説明

コンベヤ装置

【課題】 倉庫に設置するにあたって、装置の簡素化およびコストの低廉化を図りながらも、物品の搬送を良好に行なうことができるコンベヤ装置を提供する。
【解決手段】 中継搬送コンベヤC2が、遊転自在なローラ9の複数を搬送方向に並べて構成され、中継搬送コンベヤC2における複数のローラ9を一体回転するように連動連結する連動手段RSが設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物品を載置搬送する駆動式の搬送上手側コンベヤと物品を載置搬送する駆動式の搬送下手側コンベヤとの間に、それら両コンベヤに対して間隔を隔てる状態で物品を載置搬送する中継搬送コンベヤが配置されたコンベヤ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
かかるコンベヤ装置は、例えば、冷凍倉庫やクリーン倉庫等の種々の倉庫の出入り口に設置されて、倉庫に搬入される物品や倉庫から搬出される物品を搬送するのに用いられることになる。そして、搬送上手側コンベヤと中継搬送コンベヤとの間や中継搬送コンベヤと搬送下手側コンベヤとの間に隙間があるから、その隙間を利用して、倉庫の出入り口を開閉する開閉シャッタや防火用シャッタが設置されることになる。
【0003】
かかるコンベヤ装置において、従来では、搬送上手側コンベヤ及び搬送下手側コンベヤを、駆動用電動モータを備えさせて駆動式に構成するのに加えて、中継搬送コンベヤにも駆動用電動モータを備えさせて、中継搬送コンベヤも駆動式に構成していた(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
【特許文献1】特公平7−110697号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来のコンベヤ装置においては、中継搬送コンベヤが、駆動式にて構成されるために、搬送上手側コンベヤ及び搬送下手側コンベヤが備える駆動用電動モータを駆動させるために、電力用ケーブルや制御情報通信用ケーブル等の駆動用ケーブルを配線するのに加えて、中継搬送コンベヤが備える駆動用電動モータを駆動させるための駆動用ケーブルを配線することになり、その配線作業のために施工作業が煩雑となるものであった。特に、コンベヤ装置を倉庫の出入口に設置する場合には、開閉シャッタや防火シャッタに駆動用ケーブルが干渉することを防止するために、倉庫の壁にケーブル挿通用孔を形成したり、床面にケーブル配置用凹入溝を設けたりすることが必要となるものであり、施工作業が一層煩雑となるものであった。
【0006】
本発明は、上記実状に鑑みて為されたものであって、その目的は、施工作業の簡略化を図りながらも、物品の搬送を良好に行なうことができるコンベヤ装置を提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のコンベヤ装置は、物品を載置搬送する駆動式の搬送上手側コンベヤと物品を載置搬送する駆動式の搬送下手側コンベヤとの間に、それら両コンベヤに対して間隔を隔てる状態で物品を載置搬送する中継搬送コンベヤが配置されたものであって、その第1特徴構成は、前記中継搬送コンベヤが、遊転自在なローラの複数を搬送方向に並べて構成され、前記中継搬送コンベヤにおける複数のローラを一体回転するように連動連結する連動手段が設けられている点にある。
【0008】
上記第1特徴構成によれば、駆動式の搬送上手側コンベヤにて載置搬送される物品は、搬送上手側コンベヤの搬送力により中継搬送コンベヤに受け渡されることになる。中継搬送コンベヤは遊転自在なローラを並べて構成され、そして、搬送される物品の搬送方向の幅は、一般的に、搬送上手側コンベヤおよび搬送下手側コンベヤの間隔とほぼ同じかそれより小さいものであるので、中継搬送コンベヤに受け渡された物品は、物品のうちの搬送上手側コンベヤ上に位置する部分が搬送上手側コンベヤから受ける搬送力および物品自体の慣性力により移動する状態で中継搬送コンベヤにて載置搬送されることになる。中継搬送コンベヤにて載置搬送されて搬送下手側コンベヤに受け渡された物品は、搬送下手側コンベヤの搬送力により載置搬送されることになる。
【0009】
そして、物品が搬送方向上手側コンベヤから中継搬送コンベヤに受け渡される場合において、中継搬送コンベヤにおける複数のローラのうちの搬送方向上手側のローラに物品が載置されると、その搬送方向上手側のローラが、物品により駆動回転されることになり、このローラの回転に伴って、連動連結にて連動連結されている中継搬送コンベヤにおける複数のローラが駆動回転されることになる。
【0010】
中継搬送コンベヤにて載置搬送される物品は、その荷重により中継搬送コンベヤにおける複数のローラ同士の間の隙間に入り込むように下方に変形する傾向となるものであって、物品の搬送方向先端側が隣接するローラの隙間に入り込んで、隣接するローラのうちの搬送方向下方側のローラにおける頂部よりも下方側に位置する部分に当接することになるが、上述の如く、ローラが駆動回転されているから、そのローラの回転に伴って、物品の搬送方向先端側がローラの頂部側に移動されるものとなるので、ローラにて大きな抵抗を受けること無く物品がローラにて載置搬送されるものとなる。つまり、物品の搬送方向先端側が隣接するローラの隙間に入り込んで、隣接するローラのうちの搬送方向下方側のローラにおける頂部よりも下方側に位置する部分に当接したとき、ローラが駆動回転していないと、物品の搬送方向先端側部分がローラの頂部側に移動し難いものとなって、物品の移動が停止する等の搬送トラブルが発生し易い虞があるが、ローラが駆動されているため、物品の移動が停止する等の搬送トラブルが発生しにくいものとなる。
【0011】
ちなみに、物品が搬送上手側コンベヤから中継搬送コンベヤに受け渡される場合において、物品の搬送方向先端側が搬送上手側コンベヤと中継搬送コンベヤとの間の間隔に入り込むように下方に変形して、中継搬送コンベヤにおける複数のローラのうち搬送方上手側のローラにおける頂部よりも下方側に位置する部分に当接することになり、そのローラが駆動回転していないために、物品の搬送方向先端側がそのローラの頂部側に移動し難いものとなるが、物品の大部分が搬送上手側コンベヤ上に載置されているので、搬送上手側コンベヤの大きな搬送力によりそのローラの頂部側に移動するものとなるのであり、物品の移動が停止する等の搬送トラブルを生じることが無い。
【0012】
したがって、中継搬送コンベヤに駆動用電動モータを備えさせること無く、物品の搬送を行なうものであるから、中継搬送コンベヤに対する駆動用ケーブルの配線作業が不要となって施工作業の簡略化を図れるものとなり、そして、中継搬送コンベヤを駆動用電動モータを備えさせない非駆動式としながらも、中継搬送コンベヤにおける複数のローラを連動手段にて連動連結することにより、搬送トラブルを発生すること無く物品を良好に搬送できるものとなる。
【0013】
要するに、施工作業の簡略化を図りながらも、物品の搬送を良好に行なうことができるコンベヤ装置を提供するに至った。
【0014】
本発明の第2特徴構成は、上記第1特徴構成に加えて、前記連動手段が、隣り合うローラ同士を一体回転するように連動連結する巻き掛け伝動機構を用いて構成されている点を特徴とする。
【0015】
上記第2特徴構成によれば、巻き掛け伝動機構にて隣り合うローラ同士が連動連結されることにより、中継搬送コンベヤにおける複数のローラを一体回転することができるので、巻き掛け伝動機構を隣り合うローラ同士に巻き掛けるだけの簡素な構成にて複数のローラを一体的に回転させることができるものとなる。
したがって、構成の簡素化を図ることができるコンベヤ装置を提供するに至った。
【0016】
本発明の第3特徴構成は、上記第1又は第2特徴構成に加えて、前記搬送上手側コンベヤ及び前記搬送下手側コンベヤの夫々が、駆動回転されるローラを搬送方向に並べて構成され、前記中継搬送コンベヤにおけるローラの設置ピッチが、前記搬送上手側コンベヤ及び前記搬送下手側コンベヤにおけるローラの設置ピッチよりも小さく構成されている点を特徴とする。
【0017】
上記第3特徴構成によれば、物品の搬送方向先端側が中継搬送コンベヤにおける複数のローラの隙間に入り込むように下方に変形することになるが、中継搬送コンベヤにおけるローラの設置ピッチが搬送上手側コンベヤにおけるローラの設置ピッチよりも小さく構成されているため、物品の搬送方向先端側の変形が小さいものとなるので、物品がそれらローラにて一層円滑に載置搬送されるものとなる。
したがって、物品の搬送を一層良好に行なえるコンベヤ装置を提供するに至った。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、図面に基づいて、本発明に係るコンベヤ装置を冷凍倉庫に適用した場合について説明する。
【0019】
図1に示すように、コンベヤ装置は、物品Aを載置搬送する駆動式の搬送上手側コンベヤC1と、物品Aを載置搬送する中継搬送コンベヤC2と、物品Aを載置搬送する駆動式の搬送下手側コンベヤC3とからなり、搬送上手側コンベヤC1と搬送下手側コンベヤC3との間に、それら両コンベヤC1、C3に対して間隔を隔てる状態で中継搬送コンベヤC2が配置されている。冷凍倉庫の壁1には出入口2が設けられ、その出入口2には、開閉シャッタS2が昇降自在に設けられ、冷凍倉庫の出入口2の外側には防火シャッタS1が昇降自在に設けられている。そして、コンベヤ装置は、中継搬送コンベヤC2及び搬送下手側コンベヤC3の間の隙間に開閉シャッタS2を設けるとともに搬送上手側コンベヤC1及び中継搬送コンベヤC2の間の隙間に防火シャッタS1を設ける形態で冷凍倉庫の出入口2に設置されている。
【0020】
図1及び図2に示すように、前記搬送上手側コンベヤC1は、搬送方向に左右一対設けられたフレーム部3と、それらフレーム部3の間にベアリング(図示せず)にて回転自在に軸支される状態でかつ搬送方向に並べる形態で設けられた複数の円筒状のローラ4とを備えて構成されている。複数のローラ4の一端にスプロケット5が夫々設けられ、それらスプロケット5にチェン6が巻き掛けられている。
【0021】
両端に位置するローラ4のうち一方のローラ4の一端に設けられたスプロケット5に小径のスプロケット7が同じ軸芯周りで一体回転するように設けられ、フレーム部3に設けられた駆動用電動モータ8にて小径のスプロケット7を駆動させることにより、複数のローラ4の夫々が駆動されるように構成されている。尚、前記搬送下手側コンベヤC3も、前記搬送上手側コンベヤC1と同様な構成であるので、説明を省略する。したがって、搬送上手側コンベヤC1及び搬送下手側コンベヤC3の夫々が、駆動回転されるローラ4を搬送方向に並べて構成されることになる。
【0022】
前記中継搬送コンベヤC2は、搬送方向に左右一対設けられたフレーム部3と、それらフレーム部3にベアリング(図示せず)にて回転自在に軸支される状態でかつ搬送方向に並べる形態で設けられた複数の円筒状のローラ9とを備えて構成されている。ローラ9の両端部には夫々2箇所絞り部9aが形成され、弾性変形自在な無端状の索状体10が隣り合うローラ9に形成された絞り部3aに巻き掛けられるように構成されている。したがって、中継搬送コンベヤC2が、遊転自在なローラ9の複数を搬送方向に並べて構成されることになる。
【0023】
次に、物品Aがコンベヤ装置にて搬送される作用について説明する。
図3に示すように、駆動式の搬送上手側コンベヤC1にて載置搬送される物品Aは、搬送上手側コンベヤC1におけるローラ4の駆動回転により中継搬送コンベヤC2に受け渡されることになる。中継搬送コンベヤC2に受け渡された物品Aは、物品Aのうちの搬送上手側コンベヤC1上に位置する部分が搬送上手側コンベヤC1におけるローラ4の駆動回転および物品A自体の慣性力により移動する状態で載置搬送されることになる。中継搬送コンベヤC2にて載置搬送されて駆動式の搬送下手側C3コンベヤに受け渡された物品は、搬送下手側コンベヤC3におけるローラ4の駆動回転により載置搬送されることになる。
【0024】
説明を加えると、物品Aが搬送上手側コンベヤC1にて載置搬送される場合(図3(イ)参照)において、搬送上手側コンベヤC1に備えられたローラ4の駆動回転により物品Aが載置搬送される。このとき、中継搬送コンベヤC2に備えられた複数のローラ9は停止状態である。そして、物品Aが搬送上手側コンベヤC1から中継搬送コンベヤC2に受け渡される場合(図3(ロ)参照)において、中継搬送コンベヤC2に備えられた複数のローラ9のうちの搬送方向上手側のローラ9に物品Aが載置されると、その搬送方向上手側に位置するローラ9が、物品Aにより回転駆動される。このとき、弾性変形自在な無端状の索状体10(巻き掛け伝動機構MDの一例)が隣り合うローラ9に形成された絞り部9aに巻き掛けられることにより、搬送方向上手側に位置するローラ9が物品Aにより駆動回転されると、搬送方向上手側に位置するローラ9に隣り合うローラ9も駆動回転されることになり、さらに、その隣り合うローラ9に隣り合うローラ9も駆動回転されることになる、つまり、複数のローラ9が一体的に駆動回転されることになる。
【0025】
したがって、連動手段RSが、隣り合うローラ9同士を一体回転するように連動連結する索状体10を用いて構成されることになる。これにより、中継搬送コンベヤC2に駆動用電動モータを設ける必要が無いものとなり、駆動用電動モータを駆動させる駆動用ケーブルの配線作業のために施工作業が複雑となることが無いので、施工作業の簡略化を図れるものとなる。
【0026】
前記中継搬送コンベヤC2にて載置搬送される物品Aは、その荷重により中継搬送コンベヤC2における複数のローラ9同士の間の隙間に入り込むように下方に変形する傾向となるものであって、物品Aの搬送方向先端側が隣接するローラ9の隙間に入り込んで、隣接するローラ9のうちの搬送方向下方側のローラ9における頂部よりも下方側に位置する部分に当接することになる(図4参照)。このとき、ローラ9が連動手段RSにより駆動回転されているから、そのローラ9の回転に伴って、物品Aの搬送方向先端側がローラ9の頂部側に移動されるものとなるので、物品Aがローラ9にて大きな抵抗を受けること無く円滑に載置搬送されるものとなり、物品の移動が停止する等の搬送トラブルを生じることが無いものとなる。
【0027】
しかも、中継搬送コンベヤC2におけるローラ9の設置ピッチd2が搬送上手側コンベヤC1におけるローラ4の設置ピッチd1よりも小さく構成されているから、物品Aの搬送方向先端側の下方への変形が小さいものとなるので、物品Aがそれらローラ9にて一層円滑に載置搬送されるものとなる。
【0028】
ちなみに、物品Aが搬送上手側コンベヤC1から中継搬送コンベヤC2に受け渡されるときに、物品Aの搬送方向先端側が搬送上手側コンベヤC1と中継搬送コンベヤC2との間の間隔に入り込むように下方に変形して、中継搬送コンベヤC2における複数のローラ9のうち搬送方上手側のローラ9の頂部よりも下方側に位置する部分に当接することになり、そのローラ9が駆動回転していないために、物品Aの搬送方向先端側がそのローラ9の頂部側に移動し難いものとなるが、物品Aのうちの搬送上手側コンベヤC1上に位置する部分が物品の大部分を占めることになるので、そのような物品Aの大部分を載置する搬送上手側コンベヤC1におけるローラ4の駆動回転によりそのローラ9の頂部側に移動するものとなり、中継搬送コンベヤC2における複数のローラ9のうち搬送方上手側のローラ9が駆動回転していなくても、物品の移動が停止する等の搬送トラブルを生じることが無い。
【0029】
物品Aが搬送上手側コンベヤC1から離れて中継搬送コンベヤC2にて載置搬送されるときに、物品Aが、その搬送方向先端側がそれらローラ9に当接すること無く、物品A自体の慣性力により移動する状態でそれらローラ9にて載置搬送されることになる。このとき、それらローラ9は抵抗の少ないベアリング(図示せず)にて遊転自在に構成されるものであるから、物品A自体の慣性力だけで移動したとしても、物品Aの搬送をスムーズに行なえるものとなる。
【0030】
物品Aの搬送方向の幅が、搬送上手側コンベヤに備えられた複数のローラ4のうち搬送下手側に位置するローラ4及び中継搬送コンベヤに備えられた複数のローラ9のうち搬送下手側に位置するローラ9の間隔よりも小さい場合には、物品Aが搬送上手側コンベヤC1から離れて中継搬送コンベヤC2にて載置搬送されるときにおいて、物品Aの搬送方向先端側が中継搬送コンベヤに備えられた複数のローラ9に当接することになるが、前述の如く、物品Aが中継搬送コンベヤに備えられた複数のローラ9にて円滑に載置搬送されるものとなるので、物品A自体の慣性力によって物品Aが移動したとしても、物品Aの搬送をそれほど不都合なく行なえるものとなる。
【0031】
そして、物品Aが中継搬送コンベヤC2から搬送下手側コンベヤC3に受け渡される場合(図3(ハ)参照)において、搬送方向下手側コンベヤC3に備えられたローラ4の駆動回転により物品Aが載置搬送されるものとなる。尚、中継搬送コンベヤC2におけるローラ9の設置ピッチd2が搬送下手側コンベヤC3におけるローラ4の設置ピッチd1よりも小さく構成されている。
【0032】
〔別実施の形態〕
(1)上記実施の形態では、搬送上手側コンベヤC1及び前記搬送下手側コンベヤC3の夫々が、駆動回転されるローラ3を搬送方向に並べる構成を例示したが、このような構成に代えて、搬送上手側コンベヤC1及び前記搬送下手側コンベヤC3の夫々をチェンコンベヤにて構成してもよい。
【0033】
(2)上記実施の形態では、中継搬送コンベヤC2が、遊転自在なローラ9の複数を搬送方向に並べる構成を例示したが、ローラ9の外周部にゴム等からなる滑り止め材を張り付けることが考えられる。説明を加えると、物品Aが搬送上手側コンベヤC1から中継搬送コンベヤC2に受け渡される場合において、上述の如く、中継搬送コンベヤC2における複数のローラ9のうち搬送方上手側のローラ9が駆動回転していないために、物品Aの搬送方向先端側がそのローラ9の頂部側に移動し難いものとなって、物品Aの搬送方向先端側がそのローラ9の頂部側に移動する際に、物品Aが搬送方向上手側に位置するローラ9から受ける抵抗が大きなものとなり、物品Aの搬送方向先端側とローラ9との間でスリップを生じる等物品Aの搬送を良好に行なえない虞がある。そこで、ローラ9の外周部にゴム等からなる滑り止め材を張り付けることにより、ローラ9と物品Aとの間の摩擦力を増大させてスリップを生じることを極力抑制して物品Aの搬送を良好に行なえるものとなる。
【0034】
(3)上記実施の形態では、巻き掛け伝動機構にて隣り合うローラ3同士を一体回転する構成を例示したが、このような構成に代えて、ギヤにて隣り合うローラ3同士を一体回転する構成としてもよい。
【0035】
(4)上記実施の形態では、コンベヤ装置が、中継搬送コンベヤC2及び搬送下手側コンベヤC3の間の隙間に開閉シャッタS2を設けるとともに、搬送上手側コンベヤC1及び中継搬送コンベヤC2の間の隙間に防火シャッタS1を設ける構成を例示したが、防火シャッタS1に代えて、もう1つの開閉シャッタS2を設けてもよい。
【0036】
(5)上記実施の形態では、倉庫として冷凍倉庫を例示したが、これに限るものではなく、冷蔵倉庫や、高温倉庫、窒素等の不活性ガスが充填される倉庫、あるいは、クリーン倉庫としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】コンベヤ装置および冷凍倉庫の全体側面図
【図2】コンベヤ装置の全体平面図
【図3】物品がコンベヤ装置にて搬送される状態を示す図
【図4】物品が中継搬送コンベヤにおけるローラに当接する状態を示す図
【符号の説明】
【0038】
4、9 ローラ
A 物品
C1 搬送上手側コンベヤ
C2 中継搬送コンベヤ
C3 搬送下手側コンベヤ
d1、d2 設置ピッチ
RS 連動手段
MD 巻き掛け伝動機構

【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品を載置搬送する駆動式の搬送上手側コンベヤと物品を載置搬送する駆動式の搬送下手側コンベヤとの間に、それら両コンベヤに対して間隔を隔てる状態で物品を載置搬送する中継搬送コンベヤが配置されたコンベヤ装置であって、
前記中継搬送コンベヤが、遊転自在なローラの複数を搬送方向に並べて構成され、
前記中継搬送コンベヤにおける複数のローラを一体回転するように連動連結する連動手段が設けられているコンベヤ装置。
【請求項2】
前記連動手段が、隣り合うローラ同士を一体回転するように連動連結する巻き掛け伝動機構を用いて構成されている請求項1記載のコンベヤ装置。
【請求項3】
前記搬送上手側コンベヤ及び前記搬送下手側コンベヤの夫々が、駆動回転されるローラを搬送方向に並べて構成され、
前記中継搬送コンベヤにおけるローラの設置ピッチが、前記搬送上手側コンベヤ及び前記搬送下手側コンベヤにおけるローラの設置ピッチよりも小さく構成されている請求項1又は2記載のコンベヤ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2007−31054(P2007−31054A)
【公開日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−215829(P2005−215829)
【出願日】平成17年7月26日(2005.7.26)
【出願人】(000003643)株式会社ダイフク (1,209)
【Fターム(参考)】