説明

コーティング用ミスト防止剤としての星形枝分れシリコーンポリマー

可撓性支持体の塗工に際してミスト防止添加剤として適した星形枝分れシロキサン化合物は、貴金属ヒドロシリル化反応触媒存在下でのM'b−gD'd−hT'f−iと(MViViViとの反応生成物として製造される。ここで、ヒドリド含有前駆体とビニル含有前駆体との比は、これらの前駆体の化学量論的下付文字間の数学的関係で規定され、(b+d+f−g−h−i)/(((k+m+o)p)q)は4.59〜0.25の範囲にある。化合物M'b−gD'd−hT'f−i
+αCH=CHR→M'b−gD'd−hT'f−i
の反応で得ることができ、この化合物がミスト防止添加剤として有用な星形枝分れシロキサン化合物である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、紙その他の高分子材料(織物又は不織布)のシートのような可撓性材料又は支持体をシリコーン組成物で塗工することに関する。本発明は、付加反応、縮合反応、カチオン反応又はラジカル反応で架橋し得る1種以上の架橋性ポリオルガノシロキサンを含む液体組成物で可撓性材料又は支持体を塗工することにも関する。本発明は、シリコーン組成物(ポリオルガノシロキサン)を可撓性材料又は支持体に塗布する際のミスト発生を低減させる星形枝分れポリオルガノシロキサン(シリコーンポリマー)にも関する。可撓性支持体は、紙、厚紙、プラスチックフィルム、金属フィルムなどでよい。具体的な用途として、食品用紙、接着ラベル、接着テープ、シールなどが挙げられる。
【背景技術】
【0002】
可撓性支持体への液状シリコーンの塗工は、通例、非常に高速で連続運転される塗工装置で実施される。通常、かかる塗工装置は、数本のロール(特に圧力ロールと塗工ロール)からなる塗工ヘッドを備えており、かかる塗工ヘッドに、互いに隣接して配置された一連のロールによって架橋性又は非架橋性のシリコーン組成物が連続的に供給される。所望の材料からなる塗工すべき可撓性支持体のストリップを圧力ロールと塗工ロールの間に高速で送り、その少なくとも片面を塗工する。シリコーンコーティングを架橋しようとする場合には、架橋反応を実施するための装置が塗工ヘッドの下流に配置される。架橋反応を実施するための装置は、例えば、オーブン、輻射線(例えば紫外線(UV))エミッター又は電子ビーム(EB)エミッターとすることができる。
【0003】
可撓性支持体へのシリコーンの高速塗工には、塗工ロールから塗工装置内を前進する可撓性支持体へのシリコーン液体(又は流体)の移行に伴う幾つかの問題がある。塗工ロールから可撓性支持体へのシリコーン液体の移行に伴う重大な問題の一つは、塗工ヘッドの近傍、特に塗工ロールと塗工中の可撓性支持体との接点付近に霧、ミスト又はエアロゾルが発生することである。通例、この霧、ミスト又はエアロゾルの密度は、装置で塗工している可撓性支持体の前進速度の増加に伴って増大する。
【0004】
この移行問題の第1の影響は、可撓性支持体に実際に移行するシリコーン液体の量が減ることである。第2の影響は、霧、ミスト又はエアロゾルをなす液滴が、塗工ロール下流の新たに塗工された可撓性支持体上で凝縮し、ミカン肌効果を生じることである。このミカン肌効果、つまり塗膜の不均一性は、塗工量、塗膜の機械的特性(例えば摩擦落ち)、接着抵抗に関する問題を生ずる。
【0005】
塗膜の不均一性によって生じるもう一つの問題は、塗工装置付近で作業する塗工装置作業者の産業衛生及び安全性に関する問題である。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、可撓性支持体の塗工時のミスト発生を低減するための、a)Mとb)量αのCH=CHRとの次式のヒドロシリル化反応生成物を含んでなる組成物を提供する。
【0007】
M'b−gD'd−hT'f−i
式中、α+1≦b+d+f、g≦b、h≦d、i≦f、1.5≦b+d+f≦100、2≦a+b≦12、0≦c+d≦1000、0≦e+f≦10であり、Rはハロゲン、水素、C〜C60一価炭化水素基、C〜C60一価ポリエステル基、C〜C60一価ニトリル基、C〜C60一価アルキルハライド基及びC〜C60一価ポリエーテル基並びにこれらの混合物からなる群から選択される一価基であり、
M=RSiO1/2
=HRSiO1/2
D=RSiO2/2
=HRSiO2/2
T=R11SiO3/2
=HSiO3/2
M'=(CHCHR)RSiO1/2
D'=(CHCHR)RSiO2/2
T'=(CHCHR)SiO3/2であり
、R、R、R、R、R、R、R及びR11は各々独立にC〜C60一価炭化水素基から群から選択され、下付文字a、b、c、d、e、f、g、h及びiは、b+d+f−g−h−i>0であることを条件として、0又は正の数である。
【0008】
本発明は、また、可撓性支持体の塗工時のミスト発生を低減するための、a)M'b−gD'd−hT'f−iとb)(MViViViとのヒドロシリル化反応生成物を含んでなる組成物を提供する。
【0009】
式中、下付文字j、k、l、m、n、o及びpは、k+m+o>0、k+m+o<b+d+f−g−h−i、pが0.4〜4.0であることを条件として、0又は正の数であり、qは、(b+d+f−g−h−i)/(((k+m+o)p)q)が4.59〜0.25であることを条件として、0でない正の数であり、
Vi=RViSiO1/2
Vi=RVi10SiO2/2
Vi=RViSiO3/2
Q=SiO4/2であり、
10は独立にC〜C60一価炭化水素基から選択され、各RViは独立にC〜C60一価アルケニル炭化水素基から選択される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明の星形枝分れシロキサン化合物は、貴金属ヒドロシリル化反応触媒の存在下でのM'b−gD'd−hT'f−iと(MViViViとの反応生成物として製造される。
【0011】
式中、下付文字a、b、c、d、e、f、g、h、i、j、k、l、m、n、o及びpは0又は正の数であり、qは0でない正の数であるが、複数の化合物の混合物については各下付文字の平均値は整数とならない可能性が高く、特定の化合物については下付文字は整数であり、k+m+o>0、k+m+o<b+d+f−g−h−iであり、pは0.4〜4.0、好ましくは0.5〜3.0、さらに好ましくは0.5〜2.5、最も好ましくは0.5〜1.5であるが、これらの間のいかなる範囲にあってもよく、qは1〜200、好ましくは1〜100、さらに好ましくは1〜75、最も好ましくは1〜50であるが、これらの間のいかなる範囲にあってもよく、ヒドリド含有前駆体とビニル含有前駆体との比は、これらの前駆体の化学量論的下付文字間の数学的関係で規定され、(b+d+f−g−h−i)/(((k+m+o)p)q)は4.59〜0.25、好ましくは4.5〜0.25、さらに好ましくは4.5〜0.25、最も好ましくは4.0〜0.25であるが、これらの間のいかなる範囲にあってもよく、具体的には3.5〜0.25、3.0〜0.25、2.5〜0.25及び2.0〜0.25の範囲が挙げられる。
【0012】
化合物M'b−gD'd−hT'f−iは次の反応で得ることができる。
【0013】
+ α CH=CHR
→ M'b−gD'd−hT'f−i
式中、α+1≦b+d+f、g≦b、h≦d、i≦f、1.5≦b+d+f≦100、2≦a+b≦12、0≦c+d≦1000、0≦e+f≦10であり、Rはハロゲン、水素、C〜C60一価炭化水素基、C〜C60一価ポリエステル基、C〜C60一価ニトリル基、C〜C60一価アルキルハライド基及びC〜C60一価ポリエーテル基並びにこれらの混合物からなる群から選択される一価基であり、
M=RSiO1/2
=HRSiO1/2
Vi=RViSiO1/2
D=RSiO2/2
=HRSiO2/2
Vi=RVi10SiO2/2
T=R11SiO3/2
=HSiO3/2
Vi=RViSiO3/2
Q=SiO4/2
M'=(CHCHR)RSiO1/2
D'=(CHCHR)RSiO2/2
T'=(CHCHR)SiO3/2であり、
各R、R、R、R、R、R、R、R、R10及びR11は独立にC〜C60一価炭化水素基から選択され、各RViは独立にC〜C60一価アルケニル炭化水素基から選択される。本発明の組成物では、b+d+f−g−h−i>0であることが必要とされる。
【0014】
(MViViViQ)のようなMQ樹脂の製造方法は、米国特許第5817729号、同第5399614号及び同第2676182号に記載されており、それらの開示内容は援用によって本明細書の内容の一部をなす。「C〜C60」という用語は1〜60の炭素原子数をいうが、脂肪族基及び芳香族基(例えばスチリル)を共に包含し、この範囲としては、次の具体的範囲:15〜60、30〜60、45〜60、1〜15、1〜30、1〜45、10〜30、10〜40、10〜50が挙げられるが、これらの間のいかなる範囲にあってもよい。
【0015】
本発明の星形枝分れシリコーン化合物は、次の2種類の化合物:M'b−gD'd−hT'f−iと((MViViViQ)との反応生成物として記載するが、その理由は、反応する各成分分子で反応に利用し得るヒドロシリル化部位が多数存在し、かかる確率論的化学反応を分析的に記載するのが困難であるためである。
【0016】
本発明の組成物は、ニート反応で製造しても、反応体を溶剤で希釈した反応で製造してもよい。これらの材料の置換基が長鎖であるので、ニート反応(つまり反応に関与しない溶剤の非存在下で実施される反応)では、本明細書中での分子の記載には合致するが、絡み合いの高いマクロ構造を有する生成物が生成する傾向がある。絡み合いの少ないマクロ構造の化合物が所望される場合には、環状シロキサン、不活性炭化水素溶剤などの適当な溶媒媒質中で製造反応を実施すべきである。
【0017】
このヒドロシリル化反応には様々な貴金属触媒が知られており、かかる触媒を本発明の反応に使用することができる。光学的透明性が要求される場合、好ましい触媒は反応混合物に可溶性の触媒である。「貴金属」に関して、Ru、Rh、Pd、Os、Ir及びPtが貴金属と定義され、水素化活性をもつことが知られているNiも定義に含まれる。好ましくは、触媒は白金化合物であり、白金化合物は、米国特許第3159601号に記載されているような式(PtClオレフィン)及びH(PtClオレフィン)のものから選択することができ、その開示内容は援用によって本明細書の内容の一部をなす。上記2つの式に示すオレフィンはあらゆるタイプのオレフィンでよいが、好ましくは炭素原子数2〜8のアルケニレン、炭素原子数5〜7のシクロアルケニレン又はスチレンである。上記の式で使用できるオレフィンの具体例には、エチレン、プロピレン、ブチレンの各種異性体、オクチレン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロヘプテンなどがある。
【0018】
本発明の組成物で使用できる別の白金含有材料は、米国特許第3159662号に記載されている塩化白金のシクロプロパン錯体であり、その開示内容は援用によって本明細書の内容の一部をなす。
【0019】
さらに、白金含有材料は、米国特許第3220972号(その開示内容は援用によって本明細書の内容の一部をなす。)に記載されているような、クロロ白金酸と白金1g当たり2モル以下のアルコール、エーテル、アルデヒド及びこれらの混合物から選択される成分とから形成される錯体であってもよい。
【0020】
液体射出成形組成物での使用に好ましい触媒は、Karstedtの米国特許第3715334号、同第3775452号及び同第3814730号に記載されている。当技術に関する背景は、J.L.Spier,“Homogeneous Catalysis of Hydrosilylation by Transition Metals”in Advances in Organometallic Chemistry,volume17,pp.407−447,F.G.A.Stone及びR.West編、Academic Press刊(NewYork,1979)にみられる。白金触媒の有効量は当業者が簡単に求めることができる。一般に、ヒドロシリル化反応に対する有効量はオルガノポリシロキサン組成物全体の約0.1〜50ppmであり、この範囲内のいかなる範囲にあってもよい。
【実施例】
【0021】
例として、窒素ガス雰囲気中で、19.9g(0.083モル)のC16−18α−オレフィンを1000g(0.21モル)のシリルヒドリド末端ポリジメチルシロキサン及び10ppmのPt(Karstedt触媒として添加)と混合した。反応混合物を95℃で約4時間加熱撹拌して、オレフィンをシロキサンポリマーに付加させた。残留SiHの定量化学分析で、オレフィンのシロキサンへの付加で所望量の水素が消費されたことを確認した。以降の反応前に、この生成物を適宜単離してもよい。
【0022】
上記第一反応の生成物に5.2g(0.05モル)の((MVi)Q)樹脂を添加した。さらに10ppmのPtをKarstedt触媒として加え、反応混合物を95℃で約4時間撹拌加熱した。定量化学分析で、ビニル官能基とヒドリド官能基が所望の程度まで反応したことを確認した。この生成物を単離し、以下の表1及び表2に示す通りミスト防止添加剤として試験した。
【0023】
表1に、上述の経路に基づく様々な構造のミスト防止添加剤の合成例を示す。SiH/SiVinylは、反応に利用し得るシリルヒドリドのモル数と反応に利用し得るシリルビニルのモル数との比である。標記の化合物では、SiH/SiVinyl比は0.2〜2.75であるが、さらに広い使用可能な範囲は0.22〜4.5である。
【0024】
表2に、本発明のミスト防止挙動を示す。測定は、ライン速度2000ft/minのパイロットコーターを用いた2.5ミルのSC Rhi−Liner12紙での実験で行った。約2%のミスト防止添加剤を含む剥離紙用の標準シリコーン処方を用いて、目標値0.6〜0.9ポンド/連で紙を塗工した。ミストはDustTrack Aerosol Monitorを用いて測定した。観察される最高ミスト発生領域に吸気口を配置して、最大の期待値が得られるようにした。この位置は通常の環境試験を反映するものではなく、すべての作業条件下での特定の値を保証するものでもない。測定値は空気1m当たりのミスト材料のmgを単位とし、値が低いほどミスト発生が少なく、望ましい。
【0025】
この結果は、本発明で製造したミスト防止剤では、ミスト防止添加剤を含まない対照組成物に比べ、2000ft/minでのミスト発生量が低減することを示している。驚くべきことに、ミスト量は多くの場合10分の1以下、時に約100分の1以下に低減する。
【0026】
【表1】

【0027】
【表2】

【0028】
以上の実施例は本発明の例示にすぎず、本発明の特徴の一部を例示するためのものである。特許請求の範囲は、本発明を着想した通りの範囲で請求するものであり、本明細書に記載した実施例はあらゆる可能な実施形態から所定の実施形態を例示するものである。したがって、特許請求の範囲は、本発明の特徴を例示するために選択した実施例に限定されるものではない。特許請求の範囲において、内包的用語である「含んでなる」及びその派生語は、論理的には、例えば、特に限定されないが「から実質的になる」及び「からなる」のような様々な範囲の異なる語句も内在し、かつ包含する。必要に応じて範囲を規定したが、これらの範囲はその上下限間のすべての部分範囲を包含する。これらの範囲内での様々な変更は当業者には自明であり、既に公知でなければ、これらの変更も可能な場合には特許請求の範囲に含まれると解すべきである。また、科学技術の進歩によって、表現の不正確さから本明細書で想定していない均等物や置換物が可能となることも予想されるが、これらの変更も可能な場合には特許請求の範囲に含まれると解すべきである。本明細書で引用した米国特許の開示内容は、援用によって本明細書の内容の一部をなす。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
可撓性支持体の塗工時のミスト発生を低減するための、a)Mとb)量αのCH=CHRとの次式のヒドロシリル化反応生成物を含んでなる組成物。
M'b−gD'd−hT'f−i
式中、α+1≦b+d+f、1.5≦b+d+f≦100、2≦a+b≦12、0≦c+d≦1000、0≦e+f≦10であり、Rはハロゲン、水素、C〜C60一価炭化水素基、C〜C60一価ポリエステル基、C〜C60一価ニトリル基、C〜C60一価アルキルハライド基及びC〜C60一価ポリエーテル基並びにこれらの混合物からなる群から選択される一価基であり、
M=RSiO1/2
=HRSiO1/2
D=RSiO2/2
=HRSiO2/2
T=R11SiO3/2
=HSiO3/2
M'=(CHCHR)RSiO1/2
D'=(CHCHR)RSiO2/2
T'=(CHCHR)SiO3/2であり
、R、R、R、R、R、R、R及びR11は各々独立にC〜C60一価炭化水素基から群から選択され、下付文字a、b、c、d、e、f、g、h及びiは、b+d+f−g−h−i>0であることを条件として、0又は正の数である。
【請求項2】
a)請求項1記載の反応生成物組成物とb)(MViViViとのヒドロシリル化反応生成物を含んでなる組成物。
式中、下付文字j、k、l、m、n、o及びpは、k+m+o>0、k+m+o<b+d+f−g−h−i、pが0.4〜4.0であることを条件として、0又は正の数であり、qは、(b+d+f−g−h−i)/(((k+m+o)p)q)が4.59〜0.25であることを条件として、0でない正の数であり、
Vi=RViSiO1/2
Vi=RVi10SiO2/2
Vi=RViSiO3/2
Q=SiO4/2であり、
10は独立にC〜C60一価炭化水素基から選択され、各RViは独立にC〜C60一価アルケニル炭化水素基から選択される。
【請求項3】
が、C〜C60一価炭化水素基、C〜C60一価ポリエステル基、C〜C60一価ニトリル基、C〜C60一価アルキルハライド基及びC〜C60一価ポリエーテル基からなる群から選択される、請求項2記載の組成物。
【請求項4】
が、C15〜C60一価炭化水素基、C15〜C60一価ポリエステル基、C15〜C60一価ニトリル基、C15〜C60一価アルキルハライド基及びC15〜C60一価ポリエーテル基からなる群から選択される、請求項2記載の組成物。
【請求項5】
が、C30〜C60一価炭化水素基、C30〜C60一価ポリエステル基、C30〜C60一価ニトリル基、C30〜C60一価アルキルハライド基及びC30〜C60一価ポリエーテル基からなる群から選択される、請求項2記載の組成物。
【請求項6】
各R、R、R、R、R、R、R、R、R10及びR11がメチルである、請求項3記載の組成物。
【請求項7】
各R、R、R、R、R、R、R、R、R10及びR11がメチルである、請求項4記載の組成物。
【請求項8】
各R、R、R、R、R、R、R、R、R10及びR11がメチルである、請求項5記載の組成物。
【請求項9】
がスチリルである、請求項2記載の組成物。
【請求項10】
各R、R、R、R、R、R、R、R、R10及びR11がメチルである、請求項9記載の組成物。
【請求項11】
a)Mとb)量αのCH=CHRとの次式のヒドロシリル化反応生成物を含んでなる組成物。
M'b−gD'd−hT'f−i
式中、α+1≦b+d+f、g≦b、h≦d、i≦f、1.5≦b+d+f≦100、2≦a+b≦12、0≦c+d≦1000、0≦e+f≦10であり、Rはハロゲン、水素、C〜C60一価炭化水素基、C〜C60一価ポリエステル基、C〜C60一価ニトリル基、C〜C60一価アルキルハライド基及びC〜C60一価ポリエーテル基からなる群から選択される一価基であり、
M=RSiO1/2
=HRSiO1/2
D=RSiO2/2
=HRSiO2/2
T=R11SiO3/2
=HSiO3/2
M'=(CHCHR)RSiO1/2
D'=(CHCHR)RSiO2/2
T'=(CHCHR)SiO3/2であり、
、R、R、R、R、R、R、R及びR11は各々独立にC〜C60一価炭化水素基から選択され、下付文字a、b、c、d、e、f、g、h及びiは、g>0、b−g>0、h>0及びd−h>0であることを条件として、0又は正の数である、
【請求項12】
a)請求項11記載の反応生成物組成物とb)(MViViViとのヒドロシリル化反応生成物を含んでなる組成物。
式中、下付文字j、k、l、m、n、o及びpは、k+m+o>0、k+m+o<b+d+f−g−h−i、pが0.4〜4.0であることを条件として、0又は正の数であり、qは、(b+d+f−g−h−i)/(((k+m+o)p)q)が4.59〜0.25であることを条件として、0でない正の数であり、
Vi=RViSiO1/2
Vi=RVi10SiO2/2
Vi=RViSiO3/2
Q=SiO4/2であり、
10は独立にC〜C60一価炭化水素基から選択され、各RViは独立にC〜C60一価アルケニル炭化水素基から選択される。
【請求項13】
が、C〜C60一価炭化水素基、C〜C60一価ポリエステル基、C〜C60一価ニトリル基、C〜C60一価アルキルハライド基及びC〜C60一価ポリエーテル基からなる群から選択される、請求項12記載の組成物。
【請求項14】
が、C15〜C60一価炭化水素、C15〜C60一価ポリエステル基、C15〜C60一価ニトリル、C15〜C60一価アルキルハライド基及びC15〜C60一価ポリエーテル基からなる群から選択される、請求項12記載の組成物。
【請求項15】
が、C30〜C60一価炭化水素、C30〜C60一価ポリエステル基、C30〜C60一価ニトリル、C30〜C60一価アルキルハライド基及びC30〜C60一価ポリエーテル基からなる群から選択される、請求項12記載の組成物。
【請求項16】
各R、R、R、R、R、R、R、R、R10及びR11がメチルである、請求項13記載の組成物。
【請求項17】
各R、R、R、R、R、R、R、R、R10及びR11がメチルである、請求項14記載の組成物。
【請求項18】
各R、R、R、R、R、R、R、R、R10及びR11がメチルである、請求項15記載の組成物。
【請求項19】
がスチリルである、請求項12記載の組成物。
【請求項20】
各R、R、R、R、R、R、R、R、R10及びR11がメチルである、請求項19記載の組成物。
【請求項21】
可撓性基材の塗工時のミスト発生を低減する方法であって、基材を塗工するためのコーティング組成物を製造し、該コーティング組成物に請求項11記載の組成物を添加することを含んでなる方法。
【請求項22】
可撓性基材の塗工時のミスト発生を低減する方法であって、基材を塗工するためのコーティング組成物を製造し、該コーティング組成物に請求項12記載の組成物を添加することを含んでなる方法。
【請求項23】
可撓性基材の塗工時のミスト発生を低減する方法であって、基材を塗工するためのコーティング組成物を製造し、該コーティング組成物に請求項13記載の組成物を添加することを含んでなる方法。
【請求項24】
可撓性基材の塗工時のミスト発生を低減する方法であって、基材を塗工するためのコーティング組成物を製造し、該コーティング組成物に請求項14記載の組成物を添加することを含んでなる方法。
【請求項25】
可撓性基材の塗工時のミスト発生を低減する方法であって、基材を塗工するためのコーティング組成物を製造し、該コーティング組成物に請求項15記載の組成物を添加することを含んでなる方法。
【請求項26】
可撓性基材の塗工時のミスト発生を低減する方法であって、基材を塗工するためのコーティング組成物を製造し、該コーティング組成物に請求項16記載の組成物を添加することを含んでなる方法。
【請求項27】
可撓性基材の塗工時のミスト発生を低減する方法であって、基材を塗工するためのコーティング組成物を製造し、該コーティング組成物に請求項17記載の組成物を添加することを含んでなる方法。
【請求項28】
可撓性基材の塗工時のミスト発生を低減する方法であって、基材を塗工するためのコーティング組成物を製造し、該コーティング組成物に請求項18記載の組成物を添加することを含んでなる方法。
【請求項29】
可撓性基材の塗工時のミスト発生を低減する方法であって、基材を塗工するためのコーティング組成物を製造し、該コーティング組成物に請求項19記載の組成物を添加することを含んでなる方法。
【請求項30】
可撓性基材の塗工時のミスト発生を低減する方法であって、基材を塗工するためのコーティング組成物を製造し、該コーティング組成物に請求項20記載の組成物を添加することを含んでなる方法。

【公表番号】特表2006−508206(P2006−508206A)
【公表日】平成18年3月9日(2006.3.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−553518(P2004−553518)
【出願日】平成15年11月5日(2003.11.5)
【国際出願番号】PCT/US2003/035185
【国際公開番号】WO2004/046268
【国際公開日】平成16年6月3日(2004.6.3)
【出願人】(390041542)ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ (6,332)
【氏名又は名称原語表記】GENERAL ELECTRIC COMPANY
【Fターム(参考)】