説明

コンベア付フリーザ用搬送ベルト緊張装置

【課題】 コンベア付フリーザ内に応用して使用しても氷結する虞がなく、構造を簡素化し煩雑なメンテナンス等の作業を必要とせず、緊張ローラの上下動を円滑に行うことができる搬送ベルト緊張装置を提供する。
【解決手段】搬送ベルトの一部を、隙間を有して配置される2つのスプロケットを介して下方へ導出し、搬送ベルトの延びを調節する緊張ローラを備えたコンベア付フリーザ用搬送ベルト緊張装置において、緊張ローラの両側に位置し、コンベア付フリーザ内で使用される搬送ベルト緊張装置は、天板及び底板の両端部を支持する2本のフレームと、その間に設置される2本のパイプと、パイプに被装される断面が略C型形状のガイドレールとから構成され、主軸をパイプの間に嵌挿させ、緊張ローラをベルト復動部上に載置し、ガイドレールを超高分子ポリエチレンから形成して、緊張ローラがガイドレールの垂直方向に対して摺動可能とすることを特徴とするものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、連続的に食品等の製品をフリーザに投入して、凍結終了後に製品を取り出すことが可能なコンベア付フリーザにおける搬送用コンベヤの搬送ベルト緊張装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、搬送用ベルトコンベヤには、搬送ベルトの延びを調節して緊張を適正に保持する為の搬送ベルト緊張装置が設けられている。例えば、従動側プーリの軸部を回動自在に支持する軸受け部材が、所定位置に固定されているスライド枠により搬送方向である横方向にスライド自在に案内され、この軸受け部材がスクリュウ軸の他端部に取り付けられている。スクリュウ軸はスライド枠の端部に設けられた固定部材に螺合され、スクリュウ軸の他端部に取り付けられたハンドル等でスクリュウ軸を回転させることにより、従動プーリが横方向に移動される。そして、従動側プーリを移動させることにより、弛んでいた搬送ベルトを延ばして適正な緊張に保持することができるようになっている。
【0003】
また、搬送ベルトを搬送方向に支持する従動プーリを移動させないようにして、移動しろ分だけの設置面積を要したり、ベルトコンベアに後続する設備や施設を移動させたりすることがないものとして、
搬送ベルトの搬送方向に対してほぼ直交する方向に沿って搬送ベルトの駆動側寄りに配置されたスクリュウ軸と、搬送ベルトの駆動側部分を駆動側からより離れる前記直交方向に屈曲させる一対のスナッププーリと、ガイド部材により前記直交方向にスライド自在に案内されて前記スクリュウ軸の端部に係合された軸受け部材と、この軸受け部材によりその軸心部が支持されて、前記スクリュウ軸が回動されて駆動側から離れる前記直交方向に移動されることにより、前記スナッププーリにより屈曲された搬送ベルトの駆動側部分を前記直交方向に引張る調整用プーリを備えたことを特徴とするものが公知である(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
また、図6に示すように、両端部にそれぞれ設けられた駆動側プーリ及び被駆動側プーリ(図示しない)と、この両プーリに掛け渡され被搬送物を載置し運搬可能な無端帯状の搬送ベルト3bと、隙間を有して配置された2つの保持プーリ(図示しない)を介して搬送ベルト3bを下方に導く緊張ローラ6とを備えたものがある。このベルトコンベアには、緊張ローラ6の両側にそれぞれ設けられた係止部11を介して取付けられた錘7によって搬送ベルト3bを引っ張り、搬送ベルト3bに張力を付与するための搬送ベルト緊張装置4が備えられている。
この搬送ベルト緊張装置4は、立設される2本のガイドレール9と、このガイドレール9間を走行可能に設けられ、緊張ローラ6の回転軸10aを回転可能に支持するテークアップ形の軸受10とを1組とし、これを緊張ローラ6の幅方向両側にそれぞれ設けたものである。なお、緊張ローラ6の下方両側には、それぞれ固定台12が設けられ、この固定台12に各ガイドレール9がそれぞれ固定されている(例えば、特許文献2参照)。
これによって、緊張ローラ6の回転軸10aの両側の軸受10は、それぞれ垂直に設置されたガイドレール9に挟まれて移動するので、緊張ローラ6の動きに上下方向にのみ自由を与えたものとなっている。
【特許文献1】特開平7−285636号公報
【特許文献2】特開2004−210447号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1のような構成では、連続的に食品等の製品をフリーザに投入して、凍結終了後に製品を取り出すことが可能なコンベア付フリーザ内に応用して使用を試みても、前記スクリュウ軸が氷結してしまい、回転させることができなくなるので、搬送ベルトの延びを調節して緊張を適正に保持することができないという問題が生じるものであった。
【0006】
また、特許文献2のような構成では、連続的に食品等の製品をフリーザに投入して、凍結終了後に製品を取り出すことが可能なコンベア付フリーザ内に応用して使用する際には、軸受け10における潤滑油を低温仕様とするか、又は無潤滑仕様としなければならない。この場合、コストの増大も懸念される。また、軸受け10のメンテナンスや交換を行わなければならないといった問題も生じ、更には、各軸受け10は、2本のガイドレール9にそれぞれ挟み込まれており、ガイドレール9の変形やダストの付着等によって、緊張ローラ6の上下動にかたよりが生じ易く、搬送ベルト3bの蛇行を引き起こす恐れがあった。
【0007】
そこで、本発明はこのような問題点を解決するものであって、連続的に食品等の製品をフリーザに投入して、凍結終了後に製品を取り出すことが可能なコンベア付フリーザにおける搬送用コンベヤの搬送ベルト緊張装置に関するものであって、コンベア付フリーザ内に応用して使用しても氷結する虞がなく、構造を簡素化し煩雑なメンテナンス等の作業を必要とせず、緊張ローラの上下動を円滑に行うことができるコンベア付フリーザにおける搬送用コンベヤの搬送ベルト緊張装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記問題点を解決するために、本発明の請求項1に記載の発明のコンベア付フリーザ用搬送ベルト緊張装置は、搬送ベルトの一部を、隙間を有して配置される2つのスプロケットを介して下方へ導出し、前記搬送ベルトの延びを調節する緊張ローラを備えたコンベア付フリーザ用搬送ベルト緊張装置において、ローラ部の両端部に主軸を有する前記緊張ローラの両側に位置し、コンベア付フリーザ内で使用される搬送ベルト緊張装置は、天板及び底板の両端部を支持する2本のフレームと、前記フレームの間に設置される2本のパイプと、前記パイプに被装される断面が略C型形状のガイドレールとから構成され、前記主軸を前記ガイドレールが被装された2本の前記パイプの間に嵌挿させ、前記緊張ローラを搬送ベルトにおけるベルト復動部上に載置し、前記ガイドレールを超高分子ポリエチレンから形成して、前記緊張ローラが前記ガイドレールにおける垂直方向に対して、摺動可能とすることを特徴とするものである。
【0009】
また、本発明の請求項2に記載の発明のコンベア付フリーザ用搬送ベルト緊張装置は、請求項1記載のコンベア付フリーザ用搬送ベルト緊張装置において、2本の前記ガイドレールにおける外側円弧部の略中央位置を対峙させるようにして前記パイプに嵌挿したことを特徴とするものである。
【0010】
また、本発明の請求項3に記載の発明のコンベア付フリーザ用搬送ベルト緊張装置は、請求項1及び請求項2に記載のコンベア付フリーザ用搬送ベルト緊張装置において、前記主軸の外径と前記ガイドレールが被装された2本の前記パイプの間隙とを略同一としたことを特徴とするものである。
【0011】
また、本発明の請求項4に記載の発明のコンベア付フリーザ用搬送ベルト緊張装置は、請求項1、請求項2及び請求項3に記載のコンベア付フリーザ用搬送ベルト緊張装置において、前記ガイドレールにおける外側円弧部の略中央位置に直線部を設けたことを特徴とするものである。
(作用)
【0012】
本願発明のコンベア付フリーザ用搬送ベルト緊張装置に係る発明では、低温においても耐衝撃性を有し、耐摩耗性に優れ、自己潤滑性を有する超高分子ポリエチレンから形成される略C型形状の前記ガイドレールを前記パイプに被装し、前記ガイドレールにおける所定間隔に、前記緊張ローラにおける前記主軸を嵌挿させ、前記ローラ部を前記ベルト復動部上に設置したので、前記コンベア付フリーザ内においても、前記緊張ローラにおける前記主軸と前記ガイドレールは氷結することはなく、前記ガイドレールにおける垂直方向に対して摺動可能となるので、前記緊張ローラの上下動を円滑に行うことができる。
【発明の効果】
【0013】
本願発明のコンベア付フリーザ用搬送ベルト緊張装置に係る発明では、低温においても耐衝撃性を有し、耐摩耗性に優れ、自己潤滑性を有する超高分子ポリエチレンから形成される略C型形状の前記ガイドレールを前記パイプに被装し、前記ガイドレールにおける所定間隔に、前記緊張ローラにおける前記主軸を嵌挿させ、前記ローラ部を前記ベルト復動部上に設置したので、前記コンベア付フリーザ内においても、前記緊張ローラにおける前記主軸と前記ガイドレールは氷結することはなく、前記ガイドレールにおける垂直方向に対して摺動可能となるので、前記緊張ローラの上下動を円滑に行うことができるので、前記ベルト復動部の撓みを前記緊張ローラの自重で、下方へ引張ることができ、前記搬送ベルトの延びを自動的に調節して緊張を保持することができるようになる。
また、前記ガイドレールには、超高分子ポリエチレンのみを使用するので、従来のような軸受けを用いた際における煩雑なメンテナンス等の作業を必要とせず、構造も簡素化することができる。
また、前記ガイドレールの断面を略C型形状に成形したことから、前記パイプに対して容易に被装することができるし、前記ガイドレールを交換する場合においても容易に取り外すことができる。
更に、構造を簡素化したことから、前記緊張ローラの自重のみによって、前記緊張ローラにおける前記主軸の左右の均衡を保持することができるので、左右の主軸の上下動にかたよりが生じることもなく、搬送ベルトの蛇行を引き起こす虞もなくなる。
【0014】
更に、請求項3に記載のコンベア付フリーザ用搬送ベルト緊張装置に係る発明では、前記主軸の外径と前記ガイドレールが被装された2本の前記パイプの間隙とを略同一とするので、前記緊張ローラにおける前記主軸は、前記ガイドレールが被装された2本の前記パイプの間隙に狭持され、前記緊張ローラは遊動することがないので、前記緊張ローラの蛇行を引き起こす虞もなくなる。これによっても、搬送ベルトの蛇行を防止することができる。
【0015】
更に、請求項4に記載のコンベア付フリーザ用搬送ベルト緊張装置に係る発明では、前記ガイドレールにおける外側円弧部の略中央位置に直線部を設けたので、請求項3における発明よりも前記緊張ローラにおける前記主軸と前記ガイドレールが被装された2本の前記パイプの接地面積を多くすることができる。これによって、より安定して前記緊張ローラを狭持することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態におけるコンベア付フリーザ用搬送用コンベヤの搬送ベルト緊張装置を図面に基づいて説明する。
【0017】
図1は、本発明の実施例1に係るコンベア付フリーザ1を長手方向に切断した部分簡略正面図である。図2は、本発明の実施例1に係るコンベア付フリーザ1における搬送ベルト緊張装置、緊張ローラ及びベルト復動部の部分拡大正面図である。図3は、本発明の実施例1に係るコンベア付フリーザ1における(a)ガイドレールの拡大正面図、(b)搬送ベルト緊張装置、緊張ローラ及びベルト復動部の部分拡大平面図である。図4は、本発明の実施例1に係るコンベア付フリーザ1における搬送ベルト緊張装置、緊張ローラ及びベルト復動部の緊張ローラ摺動後の部分拡大平面図である。図5は、本発明の実施例1に係るコンベア付フリーザ1における搬送ベルト緊張装置、錘を設置した緊張ローラ及びベルト復動部の部分拡大平面図である。図6は、従来より用いられている搬送コンベアにおける搬送ベルト緊張装置の部分拡大正面図である。
【実施例1】
【0018】
本発明を具体化した実施形態について図1から図5に従って説明する。尚、図中、前記従来例と同一符号は同一部材を示す。
図1に示すように、本発明の実施例に係るコンベア付フリーザ1は、従来のコンベア付フリーザと同様のものとされる。搬送ベルト緊張装置4は、矢印方向に移動する搬送ベルト3におけるベルト往動部3aが従動プーリ2を介してなるベルト復動部3bにおけるスプロケット2aとスプロケット2bの間に位置するように設けられる。
【0019】
図2に示すように、前記搬送ベルト緊張装置4は、天板4a、フレーム4b、底板4c、パイプ4d、ガイドレール5、及び緊張ローラ6から構成され、前記緊張ローラ6にて前記ベルト復動部3bの緊張を保持できるようになっている。
前記天板4a及び前記底板4cは、防錆効果を有するステンレス等からなる略長方形の薄板からなり、前記天板4aは前記フレーム4bの一端部に、前記底板4cは前記フレーム4bの他端部にそれぞれ設置される。このとき、前記天板4a及び前記底板4cは、周知の接合手段である溶接、ねじ止め等にて前記フレーム4bに固着される。
【0020】
前記フレーム4bは、防錆効果を有するステンレス等からなる角柱のパイプが用いられる。また、前記フレーム4bは前記搬送ベルト緊張装置4の外形を形成するのみであるため、角柱のパイプに限られず、角柱、円柱又は円柱のパイプ等も使用することができる。
【0021】
また、前記パイプ4dは、防錆効果を有するステンレス等からなる円柱が用いられる。前記パイプ4dは、前記天板4a及び前記底板4cの幅方向の一端側に所定の間隔を有して2本の前記パイプ4dが、周知の接合手段である溶接、ねじ止め等にて前記フレーム4bに固着される。前記パイプ4dにおいても、円柱のパイプ、角柱又は角柱のパイプ等、その他の形状とすることができるが、前記ガイドレール5を被装し易いよう、円柱形状とすることが望ましい。
【0022】
前記ガイドレール5は、作新工業株式会社のSaxinニューライト(登録商標)という超高分子ポリエチレンを使用する。Saxinニューライト(登録商標)は、超高分子量ポリエチレンを主原料とした非常に高い分子量をもつ特殊な工業用樹脂であり、分子量550万、密度940Kg/m、融点136℃、砂摩耗損量13mg、摩擦係数0.09等の特性を有し、その他、低温においても耐衝撃性を有し、自己潤滑性を有するもので、その表面はパラフィン状で滑らかであり、また非粘着性であるため、埃等の付着も少ないものである。
また、前記ガイドレール5は、図3(a)に示すように、断面が略C型形状に成形され、前記ガイドレール5における外側円弧部5aの略中央位置には、直線部5bが設けられており、図3(b)に示すように、前記直線部5bが相互に対向するようそれぞれの前記パイプ4dに被装される。このように、前記直線部5bを設けることによって、後に取り付けられる前記緊張ローラ6との接地面積を多くすることができる。また、断面が略C型形状に成形したことから、前記パイプ4dに対して容易に被装することができるし、前記ガイドレール5を交換する場合においても容易に取り外すことができる。
【0023】
前記緊張ローラ6は、防錆効果を有するステンレス等からなる円柱のパイプのローラ部6aの両端部に同一材質からなる円柱形状の主軸6bが、周知の接合手段である溶接、ねじ止め等にて固着されることによって構成される。このとき、前記主軸6bの外径は、前記ガイドレール5が被装された前記パイプ4dにおける所定間隔と略同一であることが望ましい。
【0024】
このようにして構成される前記搬送ベルト緊張装置4は、前記ベルト復動部3bにおける幅方向の両端部にて、前記コンベア付フリーザ1における内壁片1aにボルト(図示しない)によって前記天板4aが固定され、前記ガイドレール5が被装された前記パイプ4dにおける所定間隔に前記緊張ローラ6を前記ベルト復動部3bの上から設置されることで作用するものである。
このとき、前記緊張ローラ6は、前記ガイドレール5における所定間隔に、前記緊張ローラ6における前記主軸6bを嵌挿させ、前記ローラ部6aを前記ベルト復動部3b上に設置されているのみであり、また、前記ガイドレール5には、低温においても耐衝撃性を有し、耐摩耗性に優れ、自己潤滑性を有する超高分子ポリエチレンを使用していることから、前記緊張ローラ6における前記主軸6bと前記ガイドレール5は氷結することはなく、前記ガイドレール5における垂直方向に対して摺動可能となり、前記緊張ローラ6の上下動を円滑に行うことができる。これによって、図4の矢印に示すように、前記ベルト復動部3bの撓みを前記緊張ローラ6の自重で、下方へ引張ることができ、前記搬送ベルト3の緊張を保持することができる。
【0025】
更に、前記緊張ローラ6の自重のみでは、前記搬送ベルト3の緊張を保持できないような場合には、図5に示すように、前記緊張ローラ6における前記主軸6bの長さ方向に対してねじ孔6cを設けることもできる。これによって、前記ねじ孔6cを有した前記主軸6bに、前記搬送ベルト3の緊張を保持し得る錘7をボルト8にて固着することができる。この際、前記緊張ローラにおける前記主軸の左右の均衡を保持し、前記搬送ベルト3の蛇行を防止する為に、両端部の前記主軸6bに前記錘7を設けることが望ましい。
【0026】
以上、説明した本発明の実施例に係るコンベア付フリーザ1の搬送ベルト緊張装置4によれば、低温においても耐衝撃性を有し、耐摩耗性に優れ、自己潤滑性を有する超高分子ポリエチレンから形成される略C型形状の前記ガイドレール5を前記パイプ4dに被装し、前記ガイドレール5における所定間隔に、前記緊張ローラ6における前記主軸6bを嵌挿させ、前記ローラ部6aを前記ベルト復動部3b上に設置したので、前記コンベア付フリーザ1内においても、前記緊張ローラ6における前記主軸6aと前記ガイドレール5は氷結することはなく、前記ガイドレール5における垂直方向に対して摺動可能となるので、前記緊張ローラ6の上下動を円滑に行うことができる。
これによって、前記ベルト復動部3bの撓みを前記緊張ローラ6の自重で、下方へ引張ることができ、前記搬送ベルト3の延びを自動的に調節して緊張を保持することができるようになる。
また、前記ガイドレール5には、超高分子ポリエチレンのみを使用するので、従来のような軸受けを用いた際における煩雑なメンテナンス等の作業を必要とせず、構造も簡素化することができる。
また、前記ガイドレール5の断面を略C型形状に成形したことから、前記パイプ4dに対して容易に被装することができるし、前記ガイドレール5を交換する場合においても容易に取り外すことができる。
更に、構造を簡素化したことから、前記緊張ローラ6の自重のみによって、前記緊張ローラ6における前記主軸6bの左右の均衡を保持することができるので、左右の主軸6bの上下動に片寄りが生じることもなく、前記搬送ベルト3の蛇行を引き起こす虞もなくなる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の実施例1に係るコンベア付フリーザ1を長手方向に切断した部分簡略正面図である。
【図2】本発明の実施例1に係るコンベア付フリーザ1における搬送ベルト緊張装置、緊張ローラ及びベルト復動部の部分拡大正面図である。
【図3】本発明の実施例1に係るコンベア付フリーザ1における(a)ガイドレールの拡大正面図、(b)搬送ベルト緊張装置、緊張ローラ及びベルト復動部の部分拡大平面図である。
【図4】本発明の実施例1に係るコンベア付フリーザ1における搬送ベルト緊張装置、緊張ローラ及びベルト復動部の緊張ローラ摺動後の部分拡大平面図である。
【図5】本発明の実施例1に係るコンベア付フリーザ1における搬送ベルト緊張装置、錘を設置した緊張ローラ及びベルト復動部の部分拡大平面図である。
【図6】従来より用いられている搬送コンベアにおける搬送ベルト緊張装置の部分拡大正面図である。
【符号の説明】
【0028】
1 コンベア付フリーザ
1a 内壁片
2 従動プーリ
2a、2b スプロケット
3 搬送ベルト
3a ベルト往動部
3b ベルト復動部
4 搬送ベルト緊張装置
4a 天板
4b フレーム
4c 底板
4d パイプ
5 ガイドレール
5a 外側円弧部
5b 直線部
6 緊張ローラ
6a ローラ部
6b 主軸
6c ねじ孔
7 錘
8 ボルト
9 ガイドレール
10 軸受け
10a 回転軸
11 係止部
12 固定台

【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送ベルトの一部を、隙間を有して配置される2つのスプロケットを介して下方へ導出し、前記搬送ベルトの延びを調節する緊張ローラを備えたコンベア付フリーザ用搬送ベルト緊張装置において、
ローラ部(6a)の両端部に主軸(6b)を有する前記緊張ローラ(6)の両側に位置し、コンベア付フリーザ(1)内で使用される搬送ベルト緊張装置(4)は、
天板(4a)及び底板(4b)の両端部を支持する2本のフレーム(4b)と、
前記フレーム(4b)の間に設置される2本のパイプ(4d)と、
前記パイプ(4d)に被装される断面が略C型形状のガイドレール(5)とから構成され、
前記主軸(6b)を前記ガイドレール(5)が被装された2本の前記パイプ(4d)の間に嵌挿させ、前記緊張ローラ(6)を搬送ベルト(3)におけるベルト復動部(3b)上に載置し、
前記ガイドレール(5)を超高分子ポリエチレンから形成して、前記緊張ローラ(6)が前記ガイドレール(5)における垂直方向に対して、摺動可能とすることを特徴とするコンベア付フリーザ用搬送ベルト緊張装置。
【請求項2】
搬送ベルトの一部を、隙間を有して配置される2つのスプロケットを介して下方へ導出し、前記搬送ベルトの延びを調節する緊張ローラを備えたコンベア付フリーザ用搬送ベルト緊張装置において、
2本の前記ガイドレール(5)における外側円弧部(5a)の略中央位置を対峙させるようにして前記パイプ(4d)に嵌挿したことを特徴とする請求項1に記載のコンベア付フリーザ用搬送ベルト緊張装置。
【請求項3】
搬送ベルトの一部を、隙間を有して配置される2つのスプロケットを介して下方へ導出し、前記搬送ベルトの延びを調節する緊張ローラを備えたコンベア付フリーザ用搬送ベルト緊張装置において、
前記主軸(6b)の外径と前記ガイドレール(5)が被装された2本の前記パイプ(4d)の間隙とを略同一としたことを特徴とする請求項1及び請求項2に記載のコンベア付フリーザ用搬送ベルト緊張装置。
【請求項4】
搬送ベルトの一部を、隙間を有して配置される2つのスプロケットを介して下方へ導出し、前記搬送ベルトの延びを調節する緊張ローラを備えたコンベア付フリーザ用搬送ベルト緊張装置において、
前記ガイドレール(5)における外側円弧部(5a)の略中央位置に直線部(5b)を設けたことを特徴とする請求項1、請求項2及び請求項3に記載のコンベア付フリーザ用搬送ベルト緊張装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2008−297038(P2008−297038A)
【公開日】平成20年12月11日(2008.12.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−142931(P2007−142931)
【出願日】平成19年5月30日(2007.5.30)
【出願人】(391018547)高橋工業株式会社 (8)