説明

コンベアユニットおよびコンベア装置

【課題】横幅の小さなコンベアユニット、および、横幅の異なる可撓性シートを取り替えて搬送することのできるコンベアユニットおよびコンベア装置の提供。
【解決手段】コンベアユニット1は、ローラ体6A〜6Fとローラ体4との間に架け回されて周回する無端状体11の載置面に、可撓性シートを載置して搬送するユニットであって、無端状体11の載置面は、シート搬送方向(矢印F方向)に見て下向きに湾曲した湾曲形状に形成されている。無端状体11は、シート搬送方向(矢印F方向)と直角の方向に並べて配置されてシート搬送方向に走行する6本の条体10A〜10Fで構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被搬送物を載置して搬送するコンベアユニットおよびこれを用いたコンベア装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種のコンベア装置に用いられるコンベアユニットは例えば下記の特許文献1に記載されたものが知られている。下記文献1記載のコンベアユニットはトップチェーンコンベアであり、図8に示したコンベア装置100に使用されている。図示のコンベア装置100は、複数のシップ薬シート37(可撓性シート)を左右横方向に並べて搬送する第1コンベア装置51と、第1コンベア装置51から離れた位置に配備された第2コンベア装置52,52と、第1コンベア装置51と第2コンベア装置52,52との間に配備されて第1コンベア装置51からのシップ薬シート37を第2コンベア装置52,52に搬送する6基のトップチェーンコンベア101,101,101,101,101,101とを備えている。各トップチェーンコンベア101の受取側端部は、第1コンベア装置51からの6枚のシップ薬シート37,37,37,37,37,37(3枚分の幅がW1)を受け取れる各位置にそれぞれ固定配置されている。各トップチェーンコンベア101により搬送されたシップ薬シート37は、計数器35で計数されて一時貯留されたのち、各第2コンベア装置52上のバケット34に投入されるようになっている。
【0003】
【特許文献1】特開2003−267539号公報(段落[0009]他、図2)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、従来のコンベア装置100では、第1コンベア装置51に対しトップチェーンコンベア101,101,101,101,101,101の受取側端部が固定配置されているので、横幅がシップ薬シート37とは異なるシップ薬シート37S(例えば3枚分の横幅がW1よりも狭いWSである)に取り替えて搬送することはできない。そのために、シップ薬シート37Sを搬送したい場合は、シップ薬シート37Sのサイズに適応した専用のコンベア装置を別途用意しておく必要があった。その場合は、設備コストが高くつき、無用の装置保管スペースも確保せざるを得ない。他方で、横幅が比較的広いトップチェーンコンベアを使用すると、多数のトップチェーンコンベアを横並びに並設したときに、装置全体の横幅が大きくなって設置スペースを大きくせざるを得なくなる。
【0005】
本発明は、上記した従来の問題点に鑑みてなされたものであって、横幅の小さなコンベアユニット、および、横幅の異なる可撓性シートを取り替えて搬送することのできるコンベアユニットおよびコンベア装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明に係るコンベアユニットは、少なくとも2つのローラ体間に架け回されて周回する無端状体の載置面に可撓性シートを載置して搬送するコンベアユニットにおいて、無端状体の載置面が、シート搬送方向に見て下向きに湾曲した湾曲形状に形成されている構成にしてある。
【0007】
また、前記構成において、無端状体が、シート搬送方向と直角の方向に並べて配置されてシート搬送方向に走行する複数の条体で構成されているものである。
【0008】
そして、本発明に係るコンベア装置は、複数の可撓性シート体をシート搬送方向と直角の方向に並べて搬送する第1コンベア装置と、第1コンベア装置により搬送された複数の可撓性シートの個々に対応してそれぞれ配備された請求項1または請求項2に記載のコンベアユニットとを備えてなり、第1コンベア装置が複数の可撓性シートを送出する各位置に、各コンベアユニットの受取側端部がそれぞれ配置され、各コンベアユニットを横方向旋回自在に枢支する枢支部が各コンベアユニットの送出側端部にそれぞれ設けられているものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係るコンベアユニットによれば、少なくとも2つのローラ体間に架け回されて周回する無端状体の載置面が、シート搬送方向に見て下向きに湾曲した湾曲形状に形成されているので、無端状体の載置面に載置された可撓性シートは平坦時の幅よりも狭い幅になって搬送される。従って、幅の小さなコンベアユニットを提供することができる。これにより、複数のコンベアユニットをユニット幅方向に詰めて配置することができる。
【0010】
また、無端状体が、シート搬送方向と直角の方向に並べて配置されてシート搬送方向に走行する複数の条体で構成されているものでは、簡素に構成できるとともに、無端状体の走行時に無理な力がかかりにくいコンベアユニットを提供することができる。
【0011】
そして、本発明に係るコンベア装置は、各コンベアユニットをシート搬送方向と直角の方向に旋回自在に枢支する枢支部が各コンベアユニットの送出側端部にそれぞれ設けられていて、各コンベアユニットの受取側端部が第1コンベア装置に対しそれぞれシート搬送方向と直角の方向に移動可能になっているので、ひとつの装置で、横幅の異なる可撓性シートを取り替えて搬送することができる。従って、可撓性シートの適用サイズの異なるコンベア装置を複数種用意する必要がなくなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明の最良の実施形態を図面に基づいて説明する。尚、以下に述べる実施形態は本発明を具体化した一例に過ぎず、本発明の技術的範囲を限定するものでない。ここに、図1は本発明の一実施形態に係るコンベアユニットの平面構成図、図2は図1におけるA−A線矢視図、図3は図2におけるB−B線矢視およびC−C線矢視の図、図4は図2におけるD−D線矢視図である。
各図において、この実施形態に係るコンベアユニット1は、左右に離間配置された1対の本体枠板2,2と、本体枠板2,2の後端部に連結されて本体枠板2,2よりも広く離間配置された後部枠板3,3とを備えている。
【0013】
前部枠板2,2の前端間には軸7が架け渡されており、この軸7の左右両端近傍にローラ体6A,6Fが回動自在に枢支されている。前部枠板2,2における軸7の後方位置には軸8が架け渡され、この軸8にローラ体6B,6Eが回動自在に枢支されている。前部枠板2,2における軸8の後方位置に軸9が架け渡され、この軸9の左右中央部近傍にローラ体6C,6Dが回動自在に枢支されている。前部枠板2,2における軸7の下方位置に架け渡された軸19に、外周面に4条の周溝を有するローラ体20が回動自在に枢支されている。前部枠板2,2の後端下部に、外周面に6条の周溝を有するローラ体21が架け渡されて回動自在に枢支されている。前部枠板2,2におけるローラ体21の前方位置には、外周面に6条の周溝を有するローラ体25が架け渡されて回動自在に枢支されている。前部枠板2,2の前後中央下部に、外周面に6条の周溝を有するローラ体28が架け渡されて回動自在に枢支されている。ローラ体21とローラ体25の間には、外周面に6条の周溝を有する駆動ローラ体24が配備されている。この駆動ローラ体24はモータ23と駆動連結された減速機17の駆動軸29に固設されている。ローラ体25とローラ体28の間には、10A〜10Fのダブツキを解消する長さ調整用ローラ体26,26,26,…からなるローラ体群27が配備されている。尚、本発明にいうローラ体としては、ローラ軸心方向に薄いプーリ状のものやローラ軸心方向に厚いローラ状のものを含んでいる。前部枠板2,2内で、ローラ体6A,6Fは最外位置かつ最上位置に配置され、ローラ体6C,6Dは最内位置かつ最下位置に配置されている。ローラ体6B,6Eの幅方向位置および高さ位置はローラ体6A,6Fとローラ体6C,6Dの間の位置に設定されている。
【0014】
後部枠板3,3間に架け渡された軸5には、外周面に10条の周溝を有する円柱状のローラ体4が回動自在に枢支されている。後部枠板3,3における軸4の前方位置に軸15が架け渡され、この軸15にローラ体16A,16Bが回動自在に枢支されている。後部枠板3,3における軸15の前方位置に架け渡された軸12に、外周面に6条の周溝を有するローラ体13が回動自在に枢支されている。ローラ体4はローラ体6C,6Dと同じ高さ位置に配置されている。ローラ体16A,16Bはローラ体6B,6Eと同じ高さ位置に配置されている。ローラ体13はローラ体6A,6Fと同じ高さ位置に配置されている。
【0015】
そして、6本の条体10A〜10Fがシート搬送方向(矢印F方向)と直角の方向に並べて配置されており、これらは全てローラ体4、ローラ体21、駆動ローラ体24、ローラ体群27、およびローラ体28の順に架け回されている。更に、条体10Aは、ローラ体28からローラ体20、ローラ体6A、およびローラ体13を経てローラ体4に戻るように各ローラ体の周溝に巻き掛けられている。条体10Bは、ローラ体28からローラ体20、ローラ体6B、およびローラ体16Aを経てローラ体4Aに戻るように巻き掛けられている。条体10Cは、ローラ体28からローラ体6Cを経てローラ体4に戻るように巻き掛けられている。条体10Dは、ローラ体28からローラ体6Dを経てローラ体4に戻るように巻き掛けられている。条体10Eは、ローラ体28からローラ体20、ローラ体6E、およびローラ体16Bを経てローラ体4に戻るように巻き掛けられている。条体10Fは、ローラ体28からローラ体20、ローラ体6F、およびローラ体13を経てローラ体4に戻るように巻き掛けられている。すなわち、これら6本の条体10A〜10Fにより無端状体11が構成される。そして、ローラ体4の両側端の2対の周溝とローラ体13の両側端の2対の周溝との間に、4本の条体14,14,14,14が巻き掛けられている。
【0016】
尚、6本の条体10A〜10Fはいずれも同じ周長のものが使用されている。これにより、条体10A〜10Fの予備品として1種類だけを保管しておけばよく、保管コストと保管スペースの低減化を図ることができる。条体10A〜10Fにおいて高さ位置の違いおよびローラ体設置位置の違いによる周回距離の差は、ローラ体群27の長さ調整用ローラ体26,26,26,・・・を適宜選択して掛け回すことにより吸収される。また、条体10A〜10Fおよび条体14,14,14,14は例えば断面略円形の丸ベルト(例えばウレタンゴム製)が使用される。但し、平ベルトでもよいし、材質もウレタンゴムに限定されない。
【0017】
このコンベアユニット1においては、前部枠板2,2の配置部分が左右横幅の狭い幅狭部30であり、後部枠板3,3の配置部分のうちローラ体4の近傍が送出側端部31となっている。そして、後部枠板3,3の配置部分のうち送出側端部31と幅狭部30との間は、無端状体11の載置面36A(仮想面)の正断面形状が幅狭部30での湾曲形状から送出側端部31での平坦形状へ移行する移行部30Aとなっている。そして、前部枠板2,2におけるローラ体6A〜6Fの近傍が、シップ薬シート37または37S(可撓性シート、図5参照)を受け取る受取側端部22となっている。そして、後で詳述するコンベア装置50(図5、図6)の計数器35に向けて、無端状体11からのシップ薬シート37または37Sを案内する案内棒18,18,18,18がローラ体4後方の後部枠板3,3に配備されている。更に、前記した計数器35の直上位置に枢支部33が吊下げ配置され、この枢支部33に枢支軸32が水平方向旋回自在に枢支されている。前部枠板2,2の下面には、例えば床上を転動する車輪38が配備されている。
【0018】
上記のように構成されたコンベアユニット1の動作を次に説明する。まず、モータ23が起動して駆動ローラ体24が回転駆動されると、無端状体11の条体10A〜10Fが矢印F方向に走行して各ローラ体間を周回する。また、シップ薬シート37の左右両側部を載置する4本のローラ体14,14,14,14もローラ体4に従動してローラ体4とローラ体13の間を周回する。そして、幅狭部30においては、左右中央部の条体10C,10Dが最も低く、左右両側部の条体10A,10Fが最も高く、条体10Aと条体10Cの間の条体10Bおよび条体10Fと条体10Dの間の条体10Eがそれぞれの中間の高さ位置にある。従って、6本の条体10A〜10Fで構成される無端状体11の載置面36A(図3中の1点鎖線)は、左右中央部分が下向きに凹んだ円弧状の湾曲形状となっている。従って、幅狭部30において、無端状体11の仮想上面である載置面36Aに載置されたシップ薬シート37は、平らに置かれたときの幅Y1よりも狭い幅Y2で搬送される(図3参照)。そして、移行部30Aでは、搬送に伴ってシップ薬シート37が徐々に平らな形態に変化していく。そうして、送出側端部31において、シップ薬シート37は平らな状態となったのち(図4参照)、案内棒18を経て計数器35に落下する。
【0019】
上記したように、コンベアユニット1は、平らに置かれたときの幅Y1よりも狭い幅Y2にした状態のシップ薬シート37を搬送することができる。従って、本体枠板2,2間の左右横幅をシップ薬シート37の幅Y1よりも小さくすることができる。これにより、複数のコンベアユニット1,1,1,・・・を左右横幅方向に詰めて配置することができる。また、無端状体11の載置面36Aは左右中央部分が下向きに凹んだ湾曲形状となっているので、搬送中のシップ薬シート37は自重により無端状体11の最も低い左右中央部分に向かおうとするから、搬送中にシップ薬シート37が無端状体11から左右側方に飛び出しにくいという効果も奏する。また、シート搬送方向と直角の横方向に並べて配置された複数の条体10A〜10Fで、無端状体11が構成されているので、簡素な構成で済み、走行時に無端状体11に無理な力がかかりにくい。
【0020】
次に、上記したコンベアユニット1を複数用いたコンベア装置を、図5および図6に示す。図示のコンベア装置50は、複数のシップ薬シート37をシート搬送方向(矢印G方向)と直角の横方向に並べて搬送する第1コンベア装置51と、第1コンベア装置51から離れた後方位置に配備された2基の第2コンベア装置52A,52Bと、第1コンベア装置51と第2コンベア装置52Aまたは52Bとの間に配備されて、第1コンベア装置51からのシップ薬シート37を第2コンベア装置52Aまたは52Bに搬送する6基のコンベアユニット1(1),1(2),1(3),1(4),1(5),1(6)とを備えている。この例では、6枚のシップ薬シート37,37,37,37,37,37が、第1コンベア装置51上で1点鎖線Tを中心としてその左右両側に3枚ずつ並べた、いわゆるセンター基準で配置される。第1コンベア装置51の上流側には、フィルムライナー上に軟質のシップ剤を塗布するコータ装置(図示省略)が配備されており、コータ装置で切断されて得られたシップ薬シート37または37Sが第1コンベア装置51に供給されるようになっている。
【0021】
前記したコンベアユニット1,1,1,1,1,1は、第1コンベア装置51により搬送された6枚のシップ薬シート37または37Sの個々に対応してそれぞれ配備されている。各コンベアユニット1の受取側端部22は、第1コンベア装置51において6枚のシップ薬シート37,37,37,37,37,37(または37S,37S,37S,37S,37S,37S)を送出する各位置にそれぞれ配置されている。一方、各コンベアユニット1の送出側端部31の上方位置には、各コンベアユニット1の枢支軸32を横方向旋回自在に枢支する枢支部33がそれぞれ設けられている。そして、第1コンベア装置51の後方でコンベアユニット1,1,1,1,1,1の左右側方位置には、各コンベアユニット1を横旋回駆動させるアクチュエータ64が配備されている。各アクチュエータ64は連結杆65を介してコンベアユニット1の幅狭部30に連結されている。
【0022】
そして、第2コンベア装置52A,52Bはそれぞれの長手方向を矢印Gと直角の方向に向けて配置されている。第2コンベア装置52A,52Bは、いずれも、並走する2つの走行体で構成され、2つの走行体間にはシート落下用の隙間56が設けられている。これらの第2コンベア装置52A,52Bは、本体フレーム55に水平軸心回りに枢支されたスプロケット57,58,59,60に架け回されて周回する。スプロケット57は、モータ62の回転駆動軸に固設されたスプロケット61にチェーン63を介して連結されている。第2コンベア装置52A,52Bの外周面には、多数のバケット34,34,34,・・・が適宜間隔で取り付けられている。
【0023】
コンベア装置50の左右中央部であって、第2コンベア装置52A,52Bの上方位置には、それぞれ3基の計数器35,35,35が配備されている。各計数器35は、そのケーシング内に、上下2対の計数ユニット68,68,68,68が配備されている。各計数ユニット68は、水平軸心回りに回転する回転軸66と、回転軸66の外周面に固設された4枚の羽根67,67,67,67とから構成されている。計数器35のケーシング上面にはシート受入れ用の受入開口が形成され、ケーシング下面にはシート払出し用の払出開口が形成されている。そして、各計数器35の直下をバケット34,34,34,・・・が走行する。更に、各計数器35の直上位置には、各コンベアユニット1の送出側端部31が配置されている。各送出側端部31の枢支軸32はその枢軸心Cが計数器35の受入開口の直上位置となるように配置されている。
【0024】
上記のように構成されたコンベア装置50の動作を次に説明する。まず、第1コンベア装置51から送り出されるシップ薬シート37,37,37,37,37,37(3枚分の幅がW1)を受け取れる位置に、コンベアユニット1,1,1,1,1,1の受取側端部22,22,22,22,22,22を配置させる。すなわち、アクチュエータ64,64,64,64,64,64を駆動してコンベアユニット1,1,1,1,1,1を枢支軸32の枢軸心C回りに水平旋回(矢印H方向)させ、各シップ薬シート37を受ける位置に対応した所定位置に、受取側端部22,22,22,22,22,22をそれぞれ配置させるのである。
【0025】
そして、第1コンベア装置51、各コンベアユニット1、第2コンベア装置52A,52Bを駆動する。すると、第1コンベア装置51により矢印G方向に搬送されたシップ薬シート37,37,37,37,37,37は、コンベアユニット1,1,1,1,1,1の受取側端部22,22,22,22,22,22に受け渡されて矢印F方向に搬送される。第1コンベア装置51上の一側のシップ薬シート37,37,37はコンベアユニット1(1),1(2),1(3)の送出側端部31,31,31から計数器35,35,35に送り出されて計数される。計数器35に収容されたシップ薬シート37は、上段2つの計数ユニット68,68により計数されたのちに、下段2つの計数ユニット68,68の羽根67,67上に一時保持される。そして、当該計数器35の直下位置に次のバケット34が到着したとき、羽根67,67が開いてシップ薬シート37をバケット34内に払い出すようになっている。第1コンベア装置51上の他側のシップ薬シート37,37,37もコンベアユニット1(4),1(5),1(6)の送出側端部31,31,31から計数器35,35,35に送り出されて計数されたのちに計数器35,35,35から第2コンベア装置52Bのバケット34に払い出されるようになっている。シップ薬シート37を収容した第2コンベア装置52Aおよび52Bのバケット34は左右外向き(矢印I方向)に搬送される。
【0026】
そして、計数器35の計数値が規定枚数であったシップ薬シート37を収容したバケット34は搬送コンベア54の上方位置でバケット底面が開かれる。これにより、シップ薬シート37は搬送コンベア54に払い出され、次の袋詰め工程に供される。一方、計数器35の計数値が規定枚数でなかったシップ薬シート37を収容したバケット34は回収コンベア53の上方位置でバケット底面が開かれる。これにより、シップ薬シート37は回収コンベア53に払い出されて回収される。
【0027】
その後、第1コンベア装置51の搬送対象がシップ薬シート37から幅狭のシップ薬シート37S(3枚分の幅がW1よりも狭いWS)にサイズチェンジされる場合は、アクチュエータ64,64,64,64,64,64が駆動されて、全てのコンベアユニット1,1,1,1,1,1がセンターの1点鎖線Tに向かって水平旋回され、車輪38,38,38,38,38,38が床上を転動する。すなわち、受取側端部22,22,22,22,22,22の間が詰められる。これにより、コンベアユニット1,1,1,1,1,1はシップ薬シート37S,37S,37S,37S,37S,37Sを受け取ることができ、第2コンベア装置52A,52Bに支障なく搬送できるのである。
【0028】
上記したように、この実施形態のコンベア装置50は、ひとつの装置で、横幅の異なるシップ薬シート37,37Sを取り替えて搬送することができる。従って、シップ薬シートの適用サイズの異なるコンベア装置を複数種用意する必要がなくなる。
【0029】
尚、上記の実施形態では、複数本の丸ベルトで構成された無端状体を例示したが、本発明の無端状体はそれに限定されるものでない。例えば、図7に示すように、シート搬送方向に見て下向きに湾曲した湾曲形状に形成された実際の載置面36C(実際面)を有する板状の無端状体69を用いることも可能である。その場合、無端状体69を複数の支持ローラ70,70,70,・・・上に支持して走行させるとよい。
また、本発明に適用される可撓性シートとしては、上記したシップ薬シートに限らず、コンベアユニットの載置面に置かれたときに自重で下向きに湾曲する程度の可撓性を有するものであればよい。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の一実施形態に係るコンベアユニットの平面構成図である。
【図2】図1におけるA−A線矢視図である。
【図3】図2におけるB−B線矢視およびC−C線矢視の図である。
【図4】図2におけるD−D線矢視図である。
【図5】本発明の実施形態に係るコンベア装置の平面構成図である。
【図6】前記コンベア装置の背面構成図である。
【図7】コンベアユニットの別例を図3に対応して示す断面図である。
【図8】従来のコンベア装置を示す平面構成図である。
【符号の説明】
【0031】
1 コンベアユニット
4,6A〜6F,16A,16B ローラ体
10A〜10F 条体
11,69 無端状体
20 ローラ体
22 受取側端部
30 幅狭部
31 送出側端部
32 枢支軸
33 枢支部
36A,36C 載置面
37,37S シップ薬シート(可撓性シート)
50 コンベア装置
51 第1コンベア装置
52A,52B 第2コンベア装置
64 アクチュエータ
C 枢軸心
F 矢印
G 矢印
W1 幅
WS 幅
Y1 幅
Y2 幅

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも2つのローラ体間に架け回されて周回する無端状体の載置面に可撓性シートを載置して搬送するコンベアユニットにおいて、無端状体の載置面が、シート搬送方向に見て下向きに湾曲した湾曲形状に形成されていることを特徴とするコンベアユニット。
【請求項2】
無端状体が、シート搬送方向と直角の方向に並べて配置されてシート搬送方向に走行する複数の条体で構成されている請求項1に記載のコンベアユニット。
【請求項3】
複数の可撓性シート体をシート搬送方向と直角の方向に並べて搬送する第1コンベア装置と、
第1コンベア装置により搬送された複数の可撓性シートの個々に対応してそれぞれ配備された請求項1または請求項2に記載のコンベアユニットとを備えてなり、
第1コンベア装置が複数の可撓性シートを送出する各位置に、各コンベアユニットの受取側端部がそれぞれ配置され、各コンベアユニットを横方向旋回自在に枢支する枢支部が各コンベアユニットの送出側端部にそれぞれ設けられていることを特徴とするコンベア装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2008−214034(P2008−214034A)
【公開日】平成20年9月18日(2008.9.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−54115(P2007−54115)
【出願日】平成19年3月5日(2007.3.5)
【出願人】(591249552)株式会社メイワ (12)
【Fターム(参考)】