説明

サンプリングプローブおよびその設置構造、セメント製造プロセス

【課題】セメントキルンの窯尻部の燃焼排ガスを採取する際に、少ない噴霧量で効率良くダストを除去することができるサンプリングプローブを提供する。
【解決手段】先端に燃焼排ガスの吸込口5を有する管状のプローブ本体3と、このプローブ本体3の内部から吸込口5に向けて水を噴霧する噴霧機構4とを備える。プローブ本体3は、その吸込口5と噴霧機構のノズル12との間に除塵用の空間Sを有する。吸込口5からプローブ本体3内に流入した燃焼排ガスが空間Sを通過する過程で、ノズル12からの噴霧により、当該燃焼排ガスに含まれるダストを除去する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、セメントキルンの窯尻部の燃焼排ガスを採取する際に用いて好適なサンプリングプローブおよびその設置構造、並びに、それを用いたセメント製造プロセスに関するものである。
【背景技術】
【0002】
セメントキルンの燃焼制御には、窯尻部等の燃焼排ガスをサンプリングして、その組成を分析・把握することが必要とされている。
しかしながら、セメントキルンの窯尻部は、一般に、高温(1000℃以上)かつ高ダスト雰囲気(1000mg/m3程度)で、一部溶融物を含む粘性のあるダストが低温部に固着し易い環境にあることから、かかる環境下で、連続的にダストを除き、かつ溶融したダストの固着を防ぎつつ、ガスサンプリングを継続することは困難であった。
【0003】
高温・高ダストの排ガスを採取する従来のサンプリングプローブとしては、例えば、特許文献1に記載のガスサンプリングプローブが知られている。このガスサンプリングプローブにおいては、サンプリングパイプの内部にパージノズルを設けて、当該パージノズルにより、サンプリングパイプの先端部で水滴による除塵を行うようにしている。
【特許文献1】特開平11−190686号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来のサンプリングプローブにおいては、セメントキルンの窯尻部で使用した場合に、高温雰囲気のため、除塵用の水滴がすぐに蒸発してしまい、十分な除塵能力を得ることができなかった。これを防止するために、例えば、噴霧量を増やすことも考えられるが、その場合、当該プローブ周辺部を冷却し過ぎて耐火物を劣化させてしまう虞があった。
【0005】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたもので、セメントキルンの窯尻部の燃焼排ガスを採取する際にも、少ない噴霧量で効率良くダストを除去することができるサンプリングプローブを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係るサンプリングプローブは、セメントキルンの燃焼排ガスを採取するためのサンプリングプローブであって、先端に燃焼排ガスの吸込口を有する管状のプローブ本体と、このプローブ本体の内部から上記吸込口に向けて水を噴霧する噴霧機構とを備え、上記プローブ本体は、その吸込口と上記噴霧機構のノズルとの間に除塵用の空間を有し、上記吸込口から上記プローブ本体内に流入した燃焼排ガスが上記空間を通過する過程で、上記ノズルからの噴霧により、当該燃焼排ガスに含まれるダストを除去することを特徴とするものである。
【0007】
上記サンプリングプローブにおいては、吸込口からノズル先端までの距離をL(mm)、プローブ本体の内径をD(mm)とした場合に、L/Dが3〜10の範囲内(より好ましくは4〜8の範囲内)となるように、ノズルを配置することが望ましい。3未満では、図4のグラフに示すように、十分なダスト捕集率を得ることができず、一方、10を超えると、プローブ本体の先端部(このグラフでは吸込口から50mm)における捕集率が極端に低くなって吸込口付近で閉塞等のトラブルが起き易くなるからである。
【0008】
また、上記のように、L/Dを3〜10の範囲内とした場合には、燃焼排ガス(サンプルガス)の吸引量を0.5〜10L/minの範囲内(より好ましくは1〜5L/minの範囲内)とすることが望ましい。0.5L/min未満では、キルンの燃焼制御を行う際の応答遅れが大きくなって実用的ではなくなり、10L/minを超えると、ダストを十分に除去しきれずにサンプルラインにダストが入り込み、例えば、バルブ等の流速が低下する箇所にダストが溜まり閉塞等のトラブルが起き易くなるからである。
また、ノズルからの散水量は、1〜7L/minの範囲内(より好ましくは2〜5L/minの範囲内)とすることが望ましい。1L/min未満では、ダストを十分に除去しきれずにサンプルラインにダストが入り込む懸念があり、7L/minを超えると、噴霧量が多すぎて周辺の耐火物に悪影響を及ぼす可能性が高く、また気化熱が奪われるためにキルンの熱効率が低下して、キルンの生産性に悪影響を及ぼす虞があるからである。
また、噴霧粒径は、100〜500μmの範囲内とすることが望ましい。100μm未満では、噴霧により発生したミストがサンプルラインに入り込み、その後の気液分離が難しくなり、500μm以上ではダストを落とす能力が著しく低下するからである。
【0009】
さらに、噴霧用のノズルとしては、噴霧角度が5〜60度のノズルを用いることが好ましい。5度未満のノズルでは、L/D=10のときにプローブ本体の先端において、プローブ本体の内径(サンプリング口径)よりも噴霧半径が狭くなるためダストを落とすことができず、一方、60度を超えるノズルでは、L/Dが3〜10の範囲のときにプローブ本体の内壁に噴霧粒子の多くが当たってしまい、ダストを落とす能力が低下するためである。この噴霧用のノズルとしては、種々のタイプのノズルを使用することが可能であるが、充円錐ノズルが最も本発明の噴霧用ノズルとして適している。
【0010】
また、上記サンプリングプローブにおいては、上記プローブ本体を2重管構造として、その内管と外管の間に冷却媒体を流す空隙を形成するとともに、上記プローブ本体の基端側に、上記冷却媒体の供給口と排出口を設けて、上記供給口から流入した冷却媒体が上記プローブ本体の先端部で折り返して上記排出口に至るように、上記空隙に隔壁を設ける構成とすることが望ましい。
【0011】
本発明に係るサンプリングプローブの設置構造は、上記サンプリングプローブを使用して燃焼排ガスを採取する際に、上記プローブ本体の先端部が下向きとなるように、上記サンプリングプローブを設置することを特徴とするものである。
【0012】
本発明に係るセメント製造プロセスは、上記サンプリングプローブを用いてセメントキルンの窯尻部における燃焼排ガスを採取した後、採取した燃焼排ガスの組成(例えば、NOX、O2、CO、CO2、SO2等の濃度)を分析して、その分析結果に基づいてセメントキルンの燃焼制御を行う(例えば、燃焼空気量を調整する)ことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0013】
本発明に係るサンプリングプローブによれば、燃焼排ガスがプローブ本体内の空間を通過する過程で、ノズルからの噴霧により、当該燃焼排ガスに含まれるダストを除去するようにしたので、高温・高ダスト雰囲気下であっても、噴霧した除塵用の水滴がすぐに蒸発するのを防止することができ、少ない噴霧量で効率良くダストを除去することができる。
したがって、ダストの吸引や、ダスト固着による閉塞等のトラブルの発生を防止することができ、長期に亘って安定した状態で連続的に当該サンプリングプローブを使用することができる。また、噴霧量が低く抑えられることから、当該サンプリングプローブ周辺における耐火物の劣化を防止することもできる。
【0014】
また、サンプリングプローブを使用して窯尻部の燃焼排ガスを採取する際に、プローブ本体の先端部が下向きとなるようにサンプリングプローブを設置したので、噴霧された水滴がプローブ本体の内壁面を洗い流しつつ排出されることとなり、これにより、プローブ本体の内壁面にダストが付着するのを防止することができるとともに、噴霧により発生したミストがサンプルラインに入り込むのを防止することができる。
【0015】
また、本発明に係るセメント製造プロセスによれば、サンプリングプローブを用いてセメントキルンの窯尻部における燃焼排ガスを採取した後、採取した燃焼排ガスの組成を分析して、その分析結果に基づいてセメントキルンの燃焼制御を行うようにしたので、セメントキルンの温度分布を常に適切な状態に保つことができ、クリンカの品質のバラツキ等を防止して、長期に亘り安定した状態でセメントキルンを運転することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
セメント製造プロセスは、セメントの原料となる石灰石、粘土、けい石、酸化鉄原料等を適切な比率で混ぜ合わせて粉砕する原料粉砕工程と、原料粉砕工程で得られた粉体原料を所定の温度条件で焼成してクリンカーを生成する焼成工程と、クリンカを粉砕して粉末状のセメントにする仕上げ工程とを有している。
【0017】
本発明に係るサンプリングプローブ1は、上記焼成工程における燃焼管理に用いられるもので、図1に示すように、先端部が下向きとなるようにセメントキルンの窯尻近傍の側壁2aを貫通して、その先端部が燃焼排ガスの流路2b側に突出する状態で設置されている。本実施形態では、図示省略の固定治具を用いて、サンプリングプローブ1の挿入角度と流路2b内に突出する長さを調節できるようにしている。
【0018】
図2は、本発明に係るサンプリングプローブの一実施形態を示す概略構成図である。
このサンプリングプローブ1は、先端に燃焼排ガスの吸込口5を有する管状のプローブ本体3と、このプローブ本体3の内部から吸込口5に向けて水を噴霧する噴霧機構4とを備えている。
【0019】
プローブ本体3は2重管構造とされ、その内管3aと外管3bとの間に冷却媒体(冷却水など)を流すための空隙3cを有している。プローブ本体3の基端側には、径方向に対向する位置に、冷却媒体の供給口6と排出口7がそれぞれ設けられている。また、内管3aと外管3bとの間には、プローブ本体3の軸線に沿って一対の隔壁8が設けられ、それら隔壁8によって、空隙3cが供給口6側と排出口7側に二分されて両者が隔壁8の無い先端部で連通する形となっている。すなわち、内管3aと外管3bの間に、プローブ本体3基端側の供給口6からプローブ本体3の先端部を経由してプローブ本体3基端側の排出口7に至る冷却媒体の流路が形成されている。これにより、三重管を用いた場合と比べ、細径となり軽量化することができる。
【0020】
プローブ本体3の内部には、先端の吸込口5から吸い込んだ燃焼排ガスを基端側のサンプリング口9に導くためのガス流路11が形成され、その中央部には、先端に噴霧用のノズル12を有する散水管13が配設されている。この散水管13は、吸込口5からノズル12先端までの距離をL(mm)、プローブ本体3の内径をD(mm)とした場合に、L/Dが3〜10の範囲内となるように、その位置が設定されている。これにより、プローブ本体3の内部には、吸込口5とノズル12の間に除塵用の空間Sが形成され、燃焼排ガスがこの空間Sを通過する過程で、当該燃焼排ガスに含まれるダストがノズル12からの噴霧により除去されるようになっている。本実施形態では、噴霧用のノズル12として、噴霧角度が5〜60度の充円錐ノズルが用いられ、その噴霧粒径が100〜500(μm)の範囲内に設定されている。
【0021】
散水管13には、図3に示すように、散水供給口15から散水管13に散水用の水を導く給水ライン16が接続され、この給水ライン16には、散水量を計測する散水流量計17、散水用の水をノズル12側に送る散水ポンプ18、散水量を調整する流量調整バルブ19が介装されている。本実施形態では、ノズル12、散水管13、散水流量計17、散水ポンプ18、流量調整バルブ19、給水ライン16等により、プローブ本体3の内部から吸込口5に向けて水を噴霧する噴霧機構4が構成されている。
【0022】
一方、プローブ本体3のサンプリング口9には、サンプルガスをガス分析計20に導くためのサンプルライン21が接続され、このサンプルライン21には、サンプルライン21に流入した液体成分を除去するドレインセパレータ22、散水の逆流を検知する逆流検知器23、サンプルガス中の残留ダストを捕捉する加熱式フィルタ24、サンプルガスに含まれる水分を除去する除湿器25、サンプルガスの吸引量を計測するガス流量計26、サンプルガスを吸引するガス吸引ポンプ27、サンプルガスの組成を分析するガス分析計20がそれぞれ介装されている。ガス分析計20には、分析が終わったサンプルガスを排気する排気口28が設けられている。
【0023】
上記構成からなるサンプリングプローブ1により燃焼排ガスを採取する際には、先ず、プローブ本体3の供給口6から冷却媒体を供給して、プローブ本体3を冷却するとともに、噴霧機構4の流量調整バルブ19を開放して、散水ポンプ18を作動させることにより、ノズル12からの噴霧を開始する。この際に、散水流量計17の計測結果に基づいて流量調整バルブ19の開度を調節することにより、ノズル12からの散水量が1〜7(L/min)の範囲内の所定値(例えば、3L/min)となるように調整する。
その後、ガス吸引ポンプ27を作動させることにより、サンプルガス(燃焼排ガス)の吸引を開始し、その吸引量が0.5〜10(L/min)の範囲内の所定値(例えば、2〜3L/min)となるように調整する。
【0024】
この状態において、吸込口5からプローブ本体3内に吸い込まれたサンプルガスは、プローブ本体3内のガス流路11とサンプルライン21を通って最終的にガス分析計20に送り込まれることとなるが、ガス流路11の上流部に位置する空間Sを通過する過程で、ノズル12からの噴霧により、当該ガス中に含まれるダストの多くが除去される。その後、当該サンプルガスとともにサンプルライン21に流入した液体成分がドレインセパレータ22で除去された後、加熱式フィルタ24において、当該サンプルガス中の残留ダストが除去され、除湿器25において、当該サンプルガスに含まれる水分が除去される。こうして除塵および除湿されたサンプルガスはガス分析計20に導かれ、このガス分析計20において、その組成(例えば、NOX、O2、CO、CO2、SO2等の濃度)の分析が行われ、その分析結果がセメントキルンの燃焼制御装置(図示省略)に出力される。
【0025】
燃焼制御装置は、上記分析結果に基づいて、セメントキルンの燃焼制御を行う。例えば、窯尻においてO2濃度が1%以下になると、セメントキルン内で燃料が不完全燃焼を起こしてCO濃度が10000ppm以上となり、熱効率が低下する現象が発生することとなるので、燃焼制御装置は、ガス分析計20で求めたO2濃度やCO濃度に基づいて燃焼空気量を調整することにより、上記現象の発生を防止し、セメントキルン内の燃焼が適正な状態となるように制御する。
【0026】
以上のように、本実施形態によれば、燃焼排ガスがプローブ本体3内の空間Sを通過する過程で、ノズル12からの噴霧により、当該燃焼排ガスに含まれるダストを除去するようにしたので、高温・高ダスト雰囲気下であっても、噴霧した除塵用の水滴がすぐに蒸発するのを防止することができ、少ない噴霧量で効率良くダストを除去することができる。
【0027】
特に、本実施形態では、L/Dが3〜10の範囲内となるようにノズル12を配置して、その噴霧角度を5〜60度の範囲に設定したので、ダストの吸引や、ダスト固着による閉塞等のトラブルの発生を効果的に防止することができ、長期に亘って安定した状態で連続的に当該サンプリングプローブ1を使用することができる。また、噴霧量が低く抑えられることから、当該サンプリングプローブ1周辺における耐火物の劣化を防止することもできる。
【0028】
また、プローブ本体3を2重管構造として、その空隙3cに冷却媒体を流すようにしたので、高温雰囲気下にあっても、プローブ本体3やその内部空間の温度上昇を抑制することができる。また、プローブ本体3基端側の供給口6から流入した冷却媒体がプローブ本体3の先端部で折り返してプローブ本体3基端側の排出口7に至る構成としたので、プローブ本体3全体を均一に且つ効率良く冷却することができる。
【0029】
また、サンプリングプローブ1を使用して窯尻部の燃焼排ガスを採取する際に、プローブ本体3の先端部が下向きとなるようにサンプリングプローブ1を設置したので、噴霧された水滴がプローブ本体3の内壁面を洗い流しつつ吸込口5から排出されることとなり、これにより、プローブ本体3の内壁面にダストが付着するのを防止することができるとともに、噴霧により発生したミストがサンプルライン21に入り込むのを防止することができる。
【0030】
また、サンプリングプローブ1を用いてセメントキルンの窯尻部における燃焼排ガスを採取した後、採取した燃焼排ガスの組成を分析して、その分析結果に基づいてセメントキルンの燃焼制御を行うようにしたので、セメントキルンの温度分布を常に適切な状態に保つことができ、クリンカの品質のバラツキ等を防止して、長期に亘り安定した状態でセメントキルンを運転することができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明に係るサンプリングプローブの設置例を示す断面図である。
【図2】本発明に係るサンプリングプローブの一実施形態を示すもので、(a)はその断面図、(b)は(a)のA−A線に沿った断面図である。
【図3】図2のサンプリングプローブの噴霧機構およびサンプルラインを示す概略構成図である。
【図4】散水供給圧0.9MPa、噴霧量3L/minとしたときのダストの捕集率を示すグラフである。
【符号の説明】
【0032】
1 サンプリングプローブ
3 プローブ本体
3a 内管
3b 外管
3c 空隙
4 噴霧機構
5 吸込口
6 供給口
7 排出口
8 隔壁
12 ノズル
S 空間

【特許請求の範囲】
【請求項1】
セメントキルンの燃焼排ガスを採取するためのサンプリングプローブであって、
先端に燃焼排ガスの吸込口を有する管状のプローブ本体と、このプローブ本体の内部から上記吸込口に向けて水を噴霧する噴霧機構とを備え、
上記プローブ本体は、その吸込口と上記噴霧機構のノズルとの間に除塵用の空間を有し、上記吸込口から上記プローブ本体内に流入した燃焼排ガスが上記空間を通過する過程で、上記ノズルからの噴霧により、当該燃焼排ガスに含まれるダストを除去する構成としたことを特徴とするサンプリングプローブ。
【請求項2】
上記吸込口から上記ノズル先端までの距離をL(mm)、上記プローブ本体の内径をD(mm)とした場合に、L/Dが3〜10の範囲内となるように、上記ノズルを配置するとともに、
燃焼排ガスの吸引量を0.5〜10(L/min)、上記ノズルからの散水量を1〜7(L/min)、噴霧粒径を100〜500(μm)の範囲内にそれぞれ設定したことを特徴とする請求項1に記載のサンプリングプローブ。
【請求項3】
上記噴霧用のノズルとして、噴霧角度が5〜60度のノズルを用いたことを特徴とする請求項1に記載のサンプリングプローブ。
【請求項4】
上記プローブ本体を2重管構造として、その内管と外管の間に冷却媒体を流す空隙を形成するとともに、上記プローブ本体の基端側に、上記冷却媒体の供給口と排出口を設けて、上記供給口から流入した冷却媒体が上記プローブ本体の先端部で折り返して上記排出口に至るように、上記空隙に隔壁を設けたことを特徴とする請求項1に記載のサンプリングプローブ。
【請求項5】
請求項1〜5の何れかに記載のサンプリングプローブを使用して燃焼排ガスを採取する際に、上記プローブ本体の先端部が下向きとなるように、上記サンプリングプローブを設置することを特徴とするサンプリングプローブの設置構造。
【請求項6】
請求項1〜5の何れかに記載のサンプリングプローブを用いてセメントキルンの窯尻部における燃焼排ガスを採取した後、採取した燃焼排ガスの組成を分析して、その分析結果に基づいてセメントキルンの燃焼制御を行うことを特徴とするセメント製造プロセス。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2008−224300(P2008−224300A)
【公開日】平成20年9月25日(2008.9.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−60214(P2007−60214)
【出願日】平成19年3月9日(2007.3.9)
【出願人】(000006264)三菱マテリアル株式会社 (4,417)
【Fターム(参考)】