説明

コンベア

コンベアは、互いに反対側に位置する2つのロール(1、2)と、互いに対向する2つのビーム(3、4)を有するフレームと、金属製のエンドレスベルト(5)と、2つのビーム(3、4)の間で延在し、該2つのビーム(3、4)の各々に連結される支持要素(11)とを備える。ビーム(3、4)は、ロール(1、2)を保持し、ロール(1、2)の間で、該ビーム(3、4)の長手方向に延在する。ベルト(5)は、2つのロール(1、2)の周囲において延在し、該2つのロール(1、2)によって保持される。ロール(1、2)の少なくとも1つは、ベルト(5)を張る、または緩めることを可能とするために、ビーム(3、4)の長手方向に移動可能である。また、コンベアは、ロール(1)の移動のために、該ロール(1)に連結され、且つ、該ロール(1)に対して作用するジャック(10)を備える。ここで、ジャック(10)は、少なくとも2つの動作位置の間で、ビーム(3、4)の長手方向に移動可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンベアに関し、該コンベアは、互いに反対側に位置する2つのロールと、互いに対向する2つのビームを有するフレームと、金属製のエンドレスベルトと、2つのビームの間で延在し、2つのビームの各々に連結される支持要素とを備える。上記2つのビームは、ロールを保持するともに、該ロールの間で長手方向に延在する。また、ベルトは、2つのロールの周囲において延在し、該2つのロールによって保持される。ここで、少なくとも1つのロールは、ベルトを張る、または緩めることを可能とするために、ビームの長手方向に移動することができる。そして、ロールの移動のために、該ロールに連結され、且つ、該ロールに対して作用するジャックが、設けられている。
【0002】
このようなコンベアは、複数の異なる運搬用アプリケーションに用いられる。典型的には、(金属製のベルトである)ベルトが、比較的に大きな力で張り渡される。そのため、このような張力に連関する力を受けるために、安定した強固なフレームを要することになる。典型的には、ベルトに掛かる張力は、ロールの構成とベルトの材料に依って、5MPa以上、または、7MPa以上となる。
【0003】
典型的には、少なくとも1つのロールが、他のロールへの方向、および他のロールからの方向に移動可能である。これにより、例えば、コンベアの組み立ての間、または、コンベアに対していずれかのメンテナンスを行っている間に、ベルトを張る、および、ベルトを緩めることを可能とする。
【0004】
「ロール」という語は、広範な意味として認識されるべきである。ここで言及されるように、この語は、均一な筒状のロール、滑車が設けられたシャフトおよび筒状ドラム、ならびに、自らの回転を通して、ベルトの移動経路の方向を変えることができ、且つ、移動経路を画定することができる同様の構成を含む。ここで、ベルトは、ロールの外周に対して圧接している。ロールは、軸受に保持されており、これにより、フレームに対して回転可能に保持される。
【0005】
ジャックは、ここで言及されるように、2つの部材を有し、該2つの部材は、同心且つ直線的な方法で、互いに対して相対的に移動可能である。この移動は、螺子回し操作を行った結果として、引き起こされる。この螺子回し操作に関して、これら部材は、螺子継ぎ手を介して連結されており、一方の部材が、他方の部材に対して螺子回しされる(ジャック螺子)。または、これら部材は、圧力媒体の使用を介して連結される。この圧力媒体によって、一方の部材の、他方の部材に対する動作が、制御される(ピストン−シリンダ装置)。
【背景技術】
【0006】
金属製のエンドレスベルトを用いたコンベアは、広く知られている。これらは、信頼性の高い動作、高強度、および高い耐久性を提供する。また、金属製のベルトは、容易に洗浄することができ、無菌状態に維持することができるという利点も、提供する。このことは、例えば、食品や、清潔な取り扱いを要する他の製品の運搬に係る場合、しばしば利点となり、または、必要条件とさえなる。
【0007】
従来技術は、金属製のベルトを備えるコンベアを含む。この金属製のベルトは、反対側に位置する2つのロールによって保持され、該ロールは、フレームワークによって支持される。ベルトを張る、または緩めることを可能とするために、ロールの少なくとも一方は、他方のロールへの方向、および、他方のロールからの方向に、移動可能となっている。移動可能なロールは、キャリアによって保持されており、該キャリアは、フレームワーク上に配置されたガイドに沿って、転動または摺動するように、配置される。典型的には、キャリアは、軸受によって支持されたスレイまたはボックスであり、該軸受は、案内面に当接するように、または、フレームワークの対向するビーム上に設けられたスロットもしくは溝内に、配置される。
【0008】
ビームは、軸受を収容し、該ビームに沿って、キャリアが、ベルトを張る、または緩める間に、摺動することができる。ビームは、安定している必要があるとともに、軸受に対して、良好に画定された経路を提供する必要がある。例えば、キャリアが支持されている領域において、ビームが、互いから僅かに離隔し過ぎて配置された場合、または、ビームが、適当な位置に十分に安定して強固に保持されていない場合、コンベアの長手方向に対して、キャリアおよびロールにずれが生じるリスクが増大する。このようなずれは、コンベアの機能に有害であり、回避する必要がある。他方、軸受の領域におけるビーム間の距離が、極短い場合、キャリアの摺動に対する抵抗が大きくなり過ぎてしまう。したがって、ビームがキャリアおよびロールを支持している領域において、ビーム間の距離が良好に規定されることは、コンベアの望ましい特性となる。
【0009】
従来技術は、以下の構成を備えたフレームを提案することによって、この問題を解決している。このフレームは、複数のビームと、交差棒とを有するフレームワークを備える。これらビームおよび交差棒は、その目的として、キャリアを支持するビームに安定をもたらし、その結果、これらビームを互いに対して正確に位置決めすることを可能とする。また、ベルトの張り渡しに起因する張力を受けることを可能とする。しかしながら、従来技術に係る、金属ベルトのコンベアは、比較的に複雑で大型な構造のフレームワークによって、かなり重量が重く、且つ大きくなってしまう傾向がある。それ故に、より簡単で軽量なフレーム構成が、評価されることになる。また、従来技術に係るフレームワークは、複雑な方法で張力を受ける傾向がある。ベルトの張力は、コンベアと、ロールを保持するビームの長手方向に作用し、ビームのみならず、フレームワークの全体によっても、受けられることになる。可能な限り多くの力が、上記ビームによって実際に受けられるように、コンベアのフレームを構成することが望ましい。これにより、ビームおよび交差棒をさらに設ける必要性を減らすとともに、コンベアの重量に加えて、サイズおよび複雑さも、大幅に低減することができる。
【0010】
同一のコンベアのフレームにおいて、異なる長さのベルトを使用可能とすることに対する要求もある。異なるベルト長の使用を可能とするために、コンベアの構成は、相当する、互いに向かうロールの移動、および、互いから離れるロールの移動を、許容する必要がある。このような移動を許容しつつ、簡単且つ安定したコンベア構成を促進する設計ソリューションを発見することは、技術的な挑戦である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の目的は、コンベアのフレームの小型化と軽量化を、その構成によって促進するコンベアを提供することである。
【0012】
これに関して、本発明の目的は、ジャックを用いてロールが移動することができる領域を増加させるとともに、同一のコンベアにおいて、より広範なベルト長を用いることができるコンベアを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の目的は、以下の構成を備えるコンベアによって達成される。このコンベアは、互いに反対側に位置する2つのロールと、互いに対向する2つのビームを有するフレームと、金属製のエンドレスベルトと、2つのビームの間で延在し、該2つのビームの各々に連結される支持要素とを備える。ビームは、ロールを保持し、ロールの間で、該ビームの長手方向に延在する。また、ベルトは、2つのロールの周囲において延在し、該2つのロールによって保持される。ロールの少なくとも1つは、ベルトを張る、または緩めることを可能とするために、ビームの長手方向に移動可能である。また、本コンベアは、ロールの移動のために、該ロールに連結され、且つ、該ロールに対して作用するジャックを備える。ここで、本コンベアは、ジャックが、少なくとも2つの動作位置の間で、ビームの長手方向に移動可能であることを特徴とする。
【0014】
これにより、ジャックを用いてロールが移動することができる領域が増加されるとともに、同一のコンベアにおいて、より広範なベルト長を用いることができる。本稿で言及されるジャックは、同心且つ直線的な方法で互いに対して相対的に移動可能な2つの部材を有する。この2つの部材の移動は、螺子回し操作を用いた結果として引き起こされる。ここで、上記螺子回し操作に関して、これら部材は螺子継ぎ手を介して連結され、2つの部材の一方が、他方の部材に対して螺子回しされる(ジャック螺子)。または、この2つの部材の移動は、圧力媒体の使用を通して、引き起こされる。この圧力媒体によって、2つの部材の一方の、他方の部材に対する動作が、制御される(ピストン−シリンダ装置)。ジャック螺子が用いられる場合、ベルトの温度変化に起因する張力の差異を受けるために、バネ要素が、ジャック螺子に直列に配置されることが好ましい。
【0015】
好ましい実施形態によれば、ジャックは、上述した支持要素に連結され、該支持要素によって支持される。これにより、ジャックを別途支持することが回避され、コンベア内においてスペースを削減することができる。
【0016】
ジャックの2つの位置は、それぞれ支持要素の反対側に位置することが好ましい。第1の位置において、ジャックは、移動可能なロールと支持要素との間に位置決めされ、延伸する間に(すなわち、張力を負荷する位置にキャリアを押すことによって)ベルトを張る。第2の位置において、ジャックは、支持要素の反対側に位置決めされ、収縮する間に(すなわち、ジャックが取り付けられているキャリアの一部を引くことによって)ベルトを張る。第2の位置においては、ジャックは、ロールの障害とならない。したがって、ジャックが第2の位置にある場合、より大きなスペースを占有する、より大きなロールが、用いられ得るか、または、ロールが、支持要素により近接して配置され得る。このことによって、時には、コンベア全体により多様性をもたせることができる。ジャックを第2の位置に配置することを可能し、そこで支持を受けるために、また、ビームに対するキャリアのずれに対してキャリアをさらに安定させるために、ビームに支持されたキャリアおよびキャリアの表面は、移動可能なロールから見て、ビームの長手方向に、支持要素を越えて延在してもよい。
【0017】
一実施形態によれば、支持要素は、該支持要素によってビーム間の距離を調整可能とするように配置される。支持要素によって、少なくとも1つのロールが保持されている領域における、ビーム間の距離が、制御され、且つ規定される。典型的には、問題となるロールは、ビームの長手方向において、他方のロールへの方向、および他方のロールからの方向に、移動可能である。支持要素によって、ビーム間の距離は、ロールの移動に関連して調整される。ロールが支持要素から離れるように移動され、それ故に、ビームによってロールが支持されている領域において、ビームが互いから離れるように撓みやすくなっている場合、該領域における正確な距離を実現するために、支持要素は、ビーム間の距離を若干縮減するように調整される。ロールが支持要素に向かって移動される場合は、上記と逆の状態となる。
【0018】
本発明の一実施形態によれば、支持要素の寸法は、ビーム間の距離を調整可能とするように、ビームの長手方向と交差する方向に調整可能である。ビームの長手方向と交差する方向における、支持要素の寸法は、無段方式で調整可能である。この構成は、公差を極小さくすることが可能となり、且つ、極高精細に必要な調整を行うことが可能となるので、有利である。
【0019】
好ましくは、支持要素は、締め具(turnbuckle)の原理に従って、構成される。これに関し、支持要素は、少なくとも3つの部材を有し、3つの部材のうちの2つの部材は、ビームの各々に連結され、3つの部材のうちの第3の部材は、他方の部材の各々に、個々の螺子継ぎ手を介して連結される。ここで、ビームの長手方向と交差する方向における、支持要素の寸法は、第3の部材を、他方の部材に対して螺子回しすることによって、調整可能である。
【0020】
本発明の一実施形態によれば、ロールの少なくとも1つは、ベルトを張る、または緩めることを可能とするために、ビームの長手方向に移動可能であり、支持要素は、移動可能なロールに対して、反対側に位置する他方のロールよりも近接して配置される。これにより、支持要素を調整する効果が、ビーム間の距離の調整が実際に必要とされる領域に、集中されることになる。
【0021】
本発明のさらなる特徴および利点が、好ましい実施形態の詳細な説明と、添付された特許請求の範囲において、提示される。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明に係るコンベアの側面図である。
【図2】図1のコンベアの上面図である。
【図3】図2のIII−IIIにおける断面図である。
【図4】図3のIV−IVにおける断面図である。
【図5】本発明に係るコンベアの拡大図の側面からの部分断面図である。
【図6】第1の実施形態のコンベアの一部を示す斜視図であり、支持部材に対して第1の位置にジャックが配置された形態を示す。
【図7】図6に対応する切り取り斜視図であり、支持部材に対して第2の位置にジャックが配置された状態のコンベアの第2の実施形態を示す。
【図8】本発明に係るさらなる実施形態の端部断面図であり、共通のサスペンション装置に保持された、互いに平行な2つのコンベアを示す。
【図9】本発明に係るコンベアの代替的実施形態の一部の斜視図である。
【図10】図9に示すコンベアの一部の拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明の実施形態について、添付の図面を参照してより詳細に説明する。
【0024】
図1〜図3は、本発明に係るコンベアを示す。このコンベアは、互いに反対側に位置する2つの回転ロール1、2と、互いに対向する2つのビーム3、4を有するフレームと、金属製のエンドレスベルト5とを備える。ビーム3、4は、ロール1、2を保持するとともに、ロール1、2の間で、ビーム3、4の長手方向に延在する。金属ベルト5は、2つのロールの周囲において延在し、該2つのロールによって保持される。しかしながら、図1および図2においては、理解の容易の観点から、ベルト5は、省略されている。好ましくは、ベルト5は、鉄製のベルトであって、少なくとも0.3mmの厚み、典型的には0.3〜1.6mmの範囲の厚みと、少なくとも200mmの幅、典型的には200〜1500mmの範囲の幅とを有する。ベルトは、エンドレスタイプのものであり、それ故に、コンベア自身の長さの約2倍となる長さを有する。ここで、コンベアの長さは、ロール1、2の中心線の間の距離として定義される。異なるコンベアの長さと幅は、コンベアが用いられるべき特定のアプリケーションに依って、広範に変化し得るものである。
【0025】
ロール1、2は、筒状のドラムによって形成され、該ロール1、2の外周上に、互いに平行な複数の滑車30が、取り付けられている。ベルト5は、上記滑車30の外周に対して圧接する。少なくとも1つのロール1、2は、例えば、コンベアの動作の間にロールを駆動する(すなわち、ロールを回転させる)ための電動モータ(図示せず)のような、いずれかの装置に連結されることが理解されるであろう。
【0026】
ビーム3、4は、金属製のシート、好ましくは鉄製のシートから作製され、図4に示すような輪郭となるように曲げ加工される。このシートの厚みは、アプリケーションに依存するものであって、典型的には1〜5mmの範囲の厚みである。
【0027】
ロール1、2は、互いに平行となる中心線を有し、ビーム3、4の各々は、その長手方向に中心線を形成する。ここで、ロール1、2およびビーム3、4の中心線は、共通の平面上にて延在している。ビーム3、4は、ベルト5の張力の結果としてロール1、2の間に存在する圧縮力を受けるように、配置される。
【0028】
ベルト5を張る、または緩めることを可能とするために、上記のロール1、2のうちの第1のロール1は、第2のロール2への方向、および、第2のロール2からの方向、すなわち、ビーム3、4の長手方向に、移動可能となっている。第1のロール1は、キャリア6によって保持されている一方、該キャリア6は、互いに対向するビーム3、4によって支持されている。キャリア6は、スレイまたはボックス状の構造体から形成され、軸受7によって、ビーム3、4に沿って摺動または転動することができる。この軸受7は、ビーム3、4上の面8、9上に配置されており、この面8、9は、案内面として作用する。案内面8、9は、上述したロール1、2、およびビーム3、4の中心線の共通平面に対して傾斜しており、これにより、案内面8、9は、ビーム3、4の長手方向に対して交差する垂直方向および水平方向の双方において、キャリア6を支持する。
【0029】
図2および図3を参照して、コンベアの構成についてさらに詳細に説明する。上述したロール1の移動のために、移動可能なロール1に連結され、且つ、ロール1に作用するジャック10が、設けられている。ジャック10と直列に、バネ24が設けられている。より正確には、ジャック10は、ロールに対して、キャリア6およびバネ24を介して間接的に作用する。ジャック10は、2つの部材を有するジャック螺子を形成し、これら2つの部材は、螺子回しによって、互いに対して相対的に移動可能となっている。代替として、ジャックは、圧力媒体によって駆動される、従来のピストン−シリンダ装置によって構成されてもよい。上記2つの部材の一方は、キャリア6に連結される一方で、他方の部材は、支持部材11に連結されるとともに、支持部材11によって支持される。なお、この支持部材11については、後述する。バネ要素24は、その目的として、温度変化に起因するベルトの収縮または延伸によって引き起こされる張力の差異を受ける必要がある。ピストン−シリンダ装置が用いられた場合は、バネ要素24は、省略可能であり、ジャックが、キャリア6(および支持要素11)に固定される。
【0030】
支持要素11は、ビーム3、4の間で延在し、且つ、ビーム3、4に連結される横棒を形成する。支持要素11は、ビーム3、4の長手方向に対して直交する方向に延び、それ故に、ビーム3、4上の互いに反対となる位置で、該ビームに取り付けられる。支持要素11は、管状である。この支持要素11上に、継ぎ手要素12が設けられており、該継ぎ手要素12に、ジャック10が連結される。ジャック10は、2つの位置の間を移動可能であり、2つの位置のうちの第1の位置は、図2および図3に示されており、2つの位置のうちの第2の位置は、図6に示されている。これら2つの位置は、それぞれ支持要素11の反対側にある。継ぎ手要素12は、ジャック10の上記2つの位置の各々に相当する、2つの位置の間で、移動可能である。継ぎ手要素12が、支持要素11上を、該支持要素11の長手方向軸の周りに回転可能であることから、2つの位置の間の移動が可能となる。2つの位置は、継ぎ手要素12の180°の回転によって得られる。
【0031】
図2、図3、および図6において、ジャックは、第1の位置に配置されている。この第1の位置においては、ジャックは、支持要素11とキャリア6の間に配置されており、支持要素11およびキャリア6に対して、ジャックは、連結され、且つ作用する。ジャック10は、反対となる2つの方向に動作可能である。すなわち、ジャック10は、第1のロール1を第2のロール2に向けて引くか、または、第1のロール1を第2のロール2から離隔するように押す。
【0032】
図7においては、代替的実施形態が提供されており、ここでは、ジャック10は、第2の位置に配置されており、キャリア6の代替的な構成も提示されている。第2の位置をとるために、ジャック10、バネ要素24、および継ぎ手要素12は、支持要素11の反対側へと、180°回転されている。キャリア6は、移動可能なロール1からの方向から見て、支持要素11を越えて延在し、支持面を提供している。この支持面に対して、ジャック11は、上記反対側にて作用する。上述の実施形態と同様に、ジャック10は、バネ要素24を介してキャリア6に連結され、バネ要素24は、キャリア6に直接連結される。キャリア6は、細長い開口を含む、ケージ状の構成を有する。この構成によって、ジャック10の動作範囲内において、支持要素11によって干渉されることなく、キャリア6が支持要素11に対して相対的に移動することが可能となる。また、キャリア6の面は、ビーム3、4に対して圧接するとともに、ビーム3、4によって支持されており、支持要素11の反対側まで延在している。これにより、キャリア6のずれに対して、さらなる安定性をもたらすことができる。図7に示す実施形態は、以下の利点を有する。すなわち、この実施形態は、第1および第2の位置にジャックを位置決めする準備が整えられており(その一方で、図6に示す実施形態は、ジャック10が第2の位置に回転されたときに、ジャック10の自由端とキャリア6との間の連結部として作用する、例えばロッド等のような力伝達要素を補う必要が生じる)、且つ、ずれに対して大幅に安定させることができる。
【0033】
ジャック10がその第2の位置にある場合、ジャック10は、第2のロール2に向かう第1のロール1のさらなる移動の妨げとなることはない。したがって、ジャック10が第2の位置に回転された場合、相当に大きな直径のロールを使用することができる。または、ロール1が、第1の位置にあるジャック11によって占有された領域に移動することが許容された場合、コンベアの長さを相当に短くすることを実現できる。したがって、上記した構成により、より拡張された多用途性が、本コンベアに付与されることになる。
【0034】
また、継ぎ手要素12は、支持要素11に沿って、ビーム3、4の長手方向に交差する方向に移動可能である。例えば、図2に示すように、単一のジャック10が用いられる場合、継ぎ手要素12およびジャック10は、好ましくは、ビーム3、4に対して中心となるように配置される。しかしながら、単一のジャックを用いた場合に実現可能な張力よりも大きな張力が必要とされる場合、第1のジャックと平行となるように、少なくとも1つのさらなるジャックが設けられてもよい。この場合、好ましくは、これらジャックは、ビーム3、4間の中心線を基準として対称となるように、配置される。このように、少なくとも1つのさらなるジャックを追加する場合、そこに関連付けられている第1のジャックおよび継ぎ手要素を、支持要素の長手方向に移動させることが必要となる。したがって、継ぎ手要素が上記方向に移動可能である場合、有益となる。
【0035】
図5を参照して、支持要素11について、さらに説明する。支持要素11は、自らによってビーム3、4間の距離を調整することを可能とするために、配置される。これにより、ビーム3、4間の距離と、キャリア6の領域におけるビーム3、4の位置の安定性とを、このような調整によって制御することが可能となる。このことは、キャリア6のずれを防止することに対して、有益となる。支持要素11の寸法は、ビーム3、4間の距離を調整可能とするように、ビーム3、4の長手方向と交差する方向に調整可能である。ビームの長手方向と交差する方向における支持要素11の寸法は、無段方式で調整可能である。これにより、上記距離を極精細に調整することが可能となる。
【0036】
支持要素11は、少なくとも2つの部材を有し、該2つの部材は、螺子継ぎ手を介して、互いに連結されている。ここで、ビームの長手方向と交差する方向における、支持要素の寸法調整は、上記2つの部材の一方を、他方の部材に対して螺子回しすることによって、実行される。螺子継ぎ手は、大きなスペースを必要とせず、単純であり、信頼性が高く、無段且つ高精細な調整を可能とするという利点を有する。図5に示されている好ましい実施形態においては、支持要素は、少なくとも3つの部材13、14、15を有し、そのうちの2つの部材13、14は、ビーム3、4の各々に連結されている。また、第3の部材15は、個々の螺子継ぎ手を介して、他方の部材の各々に連結されている。ここで、ビームの長手方向と交差する方向における支持要素11の寸法は、第3の部材15を、他の部材13、14に対して螺子回しすることによって、調整可能である。こうして、ビームに直接連結されている部材が、ビーム3、4に対して固定可能となり、また、事実として、固定されることになる。このことは、特に安全性の観点から、有利である。このように、支持要素11は、締め具の原理に従って機能する。支持要素11の第3の部材15の外周上には、係合手段が設けられている。なお、ここでは、この係合手段は、複数の凹み部16として例示されており、この凹み部16は、上記部材15を螺子回しすることによって調整を行う場合に、典型的にはレンチのような工具によって把持されるべきものである。
【0037】
支持要素11は、管状であり、これにより、継ぎ手要素12の回転配置を促進することができる。支持要素11の断面(すなわち、形状と寸法の双方)は、長手方向に沿って同じであり、これにより、継ぎ手要素12を、支持要素11の長手方向へ移動させることが可能となる。継ぎ手要素12の内周の形状および寸法は、支持要素11の外周の形状および寸法に対応する。これにより、継ぎ手要素12の位置が、支持要素11に沿って変化した場合においても、支持要素11と継ぎ手要素12との間の継続的に安定した連結を、提供することができる。
【0038】
また、コンベアは、一対の交差棒17、18を備えており、該交差棒17、18は、ビーム3、4と係合する。これにより、ビーム3、4上に作用するせん断力に起因するビーム3、4のずれに対して、コンベアを大幅に安定させることができる。大きなせん断力は、金属製のベルトを用いることと、これに関連する典型的な条件(特に、負荷される高張力)の直接的な結果として、生じるものである。金属製のベルト5は、ロール1、2上の安定的な中心位置を自動的に見つけるものではなく、その代わりに、ベルト5の本来の特性に起因して、ロール1、2上の中心位置から若干変位され得るものである。それ故に、ベルト5は、フレーム(すなわち、ビーム3、4)に対してせん断力を生じさせる。金属製のベルト5用に用いられるロール1、2は、クラウニングが設けられておらず、ロール1、2の主部の長さに沿って、連続的な直径(または、複数の滑車が用いられている場合は、該滑車のために、同じ直径)を有している。何故ならば、クラウニングは、ベルト5の、ロール1、2の中心に向かう如何なる移動にも、寄与しないからである。
【0039】
交差棒17、18は、互いに交差し、その4つの端部においてビーム3、4に連結されるX字状のコンポーネントを形成する。交差棒17、18は、フレームの所望のせん断力を提供するために、互いに交差する領域において、互いに連結される。交差棒17、18によって形成されるコンポーネントは、移動可能なロール1に対して、支持要素11の反対側に配置される。好ましくは、これら交差棒17、18は、コンベアの長さの略中央に配置され、この位置は、通常は、ビーム3、4の長さの中央である。
【0040】
コンベアは、ベルト持ち上げ要素19をさらに備える。このベルト持ち上げ要素19は、例えば、メンテナンス作業、または清掃等に関連して、コンベアの内部へアクセス可能とする目的で、ベルト5の上側ストランドを持ち上げるように配置される。ベルト持ち上げ要素は、ビーム3、4によって支持されており、移動可能なロール1に対して、支持要素11の反対側に配置される。好ましくは、ベルト持ち上げ要素は、コンベアの中央領域に配置される。ジャック10は、ベルト持ち上げ要素19に連結され、ベルトの張力を緩める方向に予め定められた程度に動作された場合に、ベルト持ち上げ要素19のベルト持ち上げ動作を引き起こす。ベルト持ち上げ要素19は、釣り鉤(crampon)を有し、移動可能なロール1に作用するジャック10の一部は、コンベアの長手方向に延びるロッド20を介してベルト持ち上げ要素19に連結される。釣り鉤19には、上側プレート21が設けられており、該上側プレート21を介して、釣り鉤19は、ベルト5の上側ストランドに下方から作用する。ジャック10が第2の位置にある場合、上記したジャック10の一部は、ベルト持ち上げ要素19に直接作用し、または、より短い中間トランスミッション要素(図示せず)を介して、ベルト持ち上げ要素19に作用する。
【0041】
さらに、コンベアは、ベルト支持要素22を備える。このベルト支持要素22は、ベルト5の上側ストランドの下面に対して圧接することによってベルト5を支持するように、配置される。ベルト支持要素22は、複数のシートを有する。これらシートは、平面状であって、コンベアの動作中にベルト5の上部に物が落下した衝撃による座屈(buckling)からベルトを保護するために、設けられる。シートの代わりに、ロール等が、ベルト支持要素として同様に機能し得るが、ベルト5に対して直線的な支持のみを提供するという欠点がある。ベルト支持要素22は、ビーム3、4によって支持されるが、ここでは、少なくとも部分的に、ベルト持ち上げ要素19によって保持される。ベルト支持要素22は、持ち上げプレート21が持ち上げられた場合に、該持ち上げプレート21に対して傾斜するように、枢支される。これにより、ベルト5は、ベルト持ち上げ要素19と持ち上げプレート22によってベルト5を持ち上げている間に、ベルト支持要素22から離れる。ベルト持ち上げ要素19が、機能しない位置(すなわち、コンベアの動作位置)にある場合、持ち上げプレート21の上面は、ベルト支持要素22の上面と整列する。これにより、ベルト5の支持に寄与することになる。
【0042】
ビーム3、4間の距離の調整のために、1以上の支持要素11が、コンベアに設けられてもよい。さらに、ロール1、2の双方が、ビーム3、4の長手方向に移動可能であるか否かに関わらず、コンベアの両端に、上述した支持要素11のような支持要素が設けられてもよい。また、第2のロール2は、ビーム3、4の長手方向に移動可能であってもよく、第2のロール2に連結されて作用する第2のジャックが、第1のロール1に関して上述したのと同じ、または類似の方法で、設けられてもよい。事実、上述した実施形態においては、第2のロール2は、第2のキャリア25によって保持され、第1の支持要素11に相当する第2の支持要素26が、第2のロール2とキャリア25に対して相当する位置で、設けられている。したがって、コンベアの第2の端部は、第2のロール2を保持しており、ビーム3、4間の距離、および第2のロール2の移動に関して、第1の端部と同じ機能に対する準備が整えられている。
【0043】
図8は、コンベアのさらなる実施形態を示しており、共通の保持装置上に保持された、互いに平行な2つのコンベアを提示している。このコンベアによれば、支持要素11は、管状であり、フレームは、少なくとも1つのサスペンションアーム27を有する。このサスペンションアーム27は、ビーム3、4内を通過して延び、サスペンションアーム27上にて、ビーム3、4は保持されている。ここで、サスペンションアーム27は、支持要素11の内部で延在している。したがって、この支持要素は、3つの機能を有することになる。何故ならば、支持要素は、ビーム3、4間の距離を調整し、ジャック10のための支持部材となり、且つ、サスペンションアーム27を支持しつつ収容するように機能するからである。好ましい実施形態においては、第1の支持要素11内を延びる第1のサスペンションアーム27と、第2の支持要素26内を延びる、相当する第2のサスペンションアーム(図8においては隠れている)とが、設けられる。これにより、より大きな安定性をコンベアに付与することができる。サスペンションアーム(または、複数のサスペンションアーム)27は、壁部(または、上述した実施形態のように、垂直ポスト29)に連結され、該壁部から概して水平に延びている。ビーム3、4には、開口31、32が設けられており(図1〜図3を参照)、この開口31、32を通って、各サスペンションアーム27が延在している。サスペンションアーム27の外径は、該サスペンションアーム27が通過する管状の支持要素11の内径に相当する。したがって、サスペンションアーム27は、支持要素11と同心であって、該支持要素11内に安定して保持される。このようなサスペンションアーム27が複数設けられた場合、これらサスペンションアームは、互いに平行に配置され、且つ、ビーム3、4の長手方向に直交するように延在する。このような構成の結果、単純に、ビーム3、4が持ち上げられてサスペンションアーム内に摺動され得るので、コンベアの組み立てが容易となる。
【0044】
サスペンションアーム27内部において、該サスペンションアーム27と平行に、該サスペンションアーム27の一方端から他方端に延びる張力負荷棒33が、設けられる。張力負荷棒33は、第1の端部においてサスペンションアーム27と係合し、張力負荷手段が設けられている。ここでは、張力負荷手段は、棒33を介してサスペンションアーム上に圧縮力を発生するためのナット34によって、例示されている。それ故に、棒33には、ナット34と係合する端部領域において、螺子部が設けられている。棒33の反対側の端部は、固定位置、または、少なくとも固定可能な位置にある。ここで、棒33の反対側も、サスペンションアーム27と係合する。これにより、ナット34を締めることによって、結果的に、上記した圧縮力を負荷することになる。また、棒33の反対側には、ナット35が設けられており、該ナット35によって、棒33は、サスペンションアーム27と安定して係合する。この特徴の利点は、以下である。すなわち、必要であると考えられる場合(例えば、ビーム3、4のいずれか一方が、該ビームによって保持される重量に起因して下方に屈曲する傾向がある場合や、コンベアの組み立ての間に、例えば図8に示されたさらなる支持部材36のような、ビーム用のさらなる支持手段のいずれかが、一時的に取り外された場合)に、サスペンションアーム27を安定させることができる。
【0045】
なお、サスペンションアーム27の設置が、図8に示す2つのコンベアの構成に限定されるものではなく、単一のコンベアの構成、または3以上の平行なコンベアを含む装置に対しても有効であることを留意されたい。
【0046】
図9および図10は、本発明に係るコンベアの代替的な実施形態を示す。ここでは、支持要素11は、その締め具の構成とともに、硬い管状の支持要素39に置換されている。支持要素39は、ビーム3、4間の距離を、第1の実施形態に係る支持要素11のように調整することができない。その代わりに、ビーム3、4の位置と、ビーム3、4間の距離とを安定させるために、この実施形態は、案内要素37を備える。この案内要素37は、ビーム3、4の外側面と係合するように、キャリア6に取り付けられ、または、キャリア6の一部として配置される。これにより、ビーム3、4が互いに離隔してしまうことを、防ぐことができる。反対側に位置するキャリア6の側方端部の各々に、案内要素37が設けられている。案内要素37は、曲げプレートの形状を有しており、その一方の脚部は、キャリア6に取り付けられ、他方の脚部は、ビーム3、4の各々との係合を提供する。図9および図10に示された実施形態においては、摺動要素38がさらに設けられており、該摺動要素38は、ビーム3、4の各々との係合を提供する脚部の内側面に、取り付けられている。摺動要素38は、案内要素37自身の材料よりも低い摩擦係数を有する材料から作製され、ビーム3、4の各々の外周に沿った、案内要素37の改善された摺動能力を提供する。案内要素37の設置は、上述した実施形態に用いられた調整可能な支持要素11の使用に対する代替と考えられ得る。しかしながら、案内要素37は、調整可能な支持要素の使用を補助するものとしても用いられ得る。したがって、本稿に開示された実施形態のいずれも、図9および図10に開示された案内要素37のような案内要素を備えてもよい。このような場合、支持要素は、支持要素11のように調整可能である必要はなく、図9および図10に示す支持要素39のように、調整不能であってもよい。
【0047】
本発明に係るコンベアの上記説明は、一例としてなされたものであって、当業者に自明である、さらなる実施形態は、本説明および図面によってサポートされた添付の特許請求の範囲に定義された保護範囲に包含される旨を、理解されたい。より明確とする観点から、例えば、コンベアの各コンポーネントを互いに固定するためのボルト等のような、詳細のいくつかは、図面および本説明から省略されている。何故ならば、これらは、当業者にとって自明であるものと見做され、コンベアの発明性に寄与するものではないからである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに反対側に位置する2つのロール(1、2)と、
互いに対向する2つのビーム(3、4)を有するフレームと、
金属製のエンドレスベルト(5)と、
前記2つのビーム(3、4)の間で延在し、該2つのビーム(3、4)の各々に連結される支持要素(11、39)と、を備え、
前記ビーム(3、4)は、前記ロール(1、2)を保持し、前記ロール(1、2)の間で、該ビーム(3、4)の長手方向に延在し、
前記ベルト(5)は、前記2つのロール(1、2)の周囲において延在し、該2つのロール(1、2)によって保持され、
前記ロール(1、2)の少なくとも1つは、前記ベルト(5)を張る、または緩めることを可能とするために、前記ビーム(3、4)の長手方向に移動可能であり、
前記ロール(1)の移動のために、該ロール(1)に連結され、且つ、該ロール(1)に対して作用するジャック(10)を備える、コンベアであって、
前記ジャック(10)は、少なくとも2つの動作位置の間で、前記ビーム(3、4)の長手方向に移動可能であることを特徴とする、コンベア。
【請求項2】
前記ジャック(10)は、前記支持要素(11、39)に連結され、該支持要素(11、39)によって支持されることを特徴とする、請求項1に記載のコンベア。
【請求項3】
前記2つの位置は、それぞれ前記支持要素(11、39)の反対側に位置することを特徴とする、請求項2に記載のコンベア。
【請求項4】
前記支持要素(11、39)は、前記ジャック(10)が連結される継ぎ手要素(12)を有し、
前記継ぎ手要素(12)は、前記ジャック(10)の前記2つの位置の各々のための2つの位置の間で、移動可能であることを特徴とする、請求項4に記載のコンベア。
【請求項5】
前記支持要素(11、39)は、前記ビーム(3、4)の長手方向と交差する、長手方向軸を有し、
前記継ぎ手要素(12)は、前記支持要素(11、39)上において、前記支持要素(11、39)の長手方向軸の周りに、2つの反対側の位置の間で回転可能であることを特徴とする、請求項4に記載のコンベア。
【請求項6】
前記支持要素(11、39)は、前記ジャック(10)が連結される継ぎ手要素(12)を有し、
前記継ぎ手要素(12)は、前記支持要素(11)に沿って、前記ビーム(3、4)の長手方向と交差する方向に移動可能であることを特徴とする、請求項4または5に記載のコンベア。
【請求項7】
前記支持要素(11)は、該支持要素(11)によって前記ビーム(3、4)の間の距離を調整可能とするように配置され、
前記支持要素(11)の寸法は、前記ビーム(3、4)の間の距離を調整可能とするように、前記ビーム(3、4)の長手方向と交差する方向に調整可能であることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載のコンベア。
【請求項8】
前記ビーム(3、4)の長手方向と交差する方向における、前記支持要素(11)の寸法は、無段方式で調整可能であることを特徴とする、請求項7に記載のコンベア。
【請求項9】
前記支持要素(11)は、螺子継ぎ手を介して互いに連結される少なくとも2つの部材(13、15)を有し、
前記ビーム(3、4)の長手方向と交差する方向における、前記支持要素(11)の寸法の調整は、前記2つの部材のうちの一方(15)が、前記2つの部材の他方(13)に対して螺子回しされた結果として行われることを特徴とする、請求項7または8に記載のコンベア。
【請求項10】
前記支持要素(11)は、少なくとも3つの部材(13、14、15)を有し、
前記3つの部材のうちの2つの部材(13、14)は、前記ビーム(3、4)の各々に連結され、前記3つの部材のうちの第3の部材(15)は、他方の部材(13、14)の各々に、個々の螺子継ぎ手を介して連結され、
前記ビーム(3、4)の長手方向と交差する方向における、前記支持要素(11)の寸法は、前記第3の部材(15)を、前記他方の部材(13、14)に対して螺子回しすることによって、調整可能であることを特徴とする、請求項7〜9のいずれか1項に記載のコンベア。
【請求項11】
前記ロール(1、2)の少なくとも1つ(1)は、前記ベルト(5)を張る、または緩めることを可能とするために、前記ビーム(3、4)の長手方向に移動可能であり、
前記支持要素(11、39)は、移動可能なロール(1)に対して、反対側に位置する他方のロール(2)よりも近接して配置されることを特徴とする、請求項1〜10のいずれか1項に記載のコンベア。
【請求項12】
前記ロール(1、2)は、互いに平行となる中心線を有し、
前記ビーム(3、4)の各々は、その長手方向に中心線を有し、
前記ロール(1、2)の中心線と、前記ビーム(3、4)の中心線とは、共通の平面において延在することを特徴とする、請求項1〜11のいずれか1項に記載のコンベア。
【請求項13】
前記ビーム(3、4)と係合する一対の交差棒を備えることを特徴とする、請求項1〜12のいずれか1項に記載のコンベア。
【請求項14】
前記ジャック(10)は、前記ベルト(5)の上側ストランドを持ち上げるように配置されるベルト持ち上げ要素(19)に連結され、
前記ジャック(10)は、ベルトの張力を緩める方向に予め定められた程度に動作された場合に、前記ベルト持ち上げ要素(19)のベルト持ち上げ動作を引き起こすことを特徴とする、請求項1〜13のいずれか1項に記載のコンベア。
【請求項15】
ベルト支持要素(22)を備え、
前記ベルト支持要素(22)は、前記ベルト(5)の上側ストランドの下面に対して圧接することによって、前記ベルト(5)を支持するように配置されることを特徴とする、請求項1〜14のいずれか1項に記載のコンベア。
【請求項16】
前記支持要素(11、39)は、管状であり、
前記フレームは、少なくとも1つのサスペンションアーム(27)を有し、
前記サスペンションアーム(27)は、前記ビーム(3、4)内を通過して延び、該サスペンションアーム(27)上で、前記ビーム(3、4)が保持され、
前記サスペンションアーム(27)は、前記支持要素(11、39)の内部で延在していることを特徴とする、請求項1〜15のいずれか1項に記載のコンベア。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公表番号】特表2013−521202(P2013−521202A)
【公表日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−556042(P2012−556042)
【出願日】平成23年3月2日(2011.3.2)
【国際出願番号】PCT/SE2011/050236
【国際公開番号】WO2011/108984
【国際公開日】平成23年9月9日(2011.9.9)
【出願人】(507226695)サンドビック インテレクチュアル プロパティー アクティエボラーグ (34)