説明

コーディエライトフィラー及びその製造方法、フィルム材並びに硬化フィルム

【課題】分散性に優れるともに、不純物汚染の少ないコーディエライトフィラーを提供すること。
【解決手段】MgO−Al−SiO系のコーディエライトを主成分として含有するコーディエライトフィラーであって、平均粒径が0.1〜2μm、最大粒径が2〜5μmであり、NaOおよびFeの含有量が0.05質量%以下であるコーディエライトフィラー。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コーディエライトフィラー及びその製造方法、当該コーディエライトフィラーを含むフィルム材並びに硬化フィルムに関する。
【背景技術】
【0002】
半導体ウェハを切断した半導体チップを有機基板等の支持部材に実装する方法として、半導体チップの素子面を支持部材側に向けて接続するフリップチップ方式が汎用されるようになってきている。
【0003】
通常、アンダーフィルフィルム(接着フィルム)を用いてフリップチップ実装により半導体装置を製造する場合、まず有機基板等の支持部材側に所定のサイズに切断したアンダーフィルフィルムを仮圧着する。その後、予め個片化された半導体チップの素子面を、アンダーフィルフィルムに接するように仮圧着し、加熱硬化することによって半導体装置を得ることができる。
【0004】
しかしながら、仮圧着で貼付けられるアンダーフィルフィルムは、半導体チップサイズより大きいことが一般的である。このため、隣接する部品との距離に余裕を持たせる必要が生じ、高密度で実装する際の妨げとなっていた。
【0005】
そこで、半導体チップサイズと同じサイズのアンダーフィルフィルムを得る方法として、ウェハ段階でアンダーフィルフィルムを圧着した後、ダイシング等によって、チップ個片化加工と同時にアンダーフィルフィルムの切断を行って、アンダーフィルフィルム付きの半導体チップを得る方法がある。例えば、特許文献1では、半導体ウェハにアンダーフィルフィルムを貼付けた後、ダイシングを行って個片化した半導体チップを、支持部材にフリップチップ接続する方法が提案されている。
【0006】
ここで、一般にフリップチップ実装では、半導体チップの半導体素子面のバンプと呼ばれる端子と、相対する支持部材側の端子とを接続するため、半導体チップ側の位置合わせマークと支持部材側の位置合わせマークで位置合わせを行うことが必要となる。しかしながら、半導体チップの半導体素子面にアンダーフィルフィルムを貼付けると、アンダーフィルフィルムが半導体素子面の位置合わせマークを覆ってしまうため、透明性の高いアンダーフィル材料でないと位置合わせが困難になってしまうという問題があった。
【0007】
一方で、従来のアンダーフィルフィルムには、熱膨張係数を低下させるとともに、フィルム材自体の機械的強度を向上させる目的で、樹脂材料に熱膨張係数の小さいシリカフィラーを添加することが知られている(例えば、特許文献2参照)。この樹脂材料としては、通常、信頼性などに優れるエポキシ樹脂が使用されている。このエポキシ樹脂の屈折率は1.55−1.6程度であるのに対し、シリカフィラーの屈折率は1.46であり、屈折率が互いに大きく異なっている。このため、アンダーフィルフィルムに含まれるシリカフィラーとエポキシ樹脂との界面での光散乱によりヘイズが大きくなって透明性が失われるという問題があった。このため、エポキシ樹脂の屈折率に近い屈折率を有し、且つ熱膨張係数の低いフィラー材が求められていた。
【0008】
ここで、MgO・2Al・5SiOの一般式で表されるコーディエライトは低熱膨張セラミックス材料として知られており、例えば自動車用の排ガス浄化触媒の担体として利用されている(特許文献3)。このようなコーディエライト粉体の製造方法としては、例えば、特許文献4に示すような噴霧熱分解法によるものが知られている。
【特許文献1】特開2006−49482号
【特許文献2】特表2007−504334号
【特許文献3】特公平1−57073号
【特許文献4】特開2003−2640号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
コーディエライトはエポキシ樹脂と同等の屈折率を有することから、アンダーフィルフィルムに含まれるフィラーとして有望であると考えられる。ところが、特許文献3のようなコーディエライトには、タルクやカオリナイトなどの天然原料が使用されているため、FeやNaOなどの不純物が多く含まれており、不純物による汚染を嫌う半導体実装材料に適用することができない。
【0010】
また、特許文献4の製造方法では、コーディエライト粉体の生成温度が低いため、コーディエライトの結晶相の形成が難しく、透明性の高いコーディエライト粉体を得ることができない。一方、コーディエライトの結晶相を形成するためには、生成した粉体を1200℃以上で熱処理することが必要であると考えられるが、一旦生成した粉体を1200℃以上の温度で熱処理すると、粉体同士の焼結が進んで凝集体となってしまい、粒径の小さい粉体とすることができず、樹脂中に分散できなくなってしまう。
【0011】
このため、半導体実装用のアンダーフィルフィルムの配合に適したコーディエライトフィラー、及びそのようなコーディエライトフィラーが分散されたアンダーフィルフィルムが求められている。
【0012】
そこで、本発明では、分散性に優れるともに、不純物汚染の少ないコーディエライトフィラー及びその製造方法を提供することを目的とする。また、このようなコーディエライトフィラーを用いることにより、ヘイズが十分に低減されたフィルム材、及びヘイズ及び熱膨張係数が十分に低減された硬化フィルムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記目的を達成するため、本発明では、MgO−Al−SiO系のコーディエライトを主成分として含有するコーディエライトフィラーであって、平均粒径が0.1〜2μm、最大粒径が2〜5μmであり、NaOおよびFeの含有量が0.05質量%以下であるコーディエライトフィラーを提供する。
【0014】
本発明のコーディエライトフィラーは、コーディエライトを主成分とするものであるため、屈折率がエポキシ樹脂等と同等であり、エポキシ樹脂等の硬化性樹脂と混合した場合に、ヘイズが十分に低減されたフィルム材を得ることができる。また、特定範囲の平均粒径を有しているため、分散性に優れており、高い接続信頼性を発揮することができる。また、特定の最大粒径を有しているため、フィルム材に含有させた場合に接続信頼性に優れる。さらに、不純物の含有量が十分に低減されており、熱膨張係数も十分に低いことから、半導体実装用のアンダーフィルフィルムに分散させるフィラーとして好適に用いることができる。
【0015】
本発明のコーディエライトフィラーは、MgOを12.9〜16.5質量%、Alを28.4〜38.6質量%、SiOを48.5〜55.1質量%の範囲で含有することが好ましい。かかる組成を有するコーディエライトフィラーは、熱膨張係数がより十分に低いため、アンダーフィルフィルム用のフィラーとして特に好適に用いることができる。
【0016】
本発明ではまた、SiO粉体とAl粉体とMgO粉体と溶媒とを湿式混合した後、乾燥させて、平均粒径10〜500μmの混合酸化物粉体を作製する造粒工程と、混合酸化物粉体を1300〜1400℃で焼成して気孔率20%以上のコーディエライト粉体を作製する焼成工程と、コーディエライト粉体を平均粒径0.1〜2μmに粉砕する粉砕工程と、を有する、MgO−Al−SiO系のコーディエライトを主成分として含有するコーディエライトフィラーの製造方法を提供する。
【0017】
上記製造方法では、混合酸化物粉体を特定の温度で焼成して、気孔率の高いコーディエライト粉体を得ている。このような、コーディエライト粉体は、容易に粉砕することができる。これによって、特定範囲の平均粒径を有するコーディエライトフィラーを得ることができる。このようなコーディエライトフィラーは、樹脂組成物と混合したときに極めて分散性に優れる。また、フィルム材に含有させた場合に、優れた接続安定性と十分に低減されたヘイズとを両立させることができる。
【0018】
本発明の製造方法では、SiO粉体、Al粉体及びMgO粉体は、純度がそれぞれ99質量%以上であり、NaO及びFe含有量がそれぞれ0.05質量%以下であり、平均粒径がそれぞれ0.3〜3μmであることが好ましい。
【0019】
これによって、不純物の含有量が十分低く、粉砕が極めて容易なコーディエライト粉体を得ることができる。
【0020】
本発明ではまた、コーディエライトフィラーと、硬化性樹脂、共重合性樹脂及び硬化剤を含む樹脂組成物とを含有しており、樹脂組成物の中にコーディエライトフィラーが分散しているフィルム材、並びに、コーディエライトフィラーと、樹脂成分とを含有しており、樹脂成分の中にコーディエライトフィラーが分散している硬化フィルムを提供する。
【0021】
本発明のフィルム材は、樹脂組成物の中に上記特徴を有するコーディエライトフィラーが分散されている。このため、コーディエライトフィラーが均一に分散されており、ヘイズも不純物含有量も十分に低減されている。したがって、優れた接続信頼性を必要とする半導体実装用のアンダーフィルフィルムとして特に好適に用いることができる。
【0022】
また、本発明の硬化フィルムは、樹脂組成物を硬化して得られる樹脂成分の中に上記特徴を有するコーディエライトフィラーが分散されている。このため、コーディエライトフィラーが均一に分散されており、ヘイズも不純物含有量も十分に低減されている。また、機械的強度に優れ、熱膨張係数も十分に低い。したがって、半導体実装時の接続信頼性を向上させることができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、分散性に優れるとともに、不純物汚染の少ないコーディエライトフィラー及びその製造方法を提供することができる。また、このようなコーディエライトフィラーを用いることにより、ヘイズが十分に低減されたフィルム材、及びヘイズが十分に低減されるともに熱膨張係数が十分に低い硬化フィルムを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、本発明の好適な実施形態について説明する。
【0025】
[コーディエライトフィラー]
本実施形態のコーディエライトフィラーは、MgO−Al−SiO系のコーディエライトを主成分として含有するフィラーである。このコーディエライトフィラーは、平均粒径が0.1〜2μmの範囲であり、0.3〜1μmであることが好ましい。コーディエライトフィラーの平均粒径が0.1μm未満の場合、例えば樹脂組成物と混合してフィルム形成用樹脂組成物を作製する場合に、粘度上昇が著しく大きくなるため、分散性が悪化し、樹脂組成物全体に対して10質量%を超えて添加することが難しくなる。一方、当該平均粒径が2μmを超える場合、コーディエライトフィラーを含むフィルム材を熱圧着する際に流動性が低下し、半導体の接続信頼性が低下する。
【0026】
本実施形態のコーディエライトフィラーの最大粒径は5μm以下であり、2μm以下であることが好ましい。最大粒径が5μmを超える粗大粒子を含むと、アンダーフィルフィルムに含有させた場合に、半導体素子面のバンプと呼ばれる端子と相対する支持部材側の端子との接続を阻害し、未接続回路の割合が増加して歩留まり低下が生じる。
【0027】
本発明における、「平均粒径」及び「最大粒径」は、市販のレーザー散乱式粒度分布計を用いて測定することができる。
【0028】
本実施形態におけるコーディエライトフィラーのNaO及びFeの含有量は、それぞれ0.05質量%以下であり、それぞれ0.01質量%であることが好ましい。また、コーディエライトフィラーは、NaO及びFeを全く含有しないことがより好ましい。コーディエライトフィラーのNaO及びFeの含有量が0.05質量%よりも高いと、半導体実装用のアンダーフィルフィルムに配合して使用した場合に、半導体チップ側にこれらの不純物(NaO及びFe)が拡散して接続信頼性の低下が生じてしまう。
【0029】
本実施形態におけるコーディエライトフィラーは、MgOが12.9〜16.5質量%、Alが28.4〜38.6質量%、SiOが48.5〜55.1質量%の組成からなるものであることが好ましく、MgOが13.3〜15.2質量%、Alが31.6〜36.8質量%、SiO2が49.1〜53.2質量%の組成からなるものであることがより好ましい。
【0030】
通常、コーディエライトは、一般式MgO・2Al・5SiOで表され、MgO:Al:SiOの質量比率は13.8:34.9:51.3である。この組成よりも、MgOの比率が多い場合はフォルステライトやスピネルの相が、Alの比率が多い場合はムライトやスピネルの相が、SiOの比率が多い場合はクリストバライトの相が多くなる傾向がある。コーディエライトの相とは異なる異相の屈折率は、エポキシ樹脂等の屈折率とは大きく相違する。したがって、ヘイズが十分に低減されたフィルム材を得る観点から、本実施形態のコーディエライトフィラーは、上述の異相の含有量ができるだけ低いことが好ましい。
【0031】
具体的には、本実施形態のコーディエライトフィラーは、コーディエライトフィラー全体の95質量%以上がコーディエライトであることが好ましく、フィラー全体の98質量%以上がコーディエライトであることが好ましい。
【0032】
次に、本実施形態のコーディエライトフィラーの製造方法について説明する。コーディエライトフィラーの製造方法は、SiO粉体とAl粉体とMgO粉体と溶媒とを湿式混合した後、乾燥させて、平均粒径10〜500μmの混合酸化物粉体を作製する造粒工程と、混合酸化物粉体を1300〜1400℃で焼成して気孔率20%以上のコーディエライト粉体を作製する焼成工程と、コーディエライト粉体を平均粒径0.1〜2μmに粉砕してコーディエライトフィラーを得る粉砕工程とを有する。
【0033】
(造粒工程)
造粒工程では、原料として、SiO粉体、Al粉体、MgO粉体をそれぞれ準備する。SiO粉体、Al粉体及びMgO粉体の純度は、それぞれ99質量%以上であることが好ましく、99.5質量%以上であることがより好ましい。また、SiO粉体、Al粉体及びMgO粉体におけるNaOおよびFeの含有量は、それぞれ0.05質量%以下であることが好ましく、0.01質量%以下であることがより好ましい。このように、不純物含有量が少なく、純度の高い原料を用いることによって、得られるコーディエライトフィラーに含まれるコーディエライトの含有量を増加させ、且つNaO及びFeの含有量を低減することができる。
【0034】
純度が99質量%未満の原料や、NaOまたはFeの含有量が0.05質量%を超える原料を使用すると、例えば、これらの原料に起因する不純物がアンダーフィルフィルムに含まれることとなり、半導体材料を汚染して誤動作の原因となる傾向がある。
【0035】
SiO粉体、Al粉体及びMgO粉体の平均粒径は、それぞれ0.1〜3μmであることが好ましく、0.3〜1μmであることがより好ましい。平均粒径が3μmより大きいと、粉体の中央部まで完全にコーディエライトの相になりにくくなり、異相を生じやすくなる傾向がある。また、平均粒径が0.1μmより小さいと凝集しやすくなり、混合しにくくなる傾向がある。
【0036】
これらの原料を、MgOが12.9〜16.5質量%、Alが28.4〜38.6質量%、SiOが48.5〜55.1質量%の組成になるように配合することが好ましく、MgOが13.3〜15.2質量%、Alが31.6〜36.8質量%、SiO2が49.1〜53.2質量%の組成になるように配合することがより好ましい。そして、水及び/又は有機溶剤を加えてボールミル等を用いて湿式混合する。湿式混合に用いる有機溶剤、及び混合方法に特に制限は無い。なお、溶剤としては水を用いるのが最も経済的であり、さらに有機酸等を添加してζ電位の調整を行ってもよい。
【0037】
原料を混合した後、平均粒径が10〜500μmとなるように、好ましくは30〜200μmになるように造粒してSiO、Al、MgO粉体を含む混合酸化物粉体を得る。混合酸化物粉体の平均粒径が500μmを超える場合、粉砕時の高い効率が損なわれる傾向があり、平均粒径が10μm未満の場合、取り扱いが困難になる傾向がある。
【0038】
上記平均粒径を有する粉体の作製方法は、例えば、フィルタープレスなどにより水分を予め除去した後、乾燥して粉砕し、篩を通して粒径の大きい粉体を除去する方法が挙げられる。なお、スプレードライ法などにより乾燥と造粒とを同時に行ってもよい。造粒粉の多孔度は、例えば40〜60体積%とすることができる。
【0039】
(焼成工程)
次に、混合酸化物粉体の焼成を行う。焼成温度は1300〜1400℃であり、1340〜1370℃であることが好ましい。焼成時間は焼成温度により異なるが、1〜10時間、好ましくは2〜6時間とすることができる。このような条件で焼成を行うことによって、SiO、Al、MgO粉が固相反応してコーディエライトの結晶相が形成され、コーディエライトを主成分とするコーディエライト粉体を得ることができる。焼成温度が1300℃よりも低いとコーディエライトの相が形成されにくくなって、コーディエライトの含有量が低下してしまう。一方、焼成温度が1400℃よりも高いと焼結が進んで気孔率が小さくなり、粉砕が困難になる。
【0040】
焼成後の気孔率(多孔度)は20体積%以上であり、30体積%以上であることが好ましい。焼結が進み気孔率が20体積%未満になると、結晶粒すなわち粉体同士の接触面積が増加するために、コーディエライト粉体の粉砕が困難になる。なお、気孔率はアルキメデス法によって測定することができる。焼成温度を高くするほど、また焼成時間を長くするほど、気孔率は低下する傾向がある。
【0041】
焼成雰囲気に特に制限はなく、大気中や、窒素、アルゴン等の不活性雰囲気中で焼成することができる。また、焼成は市販の焼成炉を用いて行うことができる。
【0042】
(粉砕工程)
粉砕工程では、焼成工程によって得られたコーディエライト粉体の粉砕を行う。これによって、アンダーフィルフィルム用として好適なコーディエライトを主成分とするコーディエライトフィラーを得ることができる。粉砕は、通常の機械的な手法を用いることができ、例えば、ボールミル、ビーズミル、アトライター、ハンマーミル、ジェットミル等により行うことができる。粉砕は、コーディエライトフィラーの平均粒径が0.3〜2μmになるまで行う。粉砕は一種類の装置を用いて行ってもよいし、複数の装置を組み合わせて使用して多段階の粉砕を行ってもよい。粉砕後に、粗大粒子を除去するため、サイクロン、ターボクラシファイヤー等を用いて分級処理を行うことが好ましい。
【0043】
以上の工程によって得られるコーディエライトフィラーは、特定範囲の粒径を有することから、樹脂組成物中に容易に分散させることができる。また、エポキシ樹脂等と同等の屈折率を有しているため、透明性の高いフィルム材を形成することができる。このフィルム材は、不純物の含有量が十分に低減されたコーディエライトフィラーを含有していることから、半導体材料接着用のアンダーフィルフィルムとして好適に用いることができる。
【0044】
[フィルム材及び硬化フィルム]
次に、本発明のフィルム材及び硬化フィルムの好適な実施形態について、以下に説明する。本実施形態のフィルム材は、硬化性樹脂、共重合性樹脂及び硬化剤を含む樹脂組成物とコーディエライトフィラーとを含有する。
【0045】
硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、ビスマレイミド樹脂、ポリアミド樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、ポリウレタン樹脂等が挙げられ、これらは単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。これらの硬化性樹脂は、コーディエライトの屈折率と同等の屈折率を有するため、十分に低いヘイズを有するフィルム材とすることができる。このようなフィルム材は、半導体実装用のアンダーフィルフィルムとして好適に用いることができる。
【0046】
共重合性樹脂としては重量平均分子量が100万以下であり、Tg(ガラス転移温度)が40℃以下で、かつ硬化性樹脂と反応可能な官能基を側鎖に少なくとも1つ含む材料が挙げられる。硬化性樹脂と反応可能な官能基としては、エポキシ基、カルボキシル基、ヒドロキシル基等が挙げられる。このような官能基を側鎖に含む材料としてはアクリル共重合体が好ましい。特に、アクリル共重合体の原料としてグリシジルアクリレート又はグリシジルメタアクリレート等を使用して得られるエポキシ基含有アクリル共重合体が好ましい。
【0047】
その他の共重合性樹脂に用いる原料としては、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、またメチルメタクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシルメタアクリレート、フルフリルメタアクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、トリメチルシクロヘキシルメタアクリレート、トリシクロデシルメタクリレート、テトラシクロドデシル−3−アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル、スチレン、ビニルトルエン、ポリプロピレングリコールモノメタクリレート、ヒドロキシエチルアクリレート、アクリロニトリル、ベンジルメタアクリレート、シクロヘキシルマレイミド等が挙げられる。
【0048】
硬化剤は、フェノール系、イミダゾール系、ヒドラジド系、チオール系、ベンゾオキサジン、三フッ化ホウ素−アミン錯体、スルホニウム塩、アミンイミド、ポリアミンの塩、ジシアンジアミド、有機過酸化物系等が挙げられるが、硬化性樹脂と反応する成分を含むものであれば特に限定されない。
【0049】
硬化剤は、上記の硬化剤成分を核としてポリウレタン、ポリスチレン、ゼラチン、ポリイソシアネート等の高分子物質や、ケイ酸カルシウム、ゼオライト等の無機物、及びニッケル、銅等の金属薄膜などの被膜により実質的に覆われたマイクロカプセル化したものであることが好ましい。マイクロカプセル化することによりフィルム材の可使時間を長くすることができる。マイクロカプセル化した硬化剤の平均粒径は10μm以下が好ましく、5μm以下がより好ましい。
【0050】
樹脂組成物は、接着強度を増大するためにカップリング剤を含んでもよく、フィルム形成性を補助するためにポリエステル、ポリウレタン、ポリビニルブチラール、ポリアリレート、ポリメチルメタクリレート、アクリルゴム、ポリスチレン、フェノキシ樹脂、NBR、SBR、ポリイミドやシリコーン変性樹脂(アクリルシリコーン、エポキシシリコーン、ポリイミドシリコーン)等の熱可塑性樹脂を含んでもよく、また複合酸化物粒子の表面改質の目的でシリコーンオイル、ポリシロキサン、シリコーンオリゴマー、カップリング剤を含んでもよい。
【0051】
本実施形態のフィルム材におけるコーディエライトフィラーの含有量は、フィルム材全体を基準として、10〜40質量部であることが好ましく、20〜30質量部であることがより好ましい。この含有量が10質量部未満の場合、フィルム材の十分優れた機械的強度が損なわれる傾向がある。一方、この含有量が40質量部を超える場合、フィルム材が脆くなる傾向がある。
【0052】
本実施形態のフィルム材における硬化性樹脂の含有量は、フィルム材全体を基準として、5〜25質量部であることが好ましく、10〜20質量部であることがより好ましい。この含有量が5質量部未満の場合、フィルム材が脆くなる傾向がある。一方、この配合量が25質量部を超える場合、フィルム材の線膨張係数が大きくなる傾向がある。
【0053】
本実施形態のフィルム材における共重合性樹脂の含有量は、フィルム材全体を基準として、5〜25質量部であることが好ましく、10〜20質量部であることがより好ましい。この含有量が5質量部未満の場合、フィルム材が脆くなる傾向がある。一方、この配合量が25質量部を超える場合、フィルム材の線膨張係数が大きくなる傾向がある。
【0054】
本実施形態のフィルム材における硬化剤の含有量は、フィルム材全体を基準として、30〜50質量部であることが好ましく、35〜45質量部であることがより好ましい。この含有量が30質量部未満の場合、エポキシ樹脂などの硬化性樹脂が十分に硬化しない傾向がある。一方、この配合量が45質量部を超える場合、フィルム材の機械的強度が損なわれる傾向がある。
【0055】
本実施形態にかかるフィルム材の製造方法について以下に説明する。本実施形態のフィルム材は、フィルム形成用樹脂組成物をポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムなどの基材上に塗布して形成することができる。
【0056】
フィルム形成用樹脂組成物は、硬化性樹脂及び硬化剤を含む樹脂組成物及びコーディエライトフィラーと、溶媒とを含有する。溶媒としては、メチルエチルケトン、酢酸エチル、トルエンなどの一般的な有機溶媒を用いることができる。
【0057】
本実施形態のフィルム形成用樹脂組成物における溶媒の含有量は、20〜50質量部であることが好ましい。この配合量が20質量部未満の場合、フィルム形成用樹脂組成物の各成分を十分均一に混合することが困難になる傾向がある。一方、この配合量が50質量部を超える場合、フィルム材の形成に長時間を要する傾向がある。
【0058】
本実施形態のフィルム材は、上述のフィルム形成用樹脂組成物を乾燥させることによって得ることができる。例えば、PETフィルムなどの支持材上に塗布したフィルム形成用樹脂組成物を50〜100℃に加熱して、溶媒を除去することによって形成することができる。
【0059】
このようにして得られるフィルム材は、特定範囲の粒径を有し不純物の含有量が十分に低減されたコーディエライトを主成分として含有するコーディエライトフィラーと、該コーディエライトフィラーと同等の屈折率を有する樹脂組成物とを含有している。このため、ヘイズ及び熱膨張係数が十分に低減されている。したがって、位置あわせが容易で且つ高い接続信頼性が必要とされるアンダーフィルフィルムに特に好適に用いることができる。
【0060】
図1は、本実施形態に係るフィルム材を用いて、ICチップを基板に実装する工程を模式的に示す工程断面図である。以下、図面に基づいて、本実施形態のフィルム材の使用方法について説明する。
【0061】
まず、図1(a)に示すように一面上に複数のバンプ12が形成されたICチップ10を準備する。このICチップ10は、一面10a上に位置合わせマークを有する(図示しない)。
【0062】
次に、図1(b)に示すように、複数のバンプ12を備えるICチップ10の一面10aに向けてアンダーフィルフィルム20(フィルム材)を貼り合わせる。このアンダーフィルフィルム20はヘイズが十分に低減されたものであるため、アンダーフィルフィルム20を圧着した後においても、ICチップ10の一面10a上に設けられた位置あわせマークを容易に視認することができる。
【0063】
次に、一面30a上に複数の電極32を備える基板30と、ICチップとをアンダーフィルフィルム20を介して仮圧着する。この際、上述の通りアンダーフィルフィルム20はヘイズが十分に低減されているため、ICチップ10と基板30との位置合わせを容易に行うことができ、電極32とバンプ12とを確実に電気的に接続することができる。
【0064】
仮圧着させた後、アンダーフィルフィルム20を加熱して硬化させることによって、図1(c)に示すように、硬化フィルム22を介してICチップ10と基板30とが接続された接続体50を得ることができる。
【0065】
硬化フィルム22は、上述のコーディエライトフィラーを含むフィルム材を硬化させて得られるものであるため、上述の樹脂組成物の硬化物(樹脂成分)と、該硬化物中に分散されたコーディエライトフィラーを含有しており、熱膨張係数が小さく優れた機械的強度を有する。
【0066】
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に何ら限定されるものではない。
【実施例】
【0067】
以下、実施例及び比較例に基づき本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではない。
【0068】
(実施例1)
[コーディエライトフィラーの調製]
水酸化マグネシウム(タテホ化学工業株式会社製、商品名:エコーマグ PZ−1、平均粒径1.2μm、純度99.5%)を1000℃で仮焼して、酸化マグネシウムを得た。この酸化マグネシウム(平均粒径1μm)と、Al(住友化学工業株式会社製、商品名:AES−12、純度99.9%、平均粒径0.5μm)とSiO(株式会社アドマテックス製、商品名:SO−E2、純度99.9%、平均粒径0.5μm)とを、質量比で13.8:34.9:51.3になるように配合し、水を加えて、ボールミルで24時間湿式混合を行った。
【0069】
湿式混合して得られた混合試料を、熱風温度250℃でスプレー乾燥して平均粒径80μmの混合酸化物粉体を得た。次いで、混合酸化物粉体を空気雰囲気中、焼成温度1370℃で5時間焼成することにより粉体を得た。
【0070】
得られた粉体のX線回折測定を行ったところ、2MgO・2Al・5SiOの組成を有するコーディエライト粉体であることが確認された。得られたコーディエライト粉体の気孔率をアルキメデス法で測定したところ、40体積%であった。
【0071】
日清エンジニアリング株式会社製のジェットミル(商品名:CJ−10)を用い、粉砕圧0.7Paの条件でコーディエライト粉体の粉砕を行った後、日清エンジニアリング株式会社製のターボクラシファイヤー(商品名:TC−15)で分級処理を行って、粒径が4μm以上である粒子を除去することにより、コーディエライトフィラーを得た。粉砕・分級処理後の収率(粉砕前のコーディエライト粉体に対する分級処理後のコーディエライトフィラーの質量比率)は90質量%であった。
【0072】
分級して得られたコーディエライトフィラーの粒径を、日機装株式会社製のレーザー散乱式粒度分布計(商品名:マイクロトラックMT3300)で測定した。その結果、平均粒径は1.2μm、最大粒径は3.6μmであった。また、コーディエライトフィラーの屈折率をベッケ線検出法(光学顕微鏡の光源部にハロゲンランプをつけ、Dライン用の干渉フィルターを用いて観察)で測定したところ、1.54であった。
【0073】
[樹脂組成物ワニスの作製]
硬化性樹脂であるエポキシ樹脂(日本化薬株式会社製、商品名:NC7000)15質量部と、硬化性樹脂と反応する硬化剤としてフェノールアラルキル樹脂(三井化学株式会社製、商品名:XLC−LL)15質量部と、硬化性樹脂と反応可能な官能基を側鎖に少なくとも1つ含む共重合性樹脂であるエポキシ基含有アクリルゴム(ナガセケムテックス株式会社製、商品名:HTR−860P−3、重量平均分子量:30万、Tg:40℃以下)20質量部と、マイクロカプセル型硬化剤(旭化成株式会社製、商品名:HX−3941HP)50質量部と、シランカップリング剤(東レ・ダウコーニングシリコーン社製、商品名:SH6040)1質量部とを、トルエンと酢酸エチルとの混合溶媒中に溶解させて、樹脂組成物ワニス(樹脂固形分濃度:60質量%)を得た。
【0074】
[アンダーフィルフィルムの作製]
上記の通り調製した樹脂組成物ワニスに、上記の通り調製したコーディエライトフィラーを、樹脂組成物ワニス全量を基準として、33質量%添加し、ビーズミルで分散させてコーディエライトフィラーを含有するフィルム形成用樹脂組成物を得た。該フィルム形成用樹脂組成物をセパレータ(PETフィルム)上にロールコータを用いて塗布した後、70℃のオーブン中で10分間乾燥させて、セパレータ上に厚み25μmのアンダーフィルフィルムを形成した。
【0075】
[アンダーフィルフィルムの評価]
日本電色工業株式会社製の濁度計(商品名:NDH2000)を用いて、形成したアンダーフィルフィルムのヘイズと平行透過率とを測定したところ、ヘイズは67%、平行透過率は29%であった。
【0076】
アンダーフィルフィルムをセパレータ上に形成した状態で、180℃に設定したオーブンに3時間放置して加熱硬化処理を行った。加熱硬化させた硬化フィルムをセパレータから剥離し、30mm×2mmの大きさに切断した。セイコーインスツルメンツ株式会社製のTMA/SS6100(商品名)を用いて熱機械分析を行い、硬化フィルムの線膨張係数分析を行った。分析条件は、以下の通りとした。
【0077】
チャック間距離:20mm
測定温度範囲:20〜300℃
昇温速度:5℃/インチ
荷重条件:0.05mmの断面積に対する圧力が0.5MPaとなるように設定
測定モード:引張り試験モード
【0078】
測定の結果、アンダーフィルフィルムを加熱硬化させた後のフィルムの線膨張係数(40〜100℃)は58×10−6/℃であった。
【0079】
(実施例2)
[コーディエライトフィラーの調製]
実施例1と同様にして得られたコーディエライト粉体を、フリッチュ社製の遊星型ボールミル(商品名:P−5)を使用して粉砕した。粉砕後、容量250mlのメノウ製ポットに、0.3mmφのジルコニアビーズ150gと、コーディエライト粉体30gと、水150gとを入れて、公転速度230rpm、自転速度500rpmで2時間粉砕して、コーディエライト粉体が分散した水分散液を作製した。
【0080】
この水分散液を15時間放置して沈降分級し、沈降物を除去した後、乾燥させてコーディエライトフィラーを得た。粉砕・分級処理後の収率(粉砕前のコーディエライト粉体に対する分級処理後のコーディエライト粉体の質量比率)は75質量%であった。
【0081】
実施例1と同様にして、コーディエライトフィラーの粒径及び屈折率を測定したところ、平均粒径は0.6μm、最大粒径は3.2μm、屈折率は1.54であった。
【0082】
[アンダーフィルフィルムの作製及び評価]
実施例1と同様にして、樹脂組成物ワニスを作製した。そして、実施例2で調製したコーディエライトフィラーを用いたこと以外は実施例1と同様にしてアンダーフィルフィルムを作製し、評価を行った。その結果、ヘイズは63%、平行透過率33%であった。また、アンダーフィルフィルムを加熱硬化させた後の硬化フィルムの線膨張係数(40〜100℃)は56×10−6/℃であった。
【0083】
(比較例1)
実施例1で作製した樹脂組成物ワニスをセパレータ(PETフィルム)上にロールコータを用いて塗布した後、70℃のオーブンで10分間乾燥させて、セパレータ上に厚み25μmのアンダーフィルフィルムを形成した。
【0084】
日本電色工業株式会社製の濁度計(商品名:NDH2000)を用いて、形成したアンダーフィルフィルムのヘイズと平行透過率とを測定した。その結果、ヘイズは33%、平行透過率60%であった。また、アッベ屈折計(ナトリウムD線)で測定した屈折率は1.59(25℃)であった。
【0085】
このアンダーフィルフィルムをセパレータとともに180℃に設定したオーブンに3時間放置し、加熱硬化処理を行った。加熱硬化させた硬化フィルムをセパレータからはく離し、30mm×2mmの大きさに切断した。そして、実施例1におけるアンダーフィルフィルムの線膨張係数の測定と同様にして、加熱硬化後の硬化フィルムの線膨張係数を測定した。その結果、線膨張係数(40〜100℃)は88×10−6/℃であった。
【0086】
(比較例2)
[アンダーフィルフィルムの作製及び評価]
実施例1で作製した樹脂組成物ワニスに、コーディエライトフィラーに代えて高純度シリカ(株式会社アドマテックス製、商品名:SO−E3、平均粒径1μm、屈折率1.46)を添加したこと以外は、実施例1と同様にしてアンダーフィルフィルムを作製し、評価を行った。その結果、平行透過率は4%、ヘイズは95%であった。また、当該アンダーフィルフィルムを加熱硬化させたフィルムの線膨張係数(40〜100℃)は52×10−6/℃であった。
【0087】
(比較例3)
実施例1と同様にして混合酸化物粉体を得た。そして、当該造粒粉の焼成温度を1450℃としたこと以外は実施例1と同様にして焼成を行った。その結果、焼成後の試料が溶融によってブロック状になったためジェットミルで粉砕することができなかった。
【0088】
【表1】

【図面の簡単な説明】
【0089】
【図1】本実施形態に係るフィルム材を用いて、ICチップを基板に実装する工程を模式的に示す工程断面図である。
【符号の説明】
【0090】
10…ICチップ、10a…一面、12…バンプ、20…アンダーフィルフィルム、22…硬化フィルム、30…基板、30a… 一面、50…接続体。



【特許請求の範囲】
【請求項1】
MgO−Al−SiO系のコーディエライトを主成分として含有するコーディエライトフィラーであって、
平均粒径が0.1〜2μm、最大粒径が2〜5μmであり、
NaOおよびFeの含有量が0.05質量%以下であるコーディエライトフィラー。
【請求項2】
MgOを12.9〜16.5質量%、Alを28.4〜38.6質量%、SiOを48.5〜55.1質量%の範囲で含有する請求項1記載のコーディエライトフィラー。
【請求項3】
SiO粉体とAl粉体とMgO粉体と溶媒とを湿式混合した後、乾燥させて、平均粒径10〜500μmの混合酸化物粉体を作製する造粒工程と、
前記混合酸化物粉体を1300〜1400℃で焼成して気孔率20%以上のコーディエライト粉体を作製する焼成工程と、
前記コーディエライト粉体を平均粒径0.1〜2μmに粉砕する粉砕工程と、を有する、MgO−Al−SiO系のコーディエライトを主成分として含有するコーディエライトフィラーの製造方法。
【請求項4】
前記SiO粉体、前記Al粉体及び前記MgO粉体は、
純度がそれぞれ99質量%以上であり、NaO及びFeの含有量がそれぞれ0.05質量%以下であり、平均粒径がそれぞれ0.3〜3μmである、請求項3記載のコーディエライトフィラーの製造方法。
【請求項5】
請求項1又は2に記載のコーディエライトフィラーと、硬化性樹脂、共重合性樹脂及び硬化剤を含む樹脂組成物とを含有しており、前記樹脂組成物の中に前記コーディエライトフィラーが分散しているフィルム材。
【請求項6】
請求項1又は2に記載のコーディエライトフィラーと、樹脂成分とを含有しており、前記樹脂成分の中に前記コーディエライトフィラーが分散している硬化フィルム。



【図1】
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【公開番号】特開2009−149487(P2009−149487A)
【公開日】平成21年7月9日(2009.7.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−97448(P2008−97448)
【出願日】平成20年4月3日(2008.4.3)
【出願人】(000004455)日立化成工業株式会社 (4,649)
【Fターム(参考)】