ゴルフクラブのヘッドカバー
【課題】 ヘッドカバーをクラブヘッドから引き抜くべく、ハンドルに引っ張り力を加えた際に、ヘッドカバーの変形を抑えてヘッドカバーとクラブヘッドとの引っ掛かりを少なくしてヘッドカバーとクラブヘッドとの摩擦を小さくすることで、ヘッドカバーをクラブヘッドから引き抜き易くしたヘッドカバーを提供することにある。
【解決手段】
ハンドル3は硬質材で形成され、該ハンドル3の内面とヘッドカバー部2外面との間には隙間が開けられると共に該ハンドル3の両端部をヘッドカバー部2外面にそれぞれ取り付けるハンドル取付部9を設け、両ハンドル取付部9は、クラブヘッドHのソール外周上、又はその近傍の位置であって且つ互いに対向する二箇所に対応する部位のヘッドカバー部2外面に設けられている。
【解決手段】
ハンドル3は硬質材で形成され、該ハンドル3の内面とヘッドカバー部2外面との間には隙間が開けられると共に該ハンドル3の両端部をヘッドカバー部2外面にそれぞれ取り付けるハンドル取付部9を設け、両ハンドル取付部9は、クラブヘッドHのソール外周上、又はその近傍の位置であって且つ互いに対向する二箇所に対応する部位のヘッドカバー部2外面に設けられている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゴルフクラブのクラブヘッドカバーに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、ゴルフクラブのクラブヘッドが大型化しているために、クラブヘッドに被せられているヘッドカバーは、一般に、その先端側の一部を摘んで引き抜かれるか、又は、ゴルフクラブのネック部を掴んで回しながら引き抜かれる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
又、ヘッドカバーが、伸縮性の少ない合皮製の場合には、大きな力を加えなければヘッドカバーの一部のみを掴んでクラブヘッドから引き抜くことができないために、ヘッドカバーをクラブヘッドから引き抜きづらいという問題があった。
【0004】
特に、男性に比較して手が小さく、しかも、握力の弱い女性では、容易に、ヘッドカバーの一部を掴んでクラブヘッドから引き抜けないという問題があった。
【0005】
このために、ヘッドカバーに、合皮製のハンドルを設けたものが知られている。しかし、合皮製のハンドルは、手で握って引っ張り力を加えた際に変形し易く、引っ張り力がハンドルに効率良く伝わらないために、ハンドルを掴んで引っ張ってもヘッドカバーをクラブヘッド容易に引き抜けないという問題があった。更に、ハンドルに引っ張り力を加えることで、ハンドルが変形すると共に、ヘッドカバー自体も変形する結果、ヘッドカバーが内側のクラブヘッドに引っ掛かって、ヘッドカバーとクラブヘッドとの摩擦が高まり、その結果、ヘッドカバーをクラブヘッドから引き抜きづらいという問題があった。
【0006】
ヘッドカバーに関する発明として、特許文献1に記載の発明が知られている。当該特許文献1に記載の発明は、ヘッドカバーの一部に伸縮部を設けることで、ヘッドカバーにクラブヘッドを出し入れするときに、伸縮部が伸縮することで、クラブヘッドの出し入れを容易にすることを意図している。
【0007】
【特許文献1】特開2008−68069号公報
【0008】
しかし、特許文献1に記載の発明は、前述のように、ヘッドカバーをクラブヘッドから引き抜くべく、ハンドルに引っ張り力を加えた際に当該引っ張り力によって、ハンドルが変形すると共に当該ハンドルの変形によってヘッドカバーが変形してヘッドカバーとクラブヘッドとの摩擦が高まるという背景技術の問題を解消する発明ではない。
【0009】
本発明は、前記背景技術の問題に鑑みてなされたもので、その目的は、ヘッドカバーをクラブヘッドから引き抜くべく、ハンドルに引っ張り力を加えた際に、当該引っ張り力によるハンドル自体の変形をなくすことができるようにすることで、ハンドルに加えられた引っ張り力をヘッドカバーに効率よく伝えることができると共に、ヘッドカバーの変形を抑えてヘッドカバーとクラブヘッドとの引っ掛かりを少なくしてヘッドカバーとクラブヘッドとの摩擦を小さくすることで、ヘッドカバーをクラブヘッドから引き抜き易くしたヘッドカバーを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1に記載の発明は、袋状に形成されてゴルフクラブのクラブヘッドが挿入されるヘッドカバー部と、該ヘッドカバー部の外面に取り付けられたハンドルとを備えたゴルフクラブのヘッドカバーであって、
ハンドルは硬質材で形成され、
該ハンドルの内面とヘッドカバー部外面との間には隙間が開けられると共に該ハンドルの両端部をヘッドカバー部外面にそれぞれ取り付けるハンドル取付部を設け、両ハンドル取付部は、前記クラブヘッドのソール外周上、又はその近傍の位置であって且つ互いに対向する二箇所に対応する部位のヘッドカバー部外面に設けられていることを特徴とするゴルフクラブのヘッドカバーである。
【0011】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、ハンドル取付部は、ヘッドカバー部の幅が最大になる部位又はその近傍に設けられていることを特徴とするものである。
【0012】
請求項3に記載の発明は、袋状に形成されてゴルフクラブのクラブヘッドが挿入されるヘッドカバー部と、該ヘッドカバー部の外面に取り付けられたハンドルとを備えたゴルフクラブのヘッドカバーであって、
ハンドルは硬質材で形成され、
該ハンドルはヘッドカバー部の幅方向へ設けられると共に、該ハンドルは、該ハンドル内面とヘッドカバー部外面との間に隙間を開けるように湾曲した略アーチ型に形成されてその両端部がへッドカバー部外面に取り付けられていることを特徴とするゴルフクラブのヘッドカバーである。
【0013】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、ハンドルの両端部をヘッドカバー部外面に取り付けるハンドル取付部は、ヘッドカバー部の幅が最大になる部位又はその近傍に設けられていることを特徴とするものである。
【0014】
請求項5に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、ハンドルには、指を引っ掛けるための凹部が形成されていることを特徴とするものである。
【0015】
請求項6に記載の発明は、請求項3乃至請求項5のいずれか1項に記載の発明において、クラブヘッドの挿入方向、又は引抜方向へ向けてハンドルから延設された補助ハンドルが設けられ、該補助ハンドルの端部がヘッドカバー部外面に取り付けられたことを特徴とするものである。
【0016】
請求項7に記載の発明は、請求項3乃至請求項5のいずれか1項に記載の発明において、ハンドルの両端部が、クラブヘッドの挿入方向へ向けて広がった幅広部になっていることを特徴とするものである。
【0017】
請求項8に記載の発明は、請求項3乃至請求項5のいずれか1項に記載の発明において、ハンドルの両端部が二股に分岐した分岐部になっていることを特徴とするものである。
【0018】
請求項9に記載の発明は、請求項3乃至請求項5のいずれか1項に記載の発明において、ハンドルの平面形状が、リング状であることを特徴とするものである。
【0019】
請求項10に記載の発明は、袋状に形成されてゴルフクラブのクラブヘッドが挿入されるヘッドカバー部と、該ヘッドカバー部の表面に取り付けられたハンドルとを備えたゴルフクラブのヘッドカバーであって、
ハンドルは硬質材で形成され、
該ハンドルはヘッドカバー部の幅方向及びクラブヘッドの挿入方向へ湾曲した略ドーム型に形成されてその周縁がヘッドカバー部の表面に取り付けられていることを特徴とするゴルフクラブのヘッドカバーである。
【0020】
請求項11に記載の発明は、請求項10に記載の発明において、前記ハンドルの周縁は、クラブヘッドのソール外周の一部又は全部に対応する部位においてヘッドカバー部外面に取り付けられたことを特徴とするものである。
【0021】
請求項12に記載の発明は、請求項10又は請求項11に記載の発明において、ハンドルには、指を差込できる指差込孔が設けられていることを特徴とするものである。
【0022】
請求項13に記載の発明は、請求項10又は請求項11に記載の発明において、ハンドルには、指を引っ掛けるための凹部が設けられていることを特徴とするものである。
【0023】
請求項14に記載の発明は、請求項10又は請求項11に記載の発明において、ハンドルは、ヘッドカバー部に収容されたクラブヘッドの下端側へ向けて開口した開口部となっていることを特徴とするものである。
【0024】
請求項15に記載の発明は、請求項10又は請求項11に記載の発明において、ハンドルは、ヘッドカバー部に収容されたクラブヘッドの反下端側へ向けて開口した開口部となっていることを特徴とするものである。
【0025】
請求項16に記載の発明は、請求項14又は請求項15に記載の発明において、開口部は、ヘッドカバー部の幅が最大になる部位又はその近傍に設けられていることを特徴とするものである。
【0026】
請求項17に記載の発明は、袋状に形成されてゴルフクラブのクラブヘッドが挿入されるヘッドカバー部と、該ヘッドカバー部の表面に取り付けられたハンドルとを備えたゴルフクラブのヘッドカバーであって、
ハンドルは硬質材で形成され、
該ハンドルはクラブヘッドの挿入方向へ向けて湾曲した略アーチ型に形成されてその先端及び後端がヘッドカバー部の表面に取り付けられていることを特徴とするゴルフクラブのヘッドカバーである。
【0027】
請求項18に記載の発明は、請求項17に記載の発明において、クラブヘッドの挿入方向へ向けて、ハンドルの先端側が二股に分岐していることを特徴とするものである。
【0028】
請求項19に記載の発明は、請求項16に記載の発明において、クラブヘッドの挿入方向へ向けて、先端側及び後端側が二股に分岐していることを特徴とするものである。
【0029】
請求項20に記載の発明は、袋状に形成されてゴルフクラブのクラブヘッドが挿入されるヘッドカバー部と、該ヘッドカバー部の表面に取り付けられたハンドルとを備えたゴルフクラブのヘッドカバーであって、
ハンドルは硬質材で形成され、
該ハンドルはクラブヘッドの挿入方向へ向けて湾曲した略アーチ型に形成されてその先端及び後端が、へッドカバー部の表面に設けられたリング状の取付基板に取り付けられていることを特徴とするゴルフクラブのヘッドカバーである。
【0030】
請求項21に記載の発明は、袋状に形成されてゴルフクラブのクラブヘッドが挿入されるヘッドカバー部と、該ヘッドカバー部の表面に取り付けられたハンドルとを備えたゴルフクラブのヘッドカバーであって、
ハンドルは硬質材で形成され、
該ハンドルは、ヘッドカバー部に収容されたクラブヘッドのソールの全面、又はその一部を覆うように設けられた取付基板に設けられたことを特徴とするゴルフクラブのヘッドカバーである。
【0031】
請求項22に記載の発明は、請求項21に記載の発明において、ハンドルは、ヘッドカバー部の幅方向へ向けて細長であることを特徴とするものである。
【0032】
請求項23に記載の発明は、請求項21に記載の発明において、ハンドルは、クラブヘッドの挿入方向へ向けて細長であることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0033】
請求項1に記載の発明によれば、ハンドルを握ってハンドルを引くことによって、ヘッドカバーをクラブヘッドから外すことができる。ハンドルは硬質材で形成されて変形し難いために、ハンドルをしっかりと握って引くことによって、ヘッドカバーをクラブヘッドから容易に外すことができる。
【0034】
又、ハンドルの両端部が、前記クラブヘッドのソール外周上、又はその近傍の互いに対向する二箇所に対応する部位のヘッドカバー部外面に取り付けられているために、ハンドルは、ヘッドカバーの広がった形態を保形することができる。従って、ヘッドカバーをクラブヘッドから外す際に、該ヘッドカバーはクラブヘッドに引っ掛かることなく、該クラブヘッドからスムーズに外すことができる。
【0035】
更に、ハンドルとヘッドカバー部との間には、隙間が開けられているために、この隙間に手、又は指を差し込むことで、ハンドルを容易に掴むことができる。
【0036】
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の効果を奏することができる上に、ハンドルは、ヘッドカバーの幅が最大になる部位又はその近傍に取付られることで、ヘッドカバーの幅が最大の部位又はその近傍において、ヘッドカバーの幅方向へ広がった形態を保形するために、ヘッドカバーをクラブヘッドから外す際に、ヘッドカバーとクラブヘッドとの引っ掛かりを可及的に少なくできて、ヘッドカバーをクラブヘッドから一層、スムーズに外すことができる。
【0037】
請求項3に記載された発明によれば、ハンドルを握って引くことによって、ヘッドカバーをクラブヘッドから外すことができる。ハンドルは硬質材で形成されて変形し難いために、ハンドルをしっかりと握って引くことによって、ヘッドカバーをクラブヘッドから容易に外すことができる。
【0038】
又、ハンドルはアーチ型に湾曲した形態に形成されているために、ハンドルは、ヘッドカバー部の形態を幅方向へ広がった形態に保形することができる。従って、ヘッドカバーをクラブヘッドから外す際に、ヘッドカバーとクラブヘッドとの引っ掛かりを可及的に少なくすることができるために、ヘッドカバーをクラブヘッドから一層、スムーズに外すことができる。又、ハンドルはアーチ型に形成されることで、ハンドルとヘッドカバー部との間に隙間が開けられるために、この隙間に手を差し込むことで、ハンドルを容易に掴むことができる。
【0039】
請求項4に記載の発明によれば、請求項3に記載の発明の効果を奏することができる上に、ハンドルは、ヘッドカバーの幅が最大になる部位又はその近傍に取付られることで、ヘッドカバーの幅が最大の部位又はその近傍において、ヘッドカバーの幅方向へ広がった形態を保形するために、ヘッドカバーをクラブヘッドから外す際に、ヘッドカバーとクラブヘッドとの引っ掛かりを可及的に少なくできて、ヘッドカバーをクラブヘッドから一層、スムーズに外すことができる。
【0040】
請求項5に記載の発明によれば、請求項3又は4に記載の発明の効果を奏することができる上に、ハンドルの凹部に指を引っ掛けて、ハンドルを引くことによって、ヘッドカバーをクラブヘッドからスムーズに外すことができる。
【0041】
請求項6に記載の発明によれば、請求項3乃至5のいずれか1項に記載の発明の効果を奏することができる上に、ハンドルに補助ハンドルを設けたために、ハンドルをしっかりとヘッドカバー部に取り付けることができる。又、補助ハンドルの端部がヘッドカバー部外面に取り付けられることで、ハンドル及び補助ハンドルによって、ヘッドカバー部の形態を保形できるために、ヘッドカバーをクラブヘッドから外す際に、ヘッドカバーとクラブヘッドとの引っ掛かりを少なくできて、ヘッドカバーをクラブヘッドからスムーズに外すことができる。
【0042】
請求項7に記載の発明によれば、請求項3乃至5のいずれか1項に記載の発明の効果を奏することができる上に、ハンドルの両端部がクラブヘッド挿入方向へ向けて広がっているために、当該両端部の当該広がった範囲において、更に、ヘッドカバー部を幅方向へ広がった形態に保形することいができる。このために、従って、ヘッドカバーがクラブヘッドに引っ掛かることがなく、ヘッドカバーをクラブヘッドから一層、スムーズに外すことができる。
【0043】
請求項8に記載の発明によれば、請求項3乃至5のいずれか1項に記載の発明の効果を奏することができる上に、ハンドルの両端部が二股に広がるために、当該両端部の当該広がった範囲に置いて、更に、ヘッドカバー部を幅方向へ広がった形態に保形することいができる。このために、従って、ヘッドカバーがクラブヘッドに引っ掛かることがなく、ヘッドカバーをクラブヘッドから一層、スムーズに外すことができる。
【0044】
請求項9に記載の発明によれば、請求項3乃至8のいずれか1項に記載の発明の効果を奏することができる上に、ハンドルがリング状になっているために、ハンドルに指を引っ掛けて引くことで、ヘッドカバーをクラブヘッドから容易に外すことができる。
【0045】
請求項10に記載の発明によれば、ハンドルが硬質材で形成されているために、クラブヘッドの挿入方向へ向けてドーム型に湾曲したハンドルを掴んで引くことによって、ヘッドカバーをクラブヘッドから容易に外すことができる。
【0046】
又、ハンドルはドーム型に湾曲した形態に形成されているために、ハンドルは、ヘッドカバー部の形態を、幅方向、及びクラブヘッドの挿入方向へ広がった形態に保形することができる。従って、ヘッドカバーをクラブヘッドから外す際に、ヘッドカバーがクラブヘッドに引っ掛かることがなく、ヘッドカバーをクラブヘッドからスムーズに外すことができる。
【0047】
請求項11に記載の発明によれば、請求項10に記載の発明の作用効果を奏することができる上に、クラブヘッドのソール外周の一部又は全部に対応する部位において、ヘッドカバー部の広がった形態を保形することができるために、ヘッドカバーをクラブヘッドから外す際に、ヘッドカバーがクラブヘッドに引っ掛かることがなく、ヘッドカバーをクラブヘッドからスムーズに外すことができる。
【0048】
請求項12に記載の発明によれば、請求項10又は11に記載の作用効果を奏することができる上に、ハンドルの指差込孔に指を差し込んでハンドルを引くことによって、ヘッドカバーをクラブヘッドから容易に外すことができる。
【0049】
請求項13に記載の発明によれば、請求項10又は請求項11に記載の発明の作用効果を奏することができる上に、ハンドルの凹部に引っ掛けてハンドルを引くことによって、ヘッドカバーをクラブヘッドから容易に外すことができる。
【0050】
請求項14に記載の発明によれば、請求項10又は請求項11に記載の発明の作用効果を奏することができる上に、クラブヘッドの下端側から開口部に指を差し込み、指でハンドルを掴んでハンドルを引くことによって、ヘッドカバーをクラブヘッドから容易に外すことができる。
【0051】
請求項15に記載の発明によれば、請求項10又は11に記載の発明において、クラブヘッドの反下端側から開口部に手又は指を差し込み、ハンドルを掴んでハンドルをクラブヘッドの下端側へ引くことによって、ヘッドカバーをクラブヘッドから容易に外すことができる。
【0052】
請求項16に記載の発明によれば、請求項14又は15に記載の発明の作用効果を奏することができる上に、ハンドルの開口部が、ヘッドカバー部の幅が最大の部位又はその近傍に設けられているために、ヘッドカバーをクラブヘッドから外す際には、当該ヘッドカバー部の幅の最大の部位、又はその近傍において、ハンドルを握って引くことになるために、ヘッドカバーはクラブヘッドに引っ掛かり難く、ヘッドカバーをクラブヘッドからスムーズに外すことができる。
【0053】
請求項17に記載の発明によれば、ハンドルを握ってハンドルを引くことによって、ヘッドカバーをクラブヘッドから外すことができる。ハンドルは硬質材で形成されて変形し難いために、ハンドルをしっかりと握って引くことによって、ヘッドカバーをクラブヘッドから容易に外すことができる。
【0054】
又、ヘッドカバー部の形態は、クラブヘッドの挿入方向において保形されるために、ヘッドカバーをクラブヘッドから外す際に、ヘッドカバーはクラブヘッドに引っ掛かり難く、ヘッドカバーをクラブヘッドからスムーズに外すことができる。
【0055】
請求項18に記載の発明によれば、請求項17に記載の発明の作用効果を奏することができる上に、ハンドルの先端側が二股に分岐して広がった範囲において、ヘッドカバー部の形態を保形することができるために、ヘッドカバーをクラブヘッドから外す際に、ヘッドカバーはクラブヘッドに引っ掛かることがなく、ヘッドカバーをクラブヘッドから容易に外すことができる。
【0056】
請求項19に記載の発明によれば、請求項17に記載の発明の作用効果を奏することができる上に、ハンドルの先端側及び後端側が二股に分岐して広がった範囲において、ヘッドカバー部の形態を保形することができるために、ヘッドカバーをクラブヘッドから外す際に、ヘッドカバーはクラブヘッドに引っ掛かることがなく、ヘッドカバーをクラブヘッドから容易に外すことができる。
【0057】
請求項20に記載の発明によれば、ハンドルを握ってハンドルを引くことによって、ヘッドカバーをクラブヘッドから外すことができる。ハンドルは硬質材で形成されて変形し難いために、ハンドルをしっかりと握って引くことによって、ヘッドカバーをクラブヘッドから容易に外すことができる。又、ヘッドカバー部の表面に取り付けられた基板がヘッドカバー部の形態を保形することができるために、ヘッドカバーをクラブヘッドから外す際に、ヘッドカバーはクラブヘッドに引っ掛かることがなく、ヘッドカバーをクラブヘッドから容易に外すことができる。
【0058】
請求項21に記載の発明によれば、ハンドルを握ってハンドルを引くことによって、ヘッドカバーをクラブヘッドから外すことができる。ハンドルは硬質材で形成されて変形し難いために、ハンドルをしっかりと握って引くことによって、ヘッドカバーをクラブヘッドから容易に外すことができる。又、クラブヘッドのソールの全面、又はその一部を覆うように設けられた取付基板がヘッドカバーの形態を保形するために、ヘッドカバーをクラブヘッドから外す際に、ヘッドカバーはクラブヘッドに引っ掛かることがなく、ヘッドカバーをクラブヘッドから容易に外すことができる。
【0059】
請求項22に記載の発明によれば、請求項21に記載の発明の作用効果を奏することができる上に、幅方向へ向けて細長のハンドルを握って引くことによって、ヘッドカバーをクラブヘッドから外すことができる。
【0060】
請求項23に記載の発明によれば、請求項21に記載の発明の作用効果を奏することができる上に、クラブヘッドの挿入方向へ向けて細長のハンドルを握って引くことによって、ヘッドカバーをクラブヘッドから外すことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0061】
図1乃至図3は、ゴルフクラブのヘッドカバーの第1実施形態を示す。図1は、クラブヘッドKのソール側を上側にして該クラブヘッドKが挿入された状態のヘッドカバー1を斜め上側から観た斜視図を示す。図2は、図1を上側から観た状態を示す。図3は、図1を下側から観た状態を示す。
【0062】
ゴルフクラブKのヘッドカバー1は、袋状に形成されてゴルフクラブKのクラブヘッドHが挿入されるヘッドカバー部2と、該ヘッドカバー部2の外面に取り付けられたハンドル3とを備えた形態である。
【0063】
ヘッドカバー部2は、ソール被覆部4と、サイド被覆部5と、クラウン被覆部6と、伸縮性のシャフト被覆部7とで袋状に形成されている。図1、図2に示すように、ソール被覆部4はリム8によって縁取りされている。
【0064】
図3に示すように、サイド被覆部5とクラウン被覆部6は左右に二分割され、その間に、シャフト被覆部7が挿入された状態で該シャフト被覆部7が、サイド被覆部5とクラウン被覆部6に縫着されることによって、ヘッドカバー部2が幅方向(図3中、矢示A―B方向)に伸縮できて、大型のクラブヘッドがヘッドカバー部2内に収容できるようになっている。
【0065】
該ヘッドカバー部2の内側は、クラブヘッドを収容するためのヘッド収容部と該ヘッド収容部に連通したヘッド挿通部になっていることによって、クラブヘッドは、該ヘッド挿通部を通ってヘッド収容部に収容され、又、該ヘッド収容部に収容されているクラブヘッドHを該ヘッド挿通部を通って外部へ引き出されることができる。ここで、前記ヘッドカバー1の幅方向とは、該ヘッドカバー1に挿入されるクラブヘッドの挿入方向に対して直交する方向(図3中、矢示A―B方向)である。
【0066】
図1に示すように、前記ハンドル3は、ソール被覆部4の外面に取り付けられている。ハンドル3は細長の板状の硬質材で形成されている。ハンドル3は、ヘッドカバー部2の幅方向に設けられている。該ハンドル3は、その両端部3A、3Aが、前記クラブヘッドのソール外周上の互いに対向する二箇所に対応する部位のヘッドカバー部2外面に取り付けられている。
【0067】
尚、図面では、特に、ハンドル3の両端部3A、3Aは、クラブヘッドのソール外周上の互いに対向する二箇所に対応する部位のソール被覆部4外面であって、ヘッドカバー部2の幅が最大である部位に設けられたハンドル取付部9によって取り付けられている場合を示す。
【0068】
ハンドル3は、湾曲した形態に形成されることによって、ハンドル3の内面とヘッドカバー部外面との間には隙間Sが設けられている。隙間Sは、手、又は指を差し込むことのできる広さであることが好ましい。又、ハンドル3が湾曲した形態に形成されることによって、ヘッドカバー部2を幅方向へ広げようとする力をヘッドカバー部2に付与することができる。
【0069】
ハンドル3は前述のように湾曲した形態であって、図1に示すように、アーチ型に湾曲した形態に形成されることができる。又、前述のように、ハンドル3を形成する硬質材として、ポリプロピレン、ポリエチレン等の樹脂を選択することができる。ここで、ポリエチレンの曲げ剛性率は、2000kg/cm2 〜2500kg/cm2である。
【0070】
前記ハンドル取付部9は、縫着部で構成することができる。このように、ハンドル取付部9を縫着部で構成した場合には、ハンドル3の両端部3Aをヘッドカバー部2に取り付ける際の強度を上げて、ハンドル3をヘッドカバー部2にしっかりと取り付けることができる。ハンドル3の厚さが約2mmの場合には、ハンドル3は強度を維持した上に、ハンドル3をヘッドカバー部2に容易に縫着することができる。
【0071】
又、ハンドル3の表面をシボ加工することで、ハンドル3を手で掴んだ際のスベリを防止することができる。
【0072】
尚、ハンドル3の両端部3Aは、縫着以外の手段、例えば、接着等の手段によって、ヘッドカバー部2外面に取り付けることができる。
【0073】
次に作用について説明する。図1、図2は、ヘッドカバー1にゴルフクラブKのクラブヘッドHを挿入した状態を示す。この状態においては、ヘッドカバー部2はハンドル3によって幅方向へ広げられた状態に保形されている。つまり、ヘッドカバー1内側のヘッド収容部は広がった状態に保形されているために、該ヘッドカバー部2とクラブヘッドHとの接触面積が少なくなっている。
【0074】
この状態において、プレーヤが例えば、左手でゴルフクラブKのシャフトMを握り、右手でハンドル3を握った後、ゴルフクラブKの下端方向へ向けて、右手を引くことによって、クラブヘッドHが、ヘッドカバー1のヘッド収容部からヘッド挿通部を通って外部へ引き抜かれるようにして、該ヘッドカバー1をクラブヘッドHからスムーズに外すことができる。この際、前述のように、ヘッド収容部はハンドル3によって広がった状態に保形されているために、ヘッドカバー1がクラブヘッドHに引っ掛かることなく、該ヘッドカバー1をクラブヘッドHからスムーズに、且つ小さな力で取り外すことができる。
【0075】
又、図1に示すように、ヘッドカバー部2の横幅が最大となる部位の近傍にハンドル3を取り付けることで、該ヘッドカバー部2を幅方向へ広げる方向の力をヘッドカバー部2に付与している場合には、ヘッドカバー1のヘッド収容部の横幅が最大の部位で保形されるために、ヘッドカバー1がクラブヘッドHに引っ掛かることが少なく、ヘッドカバー1をクラブヘッドから一層、スムーズに外すことができる。
【0076】
図4は、第2実施形態を示す。この第2実施形態の特徴は、第1実施形態と比較して、ハンドル3の両端部3A、3Aの幅がクラブヘッドの挿入方向へ広く形成されて、クラブヘッドのソール外周上に対応する部位のヘッドカバー部2外面に取り付けられている。この第2実施形態においては、第1実施形態の場合よりも、ハンドル3の両端部3A、3Aが広がった分だけ更に広い範囲に亘って、ソール外周に沿ってヘッドカバー部2の形態を保形することができる。このために、ヘッドカバー1のヘッド収容部は、第1実施形態と比較して、一層広がった状態に保形されることができるために、ヘッドカバー1をクラブヘッドから取り外す際に、該ヘッドカバー1は、ヘッド収容部に収容されているクラブヘッドに引っ掛かることなく、小さな力で、スムーズに取り外されることができる。
【0077】
図5は、第3実施形態を示す。この第3実施形態の特徴は、ハンドル3の両端部3A、3Aを二股に形成した点にある。この第3実施形態においても、第2実施形態と同様に、第1実施形態の場合よりも、ハンドル3の両端部3A、3Aが広がった分だけ更に広い範囲に亘って、ソール外周に沿ってヘッドカバー部2を保形することができる。このために、ヘッドカバー1のヘッド収容部は、一層広がった状態に保形されることができて、ヘッドカバー1は、小さな力でハンドル3を引くことによって、ヘッド収容部に収容されているクラブヘッドに引っ掛かることなく、スムーズに取り外される。
【0078】
図6は、第4実施形態を示す。第4実施形態の特徴は、ハンドル3の表面に凹部10が形成されている点にある。該凹部10は、ヘッドカバー部2の幅方向へ向けて溝状に凹ませることによって形成されることができる。この第4実施形態においては、前述の第1実施形態と同様な作用効果を奏することができる上に、ゴルプレーヤは、ハンドル3の凹部10に指を引っ掛けてハンドル3を引くことによって、ヘッドカバー1をクラブヘッドからスムーズに取り外すことができる。図6には、ハンドル3の表面に一つの凹部10が形成されている場合について示したが、複数個の凹部を設けることも可能である。
【0079】
図7は第5実施形態を示す。第5実施形態の特徴は、ハンドル3に補助ハンドル11を設けた点にある。補助ハンドル11の基端部12は、ハンドル3の幅方向のほぼ中央に連設されると共に、ゴルフクラブの下端側へ向けて延設されることで、ハンドル3と補助ハンドル11とが略T字状に形成されている。該補助ハンドル11の先端部13は、クラブヘッドのソール外周上に対応するソール被覆部4外面に取り付けられている。この第5実施形態においては、ハンドル3の両端部3A,3Aと、補助ハンドル11の先端部13との合計3点で、ヘッドカバー1のヘッド収容部を、該ヘッドカバー1の幅方向、及びクラブヘッドの挿入方向において、保形することができる。
【0080】
又、ハンドル3は補助ハンドル11によって支えられてヘッドカバー部2にしっかりと取り付けられているために、ヘッドカバー1をクラブヘッドから外すべく、ヘッドカバー1を引っ張る力が、ハンドル3に加わっても、当該力によって、ハンドル3が損傷する虞が小さい。
【0081】
図8は第6実施形態を示す。第6実施形態の特徴は、ハンドル3に補助ハンドル14を設けた点にある。補助ハンドル14の基端部15は、ハンドル3の幅方向のほぼ中央に連設されると共に、ゴルフクラブの引抜方向へ向けて延設されることで、ハンドル3と補助ハンドル14とが略T字状に形成されている。該補助ハンドル14の後端部16は、クラブヘッドのソール外周上に対応するソール被覆部4外面に取り付けられている。この第6実施形態において、第5実施形態と同様な作用効果を奏することができる。
【0082】
図9は、第7実施形態を示す。この第7実施形態の特徴は、ハンドル3が、中央に、引っ掛け孔17が形成されたリング状に形成されている。該ハンドル3は、ヘッドカバー部2の幅方向に設けられ、その両端部3A、3Aが、クラブヘッドのソール外周上のソール被覆部4外面に取り付けられている。この第7実施形態においては、引っ掛け孔17に指又は手を差し込んで、ハンドル3を引くことによって、ヘッドカバー1をクラブヘッドから取り外すことができる。
【0083】
図10は、第8実施形態を示す。この第8実施形態の特徴は、ハンドル基板18と、U字状の引っ掛け部19とから構成され、該引っ掛け部19の両端部がハンドル基板18に取り付けられることで、ハンドルの平面形状がリング状を成している。該ハンドル基板18は、ヘッドカバー部2の幅方向に取り付けられている。この第8実施形態においては、引っ掛け部19に指又は手を差し込んで、ハンドル3を引くことによって、ヘッドカバー部2をクラブヘッドから取り外すことができる。
【0084】
図11は、第9実施形態を示す。この第9実施形態の特徴は、アーチ型に湾曲したハンドル3をクラブヘッド1の挿入方向へ向けて、ソール被覆部4外面に取り付けた点にある。該ハンドル3の両端部3A、3Aは、クラブヘッドのソール外周上に対応する部位のソール被覆部4外面に取り付けられている。この第9実施形態においても、ハンドル3を握ってハンドル3をゴルフクラブの下端側へ向けて引くことで、ヘッドカバー1をクラブヘッドから外すことができる。又、クラブヘッドのソール外周上に対応する2点の部位で、ヘッドカバー1を保形してヘッド収容部を保形することができるために、ヘッドカバー1がクラブヘッドに引っ掛かることが少ない状態で、ヘッドカバー1をクラブヘッドからスムーズに外すことができる。
【0085】
図12は、第10実施形態を示す。この第10実施形態の特徴は、第9実施形態の変形であって、ハンドル3の一端側に二股部20、20を設けた点にある。該二股部20、20は、クラブヘッドのソール外周上に対応する部位のソール被覆素材4外面に取り付けられている。この第10実施形態においては、第9実施形態と同様な作用効果を奏することができる上に、ハンドル3の二股部20、20は、クラブヘッドのソール外周上に対応する2点の部位で、ヘッドカバー部2の形態を保形してヘッド収容部を保形することができるために、ハンドル3は合計3点の部位で、ヘッドカバー部2を保形してヘッド収容部を保形することができるために、第9実施形態と比較して、ヘッドカバー1がクラブヘッドに引っ掛かることが一層少ない状態で、ヘッドカバー1をクラブヘッドからスムーズに外すことができる。
【0086】
図13は、第11実施形態を示す。この第11実施形態の特徴は、第9実施形態の変形であって、ハンドル3の両端側に二股部21,22を設けた点にある。該各二股部21,22は、クラブヘッドのソール外周上に対応する部位のソール被覆素材4外面に取り付けられている。この第11実施形態においては、第9実施形態と同様な作用効果を奏することができる上に、ハンドル3の各二股部21,22は、クラブヘッドのソール外周上に対応する各2点の部位で、ヘッドカバー部2を保形してヘッド収容部を保形することができるために、合計4点の部位で、ヘッドカバー部2を保形してヘッド収容部を保形することができるために、第9実施形態と比較して、ヘッドカバー1がクラブヘッドに引っ掛かることが一層少ない状態で、ヘッドカバー1をクラブヘッドからスムーズに外すことができる。
【0087】
図14は、第12実施形態を示す。この第12実施形態の特徴は、第9実施形態の変形であって、ソール被覆素材4の外面に、リング状の取付基板23を設け、該取付基板23にハンドル3を設けた点にある。該取付基板23は、クラブヘッドのソール外周上に対応する部位のソール被覆素材4外面に取り付けられている。この第12実施形態においては、クラブヘッドのソール外周の全周に亘って、ヘッドカバー部2を保形してヘッド収容部を保形することができるために、第9実施形態と比較して、ヘッドカバー1がクラブヘッドに引っ掛かることが一層少ない状態で、ヘッドカバー1をクラブヘッドからスムーズに外すことができる。
【0088】
図15は、第13実施形態を示す。この第13実施形態の特徴は、ハンドル3が、ヘッドカバー部2の幅方向へ向けて湾曲すると共に、クラブヘッドの挿入方向へ向けて湾曲することで、ほぼ略ドーム型に形成された形態である。該ハンドル3の外周は、クラブヘッドのソール外周の全周に対応する形態であって、該ハンドル3の外周は、クラブヘッドのソール外周の全周に対応する部位のソール被覆素材4外面に取り付けられている。ハンドル3の上面には、二つの引っ掛け孔24,25が設けられている。
【0089】
この第13実施形態においては、ハンドルは硬質材で形成されて変形し難いために、ハンドルをしっかりと握って引くことによって、ヘッドカバーをクラブヘッドから容易に外すことができる。又、引っ掛け孔24,25に指を引っ掛けてハンドル3を引くことによって、ヘッドカバー1をクラブヘッドから容易に外すことができる。又、この第13実施形態においては、ハンドル3の外周は、クラブヘッドのソール外周の全周に対応する部位のソール被覆素材4外面に取り付けられることで、ヘッドカバー部2のヘッド収容部の形態を保形することができるために、ヘッドカバー1をクラブヘッドから外す際に、ヘッドカバー1がクラブヘッドに引っ掛かることなく、ヘッドカバー1をクラブヘッドからスムーズに外すことができる。
【0090】
図16は、14実施形態を示す。この第14実施形態の特徴は、第13実施形態の変形であって、ハンドル3の形態を、ソール被覆素材4のほぼ全範囲にまで拡大した大きさに形成した点にある。この第14実施形態においては、第13実施形態の作用効果を奏することができる上に、ハンドル3は、ソール被覆素材4のほぼ全範囲に亘ってヘッドカバー部2の形態を保形することができるために、ヘッドカバー1をクラブヘッドから外す際に、第13実施形態と比較して、一層、ヘッドカバー1はクラブヘッドに引っ掛かることなく、ヘッドカバー1をクラブヘッドから一層スムーズに外すことができる。
【0091】
図17は、第15実施形態を示す。この第15実施形態の特徴は、第13実施形態の変形を示す。この第15実施形態の特徴は、ハンドル3をドーム型に形成し、且つ該ハンドル3に、ヘッドカバー部2の幅方向に互いに対向する引っ掛け孔26,26と、クラブヘッドの挿入方向に開口する引っ掛け孔27と、クラブヘッドの引抜方向に開口する引っ掛け孔27とを形成した点にある。この第15実施形態においては、四つの引っ掛け孔26,27に指を挿入して、ハンドル3を引くことによって、ヘッドカバー1をクラブヘッドから容易に外すことができる。
【0092】
図18は、第16実施形態を示す。この第16実施形態の特徴は、ハンドル3が、ヘッドカバー部2の幅方向へ向けて湾曲すると共に、クラブヘッドの挿入方向へ向けて湾曲した略ドーム型に形成され、且つ、ゴルフクラブの下端側が切り欠かれて開口部28が設けられた形態である。該ハンドル3の外周縁は、クラブヘッドのソール外周に対応する形態であって、該ハンドル3の外周縁は、クラブヘッドのソール外周の一部に対応する部位のソール被覆素材4外面に取り付けられている。
【0093】
この第16実施形態においては、ハンドル3の開口部28の縁29を指で掴むようにして、ハンドル3を引くことによって、ヘッドカバー1をクラブヘッドから外すことができる。又、この第16実施形態においては、ハンドル3が、略ドーム型に形成されて、クラブヘッドのソール外周の一部に対応する部位において、ヘッドカバー1のヘッド収容部の形態を広がった状態に保形することができる。このために、ヘッドカバー1をクラブヘッドから外す際に、該ヘッドカバー1とクラブヘッドとの引っ掛かりが少ない状態で、該ヘッドカバー1をクラブヘッドからスムーズに外すことができる。
【0094】
図19,図20は、第17実施形態を示す。図20は、ハンドル3の裏面を示す。図21は、ヘッドカバー1にクラブヘッドHを収容した状態を示す。この第17実施形態の特徴は、第16実施形態の変形であって、ハンドル3の開口部28の近傍に孔30を設けることによって、ハンドル3の縁と前記孔30との間に掴み部31を設けた点にある。
【0095】
又、図21に示すように、掴み部31をヘッドカバー1の幅が最大になる部位、又はその近傍に位置するように設けることができる。
【0096】
この第17実施形態においては、第16実施形態と同様な作用効果を奏することができる上に、掴み部31を手で掴んで、ハンドル3を引くことができるために、ハンドル3を、一層容易に掴んで引くことができる。又、掴み部31をヘッドカバー1の幅が最大になる部位、又はその近傍に設けた場合には、ヘッドカバー1の幅が最大の部位又はその近傍において、ヘッドカバー1の幅方向へ広がった形態を保形するために、ヘッドカバー1をクラブヘッドHから外す際に、ヘッドカバー1とクラブヘッドHとの引っ掛かりを可及的に少なくできて、ヘッドカバー1をクラブヘッドHから一層、スムーズに外すことができる。
【0097】
開口部28側の掴み部31の縁31Aの厚さを約2mmとし、前記孔30側の掴み部31の縁31Bの厚さを約7mmと厚くすることによって、孔30に手を差し込んだ際に掴み部31の縁31Bが手と面で接触することになって、手からハンドル3に力を伝わり易くすることが可能である。
【0098】
図20に示すように、前記掴み部31の裏面にクラブヘッドHの挿入方向に向けて複数のリブRを形成した場合には、掴み部31がヘッドカバーの幅方向に撓み易くなって、ハンドル3をヘッドカバー1に取り付ける際の作業を容易に行うことができる。
【0099】
又、ハンドル3の周縁に沿って、視認できる縫製ラインLを設けることによって、ハンドル3をヘッドカバー部2に縫製する作業を容易に行うことができる。
【0100】
この実施形態においては、略ドーム型に形成されたハンドル3がクラブヘッドのソールを覆うために、クラブヘッドを衝撃から保護することが可能である。
【0101】
図22は、第18実施形態を示す。この第18実施形態の特徴は、第16実施形態の変形であって、ハンドル3の開口部28が、クラブヘッドの引抜方向へ向けて開口するように、ハンドル3が形成されている点にある。
【0102】
この第18実施形態においては、開口部28に4本の指の先端側を差し込んで、引くことによって、ヘッドカバーをクラブヘッドから外すことができる。
【0103】
この第18実施形態においては、第16実施形態の作用効果と同様に、ハンドル3が、略ドーム型に形成されて、クラブヘッドのソール外周の一部に対応する部位において、ヘッドカバー1のヘッド収容部の形態を広がった状態に保形することができる。このために、ヘッドカバー1をクラブヘッドから外す際に、該ヘッドカバー1とクラブヘッドとの引っ掛かりが少ない状態で、該ヘッドカバー1をクラブヘッドからスムーズに外すことができる上に、ハンドル3の開口部28に手を引っ掛けて引くことによって、ヘッドカバー1をクラブヘッドから容易に外すことができる。
【0104】
図18乃至図22に示すように、ハンドル3を略ドーム型に形成して、開口部28を設けた場合には、ハンドル3の開口部28を小物を収容するためのポケットとして用いることも可能である。
【0105】
図23は、第19実施形態を示す。この第19実施形態の特徴は、クラブヘッドのソールを覆う部位に対応するソール被覆素材4の外面に取付基板32を設け、該取付基板32の外面にクラブヘッドの挿入方向へ向けて長尺のハンドル3を設けた点にある。この第19実施形態においては、ハンドル3を握ってハンドル3を引くことによって、ヘッドカバー1をクラブヘッドから外すことができる。
【0106】
又、この第19実施形態においては、クラブヘッドのソールを覆う部位に対応して設けられた取付基板32が、ヘッドカバー部2の形態を保形して、ヘッド収容部の形態を保形できるために、ヘッドカバー1をクラブヘッドから外す際に、該ヘッドカバー1は、該ヘッド収容部に収容されているクラブヘッドに引っ掛かることなく、該クラブヘッドからスムーズに外すことができる。
【0107】
図24は、第20実施形態を示す。この第20実施形態の特徴は、クラブヘッドのソールを覆う部位に対応するソール被覆素材の外面に取付基板32を設け、該取付基板32の外面にクラブヘッドの幅方向へ向けて長尺のハンドル3を設けた点にある。
【0108】
この第20実施形態においては、ハンドル3を握ってハンドル3を引くことによって、ヘッドカバー1をクラブヘッドから外すことができる。
【0109】
又、この第20実施形態においては、クラブヘッドのソールを覆う部位に対応して設けられた取付基板32が、ヘッドカバー部2の形態を保形して、ヘッド収容部の形態を保形できるために、ヘッドカバー1をクラブヘッドから外す際に、該ヘッドカバー1は、該ヘッド収容部に収容されているクラブヘッドに引っ掛かることなく、該クラブヘッドからスムーズに外すことができる。
【0110】
次に、図19乃至図21に記載の第17実施形態を例にして、ヘッドカバー1のハンドル3を掴んで引くことによって、ヘッドカバー1をクラブヘッドHから容易に引き抜くことができることを実証した場合について、図25及び図26を参照して説明する。図25は、引っ張り箇所、引っ張った方向(上方向、前方向)、最大試験力、状況の関係を示している。又、図26は、クラブヘッドHを上側にしてゴルフクラブKを逆さに立てた状態で該クラブヘッドHにヘッドカバー1を被せた状態を示している。
【0111】
図25中の「引っ張り箇所」の欄において、「ハンドル」とは図26に示すように、ハンドル3を引っ張ったことを示し、同じく、図25中の「引っ張り箇所」の欄において、「先端部」とは同図26中において、ハンドル3の設けられていないヘッドカバー1の先端部αを掴んだことを示し、又、同じく、図26中の「引っ張り箇所」の欄において、「上部掴み」とは同図25中において、ハンドル3の設けられていないヘッドカバー1の上面βを掴んだことを示している。
【0112】
又、同図25中、「引っ張り方向(上方向)」とは、図26中、「真上の方向」へ引っ張ったことを意味し、又、同図25中、「引っ張り方向(前方向)」とは、図26中、ゴルフクラブKの曲がりに沿って、「前方の斜め上方」へ引っ張ったことを意味している。更に、同図25中、「最大試験力」とはクラブヘッドHからヘッドカバー1を引き抜く際に要した力を意味している。更に、同図25中、「状況」とは、クラブヘッドHからヘッドカバー1を引き抜くことができたか否かを意味している。
【0113】
そして、同図25に示すように、ハンドル3を握って、ヘッドカバー1を前方向へ引いた場合の最大試験力が小さいことから判断して、ハンドル3を握って、ヘッドカバー1を前方向へ引くことによって、ヘッドカバー1をクラブヘッドHから容易に引き抜くことができるものである。尚、図25中の「最大試験力」の欄と、「状況」の欄に横線「―」の表示があるが、最大試験力の欄の「―」の表示は、最大試験力が当初予想した値以上に大きいために測定不能であることを意味し、又、このように測定不能であったために、ヘッドカバー1をクラブヘッドHから引き抜くことができるか否かの「状況」を判断できなかったことを意味している。
【0114】
尚、ハンドル3の材質は、ほとんど変形しない、例えば、金属のような材質であっても良いが、ハンドル3をソール被覆部4に縫いつけて、その後、裏返すという縫製作業を行い易くするためには、ある程度の弾力を有して変形できる材質のものが好ましい。
【0115】
尚、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲内において適宜変更できるものである。
【図面の簡単な説明】
【0116】
【図1】図1は、クラブヘッドにヘッドカバーを被せた状態の斜視図である。
【図2】図2は、図1を上側から観た状態の図である。
【図3】図3は、図1を下側から観た状態の図である。
【図4】図4は、ヘッドカバーの斜視図である。
【図5】図5は、ヘッドカバーの斜視図である。
【図6】図6は、ヘッドカバーの斜視図である。
【図7】図7は、ヘッドカバーの斜視図である。
【図8】図8は、ヘッドカバーの斜視図である。
【図9】図9は、ヘッドカバーの斜視図である。
【図10】図10は、ヘッドカバーの斜視図である。
【図11】図11は、ヘッドカバーの斜視図である。
【図12】図12は、ヘッドカバーの斜視図である。
【図13】図13は、ヘッドカバーの斜視図である。
【図14】図14は、ヘッドカバーの斜視図である。
【図15】図15は、ヘッドカバーの斜視図である。
【図16】図16は、ヘッドカバーの斜視図である。
【図17】図17は、ヘッドカバーの斜視図である。
【図18】図18は、ヘッドカバーの斜視図である。
【図19】図19は、ヘッドカバーの斜視図である。
【図20】図20は、ハンドルの裏面図である。
【図21】図21は、ヘッドカバーの上面図である。
【図22】図22は、ヘッドカバーの斜視図である。
【図23】図23は、ヘッドカバーの斜視図である。
【図24】図24は、ヘッドカバーの斜視図である。
【図25】図25は、ヘッドカバーをクラブヘッドから引き抜く際の実験値を示す図表である。
【図26】図26は、クラブヘッドに被せられているヘッドカバーを引き抜く方向、及び引っ張り箇所を示している。
【符号の説明】
【0117】
1 ヘッドカバー
2 ヘッドカバー部
3 ハンドル
9 ハンドル取付部
H クラブヘッド
K ゴルフクラブ
M シャフト
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゴルフクラブのクラブヘッドカバーに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、ゴルフクラブのクラブヘッドが大型化しているために、クラブヘッドに被せられているヘッドカバーは、一般に、その先端側の一部を摘んで引き抜かれるか、又は、ゴルフクラブのネック部を掴んで回しながら引き抜かれる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
又、ヘッドカバーが、伸縮性の少ない合皮製の場合には、大きな力を加えなければヘッドカバーの一部のみを掴んでクラブヘッドから引き抜くことができないために、ヘッドカバーをクラブヘッドから引き抜きづらいという問題があった。
【0004】
特に、男性に比較して手が小さく、しかも、握力の弱い女性では、容易に、ヘッドカバーの一部を掴んでクラブヘッドから引き抜けないという問題があった。
【0005】
このために、ヘッドカバーに、合皮製のハンドルを設けたものが知られている。しかし、合皮製のハンドルは、手で握って引っ張り力を加えた際に変形し易く、引っ張り力がハンドルに効率良く伝わらないために、ハンドルを掴んで引っ張ってもヘッドカバーをクラブヘッド容易に引き抜けないという問題があった。更に、ハンドルに引っ張り力を加えることで、ハンドルが変形すると共に、ヘッドカバー自体も変形する結果、ヘッドカバーが内側のクラブヘッドに引っ掛かって、ヘッドカバーとクラブヘッドとの摩擦が高まり、その結果、ヘッドカバーをクラブヘッドから引き抜きづらいという問題があった。
【0006】
ヘッドカバーに関する発明として、特許文献1に記載の発明が知られている。当該特許文献1に記載の発明は、ヘッドカバーの一部に伸縮部を設けることで、ヘッドカバーにクラブヘッドを出し入れするときに、伸縮部が伸縮することで、クラブヘッドの出し入れを容易にすることを意図している。
【0007】
【特許文献1】特開2008−68069号公報
【0008】
しかし、特許文献1に記載の発明は、前述のように、ヘッドカバーをクラブヘッドから引き抜くべく、ハンドルに引っ張り力を加えた際に当該引っ張り力によって、ハンドルが変形すると共に当該ハンドルの変形によってヘッドカバーが変形してヘッドカバーとクラブヘッドとの摩擦が高まるという背景技術の問題を解消する発明ではない。
【0009】
本発明は、前記背景技術の問題に鑑みてなされたもので、その目的は、ヘッドカバーをクラブヘッドから引き抜くべく、ハンドルに引っ張り力を加えた際に、当該引っ張り力によるハンドル自体の変形をなくすことができるようにすることで、ハンドルに加えられた引っ張り力をヘッドカバーに効率よく伝えることができると共に、ヘッドカバーの変形を抑えてヘッドカバーとクラブヘッドとの引っ掛かりを少なくしてヘッドカバーとクラブヘッドとの摩擦を小さくすることで、ヘッドカバーをクラブヘッドから引き抜き易くしたヘッドカバーを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1に記載の発明は、袋状に形成されてゴルフクラブのクラブヘッドが挿入されるヘッドカバー部と、該ヘッドカバー部の外面に取り付けられたハンドルとを備えたゴルフクラブのヘッドカバーであって、
ハンドルは硬質材で形成され、
該ハンドルの内面とヘッドカバー部外面との間には隙間が開けられると共に該ハンドルの両端部をヘッドカバー部外面にそれぞれ取り付けるハンドル取付部を設け、両ハンドル取付部は、前記クラブヘッドのソール外周上、又はその近傍の位置であって且つ互いに対向する二箇所に対応する部位のヘッドカバー部外面に設けられていることを特徴とするゴルフクラブのヘッドカバーである。
【0011】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、ハンドル取付部は、ヘッドカバー部の幅が最大になる部位又はその近傍に設けられていることを特徴とするものである。
【0012】
請求項3に記載の発明は、袋状に形成されてゴルフクラブのクラブヘッドが挿入されるヘッドカバー部と、該ヘッドカバー部の外面に取り付けられたハンドルとを備えたゴルフクラブのヘッドカバーであって、
ハンドルは硬質材で形成され、
該ハンドルはヘッドカバー部の幅方向へ設けられると共に、該ハンドルは、該ハンドル内面とヘッドカバー部外面との間に隙間を開けるように湾曲した略アーチ型に形成されてその両端部がへッドカバー部外面に取り付けられていることを特徴とするゴルフクラブのヘッドカバーである。
【0013】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、ハンドルの両端部をヘッドカバー部外面に取り付けるハンドル取付部は、ヘッドカバー部の幅が最大になる部位又はその近傍に設けられていることを特徴とするものである。
【0014】
請求項5に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、ハンドルには、指を引っ掛けるための凹部が形成されていることを特徴とするものである。
【0015】
請求項6に記載の発明は、請求項3乃至請求項5のいずれか1項に記載の発明において、クラブヘッドの挿入方向、又は引抜方向へ向けてハンドルから延設された補助ハンドルが設けられ、該補助ハンドルの端部がヘッドカバー部外面に取り付けられたことを特徴とするものである。
【0016】
請求項7に記載の発明は、請求項3乃至請求項5のいずれか1項に記載の発明において、ハンドルの両端部が、クラブヘッドの挿入方向へ向けて広がった幅広部になっていることを特徴とするものである。
【0017】
請求項8に記載の発明は、請求項3乃至請求項5のいずれか1項に記載の発明において、ハンドルの両端部が二股に分岐した分岐部になっていることを特徴とするものである。
【0018】
請求項9に記載の発明は、請求項3乃至請求項5のいずれか1項に記載の発明において、ハンドルの平面形状が、リング状であることを特徴とするものである。
【0019】
請求項10に記載の発明は、袋状に形成されてゴルフクラブのクラブヘッドが挿入されるヘッドカバー部と、該ヘッドカバー部の表面に取り付けられたハンドルとを備えたゴルフクラブのヘッドカバーであって、
ハンドルは硬質材で形成され、
該ハンドルはヘッドカバー部の幅方向及びクラブヘッドの挿入方向へ湾曲した略ドーム型に形成されてその周縁がヘッドカバー部の表面に取り付けられていることを特徴とするゴルフクラブのヘッドカバーである。
【0020】
請求項11に記載の発明は、請求項10に記載の発明において、前記ハンドルの周縁は、クラブヘッドのソール外周の一部又は全部に対応する部位においてヘッドカバー部外面に取り付けられたことを特徴とするものである。
【0021】
請求項12に記載の発明は、請求項10又は請求項11に記載の発明において、ハンドルには、指を差込できる指差込孔が設けられていることを特徴とするものである。
【0022】
請求項13に記載の発明は、請求項10又は請求項11に記載の発明において、ハンドルには、指を引っ掛けるための凹部が設けられていることを特徴とするものである。
【0023】
請求項14に記載の発明は、請求項10又は請求項11に記載の発明において、ハンドルは、ヘッドカバー部に収容されたクラブヘッドの下端側へ向けて開口した開口部となっていることを特徴とするものである。
【0024】
請求項15に記載の発明は、請求項10又は請求項11に記載の発明において、ハンドルは、ヘッドカバー部に収容されたクラブヘッドの反下端側へ向けて開口した開口部となっていることを特徴とするものである。
【0025】
請求項16に記載の発明は、請求項14又は請求項15に記載の発明において、開口部は、ヘッドカバー部の幅が最大になる部位又はその近傍に設けられていることを特徴とするものである。
【0026】
請求項17に記載の発明は、袋状に形成されてゴルフクラブのクラブヘッドが挿入されるヘッドカバー部と、該ヘッドカバー部の表面に取り付けられたハンドルとを備えたゴルフクラブのヘッドカバーであって、
ハンドルは硬質材で形成され、
該ハンドルはクラブヘッドの挿入方向へ向けて湾曲した略アーチ型に形成されてその先端及び後端がヘッドカバー部の表面に取り付けられていることを特徴とするゴルフクラブのヘッドカバーである。
【0027】
請求項18に記載の発明は、請求項17に記載の発明において、クラブヘッドの挿入方向へ向けて、ハンドルの先端側が二股に分岐していることを特徴とするものである。
【0028】
請求項19に記載の発明は、請求項16に記載の発明において、クラブヘッドの挿入方向へ向けて、先端側及び後端側が二股に分岐していることを特徴とするものである。
【0029】
請求項20に記載の発明は、袋状に形成されてゴルフクラブのクラブヘッドが挿入されるヘッドカバー部と、該ヘッドカバー部の表面に取り付けられたハンドルとを備えたゴルフクラブのヘッドカバーであって、
ハンドルは硬質材で形成され、
該ハンドルはクラブヘッドの挿入方向へ向けて湾曲した略アーチ型に形成されてその先端及び後端が、へッドカバー部の表面に設けられたリング状の取付基板に取り付けられていることを特徴とするゴルフクラブのヘッドカバーである。
【0030】
請求項21に記載の発明は、袋状に形成されてゴルフクラブのクラブヘッドが挿入されるヘッドカバー部と、該ヘッドカバー部の表面に取り付けられたハンドルとを備えたゴルフクラブのヘッドカバーであって、
ハンドルは硬質材で形成され、
該ハンドルは、ヘッドカバー部に収容されたクラブヘッドのソールの全面、又はその一部を覆うように設けられた取付基板に設けられたことを特徴とするゴルフクラブのヘッドカバーである。
【0031】
請求項22に記載の発明は、請求項21に記載の発明において、ハンドルは、ヘッドカバー部の幅方向へ向けて細長であることを特徴とするものである。
【0032】
請求項23に記載の発明は、請求項21に記載の発明において、ハンドルは、クラブヘッドの挿入方向へ向けて細長であることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0033】
請求項1に記載の発明によれば、ハンドルを握ってハンドルを引くことによって、ヘッドカバーをクラブヘッドから外すことができる。ハンドルは硬質材で形成されて変形し難いために、ハンドルをしっかりと握って引くことによって、ヘッドカバーをクラブヘッドから容易に外すことができる。
【0034】
又、ハンドルの両端部が、前記クラブヘッドのソール外周上、又はその近傍の互いに対向する二箇所に対応する部位のヘッドカバー部外面に取り付けられているために、ハンドルは、ヘッドカバーの広がった形態を保形することができる。従って、ヘッドカバーをクラブヘッドから外す際に、該ヘッドカバーはクラブヘッドに引っ掛かることなく、該クラブヘッドからスムーズに外すことができる。
【0035】
更に、ハンドルとヘッドカバー部との間には、隙間が開けられているために、この隙間に手、又は指を差し込むことで、ハンドルを容易に掴むことができる。
【0036】
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の効果を奏することができる上に、ハンドルは、ヘッドカバーの幅が最大になる部位又はその近傍に取付られることで、ヘッドカバーの幅が最大の部位又はその近傍において、ヘッドカバーの幅方向へ広がった形態を保形するために、ヘッドカバーをクラブヘッドから外す際に、ヘッドカバーとクラブヘッドとの引っ掛かりを可及的に少なくできて、ヘッドカバーをクラブヘッドから一層、スムーズに外すことができる。
【0037】
請求項3に記載された発明によれば、ハンドルを握って引くことによって、ヘッドカバーをクラブヘッドから外すことができる。ハンドルは硬質材で形成されて変形し難いために、ハンドルをしっかりと握って引くことによって、ヘッドカバーをクラブヘッドから容易に外すことができる。
【0038】
又、ハンドルはアーチ型に湾曲した形態に形成されているために、ハンドルは、ヘッドカバー部の形態を幅方向へ広がった形態に保形することができる。従って、ヘッドカバーをクラブヘッドから外す際に、ヘッドカバーとクラブヘッドとの引っ掛かりを可及的に少なくすることができるために、ヘッドカバーをクラブヘッドから一層、スムーズに外すことができる。又、ハンドルはアーチ型に形成されることで、ハンドルとヘッドカバー部との間に隙間が開けられるために、この隙間に手を差し込むことで、ハンドルを容易に掴むことができる。
【0039】
請求項4に記載の発明によれば、請求項3に記載の発明の効果を奏することができる上に、ハンドルは、ヘッドカバーの幅が最大になる部位又はその近傍に取付られることで、ヘッドカバーの幅が最大の部位又はその近傍において、ヘッドカバーの幅方向へ広がった形態を保形するために、ヘッドカバーをクラブヘッドから外す際に、ヘッドカバーとクラブヘッドとの引っ掛かりを可及的に少なくできて、ヘッドカバーをクラブヘッドから一層、スムーズに外すことができる。
【0040】
請求項5に記載の発明によれば、請求項3又は4に記載の発明の効果を奏することができる上に、ハンドルの凹部に指を引っ掛けて、ハンドルを引くことによって、ヘッドカバーをクラブヘッドからスムーズに外すことができる。
【0041】
請求項6に記載の発明によれば、請求項3乃至5のいずれか1項に記載の発明の効果を奏することができる上に、ハンドルに補助ハンドルを設けたために、ハンドルをしっかりとヘッドカバー部に取り付けることができる。又、補助ハンドルの端部がヘッドカバー部外面に取り付けられることで、ハンドル及び補助ハンドルによって、ヘッドカバー部の形態を保形できるために、ヘッドカバーをクラブヘッドから外す際に、ヘッドカバーとクラブヘッドとの引っ掛かりを少なくできて、ヘッドカバーをクラブヘッドからスムーズに外すことができる。
【0042】
請求項7に記載の発明によれば、請求項3乃至5のいずれか1項に記載の発明の効果を奏することができる上に、ハンドルの両端部がクラブヘッド挿入方向へ向けて広がっているために、当該両端部の当該広がった範囲において、更に、ヘッドカバー部を幅方向へ広がった形態に保形することいができる。このために、従って、ヘッドカバーがクラブヘッドに引っ掛かることがなく、ヘッドカバーをクラブヘッドから一層、スムーズに外すことができる。
【0043】
請求項8に記載の発明によれば、請求項3乃至5のいずれか1項に記載の発明の効果を奏することができる上に、ハンドルの両端部が二股に広がるために、当該両端部の当該広がった範囲に置いて、更に、ヘッドカバー部を幅方向へ広がった形態に保形することいができる。このために、従って、ヘッドカバーがクラブヘッドに引っ掛かることがなく、ヘッドカバーをクラブヘッドから一層、スムーズに外すことができる。
【0044】
請求項9に記載の発明によれば、請求項3乃至8のいずれか1項に記載の発明の効果を奏することができる上に、ハンドルがリング状になっているために、ハンドルに指を引っ掛けて引くことで、ヘッドカバーをクラブヘッドから容易に外すことができる。
【0045】
請求項10に記載の発明によれば、ハンドルが硬質材で形成されているために、クラブヘッドの挿入方向へ向けてドーム型に湾曲したハンドルを掴んで引くことによって、ヘッドカバーをクラブヘッドから容易に外すことができる。
【0046】
又、ハンドルはドーム型に湾曲した形態に形成されているために、ハンドルは、ヘッドカバー部の形態を、幅方向、及びクラブヘッドの挿入方向へ広がった形態に保形することができる。従って、ヘッドカバーをクラブヘッドから外す際に、ヘッドカバーがクラブヘッドに引っ掛かることがなく、ヘッドカバーをクラブヘッドからスムーズに外すことができる。
【0047】
請求項11に記載の発明によれば、請求項10に記載の発明の作用効果を奏することができる上に、クラブヘッドのソール外周の一部又は全部に対応する部位において、ヘッドカバー部の広がった形態を保形することができるために、ヘッドカバーをクラブヘッドから外す際に、ヘッドカバーがクラブヘッドに引っ掛かることがなく、ヘッドカバーをクラブヘッドからスムーズに外すことができる。
【0048】
請求項12に記載の発明によれば、請求項10又は11に記載の作用効果を奏することができる上に、ハンドルの指差込孔に指を差し込んでハンドルを引くことによって、ヘッドカバーをクラブヘッドから容易に外すことができる。
【0049】
請求項13に記載の発明によれば、請求項10又は請求項11に記載の発明の作用効果を奏することができる上に、ハンドルの凹部に引っ掛けてハンドルを引くことによって、ヘッドカバーをクラブヘッドから容易に外すことができる。
【0050】
請求項14に記載の発明によれば、請求項10又は請求項11に記載の発明の作用効果を奏することができる上に、クラブヘッドの下端側から開口部に指を差し込み、指でハンドルを掴んでハンドルを引くことによって、ヘッドカバーをクラブヘッドから容易に外すことができる。
【0051】
請求項15に記載の発明によれば、請求項10又は11に記載の発明において、クラブヘッドの反下端側から開口部に手又は指を差し込み、ハンドルを掴んでハンドルをクラブヘッドの下端側へ引くことによって、ヘッドカバーをクラブヘッドから容易に外すことができる。
【0052】
請求項16に記載の発明によれば、請求項14又は15に記載の発明の作用効果を奏することができる上に、ハンドルの開口部が、ヘッドカバー部の幅が最大の部位又はその近傍に設けられているために、ヘッドカバーをクラブヘッドから外す際には、当該ヘッドカバー部の幅の最大の部位、又はその近傍において、ハンドルを握って引くことになるために、ヘッドカバーはクラブヘッドに引っ掛かり難く、ヘッドカバーをクラブヘッドからスムーズに外すことができる。
【0053】
請求項17に記載の発明によれば、ハンドルを握ってハンドルを引くことによって、ヘッドカバーをクラブヘッドから外すことができる。ハンドルは硬質材で形成されて変形し難いために、ハンドルをしっかりと握って引くことによって、ヘッドカバーをクラブヘッドから容易に外すことができる。
【0054】
又、ヘッドカバー部の形態は、クラブヘッドの挿入方向において保形されるために、ヘッドカバーをクラブヘッドから外す際に、ヘッドカバーはクラブヘッドに引っ掛かり難く、ヘッドカバーをクラブヘッドからスムーズに外すことができる。
【0055】
請求項18に記載の発明によれば、請求項17に記載の発明の作用効果を奏することができる上に、ハンドルの先端側が二股に分岐して広がった範囲において、ヘッドカバー部の形態を保形することができるために、ヘッドカバーをクラブヘッドから外す際に、ヘッドカバーはクラブヘッドに引っ掛かることがなく、ヘッドカバーをクラブヘッドから容易に外すことができる。
【0056】
請求項19に記載の発明によれば、請求項17に記載の発明の作用効果を奏することができる上に、ハンドルの先端側及び後端側が二股に分岐して広がった範囲において、ヘッドカバー部の形態を保形することができるために、ヘッドカバーをクラブヘッドから外す際に、ヘッドカバーはクラブヘッドに引っ掛かることがなく、ヘッドカバーをクラブヘッドから容易に外すことができる。
【0057】
請求項20に記載の発明によれば、ハンドルを握ってハンドルを引くことによって、ヘッドカバーをクラブヘッドから外すことができる。ハンドルは硬質材で形成されて変形し難いために、ハンドルをしっかりと握って引くことによって、ヘッドカバーをクラブヘッドから容易に外すことができる。又、ヘッドカバー部の表面に取り付けられた基板がヘッドカバー部の形態を保形することができるために、ヘッドカバーをクラブヘッドから外す際に、ヘッドカバーはクラブヘッドに引っ掛かることがなく、ヘッドカバーをクラブヘッドから容易に外すことができる。
【0058】
請求項21に記載の発明によれば、ハンドルを握ってハンドルを引くことによって、ヘッドカバーをクラブヘッドから外すことができる。ハンドルは硬質材で形成されて変形し難いために、ハンドルをしっかりと握って引くことによって、ヘッドカバーをクラブヘッドから容易に外すことができる。又、クラブヘッドのソールの全面、又はその一部を覆うように設けられた取付基板がヘッドカバーの形態を保形するために、ヘッドカバーをクラブヘッドから外す際に、ヘッドカバーはクラブヘッドに引っ掛かることがなく、ヘッドカバーをクラブヘッドから容易に外すことができる。
【0059】
請求項22に記載の発明によれば、請求項21に記載の発明の作用効果を奏することができる上に、幅方向へ向けて細長のハンドルを握って引くことによって、ヘッドカバーをクラブヘッドから外すことができる。
【0060】
請求項23に記載の発明によれば、請求項21に記載の発明の作用効果を奏することができる上に、クラブヘッドの挿入方向へ向けて細長のハンドルを握って引くことによって、ヘッドカバーをクラブヘッドから外すことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0061】
図1乃至図3は、ゴルフクラブのヘッドカバーの第1実施形態を示す。図1は、クラブヘッドKのソール側を上側にして該クラブヘッドKが挿入された状態のヘッドカバー1を斜め上側から観た斜視図を示す。図2は、図1を上側から観た状態を示す。図3は、図1を下側から観た状態を示す。
【0062】
ゴルフクラブKのヘッドカバー1は、袋状に形成されてゴルフクラブKのクラブヘッドHが挿入されるヘッドカバー部2と、該ヘッドカバー部2の外面に取り付けられたハンドル3とを備えた形態である。
【0063】
ヘッドカバー部2は、ソール被覆部4と、サイド被覆部5と、クラウン被覆部6と、伸縮性のシャフト被覆部7とで袋状に形成されている。図1、図2に示すように、ソール被覆部4はリム8によって縁取りされている。
【0064】
図3に示すように、サイド被覆部5とクラウン被覆部6は左右に二分割され、その間に、シャフト被覆部7が挿入された状態で該シャフト被覆部7が、サイド被覆部5とクラウン被覆部6に縫着されることによって、ヘッドカバー部2が幅方向(図3中、矢示A―B方向)に伸縮できて、大型のクラブヘッドがヘッドカバー部2内に収容できるようになっている。
【0065】
該ヘッドカバー部2の内側は、クラブヘッドを収容するためのヘッド収容部と該ヘッド収容部に連通したヘッド挿通部になっていることによって、クラブヘッドは、該ヘッド挿通部を通ってヘッド収容部に収容され、又、該ヘッド収容部に収容されているクラブヘッドHを該ヘッド挿通部を通って外部へ引き出されることができる。ここで、前記ヘッドカバー1の幅方向とは、該ヘッドカバー1に挿入されるクラブヘッドの挿入方向に対して直交する方向(図3中、矢示A―B方向)である。
【0066】
図1に示すように、前記ハンドル3は、ソール被覆部4の外面に取り付けられている。ハンドル3は細長の板状の硬質材で形成されている。ハンドル3は、ヘッドカバー部2の幅方向に設けられている。該ハンドル3は、その両端部3A、3Aが、前記クラブヘッドのソール外周上の互いに対向する二箇所に対応する部位のヘッドカバー部2外面に取り付けられている。
【0067】
尚、図面では、特に、ハンドル3の両端部3A、3Aは、クラブヘッドのソール外周上の互いに対向する二箇所に対応する部位のソール被覆部4外面であって、ヘッドカバー部2の幅が最大である部位に設けられたハンドル取付部9によって取り付けられている場合を示す。
【0068】
ハンドル3は、湾曲した形態に形成されることによって、ハンドル3の内面とヘッドカバー部外面との間には隙間Sが設けられている。隙間Sは、手、又は指を差し込むことのできる広さであることが好ましい。又、ハンドル3が湾曲した形態に形成されることによって、ヘッドカバー部2を幅方向へ広げようとする力をヘッドカバー部2に付与することができる。
【0069】
ハンドル3は前述のように湾曲した形態であって、図1に示すように、アーチ型に湾曲した形態に形成されることができる。又、前述のように、ハンドル3を形成する硬質材として、ポリプロピレン、ポリエチレン等の樹脂を選択することができる。ここで、ポリエチレンの曲げ剛性率は、2000kg/cm2 〜2500kg/cm2である。
【0070】
前記ハンドル取付部9は、縫着部で構成することができる。このように、ハンドル取付部9を縫着部で構成した場合には、ハンドル3の両端部3Aをヘッドカバー部2に取り付ける際の強度を上げて、ハンドル3をヘッドカバー部2にしっかりと取り付けることができる。ハンドル3の厚さが約2mmの場合には、ハンドル3は強度を維持した上に、ハンドル3をヘッドカバー部2に容易に縫着することができる。
【0071】
又、ハンドル3の表面をシボ加工することで、ハンドル3を手で掴んだ際のスベリを防止することができる。
【0072】
尚、ハンドル3の両端部3Aは、縫着以外の手段、例えば、接着等の手段によって、ヘッドカバー部2外面に取り付けることができる。
【0073】
次に作用について説明する。図1、図2は、ヘッドカバー1にゴルフクラブKのクラブヘッドHを挿入した状態を示す。この状態においては、ヘッドカバー部2はハンドル3によって幅方向へ広げられた状態に保形されている。つまり、ヘッドカバー1内側のヘッド収容部は広がった状態に保形されているために、該ヘッドカバー部2とクラブヘッドHとの接触面積が少なくなっている。
【0074】
この状態において、プレーヤが例えば、左手でゴルフクラブKのシャフトMを握り、右手でハンドル3を握った後、ゴルフクラブKの下端方向へ向けて、右手を引くことによって、クラブヘッドHが、ヘッドカバー1のヘッド収容部からヘッド挿通部を通って外部へ引き抜かれるようにして、該ヘッドカバー1をクラブヘッドHからスムーズに外すことができる。この際、前述のように、ヘッド収容部はハンドル3によって広がった状態に保形されているために、ヘッドカバー1がクラブヘッドHに引っ掛かることなく、該ヘッドカバー1をクラブヘッドHからスムーズに、且つ小さな力で取り外すことができる。
【0075】
又、図1に示すように、ヘッドカバー部2の横幅が最大となる部位の近傍にハンドル3を取り付けることで、該ヘッドカバー部2を幅方向へ広げる方向の力をヘッドカバー部2に付与している場合には、ヘッドカバー1のヘッド収容部の横幅が最大の部位で保形されるために、ヘッドカバー1がクラブヘッドHに引っ掛かることが少なく、ヘッドカバー1をクラブヘッドから一層、スムーズに外すことができる。
【0076】
図4は、第2実施形態を示す。この第2実施形態の特徴は、第1実施形態と比較して、ハンドル3の両端部3A、3Aの幅がクラブヘッドの挿入方向へ広く形成されて、クラブヘッドのソール外周上に対応する部位のヘッドカバー部2外面に取り付けられている。この第2実施形態においては、第1実施形態の場合よりも、ハンドル3の両端部3A、3Aが広がった分だけ更に広い範囲に亘って、ソール外周に沿ってヘッドカバー部2の形態を保形することができる。このために、ヘッドカバー1のヘッド収容部は、第1実施形態と比較して、一層広がった状態に保形されることができるために、ヘッドカバー1をクラブヘッドから取り外す際に、該ヘッドカバー1は、ヘッド収容部に収容されているクラブヘッドに引っ掛かることなく、小さな力で、スムーズに取り外されることができる。
【0077】
図5は、第3実施形態を示す。この第3実施形態の特徴は、ハンドル3の両端部3A、3Aを二股に形成した点にある。この第3実施形態においても、第2実施形態と同様に、第1実施形態の場合よりも、ハンドル3の両端部3A、3Aが広がった分だけ更に広い範囲に亘って、ソール外周に沿ってヘッドカバー部2を保形することができる。このために、ヘッドカバー1のヘッド収容部は、一層広がった状態に保形されることができて、ヘッドカバー1は、小さな力でハンドル3を引くことによって、ヘッド収容部に収容されているクラブヘッドに引っ掛かることなく、スムーズに取り外される。
【0078】
図6は、第4実施形態を示す。第4実施形態の特徴は、ハンドル3の表面に凹部10が形成されている点にある。該凹部10は、ヘッドカバー部2の幅方向へ向けて溝状に凹ませることによって形成されることができる。この第4実施形態においては、前述の第1実施形態と同様な作用効果を奏することができる上に、ゴルプレーヤは、ハンドル3の凹部10に指を引っ掛けてハンドル3を引くことによって、ヘッドカバー1をクラブヘッドからスムーズに取り外すことができる。図6には、ハンドル3の表面に一つの凹部10が形成されている場合について示したが、複数個の凹部を設けることも可能である。
【0079】
図7は第5実施形態を示す。第5実施形態の特徴は、ハンドル3に補助ハンドル11を設けた点にある。補助ハンドル11の基端部12は、ハンドル3の幅方向のほぼ中央に連設されると共に、ゴルフクラブの下端側へ向けて延設されることで、ハンドル3と補助ハンドル11とが略T字状に形成されている。該補助ハンドル11の先端部13は、クラブヘッドのソール外周上に対応するソール被覆部4外面に取り付けられている。この第5実施形態においては、ハンドル3の両端部3A,3Aと、補助ハンドル11の先端部13との合計3点で、ヘッドカバー1のヘッド収容部を、該ヘッドカバー1の幅方向、及びクラブヘッドの挿入方向において、保形することができる。
【0080】
又、ハンドル3は補助ハンドル11によって支えられてヘッドカバー部2にしっかりと取り付けられているために、ヘッドカバー1をクラブヘッドから外すべく、ヘッドカバー1を引っ張る力が、ハンドル3に加わっても、当該力によって、ハンドル3が損傷する虞が小さい。
【0081】
図8は第6実施形態を示す。第6実施形態の特徴は、ハンドル3に補助ハンドル14を設けた点にある。補助ハンドル14の基端部15は、ハンドル3の幅方向のほぼ中央に連設されると共に、ゴルフクラブの引抜方向へ向けて延設されることで、ハンドル3と補助ハンドル14とが略T字状に形成されている。該補助ハンドル14の後端部16は、クラブヘッドのソール外周上に対応するソール被覆部4外面に取り付けられている。この第6実施形態において、第5実施形態と同様な作用効果を奏することができる。
【0082】
図9は、第7実施形態を示す。この第7実施形態の特徴は、ハンドル3が、中央に、引っ掛け孔17が形成されたリング状に形成されている。該ハンドル3は、ヘッドカバー部2の幅方向に設けられ、その両端部3A、3Aが、クラブヘッドのソール外周上のソール被覆部4外面に取り付けられている。この第7実施形態においては、引っ掛け孔17に指又は手を差し込んで、ハンドル3を引くことによって、ヘッドカバー1をクラブヘッドから取り外すことができる。
【0083】
図10は、第8実施形態を示す。この第8実施形態の特徴は、ハンドル基板18と、U字状の引っ掛け部19とから構成され、該引っ掛け部19の両端部がハンドル基板18に取り付けられることで、ハンドルの平面形状がリング状を成している。該ハンドル基板18は、ヘッドカバー部2の幅方向に取り付けられている。この第8実施形態においては、引っ掛け部19に指又は手を差し込んで、ハンドル3を引くことによって、ヘッドカバー部2をクラブヘッドから取り外すことができる。
【0084】
図11は、第9実施形態を示す。この第9実施形態の特徴は、アーチ型に湾曲したハンドル3をクラブヘッド1の挿入方向へ向けて、ソール被覆部4外面に取り付けた点にある。該ハンドル3の両端部3A、3Aは、クラブヘッドのソール外周上に対応する部位のソール被覆部4外面に取り付けられている。この第9実施形態においても、ハンドル3を握ってハンドル3をゴルフクラブの下端側へ向けて引くことで、ヘッドカバー1をクラブヘッドから外すことができる。又、クラブヘッドのソール外周上に対応する2点の部位で、ヘッドカバー1を保形してヘッド収容部を保形することができるために、ヘッドカバー1がクラブヘッドに引っ掛かることが少ない状態で、ヘッドカバー1をクラブヘッドからスムーズに外すことができる。
【0085】
図12は、第10実施形態を示す。この第10実施形態の特徴は、第9実施形態の変形であって、ハンドル3の一端側に二股部20、20を設けた点にある。該二股部20、20は、クラブヘッドのソール外周上に対応する部位のソール被覆素材4外面に取り付けられている。この第10実施形態においては、第9実施形態と同様な作用効果を奏することができる上に、ハンドル3の二股部20、20は、クラブヘッドのソール外周上に対応する2点の部位で、ヘッドカバー部2の形態を保形してヘッド収容部を保形することができるために、ハンドル3は合計3点の部位で、ヘッドカバー部2を保形してヘッド収容部を保形することができるために、第9実施形態と比較して、ヘッドカバー1がクラブヘッドに引っ掛かることが一層少ない状態で、ヘッドカバー1をクラブヘッドからスムーズに外すことができる。
【0086】
図13は、第11実施形態を示す。この第11実施形態の特徴は、第9実施形態の変形であって、ハンドル3の両端側に二股部21,22を設けた点にある。該各二股部21,22は、クラブヘッドのソール外周上に対応する部位のソール被覆素材4外面に取り付けられている。この第11実施形態においては、第9実施形態と同様な作用効果を奏することができる上に、ハンドル3の各二股部21,22は、クラブヘッドのソール外周上に対応する各2点の部位で、ヘッドカバー部2を保形してヘッド収容部を保形することができるために、合計4点の部位で、ヘッドカバー部2を保形してヘッド収容部を保形することができるために、第9実施形態と比較して、ヘッドカバー1がクラブヘッドに引っ掛かることが一層少ない状態で、ヘッドカバー1をクラブヘッドからスムーズに外すことができる。
【0087】
図14は、第12実施形態を示す。この第12実施形態の特徴は、第9実施形態の変形であって、ソール被覆素材4の外面に、リング状の取付基板23を設け、該取付基板23にハンドル3を設けた点にある。該取付基板23は、クラブヘッドのソール外周上に対応する部位のソール被覆素材4外面に取り付けられている。この第12実施形態においては、クラブヘッドのソール外周の全周に亘って、ヘッドカバー部2を保形してヘッド収容部を保形することができるために、第9実施形態と比較して、ヘッドカバー1がクラブヘッドに引っ掛かることが一層少ない状態で、ヘッドカバー1をクラブヘッドからスムーズに外すことができる。
【0088】
図15は、第13実施形態を示す。この第13実施形態の特徴は、ハンドル3が、ヘッドカバー部2の幅方向へ向けて湾曲すると共に、クラブヘッドの挿入方向へ向けて湾曲することで、ほぼ略ドーム型に形成された形態である。該ハンドル3の外周は、クラブヘッドのソール外周の全周に対応する形態であって、該ハンドル3の外周は、クラブヘッドのソール外周の全周に対応する部位のソール被覆素材4外面に取り付けられている。ハンドル3の上面には、二つの引っ掛け孔24,25が設けられている。
【0089】
この第13実施形態においては、ハンドルは硬質材で形成されて変形し難いために、ハンドルをしっかりと握って引くことによって、ヘッドカバーをクラブヘッドから容易に外すことができる。又、引っ掛け孔24,25に指を引っ掛けてハンドル3を引くことによって、ヘッドカバー1をクラブヘッドから容易に外すことができる。又、この第13実施形態においては、ハンドル3の外周は、クラブヘッドのソール外周の全周に対応する部位のソール被覆素材4外面に取り付けられることで、ヘッドカバー部2のヘッド収容部の形態を保形することができるために、ヘッドカバー1をクラブヘッドから外す際に、ヘッドカバー1がクラブヘッドに引っ掛かることなく、ヘッドカバー1をクラブヘッドからスムーズに外すことができる。
【0090】
図16は、14実施形態を示す。この第14実施形態の特徴は、第13実施形態の変形であって、ハンドル3の形態を、ソール被覆素材4のほぼ全範囲にまで拡大した大きさに形成した点にある。この第14実施形態においては、第13実施形態の作用効果を奏することができる上に、ハンドル3は、ソール被覆素材4のほぼ全範囲に亘ってヘッドカバー部2の形態を保形することができるために、ヘッドカバー1をクラブヘッドから外す際に、第13実施形態と比較して、一層、ヘッドカバー1はクラブヘッドに引っ掛かることなく、ヘッドカバー1をクラブヘッドから一層スムーズに外すことができる。
【0091】
図17は、第15実施形態を示す。この第15実施形態の特徴は、第13実施形態の変形を示す。この第15実施形態の特徴は、ハンドル3をドーム型に形成し、且つ該ハンドル3に、ヘッドカバー部2の幅方向に互いに対向する引っ掛け孔26,26と、クラブヘッドの挿入方向に開口する引っ掛け孔27と、クラブヘッドの引抜方向に開口する引っ掛け孔27とを形成した点にある。この第15実施形態においては、四つの引っ掛け孔26,27に指を挿入して、ハンドル3を引くことによって、ヘッドカバー1をクラブヘッドから容易に外すことができる。
【0092】
図18は、第16実施形態を示す。この第16実施形態の特徴は、ハンドル3が、ヘッドカバー部2の幅方向へ向けて湾曲すると共に、クラブヘッドの挿入方向へ向けて湾曲した略ドーム型に形成され、且つ、ゴルフクラブの下端側が切り欠かれて開口部28が設けられた形態である。該ハンドル3の外周縁は、クラブヘッドのソール外周に対応する形態であって、該ハンドル3の外周縁は、クラブヘッドのソール外周の一部に対応する部位のソール被覆素材4外面に取り付けられている。
【0093】
この第16実施形態においては、ハンドル3の開口部28の縁29を指で掴むようにして、ハンドル3を引くことによって、ヘッドカバー1をクラブヘッドから外すことができる。又、この第16実施形態においては、ハンドル3が、略ドーム型に形成されて、クラブヘッドのソール外周の一部に対応する部位において、ヘッドカバー1のヘッド収容部の形態を広がった状態に保形することができる。このために、ヘッドカバー1をクラブヘッドから外す際に、該ヘッドカバー1とクラブヘッドとの引っ掛かりが少ない状態で、該ヘッドカバー1をクラブヘッドからスムーズに外すことができる。
【0094】
図19,図20は、第17実施形態を示す。図20は、ハンドル3の裏面を示す。図21は、ヘッドカバー1にクラブヘッドHを収容した状態を示す。この第17実施形態の特徴は、第16実施形態の変形であって、ハンドル3の開口部28の近傍に孔30を設けることによって、ハンドル3の縁と前記孔30との間に掴み部31を設けた点にある。
【0095】
又、図21に示すように、掴み部31をヘッドカバー1の幅が最大になる部位、又はその近傍に位置するように設けることができる。
【0096】
この第17実施形態においては、第16実施形態と同様な作用効果を奏することができる上に、掴み部31を手で掴んで、ハンドル3を引くことができるために、ハンドル3を、一層容易に掴んで引くことができる。又、掴み部31をヘッドカバー1の幅が最大になる部位、又はその近傍に設けた場合には、ヘッドカバー1の幅が最大の部位又はその近傍において、ヘッドカバー1の幅方向へ広がった形態を保形するために、ヘッドカバー1をクラブヘッドHから外す際に、ヘッドカバー1とクラブヘッドHとの引っ掛かりを可及的に少なくできて、ヘッドカバー1をクラブヘッドHから一層、スムーズに外すことができる。
【0097】
開口部28側の掴み部31の縁31Aの厚さを約2mmとし、前記孔30側の掴み部31の縁31Bの厚さを約7mmと厚くすることによって、孔30に手を差し込んだ際に掴み部31の縁31Bが手と面で接触することになって、手からハンドル3に力を伝わり易くすることが可能である。
【0098】
図20に示すように、前記掴み部31の裏面にクラブヘッドHの挿入方向に向けて複数のリブRを形成した場合には、掴み部31がヘッドカバーの幅方向に撓み易くなって、ハンドル3をヘッドカバー1に取り付ける際の作業を容易に行うことができる。
【0099】
又、ハンドル3の周縁に沿って、視認できる縫製ラインLを設けることによって、ハンドル3をヘッドカバー部2に縫製する作業を容易に行うことができる。
【0100】
この実施形態においては、略ドーム型に形成されたハンドル3がクラブヘッドのソールを覆うために、クラブヘッドを衝撃から保護することが可能である。
【0101】
図22は、第18実施形態を示す。この第18実施形態の特徴は、第16実施形態の変形であって、ハンドル3の開口部28が、クラブヘッドの引抜方向へ向けて開口するように、ハンドル3が形成されている点にある。
【0102】
この第18実施形態においては、開口部28に4本の指の先端側を差し込んで、引くことによって、ヘッドカバーをクラブヘッドから外すことができる。
【0103】
この第18実施形態においては、第16実施形態の作用効果と同様に、ハンドル3が、略ドーム型に形成されて、クラブヘッドのソール外周の一部に対応する部位において、ヘッドカバー1のヘッド収容部の形態を広がった状態に保形することができる。このために、ヘッドカバー1をクラブヘッドから外す際に、該ヘッドカバー1とクラブヘッドとの引っ掛かりが少ない状態で、該ヘッドカバー1をクラブヘッドからスムーズに外すことができる上に、ハンドル3の開口部28に手を引っ掛けて引くことによって、ヘッドカバー1をクラブヘッドから容易に外すことができる。
【0104】
図18乃至図22に示すように、ハンドル3を略ドーム型に形成して、開口部28を設けた場合には、ハンドル3の開口部28を小物を収容するためのポケットとして用いることも可能である。
【0105】
図23は、第19実施形態を示す。この第19実施形態の特徴は、クラブヘッドのソールを覆う部位に対応するソール被覆素材4の外面に取付基板32を設け、該取付基板32の外面にクラブヘッドの挿入方向へ向けて長尺のハンドル3を設けた点にある。この第19実施形態においては、ハンドル3を握ってハンドル3を引くことによって、ヘッドカバー1をクラブヘッドから外すことができる。
【0106】
又、この第19実施形態においては、クラブヘッドのソールを覆う部位に対応して設けられた取付基板32が、ヘッドカバー部2の形態を保形して、ヘッド収容部の形態を保形できるために、ヘッドカバー1をクラブヘッドから外す際に、該ヘッドカバー1は、該ヘッド収容部に収容されているクラブヘッドに引っ掛かることなく、該クラブヘッドからスムーズに外すことができる。
【0107】
図24は、第20実施形態を示す。この第20実施形態の特徴は、クラブヘッドのソールを覆う部位に対応するソール被覆素材の外面に取付基板32を設け、該取付基板32の外面にクラブヘッドの幅方向へ向けて長尺のハンドル3を設けた点にある。
【0108】
この第20実施形態においては、ハンドル3を握ってハンドル3を引くことによって、ヘッドカバー1をクラブヘッドから外すことができる。
【0109】
又、この第20実施形態においては、クラブヘッドのソールを覆う部位に対応して設けられた取付基板32が、ヘッドカバー部2の形態を保形して、ヘッド収容部の形態を保形できるために、ヘッドカバー1をクラブヘッドから外す際に、該ヘッドカバー1は、該ヘッド収容部に収容されているクラブヘッドに引っ掛かることなく、該クラブヘッドからスムーズに外すことができる。
【0110】
次に、図19乃至図21に記載の第17実施形態を例にして、ヘッドカバー1のハンドル3を掴んで引くことによって、ヘッドカバー1をクラブヘッドHから容易に引き抜くことができることを実証した場合について、図25及び図26を参照して説明する。図25は、引っ張り箇所、引っ張った方向(上方向、前方向)、最大試験力、状況の関係を示している。又、図26は、クラブヘッドHを上側にしてゴルフクラブKを逆さに立てた状態で該クラブヘッドHにヘッドカバー1を被せた状態を示している。
【0111】
図25中の「引っ張り箇所」の欄において、「ハンドル」とは図26に示すように、ハンドル3を引っ張ったことを示し、同じく、図25中の「引っ張り箇所」の欄において、「先端部」とは同図26中において、ハンドル3の設けられていないヘッドカバー1の先端部αを掴んだことを示し、又、同じく、図26中の「引っ張り箇所」の欄において、「上部掴み」とは同図25中において、ハンドル3の設けられていないヘッドカバー1の上面βを掴んだことを示している。
【0112】
又、同図25中、「引っ張り方向(上方向)」とは、図26中、「真上の方向」へ引っ張ったことを意味し、又、同図25中、「引っ張り方向(前方向)」とは、図26中、ゴルフクラブKの曲がりに沿って、「前方の斜め上方」へ引っ張ったことを意味している。更に、同図25中、「最大試験力」とはクラブヘッドHからヘッドカバー1を引き抜く際に要した力を意味している。更に、同図25中、「状況」とは、クラブヘッドHからヘッドカバー1を引き抜くことができたか否かを意味している。
【0113】
そして、同図25に示すように、ハンドル3を握って、ヘッドカバー1を前方向へ引いた場合の最大試験力が小さいことから判断して、ハンドル3を握って、ヘッドカバー1を前方向へ引くことによって、ヘッドカバー1をクラブヘッドHから容易に引き抜くことができるものである。尚、図25中の「最大試験力」の欄と、「状況」の欄に横線「―」の表示があるが、最大試験力の欄の「―」の表示は、最大試験力が当初予想した値以上に大きいために測定不能であることを意味し、又、このように測定不能であったために、ヘッドカバー1をクラブヘッドHから引き抜くことができるか否かの「状況」を判断できなかったことを意味している。
【0114】
尚、ハンドル3の材質は、ほとんど変形しない、例えば、金属のような材質であっても良いが、ハンドル3をソール被覆部4に縫いつけて、その後、裏返すという縫製作業を行い易くするためには、ある程度の弾力を有して変形できる材質のものが好ましい。
【0115】
尚、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲内において適宜変更できるものである。
【図面の簡単な説明】
【0116】
【図1】図1は、クラブヘッドにヘッドカバーを被せた状態の斜視図である。
【図2】図2は、図1を上側から観た状態の図である。
【図3】図3は、図1を下側から観た状態の図である。
【図4】図4は、ヘッドカバーの斜視図である。
【図5】図5は、ヘッドカバーの斜視図である。
【図6】図6は、ヘッドカバーの斜視図である。
【図7】図7は、ヘッドカバーの斜視図である。
【図8】図8は、ヘッドカバーの斜視図である。
【図9】図9は、ヘッドカバーの斜視図である。
【図10】図10は、ヘッドカバーの斜視図である。
【図11】図11は、ヘッドカバーの斜視図である。
【図12】図12は、ヘッドカバーの斜視図である。
【図13】図13は、ヘッドカバーの斜視図である。
【図14】図14は、ヘッドカバーの斜視図である。
【図15】図15は、ヘッドカバーの斜視図である。
【図16】図16は、ヘッドカバーの斜視図である。
【図17】図17は、ヘッドカバーの斜視図である。
【図18】図18は、ヘッドカバーの斜視図である。
【図19】図19は、ヘッドカバーの斜視図である。
【図20】図20は、ハンドルの裏面図である。
【図21】図21は、ヘッドカバーの上面図である。
【図22】図22は、ヘッドカバーの斜視図である。
【図23】図23は、ヘッドカバーの斜視図である。
【図24】図24は、ヘッドカバーの斜視図である。
【図25】図25は、ヘッドカバーをクラブヘッドから引き抜く際の実験値を示す図表である。
【図26】図26は、クラブヘッドに被せられているヘッドカバーを引き抜く方向、及び引っ張り箇所を示している。
【符号の説明】
【0117】
1 ヘッドカバー
2 ヘッドカバー部
3 ハンドル
9 ハンドル取付部
H クラブヘッド
K ゴルフクラブ
M シャフト
【特許請求の範囲】
【請求項1】
袋状に形成されてゴルフクラブのクラブヘッドが挿入されるヘッドカバー部と、該ヘッドカバー部の外面に取り付けられたハンドルとを備えたゴルフクラブのヘッドカバーであって、
ハンドルは硬質材で形成され、
該ハンドルの内面とヘッドカバー部外面との間には隙間が開けられると共に該ハンドルの両端部をヘッドカバー部外面にそれぞれ取り付けるハンドル取付部を設け、両ハンドル取付部は、前記クラブヘッドのソール外周上、又はその近傍の位置であって且つ互いに対向する二箇所に対応する部位のヘッドカバー部外面に設けられていることを特徴とするゴルフクラブのヘッドカバー。
【請求項2】
ハンドル取付部は、ヘッドカバー部の幅が最大になる部位又はその近傍に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のゴルフクラブのヘッドカバー。
【請求項3】
袋状に形成されてゴルフクラブのクラブヘッドが挿入されるヘッドカバー部と、該ヘッドカバー部の外面に取り付けられたハンドルとを備えたゴルフクラブのヘッドカバーであって、
ハンドルは硬質材で形成され、
該ハンドルはヘッドカバー部の幅方向へ設けられると共に、該ハンドルは、該ハンドル内面とヘッドカバー部外面との間に隙間を開けるように湾曲した略アーチ型に形成されてその両端部がヘッドカバー部外面に取り付けられていることを特徴とするゴルフクラブのヘッドカバー。
【請求項4】
ハンドルの両端部をヘッドカバー部外面に取り付けるハンドル取付部は、ヘッドカバー部の幅が最大になる部位又はその近傍に設けられていることを特徴とする請求項3に記載のゴルフクラブのヘッドカバー。
【請求項5】
ハンドルには、指を引っ掛けるための凹部が形成されていることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載のゴルフクラブのヘッドカバー。
【請求項6】
クラブヘッドの挿入方向、又は引抜方向へ向けてハンドルから延設された補助ハンドルが設けられ、該補助ハンドルの端部がヘッドカバー部外面に取り付けられたことを特徴とする請求項3乃至請求項5のいずれか1項に記載のゴルフクラブのヘッドカバー。
【請求項7】
ハンドルの両端部が、クラブヘッドの挿入方向へ向けて広がった幅広部になっていることを特徴とする請求項3乃至請求項5のいずれか1項に記載のゴルフクラブのヘッドカバー。
【請求項8】
ハンドルの両端部が二股に分岐した分岐部になっていることを特徴とする請求項3乃至請求項5のいずれか1項に記載のゴルフクラブのヘッドカバー。
【請求項9】
ハンドルの平面形状が、リング状であることを特徴とする請求項3乃至請求項8のいずれか1項に記載のゴルフクラブのヘッドカバー。
【請求項10】
袋状に形成されてゴルフクラブのクラブヘッドが挿入されるヘッドカバー部と、該ヘッドカバー部の表面に取り付けられたハンドルとを備えたゴルフクラブのヘッドカバーであって、
ハンドルは硬質材で形成され、
該ハンドルはヘッドカバー部の幅方向及びクラブヘッドの挿入方向へ湾曲した略ドーム型に形成されてその周縁がヘッドカバー部の表面に取り付けられていることを特徴とするゴルフクラブのヘッドカバー。
【請求項11】
前記ハンドルの周縁は、クラブヘッドのソール外周の一部又は全部に対応する部位においてヘッドカバー部外面に取り付けられたことを特徴とする請求項10に記載のゴルフクラブのヘッドカバー。
【請求項12】
ハンドルには、指を差込できる指差込孔が設けられていることを特徴とする請求項10又は請求項11に記載のゴルフクラブのヘッドカバー。
【請求項13】
ハンドルには、指を引っ掛けるための凹部が設けられていることを特徴とする請求項10又は請求項11に記載のゴルフクラブのヘッドカバー。
【請求項14】
ハンドルは、ヘッドカバー部に収容されたクラブヘッドの下端側へ向けて開口した開口部となっていることを特徴とする請求項10又は請求項11に記載のゴルフクラブのヘッドカバー。
【請求項15】
ハンドルは、ヘッドカバー部に収容されたクラブヘッドの反下端側へ向けて開口した開口部となっていることを特徴とする請求項10又は請求項11に記載のゴルフクラブのヘッドカバー。
【請求項16】
開口部は、ヘッドカバー部の幅が最大になる部位又はその近傍に設けられていることを特徴とする請求項14又は請求項15に記載のゴルフクラブのヘッドカバー。
【請求項17】
袋状に形成されてゴルフクラブのクラブヘッドが挿入されるヘッドカバー部と、該ヘッドカバー部の表面に取り付けられたハンドルとを備えたゴルフクラブのヘッドカバーであって、
ハンドルは硬質材で形成され、
該ハンドルはクラブヘッドの挿入方向へ向けて湾曲した略アーチ型に形成されてその先端及び後端がへッドカバー部の表面に取り付けられていることを特徴とするゴルフクラブのヘッドカバー。
【請求項18】
クラブヘッドの挿入方向へ向けて、ハンドルの先端側が二股に分岐していることを特徴とする請求項17に記載のゴルフクラブのヘッドカバー。
【請求項19】
クラブヘッドの挿入方向へ向けて、先端側及び後端側が二股に分岐していることを特徴とする請求項17に記載のゴルフクラブのヘッドカバー。
【請求項20】
袋状に形成されてゴルフクラブのクラブヘッドが挿入されるヘッドカバー部と、該ヘッドカバー部の表面に取り付けられたハンドルとを備えたゴルフクラブのヘッドカバーであって、
ハンドルは硬質材で形成され、
該ハンドルはクラブヘッドの挿入方向へ向けて湾曲した略アーチ型に形成されてその先端及び後端が、へッドカバー部の表面に設けられたリング状の取付基板に取り付けられていることを特徴とするゴルフクラブのヘッドカバー。
【請求項21】
袋状に形成されてゴルフクラブのクラブヘッドが挿入されるヘッドカバー部と、該ヘッドカバー部の表面に取り付けられたハンドルとを備えたゴルフクラブのヘッドカバーであって、
ハンドルは硬質材で形成され、
該ハンドルは、ヘッドカバー部に収容されたクラブヘッドのソールの全面、又はその一部を覆うように設けられた取付基板に設けられたことを特徴とするゴルフクラブのヘッドカバー。
【請求項22】
ハンドルは、ヘッドカバー部の幅方向へ向けて細長であることを特徴とする請求項21に記載のゴルフクラブのヘッドカバー。
【請求項23】
ハンドルは、クラブヘッドの挿入方向へ向けて細長であることを特徴とする請求項21に記載のゴルフクラブのヘッドカバー。
【請求項1】
袋状に形成されてゴルフクラブのクラブヘッドが挿入されるヘッドカバー部と、該ヘッドカバー部の外面に取り付けられたハンドルとを備えたゴルフクラブのヘッドカバーであって、
ハンドルは硬質材で形成され、
該ハンドルの内面とヘッドカバー部外面との間には隙間が開けられると共に該ハンドルの両端部をヘッドカバー部外面にそれぞれ取り付けるハンドル取付部を設け、両ハンドル取付部は、前記クラブヘッドのソール外周上、又はその近傍の位置であって且つ互いに対向する二箇所に対応する部位のヘッドカバー部外面に設けられていることを特徴とするゴルフクラブのヘッドカバー。
【請求項2】
ハンドル取付部は、ヘッドカバー部の幅が最大になる部位又はその近傍に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のゴルフクラブのヘッドカバー。
【請求項3】
袋状に形成されてゴルフクラブのクラブヘッドが挿入されるヘッドカバー部と、該ヘッドカバー部の外面に取り付けられたハンドルとを備えたゴルフクラブのヘッドカバーであって、
ハンドルは硬質材で形成され、
該ハンドルはヘッドカバー部の幅方向へ設けられると共に、該ハンドルは、該ハンドル内面とヘッドカバー部外面との間に隙間を開けるように湾曲した略アーチ型に形成されてその両端部がヘッドカバー部外面に取り付けられていることを特徴とするゴルフクラブのヘッドカバー。
【請求項4】
ハンドルの両端部をヘッドカバー部外面に取り付けるハンドル取付部は、ヘッドカバー部の幅が最大になる部位又はその近傍に設けられていることを特徴とする請求項3に記載のゴルフクラブのヘッドカバー。
【請求項5】
ハンドルには、指を引っ掛けるための凹部が形成されていることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載のゴルフクラブのヘッドカバー。
【請求項6】
クラブヘッドの挿入方向、又は引抜方向へ向けてハンドルから延設された補助ハンドルが設けられ、該補助ハンドルの端部がヘッドカバー部外面に取り付けられたことを特徴とする請求項3乃至請求項5のいずれか1項に記載のゴルフクラブのヘッドカバー。
【請求項7】
ハンドルの両端部が、クラブヘッドの挿入方向へ向けて広がった幅広部になっていることを特徴とする請求項3乃至請求項5のいずれか1項に記載のゴルフクラブのヘッドカバー。
【請求項8】
ハンドルの両端部が二股に分岐した分岐部になっていることを特徴とする請求項3乃至請求項5のいずれか1項に記載のゴルフクラブのヘッドカバー。
【請求項9】
ハンドルの平面形状が、リング状であることを特徴とする請求項3乃至請求項8のいずれか1項に記載のゴルフクラブのヘッドカバー。
【請求項10】
袋状に形成されてゴルフクラブのクラブヘッドが挿入されるヘッドカバー部と、該ヘッドカバー部の表面に取り付けられたハンドルとを備えたゴルフクラブのヘッドカバーであって、
ハンドルは硬質材で形成され、
該ハンドルはヘッドカバー部の幅方向及びクラブヘッドの挿入方向へ湾曲した略ドーム型に形成されてその周縁がヘッドカバー部の表面に取り付けられていることを特徴とするゴルフクラブのヘッドカバー。
【請求項11】
前記ハンドルの周縁は、クラブヘッドのソール外周の一部又は全部に対応する部位においてヘッドカバー部外面に取り付けられたことを特徴とする請求項10に記載のゴルフクラブのヘッドカバー。
【請求項12】
ハンドルには、指を差込できる指差込孔が設けられていることを特徴とする請求項10又は請求項11に記載のゴルフクラブのヘッドカバー。
【請求項13】
ハンドルには、指を引っ掛けるための凹部が設けられていることを特徴とする請求項10又は請求項11に記載のゴルフクラブのヘッドカバー。
【請求項14】
ハンドルは、ヘッドカバー部に収容されたクラブヘッドの下端側へ向けて開口した開口部となっていることを特徴とする請求項10又は請求項11に記載のゴルフクラブのヘッドカバー。
【請求項15】
ハンドルは、ヘッドカバー部に収容されたクラブヘッドの反下端側へ向けて開口した開口部となっていることを特徴とする請求項10又は請求項11に記載のゴルフクラブのヘッドカバー。
【請求項16】
開口部は、ヘッドカバー部の幅が最大になる部位又はその近傍に設けられていることを特徴とする請求項14又は請求項15に記載のゴルフクラブのヘッドカバー。
【請求項17】
袋状に形成されてゴルフクラブのクラブヘッドが挿入されるヘッドカバー部と、該ヘッドカバー部の表面に取り付けられたハンドルとを備えたゴルフクラブのヘッドカバーであって、
ハンドルは硬質材で形成され、
該ハンドルはクラブヘッドの挿入方向へ向けて湾曲した略アーチ型に形成されてその先端及び後端がへッドカバー部の表面に取り付けられていることを特徴とするゴルフクラブのヘッドカバー。
【請求項18】
クラブヘッドの挿入方向へ向けて、ハンドルの先端側が二股に分岐していることを特徴とする請求項17に記載のゴルフクラブのヘッドカバー。
【請求項19】
クラブヘッドの挿入方向へ向けて、先端側及び後端側が二股に分岐していることを特徴とする請求項17に記載のゴルフクラブのヘッドカバー。
【請求項20】
袋状に形成されてゴルフクラブのクラブヘッドが挿入されるヘッドカバー部と、該ヘッドカバー部の表面に取り付けられたハンドルとを備えたゴルフクラブのヘッドカバーであって、
ハンドルは硬質材で形成され、
該ハンドルはクラブヘッドの挿入方向へ向けて湾曲した略アーチ型に形成されてその先端及び後端が、へッドカバー部の表面に設けられたリング状の取付基板に取り付けられていることを特徴とするゴルフクラブのヘッドカバー。
【請求項21】
袋状に形成されてゴルフクラブのクラブヘッドが挿入されるヘッドカバー部と、該ヘッドカバー部の表面に取り付けられたハンドルとを備えたゴルフクラブのヘッドカバーであって、
ハンドルは硬質材で形成され、
該ハンドルは、ヘッドカバー部に収容されたクラブヘッドのソールの全面、又はその一部を覆うように設けられた取付基板に設けられたことを特徴とするゴルフクラブのヘッドカバー。
【請求項22】
ハンドルは、ヘッドカバー部の幅方向へ向けて細長であることを特徴とする請求項21に記載のゴルフクラブのヘッドカバー。
【請求項23】
ハンドルは、クラブヘッドの挿入方向へ向けて細長であることを特徴とする請求項21に記載のゴルフクラブのヘッドカバー。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【公開番号】特開2009−273748(P2009−273748A)
【公開日】平成21年11月26日(2009.11.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−129235(P2008−129235)
【出願日】平成20年5月16日(2008.5.16)
【出願人】(303011275)株式会社ジャパーナ (43)
【公開日】平成21年11月26日(2009.11.26)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年5月16日(2008.5.16)
【出願人】(303011275)株式会社ジャパーナ (43)
[ Back to top ]