説明

コンベヤベルトの衝撃試験方法および装置

【課題】簡便な設備によって、衝撃力を受けた際のコンベヤベルトの変形状態のデータを取得できるコンベヤベルトの衝撃試験方法および装置を提供する。
【解決手段】コンベヤベルトの試験サンプル8の長手方向のそれぞれの端部を固定クランプ2aと可動クランプ2bによってクランプして張設した試験サンプル8を、長手方向に所定間隔Sをあけた2つの支持位置SPで支持体3によって支持し、2つの支持位置SPの間の試験サンプル8上に設定した落下位置FPに落下体4を落下させることにより、下方に突出するように変形させた試験サンプル8によって、落下位置FPで試験サンプル8の下方に配置した変形形状保持体5を押圧して変形させて、この変形させた試験サンプル8の変形形状を転写した変形形状保持体5の形状に基づいて試験サンプル8の変形状態のデータを取得する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンベヤベルトの衝撃試験方法および装置に関し、さらに詳しくは、簡便な設備によって、衝撃力を受けた際のコンベヤベルトの変形状態のデータを取得することができるコンベヤベルトの衝撃試験方法および装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ベルトコンベヤ装置では、一般に駆動プーリと従動プーリとの間に掛け回したコンベヤベルトの一端側で被搬送物を投下してベルト上に積載し、積載した被搬送物を他端側まで搬送する(例えば、特許文献1参照)。被搬送物をベルト上に投下した場合には、投下された被搬送物による衝撃力がコンベヤベルトに作用する。そのため、被搬送物の重量が大きな場合や投下高さが大きな場合など、投下する被搬送物の位置エネルギーが大きな場合には、ベルトを構成する心体層(帆布層やスチールコード層等)が切断するという不具合が生じることがある。
【0003】
このような不具合を想定して、コンベヤベルトの衝撃試験が行なわれている。従来の衝撃試験方法では、張設したコンベヤベルトの試験サンプルの上に、落下体を自由落下させた後、試験サンプルを解体することにより損傷状態を把握していた。しかしながら、衝撃力は瞬間的に試験サンプルに作用するため、事後的に試験サンプルを解体しても、心体層が切断に至るまでのコンベヤベルトの変形状態を把握することができないため、耐衝撃性についての十分な分析を行なうことができなかった。高速度カメラを用いることによって、衝撃力を受けた試験サンプルの変形状態を把握することは可能であるが、高速度カメラは高価な機器であるため、高速度カメラを用いて試験を行なえる人は限られている。そのため、簡便な設備によって、衝撃力を受けた際のコンベヤベルトの変形状態のデータを取得できる方法が求められていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平8−151116号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、簡便な設備によって、衝撃力を受けた際のコンベヤベルトの変形状態のデータを取得できるコンベヤベルトの衝撃試験方法および装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため本発明のコンベヤベルトの衝撃試験方法は、コンベヤベルトの試験サンプルを長手方向に張設するとともに、この張設した試験サンプルを、長手方向に所定間隔をあけた2つの支持位置で支持体によって支持し、この2つの支持位置の間の試験サンプル上に設定した落下位置に落下体を落下させて試験サンプルを下方に突出するように変形させるとともに、この変形させた試験サンプルによって前記落下位置で試験サンプルの下方に配置した変形形状保持体を押圧して変形させて、この変形させた試験サンプルの変形形状を転写し、この転写した形状に基づいて試験サンプルの変形状態のデータを取得することを特徴とする。
【0007】
ここで、前記試験サンプルの下面に、複数の凸状部または凹状部を間隔をあけて設けておき、前記試験サンプルの変形形状を変形形状保持体に転写する際に、前記凸状部または凹状部による押し跡を変形形状保持体に形成し、この押し跡に基づいて試験サンプルの変形状態のデータを取得することもできる。或いは、前記変形形状保持体の上面に格子模様を形成しておき、前記試験サンプルの変形形状を変形形状保持体に転写する前の格子模様と、転写した後の格子模様との比較に基づいて試験サンプルの変形状態のデータを取得することもできる。前記変形形状保持体の変形量と押圧との関係データを取得し、この取得した関係データに基づいて、前記試験サンプルの変形状態のデータの補正を行なうこともできる。
【0008】
また、本発明のコンベヤベルトの衝撃試験装置は、コンベヤベルトの試験サンプルを長手方向に張設する張設手段と、張設された試験サンプルを、長手方向に所定間隔をあけた2つの支持位置で支持する支持体と、この2つの支持位置の間の試験サンプル上に設定した落下位置に落下させる落下体と、この落下位置で試験サンプルの下方に配置される変形形状保持体とを備え、前記落下体の落下により下方に突出するように変形する試験サンプルによって、前記変形形状保持体を押圧して変形させることにより試験サンプルの変形形状を転写する構成にしたことを特徴とする。
【0009】
ここで、前記試験サンプルの下面に、複数の凸状部または凹状部を間隔をあけて設けることもできる。或いは、前記変形形状保持体の上面に、格子模様を形成することもできる。前記変形形状保持体の変形量と押圧との関係データが入力される制御装置を設け、前記変形形状保持体に転写した形状に基づいて取得した試験サンプルの変形状態のデータを、前記制御装置に入力して、この試験サンプルの変形状態のデータを、前記変形形状保持体の変形量と押圧との関係データに基づいて補正する構成にすることもできる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、コンベヤベルトの試験サンプルを長手方向に張設するとともに、この張設した試験サンプルを、長手方向に所定間隔をあけた2つの支持位置で支持体によって支持し、この2つの支持位置の間の試験サンプル上に設定した落下位置に落下体を落下させて試験サンプルを下方に突出するように変形させるとともに、この変形させた試験サンプルによって前記落下位置で試験サンプルの下方に配置した変形形状保持体を押圧して変形させて、この変形させた試験サンプルの変形形状を転写することにより、試験サンプルが衝撃力を受けた際の最大変形形状を変形形状保持体に保持することができる。したがって、このように簡便な設備であっても、変形形状保持体に転写した形状に基づいて試験サンプルの変形状態のデータを取得することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明のコンベヤベルトの衝撃試験装置の全体概要図である。
【図2】試験サンプルが最大変形した状態を例示する説明図である。
【図3】図2の試験サンプルの最大変形形状が転写された変形形状保持体を例示する斜視図である。
【図4】別の変形形状保持体を例示する説明図である。
【図5】別の試験サンプルを例示する説明図である。
【図6】図5の試験サンプルが最大変形した状態を例示する説明図である。
【図7】図6の試験サンプルの最大変形形状が転写された変形形状保持体を例示する説明図である。
【図8】変形形状保持体の変形量と押圧との関係を例示するグラフ図である。
【図9】補正した試験サンプルの変形状態のデータを例示するグラフ図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明のコンベヤベルトの衝撃試験方法および装置を図に示した実施形態に基づいて詳細に説明する。
【0013】
図1に例示するように、本発明のコンベヤベルトの衝撃試験装置1は、コンベヤベルトの試験サンプル8を長手方向に張設する張設手段2と、張設された試験サンプル8を、長手方向に所定間隔Sをあけた2つの支持位置SPで支持する支持体3と、所定高さhから試験サンプル8の上に落下させる落下体4と、試験サンプル8の下方に配置される変形形状保持体5と、制御装置6とを備えている。試験サンプル8は、長手方向両端部においてゴム層8bを除去することにより心体層8aを露出させた状態になっている。
【0014】
張設手段2は、固定クランプ2a、可動クランプ2bおよびロードセル2cにより構成されている。固定クランプ2aおよび可動クランプ2bはそれぞれ、試験サンプル8の長手方向端部で露出した心体層8aをクランプする。
【0015】
可動クランプ2bは、固定クランプ2aに対して近接および離反するように移動することができ、所定の位置で固定できる構造になっている。そして、試験サンプル8の一方端(心体層8a)にはロードセル2cが接続されている。ロードセル2cは、試験サンプル8の長手方向のそれぞれの端部を、固定クランプ2aと可動クランプ2bとによってクランプして試験サンプル8を張設した際に、可動クランプ2bによって係止される。したがって、ロードセル2cの検知データに基づいて、試験サンプル8を張設する際の張力を把握することができる。
【0016】
支持体3は、試験サンプル8の下方で移動して互いの間隔を調整することができ、所定の間隔で固定できる構造になっている。2つの支持体3の所定の間隔、即ち、2つの支持位置SPの所定の間隔Sは、例えば、300mm程度(200mm〜400mmの範囲)である。支持体3の上部は円筒部3aになっており、円筒部3aが試験サンプル8の下面に当接している。円筒部3aの外径は、例えば90mm〜200mm程度である。2つの支持位置SPの所定の間隔Sおよび円筒部3aの外径は、試験対象のコンベヤベルトが使用される条件と同等に設定される。
【0017】
落下体4は、落下機構7により所定高さhで保持されて、落下機構7による保持が解除されることにより、試験サンプル8上に落下される。落下体4は、2つの支持位置SPの間の試験サンプル8上に設定された落下位置FPに落下される。落下位置FPは、例えば、2つの支持位置SPの中間点に設定される。
【0018】
落下体4の形状、重さ、大きさ、落下させる所定高さh(落下機構7により保持される位置から試験サンプル8の上面までの距離)は、試験対象のコンベヤベルトが使用される条件に基づいて決定される。この実施形態では、落下体4の下端部が半球状になっている。
【0019】
落下体4の形状は、試験対象のコンベヤベルトに積載する被搬送物の形状と同一または同等形状にすることが望ましい。被搬送物の角部が滑らかな形状の場合は、一般的に砲弾型形状の落下体4を用いる。被搬送物の角部が鋭利な形状の場合は、三角錐などの多角形状の落下体4を用いることがよく、鋭利な形状の落下体4を用いる程、衝撃を受ける際にコンベヤベルト(試験サンプル8)に与える損傷は厳しくなる。
【0020】
変形形状保持体5は、落下位置FPで試験サンプル8の下方に配置される。変形形状保持体5は、付与される外力によって容易に塑性変形し、外力の付与がなくなった際に、変形した形状を保持する。変形形状保持体5としては、種々の粘土やこれら粘土に類するものを例示することができる。変形形状保持体5は、粘土の内でも、外力を付与した際に抵抗力が小さく円滑に塑性変形する特性を有するものが好ましい。
【0021】
後述するように、変形形状保持体5には、試験サンプル8が最大変形した際の変形形状が転写される。変形形状保持体5は、種々の形状にすることが可能であるが、押圧されて試験サンプル8の変形形状が転写される際に、座屈しない形状にする必要がある。この実施形態では、変形形状保持体5の形状が、上面の四角形を、下面の四角形を相似的に縮小した四角柱形状になっている。
【0022】
また、この実施形態では、変形形状保持体5の上面に格子模様が形成されている。格子模様は、溝によって形成することもでき、線引きによって形成することもできる。
【0023】
制御装置6には、変形形状保持体5の変形量Dと押圧Pとの関係データが入力されている。例えば、変形形状保持体5を押圧Pを変化させて圧縮して、それぞれの押圧Pの際の変形量D(変形歪み)を測定して両者の関係データを把握する。例えば、図8に示すような変形形状保持体5の変形量Dと押圧Pとの比例関係を示す関係データを制御装置6に入力しておく。
【0024】
本発明のコンベヤベルトの衝撃試験方法の手順は、以下のとおりである。
【0025】
まず、試験サンプル8の長手方向のそれぞれの端部を、固定クランプ2a、可動クランプ2bによりクランプして、試験サンプル8を長手方向に張設する。試験サンプル8に付与される張力は、試験対象のコンベヤベルトが使用される条件と同等に設定する。張設した試験サンプル8は、2つの支持位置SPで支持体3によって支持される。
【0026】
次いで、図2に例示するように、試験サンプル8上に設定した落下位置FPに、所定高さhから落下体4を自由落下させる。これにより、試験サンプル8は、下方に突出するように変形する。この変形した試験サンプル8によって、落下位置FPに配置した変形形状保持体5は押圧されて変形し、試験サンプル8の最大変形した際の変形形状が、図3に例示するように、変形形状保持体5に転写されて保持される。
【0027】
次いで、変形形状保持体5に転写した形状に基づいて試験サンプル8の変形状態のデータを取得する。具体的には、変形形状保持体5に転写した形状に基づいて、試験サンプルの最大変形角度AXや最大上下変形量LXのデータや形状データを取得することができる。
【0028】
このように、高速度カメラなどの高価な機器を使用せずに、変形形状保持体5を利用した簡便な設備であっても、変形形状保持体5に転写した形状に基づいて試験サンプル8の変形状態のデータを取得することが可能になる。
【0029】
また、この実施形態では、変形形状保持体5の上面に格子模様9を形成しているので、試験サンプル8の変形形状を転写する前の格子模様9と、転写した後の格子模様9との比較に基づいて、試験サンプル8の様々な位置の局部的な変形量のデータを取得することができる。即ち、試験サンプル8の変形形状を転写する前の格子模様9の間隔と、転写した後の格子模様9の間隔とを比較することにより、その位置での局部的な変形量(変形ひずみ)を把握することができる。
【0030】
落下体4の落下によって試験サンプル8に付与された衝撃エネルギーの一部は、変形形状保持体5が塑性変形する際に消費される。したがって、変形形状保持体5の塑性変形による衝撃エネルギーの損失を補うように、取得した試験サンプル8の変形状態のデータを補正することで、一段と高精度のデータを取得することができる。
【0031】
そこで、例えば、変形形状保持体5の変形量Dと押圧Pとの関係データに基づいて、取得した試験サンプル8の変形状態のデータの補正を行なう。落下体4の落下によって塑性変形した変形形状保持体5の最大の変形量DXは、変形後の変形形状保持体5を測定することにより把握することができる。この把握した変形量DXを制御装置6に入力して、変形形状保持体5の変形量Dと押圧Pとの関係データに基づいて、変形形状保持体5の落下位置FPに作用した押圧PXを算出する。
【0032】
この押圧PXの反力(反対圧力)が、試験サンプル8の落下位置FPに作用している。そこで、図9に例示するように、落下位置FPに押圧PXが作用した際の試験サンプル8の任意の位置nにおける変形量Lna、即ち、曲線Bを制御装置6によって算出する。尚、押圧PXと試験サンプル8の変形量Lnaとの関係は、試験サンプル8を静的に押圧する試験により取得することができる。
【0033】
次いで、算出した変形量Lna(曲線B)を、先に変形形状保持体5に転写した形状に基づいて取得した試験サンプル8の変形状態のデータ(曲線A)に加える。この曲線Aと曲線Bとを重ね合わせた曲線Cが、変形形状保持体5の塑性変形による影響を排除する補正を行なった試験サンプル8の変形状態のデータになる。
【0034】
図1では、変形形状保持体5の上面が最初から試験サンプル8の下面に当接しているが、図4に例示するように、変形形状保持体5の上面と試験サンプル8の下面との間に最初からすき間を設けておくこともできる。図4のように、すき間を設けることにより、変形形状保持体5が塑性変形することによる衝撃エネルギーの損失の影響を小さくすることができる。
【0035】
ところで、変形する試験サンプル8によって変形形状保持体5が押圧される際に、試験サンプル8の下面と変形形状保持体5の上面との間には少なからず、すべりが生じる。そのため、格子模様9を用いて取得した局部的な変形量のデータには、このすべりによる誤差が含まれている。
【0036】
そこで、このすべりによる誤差を小さくするには、図5に例示するように、試験サンプル8の下面に、複数の凹状部10を間隔をあけて設けるとよい。凹状部10は、例えば、浅い溝で形成して格子状に設ける。図6に例示するように、落下体4を落下させて試験サンプル8の最大変形形状を変形形状保持体5に転写すると、図7に例示するように凹状部10による凸状の押し跡11が変形形状保持体5に形成される。凹状部10による押し跡11によれば、すべりによる影響が小さくなるので、試験サンプル8に形成した凹状部10の間隔(直線長さ)と、図7に例示する変形形状保持体5に形成した押し跡11の間隔(湾曲した変形形状保持体5の上面に沿った曲線長さ)とを比較することにより、その位置での局部的な変形量(変形ひずみ)を把握することができる。
【0037】
試験サンプル8の下面には、凹状部10に代えて凸状部を設けることもできるが、凹状部10を設ける方が加工が容易である。試験サンプル8の下面に凸状部を設けた場合は、変形形状保持体5には、凹状の押し跡11が形成される。
【0038】
凹状部10の深さや凸状部の高さは、変形形状保持体5に押し跡11を形成できればよいので、大きくする必要がない。尚、図5〜図7では、凹状部10を分かり易くするため、誇張して大きく記載している。
【符号の説明】
【0039】
1 衝撃試験装置
2 張設手段
2a 固定クランプ
2b 可動クランプ
2c ロードセル
3 支持体
3a 円筒部
4 落下体
5 変形形状保持体
6 制御装置
7 落下機構
8 試験サンプル
8a 心体層
8b ゴム層
9 格子模様
10 凹状部
11 押し跡
FP 落下位置
SP 支持位置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンベヤベルトの試験サンプルを長手方向に張設するとともに、この張設した試験サンプルを、長手方向に所定間隔をあけた2つの支持位置で支持体によって支持し、この2つの支持位置の間の試験サンプル上に設定した落下位置に落下体を落下させて試験サンプルを下方に突出するように変形させるとともに、この変形させた試験サンプルによって前記落下位置で試験サンプルの下方に配置した変形形状保持体を押圧して変形させて、この変形させた試験サンプルの変形形状を転写し、この転写した形状に基づいて試験サンプルの変形状態のデータを取得するコンベヤベルトの衝撃試験方法。
【請求項2】
前記試験サンプルの下面に、複数の凸状部または凹状部を間隔をあけて設けておき、前記試験サンプルの変形形状を変形形状保持体に転写する際に、前記凸状部または凹状部による押し跡を変形形状保持体に形成し、この押し跡に基づいて試験サンプルの変形状態のデータを取得する請求項1に記載のコンベヤベルトの衝撃試験方法。
【請求項3】
前記変形形状保持体の上面に格子模様を形成しておき、前記試験サンプルの変形形状を変形形状保持体に転写する前の格子模様と、転写した後の格子模様との比較に基づいて試験サンプルの変形状態のデータを取得する請求項1に記載のコンベヤベルトの衝撃試験方法。
【請求項4】
前記変形形状保持体の変形量と押圧との関係データを取得し、この取得した関係データに基づいて、前記試験サンプルの変形状態のデータの補正を行なう請求項1〜3のいずれかに記載のコンベヤベルトの衝撃試験方法。
【請求項5】
コンベヤベルトの試験サンプルを長手方向に張設する張設手段と、張設された試験サンプルを、長手方向に所定間隔をあけた2つの支持位置で支持する支持体と、この2つの支持位置の間の試験サンプル上に設定した落下位置に落下させる落下体と、この落下位置で試験サンプルの下方に配置される変形形状保持体とを備え、前記落下体の落下により下方に突出するように変形する試験サンプルによって、前記変形形状保持体を押圧して変形させることにより試験サンプルの変形形状を転写する構成にしたコンベヤベルトの衝撃試験装置。
【請求項6】
前記試験サンプルの下面に、複数の凸状部または凹状部を間隔をあけて設けた請求項5に記載のコンベヤベルトの衝撃試験装置。
【請求項7】
前記変形形状保持体の上面に、格子模様を形成した請求項5に記載のコンベヤベルトの衝撃試験装置。
【請求項8】
前記変形形状保持体の変形量と押圧との関係データが入力される制御装置を設け、前記変形形状保持体に転写した形状に基づいて取得した試験サンプルの変形状態のデータを、前記制御装置に入力して、この試験サンプルの変形状態のデータを、前記変形形状保持体の変形量と押圧との関係データに基づいて補正する構成にした請求項5〜7のいずれかに記載のコンベヤベルトの衝撃試験装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−216852(P2010−216852A)
【公開日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−61228(P2009−61228)
【出願日】平成21年3月13日(2009.3.13)
【出願人】(000006714)横浜ゴム株式会社 (4,905)
【出願人】(503027931)学校法人同志社 (346)
【Fターム(参考)】