説明

コンポーネント間のワイヤレス通信を備える機内娯楽システム

機内娯楽(IFE)システムは、ネットワークサーバと乗客室内の1つまたはそれ以上のビデオ表示ユニット(VDU)との間でワイヤレスで通信するための少なくとも1つのワイヤレスルータを有するネットワークを含む。ビデオ信号のワイヤレス送信は、信号をVDUに運ぶケーブルを不要にする縮減されたアーキテクチャを提供する。一実施形態において、IFEシステムはVDUとしてラップトップコンピュータのような遠隔のワイヤレス装置を使用することをさらに容易にする。クライアントは、オンデマンドまたはブロードキャストの方法で分配することができる多岐に亙るプログラムから選択することができる。許可された装置に対してのみコンテンツの分配を制御することを可能にするために、暗号化手段がさらに提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連特許出願の相互参照
本特許出願は、係属中の米国特許出願第10/145,464号の一部継続出願であり、また2004年5月27日付けで出願された米国仮特許出願第60/574,873号の恩恵をさらに主張するものである。
【背景技術】
【0002】
本発明は、概してネットワークでのワイヤレス通信、より具体的にはワイヤレス接続可能な縮減されたアーキテクチャの機内娯楽(IFE)システムに関するものである。
【0003】
今日、多くの商用航空機にはIFEシステムが設けられている。航空機に搭乗した乗客に対してオーディオおよび/またはビデオ番組およびその他のサービスを提供する機内娯楽システムは公知である。
【0004】
公知の型式のIFEシステムは、概して航空機の全体に設置された1つまたはそれ以上のサーバユニットと、プロセッサユニットと、入力装置と、表示装置を含むコンピュータコンポーネントの縮減されたアーキテクチャのネットワークを備えている。そのようなIFEシステムは、オーディオの音量コントロール、読書用照明および客室乗務員のコールインジケータの作動のような従来の乗客用の機能を実行するためにネットワークの命令を利用するように構成されている。いくつかのIFEシステムは、乗客個々のビデオ表示および各種の娯楽作品のような追加的機能を提供する。
【0005】
従来のIFEシステムは、乗客が見ることができるように取り付けられた複数の表示装置を有している。表示装置は、一般に後の列の乗客の方に向けて背もたれに取り付けられる。表示装置は、また頭上にまたはシートの肘掛けに取り付けることもできる。ビデオ信号を伝達するケーブルがIFEのポートから表示装置まで延びており、また表示装置に電力を供給する配線も設けられる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
航空機のコンポーネントにとって重量を最小限にすることは最優先事項である。公知の縮減されたアーキテクチャのIFEシステムは、従来複数のケーブルを介してそれぞれの個々のコンポーネントに送られていた信号を運ぶためにオンボードネットワークバックボーンを提供することにより、従前のシステムに比して重量を軽減することを可能にしている。航空機の性能および効率を改良するための不断の努力が為されていることに鑑みるならば、更なる重量の削減を図ることが望まれる。改良された性能を提供し、また使用、製造および/または設置コストを節減することができるIFEシステムが必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、ワイヤレスデータ通信を介して信号を受信するように設けられた表示装置を有するIFEシステムを提供するものである。前記表示装置は、背もたれまたは肘掛けのような箇所に乗客が見ることができるように取り付けられている。ワイヤレスによる構成は、信号をネットワークバックボーンから表示装置まで供給するケーブルを不要にし、重量を軽減するという有益な効果を提供するものである。さらに、配線が不要とされる結果、設置が容易となる。
【0008】
IFE表示装置にワイヤレスで送信された信号は、少なくともビデオデータを含む。1つの実施形態において、IFE表示装置には、オーディオプレーヤが設けられ、この場合、信号はオーディオまたはオーディオ/ビデオの組み合わせたデータを含む。1つの実施形態において、IFEシステムには、オーディオおよび/またはビデオ娯楽作品のファイルを記憶し且つ取り出すサーバが設けられている。
【0009】
本発明の1つの特徴によれば、ワイヤレスIFE信号の無許可の使用を防止するために、IFEシステムは暗号化システムを利用する。送信された信号は、機密保護のためコード化された非標準的なフォーマットにある。許可された再生装置には、復号化手段が設けられており、これによりその装置でワイヤレス信号を適正に処理することが容易となる。復号化手段が無いならば、無許可の装置は信号を処理することはできないであろう。一実施形態において、復号化手段は、許可された装置に送信することができる対応する復号化キーとすることができる。
【0010】
本発明の更なる特徴および利点は、本明細書、図面および特許請求の範囲に記載され、且つこれらから明らかになるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明の特定の具体例について、以下図面を参照しつつ説明する。
【0012】
IFEシステムは、米国公開公報第20030208579A1として公開され、制限されたアーキテクチャネットワークにおける構成およびダウンロードの方法およびシステムの名称で2002年5月1日に出願され、出願人が所有し且つ同一出願人の米国特許出願第10/136,237号、および、米国公開公報第20030217363A1として公開され、機内娯楽システムを制御する方法の名称で2002年5月14日に出願された米国特許出願第10/145,464号に概略的に記載されており、これら米国特許出願の各々は開示目的のためにその全体を参考として引用し本明細書に含めるものとする。
【0013】
図1は、縮減されたアーキテクチャのIFEシステム100の一実施形態を示す概略図である。IFEシステム100は、高速度ローカルエリアネットワーク(LAN)のようなバックボーンネットワーク110を有しており、この例において、バックボーンネットワーク110には、人工衛星へおよび人工衛星からコンテンツを送信する人工衛星インターフェース112、IFEシステム100を制御し且つ統括する管理端末114、およびコックピットクルーと通信するためのコックピットインターフェース116が接続されている。
【0014】
IFEシステム100はさらに、各種のストリーミングオーディオ/ビデオ作品を分配するデジタルサーバユニット(DSU)130を有している。好ましくは、サーバは、複数のクライアントをサポートし且つ複数の独立的なプログラムをブロードキャスト送信することができる。ビデオコンテンツは、典型的に、動画エキスパートグループ(MPEG)フォーマットMPEG−1およびMPEG−2のような、圧縮フォーマットでDSUのディスクドライブのような記憶ユニット(132)に記憶される。同様に、オーディオコンテンツは、典型的に、MPEG−3(MP3)のような圧縮フォーマットで記憶される。記憶ユニットは、典型的に、SCSIインターフェースのような高速度インターフェースを使用してアクセスし、技術員は、このSCSIインターフェースにアクセスしてコンテンツを記憶ユニットにロードすることができる。複数のDSUを利用して複数のADB、タッピングユニットまたはその他のクライアント装置に対してコンテンツを提供することができる。
【0015】
本発明の1つの特徴によれば、IFEシステム100はワイヤレスでネットワーク化される。例えば、IFEシステム100は、システム内のワイヤレスのクライアント装置とワイヤレスで通信するワイヤレスルータ120をさらに有し、この例においては、ワイヤレスのクライアント装置、背もたれビデオ表示ユニット(VDU)140A−Dおよび頭上表示装置144を含む。好ましくは、IEEE802.11aまたはIEEE802.11gのような、共通的なワイヤレス標準が使用される。一実施形態において、VDU140A−Dの各々は、乗客が見ることができるように航空機のキャビン内に取り付けられる。例えば、VDUは、後向きに、背もたれに取り付けることができる。当業者は、VDUは、肘掛け、頭上コンソールまたは天井、または隔壁のような任意の適宜な構造体に取り付けることができることが理解されるであろう。
【0016】
乗客がVDUで表示されるべき各種の娯楽作品から選択することができる一実施形態において、VDUは乗客の入力装置を含む。乗客の入力装置は、例えばタッチスクリーン表示装置またはVDUのハウジング内において乗客シートの肘掛け、またはその他の幾つかの便宜な位置に配置されたボタンを含んでいてもよい。
【0017】
好ましい実施形態において、IFEシステム100は、特定のVDUから選択されたようにオンデマンドの態様でコンテンツを分配する。しかし、以下にさらに詳細に説明するように、一部または全てのコンテンツをブロードキャスト態様で分配することが可能であることが理解されるであろう。IFEシステムのオペレータが図1のIFEシステム100により提供されたサービスを制御することができるように、クライアント装置へのコンテンツの流れを暗号化することが望ましい。暗号化は、例えば、無許可の装置によりコンテンツを受信し且つ使用することを防止するために望ましい。このことは、映画のような著作権により保護されたコンテンツを提供するために特に重要である。また一実施形態において、暗号化は、料金を支払う乗客にのみコンテンツを分配するペイパービュープロセスを実行するために望ましい。
【0018】
図2は、図1に示したアーキテクチャにおいてクライアント装置とコンテンツサーバとの間の通信リンクを確立し、クライアント装置がサーバにより認証されるプロセス150の一実施形態を示す制御フロー線図である。VDU140A−Dのようなクライアント装置の各々は、ワイヤレスルータ120により提供されるワイヤレスネットワークとのメディアアクセスコントロール(MAC)接続を確立する。一例において、各VDU内のワイヤレスカードはルータと通信する。IEEE802.11aまたはgのような確立されたプロトコルに従って、ステップ154においてクライアント装置と図1のコンテンツサーバ130のようなサーバとの間に通信リンクが確立される。ステップ156において、クライアント装置は、サーバによりIFEシステム100を通じてコンテンツを受信するように許可が与えられた装置として認証される。認証方法の幾つかの例について、以下に説明する。
【0019】
クライアント装置が認証されたならば、次に制御がステップ160からステップ162に分岐して進み、ここで暗号化したリンクがサーバとクライアント装置との間に確立される。例えば、コンテンツは、クライアント装置に提供されたパブリックキーを使用して解読することができるプライベートキーを使用して暗号化することができる。このパブリックキーの値は、認証プロセスを介して購入しまたは許可を得ることができる。その代わりに、クライアントとサーバとの間に暗号化したトンネル接続を確立してもよい。または、コンテンツは、特定の予め許可を与えられたクライアントアドレスの値にのみ提供されるようにしてもよい。例については、以下にさらに説明する。リンクが確立されたならば、サービスがクライアント装置に提供され、コンテンツはコンテンツサーバ130からワイヤレスIFEネットワーク上でワイヤレスルータ120を通ってクライアント装置に流される。
【0020】
一つのアプローチにおいて、例えば、VDU140Aのようなクライアント装置におけるクライアントエージェントプロセス200(図3)には、ユーザがチャレンジドハンドシェイク認証プロトコル(CHAP)に対する情報を提供できるようにユーザにサービスされるHTMLページ用の汎用的なリソースロケータ(URL)が設けられている。例えば、ユーザは、サービスを購入し、またはユーザがサービスを受ける許可を与えられたことを示す認証データを提供することができる。そのような認証は、クライアント装置が航空機内に組み込まれた専用の装置ではなくて、ユーザが供給する携帯型装置である実施形態において特に有用である。HTMLページは、その代わりに、例えば、システムが初期化されまたは追加のユニットが導入されるとき、保守技術員がワイヤレスIFEシステム100の一部として作動するようにクライアント装置を構成するための便宜なインターフェースとして使用してもよい。
【0021】
図3は、HTMLページを使用したチャレンジおよび認証に基づく認証プロセスおよびコンテンツストリーミングプロセス間のメッセージの流れの一実施形態を示すメッセージのフロー線図である。クライアントエージェント200は、HTMLページ用のURL値と共にIFEシステム100にリクエストを送信する。このリクエストは、ドメインネームサーバ(DSN)プロセス210によって取り上げられ、DSNプロセス210は、この例において、HTMLページ用のURL値を割り出し且つCHAPサーバプロセス220のためのCHAPサーバアドレス値と共に、クライアントエージェントプロセス200に対してHTMLページをサービスする。クライアントエージェント200によりレンダリングされ且つユーザに表示されるHTMLページは、アカウントおよびパスワードのような認証情報についてユーザを促し、その結果、クライアント装置のためのネットワークアドレスと共に、CGIリクエストがCHAPサーバプロセス220に送られる。
【0022】
CHAPサーバプロセス220は、例えばユーザおよびクライアント装置を認証するために、ユーザによりデータベースに提供された認証情報をチェックする。ここで説明するサーバプロセスの一部または全ては、IFEシステム100のデマンドに依存して、同一のマシーン内に存在してもよく、または複数のマシーンにまたがるようにしてもよい。ユーザが有効な認証情報を提供するならば、次に、CHAPサーバプロセス200は、クライアント装置が認証されたことを示し且つネットワーク上にクライアント装置のアドレスを提供するメッセージを、この例において図1のコンテンツサーバ130内に存在するコンテンツサーバプロセス230に送る。CHAPサーバプロセス200はまた、クライアントエージェントプロセス200にコンテンツサーバプロセス230のアドレスを提供する。次に、クライアントエージェント200は、クライアント装置のアドレスと共にコンテンツについてのユーザのリクエストをコンテンツサーバプロセス230に送る。コンテンツサーバプロセス230は、クライアント装置のアドレスをCHAPサーバプロセス220により提供された認証したクライアントアドレスの値のリストに対してチェックし、そして、クライアントアドレスの値は確認されているので、リクエストされたコンテンツをクライアント装置にあるクライアントエージェントプロセス200に流す(ストリーミングする)。
【0023】
図4を参照すると、認証がクライアント装置のアドレス値に基づいている場合にクライアントエージェントにおけるユーザのコンテンツの選択のためのプロセスの制御フロー線図が示されている。ステップ202において、クライアントエージェントはユーザの選択を受ける。留意すべきは、上述した認証プロセスにおけるさまざまな時点で、クライアントエージェントにはユーザがその中から選ぶことができるようなコンテンツのオプションの選択をユーザに提供するHTMLページを供給されることができ、または、ユーザが利用可能な選択についてのデータを得るために別個のステップが提供されることができる。ステップ204において、ユーザの選択は、選択されたコンテンツのためのリクエストを上述したコンテンツサーバプロセスアドレスに送らせ、この場合、リクエストメッセージはクライアント装置のアドレスを含む。次に、エージェントプロセスは、ステップ206において、リクエストされたコンテンツの受信を待ち、ステップ208において、このコンテンツは受信されると、レンダリングされ且つユーザに表示される。例えば、このようにして、オーディオまたはビデオコンテンツをユーザに提供することができる。
【0024】
図4においてクライアントエージェントによって送られたリクエストは、コンテンツサーバプロセスにより処理される。図5は、認証がクライアント装置のアドレス値に基づくサーバ内でのコンテンツサーバプロセス230の1実施形態についての制御フロー線図である。ステップ232において、サーバプロセスはクライアントエージェントから選択されたコンテンツのためのリクエストを受信する。ステップ234において、サーバプロセスは、コンテンツのためのリクエストからのクライアントのアドレス値をCHAPサーバプロセス220からのメッセージに基づいて編集された有効なクライアントアドレス値のリストと比較する。アドレス値が有効であるならば、次に、制御の流れは、ステップ240からステップ242に進み、ステップ242において、ユーザによってリクエストされたコンテンツがクライアント装置へのワイヤレス接続を介してクライアントアドレスに流される(ストリーミングされる)。アドレス値がコンテンツサーバプロセス230に提供された有効なアドレスの1つでないならば、その場合、この例において、拒絶メッセージがクライアントアドレスに送られる。拒絶メッセージは、認証プロセスを再開するようにCHAP HTMLページを含んでもよい。
【0025】
図6は、図4および図5のプロセス間のメッセージの流れの一例を示すメッセージのフロー線図である。クライアントエージェント200は、コンテンツのためのリクエストをコンテンツサーバプロセス230に送る。コンテンツサーバプロセス230は、例えば、ハードドライブのような記憶装置132内の情報からアドレスを確認し、記憶装置132からリクエストされたクライアントを検索し、例えば、クライアントエージェントに対するVDU140A−Dのようなクライアント装置のアドレスのワイヤレス接続部を通じてそのコンテンツをワイヤレスルータ120を介しクライアントエージェント200に流す(ストリーミングする)。
【0026】
上述したように、クライアント装置はVDUまたはIFEシステム100が設けられた他の装置でもよい。この場合、CHAPプロセスはメンテナンスルーチンの形をとることができ、これによりIFEシステムの技術員は、IFEシステムの一部であるクライアント装置の各々に入り且つそのクライアント装置を有効化し、このためシステムは作動可能となる。その代わりに、ユーザによってクライアント装置を提供してもよい。図7は、サーバと通信するクライアント装置がユーザにより供給された装置を含む場合のワイヤレスIFEシステム300の一実施形態を示すアーキテクチャの線図である。例えば、ユーザは、携帯型パーソナルコンピュータ302のようなユーザのためのコンテンツを受信することができるワイヤレスで作動可能とされた装置、パーソナルデータアプライアンス(PDA)304、または移動電話308を有することができる。この場合、図1のワイヤレスルータ130は、これらのユーザにより提供されたクライアント装置との通信リンクを確立するように構成される。上述したように、CHAPプロセスは、ユーザによる支払いに基づいてクライアント装置を認証することを含むことができ、この場合、CHAPプロセスは、必要な請求情報を集めるためのインターフェースを含む。その代わりに、認証情報(例えば、アカウントおよびパスワードまたはデータの流れを復号化するときに使用されるパブリックキー)を客室乗務員またはその他の安全手段から購入することができるようにしてもよい。
【0027】
ブロードキャストメッセージの流れ(ストリーム)はコンテンツを提供する特定の用途において好ましい。例えば、ブロードキャストコンテンツを流すことは、ユーザの各々に対してカスタムデータを提供する十分な能力を備えないIFEシステムの場合に好ましい。この方策において、各データの流れは、同時にブロードキャスト送信されることができる。例えば、パケットが輸送制御プロトコル(TCP)のような、適切なプロトコルにより提供されたブロードキャストアドレスを使用するシステムに送信され、異なる流れは独特のソケット値により互いに区分される。その代わりに、複数のブロードキャストアドレスが輸送層プロトコルにより提供され、各流れが1つのブロードキャストアドレスに対応するようにしてもよい。
【0028】
留意すべきは、個々のシート接続部(例えば、PA、頭上ビデオオーディオ)に特定的でないデータを送信する場合、または複数の乗客が同時に見ることができるようにVDUが取り付けられる航空機の区域内においては、TCP/IPのような保証された供給プロトコルではなくて、リアルタイムプロトコル(RTP)のような、誤りチェックを実行しないストリーミングネットワークプロトコルを使用してデータを分配することが好ましい。(RTPのような)ブロードキャストサービスをサポートするストリーミングプロトコルは誤りを検出せず、また再送信を実行しない。このため、そのような信号を復号化することは、より同時的な送信を可能とする。誤った部分は単に落とされる。
【0029】
図8は、複数のコンテンツの流れ(ストリーム)がワイヤレスIFEのワイヤレスネットワークを介してブロードキャスト送信され、ユーザが復号化および表示すべき流れを選択する場合のスキームの一実施形態を示すメッセージフロー線図である。クライアントエージェントプロセス400は、コンテンツサーバプロセス430により送信された多数のブロードキャストコンテンツの流れを受信するように構成されており、コンテンツサーバプロセス430はコンテンツの流れの各々のパケットを送信するように構成されている。例えば、ブロードキャストアドレス1、2、3として図8に示した異なるソケットまたはブロードキャストアドレス値を有するブロードキャストパケットの流れとして3つの異なるビデオプログラムを送信することができる。
【0030】
クライアントエージェント400によって受信されたユーザの選択は、ブロードキャストコンテンツデータの流れの何れをバッファし且つユーザに表示すべきかを決定する。例えば、ユーザがビデオプログラム1を選択するならば、クライアントエージェント400は、実行に依存して、前記エージェントがブロードキャストアドレス1に対して受信したブロードキャストパケットまたはソケット1をバッファし、これらのパケットを表示させる。その他の全てのブロードキャストの流れに対するパケットは廃棄される。
【0031】
図9は、例えば修正されたTCPスキームのような修正された輸送プロトコル層が複数のブロードキャストの流れを受信するために利用されている場合のコンテンツサーバとクライアントエージェントとの間のワイヤレス接続部の一実施形態のためのプロトコルスタックを示すプロトコルスタック線図である。このスキームにおいて、コンテンツサーバプロセス430を含むコンテンツサーバは、例えば、ユーザにより供給された装置、またはクライアントエージェントプロセス400を含むIFEシステムの専用部分である装置のようなクライアント装置とワイヤレスで通信する。この例において、プロトコルスタックは、コンテンツサーバ130とワイヤレスルータ120との間の、物理的なリンクおよびネットワークレベルにおける、ネットワークインターフェース、MACまたはリンクレベルコントロール(LLC)、およびインターネットプロトコル(IP)の関係をそれぞれ示す。ワイヤレスルータ120もまた、クライアント装置に対する、物理的リンクおよびネットワークレベルにおける、ワイヤレスインターフェース、MEC/LIC、IP関係をそれぞれ有する。この例において、コンテンツサーバプロセス430は、異なるブロードキャストアドレスを有し、または異なるソケット値と組み合わせて標準的なブロードキャストアドレスを使用する、パケットとして各コンテンツデータの流れを送信するために修正されたTCP層432を使用する。クライアント装置内の修正されたTCP層402は、コンテンツサーバプロセス430により送信されたブロードキャストパケットを監視すると共に、ユーザが選択した流れに対応するブロードキャストパケットのみをバッファし且つクライアントエージェント400まで送る。次に、選択された流れに対するブロードキャストパケットがレンダリングされ且つユーザに表示される。
【0032】
無許可のアクセスを防止するために、各ユーザに独特の個別化されたコンテンツ流れまたはブロードキャストの流れのようなコンテンツデータの流れ(ストリーミング)の暗号化については、上記に説明した。図10は、プライベート/パブリックキー暗号化のスキームを使用して暗号化される場合のコンテンツサーバとクライアントエージェントとの間のワイヤレス接続の一実施形態のためのプロトコルスタックを示すプロトコルスタック線図である。メンテナンスまたは設備作業員によってコンテンツサーバおよびクライアント装置において予め設定された専用のキーのようなその他の暗号化スキームも適用可能である。2つの変更例が図10に示されており、ここでは、プライベート/パブリックキー暗号化のスキームが利用され、これは、この実施例において、プリティグッドプロテクション(PGP)である。1つの方策において、PGPは、サーバ側の輸送層534の上方のセッション層532およびクライアント側の輸送層504の上方のセッション層502において作動する。別の方策において、PGPは、輸送層のサービスである。その双方の場合、コンテンツサーバにおけるコンテンツデータは、プライベートキーを使用して暗号化され、そして、クライアント装置に送信され、前記クライアント装置において、そのコンテンツデータは、例えば、客室乗務員によってユーザに提供されたパブリックキーを使用して復号化される。更なる代りの例として、暗号化/復号化プロセスは、図10に示すように、クライアント装置およびルータにおいてIP層の下方の層内で作動するルータとクライアント装置との間で通信されたデータで実行することができる。そのような暗号化/復号化はIEEE802.11iに従って行われる。その他の暗号化方式を利用してもよい。
【0033】
航空機の乗客は、一般にワイヤレスネットワーク接続インターフェースを具備する個人用のパーソナルコンピュータをもって旅行する。これらのワイヤレスインターフェースは、典型的に、高周波数RF信号を介してサーバと通信するために、陸上の環境で使用される。現在のIFEシステムの環境内にこれらのラップトップまたはその他の携帯型ワイヤレス通信装置が存在することは、IFEワイヤレス信号がIFE表示装置以外の装置によって受信される可能性をもたらす。一方、IFEシステムのオペレータは、携帯型ワイヤレス通信装置によりワイヤレスIFE信号のコンテンツが再生されるのを防止し、信号がIFE表示装置によってのみ適正に再生されることができることを望む。他方、IFEシステムのオペレータは、携帯型ワイヤレス装置でIFEコンテンツを受信し且つ再生することは容易となるが、ペイパービュー料金が請求され、および/または信号コンテンツの無許可の複製を防止することができるように制御された方法で受信し且つ再生することを望む。複数の信号を制御することは、例えばビデオ作品が殆どの映画のように著作権保護された作品であるとき、重要なことである。
【0034】
娯楽に加えて、IFEシステムは、場内放送(PA)アナウンスメントのようなその他の緊急的な客室機能のために有用である。PA機能は、乗員が航空機内の全ての状況に対してオーディオアナウンスメントをブロードキャスト送信することを可能にする。IFEは、そのようなアナウンスメントを妨害されずに聴くことができるようにする。好ましくは、IFEは、娯楽の提供に関するオーディオの送信を停止し、それに代えて、PAアナウンスメントをヘッドセットに送信する。その代わりに、IFEは、娯楽作品に関するオーディオ送信を停止し、その結果、ヘッドフォンへの出力は消え、このため、乗客は外部のスピーカを介してPAアナウンスを聴くことができるようにしてもよい。このことは、ヘッドフォンで何も聴えないことは認証可能であるが、乗客はPAオーディオが乗客のヘッドフォンにも同様に提供されることを期待することを意味する。その他の全ての娯楽の送信は、選択された娯楽作品が送信されたときに停止する。
【0035】
エリア乗客アナウンスメントは、航空機の特定の区域(ファーストクラス、エコノミー、乗務員の休憩場所等のような)に制限される、PAアナウンスメントである。対応する区域内シートは、PAに対する基準に適合する必要がある(無音またはPAスピーカのオーディオの提供)。エリアPAにある間、娯楽信号は、影響を受けずに作動するようにするために指定区域内以外のシートへの供給を続けなければならない。エリア乗客アナウンスメントは、システム内の入力から約35マイクロ秒以内の遅れでヘッドフォンに送られることが好ましい。PAエリアは、複数のワイヤレス区域をカバーすることができる。ワイヤレス区域は、多数のPAエリアをカバーすることができる。娯楽は、アナウンスメントの間、続ける必要がある。
【0036】
少なくとも幾つかの頭上ビデオ表示装置(複数の乗客が見ることができるように配置された表示装置)を有するIFEシステムにおいて、同一の画像が特定の区域内で頭上表示装置の各々に提供される。この提供は全ての表示装置にわたって約60マイクロ秒内に同期化されることが好ましい。頭上ビデオプログラムと関係したオーディオは、頭上ビデオプログラムを見ることを望む乗客の各々に提供される。頭上ビデオプログラムと関係したオーディオは、約同一の60マイクロ秒内に乗客の耳に提供されなければならない。一実施形態において、非圧縮のデジタルオーディオは、その区域内において1つの頭上ビデオプログラムに対するシートに供給される。頭上表示装置の同期化の問題を避けるために、頭上ビデオプログラムにアナログ/ARINC722の標準インターフェースを設けることができる。
【0037】
IFEシステムは、エリアPAとしてPAシステムで処理される関連オーディオを有する頭上ビデオプログラムとしてビデオアナウンスメント(VA)を提供するように構成することができる。一実施形態において、IFEシステムは、ビデオオーバライド機能と共に作動し、このビデオオーバライド機能は、作動されたとき、指定された頭上ビデオ区域内の全てのシート内のビデオ表示装置をオンにし且つこれら表示装置の各々において単一の特定のビデオプログラムを提供する。
【0038】
一実施形態において、航空機の通信装置またはナビゲーション計器との干渉を回避するために必要と考えられるならば、緊急的な飛行段階の間、ワイヤレスの機能は停止する。表示装置が乗客サービスシステム(PSS)の選択とワイヤレスで通信する。一実施形態において、PSS機能は、そのような緊急的な飛行段階の間、利用不能となる。
【0039】
一実施形態において、エリアPAの特徴、ビデオアナウンスメント、クラス専門の機能およびシート毎のPSSの機能に対するパラメータを確立するためのデータベースが提供される。このデータベースは、(例えばメンテナンセ作業の一部として)シートに分配され、(PSSおよびエリアPAのような)時間的に緊急的な応答が確実に達成され得るようにしてもよい。
【0040】
理解されるように、新規で且つ有用なワイヤレスネットワークIFEシステムについて説明がなされた。特許請求の範囲に属する本明細書に記載した実施形態の多数の可能な変更例が存在することが分かる。さらに、本明細書に記載した各実施形態および構成は単なる一例であり、特許請求の範囲を限定するものとみなすべきではない。また本発明を説明する文言(特に、特許請求の範囲の文言)において「a」および「the」という語および同様の表現を使用することは、単数および複数の双方を意味するものと解釈されるべきである。さらに、本明細書において値の範囲に言及することは、単に、本明細書において別段の記載がない限り、各範囲に属する別個の値の各々に個別に言及する簡便な方法として役立つことを目的とするものであり、別個の値の各々は、それらが本明細書において個別に記載されているかのように本明細書に含めるものである。最後に、本明細書に記載された全ての方法のステップは、本明細書に別段の記載がなくまたは文言上、明確に反対の意味を有しない限り、任意の好適な順序で実行することができる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】ワイヤレスネットワークIFEシステムの一実施形態を示す概略図的なアーキテクチャの線図である。
【図2】図1に示したアーキテクチャにおいてクライアント装置とコンテンツサーバとの間の通信リンクを確立し、クライアント装置がサーバにより認証されるプロセスの一実施形態を示す制御フロー線図である。
【図3】チャレンジおよび認証に基づく認証プロセスとコンテンツストリーミングプロセスとの間のメッセージの流れの一実施形態を示すメッセージのフロー線図である。
【図4】認証がクライアント装置のアドレス値に基づいている場合にクライアントエージェントにおけるユーザのコンテンツの選択のためのプロセスの制御フロー線図である。
【図5】認証がクライアント装置のアドレス値に基づいている場合にサーバ内におけるクライアントのコンテンツのリクエストを認証するためのプロセスの一実施形態の制御フロー線図である。
【図6】図4および図5のプロセスの間のメッセージの流れの一例を示すメッセージフロー線図である。
【図7】サーバと通信するクライアント装置がユーザにより供給される装置を含むことができる場合のワイヤレスIFEシステムの一実施形態を示す概略図的なアーキテクチャの線図である。
【図8】複数のコンテンツの流れがワイヤレスIFEのワイヤレスネットワークを介してブロードキャスト送信され、ユーザが復号化および表示すべき流れを選択する場合のプロセスの一実施形態を示すメッセージのフロー線図である。
【図9】例えば修正されたTCPスキームのような修正された輸送プロトコル層が複数のブロードキャストの流れを受信するために利用されている場合のコンテンツサーバとクライアントエージェントとの間のワイヤレス接続部の一実施形態のためのプロトコルスタックを示すプロトコルスタック線図である。
【図10】プライベート/パブリックキー暗号化のスキームを使用して暗号化される場合のコンテンツサーバとクライアントエージェントとの間のワイヤレス接続の一実施形態のプロトコルスタックを示すプロトコルスタック線図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
航空機上の乗客にマルチメディアコンテンツを提供するシステムであって、
ローカルエリアネットワークと、
ローカルエリアネットワークにマルチメディアコンテンツを分配するコンテンツサーバと、
ネットワーククライアントとワイヤレスで通信するワイヤレスルータと、
ワイヤレスルータを通してローカルエリアネットワークと通信するのに適したビデオ表示ユニットクライアント装置とを備え、ビデオ表示ユニットが航空機の乗客のシートから見ることができる位置に取り付けられている、システム。
【請求項2】
前記ビデオ表示ユニットは、ネットワークアドレスが割り当てられ且つ乗客により選択されたコンテンツに対するリクエストを送るのに適し、サーバが前記リクエストを受信し且つビデオ表示ユニットに対応するネットワークアドレスへの選択されたコンテンツの分配を許容する、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記サーバは、ビデオ表示ユニットのネットワークアドレスを有効なクライアントアドレスの値のリストと比較し且つネットワークアドレスがリストにおける有効なアドレスの値と一致する場合にのみ分配を許容する、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記ビデオ表示ユニットおよび前記コンテンツサーバに対して暗号化キーを割り当てる認証サーバをさらに備え、前記コンテンツサーバは、暗号化キーがコンテンツサーバおよびビデオ表示ユニットの双方に割り当てられた場合にのみ、ビデオ表示ユニットに対応するネットワークアドレスへ選択されたコンテンツを分配する、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
複数のビデオ表示ユニットを備え、前記コンテンツサーバはパブリックアドレスメッセージを前記複数のビデオ表示ユニットにブロードキャスト送信する、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
複数のビデオ表示ユニットを備え、前記コンテンツサーバは複数のそれぞれのブロードキャストアドレスを介して複数の娯楽作品を前記複数のビデオ表示ユニットにブロードキャスト送信し、前記ビデオ表示ユニットの各々はブロードキャストアドレスの1つを選択し且つ対応する娯楽作品を表示するのに適する、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
少なくとも1つの携帯型クライアント装置をさらに備え、前記クライアント装置はマルチメディアコンテンツを受信するためにワイヤレスルータを通してネットワークとワイヤレスで通信することができる、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
航空機上の乗客にマルチメディアコンテンツを提供するIFEシステムであって、
航空機上のローカルエリアネットワークと、
前記ローカルエリアネットワークにマルチメディアコンテンツを分配する手段と、
少なくとも1人の航空機の乗客に対してマルチメディアコンテンツを表示するビデオ表示手段と、
ローカルエリアネットワークとネットワーククライアントとの間でワイヤレスに通信する手段とを備える、システム。
【請求項9】
前記ビデオ表示ユニットはネットワークアドレスが割り当てられ且つ乗客により選択されたコンテンツに対するリクエストを送るのに適し、前記システムは選択されたコンテンツをビデオ表示手段に対応するネットワークアドレスに分配する手段をさらに備える、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記ビデオ表示手段のネットワークアドレスを有効なクライアントアドレスの値のリストと比較する手段をさらに備え、前記クライアントアドレスへの分配はネットワークアドレスがリストにおける有効なアドレスの値と一致する場合にのみ許容される、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記ビデオ表示手段およびマルチメディアコンテンツを分配する手段に暗号化キーを割り当てる手段と、暗号化キーがコンテンツサーバおよびビデオ表示ユニットの双方に割り当てられた場合に限り、前記ビデオ表示ユニットに対応するネットワークアドレスに選択されたコンテンツを分配する手段とをさらに備える、請求項8に記載のシステム。
【請求項12】
複数のビデオ表示手段を備え、コンテンツを分配する前記手段はパブリックアドレスメッセージを前記複数のビデオ表示手段にブロードキャスト送信する手段を含む、請求項8に記載のシステム。
【請求項13】
複数のビデオ表示手段を備え、マルチメディアコンテンツを分配する前記手段は複数のそれぞれのブロードキャストアドレスを介してネットワーク上の複数の娯楽作品をブロードキャスト送信し、それぞれの前記ビデオ表示手段の各々に表示するためのブロードキャストアドレスの1つを選択する手段をさらに備える、請求項8に記載のシステム。
【請求項14】
飛行機内のビデオ表示ユニットにマルチメディアコンテンツをワイヤレスに分配する方法であって、
ワイヤレスローカルエリアネットワークを提供するステップと、
ワイヤレスルータを通してネットワークと通信するように設けられたクライアントビデオ表示装置を提供するステップと、
ワイヤレスネットワークに対するビデオ表示装置のMAC接続を確立するステップと、
ビデオデータの流れをコンテンツサーバからMAC接続を介してビデオ表示装置に送るステップとを備える、方法。
【請求項15】
前記ビデオ表示ユニットのアドレスを有効なクライアントアドレスの値のリストと比較するステップをさらに備え、これにより前記送るステップは、ネットワークアドレスがリストにおける有効なアドレスの値と一致することを条件として実行される、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記ビデオ表示ユニットからのリクエストを提示するステップと、暗号化キーをビデオ表示ユニットおよびコンテンツサーバに割り当てるステップとをさらに備え、これにより前記送るステップは、暗号化キーがコンテンツサーバおよびビデオ表示ユニットの双方に割り当てられることを条件として実行される、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記送るステップは、ビデオデータの少なくとも1つの流れを複数のビデオ表示ユニットにブロードキャスト送信するステップを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項18】
ブロードキャストアドレスを複数のブロードキャストの流れの各々に割り当てるステップと、ブロードキャストアドレスの選択された1つから前記ビデオ表示ユニットでブロードキャストの流れの1つを選択するステップと、選択されたブロードキャストの流れをビデオ表示ユニットに表示するステップとをさらに備える、請求項17に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公表番号】特表2008−501297(P2008−501297A)
【公表日】平成20年1月17日(2008.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−515339(P2007−515339)
【出願日】平成17年5月26日(2005.5.26)
【国際出願番号】PCT/US2005/018557
【国際公開番号】WO2005/120069
【国際公開日】平成17年12月15日(2005.12.15)
【出願人】(503202756)タレス アビオニクス インコーポレイテッド (20)
【Fターム(参考)】