説明

サンプル取得方法およびサンプル取得装置

造粒工程などにおける工程において、物質のサンプルを摂取および測定する装置および方法。測定される物質は、例えばキュベットである測定手段(3)の測定室(7)に自然落下して堆積する。所望の測定は、測定手段(3)の壁の内部を通って実行される。測定手段(3)は、測定室(7)の底から上向きに移動する乱気流誘発のガス状材料のパルスによって空になる。装置の測定手段(3)は、仕切り(6)によって2つに分割される。これにより、ガス状材料のパルスは、測定手段の片側(5)の底に近づくように移動し、仕切り(6)の反対側(7)において底から上に移動する。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
本発明は、サンプルを取得する方法および装置に関するものである。しかしながら、単にそれだけではなく、特に本発明は、薬剤の製造に用いられる例えば造粒工程における工程においてサンプルを取得することに関する。
【0002】
独立して述べる必要が無いことは明らかであるが、各工程における物体は、工程中において、単にそれを模倣したものではない適切な監督および監視下にある。もし、優れた成果を達成するために何かが必要である場合には、この工程によって製造された物質の一部が、誤ったパラメーターを原因として既に役に立たなくなることを防ぐだけではないような即座の調整がされ得る。
【0003】
例えば、製薬産業における造粒工程においてサンプルを取得することは、困難であることが公知となっている。1つ目の問題として、速度の遅さがある。信頼性の高い測定のため、粒状の物質のサンプルは、造粒用の容器から取得される必要がある。このため、いわゆるインライン測定は妨げられる。また、他の方法として、単なる造粒の微調整を実行した後に、サンプルを外部の測定点に移動させ、そこで測定を実行する方法がある。これは、サンプルを取得するための時間が費やされる。
【0004】
2つ目の問題として、特に造粒工程において、物質が測定キュベットまたは類似の装置に付着するという事実がある。手法が向上しさえしても、測定装置に注入する圧縮空気が用いられる。しかしながら、この手法は、都合の悪い手段であると判明した。なぜなら、圧縮空気の使用は、物質を測定装置に付着させる好ましくない性質を、通常は大きくしてしまう。画面を掃除するために、画面の表面上に直接噴出させる圧縮空気が用いられている。この噴出は、掃除のために十分に強くする必要がある。しかしながら、実際には、強い噴出は、表面に接触している新しい粒子に吹き付けられる。特に、使用される物質が付着し、粒状の液体が化学結合し、物質がその工程中ずっと表面に残存し、程なく表面を覆うことにより測定を困難にする場合には、強い噴出が吹き付けられる。また、付着を防ぐために画面を暖める試みもされる。しかしながら、画面を暖めることは、通常は、乾燥と材料の化学結合を原因としたさらなる問題を引き起こす。
【0005】
本発明は、従来技術では解決できなかった、回避され得る欠点を解決する方法および装置を生み出すことを目的としている。また、測定が短時間ででき、インライン測定を実現できる方法および装置を生み出すことを付加的な目的としている。また、測定の合間における掃除を必要とせずに、連続的に使用できる装置を生み出すという付加的な有利点がある。
【0006】
本発明の上述したおよび他の利益および有利点は、添付した請求項における特徴として記載された方法によって達成される。
【0007】
本発明に従った方法は、本装置の記述に関連して検査される。本装置のより詳細な記述は、装置の一実施形態を示す添付した図面を参照してなされる。
【0008】
〔図面の簡単な説明〕
〔図1〕
造粒用の容器内に配置された、本発明に従った装置を示す図である。
〔図2〕
上述した装置を90度の角度から見た同じ装置を示す図である。
【0009】
図1および図2は、記号を付けた部分が的確な序列において容易に認識できるように、互いに隣接して参照することが最も良い。
【0010】
図において、造粒用の容器における円錐形の壁を参照記号1に示す。エアロゾルとして粒状の一群内に吹き付けられた粒状の液体が、粒状にされた粒子の表面上において効率的に混合され、粒子が大きくなり最終的には砂粒大となる間に、粒状の一群の物質における連続的な動作が起こる。
【0011】
従来の工程においては、付着する性質を有するサンプル体が混合するという理解される理由により、上記粒状の液体のエアロゾルもが干渉される。本発明においてサンプルする使用者は、この問題を考慮しなくてもよい。
【0012】
本発明に従った図2において、ことによるとより明確に示されるが、やや短い垂直なチャネル2が、造粒用の容器における傾斜した壁に形成される。測定キュベット3は、上記チャネルの下端に取り付けられる。チャネル2と測定キュベット3との結合部は、本質的に空気を介さずに結合されている。しかしながら、測定キュベット3は、壁6によって、アクチャルキュベット部7と空気チャネル5との2つの部分に垂直に分割される。空気吸気口チューブ4は、本質的に空気を介さない方法において、空気チャネル5に取り付けられる。その吸気口の開口部は、記号10によって示される。アクチャル測定装置は、参照記号8によっておおまかに示される。
【0013】
一旦造粒工程が開始されると、測定キュベット3は、開口チャネルであるチャネル2を通る小球状化した物質によって極めて迅速に満たされる。この段階において、堆積した物質の特性は、キュベットの壁を通して、所望の機器を用いて測定され得る。
【0014】
用いられる測定の種類は、その状況においてとにかく可能な測定方法であるということ以外は、事実上重要ではない。上記キュベットにおける物質は、大まかには一定の密度を有しているため、例えば、粒径測定すなわち、正確さが大幅に向上されるであろういわゆるNIR分析等が可能である。
【0015】
一旦測定が開始されると、大部分は空気である加圧ガスの短パルスが、空気チャネル4および開口部10を通り抜けて室5に達する。そして、短パルスは、室5を通り抜けて室7に達する。上記空気パルスは、例えば、約0.5秒のみの間短パルスが持続する。強い乱気流のために、粒子は、上記キュベットの壁に直接は接触しない。その代わりに、物質の一群がある上記キュベットの測定室7に完全に流れ込む。方向を示す矢印に示すように、上記空気パルスは、室5および流入開口部9を通じて、強い乱気流を引き起こす。また、キュベット3の底に近い部分を通じて、測定室7に強い乱気流を引き起こす。そして、乱気流は、そこから自然に造粒室に流れ込む。
【0016】
一旦空気パルスが停止すると、チャネル2と測定キュベット3とは、再度造粒室からの物質を受け取る配置となる。実際に、上記キュベットは、即座に新たな物質によって満たされる。その特性は、粒の発達程度に応じて変更され得る。測定、空にする工程、およびキュベットの掃除は、即座に実行され得る。
【0017】
例えば、強い乱気流を発生させる方法によって、空気パルスをキュベット3の下部に導くことは、上述した以外の方法においても実行され得る。仕切り6によってキュベット3において分離された一部5を通り抜けないが、いくつかの他の方法において測定室7の下部に導くチャネル/開口部は、空気を導くために使用され得る。用いられる手段は、上記キュベットとは独立して、上記キュベットに接続されており、強い乱気流がそこを通り抜けるように導かれる分離チューブが用いられ得る。上記チューブは、その壁または底を通じて上記キュベットに接続され得る。乱気流を生み出す1つの方法は、上記キュベットに近接した上記チューブの端部を広げる方法がある。もちろん、乱気流を生み出す多くの他の方法は、他の分野のテクノロジーから容易に適用される。上記キュベットが仕切りによって2つの部分に分割されてない場合には、空気チャネルがこの種類の測定を防止するため、上記キュベットを通じたいわゆる浸透測定が実行され得る。
【0018】
上記キュベットは、両端が開かれた通気性のある種類も用いられ得る。上記キュベットの背部は上記造粒用の容器に接続されており、圧縮空気排出装置を備えていることにより、上記キュベットの下部の中を空にする。この場合においては、上記キュベットの上部において、ノズルを用いて下方に向かう乱気流を生み出す。
【0019】
実地試験は、本発明の機能性を実証する。測定は、迅速かつ正確である。本発明の有利点における1つの重要な要素は、上記キュベットが、用いられる空気パルスによって、極めて良く掃除されることである。これは、いくつかの外部要因によって、上記キュベットに向かう物質が固められずに、上記物質の堆積が自然落下によって起こるという事実によって少なくとも大部分が証明される。さらに、堆積する工程は、空気パルスによってではなく、いくつかの公知となっているシステムによって実行される。このような場合において、上述したように、表面に強く付着する物質があるというリスクがある。短パルスエアーは、上記物質を乾燥させない。
【0020】
上記測定キュベットは、使い捨てでも良い。上記測定キュベットは、上記材料の付着を防止するために、適したコーティングによって表面を覆われ得る。これにより、上記キュベットの表面を清潔に保てる。
【0021】
本発明に従った方法は、多くの方法において安定している。上記測定キュベットは、湿気および温度に関して、造粒用の容器と同条件となる。それ故に、条件が異なることから生じる問題を回避できる。粒状の液体における困難な化学結合が起こる場合においても、この方法は機能する。なぜなら、上記キュベットに入る粒状の液体がどんな状況であっても、小粒の表面がただ取り付けられることのみであり、上記キュベットは、空になった後に非常に迅速に満たされる。
【0022】
本発明は、1つの機能的な全体像に関連して上述される。しかしながら、本発明は、それにかかわらず、本発明の構想および添付の請求項において保護される範囲内において存在するだけでなく、多くの方法において異なり得ることは明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】造粒用の容器内に配置された、本発明に従った装置を示す図である。
【図2】上述した装置を90度の角度から見た同じ装置を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
例えば造粒工程における物質のような、ある工程におけるサンプルを摂取および測定する方法であって、
上記工程は、物質が測定手段内に堆積し、上記測定手段(3)の測定室(7)において所望の測定が実行された後に、上記測定室(7)内に移動する乱気流誘発のガス状材料のパルスによって上記測定手段(3)が空になるものであり、
上記サンプルの収集は、プロセス容器(1)の壁面から、上記プロセス容器の外側における測定室(7)に導かれるチャネル(2)を通じて実行されることを特徴とする方法。
【請求項2】
上記測定手段(3)は、上記測定が実行される、上記壁に通じるキュベットであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
上記測定される物質は、上記キュベット(3)に自然落下して堆積し、上記空にするパルスは、上記測定室の下部に導かれることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
上記測定手段(3)は、仕切り(6)によって2つに分割され、上記ガス状材料のパルスは、上記測定手段の片側(5)の底に近づくように移動し、上記仕切り(6)の反対側
(7)において底から移動することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
圧縮空気の短パルスが用いられることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
上記ガス状材料のパルスは、測定室(5)の上部における開口部(10)から上記測定室(5)内に導かれ、上記仕切り(6)の下部における開口部(9)を通って上記測定室(7)に導かれることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
強い乱気流である空気パルスが、上記測定室(7)の内部における壁または底を通るチューブ状のチャネルを通じて上記測定室(7)に導かれることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
例えば造粒工程などの工程における物質のような、サンプルを摂取および測定する装置であって、
上記装置は、物質が測定手段内に堆積し、上記測定手段(3)の測定室(7)において所望の測定が実行された後に、上記測定室(7)内に移動する乱気流誘発のガス状材料によって上記測定手段(3)が空になるものであり、
上記サンプルを容器(1)の外側における上記測定手段(3)に導くように、プロセス室の壁から本質的に突き出て、上記測定手段(3)に導かれる本質的に垂直なチャネル(2)を備えていることを特徴とする装置。
【請求項9】
上記測定手段は、空にするパルスをもたらす測定室(7)とチャネル(5)とを備えているキュベット(3)であり、上記チャネル(5)は、ガスが流れる開口部(9)を下部に有している仕切り(6)によって上記測定室(7)と隔てられていることを特徴とする請求項8に記載の装置。
【請求項10】
上記チャネル(2)と上記キュベット(3)とは、本質的に空気を介さずに互いに接続されていることを特徴とする請求項9に記載の装置。
【請求項11】
上記ガス状の空にするパルスを通す、上記キュベット(3)の吸気口である開口部(10)は、上記キュベットの上部に配置されており、仕切り(10)の裏側における上記チャネル(5)に通じていることを特徴とする請求項8に記載の装置。
【請求項12】
上記測定室の壁または底を通る、上記測定室(7)に接続された、上記空にするパルスをもたらす分離したチューブ状のチャネルを備えていることを特徴とする請求項8から11のいずれか1項に記載の装置。
【請求項13】
上記キュベットは、通気性のキュベットであることを特徴とする請求項9に記載の装置。
【請求項14】
測定装置は、測定される物質が付着しない材料によって表面を覆われていることを特徴とする請求項8に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2010−537162(P2010−537162A)
【公表日】平成22年12月2日(2010.12.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−520604(P2010−520604)
【出願日】平成20年8月15日(2008.8.15)
【国際出願番号】PCT/FI2008/050462
【国際公開番号】WO2009/024646
【国際公開日】平成21年2月26日(2009.2.26)
【出願人】(508298455)
【Fターム(参考)】