説明

コーティングされたナノ構造ベースに基づく多機能複合材

コーティングされたナノ構造は、電気的または機械的特性等の向上した特性を示すことができる。CNTアレイ用の従来のコーティング方法は、多くの場合コーティング中のナノチューブの凝集に起因する組成の不均一性の問題を有する材料をもたらしていた。また、従来のコーティング方法は、ナノチューブの形態および/または配列を改変することが示されており、またCNTバンドルの収縮ももたらしていた。本願には、ナノ構造の処理、ナノ構造を備える複合材料、ならびに関連したシステムおよび方法が記載される。いくつかの実施形態において、コンフォーマルコーティングがナノ構造に適用される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願)
本願は、「Multifunctional Composites Based on Coated Nanostructures」と題された、Wardleらによる、米国仮特許出願第61/119,673号(2008年12月3日出願)の利益を主張する。この仮特許出願は、全ての目的のためにその全体が、参照により、本明細書中に援用される。
【0002】
(技術分野)
本発明は、概して、ナノ構造の処理、ナノ構造を備える複合材料、ならびに関連したシステムおよび方法に関する。いくつかの実施形態において、コンフォーマルコーティングがナノ構造に適用される。
【背景技術】
【0003】
複合材は、2種以上の成分を含む不均質構造であり、その組合せは各成分の個々の特性だけでなく、関連する場合にはその相乗効果も活用する。先端複合材は、設計された(例えば人工の)繊維がマトリックス中に埋め込まれた材料のクラスを指し、典型的には、繊維は、方向性(異方性)の特性を有する材料が形成されるように配列されているか、またはさらに織り込まれている。カーボンナノチューブ(CNT)等のナノ構造は、その魅力的な多機能(機械的および非機械的)特性により、これらの用途における構成要素として想定されている。典型的には、ナノ構造のバルクナノ粉末が、複合材の製造に使用される。
【0004】
コーティングされたナノ構造は、電気的または機械的特性等の向上した特性を示すことができる。CNTアレイ用の従来のコーティング方法は、多くの場合コーティング中のナノチューブの凝集に起因する組成の不均一性の問題を有する材料をもたらしていた。また、従来のコーティング方法は、ナノチューブの形態および/または配列を改変することが示されており、またCNTバンドルの収縮ももたらしていた。得られるナノ構造のランダムな配向は、複合材の方向依存性の特性の研究を困難とすることが多い。さらに、高アスペクト比を有するナノ構造用の均一なコーティング方法は示されていない。
【0005】
したがって、改善された材料および方法が必要とされている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、概して、ナノ構造の処理、ナノ構造を備える複合材料、ならびに関連した物品および方法に関する。本発明の主題は、いくつかの場合において、相関した生成物、特定の問題に対する代替の解決策、ならびに/または1つもしくは複数のシステムおよび/もしくは物品の複数の異なる使用を含む。
【0007】
本発明は、複数のナノ構造であって、そのうちの少なくともいくつかは少なくとも10ミクロンの長さを有し、ナノ構造の長軸は、互いに実質的に配列している、複数のナノ構造と、ナノ構造に付着されたコンフォーマルポリマーコーティングであって、ナノ構造は、本質的に同一の条件下で、ポリマーコーティングを有さない本質的に同一のナノ構造の形態と実質的に同様の形態を有する、コンフォーマルポリマーコーティングとを備える物品に関する。
【0008】
本発明はまた、複数のナノ構造であって、そのうちの少なくともいくつかは20nm未満の直径を有し、ナノ構造の長軸は、互いに実質的に配列している、複数のナノ構造と、ナノ構造に付着されたコンフォーマルポリマーコーティングであって、ナノ構造は、本質的に同一の条件下で、ポリマーコーティングを有さない本質的に同一のナノ構造の形態と実質的に同様の形態を有する、コンフォーマルポリマーコーティングとを備える物品に関する。
【0009】
本発明は、複数のナノ構造であって、ナノ構造の長軸は、互いに実質的に配列しており、ナノ構造は、少なくとも10/cmの密度を有する、複数のナノ構造と、ナノ構造に付着されたコンフォーマルポリマーコーティングであって、ナノ構造は、本質的に同一の条件下で、ポリマーコーティングを有さない本質的に同一のナノ構造の形態と実質的に同様の形態を有する、コンフォーマルポリマーコーティングとを備える物品に関する。
【0010】
本発明はまた、複数のナノ構造であって、そのうちの少なくともいくつかは少なくとも10ミクロンの長さを有し、ナノ構造の長軸は、互いに実質的に配列している、複数のナノ構造を提供するステップと、複数のナノ構造上に、ポリマー材料を含むコンフォーマルコーティングを形成するステップとを含む、材料を生成する方法を提供する。
【0011】
本発明の他の態様、実施形態および特徴は、付随する図面と併せて考察すれば、以下の発明を実施するための形態から明らかとなる。付随する図は、概略的であり、縮尺通りに描かれることを意図しない。明確性のために、あらゆる図にあらゆる要素が標示されているわけではなく、また当業者に本発明を理解させる上で図示が必要ない箇所では、本発明の各実施形態のあらゆる要素が示されているわけではない。参照により本明細書に組み込まれるすべての特許出願および特許は、参照によりその全体が組み入れられる。不一致が生じる場合は、定義を含めて本明細書が優先される。
【0012】
付随する図を参照しながら本発明の制限されない実施形態を例として説明するが、図は概略的であり、縮尺通りに描かれることを意図しない。図中、示されたそれぞれの同一またはほぼ同一の要素は、典型的には単一の数字で表される。明確性のために、あらゆる図にあらゆる要素が標示されているわけではなく、また当業者に本発明を理解させる上で図示が必要ない箇所では、本発明の各実施形態のあらゆる要素が示されているわけではない。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1A】図1Aは、本発明の一実施形態による二相の物品の図である。
【図1B】図1Bは、本発明の一実施形態による、繊維基板を備える三相の物品の図である。
【図2】図2は、本発明の一実施形態による三相の物品の図である。
【図3】図3は、PEDOTコーティングされたカーボンナノチューブの走査型電子顕微鏡(SEM)画像(断面図)である。
【図4】図4は、PEDOTコーティングされたカーボンナノチューブの高倍SEM画像である。
【図5】図5は、コンフォーマルコーティングされたナノチューブの、エネルギー分散分光法(EDS)を使用した画像プロファイルである。
【図6】図6は、PEDOTコーティングされたカーボンナノチューブの硫黄含量のEDSプロファイルである。
【図7】図7は、PEDOTコーティングされたカーボンナノチューブの透過型電子顕微鏡(TEM)写真である。
【図8】図8は、PEDOTコーティング後のカーボンナノチューブの顕微鏡写真、およびPEDOTでコーティングされた単層カーボンナノチューブのより高倍の画像(挿入図)である。
【図9】図9は、カーボンナノチューブ除去後のケイ素基板上のPEDOTドットの顕微鏡写真である。
【図10】図10は、カーボンナノチューブ除去後のケイ素基板のFTIRスペクトルおよびoCVD堆積PEDOTフィルムの標準スペクトルである。
【図11A】図11Aは、半径方向がブロック矢印で示された、二相複合材の概略図である。
【図11B】図11Bは、半径方向がブロック矢印で示された、三相複合材の概略図である。
【図12A】図12Aは、半径方向における二相および三相複合材の温度の関数としての導電率のアレニウスプロットである。
【図12B】図12Bは、複合材中のナノ構造の体積分率の関数としての、二相および三相複合材における電荷伝導に必要な活性化エネルギーのプロットであり、コンフォーマル導電性ポリマーコーティングの導入が、半径方向における導電に必要な活性化エネルギーを低下させることが観察される。
【図12C】図12Cは、半径方向における温度の関数としての様々な複合材の抵抗率のプロットである。
【図13】図13は、コンフォーマルコーティングされたナノチューブの間のチューブ間距離の関数としての、ナノチューブ含有複合材の半径方向および軸方向に沿った電荷伝導に必要な活性化エネルギーの表である。
【図14A】図14Aは、軸方向がブロック矢印で示された、二相複合材の概略図である。
【図14B】図14Bは、軸方向がブロック矢印で示された、三相複合材の概略図である。
【図15A】図15Aは、軸方向における二相および三相複合材の温度の関数としての導電率のアレニウスプロットである。
【図15B】図15Bは、複合材中のナノ構造の体積分率の関数としての、二相および三相複合材における電荷伝導に必要な活性化エネルギーのプロットであり、コンフォーマル導電性ポリマーコーティングの導入が、軸方向における導電に必要な活性化エネルギーに対して無視できる作用を有することが観察される。
【図15C】図15Cは、軸方向における温度の関数としての様々な複合材の抵抗率のプロットである。
【図16】図16は、三相複合材の断面の顕微鏡写真である。
【図17】図17は、(i)コーティングされていないカーボンナノチューブ、(ii)PEDOTコーティングされたカーボンナノチューブ、および(iii)PEDOTを含む様々な表面上の水滴の接触角測定の画像である。
【図18A】図18Aは、コンフォーマルポリマーコーティングのないカーボンナノチューブを備えるAlクロスのSEM画像である。
【図18B】図18Bは、PEDOTでのコンフォーマルコーティング前(左側の画像)およびPEDOTでのコンフォーマルコーティング後(右側の画像)のカーボンナノチューブを備えるAlクロスのSEM画像である。
【図19】図19は、本発明の一実施形態による複合材物品を製造するために使用される方法の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
一般に、本発明は、ナノ構造(例えばナノチューブ)を含む材料およびそのような材料の様々な生成方法に関する。いくつかの場合において、ナノ構造上へのコンフォーマルコーティング(例えばポリマーコーティング)の形成は、向上した機械的、熱的、光学的、および/または電気的特性を有する材料を生成し得る。ナノ構造は、例えば、その長軸が配列し、基板表面に対して非平行(例えば実質的に垂直)であるように、ナノ構造を基板の表面上に成長させることにより製造することができ、続いてナノ構造上にコンフォーマルコーティングを形成させる。いくつかの場合において、コンフォーマルコーティングは、導電性ポリマーを含み得る。材料は、熱硬化性または熱可塑性ポリマーを含む追加的成分を組み込むようにさらに処理され得る。本明細書に記載の材料および物品は、高い機械的強度、方向依存性電気特性等の異方特性を示すことができ、様々な用途、例えばマイクロ電子機器、コンデンサ(例えばウルトラキャパシタ)、高度航空宇宙用複合材、センサ(例えば、化学センサ、生物学的センサ)、電気機械プローブ、電極(例えば、太陽電池を含む光電子デバイス用ナノ構造化電極)、電池、フィルタ(例えば、ナノスケールフィルタ、細菌(例えばE.coli)用フィルタ)等において有用となり得る。
【0015】
いくつかの実施形態の有利な特徴は、その下の材料の配列、形態および/またはその他の特性の変化をほとんど伴わずに、またはその変化を実質的に伴わずに、材料(例えばナノ構造)上にコンフォーマルコーティングを形成する能力である。本明細書において使用される場合、「コンフォーマル」コーティングとは、材料上に形成され、材料に付着または接着されたコーティングを指し、コーティングは、その下の材料の表面領域の外側輪郭に物理的に整合し、コーティングは、その下の材料の形態を実質的に変化させない。すなわち、コーティングされた材料は、本質的に同一の条件下で、ポリマーコーティングを有さない本質的に同一の材料の形態と本質的に同じ形態を有する。コンフォーマルコーティングは、材料の1つまたは複数の寸法(例えば厚さ)を均一に増加させ得るが、材料の全体的な形態は実質的に変化しないことを理解されたい。例えば、円筒状カーボンナノチューブ上のコンフォーマルコーティングは、ナノチューブの周囲に円筒形状のコーティングを形成し得る。そのような特性は、例えば、材料(例えばナノ構造)の方向依存性の特性の保存が望ましい場合に有利となり得るが、公知のコーティング技術は、(例えばナノ構造の凝集に起因して)材料の異方性に悪影響を及ぼし得る望ましくない不均一性および形態変化を生成し得る。いくつかの場合において、コンフォーマルコーティングは、高アスペクト比を有する材料(例えばナノ構造)上に形成され得る。さらに、コンフォーマルコーティングは、安定な構造を形成することができ、ナノ構造の表面から剥離し得ない。
【0016】
いくつかの場合において、本明細書に記載のコンフォーマルコーティングは、高密度を有するナノ構造アセンブリ上に形成され得るが、個々のナノ構造は、ナノ構造の表面積の実質的部分の上にコンフォーマルコーティングされる。いくつかの場合において、コンフォーマルコーティングは、実質的に均一な厚さを有し得る。「実質的に均一な」厚さを有する材料とは、ナノ構造アセンブリの表面積の大部分にわたり、材料の平均厚さから200%未満、100%未満、50%未満、10%未満、5%未満、または、いくつかの場合においては1%未満逸脱する厚さを有する材料を表し得る。いくつかの場合において、コンフォーマルコーティングは、実質的に欠陥および/または空洞不含とすることができ、その下の材料、またはその一部を均一に封入し得る。
【0017】
ナノ構造に付着されたコンフォーマルコーティングの存在は、本明細書に記載の物品に多くの有利な特性を提供し得る。本明細書において使用される場合、「付着された」または「接着された」という用語は、共有結合、非共有結合(例えばイオン結合、ファンデルワールス力等)等による付着または接着を指す。いくつかの場合において、コンフォーマルコーティングは、その下の材料の機械的安定性および/または強度を高めることができる。いくつかの場合において、コンフォーマルコーティングは、ナノ構造の配列、間隔、形態、またはその他の所望の特性を実質的に阻害しない様式で、所望の特性をその下のナノ構造に付与するために使用され得る。例えば、物品は、本質的に同一の条件下で、コンフォーマルコーティングを有さない本質的に同一の物品と比較して、異なる特性(例えば、熱および/または電気伝導性、熱伝達、疎水性、親水性等)を示し得る。例示的実施形態において、複数の本質的に非導電性のナノ構造が提供され得るが、導電性ポリマーを含むコンフォーマルコーティングの形成後、ナノ構造は向上した電気伝導性を示し得る。いくつかの場合において、導電性ナノ構造が、本質的に非導電性の材料(例えば絶縁性ポリマー)でコンフォーマルコーティングされ得る。
【0018】
複数のナノ構造上へのコンフォーマルコーティングの形成はまた、ナノ構造の表面エネルギーを効果的に改変し得る。いくつかの場合において、コンフォーマルコーティングは、コーティングされていないその下の材料と比較して、表面エネルギーを増加させ得る。いくつかの場合において、コンフォーマルコーティングは、コーティングされていないその下の材料と比較して、表面エネルギーを減少させ得る。例えば、コンフォーマルコーティングは、材料の表面またはその一部を、接触角測定により決定されるように、疎水性または親水性とし得る。
【0019】
コンフォーマルコーティングは、化学気相堆積を含む様々な方法を使用して、また任意の好適な材料から形成され得る。いくつかの実施形態において、材料はポリマーであってもよい。コンフォーマルコーティングは、導電性、非導電性、半導体性等であってもよい。いくつかの実施形態において、コンフォーマルコーティングは、ポリアリーレン、ポリアリーレンビニレン、ポリアリーレンエチニレン等を含む導電性ポリマーを含み得る。そのようなポリマーの例には、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリアセチレン、ポリフェニレン、それらの置換誘導体、およびそれらのコポリマーが含まれる。いくつかの実施形態において、ポリマーは、ポリピロール(PPY)、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT)、ポリ(チオフェン−3−酢酸)(PTAA)、またはそれらのコポリマーを含み得る。いくつかの実施形態において、ポリマーは、絶縁性ポリマー(すなわち非導電性)、例えばポリエステル、ポリエチレン(例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE))、ポリアクリレート、ポリプロピレン、エポキシ、ポリアミド、ポリイミド、ポリベンゾオキサゾール、ポリ(アミノ酸)等を含む。例えば、ポリマーは、TEFLON(登録商標)、ポリ(グリシジルメタクリレート)(PGMA)、ポリ(無水マレイン酸−alt−スチレン)(p(MA−alt−St))、ポリ[無水マレイン酸−co−ジメチルアクリルアミド−co−ジ(エチレングリコール)ジビニルエーテル](ポリ(MaDmDe))、ポリ(フルフリルメタクリレート)(PFMA)、ポリ(ビニルピロリドン)(PVP)、ポリ(パラ−キシリレン)またはその誘導体、ポリ(ジメチルアミノメチルスチレン)(PDMAMS)、ポリ(プロパルギルメタクリレート)(PPMA)、ポリ(メタクリル酸−co−エチルアクリレート)(PMAA−co−EA)、ポリ(ペルフルオロアルキルエチルメタクリレート)、ポリ(ペルフルオロデシルアクリレート)(PPFA)、ポリ(トリビニルトリメトキシシクロトリシロキサン)、ポリ(フルフリルメタクリレート)、ポリ(シクロヘキシルメタクリレートco−(methacryateco-)エチレングリコールジメタクリレート)、ポリ(シクロヘキシルメタクリレート)(PCHMA)、ポリ(ペンタフルオロフェニルメタクリレート)(PPFM)、ポリ(ペンタフルオロフェニルメタクリレートco−エチレングリコールジアクリレート)、ポリ(メタクリル酸−co−エチレングリコールジメタクリレート)、ポリ(メチルメタクリレート)(PMMA)、またはポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)であってもよい。当業者は、本発明に関連した使用に好適なさらなる絶縁性ポリマーを特定することができる。
【0020】
いくつかの実施形態において、ポリマーの少なくとも1つの寸法(例えば厚さ)は、刺激に応答して変化し得る。ポリマーの寸法が応答し得る刺激の例には、電磁放射線(例えば、波長、強度等)、温度、湿度レベル、pH、または化学種の濃度が含まれるが、これらに限定されない。本明細書に記載のシステムおよび方法に関連して、任意の好適な刺激応答性ポリマーを使用することができる。いくつかの実施形態において、ポリマーは、ポリ(メタクリル酸−co−エチルアクリレート)(PMAA−co−EA)を含んでもよく、その寸法はpHの変化に応答して変化し得る。別の例として、ポリマーは、ポリ(2−ヒドロキシエチルメタクリレート)(pHEMA)、ポリ(2−ヒドロキシエチルメタクリレート−co−エチレングリコールジアクリレート)、ポリ(メタクリル酸−co−エチレングリコールジメタクリレート)、ポリ(パラ−キシリレン)(パリレン)、またはポリ(トリビニルトリメチルシクロトリシロキサン)(PV)等のヒドロゲルであってもよく、これらは、様々なレベルの湿度に暴露されると、1つまたは複数の寸法の変化を生じ得る。いくつかの実施形態において、ポリマーは、例えばポリ(N−イソプロピルアクリルアミド)(NIPAAM)等の温度感受性ポリマーであってもよい。いくつかの実施形態において、ポリマーは、第1の刺激条件(例えば、第1の波長の電磁放射線、第1のpH、第1の温度等)への暴露後に、第1の寸法(例えば厚さ)を有し得る。いくつかの場合において、ポリマーは、第1の刺激条件とは異なる第2の刺激条件(例えば、第2の異なる波長の電磁放射線、pH、温度等)に暴露されると、第1の寸法とは異なる第2の寸法(例えば厚さ)を有し得る。
【0021】
上述のように、本明細書に記載のいくつかの実施形態は、高アスペクト比を有するコンフォーマルコーティングされたナノ構造を提供することができ、コンフォーマルコーティングは、ナノ構造を実質的に封入し得る。ナノ構造は、ナノチューブ(例えば単層ナノチューブ、多層ナノチューブ)、ナノワイヤ、ナノ繊維等であってもよい。いくつかの実施形態において、ナノ構造の少なくともいくつかは、少なくとも10ミクロン、少なくとも50ミクロン、少なくとも100ミクロン、少なくとも500ミクロン、少なくとも1000ミクロン、または、いくつかの場合においてはそれを超える長さを有する。いくつかの実施形態において、ナノ構造の少なくともいくつかは、75nm未満、50nm未満、25nm未満、20nm未満、15nm未満、10nm未満、7nm未満、5nm未満、または、いくつかの場合においては2nm未満の直径を有する。
【0022】
いくつかの場合において、物品中のナノ構造は、密な間隔を有してもよく、コンフォーマルコーティングは、ナノ構造の長さに沿って(例えば、表面積の実質的部分にわたり)、および隣接する密な間隔を有するナノ構造間の領域、すなわち、その下の基板の露出した領域上に形成され得る。例えば、ナノ構造は、少なくとも10/cm、少なくとも10/cm、またはそれを超える密度を有し得る。いくつかの実施形態において、隣接ナノ構造間の平均距離は、約80nm未満、約60nm未満、約40nm未満、約30nm未満、約20nm未満、約10nm未満、約5nm未満、またはそれより小さくてもよい。いくつかの場合において、ナノ構造材料またはナノ複合材は、高体積分率のナノ構造を備えてもよい。例えば、材料中のナノ構造の体積分率は、少なくとも約0.01%、少なくとも約0.05%、少なくとも約0.1%、少なくとも約0.5%、少なくとも約1%、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約20%、少なくとも約40%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、または、いくつかの場合においては少なくとも約78%であってもよい。
【0023】
そのような材料は、電気的特性、機械的特性等を含む調節可能な特性を有する様々な物品(例えば二相の物品、三相の物品、四相の物品、あるいはそれを超える)の生成に有用となり得る。複数のナノ構造は、いくつかの場合において、実質的に平坦な表面または実質的に非平面の表面等の基板の表面上に配置され得る。例えば、基板は、繊維、織物、クロス、縄、織縄等であってもよい。基板、ナノ構造、コンフォーマルコーティング材料、および任意の追加的要素は、特定の用途に適合するように組み合わせて選択され得る。
【0024】
いくつかの実施形態において、二相の物品が提供され、ナノ構造アセンブリ(例えば「第1の相」)は、材料(例えば「第2の相」)でコンフォーマルコーティングされる。図1Aは、二相の物品40の概略図を含む。複数のナノ構造20は、点線12で示されるナノ構造の長軸が互いに実質的に配列するように提供される。各ナノ構造は、隣接ナノ構造に対して、一緒になって隣接ナノ構造間の平均距離を画定するような距離だけ離れて位置する。コンフォーマルコーティング30は、ナノ構造20の上、および基板10の一部の上に形成される得る。上述のように、本明細書に記載のいくつかの実施形態の利点は、高い密度および/またはアスペクト比を有するナノ構造上にコンフォーマルコーティングを形成する能力である。表面上のナノ構造の密度が、基板表面の少なくとも一部がナノ構造で被覆されていないような密度である場合、コンフォーマルコーティングは、基板表面の露出した部分も同様に実質的にコーティングし得る。図1Aに示されるように、コンフォーマルコーティングは、ナノ構造20の実質的な長さ(例えば長さ全体)に沿って、および密に充填した高アスペクト比のナノ構造の間の領域に位置する基板の一部32上に形成され得る。
【0025】
いくつかの場合において、基板は、実質的に非平面であってもよく、複数のナノ構造は、非平面表面の実質的に大部分の半径方向周囲および/またはその上に均一に配置されている。図1Bは、ナノ構造50が円筒形繊維60上に配置され、コンフォーマルコーティング70がナノ構造および基板60の露出した部分72上に形成されている、例示的実施形態を示す。
【0026】
いくつかの実施形態において、二相の物品は、基板上に配置されたカーボンナノチューブのアセンブリおよびカーボンナノチューブ上に形成されたコンフォーマルコーティングを含んでもよく、コンフォーマルポリマーコーティングは、PEDOT等の導電性ポリマーを含む。
【0027】
また、以下でより十分に説明するように、追加的要素が本発明の物品に組み込まれてもよい。例えば、少なくとも1種の支持材料が、すなわちコンフォーマルまたは非コンフォーマルコーティングとして複数のナノ構造に付随してもよい。いくつかの実施形態において、「三相の物品」が示される。三相の物品は、第2の材料(例えば「第2の相」)および追加的支持材料(例えば「第3の相」)でコンフォーマルコーティングされたナノ構造アセンブリ(例えば「第1の相」)を含み得る。いくつかの実施形態において、支持材料は、熱硬化性ポリマーまたは熱可塑性ポリマー(例えば、エポキシ、PTFE)等のポリマーを含み得る。
【0028】
図2は、本発明の一実施形態による三相の物品を示す。三相の物品は、基板90上に成長させた、コンフォーマルコーティング100を有する複数のナノ構造80を含み得る。コーティングされたナノ構造に支持材料110を適用して、三相物品を形成し得る。いくつかの実施形態において、支持材料は、実質的にナノ構造の全長に沿って伸長する。支持材料はまた、ナノ構造間の空洞空間の本質的にすべてを充填し得る。いくつかの実施形態において、支持材料は、ナノ構造を完全に被覆しなくてもよい。例えば、支持材料は、ナノ構造が支持材料の表面の上に伸長するように適用されてもよい。
【0029】
他の実施形態において、支持材料は、ナノ構造の一部の上に形成されてもよい。例えば、支持材料は、少なくともいくつかのナノ構造の実質的な長さに沿って形成されてもよい。いくつかの実施形態において、支持材料は、部分的にナノ構造の長さに沿って形成されてもよく、例えば、基板表面に最も近いナノ構造の部分を、実質的に支持材料不含とする。いくつかの場合において、支持材料は、ナノ構造上のコンフォーマルコーティングとして形成されてもよい。
【0030】
いくつかの実施形態において、三相の物品は、基板上に配置されたカーボンナノチューブのアセンブリ、カーボンナノチューブ上に形成されたPEDOT等の導電性ポリマーを含むコンフォーマルコーティング、およびコンフォーマルコーティング上に形成された熱硬化性または熱可塑性ポリマー(例えばエポキシ)を含む支持材料を含んでもよい。
【0031】
一組の実施形態において、本明細書に記載の三層の物品は、高表面積の電気化学的デバイス(例えばコンデンサ)として有用となり得る。例えば、図2に示されるように、電気伝導性ナノ構造80(例えばナノチューブ)のアセンブリは、任意選択で電気伝導性であってもよい基板90の表面上に配置されて、電気的に活性な要素を提供し得る。誘電材料(例えば絶縁性ポリマー)を含む第1のコーティング100は、電気伝導性ナノ構造80上にコンフォーマルに位置してもよい。電気伝導性材料を含む第2のコーティング110は、ナノ構造80および第2のコーティング110が第1のコーティング100を介して互いに電気的に連通し得るように、第1のコーティング100と接触してコンフォーマルまたは非コンフォーマルに配置されて、別の電気的に活性な要素を形成し得る。そのような配置は、高表面積および向上した電気特性を有する活性要素を備える電気化学的デバイスを提供し得る。
【0032】
本明細書に記載の物品は、特定の用途に適合するように容易に調整され得る。例えば、ナノ構造のアスペクト比、長さ、直径、間隔、および種類だけでなく、コンフォーマルコーティング材料(複数を含む)の種類も変更することができる。追加的要素または相を有する物品もまた、本明細書に記載の方法を使用して生成され得る。例えば、任意の数の相を含む物品が、任意の配置で製造され得る。
【0033】
いくつかの実施形態(例えば、図1A〜1Bおよび図2に関連して説明されるもの等の配置)は、電極における比較的効率的な動作を提供し得る。例えば、薄いナノ構造(例えばナノチューブ)の使用は、高い表面積対体積比をもたらし得る。いかなる理論にも束縛されることを望まないが、比較的低い量のバルク体積は、電極において生成された際の電子と正孔の再結合の量を低減することができ、これは、電極から輸送される電子の量の相対的増加をもたらし得る。そのような動作は、より大量のバルクの材料の電極と比較して、この電極によりなされる仕事の量を増加させることができる。
【0034】
いくつかの実施形態は、コンデンサ(例えばウルトラキャパシタ)の一部としての特定用途を見出すことができる。いかなる特定の理論にも束縛されることを望まないが、コンデンサの静電容量は、電極表面積に比例し、電極間距離に反比例し得る。いくつかの実施形態において、導電層(例えば、導電性基板上の複数のナノチューブ、複数のナノチューブ上の電気伝導層等)は、比較的広い表面積を有し得る。さらに、いくつかの実施形態において、導電層間距離は、いくつかの場合において、比較的小さくなるように(例えば約80nm未満、約60nm未満、約40nm未満、約30nm未満、約20nm未満、約10nm未満、約5nm未満、約1nm未満、またはそれより小さい)制御可能である(例えば、複数の導電性ナノ構造等の導電体上に、非導電性ポリマーの比較的薄い層を堆積させることにより)。そのような実施形態は、比較的高い静電容量を有するコンデンサを生成することができる。
【0035】
本明細書に記載の物品および材料を生成するための方法もまた提供される。方法は、本明細書に記載のような複数のナノ構造を提供するステップと、ナノ構造上にコンフォーマルコーティングを形成するステップとを含み得る。ナノ構造は、ナノ構造の長軸が互いに実質的に配列するように配置され得る。いくつかの場合において、ナノ構造は、長軸が配列し、基板表面に対して非平行(例えば基板表面に対して実質的に垂直)であるように、ナノ構造を基板の表面上に均一に成長させることにより製造することができる。いくつかの場合において、ナノ構造の長軸は、基板の表面に対して実質的に垂直な方向に配向しており、ナノ構造「フォレスト」を形成する。いくつかの実施形態において、ナノ構造の少なくともいくつかは、少なくとも10ミクロンの長さ(例えば、ナノ構造の長軸に沿った寸法)を有し得る。
【0036】
ナノ構造は、基板の表面上に触媒的に形成されてもよい。例えば、ナノ構造前駆体材料(例えば、C等の炭化水素ガス、H、水素、アルゴン、窒素、それらの組合せ等)を、例えば基板の表面上に位置する触媒材料(例えば、Feのナノ粒子)と接触させてもよい。好適なナノ構造製造技術の例は、参照によりその全体が本明細書に組み入れられる、2007年5月18日出願の国際特許出願番号PCT/US2007/011914、名称「Continuous Process for the Production of Nanostructures Including Nanotubes」(2007年11月29日にWO2007/136755として公開)、および2007年5月18日出願の国際特許出願番号PCT/US2007/011913、名称「Nanostructure−Reinforced Composite Articles」(2008年5月8日にWO/2008/054541として公開)においてより詳細に考察されている。
【0037】
いくつかの実施形態において、ナノ構造「フォレスト」におけるナノ構造の配列は、後の処理(例えば、フォレストに対する力の印加、フォレストのコンフォーマルコーティング、他の表面へのフォレストの移動、ならびに/または、フォレストと二次的材料、例えば他の材料の中でもポリマー、金属、セラミック、圧電材料、圧磁材料、炭素、および/もしくは流体等との組み合わせ)後であっても、実質的に維持され得る。
【0038】
上述のように、コンフォーマルコーティングは、複数のナノ構造、およびナノ構造が配置される基板の一部、すなわち基板の露出した部分の上に形成され得る。例えば、コンフォーマルコーティングは、図1Aおよび1Bに示されるように、高アスペクト比を有するナノ構造の実質的な長さに沿って、および隣接ナノ構造間に位置するその下の基板の一部の上に形成され得る。コンフォーマルコーティングは、化学気相堆積(CVD)を含む様々な方法を使用して形成され得る。すなわち、ナノ構造は、コンフォーマルコーティングがナノ構造の表面上に形成されるように、気相の1種または複数のコンフォーマルコーティング前駆体(例えばモノマー種)に暴露され得る。
【0039】
CVDの使用は、広範な基板材料上に実質的に均一なコーティングを形成することができる、すなわちCVDにおいて使用されるコンフォーマルコーティングの形成は基板に非依存性となり得るという点で、有利となり得る。さらに、CVDは、比較的低い温度(例えば、500℃未満、300℃未満、100℃未満、50℃未満、30℃未満)で行うことができる。いくつかの実施形態において、乾式化学気相堆積法が使用され得る。いくつかの実施形態は、室温における、および/またはモノマー種の重合を活性化するための熱フィラメントを使用しない化学気相堆積法の使用を含む。
【0040】
いくつかの実施形態において、酸化剤およびモノマー材料の両方が堆積のために気相で提供される、酸化化学気相堆積(oCVD)法が使用され得る。例えば、固体酸化剤は、ナノ構造との接触前に気相に昇華され得る。例示的実施形態において、塩化鉄酸化剤が昇華プロセスのために350℃に加熱され、コーティングされる基板は70℃に維持され、コーティング期間は約15分、モノマー(例えばEDOTモノマー)の流量は5sccmである。
【0041】
いくつかの実施形態において、1種または複数のモノマーに加えて開始剤が含まれる、誘導化学気相堆積(iCVD)法が使用され得る。いくつかの実施形態において、開始剤を使用すると比較的低いエネルギーを使用することができ、これは、例えば比較的繊細な基板(例えば非常に薄い金属箔、絶縁薄紙等)上にポリマーを堆積させる場合に有用となり得る。いくつかのそのような実施形態において、開始剤は、熱的に分解され得る。例えば、いくつかの場合において、真空チャンバ内の抵抗加熱フィラメントのアレイを加熱して開始剤の熱分解を推進できる一方で、基板を、フィルム成長に必要な種の吸着を促進するのに十分冷えた状態に維持することができる。好適な開始剤の例には、ペルフルオロオクタンスルホニルフルオリド、トリエチルアミン、過酸化tert−ブチル、2,2’−アゾビス(2メチルプロパン)、およびベンゾフェノンが含まれ得るが、これらに限定されない。
【0042】
いくつかの実施形態において、コンフォーマルコーティングの形成は、隣接ナノ構造間の平均距離またはナノ構造の配列を実質的に変化させない。例えば、コンフォーマルコーティングの形成前、ナノ構造は、隣接ナノ構造間の第1の平均距離を有してもよく、コンフォーマルコーティングの形成後、ナノ構造は、隣接ナノ構造間の第2の平均距離を有してもよく、第1および第2の平均距離は、実質的に同じである。本明細書において使用される場合、「実質的に同じ」である平均距離は、10%未満、5%未満、1%未満、または、いくつかの場合においては0.5%未満互いに異なる。いくつかの場合において、平均距離は、隣接するナノ構造またはコーティングされたナノ構造の中心間の距離(例えば図2中の距離82)を表し得る。いくつかの場合において、平均距離は、隣接するコーティングされたナノ構造の間のチューブ間距離、すなわち2つの隣接するコーティングされたナノ構造の外側表面または端部の間の距離(例えば図2中の距離84)を表し得る。
【0043】
コンフォーマルコーティングの形成は、いくつかの実施形態において、隣接ナノ構造間の平均距離を変化させ得る。いくつかの実施形態において、コンフォーマルコーティングの形成は、ナノ構造間の平均間隔を、少なくとも約10%、少なくとも約25%、少なくとも約50%、少なくとも約75%、少なくとも約90%、約10%から約99%の間、約10%から約90%の間、約10%から約75%の間、約10%から約50%の間、約10%から約25%の間、約25%から約99%の間、約50%から約99%の間、または約75%から約99%の間だけ低減し得る。隣接ナノ構造間の平均距離を変化させる能力は、比較的密な、またいくつかの場合においては実質的に均一な隣接ナノ構造間の平均距離を有する複数のナノ構造の生成に有用となり得る。例えば、いくつかの場合において、コンフォーマルコーティングの形成は、約1ミクロン未満、約500nm未満、約100nm未満、約80nm未満、約60nm未満、約40nm未満、約30nm未満、約20nm未満、約10nm未満、または約5nm未満の複数のナノ構造間の平均間隔を生成し得る。均一で密な間隔を有するナノ構造を生成する能力は、例えば、コーティングの形成前はナノ構造の一貫性のある密な間隔を達成するのが困難である実施形態において有用となり得る。いくつかの実施形態において、コンフォーマルコーティングの厚さは、隣接するコーティングされたナノ構造間の所定の平均間隔を達成するように選択され得る(例えば、温度、圧力、コーティング前駆体の種類、またはコーティング前駆体の濃度等のコーティング形成パラメータを変更することにより)。
【0044】
隣接ナノ構造間の平均距離を制御する能力(例えば、コンフォーマルポリマーコーティングの堆積により)は、例えば、広範な粒子サイズを含む流体をナノ構造に通過させると特定範囲の粒子サイズ(例えばナノ粒子サイズ)を分離することができるフィルタを製造可能とし得る。例えば、いくつかの実施形態において、複数のナノ構造(例えばコンフォーマルコーティングされたナノ構造)を通した、第1および第2の集団の粒子を含有する流体の流れを確立することができる。第1の集団は、隣接ナノ構造間の平均距離より大きい最大断面寸法を有する粒子を含むことができ、第2の集団は、隣接ナノ構造間の平均距離より小さい最大断面寸法を有する粒子を含むことができる。ナノ構造に向かう第1および第2の集団を含有する流体の流れを確立した後、第1の集団は、第2の集団から少なくとも部分的に分離され得る。いくつかの実施形態において、第1の集団の少なくとも一部はナノ構造に保持され得、一方第2の集団の少なくとも一部はナノ構造を通過する。いくつかの実施形態において、第1および第2の集団は、実質的に完全に分離され得る。
【0045】
本明細書に記載の実施形態は、様々な種類の粒子を少なくとも部分的に分離するために使用され得る。例えば、いくつかの場合において、粒子は、量子ドット、生体分子等を含み得る。具体例として、いくつかの実施形態は、E.coli等の有害な細菌を分離するために使用され得る、比較的安価な浄水フィルタとして有用となり得る。
【0046】
本明細書において使用される場合、「最大断面寸法」は、測定され得る個々の構造(例えば粒子)の2つの対向する境界間の最大距離を指す。複数の構造の「平均最大断面寸法」は、数平均を指す。
【0047】
いくつかの実施形態において(例えば刺激応答性ポリマーが使用される場合)、隣接ナノ構造間の平均距離は、刺激条件(例えば電磁放射線、温度、pH、化学種濃度等)の変動に伴い変化し得る。いくつかの場合において、ポリマーは、第1の刺激条件への暴露後に、第1の寸法(例えば厚さ)を有してもよく、またポリマーは、第1の刺激条件とは異なる第2の刺激条件への暴露後に、第1の寸法とは異なり得る第2の寸法(例えば厚さ)を有してもよい。ポリマーの寸法の変化は、隣接ナノ構造間の平均距離の変化を生成し得る。具体例として、いくつかの実施形態において、複数のナノ構造は、第1のpHにおいて隣接ナノ構造間の第1の平均距離を、また第1のpHとは異なる第2のpHにおいて隣接ナノ構造間の(第1の平均距離とは異なり得る)第2の平均距離を有してもよい。いくつかの場合において、複数のナノ構造は、第1の温度において隣接ナノ構造間の第1の平均距離を、また第1の温度とは異なる第2の温度において隣接ナノ構造間の(第1の平均距離とは異なり得る)第2の平均距離を有してもよい。別の例として、複数のナノ構造は、第1の波長の電磁放射線への暴露後に隣接ナノ構造間の第1の平均距離を、また第1の波長の電磁放射線とは異なる第2の波長の電磁放射線への暴露後に隣接ナノ構造間の(第1の平均距離とは異なり得る)第2の平均距離を有してもよい。いくつかの実施形態において、湿度レベル、化学種の濃度、またはその他任意の好適な刺激の変動を使用して、同様の作用を生成することができる。
【0048】
刺激条件を使用した隣接ナノ構造間の平均間隔の制御は、例えば、調節可能フィルタの形成において有用となり得る。そのような実施形態において、分離される粒子のサイズは、ナノ構造が暴露される刺激条件に依存し得る。例えば、いくつかの実施形態において、複数のナノ構造(例えばコンフォーマルコーティングされたナノ構造)を通した、第1、第2および第3の集団の粒子を含有する流体の流れを確立することができる。第1の集団は、比較的大きい最大断面寸法を有する粒子を含んでもよく、第2の集団は、第1の集団内の粒子より小さい最大断面寸法を有する粒子を含んでもよく、第3の集団は、第1および第2の集団内の粒子より小さい最大断面寸法を有する粒子を含んでもよい。ナノ構造を第1の刺激条件(例えば、第1の温度、第1のpH、第1の波長の電磁放射線等)に暴露すると、隣接ナノ構造間の第1の平均距離が確立され得る。隣接ナノ構造間の第1の平均距離は、第1の集団内の粒子の最大断面寸法より小さいが第2および第3の集団内の粒子の最大断面寸法より大きくてもよい。第1、第2および第3の集団の流体混合物をナノ構造を通して流動させると、第1の集団は、第2および第3の集団から少なくとも部分的に分離され得る。いくつかの場合において、第1の集団は、少なくとも部分的にナノ構造に保持され得る一方で、第2および第3の集団は、少なくとも部分的にナノ構造を通過する。
【0049】
第2の刺激条件(例えば、第2の温度、第2のpH、第2の波長の電磁放射線等)への暴露後、隣接ナノ構造間の第2の平均距離(例えば、隣接ナノ構造間の第1の平均距離とは異なる)が確立され得る。隣接ナノ構造間の第2の平均距離は、第2の集団内の粒子の最大断面寸法より小さく第3の集団内の粒子の最大断面寸法より大きくてもよい。第2および第3の集団を含有する流体をナノ構造を通して流動させると、第2の集団は、第3の集団から少なくとも部分的に分離され得る。いくつかの場合において、第2の集団は、少なくとも部分的にナノ構造に保持され得る一方で、第3の集団は、少なくとも部分的にナノ構造を通過し得る。いくつかの実施形態において、第2および第3の集団の実質的に完全な分離が達成され得る。そのようなプロセスは、任意の数の刺激条件に対して繰り返すことができ、任意の数の集団の粒子を(部分的または実質的に完全に)分離するために使用することができる。
【0050】
本発明のいくつかの実施形態は、例えばナノ構造の密度を変化させるようにナノ構造を処理するステップをさらに含んでもよい。いくつかの場合において、ナノ構造上にコンフォーマルコーティングを形成する前に、緻密化(例えば、一軸または二軸の緻密化)が行われる。ナノ構造アセンブリは、隣接ナノ構造間の平均距離を変化(例えば、増加、減少)させるために、化学的、機械的、またはその他の方法で処理される。例えば、ナノ構造は、ナノ構造の密度を増加させるために機械的手段により処理され、その後上述のようにコンフォーマルコーティングされてもよい。ナノ構造の密度を変化させるための方法は、参照により本明細書に組み入れられる、2008年11月14日出願の米国仮特許出願第61/114,967号、名称「Controlled−Orientation Films and Nanocomposites Including Nanotubes or Other Nanostructures」に記載されている。
【0051】
いくつかの場合において、ナノ構造の長軸に垂直な成分を有する力を複数のナノ構造に印加して、その間隔を低減する、すなわち隣接ナノ構造間の平均距離を低減することができる。いくつかの実施形態において、第2の力をナノ構造に印加することができる。第2の力は、ナノ構造の長軸に垂直で第1の力の第1の成分に直交する第2の成分を含んでもよい。方法はまた、必要に応じて、追加的な緻密化ステップを含んでもよい。そのような力(複数を含む)の印加は、高い体積分率または質量密度のナノ構造を含む材料を生成し得る。
【0052】
本明細書に記載の力は、当技術分野において公知の任意の方法を使用して印加することができる。いくつかの実施形態において、複数のナノ構造に力を印加するために機械的ツールが使用される。例えば、操作者は、複数のナノ構造の側面に対して、ツール(例えばプラスチックプランジャ)の平坦表面を押し付け、手でナノ構造を圧縮することができる。いくつかの実施形態において、力は、圧縮バネを使用して印加することができる。例えば、複数のナノ構造は、1つまたは複数の圧縮バネが複数のナノ構造の側面と格納構造の隣接する壁との間に位置する閉鎖または半閉鎖格納構造内に位置してもよい。力は、とりわけ、重り、小ネジ、および/または空気圧式デバイスを含むがこれらに限定されない他の要素を使用して印加され得る。例えば、一組の実施形態において、複数のナノ構造は、2つの板の間に配置される。デバイス(例えば、小ネジ、バネ等)を使用して、板を介してナノ構造の側面に対して圧力を印加することができる。小ネジの場合、例えば、ナノ構造は、ネジを回転させると板の間で圧縮され得る。さらに他の実施形態において、複数のナノ構造に液体を塗布して乾燥させてもよく、乾燥させると、毛管力によりナノ構造が互いに引き付けられ、ナノ構造間の平均距離の減少をもたらすことができる。当業者により、複数のナノ構造に力を印加する他の方法が想定され得る。
【0053】
第1および/または第2の力の印加は、隣接ナノ構造間の平均距離を様々な量で低減することができる。いくつかの場合において、隣接ナノ構造間の平均距離は、少なくとも約25%低減される。いくつかの場合において、隣接ナノ構造間の平均距離は、少なくとも約50%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約99%、またはそれ以上低減される。
【0054】
上述のように、本明細書に記載される方法は、高体積分率のナノ構造を有する材料を生成するために使用され得る。本明細書において使用される場合、材料中のナノ構造(例えば、複数のナノ構造、ナノ複合材等)の体積分率は、ナノ構造により画定される体積の和を、材料により画定される全体積で除することにより計算される。ナノ構造により画定される体積は、いくつかの空洞空間を含有し得ることに留意されたい。例えば、中空ナノチューブの場合、ナノチューブにより画定される体積は、チューブ内の内部空洞空間を含む。
【0055】
本明細書に記載の物品内に、追加的要素が組み込まれてもよい。いくつかの場合において、複数のナノ構造に機械的、化学的、またはその他の様式の安定化支持を提供するために、少なくとも1種の支持材料がナノ構造に適用されてもよい。いくつかの場合において、支持材料は、モノマー、ポリマー、繊維、セラミック、または金属であってもよく、ナノ構造を支持するようにさらに処理されてもよい。いくつかの実施形態において、支持材料前駆体がナノ構造に添加されてもよく、ナノ構造に付随した支持材料を形成するように処理されてもよい。例えば、モノマー種の混合物がナノ構造に添加されてもよく、その後のモノマー種の重合によって、中に配置されたナノ構造を備えるポリマーマトリックスが生成されてもよい。別の例において、ポリマー種がナノ構造に添加されてもよく、その後のポリマー種の硬質化によって、中に配置されたナノ構造を備えるポリマーマトリックスが生成されてもよい。好適な支持材料の例を、以下により十分に記載する。
【0056】
支持材料前駆体は、様々な方法を使用してナノ構造に添加され得る。いくつかの実施形態において、支持材料前駆体は、毛管力によりナノ構造間に運搬され得る。例えば、支持材料前駆体がナノ構造アセンブリ内に進入し、個々のナノ構造間の空間を充填しながらナノ構造の配列およびその間の間隔を維持するように、ナノ構造アセンブリ(例えば、ナノチューブ「フォレスト」)が支持材料前駆体のプールまたは溶液の表面に接触してもよい。いくつかの場合において、ナノ構造アセンブリは、支持材料前駆体内に浸漬されてもよい。毛管力により誘導される湿潤は、ナノ構造アセンブリの特性(例えば、体積分率、表面条件)および支持材料の種類(例えば粘度)に依存して、様々な割合で行うことができる。いくつかの実施形態において、1mmを超える長さおよび20%を超える体積分率のナノ構造を備える物品が、支持材料、またはその前駆体で湿潤され得る。例示的実施形態において、複数のナノ複合材がzステージにより運搬され、エポキシ前駆体のプールに浸漬される。エポキシ前駆体は毛管現象によりナノ構造間に運搬され、ナノ構造はエポキシプールから除去される。他の実施形態において、支持材料前駆体は、圧力駆動流、鋳造、または任意の他の公知の技術によりナノ構造間に運搬され得る。
【0057】
他の実施形態において、支持材料前駆体は、任意の好適な方法を使用して固化または硬質化され得る。エポキシは、例えば、前駆体材料を硬化させることにより、または任意選択で熱を加えることにより硬化され得る。いくつかの実施形態において、硬質化は、支持材料前駆体の重合を含み得る。
【0058】
いくつかの場合において、支持材料前駆体は、自立構造を形成する複数のナノ構造に適用されてもよく、または、支持材料前駆体は、基板に付着された複数のナノ構造に適用されてもよい。さらに、ナノ構造は、基板および/または他の任意の支持材料に付着され、またはそれから分離されて固化されてもよい。
【0059】
いくつかの場合において、ナノ構造は、硬質化された支持材料中に実質的に均一に分散される。例えば、ナノ構造は、硬質化された支持材料の少なくとも10%中、または、ある場合には硬質化された支持材料の少なくとも20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、もしくは100%中に実質的に均一に分散され得る。本明細書において使用される場合、「硬質化された支持材料の少なくともX%中に均一に分散される」とは、硬質化された支持材料の体積の少なくともX%中のナノ構造の実質的に均一な配置を指す。複数の繊維を備える構造全体にわたり本質的に均一にナノ構造を配置する能力は、構造全体の向上した機械的強度を提供する。
【0060】
ナノ構造は、製造プロセスの任意のステップにおいて、ナノ構造材料の特性を改善するためにさらに処理されてもよい。いくつかの場合において、ナノ構造はアニールされてもよい。
【0061】
いくつかの場合において、方法は、基板からナノ構造を除去するステップを含んでもよい。いくつかの場合において、ナノ構造は基板に共有結合されてもよく、除去ステップは、共有結合の少なくともいくつかを切断するステップを含む。除去するステップは、直接第1の基板(例えば成長基板)の表面から第2の基板(例えば受容基板)の表面にナノ構造を移動させるステップを含んでもよい。ナノ構造の除去は、ナノ構造および/または基板の表面への、機械的ツール、機械的もしくは超音波振動、化学試薬、熱、または他の外部エネルギー源の適用を含んでもよい。例えば、剥脱(「ドクター」)もしくは剥離ブレード、および/または電場等の他の手段を使用して、基板からのナノ構造の剥落を生じさせ継続することができる。いくつかの場合において、ナノ構造は、例えば圧縮ガスの印加により除去され得る。いくつかの場合において、ナノ構造は、ナノ構造を受容基板に付着させることなくバルクで除去(例えば脱着)および回収することができ、またナノ構造は、基板からの除去後に、その元のまたは「成長直後」の配位および構造(例えば、配列した「フォレスト」)を維持し得る。
【0062】
一組の実施形態において、ナノ構造と基板との間の付着は、ナノ構造および/または基板を化学物質(例えばガス)に暴露することにより改変され得る。ナノ構造および/または基板の化学物質への暴露は、いくつかの場合において、ナノ構造と基板との間の付着または接着のレベルを実質的に低減し得る。ナノ構造および基板との間の付着のレベルの低減に有用な化学物質の例には、とりわけ、水素、酸素、および空気が含まれるが、これらに限定されない。いくつかの場合において、高温(例えば、約100℃を超える温度)を使用して、基板からのナノ構造の脱着を促進することができる。例えば、ナノ構造(例えばカーボンナノチューブ)を基板上に成長させ、その後、処理チャンバ内に維持しながら水素ガスに暴露してもよい。ナノ構造の水素への暴露は、いくつかの場合において、基板からのナノ構造の剥落をもたらし得る。いくつかの実施形態において、ナノ構造の水素への暴露は、複数のナノ構造の完全な剥落をもたらし得ないが、例えば、複数のナノ構造を除去するのに必要な力が、少なくとも約50%、少なくとも約70%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約99%、またはそれを超える割合で低減されるように、十分高い割合の結合の切断をもたらし得る。
【0063】
ナノ構造の除去はまた、ナノ構造および/または基板の表面への、機械的ツール、機械的もしくは超音波振動、化学試薬、熱、または他の外部エネルギー源の適用を含んでもよい。いくつかの場合において、ナノ構造は、例えば圧縮ガスの印加により除去され得る。いくつかの場合において、ナノ構造は、ナノ構造を受容基板に付着させることなくバルクで除去(例えば脱着)および回収することができ、またナノ構造は、基板からの除去後に、その元のまたは「成長直後」の配位および構造(例えば、配列した「フォレスト」)を維持し得る。
【0064】
外部の力を使用して、第1の基板からの層の剥落を生じさせて継続し、層を第2の基板に方向付けることができる。例えば、剥脱(「ドクター」)もしくは剥離ブレード、および/または電場等の他の手段を使用して、剥落を生じさせ継続することができる。いくつかの場合において、層を剥落させ、および/またはフィルム、テープ、またはウェブとして取り扱うことができる。あるいは、フィルムは、第2の基板に移動される前に、連続的に、懸濁させる、取り扱う、および任意選択で機械的(例えば、巻回、圧密、緻密化)、熱的または化学的(例えば、精製、アニール)に処理することができる。
【0065】
本明細書に記載の方法は、複数のナノ構造の寸法および他の特性を制御するために使用され得る。本明細書に記載のように、ナノ構造は、特定の特性(例えば電気的特性)をナノ構造上に付与する材料でコンフォーマルコーティングされてもよい。いくつかの実施形態において、複数のナノ構造は、ナノ構造の長軸が実質的に配列し、複数のナノ構造がナノ構造の長軸により(例えばナノ構造の長軸の平均長さにより)画定される厚さを有するように提供され得る。複数のナノ構造の長軸の平均長さは、例えば、成長プロセスのパラメータ(例えば、使用される反応物質の種類、ナノ構造を成長させる期間等)を調節することにより制御され得る。いくつかの場合において、複数のナノ構造の長軸の平均長さは、研磨(例えば、化学的−機械的研磨)、化学処理、または他のいくつかのステップ等の後処理ステップにより制御され得る。いくつかの実施形態において、隣接ナノ構造間の平均間隔は、ナノ構造の長軸に垂直な成分を有する力の印加により制御され得る。
【0066】
いくつかの実施形態において、コンフォーマルコーティング、ならびにナノ構造の長さ、厚さ、および密度は共に、電磁放射線の所望のレベルの吸収、導電性、抵抗、弾性、または他のいくつかの特性を有する物品を形成するように選択される。本明細書に記載の物品はまた、調節可能な多機能特性を備えることができる。例えば、
上述のように、本明細書に記載の物品内のナノ構造の存在は、向上した機械的強度および/または靱性、熱および/または電気伝導性、熱伝達、ならびに表面特性(例えば、疎水性、親水性)等の所望の特性を付与し得る。例えば、いくつかの場合において、複合材料は、ナノ構造の配列または形態は本質的に影響を受けない状態のまま、本質的に同一の条件下で、実質的に配列したナノ構造の組を有さない本質的に同一の材料と比較すると、より高い機械的強度および/または靱性を示し得る。いくつかの実施形態において、ナノ構造は、他の機能の中でも、材料もしくは基板内の成分の層間相互作用を向上させるように、複合構造内の2つの基板もしくは積層の層間相互作用を向上させるように、または、2つの基板間の結合を機械的に強化もしくは他の態様で向上させるように配置され得る。いくつかの場合において、本明細書に記載の物品の熱伝導性、電気伝導性、および/または他の特性(例えば、電磁特性、比熱等)は、方向依存性(例えば異方性)であるように選択され得る。
【0067】
本明細書において使用される場合、「ナノ構造」という用語は、ナノメートルオーダーの直径およびミクロンからミリメートル以上のオーダーの長さを有し、10、100、1000、10,000またはそれを超えるアスペクト比となる細長い化学構造を指す。「長軸」という用語は、ナノ構造の最も長い長さに平行に引かれ、ナノ構造の幾何学中心と交差する想像線を指すように使用される。いくつかの場合において、ナノ構造は、約1μm未満、約500nm未満、約250nm未満、約100nm未満、約75nm未満、約50nm未満、約25nm未満、約10nm未満、または、いくつかの場合においては約1nm未満の平均直径を有し得る。いくつかの場合において、ナノ構造は、円筒形状または擬似円筒形状を有する。ナノ構造は、例えば、とりわけナノチューブ(例えばカーボンナノチューブ)、ナノワイヤ、またはナノ繊維であってもよい。いくつかの実施形態において、本明細書に記載のシステムおよび方法において使用されるナノ構造は、基板上に成長され得る。他の実施形態において、ナノ構造は、基板とは別個に提供され、別の基板に付着されるか、または自立構造として任意の基板から脱着され得る。
【0068】
いくつかの実施形態において、本明細書に記載の物品および方法は、炭素系ナノ構造を含む。炭素系ナノ構造の例には、カーボンナノチューブ、カーボンナノワイヤ、カーボンナノ繊維等が含まれる。本明細書に記載のナノ構造は、炭素以外の原子を含み得ることを理解されたい。
【0069】
本明細書に記載の材料はまた、広い表面積上に形成され得る。いくつかの実施形態において、最初に提供された複数のナノ構造は、各方向が長軸に垂直である2つの直交方向のそれぞれにおいて、隣接ナノ構造間の平均距離より少なくとも10倍大きい距離伸長する。いくつかの場合において、複数のナノ構造は、長軸にそれぞれ垂直である2つの直交方向において、隣接ナノ構造間の平均距離より少なくとも100倍大きい、少なくとも1000倍大きい、少なくとも10,000倍大きい、少なくとも100,000倍大きい、少なくとも1,000,000倍大きい、またはそれを超える距離伸長する。
【0070】
いくつかの実施形態において、複数のナノ構造は、自立材料として提供され得る。他の場合において、ナノ構造は、基板(例えば成長基板)に付着され得る。いくつかの実施形態において、ナノ構造の長軸は、実質的に配列し、基板表面に対して非平行であり、ナノ構造の長軸により画定される厚さを有する。
【0071】
ナノ構造は、任意の所望のアスペクト比を有し得る。いくつかの場合において、複数のナノ構造は、長軸に実質的に垂直な少なくとも1つの方向において(例えば、1つの寸法、2つの直交する寸法等において)、複数のナノ構造が、ナノ構造の長軸に対して実質的に平行な寸法よりも、少なくとも約1.5倍大きい、少なくとも約2倍大きい、少なくとも約5倍大きい、少なくとも約10倍大きい、少なくとも約25倍大きい、少なくとも約100倍大きい、またはそれを超える距離伸長するように提供され得る。具体例として、複数のナノ構造は、ナノ構造の長軸がフィルムの最大表面に実質的に垂直であるように、薄いフィルムを構成し得る。複数のナノ構造は、いくつかの場合において、長軸に実質的に平行な少なくとも1つの寸法において、複数のナノ構造が、ナノ構造の長軸に対して実質的に垂直な寸法よりも、少なくとも約1.5倍大きい、少なくとも約2倍大きい、少なくとも約5倍大きい、少なくとも約10倍大きい、少なくとも約25倍大きい、少なくとも約100倍大きい、またはそれを超える距離伸長するように提供され得る。
【0072】
いくつかの場合において、ナノ構造の少なくとも10%、少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、またはそれを超える割合が、実質的に複数のナノ構造の厚さにわたって伸長する。
【0073】
本明細書において使用される場合、「ナノチューブ」という用語は、当技術分野におけるその通常の意味が付与され、主として六員芳香環の融合ネットワークを備える実質的に円筒形の分子またはナノ構造を指す。いくつかの場合において、ナノチューブは、継ぎ目のない円筒構造に形成されたグラファイトシートに類似し得る。ナノチューブはまた、六員環以外の環または格子構造を備えてもよいことを理解されたい。典型的には、ナノチューブの少なくとも一端は、すなわち湾曲または非平面の芳香族基でキャップされていてもよい。ナノチューブは、ナノメートルオーダーの直径およびミリメートルオーダーまたは数十ミクロンオーダーの長さを有し、100、1000、10,000またはそれを超えるアスペクト比となり得る。いくつかの場合において、ナノチューブは、カーボンナノチューブである。「カーボンナノチューブ」という用語は、主として炭素原子を含むナノチューブを指し、単層ナノチューブ(SWNT)、二層CNT(DWNT)、多層ナノチューブ(MWNT)(例えば、同軸カーボンナノチューブ)、その無機誘導体等を含む。いくつかの実施形態において、カーボンナノチューブは、単層カーボンナノチューブである。いくつかの場合において、カーボンナノチューブは、多層カーボンナノチューブ(例えば二層カーボンナノチューブ)である。いくつかの場合において、ナノチューブは、1μm未満、100nm未満、50nm、25nm未満、10nm未満、または、いくつかの場合においては1nm未満の直径を有し得る。一組の実施形態において、ナノチューブは、50nm以下の平均直径を有し、本明細書に記載のような複合物品内に配置される。無機材料は、半導体ナノワイヤ、例えばケイ素(Si)ナノワイヤ、インジウム−ガリウム−ヒ素(InGaAs)ナノワイヤ、および窒化ホウ素(BN)を含むナノチューブ、窒化ケイ素(Si)、炭化ケイ素(SiC)、ジカルコゲニド、例えば(WS)、酸化物、例えば二酸化チタン(TiO)および三酸化モリブデン(MoO)、ならびにホウ素−炭素−窒素組成物、例えばBCおよびBCNを含む。
【0074】
本発明における使用に好適な基板は、プリプレグ、ポリマー樹脂、乾燥織物および縄、無機材料、例えば炭素(例えばグラファイト)、金属、合金、金属間化合物、金属酸化物、金属窒化物、セラミック等を含む。いくつかの場合において、基板は、繊維、繊維の縄、織物等であってもよい。基板は、導電性の繊維、織物またはナノ構造等の導電性材料をさらに含んでもよい。いくつかの実施形態において、本明細書において使用される基板は、電磁放射線に対して実質的に透明である。例えば、いくつかの場合において、基板は、可視光、紫外線、または赤外線に対して実質的に透明であってもよい。他の場合において、ナノ構造は、基板および/または他の任意の材料を含まない自立構造として提供されてもよい。いくつかの実施形態において、基板は、アルミナ、ケイ素、炭素、セラミック、または金属を含んでもよい。
【0075】
いくつかの場合において、基板は、中空および/または多孔質であってもよい。いくつかの実施形態において、基板は多孔質であり、例えば多孔質Alである。本明細書において使用される場合、「多孔質」材料は、例えば、流体または流体の混合物(例えば、液体、ガス)が材料を容易に横断または透過するように、十分な数の細孔または隙間を有する材料として定義される。いくつかの実施形態において、基板は、Al、SiO、または炭素を含む繊維である。いくつかの実施形態において、基板は、金属またはセラミック等のその下の材料の表面上に形成された、遷移金属酸化物(Al)層等の層を備えてもよい。
【0076】
いくつかの場合において、本明細書に記載されるような基板は、プリプレグ、すなわち埋設された、配列されたおよび/または織り交ぜられた(例えば織られたまたは編まれた)繊維、例えば炭素繊維を含有するポリマー材料(例えば、熱硬化性または熱可塑性ポリマー)であってもよい。本明細書において使用される場合、「プリプレグ」という用語は、埋設された繊維、例えば炭素、ガラス、炭化ケイ素等の繊維を含有する熱硬化性または熱可塑性樹脂の、1つまたは複数の層を指す。いくつかの実施形態において、熱硬化性材料は、エポキシ、ゴム強化エポキシ、BMI、PMK−15、ポリエステル、ビニルエステル等を含み、好ましい熱可塑性材料は、ポリアミド、ポリイミド、ポリアリーレンスルフィド、ポリエーテルイミド、ポリエステルイミド、ポリアリーレン、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルイミド、ポリプロピレン、ポリオレフィン、ポリケトン、ポリエーテルケトン、ポリエーテルケトンケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエステル、ならびにそれらの類似体および混合物を含む。典型的には、プリプレグは、配列されて、および/または織り交ぜられて(織られてまたは編まれて)いる繊維を含み、プリプレグは、多くの層の繊維が他の層の繊維と配列しないように配置され、配置は、本方法により形成される物品の方向的剛性要件により決定される。繊維は、一般に、縦方向に認め得るほどに伸縮され得ず、したがって、各層は、それに沿ってその繊維が配置される方向に認め得るほどに伸縮され得ない。例示的なプリプレグには、TORLON熱可塑性ラミネート、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン、Imperial Chemical Industries, PLC社製、英国)、PEKK(ポリエーテルケトンケトン、DuPont社製)熱可塑性樹脂、東レ株式会社(日本)製T800H/3900−2熱硬化性樹脂、およびHercules社(マグナ、ユタ州)製AS4/3501−6熱硬化性樹脂が含まれる。
【0077】
本明細書に記載の基板は、触媒材料および/または本明細書に記載のようなナノ構造を担持することができる任意の材料であってもよい。基板は、ナノ構造成長条件、ナノ構造除去条件等、特定のプロセスにおいて使用される条件の組に対して不活性および/または安定であるように選択され得る。いくつかの実施形態において、基板は、導電性であるように選択され得る。いくつかの場合において、基板は、実質的に平坦な表面を備える。いくつかの場合において、基板は、実質的に非平面の表面を備える。例えば、基板は、円筒状表面(例えば繊維)を備えてもよい。
【0078】
本明細書に記載のように、本発明は、1種または複数の結合材料または支持材料の使用または添加を含み得る。結合または支持材料は、ポリマー材料、繊維、金属、または本明細書に記載の他の材料であってもよい。本明細書に記載のような結合材料および/または支持材料としての使用のためのポリマー材料は、ナノ構造に適合する任意の材料であってもよい。例えば、ポリマー材料は、ナノ構造を均一に「湿潤」させ、および/または1つもしくは複数の基板を結合するように選択され得る。いくつかの場合において、ポリマー材料は、特定の粘度、例えば50,000cPs以下、10,000cPs以下、5,000cPs以下、1,000cPs以下、500cPs以下、250cPs以下、または100cPs以下の粘度を有するように選択され得る。いくつかの実施形態において、ポリマー材料は、150〜250cPsの間の粘度を有するように選択され得る。いくつかの場合において、ポリマー材料は、熱硬化性または熱可塑性であってもよい。いくつかの場合において、ポリマー材料は、任意選択で、導電性の繊維、織物またはナノ構造を含む導電性材料を含んでもよい。
【0079】
熱硬化性樹脂の例には、Microchem SU−8(UV硬化エポキシ、2000.1から2100のグレード、および3cPsから10,000cPsの範囲の粘度)、Buehler Epothin(低粘度、約150cPs、室温硬化エポキシ)、West Systems 206+109 Hardener(低粘度、約200cPs、室温硬化エポキシ)、Loctite Hysol1C(20分硬化導電性エポキシ、粘度200,000〜500,000cPs)、Hexcel RTM6(樹脂トランスファー成形エポキシ、処理中粘度約10cPs)、Hexcel HexFlow VRM34(構造VARTMまたは真空支援樹脂トランスファー成形エポキシ、処理中粘度約500cPs)が含まれる。熱可塑性樹脂の例には、ポリスチレン、またはMicrochem PMMA(UV硬化熱可塑性樹脂、10cPsから約1,000cPsの範囲のグレード)が含まれる。一実施形態において、ポリマー材料は、PMMA、EpoThin、WestSystems EPON、RTM6、VRM34、977−3、SU8、またはHysol1Cであってもよい。
【0080】
いくつかの場合において、支持材料は、ポリマーの重合および/または架橋が、配列したナノ構造を備える硬質化された構造を形成し得るように、架橋基を有するモノマー種および/またはポリマーであってもよい。他の実施形態において、支持材料は、ナノ構造の直径または基板上のナノ構造間の間隔のオーダーの直径を有する金属ナノ粒子等の、金属または金属粉末であってもよい。金属は、金属の冷却により、配列したナノ構造を備える金属構造が形成され得るように、配列したナノ構造に添加される際に軟化、焼結、または溶融されてもよい。本明細書において使用される場合、「完全自立構造」は、構造の表面に沿った外部支持なしにその構造的完全性(例えば形状)を維持するのに十分な安定性または硬さを有する非固体構造として定義される。配列したナノ構造を備える固体および/または自立構造は、本明細書に記載のような、複合材料用の基板または他の要素として有用となり得る。
【0081】
ポリマーまたはポリマー材料は、本明細書において使用される場合、任意選択でペンダント側基を含有する骨格(例えば、非共役骨格、共役骨格)を備える延長した分子構造を指し、「骨格」は、ポリマーの最長連続結合経路を指す。一実施形態において、ポリマーの少なくとも一部は共役またはπ共役し、すなわち、ポリマーは、それに沿って電子密度または電荷が伝導し得る少なくとも1つの部分を有し、この場合電荷は「非局在化」していると呼ばれる。共役に関与している各p軌道は、隣接する共役p軌道との十分な重複を有し得る。一実施形態において、骨格の少なくとも一部が共役している。一実施形態において、骨格の実質的に大部分が共役しており、ポリマーは、「π共役ポリマー」または「共役ポリマー」と呼ばれる。電荷を伝導し得る共役π骨格を有するポリマーは、「導電性ポリマー」と呼ぶことができる。いくつかの場合において、共役π骨格は、共役に直接関与している原子の面により画定されていることがあり、この面は、p軌道重複を最大限化し、ひいては共役および電気伝導を最大限化するように、p軌道の好ましい配置から生じる。いくつかの場合において、π骨格は、好ましくは、非平面またはねじれた基底状態構造を有し、共役の低減およびより高いエネルギー伝導バンドをもたらし得る。
【0082】
ポリマーは、ホモポリマー、またはランダムコポリマーもしくはブロックコポリマー等のコポリマーであってもよい。一実施形態において、ポリマーは、ブロックコポリマーである。ブロックコポリマーの有利な特徴は、多層構造を模倣し得るという点であり、この場合各ブロックは、異なるバンドギャップ成分を有するように設計することができ、またブロックコポリマーの化学構造の性質により、各バンドギャップ成分は分離している。本明細書に記載のように、バンドギャップおよび/または特定の検体に対する選択性は、異なるポリマーの種類の改質または組み込みにより達成され得る。ポリマー組成物は、漸減するブロック構造を生じるように連続的に変動することができ、またポリマーは、段階的成長法または連鎖成長法により合成することができる。
【0083】
以下の出願および特許は、すべての目的において、参照によりその全体が本明細書に組み入れられる:2007年5月18日出願の国際特許出願番号PCT/US2007/011914、名称「Continuous Process for the Production of Nanostructures Including Nanotubes」(2007年11月29日にWO2007/136755として公開);2007年5月18日出願の国際特許出願番号PCT/US07/11913、名称「Nanostructure−reinforced Composite Articles and Methods」(2008年5月8日にWO2008/054541として公開);2006年3月22日出願の米国特許出願第11/386,378号、名称「Nano−Engineered Material Architectures: Ultra−Tough Hybrid Nanocomposite System」;2007年8月24日出願の米国特許出願第11/895,621号、名称「Nanostructure−Reinforced Composite Articles」(2008年3月27日に米国特許出願公開第2008/0075954号として公開);2008年8月22日出願の国際特許出願番号PCT/US2008/009996、名称「Nanostructure−reinforced Composite Articles and Methods」(2009年3月5日にWO2009/029218として公開);2009年5月26日発行の米国特許第7,537,825号、名称「Nano−Engineered Material Architectures: Ultra−Tough Hybrid Nanocomposite System」;2008年11月14日出願の米国仮特許出願第61/114,967号、名称「Controlled−Orientation Films andNanocomposites Including Nanotubes or Other Nanostructures」;2009年11月13日出願の米国特許出願第12/618,203号、名称「Controlled−Orientation Films and Nanocomposites Including Nanotubes or Other Nanostructures」;2008年12月3日出願の米国仮特許出願第61/119,673号、名称「Multifunctional Composites Based on Coated Nanostructures」;2009年7月31日出願の米国仮特許出願第61/230,267号、名称「Systems and Methods Related to the Formation of Carbon−Based Nanostructures」;および2009年11月25日出願の米国仮特許出願第61/264,506号、名称「Systems and Methods for Enhancing Growth of Carbon−Based Nanostructures」(これらはそれぞれ、その全体が本明細書に組み入れられる)。
【0084】
以下の実施例は、本発明のある特定の実施形態を例示することを意図するが、本発明の全範囲を例示するわけではない。
【実施例】
【0085】
(実施例1)
この実施例は、CNTおよび導電性ポリマーの二相複合材の製造を示す。製造プロセスは図19に概略的に示されており、(1)カーボンナノチューブをケイ素基板上に成長させ、(2)コンフォーマルポリマーコーティングをカーボンナノチューブおよびケイ素基板上に形成し、(3)コーティングされたカーボンナノチューブを基板から除去し、(3)SEM、TEM、FTIR、および他の方法を使用した特性決定を行う。
【0086】
多層カーボンナノチューブ(MWNT)は、熱化学気相堆積(CVD)法により、電子ビーム蒸着で堆積させたFe/Al(1/10nm)の触媒薄層を使用して、ケイ素ウエハ上に成長させた。CNT成長は、石英管炉(内径22mm)内で大気圧下で行った。CNTを得るための炭素源として、エチレンを使用した。典型的な成長温度は750℃であり、成長速度は2ミクロン/秒であった。典型的には、CNTフォレストを1cmケイ素ウエハ上に成長させ、これにより、約10〜1010CNT/cmの密度を有する良好に配列したCNTが得られた。CNTの成長後、Si基板からのCNTアレイのより容易な剥落を達成するために、750℃で5分間H/Heガス混合物でフラッシングを行った。
【0087】
CNTアレイ上へのPEDOTの堆積は、酸化化学気相堆積プロセス(oCVD)を使用して達成した。簡潔には、CNTアレイは、真空チャンバ内で酸化剤に面して下向きに保持された。単に酸化剤を加熱することにより、基板上に昇華させることができた。この流入する酸化剤とEDOTモノマー(気相により供給される)のさらなる反応により、PEDOTフィルムがCNTアレイ基板上に形成された。すべてのPEDOT堆積実験は、70℃の基板温度で行った。PEDOTの堆積後、試料をイソプロパノール中で静かに濯ぎ、試料上に存在するあらゆる過剰の酸化剤を除去した。
【0088】
PEDOTコーティングされたCNTアレイの断面の走査型電子顕微鏡写真を図3に示す。図3において観察されるように、CNTアレイの配向および形状は、oCVD PEDOTコーティングプロセスにより乱されなかった。個々のCNTそれぞれがPEDOTでコーティングされたことを確認するために、これらのCNTを基板から除去し、イソプロパノールに分散させ、高分解能顕微鏡観察を行った。分散したCNTの高倍画像は、PEDOT堆積後の個々のCNTの直径が30nmであることを示し(図4)、各ナノチューブの周囲に10nmのPEDOTコーティングが存在することを示していた。
【0089】
CNT周囲のPEDOTの存在をさらに確認するために、PEDOTコーティングされたCNTアレイの長さに沿ってエネルギー分散分析(EDS)を行った。PEDOTコーティングされたCNTアレイの顕微鏡写真とともに、硫黄のラインプロファイルを、それぞれ図5および6に示す。分析では、アレイの長さに沿った硫黄の存在が示された。さらに、硫黄の濃度は、アレイの長さに沿って均一であることが判明した(図6)。ここで、硫黄が複合材のPEDOT成分のみに由来することに留意するのが重要である。
【0090】
堆積前(図7)および堆積後(図8)の透過型電子顕微鏡観察もまた、CNTがPEDOTでコーティングされていることを示した。各チューブの縁での厚いコーティングは、CNT周囲のPEDOTの存在を示している(図8)。図8の挿入図に示される高倍TEM画像は、CNTの縁と中心部との間の厚さのコントラストを示している。
【0091】
PEDOTがCNTをコンフォーマルにコーティングしたことの追加的証拠は、CNTアレイを担持するケイ素基板上のPEDOTの存在の観察から得られるが、これは、いかなるカーボンナノチューブも存在しない基板の領域上のみに観察された(この例では、1%体積分率のCNTは、80nmのチューブ間距離を有していた)。CNTの除去後のケイ素基板上のPEDOTの存在を示す顕微鏡写真を図9に示す。観察されるドットパターンは、基板上のPEDOTの存在を示している。ケイ素基板のFT−IR分析では、基板上のPEDOTの存在が確認された。ケイ素基板(カーボンナノチューブを担持している)の上のPEDOTコーティングのFTIRスペクトルと、未処理ケイ素ウエハ上に堆積させた標準PEDOTフィルムのFTIRスペクトルとの比較を、図10に示す。図10において観察されるように、カーボンナノチューブを担持しているケイ素基板上に存在するPEDOTのスペクトルは、PEDOTフィルムにおいて典型的に観察されるモードを示した。図10に示されるスペクトルにおいて、689cm−1、842cm−1および979cm−1におけるC−S結合の振動モード、ならびに922cm−1におけるエチレンジオキシ環変形モードが観察される。890cm−1にC−Hモードが存在しないことは、重合が2位および5位で生じたことを示していた。
【0092】
図17は、(i)コーティングされていないカーボンナノチューブ、(ii)PEDOTコーティングされたカーボンナノチューブ、および(iii)PEDOTを含む様々な表面上の水滴の接触角測定の画像を示す。得られた接触角測定値は、1%体積分率のCNT(125°)およびPEDOTコーティングされたケイ素(65°)と比較して、PEDOTコーティングされた1%体積分率のCNTの疎水性が中間的(93°)であることを示した(図17)。コーティングされたカーボンナノチューブの湿潤挙動はまた、方向依存性であると推定される。
【0093】
(実施例2)
この実施例は、三相複合材の製造を示す。
【0094】
CNTアレイ上へのPEDOTの堆積後、二相複合材をエポキシのプール内まで下げて硬化させ、三相複合材(CNT、PEDOT、およびエポキシを含む)を得た。CNTフォレストを二軸圧縮し、次いでPEDOTでコーティングした。次いで、PEDOTコーティングされたフォレストを、未硬化エポキシのプール内まで下げた。エアログレードのエポキシRTM6(エポキシは90°で33cPの粘度を有する)をこの目的に使用した。エポキシは、毛管力により推進される湿潤によりCNTアレイ内に進入した。エポキシの進入後、複合材全体を空気中200℃で硬化させた。未加工CNTアレイは、1%体積分率と呼ばれ、緻密化CNTアレイは、5%、8%、および20%体積分率と呼ばれる。体積分率に対応するコンフォーマルコーティングされたナノ構造の間のチューブ間距離を、図13に示す。この実施例において使用される場合、「チューブ間距離」は、2つの隣接するコンフォーマルコーティングされたナノ構造の外側表面(例えば、コンフォーマルコーティングの外側表面)間の距離を指す。
【0095】
図16は、PEDOTでコンフォーマルコーティングされたカーボンナノチューブを備える三相複合材の走査型電子顕微鏡写真の断面画像を示し、コーティングされたカーボンナノチューブの上およびその間に追加的エポキシ層が形成されている。三相複合材を切断し、断面をSEM下で観察した。図16に示されるように、三相複合材の製造後に個々のナノ構造が観察され得る。個々のコンフォーマルコーティングされたナノチューブの直径は、約50nmと測定されたが、これは、複合材製造プロセス中、カーボンナノチューブが凝集しなかった、すなわち「バンドル化」しなかったことを示している。むしろ、個々のナノ構造の観察された直径は、約10nmの直径を有する個々のカーボンナノチューブ、約10nmの厚さを有し、コーティングされたナノチューブの全外径を約30nmとする、個々のカーボンナノチューブ上に形成されたPEDOTコーティング、およびエポキシ成分の存在を示した。
【0096】
(実施例3)
この実施例は、2点プローブ電気測定を使用した、PEDOTコーティングされたCNTの三相複合材の電気的特性決定を示す。
【0097】
複合材の電気的挙動を理解するために、温度に伴う複合材の抵抗の変化を検討した。抵抗測定は、いかなる追加的な金属導体パッドも使用しない2点プローブ測定を使用して行った。次いで、得られた抵抗を導電率に変換した。図11は、半径方向が矢印で示された、(a)二相複合材および(b)三相複合材の概略図を示す。図14は、軸方向が矢印で示された、(a)二相複合材および(b)三相複合材の概略図を示す。
【0098】
半無限試料に対し、抵抗率(ρ)は、ρ=RA/Lの関係を用いて、抵抗(R)から得ることができる。式中、Lは、プローブ間の距離であり、Aは、断面積である。次いで、σ=1/ρの関係を用いて、抵抗率から導電率を得ることができる。複合材試料の半径(CNT長軸を横切る)方向(図11)に沿ったデータは、温度に伴う抵抗率の変動がVRHモデルに従い、抵抗率がT−1/3に比例することを示した。VRH可変領域ホッピングモデルによれば、導電性は、電荷担体のホッピングにより生じ、抵抗率(ρ)は、以下の温度との関係に従う:ρ=ρe{(T/T)^[1/(n+1)]}。式中、Tは、特性温度であり、nは、導電性の次元である。温度に伴う抵抗率の変動は、n=3の場合に最も良好に適合することが観察される。この結果は、複合材における半径方向に沿った導電性が2次元であることを示した。
【0099】
半径方向における温度の逆数に伴う導電率の変動のアレニウスプロット(図12A)は、可動電荷担体の形成に必要な活性化エネルギーが、体積分率に反比例する(すなわち、チューブ間距離に比例する)ことを示した。この活性化エネルギー(図12B)はまた、二相複合材と比較して、三相複合材においてより低かった。さらに、二相複合材と三相複合材との間の活性化エネルギーの減少は、より高い体積分率の複合材と比較して、より低い体積分率の複合材においてより大きかった。複合材の体積分率が増加する(すなわちチューブ間距離が減少する)につれて、活性化エネルギーに対する導電性ポリマーの導入の効果は、チューブ間距離の低減に起因して、観察されたものより低いことが推定された。半径方向における温度に伴う抵抗率の変動(図12C)は、これらの複合材において導電性が3次元であることを示している。
【0100】
対照的に、軸方向においては、導電は主としてCNTの長さに沿っていた(図15A)。したがって、活性化エネルギーは、チューブ間距離の変動に伴い顕著に変動することはないと推定された。図15Bに示されるように、活性化エネルギーは、三相複合材と比較して、二相複合材においてより低かった。また、導電率への寄与はCNT自体によるところがほとんどであるため、導電性ポリマーの導入は活性化エネルギーを変動させることはないと推定された。図15Cは、軸方向における温度の関数としての様々な複合材の抵抗率のプロットを示す。軸方向における活性化エネルギーは、半径方向において観察される活性化エネルギー(図12C)より著しく低いことが判明した。活性化エネルギーは、すべての試料に対して非常に低い(0.009eVから0.098eV)ことが判明した(図13)。
【0101】
この分析は、複合材が方向依存性の挙動を示し、CNTフォレストの配列が導電性ポリマー堆積プロセスにより乱されないことを示した。また、CNTフォレストの湿潤挙動も方向依存性であることが判明した。
【0102】
(実施例4)
この実施例は、Alクロス(例えば繊維)、カーボンナノチューブ、およびPEDOTコンフォーマルコーティングを含む三相複合材の製造を説明する。本明細書に記載の方法を使用して、カーボンナノチューブをAlクロス上に成長させ、次いでカーボンナノチューブおよびAlクロスをPEDOTでコンフォーマルコーティングすることにより、三相複合材を製造した。図18Aは、コンフォーマルポリマーコーティングのないカーボンナノチューブを備えるAlクロスのSEM画像を示す。図18Bは、PEDOTでのコンフォーマルコーティング前(左側の画像)およびPEDOTでのコンフォーマルコーティング後(右側の画像)のカーボンナノチューブを備えるAlクロスのSEM画像を示す。
【0103】
本発明のいくつかの実施形態を本明細書において説明および例示してきたが、当業者には、機能を実行し、ならびに/または本明細書に記載の結果および/もしくは利点のうちの1つもしくは複数を得るために、様々な他の手段および/または構造が容易に想定され、そのような変形および/または修正はそれぞれ、本発明の範囲内であるとみなされる。より一般的には、当業者には、本明細書に記載のすべてのパラメータ、寸法、材料、および構成が例示的であることが意図されること、ならびに、実際のパラメータ、寸法、材料、および/または構成が、本発明の教示が使用される特定の用途(複数を含む)に依存することが容易に理解される。当業者は、本明細書に記載された本発明の特定の実施形態の多くの均等物を認識し、または慣例的にすぎない実験を用いて確認することができる。したがって、上記実施形態は例示のみを目的として示され、添付の特許請求の範囲およびその均等物の範囲内で、本発明が具体的に説明および請求されるものとは異なるように実施され得ることを理解されたい。本発明は、本明細書に記載されたそれぞれの個々の特徴、システム、物品、材料、キット、および/または方法に関する。さらに、そのような特徴、システム、物品、材料、キット、および/または方法が互いに矛盾しない限り、そのような特徴、システム、物品、材料、キット、および/または方法の2つ以上の任意の組合せが本発明の範囲内に含まれる。
【0104】
不定冠詞「a」および「an」は、本明細書および特許請求の範囲において使用される場合、異なるように明示されない限り、「少なくとも1つ」を意味するように理解されたい。
【0105】
「および/または」という語句は、本明細書および特許請求の範囲において使用される場合、そのように連結される要素の「いずれかまたは両方」、すなわち、ある場合においては接続的に存在し、その他の場合においては離接的に存在する要素を意味するように理解されたい。異なるように明示されない限り、「および/または」節で具体的に特定された要素以外に、具体的に特定されたそれらの要素に関連しているか関連していないかに関わらず、他の要素が任意選択で存在してもよい。したがって、制限されない例として、「Aおよび/またはB」という言及は、「備える」等の非制限的用語と併せて使用される場合、例えば、一実施形態においてはBを含まないA(任意選択でB以外の要素を含む)を、別の実施形態においてはAを含まないB(任意選択でA以外の要素を含む)を、さらに別の実施形態においてはAおよびBの両方(任意選択で他の要素を含む)を示し得る。
【0106】
本明細書および特許請求の範囲において使用される場合、「または」は、上に定義されるような「および/または」と同じ意味を有するように理解されたい。例えば、リスト中の項目を分離している場合、「または」あるいは「および/または」は、包含的に解釈される、すなわち、複数の要素または要素のリストのうちの少なくとも1つ(ただし2つ以上も含む)、および任意選択で挙げられていない追加的項目の包含であるとして解釈されるものとする。それとは対照的に明示される限定的用語、例えば「〜のうちの1つのみ」もしくは「〜のうちのただ1つ」、または特許請求の範囲において使用される場合、「〜からなる」は、複数の要素または要素のリストのうちのただ1つの要素の包含を示す。一般に、「または」という用語は、本明細書において使用される場合、排他性の用語、例えば「いずれか」、「〜のうちの1つ」、「〜のうちの1つのみ」、または「〜のうちのただ1つ」等が先行する場合には、排他的代替物(すなわち「一方または他方であるが、両方ではない」)を示すものとしてのみ解釈されるものとする。「本質的に〜からなる」は、特許請求の範囲において使用される場合、特許法の分野において使用されるような通常の意味を有するものとする。
【0107】
本明細書および特許請求の範囲において使用される場合、1つまたは複数の要素のリストに関連した「少なくとも1つ」という語句は、その要素のリスト中の要素のうちの任意の1つまたは複数から選択される少なくとも1つの要素を意味するが、その要素のリスト中に具体的に挙げられたあらゆる要素のうちの少なくとも1つを含むとは限らず、その要素のリスト中の要素の任意の組合せを除外しないことを理解されたい。この定義はまた、「少なくとも1つ」という語句が指す要素のリスト中に具体的に特定された要素以外の要素が、具体的に特定されたそれらの要素に関連するか関連しないかに関わらず任意選択で存在し得ることを許容する。したがって、制限されない例として、「AおよびBの少なくとも1つ」(あるいは、同等に、「AまたはBの少なくとも1つ」、または、同等に、「Aおよび/またはBの少なくとも1つ」)は、一実施形態においては、Bが存在せずに、任意選択で2つ以上を含む、少なくとも1つのA(および任意選択でB以外の要素を含む)を、別の実施形態においては、Aが存在せずに、任意選択で2つ以上を含む、少なくとも1つのB(および任意選択でA以外の要素を含む)を、さらに別の実施形態においては、任意選択で2つ以上を含む、少なくとも1つのA、および任意選択で2つ以上を含む、少なくとも1つのB(および任意選択でその他の要素を含む)等を示し得る。
【0108】
特許請求の範囲および上記明細書において、「備える」、「含む」、「保有する」、「有する」、「含有する」、「関係する」、「保持する」等のすべての移行句は、非制限的に、すなわち含むが限定されないことを意味するように理解されたい。「〜からなる」および「本質的に〜からなる」という移行句のみは、United States Patent Office Manual of Patent Examining Procedures、第2111.03項に記載のように、それぞれ制限的または半制限的移行句とする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のナノ構造であって、そのうちの少なくともいくつかは少なくとも10ミクロンの長さを有し、該ナノ構造の長軸は、互いに実質的に配列している、複数のナノ構造と、
該ナノ構造に付着されたコンフォーマルポリマーコーティングであって、該ナノ構造は、本質的に同一の条件下で、ポリマーコーティングを有さない本質的に同一のナノ構造の形態と実質的に同様の形態を有する、コンフォーマルポリマーコーティングと
を備える物品。
【請求項2】
複数のナノ構造であって、そのうちの少なくともいくつかは20nm未満の直径を有し、該ナノ構造の長軸は、互いに実質的に配列している、複数のナノ構造と、
該ナノ構造に付着されたコンフォーマルポリマーコーティングであって、該ナノ構造は、本質的に同一の条件下で、ポリマーコーティングを有さない本質的に同一のナノ構造の形態と実質的に同様の形態を有する、コンフォーマルポリマーコーティングと
を備える物品。
【請求項3】
複数のナノ構造であって、該ナノ構造の長軸は、互いに実質的に配列しており、該ナノ構造は、少なくとも10/cmの密度を有する、複数のナノ構造と、
該ナノ構造に付着されたコンフォーマルポリマーコーティングであって、該ナノ構造は、本質的に同一の条件下で、ポリマーコーティングを有さない本質的に同一のナノ構造の形態と実質的に同様の形態を有する、コンフォーマルポリマーコーティングと
を備える物品。
【請求項4】
前記コンフォーマルポリマーコーティングが、導電性ポリマーを含む、請求項1から3のいずれかに記載の物品。
【請求項5】
前記導電性ポリマーが、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリアセチレン、ポリフェニレン、またはそれらのコポリマーを含む、請求項1から4のいずれかに記載の物品。
【請求項6】
前記導電性ポリマーが、ポリピロール、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT)、ポリ(チオフェン−3−酢酸)(PTAA)、またはそれらのコポリマーを含む、請求項1から5のいずれかに記載の物品。
【請求項7】
前記コンフォーマルポリマーコーティングが、絶縁性ポリマーを備える、請求項1から6のいずれかに記載の物品。
【請求項8】
前記絶縁性ポリマーが、TEFLON(登録商標)、ポリ(グリシジルメタクリレート)、ポリ(無水マレイン酸−alt−スチレン)、ポリ[無水マレイン酸−co−ジメチルアクリルアミド−co−ジ(エチレングリコール)ジビニルエーテル]、ポリ(フルフリルメタクリレート)、ポリ(ビニルピロリドン)、ポリ(パラ−キシリレン)、ポリ(ジメチルアミノメチルスチレン)、ポリ(プロパルギルメタクリレート)、ポリ(メタクリル酸−co−エチルアクリレート)、ポリ(ペルフルオロアルキルエチルメタクリレート)、ポリ(ペルフルオロデシルアクリレート)、ポリ(トリビニルトリメトキシシクロトリシロキサン)、ポリ(フルフリルメタクリレート)、ポリ(シクロヘキシルメタクリレートco−エチレングリコールジメタクリレート)、ポリ(ペンタフルオロフェニルメタクリレート)、ポリ(ペンタフルオロフェニルメタクリレートco−エチレングリコールジアクリレート)、ポリ(メタクリル酸−co−エチレングリコールジメタクリレート)、ポリ(メチルメタクリレート)、およびポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)のうちの少なくとも1種を含む、請求項1から7のいずれかに記載の物品。
【請求項9】
前記コンフォーマルポリマーが、刺激応答性ポリマーを含む、請求項1から8のいずれかに記載の物品。
【請求項10】
前記刺激応答性ポリマーが、ヒドロゲルを含む、請求項1から9のいずれかに記載の物品。
【請求項11】
前記ヒドロゲルが、ポリ(2−ヒドロキシエチルメタクリレート)、ポリ(2−ヒドロキシエチルメタクリレート−co−エチレングリコールジアクリレート)、ポリ(メタクリル酸−co−エチレングリコールジメタクリレート)、ポリ(パラ−キシリレン)、およびポリ(トリビニルトリメチルシクロトリシロキサン)のうちの少なくとも1種を含む、請求項1から10のいずれかに記載の物品。
【請求項12】
前記刺激応答性ポリマーが、pHの変化に応答する、請求項1から11のいずれかに記載の物品。
【請求項13】
前記刺激応答性ポリマーが、温度の変化に応答する、請求項1から12のいずれかに記載の物品。
【請求項14】
前記刺激応答性ポリマーが、該ポリマーが暴露される電磁放射線の波長の変化に応答する、請求項1から13のいずれかに記載の物品。
【請求項15】
前記刺激応答性ポリマーが、化学種の濃度の変化に応答する、請求項1から14のいずれかに記載の物品。
【請求項16】
前記ポリマーが、第1の刺激条件への暴露後に、第1の寸法を有し、
前記ポリマーが、該第1の刺激条件とは異なる第2の刺激条件への暴露後に、前記第1の寸法とは異なる第2の寸法を有する、請求項1から15のいずれかに記載の物品。
【請求項17】
前記コンフォーマルコーティングされたナノ構造が、第1の刺激条件への暴露後に、隣接ナノ構造間の第1の平均距離を有し、
該コンフォーマルコーティングされたナノ構造が、該第1の刺激条件とは異なる第2の刺激条件への暴露後に、該第1の平均距離とは異なる隣接ナノ構造間の第2の平均距離を有する、請求項1から16のいずれかに記載の物品。
【請求項18】
前記複数のナノ構造に付随した少なくとも1種の支持材料をさらに備える、請求項1から17のいずれかに記載の物品。
【請求項19】
前記支持材料が、モノマー、ポリマー、繊維、または金属を含む、請求項1から18のいずれかに記載の物品。
【請求項20】
前記複数のナノ構造が、基板上に配置されている、請求項1から19のいずれかに記載の物品。
【請求項21】
前記基板が、実質的に平坦な表面を備える、請求項1から20のいずれかに記載の物品。
【請求項22】
前記基板が、実質的に非平面の表面を備える、請求項1から21のいずれかに記載の物品。
【請求項23】
前記基板が、アルミナ、ケイ素、炭素、セラミック、または金属を含む、請求項1から22のいずれかに記載の物品。
【請求項24】
前記基板が、繊維、縄または織物である、請求項1から23のいずれかに記載の物品。
【請求項25】
前記ナノ構造が、ナノチューブを含む、請求項1から24のいずれかに記載の物品。
【請求項26】
前記ナノ構造が、ナノ繊維を含む、請求項1から25のいずれかに記載の物品。
【請求項27】
前記ナノ構造が、ナノワイヤを含む、請求項1から26のいずれかに記載の物品。
【請求項28】
前記ナノ構造が、炭素系ナノ構造を含む、請求項1から27のいずれかに記載の物品。
【請求項29】
前記炭素系ナノ構造が、カーボンナノチューブを含む、請求項1から28のいずれかに記載の物品。
【請求項30】
前記物品内の前記ナノ構造の体積分率が、少なくとも約0.01%である、請求項1から29のいずれかに記載の物品。
【請求項31】
前記物品内の前記ナノ構造の体積分率が、少なくとも約0.05%である、請求項1から30のいずれかに記載の物品。
【請求項32】
前記物品内の前記ナノ構造の体積分率が、少なくとも約0.5%である、請求項1から31のいずれかに記載の物品。
【請求項33】
前記物品内の前記ナノ構造の体積分率が、少なくとも約1%である、請求項1から32のいずれかに記載の物品。
【請求項34】
前記物品内の前記ナノ構造の体積分率が、少なくとも約5%である、請求項1から33のいずれかに記載の物品。
【請求項35】
前記物品内の前記ナノ構造の体積分率が、少なくとも約10%である、請求項1から34のいずれかに記載の物品。
【請求項36】
前記物品内の前記ナノ構造の体積分率が、少なくとも約20%である、請求項1から35のいずれかに記載の物品。
【請求項37】
前記物品内の前記ナノ構造の体積分率が、少なくとも約40%である、請求項1から36のいずれかに記載の物品。
【請求項38】
前記物品内の前記ナノ構造の体積分率が、少なくとも約60%である、請求項1から37のいずれかに記載の物品。
【請求項39】
前記物品内の前記ナノ構造の体積分率が、少なくとも約70%である、請求項1から38のいずれかに記載の物品。
【請求項40】
前記物品内の前記ナノ構造の体積分率が、少なくとも約75%である、請求項1から39のいずれかに記載の物品。
【請求項41】
前記物品内の前記ナノ構造の体積分率が、少なくとも約78%である、請求項1から40のいずれかに記載の物品。
【請求項42】
前記ナノ構造が、75nm以下の平均直径を有する、請求項1から41のいずれかに記載の物品。
【請求項43】
前記ナノ構造が、50nm以下の平均直径を有する、請求項1から42のいずれかに記載の物品。
【請求項44】
前記ナノ構造が、25nm以下の平均直径を有する、請求項1から43のいずれかに記載の物品。
【請求項45】
前記ナノ構造が、10nm以下の平均直径を有する、請求項1から44のいずれかに記載の物品。
【請求項46】
前記複数のナノ構造が、長軸にそれぞれ垂直である2つの直交方向のそれぞれにおいて、隣接ナノ構造間の平均距離より少なくとも10倍大きい距離伸長する、請求項1から45のいずれかに記載の物品。
【請求項47】
前記複数のナノ構造が、長軸にそれぞれ垂直である2つの直交方向のそれぞれにおいて、隣接ナノ構造間の平均距離より少なくとも100倍大きい距離伸長する、請求項1から46のいずれかに記載の物品。
【請求項48】
前記複数のナノ構造が、長軸にそれぞれ垂直である2つの直交方向のそれぞれにおいて、隣接ナノ構造間の平均距離より少なくとも1000倍大きい距離伸長する、請求項1から47のいずれかに記載の物品。
【請求項49】
前記ナノ構造間の前記平均距離が、約80nm未満である、請求項1から48のいずれかに記載の物品。
【請求項50】
前記ナノ構造間の前記平均距離が、約60nm未満である、請求項1から49のいずれかに記載の物品。
【請求項51】
前記ナノ構造間の前記平均距離が、約40nm未満である、請求項1から50のいずれかに記載の物品。
【請求項52】
前記ナノ構造間の前記平均距離が、約30nm未満である、請求項1から51のいずれかに記載の物品。
【請求項53】
前記ナノ構造間の前記平均距離が、約20nm未満である、請求項1から52のいずれかに記載の物品。
【請求項54】
前記ナノ構造間の前記平均距離が、約10nm未満である、請求項1から53のいずれかに記載の物品。
【請求項55】
前記ナノ構造間の前記平均距離が、約5nm未満である、請求項1から54のいずれかに記載の物品。
【請求項56】
コンデンサの一部である、請求項1から55のいずれかに記載の物品。
【請求項57】
センサの一部である、請求項1から56のいずれかに記載の物品。
【請求項58】
フィルタの一部である、請求項1から57のいずれかに記載の物品。
【請求項59】
材料を生成する方法であって、
複数のナノ構造であって、そのうちの少なくともいくつかは少なくとも10ミクロンの長さを有し、該ナノ構造の長軸は、互いに実質的に配列している、複数のナノ構造を提供するステップと、
該複数のナノ構造上に、ポリマー材料を含むコンフォーマルコーティングを形成するステップと
を含む方法。
【請求項60】
前記提供するステップが、
前記複数のナノ構造を基板の表面上に成長させ、該ナノ構造の長軸により画定される厚さを有するナノ構造のアセンブリを形成するステップであって、該ナノ構造の長軸は、実質的に配列し、前記基板の表面に対して非平行であるステップ
を含む、請求項59に記載の方法。
【請求項61】
前記基板が、実質的に平坦な表面を備える、請求項59または60に記載の方法。
【請求項62】
前記基板が、実質的に非平面の表面を備える、請求項59から61のいずれかに記載の方法。
【請求項63】
前記基板が、アルミナ、ケイ素、炭素、セラミック、または金属を含む、請求項59から62のいずれかに記載の方法。
【請求項64】
前記基板が、繊維、縄または織物である、請求項59から63のいずれかに記載の方法。
【請求項65】
前記基板が、可視光および/または赤外線に対して実質的に透明である、請求項59から64のいずれかに記載の方法。
【請求項66】
前記形成するステップが、化学気相堆積(CVD)を含む、請求項59から65のいずれかに記載の方法。
【請求項67】
前記形成するステップが、乾式化学気相堆積を含む、請求項59から66のいずれかに記載の方法。
【請求項68】
前記形成するステップが、酸化化学気相堆積(oCVD)を含む、請求項59から67のいずれかに記載の方法。
【請求項69】
前記形成するステップが、誘導化学気相堆積(iCVD)を含む、請求項59から68のいずれかに記載の方法。
【請求項70】
前記形成するステップの前に、各ナノ構造が、隣接ナノ構造に対して、一緒になって隣接ナノ構造間の第1の平均距離を画定するような距離だけ離れて位置し、該形成するステップの後に、各ナノ構造が、隣接ナノ構造に対して、一緒になって隣接ナノ構造間の第2の平均距離を画定するような距離だけ離れて位置し、
該第1および第2の平均距離は、実質的に同じである、請求項59から69のいずれかに記載の方法。
【請求項71】
前記形成するステップの前に、各ナノ構造が、隣接ナノ構造に対して、一緒になって隣接ナノ構造間の第1の平均距離を画定するような距離だけ離れて位置し、該形成するステップの後に、各ナノ構造が、隣接ナノ構造に対して、一緒になって隣接ナノ構造間の第2の平均距離を画定するような距離だけ離れて位置し、
該第1および第2の平均距離は、実質的に異なる、請求項59から70のいずれかに記載の方法。
【請求項72】
前記複数のナノ構造が、隣接ナノ構造間の平均距離を有し、前記方法が、
第1の集団の粒子および第2の集団の粒子を含有する流体の流れを確立するステップであって、
該第1の集団は、隣接ナノ構造間の前記平均距離より大きい最大断面寸法を有する粒子を含み、
該第2の集団は、隣接ナノ構造間の前記平均距離より小さい最大断面寸法を有する粒子を含む、ステップと、
該流体を該ナノ構造を通して流動させることにより、該第1の集団の粒子を該第2の集団の粒子から少なくとも部分的に分離するステップと
をさらに含む、請求項59から71のいずれかに記載の方法。
【請求項73】
前記複数のナノ構造を、第1の刺激条件に暴露して、隣接ナノ構造間の第1の平均距離を確立するステップと、
該複数のナノ構造を、該第1の刺激条件とは異なる第2の刺激条件に暴露して、隣接ナノ構造間の第2の平均距離を確立するステップと
をさらに含む、請求項59から72のいずれかに記載の方法。
【請求項74】
前記複数のナノ構造を、第1の刺激条件に暴露して、隣接ナノ構造間の第1の平均距離を確立するステップと、
第1の集団の粒子および第2の集団の粒子を含有する流体の流れを確立するステップであって、
該第1の集団は、隣接ナノ構造間の前記第1の平均距離より大きい最大断面寸法を有する粒子を含み、
該第2の集団は、隣接ナノ構造間の前記第1の平均距離より小さい最大断面寸法を有する粒子を含む、ステップと、
該流体を該ナノ構造を通して流動させた際に、該第1の集団の粒子を該第2および第3の集団の粒子から少なくとも部分的に分離するステップと
をさらに含む、請求項59から73のいずれかに記載の方法。
【請求項75】
前記流体が、前記第2の集団内の粒子より小さい最大断面寸法を有する第3の集団の粒子をさらに含み、前記方法が、
前記複数のナノ構造を、前記第1の刺激条件とは異なる第2の刺激条件に暴露して、該第2の集団内の粒子の最大断面寸法より小さく、該第3の集団内の粒子の最大断面寸法より大きい、隣接ナノ構造間の第2の平均距離を確立するステップと、
該第2および第3の集団の粒子を含有する流体の流れを確立するステップと、
該流体を該ナノ構造を通して流動させた際に、該第2の集団の粒子を前記第3の集団の粒子から少なくとも部分的に分離するステップと
をさらに含む、請求項59から74のいずれかに記載の方法。
【請求項76】
前記第1および第2の刺激条件のうちの少なくとも1つが、電磁放射線の波長を含む、請求項59から75のいずれかに記載の方法。
【請求項77】
前記第1および第2の刺激条件のうちの少なくとも1つが、pHを含む、請求項59から76のいずれかに記載の方法。
【請求項78】
前記第1および第2の刺激条件のうちの少なくとも1つが、温度を含む、請求項59から77のいずれかに記載の方法。
【請求項79】
前記第1および第2の刺激条件のうちの少なくとも1つが、湿度レベルを含む、請求項59から78のいずれかに記載の方法。
【請求項80】
前記第1および第2の刺激条件のうちの少なくとも1つが、化学種の濃度を含む、請求項59から79のいずれかに記載の方法。
【請求項81】
前記第1および第2の集団が、実質的に完全に分離される、請求項59から80のいずれかに記載の方法。
【請求項82】
前記第2および第3の集団が、実質的に完全に分離される、請求項59から81のいずれかに記載の方法。
【請求項83】
前記複数のナノ構造に、該ナノ構造の長軸に対して垂直な第1の成分を有する第1の力を印加するステップをさらに含み、
該第1の圧縮力の印加は、該ナノ構造間の前記平均距離を低減する、請求項59から82のいずれかに記載の方法。
【請求項84】
各ナノ構造が、隣接ナノ構造に対して、一緒になって隣接ナノ構造間の平均距離を画定するような距離だけ離れて位置し、該複数のナノ構造が、長軸にそれぞれ垂直である2つの直交方向のそれぞれにおいて、隣接ナノ構造間の前記平均距離より少なくとも10倍大きい距離伸長し、
前記方法は、
該複数のナノ構造に、該ナノ構造の長軸に対して垂直な第1の成分を有する第1の力を印加するステップをさらに含み、
該第1の圧縮力の印加は、該ナノ構造間の前記平均距離を低減する、請求項59から83のいずれかに記載の方法。
【請求項85】
前記第1の力の成分が、機械的ツールを使用して印加される、請求項59から84のいずれかに記載の方法。
【請求項86】
第2の成分を有する第2の圧縮力を印加するステップをさらに含み、該第2の成分は、前記ナノ構造の長軸の平均方向に対して垂直であり、前記第1の成分に直交し、該第2の圧縮力の印加は、該ナノ構造間の前記平均距離を低減する、請求項59から85のいずれかに記載の方法。
【請求項87】
前記ナノ構造間の前記平均距離が、少なくとも約25%低減される、請求項59から86のいずれかに記載の方法。
【請求項88】
前記ナノ構造間の前記平均距離が、少なくとも約50%低減される、請求項59から87のいずれかに記載の方法。
【請求項89】
前記ナノ構造間の前記平均距離が、少なくとも約70%低減される、請求項59から88のいずれかに記載の方法。
【請求項90】
前記ナノ構造間の前記平均距離が、少なくとも約80%低減される、請求項59から89のいずれかに記載の方法。
【請求項91】
前記ナノ構造間の前記平均距離が、少なくとも約90%低減される、請求項59から90のいずれかに記載の方法。
【請求項92】
前記ナノ構造間の前記平均距離が、少なくとも約95%低減される、請求項59から91のいずれかに記載の方法。
【請求項93】
前記第1の力の成分が、機械的ツールを使用して印加される、請求項59から92のいずれかに記載の方法。
【請求項94】
前記ナノ構造に、1種または複数の支持材料を添加するステップをさらに含む、請求項59から93のいずれかに記載の方法。
【請求項95】
支持材料前駆体を前記複数のナノ構造に、該支持材料前駆体が該ナノ構造間に運搬されるように適用するステップと、
該支持材料を固化してナノ複合材料を形成するステップと
をさらに含む、請求項59から94のいずれかに記載の方法。
【請求項96】
前記支持材料前駆体が、毛管力により前記ナノ構造間に運搬される、請求項59から95のいずれかに記載の方法。
【請求項97】
前記支持材料が、モノマー、ポリマー、繊維、または金属である、請求項59から96のいずれかに記載の方法。
【請求項98】
前記支持材料を固化するステップが、該支持材料を重合させるステップを含む、請求項59から97のいずれかに記載の方法。
【請求項99】
前記複数のナノ構造が、長軸にそれぞれ垂直である2つの直交方向のそれぞれにおいて、隣接ナノ構造間の前記平均距離より少なくとも10倍大きい距離伸長する、請求項59から98のいずれかに記載の方法。
【請求項100】
前記複数のナノ構造が、長軸にそれぞれ垂直である2つの直交方向のそれぞれにおいて、隣接ナノ構造間の前記平均距離より少なくとも100倍大きい距離伸長する、請求項59から99のいずれかに記載の方法。
【請求項101】
前記複数のナノ構造が、長軸にそれぞれ垂直である2つの直交方向のそれぞれにおいて、隣接ナノ構造間の前記平均距離より少なくとも1000倍大きい距離伸長する、請求項59から100のいずれかに記載の方法。
【請求項102】
前記複数のナノ構造が、基板上に配置され、前記方法が、
該ナノ構造が該基板から剥落するように、該ナノ構造を化学試薬に暴露するステップ
をさらに含む、請求項59から101のいずれかに記載の方法。
【請求項103】
前記ナノ構造を化学試薬に暴露するステップが、該ナノ構造を水素に暴露するステップを含む、請求項59から102のいずれかに記載の方法。
【請求項104】
前記ナノ構造をアニールするステップをさらに含む、請求項59から103のいずれかに記載の方法。
【請求項105】
前記材料が、該材料の第1の寸法に沿って第1の特性を有し、該材料の第2の寸法に沿って第2の異なる特性を有する、請求項59から104のいずれかに記載の方法。
【請求項106】
前記ナノ構造が、ナノチューブを含む、請求項59から105のいずれかに記載の方法。
【請求項107】
前記ナノ構造が、ナノ繊維を含む、請求項59から106のいずれかに記載の方法。
【請求項108】
前記ナノ構造が、ナノワイヤを含む、請求項59から107のいずれかに記載の方法。
【請求項109】
前記ナノ構造が、炭素系ナノ構造を含む、請求項59から108のいずれかに記載の方法。
【請求項110】
前記炭素系ナノ構造が、カーボンナノチューブを含む、請求項59から109のいずれかに記載の方法。
【請求項111】
前記ナノ構造が、75nm以下の平均直径を有する、請求項59から110のいずれかに記載の方法。
【請求項112】
前記ナノ構造が、50nm以下の平均直径を有する、請求項59から111のいずれかに記載の方法。
【請求項113】
前記ナノ構造が、25nm以下の平均直径を有する、請求項59から112のいずれかに記載の方法。
【請求項114】
前記ナノ構造が、10nm以下の平均直径を有する、請求項59から113のいずれかに記載の方法。
【請求項115】
前記ナノ構造をアニールするステップをさらに含む、請求項59から114のいずれかに記載の方法。
【請求項116】
前記アセンブリの厚さおよび前記力の大きさが共に、前記ナノ構造を圧縮して電磁放射線の所定レベルの吸収を有するデバイスを形成するように選択される、請求項59から115のいずれかに記載の方法。
【請求項117】
前記アセンブリの厚さおよび前記力の大きさが共に、デバイスが入射可視線の少なくとも約90%を吸収するように選択される、請求項59から116のいずれかに記載の方法。
【請求項118】
前記アセンブリの厚さおよび前記力の大きさが共に、デバイスが入射可視線の少なくとも約95%を吸収するように選択される、請求項59から117のいずれかに記載の方法。
【請求項119】
前記アセンブリの厚さおよび前記力の大きさが共に、デバイスが入射可視線の少なくとも約99%を吸収するように選択される、請求項59から118のいずれかに記載の方法。
【請求項120】
前記アセンブリの厚さおよび前記力の大きさが共に、デバイスが入射可視線の少なくとも約99.9%を吸収するように選択される、請求項59から119のいずれかに記載の方法。
【請求項121】
前記アセンブリの厚さおよび前記力の大きさが共に、デバイスが入射可視線の少なくとも約99.99%を吸収するように選択される、請求項59から120のいずれかに記載の方法。
【請求項122】
前記アセンブリの厚さおよび前記力の大きさが共に、デバイスが入射赤外線の少なくとも約90%を吸収するように選択される、請求項59から121のいずれかに記載の方法。
【請求項123】
前記アセンブリの厚さおよび前記力の大きさが共に、デバイスが入射赤外線の少なくとも約95%を吸収するように選択される、請求項59から122のいずれかに記載の方法。
【請求項124】
前記アセンブリの厚さおよび前記力の大きさが共に、デバイスが入射赤外線の少なくとも約99%を吸収するように選択される、請求項59から123のいずれかに記載の方法。
【請求項125】
前記アセンブリの厚さおよび前記力の大きさが共に、デバイスが入射赤外線の少なくとも約99.9%を吸収するように選択される、請求項59から124のいずれかに記載の方法。
【請求項126】
前記アセンブリの厚さおよび前記力の大きさが共に、デバイスが入射赤外線の少なくとも約99.99%を吸収するように選択される、請求項59から125のいずれかに記載の方法。

【図1A】
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【図1B】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11A】
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【図11B】
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【図12A】
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【図12B】
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【図12C】
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【図13】
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【図14A】
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【図14B】
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【図15A】
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【図15B】
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【図15C】
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【図16】
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【図17】
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【図18A】
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【図18B】
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【図19】
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【公表番号】特表2012−510426(P2012−510426A)
【公表日】平成24年5月10日(2012.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−539505(P2011−539505)
【出願日】平成21年12月3日(2009.12.3)
【国際出願番号】PCT/US2009/006352
【国際公開番号】WO2010/120273
【国際公開日】平成22年10月21日(2010.10.21)
【出願人】(596060697)マサチューセッツ インスティテュート オブ テクノロジー (233)
【Fターム(参考)】