相当データを生成するよう設定される。この「スクロールホイール」マウススティックはソフトウェアアプリケーションで用いられる。ボタン42は通常ユーザによってクリックボタン又はオン/オフボタンに設定される。ここで、センサアセンブリ36のケーブル48は人差し指と中指の基関節(base knuckle)の間を通って案内される(基関節は図14B参照)。これによりケーブル48が安定して2つの基関節間に配置され、ケーブル48が手の上で滑ったりすることがない。これにより、センサアセンブリ36と送信部アセンブリ46の間に更なるケーブル保持ストラップを設ける必要がなくなる。ケーブル48は送信部アセンブリ48の開口56から引き出され又は収納される。巻き取りバネによりケーブル48は指の関節間に収まっており、また図14C、14Dに示すようにセンサアセンブリ36が送信部アセンブリ46のドッキングエリア52に収まるよう構成されている。この巻き取りケーブルの構成と製造法は、電気コードやロボット、機器製造業において周知である。本実施例では、すべてのマウス相当データを生成可能である。これは、限定するものではないが「ダブルクリック」機能、「ドラッグアンドドロップ」機能、「スクロールホイール」機能を含む。本実施例では送信部アセンブリ46を独立して設けているが、これはセンサアセンブリ36に組み込まれてもよい。同様に、受信部54はコンピュータ20に組み込まれていてもよい。
【0031】
図16A、16B、16C、16Dは、巻き取り式センサを具えるワイヤレスの第2実施例の図である。本実施例では、センサアセンブリ58が人差し指の指先に装着される。センサアセンブリ58はセンサバス60と、センサバス60の背面側に設けられた第1のデュアル機能マウススティック62と、センサバス60の親指側に設けられた第2のデュアル機能マウススティック64と、センサバス60の親指側に設けられた第1及び第2のボタン66、68とを具える。センサバス60は指先をカバーすることなく、指の関節の動きを妨げないよう人間工学に基づいて設計されている。図16Aに示すように指先部分は通常指紋を採るのに用いられる。指先や親指の先を露出させると、キーボード操作や他の機能に必要なユーザの指先の触感を確保できる。センサバス60は一般に伸縮可能な滑り止め付き発泡部材または同様の材料(図示せず)を用いる。これによりセンサバス60は幅広い指サイズに適用することができ、指において滑ったりねじれたりすることがない。ユーザはセンサ62、64、66、68を対向する親指で操作する。あるいは、センサ62は人差し指を選択的に机上、ユーザのズボンの脚、椅子のアームレストなどの平面で動かして操作することができる。またセンサ62はキーボード操作の際に邪魔にならない程度に十分に指先から離して設けられるが、親指や代わりの面で操作するのに十分な程度に前側に設けられている。センサの電気信号は手首に装着される送信部アセンブリ70に巻き取り式マルチコンダクタケーブル72を介して送られる。送信部アセンブリ70はリストストラップ74でユーザに装着される。送信部アセンブリ70は、センサアセンブリ58が収まる第1の凹部エリア76を具える。さらに、第1の凹部エリア76は側面センサ64,66,68を嵌着する第2の凹部エリア78を具える。送信部70はセンサ信号を受信部80に送信する。受信部80はセンサ情報をマウス相当データに変換する。このマウス相当情報がコンピュータ20に送られる。この種の送信部と受信部は、現在ワイヤレスコンピュータのマウスとキーボードに用いられているものである。本実施例では、ユーザはいずれかのマウススティックを用いてマウスカーソルを移動させる。残った方のマウススティックは「スクロールホイール」相当データを生成するよう設定される。この「スクロールホイール」マウススティックはソフトウェアアプリケーションで用いられる。ボタン66、68は通常ユーザによってクリックボタン又はオン/オフボタンに設定される。ここで、センサアセンブリ58のケーブル72は人差し指と中指の基関節の間を案内される。これによりケーブル72が安定して2つの基関節間に配置され、ケーブル72が手の上で滑ったりすることがない。これにより、センサアセンブリ58と送信部アセンブリ70の間に更なるケーブル保持ストラップを設ける必要がなくなる。ケーブル72は送信部アセンブリ70の開口82から引き出され又は収納される。巻き取りバネによりケーブル72は指の関節間に収まっており、また図16C、16Dに示すようにセンサアセンブリ58が送信部アセンブリ70の凹部エリア76、78に収まるよう構成されている。この巻き取りケーブルの構成と製造法は、電気コードやロボット、機器製造業において周知である。本実施例では、すべてのマウス相当データを生成可能である。これは、限定するものではないが「ダブルクリック」機能、「ドラッグアンドドロップ」機能、「スクロールホイール」機能を含む。本実施例では送信部アセンブリ70を独立して設けているが、これはセンサアセンブリ58に組み込まれてもよい。同様に、受信部80はコンピュータ20に組み込まれていてもよい。図示しないが、本実施例に更なる構成を付加して、第2の指先センサをセンサバス60の手首側に装着するようにしてもよい。またセンサ62と正反対かつ対称なユニットを親指や反対側の手に装着して指先センサとして使用することができる。このようにすれば、右手と左手の両方で、あるいは人差し指と親指で共用することができる。更なる別の実施例(図示せず)では、回転可能なスプリットリングセンサバスを具えてもよい。これは2つの隣接するリングを具え、センサ64,66,68が第1のリングに搭載され、センサ62を第2のリングに搭載する。この第2のリングでは、手先部分が除去されている。この実施例では、アセンブリを人差し指から親指又は別の手に差し替えるときにセンサ62を再配置(頂部にくるように回転)することができる。
【0032】
図17A、17Bは、オーバーヘッドコンピュータプレゼンテーションに適した本発明のワイヤレス実施例を示す図である。本実施例では、センサアセンブリ71は人差し指の第1関節に装着される。センサアセンブリ71はセンサバス73を具える。センサバス73の側部にはデュアル機能マウススティック75と、第1のマウスボタン77と、第2のマウスボタン79と、レーザポインタ照射ボタン81とを具えている。センサバス73の頂部又は背面にはレーザポインタ83が設けられている。センサバス73は指の関節の動きを妨げないよう人間工学に基づいて設計されている。センサバス73は一般に伸縮可能な滑り止め付き発泡部材または同様の材料(図示せず)、又はフックとループでなるファスナストラップ(図示せず)を用いる。これによりセンサバス73は幅広い指サイズに適用することができ、指において滑ったりねじれたりすることがない。ユーザはセンサ75,77,79,81を対向する親指で操作する。これは親指の指先又は側部を適切に動かして実現することができる。レーザポインタ83は、レーザポインタボタン81が押下されたときにのみレーザ出力85を生成する。センサの電気信号は、センサアセンブリ71内部の電子無線送信部(図示せず)に送られる(センサバス73は大きめで、電子インタフェース機器、ワイヤレス送信部及び/又は受信部、電源を具えている)。送信部はセンサ信号を受信部87に送信する。受信部87はセンサ情報をマウス相当データに変換する。このマウス相当情報がコンピュータ20に送られる。レーザポインタを具えるこの種のハンドヘルド遠隔操作コンピュータ入力デバイスは、従来からオーバーヘッドコンピュータプレゼンテーションに用いられている。ボタン77,79,81は通常ユーザによってクリックボタン又はオン/オフボタン、レーザポインタボタン、プレゼンテーションにおける「次ページ」又は「前ページ」、又はユニットを異なる動作モードに切り換えるモードボタンとして設定される。本実施例では、すべてのマウス相当データを生成可能である。これは、限定するものではないが「ダブルクリック」機能、「ドラッグアンドドロップ」機能等を含む。本実施例では送信部アセンブリ87を独立して設けているが、これはセンサアセンブリ36に組み込まれてもよい。もちろん、本実施例はレーザポインタ83なしで構成してもよい。
【0033】
図18A、18Bは、本発明における左右両手共用かつ親指と人差し指共用の実施例を示す図である。センサアセンブリ87はミニトラックボール84と、第1のボタン86と、第2のボタン88と、デュアル機能マウススティック89とを具える。トラックボールセンサの製造と利用方法は周知技術である。センサ84、86、88は親指に装着されるセンサバス90の人差し指側に設けられている。センサ89は回動式バスエクステンション91に搭載されている。バスエクステンション91はバス90に対し前後に回動可能である。これによりユーザが簡便にセンサ89の位置を右手用または左手用、及び親指用または人差し指用に変更することができる。これにより、ユーザはユニットを親指から取り外し、センサ84,86,88を人差し指側に向けてセンサバス90を反対の親指に装着し、センサ89を親指の先に向けて回転させることができる。あるいは、親指に装着されているセンサバスを、センサ84,86,88を親指に向けて同じ手の人差し指に付け替えることができる。この場合もセンサ89は指先側に向けられる。回動したら、バスエクステンション91は移動止め凹部93によりその位置に保持される。バスエクステンション91の下側には戻り止め93に嵌合する凸部が設けられている。現在のバスエクステンション91の場所の下には第2の戻り止めが隠れている。センサバス90は親指又は指の先端部に装着され、指の関節の動きを妨げないよう人間工学に基づいて設計されている。さらに、バス90は親指の先をカバーしない構成である。これにより筆記ペンを持ったりする親指の触感が確保される。センサバス90は一般に伸縮可能な滑り止め付き発泡部材または同様の材料(図示せず)を用いる。これによりセンサバス90は幅広い指サイズに適用することができ、指において滑ったりねじれたりすることがない。ユーザはセンサ84,86,88,89を対向する親指で操作すると、対応する電気信号が電子インタフェースボックス92にフレキシブルマルチコンダクタケーブル94を介して伝達される。このケーブルはリストストラップ96で適切に手から離されている。インタフェースボックス92はセンサの電気信号をデジタルデータに変換する。このマウス相当データは次にコンピュータ20に送られる。本実施例では、ユーザはトラックボール84とマウススティック89をともにマウスカーソル移動又はスクロールホイール機能に用いることができる。ボタン86,89は一般にユーザにより従来の卓上コンピュータマウスの左右ボタンに相当するよう設定される。本実施例では、センサ84,86,88,89がセンサバス90上に、親指又は他の指のコンピュータキーボード操作を妨げないよう配置されている。さらに、図に示すようにセンサはコンピュータキーボードを操作する際に誤操作してしまうことがないよう設けられている。本実施例ではインタフェースボックス92を独立して設けているが、これはセンサバス90又はコンピュータ20に組み込まれてもよい。また、センサ90は親指で又は指先を机上、ユーザのズボンの脚、椅子のアームレストなどの代わりの面上で動かして操作することができる。また、センサ89はキーボード操作の際に邪魔にならない程度に十分に指先から離して設けられるが、親指や代わりの面で操作するのに十分な程度に前側に設けられている。また、バスエクステンション91は別な構成としてもよい。例えば、バスエクステンション91を本実施例に示す軸と直交する軸で回転するようにしてもよい。更に別の実施例(図示せず)では、ユーザがセンサ位置を微調整できるようにして個別にカスタマイズできるバスエクステンションとしてもよい。このようなバスエクステンションの例では、ユーザがセンサ位置を指先に対して前後に調整できるようにしてもよい。
【0034】
図20A、20Bは、本発明のマルチフィンガー実施例を示す図である。このマルチフィンガーアセンブリ99は、人差し指の指先に装着される第1のセンサバス100の背面側に設けられたデュアル機能マウススティック98を具える。光学センサ102とボタン104がセンサバス100の親指側に設けられている。光学センサの製造と利用方法はコンピュータマウスと機械工業の分野で周知である。ユーザは親指でこすって光学センサ102を操作することができる。物理的な接触または物理的近接動作を行って光学センサ102を操作する。この特徴により、タイピング中などにセンサに誤操作するのを防止できる。図示しないが、センサ102の光学ウィンドウの上に光学フィルタを設け、ユーザの親指の皮膚から正しい光学的特徴を読み取るようにしてもよい。また、センサ102に用いられる光学部品はセンサバス100に内蔵されてもよく、また光ファイバケーブルを用いて送信部130に離して設けられてもよい。第2のセンサバス106が人差し指の中間関節に装着されており、これは第1のセンサバス100にフレキシブルジョイント108とマルチコンダクタケーブルハーネス110で連結されている。センサバス106は、当該センサバス106の親指側にタッチパッドセンサ112と、ボタン114とを具えている。タッチパッドセンサは、よくラップトップコンピュータのキーボードに隣接して設けられている類のセンサである。このセンサは曲げやすく柔らかい性質がある。このタッチパッドセンサ112はセンサバス106の輪郭に沿って湾曲している。ユーザは対向する親指で所望のカーソル移動方向にセンサをなでてタッチパッドセンサ112を操作する。第3のセンサバス116が中指の指先に装着されている。センサバス116の背面または先端側にはミニトラックボールセンサ118が設けられている。センサバス116において親指側には第1のボタン120と、第2のボタン122とが設けられている。第4のセンサバス124が薬指の指先に装着されている。センサバス124の親指側には第1のボタン126と、第2のボタン128とが設けられている。第5のセンサバス101が親指の先に装着されている。センサバス101の背面または先端側にはボタン103とデュアル機能マウススティック105が設けられている。センサ103、105は、対向する1又はそれ以上の指を用いて容易に操作することができる。さらに、センサバス101は、センサ103,105が人差し指側に向くように回転させサイドマウント式にすることができる。マルチコンダクタケーブルハーネス110が5つのセンサバスすべてを送信部130に接続している。送信部130はセンサの情報を受信部132に送信する。受信部132はセンサ情報をマウス相当データに変換し、コンピュータ20に送る。送信部130はリストストラップ134でユーザに装着される。用途がコンピュータ、ビデオゲーム、工業等に拘わらず、ユーザは用途に応じて手の各センサを設定することができる。本実施例では指のすべてのセンサが対向する親指でアクセス可能である。同様に、親指に装着したセンサは他の1又はそれ以上の指で簡単にアクセスできる。さらに、背面側に設けられたセンサ98,103,105,118は、机上、ユーザの脚、椅子のアームレスト等に愛して操作することができる。センサ98,103,105,118はコンピュータのキーボード操作の邪魔にならない程度に十分に指先から離して設けられるが、親指や他の指、代わりの面で操作するのに十分な程度に前側に設けられている。また本実施例では、各センサバスは人間工学に基づいて形成され指先の触感やジョイント部の動作を妨げないように形成されている。この人間工学設計によりコンピュータのキーボード操作や同様の他の手の動作が妨げられない。
【0035】
図22A、22B、22Cは、本発明が他の通常動作を妨げないことを示す図である。これらの図では、上述した実施例のセンサアセンブリが用いられている。図22Aは、図14Aに示すセンサアセンブリ36と、図16Aに示すセンサアセンブリ58と、図18Aに示すセンサアセンブリ87とを、一般的な飲料グラス148とともに用いた場合を示す。ユーザには、各センサを誤作動させてしまうことなくグラス148を掴むのに必要な指の柔軟性が確保されている。図22Bを参照すると、図14Aのセンサアセンブリ36と、図16Aのセンサアセンブリ58と、図18Aのセンサアセンブリ87とが一般的な筆記ペン144とともに用いられている。ユーザは各センサを誤作動させてしまうことなく、また指関節の動作を妨げることなくペンを持って書くことができる。図22Cでは、図20Aのマルチフィンガー実施例99と、コンピュータ20と、ワイヤレス受信部132とがコンピュータキーボード138とともに用いられている。親指や他の指の先端はカバーされておらず、指関節の動作は妨げられない。本実施例では、指先の触感と、ユーザがコンピュータのキーボードを操作するのに必要な関節動作が確保されている。これらのセンサはタイピングの際に誤操作してしまわないように配置されている。センサの誤操作を防止するのが困難な場合もあると思われる。そのような場合、ユーザは単に一時的にユニットをオフにすればよい。これはセンサボタンの1つをオン/オフボタンに設定してこれを操作することで簡単に実現できる。あるいは、ユーザは一時的にデバイスを取り外し、又は図14D、16Dに示すようにセンサアセンブリを巻き取った状態とすればよい。
【0036】
次に、図24を参照する。本実施例では、本発明をデュアルハンドビデオゲームコントローラに用いている。ゲームパッド150と、第1のボタン152と、第2のボタン154とが、センサバス156の親指側に設けられている。ゲームパッドは従来よりビデオゲームコントローラに用いられている種類のものである。これはジョイスティックコントローラと同じ機能であるが、高さがないものである。センサバス156は右手の人差し指の中関節に装着される。右手の人差し指の根元には送信部158が装着される。送信部158はセンサバス156にマルチコンダクタケーブル160で接続されている。送信部158はセンサ情報を受信部162に送信する。受信部162はセンサ情報をビデオゲームボックス164で扱うデータタ形式に変換する。このビデオゲームボックス164は対応する音声/映像信号をテレビ166に送る。ユーザの左手には第2のセンサアセンブリ168と、第2の送信部アセンブリ170とが装着される。これらのアセンブリ168、170は、右手と左手のいずれにも使用可能な共用設計されている。また、アセンブリ間の外形の回動面は、ユーザが各指の関節を普通に動かせるよう構成されている。ユーザはそれぞれの手の対向する親指で各センサを操作してビデオゲームをプレイする。ユーザはコントローラを従来のように手で持つ必要が無い。代わりに、ユーザは手で別のコントローラやコンピュータのキーボードを使用することができる。ユーザはスキルに応じて、またプレイするビデオゲームに応じて、使用するコントローラを1つか2つかを選択することができる。上述と同様に、これらのアセンブリは親指、手の別の指、あるいは双方に装着することができる。
【0037】
次に、図26を参照する。本図は、本発明の典型的な実施例の概略図である。様々な数と種類のセンサがユーザにより操作され、これが「1」から「N」まで付されたセンサ入力172である。センサ172で生成された電気信号は、センサ・コンピュータ間電子インタフェース174にてコンピュータのマウス相当データに変換される。機器174はマウス相当データをコンピュータ176に供給する。この技術は公知であり、現在の産業のほぼすべてのワイヤレスコンピュータマウスでこのデザインアプローチが行われている。電子インタフェース174は独立して設けられるよりもコンピュータ176に組み込まれていることが望ましい。
【0038】
次に、図28を参照する。本図は、本発明の典型的なワイヤレス実施例の概略図である。様々な数と種類のセンサがユーザにより操作され、これが「1」から「N」まで付されたセンサ入力172である。センサ172で生成された電気信号はセンサ・送信部間電子インタフェース178にて調整される。機器178はセンサ情報を送信部180に供給する。送信部及び電子インタフェース178はともにバッテリ182で駆動する。送信部180はセンサ情報を受信部184に送信する。受信されたセンサ情報は受信部・コンピュータ間電子インタフェース186で調整される。電子インタフェース186はマウス相当データをコンピュータ176に供給する。この技術は公知であり、現在の産業のほぼすべてのワイヤレスコンピュータマウスやキーボードでこのデザインアプローチが行われている。さらに、受信部184と電子インタフェース186は独立して設けられるよりもコンピュータ176に組み込まれていることが望ましい。同様に、機器178、送信部180、バッテリ182もセンサと一緒あるいは別々に1つのパッケージとして設計されてもよい。
【0039】
次に、図30を参照する。本図は、本発明の典型的なデュアルハンドワイヤレスビデオゲーム実施例の概略図である。様々な数と種類のセンサがユーザにより操作され、このうち左手用が「1」から「L」まで付されたセンサ入力188であり、右手用が「1」から「R」まで付されたセンサ入力190である。左手のセンサ188と右手のセンサ190で生成された電気信号はそれぞれ左手センサ・送信部間電子インタフェース192と、右手センサ・送信部間電子インタフェース194にて調整される。左手用インタフェース192はセンサ情報を左手用送信部196に供給する。同様に右手のインタフェース194はセンサ情報を右手用送信部198に供給する。左手用送信部196と電子インタフェース192はともにバッテリ200で駆動する。同様に右手用送信部198と電子インタフェース194はともにバッテリ202で駆動する。送信部196,198はそれぞれのセンサ情報を受信部204に送信する。受信されたセンサ情報は受信部−ビデオゲーム電子インタフェース206で調整される。電子インタフェース206はビデオゲーム相当データをビデオゲーム電子ボックス208に供給する。この電子ボックス208はビデオゲーム音声映像信号をテレビ210に供給する。この技術は公知であり、ワイヤレスコンピュータのマウスとキーボードが単一の受信部アセンブリとともに製造され同時に動作するのと同様である。これと同じデザインアプローチがここでデュアルハンドビデオゲームコントローラに用いられる。さらに、受信部204と電子インタフェース206は独立して設けられるよりもビデオゲーム電子ボックス208に組み込まれていることが望ましい。
【0040】
概要、結果、目的
以上より、読者はこのデバイスが人間の手に搭載される1又はそれ以上のセンサを具えることを認識するであろう。これらのセンサは、センサを装着した同じ手の対向する指又は親指で簡単にアクセスし操作することができる。この構成により平坦面が不要となり、またユーザがデバイスを持つ必要がなくなり、卓上マウスの制限が解消される。さらに、各センサは、コンピュータキーボードを使用したり、ペンで書いたり、受話器を持ったりする通常のオフィス作業を妨げないように配置されている。このデバイスはユーザが手早く簡単に着脱することができる。複数の実施例において「有線」、「無線」、マルチフィンガー、親指と他の指共用、側部または背面部の共用センサ、右手左手共用となっている。従来の技術と製造技術を用いるため費用が低減される。利用分野はパーソナルコンピュータ、ビデオゲーム、工業利用がある。さらに、このデバイスは以下の追加の利点がある:
・このデバイスは新たに開発された新型センサを搭載できる。
・このデバイスは障害者にも利用できる。
・このデバイスは、マウス相当データを生成するのにキーボード領域から手を離さなくてよい。
・このデバイスは、コンピュータキーボードの使用時にセンサの誤操作が生じない。
・このデバイスは、ペンで書いたり、受話器を持ったりする他の通常のオフィス作業でセンサの誤操作が生じない。
・このデバイスは指先の触感を妨げず、キーボードが使用しづらくなることがない。
・このデバイスは、ユーザがまったく新たな手と目の協調スキルを覚える必要がない。
・このデバイスは、手根管症候群の患者にとって困難な手首の動作が必要でない。
【0041】
上述した説明は多くの要素を含んでいるが、これらは本発明の範囲を限定するものではなく、本発明の現在の好適な実施例の実例に過ぎないと解するべきである。例えば、本発明は無線の飛行機、車、テレビに適用することができる。本発明は、ロボット、クレーン、機械や他の装置の制御における工業又は研究目的に利用することができる。さらに、用いるセンサはいかなるタイプ、形状、設計のものでもよい。限定するものではないが更なるバリエーションがある:
・このデバイスでは、電子インタフェース及び/又はワイヤレス送信部がセンサと一体的に、あるいは指装着部に近接して設けられてもよい。
・このデバイスでは、センサを手に取り付けるのに調節ストラップやフック−ループファスナ、ゴム材料等を用いて異なるアプローチを行ってもよい。
・このデバイスでは、ユーザが所望のタイプのセンサを所望位置に設けられるようセンサバスがマトリクスセンサ受けを具えてもよい。
・このデバイスは、複数の機器及び/又はコンピュータに対し動作するものであってもよい。例えば、図20Aに示すマルチフィンガーセンブリは、各フィンガーアセンブリが別の機器を制御するものであってもよい。
【0042】
本発明の好適な実施例を開示し詳細に説明し、さらに数種の代替実施例について説明したが、当業者であれば本発明の意図や範囲を逸脱することなく形状や詳細構成について様々な変更を施すことができる。したがって、本発明の範囲は上記実施例ではなく添付の請求の範囲およびその均等物により定められるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
手の操作を検出するヒューマン−マシンインタフェース機器であって:
手の操作情報を取得するセンサ手段と;
ユーザが前記機器を手に持たなくてよいように、前記センサ手段を人間の手に取り付ける装着手段と、
前記センサ手段の情報をマシンで扱う信号形式に変換する電子インタフェース手段と;
前記電子インタフェースの出力信号を前記マシンに送る伝送手段とを具えることを特徴等する機器。
【請求項2】
請求項1のヒューマン−マシンインタフェース機器において、前記装着手段がさらに、人間工学に基づき手の動きを妨げないよう形成されており、ユーザが電話をとったりコンピュータのキーボードをタイプしたりする通常のオフィス動作の手の動作を妨げないことを特徴とする機器。
【請求項3】
請求項1のヒューマン−マシンインタフェース機器において、前記装着手段がさらに、人間工学に基づき各指及び/又は親指の指先(finger pad)を露出させるよう形成されており、ユーザがコンピュータのキーボードをタイプしたり、ペンで書いたり、指又は親指の先で触ったりグリップしたりするのに必要な通常の動作を行うための指又は親指の触感を妨げないことを特徴とする機器。
【請求項4】
請求項1のヒューマン−マシンインタフェース機器において、前記装着手段がさらに、人間工学に基づき前記センサ手段を対向する指又は親指で操作できるよう形成されており、前記センサが手だけで操作することができ、前記センサ手段を操作するのに卓上型の平面が不要であることを特徴とする機器。
【請求項5】
請求項1のヒューマン−マシンインタフェース機器において、前記装着手段がさらに、前記センサ手段の誤操作が生じないよう人間工学に基づき形成されており、前記ユーザがセンサ手段を誤操作することなくコンピュータキーボードを操作したり、電話に出たり、他の通常の動作を行えることを特徴とする機器。
【請求項6】
請求項1のヒューマン−マシンインタフェース機器において、前記装着手段がさらに、人間工学に基づき右手と左手、親指と他の指で共用可能に形成されており、ユーザが前記機器を指、親指又は手から簡単に取り外し、他の指、親指又は手に機器を再装着できることを特徴とする機器。
【請求項7】
請求項1のヒューマン−マシンインタフェース機器において、前記装着手段がさらに、前記センサ手段の一部が前記装着手段上で位置変更可能なように設けられており、前記センサの一部が前記装着手段上で右手と左手、及び/又は親指と他の指で共用できるように位置変更可能であることを特徴とする機器。
【請求項8】
請求項1のヒューマン−マシンインタフェース機器において、前記装着手段がさらに、前記センサの一部が前記装着手段に調節可能に設けられており、ユーザが個人仕様のため前記センサの一部の位置を調整及び/又は変更できることを特徴とする機器。
【請求項9】
請求項1のヒューマン−マシンインタフェース機器において、前記伝送手段が、手の指の基関節間に収まるよう配線されたケーブルを具え、当該ケーブルが手の頂部から滑り落ちたりせず、ケーブル保持用の追加のストラップを不要または最小限としたことを特徴とする機器。
【請求項10】
請求項1のヒューマン−マシンインタフェース機器において、前記伝送手段が前記装着手段から左右両手、親指又は他の指のいずれでも操作可能なように前記装着手段から出ていることを特徴とする機器。
【請求項11】
請求項1のヒューマン−マシンインタフェース機器において、前記センサ手段を巻き取り可能なリロケート手段を具え、前記センサ手段を取り外して前記リロケート手段に係止できることを特徴とする機器。
【請求項12】
請求項11のヒューマン−マシンインタフェース機器において、前記伝送手段が前記リロケート手段側に巻き取り/引き出し可能なケーブルであり、当該ケーブルが、前記センサ手段が引き出されたときには緩まず、前記センサ手段が巻き取られたときには整然と巻き取られることを特徴とする機器。
【請求項13】
請求項1のヒューマン−マシンインタフェース機器において、前記伝送手段がワイヤレス送信部と受信部の構成を具え、ユーザが繋がれていない状態で操作できることを特徴とする機器。
【請求項14】
請求項1のヒューマン−マシンインタフェース機器において、前記装着手段がさらに、当該装着手段が手に対し動かないようにする内側滑り止め手段を具え、前記センサ手段を操作する際に前記装着手段がねじれたり回転したりしないことを特徴とする機器。
【請求項15】
請求項1のヒューマン−マシンインタフェース機器において、前記装着手段がさらに、当該装着手段を幅広い指の形状とサイズに対応しうる調節手段を具え、1つで広い範囲のユーザに適用可能であることを特徴とする機器。
【請求項16】
請求項1のヒューマン−マシンインタフェース機器において、前記装着手段がさらに、ワイヤレス送信部/受信部伝送手段を具え、すべての部品が1本の指に装着されるパッケージ内に配設され、ユーザが繋がれていない状態で動作することができ、またユーザの動作に手首装着型の機器を不要としたことを特徴とする機器。
【請求項17】
手による操作を検出する方法であって:
センサ手段により手の操作を取得するステップと;
ユーザが機器を持つ必要をなくすべく前記センサ手段を人間の手に装着するステップと;
前記センサ手段からの手の操作情報を装置で扱う信号形式に変換するステップと;
前記信号形式を装置に伝達するステップとを具えることを特徴とする方法。
【請求項18】
請求項17に記載の方法において、前記装着するステップがさらに、手の動きを妨げないよう人間工学に基づいて前記センサ手段を手に装着するステップを具え、前記ユーザが電話をとったりコンピュータのキーボードをタイプしたりする通常のオフィス動作の手の動作を妨げないことを特徴とする方法。
【請求項19】
請求項17に記載の方法において、前記装着するステップがさらに、人間工学に基づき各指及び/又は親指の指先が露出するよう前記センサ手段を手に装着するステップを具え、ユーザがコンピュータのキーボードをタイプしたり、ペンで書いたり、指又は親指の先で触ったりグリップしたりするのに必要な通常の動作を行うための指又は親指の触感を妨げないことを特徴とする方法。
【請求項20】
請求項17に記載の方法において、前記装着するステップがさらに、人間工学に基づき前記センサ手段を対向する指又は親指で操作できるよう前記センサ手段を手に装着するステップを具え、前記センサが手だけで操作することができ、前記センサ手段を操作するのに卓上型の平面が不要としたことを特徴とする方法。
【請求項21】
請求項17に記載の方法において、前記装着するステップがさらに、前記センサ手段の誤操作が生じないよう人間工学に基づき前記センサ手段を手に装着するステップを具え、前記ユーザがセンサ手段を誤操作することなくコンピュータキーボードを操作したり、電話に出たり、他の通常の動作を行えることを特徴とする方法。
【請求項22】
請求項17に記載の方法において、前記装着するステップがさらに、人間工学に基づき右手と左手、親指と他の指で共用可能に前記センサ手段を手に装着するステップを具え、ユーザが前記機器を指、親指又は手から簡単に取り外し、他の指、親指又は手に機器を再装着できることを特徴とする方法。
【請求項23】
請求項17に記載の方法において、前記装着するステップがさらに、前記センサ手段の全部又は一部を人間工学に基づき位置変更可能なように手に装着するステップを具え、前記センサの全部又は一部が右手と左手、及び/又は親指と他の指で共用できるように位置変更可能であることを特徴とする方法。
【請求項24】
請求項17に記載の方法において、前記装着するステップがさらに、人間工学に基づき前記センサ手段の全部又は一部が前記装着手段にさらに位置変更可能なように前記手に装着するステップを具え、ユーザが個人仕様のため前記センサ手段の全部又は一部の位置を調整及び/又は変更できることを特徴とする方法。
【請求項25】
請求項17に記載の方法において、前記装着するステップがさらに、手の指の基関節間に収まるようにケーブルを配線するステップを具え、当該ケーブルが手の頂部から滑り落ちたりせず、ケーブル保持用の追加のストラップを不要としたことを特徴とする方法。
【請求項26】
請求項17に記載の方法において、前記伝送するステップがさらに、前記伝送手段を前記センサ手段に左右両手、親指又は他の指のいずれでも操作可能なように取り付けるステップを具えることを特徴とする方法。
【請求項27】
請求項17に記載の方法において、前記センサ手段を引き込んで再配置するドッキング領域を設けるステップを具え、前記センサ手段を巻き取って前記ドッキング領域に係止できることを特徴とする方法。
【請求項28】
請求項27に記載の方法において、前記伝送するステップがさらに、前記ドッキング領域に対し巻き取り/引き出し可能なケーブルを設けるステップを具え、当該ケーブルが前記センサ手段が引き出されたときには緩まず、前記センサ手段が引き込まれたときには整然と巻き取られることを特徴とする方法。
【請求項29】
請求項17に記載の方法において、前記伝送するステップがさらに、ワイヤレス送信部及び受信部構成を設けるステップを具え、ユーザが繋がれていない状態で動作できることを特徴とする方法。
【請求項30】
請求項17に記載の方法において、前記装着するステップがさらに、前記センサ手段が手の上で動かないようにする内側滑り止め手段を設けるステップを具え、前記センサ手段を操作する際に当該センサ手段がねじれたり回転したりしないことを特徴とする方法。
【請求項31】
請求項17に記載の方法において、前記装着するステップがさらに、前記センサ手段が幅広い指の形状とサイズに対し動かないようにする調節手段を設けるステップを具え、1つの機器で広い範囲のユーザに適用可能とすることを特徴とする方法。
【請求項32】
請求項17に記載の方法において、前記装着するステップがさらに、ワイヤレス送信部/受信部構成を設けるステップを具え、すべての部品が1本の指に装着されるパッケージ内に配設され、ユーザが繋がれていない状態で動作することができ、またユーザの動作に手首装着型の機器を不要としたことを特徴とする方法。

【図10AB】
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【図12AB】
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【図14AB】
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【図14CD】
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【図16AB】
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【図16CD】
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【図17AB】
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【図18AB】
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【図20AB】
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【図22A】
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【図22B】
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【図22C】
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【図24】
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【図26】
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【図28】
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【図30】
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【公表番号】特表2007−504559(P2007−504559A)
【公表日】平成19年3月1日(2007.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−525411(P2006−525411)
【出願日】平成16年9月1日(2004.9.1)
【国際出願番号】PCT/US2004/028414
【国際公開番号】WO2005/027356
【国際公開日】平成17年3月24日(2005.3.24)
【出願人】(506063064)
【出願人】(506063075)
【出願人】(506063086)
【Fターム(参考)】