コード読取装置

【課題】商品登録に不慣れなオペレータによる同一商品の不要な多重登録を防止するとともに、商品登録に慣れたオペレータの同一商品の必要な連続登録の作業効率が低下するのを回避する。
【解決手段】商品に付けられたコードを読み取り、該読み取ったコードから商品コードを取得して上位装置に送信するコード読取装置であって、当該コード読取装置を使用するオペレータの商品登録作業の熟練度に応じて、同一商品の不要な多重登録を防止する複数読み防止時間を変更設定する時間設定手段と、前記時間設定手段により設定された前記複数読み防止時間内に、前回前記上位装置に送信した商品コードと同一の商品コードを取得した場合、該取得した商品コードを前記上位装置に送信しない所定のエラー処理を実行する複数読み防止手段と、前記時間設定手段により設定された前記複数読み防止時間を一時的に変更する変更手段と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本実施形態は、コード読取装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、大規模量販店舗では、POS(Point Of Sales System)システム(:販売時点情報管理システム)におけるコード読取装置として固定型のバーコード読取装置が導入されている。
【0003】
一般的に、この種の固定型のバーコード読取装置では、決済場所に設置されたチェックアウトカウンタの上面に立設された縦型ハウジングと、この縦型ハウジングの上端に連結されたキャッシャ用の操作表示部及び客用のディスプレイとを備えている。また、縦型ハウジングの店員と対向する面に読取窓が設けられ、その読取窓を介して商品に付けられたバーコードを読み取り、当該商品の商品コードを取得するための読取部(カメラや画像処理部などの各種回路)が縦型ハウジング内部に実装されている。
【0004】
この種のバーコード読取装置では、店員(通称「キャッシャ」と呼ばれるオペレータ)により客が購入を希望する購入対象の商品に付けられたバーコードが読取窓に向けられた場合に、読取部でバーコードを読み取って商品コードを取得し、その商品コードをPOS端末に送信するようになっている。これにより、POS端末側で、売上ファイルに対する商品登録処理が行われる。
【0005】
ところが、この種のバーコード読取装置では、従来の手持ち型のバーコード読取装置(通称:タッチスキャナ)に比べ読取可能な距離範囲が広いため、商品登録に不慣れな店員(以下、単に「未熟練者」という場合がある。)が使用した場合には、読取窓の付近で商品に付されたバーコードを探すような行為を繰り返し行うことで、その店員の意図とは関係なく、同一商品の不要な二度読み、即ち、POS端末において同一商品の不要な多重登録が発生するという不都合があった。
【0006】
この不都合を解消すべく、従来では、二度読み防止タイマを用いた二度読み防止機能により前記したような不要な多重登録を防止する技術が提供されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2001−14419号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、二度読み防止機能で設定される二度読み防止タイマの計時する二度読み防止時間として、店員毎の商品登録の熟練度に関係なく全ての店員に共通の所定の時間を固定的に設定するような構成を採用しているため、以下に示すような不都合がある。
【0009】
例えば、二度読み防止時間を比較的短い時間に設定した場合(以下、「ケース1」という。)には、未熟練者は、読取対象の商品の商品コードがPOS端末に送信されて既に商品登録が行われていることに気付かず二度読み防止タイマがタイムアウトした後でも商品登録を行わせようと読取窓に当該商品に付されたバーコードを向ける商品登録作業を行ってしまう。
【0010】
二度読み防止時間を比較的長い時間に設定した場合(以下、「ケース2」という。)には、商品登録に慣れた店員(以下、単に「熟練者」という場合がある。)にとっては、購入対象の商品として同一の商品が複数あった際に、それら同一の商品を連続して商品登録する場合、二度読み防止タイマがタイムアウトするまで連続登録の作業を待機しなければならず、熟練者の作業効率が低下する虞がある。
【0011】
そこで、商品登録に不慣れなオペレータによる同一商品の不要な多重登録を防止するとともに、商品登録に慣れたオペレータの同一商品の必要な連続登録の作業効率が低下するのを回避したいというニーズが生じた。
【課題を解決するための手段】
【0012】
実施形態のコード読取装置は、当該コード読取装置を使用するオペレータの商品読取作業の熟練度に応じて複数読み防止時間を変更設定する時間設定手段と、前記時間設定手段により設定された前記複数読み防止時間内に、前回上位装置に送信した商品コードと同一の商品コードを取得した場合、該取得した商品コードを前記上位装置に送信しない所定のエラー処理を実行する複数読み防止実行手段と、前記時間設定手段により設定された前記複数読み防止時間を一時的に変更する変更手段とを有する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】図1は、本実施形態に係るPOSシステムの概略構成を説明するための概要図である。
【図2】図2は、決済場所に設置されるチェックアウトシステムの外観構成を説明するための斜視図である。
【図3】図3は、ストアサーバのハードウェア構成を説明するためのブロック図である。
【図4】図4は、POS端末のハードウェア構成を説明するためのブロック図である。
【図5】図5は、スキャナ装置のハードウェア構成を説明するためのブロック図である。
【図6】図6は、POSシステムにおける機能的構成を説明するためのブロック図である。
【図7】図7は、熟練度情報設定部及び更新熟練度判定部で保持される各種テーブルの一構成例を説明するための図である。
【図8】図8は、ストアサーバの熟練度情報設定部及びスキャナ装置の更新熟練度判定部が実行する処理の手順を説明するためのフローチャートである。
【図9】図9は、ある一つのチェックアウトシステムにおける二度読み防止時間の設定及び二度読み防止時間を決定するための熟練度値の更新処理の手順を説明するためのフローチャートである。
【図10】図10は、図9の処理の手順の変形例を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、添付図面を参照して説明する。
【0015】
なお、商品を販売する商品販売店舗に設置されるPOS(Point Of Sales System)システム(:販売時点情報管理システム)に適用されるものであるが、以下の実施形態では、大型のスーパーマーケットなどの大規模量販店舗に設置されるPOSシステムについて説明する。
【0016】
図1は、本実施形態に係るPOSシステム1の概略構成を説明するための概要図である。
【0017】
図1に示すように、このPOSシステム1では、1台のストアサーバ2と、複数台のPOS端末3A〜3N(以下、特定しないPOS端末を単にPOS端末3と称する。)とが、LAN(Local Area Network)などの内部ネットワーク4を介して接続されており、更に、各POS端末3A〜3Nには、スキャナ装置5A〜5N(以下、特定しないスキャナ装置を単にスキャナ装置5と称する。)がそれぞれ電気的に接続されている。
【0018】
ここで、ストアサーバ2は、スーパーマーケットのバックヤードなどに設置され、POS端末3の上位装置としてのサーバ装置である。
【0019】
なお、ストアサーバ2は、パーソナルコンピュータなどで実現され、ハードディスク装置(HDD:Hard Disk Drive)204(図3参照)などの記憶手段に商品情報ファイル204aを保持しており、各POS端末3A〜3Nからの問合せに応じて商品情報ファイル204aから必要な商品情報を返信する。
【0020】
ここで、商品情報ファイル204aとは、商品の種別毎に固有に割り振られた商品を特定するための商品コードと、商品の名称(商品名)や単価などを含む商品情報とを対応付けて記憶するファイルのことである。
【0021】
POS端末3は、店舗の決済場所に設置され、客が購入する商品の決済を行うための端末であり、ストアサーバ2及びスキャナ装置5との間で各種データ通信を行うものである。
【0022】
スキャナ装置5は、客が持参した購入対象の商品に付けられたバーコードなどのコードを読み取るコード読取装置であり、読み取ったコードから取得した商品コードをPOS端末3に送信するための装置である。
【0023】
なお、各POS端末3A〜3Nとそれぞれ対となる各スキャナ装置5A〜5Nとにより、それぞれ一つのチェックアウトシステム6A〜6N(以下、特定しないチェックアウトシステムを単にチェックアウトシステム6と称する。)を構成している。
【0024】
図2は、一つのチェックアウトシステム6の外観構成を説明するための斜視図である。
【0025】
図2に示すように、チェックアウトシステム6は、一対のPOS端末3及びスキャナ装置5を主体に構成されており、POS端末3とスキャナ装置5とは、通信ケーブル7を介して接続されており、相互に各種データの送受信が可能となっている。
【0026】
POS端末3は、レジ台8に載置されたドロワ9の上面に載置されており、スキャナ装置5は、サッカー台(通称:チェックアウトカウンタ)10の上面略中央に固定されている。
【0027】
なお、ドロワ9とは、営業開始前に準備金として入金された貨幣を保管するとともに、営業中に客から受け取った貨幣を保管する機器であり、ドロワ9のハウジング内部に貨幣を収容する引き出し(不図示)が設けられているものである。
【0028】
また、POS端末3は、ハウジング30の上面に、キーボード31、キャッシャ用のディスプレイ32、客用のディスプレイ33、レシート発行口34等を備え、ハウジング30の内部に、取引単位のレシートの印字やジャーナルの印字を行うプリンタ35(図4参照)を備えている。
【0029】
なお、キャッシャとは、決済処理担当の店員のことであり、チャックアウトシステム6、即ち、一対のPOS端末3及びスキャナ装置5を使用操作するオペレータのことである。
【0030】
また、図2の符号E1の指す拡大図に示すように、POS端末3のキーボード31には、店員がチェックアウトシステム6の使用宣言をする際、即ち、店員が自己の店員番号を入力するのに先だって押下されるログインキー31aと、キャッシャがチェックアウトシステム6の使用終了を宣言する際に用いられるログアウトキー31bと、1客の1取引の終了を宣言する際に用いられる預/現計キー31cと、前記した店員の店員番号を入力するとともに、客から預かった貨幣の金額を入力(置数)する場合に用いられる「00」及び「0」〜「9」などの置数キー31dなどを備えている。
【0031】
スキャナ装置5は、サッカー台10の上面に立設された縦型ハウジング51と、この縦型ハウジング51の上端に連結されたキャッシャ用の操作表示部52及び客用のディスプレイ53とを備えている。
【0032】
そして、縦型ハウジング51のキャッシャと対向する面51Aに、読取窓51aが設けられ、また、その読取窓51aを介して商品Gに付けられたバーコードBC(同図2の符号E2の指す拡大図参照)を読み取り、当該商品の商品コードを取得するための読取部(カメラ54や画像処理部508などの各種回路)(図5参照)が縦型ハウジング51内部に実装されている。
【0033】
また、キャッシャ用の操作表示部52は、キャッシャ用のディスプレイ52aと、キーボード52bとを備えている。
【0034】
なお、図2の符号E3の指す拡大図に示すように、スキャナ装置5のキーボード52bには、POS端末3のキーボード31と略同様の各種機能キー(ログインキー52b−1、ログアウトキー52b−2、預/現計キー52b−3及び置数キー52b−4)と、店員が同一の商品Gを誤って複数読みさせて登録してしまった商品を取り消す場合に用いられる取消キー52b−5などを備えている。
【0035】
図3は、ストアサーバ2のハードウェア構成を説明するためのブロック図である。
【0036】
図3に示すように、このストアサーバ2は、パーソナルコンピュータなどの一般的なコンピュータを利用したハードウェア構成となっており、例えば、CPU(Central Processing Unit)201と、このCPU201とバスラインBL0を介して接続されるROM(Read Only Memory)202、RAM(Random Access Memory)203、ハードディスク装置(HDD)204、外部記憶媒体処理部205、通信I/F206、LANI/F207、入出力処理部208、表示コントローラ209、音声処理部210等と、電源装置211などを備えている。
【0037】
ここで、CPU201は、ストアサーバ2全体の制御、即ち、各種演算や各構成要素部に対する各種処理を制御するものである。また、ROM202は、ストアサーバ2における各種処理を実行するための制御プログラムなどの各種ファイルを記憶するものである。また、RAM203は、入力データや表示データなどの作業中のデータを一時的に記憶したり、ストアサーバ2の起動時にROM202から読み出された制御プログラムやHDD204から読み出された商品情報ファイル204aなどを一時的に記憶するものである。
【0038】
外部記憶媒体処理部205は、CD−RW(Compact Disk Rewritable)などの外部記録媒体に対する読み書き処理を行う装置である。
【0039】
通信I/F(インタフェース)206は、インターネットなどの外部ネットワークを介して接続された本部のサーバ装置と各種データの送受信を行うものである。また、LANI/F(インタフェース)207は、LAN4を介して接続されたPOS端末3と各種データの送受信を行うものである。
【0040】
入出力処理部208は、キーボード21またはマウス22からの操作信号を入力し、その入力した操作信号をCPU201に出力するものである。また、表示コントローラ209は、ディスプレイ23の画面表示を制御するものである。また、音声処理部210は、スピーカ24から警告音などの各種音を鳴動させる処理を行うものである。
【0041】
電源装置211は、コンセントなどの商用電源にプラグなどの差込み器具が接続されることで、商用電源からの電圧をストアサーバ2の内部回路に供給する直流電圧に変換して出力するものである。
【0042】
図4は、POS端末3のハードウェア構成を説明するためのブロック図であり、特に、ハウジング30(図2参照)内のハードウェア構成を示している。
【0043】
図4に示すように、このPOS端末3は、ハウジング30内に、CPU(Central Processing Unit)301と、このCPU301とバスラインBL1を介して接続されるROM(Read Only Memory)302、RAM(Random Access Memory)303、時計部304、通信I/F305、LANI/F306、キーボードコントローラ307、第1表示コントローラ308、第2表示コントローラ309、プリンタコントローラ310、音声処理部311と、I/O(Input/Output)ポート312等と、電源装置313などを備えている。
【0044】
ここで、CPU301は、POS端末3全体の制御、即ち、各種演算や各構成要素部に対する各種処理を制御するものである。また、ROM302は、POS端末3における各種処理を実行するための制御プログラムや売上ファイル302aなどの各種ファイルを記憶するものである。また、RAM303は、入力データや表示データなどの作業中のデータを一時的に記憶したり、POS端末3の起動時にROM302から読み出された制御プログラムや売上ファイル302aなどを一時的に記憶するものである。
【0045】
時計部304は、現在の日時及び時刻を計時するものである。
【0046】
通信I/F(インタフェース)305は、通信ケーブル7を介して接続されたスキャナ装置5と各種データの送受信を行うものである。また、LANI/F(インタフェース)306は、LAN4を介して接続されたストアサーバ2と各種データの送受信を行うものである。
【0047】
キーボードコントローラ307は、キーボード31の各種操作キー毎に対応したキー信号を入力し、その入力したキー信号をCPU301に出力するものである。また、第1表示コントローラ308は、キャッシャ用のディスプレイ32の画面表示を制御するものである。また、第2表示コントローラ309は、客用のディスプレイ33の画面表示を制御するものである。また、プリンタコントローラ310は、プリンタ35のレシートやジャーナルの印字を制御するものである。
【0048】
音声処理部311は、スピーカ36から後述の複数読み防止処理における警告音などの各種音を鳴動させる処理を行うものである。
【0049】
I/Oポート312は、決済時にドロワ9に引き出しの開放を命令する信号を出力するものである。なお、前記信号を受信したドロワ9は、貨幣を収納する引き出し(不図示)を開放する。
【0050】
電源装置313は、コンセントなどの商用電源にプラグなどの差込み器具が接続されることで、商用電源からの電圧をPOS端末3の内部回路に供給する直流電圧に変換して出力するものである。
【0051】
図5は、スキャナ装置5のハードウェア構成を説明するためのブロック図であり、特に、ハウジング51(図2参照)内のハードウェア構成を示している。
【0052】
図5に示すように、このスキャナ装置5は、CPU501と、このCPU501とバスラインBL2を介して接続されるROM502、RAM503、通信I/F504、キーボードコントローラ505、第1表示コントローラ506、第2表示コントローラ507、画像処理部508、音声処理部509等と、電源装置510などを備えている。
【0053】
ここで、CPU501は、スキャナ装置5全体の制御、即ち、各種演算や各構成要素部に対する各種処理を制御するものである。また、ROM503は、スキャナ装置5における各種処理を実行するための制御プログラムや各種ファイルを記憶するものである。また、RAM503は、入力データや表示データなどの作業中のデータを一時的に記憶したり、後述のカメラ54及び画像処理部508で取得したバーコードBCの商品コードなどを一時的に記憶するものである。
【0054】
通信I/F(インタフェース)504は、通信ケーブル7を介して接続されたPOS端末3と各種データの送受信を行うものである。
【0055】
キーボードコントローラ505は、キーボード52bからの操作キーに対応したキー信号の入力処理を実行するものである。また、第1表示コントローラ506は、キャッシャ用のディスプレイ52aの画面表示を制御するものである。また、第2表示コントローラ507は、客用のディスプレイ53の画面表示を制御するものである。
【0056】
画像処理部508は、FPGA(Field Programmable Gate Array)などの集積回路で実現され、接続されたカメラ54の撮影により取得された画像の画像処理を行うものである。
【0057】
より具体的には、この画像処理部508は、店員により読取窓51aに商品Gがかざされた際に、カメラ54の撮影により取得した撮影画像から周知の技術を用いて、商品Gに付けられたバーコードBC(図2参照)を読み取り、読み取ったバーコードBCをデコードして商品コードを取得するものである。
【0058】
より具体的には、この画像処理部508では、撮影画像を2値化し、該2値化した画像を輪郭画像に変換した後、その輪郭線を融合する。続いて、バーコードBCの領域を塗り潰し、背景を消滅させてその塗り潰した領域を抽出する。このようにして、画像中にバーコードBCの領域が含まれている場合、画像処理部508は、バーコードBCを抽出し、該抽出したバーコードBCの領域の中心を通る回帰直線に沿ってバーコードBCを読み、読み取ったバーコードBCをデコードすることにより、商品コードを取得する。
【0059】
なお、画像処理部508で取得された商品コードは、CPU501の制御のもと、通信I/F504を介してPOS端末3に送信される。
【0060】
音声処理部509は、スピーカ55から後述の複数読み防止処理における警告音を鳴動させる処理を行うものである。
【0061】
電源装置510は、コンセントなどの商用電源にプラグなどの差込み器具が接続されることで、商用電源からの電圧をスキャナ装置5の内部回路に供給する直流電圧に変換して出力するものである。
【0062】
図6は、POSシステム1における機能的構成を説明するためのブロック図である。
【0063】
図6に示すように、本実施形態では、後述の図8及び図9の処理を実行するための機能的構成として、ストアサーバ2が熟練度情報処理部220を有し、POS端末3が情報中継部320を有し、スキャナ装置5がコード読取処理部520を有している。
【0064】
ストアサーバ2の熟練度情報処理部220は、データ送受信部221、熟練度情報設定部222、熟練度特定部223、設定値検索部224、閾値検索部225等を有している。
【0065】
ここで、データ送受信部221は、POS端末3の情報中継部320から送信された店員番号の情報を受信したり、後述の複数読み防止時間(t2)の設定値や後述の熟練度を判定するための閾値などの情報を送信するものである。
【0066】
熟練度情報設定部222は、熟練度値登録テーブルT1(図7(a)参照)、時間幅設定値登録テーブルT2(図7(b)参照)、熟練度判定閾値登録テーブルT3(図7(c)参照)等を有し、後述の図8に示す処理を実行するものである。
【0067】
図7は、熟練度情報設定部222及び後述の更新熟練度判定部525で保持される各種テーブルT1〜T4の一構成例を説明するための図である。
【0068】
図7(a)に示すように、熟練度登録テーブルT1は、店員の店員番号毎に、商品登録の熟練度を示す熟練度値(A、BおよびCのいずれか)を対応付けて登録している。
【0069】
具体的に、ここでいう「熟練度値」とは、店員が一つの商品GのバーコードBCをスキャナ装置5に読み取らせ、POS端末3にそのバーコードBCの商品コードを登録させるまでに掛かる時間の短長により判断された店員の商品登録の熟練度を数値化したものである。
【0070】
また、本実施形態では、熟練度値として、熟練度が高い順に、「A」、「B」、「C」の3つの値が用意されており、熟練度値「A」が、店員の商品登録の熟練度が高いことを示し、熟練度「B」が、店員の商品登録の熟練度が普通(標準)であることを示し、熟練度値「C」が、商品登録の熟練度が低いことを示すものである。
【0071】
なお、図7(a)の例では、店員番号「1111」に熟練度値として「A」が対応付けられ、店員番号「2222」に熟練度値として「B」が対応付けられ、・・・、店員番号「9999」に熟練度値として「C」が対応付けられている。
【0072】
図7(b)に示すように、時間幅設定値登録テーブルT2は、前記した熟練度値(A、BおよびCのいずれか)に対応付けて、複数読み防止時間を設定するための設定値を登録している。
【0073】
具体的には、ここでいう「複数読み防止時間の設定値」とは、後述の複数読み防止タイマ部524bで設定される複数読み防止時間を設定するための数値であり、店員の熟練度、即ち、熟練度値(A、B及びC)に応じて同一商品の不要な多重登録を防止できると判断された複数読み防止時間を設定するための数値のことである。
【0074】
そこで、本実施形態では、熟練度が普通(標準的)であることを示す熟練度値「B」に、標準的な複数読み防止時間(例えば、5秒)を設定するための設定値として「B1」を対応付け、一方、熟練度が高いことを示す熟練度値「A」に、前記した標準的な複数読み防止時間(例えば、5秒)より比較的短い複数読み防止時間(例えば、3秒)を設定するための設定値としての「A1」を対応付け、更に、熟練度が低いことを示す熟練度値「C」に、前記した標準的な複数読み防止時間(例えば、5秒)より比較的長い複数読み防止時間(例えば、8秒)を設定するための設定値としての「C1」を対応付けている。
【0075】
図7(c)に示すように、熟練度判定閾値登録テーブルT3は、前記した熟練度値に対応付けて、各熟練度に対応した熟練度判定値Xの初期値、且つ、熟練度を判定するための閾値を登録している。
【0076】
具体的に、ここでいう「閾値」とは、後述のスキャナ装置5の更新熟練度判定部525で加減算される熟練度判定値Xに初期値として設定される値であり、且つ、更新熟練度値を判定するための値である。
【0077】
図7(c)の例では、熟練度値「A」に閾値として「A2」が対応付けられ、熟練度「B」に閾値として「B2」が対応付けられ、熟練度「C」に閾値として「C2」が対応付けられている。
【0078】
図6に戻って、熟練度特定部223は、データ送受信部221を介して取得した店員番号の情報に基づいて、熟練度値テーブルT1から当該店員番号の情報に対応付けられた熟練度値(A、B、Cのいずれか)を特定する。
【0079】
設定値検索部224は、熟練度特定部223で特定された熟練度値(A、B、Cのいずれか)を基に、時間幅設定値登録テーブルT2から当該熟練度値(A、B、Cのいずれか)に対応付けられた複数読み防止時間の時間幅を設定するための設定値(A1、B1、C1のいずれか)を検索する。
【0080】
閾値値検索部225は、熟練度特定部223で特定された熟練度値(A、B、Cのいずれか)を基に、熟練度判定閾値登録テーブルT3から当該熟練度値(A、B、Cのいずれか)に対応付けられた熟練度を判定するための閾値(A2、B2、C2のいずれか)を検索する。
【0081】
POS端末3の情報中継部320は、データ送受信部321、店員番号受付部322などを有している。
【0082】
ここで、データ送受信部321は、後述の店員番号受付部322で受け付けた店員番号の情報をストアサーバ2に送信するとともに、ストアサーバ2からの設定値(A1、B1及びC1のいずれか)や閾値(A2、B2及びC2のいずれか)を受信してスキャナ装置5に送信したり、スキャナ装置5(即ち、後述の更新熟練度判定部525及びデータ送受信部521)から送信された更新熟練度値を受信してストアサーバ2に送信するものである。
【0083】
店員番号受付部322は、チェックアウトシステム6(一対のPOS端末3及びスキャナ装置5)を使用する店員により入力された店員番号の情報を受け付け、データ送受信部321に出力するものである。
【0084】
スキャナ装置5のコード読取処理部520は、データ送受信部521、商品コード取得部522、正常報知部523、複数読み防止処理部524、更新熟練度判定部525等を有している。
【0085】
ここで、データ送受信部521は、POS端末3経由でストアサーバ2から送信された設定値(A1、B1及びC1のいずれか)や閾値(A2、B2及びC2のいずれか)などを受信したり、後述の商品コード取得部522から入力した商品コードや更新熟練度判定部525から入力した更新熟練度値をPOS端末3に送信するものである。
【0086】
商品コード取得部522は、前記した画像処理部508で説明した方法により商品GのバーコードBCの商品コードを取得するものである。なお、この商品コード取得部522は、取得した商品コードを一時保持し、後述の同一コード判定部524cで同一でないと判定された場合、または、後述の複数読み判定部524dで複数読みでないと判定された場合にのみ、前記一時保持した商品コードをデータ送受信部521に出力する。これにより、データ送受信部521から商品コードがPOS端末3に送信される。
【0087】
正常報知部523は、スピーカ55を鳴動させて、商品コード取得部522で取得した商品コードをPOS端末3に送信した旨を所定音で店員に報知するものである。具体的には、後述の同一コード判定部524cで同一でないと判定された場合、または、後述の複数読み判定部524dで複数読みでないと判定された場合に、前記した報知処理を実行するものである。
【0088】
複数読み防止処理部524は、同一商品Gの商品コードの不要な複数読みを防止する処理を実行するものであり、コード退出タイマ部524a、複数読み防止タイマ部524b、同一コード判定部524c、複数読み判定部524d、複数読み防止実行部524e等を有している。
【0089】
ここで、コード退出タイマ部524aは、商品コード取得部522において商品コードが取得される都度、取得された商品コード別に予め定められた固定のコード退出時間(幅)t1を計時するものである。
【0090】
複数読み防止タイマ部524bは、商品コード別のコード退出時間t1の計時が終了した場合(即ち、退出タイマがタイムアウトした場合)、所定の複数読み防止時間(幅)t2を計時するものである。
【0091】
即ち、本実施形態の複数読み防止タイマ部524bは、情報中継部320経由で熟練度情報処理部220から送信された設定値(A1、B1及びC1のいずれか)に基づいて複数読み防止時間を設定するものである。
【0092】
同一コード判定部524cは、商品コード取得部522で取得した商品コードが前回POS端末3に送信した商品コードと同一であるか否かを判定するものである。
【0093】
複数読み判定部524dは、同一コード判定部524cにより同一コードであると判定された場合、今回の商品コードを取得した時点が前回POS端末3に送信した商品コードの複数読み防止時間t2の計時中であるか否かを判定し、計時中でなければ複数読みでないと判定し、他方、計時中であれば複数読みであると判定する。
【0094】
複数読み防止実行部524eは、複数読み判定部524dにより複数読みであると判定された場合、商品コード取得部522に対して今回取得した商品コードの破棄を指示する。これにより、商品コード取得部522において不要な商品コードが破棄されるので、該不要な商品コードがスキャナ装置5からPOS端末3に送信されずに済み、その結果、POS端末3において同一商品の不要な多重登録が防止されることになる。
【0095】
また、複数読み防止実行部524eは、スピーカ55を鳴動させて、同一商品の商品コードの不要な複数読みが発生した旨を所定音で店員に報知するものである。
【0096】
更新熟練度判定部525は、加減算規定値登録テーブルT4(図7(d)参照)を有し、チェックアウトシステム6を使用した店員の熟練度値登録テーブルT1に登録される熟練度値を更新する処理を実行するためのものである。
【0097】
より具体的には、更新熟練度判定部525は、チェックアウトシステム6を使用する店員によりログイン操作が行われた場合に、情報中継部320及びデータ送受信部521経由でストアサーバ2から送信された閾値(A2、B2及びC2のいずれか)を入力して熟練度判定値Xの初期値として設定するとともに、その後、当該店員によるログオフ操作が行われるまでの商品登録作業において、同一商品の不要な複数読みが有る毎に熟練度判定値Xから所定の規定値を減算するとともに、一客の一取引が終了する毎に熟練度判定値Xに所定の規定値を加算する処理を実行する。
【0098】
図7(d)に示すように、加減算規定値登録テーブルT4は、店員の実際の商品登録の経験に応じて、即ち、同一商品の不要な多重登録の有無に応じて、熟練度判定値Xから加減算する所定の規定値を登録している。
【0099】
具体的には、熟練度判定値Xに加算する規定値とは、一客の一取引が終了した時点で、店員が一取引を経験して熟練度が若干上がったという判断により熟練度判定値Xに加算するための値であり、一方、熟練度判定値から減算する規定値とは、一取引中に同一商品の不要な複数読みがあったことで熟練度が若干下がったという判断により熟練度判定値Xから減算するための値である。
【0100】
なお、図7(d)の例では、熟練度判定値Xに加算する規定値として「a」が対応付けられ、熟練度判定値から減算する規定値として「b」が対応付けられている。
【0101】
ここで、図6に示した各機能構成部(熟練度情報処理部220、情報中継部320及びコード読取処理部520)は、各CPU201、301及び501が各ROM202、302及び502などの記憶手段に記憶されているプログラムを各RAM203、303及び503上に展開して実行することにより実現されるものである。
【0102】
ここで、前記説明したチェックアウトシステム6における一客の一取引のチェックアウト処理の概略的な流れについて簡単に説明する。
【0103】
まず、店員により、客によってサッカー台10に載置された買い物カゴB1から取り出された商品GのバーコードBCが読取窓51aに向けられると、スキャナ装置5では、カメラ54により撮影を行う。
【0104】
すると、コード読取処理部522の商品コード取得部522が、カメラ54により撮影された撮影画像から、バーコードBCを抽出し、該抽出したバーコードBCをデコードして商品コードを取得する。そして、取得した商品コードをPOS端末3に送信する。
【0105】
すると、POS端末3では、取得した商品コードをRAM303に展開された売上ファイル302aに記憶し、続いて、ストアサーバ2に対して商品コードを送信する、即ち、スキャナ装置5から受信した商品コードに対応する商品情報の問い合わせを行う。
【0106】
すると、ストアサーバ2では、受信した商品コードに対応する商品情報を商品情報ファイル204aから検索し、対応する商品情報をPOS端末3に返信する。
【0107】
すると、POS端末3では、受信した商品情報を該当する商品コードに対応するように売上ファイル302aに記憶するとともに、キャッシャ用のディスプレイ32及び客用のディスプレイ33に商品情報を表示する。
【0108】
また、POS端末3は、受信した商品情報をスキャナ装置5に送信する。これにより、スキャナ装置5では、キャッシャ用のディスプレイ52a及び客用のディスプレイ53に商品情報を表示する。
【0109】
即ち、チェックアウトシステム6においては、前記したような処理が、一客の全ての購入対象商品Gに対して実行される。
【0110】
そして、全ての購入対象の商品Gに対する処理が終了して、店員による締め操作(例えば、預/現計キー31cの押下操作)が行われた場合には、POS端末3では締め処理として、プリンタ35にレシートを発行させ、ドロワ9に引き出し(不図示)を開放させて一取引の処理を終了する。
【0111】
次に、前記説明した構成のチェックアウトシステム6における各種処理動作の詳細について説明する。
【0112】
図8は、ストアサーバ2の熟練度情報設定部222及びスキャナ装置5の更新熟練度判定部525が実行する処理の手順を説明するためのフローチャートである。
【0113】
図8に示すように、まず、店舗の店長などのオペレータがストアサーバ2のキーボード21やマウス22などを使用して、熟練度情報を設定するための所定のアプリケーションを起動させる。すると、熟練度情報設定部222が、ディスプレイ22に熟練度情報を設定するための所定の設定画面(不図示)を表示させる。
【0114】
そして、ステップS11において、当該オペレータがキーボード21やマウス22などを使用して、当該店舗における各店員の店員番号の情報に対応付けて各店員の商品登録業務の熟練度値(A、B及びC)を入力して、最後に確定操作を行う。すると、熟練度情報設定部220bが、熟練度値登録テーブルT1に店員番号の情報に対応付けた熟練度値を登録する。
【0115】
続いて、ステップS12において、当該オペレータがキーボード21やマウス22などを使用して、各熟練度値(A、B及びC)に対応する複数読み防止時間の設定値を入力して確定操作を行う。すると、熟練度情報設定部222が、時間幅設定値登録テーブルT2に各熟練度値(A、B及びC)に対応した複数読み防止時間の設定値(A1、B1及びC1)を登録する。
【0116】
続いて、ステップS13において、当該オペレータがキーボード21やマウス22などを使用して、熟練度を判定する閾値(A2、B2及びC2)を入力して確定操作を行う。すると、熟練度情報設定部222が、熟練度判定閾値登録テーブルT3に熟練度毎の熟練度判定値Xの初期値であり、且つ、熟練度を判定するための閾値(A2、B2及びC2)を、各熟練度(A、B及びC)に対応付けて登録する。
【0117】
続いて、ステップS14において、当該オペレータがキーボード21やマウス22などを使用して、加減算の規定値を入力して確定操作を行う。すると、熟練度情報設定部222が、データ送信部221に加減算の規定値の情報を出力する。これにより、データ送受信部221が、入力した規定値の情報をPOS端末3に送信する。すると、情報中継部320が、受信した規定値の情報をスキャナ装置5に送信する。これにより、データ送受信部521経由で更新熟練度判定部525が規定値の情報を入力し、その入力した規定値の情報に基づき、加減算規定値登録テーブルT4に熟練度判定値に加算する規定値(a)及び熟練度判定値から減算する規定値(b)を登録する。
【0118】
なお、図8の例では、ステップS12〜ステップS14において、店舗側で、複数読み防止時間の設定値、閾値、加減算の規定値を設定する形態について説明したが、これ以外にも、例えば、POSシステム1を提供するシステム提供者側で、ステップS12〜ステップS14の処理における各種設定値を予め固定的に設定しておくような形態としても良いし、また、ステップS11の処理を、店舗側で行うのではなく、ストアサーバ2に接続される本部のサーバ装置側で設定するような形態としても良い。
【0119】
図9は、ある一つのチェックアウトシステム6における複数読み防止時間の設定及び複数読み防止時間を決定するための店員毎の熟練度値の自動更新処理の手順を説明するためのフローチャートである。
【0120】
図9に示すように、まず、商品登録業務を行う準備段階として、店員によりPOS端末3のキーボード31のログインキー31aが押下操作され、置数キー31dの押下操作により店員番号(例えば、「1111」など)の入力が行われると、POS端末3では、ログイン処理が実行される(ステップS101)。
【0121】
具体的には、ステップS101の処理では、POS端末3は、対となるスキャナ装置5を用いた売上ファイル302aへの商品登録処理に前記入力された店員番号(例:「1111」)を対応付ける処理を実行する。また、このステップS101の処理では、熟練度特定部223が、入力された店員番号(例:「1111」)に対応付けられた熟練度値(例:「A」)を熟練度登録テーブルT1から検索する。
【0122】
続いて、ステップS102〜ステップS109の処理において、POS端末3及びスキャナ装置5間で、ログインした店員の商品登録作業の熟練度、即ち、熟練度値(例:「A」)に対応した複数読み防止時間の設定処理、及び、熟練度判定値Xの初期値の設定処理が行われる。
【0123】
より具体的には、設定値検索部224が、熟練度値(例:「A」)に対応した複数読み防止時間の設定値(例:「A1」)を設定値登録テーブルT2から検索し、検索した設置値(例:「A1」)をデータ送受信部221に出力するとともに、閾値検索部225が、熟練度(例:「A」)に対応した初期値(例:「A2」)を初期値登録テーブルT3から検索し、検索した初期値(例:「A2」)をデータ送受信部221に出力する。
【0124】
すると、データ送受信部221が、入力した設定値(例:「A1」)及び閾値(例:「A2」)を、情報中継部320のデータ送受信部321経由でスキャナ装置5に送信する。
【0125】
これにより、ステップS103、ステップS106及びステップS108などにおいて、スキャナ装置5では、複数読み防止タイマ部524bが、データ送受信部521経由で入力した設定値(例:「A1」)に対応した複数読み防止時間(例えば、「3秒」など)を設定する。また、ステップS104、ステップS107及びステップS109などにおいて、更新熟練度判定部525が、データ送受信部521経由で入力した閾値(例:「A2」)を熟練度判定値Xの初期値として設定する。
【0126】
その後、ステップS110〜ステップS114の処理において、更新熟練度判定部525による熟練度判定値Xの加減算処理が実行される。
【0127】
より具体的には、ステップS110において、店員により、客の買い物カゴB1内にある商品Gに付けられたバーコードBCをスキャナ装置5に読み込ませるための商品登録作業が行われる。すると、スキャナ装置5では、商品コード取得部522が、商品GのバーコードBCを読み込み、当該読み込んだバーコードBCから商品コードを取得して一時保持する。
【0128】
続いて、ステップS111において、スキャナ装置5では、複数読み防止処理部524の同一コード判定部524cが、今回取得した商品コードが前回POS端末3に送信した商品コードと同一であるか否かを判定し、この判定の結果、同一でないと判定された場合に、商品コード取得部522がデータ送受信部521に今回取得した商品コードを出力する。これにより、データ送受信部521が入力した商品コードをPOS端末3に送信することで、POS端末3において、受信した商品コードに基づいて売上商品Gの商品情報を売上ファイル302aに登録する処理が実行される。
【0129】
他方、ステップS111の判定において、同一であると判定された場合、続いて、ステップS115において、スキャナ装置5では、店員の取消キー52b−5の押下操作などにより当該商品Gの取消処理が行われたか否かを判定する。
【0130】
この判定の結果、取消処理が行われたと判定した場合、即ち、店員がキャッシャ用のディスプレイ32、52aの表示により、同一商品の不要な多重登録に気付いて取消キー52b−5の押下操作を行った場合(ステップS115:YES)、続いて、ステップS116において、更新熟練度判定部525が、熟練度判定値Xから規定値bを減算する処理を実行する。
【0131】
また、ステップS111の判定により、同一でないと判定された場合(ステップS111:NO)、又は、ステップS115の判定により、取消処理が行われていないと判定された場合、即ち、必要な同一商品の連続商品登録であった場合(ステップS115:NO)、又は、ステップS116の処理後には、続いて、ステップS112において、POS端末3では、POS端末3の預/現計キー31cの押下操作などの一客の一取引における所定の締め操作が行われたか否かを判定し、締め操作が行われていなければ(ステップS112:NO)、処理をステップS110に戻して以下同様の処理を行う。
【0132】
他方、ステップS112の判定により、所定の締め操作が行われた場合(ステップS112:YES)、続いて、ステップS113において、更新熟練度判定部525が、熟練度判定値Xに規定値aを加算する処理を実行する。
【0133】
続いて、ステップS114において、店員によりログアウトキー31bが押下操作されたか否かを判定し、この判定の結果、ログアウトキー31bが押下操作されていなければ(ステップS114:NO)、処理をステップS110に戻して以下同様の処理を行う。
【0134】
他方、ステップS114の判定において、ログアウトキー31bが押下操作されていれば(ステップS114:YES)、続いて、ステップS117〜ステップS121の処理において、当該店員の熟練度値の更新処理が実行される。
【0135】
より具体的には、更新熟練度判定部525が、現在の熟練度判定値Xと熟練度Aに対応した熟練度を判定するための閾値「A2」、及び、熟練度Bに対応した熟練度を判定するための閾値「B2」との大小関係を判定し、「熟練度判定値X≧閾値A2」の関係が成立した場合(ステップS117:YES)、更新後の熟練度が「A」であると判定し、更新後の熟練度値「A」の情報をデータ送受信部521に出力する。これにより、データ送受信部521から更新後の熟練度値「A」の情報がPOS端末3の情報中継部320を経由してストアサーバ2に送信される。これにより、熟練度情報設定部222が該当する店員番号(「1111」)に対応付けられた熟練度値を「A」に更新する(ステップS118)。その後、ここでの処理を終了する。
【0136】
一方、「A2>熟練度判定値X≧B2」の関係が成立した場合(ステップS117:NO→ステップS119:YES)、更新後の熟練度が「B」であると判定し、前記したのと同様の送信処理により、更新熟練度判定部525から更新後の熟練度「B」の情報がストアサーバ2に送信され、これにより、熟練度情報設定部222が該当する店員番号(「1111」)に対応付けられた熟練度値を「B」に更新する(ステップS120)。その後、ここでの処理を終了する。
【0137】
また、一方、「熟練度判定値X<B2」の関係が成立した場合(ステップS119:NO)、更新後の熟練度が「C」であると判定し、前記したのと同様の送信処理により、更新熟練度判定部525から更新後の熟練度「C」の情報がストアサーバ2に送信され、これにより、熟練度情報設定部222が該当する店員番号(「1111」)に対応付けられた熟練度値を「C」に更新する(ステップS121)。その後、ここでの処理を終了する。
【0138】
(変形例) 図10は、前記した図9の処理の手順の変形例を説明するためのフローチャートであり、この場合、図9の処理手順において、ステップS113の処理を削除して、その代わりにステップS113の処理と同様の処理であるステップS130の処理を、ステップS115のNO判定後でステップS116の処理後の間に挿入した部分が相違点であって、それ以外については図9の処理手順と同様であるので、ここでの説明は省略する。
【0139】
即ち、前記した図9の処理手順では、店員による預/現計キーが押下されて1客の1商取引が終了した時点で、熟練度判定値Xに規定値を加算する処理(ステップS113)、即ち、熟練度が少し上がったとみなす処理を行うような形態について説明したが、図10の処理手順では、必要な商品の商品登録が行われる度に、熟練度判定値Xに規定値aを加算するような形態となっている。
【0140】
このような形態によれば、商品登録作業の経験数が増加する毎に商品登録作業が上達することを考慮した処理、即ち、店員が正常なスキャン操作をする度に、熟練度が少し上がったとみなす処理を実行することが可能となる。
【0141】
即ち、前記説明してきた実施形態によれば、スキャナ装置5で設定される複数読み防止時間を、当該スキャナ装置5を使用する店員の商品読取作業の熟練度に応じて変更設定するような構成にしたため、商品登録に不慣れな店員による不要な多重商品登録を防止できるとともに、商品登録に慣れた店員の同一商品の必要な連続登録の作業効率が低下するのを回避することが可能となる。また、これにより、決済時における接客サービスを向上させることができるので、店舗の営業利益の向上を図ることが可能となる。
【0142】
また、前記した実施形態によれば、店員の実際の商品登録作業の内容、即ち、必要な商品の商品登録回数や同一商品の不要な多重登録の発生の有無に応じて、店員の識別番号に対応付けて登録されている熟練度値をシステム側で自動的に更新するような構成としたため、店員の熟練度の成長に合わせた適切な接客サービスを提供することが可能となる。
【0143】
以上、例示的な実施形態に基づいて説明したが、本発明は前記した実施形態により限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載により表される技術的思想の範囲内において種々の変更、改変を行うことが可能である。
【0144】
例えば、前記した実施形態では、予め店員個々の熟練度をそれぞれ個別に設定しておく形態について説明したが、これ以外にも、一番最初に、全ての店員に共通の所定の熟練度値(例えば、標準的な熟練度値「B」)を設定しておき、各店員の実際の商品登録作業の経験に応じて各店員の熟練度値を変更していくような形態とすることも可能である。このような形態によれば、各店員の熟練度値を評価して設定するという実測作業の手間を省くことができる。
【0145】
また、前記した実施形態では、図9及び図10に示す処理を実行するための機能的構成として図6に示したような形態について説明したが、これに限らず、例えば、熟練度情報処理部220をストアサーバ2ではなくPOS端末320またはスキャナ装置5に実装するような形態とすることも可能であるし、スキャナ装置5が、店員番号受付部322及び熟練度情報処理部220を実装するような形態とすることも可能である。
【0146】
また、前記した実施形態では、商品Gに付けられたバーコードBCとして、JANコードなどの所定のコード体系によって記述されたバーコードBCを読み取る形態のスキャナ装置5について説明したが、これ以外にも、商品Gに付けられた二次元コードなどのその他のコードを読み取るコード読取装置としてのスキャナ装置5とすることも可能である。
【0147】
また、前記した実施形態では、店員の店員番号をPOS端末3のキーボード31から入力する形態について説明したが、これ以外にも、例えば、スキャナ装置5のキーボード52bから入力する形態とすることも可能であるし、または、店員が所持するカードなどの媒体に印刷されたバーコードをスキャナ装置5でスキャンすることにより店員番号を入力するような形態とすることも可能である。
【0148】
また、前記した実施形態では、カメラ54及び画像処理部508から成る読取部を備える形態のスキャナ装置5について説明したが、これ以外にも、例えば、商品GのバーコードBCにレーザ光などを発して反射光を受光して電気信号に変換する光学装置と、その電気信号を変換してバーコードBCの商品コードを取得する変換器などから成る読取部を備えるスキャナ装置5とすることも可能である。
【0149】
また、前記した実施形態では、店員に対向する面に形成された読取窓51aを一つだけ有する形態のスキャナ装置5について説明したが、これ以外にも、例えば、前記した読取窓51aに加え、サッカー台10の上面に設置されたハウジングの上面、即ち、サッカー台10に水平であり且つ読取窓51aに垂直な面に形成された読取窓を備えるような形態のスキャナ装置5とすることも可能である。
【0150】
また、前記した実施形態では、準備金または客より受け取った貨幣を保管する機器としてドロワ9を適用した場合について説明したが、これ以外にも、例えば、POS端末3からの払出命令信号を受けて自動的に釣銭分の貨幣を払出す自動釣銭機などを適用することも可能である。
【0151】
また、前記した実施形態では、POS端末3及びスキャナ装置5の各種ディスプレイ(32、33、52a及び53)は単なる表示器である場合について説明したが、これ以外にも、例えば、タッチパネル式のディスプレイとすることも可能である。
【0152】
また、前記した実施形態のストアサーバ2、POS端末3、スキャナ装置5で実行される各種プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)、USB(Universal Serial Bus)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよいし、インターネット等のネットワーク経由で提供又は配布するように構成しても良い。
【0153】
また、前記した実施形態では、店員の店員番号に対応して複数読み防止時間が固定的に決められていたが、例えば熟練度が高い店員は、熟練度が低いレベルの複数読み防止時間を選択できるように構成してもよい。この場合、店員が自己の店員番号を入力すると、当該店員の熟練度に応じた複数読み防止時間だけではなく、当該店員の熟練度よりも低い店員の複数読み防止時間も併せて表示し、その中から任意の時間を選択するようにする等の構成が採用される。また、このような複数読み防止時間選択画面を呼び出すキースイッチを設け、登録作業の合間に呼び出し操作し、選択するような構成にしてもよい。これにより、体調が芳しくない等の理由で、複数読み防止時間を、自分の熟練度に合わせて設定されているものよりも、少し長くしたい場合等に容易に対応することが可能になり、その利便性が向上する。
【0154】
その他、前記した実施形態における装置構成及び機能構成、または、各種テーブルに設定される設定値などは単なる例として記載したものであり、本発明はこれらにより限定されない。
【符号の説明】
【0155】
1 POSシステム
2 ストアサーバ
3、3A〜3N POS端末
4 LAN
5、5A〜5N スキャナ装置(コード読取装置)
6、6A〜6N チェックアウトシステム
G 商品
BC バーコード
220 熟練度情報処理部
221 データ送受信部
222 熟練度情報設定部
223 熟練度特定部
224 設定値検索部
225 閾値検索部
320 情報中継部
321 データ送受信部
322 店員番号受付部
520 コード読取処理部
521 データ送受信部
522 商品コード取得部
523 正常報知部
524 複数読み防止処理部
524a コード退出タイマ部
524b 複数読み防止タイマ部
524c 同一コード判定部
524d 複数読み判定部
524e 複数読み防止実行部
525 更新熟練度判定部
T1 熟練度値登録テーブル
T2 時間幅設定値登録テーブル
T3 熟練度判定閾値登録テーブル
T4 加減算規定値登録テーブル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品に付けられたコードを読み取り、該読み取ったコードから商品コードを取得して上位装置に送信するコード読取装置であって、
当該コード読取装置を使用するオペレータの商品登録作業の熟練度に応じて、同一商品の不要な多重登録を防止する複数読み防止時間を変更設定する時間設定手段と、
前記時間設定手段により設定された前記複数読み防止時間内に、前回前記上位装置に送信した商品コードと同一の商品コードを取得した場合、該取得した商品コードを前記上位装置に送信しない所定のエラー処理を実行する複数読み防止手段と、
前記時間設定手段により設定された前記複数読み防止時間を一時的に変更する変更手段と
を有することを特徴とするコード読取装置。
【請求項2】
前記変更手段による複数読み防止時間の変更は、前記時間設定手段による設定時間よりも長いことを特徴とする請求項1記載のコード読取装置。
【請求項3】
前記変更手段は、当該オペレータの商品登録作業の熟練度が第1の熟練度である場合に複数読み防止時間の変更を禁止し、当該オペレータの商品登録作業の熟練度が前記第1の熟練度よりも高い第2の熟練度である場合に複数読み防止時間の変更を可能とすることを特徴とする請求項1記載のコード読取装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−128696(P2012−128696A)
【公開日】平成24年7月5日(2012.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−279989(P2010−279989)
【出願日】平成22年12月16日(2010.12.16)
【出願人】(000003562)東芝テック株式会社 (5,631)
【Fターム(参考)】