説明

サニタイジング組成物

非常に有効な抗ウイルス、抗微生物及び/または抗真菌活性を示す新規組成物を提供する。本発明の組成物は表面、例えば生命のない及び/または生命のある表面をサニタイズ及び/または消毒するために使用され得る。好ましい組成物はアルコール、ドキュセート、ゲラニオール及び場合によりメントールの相乗的組合せを含む。本発明は、高い抗微生物活性を有し、その上皮膚に対して低刺激性、非刺激性、すぐに乾く(速乾性)、べとつかない(非粘性)及びつっぱらない(不乾性)組成物を提供する。組成物の製造方法及び使用方法、並びに前記組成物を含む製品も開示されている。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
ウイルスの手伝染は呼吸器疾患及び腸疾患の発生の重要な要因として認識されている。ウイルスの伝達は手から手へ、手と媒介物(媒介物は感染性生物を運び得る対象物または物質である)間で生じ得る。高濃度で、アルコールはグラム陽性及びグラム陰性増殖性細菌に対して急速に殺細菌性である。米国食品医薬品局(FDA)は水溶液中60〜95%濃度のアルコールは細菌剤として安全且つ有効であり、従って許容できることを断定している。
【0002】
あるエンベロープウイルスも高濃度のアルコールに対して感受性である。しかしながら、低濃度のアルコールはウイルスの不活化において有効であると見なされていない。更に、アルコールは高濃度であっても非エンベロープウイルスに対して低い活性しか有していない。
【0003】
非エンベロープウイルスのノロウイルスはウイルス性胃腸炎の最も一般的な原因である。サーベイランス研究で、ヨーロッパにおけるすべての非細菌大発生の約90%はノロウイルスに起因している(Lopmanら,2003)。この活発なウイルスは人と人の接触により、飛沫を介して、汚染されている食品及び水を介して、環境表面を介して広がる恐れがある。このウイルスは突発性症例、及び典型的には病院、学校またはクルーズ船のような画一化生活環境内で起こる集団発生を生じさせ得る。ネコカリシウイルスは、ノロウイルスに類似のゲノム組成、カプシド構造及び生化学的特性を有しているので現在最も広く使用されている代用ウイルスである。
【0004】
Doultreeら,“Inactivation of feline calcivirus,a Norwalk virus surrogate”,J.Hosp.Infec.,1999,41:51−57は、4級アンモニウム生成物、洗剤及びエタノールはウイルスを不活化できなかったと報告した。
【0005】
Duizerら,“Inactivation of Caliciviruses”,Applied and Environmental Microbiology,Aug 2004,p.4538−4543は、広く研究されているノロウイルス代用のネコカリシウイルスの室温で70% w/w エタノールによる不活化は8分後log102未満の減少、30分後log103減少で有効でなかったと報告した。
【0006】
ハンドサニタイザーはサニタイザーの中で最も普及しているものである。サニタイザー中の活性成分は多くの場合エタノール、イソプロパノールまたはn−プロパノールである。ジェル、フォーム及び液体溶液を含めた各種製剤が利用可能である。アルコールを含有しているハンドサニタイザーが微生物の死滅の点で石鹸よりもより有効である。一方、アルコールを主成分とするサニタイザーの良好な抗微生物活性が立証されているが、非エンベロープウイルスに対する抗ウイルス活性は乏しい。
【0007】
抗ウイルス活性を達成するためには、アルコールを高濃度で含有しているサニタイジング組成物に非GRAS成分(すなわち、US FDA規格により「一般に安全と認められていない」成分)、例えば過酸化水素、スルホネート、チオシアネート、ホルムアルデヒド、高濃度の有機酸、カチオン性界面活性剤、有機アミン、カチオン性ポリマーまたはその組合せが添加されている。
【0008】
FDA(抗菌性ハンドソープの規制に対するISSAガイド)は、水溶液中アルコール 60〜95%は殺菌剤として安全且つ有効であり、従って許容できると断定した。市販されているエタノールを主成分とするサニタイジング組成物では、エタノールは高濃度(60〜95%)で存在していなければならない。これらの製品は、特に繰り返し使用したときに皮膚の保護層が除かれるために皮膚が乾燥したりヒリヒリするような多くの欠点を有している。乾燥及びヒリヒリ感の欠点を解消するために、組成物は湿潤剤、シリコーン、脱粘着剤(Procter & Gambleに対するUS 6,423,339)及び/またはポリマーをサニタイジング組成物中の賦形剤として使用することにより既に製剤化されている。
【0009】
しかしながら、強い抗ウイルス活性を示し、好ましくは最低の副作用しか示さない安全なGRAS成分を含む非常に有効なサニタイジング組成物に対する要望はまだ満たされていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】米国特許第6,423,339号明細書
【非特許文献】
【0011】
【非特許文献1】Doultreeら,“Inactivation of feline calcivirus,a Norwalk virus surrogate”,J.Hosp.Infec.,1999,41:51−57
【非特許文献1】Duizerら,“Inactivation of Caliciviruses”,Applied and Environmental Microbiology,Aug 2004,p.4538−4543
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明は、革新的な非常に有効なサニタイジング組成物及び表面(例えば手、口腔、皮膚及び皮膚付属器、表面、器具、食品及び食品接触面)をサニタイズまたは消毒するための組成物の使用方法を提供することにより満たされていない医学的要望をうまく解決する。
【課題を解決するための手段】
【0013】
驚くことに、アルコール、例えば揮発性、すなわちC−Cアルコール(例えば、エタノール、イソプロパノールまたはその組合せ、特にエタノール)、ドキュセート及びゲラニオールの組合せが相乗的に高い抗ウイルス活性を与えることが知見された。驚くことに、アルコール、ゲラニオール、ドキュセート及び場合によりメントールの組合せが強い相乗的抗ウイルス及び抗微生物効果を示すことも知見された。本発明の組成物は、更に水、グリコール、リン脂質またはその組合せ、並びに他の追加成分を含み得る。
【0014】
本発明の組成物は、口腔内のウイルス、皮膚及び皮膚付属器、手、表面、器具、食品表面及び食品上のウイルスを不活化するために効果的に使用され得る。本発明の組成物は、例えば手、肌、口腔、唇、粘膜、表面、食品接触面、器具、食品及び果物、皮膚及び皮膚付属器をサニタイズ及び/または消毒するためのサニタイズ及び/または消毒用抗ウイルス、抗微生物及び抗真菌組成物として使用され得る。より具体的には、本発明の組成物はウイルスを不活化するための抗ウイルス組成物として使用され得る。本発明の組成物は、US FDAにより一般に安全と認められており(GRAS)、FDA「米国における食品添加物のすべて」(EAFUS)データベースにリストされている成分を利用することができる利点をも有している。
【0015】
本発明のこれらの態様及び他の態様は本発明の以下の記載から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】30秒間露出後のワクシニアウイルスに対する抗ウイルス活性について試験した実施例1及び実施例2の処方物の相乗的抗ウイルス活性を、それぞれエタノール 25%のみ、25% エタノール中に0.1%のドキュセートナトリウム、25% エタノール中に0.1%のゲラニオール及び25%中に0.2%のメントールを含有する組成物A、B、C及びDと比較して示す。
【図2】60秒間露出後のワクシニアウイルスに対する抗ウイルス活性について試験した実施例1及び実施例2の処方物の相乗的抗ウイルス活性を、それぞれエタノール 25%のみ、25% エタノール中に0.1%のドキュセートナトリウム、25% エタノール中に0.1%のゲラニオール及び25%中に0.2%のメントールを含有する組成物A、B、C及びDと比較して示す。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明は、少なくとも部分的に、場合によりメントールを加えた1つ以上のアルコール、ゲラニオール及びドキュセートの組合せが相乗的に強い抗ウイルス及び抗微生物効果を示すという驚くべき予期せぬ発見に基づく。本発明の組成物は水、1つ以上のリン脂質、1つ以上のグリコールまたはその組合せをも含み得る。本発明の組成物は非常に有効な抗ウイルス特性を示し、局所的に適用され得る。
【0018】
好ましいアルコールには、短鎖揮発性アルコール、すなわちC−Cアルコール、例えばエタノール、イソプロパノール(IPA)、n−プロパノール、ブタノール、イソブタノールまたはその組合せが含まれる。別段の指示がない限り、本明細書中で使用されている用語「アルコール」は、1つ以上の短鎖揮発性、すなわちC−Cアルコール、例えばエタノール、イソプロパノール(IPA)、n−プロパノール、ブタノール、イソブタノールまたはその組合せ、より具体的にはエタノール、イソプロパノールまたはその組合せ、特にエタノールを意味する。本発明の組成物中の好ましいアルコールにはエタノール、イソプロパノールまたはその組合せが含まれ、エタノールがより好ましいアルコールである。本発明の組成物中に使用されるエタノール(すなわち、エチルアルコール)は市販グレード95% エチルアルコールを含めた任意の適当なグレードを有し得るが、実施例中に記載されている幾つかの組成物は(便宜上)無水アルコールを用いて製造した。
【0019】
好ましいグリコールには、1つ以上の短鎖グリコール、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、テトラグリコール、ブチレングリコール、ペンチレングリコール、ヘキシレングリコール、そのエーテル(例えば、ジエチレングリコールモノメチルエーテル)及び前記化合物の組合せが含まれる。別段の指示がない限り、本明細書中で使用されている用語「グリコール」は、本明細書中に記載されている1つ以上の短鎖グリコール、特にプロピレングリコールを意味する。
【0020】
別段の指示がない限り、本明細書中に記載されている用語「リン脂質」は、1つ以上のホスフェート基が結合している脂質を含む両親媒性化合物を指す。本発明の組成物中に使用され得るリン脂質には、例えば市販されているリン脂質及び当業界で公知の他のリン脂質が含まれ得る。適当なリン脂質には、例えばレシチン、セファリン、ホスファチジルコリン(PC)、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルイノシトール、ホスファチジルセリン等、及びその組合せが含まれ得る。幾つかの実施形態においてホスホリポン製品(例:ホスホリポン90G)のような大豆リン脂質が特に有効であることが判明した。他の適当なホスホリポンには、例えばホスホリポン85及びホスホリポン100、並びにホスホリポン90Hのような飽和鎖リン脂質が含まれ得る。
【0021】
用語「ドキュセート」または「ドキュセート塩」はジオクチルスルホコハク酸の塩を指す。ドキュセートまたはドキュセート塩の例には、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、カリウムまたはカルシウムが含まれる。好ましいドキュセート塩はドキュセートナトリウムである。
【0022】
ゲラニオール、すなわち3,7−ジメチルオクタ−2,6−ジエン−1−オールは、式C15CHOHを有するモノテルペノイドアルコールであり、合成により製造され得るかまたは天然ソース、例えば精油(例:ゼラニウム油)から単離され得る公知化合物である。各種異性体が考えられるが、2E異性体が最も一般的である。
【0023】
メントール、すなわち5−メチル−2−(1−メチルエチル)シクロヘキサノールは、式CH(C)OHを有する置換シクロヘキシルアルコールであり、天然ソース、例えば各種ミント油から入手可能であるかまたは合成により製造され得る公知化合物である。各種異性体が考えられるが、1−異性体が最も一般的である。
【0024】
本組成物中の活性物質の「有効量」は、微生物(例えば、細菌、ウイルス及び/または真菌)を不活化するかまたはその数を少なくとも実質的に減少させるために使用される濃度で有効な量を意味する。組成物は、微生物(例えば、細菌、ウイルス及び/または真菌)を死滅させるかまたはその数を実質的に減少させるときにはいつでも通常有効であると見なされる。本発明の組成物は上記網の1つ以上の微生物の数を例えばその初期数の1/10、1/100、または1/1000またはそれ未満に減少させ得る。
【0025】
本発明の組成物は、手、肌、口腔、唇、粘膜、表面、食品接触面、器具、食品及び果物、皮膚及び皮膚付属器をサニタイズ及び/または消毒するために使用され得る。
【0026】
1つの実施形態では、本発明の組成物はエタノール、ドキュセート、ゲラニオール及び場合によりメントールを含む。別の実施形態では、本発明の組成物はエタノール、ドキュセート、ゲラニオール、水、プロピレングリコール及び場合によりメントールを含む。
【0027】
本発明の別の実施形態は、有効量のドキュセート、アルコール、ゲラニオール、及びメントールを含み得る少なくとも1つの追加活性物質の組合せを含む手、肌、口腔、唇、粘膜、表面、食品接触面、器具、食品及び果物、皮膚及び皮膚付属器に対するサニタイジング組成物を提供する。
【0028】
本発明の組成物は、更にリン脂質、水、グリコール、及び場合により少なくとも1つの追加の抗微生物、抗ウイルスまたは抗真菌剤またはその組合せを含み得る。
【0029】
本発明の組成物中の揮発性、すなわちC−Cアルコールの濃度には、例えば約7重量%〜約85重量%(例えば、約15重量%〜約85重量%)の範囲の1つ以上の前記アルコールの濃度が含まれ得るが、これらに限定されない。本発明の組成物中の揮発性、すなわちC−Cアルコールの例示的濃度には、例えば約7重量%〜約70重量%、約7重量%〜約65重量%、約7重量%〜約60重量%、約7重量%〜約55重量%、約7重量%〜約50重量%、約7重量%〜約45重量%、約7重量%〜約40重量%、約7重量%〜約35重量%、約7重量%〜約30重量%、約7重量%〜約25重量%、約7重量%〜約20重量%、約7重量%〜約15重量%、約10重量%〜約70重量%、約10重量%〜約65重量%、約10重量%〜約60重量%、約10重量%〜約55重量%、約10重量%〜約50重量%、約10重量%〜約45重量%、約10重量%〜約40重量%、約10重量%〜約35重量%、約10重量%〜約30重量%、約10重量%〜約25重量%、約10重量%〜約20重量%、約10重量%〜約15重量%、約12重量%〜約70重量%、約12重量%〜約65重量%、約12重量%〜約60重量%、約12重量%〜約55重量%、約12重量%〜約50重量%、約12重量%〜約45重量%、約12重量%〜約40重量%、約12重量%〜約35重量%、約12重量%〜約30重量%、約12重量%〜約25重量%、約12重量%〜約20重量%、約12重量%〜約15重量%、約15重量%〜約70重量%、約15重量%〜約65重量%、約15重量%〜約60重量%、約15重量%〜約55重量%、約15重量%〜約50重量%、約15重量%〜約45重量%、約15重量%〜約40重量%、約15重量%〜約35重量%、約15重量%〜約30重量%、約15重量%〜約25重量%、約15重量%〜約20重量%、約20重量%〜約70重量%、約20重量%〜約65重量%、約20重量%〜約60重量%、約20重量%〜約55重量%、約20重量%〜約50重量%、約20重量%〜約45重量%、約20重量%〜約40重量%、約20重量%〜約35重量%、約20重量%〜約30重量%、約20重量%〜約25重量%、約25重量%〜約70重量%、約25重量%〜約65重量%、約25重量%〜約60重量%、約25重量%〜約55重量%、約25重量%〜約50重量%、約25重量%〜約45重量%、約25重量%〜約40重量%、約25重量%〜約35重量%、約25重量%〜約30重量%、約30重量%〜約70重量%、約30重量%〜約65重量%、約30重量%〜約60重量%、約30重量%〜約55重量%、約30重量%〜約50重量%、約30重量%〜約45重量%、約30重量%〜約40重量%、約30重量%〜約35重量%、約35重量%〜約70重量%、約35重量%〜約65重量%、約35重量%〜約60重量%、約35重量%〜約55重量%、約35重量%〜約50重量%、約35重量%〜約45重量%、約35重量%〜約40重量%、約40重量%〜約70重量%、約40重量%〜約65重量%、約40重量%〜約60重量%、約40重量%〜約55重量%、約40重量%〜約50重量%、約40重量%〜約45重量%、約45重量%〜約70重量%、約45重量%〜約65重量%、約45重量%〜約60重量%、約45重量%〜約55重量%及び約45重量%〜約50重量%の範囲の濃度が含まれるが、これらに限定されない。これらの範囲内で使用される揮発性、すなわちC−Cアルコールには、好ましくはエタノール、イソプロパノールまたはその混合物が含まれ、エタノールが最も好ましい。揮発性、すなわちC−Cアルコールの例示的濃度範囲には、20〜70重量%のエタノール、イソプロパノールまたはその混合物、15〜65重量%のエタノール、イソプロパノールまたはその混合物、20〜65重量%のエタノール、イソプロパノールまたはその混合物、15〜55重量%のエタノール、イソプロパノールまたはその混合物、並びに12〜50重量%のエタノール、イソプロパノールまたはその混合物が含まれる。
【0030】
本発明の組成物中のドキュセート塩の濃度には、例えば約0.01重量%〜約2重量%、約0.05重量%〜約2重量%、約0.1重量%〜約2重量%、約0.2重量%〜約2重量%、約0.3重量%〜約2重量%、約0.4重量%〜約2重量%、約0.5重量%〜約2重量%、約0.01重量%〜約1重量%、約0.05重量%〜約1重量%、約0.1重量%〜約1重量%、約0.2重量%〜約1重量%、約0.3重量%〜約1重量%、約0.4重量%〜約1重量%、約0.5重量%〜約1重量%、約0.6重量%〜約1重量%、約0.7重量%〜約1重量%、約0.8重量%〜約1重量%、約0.9重量%〜約1重量%、約0.01重量%〜約0.5重量%、約0.05重量%〜約0.5重量%、約0.1重量%〜約0.5重量%、約0.2重量%〜約0.5重量%、約0.3重量%〜約0.5重量%及び約0.4重量%〜約0.5重量%の範囲のドキュセート塩濃度が含まれ得るが、これらに限定されない。
【0031】
本発明の組成物中のゲラニオールの濃度には、例えば約0.01重量%〜約2重量%、約0.05重量%〜約2重量%、約0.1重量%〜約2重量%、約0.2重量%〜約2重量%、約0.3重量%〜約2重量%、約0.4重量%〜約2重量%、約0.5重量%〜約2重量%、約0.01重量%〜約1重量%、約0.05重量%〜約1重量%、約0.1重量%〜約1重量%、約0.2重量%〜約1重量%、約0.3重量%〜約1重量%、約0.4重量%〜約1重量%、約0.5重量%〜約1重量%、約0.6重量%〜約1重量%、約0.7重量%〜約1重量%、約0.8重量%〜約1重量%、約0.9重量%〜約1重量%、約0.01重量%〜約0.5重量%、約0.05重量%〜約0.5重量%、約0.1重量%〜約0.5重量%、約0.2重量%〜約0.5重量%、約0.3重量%〜約0.5重量%及び約0.4重量%〜約0.5重量%の範囲のゲラニオール濃度が含まれるが、これらに限定されない。
【0032】
配合する場合、本発明の組成物中のメントールの濃度には、例えば約0.01重量%〜約2重量%、約0.05重量%〜約2重量%、約0.1重量%〜約2重量%、約0.2重量%〜約2重量%、約0.3重量%〜約2重量%、約0.4重量%〜約2重量%、約0.5重量%〜約2重量%、約0.01重量%〜約1重量%、約0.05重量%〜約1重量%、約0.1重量%〜約1重量%、約0.2重量%〜約1重量%、約0.3重量%〜約1重量%、約0.4重量%〜約1重量%、約0.5重量%〜約1重量%、約0.6重量%〜約1重量%、約0.7重量%〜約1重量%、約0.8重量%〜約1重量%、約0.9重量%〜約1重量%、約0.01重量%〜約0.5重量%、約0.05重量%〜約0.5重量%、約0.1重量%〜約0.5重量%、約0.2重量%〜約0.5重量%、約0.3重量%〜約0.5重量%及び約0.4重量%〜約0.5重量%の範囲のメントール濃度が含まれるが、これらに限定されない。
【0033】
幾つかの実施形態では、水を存在させると抗微生物効果を最適にし得る。配合する場合、本発明の組成物中の水の濃度には、例えば約10重量%〜約85重量%(例えば、約15重量%〜約85重量%)の範囲の水濃度が含まれ得る。本発明の組成物中に使用され得る例示的水濃度には、約10重量%の水〜約85重量%の水、約10重量%の水〜約80重量%の水、約10重量%の水〜約75重量%の水、約10重量%の水〜約70重量%の水、約10重量%の水〜約65重量%の水、約10重量%の水〜約60重量%の水、約10重量%の水〜約55重量%の水、約10重量%の水〜約50重量%の水、約10重量%の水〜約45重量%の水、約10重量%の水〜約40重量%の水、約10重量%の水〜約35重量%の水、約10重量%の水〜約30重量%の水、約10重量%の水〜約25重量%の水、約10重量%の水〜約20重量%の水、約10重量%の水〜約15重量%の水、約15重量%の水〜約85重量%の水、約15重量%の水〜約80重量%の水、約15重量%の水〜約75重量%の水、約15重量%の水〜約70重量%の水、約15重量%の水〜約65重量%の水、約15重量%の水〜約60重量%の水、約15重量%の水〜約55重量%の水、約15重量%の水〜約50重量%の水、約15重量%の水〜約45重量%の水、約15重量%の水〜約40重量%の水、約15重量%の水〜約35重量%の水、約15重量%の水〜約30重量%の水、約15重量%の水〜約25重量%の水、約15重量%の水〜約20重量%の水、約20重量%の水〜約85重量%の水、約20重量%の水〜約80重量%の水、約20重量%の水〜約75重量%の水、約20重量%の水〜約70重量%の水、約20重量%の水〜約65重量%の水、約20重量%の水〜約60重量%の水、約20重量%の水〜約55重量%の水、約20重量%の水〜約50重量%の水、約20重量%の水〜約45重量%の水、約20重量%の水〜約40重量%の水、約20重量%の水〜約35重量%の水、約20重量%の水〜約30重量%の水、約20重量%の水〜約25重量%の水、約25重量%の水〜約85重量%の水、約25重量%の水〜約80重量%の水、約25重量%の水〜約75重量%の水、約25重量%の水〜約70重量%の水、約25重量%の水〜約65重量%の水、約25重量%の水〜約60重量%の水、約25重量%の水〜約55重量%の水、約25重量%の水〜約50重量%の水、約25重量%の水〜約45重量%の水、約25重量%の水〜約40重量%の水、約25重量%の水〜約35重量%の水、約25重量%の水〜約30重量%の水、約30重量%の水〜約85重量%の水、約30重量%の水〜約80重量%の水、約30重量%の水〜約75重量%の水、約30重量%の水〜約70重量%の水、約30重量%の水〜約65重量%の水、約30重量%の水〜約60重量%の水、約30重量%の水〜約55重量%の水、約30重量%の水〜約50重量%の水、約30重量%の水〜約45重量%の水、約30重量%の水〜約40重量%の水、約30重量%の水〜約35重量%の水、約35重量%の水〜約85重量%の水、約35重量%の水〜約80重量%の水、約35重量%の水〜約75重量%の水、約35重量%の水〜約70重量%の水、約35重量%の水〜約65重量%の水、約35重量%の水〜約60重量%の水、約35重量%の水〜約55重量%の水、約35重量%の水〜約50重量%の水、約35重量%の水〜約45重量%の水、約35重量%の水〜約40重量%の水、約40重量%の水〜約85重量%の水、約40重量%の水〜約80重量%の水、約40重量%の水〜約75重量%の水、約40重量%の水〜約70重量%の水、約40重量%の水〜約65重量%の水、約40重量%の水〜約60重量%の水、約40重量%の水〜約55重量%の水、約40重量%の水〜約50重量%の水、約40重量%の水〜約45重量%の水、約45重量%の水〜約85重量%の水、約45重量%の水〜約80重量%の水、約45重量%の水〜約75重量%の水、約40重量%の水〜約70重量%の水、約45重量%の水〜約65重量%の水、約45重量%の水〜約60重量%の水、約45重量%の水〜約55重量%の水、約45重量%の水〜約50重量%の水、約50重量%の水〜約85重量%の水、約50重量%の水〜約80重量%の水、約50重量%の水〜約75重量%の水、約50重量%の水〜約70重量%の水、約50重量%の水〜約65重量%の水、約50重量%の水〜約60重量%の水、及び約50重量%の水〜約55重量%の水が含まれる。
【0034】
幾つかの実施形態では、本発明の組成物はドキュセート塩、ゲラニオール、エタノール、水、リン脂質及び場合によりグリコールを含む。
【0035】
他の実施形態では、本発明の組成物はドキュセート塩、ゲラニオール、メントール、エタノール、水、リン脂質及び場合によりグリコールを含む。
【0036】
本発明の組成物は更に酸を含む。
【0037】
本発明の組成物は、適当なpH、例えば約3〜9.5のpH範囲、約3〜8.5のpH範囲、例えば約pH3.0〜約pH8.5、約pH3.0〜約pH8.0、約pH3.0〜約pH7.5、約pH3.0〜約pH7.0、約pH3.0〜約pH6.5、約pH3.0〜約pH6.0、約pH3.0〜約pH5.5、約pH3.0〜約pH5.0、約pH3.0〜約pH4.5、約pH3.0〜約pH4.0、約pH4.0〜約pH8.5、約pH4.0〜約pH8.0、約pH4.0〜約pH7.5、約pH4.0〜約pH7.0、約pH4.0〜約pH6.5、約pH4.0〜約pH6.0、約pH4.0〜約pH5.5、約pH4.0〜約pH5.0、約pH4.0〜約pH4.5、約pH5.0〜約pH8.5、約pH5.0〜約pH8.0、約pH5.0〜約pH7.5、約pH5.0〜約pH7.0、約pH5.0〜約pH6.5、約pH5.0〜約pH6.0、約pH5.0〜約pH5.5、約pH6.0〜約pH8.5、約pH6.0〜約pH8.0、約pH6.0〜約pH7.5、約pH6.0〜約pH7.0、約pH6.0〜約pH6.5に調節され得る。幾つかの実施形態では、本発明の組成物は約4のpHを有する。他の実施形態では、本発明の組成物は約8.5のpHを有する。
【0038】
本発明の組成物は、1つ以上の他の追加物質、例えば水不溶性非カチオン性抗微生物剤、例えば1つ以上のハロゲン化ジフェニルエーテル、フェノール化合物(例えば、フェノール及びそのホモログ、モノ及びポリ−アルキル及び芳香族ハロフェノール、レゾルシノール及びその誘導体、ビスフェノール化合物、ハロゲン化サリチルアニリドを含む)、安息香酸エステル、ハロゲン化カルバニリド等、或いは前記物質の組合せを含み得る。水溶性抗微生物剤には、例えば第4級アンモニウム、ビスグアニド塩及びトリクロサンモノホスフェートが含まれ得る。第4級アンモニウム物質には、第4級窒素上の1または2個の置換基(典型的には、アルキル基)は約8〜約20個(例えば、約10〜約18個)の炭素原子の炭素鎖長を有するが、残りの置換基(典型的には、アルキルまたはベンジル基)は少数、例えば1〜約7個の炭素原子を有する、典型的にはメチル、エチルまたはベンジル基を有する物質が含まれ得る。臭化ドデシルトリメチルアンモニウム、塩化テトラデシルピリジニウム、臭化ドミフェン、塩化N−テトラデシル−4−エチルピリジニウム、臭化ドデシルジメチル(2−フェノキシエチル)アンモニウム、塩化ベンジルジメチルステアリルアンモニウム、塩化セチルピリジニウム、4級化5−アミノ−1,3−ビス(2−エチル−ヘキシル)−5−メチルヘキサヒドロピリミジン、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム及び塩化メチルベンゼトニウムが典型的な第4級アンモニウム抗細菌剤の例である。他の物質には、例えばビス[4−(R−アミノ)−1−ピリジニウム]アルカン、塩化セチルピリジニウム、クロルヘキシジン、トリクロサン、トリクロサンモノホスフェート、塩化ベンザルコニウム及び安息香酸ナトリウムが含まれ得る。
【0039】
他の追加物質は、3−ジオール、アジピン酸、アルカンスルホネート、アリシン、アロエベラ(aloe barbadensis)、アロエベラ(aloe barbadensis)液汁、α−グルカン−オリゴサッカライド、ヨウ化アンモニウム、バクテリオファージ、塩化ベンザルコニウム、安息香酸、ベンジルアルコール、ブロモクロロフェン2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1、カプリン酸ブチルグルコシド、ブチルパラベン、カプリル酸/カプリン酸グリセリド、カプリロイルコラーゲンアミノ酸、カプリロイルグリシン、カプリロイルケラチンアミノ酸、キャプタン、カチオン性オリゴマー、臭化セテチルジモニウム、塩化セチルピリジニウム、カオトロピック剤、クロルヘキシジン、クロルヘキシジン二酢酸塩、クロルヘキシジン二グルコン酸塩、クロルヘキシジン二塩酸塩、クロロチモール、クロロキシレノール、クロルフェネシン、シトラール、クエン酸、シトロン油、pca銅、ジカルボン酸、ジクロロベンジルアルコール、塩化ジラウリルジモニウム、ドコサノール、臭化ドミフェン、エイコサノール、エチルパラベン、ユーカリプトール、ユーカリノキ(eucalyptus globulus)抽出物、ユーカリオイル、茴香(ウイキョウ(foeniculum vulgare))抽出物、ニンニク(ニンニク(allium sativum))抽出物、ゲンチャナ紫、ゼラニウム油、グルタル酸、グリセリン酸、カプリル酸グリセリル、ラウリン酸グリセリル、グアニジンHC1、ヘキサミジンジイセチオナート、ヘキセチジン、ヒノキチオール、スイカズラ(スイカズラ(lonicera caprifolium))抽出物、スイカズラ(スイカズラ(lonicera japonica))抽出物、塩酸、過酸化水素、アイスラドゴケ(アイスラドゴケ(cetraria islandica))抽出物、ヨウ素、乳酸、ラクトフェリン、ラウラルコニウムブロミド、ラウラルコニウムクロリド、ラウリルトリモニウムクロリド、ラウリルピリジニウムクロリド、レプトスペルマム(leptospermum scoparium)油、地衣類(サルオガセ(usnea barbata))抽出物、マレイン酸、リンゴ酸、サリチル酸メチル、メチルパラベン、マッシュルーム(セミタケ(cordyceps sabolifera))抽出物、ミリスタルコニウムクロリド、硝酸、o−フェニルフェノール、オレンジ(オレンジバター(citrus aurantium dulcis))ピール抽出物、オレンジ(スイートオレンジ(citrus sinensis))フラワー抽出物、peg−42エビリコセラミド抽出物、ペンチレングリコール、セイヨウハッカ(セイヨウハッカ(mentha piperita))抽出物、ハッカ油、パフィア(pfaffia paniculata)抽出物、フェネチルアルコール、フェノール、フェノキシエタノール、フェノキシイソプロパノール、酢酸フェニル水銀、安息香酸フェニル水銀、ホウ酸フェニル水銀、フィロデンドロン(キハダ(phellodendron amurense))抽出物、リン酸、フィトスフィンゴシン、松(ヨーロッパアカマツ(pinus sylvestris))針抽出物、ピロクトンオラミン、ポリメトキシ二環式オキサゾリジン、ポリクオタニウム−22、ポリクオタニウム−37、ポリクオタニウムポリマー、ソルビン酸カリウム、プロピルパラベン、クオタニウム73、リシノールアミドプロピルトリモニウムエトスルフェート、ヤマザキクサイチゴ(rubus thunbergii)抽出物、セージ(サルビア(salvia officinalis))抽出物、安息香酸ナトリウム、ナトリウムピリチオン、リシノール酸ナトリウム、シェールオイルスルホン酸ナトリウム、ウスニン酸ナトリウム、コハク酸、ティーツリー(ティーツリー(melaleuca alternifolia))油、チメロサール、チオシアン酸塩、チオ尿素、タイム(タチジャコウソウ(thymus vulgaris))抽出物、チモール、トコフェリル酢酸、トリクロカーバン、トリクロサン、ウンデシレンアミドプロピルトリモニウムメトサルフェート、ウンデシレン酸、尿素、酸化亜鉛、pca亜鉛、ピリチオン亜鉛、ウンデシレン酸亜鉛等、並びにその適当な組合せであり得る。
【0040】
幾つかの実施形態では、本発明の組成物はグラム陰性及びグラム陽性細菌、寄生虫及びエンベロープウイルスを死滅させるのに有効である。より具体的には、ある実施形態では、サニタイジング組成物はグラム陽性細菌(例えば、ブドウ球菌)及びグラム陰性細菌(例えば、シュードモナス(Pseudomonas))に対して迅速な抗細菌効果を有する。これらの実施形態または他の実施形態では、本発明の組成物は真菌(例えば、カンジダ(Candida))に対して迅速な効果を有する。1つ以上の実施形態では、本発明の組成物はエンベロープウイルス(例えば、ヘルペス、インフルエンザ及びワクシニア)に対して効果を示す。
【0041】
幾つかの実施形態では、本発明の組成物はピコルナウイルス科(Picornaviridae)、レオウイルス科(Reoviridae)、カリシウイルス科(Caliciviridae)、アデノウイルス科(Adenoviridae)及びパルボウイルス科(Parvoviridae)を含めた非エンベロープウイルスに対して効果を示す。より具体的には、ある実施形態では、本発明の組成物は非エンベロープウイルス、例えばライノウイルス、ポリオウイルス、アデノウイルス、ノロウイルス、パピローマウイルス、ネコカリシウイルス、A型肝炎ウイルス、パルボウイルス及びロタウイルスに対して抗ウイルス効果を示す。
【0042】
幾つかの実施形態では、サニタイジング組成物をウイルス粒子と接触させ、1log超の死滅が60秒未満で達成され、別の実施形態では2log超の死滅が60秒未満で達成され、更に別の実施形態では3log超の死滅が60秒未満で達成される。別の実施形態では、3.5log超の死滅が60秒未満で達成され、更に別の実施形態では、4log超の死滅が60秒未満で達成される。1つ以上の実施形態では、ウイルスは約60秒以内で使用する試験方法に基づく検出限界まで完全に不活化される。
【0043】
幾つかの実施形態では、本発明の組成物は、例えばインフルエンザウイルスH1N1、2009インフルエンザA型ウイルス及びトリインフルエンザH1N1を含めたインフルエンザウイルスに対して効果を示す。
【0044】
1つの実施形態では、アルコール、ドキュセートナトリウム及びゲラニオールを含み、非常に有効な抗ウイルス特性を示すサニタイジング組成物を提供する。
【0045】
別の実施形態では、アルコール、ドキュセートナトリウム、ゲラニオール及びメントールを含み、非常に有効な抗ウイルス特性を示すサニタイジング組成物を提供する。
【0046】
更に別の実施形態では、アルコール、ドキュセートナトリウム、ゲラニオール及び場合によりメントールを含み、非エンベロープウイルスに対して非常に有効な抗ウイルス特性を示すサニタイジング組成物を提供する。
【0047】
更に別の実施形態では、アルコール、ドキュセートナトリウム及びゲラニオールを含み、微生物(例えば、細菌、ウイルス及び真菌)に対して非常に有効なサニタイジング特性を示すサニタイジング組成物を提供する。
【0048】
別の実施形態では、アルコール、ドキュセートナトリウム、ゲラニオール及びメントールを含み、細菌、ウイルスや真菌のような微生物に対して非常に有効なサニタイジング特性を示すサニタイジング組成物を提供する。
【0049】
1つの実施形態では、アルコール、ゲラニオール、メントール、及び場合によりグリコール及び/またはリン脂質を含み、細菌、ウイルスや真菌のような微生物に対して非常に有効なサニタイジング特性を示すサニタイジング組成物を提供する。
【0050】
1つの実施形態では、アルコール、ドキュセートナトリウム、ゲラニオール、及び場合によりメントール、グリコール、リン脂質またはこれらの任意成分の少なくとも2つの組合せを含み、非エンベロープウイルスに対して非常に有効なサニタイジング特性を示すサニタイジング組成物を提供する。
【0051】
別の実施形態では、アルコール、ドキュセートナトリウム、ゲラニオール、メントール、及び場合によりグリコール及び/またはリン脂質を含み、非エンベロープウイルスに対して非常に有効なサニタイジング特性を示すサニタイジング組成物を提供する。
【0052】
1つの実施形態では、アルコール、ドキュセートナトリウム及びゲラニオールを含み、ウイルスに対して相乗効果を示すサニタイジング組成物を提供する。
【0053】
1つの実施形態では、アルコール、ドキュセートナトリウム、ゲラニオール及びメントールを含み、ウイルスに対して相乗効果を示すサニタイジング組成物を提供する。
【0054】
1つの実施形態では、アルコール、ドキュセートナトリウム、ゲラニオール及び場合によりメントールを含み、非エンベロープウイルスに対して相乗効果を示すサニタイジング組成物を提供する。
【0055】
1つの実施形態では、アルコール、ドキュセートナトリウム及びゲラニオールを含み、細菌、ウイルスや真菌のような微生物に対して相乗効果を示すサニタイジング組成物を提供する。
【0056】
別の実施形態では、アルコール、ドキュセートナトリウム、ゲラニオール及びメントールを含み、細菌、ウイルスや真菌のような微生物に対して相乗効果を示すサニタイジング組成物を提供する。
【0057】
1つの実施形態では、アルコール、ゲラニオール、メントール、及び場合によりグリコール及び/またはリン脂質を含み、細菌、ウイルスや真菌のような微生物に対して相乗効果を示すサニタイジング組成物を提供する。
【0058】
1つの実施形態では、アルコール、ドキュセートナトリウム、ゲラニオール、及び場合によりメントール、グリコール、リン脂質またはこれらの任意成分の少なくとも2つの組合せを含み、非エンベロープウイルスに対して相乗効果を示すサニタイジング組成物を提供する。
【0059】
別の実施形態では、アルコール、ドキュセートナトリウム、ゲラニオール、メントール、及び場合によりグリコール及び/またはリン脂質を含み、非エンベロープウイルスに対して相乗効果を示すサニタイジング組成物を提供する。
【0060】
1つの実施形態では、エンベロープウイルス及び非エンベロープウイルスの不活化方法を提供し、この方法は1つ以上の前記ウイルスで汚染されている1つ以上の表面をアルコール、ドキュセートナトリウム及びゲラニオールを含み、場合により更にメントール、グリコール、リン脂質またはこれらの任意成分の少なくとも2つの組合せを含み得るサニタイジング組成物と接触させることを含む。
【0061】
別の実施形態では、グラム陽性、グラム陰性の細菌及び真菌の死滅方法を提供し、この方法は前記細菌または真菌で汚染されている表面をアルコール、水、ドキュセートナトリウム及びゲラニオールを含み、場合により更にメントール、グリコール、リン脂質またはこれらの任意成分の少なくとも2つの組合せを含み得るサニタイジング組成物と接触させることを含む。
【0062】
別の実施形態では、アルコール、ドキュセートナトリウム、ゲラニオール、及び場合によりメントール、グリコール、リン脂質またはこれらの任意成分の少なくとも2つの組合せを含み、サニタイジング残留及び持続効果を示すサニタイジング組成物を提供する。
【0063】
別の実施形態では、サニタイジング及び消毒組成物を収容している容器及び前記組成物の使用説明書を含む製品を提供し、前記説明書はどのようにサニタイジング及び消毒組成物を必要に応じて1日1回以上皮膚に対して適用するか、該組成物を皮膚に対してスプレーする、擦り込むまたはマッサージするかを詳述している。
【0064】
本発明の1つの重要な特徴は、本発明の組成物がフードサービス提供業者、ヘルスヘア職員、消費者及び幼児が使用できるFDAのEAFUSデータベース中にリストされているGRAS成分を含むことである。
【0065】
本発明の別の重要な特徴は、本発明の組成物がマウスウォッシュ、オーラルケア、ハンドサニタイザー及び食品表面サニタイザー中に使用できるGRAS成分を含むことである。
【0066】
エタノール濃度が比較的低くても皮膚と非常に良好な適合性を示し、非刺激性で、べとつかず、すぐに乾き、細菌、ウイルスや真菌のような微生物に対して有効な活性を示す本発明の組成物は、好ましくは15〜60% w/wのエタノール、0〜30% w/wのプロピレングリコール、0.01〜1% w/wのドキュセート塩、0.01〜1% w/wのゲラニオール、及び0.01〜1% w/wのメントール、カルボポール、中和剤及び水を含む。
【0067】
好ましくは、エタノール濃度が比較的低くても皮膚と非常に良好な適合性を示し、非刺激性で、べとつかず、すぐに乾き、細菌、ウイルスや真菌のような微生物に対して有効な活性を示す組成物は、15〜60% w/wのエタノール、0〜30% w/wのプロピレングリコール、0.01〜1% w/wのドキュセート塩、0.1〜15%のリン脂質、0.01〜1% w/wのゲラニオール、0.01〜1% w/wのメントール、0.1〜1% w/wのビタミンE、カルボポール、中和剤及び水を含む。
【0068】
エタノール濃度が比較的低くても皮膚と非常に良好な適合性を示し、非刺激性で、べとつかず、すぐに乾き、細菌、ウイルスや真菌のような微生物に対して有効な活性を示すことが判明している1つの好ましい組成物は、50% w/wのエタノール、0.1% w/wのドキュセートナトリウム、0.1% w/wのゲラニオール、0.2% w/wのメントール、0.2% w/wのビタミンE、20% w/wのプロピレングリコール、0.5% w/wのリン脂質、カルボポール、中和剤及び水を含む。
【0069】
組成物は、表面、ヒトまたは動物の皮膚、組織または粘膜に対して適用したとき微生物、真菌及びウイルスの数を迅速且つ効果的に減少させる。更に、サニタイジング組成物は複数回適用した後でも皮膚または粘膜にダメージを与えず、皮膚をつっぱらない。組成物は更に皮膚を急速に乾かし、皮膚にべとつかない。追加の効果として、本発明の組成物は更に皮膚に対して保湿特性を与え得る。
【0070】
マウスウォッシュとしてウイルス及び微生物を不活化するための本発明の1つの組成物は、25% w/wのエタノール、0.1% w/wのドキュセートナトリウム、0.1% w/wのゲラニオール、0.2% w/wのメントール及び水を含む。これらの組成物は更に、安息香酸ナトリウム、ソルビトール、ユーカリプトール、チモール、テルペン、親油性界面活性剤、1〜10のHLBを有する親油性界面活性剤、アラセル、グリセリルエステルスパン、ソルビタンエステル、オイル、ミリスチン酸イソプロピル、塩化セチルピリジニウム、トリクロサン、サリチル酸メチル、ヘキセチジン、フロリド、着色剤、グルコン酸クロルヘキシジン、過酸化水素、臭化ドミフェン、キシリトール、サッカリンナトリウムまたは他の甘味料を含み得る。
【0071】
マウスウォッシュとしてウイルス及び微生物を不活化するための本発明の組成物は、好ましくは10〜25% w/wのエタノール、0.05〜0.3% w/wのドキュセートナトリウム、0.05〜0.3% w/wのゲラニオール、0.01〜0.3% w/wのメントール、水を含む。これらの組成物は更、安息香酸ナトリウム、ソルビトール、ユーカリプトール、チモール、テルペン、親油性界面活性剤、1〜10のHLBを有する親油性界面活性剤、アラセル、スパン、グリセリルエステル、ソルビタンエステル、オイル、ミリスチン酸イソプロピル、塩化セチルピリジニウム、トリクロサン、サリチル酸メチル、ヘキセチジン、フロリド、着色剤及び顔料、グルコン酸クロルヘキシジン、過酸化水素、臭化ドミフェン、キシリトール、サッカリンナトリウムまたは他の甘味料を含む。
【0072】
ウイルス及び微生物を不活化するために唇に適用され得る本発明の組成物は、好ましくは7〜25% w/wのエタノール、0.01〜0.3% w/wのドキュセートナトリウム、0.01〜0.3% w/wのゲラニオール、0.01〜0.3% w/wのメントール、0〜20% w/wのプロピレングリコール、0.1〜20% w/wの大豆リン脂質及び水を含む。この組成物は更に、グリセロール、コレステロール、ソルビトール及びビタミンEを含み得る。
【0073】
ウイルス及び微生物を不活化するために唇に適用しようとする本発明の1つの好ましい組成物は、25% w/wのエタノール、0.05% w/wのドキュセートナトリウム、0.1% w/wのゲラニオール、0.2% w/wのメントール、20% w/wのプロピレングリコール、15% w/wの大豆リン脂質及び水を含む。この組成物は更に、グリセロール、コレステロール、ソルビトール及びビタミンEを含み得る。
【0074】
組成物は、所望のサニタイゼーションレベル、例えば残留微生物またはウイルス汚染があるならばその程度に応じて1回または繰り返し、頻繁に適用し得る。
【0075】
本発明の局所用組成物は他の成分を含み得る。ある成分、例えば有機及び無機塩も配合し得る。組成物は追加的に着色剤、抗微生物、抗ウイルスまたは抗真菌剤、抗酸化剤、芳香剤、保存剤、緩衝剤、酸、ポリマー、精油、テルペン、ユーカリプトール、チモール、増粘剤、保湿剤、植物抽出物、ゲル形成剤、中和剤、発赤薬、皮膚緩和薬、シリコーン、脱粘着剤、ビタミン、栄養物質、並びにその組合せから選択される化合物を含み得る。
【0076】
場合により、皮膚緩和薬及び審美的添加剤、例えば芳香剤及び/または着色剤もサニタイジングハンドクレンザー処方物に添加してもよい。皮膚緩和薬または保湿剤、芳香剤及び着色剤は必要により、消費者が受け入れるのに適した濃度で添加され得る。処方物は追加の皮膚緩和薬、精油、薬草物質またはその組合せも含み得、皮膚の保湿化を更に助けるために組成物に添加され得る。
【0077】
保存剤の非限定例には、全文を参照により本明細書に組み入れるMartindale “The Complete Drug Reference”,36版,Sean C.Sweetman,Mar 16,2009及び“CTFA Cosmetic Ingredient Handbook and Supplement”,John A.Wenninger and Gerald N.McEwen,June 1992に記載されている安息香酸ナトリウム、安息香酸、ソルビトール、フェノキシエタノール、フェニルエチルアルコール、塩化ベンザルコニウム、EDTA、ベンジルアルコール、ソルビン酸カリウム、パラベン、グルコン酸クロルヘキシジン及びその混合物が含まれるが、これらに限定されない。
【0078】
場合により、本発明の組成物は、組成物を増粘させるために増粘剤を含み得る。増粘剤には、ゲル化剤、天然高分子物質、親水性ゲル化剤、セルロース誘導体、キチン、キトサン、ヒドロキシプロピルセルロース誘導体が含まれ得る。
【0079】
場合により、本発明の組成物に脱粘着剤を湿潤剤及び/またはゲル化剤に関連する粘着性または付着性を減らすのに有効な量添加してもよい。
【0080】
場合により、本発明の組成物に適当な湿潤剤を添加してもよい。これらには多価アルコール、例えばグリセリン、ソルビトール、キシリトール、ブチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール及びトリメチルグリシンが含まれる。
【0081】
本発明の組成物は、好ましくは即時及び残留の両方で抗ウイルス、抗細菌、抗真菌、抗酵母及び抗かび活性を示す。本発明の組成物は各種用途に対して適当であり得る。
【0082】
本発明の実施形態では、多数の苦痛及び状態のために汚染されている表面を本発明の組成物に露出させることによる治療方法を提供し、これらにはウイルス、細菌、真菌,酵母及びかびの不活化;ウイルス及び/または微生物感染からの汚染の予防;哺乳動物における風邪、インフルエンザまたは関連する呼吸器疾患による感染の予防;哺乳動物における下痢の伝播の予防及び/または治療;口腔または唇からのHIV、ヘルペスウイルス、パピローマウイルスの伝播の予防、性感染症の予防、細菌感染表面との接触により生ずる哺乳動物における細菌関連疾患の伝播の予防及び/または治療;硬質表面のサニタイゼーション;口腔感染疾患の予防、哺乳動物の健康全般の改善;常習欠席の減少;ふけ及びにきびの予防及び/または治療;並びにその組合せが含まれるが、勿論これらに限定されない。
【0083】
本発明の実施形態では、汚染されている表面を本発明の組成物に露出させることによる多数の苦痛及び症状の治療方法を提供し、これらには歯肉炎、プラーク及び口臭の予防または治療が含まれるが、勿論これらに限定されない。
【0084】
1つの実施形態では、本発明の組成物は、使用前に溶媒(例えば、水またはアルコール)で希釈される濃厚溶液または懸濁液として製造され得る。
【0085】
本発明の組成物は、ハンドサニタイジング液体、場合によりガス及び/または噴射剤を含有しているフォーム、ジェル、スプレー、ローション、溶液、エマルジョン、クリーム、含浸させた織または不織ワイプ、スポンジまたはティッシュ、リップスティック、ロールオンまたは液体リップスティックとして使用され得る。
【0086】
1つの実施形態では、組成物は、ポンプディスペンサーまたは容器により分配され得、前記容器はアクチュエーター、流体分布システム、自動分配システム、サッシェ、プラスチックボトル、ジャー、ブラシ、ワイプ、不織ワイプ、ウェットタオル、ボトル、スポンジ、缶、ロールオン、アプリケーター、1回投与容器を有する。
【0087】
分配パッケージは、作動を予防するためにフリップートップカバー、格納式カバー、回転可能または取り外し可能なスリーブを有し得る。パッケージは使い捨てであっても、1回使用用に設計されてもよく、再充填できるように設計されていなくてもよい。パッケージは丈夫で、再充填のために適当であり得る。ディスペンサーパッケージは再充填アセンブリを用いて再充填され得る。
【0088】
明瞭のために別々の実施形態に関連して記載されている本発明の幾つかの要件が1つの実施形態に一緒に与えられ得ることが認められている。逆に、簡潔のために1つの実施形態に関連して記載されている本発明の各種要件は別々にまたは適当な部分的組合せでも与えられ得る。
【0089】
本発明をその具体的実施形態と共に記載してきたが、多くの選択、修飾及び変化が当業者には自明であることは明らかである。従って、添付した特許請求の範囲の趣旨及び広い範囲に入るこれらの選択、修飾及び変化のすべてを包含すると意図される。
【実施例】
【0090】
以下の実施例は本発明を更に説明するが、勿論その範囲を限定するとして決して解釈されるべきではない。
【0091】
実施例1
【0092】
【表1】

【0093】
実施例1の製造方法:ゲラニオールをエタノールに添加した。透明な溶液を得た。ドキュセートナトリウムを攪拌することにより水中に溶解させた。ハイドルフミキサーを用いて700rpmで混合しながら、エタノール溶液に水溶液を添加した。
【0094】
実施例2
【0095】
【表2】

【0096】
製造方法:ミキサー(ハイドルフ)を用いて700rpmで混合しながら、メントール及びゲラニオールをエタノールに添加した。透明な溶液を得た。ドキュセートナトリウムを攪拌することにより水中に溶解した。ミキサー(ハイドルフ)を用いて700rpmで混合しながら、得られた水溶液をエタノール溶液に添加した。
【0097】
実施例3
【0098】
【表3】

【0099】
製造方法は実施例2に従う。ミキサー(ハイドルフ)を用いて700rpmで混合しながら、プロピレングリコールをエタノール相に添加する。
【0100】
実施例4
【0101】
【表4】

【0102】
製造方法は実施例3に従う。エタノール及びイソプロピルアルコールをミキサー(ハイドルフ)を用いて700rpmで一緒に混合する。
【0103】
実施例5
【0104】
【表5】

【0105】
実施例6
【0106】
【表6】

【0107】
実施例7
【0108】
【表7】

【0109】
製造方法は実施例3に従う。
【0110】
実施例8
【0111】
【表8】

【0112】
実施例9
【0113】
【表9】

【0114】
実施例10
【0115】
【表10】

【0116】
実施例11
【0117】
【表11】

【0118】
実施例12
【0119】
【表12】

【0120】
実施例13
【0121】
【表13】

【0122】
実施例14
【0123】
【表14】

【0124】
実施例15
【0125】
【表15】

【0126】
製造方法(100g):
1.パートA
カルボポール(0.4g)をハイドルフミキサーにより700rpmで水(15g)中に分散させた。ハイドルフミキサーにより連続混合しながら、エタノール(30g)を添加した。
【0127】
別の容器において、水(3.2g)をAMP 95(0.4g)と混合することにより中和溶液を調製した。
【0128】
ゲルが得られるまでハイドルフミキサーにより400rpmで連続混合しながら、中和溶液をカルボポール混合物にゆっくり添加した。
【0129】
2.パートB
混合しながら、メントール(0.2g)、ゲラニオール(0.1g)及びプロピレングリコール(20g)をエタノール(20g)に添加した。
【0130】
別の容器において、ドキュセートナトリウム(0.1g)を残りの水中に溶解させた。ハイドルフミキサーにより700rpmで連続混合しながら、この溶液をエタノール溶液にゆっくり添加した。溶液を更に5分間混合した。
【0131】
3.
400rpmで連続混合しながら、パートBをパートAにゆっくり添加した。
【0132】
実施例16
【0133】
【表16】

【0134】
製造方法(100g):
1.パートA
カルボポール(0.4g)をハイドルフミキサーにより700rpmで水(15g)中に分散させた。ハイドルフミキサーにより連続混合しながら、エタノール(30g)を添加した。
【0135】
別の容器において、水(3.2g)をAMP 95(0.4g)と混合することにより中和溶液を調製した。
【0136】
ゲルが得られるまでハイドルフミキサーにより400rpmで連続混合しながら、中和溶液をカルボポール混合物にゆっくり添加した。
【0137】
2.パートB
ホスホリポン(0.5g)をエタノール(20g)中に溶解させた。混合しながら、この溶液にメントール(0.2g)、ゲラニオール(0.1g)、プロピレングリコール(20g)及びビタミンE酢酸塩(0.2g)を添加した。
【0138】
別の容器において、ドキュセートナトリウム(0.1g)を残りの水(xy gr)中に溶解させた。ハイドルフミキサーにより700rpmで連続混合しながら、この溶液を上記エタノール溶液にゆっくり添加した。溶液を更に5分間混合した。
【0139】
3.400rpmで連続混合しながら、パートBをパートAにゆっくり添加した。
【0140】
実施例17
【0141】
【表17】

【0142】
実施例18
【0143】
【表18】

【0144】
実施例19
【0145】
【表19】

【0146】
実施例20
【0147】
【表20】

【0148】
実施例21
【0149】
【表21】

【0150】
製造方法:
ゲラニオール、メントール及びユーカリプトールをエタノール中に溶解させた。透明な溶液を得た。
【0151】
攪拌することにより、安息香酸ナトリウム、ソルビトール及びドキュセートナトリウムを水中に溶解させた。サッカリンナトリウムを添加し、混合物を十分攪拌した。
【0152】
ミキサー(ハイドルフ)を用いて700rpmで混合しながら、水溶液を上記エタノール溶液に添加した。
【0153】
実施例22〜27
【0154】
【表22】

【0155】
製造方法:
ゲラニオール、メントール、及び処方物中に存在するならぱ他のテルペン及び/またはリン脂質をエタノール中に溶解させる。透明な溶液を得る。
【0156】
攪拌することにより、安息香酸ナトリウム、ソルビトール及びドキュセートナトリウムを水中に溶解させる。存在するならば、乳化剤及び甘味料を添加する。十分に攪拌する。
【0157】
ミキサー(ハイドルフ)を用いて700rpmで混合しながら、水溶液をエタノール溶液にゆっくり添加する。
【0158】
実施例22〜27の処方物は、歯エナメルにとって好適な約6のpHを示す。
【0159】
実施例28
【0160】
【表23】

【0161】
製造方法:
攪拌することにより(ハイドルフミキサー)、ゲラニオール、メントール、ホスホリポン90G、ビタミンE酢酸塩及びコレステロールをエタノール中に溶解させる。
【0162】
日焼け止め剤を上記エタノール溶液中に溶解させた後、プロピレングリコールを添加する。
【0163】
グリセリンを水に添加した後、攪拌することによりドキュセートナトリウムを上記水溶液中に溶解させる。
【0164】
700rpmで混合しながら、水溶液をエタノール溶液にゆっくり添加する。
【0165】
実施例29
【0166】
【表24】

【0167】
製造方法:
攪拌することにより(ハイドルフミキサー)、ゲラニオール、メントール、ユーカリプトール、ホスホリポン90H、ビタミンE酢酸塩及びコレステロールをエタノール中に溶解させた後、プロピレングリコールを添加した。
【0168】
グリセリンを水に添加した後、攪拌することにより生じた水溶液中にドキュセートナトリウムを溶解させた。
【0169】
700rpmで混合しながら、水性相をエタノール相にゆっくり添加した。
【0170】
実施例30〜33
【0171】
【表25】

【0172】
製造方法:
攪拌(ハイドルフミキサー)することにより、レシチン、ビタミンE酢酸塩(存在する場合)、ゲラニオール、メントール、ユーカリプトール(処方物中に存在する場合)及びコレステロール(存在する場合)をエタノール中に溶解させた。
【0173】
攪拌することにより、ドキュセートナトリウムを上記エタノール溶液中に溶解させた後、生じた溶液にプロピレングリコールを添加した。
【0174】
グリセロールを水に添加した。
【0175】
700rpmで混合しながら、水溶液をエタノール溶液にゆっくり添加した。
【0176】
実施例34
【0177】
【表26】

【0178】
製造方法:
攪拌することにより(ハイドルフミキサー)、ゲラニオール、メントール、リン脂質及びビタミンE酢酸塩をエタノール中に溶解させる。
【0179】
攪拌することにより、上記エタノール溶液中にドキュセートナトリウムを溶解させる。
【0180】
グリセロールを水に添加する。
【0181】
700rpmで混合しながら、水性相をエタノール相にゆっくり添加する。
【0182】
実施例35
【0183】
【表27】

【0184】
製造方法:
攪拌することにより(ハイドルフミキサー)、ドキュセートナトリウム、ゲラニオール、メントール、リン脂質及びビタミンE酢酸塩をエタノールに添加した。
【0185】
プロピレングリコールを水溶液に添加した。
【0186】
700rpmで混合しながら、水性相をエタノール相にゆっくり添加した。
【0187】
実施例36
【0188】
【表28】

【0189】
実施例37
【0190】
【表29】

【0191】
実施例38〜39
【0192】
【表30】

【0193】
実施例38及び実施例39の製造方法:
ドキュセートナトリウムを水中に溶解させた(磁気攪拌機により)。
【0194】
ゲラニオール、(−)メントール及びホスホリポン90G(存在するならば)をエタノール中に溶解させた。
【0195】
500rpmで連続混合しながら、水溶液をエタノール溶液にゆっくり添加した。
【0196】
実施例40
抗ウイルス相乗効果
実施例1及び実施例2の処方物のワクシニアウイルスに対する抗ウイルス活性を、それぞれ(比較の目的のみで)エタノール 25%のみ、25% エタノール中に0.1%のドキュセートナトリウム、25% エタノール中に0.1% ゲラニオール及び25%中に0.2%のメントールを含有している比較組成物A、B、C及びDと比較して試験した。
【0197】
【表31】

【0198】
試験手順:各処方物からの1.8mlアリコートを2% 新生仔ウシ血清及び抗生物質[イスラエル国ベットヘメロックにあるBiological Industries Ltd]を含有しているDMEM培地中で0.2mlのワクシニアウイルスストック(WR株)[ベセスダのNIHから入手]と混合した。混合物を室温(22℃)で30及び60秒の特定露出時間保持した。各露出直後に、連続10倍希釈物を作成し、ウイルスの存在についてアッセイした。平行して、ウイルスと培地のみの混合物を負の対照として作成した。実施例1及び実施例2の処方物への露出後のパーセント及びlog減少を比較するためにウイルス対照力価を基準として使用した。
【0199】
すべての希釈を実施した後、対照群及び試験群から作成した希釈物の各1つの0.2mlサンプルを直径3cmの皿(デンマーク国のNunc)においてBS−C−1(ミドリザル腎臓細胞株)単層を感染させるために使用した[細胞を皿に接種し、皿において集密細胞単層を形成できるように5% CO及び湿度を前もって2〜3日間供給した37℃インキュベータ(Heraeus Instruments)においてインキュベートした]。上記インキュベータにおいて細胞にウイルスを1時間吸収させた後、各皿に半固体培地メチルセルロース(2ml)を添加した。透明なウイルスプラークが見えたときには培養物を更に2日間インキュベートした。
【0200】
次いで、培養物を固定し、エタノール中クリスタルバイオレットで染色し、ウイルスプラークをカウントした。ウイルス力価を測定した。ウイルスとインキュベートした後の不活化したウイルスのパーセンテージ減少及びlog減少を計算した。結果を表1に示し、図1(露出時間:30秒)及び図2(露出時間:60秒)に図示する。
【0201】
【表32】

【0202】
実施例41
単純ヘルペス(Herpes Simplex)ウイルスに対して試験した抗ウイルス効果
実施例1及び実施例2の処方物の単純ヘルペス(Herpes Simplex)ウイルス1型(HF)[イスラエル国エルサレムにあるHebrew University Medical Schoolから入手]に対する抗ウイルス活性をワクシニアウイルスについて実施例40に記載したのと同様の手順で水性エタノール 25%のみと比較して試験した。
【0203】
ウイルスとインキュベートした後のlog10減少を計算した。
【0204】
【表33】

【0205】
実施例42
ヒトインフルエンザA型ウイルスでの殺ウイルス懸濁試験
ヒトインフルエンザウイルスA型での懸濁試験を殺ウイルス剤の有効性についての標準試験方法(ASTM E1052)の改変を用いて実施した。ウイルス株は、メイディン・ダービー・イヌ腎臓細胞ATCC CCL−34(MDCK)上で増殖させたヒトインフルエンザウイルスA型H1N1/A/WS/33 ATCC VR−1520であった。各試験物質の1.8mlアリコートを別々の滅菌チューブに分配し、各々をストックウイルス懸濁液の0.2mlアリコートと混合した。混合物を10秒間混合し、残りの露出時間保持した。露出時間直後、各チューブから0.2mlアリコートを取り出し、混合物を10倍連続希釈物により滴定し、いずれの場合も感染インジケーター細胞株によりウイルスの存在についてアッセイした。感染を指摘するために細胞変性効果(CPE)を使用し、Spearman Karberの方法によりTCID50値を計算した。ウイルス対照、中和対照、負の対照及び細胞毒性対照も実施した。
【0206】
実施例15及び16の処方物の抗ウイルス効果をヒトインフルエンザウイルスについて上記したように試験し、結果を表3及び4に示す。
【0207】
【表34】

【0208】
【表35】

【0209】
実施例43
実施例15についてのロタウイルスでの殺ウイルス懸濁試験
実施例15についてのロタウイルスWA ATCC VR−2018での懸濁試験をインフルエンザウイルスについて実施例42に記載されているのと同一手順を用いて実施した。ウイルス株をアフリカミドリザル胚性腎臓細胞ATCC CRL−2378.1(MA−104)上で増殖させた。
【0210】
結果を表5に示す。
【0211】
【表36】

【0212】
実施例44
実施例15、38及び39についてのネコカリシウイルスでの殺ウイルス懸濁試験
実施例15、実施例38及び実施例39についてのネコカリシウイルスF−9 ATCC VR782での懸濁試験をインフルエンザウイルスについて実施例42に記載されているのと同一手順を用いて実施した。ウイルス株をネコ腎臓細胞ATCC CCL−94(CRFK)上で増殖させた。
【0213】
【表37】

【0214】
実施例45
抑制効果の微生物学的試験
実施例15及び実施例16の組成物をその抗微生物効果について試験した。
【0215】
方法:サンプル(20g)の各々に緑膿菌(Pseudomonas Aeruginosa)(ATCC 9027)、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus Aureus)(ATCC 6538)及びカンジダ・アルビカンス(Candida Albicans)(ATCC 9027)の懸濁液(約10/ml)を接種した、各時点で、接種サンプル(1ml)をペプトン水(PW)(100ml)に移し、混合した。直ちに、100mlのうちの5mlを0.45μm膜フィルターを介して濾過し、膜を追加のPW(100ml)で濯いだ。膜を細菌及び真菌のそれぞれについて混釈平板技術を用いてペトリ皿上に置き、48時間インキュベートした。
【0216】
【表38】

【0217】
実施例46
【0218】
【表39】

【0219】
製造方法:完全に溶解するまで攪拌することにより(ハイドルフミキサー)、ドキュセートナトリウム、ゲラニオール、メントールをエタノールに添加する。溶液を適当な容器中に保存する。
【0220】
使用前に、製剤を、例えば1:0.1、1:0.2、1:0.25、1:0.3、1:0.4、1:0.5、1:1、1:1.5、1:2、1:2.5及び最高1:100部のように濃厚表面サニタイザー1部に対し様々な部の水で希釈する。
【0221】
実施例47
【0222】
【表40】

【0223】
ワイプに組成物を含浸させ、サッシェまたは他の適当な容器に詰める。EAFUSデータベース中にリストされている物質から構成されているので、これらのワイプは食品接触面をサニタイズするのに適している。
【0224】
実施例48
【0225】
【表41】

【0226】
ワイプに唇をサニタイズするための組成物を含浸させる。
【0227】
本明細書中で引用されている刊行物、特許出願及び特許を含めたすべての参考文献は、各参考文献が個別に具体的に参照により組み入れられており、本明細書中にその全文が記載されているのと同程度に参照により本明細書に組み入れる。加えて、本明細書中の参考文献の引用または同定は、該参考文献が本発明に対する従来技術と見なすことを容認するとして解釈されない。
【0228】
本発明の記載の関連での(特に、以下の特許請求の範囲の関連での)用語“a”、“an”及び“the”、並びに類似の言及の使用は、本明細書中に別段の指示がないかまたは内容と明確に矛盾しない限り単数及び複数の両方を包含すると解釈されるべきである。用語“含む(comprising)”、“有する(having)”、“含む(including)”及び“含有する(containing)”は、別段の記載がない限り制限のない用語(すなわち、「含むが、これに限定されない」)として解釈されるべきである。本明細書中の値の範囲の列挙は、本明細書中に別段の指示がない限りこの範囲に入る各々の別々の値を個別に指す短縮方法として役立つと意図され、各々の別の値は本明細書中に個別に列挙されているように明細書中に含まれる。本明細書中に記載されているすへての方法は、本明細書中に別段の指示がないかまたは内容と明確に矛盾しない限り適当な順序で実施され得る。本明細書中に挙げられている任意の例及びすべての例、或いは例示的言葉(例えば、「例えば」)は本発明をよりうまく説明するためにのみ意図されており、他の方法で特許請求されていない限り本発明の範囲を限定するものではない。明細書中の言葉は本発明の実施にとって必須の特許請求されていない要件を指すと解釈されるべきである。
【0229】
本発明を実施するための本発明者らに公知のベストモードを含めた本発明の好ましい実施形態が本明細書中に記載されている。これらの好ましい実施形態のバリエーションは先の記載にてらして当業者には明らかとなるであろう。本発明者らは当業者が適宜上記バリエーションを使用することを期待しており、本発明が本明細書中に具体的に記載されている以外の他の方法で実施されることを意図している。従って、本発明は、適用される法律により許可される添付されている特許請求の範囲に記載の主題のすべての修飾及び均等物を包含する。更に、すべての可能なバリエーションでの上記した要件の組合せが、本明細書中に別段の指示がないかまたは内容と明確に矛盾しない限り本発明により包含される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アルコール、ドキュセート塩及びゲラニオールの組合せを含む組成物であって、該組成物をある表面に適用したときに該組成物を適用した表面上のウイルス、細菌、真菌、酵母、カビまたはその組合せである微生物の数を少なくとも実質的に減少させることができる有効量のアルコール、ドキュセート塩及びゲラニオールの組合せを含む組成物。
【請求項2】
更にメントールを含む請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
更に水を含む請求項1または2に記載の組成物。
【請求項4】
更にリン脂質、グリコールまたはその組合せを含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項5】
上記表面が手、皮膚、口腔、唇、粘膜、食物接触面、器具、食品、果物、皮膚または皮膚付属器の1つ以上の表面からなる、請求項1〜4のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項6】
皮膚表面に対して低刺激性、非刺激性、速乾性、非粘性、不乾性またはこれらのいずれかの組合せである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項7】
上記微生物がウイルスである、請求項1〜6のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項8】
上記ウイルスがワクシニアウイルスである、請求項7に記載の組成物。
【請求項9】
上記ウイルスが非エンベロープウイルスである、請求項7に記載の組成物。
【請求項10】
上記ウイルスがノロウイルスである、請求項9に記載の組成物。
【請求項11】
上記ウイルスがネコカリシウイルスである、請求項9に記載の組成物。
【請求項12】
表面適用後60秒以内に2log10超の微生物の死滅を示し得る、請求項1〜11のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項13】
表面適用後60秒以内に3log10超の微生物の死滅を示し得る、請求項12に記載の組成物。
【請求項14】
表面適用後60秒以内に4log10超の微生物の死滅を示し得る、請求項13に記載の組成物。
【請求項15】
アルコールが1つ以上のC−Cアルコールから選択される、請求項1〜14のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項16】
上記アルコールがエタノール、イソプロパノールまたはその組合せである、請求項15に記載の組成物。
【請求項17】
上記アルコールがエタノールである、請求項15に記載の組成物。
【請求項18】
上記組成物中の上記アルコールの濃度が約7重量%〜約85重量%である、請求項1〜17のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項19】
ドキュセート塩がドキュセートナトリウム、ドキュセートカリウムまたはドキュセートカルシウムである、請求項1〜18のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項20】
上記ドキュセート塩がドキュセートナトリウムである、請求項19に記載の組成物。
【請求項21】
上記組成物中の上記ドキュセート塩の濃度が約0.01重量%〜約2重量%である、請求項1〜20のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項22】
上記組成物中のゲラニオールの濃度が約0.01重量%〜約2重量%である、請求項1〜21のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項23】
約0.01重量%〜約2重量%のメントールを含む、請求項1〜22のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項24】
最高約30重量%のグリコールを含む、請求項1〜23のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項25】
上記グリコールがプロピレングリコールである、請求項24に記載の組成物。
【請求項26】
約0.1重量%〜約15重量%のリン脂質を含む、請求項1〜25のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項27】
15〜60重量%のエタノール、0〜30重量%のプロピレングリコール、0.01〜1重量%のドキュセート塩、0.01〜1重量%のゲラニオール、0.01〜1重量%のメントール、カルボポール、中和剤及び水を含む、請求項1〜26のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項28】
15〜60重量%のエタノール、0〜30重量%のプロピレングリコール、0.01〜1重量%のドキュセート塩、0.1〜15重量%のリン脂質、0.01〜1重量%のゲラニオール、0.01〜1重量%のメントール、0.1〜1重量%のビタミンE、カルボポール、中和剤及び水を含む、請求項1〜26のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項29】
10〜25重量%のエタノール、0.05〜0.3重量%のドキュセートナトリウム、0.05〜0.3重量%のゲラニオール、0.01〜0.3重量%のメントール及び水を含む、請求項1〜26のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項30】
7〜25重量%のエタノール、0.01〜0.3重量%のドキュセートナトリウム、0.01〜0.3重量%のゲラニオール、0.01〜0.3重量%のメントール、0〜20重量%のプロピレングリコール、0.1〜20重量%の大豆リン脂質及び水を含む、請求項1〜26のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項31】
組成物が液体、フォーム、ジェル、スプレー、ローション、溶液、エマルジョンまたはクリームの形態である、請求項1〜30のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項32】
表面をサニタイズするための方法であって、請求項1〜30のいずれか1項に記載の組成物を表面上のウイルス、細菌、真菌、酵母、カビまたはその組合せである微生物の数を少なくとも実質的に減少させるのに有効な量において表面に適用することを含む、表面をサニタイズするための方法。
【請求項33】
請求項1〜30のいずれか1項に記載の組成物を収容している容器及び表面をサニタイズまたは消毒するために該組成物を表面に適用するための説明書を含む製品。
【請求項34】
説明書が組成物を皮膚に対して必要に応じて1日1回以上スプレーする、擦り込むまたはマッサージするための指示を含む、請求項32に記載の製品。
【請求項35】
有効量の請求項1〜30のいずれか1項に記載の組成物を含む織または不織ワイプ、スポンジ、ティッシュ、ロールオンリップスティックまたは液体リップスティック。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2013−506650(P2013−506650A)
【公表日】平成25年2月28日(2013.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−531513(P2012−531513)
【出願日】平成22年10月1日(2010.10.1)
【国際出願番号】PCT/IB2010/002507
【国際公開番号】WO2011/039630
【国際公開日】平成23年4月7日(2011.4.7)
【出願人】(510114859)イッスム リサーチ デベロプメント カンパニー オブ ザ ヘブライ ユニバーシティ オブ エルサレム リミテッド (3)
【Fターム(参考)】