ゴルフクラブのヘッド及びその製造方法
【課題】ヘッド部材の表面の表示部表面に透明塗装層を設けたゴルフクラブのヘッドにおいて、表示部の明度の高低を自由に調節できるようにする。
【解決手段】照射ノズル20からのレーザーLを地肌7に照射して焼付け部8をヘッドのクラウン部材4に形成して模様などの表示部を形成する。焼付け部8の表面にカラークリアー塗装層を設ける。レーザーLを地肌7に照射した焼付け部8を模様などの表示部とすることで、焼付け部8を形成した箇所とその他の地肌7箇所では段差が無く同一平面状のまますむことができ、焼付け部8の輪郭をすっきりとすることができる。また、複雑な表示部なども容易に製造することができる。
【解決手段】照射ノズル20からのレーザーLを地肌7に照射して焼付け部8をヘッドのクラウン部材4に形成して模様などの表示部を形成する。焼付け部8の表面にカラークリアー塗装層を設ける。レーザーLを地肌7に照射した焼付け部8を模様などの表示部とすることで、焼付け部8を形成した箇所とその他の地肌7箇所では段差が無く同一平面状のまますむことができ、焼付け部8の輪郭をすっきりとすることができる。また、複雑な表示部なども容易に製造することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゴルフクラブのヘッド及びその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
レーザー加工機によりゴルフクラブのヘッドを加工するものとして、ヘッド本体の表面にレーザーによって凹部を形成して番手表示やロゴマークを形成するものが知られている(特許文献1)。
【0003】
また、ヘッド本体の表面にプライマーを塗布し、プライマー層を形成する工程と、レーザーの光の照射によりプライマー層を部分的に剥がし、ヘッドの表面に予定のパターンを形成する工程とからなり、エッチング及び精巧な制御が必要でなく、プライマー層のレーザー光照射によるパターン形成だけによってヘッドの表面に模様付けをすることができるものも知れている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−33454号公報
【特許文献2】特開2009−136号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前者の従来技術においては、ヘッドの表面にレーザーによって凹部を形成するものであったので、表面を平らに形成した状態でヘッド部材の表面に模様などをあらわす表示部を設けることはできなかった。
【0006】
後者の従来技術においては、レーザー光の照射によりプライマー層を部分的に剥がすものであるので、レーザー光の照射自体で明度の高低の調節を行うことはできず、模様付けの自由度が高くないものであった。
【0007】
模様付けの自由度を向上する手段ついては、例えばヘッド本体の表面に転写マークを貼り付け、その転写マークの表面にクリアー塗装層を設けることも行われているが、転写マークを正確な位置に合わせたり、皺なくなど貼り付けが煩雑であり、また、転写マークの作成にあっては模様などの表示部にあわせてフィルム、版下を作成しなければならなかった。
【0008】
上記のように部分的に塗膜を除去したり、転写マークを貼付するといった方法は、5μm程度だが段差が生じてしまう。僅かな段差ではあるが、目視で認識できる程度であり、外観上好ましくない。
【0009】
解決しようとする問題点は、純チタンまたはチタン合金からなるヘッド部材の表面に模様などをあらわす表示部を設け、この表示部の表面に透明塗装層を設けたゴルフクラブのヘッドの表示部において、外観の美観を向上させるために従来よりもコストが安く、安定した製造ができるようにする点である。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1の発明は、純チタンまたはチタン合金からなるヘッド部材の表面に模様、文字、数字、或いは記号をあらわす表示部を設け、この表示部の表面側に有色クリアー塗装層を設けたゴルフクラブのヘッドの表示部において、レーザーを前記表面に照射して形成した焼付け部によって前記表示部を形成し、前記表示部を透過可能としたことを特徴とするゴルフクラブのヘッドである。
【0011】
請求項2の発明は、純チタンまたはチタン合金からなるヘッド部材の表面に模様、文字、数字、或いは記号をあらわす表示部を設け、この表示部の表面側に有色クリアー塗装層を設けて前記表示部を透過可能としたゴルフクラブのヘッドの表示部の製造方法において、レーザーを前記表面に照射して焼付けて前記表示部を形成したことを特徴とするゴルフクラブのヘッドの製造方法である。
【0012】
請求項3の発明は、前記照射は前記表面に点状に複数形成されていることを特徴とする請求項2記載のゴルフクラブのヘッドの製造方法である。
【発明の効果】
【0013】
請求項1の発明によれば、レーザーを前記表面に照射して形成した焼付け部によってヘッドの部材に明度の低い箇所を形成して前記表示部を設けることで、前記表面に段差などがなく美観が向上する表示部を低コストで、しかも安定して設けることができる。
【0014】
請求項2の発明によれば、前記表示部は、光の屈折によって色調が異なり、それによって、プリズムのように多彩な模様を楽しむことができる。
【0015】
請求項3の発明によれば、レーザーを前記表面に照射して形成した焼付け部によってヘッドの部材に明度の低い箇所を形成して前記表示部を設けることで、レーザー加工により容易に表示部を低コストで、しかも安定して設けることができる。
【0016】
請求項4の発明によれば、点状のものを複数形成して表示部を設けるものであっても、容易に製造することができる。
【0017】
請求項5の発明によれば、表示部は表面に平面視で非正多角形、非正三角形又は非円形とすることで、表示部を斜め方向から見る方向が異なると模様が変化して見え,多様の模様を楽しむことができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の実施例1を示す全体斜視図である。
【図2】同断面図である。
【図3】同第1工程の断面図である。
【図4】同第2工程の断面図である。
【図5】同第3工程の断面図である。
【図6】同第4工程の断面図である。
【図7】同第5工程の断面図である。
【図8】同第6工程の断面図である。
【図9】同第7工程の断面図である。
【図10】同第8工程の断面図である。
【図11】同第9工程の断面図である。
【図12】同第2工程の斜視図である。
【図13】本発明の実施例2を示す斜視図である。
【図14】本発明の実施例3を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明における好適な実施の形態について、添付図面を参照して説明する。尚、以下に説明する実施の形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を限定するものではない。また、以下に説明される構成の全てが、本発明の必須要件であるとは限らない。
【実施例1】
【0020】
図は実施例1を示しており、この実施例1はメタルウッド型のゴルフクラブのヘッドの場合を示しており、図1、2に示すようにヘッドを形成するための板状部材は正面に打球面となるフェース部材1、下面にソール部材2、左右及び後面にサイド・バック部材3、さらに表面にクラウン部材4を備え、ヘッドの左右方向の一方にシャフト5を接続するためのホーゼル6が接続されている。尚、フェース部材1、ソール部材2、サイド・バック部材3、クラウン部材4の部材は、純チタン又はチタン合金によって形成されている。
【0021】
そして、フェース部材1の表面は塗装がなされず、サイド・バック部材3の表面はクリアー塗装層16(図示せず)が設けられる。さらに、クラウン部材4の表面は塗装されて全体色調が例えば黒色であって、このクラウン部材4の表面のほぼ中央に灰色系の地肌7がカーボン調(格子状)に複数配置されてあらわされて模様を形成している。
【0022】
そして、クラウン部材4の断面構造は、クラウン部材4の表面(地肌7)の中央側に焼付け部8によって黒点部が複数間隔をおいて並設されており、この焼付け部8はレーザー装置(図示せず)によるレーザーの光を照射することで形成されており、実施例では例えば一辺が2mm程度の平面矩形の焼付け部8を、同じ形状をなした地肌7の隙間9を介して等間隔で前後方向及び左右方向に複数連続して配置されている。尚、クラウン部材4の表面は密着性を向上するため第1の粗面10に形成されている。そして、焼付け部8の表面及び第1の粗面10の外側となる表面に同じく密着性を向上させるため透明なプライマー塗装層11を設ける。
【0023】
さらに、プライマー塗装層11の表面は第2の粗面12に形成されており、この第2の粗面12上に、表示部を除いて非透明な有色塗装層14を設ける。さらに、平面視において、表示部と非透明な有色塗装層14の中間部にグラデーション塗装層13が設けられている。さらに、クラウン部材4の全表面、すなわちグラデーション塗装層13の表面に形成した第3の粗面15及びその内外にそれぞれ配置されるプライマー塗装層11の第2の粗面12、有色塗装層14の第4の粗面16にカラークリアー(有色透明)塗装層16が設けられる。実施例ではカラークリアー塗装層17は黒色系のものとなっている。そして、カラークリアー塗装層17の表面に形成した第5の粗面18上に、つやを出す目的で透明塗装層であるクリアー(無色透明)塗装層19が設けられている。
【0024】
つまり、表示部は塗装が三層に形成されており、その外郭側の非透明な有色塗装部は四層に形成されている。この両者はグラデーション塗装部によって自然な形で繋げられている。すなわち、グラデーション塗装層13は、一層分の段差を傾斜的に繋ぐことと、両者の境界を曖昧にしてぼかすことという2つの役割を持っている。
【0025】
次に製造方法について図3〜12を参照して説明する。図3の第1工程に示すようにクラウン部材4や他の部材は、予め純チタンやチタン合金を鍛造処理によって形成し、これら部材を一体に接合してヘッド本体が形成されており、そして塗装面となるクラウン部材4の外側となる表面は研磨仕上げされている。
【0026】
図4の第2工程に示すようにクラウン部材4のチタンの色調である灰色系を有する表面(地肌7)に黒色系の焼付け部8を設ける。焼付け部8はレーザー装置(図示せず)の照射ノズル20から照射されるレーザーLの光を表面に照射した焼付けによって形成されるものであり、この焼付け部8によって地肌7の灰色が黒色に変わる。そして、図12に示すように焼付け部8は表面の中央部において表面の面積の50〜80%程度の範囲において、黒色点状となってカーボン調(格子状)に複数配置されている。そして、1個の焼付け部8の平面は矩形状であって、その角端が隣接する焼付け部8の角端に接続するように前後左右に連続的に配置されている。このレーザー処理は、レーザーパワー100%、レーザースピード2000mm/秒、周波数90KHzであり略30秒程度で加工がなされる。
【0027】
図5の第3工程に示すように、マスキング層21を設ける。このマスキング層21は、焼付け部8の表面に設ける他に、後述する塗装しない面、例えばフェース部材1に貼り付けによって行う。
【0028】
図6の第4工程に示すように、クラウン部材4の表面をブラスト処理することで、マスキング層21以外の箇所に第1の粗面10を形成する。
【0029】
図7の第5工程に示すように、クラウン部材4にあるマスキング層21を剥ぎ取り、焼付け部8をあらわし、そして、焼付け部8、第1の粗面10のそれぞれの表面を洗浄、乾燥する。
【0030】
図8の第6工程に示すように、焼付け部8、第1の粗面10に透明なプライマー塗装層11を設ける。図9の第7工程に示すように、プライマー塗装層11の表面をサンディング処理して第2の粗面12を形成する。
【0031】
図10の第8工程に示すように、複数配置された焼付け部8のうち、外郭となる輪郭をぼかすようにグラデーション塗装層13を設ける。そして、その外側に非透明有色塗装層14を設ける。グラデーション塗装は、非透明有色塗装よりも塗料の塗布量を少なめにしてやればよい。そして、乾燥させる。図11の第9工程に示すように、焼付け部8の配置されたプライマー塗装層11の表面(第2の粗面12)、グラデーション塗装層13の表面(第3の粗面15)、有色塗装層14の表面(第4の粗面16)を覆うように、カラークリアー塗装層17を設け、乾燥させる。
【0032】
その後、図12の第9工程に示すように、カラークリアー塗装層17をサンディングすることで、表面に第5の粗面18を形成する。そして、第5の粗面18に仕上げ用無色クリアー塗装層19を形成し、乾燥させるものである。
【0033】
以上のように、前記実施例では純チタンまたはチタン合金からなるクラウン部材4の表面に模様をあらわす表示部を設け、この表示部の表面に透明塗装層、実施例ではプライマー塗装層11、カラークリアー塗装層17、仕上げ用無色クリアー塗装層19を設けたゴルフクラブのヘッドにおいて、照射ノズル20からのレーザーLを表面に照射して形成した焼付け部8によって表示部を形成することで、焼付け部8を形成した箇所とその他の表面(地肌7)箇所では段差が無く同一平面状のまま済むことができ、焼付け部8の輪郭をすっきりとすることができる。これに対して、従来の表面にフィルム状の転写マークを貼り付けた場合には表面と転写マークとの間に段差が生じてこの段差によって影などが形成されることになるので、輪郭が不均一に見えてしまうおそれがある。
【0034】
また、レーザーLを表面に照射して焼付け部8を形成する製造方法とすることにより、前記転写マークの貼り付けによる製造方法と比較して、実施例の製造方法は、転写マークの貼り付け作業が不要であり、しかもその貼り付け作業は正確な位置合わせが必要なので、実施例の製造方法ではより容易、しかも低コストで製造することができる。しかも、前記転写マークの貼り付けによる製造方法では、転写マークの貼り付け時に皺が発生して不良になることが懸念されるが、実施例の製造方法では皺などの発生はなく、また焼付け部の即修正も可能であるなどより容易に製造することができる。焼付けの深さは僅かなので、僅かな研磨で簡単に除去できるためである。
【0035】
さらに、実施例では黒色系で格子状模様を形成したが、これに限らない。チタン表面の地肌7にレーザーLを照射して形成される焼付け部8の発色をレーザーLの照射条件を変えたり、或いは表示する模様などをプログラムによって比較的自由に設定できるので、色や模様などデザイン設計の自由度を向上することができる。例えば、酸化チタンの様々な発色とカラークリアーの色調の組み合わせや、色の濃淡で表示部を立体的にすることなどが可能である。
【0036】
以下に他の実施例について説明する。尚、前記実施例1と同一部分には同一符号を付し、その詳細な説明を省略する。図13に示す実施例2では、クラウン部材4の表面(地肌7)の中央側に焼付け部8´によって黒点や灰色のような暗色部が複数間隔をおいて並設されており、この焼付け部8´はレーザー装置(図示せず)によるレーザーの光を照射することで形成されており、この焼付け部8´は、クラウン部材4の表面を正対して視認したとき、すなわち上方から見える平面形状は、例えば半径が1〜3mm、好ましくは2mmの、非正多角形、非正三角形又は非円形である扇形状に形成されている。そして、平面が扇形状で間隔9´をおいて前後左右に並設している焼付け部8´の先鋭な頂部8´Aは一方向、例えばフェース部材1側に向いている。これら焼付け部8の形状は合同であって、間隔9´はほぼ等間隔に形成されている。そして、透明なプライマー塗装層(図示せず)、カラークリアー塗装層(図示せず)が設けられる。尚、実施例では焼付け部8´は白色や鏡面のような明色部であってもよい。
【0037】
したがって、実施例では焼付け部8´を形成した箇所とそのほかの表面(地肌7)箇所では段差が無く同一平面状のまま済むことができ、焼付け部8´の輪郭をすっきりとすることができる。
【0038】
さらに、焼付け部8´を非正多角形、非正三角形又は非円形である扇形状に形成したことで、例えばクラウン部材4、ひいては焼付け部8´をフェース部材1側より斜め下向きに見たときには、頂部8´Aが前向きとなって見え、一方、クラウン部材4、ひいては焼付け部8´をフェース部材1側と反対側より斜め下向きに見たときには、頂部8´Aが後向きとなって見え、さらに、クラウン部材4、ひいては焼付け部8´をホーゼル6側より斜め下向きに見たときには、頂部8´Aが横向きとなって見え、それぞれ異なる模様としてあらわれるようになっている。
【0039】
以上のように、表示部8´は、前記表面に平面視で非正多角形、非正三角形又は非円形である扇形状とすることによって、表示部8´を見る方向によって異なる模様があらわれるようになっている。このため、例えばティショット時にヘッドをボール(図示せず)に対して位置決めするときに、表示部8´の見える模様によって前記位置決めをプレイヤーは正確に設定することができる。
【0040】
さらに、焼付け部8´は、カラークリアー塗装層の光の屈折によって見る角度で色調が異なり、それによって、プリズムのように多彩な模様を楽しむことができる。
【0041】
図14に示す実施例3では、クラウン部材4の表面(地肌7)の中央側に焼付け部8´´が複数間隔をおいて並設されており、この焼付け部8´´は、クラウン部材4の表面を正対して視認したとき、すなわち上方から見える平面形状は、例えば一辺の長さが1〜3mm、好ましくは2mmの、非正多角形、非正三角形又は非円形である略矩形状に形成されている。この略矩形状は、それぞれの辺部8´´Bが緩やかな円弧状に形成されている。そして、等間隔9´´をおいて前後左右に並設している焼付け部8´´の先鋭な頂部8´´Aは一方向、例えばフェース部材1側に向いている。これら焼付け部8の形状はほぼ合同であって、間隔9´´はほぼ等間隔に形成されている。そして、透明なプライマー塗装層(図示せず)、カラークリアー塗装層(図示せず)が設けられる。
【0042】
したがって、実施例では焼付け部8´´を形成した箇所とそのほかの表面(地肌7)箇所では段差が無く同一平面状のまま済むことができ、焼付け部8´´の輪郭をすっきりとすることができる。
【0043】
さらに、焼付け部8´を非正多角形、非正三角形又は非円形である略矩形に形成したことで、例えばクラウン部材4、ひいては焼付け部8´をフェース部材1側より斜め下向きに見たときには、頂部8´´Aが前向きとなって見え、一方、クラウン部材4、ひいては焼付け部8´´をフェース部材1側と反対側より斜め下向きに見たときには、頂部8´´Aが後向きとなって見え、さらに、クラウン部材4、ひいては焼付け部8´´をホーゼル6側より斜め下向きに見たときには、頂部8´´Aが横向きとなって見え、それぞれ異なる模様としてあらわれるようになっている。
【0044】
以上のように、表示部8´´は、前記表面に平面視で非正多角形、非正三角形又は非円形である略矩形状とすることによって、表示部8´´を見る方向によって異なる模様があらわれるようになっている。このため、例えばティショット時にヘッドをボール(図示せず)に対して位置決めするときに、表示部8´´の見える模様によって前記位置決めをプレイヤーは正確に設定することができる。
【0045】
さらに、焼付け部8´´は、カラークリアー塗装層の光の屈折によって見る角度で色調が異なり、それによって、プリズムのように多彩な模様を楽しむことができる。
【産業上の利用可能性】
【0046】
以上のように本発明に係るヘッド及びその製造方法は、各種の用途に適用できる。
【符号の説明】
【0047】
4 クラウン部材(ヘッド部材)
7 地肌
8 8´ 8´´ 焼付け部
16 カラークリアー塗装層(有色クリアー塗装層)
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゴルフクラブのヘッド及びその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
レーザー加工機によりゴルフクラブのヘッドを加工するものとして、ヘッド本体の表面にレーザーによって凹部を形成して番手表示やロゴマークを形成するものが知られている(特許文献1)。
【0003】
また、ヘッド本体の表面にプライマーを塗布し、プライマー層を形成する工程と、レーザーの光の照射によりプライマー層を部分的に剥がし、ヘッドの表面に予定のパターンを形成する工程とからなり、エッチング及び精巧な制御が必要でなく、プライマー層のレーザー光照射によるパターン形成だけによってヘッドの表面に模様付けをすることができるものも知れている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−33454号公報
【特許文献2】特開2009−136号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前者の従来技術においては、ヘッドの表面にレーザーによって凹部を形成するものであったので、表面を平らに形成した状態でヘッド部材の表面に模様などをあらわす表示部を設けることはできなかった。
【0006】
後者の従来技術においては、レーザー光の照射によりプライマー層を部分的に剥がすものであるので、レーザー光の照射自体で明度の高低の調節を行うことはできず、模様付けの自由度が高くないものであった。
【0007】
模様付けの自由度を向上する手段ついては、例えばヘッド本体の表面に転写マークを貼り付け、その転写マークの表面にクリアー塗装層を設けることも行われているが、転写マークを正確な位置に合わせたり、皺なくなど貼り付けが煩雑であり、また、転写マークの作成にあっては模様などの表示部にあわせてフィルム、版下を作成しなければならなかった。
【0008】
上記のように部分的に塗膜を除去したり、転写マークを貼付するといった方法は、5μm程度だが段差が生じてしまう。僅かな段差ではあるが、目視で認識できる程度であり、外観上好ましくない。
【0009】
解決しようとする問題点は、純チタンまたはチタン合金からなるヘッド部材の表面に模様などをあらわす表示部を設け、この表示部の表面に透明塗装層を設けたゴルフクラブのヘッドの表示部において、外観の美観を向上させるために従来よりもコストが安く、安定した製造ができるようにする点である。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1の発明は、純チタンまたはチタン合金からなるヘッド部材の表面に模様、文字、数字、或いは記号をあらわす表示部を設け、この表示部の表面側に有色クリアー塗装層を設けたゴルフクラブのヘッドの表示部において、レーザーを前記表面に照射して形成した焼付け部によって前記表示部を形成し、前記表示部を透過可能としたことを特徴とするゴルフクラブのヘッドである。
【0011】
請求項2の発明は、純チタンまたはチタン合金からなるヘッド部材の表面に模様、文字、数字、或いは記号をあらわす表示部を設け、この表示部の表面側に有色クリアー塗装層を設けて前記表示部を透過可能としたゴルフクラブのヘッドの表示部の製造方法において、レーザーを前記表面に照射して焼付けて前記表示部を形成したことを特徴とするゴルフクラブのヘッドの製造方法である。
【0012】
請求項3の発明は、前記照射は前記表面に点状に複数形成されていることを特徴とする請求項2記載のゴルフクラブのヘッドの製造方法である。
【発明の効果】
【0013】
請求項1の発明によれば、レーザーを前記表面に照射して形成した焼付け部によってヘッドの部材に明度の低い箇所を形成して前記表示部を設けることで、前記表面に段差などがなく美観が向上する表示部を低コストで、しかも安定して設けることができる。
【0014】
請求項2の発明によれば、前記表示部は、光の屈折によって色調が異なり、それによって、プリズムのように多彩な模様を楽しむことができる。
【0015】
請求項3の発明によれば、レーザーを前記表面に照射して形成した焼付け部によってヘッドの部材に明度の低い箇所を形成して前記表示部を設けることで、レーザー加工により容易に表示部を低コストで、しかも安定して設けることができる。
【0016】
請求項4の発明によれば、点状のものを複数形成して表示部を設けるものであっても、容易に製造することができる。
【0017】
請求項5の発明によれば、表示部は表面に平面視で非正多角形、非正三角形又は非円形とすることで、表示部を斜め方向から見る方向が異なると模様が変化して見え,多様の模様を楽しむことができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の実施例1を示す全体斜視図である。
【図2】同断面図である。
【図3】同第1工程の断面図である。
【図4】同第2工程の断面図である。
【図5】同第3工程の断面図である。
【図6】同第4工程の断面図である。
【図7】同第5工程の断面図である。
【図8】同第6工程の断面図である。
【図9】同第7工程の断面図である。
【図10】同第8工程の断面図である。
【図11】同第9工程の断面図である。
【図12】同第2工程の斜視図である。
【図13】本発明の実施例2を示す斜視図である。
【図14】本発明の実施例3を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明における好適な実施の形態について、添付図面を参照して説明する。尚、以下に説明する実施の形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を限定するものではない。また、以下に説明される構成の全てが、本発明の必須要件であるとは限らない。
【実施例1】
【0020】
図は実施例1を示しており、この実施例1はメタルウッド型のゴルフクラブのヘッドの場合を示しており、図1、2に示すようにヘッドを形成するための板状部材は正面に打球面となるフェース部材1、下面にソール部材2、左右及び後面にサイド・バック部材3、さらに表面にクラウン部材4を備え、ヘッドの左右方向の一方にシャフト5を接続するためのホーゼル6が接続されている。尚、フェース部材1、ソール部材2、サイド・バック部材3、クラウン部材4の部材は、純チタン又はチタン合金によって形成されている。
【0021】
そして、フェース部材1の表面は塗装がなされず、サイド・バック部材3の表面はクリアー塗装層16(図示せず)が設けられる。さらに、クラウン部材4の表面は塗装されて全体色調が例えば黒色であって、このクラウン部材4の表面のほぼ中央に灰色系の地肌7がカーボン調(格子状)に複数配置されてあらわされて模様を形成している。
【0022】
そして、クラウン部材4の断面構造は、クラウン部材4の表面(地肌7)の中央側に焼付け部8によって黒点部が複数間隔をおいて並設されており、この焼付け部8はレーザー装置(図示せず)によるレーザーの光を照射することで形成されており、実施例では例えば一辺が2mm程度の平面矩形の焼付け部8を、同じ形状をなした地肌7の隙間9を介して等間隔で前後方向及び左右方向に複数連続して配置されている。尚、クラウン部材4の表面は密着性を向上するため第1の粗面10に形成されている。そして、焼付け部8の表面及び第1の粗面10の外側となる表面に同じく密着性を向上させるため透明なプライマー塗装層11を設ける。
【0023】
さらに、プライマー塗装層11の表面は第2の粗面12に形成されており、この第2の粗面12上に、表示部を除いて非透明な有色塗装層14を設ける。さらに、平面視において、表示部と非透明な有色塗装層14の中間部にグラデーション塗装層13が設けられている。さらに、クラウン部材4の全表面、すなわちグラデーション塗装層13の表面に形成した第3の粗面15及びその内外にそれぞれ配置されるプライマー塗装層11の第2の粗面12、有色塗装層14の第4の粗面16にカラークリアー(有色透明)塗装層16が設けられる。実施例ではカラークリアー塗装層17は黒色系のものとなっている。そして、カラークリアー塗装層17の表面に形成した第5の粗面18上に、つやを出す目的で透明塗装層であるクリアー(無色透明)塗装層19が設けられている。
【0024】
つまり、表示部は塗装が三層に形成されており、その外郭側の非透明な有色塗装部は四層に形成されている。この両者はグラデーション塗装部によって自然な形で繋げられている。すなわち、グラデーション塗装層13は、一層分の段差を傾斜的に繋ぐことと、両者の境界を曖昧にしてぼかすことという2つの役割を持っている。
【0025】
次に製造方法について図3〜12を参照して説明する。図3の第1工程に示すようにクラウン部材4や他の部材は、予め純チタンやチタン合金を鍛造処理によって形成し、これら部材を一体に接合してヘッド本体が形成されており、そして塗装面となるクラウン部材4の外側となる表面は研磨仕上げされている。
【0026】
図4の第2工程に示すようにクラウン部材4のチタンの色調である灰色系を有する表面(地肌7)に黒色系の焼付け部8を設ける。焼付け部8はレーザー装置(図示せず)の照射ノズル20から照射されるレーザーLの光を表面に照射した焼付けによって形成されるものであり、この焼付け部8によって地肌7の灰色が黒色に変わる。そして、図12に示すように焼付け部8は表面の中央部において表面の面積の50〜80%程度の範囲において、黒色点状となってカーボン調(格子状)に複数配置されている。そして、1個の焼付け部8の平面は矩形状であって、その角端が隣接する焼付け部8の角端に接続するように前後左右に連続的に配置されている。このレーザー処理は、レーザーパワー100%、レーザースピード2000mm/秒、周波数90KHzであり略30秒程度で加工がなされる。
【0027】
図5の第3工程に示すように、マスキング層21を設ける。このマスキング層21は、焼付け部8の表面に設ける他に、後述する塗装しない面、例えばフェース部材1に貼り付けによって行う。
【0028】
図6の第4工程に示すように、クラウン部材4の表面をブラスト処理することで、マスキング層21以外の箇所に第1の粗面10を形成する。
【0029】
図7の第5工程に示すように、クラウン部材4にあるマスキング層21を剥ぎ取り、焼付け部8をあらわし、そして、焼付け部8、第1の粗面10のそれぞれの表面を洗浄、乾燥する。
【0030】
図8の第6工程に示すように、焼付け部8、第1の粗面10に透明なプライマー塗装層11を設ける。図9の第7工程に示すように、プライマー塗装層11の表面をサンディング処理して第2の粗面12を形成する。
【0031】
図10の第8工程に示すように、複数配置された焼付け部8のうち、外郭となる輪郭をぼかすようにグラデーション塗装層13を設ける。そして、その外側に非透明有色塗装層14を設ける。グラデーション塗装は、非透明有色塗装よりも塗料の塗布量を少なめにしてやればよい。そして、乾燥させる。図11の第9工程に示すように、焼付け部8の配置されたプライマー塗装層11の表面(第2の粗面12)、グラデーション塗装層13の表面(第3の粗面15)、有色塗装層14の表面(第4の粗面16)を覆うように、カラークリアー塗装層17を設け、乾燥させる。
【0032】
その後、図12の第9工程に示すように、カラークリアー塗装層17をサンディングすることで、表面に第5の粗面18を形成する。そして、第5の粗面18に仕上げ用無色クリアー塗装層19を形成し、乾燥させるものである。
【0033】
以上のように、前記実施例では純チタンまたはチタン合金からなるクラウン部材4の表面に模様をあらわす表示部を設け、この表示部の表面に透明塗装層、実施例ではプライマー塗装層11、カラークリアー塗装層17、仕上げ用無色クリアー塗装層19を設けたゴルフクラブのヘッドにおいて、照射ノズル20からのレーザーLを表面に照射して形成した焼付け部8によって表示部を形成することで、焼付け部8を形成した箇所とその他の表面(地肌7)箇所では段差が無く同一平面状のまま済むことができ、焼付け部8の輪郭をすっきりとすることができる。これに対して、従来の表面にフィルム状の転写マークを貼り付けた場合には表面と転写マークとの間に段差が生じてこの段差によって影などが形成されることになるので、輪郭が不均一に見えてしまうおそれがある。
【0034】
また、レーザーLを表面に照射して焼付け部8を形成する製造方法とすることにより、前記転写マークの貼り付けによる製造方法と比較して、実施例の製造方法は、転写マークの貼り付け作業が不要であり、しかもその貼り付け作業は正確な位置合わせが必要なので、実施例の製造方法ではより容易、しかも低コストで製造することができる。しかも、前記転写マークの貼り付けによる製造方法では、転写マークの貼り付け時に皺が発生して不良になることが懸念されるが、実施例の製造方法では皺などの発生はなく、また焼付け部の即修正も可能であるなどより容易に製造することができる。焼付けの深さは僅かなので、僅かな研磨で簡単に除去できるためである。
【0035】
さらに、実施例では黒色系で格子状模様を形成したが、これに限らない。チタン表面の地肌7にレーザーLを照射して形成される焼付け部8の発色をレーザーLの照射条件を変えたり、或いは表示する模様などをプログラムによって比較的自由に設定できるので、色や模様などデザイン設計の自由度を向上することができる。例えば、酸化チタンの様々な発色とカラークリアーの色調の組み合わせや、色の濃淡で表示部を立体的にすることなどが可能である。
【0036】
以下に他の実施例について説明する。尚、前記実施例1と同一部分には同一符号を付し、その詳細な説明を省略する。図13に示す実施例2では、クラウン部材4の表面(地肌7)の中央側に焼付け部8´によって黒点や灰色のような暗色部が複数間隔をおいて並設されており、この焼付け部8´はレーザー装置(図示せず)によるレーザーの光を照射することで形成されており、この焼付け部8´は、クラウン部材4の表面を正対して視認したとき、すなわち上方から見える平面形状は、例えば半径が1〜3mm、好ましくは2mmの、非正多角形、非正三角形又は非円形である扇形状に形成されている。そして、平面が扇形状で間隔9´をおいて前後左右に並設している焼付け部8´の先鋭な頂部8´Aは一方向、例えばフェース部材1側に向いている。これら焼付け部8の形状は合同であって、間隔9´はほぼ等間隔に形成されている。そして、透明なプライマー塗装層(図示せず)、カラークリアー塗装層(図示せず)が設けられる。尚、実施例では焼付け部8´は白色や鏡面のような明色部であってもよい。
【0037】
したがって、実施例では焼付け部8´を形成した箇所とそのほかの表面(地肌7)箇所では段差が無く同一平面状のまま済むことができ、焼付け部8´の輪郭をすっきりとすることができる。
【0038】
さらに、焼付け部8´を非正多角形、非正三角形又は非円形である扇形状に形成したことで、例えばクラウン部材4、ひいては焼付け部8´をフェース部材1側より斜め下向きに見たときには、頂部8´Aが前向きとなって見え、一方、クラウン部材4、ひいては焼付け部8´をフェース部材1側と反対側より斜め下向きに見たときには、頂部8´Aが後向きとなって見え、さらに、クラウン部材4、ひいては焼付け部8´をホーゼル6側より斜め下向きに見たときには、頂部8´Aが横向きとなって見え、それぞれ異なる模様としてあらわれるようになっている。
【0039】
以上のように、表示部8´は、前記表面に平面視で非正多角形、非正三角形又は非円形である扇形状とすることによって、表示部8´を見る方向によって異なる模様があらわれるようになっている。このため、例えばティショット時にヘッドをボール(図示せず)に対して位置決めするときに、表示部8´の見える模様によって前記位置決めをプレイヤーは正確に設定することができる。
【0040】
さらに、焼付け部8´は、カラークリアー塗装層の光の屈折によって見る角度で色調が異なり、それによって、プリズムのように多彩な模様を楽しむことができる。
【0041】
図14に示す実施例3では、クラウン部材4の表面(地肌7)の中央側に焼付け部8´´が複数間隔をおいて並設されており、この焼付け部8´´は、クラウン部材4の表面を正対して視認したとき、すなわち上方から見える平面形状は、例えば一辺の長さが1〜3mm、好ましくは2mmの、非正多角形、非正三角形又は非円形である略矩形状に形成されている。この略矩形状は、それぞれの辺部8´´Bが緩やかな円弧状に形成されている。そして、等間隔9´´をおいて前後左右に並設している焼付け部8´´の先鋭な頂部8´´Aは一方向、例えばフェース部材1側に向いている。これら焼付け部8の形状はほぼ合同であって、間隔9´´はほぼ等間隔に形成されている。そして、透明なプライマー塗装層(図示せず)、カラークリアー塗装層(図示せず)が設けられる。
【0042】
したがって、実施例では焼付け部8´´を形成した箇所とそのほかの表面(地肌7)箇所では段差が無く同一平面状のまま済むことができ、焼付け部8´´の輪郭をすっきりとすることができる。
【0043】
さらに、焼付け部8´を非正多角形、非正三角形又は非円形である略矩形に形成したことで、例えばクラウン部材4、ひいては焼付け部8´をフェース部材1側より斜め下向きに見たときには、頂部8´´Aが前向きとなって見え、一方、クラウン部材4、ひいては焼付け部8´´をフェース部材1側と反対側より斜め下向きに見たときには、頂部8´´Aが後向きとなって見え、さらに、クラウン部材4、ひいては焼付け部8´´をホーゼル6側より斜め下向きに見たときには、頂部8´´Aが横向きとなって見え、それぞれ異なる模様としてあらわれるようになっている。
【0044】
以上のように、表示部8´´は、前記表面に平面視で非正多角形、非正三角形又は非円形である略矩形状とすることによって、表示部8´´を見る方向によって異なる模様があらわれるようになっている。このため、例えばティショット時にヘッドをボール(図示せず)に対して位置決めするときに、表示部8´´の見える模様によって前記位置決めをプレイヤーは正確に設定することができる。
【0045】
さらに、焼付け部8´´は、カラークリアー塗装層の光の屈折によって見る角度で色調が異なり、それによって、プリズムのように多彩な模様を楽しむことができる。
【産業上の利用可能性】
【0046】
以上のように本発明に係るヘッド及びその製造方法は、各種の用途に適用できる。
【符号の説明】
【0047】
4 クラウン部材(ヘッド部材)
7 地肌
8 8´ 8´´ 焼付け部
16 カラークリアー塗装層(有色クリアー塗装層)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
純チタンまたはチタン合金からなるヘッド部材の表面に模様、文字、数字、或いは記号をあらわす表示部を設け、この表示部の表面側に有色クリアー塗装層を設けたゴルフクラブのヘッドの表示部において、レーザーを前記表面に照射して形成した焼付け部によって前記表示部を形成し、前記表示部を透過可能としたことを特徴とするゴルフクラブのヘッド。
【請求項2】
前記表示部は、正面視と斜面視とで色調が異なって見えることを特徴とする請求項1記載のゴルフクラブのヘッド。
【請求項3】
純チタンまたはチタン合金からなるヘッド部材の表面に模様、文字、数字、或いは記号をあらわす表示部を設け、この表示部の表面側に有色クリアー塗装層を設けて前記表示部を透過可能としたゴルフクラブのヘッドの表示部の製造方法において、レーザーを前記表面に照射して焼付けて前記表示部を形成したことを特徴とするゴルフクラブのヘッドの製造方法。
【請求項4】
前記照射は前記表面に点状に複数形成されていることを特徴とする請求項2記載のゴルフクラブのヘッドの製造方法。
【請求項5】
前記表示部は、前記表面に平面視で非正多角形、非正三角形又は非円形であることを特徴とする請求項4記載のゴルフクラブのヘッドの製造方法。
【請求項1】
純チタンまたはチタン合金からなるヘッド部材の表面に模様、文字、数字、或いは記号をあらわす表示部を設け、この表示部の表面側に有色クリアー塗装層を設けたゴルフクラブのヘッドの表示部において、レーザーを前記表面に照射して形成した焼付け部によって前記表示部を形成し、前記表示部を透過可能としたことを特徴とするゴルフクラブのヘッド。
【請求項2】
前記表示部は、正面視と斜面視とで色調が異なって見えることを特徴とする請求項1記載のゴルフクラブのヘッド。
【請求項3】
純チタンまたはチタン合金からなるヘッド部材の表面に模様、文字、数字、或いは記号をあらわす表示部を設け、この表示部の表面側に有色クリアー塗装層を設けて前記表示部を透過可能としたゴルフクラブのヘッドの表示部の製造方法において、レーザーを前記表面に照射して焼付けて前記表示部を形成したことを特徴とするゴルフクラブのヘッドの製造方法。
【請求項4】
前記照射は前記表面に点状に複数形成されていることを特徴とする請求項2記載のゴルフクラブのヘッドの製造方法。
【請求項5】
前記表示部は、前記表面に平面視で非正多角形、非正三角形又は非円形であることを特徴とする請求項4記載のゴルフクラブのヘッドの製造方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2012−35073(P2012−35073A)
【公開日】平成24年2月23日(2012.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−156343(P2011−156343)
【出願日】平成23年7月15日(2011.7.15)
【出願人】(591002382)株式会社遠藤製作所 (19)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年2月23日(2012.2.23)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年7月15日(2011.7.15)
【出願人】(591002382)株式会社遠藤製作所 (19)
【Fターム(参考)】
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