説明

コールセンタシステム、コールセンタサーバ及びコールセンタプログラム、並びに、自動着信呼分配装置

【課題】 ユーザに対応中のオペレータの身体状態の監視結果を有効に利用できるコールセンタサーバを提供する、
【解決手段】 本発明は、ユーザ端末とオペレータ端末とを接続させるコールセンタサーバに関する。着信呼をいずれかのオペレータ端末に振り分ける自動着信呼分配装置と、ユーザの対応中に測定されたオペレータの身体状態からストレス判定情報を形成するストレス判定情報形成手段とを備える。自動着信呼分配装置は、過去のユーザ対応時に形成されたストレス判定情報を、ユーザの特定情報やオペレータの識別情報に対応付けて記憶しているストレス判定情報記憶手段と、新たな着信呼に係るユーザの特定情報を得て、このユーザの特定情報をキーとして、ストレス判定情報記憶手段からストレス判定情報を取得し、取得したストレス判定情報に基づいて、対象となっている新たな着信呼を振り分けるオペレータ端末を決定する対応先決定手段とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はコールセンタシステム、コールセンタサーバ及びコールセンタプログラム、並びに、自動着信呼分配装置に関し、特に、ユーザからの着信呼をそのユーザの特質に応じて適切なオペレータに応答させようとしたものである。
【背景技術】
【0002】
従来のコールセンタシステムとして、特許文献1に記載のシステムがある。この特許文献1に記載のコールセンタシステムは、ユーザと通話中のオペレータの身体状態を監視し、身体状態を表す測定値から、ユーザから高いストレスを受けていると判断できるときに、その呼を他のオペレータに切り替えるものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−306457号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載のコールセンタシステムは、オペレータの身体状態の監視結果を、対応中の呼を他のオペレータへ切替ることにしか利用しておらず、得られた情報の使い道としては狭いものであった。
【0005】
そのため、ユーザに対応中のオペレータの身体状態の監視結果を一段と有効に利用できるコールセンタシステム、コールセンタサーバ及びコールセンタプログラム、並びに、自動着信呼分配装置を提供しようとしたものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の本情報は、ユーザ端末とオペレータ端末とを接続させるコールセンタサーバを有するコールセンタシステムにおいて、上記コールセンタサーバは、(1)着信呼をいずれかのオペレータ端末に振り分ける自動着信呼分配装置と、(2)ユーザの対応中にオペレータについて測定された身体状態からストレス判定情報を形成するストレス判定情報形成手段とを備え、上記自動着信呼分配装置は、(1−1)過去のユーザの対応時に形成されたストレス判定情報を、ユーザの特定情報やオペレータの識別情報に対応付けて記憶しているストレス判定情報記憶手段と、(1−2)新たな着信呼に係るユーザの特定情報を得て、このユーザの特定情報をキーとして、上記ストレス判定情報記憶手段からストレス判定情報を取得し、少なくとも取得したストレス判定情報に基づいて、対象となっている新たな着信呼を振り分けるオペレータ端末を決定する対応先決定手段とを有することを特徴とする。
【0007】
第2の本発明は、ユーザ端末とオペレータ端末とを接続させるコールセンタサーバにおいて、(1)着信呼をいずれかのオペレータ端末に振り分ける自動着信呼分配装置と、(2)ユーザの対応中にオペレータについて測定された身体状態からストレス判定情報を形成するストレス判定情報形成手段とを備え、上記自動着信呼分配装置は、(1−1)過去のユーザの対応時に形成されたストレス判定情報を、ユーザの特定情報やオペレータの識別情報に対応付けて記憶しているストレス判定情報記憶手段と、(1−2)新たな着信呼に係るユーザの特定情報を得て、このユーザの特定情報をキーとして、上記ストレス判定情報記憶手段からストレス判定情報を取得し、少なくとも取得したストレス判定情報に基づいて、対象となっている新たな着信呼を振り分けるオペレータ端末を決定する対応先決定手段とを有することを特徴とする。
【0008】
第3の本発明は、ユーザ端末とオペレータ端末とを接続させるコールセンタサーバに設けられた、着信呼をいずれかのオペレータ端末に振り分ける自動着信呼分配装置において、(1)過去のユーザの対応時に、オペレータについて測定された身体状態から形成されたストレス判定情報を、ユーザの特定情報やオペレータの識別情報に対応付けて記憶しているストレス判定情報記憶手段と、(2)新たな着信呼に係るユーザの特定情報を得て、このユーザの特定情報をキーとして、上記ストレス判定情報記憶手段からストレス判定情報を取得し、少なくとも取得したストレス判定情報に基づいて、対象となっている新たな着信呼を振り分けるオペレータ端末を決定する対応先決定手段とを有することを特徴とする。
【0009】
第4の本発明のコールセンタプログラムは、ユーザ端末とオペレータ端末とを接続させるコールセンタサーバに搭載されるコンピュータを、(1)ユーザの対応中にオペレータについて測定された身体状態からストレス判定情報を形成するストレス判定情報形成手段と、(2)過去のユーザの対応時に形成されたストレス判定情報を、ユーザの特定情報やオペレータの識別情報に対応付けて記憶しているストレス判定情報記憶手段と、(3)新たな着信呼に係るユーザの特定情報を得て、このユーザの特定情報をキーとして、上記ストレス判定情報記憶手段からストレス判定情報を取得し、少なくとも取得したストレス判定情報に基づいて、対象となっている新たな着信呼を振り分けるオペレータ端末を決定する対応先決定手段として機能させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、ユーザに対応中のオペレータの身体状態の監視結果を、その後の着信呼を担当するオペレータ端末の決定に利用できるコールセンタシステム、コールセンタサーバ及びコールセンタプログラム、並びに、自動着信呼分配装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】第1の実施形態に係るコールセンタシステムの構成を示すブロック図である。
【図2】第1の実施形態におけるCTI情報の構成を示す説明図である。
【図3】第1の実施形態のコールセンタシステムにおいて、ユーザ電話機とオペレータ端末とのセッションを確立している状態を示す説明図である。
【図4】第1の実施形態のコールセンタシステムにおいて、ユーザに対応しているオペレータの身体状態を測定している状態を示す説明図である。
【図5】第1の実施形態のコールセンタシステムにおいて、身体状態データベースのデータとCTI情報とを連携させている状態を示す説明図である。
【図6】第1の実施形態におけるコールセンタサーバの動作の詳細を示すフローチャートである。
【図7】第2の実施形態におけるコールセンタサーバの動作の詳細を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(A)第1の実施形態
以下、本発明によるコールセンタシステム、コールセンタサーバ及びコールセンタプログラム、並びに、自動着信呼分配装置の第1の実施形態を、図面を参照しながら説明する。
【0013】
(A−1)第1の実施形態の構成
図1は、第1の実施形態に係るコールセンタシステムの構成を示すブロック図である。
【0014】
図1において、第1の実施形態のコールセンタシステム1は、コールセンタサーバ2と、複数(図1では1個のみ示している)のオペレータ端末3−nと、オペレータ端末と同数の身体状態測定部4−nと、1又は複数のスーパーバイザ端末5−mとを有している。
【0015】
コールセンタサーバ2は、例えば、公衆網6に収容されているユーザ電話機7を、いずれかのオペレータ端末3−n若しくはスーパーバイザ端末5−mに接続させ、ユーザに対してオペレータ若しくはスーパーバイザが対応し得るようにさせるものである。ここで、スーパーバイザは、一般的なオペレータより、例えば、専門性が深かったり経験が長かったりして、基本的には、一般的なオペレータが対応し切れないユーザなどに対応するオペレータである。
【0016】
オペレータ端末3−nは、一般的なオペレータが、接続されているユーザ電話機7のユーザに対応するための端末である。スーパーバイザ端末5−mは、スーパーバイザが、接続されているユーザ電話機7のユーザに対応するための端末である。オペレータ端末3−n及びスーパーバイザ端末5−mは、例えば、単なる電話機やテレビ電話機でなっているものであっても良く、電話機とパソコンとの組でなっているものであっても良く、ソフトフォンが組み込まれたパソコンにヘッドセットを取り付けたものであっても良い。すなわち、第1の実施形態の特徴との関係では、オペレータ端末3−n及びスーパーバイザ端末5−mの具体的構成は問われないものである。オペレータ端末3−nとスーパーバイザ端末5−mとで具体的な構成が異なっているものであっても良い。例えば、オペレータ端末3−nが単なる電話機でなっており、スーパーバイザ端末5−mが電話機とパソコンとの組でなっているものであっても良い。
【0017】
なお、上述したユーザ電話機7も、その具体的な形態は任意である。ユーザ電話機7は、例えば、単なる電話機、テレビ電話機、携帯電話機、ソフトフォンなどであっても良い。
【0018】
オペレータ端末3−n及びスーパーバイザ端末5−mがコールセンタサーバ2に収容される形態も限定されるものではない。例えば、オペレータ端末3−nやスーパーバイザ端末5−mが直接コールセンタサーバ2に収容されるものであっても良く、オペレータ端末3−nやスーパーバイザ端末5−mがLANを構成しており、LANがコールセンタサーバ2に接続されていても良い。また例えば、オペレータ端末3−nやスーパーバイザ端末5−mが無線によってコールセンタサーバ2に収容されるものであっても良い。さらには、オペレータ端末3−n及びスーパーバイザ端末5−mが、コールセンタサーバ2から遠隔の地に設置されたものであっても良い。
【0019】
身体状態測定部4−nは、オペレータ端末3−nを使用しているオペレータの身体状態を測定する1又は複数の測定機器が該当するものであり、装着型、非装着型のいずれであっても良い。例えば、オペレータの血圧、脈拍、発汗をそれぞれ測定する1又は複数の測定機器が該当する。また例えば、オペレータの声が高くなったり大きくなったりすることでストレスを捉える場合であれば、オペレータ端末3−nにおけるマイクロフォンも、身体状態測定部4−nに該当する。身体状態測定部4−nが測定する測定項目(例えば、血圧、脈拍、発汗)の数は、任意に定めて良いものである。
【0020】
身体状態測定部4−nがコールセンタサーバ2に接続される形態も限定されるものではない。例えば、身体状態測定部4−nが直接コールセンタサーバ2に接続されるものであっても良く、複数の身体状態測定部4−nがLANを構成しており、LANがコールセンタサーバ2に接続されていても良い。また例えば、身体状態測定部4−nが無線によってコールセンタサーバ2に接続されるものであっても良い。また、オペレータ端末3−nやスーパーバイザ端末5−mがコールセンタサーバ2に接続される同じ信号線やネットワークを介して、身体状態測定部4−nがコールセンタサーバ2に接続されるものであっても良い。
【0021】
図1では、コールセンタシステム1が、オペレータの身体状態を測定する身体状態測定部4−nだけが有する場合を示しているが、スーパーバイザの身体状態を測定する身体状態測定部を備えるようにしても良い。
【0022】
コールセンタサーバ2は、物理的には、1又は複数のサーバによって構成されていても良く、また、複数のサーバが分散配置されて構成されていても良い。また、コールセンタサーバ2は、ハードウェア的に構成されていても良く、また、CPUと、CPUが実行するプログラム(コールセンタプログラム)とを中心に構成されていても良い。以上のように、構成の態様は種々可能であるが、機能的には、図1に示すような内部構成を有する。
【0023】
コールセンタサーバ2は、外線制御部101、スイッチング管理部102、内線制御部103、身体状態分析部104及びデータ連携部105を有する。図1は、主として、着信呼の振り分けに関係する構成を示している。後述する動作説明では、他の機能部にも言及している。
【0024】
外線制御部101は、ユーザ電話機7(外線)を収容し、そのユーザ電話機7との間で、呼制御信号や音声信号などの授受を行うものである。
【0025】
内線制御部103は、オペレータ端末3−nやスーパーバイザ端末5−m(内線)を収容し、収容しているオペレータ端末3−nやスーパーバイザ端末5−mとの間で、呼制御信号や音声信号などの授受を行うものである。
【0026】
スイッチング管理部102は、ユーザ電話機7と、オペレータ端末3−n又はスーパーバイザ端末5−mとの接続や、接続状態の管理を行うものである。
【0027】
スイッチング管理部102は、自動着信呼分配装置(ACD;Automatic Call Distribution)102aを内蔵し、ACD着信呼をオペレータ端末3−n又はスーパーバイザ端末5−mに分配する。また、スイッチング管理部102は、CTI(Computer Telephony Integration)情報データベース102bを内蔵し、ACD着信呼を分配するオペレータ端末3−n又はスーパーバイザ端末5−mの決定時などに、CTI情報データベース102bのCTI情報が参照されるようになされている。
【0028】
CTI情報データベース102bには、例えば、図2に示すような、通話開始/終了時刻、通話時間、オペレータID、ユーザ特定情報、ストレスフラグなどを含む1回の通話に係るCTI情報が多数格納されている。ユーザ特定情報は、ユーザ電話機7の電話番号やIPアドレスが該当し、また、そのユーザ電話機7からの音声信号を処理して得た声紋情報であっても良い。ここで、当該コールセンタシステムがIPネットワークに対応していない場合や、当該コールセンタシステムが発信者番号通知がオフのユーザからの発信にも対応する場合には、ユーザ特定情報として声紋情報を用いることは有効である。ストレスフラグは、そのユーザとの通話時に、オペレータがストレスを感じたか否かを表すフラグである。
【0029】
図2では、CTI情報が主として書誌的事項の情報からなっている場合を示し、ユーザからの問い合わせなどの内容に係る情報(問い合わせに係るシステム名称、機器名称、障害発生の装置機番や、オペレータがユーザに指示した回復を試みる操作内容など)は他の情報として管理されるが、CTI情報に、ユーザからの問い合わせなどの内容を含めるようにしても良い。
【0030】
この第1の実施形態の場合、動作の項の説明で詳述するが、ACD着信呼の分配先を決定する際に、その発信元ユーザの過去の通話におけるストレスフラグの情報を参照して決めることを、一つの特徴としている。
【0031】
身体状態分析部104は、身体状態測定部4−nからの測定値を分析するものである。言い換えると、身体状態分析部104は、ユーザに対応中のオペレータの身体状態を、内蔵する身体状態データベース104aの平常時の身体状態データから得た情報などをも用いながら分析するものである。身体状態データベース104aには、各オペレータについて、身体状態測定部4−nからの通話中(リアルタイム)の測定結果がバッファリングされると共に、また、各オペレータについて、平常時の身体状態測定部4−nからの測定結果や、その平常時の測定結果から得た分析用の閾値が格納されている。身体状態分析部104は、ユーザとの対応が終了したオペレータが、対応中にストレスを感じていたかを、対応中の身体状態と、平常時の身体状態との比較から判別するものである。
【0032】
オペレータの身体状態の測定結果は、翻してみると、オペレータにストレスを与えるか否かというユーザ側の特質を表している。
【0033】
データ連携部105は、身体状態分析部104とスイッチング管理部102とを連携させるものである。
【0034】
(A−2)第1の実施形態の動作
まず、第1の実施形態のコールセンタシステム1の動作の概要を、図3〜図5を参照しながら説明する。
【0035】
図3は、ユーザ電話機7とオペレータ端末3−nとのセッションを確立している状態を示している。このような確立は、以下のような流れでなされる。ユーザ電話機7から発信された呼は、公衆網6を経由し、コールセンタサーバ2に着信する。コールセンタサーバ2のスイッチング管理部102により、ユーザの特質が考慮された上で、着信するオペレータ端末(オペレータ)3−nが決定され、スイッチング管理部102の指示によりオペレータ端末3−nへ着信される。この際には、スイッチング管理部102において、通話開始/終了時刻、通話時間、オペレータID、ユーザ特定情報、ストレスフラグなどを含むCTI情報を取得する。この取得時においては、通話終了時刻や通話時間は空欄であり、ストレスフラグはデフォルトのOFFである。
【0036】
図4は、ユーザに対応しているオペレータの身体状態を測定している状態を示している。身体状態測定部4−nは、ユーザに対応しているオペレータの身体状態(例えば、血圧、脈拍、発汗など)を測定する。測定されたデータは、オペレータによる対応が終了したときに、身体状態分析部104によって分析され、オペレータが、ストレスが高い状態にあったか否かが判別される。分析結果は、スイッチング管理部102に通知されたり、身体状態データベース104aに格納されたりする。ストレスが高い状態にあるか否かの判別方法としては、例えば、特許文献1に記載の方法を適用することができる。
【0037】
図5は、身体状態データベースのデータとCTI情報とを連携させている状態を示している。
【0038】
上述したように、身体状態分析部104によって、オペレータが、ストレスが高い状態であることが判別可能である。データ連携部105は、高ストレス状態にあるオペレータのIDをキーに、スイッチング管理部102内のCTI情報と連携させ、ストレスの高い状態にあるオペレータの通話セッションと相手ユーザとを特定する。高ストレス状態にあるオペレータのIDをキーに連携されたCTI情報のストレスフラグをONして、以降のオペレータ(オペレータ端末)の決定に反映させる。
【0039】
次に、第1の実施形態のコールセンタサーバ2の動作の詳細を、図6を参照しながら説明する。図6は、コールセンタサーバ2の動作の詳細を示すフローチャートである。
【0040】
例えば、ある日の業務開始前の所定時間前にコールセンタサーバ2が立ち上げられると、図6に示す処理が開始される。
【0041】
ステップS1〜S3は、業務開始前における処理を示しており、図6では、1人のオペレータの処理のように記載しているが、オペレータ全員について実行される。また、少なくともステップS1については、スーパーバイザについても実行される。
【0042】
図6に示す処理を開始すると、図示しないオペレータ登録部が、オペレータ端末3−nから、そのオペレータ端末3−nを使用するオペレータの情報(例えば、ID)を取り込んで個人認証した上で、オペレータ端末とオペレータとの対応関係をスイッチング管理部102に与えて対応関係データをスイッチング管理部102内に登録する(ステップS1)。
【0043】
オペレータ登録部から測定対象のオペレータの情報(IDや使用しているオペレータ端末3−nの情報)が与えられ、平常時の身体状態の取得が指示された身体状態分析部104は、オペレータ端末3−nに対応する身体状態測定部4−nから、オペレータの身体状態(例えば、血圧、脈拍、発汗(体表面水分量))の測定値(このときの測定値を平常値として扱う)を取得する(ステップS2)。身体状態分析部104は、平常値に基づいて、ストレスを感じているか否かを判別するための閾値(平常値の所定倍)を算出して閾値を身体状態データベース104aに記憶する(ステップS3)。ここで、平常値そのものをも、身体状態データベース104aに記憶するようにしても良い。また、平常値は、1回の測定に係る値でも良いが、所定期間又は所定サンプル数の測定値の平均値など、統計処理で得たものであっても良い。同様に、閾値も、平常値の所定倍に定めるのではなく、複数回の測定から得た標準偏差を適用し、平均値から標準偏差の所定倍だけずれた値に定めるようにしても良い。
【0044】
オペレータ全員について、以上のような業務前の準備処理が終了すると、ステップS4以降の業務時間でのコール対応処理に移行する。
【0045】
コールセンタサーバ2におけるスイッチング管理部102(より具体的には、自動着信呼分配装置102aが、オペレータ端末3−n又はスーパーバイザ端末5−mを割り当てるまでの処理を行う)は、ユーザからの着信呼(コール)を受信すると、ユーザの特定情報を取得する(ステップS4)。ここで、ユーザ特定情報が電話番号やIPアドレスなどであれば、受信した呼制御信号などから取得する。ユーザ特定情報が声紋情報であれば、スイッチング管理部102は、例えば、ユーザに所定の単語若しくは文章を発音させ、声紋分析を行って情報を取得する。
【0046】
スイッチング管理部102は、CTI情報データベース102bから、取得されたユーザ特定情報を含むCTI情報であって、ストレスフラグがONのCTI情報の数を検出する(ステップS5)。なお、ストレスフラグがONのCTI情報を1つでも生じさせたユーザ特定情報に対応付けて、ストレスフラグがONのCTI情報の数を予め整理し、その整理した情報を記憶したテーブルを用意しておき、ステップS5の処理では、このテーブルから、ストレスフラグがONのCTI情報の数を取り出すようにしても良い。また、次の判定ステップS6で用いる閾値が固定ではなく、設定可能なものであれば、ステップS5の処理では、その時点の閾値を取り出すことも行う。
【0047】
スイッチング管理部102は、取得したストレスフラグがONのCTI情報の数と閾値とを比較する(ステップS6)。
【0048】
スイッチング管理部102は、ストレスフラグがONのCTI情報の数が閾値を超えているときには、着信呼は要注意ユーザからのもので、スーパーバイザが対応すべきものであるため、スーパーバイザ端末の中から、手が空いているいずれかのスーパーバイザのスーパーバイザ端末5−mを割当て、ユーザ電話機7とそのスーパーバイザ端末5−mとのセッションを確立させる(ステップS7)。なお、オペレータ端末の割当てを行う機能部と、スーパーバイザ端末の割当てを行う機能部とが異なる場合であれば、ステップS7の処理は、後者の機能部を起動させる処理となる。
【0049】
以上では、スーパーバイザ間にレベル差がない場合を説明したが、スーパーバイザを、要注意レベルが低い要注意ユーザに対応するスーパーバイザと、要注意レベルが高い要注意ユーザに対応するスーパーバイザとに分類しておき(分類数は3以上であっても良い)、2段階の閾値を、ストレスフラグがONのCTI情報の数とを比較し、大きい方の閾値も超えているときには、要注意レベルが高い要注意ユーザに対応するスーパーバイザを担当させ、小さい方の閾値だけを超えているときには、要注意レベルが低い要注意ユーザに対応するスーパーバイザを担当させるようにしても良い。
【0050】
また、ストレスフラグがONのCTI情報の数を検出する期間を予め定めておき、その期間内のCTI情報を検出対象とするようにしても良い。上記では、ストレスフラグがONのCTI情報の数を基準として、スーパーバイザに対応させるか判断する場合を述べたが、ストレスフラグがONのCTI情報の割合を基準として、スーパーバイザに対応させるか判断するようにしても良い。例えば、取得したユーザ特定情報を含むCTI情報の総数に対する、ストレスフラグがONのCTI情報の数の割合を指標として、スーパーバイザに対応させるかを判断するようにしても良い。
【0051】
スイッチング管理部102は、ストレスフラグがONのCTI情報の数が閾値以下のときには、オペレータ端末の中から、手が空いているいずれかのオペレータのオペレータ端末3−nを割当て、ユーザ電話機7とそのオペレータ端末3−nとのセッション(呼)を確立させる(ステップS8)。
【0052】
ここで、手が空いている全てのオペレータの中から担当させるオペレータを決定しても良いが、現在の着信呼ユーザに関係する、ストレスフラグがONのCTI情報に、オペレータIDが記述されているオペレータを決定対象から除外するようにしても良い。除外するか否かをも、ストレスフラグがONのCTI情報の数と閾値との比較結果に応じて定めるようにしても良い。除外方法は任意である。例えば、最初に決定対象のオペレータの群データを、除外するオペレータを含まないように形成し、その群データから、担当させるオペレータを決定するようにしても良い。また例えば、まず、担当オペレータを仮決定し、仮決定したオペレータのIDとユーザ特定情報とを共に含むストレスフラグがONのCTI情報が存在するか否かを検出し、存在しなければ、仮決定を本決定に変更し、存在すれば、担当オペレータの仮決定からやり直すようにしても良い。
【0053】
スイッチング管理部102は、ユーザ電話機7とオペレータ端末3−nとのセッションを確立させた後では、今回のセッションに係るCTI情報を、CTI情報データベース102bを追加させる(ステップS9)。また、スイッチング管理部102は、データ連携部105経由で、身体状態分析部104に対して、セッションが確立したオペレータ端末3−nに係るオペレータの身体状態の測定開始を指示する(ステップS10)。
【0054】
ユーザ電話機7とオペレータ端末3−nとのセッションが確立すると、オペレータがオペレータ端末3−nを用いて、ユーザ電話機7に係るユーザに応答する(ステップS11)。
【0055】
身体状態分析部104は、スイッチング管理部102がオペレータ端末3−nに係るオペレータの対応が終了したと判断し(ステップS13)、その終了が通知されるまで、オペレータ端末3−nに対応する身体状態測定部4−nから繰り返し身体状態の測定値を取り込み、オペレータのIDに対応付けて取り込んだ測定値を、内蔵する身体状態データベース104aに記憶する(ステップS12)。測定値の取込み周期は限定されるものではないが、例えば、10秒を適用することができる。
【0056】
身体状態分析部104は、スイッチング管理部102からオペレータ端末3−nに係るオペレータの対応が終了したことを通知されると、繰り返し取得された、オペレータ端末3−nに係るオペレータの身体状態の測定値と、上述したステップS3で得ていた閾値とを比較し、オペレータが対応時にストレスを感じていたか否かを判別し(ステップS14)、その判別結果をデータ連携部105経由でスイッチング管理部104に通知する。
【0057】
ステップS9でCTI情報がCTI情報データベース102bを追加されたときには、通話開始時刻、オペレータID、ユーザ特定情報には情報が書き込まれ、ストレスフラグはデフォルトのOFFであり、通話終了時刻や通話時間は空欄である。ステップS13で、スイッチング管理部102がオペレータ端末3−nに係るオペレータの対応が終了したと判断したときには、通話終了時刻及び通話時間に情報が盛り込まれるが、ストレスフラグはデフォルトのOFFのままである。
【0058】
上記では、身体状態分析部104が、身体状態の測定値と閾値とを比較するように説明したが、測定項目によっては、測定値を加工した値と閾値とを比較してストレスの有無を捉えるようにしても良い。例えば、測定項目が血圧である場合に、血圧の測定値ではなく、測定値の上昇率を閾値と比較してストレスの有無を捉えるようにしても良い。
【0059】
オペレータが対応時にストレスを感じていたか否かの判断ルールは任意に設定するようにしても良い。例えば、複数の測定項目のうち1つでも閾値を超えるものがあればストレスを感じていたと捉えるようにしても良く、複数の測定項目のうち所定数以上の項目で閾値を超えていればストレスを感じていたと捉えるようにしても良く、後者の場合であっても、ストレスを感じていたと捉えるためには閾値を超えていなければならない所定の測定項目があるようにしても良い。
【0060】
スイッチング管理部102は、身体状態分析部104から与えられた判別結果が、オペレータが対応時にストレスを感じていたという結果であれば、CTI情報におけるストレスフラグをONにした後(ステップS15)、オペレータ端末3−nについて、次の着信呼を受け付け可能な状態に戻して(ステップS16)、上述したステップS4に戻る。これに対して、スイッチング管理部102は、身体状態分析部104から与えられた判別結果が、オペレータが対応時にストレスを感じていないという結果であれば、直ちに、オペレータ端末3−nについて、次の着信呼を受け付け可能な状態に戻して(ステップS16)、上述したステップS4に戻る。着信呼を受け付け可能な状態に戻すとは、例えば、スイッチ管理部102内で管理しているオペレータ端末3−nの状態情報を、「対応中」から「空」に戻すような処理などを言う。
【0061】
(A−3)第1の実施形態の効果
第1の実施形態によれば、オペレータの身体状態の監視結果を、CTI情報と連携させ、オペレータにストレスを与えるユーザを識別できるようにしたので、そのようなユーザからのACD着信呼を適切なスーパーバイザやオペレータに着信させることができる。その結果、コールセンタ全体のオペレータのストレスを下げることができ、ユーザから見ても対応が良好なスーパーバイザやオペレータと当初より対話することができるようになる。
【0062】
(B)第2の実施形態
次に、本発明によるコールセンタシステム、コールセンタサーバ及びコールセンタプログラム、並びに、自動着信呼分配装置の第2の実施形態を、第1の実施形態との相違点を中心に説明する。
【0063】
第2の実施形態に係るコールセンタシステムの構成や、第2の実施形態のコールセンタサーバの内部構成も、第1の実施形態に係る図1で表すことができる。第2の実施形態は、コールセンタサーバ2の動作の詳細が、第1の実施形態と多少異なっている。
【0064】
図7は、第2の実施形態のコールセンタサーバ2の動作の詳細を示すフローチャートであり、第1の実施形態に係る図6との同一、対応ステップには同一符号を付して示している。
【0065】
オペレータが着信呼ユーザへの対応を開始するまでの処理(ステップS1〜S11)は、第1の実施形態と同様である。
【0066】
身体状態分析部104は、スイッチング管理部102がオペレータ端末3−nに係るオペレータの対応が終了したと判断し(ステップS22)、その終了が通知されるまで、オペレータ端末3−nに対応する身体状態測定部4−nから繰り返し身体状態の測定値を取り込み(ステップS20)、取り込んだ身体状態の測定値を直ちにステップS3で得ていた閾値と比較してオペレータがストレスを感じているか否かを判別する(ステップS21)。ストレスを感じているかという判別結果が得られていない状況では、身体状態分析部104は、スイッチング管理部102がオペレータ端末3−nに係るオペレータの対応が終了したと判断し、その終了が通知されるまで、身体状態の測定値の取得と、ストレス判別とを繰り返す。
【0067】
対応中のオペレータがストレスを感じていると判別したときには、身体状態分析部104は、そのことをスイッチング管理部102に通知し、このとき、スイッチング管理部102は、CTI情報におけるストレスフラグをONにしたり、通話終了時刻や通話時間を書き込んだりした後(ステップS23)、現在のユーザはスーパーバイザが対応すべきものであるとして、スーパーバイザ端末の中から、手が空いているいずれかのスーパーバイザのスーパーバイザ端末5−mを割当て、対応途中におけるオペレータ端末3−nからスーパーバイザ端末5−mへの切替処理を行う(ステップS24)。このような切替処理として、特許文献1に記載の方法を適用することができる。なお、切替先を、過去のそのユーザからストレスを感じたことがない他のオペレータ(CTI情報の検索により選出できる)にするようにしても良い。
【0068】
一方、対応中のオペレータがストレスを感じたということが身体状態分析部104から通知されることなく、対応が終了すると、スイッチング管理部102は、オペレータ端末3−nについて、次の着信呼を受け付け可能な状態に戻して(ステップS16)、上述したステップS4に戻る。
【0069】
第2の実施形態によっても、オペレータにストレスを与えるユーザを識別できるようにしたので、そのようなユーザからのACD着信呼を適切なスーパーバイザやオペレータに着信させることができる。
【0070】
また、第2の実施形態によれば、オペレータが対応中のユーザからストレスを感じている場合には、スーパーバイザや他のオペレータに、対応者を切り替えることができる。
【0071】
(C)他の実施形態
上記各実施形態の説明においても、種々変形実施形態に言及したが、さらに、以下に例示するような変形実施形態を挙げることができる。
【0072】
上記実施形態では、CTI情報には、身体状態の測定値系列を含めないものを示したが、ストレスフラグをONに切り替える際には、CTI情報に、切替が必要と判別した際の身体状態の測定値系列を書き込んだり、又は、CTI情報の格納エリアと身体状態の測定値系列の格納エリアとをリンクさせる情報を盛り込んだりするようにしても良い。通話内容を確認することで、悪意を持ってユーザがストレスを与えたと判断でき、それに基づいて法的措置をとることとした場合、CTI情報と身体状態の測定値系列との関連付けを、ストレスを与えたことのエビデンスとすることも可能である。
【0073】
CTI装置3が有する着信呼自動分配(Automatic Call Distributor、ACD)は、応対中のコールに対してストレスフラグが付与されたユーザを、オペレータ端末に割り振る場合、次のように処理する。
【0074】
また、上記各実施形態においては、オペレータがストレスを感じた場合について説明したが、スーパーバイザ間にレベルを設けた場合、低レベルのスーパーバイザがストレスを感じた場合について、上記と同様な処理を行うようにしても良い。なお、特許請求の範囲では、スーパーバイザもオペレータと表現している。
【0075】
さらに、上記各実施形態においては、ストレス有無の情報を、適切なオペレータ若しくはスーパーバイザの選定、切替に用いるものを示したが、これに加え、又は、これに代え、ストレス有無の情報を、オペレータ若しくはスーパーバイザとユーザとの間の通話を録音するか否かの判断に利用するようにしても良い。
【0076】
さらにまた、上記各実施形態においては、適切なオペレータ若しくはスーパーバイザの選定、切替を、ストレス有無の情報に基づいて行うものを示したが、他の情報をも、適切なオペレータ若しくはスーパーバイザの選定、切替に反映させるようにしても良い。例えば、各ユーザの商品の購買履歴等に関する情報も記憶するようにしておき、購買回数が3回以上のユーザはONのストレスフラグが1つでもあれば対応に間違いがないようにスーパーバイザを割当て、購買回数が2回のユーザはONのストレスフラグが2つあればスーパーバイザを割当て、購買回数が1回のユーザはONのストレスフラグが3つ以上あればスーパーバイザを割当てるようにしても良い。購買回数に代え、購買の合計額を指標とするようにしても良い。
【0077】
上記各実施形態においては、自動的に判別したストレス有無の情報を、適切なオペレータ若しくはスーパーバイザの選定、切替に用いるものを示したが、これに加えて、オペレータからの情報を利用するようにしても良い。コールセンタシステムの中には、対応したオペレータがうまく対応できなかった場合、ヘルプボタンを押すことでそれまでの対応状況・顧客情報と共により専門性の高いオペレータに転送する「コールエスカレーション」機能を有するものがある。例えば、ヘルプボタンが押された場合にも、ストレスフラグをONに切り替えて、以降のオペレータの選択に反映させるようにしても良い。また例えば、ヘルプボタンが押されたか否かを表すヘルプボタンフラグをCTI情報に設け、ONのストレスフラグの数と、ONのヘルプボタンフラグの数の重み付け合算値に基づいて、適切なオペレータ若しくはスーパーバイザの選定を行うようにしても良い。
【0078】
また、上記各実施形態においては、適切なオペレータ若しくはスーパーバイザの選定にストレスフラグを用いるものを示したが、他のストレス情報を用いるようにしても良い。例えば、ストレス評価値を用いるようにしても良い。例えば、各測定項目の測定値を、その測定値が属する範囲に応じて段階の値に置き換え、各測定項目の段階値を重み付け加算した値をストレス評価値としてCTI情報に記載し、ACD着信呼があったとき、そのユーザの過去の全てのCTI情報におけるストレス評価値の平均値若しくは合計値を得て閾値と比較し、どのオペレータ若しくはスーパーバイザに対応させるかを決定するようにしても良い。但し、ストレス評価値の定義はこれに限定されるものではない。
【符号の説明】
【0079】
1…コールセンタシステム、2…コールセンタサーバ、3−n…オペレータ端末、4−n…身体状態測定部、5−m…スーパーバイザ端末、6…公衆網、7…ユーザ電話機、101…外線制御部、102…スイッチング管理部、103…内線制御部、104…身体状態分析部、105…データ連携部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ端末とオペレータ端末とを接続させるコールセンタサーバを有するコールセンタシステムにおいて、
上記コールセンタサーバは、着信呼をいずれかのオペレータ端末に振り分ける自動着信呼分配装置と、ユーザの対応中にオペレータについて測定された身体状態からストレス判定情報を形成するストレス判定情報形成手段とを備え、
上記自動着信呼分配装置は、
過去のユーザ対応時に形成されたストレス判定情報を、ユーザの特定情報やオペレータの識別情報に対応付けて記憶しているストレス判定情報記憶手段と、
新たな着信呼に係るユーザの特定情報を得て、このユーザの特定情報をキーとして、上記ストレス判定情報記憶手段からストレス判定情報を取得し、少なくとも取得したストレス判定情報に基づいて、対象となっている新たな着信呼を振り分けるオペレータ端末を決定する対応先決定手段とを有する
ことを特徴とするコールセンタシステム。
【請求項2】
ユーザ端末とオペレータ端末とを接続させるコールセンタサーバにおいて、
着信呼をいずれかのオペレータ端末に振り分ける自動着信呼分配装置と、
ユーザの対応中にオペレータについて測定された身体状態からストレス判定情報を形成するストレス判定情報形成手段とを備え、
上記自動着信呼分配装置は、
過去のユーザの対応時に形成されたストレス判定情報を、ユーザの特定情報やオペレータの識別情報に対応付けて記憶しているストレス判定情報記憶手段と、
新たな着信呼に係るユーザの特定情報を得て、このユーザの特定情報をキーとして、上記ストレス判定情報記憶手段からストレス判定情報を取得し、少なくとも取得したストレス判定情報に基づいて、対象となっている新たな着信呼を振り分けるオペレータ端末を決定する対応先決定手段とを有する
ことを特徴とするコールセンタサーバ。
【請求項3】
ユーザ端末とオペレータ端末とを接続させるコールセンタサーバに設けられた、着信呼をいずれかのオペレータ端末に振り分ける自動着信呼分配装置において、
過去のユーザの対応時に、オペレータについて測定された身体状態から形成されたストレス判定情報を、ユーザの特定情報やオペレータの識別情報に対応付けて記憶しているストレス判定情報記憶手段と、
新たな着信呼に係るユーザの特定情報を得て、このユーザの特定情報をキーとして、上記ストレス判定情報記憶手段からストレス判定情報を取得し、少なくとも取得したストレス判定情報に基づいて、対象となっている新たな着信呼を振り分けるオペレータ端末を決定する対応先決定手段と
を有することを特徴とする自動着信呼分配装置。
【請求項4】
ユーザ端末とオペレータ端末とを接続させるコールセンタサーバに搭載されるコンピュータを、
ユーザの対応中にオペレータについて測定された身体状態からストレス判定情報を形成するストレス判定情報形成手段と、
過去のユーザの対応時に形成されたストレス判定情報を、ユーザの特定情報やオペレータの識別情報に対応付けて記憶しているストレス判定情報記憶手段と、
新たな着信呼に係るユーザの特定情報を得て、このユーザの特定情報をキーとして、上記ストレス判定情報記憶手段からストレス判定情報を取得し、少なくとも取得したストレス判定情報に基づいて、対象となっている新たな着信呼を振り分けるオペレータ端末を決定する対応先決定手段と
して機能させることを特徴とするコールセンタプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−195863(P2012−195863A)
【公開日】平成24年10月11日(2012.10.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−59707(P2011−59707)
【出願日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【出願人】(308033722)株式会社OKIネットワークス (165)
【Fターム(参考)】