説明

サンドイッチパネル

【課題】本発明は、軽量で機械的特性に優れ、しかも優れた吸音効果等を有する、コア材と繊維強化複合材料を用いた、サンドイッチパネルを提供することを目的とする。
【解決手段】コア材とその両面に積層して接着された繊維強化複合板状部材とからなるサンドイッチパネルにおいて、この繊維強化複合板状部材の少なくとも一つが、強化繊維材料と有機系振動減衰剤を配合したマトリックス樹脂とからなる、制振性複合板状部材であることを特徴とするサンドイッチパネルによって達成することができる。特に、騒音が問題となる航空機等の輸送機械の分野で使用される、ハニカム吸音パネルが提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コア材とその両面に積層して接着された繊維強化複合板状部材とからなる、サンドイッチパネルに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維等の強化繊維材料は、各種のマトリックス樹脂と複合化され、得られる繊維強化複合材料は種々の分野・用途に広く利用されるようになってきた。例えば、高度の機械的特性や耐熱性等を要求される航空・宇宙分野や、一般産業分野では、従来、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂等のマトリックス樹脂と強化繊維材料とからなる複合材料が使用されてきた。また、これらの樹脂に特殊な振動減衰剤を配合して、制振性の複合材料を得ることも検討されている。
【特許文献1】特開2003−176416号公報
【0003】
一方、例えば、鉄道、船舶、航空機などの輸送機械の分野での構造材としては、機械的強度の他に軽量化の必要性から、最近、ハニカム構造体等のコア材と繊維強化複合材料を使ったサンドイッチパネルが用いられるようになってきた。特に、航空機のエンジンの大きな騒音を防止するために、エンジンをカバーするエンジンナセルと称する部分に、吸音パネルとして、吸音性能を有するハニカムサンドイッチ構造体が用いられており、このハニカムサンドイッチ構造体の片方の平板(板状部材)には、多数の孔を有する多孔板が使用され、ホルムヘルツ型共鳴器の原理で吸音効果を発揮させている。そして、ここでも、従来のアルミニウム合金製のものに代えて、繊維強化複合材料を使ったサンドイッチパネル、特にハニカムサンドイッチパネルの採用が検討されている。
【特許文献2】特開平8−135505号公報
【特許文献3】特開2002−321238号公報
【特許文献4】特開2002−337094号公報
【0004】
しかしながら、輸送機械の分野では、繊維強化複合材料に優れた機械的特性が必要なことは当然として、更に、軽量化への要請も非常に強いものがあり、従来の繊維強化複合材料を使ったサンドイッチパネルでは、必ずしも十分に騒音防止等の目的を達成することができず、より吸音効果等の優れた複合材料の開発が望まれていた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、軽量で機械的特性に優れ、しかも優れた吸音効果等を有する、コア材と繊維強化複合材料を用いた、サンドイッチパネルを提供することを目的とする。特に、騒音が問題となる航空機等の輸送機械の分野で使用される、ハニカム吸音パネルを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の目的の一つは、コア材とその両面に積層して接着された繊維強化複合板状部材とからなるサンドイッチパネルにおいて、該繊維強化複合板状部材の少なくとも一つが、強化繊維材料と有機系振動減衰剤を配合したマトリックス樹脂とからなる、制振性複合板状部材であることを特徴とするサンドイッチパネルによって達成することができる。
【0007】
本発明の他の目的は、ハニカム構造体と該構造体の両面に積層して接着された繊維強化複合板状部材とからなるハニカムサンドイッチパネルからなり、該繊維強化複合板状部材の少なくとも一つが、強化繊維材料と有機系振動減衰剤を配合したマトリックス樹脂とからなる制振性複合板状部材であり、該繊維強化複合板状部材の少なくとも一つには、ハニカムのセルにそれぞれ貫通する多数の細孔が設けられていることを特徴とする、特に航空機エンジンナセル用に好ましく用いられる、ハニカム吸音パネルによって達成される。
【発明の効果】
【0008】
本発明で得られる、軽量で機械的特性に優れ、しかも優れた吸音効果を有する繊維強化複合材料を用いたサンドイッチパネル、あるいはハニカム吸音パネルは、一般産業分野や輸送機械の分野での吸音材等として利用することができる。そして、特に、航空機の、エンジンナセル用の吸音パネルとして利用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明のサンドイッチパネルは、コア材とその両面に積層して接着された繊維強化複合板状部材とからなるサンドイッチパネルにおいて、該繊維強化複合板状部材の少なくとも一つが、強化繊維材料と有機系振動減衰剤を配合したマトリックス樹脂とからなる、制振性複合板状部材であることを特徴とするものである。
【0010】
本発明において用いられるコア材としては、発砲コア材、ハニカム構造体、バルサ材等が挙げられる。コア材の厚さは、サンドイッチパネルの用途等により適宜選択するものであるが、5〜200mm程度が好ましい。発泡コアの材質としては、ウレタンフォーム、塩化ビニルフォーム、ポリメタアクリルイミドフォーム、アクリルフォーム、フェノールフォーム、ポリスチレンフォーム等が例示できる。
【0011】
本発明において、ハニカム構造体は特に好ましく用いられるが、ハニカム構造体としては、六角形の小部屋(セル)の集合体となっているものが一般的であるが、本発明のハニカム構造体においては、ハニカムの形は、六角、OX、フレックス、バイセクト、フェザー等どのようなものでも構わない。また、その材料も特に制限はなく、最終用途に応じて、紙、アルミニウム等の金属、アラミドペーパー、繊維強化複合材料等を用いることができる。ハニカム構造材として、強化繊維材料と、有機系振動減衰剤を配合したマトリックス樹脂とからなる制振性複合材を用いても良い。
【0012】
本発明において、コア材の両面には、繊維強化複合材の板状の部材が、積層して接着されてサンドイッチパネルを構成する。この複合材に用いられる強化繊維材料としては、無機繊維、有機繊維、金属繊維又はそれらの混合からなる繊維材料がある。具体的には、無機繊維としては、炭素繊維、黒鉛繊維、ガラス繊維を挙げることが出来る。有機繊維としては、アラミド繊維、高密度ポリエチレン繊維、ポリアミド繊維、ポリエステル繊維が挙げられる。好ましいのは、炭素繊維とアラミド繊維である。本発明において、サンドイッチパネルを構成する繊維強化複合板状部材が、シート状のもの(ストランドを一方向に引き揃えたもの、織物・編物、不織布等)を複数枚積層一体化して形成される場合には、複数のシート状物の一部が、制振性複合板状部材であっても良い。
【0013】
本発明において使用されるマトリックス樹脂は特に限定されず、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂のいずれでも良く、またこれらの樹脂に通常の硬化剤、酸化防止剤、充填剤、難燃剤、着色剤、帯電防止剤等を配合したものであっても良い。マトリックス樹脂の硬化は、加熱による方法、電子線等の放射線による方法等、公知の方法を採用することができる。熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ビニルエステル樹脂、エポキシアクリレート樹脂、ウレタンアクリレート樹脂、フェノキシ樹脂、アルキド樹脂、ウレタン樹脂から選ばれる1種又は2種以上の混合物が好ましい。また、熱可塑性樹脂としては、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂、ポリエーテルイミド(PEI)樹脂、ポリアクリレート樹脂、ポリスルフォン樹脂、ナイロン樹脂、ポリエステル樹脂、ABS樹脂、アクリル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリ塩化ビニール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ボリエーテルスルホン樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、熱可塑ポリイミド樹脂から選ばれる1種又は2種以上の混合物が好ましい。
【0014】
本発明において、複合部材に制振性と防音性を付与するためにマトリックス樹脂に配合される有機系振動減衰剤は、ベンゾチアジル基を有する化合物、ベンゾトリアゾール基を有する化合物、ジフェニルアクリレート基を有する化合物、及びベンゾフェノン基を有する化合物の中から選ばれた1種又は2種以上の混合物である。ベンゾチアジル基を有する化合物としては、例えば、N,N−ジシクロヘキシルベンゾチアジル−2−スルフェンアミド(DCHBSA)、2−メルカプトベンゾチアゾール(MBT)、ジベンゾチアジルスルフィド(MBTS)、N−シクロヘキシルベンゾチアジル−2−スルフェンアミド(CBS)、N−tert−ブチルベンゾチアジル−2−スルフェンアミド、N−オキシジエチレンベンゾチアジル−2−スルフェンアミド、N,N−ジイソプロピルベンゾチアジル−2−スルフェンアミドがある。ベンゾトリアゾール基を有する化合物としては、例えば、2−{2’−ハイドロキシ−3’−(3’’,4’’,5’’,6’’−テトラハイドロフタリミデメチル)−5’−メチルフェニル}−ベンゾトリアゾール(2HPMMB)、2−{2’−ハイドロキシ−5’−メチルフェニル}−ベンゾトリアゾール(2HMPB)、2−{2’−ハイドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル}−5−クロロベンゾトリアゾール(2HBMPCB)、2−{2’−ハイドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェニル−5−クロロベンゾトリアゾール(2HDBPCB)がある。ジフェニルアクリレート基を有する化合物としては、例えば、エチル−2−シアノ−3,3−ジ−フェニルアクリレートがある。ベンゾフェノン基を有する化合物としては、例えば、2−ハイドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン(HMBP)、2−ハイドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルフォニックアシド(HMBPS)がある。これらは単独であるいは2種以上混合して用いることができる。
【0015】
本発明においては、前記のような有機系振動減衰剤の制振効果や吸音効果をより高めるために、例えば、マイカ鱗片、ガラス片、炭酸カルシウム、硫酸バリウムなどの無機充填材を併用しても良い。その量は、有機系振動減衰剤の量と同量あるいはそれ以下が適当である。
【0016】
マトリックス樹脂に配合される有機系振動減衰剤の量は、有機系振動減衰剤の配合率が、マトリックス樹脂に対して1〜100重量%となる範囲が適当であり、好ましくは5〜50重量%の範囲である。1重量%未満の場合には、制振・吸音効果が十分でなく、100重量%を超えると、複合部材の機械的特性に悪影響を与える場合があるので、好ましくない。また、前記のような量の有機系振動減衰剤を配合したマトリックス樹脂の、繊維強化複合板状部材中の含有率は、10〜70重量%の範囲にあるのが適当で、好ましくは20〜50重量%である。
【0017】
本発明において、コア材としてハニカム構造体を用いる場合、繊維強化複合板状部材の少なくとも一つに、ハニカムのセルにそれぞれ貫通する多数の細孔を設けると、ホルムヘルツ型共鳴器の原理により、サンドイッチパネルの吸音効果がより向上する。細孔は通常セルに対して一個設けられるが、必ずしも全てのセルに設ける必要はなく、目的に応じて、細孔を設けないセルあるいはセル群があっても良い。ハニカムのセルに貫通する細孔が、セル全体の少なくとも30%、好ましくは50%以上のセルに設けられているのが適当である。そして、この様に、ハニカム構造体と該構造体の両面に積層して接着された繊維強化複合板状部材とからなるハニカムサンドイッチパネルからなり、該繊維強化複合板状部材の少なくとも一つが、強化繊維材料と有機系振動減衰剤を配合したマトリックス樹脂とからなる制振性複合板状部材であり、該繊維強化複合板状部材の少なくとも一つには、ハニカムのセルにそれぞれ貫通する多数の細孔が設けられているサンドイッチパネルは、吸音パネルとして優れた性質を有しており、特に騒音が問題になる、航空機エンジンナセル用のハニカム吸音パネルとして好ましく利用される。
【0018】
ハニカム吸音パネルを製造する場合、繊維強化複合板状部材に細孔を穿つ方法・手段は、公知の方法・手段を採用することができる。例えば、バンチング加工やドリル加工により孔明けする方法、あるいは、特開2002−321238号公報に開示されている、パンチングとその後の離型フィルムとバッグフィルムを用いた真空成形を組合わせた方法、また、特開2002−337094号公報に開示されている、未硬化繊維強化樹脂プリプレグ面板に、適当な刃具を用いて樹脂を半硬化させながら孔明けする方法がある。また、ハニカム構造体と繊維強化複合板状部材とからハニカムサンドイッチパネルを製造する方法・手段も、特に限定されるものではなく、例えば、公知の接着剤を用いる方法、接着とマトリックス樹脂の硬化を同時に行う方法を採ることができる。
以下、具体的な実施例により本発明を説明する。
【実施例1】
【0019】
炭素繊維UT500−12K(東邦テナックス社製)を使用した平織物(目付380g/m、織密度(経緯糸共に)5.9本/25mm)を幅1m、長さ1mにカットした。断面が正方形の溝(幅2.0mm、深さ2.0mm、ピッチ40mm)を両面に彫ったアクリル発泡コア(幅1m、長さ1m、厚さ5mm)を用意し、離型処理を施したアルミ板上に織物の1plyをコアの溝と織物の経糸が平行になるように、織物/コア/織物の順に配置した。次いで、このアルミ板にシーラントテープと樹脂注入用及び排出用のホースを配置し、積層した材料全体をバギングフィルム(エアテック社製)で覆い密封した。樹脂注入用ホースの口を閉じた後、樹脂排出用ホースから真空ポンプでバギングフィルム内を真空にした。その後、ビニルエステル樹脂であるリポキシR−806(昭和高分子社製)を100重量部、硬化剤であるパーメックN(日本油脂社製)を1質量部、6%ナフテン酸コバルト(関東化学社製)を0.5重量部、有機系振動減衰剤としてDCHBSAを5重量部を添加配合し、マトリックス樹脂の配合液を作成した。この配合液を25℃雰囲気下で、樹脂注入用ホースからバギングフィルム内に注入し、硬化させてサンドイッチパネルを得た。バギングフィルム内に注入した配合液は、コアの溝を通って織物全体に速やかに行き渡った。得られたパネルはストランドのコア溝への落ち込みや樹脂の硬化収縮による凹凸がなく、表面平滑性が高いものであった。
【実施例2】
【0020】
ビスフェノールA型エポキシ樹脂(低分子量タイプ、ジャパンエポキシレンジン社製エピコート834)70重量部と、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(高分子量タイプ、ジャパンエポキシレンジン社製AER6002)30重量部の混合物に、有機系振動減衰剤としてDCHBSAを混合物に対して5重量%、硬化剤としてポリアミドアミンを混合物に対して7.5重量%添加配合し、マトリックス樹脂を作成した。これを炭素繊維のシート(東邦テナックス社製IM600-24K、単糸デニール830tex、2400本を引き揃えたもの)(目付150g/m)に、含浸温度100℃で、溶融含浸法により樹脂含量が35重量%となるように含浸させ、プリプレグを得た。
【0021】
アラミドペーパー製の六角ハニカム構造体をコア材として、この両面に前記で得られたプリプレグ(1m×1m)をれぞれ2シートずつ積層した。この積層体を、フッ素樹脂フィルムを敷いたアルミニウム板上に乗せ、積層体はナイロンフィルムで真空パックし、180℃で2時間オートクレーブ成形を行って、ハニカムサンドイッチパネルを得た。プリプレグとハニカムコアとの接着は、プリプレグを硬化させつつ直接ハニカムコアに接着させた。
【0022】
次に、前記で得られたハニカムサンドイッチパネルの片方のパネル面に、通常のドリル加工によって、ハニカムの各セルに対応して一個づつ、孔径約2mmの孔を開け、ハニカム吸音パネルを製造した。
【0023】
[比較例1]
有機系振動減衰剤を配合しないで、その他は実施例2と全く同様にしてハニカム吸音パネルを作成した。
【0024】
実施例2と比較例1で得られたハニカム吸音パネルを用いて、吸音効果を比較した。それぞれの吸音率を、JIS A 1409に定められている「残響室法吸音率の測定法」に従って測定したところ、殆どの周波数帯域で、実施例2で得られたハニカム吸音パネルの吸音率が、比較例1のものに比べて有意に高くなっていた。
【産業上の利用可能性】
【0025】
本発明で得られるサンドイッチパネルは、軽量で機械的特性に優れ、しかも優れた吸音効果と制振効果を有するので、一般産業分野や輸送機械の分野での吸音材等として利用することができる。そして、特に、航空機の、エンジンナセル用の吸音パネルとして利用することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コア材とその両面に積層して接着された繊維強化複合板状部材とからなるサンドイッチパネルにおいて、該繊維強化複合板状部材の少なくとも一つが、強化繊維材料と有機系振動減衰剤を配合したマトリックス樹脂とからなる、制振性複合板状部材であることを特徴とするサンドイッチパネル。
【請求項2】
コア材が、ハニカム構造体である請求項1記載のサンドイッチパネル。
【請求項3】
マトリックス樹脂が、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ビニルエステル樹脂、エポキシアクリレート樹脂、ウレタンアクリレート樹脂、フェノキシ樹脂、アルキド樹脂、ウレタン樹脂から選ばれる熱硬化性樹脂の1種又は2種以上の混合物である、請求項1又は2記載のサンドイッチパネル。
【請求項4】
マトリックス樹脂が、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂、ポリエーテルイミド(PEI)樹脂、ポリアクリレート樹脂、ポリスルフォン樹脂、ナイロン樹脂、ポリエステル樹脂、ABS樹脂、アクリル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリ塩化ビニール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ボリエーテルスルホン樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、熱可塑ポリイミド樹脂から選ばれる熱可塑性樹脂の1種又は2種以上の混合物である、請求項1又は2記載のサンドイッチパネル。
【請求項5】
繊維強化複合板状部材中の、有機系振動減衰剤を配合したマトリックス樹脂の含有率が10〜70重量%である、請求項1〜4記載のサンドイッチパネル。
【請求項6】
有機系振動減衰剤が、ベンゾチアジル基を有する化合物、ベンゾトリアゾール基を有する化合物、ジフェニルアクリレート基を有する化合物、及びベンゾフェノン基を有する化合物の中から選ばれた1種又は2種以上の混合物である、請求項1〜5記載のサンドイッチパネル。
【請求項7】
有機系振動減衰剤の配合率が、マトリックス樹脂に対して1〜100重量%である、請求項1〜6記載のサンドイッチパネル。
【請求項8】
ハニカム構造体と該構造体の両面に積層して接着された繊維強化複合板状部材とからなるハニカムサンドイッチパネルからなり、該繊維強化複合板状部材の少なくとも一つが、強化繊維材料と有機系振動減衰剤を配合したマトリックス樹脂とからなる制振性複合板状部材であり、該繊維強化複合板状部材の少なくとも一つには、ハニカムのセルにそれぞれ貫通する多数の細孔が設けられていることを特徴とするハニカム吸音パネル。
【請求項9】
ハニカムのセルに貫通する細孔が、セル全体の少なくとも30%のセルに設けられている請求項8記載のハニカム吸音パネル。
【請求項10】
用途が、航空機エンジンナセル用である請求項8又は9記載のハニカム吸音パネル。

【公開番号】特開2006−2869(P2006−2869A)
【公開日】平成18年1月5日(2006.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−180587(P2004−180587)
【出願日】平成16年6月18日(2004.6.18)
【出願人】(000003090)東邦テナックス株式会社 (246)
【Fターム(参考)】