説明

サンプリング装置およびアレルゲン計測装置

【課題】アレルゲンなどの汚染状況検査のために床などの被検査対象物表面から検体を得る目的で、煩雑な操作や操作の習熟を必要とせず簡単に再現良くサンプリングするためのサンプリング装置を提供する。
【解決手段】開口枠体11で捕集領域10を限定し、サンプリング媒体導入手段15を用いてサンプリング媒体13を前記捕集領域に満たし、一定面積の捕集領域である被検査対象物表面9の粉状物質5をサンプリング媒体が取り込み、前記サンプリング媒体を第2のサンプリング媒体導入手段16によって捕捉部12に移動させることで粉状物質を捕捉し、選別手段3で特定の性状によって選別し、回収手段4によって回収保持することで、煩雑な操作をしなくても再現良くサンプリングできるようになる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、検査対象物の表面上にある環境アレルゲンなどを含んだ粉状物質を回収する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の環境アレルゲンを含んだ粉状物質を回収するサンプリング手段として、電気掃除機に装着可能集塵袋を用い電気掃除機で吸引されたハウスダストを捕集する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
以下、そのサンプリング手段について図20を参照しながら説明する。
【0004】
図に示すように、アレルゲン捕集部101とアレルゲン検出部102と抗原溶解液供給部103が台紙105上に一体化されており、台紙105上の掃除機ホース挿入部106に掃除機ホースを装着した後に掃除機による集塵を行うことで掃除機集塵袋104にハウスダストが捕集され、アレルゲン捕集部101にアレルゲンが捕捉される。アレルゲン捕集部101に捕捉されたアレルゲンは抗原溶解液供給部103から浸潤された抗原溶解液に溶解し、抗原溶解液をアレルゲン検出部102送り込むことでアレルゲンが検出される。このように、掃除機ホースに本装置を装着し、被検査対象物表面から掃除機を用いて集塵することによってサンプリングを行う。
【0005】
また、この種のサンプリング手段にはぬぐい取り式の試料採集方法が利用されている(例えば、特許文献2参照)。
【0006】
以下、そのサンプリング手段について図21を参照しながら説明する。
【0007】
図に示すように、アレルゲン検出部102と多孔性のぬぐい取りピン108がケーシング107で一体化されており、ぬぐい取りピン108をもちいてアレルゲンが落下している表面を拭い取ることでアレルゲンを採集し、ぬぐい取りピン108上に抗原溶解液供給部103から抗原溶解液を滴下することによりアレルゲンを抗原溶解液に溶解させる。溶解液は輸送ゾーン110を通過してアレルゲン検出部102に到達しアレルゲンが検知される。このように、ぬぐい取りピンで被検査対象物表面をこすることによってサンプリングを行う。
【特許文献1】特開2000−171464号公報
【特許文献2】実用新案登録第3066597号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
近年、環境中のアレルゲンに悩まされるアレルギー患者が急増しており、アレルギー患者の中には過剰なアレルギー症状によって死に至る者もいる。このような状況下にあって、環境中のアレルゲンを検知する手段はアレルギー患者にとってアレルギー症状を回避する上で有効な手段となるため、様々なアレルゲン検知方法が考案され実用化されている。このような方法として電気掃除機に装着した集塵袋を利用し、集塵袋に捕集されたハウスダスト中のアレルゲン量を抗原抗体反応にて検知する方法や、表面上を拭い取ることでハウスダストを採集し抗原抗体反応を利用して検知する方法がある。しかしながら、このような従来のサンプリング手段を用いた場合、ハウスダストを採集するための集塵袋を掃除機へ装着する操作や、ぬぐい取りピンで何度も表面を拭い取る操作が面倒であり採集作業が煩雑になるという課題があり、簡便にハウスダストを回収する手段が要求されている。
【0009】
本発明はこのような従来の課題を解決するものであり、ハウスダスト採集時の煩雑な操作を軽減し簡単に採集することを可能にするサンプリング装置を提供することを目的としている。
【0010】
また、従来のサンプリング手段を用いた場合、ハウスダストを採集する際の誤差が大きくアレルゲンの汚染状況を正確に把握することは困難であり、ハウスダスト採集時の誤差を少なくするのに一定の習熟が必要であるという課題がり、誰でも簡単に再現良くハウスダストを採集する手段が要求されていた。
【0011】
本発明はこのような従来の課題を解決するものであり、ハウスダスト採集時の誤差を低減し再現良く採集することを可能にするサンプリング装置を提供することを目的としている。
【0012】
また、集塵袋を用いてハウスダストを採集する際に一部のハウスダストが集塵袋を通過して掃除機内に吸引されたり、ぬぐい取りピンで表面をぬぐい取る際に意図せず同じ場所をぬぐい取ってしまうことで採集されるハウスダストをロスしてしまう可能性があり、ロスしたハウスダスト中にアレルゲンが高濃度に含まれていた場合アレルゲンによる環境中の汚染を見過ごしてしまうという課題があり、ロスすることなく確実にハウスダストを採集する手段が求められていた。
【0013】
本発明は、このような従来の課題を解決するものであり、ハウスダストをロスすることなく確実に採集することを可能にするサンプリング装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明のサンプリング装置は上記目的を達成するために、被検査対象物表面上の粉状物質を捕集する捕集手段と、捕集された粉状物質の特定の性状によって粉状物質を選別できる選別手段と、選別された粉状物質を回収する回収手段を備えたものである。
【0015】
この手段によりアレルゲンを含んだ粉状物質を被検査対象物表面から簡便に回収することができるサンプリング装置が得られる。
【0016】
また、本発明のサンプリング装置は上記目的を達成するために、開口枠体を被検査対象物表面上に接触させ、開口部に露出した被検査対象物表面を粉状物質の捕集領域とし、前記捕集領域にサンプリング媒体を満たすことで粉状物質を捕集することを特徴としたものである。
【0017】
これにより簡単に再現良く被検査対象物表面上のアレルゲンを含んだ粉状物質を回収することができるサンプリング装置が得られる。
【0018】
また、これによって被検査対象物表面上のアレルゲンを含んだ粉状物質をロスすることなく回収できるサンプリング装置が得られる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、被検査対象物表面上の粉状物質を誰でも簡単に再現良く確実に回収できるという効果のあるサンプリング装置を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
本発明の請求項1記載の発明は、被検査対象物表面上の粉状物質を捕集する捕集手段と、捕集された粉状物質の特定の性状によって粉状物質を選別できる選別手段と、選別された粉状物質を回収する回収手段と、捕集手段によって捕集された粉状物質を選別手段に移動させる移動手段と、選別手段によって選別された粉状物質を回収手段に移動させる第2の移動手段を備えたサンプリング装置であって、前記捕集手段は粉状物質を捕集手段に取りこむ開口部と前記開口部を形成し被検査対象物表面上の捕集領域を限定する開口枠体と前記粉状物質を捕捉する捕捉部と前記粉状物質を対象物上から捕捉部に移動させるサンプリング媒体と前記サンプリング媒体を含有するサンプリング媒体供給部と前記サンプリング媒体を捕集領域に導入させるサンプリング媒体導入手段と開口部に導入されたサンプリング媒体を捕集領域から捕捉部に導入させる第2のサンプリング媒体導入手段を備えたことを特徴とするサンプリング装置としたものであり、アレルゲンを含んだ粉状物質を被検査対象物表面から簡単に回収することができるという作用を有する。
【0021】
また、開口枠体を被検査対象物表面上に接触させ、開口部に露出した被検査対象物表面を粉状物質の捕集領域とし、前記捕集領域にサンプリング媒体を満たすことで粉状物質を捕集することを特徴とした請求項1記載のサンプリング装置としたものであり、再現良く被検査対象物表面上のアレルゲンを含んだ粉状物質を回収する作用を有する。
【0022】
また、開口枠体が弾性もしくは可塑性を有する材質から構成されることを特徴とした捕集手段を備えた請求項1あるいは2記載のサンプリング装置としたものであり、被検査対象物表面の凹凸の形状に対応して再現良く被検査対象物表面上のアレルゲンを含んだ粉状物質を回収する作用を有する。
【0023】
また、開口部の真上に配置され開口部と同じ形状かつ同じ大きさの開放口を備え、一定時間内に捕集領域に落下してきた粉状物質を捕集することを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載のサンプリング装置としたものであり、空中に浮遊していて被検知対象物表面に落下してきた粉状物質も簡単に回収することが可能になる作用を有する。
【0024】
また、捕集手段がサンプリング装置から脱着可能な構造である請求項1〜10のいずれかに記載のサンプリング装置としたものであり、捕集手段を単独で移動させることができ、さまざまな被検知対象物表面から簡単に粉状物質を回収することができるという作用を有する。
【0025】
また、粉状物質の粒径によって粉状物質を選別することのできる篩手段からなる選別手段を備えた請求項1〜11のいずれかに記載のサンプリング装置としたものであり、回収した粉状物質中の非アレルゲン物質を簡単に除外することができるという作用を有する。
【0026】
また、粉状物質を溶解させるための溶媒と粉状物質を溶媒に溶解させる溶解手段からなる選別手段を備え、粉状物質の溶解能の差異によって粉状物質を選別することを特徴とした請求項1〜11のいずれかに記載のサンプリング装置としたもので、粉状物質中に含まれるアレルゲンのうち特定のアレルゲンを溶媒への溶解能の差異によって選択的に回収することできるという作用を有する。
【0027】
また、回収手段に脱着可能なサンプリング容器を備え、前記サンプリング容器内に粉状物質を回収することを特徴とした回収手段を備えた請求項1〜14のいずれかに記載のサンプリング装置としたものであり、サンプリング容器をサンプリング装置から取り外すことができ、回収された粉状物質をサンプリング装置から取り出して容易に取り扱うことができるという作用を有する。
【0028】
また、サンプリング容器に回収された粉状物質を溶解させるサンプリング溶媒と、前記サンプリング溶媒に粉状物質を溶解させる溶解手段と、粉状物質を溶解した前記サンプリング溶媒を固化させる固化手段を備えた回収手段を備えた請求項15記載のサンプリング装置としたもので、回収した粉状物質中のアレルゲンを安定に保存することができるという作用を有する。
【0029】
また、粉状物質の重量を計測する測量手段を捕集手段もしくは選別手段もしくは回収手段のいずれかに少なくとも一つ備えた請求項1〜16のいずれかに記載のサンプリング装置としたもので、回収した粉状物質量を粉状物質を回収と同時に知ることができるという作用を有する。
【0030】
また、請求項1〜17のいずれかに記載のサンプリング装置を有するアレルゲン計測装置としたもので、被検査対象物表面から簡便に再現良く回収した粉状物質中のアレルゲン量を計測することで、非検査対象物のアレルゲン汚染状態を精度良く知ることができるという作用を有する。
【0031】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0032】
(実施の形態1)
図1に示すように、サンプリング装置1は、捕集手段2と選別手段3と回収手段4を備え、捕集手段2によって捕集された粉状物質5を選別手段3に移動させる移動手段6と選別手段3によって選別された粉状物質5を回収手段4に移動させる第2の移動手段7を備えている。捕集手段2は粉状物質5を捕集手段2に取りこむ開口部8と前記開口部8を形成し被検査対象物表面9上の捕集領域10を限定する開口枠体11と前記粉状物質5を捕捉する捕捉部12と前記粉状物質5を捕集領域10上から捕捉部12に移動させるサンプリング媒体13と前記サンプリング媒体13を含有するサンプリング媒体供給部14と前記サンプリング媒体13を捕集領域10に導入させるサンプリング媒体導入手段15と開口部8に導入されたサンプリング媒体13を捕集領域10から捕捉部12に導入させる第2のサンプリング媒体導入手段16を備えている。
【0033】
ここで、被検査対象物表面9上の捕集領域10を限定するとは、被検査対象物表面9上の捕集領域10と非捕集領域を区切ることであり、開口枠体11によって捕集領域10が限定されることで、常に同じ広さの捕集領域10からサンプリングを行うことができるようになる。
【0034】
上記構成において、開口枠体11を被検査対象表面9上に接触させ、開口部8に露出した被検査対象物表面9を捕集領域10とし、サンプリング媒体導入手段15によってサンプリング媒体13をサンプリング媒体供給部14から前記捕集領域10に導入して捕集領域10に満たすことで、捕集領域10上の粉状物質5をサンプリング媒体13に含有させる。次に開口部8に満たされ粉状物質5を含有したサンプリング媒体13を第2のサンプリング媒体導入手段16を用いて捕捉部12内に導入することで、粉状物質5を捕捉部12内に捕捉する。
【0035】
ここで、開口枠体11と被検査対象物表面9との接触は、捕集領域10上に導入されたサンプリング媒体13が非捕集領域に漏れてしまわないように、密着しているように示したが、捕集領域10に満たされるサンプリング媒体13が非捕集領域に漏れない条件を満たすことができれば、必ずしも開口枠体11と被検査対象物表面9との接触が完全でなく隙間が開いていたとしても、捕集領域10内の粉状物質5のみ捕捉することができる。
【0036】
ここで示した開口枠体11とは、例えばリング状の金属や木の箱枠であり、区切られた面を構成できるものであれば目的のサンプリングが可能である。また、ここで示した開口部8とはリング状の金属のリング内側や木の箱枠の開放しているところであり、開放枠体11によって区切られている穴のことである。また、ここで示したサンプリング媒体13とは、例えば水や空気などの液体や気体などの流体であり、この場合、粉状物質5であるハウスダストなどを被検査対象物表面9上から浮遊させ、サンプリング媒体13を捕捉部12に移動させることで粉状物質5を捕捉部12に補足する。なお、サンプリング媒体13である液体や気体は流体であって、流体による流動によって粉状物質5を捕捉部12へ移動させるものであれば水や空気以外のものでも同目的のサンプリングが可能である。また、サンプリング媒体13が水や気体などの流体である場合、サンプリング媒体13が非捕集領域に漏れてしまわないように、開口枠体11と被検査対象物質表面9上の隙間無く接触する必要があるため、開口枠体11は被検査対象物表面9上に例えば手動で強く押さえつける必要がある。また、サンプリング媒体13は、例えば捕集される粉状物質5を吸着させる粘着テープや粘着性を持ったゲルなどの担体であり、この場合、粉状物質5であるハウスダストなどが担体に付着し、担体が捕捉部12に捕捉されることで粉状物質5が捕捉部12に捕捉される。なお、サンプリング媒体13である担体が粘着性を持つものでなくても、粉状物質5を付着させたりひきつけたりすることで、被検査対象物表面9から離すことができるものであれば、同目的のサンプリングが可能になる。また、ここで示したサンプリング媒体13を捕集領域10に満たすとは、捕集領域10上の被検査対象物質表面9上すべてにサンプリング媒体13が接触し覆う事を指し、捕集領域10の表面上をすべてに接触し覆うことができれば、捕集領域10に導入されるサンプリング媒体13の量は開口部8の占める体積より少なくても多くても捕集領域10上の被検査対象物表面9から粉状物質5を捕集することができる。また、ここで示したサンプリング媒体供給部14は、例えば容器や袋状の流体を内包することができるものや、担体を堅持できるものを指し、サンプリング媒体13を開口部8から切り離して堅持できるものであれば、同目的のサンプリングが可能となる。また、ここで示したサンプリング媒体導入手段15とは、例えばサンプリング媒体13である流体を噴出させるスポイトやポンプであり、サンプリング媒体13である担体を開口部8に落下させるピンセットであり、この他、堅持していたサンプリング媒体13をサンプリング媒体供給部14から切り離し開口部8へ移動させることができるものであれば同目的のサンプリングが可能となる。また、ここで示した第2のサンプリング媒体導入手段16とは、開口部8の被検査対象物表面9からサンプリング媒体13を切り離すことのできる手段であり、例えば流体であるサンプリング媒体13を吸引することのできるスポイトやポンプであり、例えば捕集領域10に落下したサンプリング媒体13である担体を拾い上げるピンセットや送風装置である。また、ここで示した捕捉部12とは、第2のサンプリング媒体導入手段16によって被検査対象物表面9から切り離したサンプリング媒体13を堅持することのできるものであり、例えば、サンプリング媒体13である流体を補足することのできる容器や袋状のものや、サンプリング媒体13である担体をつまむピンセットや送風装置である。また、サンプリング媒体13を捕集領域10から切り離して堅持できるものであれば、上記以外のものであっても同目的のサンプリングが可能となる。また、ここで示した移動手段6とは、例えば流体であるサンプリング媒体13を移動させるためのポンプやスポイトであり、また、サンプリング媒体13である担体を移動させるピンセットや送風機などである。例えばサンプリング媒体13が水である場合、例えば容器で構成された捕捉部12から粉状物質5を含んだ水が、例えばポンプである移動手段6によって選別手段3に移動され、粉状物質5が選別手段3に移動される。また、ここで示した選別手段3とは、詳細は実施の形態12で説明するが、例えば篩手段23としての金属や木材で編みこまれた網から構成されるものであて、例えばポンプで構成されポンプの一方の端が捕集領域10の被検査対象物表面9に接するように配置されもう一方の端が選別手段3の篩手段23の上方に配置された移動手段6によって捕集手段2から粉状物質5が選別手段3に移動され、移動された粉状物質5が篩を構成する網目の大きさによって粉状物質5が選別され、網目を通過できない粉状物質5は篩上に残り、篩を通過した粉状物質5のみをサンプリングすることができる。また第2の移動手段7とは、例えば流体であるサンプリング媒体13を移動させるためのポンプやスポイトであり、例えば篩手段23である選別手段3によって選別され、篩の下に落下した粉状物質5を、ポンプなどで吸引し、回収手段4に移動することで、餞別された粉状物質5が回収手段4に回収される。また、ここで示した回収手段4とは、詳細は実施の形態16で説明するが、例えば、ガラスやプラスチックで形成され回収手段4から取り外し可能な容器が回収手段4内部に設置されており、例えばポンプで構成される第2の移動手段7によって選別手段3から移動された粉状物質5がガラスやプラスチックなどの容器内に回収される。
【0037】
このサンプリング装置1は、例えば住環境中の部屋床面や壁面や天井面などの平坦な領域を被検査対象物として、被検査対象物表面9上にある粉状物質5中に存在しうる特定物質の存在量を計測または検知するためにサンプリングする目的で使用される。ここで、被検査対象物は必ずしも床面や壁面や天井面などの屋内にある平面領域である必要はなく、屋上や庭などの屋外であって被験者がサンプリング装置1をもって移動可能な領域であれば、いずれも同目的でサンプリングすることができる。また、被検査対象物がテレビやテーブルや椅子や車など環境中に設置されている物や被験者が身に付ける衣服や装飾品などであっても、被検査対象となる面を持つものもしくは面を形成しうるものであればいずれも同目的でサンプリングすることができる。また、被検査対象物表面9上にある粉状物質5とは、例えば床面上に落ちているハウスダストや絨毯の毛足中に含まれているダニや花粉などの動植物体やテーブル面上に付着している食品の残該のことを示し、被検査対象物上に存在する被検査対象物以外のものであって、粉状になり得るものであれば被検査対象物表面9に付着しているものであっても同目的でサンプリングされることができる。また、このサンプリング装置1によってサンプリングされ計測または検知される特定物質とは、例えばダニアレルゲンや花粉や黴などの動植物であったり、エストラジオールや植物アルカノイドなど動植物が産生する分子やこれらの分子を含有しうる物質であったり、ダイオキシン類やPCB類や難燃性臭素系化合物など環境ホルモンや残存性有機化合物といった化合物やこれらの化合物を含有しうるものを指す。また、計測または検知される特定物質を含有しうるものとは、特定物質が分子間相互作用によって特定物質以外のものに付着しているものであっても、共有結合によって特定物質以外のものに強固に結合しているものであってもかまわない。
【0038】
上記構成において、常に同じ広さの捕集領域10からサンプリングを行うことができるようになり、簡単に再現良く粉状物質5を得られるようになる。
【0039】
(実施の形態2)
図2は実施の形態1で示したサンプリング装置1の捕集手段2による粉上物質5の捕集方法を示したものであり、実施の形態1と同一部分については同一番号を付し詳細な説明は省略する。図2において、図2a)のように開口枠体11を被検査対象表面9上に接触させ、開口部8に露出した被検査対象物表面9を捕集領域10とし、図2b)のようにサンプリング媒体導入手段15によってサンプリング媒体13をサンプリング媒体供給部14から前記捕集領域10に導入して満たすことで、捕集領域10上の粉状物質5をサンプリング媒体13に含有させる。次に図2c)のように開口部8に満たされ粉状物質5を含有したサンプリング媒体13を第2のサンプリング媒体導入手段16を用いて捕捉部12内に導入することで、粉状物質5を捕捉部12内に捕捉する。
【0040】
ここで、開口枠体11と被検査対象物表面9との接触は、捕集領域10上に導入されたサンプリング媒体13が非捕集領域に漏れてしまわないように、密着しているように示したが、捕集領域10に満たされるサンプリング媒体13が非捕集領域に漏れない条件を満たすことができれば、必ずしも開口枠体11と被検査対象物表面9との接触が完全でなく隙間が開いていたとしても、捕集領域10内の粉状物質5のみ捕捉することができる。
【0041】
ここで示した開口枠体11とは、例えばリング状の金属や木の箱枠であり、区切られた面を構成できるものであれば目的のサンプリングが可能である。また、ここで示した開口部8とはリング状の金属のリング内側や木の箱枠の開放しているところであり、開放枠体によって区切られている穴のことである。また、ここで示したサンプリング媒体13とは、例えば水や空気などの液体や気体などの流体であり、この場合、捕集領域10上にサンプリング媒体13が満たされることによって粉状物質5であるハウスダストなどを被検査対象物表面9上から浮遊し、ハウスダストは水に取り込まれる。ハウスダストを含んだ水を例えば捕集領域10に接するように捕集手段2の下端に配置された例えばポンプであるサンプリング媒体導入手段15によって捕捉部12に移動させることで粉状物質5を捕捉部12に補足する。なお、サンプリング媒体13である液体や気体は流体であって、流体による流動によって粉状物質5を捕捉部12へ移動させるものであれば水や空気以外のものでも同目的のサンプリングが可能である。また、サンプリング媒体13は、例えば捕集される粉状物質5を吸着させる粘着テープや粘着性を持ったゲルなどの担体であり、この場合、粉状物質5であるハウスダストなどが担体に付着し、担体が捕捉部12に捕捉されることで粉状物質5が捕捉部12に捕捉される。なお、サンプリング媒体13である担体が粘着性を持つものでなくても、粉状物質5を付着させたりひきつけたりすることで、被検査対象物表面9から離すことができるものであれば、同目的のサンプリングが可能になる。また、ここで示したサンプリング媒体13を捕集領域10に満たすとは、捕集領域10上の被検査対象物質表面上すべてにサンプリング媒体13が接触し覆う事を指し、捕集領域10の表面上をすべてに接触し覆うことができれば、捕集領域10に導入されるサンプリング媒体13の量は開口部8の占める体積より少なくても多くても捕集領域10上の被検査対象物表面9から粉状物質5を捕集することができる。また、ここで示したサンプリング媒体供給部14は、例えば容器や袋状の流体を内包することができるものや、担体を堅持できるものを指し、サンプリング媒体13を開口部8から切り離して堅持できるものであれば、同目的のサンプリングが可能となる。また、ここで示したサンプリング媒体導入手段15とは、例えばサンプリング媒体13である流体を噴出させるスポイトや、サンプリング媒体13である担体を開口部8に落下させるピンセットであり、この他、堅持していたサンプリング媒体13をサンプリング媒体供給部14から切り離し開口部8へ移動させることができるものであれば同目的のサンプリングが可能となる。また、ここで示した第2のサンプリング媒体導入手段16とは、開口部8の被検査対象物表面9からサンプリング媒体13を切り離すことのできる手段であり、例えば流体であるサンプリング媒体13を吸引することのできるスポイトや、捕集領域10に落下したサンプリング媒体13である担体を拾い上げるピンセットである。また、ここで示した捕捉部12とは、第2のサンプリング媒体導入手段16によって被検査対象物表面9から切り離したサンプリング媒体13を堅持することのできるものであり、例えば、サンプリング媒体13である流体を補足することのできる容器や袋状のものや、サンプリング媒体13である担体をつまむピンセットである。サンプリング媒体13を捕集領域10から切り離して堅持できるものであれば、同目的のサンプリングが可能となる。
【0042】
上記構成において、常に同じ広さの被検査対象物表面9にある粉状物質5を簡単に再現良くサンプリングすることができるようになる。
【0043】
(実施の形態3)
図3は実施の形態2で示した開口枠体11が弾性もしくは可塑性を有する材質から構成される捕集手段2を示したものであり、実施の形態2と同一部分については同一番号を付し詳細な説明は省略する。開口枠体11を被検査対象物表面9に接触させる際、被検査対象物表面9の形状に応じて開口枠体11が変形することにより、接触に隙間が生じることなく捕集領域10を限定することができる。これによって、実施の形態2で示したサンプリング媒体13を捕集領域10に満たす際、サンプリング媒体13が非捕集領域に漏れてしまうことを防止することができる。
【0044】
上記構成において、弾性もしくは可塑性を有する材質とは、例えばゴムやスポンジなどの容易に変形しうる材質であるが、開口枠体11の変形は被検査対象物表面9に対して垂直方向に起きるものであれば、開口部8の形状と面積を一定に保つことが可能となり、捕集領域10を一定にし且つ被検査対象物表面9の形状に対応してサンプリング媒体13が非捕集領域に漏れることなく同目的のサンプリングができる。ここで、変形しうる開口枠体11によって凹凸を持った例えば節のある板である被検査対象物表面9の捕集領域10と非捕集領域を区切り、例えば水であるサンプリング媒体13が捕集領域10に導入されても非捕集領域にもれてしまわないように、捕集手段2は被検査対象物表面9上に例えば手動で押さえつけられる。非検査対象物表面上の開口枠体11が変形することによって、非検査対象物表面に凹凸があっても、捕集領域10上に満たされるサンプリング媒体13が水であっても、非捕集領域に漏れることなく、捕集領域10上の例えばハウスダストである粉状物質5のみが水に取り込まれ、水を例えばポンプである第2のサンプリング媒体導入手段16によって捕捉部12に移動することによって、粉状物質5が捕捉部12に捕捉される。
【0045】
上記構成において、凹凸を持った被検査対象物表面9にある粉状物質5から再現良くサンプリングすることができるようになる。
【0046】
(実施の形態4)
図4は、実施の形態2で示したサンプリング媒体13が流体であることを特徴とした捕集手段2を示したものである。実施の形態2と同一部分については同一番号を付し詳細な説明は省略する。
【0047】
上記構成において、図4b)のようにサンプリング媒体13である流体が捕集領域10に導入されることで、粉状物質5が流体中に浮遊し、図4c)のように浮遊した粉状物質5を含有したサンプリング媒体13が捕捉部12に捕捉されることで粉状物質5が捕捉される。ここで、粉状物質5とは例えばハウスダストでありサンプリング媒体13とは例えば水であり、ハウスダストを含んだ水を捕集領域10に接するように捕集手段2の下端に配置された例えばポンプであるサンプリング媒体導入手段15によって捕捉部12に移動させることでハウスダストを捕捉部12に補足する。
【0048】
なお、サンプリング媒体導入手段15としてポンプ以外のものであっても、ポンプの様に自動でサンプリング媒体13を流動させることができるものであれば、より簡単に例えば水であるサンプリング媒体13を捕集領域10に満たすことができる。また、サンプリング媒体供給部14と捕捉部12を同一にしサンプリング媒体導入手段15と第2のサンプリング媒体導入手段16を同一にしても同目的のサンプリングが可能であり、この場合、捕集手段2を簡略化し小型化することが可能となる。
【0049】
上記構成において、被検査対象物表面9にある粉状物質5を簡単に再現良くサンプリングすることができるようになる。
【0050】
(実施の形態5)
図5は、実施の形態4で示した流体をサンプリング媒体13の中に粒子状の物質17を含有させた捕集手段2を示してある。実施の形態2と同一部分については同一番号を付し詳細な説明は省略する。実施の形態4で示した様にサンプリング媒体13を流体とし粉状物質5を浮遊させることで捕集する場合において、粉状物質5が被検査対象物表面9に強固に付着していると、付着した粉状物質5を被検査対象物表面9から乖離させるために、流体の勢いを強くすることや複数回流体を流す必要がある。
【0051】
上記構成において、本発明の様にサンプリング媒体13の流体中に粒子状の物質17を混入させることで、流体が捕集領域10の被検査対象物表面9を流れる際に、図5b)に示したように、粒子状の物質17が、表面に付着した粉状物質5に衝突し、この衝突により付着した粉状物質5が被検査対象物表面9から乖離しやすくなり、効率的に粉状物質5を捕集することができる様になる。ここで示した粒子状の物質17とは、例えばシリカゲルの粒やプラスチックの粒であり、流体のサンプリング媒体13中を移動可能なものであれば、同目的のサンプリングが可能となる。また、粒子状の物質17が例えば氷や錠剤などサンプリング媒体13に溶解する物であっても、捕集領域10にサンプリング媒体13が満たされる間、粒状態を保つことができれば、同目的のサンプリングが可能となる。
【0052】
上記構成において、粉状物質5が強固に結合してしまっている被検査対象物表面9から粉状物質5を再現良くサンプリングすることができるようになる。
【0053】
(実施の形態6)
図6は、実施の形態2で示したサンプリング媒体13が粉状物質5を吸着する性質を持つ担体18で構成されている捕集手段2を示したものである。実施の形態2と同一部分については同一番号を付し詳細な説明は省略する。図6b)の様に、担体18がサンプリング媒体導入手段15によって捕集領域10上に満たされ、捕集領域10上の粉状物質5が担体18に吸着し、図6c)のように粉状物質5を吸着した担体18が第2のサンプリング媒体導入手段16によって捕捉部12に捕捉され、粉状物質5が捕集される。
【0054】
上記構成において、粉状物質5を吸着する性質を持つ担体18とは、例えば捕集される粉状物質5を吸着させる粘着テープや粘着性を持ったゲルや多孔質性の担体であり、例えばピンセットである担体18を堅持したサンプリング媒体供給部14から、粘着テープをサンプリング媒体導入手段15となる例えば木材やプラスチックで形成された面で粘着テープを捕集領域10上に押し付けることで、捕集領域10上の粉状物質5を吸着する。次に例えばピンセットである第2のサンプリング媒体導入手段16によって容器上の捕捉部12に粘着テープを移動させることによって、粉状物質5を捕集することができる。なお、粉状物質5を吸着することで被検査対象物表面9から粉状物質5を乖離させることができるものであればこれ以外の担体であっても、同目的のサンプリングができる。また、使用される担体18は開口枠体11で限定された捕集領域10の被検査対象物表面9に満たされる必要があるが、担体18のもつ吸着性が捕集領域10上に満たされるようになれば、同目的のサンプリングができる。この場合、例えば静電気を帯びた担体18を捕集領域10上で移動させることや、粘着性のロールを転がすことによっても同目的のサンプリングが可能となる。
【0055】
上記構成において、サンプリング媒体13として流体を使用しなくても、常に同じ広さの被検査対象物表面9から粉状物質5をサンプリングすることができるようになる。
【0056】
(実施の形態7)
図7は実施の形態6で示した担体18をシート状担体19とした捕集手段2を示してある。実施の形態2と同一部分については同一番号を付し詳細な説明は省略する。図7b)のように、シート状担体19がサンプリング媒体導入手段15によって捕集領域10上に満たされ、捕集領域10上の粉状物質5がシート状担体19に吸着し、図7c)のように粉状物質5を吸着したシート状担体19が第2のサンプリング媒体導入手段16によって捕捉部12に捕捉され、粉状物質5が捕集される。
【0057】
上記構成において、粉状物質5を吸着する性質を持つシート状担体19とは、例えば捕集される粉状物質5を吸着させる粘着テープであり、例えばピンセットである粘着テープを堅持したサンプリング媒体供給部14から、粘着テープをサンプリング媒体導入手段15となる例えば木材やプラスチックで形成された面で粘着テープを捕集領域10上に押し付けることで、捕集領域10上の粉状物質5を吸着する。次に例えばピンセットである第2のサンプリング媒体導入手段16によって容器上の捕捉部12に粘着テープを移動させることによって、粉状物質5を捕集することができる。
【0058】
上記構成において、サンプリング媒体13として流体を使用しなくても、常に同じ広さの被検査対象物表面9から粉状物質5をサンプリングすることができるようになる。また、シート状担体19を小さく丸めたり折りたたむことでサンプリング媒体供給部14に大量に収納することができる他、サンプリング媒体供給部14自身を小さくし捕集手段2を小型化することも可能となる。
【0059】
(実施の形態8)
図8は、実施の形態6で示した担体18を粒子状担体20とした捕集手段2を示してあり、実施の形態2と同一部分については同一番号を付し詳細な説明は省略する。図8b)のように、粒子状担体20がサンプリング媒体導入手段15によって捕集領域10上に満たされ、捕集領域10上の粉状物質5が粒子状担体20に吸着し、図8c)のように粉状物質5を吸着した粒子状担体20が第2のサンプリング媒体導入手段16によって捕捉部12に捕捉され、粉状物質5が捕集される。
【0060】
上記構成において、粒子状担体20とは、例えば表面にのりなどの粘着質を流布したプラスチック顆粒や、静電気を帯びたガラスやプラスチックの顆粒や、多孔質の顆粒であり、これら粒子状担体20を例えばポンプやスポイトを用いて捕集領域10に満たし、被検査対象物表面9に接触させることでハウスダストや食品の残骸などが粒子状担体20に吸着し、例えばポンプやスポイトを用いて粒子状担体20を捕捉部12に移動させることで、ハウスダストや食品の残骸が捕集される。粉状物質5に吸着する特性をもつ担体を粒子状担体20とする事で様々な形状の捕集領域10に対応して捕集領域10にサンプリング媒体13を満たすことができるようになり、捕集領域10を限定する様々な形状の開口枠体11を使用したとしても、簡単に粉状物質5を捕集することができるようになる。
【0061】
上記構成において、サンプリング媒体13として流体を使用しなくても、様々な形状の捕集領域10から粉状物質5を簡単にサンプリングすることができるようになる。
【0062】
(実施の形態9)
図9は、実施の形態6で示した担体18を帯磁性担体21とした捕集手段2を示してある。実施の形態2と同一部分については同一番号を付し詳細な説明は省略する。図9)のように、帯磁性担体21がサンプリング媒体導入手段15によって捕集領域10上に満たされ、捕集領域10上の粉状物質5が帯磁性担体21に吸着し、図9c)のように粉状物質5を吸着した帯磁性担体21が第2のサンプリング媒体導入手段16によって捕捉部12に捕捉され、粉状物質5が捕集される。
【0063】
上記構成において、帯磁性担体21とは粉状物質5に吸着する性質を有し、なおかつ磁力を帯びているものであって、例えば磁気ビーズの表面にのりなどの粘着性のものを流布したものである。この場合、帯磁性担体21を捕集領域10上に導入させるサンプリング媒体導入手段15として帯磁性を利用することができるようになる。例えば金属片や磁石などの帯磁性担体21を吸着する塊を使用すればスポイトやピンセットを使用しなくても容易にサンプリング媒体13を捕集領域10に移動させたり捕集部に移動させることができる。
【0064】
上記構成において、簡単にサンプリング媒体13を移動させることができ、簡単に粉状物質5を捕集することができるようになる。
【0065】
(実施の形態10)
図10は、開口部8の真上に配置され口面が平行になるように開口部8と同じ形状かつ同じ大きさの開放口22を備えた捕集手段2を示したものである。実施の形態2と同一部分については同一番号を付し詳細な説明は省略する。空中に浮遊していて被検査対象物質表面上に落下してくる粉状物質5を捕集することができるように、開口部8の真上に配置され口面が平行になるように開口部8と同じ形状かつ同じ大きさの開放口22が配置されている。ここで、口面とは開口枠体11によって形成される開口部8の開口面のことであり、また、開口部8と同形状の開放口22の開放面のことを指す。
【0066】
上記構成において、捕集領域10となる被検知対象物表面は、例えば床面やテーブル上面などのハウスダストが堆積する場所であって、開放口22の開放面は上を向いている。なお、空中に浮遊しているものであって空中を流動することで壁面に付着する粉状物質5を捕集する場合は、開口部8および開放口22は上面を向いている必要は無く、壁面に堆積する粉状物質5がとる軌跡に対して開口面が垂直方向を向いていれば、どの方向を向いていても同目的の捕集ができる。この場合は、例えば風に乗って外壁表面に付着する花粉や砂などの粉状物質5を捕集する場合であり、開口部8面と開放口22面は外壁面に対して垂直に配置することで同目的の捕集ができる。
【0067】
上記構成において被検査対象物表面9上の粉状物質5が極めて少ない場合においても、落下しうる粉状物質5が落下するまで時間をかけることで、粉状物質5を多く捕集することができるようになる。
【0068】
(実施の形態11)
図11は、実施の形態1〜10で示した捕集手段2がサンプリング装置1から脱着可能な構造であるサンプリング装置1を示してあり、実施の形態1と同一部分については同一番号を付し詳細な説明は省略する。図11a)b)のようにサンプリング装置1から切り離した捕集手段2を用いて、図11c〜e)のようにサンプリング装置1から離れた被検査対象物表面9上の粉状物質5を捕集し、粉状物質5を捕集した捕集手段2をサンプリング装置1につなぐことで、捕集された粉状物質5がサンプリング装置1内に取り込まれる。サンプリング装置1内に移動された粉状物質5は移動手段6によって選別手段3に移動され選別され、選別された粉状物質5は第2の移動手段7によって回収手段4に移動され回収されることになる。
【0069】
上記構成において、捕集手段2をサンプリング装置1から切り離す手段もしくは接続する手段としては、例えば手動によりものであり、粉状物質5を捕集手段2から移動させる移動手段6と捕集手段2との接続が、粉状物質5の移動を可能にするものであればどのような接続がされても、同目的のサンプリングが可能となる。また、例えば、捕集手段2を脱着させるサンプリング装置1には、捕集手段2を接続するために捕集手段2と同一形状の溝が形成されていて、前期捕集手段2と同一形状の溝に捕集手段2をはめ込むことによって、捕集手段2とサンプリング装置1との脱着が行われれば、捕集手段2とサンプリング装置1との脱着が容易になるが、前述のように移動手段6と捕集手段2との接続が粉状物質5の移動を可能にするものであればどのような接続がされても、同目的のサンプリングが可能となる。
【0070】
上記構成において、サンプリング装置1から離れた被検査対象物表面9の捕集領域10から粉状物質5を捕集し、サンプリング装置1に粉状物質5をサンプリングすることができるようになる。このため、サンプリング装置1を一箇所に固定してあっても、いろいろな場所を捕集領域10としてサンプリングすることが可能になる。
【0071】
(実施の形態12)
図12は、粉状物質5の粒径によって粉状物質5を選別することのできる篩手段23からなる選別手段3を備えたサンプリング装置1を示してある。実施の形態1と同一部分については同一番号を付し詳細な説明は省略する。図12a)のように捕集手段2によって捕捉された粉状物質5は、図12b)のように移動手段6によって選別手段3に移動され、図12c)のように篩手段23によって選別される。
【0072】
上記構成において、移動手段6とは、例えば流体であるサンプリング媒体13を移動させるためのポンプやスポイトであり、また、サンプリング媒体13である担体を移動させるピンセットなどである。また、粉状物質5を選別する篩手段23とは、例えば金属や木材で編みこまれた網から構成されるものであて、篩を構成する網目の大きさによって粉状物質5が選別され、網目を通過できない粉状物質5は篩上に残り、篩を通過した粉状物質5のみをサンプリングすることができる。ここで、選別除去される粉状物質5とは、例えばハウスダスト中に混在する大きな紙くずやクリップや画鋲などの金属片を指す。これら、ハウスダスト中の大きな紙くずや金属片をサンプリングされるハウスダスト中から除去することで、検知対象となるハウスダスト以外の粉状物質5を除去することができるようになる。これによって、サンプリング装置1によって回収される粉状物質5の中に、測定や検知する上で障害となりうる大きな構造物を容易に除去することができる。
【0073】
上記構成において、捕集手段2によって捕捉された粉状物質5から測定対象となる粉状物質5を選別することが可能となる。
【0074】
(実施の形態13)
図13は、粉状物質5のサンプリング媒体13中での比重の違いによって選別することを特徴とする選別手段3を備えたサンプリング装置1を示してある。実施の形態1と同一部分については同一番号を付し詳細な説明は省略する。
【0075】
上記構成において、サンプリング媒体13は流体が用いられており、サンプリング媒体13を選別手段3から回収手段4に移動するための第2の移動手段7は選別手段3の下端から上方に離して設置されている。図13b)のように流体であるサンプリング媒体13中に含有された粉状物質5は流体中の比重の違いにより重いものは下端に落下し、軽いものはサンプリング媒体13中を浮遊した状態となる。次に図13c)のように下端から上方に離して設置されている第2の移動手段7によってサンプリング媒体13中を浮遊している粉状物質5のみを回収手段4に移動することによって、比重の軽い粉状物質5のみを選別しサンプリングすることが可能となる。
【0076】
ここで、比重の重い粉状物質5とは、例えば液体であるサンプリング媒体13中のクリップや画鋲などの金属片であり、例えば気体であるサンプリング媒体13中の大きな紙くずである。比重の軽い粉状物質5とは例えばハウスダストであり、液体や気体であるサンプリング媒体13中を浮遊しており、下端に落下した粉状物質5以外を回収手段4に移動することによって浮遊したハウスダストのみをサンプリングすることができる。
【0077】
上記構成において、捕集手段2によって捕捉された粉状物質5から測定対象となる粉状物質5をサンプリング媒体13中の比重の違いによって選別することが可能となる。
【0078】
(実施の形態14)
図14は、粉状物質5を溶解させるための溶媒24と粉状物質5を溶媒24に溶解させる溶解手段25からなる選別手段3を備えたサンプリング装置1を示してある。実施の形態1と同一部分については同一番号を付し詳細な説明は省略する。
【0079】
上記構成において、移動手段6によって選別手段3に移動されたサンプリング媒体13と接触し粉状物質5を溶解させるための溶媒24と、粉状物質5を溶媒24に溶解させるための溶解手段25が設置されている。図14b)のように、粉状物質5を含んだサンプリング媒体13は選別手段3の中で溶媒24に接触し、サンプリング媒体13に捕捉されている粉状物質5は溶解手段25によって溶媒24に溶解され、図14c)のように溶媒24に溶解した粉状物質5のみ第2の移動手段7によって回収手段4に移動させることで、粉状物質5の溶媒24に対する溶解能の差異によって選別することができる。ここで、例えば液体であるサンプリング媒体13中で捕捉された粉状物質5にエストラジオールなどの有機溶剤に溶解しやすく水に溶けにくい有機物が含まれていた場合、サンプリング媒体13である液体と溶媒24であるメタノールなどの有機溶剤を、例えばスターラーなどの攪拌装置である溶解手段25によって激しく攪拌することで、エストラジオールがメタノール中に溶解し、メタノールに溶解しにくいものは水に溶解したままとなる。次に混合し攪拌した水とメタノールを静置する事によって水とメタノールを分離させ、水に重層されたメタノールのみを下端から上方に離して設置されている第2の移動手段7によって回収手段4に移動させることによって、捕捉された粉状物質5の中からエストラジオールなどのメタノールに溶解し易い物のみを回収することが可能になる。なお、選別する物質としてはエストラジオールに限らす、特定の溶剤に溶解しやすいものであって、サンプリング媒体13と容易に分離可能のものであれば、同様な選別が可能になる。
【0080】
上記構成において、粉状物質5の溶媒24への溶解能の差異によって粉状物質5を選別することが可能となり、測定対象となる物質に応じて効率的なサンプリングが可能となる。
【0081】
(実施の形態15)
図15は、回収手段4に脱着可能なサンプリング容器26を備えた回収手段4を備えたサンプリング装置1を示してある。実施の形態12と同一部分については同一番号を付し詳細な説明は省略する。
【0082】
上記構成において、回収手段4内には回収手段4に設置し取り外すことのできる容器26が配置してあり、図15a)のように、第2の移動手段7によって選別手段3によって選別された粉状物質5が容器26内に移動され回収される。図15b)のように、容器26を回収手段4から取り外すことによって、容器26内に回収された粉状物質5をサンプリング装置1から取り出すことができるようになる。ここで、第2の移動手段7は、例えばサンプリング溶媒27である流体を吸い取るスポイトやポンプであり、容器26は、例えばガラスやプラスチックで形成された容器26である。
【0083】
上記構成において、回収手段4に回収された粉状物質5を容易にサンプリング装置1から取り出すことができるようになる。
【0084】
(実施の形態16)
図16は、サンプリング容器26に回収された粉状物質5を溶解させるサンプリング溶媒27と、前記サンプリング溶媒27に粉状物質5を溶解させる溶解手段25と、粉状物質5を溶解した前記サンプリング溶媒27を固化させる固化手段28を備えた回収手段4を備えたサンプリング装置1を示してある。実施の形態15と同一部分については同一番号を付し詳細な説明は省略する。
【0085】
上記構成において、図16a)のように、選別手段3で選別された粉状物質5が第2の移動手段7によって回収手段4内の容器26内に移動される。図16b)のように移動された粉状物質5は容器26内に配置されたサンプリング溶媒27に接触し、溶解手段25によってサンプリング溶媒27に溶解され、図16c)のように、固化手段28によってサンプリング溶媒27が固化される。ここで、第2の移動手段7は例えば粉状物質5をつまむためのピンセットや粉状物質5を吸い込むポンプや送風装置であり、例えばサンプリング溶媒27は水や有機溶媒であり、例えば溶解手段25はスターラーであり、例えば固化手段28はサンプリング溶媒27を冷却すし凍結させるためのペルチェなどの冷却装置である。なお、サンプリング溶媒27には、粉状物質5を容易に溶解させるための界面活性剤や安定性を増すための高分子多糖類や防腐剤などの添加物が混入されていてもかまわない。
【0086】
上記構成において、回収手段4の容器26に回収された粉状物質5がサンプリング溶媒27に溶解され、固化されることによって、粉状物質5を回収後に安定的に保管することができるようになる。
【0087】
(実施の形態17)
図17は、粉状物質5の重量を計測する測量手段29を捕集手段2もしくは選別手段3もしくは回収手段4のいずれかに少なくとも一つ備えたサンプリング装置1を示してある。実施の形態12と同一部分については同一番号を付し詳細な説明は省略する。
【0088】
上記構成において、選別手段3内に粉状物質5の重量を計測する測量手段29が内蔵されている。図17b)のように、篩手段23によって選別され落下した粉状物質5は、選別手段3の下端に設置された測量手段29によって重量が計測される。ここで測量手段29は、例えば電子天秤などの重量計測装置であり、選別された粉状物質5の重量が計測されるが、同様の測量手段29が捕捉部12に設置されていても、回収手段4内に設置されていても、粉状物質5の重量が計測される。
【0089】
上記構成において、粉状物質5が回収されると同時に、回収量を重量として同時に知ることができるサンプリング装置1が得られる。これによって捕集領域10上にあったハウスダストなどの重量を知ることで、汚染状況の程度を知ることが可能となり、得られたサンプル中のアレルゲン含有量を計測することによって、ハウスダストのアレルゲン含有量を知ることが可能になる。
【0090】
(実施の形態18)
図18はサンプリング装置1を有したアレルゲン計測装置30を示してある。実施の形態16と同一部分については同一番号を付し詳細な説明は省略する。
【0091】
上記構成において、アレルゲン計測装置30はサンプリング装置1と接続されており、サンプリング装置1で回収された粉状物質5を検査対象として粉状物質5中のアレルゲンを検知する。ここで、アレルゲン計測装置30としては、例えば有機分子の存在を検知する質量分析装置であるが、特定分子の検知測定が可能な装置であればいずれであってもかまわない。
【0092】
上記構成において、サンプリング装置1に回収された粉状物質5を取り出して取り扱うことなく、容易にアレルゲン計測装置30にてアレルゲン量を計測することができるようになる。
【0093】
(実施の形態19)
図19はサンプリング装置1を有した抗原抗体反応を利用したアレルゲン計測装置31を示してある。実施の形態18と同一部分については同一番号を付し詳細な説明は省略する。上記構成において、抗原抗体反応を利用したアレルゲン計測装置31はサンプリング装置1と接続されており、サンプリング装置1で回収された粉状物質5を検査対象として粉状物質5中のアレルゲンを検知する。ここで、抗原抗体反応を利用したアレルゲン計測装置31は、例えばイムノクロマト方式を利用した検査装置であるが、アレルゲンに対して特異的に結合する抗体分子を利用した計測装置であればいずれであってもかまわない。
【0094】
上記構成において、サンプリング装置1に回収された粉状物質5を取り出して取り扱うことなく、抗原抗体反応を利用したアレルゲン計測装置31にて容易にアレルゲン量を計測することができるようになる。
【産業上の利用可能性】
【0095】
本発明のサンプリング装置を用いることで、誰でも簡単に再現良く正確にサンプリングすることができ、得られたサンプル中のアレルゲン量を測定することでアレルゲンの汚染状況を正確に知ることができ、アレルギー患者がアレルゲン対策をとるための有用な指標とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0096】
【図1】本発明の実施の形態1のサンプリング装置を示す図
【図2】本発明の実施の形態2の捕集手段を示す図
【図3】本発明の実施の形態3の捕集手段を示す図
【図4】本発明の実施の形態4の捕集手段を示す図
【図5】本発明の実施の形態5の捕集手段を示す図
【図6】本発明の実施の形態6の捕集手段を示す図
【図7】本発明の実施の形態7の捕集手段を示す図
【図8】本発明の実施の形態8の捕集手段を示す図
【図9】本発明の実施の形態9の捕集手段を示す図
【図10】本発明の実施の形態10の捕集手段を示す図
【図11】本発明の実施の形態11の捕集手段を示す図
【図12】本発明の実施の形態12の選別手段を示す図
【図13】本発明の実施の形態13の選別手段を示す図
【図14】本発明の実施の形態14の選別手段を示す図
【図15】本発明の実施の形態15の回収手段を示す図
【図16】本発明の実施の形態16の回収手段を示す図
【図17】本発明の実施の形態17のサンプリング装置を示す図
【図18】本発明の実施の形態18のアレルゲン計測装置を示す図
【図19】本発明の実施の形態19の抗原抗体反応を利用したアレルゲン計測装置を示す図
【図20】従来のサンプリング手段を示す図
【図21】従来のサンプリング手段を示す図
【符号の説明】
【0097】
1 サンプリング装置
2 捕集手段
3 選別手段
4 回収手段
5 粉状物質
6 移動手段
7 第2の移動手段
8 開口部
9 被検査対象物表面
10 捕集領域
11 開口枠体
12 捕捉部
13 サンプリング媒体
14 サンプリング媒体供給部
15 サンプリング媒体導入手段
16 第2のサンプリング媒体導入手段
17 粒子状の物質
18 担体
19 シート状担体
20 粒子状担体
21 帯磁性担体
22 開放口
23 篩手段
24 溶媒
25 溶解手段
26 容器
27 サンプリング媒体
28 固化手段
29 測量手段
30 アレルゲン計測装置
31 抗原抗体反応を利用したアレルゲン計測装置
101 アレルゲン捕集部
102 アレルゲン検出部
103 抗原溶解液供給部
104 掃除機集塵袋
105 台紙
106 掃除機ホース挿入部
107 ケーシング
108 ぬぐい取りピン
109 捕集溝
110 輸送ゾーン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検査対象物表面上の粉状物質を捕集する捕集手段と、捕集された粉状物質の特定の性状によって粉状物質を選別する選別手段と、選別された粉状物質を回収する回収手段と、捕集手段によって捕集された粉状物質を選別手段に移動させる移動手段と、選別手段によって選別された粉状物質を回収手段に移動させる第2の移動手段を備えたサンプリング装置であって、前記捕集手段は粉状物質を捕集手段に取りこむ開口部と前記開口部を形成し被検査対象物表面上の捕集領域を限定する開口枠体と前記粉状物質を捕捉する捕捉部と前記粉状物質を捕集領域上から捕捉部に移動させるサンプリング媒体と前記サンプリング媒体を含有するサンプリング媒体供給部と前記サンプリング媒体を捕集領域に導入させるサンプリング媒体導入手段と開口部に導入されたサンプリング媒体を捕集領域から捕捉部に導入させる第2のサンプリング媒体導入手段を備えたことを特徴とするサンプリング装置。
【請求項2】
開口枠体を被検査対象物表面上に接触させ、開口部に露出した被検査対象物表面を粉状物質の捕集領域とし、前記捕集領域にサンプリング媒体を満たすことで粉状物質を捕集することを特徴とした請求項1記載のサンプリング装置。
【請求項3】
開口枠体が弾性もしくは可塑性を有する材質から構成されることを特徴とした捕集手段を備えた請求項1あるいは2に記載のサンプリング装置。
【請求項4】
サンプリング媒体が流体であることを特徴とした請求項1〜3のいずれかに記載のサンプリング装置。
【請求項5】
サンプリング媒体である流体に粒子状の物質が含まれていることを特徴とする請求項4記載のサンプリング装置。
【請求項6】
サンプリング媒体が粉状物質を吸着する特性を持つ担体であることを特徴とした請求項1〜3のいずれかに記載のサンプリング装置。
【請求項7】
サンプリング媒体である粉状物質を吸着する特性を持つ担体がシート状に構成されていることを特徴とした請求項6記載のサンプリング装置。
【請求項8】
サンプリング媒体である粉状物質を吸着する特性を持つ担体が粒子状の物質で構成されていることを特徴とした請求項6記載のサンプリング装置。
【請求項9】
サンプリング媒体である粉状物質を吸着する特性を持つ担体が帯磁性であることを特徴とする請求項6〜8のいずれかに記載のサンプリング装置。
【請求項10】
開口部の真上に口面が平行になるように配置され開口部と同じ形状かつ同じ大きさの開放口を備え、一定時間内に捕集領域に落下してきた粉状物質を捕集することを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載のサンプリング装置。
【請求項11】
捕集手段がサンプリング装置から脱着可能な構造である請求項1〜10のいずれかに記載のサンプリング装置。
【請求項12】
粉状物質の粒径によって粉状物質を選別することのできる篩手段からなる選別手段を備えた請求項1〜11のいずれかに記載のサンプリング装置。
【請求項13】
粉状物質のサンプリング媒体中での比重の違いによって選別することを特徴とする選別手段を備えた請求項1、2、3、4、5、10あるいは11に記載のサンプリング装置。
【請求項14】
粉状物質を溶解させるための溶媒と粉状物質を溶媒に溶解させる溶解手段からなる選別手段を備え、粉状物質の溶解能の差異によって粉状物質を選別することを特徴とした請求項1〜11のいずれかに記載のサンプリング装置。
【請求項15】
回収手段に脱着可能なサンプリング容器を備え、前記サンプリング容器内に粉状物質を回収することを特徴とした回収手段を備えた請求項1〜14のいずれかに記載のサンプリング装置。
【請求項16】
サンプリング容器に回収された粉状物質を溶解させるサンプリング溶媒と、前記サンプリング溶媒に粉状物質を溶解させる溶解手段と、粉状物質を溶解した前記サンプリング溶媒を固化させる固化手段を備えた回収手段を備えた請求項15記載のサンプリング装置。
【請求項17】
粉状物質の重量を計測する測量手段を捕集手段もしくは選別手段もしくは回収手段のいずれかに少なくとも一つ備えた請求項1〜16のいずれかに記載のサンプリング装置。
【請求項18】
請求項1〜17のいずれかに記載のサンプリング装置を有するアレルゲン計測装置。
【請求項19】
検知方法として抗原抗体反応を利用した請求項18記載のアレルゲン計測装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2006−71455(P2006−71455A)
【公開日】平成18年3月16日(2006.3.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−255237(P2004−255237)
【出願日】平成16年9月2日(2004.9.2)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】