説明

サムネイル画像提供装置、方法、およびシステム

【課題】 多くの映像受信装置に対して、コピー制御付映像コンテンツのサムネイル画像を提供する。
【解決手段】 コピー回数に制限のあるコピー制御付映像コンテンツにおいて、コピー1回分であるサムネイル生成用コピー301をGOP(Iフレーム)単位302に分割し、分割ストリームとする。そして、分割ストリームの各GOP単位302の全てのフレームをIフレームに再エンコードすることにより、サムネイル画像群304を生成し、各映像受信装置へDTCP−IPムーブを用いてサムネイル画像305のムーブを行うことで、多くの受信装置に対してサムネイル画像を提供することを可能とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サムネイル画像提供装置に係り、特に、コピー制御付映像コンテンツのサムネイル画像を利用者宅内の機器に対して提供可能とする技術に関する。
【背景技術】
【0002】
デジタルテレビに代表される組込系ホームネットワーク機器は価格競争が厳しい為、中央処理部(CPU)やワークメモリ等のリソースを必要最小限に留める必要がある。
【0003】
デジタル放送録画コンテンツやVoD(Video On Demand)コンテンツに代表される、コピー(複製)してはならない、若しくはコピー回数制限のあるコンテンツを機器間で共有する場合、それらの機器はコピー制御を実装しなくてはならない。
【0004】
DLNA(Digital Living Network Alliance)は、機器間の相互接続を容易にする為に設立された業界団体である。DLNAではホームネットワークを介したコンテンツ共有方式の業界標準、DLNAガイドラインを作成している。DLNAガイドラインではコピー制御が必要なコンテンツの共有にDTCP−IP(Digital Transmission Content Protection over Internet Protocol)を採用している。
【0005】
DTCP−IPによるコンテンツの共有方法にはストリーミングとムーブの2種類がある。
DTCP−IPストリーミングは、機器間での公開鍵暗号技術を用いた認証、鍵交換(AKE:Authentication and Key Exchange)を行った後、同一のTCP(Transmission Control Protocol)セッション内であれば映像コンテンツの受信側機器はストリームを再生して良い。TCPセッションが切断された場合は、受信側機器は直ちに再生を終了し、ワークメモリ上の映像コンテンツデータを削除しなければならない。
【0006】
DTCP−IPムーブは、機器間での公開鍵暗号技術を用いた認証、鍵交換を行った後、ストリームの授受を完了し、映像コンテンツの送信側機器でコンテンツの完全削除またはコピー回数の減少が確実に実行されたことの受信側機器への通知(コミットメント)が正常に完了した後に受信側はストリーム再生可能となる。
【0007】
DLNAガイドラインに従って機器間でコンテンツの再生を行う場合、映像コンテンツの送信側機器(DMS:Digital Media Server)は受信側機器(DMP:Digital Media Player)の要求に従って保持するコンテンツの一覧、コンテンツリストを提供し、受信側機器を操作する利用者は、コンテンツリストに記載のコンテンツ名等の情報を元に視聴するコンテンツを選択、再生する。コンテンツリストにはコンテンツ名の他、再生時間、ジャンル、メディア形式、サムネイル画像等の情報を記載することもできる。利用者はこれらの情報を手がかりに元に所望の映像コンテンツを選択することが可能である。
【0008】
サムネイルはあらかじめ映像コンテンツ提供者が準備する場合の他に、映像コンテンツ中の1フレーム分の画像情報を切り出して作成する方法が知られている。例えば、録画タイトルを再生することなく、録画タイトルの代表サムネイルを録画タイトル一覧に簡単に設定できるようにした録画再生装置の提供方法が開示されている(特許文献1参照)。
【0009】
また、例えば、映像音声の記録時に、記録する映像音声ストリームからキーフレームを一時的に記録しておき、後にこの一時記録しておいたキーフレームからメタデータを生成することによって比較的処理能力の低いCPUやシステム構成を用いた映像音声記録再生装置においても、録画動作と並行してメタデータの生成を可能とする方法が開示されている(特許文献2参照)。
【0010】
また、例えば、映像コンテンツデータを再生することなく、映像コンテンツデータ全体の中のどの時間帯にどの人物がどのような順番で登場するのかをユーザに提示でき且つ各場面に登場する人物の顔画像を簡単な操作に応じて提示できる電子機器を提供する方法が開示されている(特許文献3参照)。
【0011】
そして、送信側機器は、コンテンツ名、ジャンル等の情報とともにサムネイル情報を提供し、受信側機器にてサムネイルを含めたコンテンツリストを表示することで、ユーザはより直感的に所望のコンテンツを選択することが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】特開2010−93488号公報
【特許文献2】特開2011−24077号公報
【特許文献3】特開2009−88978号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
上記の従来例に示される方法は、例えばハードディスクレコーダや録画機能付テレビなどの装置内で映像コンテンツからサムネイルを作成する方法である。そのため、装置内で閉じた環境では上記の従来例に示される方法によって映像コンテンツからサムネイルを作成し、例えば録画コンテンツ一覧表示等の画面において利用者にコンテンツ名等の情報とともにサムネイルを提示することが可能である。
【0014】
しかしながら、ホームネットワークを介して、DLNAガイドラインに従って機器間で映像コンテンツを共有する際に、映像コンテンツの一覧を映像コンテンツの受信側機器で表示する場合には、受信側機器は送信側機器から取得した映像コンテンツの一覧であるコンテンツリストを元に表示を行う。このコンテンツリストにはサムネイル情報も指定することが可能であるが、コンテンツリストにおけるサムネイル情報はURI(Uniform Resource Identifier)の形式で送信側機器から受信側機器に提供される。
【0015】
コピー制御付の映像コンテンツにおいて、サムネイルを映像コンテンツから1フレーム切り出して作成する場合、映像コンテンツ中のたった1フレームの情報であってもコピー制御の対象となる為、現在市販されている送信側機器(DMS)はコピー制御付コンテンツのサムネイルは提供しない実装が一般的である。
【0016】
上記の従来例に示される方法は、ホームネットワークを介して映像コンテンツを機器間で共有する事については考慮しておらず、従来例の構成ではコピー制御付映像コンテンツのサムネイルをホームネットワークを介して機器間で共有する、言い換えるなら送信側機器が受信側機器にサムネイルを提供することができない。
【0017】
ここで、もし、映像コンテンツの送信側機器がコピー制御付映像コンテンツのサムネイル情報を提供しようとする場合は、送信側機器はDLNAガイドラインに沿ったコピー制御の手順、すなわち、DTCP−IPの手順に従ってサムネイル情報を提供する必要がある。
【0018】
もし、DTCP−IPストリーミングの形式のURI表記でサムネイル情報を提供した場合、実際にサムネイル画像を受信側で表示できるのはDTCP−IPの該TCPセッションが接続状態の期間のみである。すなわち、受信側で同時に表示可能なサムネイル画像数は同時に接続可能なDTCP−IPセッション数に依存する。
【0019】
DTCP−IPの仕様上、ある機器が同時に接続可能なDTCP−IPセッション数は最大で32である。しかしながら、実際の組込系ホームネットワーク機器においては、最初に述べたような低価格競争が大前提である為、CPU、搭載メモリ、記憶媒体の読み書き速度、搭載する暗号処理ハードウェアの制限等により、DTCP−IPの同時接続可能セッション数は1、せいぜい2程度である事が一般的である。そのような場合、1、せいぜい2コンテンツ程度しかサムネイルを表示できないことになる。以上より、DTCP−IPストリーミングでサムネイル情報を送付することは組込系ホームネットワーク機器においては現実的ではない。
【0020】
一方、DTCP−IPムーブの手順(URI表記)に従ってサムネイル情報を提供すれば受信装置にサムネイルを提供することが可能である。しかしながら、コピー制御付映像コンテンツはそのコピー回数に制限(最大コピー回数)がある。1回のDTCP−IPムーブでコピー回数が−1回され、コピー回数が0の状態でムーブを実施すると送信側機器のコンテンツは完全に削除しなければならない。すなわち、サムネイル情報を提供する為に利用可能なコピー回数は、「最大コピー回数−1回」となる(残りの1回分は再生の為に必要な為)。“最大コピー回数”はそれぞれのDRM(Digital Rights Management)システムによって制限があり、ARIB(Association of Radio Industries and Business)で規定する放送波ストリームでは10回(ダビング10)、デジタルテレビ向けVoDサービスであるacTVila(アクトビラは登録商標)ではコンテンツプロバイダが自由に設定可能である。
【0021】
すなわち、コピー制御コンテンツのサムネイル情報を提供する為にはDTCP−IPムーブを利用する必要があるが、(例えば放送波ストリームの場合は10回しかない)コピー回数を消費してしまう為、利用者宅内に多くの受信側機器がある場合や1つの受信側機器が何度もサムネイルを取得した場合、ユーザが本当にDVDに映像をムーブしたい時にムーブができなくなる等使い勝手が良くない。言い換えるなら、ホームネットワーク内において、サムネイルを表示できる映像コンテンツの受信側機器の台数、または1台の受信側機器がサムネイルを表示できる回数がDRMシステムで規定されたコピー可能回数に依存してしまうという課題がある。
【0022】
本発明の目的は、ホームネットワークを介して映像コンテンツを共有する際に、コピー制御付映像コンテンツの送信側機器が多くの受信側機器に対してサムネイルを提供することを可能とするサムネイル画像提供装置、方法、及びシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0023】
上記の目的を達成するため、本発明においては、ネットワークを介して、映像コンテンツのサムネイルを提供するサムネイル画像提供装置、方法、及びシステムであって、サムネイル画像提供装置が、処理部と、ネットワークとのインタフェース部を備え、処理部は、コピー制御付映像コンテンツのコピー回数1回分を使ってコピーした映像コンテンツから、複数のサムネイル画像を生成するサムネイル画像提供装置、方法、及びシステムを提供する。
【0024】
また、上記の目的を達成するため、本発明においては、上記の構成に加え、処理部は、映像コンテンツをGOP単位で分割し、分割されたGOP中の各フレームがIフレームとなるように再圧縮し、再圧縮したGOP(Group of Pictures)から1フレーム分のI(Intra−coded)フレームを取り出すことにより、サムネイル画像を生成するサムネイル画像提供装置、方法、及びシステムを提供する。
【0025】
更に、上記の目的を達成するため、本発明においては、上記の構成に加え、処理部は、インタフェース部からネットワークに接続される映像受信装置に対し、生成したサムネイル画像をDTCP−IP(Digital Transmission Content Protection over Internet Protocol)ムーブを用いて送信するサムネイル画像提供装置、方法、及びシステムを提供する。
【発明の効果】
【0026】
本発明によれば、コピー回数に制限のあるコピー制御付映像コンテンツにおいて、コピー回数1回のみの消費で、多くの宅内機器にサムネイルを提供することが可能となり、利用者に快適な映像コンテンツ一覧表示機能を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】各実施例が適用されるホームネットワークの基本構成を示す図である。
【図2】第1の実施例に係る、映像送信装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
【図3】第1の実施例に係る、サムネイル画像作成手順を説明するための図である。
【図4】第1の実施例に係る、サムネイルの提供を行うかどうかを示すテーブルの一例を示す図である。
【図5】第1の実施例に係る、映像コンテンツのコピー制御情報を管理するテーブルの一例を示す図である。
【図6】第1の実施例に係る、映像コンテンツのサムネイル情報に関するテーブルの一例を示す図である。
【図7】第1の実施例に係る、映像コンテンツのコンテンツリストに関するテーブルの一例を示す図である。
【図8】第1の実施例に係る、コンテンツリストへの情報追加の手順を示すフローチャート図である。
【図9】第1の実施例に係る、依頼コンテンツのサムネイル画像を送付する手順を示すフローチャート図である。
【図10】第1の実施例に係る、コンテンツの一欄表示の手順を示すシーケンス図である。
【図11】第1の実施例に係る、サムネイル取得の手順を示すシーケンス図である。
【図12】第1の実施例に係る、コピー制御付コンテンツのサムネイル生成設定画面例を示す図である。
【図13】第1の実施例に係る、コピー制御を説明するための図である。
【図14】第1の実施例に係る、映像受信装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
【図15】第2の実施例に係る、映像送受信装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
本発明のサムネイル画像提供装置、方法、及びシステムの実施形態について図面を参照して説明する。
【0029】
その概要は、コピー制御付映像コンテンツのコピー回数1回分を消費することで、サムネイル画像提供装置の内部でサムネイル生成用の映像コンテンツのコピーし、コピーした映像コンテンツをGOP(Group of Pictures)単位で分割管理し、GOPからIフレームの画像のみを切り出し、該画像をDLNAガイドラインにおけるサムネイル情報として、DTCP−IPムーブの手順に従って提供することにある。
【0030】
また、サムネイル画像提供方法、システムは、コピー制御付映像コンテンツのコピー回数1回分を消費することで、装置内部でサムネイル生成用の映像コンテンツのコピーし、コピーした映像コンテンツをGOP(Group of Pictures)単位で分割管理し、GOPからIフレームの画像のみを切り出し、該画像をDLNAガイドラインにおけるサムネイル情報として、DTCP−IPムーブの手順にしたがってサムネイル画像として提供することにある。
【0031】
また、サムネイル画像提供装置は、コピー制御付映像コンテンツのコピー回数1回分を消費することで、装置内部でサムネイル生成用の映像コンテンツのコピーし、コピーした映像コンテンツをGOP(Group of Pictures)単位で分割管理し、GOPに含まれる全てのフレームをIフレームとなるように再圧縮し、再圧縮したGOPからIフレーム1枚分の画像のみを切り出し、該画像をDLNAガイドラインにおけるサムネイル情報として、DTCP−IPムーブの手順にしたがってサムネイル画像として提供する構成とすることができる。
【0032】
同様に、上記サムネイル画像提供方法、システムは、コピー制御付映像コンテンツのコピー回数1回分を消費することで、装置内部でサムネイル生成用の映像コンテンツのコピーし、コピーした映像コンテンツをGOP(Group of Pictures)単位で分割管理し、GOPに含まれる全てのフレームをIフレームとなるように再圧縮し、再圧縮したGOPからIフレーム1枚分の画像のみを切り出し、該画像をDLNAガイドラインにおけるサムネイル情報として、DTCP−IPムーブの手順にしたがってサムネイル画像として提供する構成とすることができる。
【実施例1】
【0033】
図1は本実施例におけるサムネイル画像提供システムにおけるネットワーク構成の一例を示す図である。
同図において、符号101は映像送信装置、符号102は映像受信装置である。映像送信装置101と映像受信装置102は、利用者宅内の有線または無線からなるホームネットワーク103と接続しており、所定の手順に従って情報のやり取りを行うことができる。
【0034】
図2は、本実施例におけるサムネイル画像提供装置としての映像送信装置101のハードウェア構成の一例を示す図である。
この図において、符号201はEPROM、符号202はCPU、符号203はメインメモリ、符号204はHDD(ハードディスクドライブ)、符号205は認証・暗号処理部、符号206はコンテンツ情報管理部、符号207はネットワークI/F、符号208は放送受信部、符号209は入力部、符号210は映像音声出力部、符号211はサムネイル生成・管理部、符号212はバス、符号213は放送受信アンテナ、符号214モニタ装置である。これらの内、EPROM201、メインメモリ203、HDD204を総称して記憶部と呼ぶことがある。CPU202、認証・暗号処理部205、コンテンツ情報管理部206、サムネイル生成・管理部211を総称して処理部と呼ぶことがある。また、ネットワークI/F207、放送受信部208、入力部209、映像音声出力部210を総称してインタフェース部と呼ぶことがある。入力部209は、入力ボタン自身、リモートコントローラとの送受信部、マウスとの接続端子等であっても良い。また、出力装置としてのモニタ装置214は、外付けのディスプレイ装置であっても良い。
【0035】
以上のEPROM201、CPU202、メインメモリ203、HDD204、認証・暗号処理部205、コンテンツ情報管理部206、ネットワークI/F207、放送受信部208、入力部209、映像音声出力部210、サムネイル生成・管理部211は、バス212を介して接続され、所定の手続きに従って情報のやり取りを行うことができる。
【0036】
EPROM201にはブートプログラムが格納されている。また、HDD204には映像送信装置として機能するための各種プログラムが記憶されている。映像送信装置101が起動するとEPROM201に格納されたブートプログラムによってHDD204から各種プログラムがメインメモリ203へと読み出される。CPU202はメインメモリ203に読み出された、映像送信装置としての各種プログラムを実行することにより、入力部209からの入力の受付、放送受信部208が受信した放送波の制御、映像音声出力部210を介したモニタ装置214への出力、ネットワークI/F207への信号の送受信制御等を行う。
【0037】
ネットワークI/F207はホームネットワーク103と接続しており、ホームネットワーク103に接続する映像受信機器との間で情報のやり取りを行うことができる。ネットワークI/F207はネットワークカード等により実現することができる。
【0038】
HDD204には、上述のようにCPU202 がメインメモリ203に読み出して実行するための各種プログラムが記憶されている。また、放送受信部208で受信した放送番組の録画をしたり、後述する各種テーブルの保存先としても利用される。
【0039】
認証・暗号処理部205は、DTCP−IP等の認証・鍵交換・暗号化・復号化といった処理を担当する。コンテンツ情報管理部206は、HDD204に記録した映像コンテンツのIDと結びつけたメタデータの管理、コピー制御処理などを行う。サムネイル生成・管理部211は映像コンテンツからGOP(Group of Pictures)の一部を切り出してサムネイルを作成したり、映像コンテンツごとのサムネイル提供有無の管理や、サムネイル情報の管理を行う。
【0040】
なお、図2に示す映像送信装置の構成のうち、必要のないものは省略してもよい。例えば、映像送信装置101が、映像音声出力を行わないNAS(Network Access Storage)のような製品の場合においては、映像音声出力部210が必要ない場合がある。
【0041】
また、図2において、処理部を構成する認証・暗号処理部205、コンテンツ情報管理部206、サムネイル生成・管理部211は、専用ハードウェアの形で実装されるように図示しているが、装置の要求に応じてソフトウェアで実装しても良い。その場合、認証・暗号処理部205、コンテンツ情報管理部206、サムネイル生成・管理部211に相当する機能を実装したプログラムを、HDD204等に格納しておき、処理部であるCPU202が該プログラムをメインメモリ203に読み出して実行することにより、専用ハードウェアを用いる場合と同等の機能を実現できる。
【0042】
次に、図14に本実施例における映像受信装置102のハードウェア構成の一例を示した。同図において、符号1401はEPROM、符号1402はCPU、符号1403はメインメモリ、符号1404は認証・暗号処理部、符号1405はネットワークI/F、符号1406は入力部、符号1407は映像音声出力部、符号1408はバス、符号1409モニタ装置である。これらの構成要素は、図2で説明した映像送信装置101中の各構成要素と同様な機能を備えているが、処理部としての各構成要素は、映像受信装置としての機能を実現するために用いられることは言うまでもない。
【0043】
EPROM1401、CPU1402、メインメモリ1403、認証・暗号処理部1404、ネットワークI/F1405、入力部1406、映像音声出力部1407、バス1408を介して接続され、所定の手続きに従って情報のやり取りを行うことができる。
【0044】
EPROM1401にはブートプログラムおよび各種プログラムが格納されている。映像受信装置102が起動するとEPROM1401に格納された映像受信装置102としてのブートプログラムによって各種プログラムがメインメモリ1403へと読み出される。CPU1402はメインメモリ1403に読み出された各種プログラムを実行することにより、入力部1406からの入力の受付、映像音声出力部1407を介したモニタ装置1409への出力、ネットワークI/F1405への信号の送受信等を行う。
【0045】
ネットワークI/F1405はホームネットワーク103と接続しており、ホームネットワーク103に接続する機器との間で情報のやり取りを行うことができる。ネットワークI/F1405はネットワークカード等により実現することができる。認証・暗号処理部1404は、DTCP−IP等の認証・鍵交換・暗号化・復号化といった処理を担当する。
【0046】
図14において、認証・暗号処理部1404はハードウェアの形で実装されるように記載しているが、装置の要求に応じてソフトウェアで実装しても良いことは、映像送信装置の場合と同様であり、その場合、認証・暗号処理部1404に相当する機能を実装したプログラムをEPROM1401等に格納し、CPU1402が該プログラムをメインメモリ1403に読み出して実行する。
【0047】
次に、本実施例のサムネイル画像提供装置において、映像送信装置101が扱うテーブル情報について説明する。これらテーブル情報は、図2の映像送信装置101中のメインメモリ203やHDD204等の記憶部に記憶される。
【0048】
図4はサムネイル提供情報テーブル400を示す図である。サムネイル提供情報テーブル400にはID401、サムネイル提供有無402といった項目がある。テーブル上の複数のID401に対応して、有無情報403〜409が記憶される。
【0049】
図5はコピー制御管理テーブル500を示す図である。コピー制御管理テーブル500にはID501、コピー制御種類502、コピー回数503といった項目があり、複数のID501に対応して情報504〜510が記憶される。
【0050】
図6はサムネイル情報テーブル600を示す図である。サムネイル情報テーブル600にはID601、GOP番号602、GOP内全Iフレーム数603、GOP内サムネイル提供済みIフレーム数604といった項目があり、ID601に対応して複数の情報が記憶される。
【0051】
図7はコンテンツリストテーブル700を示す図である。コンテンツリスト700にはID701、コンテンツ名702、ジャンル703、コピー制御704、コンテンツURI705、サムネイルURI706といった項目があり、ID701に対応して複数の情報が記憶される。
【0052】
図4、図5、図6、図7におけるID401、ID501、ID601、ID701はともにHDD1504に記憶する映像コンテンツを一意に指定するID情報であり、本実施例において、ID401、ID501、ID601、ID701において同一IDの場合同一の映像コンテンツを指し示すものである。
【0053】
次に、本実施例のサムネイル画像提供システムの動作について、図3、図8〜図13を用いて説明する。
【0054】
本実施例のサムネイル画像提供システムは、コピー制御付映像コンテンツにおいて、そのコピー回数1回分をサムネイル生成用に特別な管理を行うことで、ホームネットワーク内の多くの映像受信装置にサムネイルの提供可能な映像送信装置を実現する。
【0055】
例えば、地上デジタル放送の録画コンテンツは、ARIBの規定により9回のコピーと1回のムーブ(いわゆるダビング10)を行うことができるが、本実施例の装置では、この9回のコピーのうち1回分を、サムネイル生成用に特別に管理することで、ホームネットワーク内の多くの受信側機器にサムネイルの提供が可能となる。
【0056】
図13にその様子を模式的に示した。図13において、HDD204中のオリジナルの映像コンテンツ300の9回のコピーの1回分であるサムネイル生成用のコピー301と、他の機器やメディアへの8回分のダビングコピー310とに分ける。そして、サムネイル生成用に特別に管理する映像コンテンツコピー301から複数のサムネイルを作成する。
【0057】
ここで、図3を用いて、サムネイル生成用に特別に管理する映像コンテンツコピー301からサムネイルを複数作成する手順について述べる。同図は、本実施例におけるサムネイル生成手順の概要を示すものである。
【0058】
まず、サムネイル生成用コピー301をGOP(Group of Pictures)単位302に分割する。映像コンテンツであるサムネイル生成用コピー301の分割は同じシーンを複製するわけではないのでコピー制御の制限にあたらない。映像コンテンツの代表例である、MPEG(Moving Picture Experts Group)のような圧縮映像では、GOPの単位で映像の時間軸方向の圧縮が行われる。通常、GOP単位302を構成する複数のフレームの先頭フレーム303はIフレームと呼ばれ、その後のフレームの時間軸方向の圧縮の基準となるフレームである。このIフレーム303は時間軸方向の圧縮を行わない為、Iフレームのみを切り出して画像化することが可能である。
【0059】
なお、映像コンテンツ中から音量変化等なんらかのパラメータをもって代表シーンを自動選択し、その部分のGOPからIフレームを切り出すことで、映像コンテンツを再生せずにサムネイルを作成する方法は、上述した特許文献1〜3をはじめ多くの方法が知られている。本実施例では、いかなる方法で代表シーンとなるGOPを選択するかについては詳細を説明せず、いかなる方法を用いても良いものとする。例えば、映像の先頭から1分の部分のGOPからサムネイルを作成する、というように決められた時間における部分のGOPを使用しても良い。
【0060】
本実施例において、代表シーンとするGOP単位302を決定したら、その全てのフレームを全てIフレームとなるように再圧縮(再エンコード)を行い、再エンコードフレーム群304を得る。このようにすることで、代表シーンとして選択したGOP302の全てのフレームをIフレーム303としたフレーム群304である画像列を得、この画像列の各フレームをサムネイル画像305として利用可能となる。通常GOPは0.5秒程度(毎秒30フレームであれば15フレーム)の長さであることが多いが、この場合、再圧縮後の画像列304は、映像コンテンツ中の0.5秒分の時間だけを1/15分割した画像列となる。このようにすることで代表シーンとして選択したGOPのほぼ同じ時間の複数の画像を、多くの機器にサムネイル画像305として提供可能となる。
【0061】
なお、コピー制御付映像コンテンツにおいては、GOP中の1フレームであってもコピー制御対象である点は変わらない。該コンテンツは既にオリジナルの映像コンテンツからコピーされたものであるので、それ以降のコピーは許されない。そのため、本実施例ではGOPを再圧縮した後にとりだしたIフレーム1枚をサムネイル画像305として提供する際、DTCP−IPムーブの手順で映像コンテンツの受信側機器へと送信する。受信側機器へと送信したフレーム群304中の1フレームはDTCP−IPの手順に従って映像送信装置101から完全に消去される。
【0062】
本実施例の映像送信装置101においては、30フレーム/秒の映像コンテンツであれば、上述したGOPの再圧縮を行うことで、1秒間あたり30枚のサムネイル画像305を取り出すことが可能となる。DLNAガイドラインに従ったホームネットワークを介した映像コンテンツの共有は、ホームネットワーク内で行われる為、本実施例の方式で作成可能なサムネイル数が上述した数あれば、サムネイル枚数が不足する可能性は殆どない。
【0063】
次に、本実施例のサムネイル画像提供システムの動作を、図8、図9のフローチャートを用いて説明する。図8はコンテンツリストへの情報追加を示すフローチャートである。
【0064】
ステップ801は該映像コンテンツに新規IDを設定する処理である。
ステップ802は映像送信装置101の設定に従ってサムネイル提供有無を決定し、図4のサムネイル提供情報テーブル400に追記する処理である。サムネイル提供の有無は、映像送信装置101の入力部209を介して利用者が適宜設定することもできる。
ステップ803は該映像のコピー制御種類およびコピー回数を、図5のコピー制御管理テーブル500に追記する処理である。
【0065】
ステツプ804はサムネイル提供有かどうか調べる処理である。もしサムネイル提供有であれば、ステップ805へ進む。もしサムネイル提供有でなければ、ステップ809へ進む。
ステップ805はコピー制御管理テーブル500に記載のコピー回数を−1し、サムネイル生成用コピー301をHDD1504内に作成しGOPごとに分割する処理である。
【0066】
ステップ806は代表シーンを任意の手段で決定し、代表シーンのGOP302の全フレームをIフレームとなるように再圧縮、再エンコードする処理である。
【0067】
ステップ807は代表シーンのGOP番号、GOP内全Iフレーム数、GOP内サムネイル提供済みIフレーム数(=0)をサムネイル情報テーブル600に追記する処理である。
【0068】
ステップ808はコンテンツリスト700にコンテンツ名、ジャンル、コピー制御、コンテンツURI、サムネイルURIを追記する処理である。
【0069】
ステップ809はサムネイル提供無しに対応し、コンテンツリスト700に該当するコンテンツ名、ジャンル、コピー制御、コンテンツURIを追記する処理である。
【0070】
図9は本実施例のサムネイル画像提供システムにおける、サムネイル送付手順を示すフローチャートである。これは、映像送信装置がコンテンツリストを送付した映像受信装置102からの依頼に基づき、コンテンツリスト中のコンテンツのサムネイル画像を送付する手順を示すフローチャートである。
【0071】
ステップ901は映像受信装置102からの接続により、DTCP−IPムーブセッション確立(認証+鍵交換(AKE))する処理である。
【0072】
ステップ902は映像受信装置からあるコンテンツのサムネイルURIへのサムネイル取得要求を映像送信装置が受信する処理である。
【0073】
ステップ903はサムネイル情報テーブル600を元に該コンテンツのサムネイルを取得しGOP内サムネイル提供済みIフレーム数を+1 する処理である。ここで、サムネイル情報600に記載の該IDのコンテンツについて、GOP内全Iフレーム数=GOP内サムネイル提供済みIフレーム数であった場合、例えば、図6のサムネイル情報テーブル600におけるID601が001である行のような場合、提供可能なサムネイル画像は零なので、図8における手順806、807によって新たな代表シーンを決定し、サムネイル情報テーブル600に追記してから、新たなサムネイル画像を取得する。
【0074】
ステップ904は映像受信装置へ該サムネイル送信する処理である。
ステップ905は該サムネイルに対応するIフレームを完全削除する処理である。
【0075】
ステップ906はDTCP−IPムーブのコミットメント実施する処理である。
ステップ907はDTCP−IPムーブセッション切断する処理である。
【0076】
図10は、本実施例のサムネイル画像提供システムにおいて、利用者1001による映像受信装置102への指示によって、映像送信装置101からコンテンツリスト、及び1画面表示分のサムネイル画像を取得する手順を示すシーケンス図である。
【0077】
ステップ1002は利用者1001が、映像受信装置102に対して映像送信装置101の保持する映像コンテンツの一覧表示を要求する処理である。
【0078】
ステップ1003は映像受信装置102が、当該要求に従い、映像送信装置101に対してコンテンツリスト取得要求を送信する処理である。
【0079】
ステップ1004は映像送信装置101が映像受信装置102に対してコンテンツリスト700を送信する処理である。
【0080】
ステップ1005は、1画面表示分のサムネイル取得処理全体を示す。
ステップ1006は第1のコンテンツのサムネイル取得を示す処理である。
ステップ1007は第2のコンテンツのサムネイル取得を示す処理である。
ステップ1008は第nのコンテンツのサムネイル取得を示す処理である。
【0081】
ステップ1009は取得したコンテンツリストとサムネイルを元にコンテンツ一覧表示画面を描画する処理である。
【0082】
図11は映像受信装置102における、第nのコンテンツのサムネイル取得を示す図10の処理1008の詳細手順を示す図である。
【0083】
ステップ1101は認証および鍵交換のDTCP−IPムーブセッションを確立する処理である。
【0084】
ステップ1102は映像受信装置102が映像送信装置101に該当するサムネイルの取得要求を送信する処理である。
【0085】
ステップ1103は映像送信装置101が該コンテンツのサムネイル生成用コピー301からサムネイル画像305を取得する処理である。
【0086】
ステップ1104は取得したサムネイル画像305を映像受信装置102へと送信する処理である。
【0087】
ステップ1105は映像送信装置101が映像受信装置102へ送信したサムネイル画像305に対応するフレームをフレーム群304から完全削除する処理である。
【0088】
ステップ1106は映像受信装置、映像送信装置間のDTCP−IPムーブのコミットメントを実施する処理である。
【0089】
ステップ1107はDTCP−IPムーブのセッションを切断する処理である。
【0090】
図12は、本実施例のサムネイル画像提供システムにおける映像送信装置101における、コピー制御付コンテンツのサムネイル生成有無に関する設定画面1201を示す図である。この設定画面を用いて利用者が設定した情報を、図8に示したコンテンツリストへの情報追加処理フローチャートにおけるステップ802の処理において、サムネイル提供有無を決定する情報として利用する。
【0091】
図7のコンテンツリスト700には複数のサムネイル画像を指定するようなサムネイルURIを指定することが可能である。例えば、DVDコンテンツにおけるチャプター一覧のように、映像コンテンツ内のシーン一覧として複数のサムネイルを提供することも可能である。
【0092】
映像受信装置102にて、ある特定の映像コンテンツ、例えば、画面上でカーソルがあたっているコンテンツについては、映像コンテンツの再生の手順にしたがってDTCP−IPストリーミングを実施し、それをサムネイル表示領域に表示することで動画をサムネイル代わりに用いることが可能となる。
【0093】
なお、録画機能付きテレビなどは、本実施例における映像受信装置、映像送信装置の双方の機能を有する場合がある。そのような場合、自機器内部に録画した映像コンテンツと、ホームネットワークを介して接続する他の機器が保持する映像コンテンツを区別せずに、コンテンツ一覧表示することも可能である。録画機能付きテレビなどは、録画した映像コンテンツについてシーン一覧を表示したり、カーソルのあたっているコンテンツについてのみ動画サムネイルを提供したりすることがあるが、上述のように、本実施例の方法を用いればホームネットワークを介して接続する機器が保持する映像コンテンツにおいても、シーン一覧や動画サムネイルを提供可能となり、利用者は自機器内の映像コンテンツと同様の使い勝手で他の機器が保持するコンテンツも扱うことが可能となる。
【0094】
以上、GOPを再圧縮し全てのフレームをIフレームとする方法を説明したが、再圧縮時にフレームレートも変換することで、更に1つのGOPから取得可能なサムネイル数を増加させることが可能となる。
【0095】
本実施例においては、図3に示すように、サムネイル生成用コピー301は映像コンテンツの全体をHDD204内でコピーしたが、同様の管理を仮想的に行っても良い。すなわち、同一GOPを2度以上コピーしないことを条件に代表シーンのGOPのみをHDD204内でコピー、再圧縮し、この代表シーンのGOPのみを実在のファイルとして扱っても良い。
【0096】
具体的には、ある映像コンテンツのサムネイル画像として、新たなGOPを利用する際には、図6中のサムネイル情報テーブル600に、該コンテンツのIDに関して新たなGOP番号を追記する。この際に、GOP番号に該当するGOPのみをオリジナルの映像コンテンツからコピーし、当該GOPの全てのフレームのIフレームへの再エンコードを経て、再エンコードしたフレーム群各々をサムネイル画像として利用する。そして、サムネイル画像としてムーブしたIフレームは、上述した実施例の手順のとおりに削除する。
【0097】
そして、新たなGOPを利用する際に、図6のサムネイル情報テーブル600に既に記載されているGOP番号のGOPを追記することを禁止し、当該一個のGOPのみを実在のファイルとして扱うことで、サムネイル生成用コピー301の映像コンテンツ全体をHDD204にコピーせずとも、上述した本実施例の管理と同様の管理を仮想的に実現することができる。
【実施例2】
【0098】
次に、第2の実施例として、上述した映像送信装置と映像受信装置の双方の機能を併せ持つ映像送受信装置の構成に関する実施例を説明する。
【0099】
図15は、図1に示す映像送信装置101と映像受信装置102の双方の機能を併せ持つ、本実施例の映像送受信装置1500のハードウェア構成の一例を示す図である。本実施例の映像送受信装置1500は、図1における映像送信装置101や映像受信装置102の代わりに用いる事ができる。例えば、録画機能付きデジタルテレビなどは放送を録画し、DLNAを用いて他の端末へ映像コンテンツを送信する映像送信装置の機能とともにDLNAを用いて他の端末の映像コンテンツを受信する映像受信装置の機能を持つ場合がある。
【0100】
同図において、符号1501はEPROM、符号1502はCPU、符号1503はメインメモリ、符号1504はHDD(ハードディスクドライブ)、符号1505は認証・暗号処理部、符号1506はコンテンツ情報管理部、符号1507はネットワークI/F、符号1508は放送受信部、符号1509は入力部、符号1510は映像音声出力部、符号1511はサムネイル生成・管理部、符号1512はバス、符号1513は放送受信アンテナ、符号1514モニタ装置である。
【0101】
図15より明らかな様、本実施例の映像送受信装置1500の内部構成は、図2に示した映像送信装置101と同じハードウェア構成を備えているので、ここでは内部のハードウェア構成の詳細説明は省略する。ただ、EPROM1501には映像送受信装置1500としてのブートプログラムが格納されており、また、HDD1504には映像送受信装置1500として各種プログラムが記憶されている点が図2の映像送信装置101と異なっている点である。これらのブートプログラムと各種プログラムの内容については、図2及び図14の説明と同様であるのでここでは説明を省略する。
【0102】
本実施例の映像送受信装置1500を用い、利用、或いは記憶する各種のプログラムを適宜選択することにより、映像送信装置と映像受信装置両方、あるいは片方の装置として機能する装置を提供できる。
【0103】
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したのであり、必ずしも説明の全ての構成を備えるものに限定されものではない。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
【0104】
また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよいことは先に述べた通りである。また、上記の各構成、機能等は、それぞれの機能を実現するプログラムを実行することによりソフトウェアで実現する場合を例示して説明したが、各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報はメモリやHDDのみならず、SSD(Solid State Drive)等の記録装置、または、ICカード、SDカード、DVD等の記録媒体におくことができるし、必要に応じてネットワーク等を介してダウンロード、インストロールすることも可能である。
【符号の説明】
【0105】
101 映像送信装置
102 映像受信装置
103 ホームネットワーク
201、1401、1501 EPROM
202、1402、1502 CPU
203、1403、1503 メインメモリ
204、1504 HDD
205、1404、1505 認証・暗号処理部
206、1506 コンテンツ情報管理部
207、1405、1507 ネットワークI/F
208、1508 放送受信部
209、1406、1509 入力部
210、1407、1510 映像音声出力部
211、1511 サムネイル生成・管理部
212、1408、1512 バス
213、1513 アンテナ
214、1409、1514 モニタ装置
301 サムネイル生成用コピー
302 GOP単位
303 Iフレーム
304 サムネイル画像群
401、501、601、701 ID
402 サムネイル提供有無
502 コピー制御種類
503 コピー回数
602 GOP番号
603 GOP内全Iフレーム数
604 GOP内サムネイル提供済みIフレーム数
702 コンテンツ名
703 ジャンル
704 コピー制御
705 コンテンツURI
706 サムネイルURI
1001 利用者

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを介して、映像コンテンツのサムネイルを提供するサムネイル画像提供装置であって、
処理部と、前記ネットワークとのインタフェース部を備え、
前記処理部は、
コピー制御付映像コンテンツのコピー回数1回分を使ってコピーした前記映像コンテンツから、複数のサムネイル画像を生成する、
ことを特徴とするサムネイル画像提供装置。
【請求項2】
請求項1に記載のサムネイル画像提供装置であって、
前記処理部は、
前記映像コンテンツをGOP(Group of Pictures)単位で分割し、分割した前記GOP中の各フレームがIフレームとなるように再圧縮し、
再圧縮した前記GOPから1フレーム分のIフレームを取り出し、前記サムネイル画像とする、
ことを特徴とするサムネイル画像提供装置。
【請求項3】
請求項1に記載のサムネイル画像提供装置であって、
前記処理部は、
前記インタフェース部から前記ネットワークに接続される映像受信装置に対し、生成した前記サムネイル画像をDTCP−IP(Digital Transmission Content Protection over Internet Protocol)ムーブを用いて送信する、
ことを特徴とするサムネイル画像提供装置。
【請求項4】
請求項1に記載のサムネイル画像提供装置であって、
前記インタフェース部は入力部を備え、
前記入力部を介して、前記映像コンテンツのサムネイル画像を提供するか否かを設定可能である、
ことを特徴とするサムネイル画像提供装置。
【請求項5】
請求項1に記載のサムネイル画像提供装置であって、
記憶部を更に備え、
前記記憶部は、
前記コピー制御付映像コンテンツのコピー回数1回分を使ってコピーした前記映像コンテンツを記憶し、
前記処理部は、
前記記憶部に記憶された前記映像コンテンツを用いて、複数の前記サムネイル画像を生成する、
ことを特徴とするサムネイル画像提供装置。
【請求項6】
請求項2に記載のサムネイル画像提供装置であって、
記憶部を更に備え、
前記記憶部は、前記再圧縮したGOPを記憶し、
前記処理部は、
前記記憶部に記憶された前記再圧縮されたGOPを用いて、サムネイル画像を生成する、
ことを特徴とするサムネイル画像提供装置。
【請求項7】
請求項6に記載のサムネイル画像提供装置であって、
前記記憶部は、
前記サムネイル画像の識別子(ID)、前記GOPのGOP番号、前記GOP内の前記Iフレームの数、及び前記サムネイル画像の提供済数を蓄積するサムネイル情報テーブルを記憶する、
ことを特徴とするサムネイル画像提供装置。
【請求項8】
映像コンテンツのサムネイルを提供する、処理部とネットワークとのインタフェース部を備えた映像送信装置のサムネイル画像提供方法であって、
前記処理部は、
コピー制御付映像コンテンツのコピー回数1回分を使ってコピーした前記映像コンテンツから、複数のサムネイル画像を生成する、
ことを特徴とするサムネイル画像提供方法。
【請求項9】
請求項8に記載のサムネイル画像提供方法であって、
前記処理部は、
前記映像コンテンツをGOP(Group of Pictures)単位で分割し、分割された前記GOP中の各フレームがIフレームとなるように再圧縮し、
再圧縮した前記GOPから1フレーム分のIフレームを取り出すことにより、前記サムネイル画像を生成する、
ことを特徴とするサムネイル画像提供方法。
【請求項10】
請求項8に記載のサムネイル画像提供方法であって、
前記処理部は、
前記インタフェース部から前記ネットワークに接続される映像受信装置に対し、生成した前記サムネイル画像をDTCP−IP(Digital Transmission Content Protection over Internet Protocol)ムーブを用いて送信する、
ことを特徴とするサムネイル画像提供方法。
【請求項11】
ネットワークを介して、映像送信装置が映像コンテンツのサムネイルを映像受信装置に提供するサムネイル画像提供システムであって、
前記映像送信装置は、コピー制御付映像コンテンツのコピー回数1回分を使ってコピーした前記映像コンテンツから、複数のサムネイル画像を生成し、前記ネットワークを介して、生成した前記サムネイル画像を前記映像受信装置に送信する、
ことを特徴とするサムネイル画像提供システム。
【請求項12】
請求項11に記載のサムネイル画像提供システムであって、
前記映像送信装置は、
前記映像コンテンツをGOP(Group of Pictures)単位で分割し、分割された前記GOP中の各フレームがIフレームとなるように再圧縮し、
再圧縮した前記GOPから1フレーム分のIフレームを取り出すことにより、前記サムネイル画像を生成する、
ことを特徴とするサムネイル画像提供システム。
【請求項13】
請求項11に記載のサムネイル画像提供システムであって、
前記映像送信装置は、
前記映像受信装置に対し、生成した前記サムネイル画像をDTCP−IP(Digital Transmission Content Protection over Internet Protocol)ムーブを用いて送信する、
ことを特徴とするサムネイル画像提供システム。
【請求項14】
請求項12に記載のサムネイル画像提供システムであって、
前記映像送信装置は記憶部を備え、
前記記憶部は、
再圧縮した前記GOPと、
前記サムネイル画像の識別子(ID)、前記GOPのGOP番号、前記GOP内の前記Iフレームの数、及び前記サムネイル画像の提供済数を蓄積するサムネイル情報テーブルとを記憶する、
ことを特徴とするサムネイル画像提供システム。
【請求項15】
請求項14に記載のサムネイル画像提供システムであって、
前記映像送信装置は、
前記サムネイル画像を前記映像受信装置への提供毎に、前記サムネイル情報テーブルの前記サムネイル画像の提供済数を更新する、
ことを特徴とするサムネイル画像提供システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate


【公開番号】特開2013−21430(P2013−21430A)
【公開日】平成25年1月31日(2013.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−151619(P2011−151619)
【出願日】平成23年7月8日(2011.7.8)
【出願人】(509189444)日立コンシューマエレクトロニクス株式会社 (998)
【Fターム(参考)】