説明

ゴミ取りローラ付き用紙ガイド機構およびこれを備えたプリンタ

【課題】
プリンタの部品点数の増加、かつプリンタを大型化することなく移送される用紙に付着した埃粉を除去し、さらに、用紙ガイド及びゴミ取りローラに付着したゴミを清掃した場合に用紙ガイドの閉め忘れを防止することを目的とする。
【手段】
ゴミ取りローラ付き用紙ガイド機構3は用紙ガイドプレート23と用紙に付着した埃粉を除去するゴミ取りローラ25を一体として構成することによって印字用紙7のガイドとゴミ取りを一の機構によって行うことができ、さらに、ゴミ取りローラ付き用紙ガイド機構3の支持軸14に対する回動動作を所定の範囲内に制限することでゴミ取りローラ付き用紙ガイド機構3の閉め忘れを防止することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、用紙に所定の情報を印字するプリンタに関して、特に移送する用紙の蛇行や斜行、バタつきを防止するための用紙ガイドと搬送する用紙に付着した埃等を清掃するゴミ取りローラとを一体としたゴミ取りローラ付き用紙ガイド機構を備えたプリンタに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のプリンタは例えば、サーマルヘッド及びプラテンローラでインクリボンと印字用紙を挟持して、サーマルヘッドにより発生する熱でインクリボンのインクを溶融し、溶融したインクを印字用紙に転写固着させることによって所定の情報を印字する熱転写プリンタや、インクリボンを介さずしてサーマルヘッドの熱を直接印字用感熱紙に与えて所定の情報を印字するプリンタが知られている。
【0003】
このようなプリンタにおいて外部から用紙を供給する場合、用紙に埃粉が付着したままプリンタ内部へ供給され、用紙に埃粉が付着したままインクリボンを用いて印字動作を行うと、印字が欠ける等の印字不良を起こす原因となる。また、インクリボンを用いない感熱プリンタにおいては、印字ヘッドの発熱体付近にも埃粉が溜まり印字不良の原因となり、印字ヘッドの使用寿命を短縮させる原因となっていた。さらに、用紙を適切な状態で印字部へ移送するために用いられる用紙ガイドにも埃粉が溜まり、用紙ガイドに埃粉が溜まると用紙ジャム、蛇行、斜行といった移送不良の原因となる。
【0004】
上記の課題を解決するためにプリンタ内部に用紙に付着した埃粉といったゴミを取り除く、ゴミ取りローラを設けた構成が考えられる(特許文献1参照)。
しかしながら、上記のゴミ取りローラを設けると、部品点数の増加ひいてはコストアップやプリンタの大型化となり好ましくない。
【0005】
また、ゴミ取りローラに埃粉が付着するとローラの粘着性が低下し、綺麗に埃粉を取り除くことが出来ず、ゴミ取りローラの近傍に設けられている用紙ガイドに埃粉が付着するのでゴミ取りローラ同様用紙ガイドの清掃も定期的に行う必要があった。
【0006】
しかしながら、用紙ガイドの清掃をより正確に行うためには、用紙ガイドの用紙と接し埃粉が付着する側の面をユーザから見えるように起こす動作が必要であり、清掃後にユーザが一度起こした用紙ガイドを閉め忘れる虞があった。プリンタの印字動作自体は用紙ガイドを起こしたままでも可能であるが、用紙ガイドを閉め忘れたまま印字動作を続けると、用紙ジャムや用紙エラー、さらには部品の破損原因となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平11−291527号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、プリンタの部品点数の増加、かつプリンタを大型化することなく移送される用紙に付着した埃粉を除去し、さらに、用紙ガイド及びゴミ取りローラに付着したゴミを清掃した場合に用紙ガイドの閉め忘れを防止することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の課題を解決するために、本発明は、印字用紙に一定の面積が当接するガイドプレートと、上記ガイドプレートの両端に設けられた保持板と、上記保持板に保持され表面が上記印字用紙に当接することで上記印字用紙に付着した埃粉を除去可能なゴミ取りローラと、を備えたことを特徴とする。
また、サーマルヘッドとプラテンローラとで印字用紙を挟持して所定の情報を印字する印字部と、左右一対の内側板とこの内側板を掛け渡す底板からなる移送路と、上記内側板に設けられた付勢部材と、この付勢部材による付勢力を、直接的に受ける付勢する付勢力伝達部材と、上記付勢部材による付勢力を、付勢力伝達部材を介して間接的に受けて上記付勢力伝達部材とともに付勢する支持軸と、上記支持軸に軸支される用紙移送ローラと、を設けたプリンタであって、上記印字用紙に一定の面積が当接するガイドプレートと、上記ガイドプレートの両端に設けられ上記支持軸に係合するとともに、上端部に突起状のストッパーを設けた係合部材と、上記係合部材の近傍に保持され上記印字用紙に付着した埃粉を除去可能なゴミ取りローラと、を有し、上記印字用紙を上記底板に対して上下左右方向にガイドし、かつ上記印字用紙に付着した埃粉を除去するゴミ取りローラ付き用紙ガイド機構を備えたことを特徴とする。
また、上記ゴミ取りローラ付き用紙ガイド機構は、上記用紙ガイドプレートの幅方向に貫通口切り欠いて形成し、この貫通口に対応する位置に、上記ゴミ取りローラの表面が上記貫通口を介して上記印字用紙の表面に当接するように設けられたことを特徴とする。
また、上記係合部の先端は略半円弧状に形成されており、この略半円弧状に形成されたところに上記支持軸が係合することで上記支持軸に対して任意に係脱可能であることを特徴とする。
また、上記ゴミ取りローラ付き用紙ガイド機構は、上記係合部が上記支持軸を中心に回動可能に設けられていることを特徴とする。
また、上記系合部が上記支持軸を中心に回動したとき、上記ストッパーが上記付勢力伝達部材の端部に衝突することで回動動作が所定の範囲内において可能となるように回動制限され、この所定の範囲内において上記ガイド機構は自重によって上記底板方向へ閉動することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
用紙ガイドプレートにゴミ取りローラを一体として組み合わせてゴミ取りローラ付き用紙ガイド機構とし、プリンタの大型化の防止及び印字品質の向上と移送不良の防止及びプリンタ部品の長寿命化を実現することによりコストの削減が可能となる。
さらに、ゴミ取りローラ付き用紙ガイド機構を係脱可能とすることで容易にプリンタ本体から取り外し可能となり、より正確に用紙ガイドプレートとゴミ取りローラの清掃を行うことができる。
また、ゴミ取りローラ付き用紙ガイド機構にストッパーを設け所定角度以上回動しないよう回動制限することで、ゴミ取りローラ付き用紙ガイド機構の係脱動作時における閉め忘れを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】プリンタ1の概略側面図である。
【図2】プリンタ1の筐体2を開き排出口9側から見た場合のプリンタ1正面図である。
【図3】本発明の特徴となるゴミ取りローラ付き用紙ガイド機構3の斜視図、断面図、同ゴミ取りローラ付き用紙ガイド機構3を底板29方向から示した図である。
【図4】同ゴミ取りローラ付き用紙ガイド機構3が支持軸13へ係合し仮固定されたときの左側端部拡大図及びゴミ取りローラ付き用紙ガイド機構3を取り外したときの支持軸14の左側端部拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明を実施するための形態を、以下図を用いて説明する。
なお、ここではインクリボンを用いた熱転写プリンタを例にして説明するが、当該発明を感熱式のプリンタ、ファクシミリ、インクジェットプリンタに用いることも可能である。
【0013】
図1は本発明を備えたプリンタ1の概略断面図であり、図2はそのプリンタ1の内部を示す正面図である。
プリンタ1は主に略上半分が開閉自在な筐体2と、図示矢印B方向に開閉可能なゴミ取りローラ付き用紙ガイド機構3と、ヘッドアーム4とインクリボン供給部5と、インクリボン巻取り部6と、プラテンローラ19を有している。筐体2には、外部から繰り出される印字用紙7をプリンタ1の内部へ供給するために供給口8と、供給された印字用紙7を外部へ排出する排出口9を有しており、供給口8から印字用紙7移送方向下流側にある排出口9までの印字用紙7が通る通路を移送路10とする。また、ゴミ取りローラ付き用紙ガイド機構3の近傍における内側板11には突起部12が移送路10の中心方向に向かって突出している。
【0014】
印字用紙7は供給口8から供給された後、下流側にある移送路10を用紙移送ローラ13及びゴミ取りローラ付き用紙ガイド機構3方向へ移送された後、更に下流にあるプラテンローラ19方向へ移送されプラテンローラ19と印字ヘッド17とによって挟持され所定の情報が印字された後排出口10から排出される。
なお、印字用紙7には帯状の台紙に複数枚の粘着層を有するラベル片が仮着した幅広のものや、ラベル片が仮着されていない紙状のものが含まれる。
供給口8は筐体2を切り欠いて形成しており、プリンタ1の内部へ印字用紙7を挿入可能となっている。
【0015】
用紙移送ローラ13は支持軸14によって移送路10上に軸支されている。支持軸14には付勢力伝達部材15を介して付勢部材16が取り付けられている。これにより、付勢部材16の付勢力は付勢力伝達部材15に直接的に作用し、更に付勢力伝達部材15を介して支持軸14にその付勢力が間接的に作用する。したがって、用紙移送ローラ13は付勢することで上下に位置を変化させることができる。
なお、付勢部材16はねじりコイルばねであり、用紙移送ローラ13を上方向に付勢する。
【0016】
支持軸14には、ゴミ取りローラ付き用紙ガイド機構3が係脱可能に係合されており、その詳細は後述する。
【0017】
ヘッドアーム4は先端に印字ヘッド17を有し、ヘッドアーム支持軸18によってプリンタ1内部に支持され印字ヘッド17がプラテンローラ19と離接するように図示矢印A方向に回動する。印字ヘッド17がプラテンローラ19に当接した状態で印字部21が構成され、印字ヘッド17とプラテンローラ19とでインクリボン20と印字用紙7を挟持して印字部21が構成され印字用紙7に対して印字動作が行われる。
【0018】
インクリボン20はヘッドアーム支持軸18と共通する軸を用いるインクリボン供給部5から供給され、供給されたインクリボン20はテンションローラ22により一定のテンションを付与されながら印字ヘッド17の、プラテンローラ19側を通りインクリボン巻き取り部6に巻き取られる。
【0019】
印字部21は、プリンタ1の印字動作時において印字ヘッド17とプラテンローラ19とで、印字用紙7及びインクリボン20を挟持する位置までヘッドアーム4が閉まった状態においてプリンタ1の図示しないロック機構によってプリンタ1の内部にロックされることで構成される。
【0020】
このとき、印字ヘッド17で発生した熱によりインクリボン20のインクが溶融される。溶融されたインクが印字用紙7の表面に転写固着することによって印字用紙7へ情報が印字される。情報が印字された印字用紙7はプラテンローラ19の回転に従ってプリンタ1外部へ排出口9から排出される。
【0021】
次に、ゴミ取りローラ付き用紙ガイド機構3について、図3に基づいて説明する。図3(a)はゴミ取りローラ付き用紙ガイド機構2の斜視図であり、図3(b)は同ゴミ取りローラ付き用紙ガイド機構3をX方向断面図であり、図3(c)は同ゴミ取りローラ付き用紙ガイド機構3に対し底板29側から見た裏面斜視図である。
ゴミ取りローラ付き用紙ガイド機構3は移送路10上に設けられ、主として、印字用紙7を上方よりガイドする用紙ガイドプレート23と、支持軸17に係合する係合部材24、24と、印字用紙7の印字面に付着した埃粉を取り除くゴミ取りローラ25と、ゴミ取りローラ25を保持する保持板26、26が一体になって構成されている。
【0022】
用紙ガイドプレート23には支持軸14の軸方向に貫通口31を形成しており、印字用紙7と当接する面側の両端部には矩形部27、27を設けている。用紙ガイドプレート23の両端には、先端に略半円状の円弧形成部24a、24aを有した係合部材24、24が支持軸14に係脱可能となるように係合され、係合部材24の上端部にストッパー28を有している。ゴミ取りローラ25は用紙ガイドプレート23における印字用紙7と当接しない面側の両端部にある保持板26、26によって、ゴミ取りローラ25の表面が貫通口31を通り印字用紙7の印字面に当接される状態で支持される。すなわち、ゴミ取りローラ25の表面は、用紙ガイドプレート23の下部を通過する印字用紙7の印字面に当接される。したがって印字用紙7の印字面に付着した埃粉を除去することが出来る。
【0023】
用紙移送ローラ12は支持軸17によってプリンタ1内部に軸支されており、支持軸17には付勢力伝達部材15及び付勢部材16が連結して設けられ、付勢力伝達部材15は付勢部材16による付勢力を支持軸17に伝えることとする。すなわち、支持軸17には係合部材24が係合されていることから支持軸17が直接的に受ける付勢力は更にゴミ取りローラ付き用紙ガイド機構3全体に間接的に付与されることとなる。
【0024】
次に、ゴミ取りローラ付き用紙ガイド機構3が支持軸14に係合した際のプリンタ1とゴミ取りローラ付き用紙ガイド機構3の相関関係について図4に基づいて説明する。
【0025】
図4(a)はゴミ取りローラ付き用紙ガイド機構3が移送路10において支持軸14に係合した際の左側端部拡大図である。プリンタ1の印字動作時すなわちゴミ取りローラ付き用紙ガイド機構3の下方を印字用紙7が移送する際、係合部材24は支持軸14に対して垂直に係合し、矩形部27が印字用紙7の移送路10にある底板29に形成した凹部30に図示矢印方向に嵌め合わされる。ゴミ取りローラ付き用紙ガイド機構3は上述の通り付勢部材16により上方に付勢されているので、ストッパー28が突起部31を下方から衝圧し、付勢部材16の付勢力に抗することで再度嵌め合わせが解除可能となる状態で固定されている。(以下適宜「仮固定」という。)この仮固定によってゴミ取りローラ付き用紙ガイド機構3の上下左右方向におけるガタつきを防止することができ、安定した用紙ガイドが可能となる。
【0026】
すなわち、矩形部27が仮固定され係合部材24が支持軸14に係合している間は、ゴミ取りローラ付き用紙ガイド機構3の位置が左右及び上下方向において仮固定され、印字用紙7の移送の際ゴミ取りローラ付き用紙ガイド機構3が印字用紙7のバタつきを防止すると同時に印字用紙7に付着した埃粉等のゴミをゴミ取りローラ25によって取り除くことが出来る。
【0027】
ゴミ取りローラ付き用紙ガイド機構3の仮固定を解除するには、図4(a)に示すように矩形部27が凹部30に仮固定されている状態から、支持軸14を下方へ押し付けることで、図4(b)に示すように、ゴミ取りローラ付き用紙ガイド機構3における係合部材24にかかる付勢部材16の付勢力に抗してゴミ取りローラ付き用紙ガイド機構3が下方へ位置変化することによってストッパー28が突起部から離反し仮固定が解除される。
【0028】
ゴミ取りローラ付き用紙ガイド機構3の仮固定を解除した後プリンタ1から取り外すには、仮固定が解除された状態から手動によりゴミ取りローラ付き用紙ガイド機構3を移送路10から離反する方向へ支持軸14を中心に回動することにより、図4(c)に示すようにストッパー28が付勢力伝達部材15の端部15aへ当接するので、端部15aと凹部30の図示矢印C方向の範囲内で回動可能となる。ストッパー28が側端部15aへ当接した状態からゴミ取りローラ付き用紙ガイド機構3を支持軸14と離反する方向へ移動させることで、図4(d)に示すように係合部材24の支持軸14に対する係合が解除されゴミ取りローラ付き用紙ガイド機構3を支持軸14すなわちプリンタ1から取り外すことができる。
【0029】
このように、ゴミ取りローラ付き用紙ガイド機構3を取り外すことにより、ゴミ取りローラ付き用紙ガイド機構がプリンタ1に取り付けられた状態では手の届きづらい細部に渡って埃粉等のゴミを清掃して除去することが出来る。
【0030】
以上がゴミ取りローラ付き用紙ガイド機構3をプリンタ1から取り外す場合の説明であるが、ゴミ取りローラ付き用紙ガイド機構3をプリンタ1へセットする場合は、図4(c)の支持軸14に対して、ストッパー28が付勢力伝達部材15の端部15aに衝突するように係合部材24を支持軸14に係合させ、支持軸14に付与されている付勢力に抗して支持軸14を下方に押した状態で手放すことにより、ゴミ取りローラ付き用紙ガイド機構3は移送路10へ自重によって閉まり矩形部27を凹部30へ嵌め合わせることで仮固定すなわちゴミ取りローラ付き用紙ガイド機構3の印字準備が完了する。
【0031】
ゴミ取りローラ付き用紙ガイド機構3はその仮固定が解除されて印字用紙7と離反する方向へ回動させた場合、その回動範囲は用紙ガイドプレート23が印字用紙7と当接する位置よりストッパー28が付勢力伝達部材15の端部15aへ当接する位置までが回動可能範囲となる。したがって、ゴミ取りローラ付き用紙ガイド機構3の回動動作時においてストッパー28が付勢力伝達部材15の端部15aと当接する位置で止まるので、その状態でユーザが手放すと自重によって底板29の方向へ閉じる。
【0032】
すなわち、ゴミ取りローラ付き用紙ガイド機構にストッパー24を設けて付勢力付与部材15の端部15aと衝突させることで、ゴミ取りローラ付き用紙ガイド機構3の回動範囲を制限し、ゴミ取りローラ付き用紙ガイド機構3を清掃後取り付ける際ゴミ取りローラ付き用紙ガイド機構3は自重によって落下し仮固定されるので、ユーザによるゴミ取りローラ付き用紙ガイド機構3の閉め忘れを防止し、周辺部品の故障ひいてはプリンタ1の故障を防止することができる。
【0033】
また、仮固定状態においてゴミ取りローラ25が印字用用紙7の印字面と当接するため印字用紙7を用紙ガイドプレート23によりガイドしながらも、ゴミ取りローラ25によって印字用紙7に付着した埃粉といったゴミを取り除くことができる。
【0034】
なお、ゴミ取りローラ25の素材としては合成ゴムやシリコーンゴムを用いたり、表面に弱粘着層を有することで印字用紙7の表面に付着した埃粉を除去することができる。
【0035】
また、用紙ガイドプレート23及びゴミ取りローラ25に溜まったゴミを容易に清掃することで良好な印字品質を維持することができる。
【0036】
また、これらを一体のガイド機構としてプリンタから取り外し可能することで、プリンタ1の部品点数を減らしプリンタ1の大型化をすることなくコストの削減をすることができる。また、部品の交換が簡略化され特殊な技術を用いることなくスムーズな保守作業を行うことできる。
【符号の説明】
【0037】
1 プリンタ
2 筐体
3 ゴミ取りローラ付き用紙ガイド機構
4 ヘッドアーム
5 インクリボン供給部
6 インクリボン巻取り部
7 印字用紙
8 供給口
9 排出口
10 移送路
11 内側板
12 突起部
13 用紙移送ローラ
14 支持軸
15 付勢力伝達部材
15a 端部
16 付勢部材
17 印字ヘッド
18 ヘッドアーム支持軸
19 プラテンローラ
20 インクリボン
21 印字部
22 テンションローラ
23 用紙ガイドプレート
24 係合部材
24a 円弧形成部
25 ゴミ取りローラ
26 保持板
27 矩形部材
28 ストッパー
29 底板
30 凹部
31 貫通口

【特許請求の範囲】
【請求項1】
印字用紙に一定の面積が当接するガイドプレートと、
前記ガイドプレートの両端に設けられた保持板と、
前記保持板に保持され表面が前記印字用紙に当接することで前記印字用紙に付着した埃粉を除去可能なゴミ取りローラと、を備えたことを特徴とするゴミ取りローラ付き用紙ガイド機構。
【請求項2】
サーマルヘッドとプラテンローラとで印字用紙を挟持して所定の情報を印字する印字部と、左右一対の内側板とこの内側板を掛け渡す底板からなる移送路と、
前記内側板に設けられた付勢部材と、
この付勢部材による付勢力を、直接的に受ける付勢する付勢力伝達部材と、
前記付勢部材による付勢力を、付勢力伝達部材を介して間接的に受けて前記付勢力伝達部材とともに付勢する支持軸と、
前記支持軸に軸支される用紙移送ローラと、
を設けたプリンタであって、
前記印字用紙に一定の面積が当接するガイドプレートと、
前記ガイドプレートの両端に設けられ前記支持軸に係合するとともに、上端部に突起状のストッパーを設けた係合部材と、
前記係合部材の近傍に保持され前記印字用紙に付着した埃粉を除去可能なゴミ取りローラと、を有し、前記印字用紙を前記底板に対して上下左右方向にガイドし、かつ前記印字用紙に付着した埃粉を除去するゴミ取りローラ付き用紙ガイド機構を備えたことを特徴とするプリンタ。
【請求項3】
前記ゴミ取りローラ付き用紙ガイド機構は、前記用紙ガイドプレートの幅方向に貫通口切り欠いて形成し、この貫通口に対応する位置に、前記ゴミ取りローラの表面が前記貫通口を介して前記印字用紙の表面に当接するように設けられたことを特徴とする請求項1または2記載のプリンタ。
【請求項4】
前記係合部の先端は略半円弧状に形成されており、この略半円弧状に形成されたところに前記支持軸が係合することで前記支持軸に対して任意に係脱可能であることを特徴とする請求項2または3に記載のプリンタ。
【請求項5】
前記ゴミ取りローラ付き用紙ガイド機構は、前記係合部が前記支持軸を中心に回動可能に設けられていることを特徴とする請求項2乃至4のいずれかに記載のプリンタ。
【請求項6】
前記系合部が前記支持軸を中心に回動したとき、前記ストッパーが前記付勢力伝達部材の端部に衝突することで回動動作が所定の範囲内において可能となるように回動制限され、この所定の範囲内において前記ガイド機構は自重によって前記底板方向へ閉動することを特徴とする請求項5記載のプリンタ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−153500(P2012−153500A)
【公開日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−15157(P2011−15157)
【出願日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【出願人】(307010993)株式会社サトー知識財産研究所 (588)
【出願人】(000130581)サトーホールディングス株式会社 (1,153)
【Fターム(参考)】