説明

サンプルガス供給装置および可燃性ガス検知システム

【課題】 ガスセンサーの検知性能検査を容易に行うことができる新規な構成のサンプルガス供給装置およびこのサンプルガス供給装置を備えた可燃性ガス検知システムを提供すること。
【解決手段】 サンプルガス供給装置は、可燃性ガス検知用のガスセンサーの検知性能を検査するに際して用いられる検査用サンプルガスを供給するためのものであって、気化して燃焼性ガスを発生する液状炭化水素を含浸用充填材に含浸させてなるサンプルガス源が密閉容器内に配置されてなるサンプルガス発生器を具えてなる。可燃性ガス検知システムは、可燃性ガス検知用のガス検知部を具えた監視用ガスサンプリング装置と、ガス吸引手段と、警報報知機構と、所定期間毎に定期的に行われるガス検知部の検知性能検査とは別個に、随時に行われるガス検知部の検知性能検査を行うに際して用いられるサンプルガスを供給するための、上記に記載のサンプルガス供給装置とを具えてなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、可燃性ガスを検知するための可燃性ガス検知システム、および、この可燃性ガス検知システムを構成するガス検知手段の検知性能を検査するに際して用いられる検査用サンプルガスを供給するためのサンプルガス供給装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、例えば、自動車製造工場においては、車体になされた塗装の乾燥工程が行われるに際しては、乾燥炉内で発生する可燃性ガスが引火するなどの問題が発生することを防止して作業者の安全性を確保する、という理由から、乾燥炉内の環境雰囲気中における可燃性ガスの濃度を監視するための監視用ガスサンプリング装置が設置されている。
【0003】
図2は、従来における監視用ガスサンプリング装置を備えた可燃性ガス検知システムの一例における構成の概略を示すブロック図である。
この可燃性ガス検知システム60は、可燃性ガスの濃度の監視、すなわち可燃性ガスの検知が行われるべき検査対象空間Sから当該検査対象空間Sの環境雰囲気である被検ガスが導入される監視用ガスサンプリング装置61と、可燃性ガス検知システム60を構成する各構成部の動作を制御する制御装置65とを具えており、監視用ガスサンプリング装置61におけるガス吸引手段63によって被検ガスが吸引されて、例えば接触燃焼式のガスセンサーにより構成されたガス検知手段62を備えたガス検知部に導入され、被検ガス中に所定濃度以上の可燃性ガスが含まれることがガス検知手段62によって検出されることにより警報が発せられる。
【0004】
一般に、このような可燃性ガス検知システム60のガス検知手段62においては、使用に伴ってガスセンサーが経時的にあるいは他の理由によって劣化し、ガスセンサーの検知性能が一定以下に低下すると、その用途の性質上、きわめて危険な状態となることから、所定期間毎例えば6ヶ月間に1度の頻度で、ガスセンサーの校正作業を含むガスセンサーの検知性能の検査を行うことが義務づけられている。
【0005】
ガスセンサーの検知性能の検査においては、被検ガスをガス検知部に導入するための主ガス導入路66に接続された標準ガス供給路67を介して、例えば検査用標準ガスが装填されたボンベ71等を有する標準ガス供給装置70によって検査用標準ガスがガス検知手段62に供給され、ガス検知手段62によって検査用標準ガスの濃度検知が行われることにより、使用に伴うガスセンサーの検知性能の低下の程度が確認され、この結果に基づいて、所要の校正処理がなされる。
【0006】
また、定期的に実施されるガスセンサーの検査方法の一つとして、ガスセンサーの検知性能の低下に伴うガス選択性能の低下を防止するために、ガスセンサーによる検知対象ガス以外の可燃性ガスを検査用ガスとして用い、この検査用ガスの濃度を検知することによりガスセンサーの劣化の程度を確認する方法が提案されている(特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開2002−286669号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、ガスセンサーの校正作業は定期的にしか行われていないのが実情であり、例えば毎朝の業務開始時すなわち監視動作開始時おいて、ガスセンサーの所期の検知性能が発揮される状態(活性状態)にあるか否かを作業者が知ることはできない。
また、ガスセンサーの校正作業を含む通常のガスセンサーの検知性能検査は、煩雑で長時間を要するので、監視動作開始時毎に当該ガスセンサーの検知性能検査を行うのであれば、作業効率が大幅に低下すると共に検査コストが相当に高くなってしまう。
【0008】
以上のように、環境雰囲気中における可燃性ガスの監視動作が必要とされる現場においては、ガスセンサーの劣化等の理由によってガスセンサーの検知性能が低下することにより危険に晒されるおそれがあるため、監視動作開始時に、作業者がガスセンサーの活性状態を認知しておくことが重要である。
【0009】
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであって、定期的に行われるガスセンサーの検知性能検査とは別個に、ガスセンサーの検知性能検査を容易に行うことができる新規な構成のサンプルガス供給装置およびこのサンプルガス供給装置を備えた可燃性ガス検知システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明のサンプルガス供給装置は、可燃性ガス検知用のガスセンサーの検知性能を検査するに際して用いられる検査用サンプルガスを供給するためのものであって、
気化して燃焼性ガスを発生する液状炭化水素を含浸用充填材に含浸させてなるサンプルガス源が密閉容器内に配置されてなるサンプルガス発生器を具えてなることを特徴とする。
【0011】
本発明のサンプルガス供給装置においては、サンプルガス源を構成する液状炭化水素として、エチルアルコールまたはメチルアルコールを用いることが好ましい。
また、本発明のサンプルガス供給装置においては、密閉容器は、サンプルガス源が交換可能な状態で構成されているものであることが好ましい。
【0012】
本発明の可燃性ガス検知システムは、可燃性ガスを検知するためのガス検知部を具えた監視用ガスサンプリング装置と、被検ガスまたは検査用サンプリングガスをガス検知部に導入するためのガス吸引手段と、前記ガス検知部による検知結果に基づいて警報を発する警報報知機構と、所定期間毎に定期的に行われるガス検知部の検知性能検査とは別個に、随時に行われるガス検知部の検知性能検査を行うに際して用いられる検査用サンプルガスを供給するためのサンプルガス供給装置とを具えてなり、
サンプルガス供給装置が上記に記載のものよりなることを特徴とする。
【0013】
本発明の可燃性ガス検知システムにおいては、随時に行われるガス検知部の検知性能検査においては、ガス検知部に供給される検査用サンプリングガスの濃度が所定値以上であることがガス検知部によって検知されることにより警報報知機構による警報が発せられる構成とすることができ、ガス検知部の検知性能検査時において警報が発せられる契機となる危険ガス濃度値が、監視動作時において警報が発せられる契機となる危険ガス濃度値より低く設定することができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明のサンプルガス供給装置によれば、可燃性ガス検知用のガスセンサーの検知性能を検査するに際して用いられる検査用サンプルガスを、監視用ガスサンプリング装置に対して安定的に供給することができると共に、定期的に行われるガスセンサーの検知性能検査において用いられる検査用標準ガスに比して低コストで検査用サンプルガスを得ることができるので、信頼性の高い検査を低い検査コストでかつ容易に行うことができる。
【0015】
本発明の可燃性ガス検知システムによれば、監視動作開始時におけるガスセンサーの検査を、低い検査コストでかつ容易に行うことができ、これにより、ガスセンサーの経時的な劣化等に起因するガス検知性能の低下の程度を知ることができ、必要に応じて、ガスセンサーの校正作業を行うことにより、ガスサンプリング装置を常に正常な動作状態に維持することができ、従って、高い安全性が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明について図面を参照しながら説明する。
【0017】
図1は、本発明の可燃性ガス検知システムの一例における構成の概略を示すブロック図である。
この可燃性ガス検知システム10は、可燃性ガスの濃度が監視されるべき検査対象空間Sを形成する乾燥炉11から被検ガスが導入されて、被検ガス中に含まれる可燃性ガスの濃度を監視する監視用ガスサンプリング装置20と、可燃性ガス検知システム10を構成する各構成部の動作を制御する機能を有すると共に、可燃性ガスの濃度が所定値(爆発下限界濃度)を超えることが検知されることにより警報が発せられる報知機能を有する制御装置30とを具えている。ここに、同図1において、12は、被検ガスを監視用ガスサンプリング装置20に導入するための主ガス導入路である。また、破線は、制御装置30からの各種の動作指令信号または監視用ガスサンプリング装置20およびその他の構成部からのガス検知信号等が伝達される電気配線を示している。
【0018】
監視用ガスサンプリング装置20は、例えば接触燃焼式のガスセンサーにより構成されたガス検知手段21と、このガス検知手段21に被検ガスを導入するためのガス吸引手段である例えばアスピレータ22とを具えている。アスピレータ22は、圧縮空気が当該アスピレータ22に接続された大気供給路23を介して、図示しない適宜の空気供給手段によって供給されることにより作動される。
この例における監視用ガスサンプリング装置20においては、ガス検知手段21とアスピレータ22との間のガス流路に流量検知手段25が設けられており、この流量検知手段25によってガス検知システム10全体を流過するガス流量が低下したことが検知されることにより、流量低下信号が制御装置30に出力されて、制御装置30によって流量低下警報表示用ランプ34が点灯される。
【0019】
制御装置30には、例えば発光による警報報知機構31が設けられている。具体的には、例えば、被検ガス中に含まれる可燃性ガスの濃度が規定濃度(爆発下限界濃度)以上であることが検知されたことを報知するガス警報発光部32、およびガスセンサーの検知性能検査が行われてガスセンサーが活性状態にあることが検知されたことを報知するセンサー異常報知用発光部33などが設けられている。
【0020】
上記の可燃性ガス検知システム10においては、監視用ガスサンプリング装置20におけるアスピレータ22が作動されることにより乾燥炉11内の空気である被検ガスがガス検知手段21に導入され、被検ガス中に含まれる可燃性ガスの濃度が規定濃度以上であることがガス検知手段21によって検知されることにより、警報報知機構31におけるガス警報発光部32が作動されて、発光による警報が発せられる。
【0021】
而して、この可燃性ガス検知システム10においては、ガスセンサーの検知性能の検査(以下、「正規検知性能検査」ともいう。)が所定期間毎に定期的に実施される。しかし、上述したように、ガスセンサーの経時的劣化等に起因してガスセンサーの検知性能が低下して誤動作が生ずる場合があるなど、作業者が危険に晒される場合が少なくないため、安全性の観点から、監視動作開始前に、ガスセンサーの活性状態を作業者が確認しておくことが重要である。
【0022】
この可燃性ガス検知システム10においては、被検ガスを監視用ガスサンプリング装置20に導入するための主ガス導入路12に、ガス流路切り替え手段40が設けられており、ガスセンサーの検知性能の検査(以下、「監視動作開始前検査」ともいう。)を実施するために用いられる検査用サンプルガスを監視用ガスサンプリング装置20に供給するサンプルガス供給装置50が、ガス流路切り替え手段40およびこのガス流路切り替え手段40に接続された検査用分岐ガス導入路41を介して、主ガス導入路12に接続されて設けられている。
【0023】
ガス流路切り替え手段40は、例えば三方電磁弁により構成されており、乾燥炉11の内部空間に連通する被検ガス導入路15および検査用分岐ガス導入路41のいずれか一方のガス流路を、主ガス導入路12に対して切り替え可能に接続するよう制御される。具体的には、乾燥炉11内の環境雰囲気中における可燃性ガスの濃度を監視するための監視動作が行われる場合には、乾燥炉11からガス流路切り替え手段40に至る被検ガス導入路15が主ガス導入路12に対して接続されると共にサンプルガス供給装置50に接続された検査用分岐ガス導入路41が遮断される。
【0024】
サンプルガス供給装置50は、監視動作開始前検査を行うために用いられる検査用サンプルガスを供給するためのサンプルガス発生器51と、サンプルガス発生器51からの検査用サンプルガスを供給するための検査用サンプルガス供給路56および大気導入路57のいずれか一方のガス流路を、検査用分岐ガス導入路41に対して切り替え可能に接続するよう制御されるガス流路切り替え手段55とを具えている。
【0025】
サンプルガス発生器51は、気化して可燃性ガスを発生する液状炭化水素が含浸用充填材に含浸されてなるサンプルガス源53と、このサンプルガス源53が内部に配置された密閉容器52とにより構成されている。密閉容器52は、着脱自在に設けられた蓋部材(図示せず)を有し、これにより、サンプルガス源53が交換可能な状態に構成されている。密閉容器52の内部空間は、ガス交換用管部材54を介して大気に開放されている。
【0026】
サンプルガス源53を構成する含浸用充填材としては、例えば紙や布などの繊維質材料、あるいは多孔質材料などが用いられる。
サンプルガス源53を構成する液状炭化水素としては、例えばエチルアルコール、メチルアルコールなどが用いられる。
サンプルガス源53においては、液状炭化水素の含浸用充填材に対する含有割合は、液状炭化水素として例えばエチルアルコールが用いられる場合に、密閉容器52内において発生される可燃性ガスの濃度が19℃の時に5.4体積%になる状態となる大きさとされる。
【0027】
ガス流路切り替え手段55は、例えば三方電磁弁よりなり、検査用サンプルガス供給路56を一定時間例えば15秒間の間主ガス導入路12に接続し、その後、検査用サンプルガス供給路56を遮断して大気導入路57を一定時間例えば45秒間の間主ガス導入路12に接続するよう作動される。
ガス流路切り替え手段55によるガス流路切り替え動作は、例えば主ガス導入路12に設けられたガス流路切り替え手段40によるガス流路切り替え動作と連動して行われる。
【0028】
この可燃性ガス検知システム10においては、ガスセンサーについての監視動作開始前検査が次のようにして行われる。
すなわち、主ガス導入路12に設けられたガス流路切り替え手段40の開閉動作が制御装置30によって制御されて、サンプルガス供給装置50に接続された検査用分岐ガス導入路41が主ガス導入路12に接続されると共に、サンプルガス供給装置50におけるガス流路切り替え手段55の開閉動作がガス流路切り替え手段40の開閉動作と連動して制御され、検査用サンプルガス供給路56が検査用分岐ガス導入路41に接続される。ここに、乾燥炉11の内部空間に連通された被検ガス導入路15は主ガス導入路12に対して遮断された状態とされており、また、サンプルガス供給装置50における、大気に開放された大気導入路57は検査用分岐ガス導入路41に対して遮断された状態とされている。
【0029】
そして、圧縮空気が流量が適正な大きさに調整された状態でアスピレータ22に導入されることによりアスピレータ22が作動され、これにより、検査用サンプルガスがガス検知手段21に導入される。具体的には、密閉容器52内において液状炭化水素が気化されて発生された検査用サンプルガスが、アスピレータ22によって吸引されることにより一定時間(例えば15秒間)の間だけガス検知手段21に供給され、その後、サンプルガス供給装置50におけるガス流路切り替え手段55の開閉動作が制御されてガス流路が切り替えられ、検査用分岐ガス導入路41に対して検査用サンプルガス供給路56が遮断されると共に大気導入路57が接続され、アスピレータ22によって吸引されることにより大気が一定時間(例えば45秒間)の間供給される。
【0030】
そして、ガス検知手段21による検査用サンプルガスの検知が行われ、ガスセンサーの検知性能検査時における危険濃度値以上であることが検知されること、すなわち、ガスセンサーが活性状態にあることが確認されることにより、警報報知機構31に対する動作指令信号が制御装置30によって出力され、センサー異常報知用発光部33によって発光による警報が発せられる。一方、ガス検知手段21を構成するガスセンサーに異常がある場合には、警報報知機構31は作動されず、これにより、作業者は所要のガスセンサー校正処理が必要であることを認識することができる。ここに、監視動作開始前検査時における危険濃度値は、監視動作時における危険濃度値(爆発下限界濃度値の25%の大きさ:25%LEL)より低い濃度値、例えば20%LELに設定される。
【0031】
その後、検査用分岐ガス導入路41に対して大気導入路57が遮断されると共にアスピレータ22の作動が停止される。
以上において、監視動作前検査に要する所要時間は、例えば3分間程度である。
【0032】
上記構成の可燃性ガス検知システム10によれば、定期的に行われる正規検知性能検査において用いられる検査用標準ガスに比して、サンプルガス発生源51として安価なものが用いられてなるサンプルガス供給装置50を備えており、検査用サンプルガスが極めて短時間の間だけ供給されて監視動作前検査が行われることにより、検査所要時間が短時間でよく、しかも低い検査コストで、ガス検知手段21を構成するガスセンサーについての所要の検査を行うことができる。
従って、監視動作開始前において、作業者がガスセンサーが活性状態にあるか否かを認識することができ、必要に応じて適宜にガスセンサーの校正処理を行うことによってガスセンサーを常に正常な状態に維持することができる結果、ガスセンサーの誤作動等によって作業者が危険に晒されることがなく、可燃性ガス検知システム10を高い安全性を有するものとして構成することができる。
【0033】
ガスセンサーの監視動作開始前検査においては、ガス警報信号が出力されるべき危険濃度値が監視動作時における危険濃度値より低く設定されるが、可燃性ガスに対して所期の応答性を有するか否か、すなわちガスセンサーが活性状態にあるか否かを知ることが出来さえすればよく、厳密なガスセンサーの校正作業は、定期的に行われる正規検知性能検査においてなされるので、実際上、何ら問題はない。
【0034】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、種々の変更を加えることができる。
例えば、ガス吸引手段は、アスピレータにより構成されてなるものに限定されず、例えば吸引ポンプにより構成することができる。
また、サンプルガス供給装置は、サンプルガス発生器による可燃性ガスとその他のガスとの混合ガスを検査用サンプルガスとして供給し、複数のガスセンサーについての活性状態の検査が実施可能な構成とされていてもよい。
さらに、監視動作前検査を行うに際して、サンプルガス供給装置が作動される時間、具体的には、例えばサンプルガスの供給時間および大気供給時間は、主ガス導入路の長さやガス検知手段に供給されるガス流量などの条件に応じて適宜に設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の可燃性ガス検知システムの一例における構成の概略を示すブロック図である。
【図2】従来における可燃性ガス検知システムの一例における構成の概略を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0036】
10 可燃性ガス検知システム
11 乾燥炉
12 主ガス導入路
15 被検ガス導入路
20 監視用ガスサンプリング装置
21 ガス検知手段
22 アスピレータ
23 大気供給路
25 流量検知手段
30 制御装置
31 警報報知機構
32 ガス警報発光部
33 センサー異常報知用発光部
34 流量低下警報表示用ランプ
40 ガス流路切り替え手段
41 検査用分岐ガス導入路
50 サンプルガス供給装置
51 サンプルガス発生器
52 密閉容器
53 サンプルガス源
54 ガス交換用管部材
55 ガス流路切り替え手段
56 検査用サンプルガス供給路
57 大気導入路
60 可燃性ガス検知システム
61 監視用ガスサンプリング装置
62 ガス検知手段
63 ガス吸引手段
65 制御装置
66 主ガス導入路
67 標準ガス供給路
70 標準ガス供給装置
71 ボンベ
S 検査対象空間

【特許請求の範囲】
【請求項1】
可燃性ガス検知用のガスセンサーの検知性能を検査するに際して用いられる検査用サンプルガスを供給するためのサンプルガス供給装置であって、
気化して燃焼性ガスを発生する液状炭化水素を含浸用充填材に含浸させてなるサンプルガス源が密閉容器内に配置されてなるサンプルガス発生器を具えてなることを特徴とするサンプルガス供給装置。
【請求項2】
サンプルガス源を構成する液状炭化水素として、エチルアルコールまたはメチルアルコールが用いられることを特徴とする請求項1に記載のサンプルガス供給装置。
【請求項3】
密閉容器は、サンプルガス源が交換可能な状態で構成されているものであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のサンプルガス供給装置。
【請求項4】
可燃性ガスを検知するためのガス検知部を具えた監視用ガスサンプリング装置と、被検ガスまたは検査用サンプリングガスをガス検知部に導入するためのガス吸引手段と、前記ガス検知部による検知結果に基づいて警報を発する警報報知機構と、所定期間毎に定期的に行われるガス検知部の検知性能検査とは別個に、随時に行われるガス検知部の検知性能検査を行うに際して用いられる検査用サンプルガスを供給するためのサンプルガス供給装置とを具えてなり、
サンプルガス供給装置が請求項1乃至請求項3のいずれか一に記載のものよりなることを特徴とする可燃性ガス検知システム。
【請求項5】
随時に行われるガス検知部の検知性能検査においては、ガス検知部に供給される検査用サンプリングガスの濃度が所定値以上であることがガス検知部によって検知されることにより警報報知機構による警報が発せられることを特徴とする請求項4に記載の可燃性ガス検知システム。
【請求項6】
ガス検知部の検知性能検査時において警報が発せられる契機となる危険ガス濃度値が、監視動作時において警報が発せられる契機となる危険ガス濃度値より低く設定されることを特徴とする請求項4または請求項5に記載の可燃性ガス検知システム。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2006−78434(P2006−78434A)
【公開日】平成18年3月23日(2006.3.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−265377(P2004−265377)
【出願日】平成16年9月13日(2004.9.13)
【出願人】(000250421)理研計器株式会社 (216)
【Fターム(参考)】