説明

コード読取装置、販売データ処理装置およびプログラム

【課題】モードを変更したことをオペレータに認識させることができるコード読取装置、販売データ処理装置およびプログラムを提供する。
【解決手段】実施形態のコード読取装置は、撮像手段と、前記撮像手段の撮像領域に対して光を照射する光源と、前記撮像手段によって前記撮像領域内のコードシンボルを撮像するのに適したコード読取モードと、前記コード読取モードとは異なる制御を行う第2モードとを切り替える切替手段と、前記切替手段によって前記コード読取モードと前記第2モードとが切り替えられた場合に、発光パターンを変更して前記光源を発光させる光源制御手段と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、コード読取装置、販売データ処理装置およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
CCD(Charge Coupled Device Image Sensor)撮像素子等のエリアイメージセンサによりコードシンボルの画像を撮像して商品コードを出力するコードシンボル読取装置には、撮像に必要な明るさを確保するために、エリアイメージセンサによる画像の撮像に同期してコードシンボルに対して光源から光を照射し、かつ光源から光が常時照射されているように人の目に錯覚させるために、エリアイメージセンサにより画像が撮像されていない間も一定間隔で光を照射するものがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、上述のようなコード読取装置においては、コードシンボルを読み取るコード読取モードの他、液晶画面に表示されたクーポン画面等を読み取る液晶画面読取モードや、読取を行わないスタンバイモード等が設けられている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
実施形態のコード読取装置は、撮像手段と、前記撮像手段の撮像領域に対して光を照射する光源と、前記撮像手段によって前記撮像領域内のコードシンボルを撮像するのに適したコード読取モードと、前記コード読取モードとは異なる制御を行う第2モードとを切り替える切替手段と、前記切替手段によって前記コード読取モードと前記第2モードとが切り替えられた場合に、発光パターンを変更して前記光源を発光させる光源制御手段と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【図1】図1は、第1の実施形態にかかるコード読取装置を備えたチェックアウトレーンシステムの構成を概略的に示す外観斜視図である。
【図2】図2は、コード読取装置の構成を概略的に示す外観斜視図である。
【図3】図3は、コード読取装置の構成を示すブロック図である。
【図4】図4は、コード読取モードおよび液晶画面読取モードにおける光制御信号の出力タイミングを示すタイミングチャートである。
【図5】図5は、コード読取装置が実行するモード切替処理の手順を示すフローチャートである。
【図6】図6は、第2の実施形態にかかるコード読取装置の構成を概略的に示す外観斜視図である。
【図7】図7は、コード読取装置の構成を示すブロック図である。
【図8】図8は、コード読取モードおよびスタンバイモードにおける光制御信号の出力タイミングを示すタイミングチャートである。
【図9】図9は、コード読取装置が実行するモード切替処理の手順を示すフローチャートである。
【図10】図10は、第3の実施形態にかかるセルフPOSの概略的構成を示す外観斜視図である。
【図11】図11は、セルフPOSの機能的構成を示すブロック図である。
【図12】図12は、商品マスタの構成例を説明する図である。
【図13】図13は、登録画面の一例を示す図である。
【図14】図14は、案内画面の一例を示す図である。
【図15】図15は、セルフPOSが実行する販売登録処理の手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0006】
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態にかかるコード読取装置を備えたチェックアウトレーンシステムの構成を概略的に示す外観斜視図である。図1に示すように、チェックアウトレーンシステム4は、商品を入れた買い物かごを戴置するためのサッカー台1と、サッカー台1の略中央に立設されたコード読取装置2と、コード読取装置2と図示しない伝送路によって相互通信可能に接続されたPOS端末3とを備えている。
【0007】
POS端末3は、客が購入する商品の販売登録を行うものである。図1に示すように、POS端末3には、キーボード31、オペレータ用の表示器32、客用の表示器33、レシート印字等を行うプリンタ34、現金等を収容するためのドロワ35等が設けられている。キーボード31には、商品代金の決済に必要な締めキー等が配設されている。POS端末3は、この種のチェックアウトレーンシステムで標準的に使用されているPOS端末と同様の構成と機能とを備えている。
【0008】
コード読取装置2は、商品に貼付されたバーコードを読み取って、バーコードが含む商品情報をPOS端末3に出力するための装置である。図1に示すように、コード読取装置2は、読取窓21と、キーボード22と、客用ディスプレイ23と、店員用ディスプレイ24と、ブザー25と、LED26、モード切替スイッチ27とを主に備えている。
【0009】
キーボード22は、バーコードで登録不能な商品の登録を行う場合に、各種キーによる入力を受付ける。客用ディスプレイ23は、登録された商品の品名や価格等を買い物客または店員に対して表示する。店員用ディスプレイ24は、登録された商品の品名や価格、その他のエラーメッセージ等をオペレータの店員に対して表示する。
【0010】
読取窓21が設けられたコード読取装置2の内部には、撮像素子203(図2参照)が内蔵されている。撮像素子203は、例えばCCD(Charge Coupled Device)を用いた撮像装置であってもよいし、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)などその他の撮像素子を用いた撮像装置であってもよい。撮像素子203は、読取窓21に相対する撮像領域にかざされたコードシンボル(バーコード、二次元コード等)や液晶画面の画像を撮像する。
【0011】
モード切替スイッチ27は、コード読取モードと、液晶画面読取モードとを切り替えるスイッチである。ここで、コード読取モードとは、撮像素子203(図3参照)によってバーコード等のコードシンボルを撮像するのに適している光照射方法を採用するモードである。一方、液晶画面読取モードとは、撮像素子203によって携帯電子端末等の液晶画面を撮像するのに適している光照射方法を採用するモードである。
【0012】
本実施形態においては、通常はコード読取モードが用いられ、モード切替スイッチ27が押下された場合に、液晶画面読取モードに切り替えることができる。尚、モード切替スイッチ27が押下されてから所定の時間経過すると、再び液晶画面読取モードからコード読取モードに切り替えられる。コード読取装置2は、このように液晶画面読取モードに切り替えることで、携帯電子端末等の液晶画面に表示されている割引クーポンの画面等を撮像し、撮像した画像から割引情報等を読み取って商品の割引に用いることができる。
【0013】
図2は、コード読取装置2の構成を概略的に示す外観斜視図である。図2に示すように、コード読取装置2は、本体の正面2aに、撮像素子203と、照明部201と、上述のモード切替スイッチ27とを備えている。コード読取装置2の正面2a側には、オペレータの手によって商品208が対峙される。商品208には、バーコード209が印字された用紙210が貼り付けられている。オペレータは、バーコード209をコード読取装置2において読み取る際、手の動きによって商品208に貼り付けられた用紙210のバーコード209が、撮像素子203の撮像領域に入るように調整する。なお、本実施形態では、コード読取装置2における読み取り対象がバーコード209の例について説明するが、2次元バーコード等のコードシンボルであれば、これに限定するものではない。
【0014】
撮像素子203は、コード読取装置2の正面2aに位置するバーコード209を含む画像、すなわちバーコード209およびこのバーコード209が印字された用紙210が貼り付けられた商品208から反射光を受光し、商品208からの反射光を電気情報に変換して商品208の画像情報を出力する。
【0015】
照明部201は、撮像素子203により画像を撮像する撮像領域に対して光を照射する光源である。本実施形態では、照明部201は、4つの発光ダイオード204、205、206、207を、撮像素子203の周囲に配置してなる。本実施形態では、照明部201は、撮像素子203による画像の撮像領域と略同一の光の照射範囲、または撮像素子203による画像の撮像領域よりも大きな光の照射範囲を有しているものとする。
【0016】
図3は、コード読取装置2の構成を示すブロック図である。読取窓21(図2参照)の内部にはレンズ301が設けられており、撮像領域内の光はこのレンズ301で集光されて撮像素子203上に結像する。撮像素子203は、撮像制御部401から入力される撮像信号に従って、撮像素子203上に入射した光信号を電気信号に変換し、この電気信号を画像情報としてバーコードデコーダ302に出力する。
【0017】
バーコードデコーダ302は、撮像素子203から入力された画像情報に含まれるバーコード209の画像を抽出し、この抽出したバーコード209の画像から商品に関する商品情報を読み取る。
【0018】
制御部303は、撮像素子203による画像の撮像および照明部201による光の照射を制御するものであり、主制御部304、照明駆動回路305などを備えている。主制御部304は、CPU(Central Processing Unit)やRAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、I/Oポートなどを備えている。そして、主制御部304には、撮像素子203および照明駆動回路305が接続されており、撮像素子203および照明駆動回路305をそれぞれ制御する。
【0019】
主制御部304のCPUは、RAMに展開されたROMが記憶するプログラムに従って動作することで、図3に示すように、撮像制御部401と、画像取込部402と、光源制御部403として機能する。
【0020】
撮像制御部401は、画像の撮像を指示する撮像信号を撮像素子203に出力して、撮像素子203による画像の撮像を制御する。
【0021】
撮像素子203は、撮像信号がON状態の場合に撮像領域の画像を撮像する。また、撮像素子203は、撮像信号がOFF状態の場合には撮像を行わない。
【0022】
画像取込部402は、撮像素子203により撮像された画像を主制御部304のRAMに取り込む。また、画像取込部402は、取り込んだ画像を解析して、液晶画面に表示されたクーポンの画像から割引情報等を読み込む。
【0023】
光源制御部403は、光の照射を指示する光制御信号を照明駆動回路305に出力して、照明駆動回路305を介して、照明部201による光の照射(発光)を制御する。
【0024】
照明駆動回路305は、光制御信号がON状態の場合に照明部201から光を照射(発光)させる。また、照明駆動回路305は、光制御信号がOFF状態の場合には照明部201から光を照射(発光)させない。
【0025】
また、光源制御部403にはモード切替スイッチ27が接続され、モード切替スイッチ27の状態に応じてコード読取モードと液晶画面読取モードとを切り替えて、照明部201の発光制御を行う。
【0026】
次に、コード読取モードおよび液晶画面読取モードにおける光源制御部403の動作について説明する。光源制御部403は、モード切替に応じて発光パターンを変更して照明部201を発光させる。
【0027】
図4は、コード読取モードおよび液晶画面読取モードにおける光制御信号の出力タイミングを示すタイミングチャートである。
【0028】
図4(a)は、撮像信号の出力タイミングを示している。撮像制御部401は、一例として図4(a)に示すように、所定のパルス長、パルス周期、パルス間隔を有する矩形波のパルス信号を撮像信号として出力する。
【0029】
図4(b)は、コード読取モードにおける光制御信号の出力タイミングを示している。
光源制御部403は、一例として図4(b)に示すように、撮像信号のパルス長と同等のパルス長を有する矩形波のパルス信号を光制御信号として出力する。
【0030】
図4(b)に示すように、コード読取モードにおいて光源制御部403は、照明部201を連続的にパルス発光させる。また、コード読取モードにおいて光源制御部403は、光制御信号を撮像信号に同期させて出力する。すなわち、図4(a)および(b)に示すように、t0〜t1、t2〜t3、t4〜t5において撮像信号および光制御信号はともにON状態となり、t5以降においても同様に、パルス長t、パルス周期Tの矩形波のパルス信号を出力し続ける。これにより照明部201は、撮像信号に同期してパルス発光する。
【0031】
このように、コード読取モードにおいて光源制御部403は、撮像素子203の撮像のタイミングに合わせて照明部201を発光させる。従って、撮像領域または撮像領域にかざされた商品208を効率よく照射して、画像取込部402が取り込む画像の画質を向上させることができる。
【0032】
図4(c)は、液晶画面読取モードにおける光制御信号の出力タイミングを示している。
【0033】
図4(c)に示すように、液晶画面読取モードにおいて光源制御部403は、照明部201を断続的にパルス発光させる。即ち、図4(c)に示すように、光制御信号をt6〜t2、t7〜t4、t8〜t9、t10〜t11において断続的にON状態とする。これにより、照明部201は、コード読取モードとは異なる発光パターンで断続的にパルス発光する。
【0034】
ここで、コード読取モードにおける光制御信号のパルス周期Tは、例えば1/30秒〜数十分の一秒程度であるため、人が見てパルス光と判別することは一般的に不可能であり、人の目には連続的に発光する光として認識される。
【0035】
これに対して、液晶画面読取モードにおいては、t6〜t2、t7〜t4間において光を照射した後、比較的長い区間であるt4〜t8は光を照射せず、t8以降で再びパルス発光を行う。このように、液晶画面読取モードにおいては、光を照射する区間41(例えば、t6〜t4)と、光を照射しない区間42(例えば、t4〜t8)とを設け、光を照射しない区間42の長さを、人が見て光が消えていると認識できる程度の長さに設定する。このように光を照射することによって、液晶画面読取モードにおいては照明部201が点滅発光しているように見える。
【0036】
以上のように、光源制御部403は、コード読取モードでは照明部201を連続的に発光させ、液晶画面読取モードにおいては照明部201を点滅発光させて、モードごとに異なる発光パターンを用いる。これにより、オペレータはモードが切り替えられていることを認識することができる。
【0037】
さらに、液晶画面読取モードにおいて光源制御部403は、光制御信号を撮像信号に同期させない。即ち、光源制御部403は、図4(a)および(c)に示すように、撮像信号がOFFとなる間t1〜t2、t3〜t4の時間t6〜t2、t7〜t4において、光制御信号をONとする。このように、光源制御部403は、撮像素子203による撮像のタイミングとは異なるタイミングで照明部201を発光させる。
【0038】
これにより、液晶画面からの反射光が強い時間における撮像を避けることが可能となり、画像取込部402が取り込む画像の画質を向上させることができる。
【0039】
尚、図4の例では、液晶画面読取モードにおける光制御信号のパルス長tを、撮像信号のパルス長tと同等の長さとしたが、パルス長はこれに限定されるものではなく、その他の長さにするとしてもよい。
【0040】
次に、モード切替処理の手順について説明する。図5は、コード読取装置2が実行するモード切替処理の手順を示すフローチャートである。
【0041】
コード読取装置2の主制御部304は、コード読取装置2の電源スイッチ(不図示)が投入されると、コード読取モードを開始する(ステップS1)。即ち、光源制御部403は、図4(b)に示すような光制御信号を照明駆動回路305に出力し、照明部201を連続的にパルス発光させる。
【0042】
次に、主制御部304は、モード切替スイッチ27が押下されてONとなったか否かを判定する(ステップS2)。モード切替スイッチ27がOFFの状態でありONでない場合(ステップS2:No)には、ステップS2に戻って入力待ちをする。一方、モード切替スイッチ27がONとなった場合(ステップS2:Yes)には、液晶画面読取モードを開始する(ステップS3)。即ち、光源制御部403は、図4(c)に示すような光制御信号を照明駆動回路305に出力し、照明部201を断続的にパルス発光させる。
【0043】
そして、主制御部304は、液晶画面読取モードが開始してから所定時間が経過したか否か判定する(ステップS4)。所定時間が経過しない間(ステップS4:No)は、ステップS4に戻って所定時間が経過するまで処理待ちをする。一方、所定時間が経過した場合(ステップS4:Yes)には、液晶画面読取モードを終了してコード読取モードを開始する(ステップS1)。
【0044】
尚、図5のステップS4では、所定時間が経過したか否かに応じてモード切替を行うとしたが、液晶画面の画像を読み取った場合、或いは、当該画像に含まれる各種情報を読み取った場合に、液晶画面読取モードからコード読取モードに切り替えてもよい。
【0045】
このように、第1の実施形態によれば、コード読取モードと液晶画面読取モードとで照明部201の発光パターンを異ならせるので、モードが変更されたことをオペレータに認識させることができる。
【0046】
(第2の実施形態)
第2の実施形態では、コード読取モードとスタンバイモードとを切り替えて動作させる場合について説明する。尚、スタンバイモードとは、コード読取装置2における省電力モードであり、撮像素子203による撮像動作を休止させるモードである。尚、スタンバイモードは特定の省電力モードに限定されるものではない。
【0047】
図6は、第2の実施形態にかかるコード読取装置2002の構成を概略的に示す外観斜視図である。図2で上述した構成と同等の構成については同じ符号を付し、ここでの説明を省略する。図6に示すように、コード読取装置2002は本体の正面2aに赤外線センサ28を備えている。赤外線センサ28は、撮像素子203の撮像領域に向けて設けられ、コード読取装置2002の正面2a近傍のセンサ検出エリア内にかざされた物体を検出した場合に検出信号を出力する。
【0048】
図7は、コード読取装置2002の構成を示すブロック図である。図3で上述した構成と同等の構成については同じ符号を付し、ここでの説明を省略する。図7に示すように、光源制御部2403には赤外線センサ28の検出信号が入力される。以下では、光源制御部2403に赤外線センサ28の検出信号が入力された場合に、赤外線センサ28の応答が有ると称する。
【0049】
コード読取装置2002の主制御部2304は、コード読取モードにおいて赤外線センサ28の応答が所定時間以上無い場合に、コード読取モードからスタンバイモードに切り替える。また、主制御部2304は、スタンバイモードにおいて赤外線センサ28の応答が有った場合には、スタンバイモードからコード読取モードに切り替える。
【0050】
光源制御部2403は、赤外線センサ28からの入力に応じてコード読取モードとスタンバイモードとを切り替えて、各モードにおける照明部201の発光制御を行う。
【0051】
次に、コード読取モードおよびスタンバイモードにおける光源制御部2403の動作について説明する。
【0052】
図8は、コード読取モードおよびスタンバイモードにおける光制御信号の出力タイミングを示すタイミングチャートである。図8(a)は、撮像信号の出力タイミングを示している。図8(b)は、コード読取モードにおける光制御信号の出力タイミングを示しており、図8(c)は、スタンバイモードにおける光制御信号の出力タイミングを示している。
【0053】
図8(c)に示すように、スタンバイモードにおいて光源制御部2403は、照明部201を断続的にパルス発光させる。即ち、図8(c)に示すように、光制御信号をON状態とし、照明部201から光を照射する区間41と、光制御信号をOFF状態とし、照明部201から光を照射しない区間42とを交互に設け、光を照射しない区間42の長さを人が見て光が消えていると認識できる長さに設定する。このように光を照射することによって、光源制御部2403は照明部201を点滅発光させる。
【0054】
一方で、図8(b)に示すように、コード読取モードにおいて光源制御部2403は、第1の実施形態と同様に照明部201を連続的にパルス発光させる。このように、光源制御部2403は、コード読取モードとスタンバイモードとで発光パターンを変えて照明部201を発光させる。
【0055】
尚、スタンバイモードにおいては、第1の実施形態で上述したように液晶画面を照射することは行わないので、光制御信号を撮像信号に同期させる必要はない。従って、スタンバイモードにおいて光源制御部2403は、光制御信号を撮像信号に同期させても同期させなくともよい。
【0056】
次に、モード切替処理の手順について説明する。図9は、コード読取装置2002が実行するモード切替処理の手順を示すフローチャートである。
【0057】
コード読取装置2002の主制御部2304は、コード読取装置2002の電源スイッチ(不図示)が投入されると、コード読取モードを開始する(ステップS11)。即ち、光源制御部2403は、図8(b)に示すような光制御信号を照明駆動回路305に出力し、照明部201を連続的にパルス発光させる。
【0058】
次に、主制御部2304は、所定時間以上、赤外線センサ28の応答が無いか否かを判定する(ステップS12)。赤外線センサ28の応答が所定の時間内に有った場合(ステップS12:No)には、ステップS12に戻って処理待ちをする。一方、所定時間以上、赤外線センサ28の応答が無い場合(ステップS12:Yes)には、コード読取モードを終了してスタンバイモードを開始する(ステップS13)。即ち、光源制御部2403は、図8(c)に示すような光制御信号を照明駆動回路305に出力し、照明部201を断続的にパルス発光させる。
【0059】
そして、主制御部2304は、赤外線センサ28において反応があったか否かを判定する(ステップS14)。赤外線センサ28が反応していない間(ステップS14:No)は、ステップS14に戻って赤外線センサ28が反応するまで応答待ちをする。一方、赤外線センサ28が反応した場合(ステップS14:Yes)には、スタンバイモードを終了してコード読取モードを開始する(ステップS11)。
【0060】
このように、第2の実施形態によれば、コード読取モードとスタンバイモードとで照明部201の発光パターンを異ならせるので、モードが変更されたことをオペレータに認識させることができる。
【0061】
なお、第1、第2の実施形態のコード読取装置2、2002で実行されるプログラムは、ROM等に予め組み込まれて提供されるが、これに限定するものではない。例えば、コード読取装置2、2002で実行されるプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
【0062】
さらに、第1、第2の実施形態のコード読取装置2、2002で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、コード読取装置2、2002で実行されるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
【0063】
第1、第2のコード読取装置2、2002で実行されるプログラムは、上述した各部(主制御部304、2304、撮像制御部401、画像取込部402、光源制御部403、2403など)を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPU(プロセッサ)が上記ROMからプログラムを読み出して実行することにより上記各部が主記憶装置上にロードされ、主制御部304、2304、撮像制御部401、画像取込部402、光源制御部403、2403などが主記憶装置上に生成されるようになっている。
【0064】
尚、上述では、第1の実施形態ではモード切替スイッチ27(図2、図3参照)によりモード切替を行うコード読取装置2について説明し、第2の実施形態では赤外線センサ28(図6、図7参照)によりモード切替を行うコード読取装置2002について説明したが、コード読取装置にモード切替スイッチ27および赤外線センサ28の双方を設ける形態としてもよい。そして、コード読取装置は、モード切替スイッチ27の切り替え、または赤外線センサ28のいずれか一方の応答に応じてモード切替を行ってもよい。
【0065】
(第3の実施形態)
第1、第2の実施形態では、コード読取装置2、2002の制御部303が上記各処理を行うとしたが、POS端末3が上述の各処理を行ってもよい。また、第1、第2の実施形態では、コード読取装置2、2002とPOS端末3とが別体である場合について説明したが、コード読取装置とPOS端末とは一体化されていてもよい。
【0066】
そこで第3の実施形態では、コード読取装置とPOS端末を一体化した場合の実施形態として、スキャナを内蔵したセルフチェックアウト装置(以降、単にセルフPOSと称する)を用いる場合について説明する。セルフPOSは、客自身がオペレータとして商品の登録処理、精算処理を行うための販売データ処理装置であり、スーパーマーケット等の店舗に設置されて用いられる。
【0067】
図10は、第3の実施形態にかかるセルフPOS5の概略的構成を示す外観斜視図である。セルフPOS5の本体60の上部には、タッチパネル61が表面に配設されたディスプレイ62が設けられている。また、ディスプレイ62の下方の本体60には読取窓63が設けられている。読取窓63の内側には、商品に付されたバーコードや二次元コード等のコードシンボルを読み取るためのスキャナ64が配設されている。また、本体60にはインタフェースを介してハンドスキャナ65が接続されている。
【0068】
スキャナ64としては、図2、図3で上述したコード読取装置2の構成と同等のものを用いることができる。ただし、本実施形態では、コード読取装置2の主制御部304(図3参照)の機能をセルフPOS5の制御部50(図11参照)によって実現するので、コード読取装置2とは異なる構成を有するスキャナ64として記載する。主制御部304以外の構成については、スキャナ64はコード読取装置2が備える構成と同等の構成を備える。
【0069】
オペレータである客は、スキャナ64またはハンドスキャナ65を用いて、商品に付されたバーコードや二次元コード等のコードシンボルを読み取ることができ、コードシンボルに含まれる商品コードによって各商品を買い上げるための販売登録を行うことができる。また、読取窓63の内側には、赤外線センサ87が設けられており、読取窓63にかざされた商品や手などを検知することができる。
【0070】
ディスプレイ62としては例えば液晶表示器が用いられる。ディスプレイ62は、客にセルフPOS5の操作方法等を知らせるための案内画面や、コードシンボルが付されていない商品の商品情報を入力するための入力画面や、スキャナ64やハンドスキャナ65で読み込んだ商品情報を表示する登録画面、商品の合計金額や預かり金額、釣銭額等を表示し、支払い方法の選択をする精算画面等を表示する。
【0071】
また、セルフPOS5の本体60には、精算時に客のポイントカードやクレジットカードを挿入するためのカード挿入口70が設けられている。また、本体60には、本体60の内部に設けられたプリンタ83(図11参照)で印字されたレシートを発行するためのレシート発行口71が設けられている。
【0072】
さらに本体60には、精算用の紙幣の入金や釣り紙幣の受け取りを行うための紙幣入出金口72、精算時に硬貨を投入するための硬貨投入口73、釣り硬貨を受け取るための硬貨取出口74等が設けられている。紙幣入出金口72、硬貨投入口73から入金された紙幣や硬貨は本体60内部に設けられた入出金ユニット85(図11参照)に収納される。また、入出金ユニット85から払い出された紙幣や硬貨は紙幣入出金口72または硬貨取出口74に搬送される。
【0073】
さらに、本体60の上面にはポールが備えられており、そのポールの上部には、セルフPOS5での操作に異常があった場合や店員を呼び出す場合等に点灯する警告灯75が設けられている。
【0074】
また、本体60の右側にはかごに入った未精算の商品を置くための商品載置台66が設けられ、本体60の左側には精算済みの商品を置くための商品載置台67が設けられている。商品載置台67の上面に立設されたポールの上部には、精算済みの商品を袋に入れる前に一時的に置いておくための一時置き台69が設けられている。また、一時置き台69の手前側には、精算済みの商品を入れるための袋を掛けるための袋掛けフック68が設けられている。商品載置台67の内部には、商品載置台67と袋掛けフック68と一時置き台69とに加わる重量を計量する計量器86が設けられている。
【0075】
次に、セルフPOS5の機能的構成について説明する。図11は、セルフPOS5の機能的構成を示すブロック図である。セルフPOS5は、CPUと、記憶手段として機能するROMおよびRAM(いずれも不図示)等から構成されるコンピュータ構成の制御部50を備えている。ROMは、CPUが実行する各種プログラムや各種データを記憶する。RAMは、CPUが各種プログラムを実行する際に一時的にデータやプログラムを記憶するものであり、商品の販売記録を示す販売データや、ディスプレイ62に表示する各種の画面表示データを記憶するものである。
【0076】
制御部50には、各種インタフェースやバスを介して、タッチパネル61、ディスプレイ62、スキャナ64、ハンドスキャナ65、HDD80、通信I/F82、警告灯75、プリンタ83、カードリーダ84、入出金ユニット85、計量器86、赤外線センサ87等の機器が接続されている。制御部50は、これら各機器を制御し、セルフPOS5のシステム全体を制御する。
【0077】
また、スキャナ64は図2で上述したコード読取装置2と同様に、撮像素子203、バーコードデコーダ302を有し、制御部50はこれら各部の動作を制御する。さらに、スキャナ64には、図2で上述したコード読取装置2と同様に、撮像素子203の撮像領域を照明する照明部201が設けられている。制御部50は、照明駆動回路305を介して照明部201の発光動作を制御する。
【0078】
プリンタ83は、会計処理後にレシートを印刷して、これをレシート発行口71から発行する。カードリーダ84は、カード挿入口70から挿入された客のポイントカードやクレジットカードの情報を読み込む。入出金ユニット85は、紙幣および硬貨を収納し、これらの入出金処理を行う。
【0079】
HDD80は、商品マスタ81を格納している。図12は、商品マスタ81の構成例を説明する図である。図12に示すように、商品マスタ81は、商品コードに対応させて、商品名、単価、商品の重量範囲が設定された設定重量範囲、値引対象品か否かを示す値引フラグ、値引後の価格である値引価格、この商品の値引処理を行うために用いられる値引コード等の各種商品情報を記憶している。
【0080】
図11に戻って、制御部50は、通信I/F82を介してLAN(Local Area Network)等のネットワークNTで接続されたストアサーバ90やセルフチェックの各処理を補助する店員(アテンダント)用のアテンダント端末(不図示)と相互に通信を行うことができる。ストアサーバ90は店舗内に設置された1台または複数台のセルフPOS5で行われる商品販売登録処理等の管理を全般的に行う。
【0081】
ストアサーバ90は、図11に示すように、CPU、ROM、RAMを備える制御部91と、通信I/F92と、ディスプレイ93と、キーボード等の入力装置94とを備える通常のコンピュータ構成を備えている。制御部91は、通信I/F92およびネットワークNTを介してセルフPOS5とデータ通信を行い、商品マスタ81のデータを更新したり、編集したりすることができる。
【0082】
次に、セルフPOS5のより詳細な機能的構成について説明する。セルフPOS5の制御部50は、ROMに格納された本実施形態のプログラムをRAMに展開して実行することにより、図11に示すように、撮像制御部51と、画像取込部52と、光源制御部53と、入力受付部54と、重量チェック部55と、値引判定部56と、表示制御部57と、販売登録部58と、として機能する。
【0083】
撮像制御部51は、コード読取装置2の撮像制御部401(図3参照)と同様の機能を有し、スキャナ64の撮像素子203に対して撮像信号を出力し、撮像素子203による画像の撮像を制御する。
【0084】
画像取込部52は、撮像素子203が撮像した画像を、制御部50が備えるRAMに取り込む。
【0085】
光源制御部53は、コード読取装置2の光源制御部403(図3参照)と同様の機能を有し、光制御信号を照明駆動回路305に出力することにより照明部201の発光動作を制御する。また、光源制御部53は、後述する値引判定部56によって商品が値引対象であると判定された場合に、コード読取モードから液晶画面読取モード(図4参照)に切り替えて、照明部201の発光制御を行う。コード読取モード、液晶画面読取モードについては第1の実施形態において上述したので、ここでの説明は省略する。
【0086】
さらに、光源制御部53は、所定時間、赤外線センサ87の応答が無い場合には、照明部201の発光モードをスタンバイモード(図8参照)に切り替える。スタンバイモードについては第2の実施形態において上述したので、ここでの説明は省略する。
【0087】
入力受付部54は、画像取込部52が取り込んだ画像に含まれるコードシンボルの画像から、商品コード、または、商品の値引情報が組み込まれた値引コード等の情報を読み取ってそのコード入力を受付ける。尚、ここでは入力受付部54がコードシンボルから各種情報を読み取るとしたが、セルフPOS5が文字認識やパターン認識、オブジェクト認識可能な構成を有する場合には、コードシンボル以外の画像から上述の各種情報を読み取ってもよい。
【0088】
また、入力受付部54は、ハンドスキャナ65によって商品に付されたコードシンボルに記憶されている商品コードや値引コード等が読み込まれた場合に、当該コードの入力を受付ける。また、入力受付部54は、ディスプレイ62に表示された入力画面において商品名や数量を示す入力ボタンがタッチ入力された場合等に、タッチパネル61に対する入力に基づいて、客が買い上げる商品に対応する商品コードを記憶部等から読み出して、その商品コードの入力を受付ける。
【0089】
重量チェック部55は、入力受付部54が受け付けた商品コードに対応する設定重量範囲を商品マスタ81から読み取り、この設定重量範囲と、計量器86に加わる重量の変化量である変化重量とを比較し、その同一性を確認する重量チェック処理を行う。即ち、重量チェック部55は、計量器86から異なる時間に送信された計量結果の差分値である変化重量が、その商品の設定重量範囲内である場合に、同一性ありと判定する。尚、変化重量の測定方法や同一性の判定方法については既存の方法を用いればよいのでここでの詳細な説明は省略する。
【0090】
値引判定部56は、商品マスタ81を参照して、入力受付部54が受け付けた商品コードの商品が値引対象であるか否かを判定する。例えば、値引判定部56は、商品マスタ81に格納されている値引フラグが1である商品は値引対象であると判定し、値引フラグが0である商品は値引対象外であると判定する。
【0091】
表示制御部57は、ディスプレイ62における表示処理を制御し、商品を登録するための登録画面620(図13参照)、一取引の会計処理を行うための精算画面等の画面をディスプレイ62に表示する。
【0092】
図13は、登録画面620の一例を示す図である。図13に示すように、表示制御部57は、入力受付部54が商品コードを受け付けた商品の商品名、単価等の商品情報を商品マスタ81から読み込んで登録画面620に表示する。また、登録画面620には、一取引の会計を行うための会計ボタン622が設けられている。オペレータである客は、この会計ボタン622をタッチ選択することにより、一取引の会計処理を行うことができる。
【0093】
また、表示制御部57は、重量チェック部55により商品コードに対応する設定重量範囲と上述した変化重量とが同一性なしと判定された場合に、商品の重量が適正でない旨のエラーメッセージをディスプレイ62に表示させる。
【0094】
また、表示制御部57は、値引判定部56によって商品が値引対象であると判定された場合に、図13に示すような表示領域621を登録画面620上に表示する。表示領域621には、その商品が値引対象の商品である旨のメッセージ、或いは、値引を行うためのクーポン(クーポン画面)を提示するか否かを問う旨のメッセージが含まれる。また、表示領域621には、上記メッセージに対応させて、「はい」が記されたボタン621a、「いいえ」が記されたボタン621bが表示される。
【0095】
表示制御部57は、「いいえ」ボタン621bが選択された場合にはクーポン提示なしと判定して、表示領域621の表示を中止して登録画面620のみをディスプレイ62に表示する。一方、表示制御部57は、「はい」ボタン621aが選択された場合には図14に示すように、スキャナ64によって客の携帯型電子機器等のディスプレイに表示されたクーポン画面を読み取らせるよう促す案内画面623(図14参照)をディスプレイ62に表示する。
【0096】
図14は、案内画面623の一例を示す図である。図14に示すように、案内画面623には携帯型電子機器等のディスプレイに表示されたクーポン画面を読取窓63に近づけてスキャナ64で読み取らせるよう仕向けるメッセージが表示される。尚、案内画面623にはキャンセルボタン623aが設けられ、当該キャンセルボタン623aが選択された場合に、表示制御部57は案内画面623の表示を終了して登録画面620をディスプレイ62に表示する。
【0097】
客は案内画面623に表示されたメッセージに従って、携帯型電子機器のディスプレイにクーポン画面を表示させ、このクーポン画面を読取窓63にかざす。画像取込部52は、撮像素子203によって撮像された画像を取り込み、入力受付部54は、この画像に含まれるコードシンボルから値引コードの入力を受付ける。値引判定部56は、入力された値引コードが、商品マスタ81に格納されている適正な値引コードであるか否かを判定する。
【0098】
販売登録部58は、入力受付部54が受付けた商品コードの商品を客が買い上げる商品として販売登録し、客が買い上げる商品の合計買い上げ金額を算出する。また、販売登録部58は、値引判定部56によって値引対象であると判定され、受け付けられた値引コードが適正な値引コードであると判定された場合に、その商品を値引して販売登録する。また、販売登録部58は、図12に示すように商品マスタ81において値引後の販売価格として値引価格が設定されている場合には、この値引価格を値引対象の商品に適用して販売登録を行う。
【0099】
次に、セルフPOS5が実行する販売登録処理の手順について、図15を用いて説明する。図15は、セルフPOS5が実行する販売登録処理の手順を示すフローチャートである。
【0100】
まず、光源制御部53は、コード読取モードを開始し、図4(b)に示すような光制御信号を照明駆動回路305に出力し、照明部201を連続的にパルス発光させる(ステップS21)。画像取込部52は、スキャナ64により撮像された画像をRAMに取り込む。
【0101】
入力受付部54は、画像取込部52が取り込んだ画像に含まれるコードシンボルの画像から、商品コードの入力を受け付けたか判定する(ステップS22)。商品コードの入力を受け付けた場合(ステップS22:Yes)には、重量チェック部55は、この商品コードに対して商品マスタ81から読み取った設定重量範囲と、計量器86における変化重量との間に同一性が有るか否かを判定する(ステップS23)。
【0102】
重量に同一性が無い場合(ステップS23:No)には、表示制御部57は重量が適正でない旨のエラー表示をディスプレイ62に表示し、販売登録部58は商品の販売登録処理を中止する(ステップS24)。一方、重量に同一性が有る場合(ステップS23:Yes)には、表示制御部57は商品コードに対応する商品情報を商品マスタ81から読み込んで登録画面620(図13参照)に表示する(ステップS25)。
【0103】
そして、値引判定部56は、商品マスタ81を参照して、入力受付部54が商品コードを受付けた商品は値引対象であるか否かを判定する(ステップS26)。値引対象商品でない場合(ステップS26:No)に販売登録部58は、登録画面620の会計ボタン622(図13参照)が選択され、決済指示を受け付けたか否かを判定する(ステップS27)。決済指示を受け付けない場合(ステップS27:No)には、ステップS22に戻ってステップS22以降の処理を行う。決済指示を受け付けた場合(ステップS27:Yes)に、販売登録部58は決済処理を行って(ステップS28)、処理を終了する。
【0104】
一方、値引対象商品である場合(ステップS26:Yes)には、光源制御部53は、照明部201の発光制御をコード読取モードから液晶画面読取モードに切り替える(ステップS29)。また、表示制御部57は、図14に示すような案内画面623をディスプレイ62に表示する(ステップS30)。尚、ここではステップS29:Yesの場合に案内画面623を表示させるケースについて記載したが、上述したように、表示制御部57は案内画面623を表示させる前に、図13の表示領域621に示すような確認画面を表示させてもよい。表示制御部57の表示画面およびその表示手順は適宜設定可能である。
【0105】
次に、画像取込部52はスキャナ64により撮像された画像をRAMに取り込み、入力受付部54は、画像取込部52が取り込んだ画像から各種情報の入力を受付ける。そして、入力受付部54は、画像取込部52が取り込んだ画像から、ステップS22で受け付けた商品コードに対応する適正な値引コードが読み取られたか否かを判定する(ステップS31)。
【0106】
適正な値引コードが読み取られた場合(ステップS31:Yes)には、販売登録部58は商品マスタ81に格納されている値引価格をその商品に適用して販売登録を行う。即ち、その商品の値引処理を行う(ステップS32)。そして、光源制御部53は照明部201の発行制御を液晶画面読取モードからコード読取モードに切り替えて(ステップS33)、ステップS27に移行する。一方、値引コードが読み取られない場合、或いは値引コードが商品マスタ81に登録されている適正なコードとは異なる場合(ステップS31:No)には、ステップS34に移行する。
【0107】
ステップS34において、入力受付部54は案内画面623(図14参照)においてキャンセルボタン623aが選択されたか否かを判定する。キャンセルボタン623aが選択されない間(ステップS34:No)はステップS31に戻る。キャンセルボタン623aが選択された場合(ステップS34:Yes)には、ステップS21に移行し、光源制御部53は照明部201の発光モードを液晶画面読取モードからコード読取モードに切り替えて(ステップS21)、上述と同様にステップS22以降の処理を続行する。
【0108】
ステップS22において、商品コードの入力が受け付けられない場合(ステップS22:No)には、光源制御部53は、所定時間以上、赤外線センサ87の応答が無い状態が続いたか否かを判定する(ステップS35)。赤外線センサ87の応答があった場合(ステップS35:No)にはステップS22に移行し、上述と同様にステップS22以降の処理を続行する。
【0109】
一方、所定時間以上、赤外線センサ87の応答が無い場合(ステップS35:Yes)には、光源制御部53は、照明部201の発光モードをコード読取モードからスタンバイモードに切り替える(ステップS36)。次に、光源制御部53は、赤外線センサ87の応答があったか否かを所定時間ごとに判定する(ステップS37)。センサ応答が無い間(ステップS37:No)はセンサ応答があるまで応答待ちを行う(ステップS37)。センサ応答があった場合(ステップS37:Yes)には光源制御部53は照明部201の発光モードをスタンバイモードからコード読取モードに切り替えて(ステップS21)、上述と同様にステップS22以降の処理を続行する。
【0110】
このように、第3の実施形態のセルフPOS5は、コード読取モード、液晶画面読取モードおよびスタンバイモードとで発光パターンを変えて照明部201を発光させる。これにより、照明部201の発光モードが変更されたことを、オペレータである客に認識させることができる。
【0111】
また、第3の実施形態によれば、セルフPOS5は商品が値引対象商品である場合に照明部201の発光モードを液晶画面読取モードに切り替えるので、オペレータが発光モードの切り替えを意識せずとも、容易に発光モードの切り替えを行うことができる。
【0112】
尚、上述では、セルフPOS5を用いる形態について説明したが、本実施形態の各機能をPOS端末(例えば、図1で示したPOS端末3)に備え、POS端末がインタフェースまたはネットワークで接続されたコード読取装置における発光モードを上述のように切り替える形態としてもよい。
【0113】
また、上述では、図15のステップS35〜S36に示すように、所定時間赤外線センサの応答が無い場合にスタンバイモードに移行するとしたが、その他の条件によりスタンバイモードに移行させてもよい。例えば、計量器86において重量変化が所定時間、検出されない場合に、光源制御部53が照明部201をスタンバイモードに移行する構成としてもよい。尚、セルフPOS5が計量器86以外の計量器を備える場合には、当該計量器における重量変化が所定時間検出されない場合に、照明部201をスタンバイモードに移行させてもよい。
【0114】
なお、本実施形態のセルフPOS5で実行されるプログラムは、ROM等に予め組み込まれて提供されるが、これに限定するものではない。例えば、本実施形態のセルフPOS5で実行されるプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
【0115】
さらに、本実施形態のセルフPOS5で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、本実施形態のセルフPOS5で実行されるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
【0116】
以上説明したとおり、第1ないし第3の実施形態によれば、モードが切り替えられた場合に光源の発光パターンを異ならせるので、モードが変更されたことをオペレータ(店員または客)に認識させることができる。
【0117】
また、上記各実施形態によれば、モードが変更されたことをオペレータに知らせるために、照明部201とは異なるガイダンス用の照明をコード読取装置2、2002およびセルフPOS5に備える必要がない。従って、コード読取装置2、2002の省スペース化或いは低コスト化を図ることができる。
【0118】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0119】
2、2002 コード読取装置
21 読取窓
3 POS端末
4 チェックアウトレーンシステム
5 セルフPOS
27 モード切替スイッチ
28 赤外線センサ
41 光を照射する区間
42 光を照射しない区間
61 タッチパネル
62 ディスプレイ
63 読取窓
64 スキャナ
65 ハンドスキャナ
66、67 商品載置台
86 計量器
87 赤外線センサ
201 照明部
203 撮像素子
204、205、206、207 発光ダイオード
208 商品
209 バーコード
210 用紙
302 バーコードデコーダ
303 制御部
304、2304 主制御部
305 照明駆動回路
401 撮像制御部
402 画像取込部
403、2403 光源制御部
620 登録画面
621 表示領域
623 案内画面
【先行技術文献】
【特許文献】
【0120】
【特許文献1】特開2009−20611号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像手段と、
前記撮像手段の撮像領域に対して光を照射する光源と、
前記撮像手段によって前記撮像領域内のコードシンボルを撮像するのに適したコード読取モードと、前記コード読取モードとは異なる制御を行う第2モードとを切り替える切替手段と、
前記切替手段によって前記コード読取モードと前記第2モードとが切り替えられた場合に、発光パターンを変更して前記光源を発光させる光源制御手段と、
を備えるコード読取装置。
【請求項2】
前記光源制御手段は、前記コード読取モードでは前記光源を連続的に発光させ、前記第2モードでは前記光源を点滅発光させる、請求項1に記載のコード読取装置。
【請求項3】
前記切替手段が切り替えを行う前記第2モードは、前記撮像手段によって前記撮像領域内の液晶画面を撮像するのに適した液晶画面読取モードであり、
前記光源制御手段は、前記コード読取モードでは、前記撮像手段による撮像のタイミングに合わせて前記光源を発光させ、前記液晶画面読取モードでは、前記撮像手段による撮像のタイミングとは異なるタイミングで前記光源を発光させる、
請求項1または2に記載のコード読取装置。
【請求項4】
前記切替手段が切り替えを行う前記第2モードは、前記撮像手段による撮像を休止するスタンバイモードであり、
前記光源制御手段は、前記スタンバイモードでは前記光源を点滅発光させる、
請求項2に記載のコード読取装置。
【請求項5】
前記光源制御手段は、前記液晶画面読取モードでは、前記光源に発光を指示する光制御信号を、前記撮像手段に撮像を指示する撮像信号に同期させずに出力することにより、前記撮像のタイミングとは異なるタイミングで前記光源を発光させる、請求項3に記載のコード読取装置。
【請求項6】
前記コード読取モードと前記第2モードを切り替えるための切替スイッチを更に備え、
前記切替手段は、前記切替スイッチの切り替えに応じて前記コード読取モードと前記第2モードとを切り替える、請求項1ないし5のいずれか1つに記載のコード読取装置。
【請求項7】
前記撮像領域に向けて設けられた赤外線センサを更に備え、
前記切替手段は、前記赤外線センサの応答が所定時間以上無い場合に前記コード読取モードから前記第2モードに切り替える、請求項1ないし6のいずれか1つに記載のコード読取装置。
【請求項8】
撮像手段と、
前記撮像手段の撮像領域に対して光を照射する光源と、
を備えるコード読取装置を制御するコンピュータを、
前記撮像手段によって前記撮像領域内のコードシンボルを撮像するのに適したコード読取モードと、前記コード読取モードとは異なる制御を行う第2モードとを切り替える切替手段と、
前記切替手段によって前記コード読取モードと前記第2モードとが切り替えられた場合に、発光パターンを変更して前記光源を発光させる光源制御手段と、
として機能させるプログラム。

【請求項9】
撮像手段の撮像領域内のコードシンボルを撮像するのに適したコード読取モードと、前記コード読取モードとは異なる制御を行う第2モードとを切り替える切替手段と、
前記切替手段によって前記コード読取モードと前記第2モードとが切り替えられた場合に、発光パターンを変更して前記撮像領域を照射する光源を発光させる光源制御手段と、
前記コードシンボルから商品コードを読み取る読取手段と、
前記商品コードに対応付けて商品ごとの商品情報を記憶する記憶部から、前記読取手段によって読み取られた前記商品コードに対応する前記商品情報を読み込み、当該商品情報を用いてその商品の販売登録を行う販売登録手段と、
を備える販売データ処理装置。
【請求項10】
商品の重量を計量する計量手段と、
各商品の商品コードに対応付けて商品の許容可能な重量範囲を記憶した記憶部から、前記読取手段により読み取られた前記商品コードに対応する重量範囲を読み出して、前記計量手段が計量した重量との同一性を判定する重量チェック手段と、を更に備え、
前記販売登録手段は、前記重量チェック手段が同一性ありと判定した商品について販売登録を行う、請求項9に記載の販売データ処理装置。
【請求項11】
販売データ処理装置を制御するコンピュータを、
撮像手段の撮像領域内のコードシンボルを撮像するのに適したコード読取モードと、前記コード読取モードとは異なる制御を行う第2モードとを切り替える切替手段と、
前記切替手段によって前記コード読取モードと前記第2モードとが切り替えられた場合に、発光パターンを変更して前記撮像領域を照射する光源を発光させる光源制御手段と、
前記コードシンボルから商品コードを読み取る読取手段と、
前記商品コードに対応付けて商品ごとの商品情報を記憶する記憶部から、前記読取手段によって読み取られた前記商品コードに対応する前記商品情報を読み込み、当該商品情報を用いてその商品の販売登録を行う販売登録手段と、
として機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2012−216182(P2012−216182A)
【公開日】平成24年11月8日(2012.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−6508(P2012−6508)
【出願日】平成24年1月16日(2012.1.16)
【出願人】(000003562)東芝テック株式会社 (5,631)
【Fターム(参考)】