サンルーフ装飾部材
【課題】寸法誤差、各部の熱膨張、熱収縮による狂いを吸収し、見栄えの向上、水密性の確保及び風切音を防止することを可能にし、サンルーフと一体感のあるサンルーフ装飾部材を提供する。
【解決手段】車両のルーフ開口部に開閉可能に取付けられるサンルーフのサンルーフ板5に付設したサンルーフ装飾部材4であって、サンルーフ板5の車両進行方向に沿って付設したサンルーフ装飾部材本体41と、サンルーフ板5が閉じている時にサンルーフ装飾部材本体41とサンルーフ板5とが密閉するようにサンルーフ装飾部材本体41に設けられたウエザーストリップ7と、車両のルーフパネル21に固定されサンルーフ板5を支持するハウジング24に、サンルーフ装飾部材本体41を取り付ける第1の取付け手段42と、を備え、第1の取付け手段42によりサンルーフ装飾部材4の露出面4aとサンルーフ板5の露出面5aが実質上同一平面に揃うように高さ設定した。
【解決手段】車両のルーフ開口部に開閉可能に取付けられるサンルーフのサンルーフ板5に付設したサンルーフ装飾部材4であって、サンルーフ板5の車両進行方向に沿って付設したサンルーフ装飾部材本体41と、サンルーフ板5が閉じている時にサンルーフ装飾部材本体41とサンルーフ板5とが密閉するようにサンルーフ装飾部材本体41に設けられたウエザーストリップ7と、車両のルーフパネル21に固定されサンルーフ板5を支持するハウジング24に、サンルーフ装飾部材本体41を取り付ける第1の取付け手段42と、を備え、第1の取付け手段42によりサンルーフ装飾部材4の露出面4aとサンルーフ板5の露出面5aが実質上同一平面に揃うように高さ設定した。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サンルーフ装飾部材に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、自動車のルーフに開口部を設け、開口部にサンルーフを開閉可能に設けた構造が知られている。特に、ルーフパネルに取り付けたガイドレールによってサンルーフを開閉可能に支持したスライド式サンルーフにおいては、サンルーフを支持案内するガイドレールを覆い隠すために付設するサンルーフ装飾部材としてのルーフサイドガーニッシュ(以下、「サンルーフ装飾部材」という)を設けたものが知られている。
これらサンルーフ装飾部材は、ルーフパネル及びボディーサイドパネルそれぞれに係止するためルーフパネルとボディーサイドパネル間の組付誤差の影響を受けやすく、組付けが困難になったり、外れたりするという問題があり、これらを解決する取付け構造として、ルーフパネルとボディーサイドパネル間の組付誤差の影響を受けないように取り付けられたものも提案されている(特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1に開示された技術(以下、「従来技術」という)は、サンルーフ装飾部材の固定構造を改善して、サンルーフ装飾部材を確実に固定することを目的としている。具体的には、ルーフパネルの左右の側端に沿って設けたアウタスライド式サンルーフのガイドレールに、これを覆い隠すように付設したサンルーフ装飾部材の固定構造において、前記ガイドレールにその底面より側方に突出して先端に係止穴を有する係止片を設ける。前記サンルーフ装飾部材には、その内側端縁に沿って係止爪を形成するとともに外側端部の裏面の前記係止片に対応する位置にクリップを設ける。サンルーフ装飾部材は、その係止爪を前記ガイドレールの内側上端縁に係止するとともに前記クリップを前記係止片の係止穴に係合して、前記ガイドレールを覆い隠すように固定する、というものである。
【0004】
前記従来技術による取付け構造において、サンルーフ装飾部材は、ルーフパネルに間接的に取り付けられる。すなわち、サンルーフを開閉可能に支持案内するガイドレールの底面の側方に突出するように設けられた係止片の係止穴と、前記ガイドレ−ルの上端緑に対して、それぞれクリップ及び係止爪にて取り付けられるものである。この取付け構造において、前記係止片の係止穴からガイドレールの上端縁までのピッチと、サンルーフ装飾部材の係止爪からクリップまでのピッチを、正確に一致させるような管理を伴って、サンルーフ装飾部材を係止固定しようとするものである。
【特許文献1】特開平10−109601号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前記従来技術においては、下記3つの観点に基づく課題があった。
(1)各部の寸法誤差の観点
前記従来例においては、ガイドレールの上端から係止片の係止穴までのピッチと、そのピッチに対応するサンルーフ装飾部材の係止爪からクリップまでのピッチを等しくしなければ、見栄え良く組み立て完成させることができなかった。したがって、生産管理等に相当の配慮を要求されるという欠点があった。すなわちガイドレールとルーフパネルの取付け誤差、ガイドレールと係止片との取付け誤差、係止片の製造誤差、サンルーフ装飾部材に対するクリップの取付け誤差、及びサンルーフ装飾部材の成形誤差等を管理する必要があり、管理負担が少なくないという欠点があった。
(2)温度変化によって生ずる各部の熱膨張、熱収縮の観点
樹脂で成形したサンルーフ装飾部材の場合、熱収縮、熱膨張等も考慮する必要があり、これらのバラツキを吸収するため、サンルーフ装飾部材とサンルーフ板(ガラス板等)との間に、ある程度のクリアランスを確保して取り付ける必要があった。
(3)見栄えの向上、水密性の確保及び風切音を防止する観点
近年の自動車用サンルーフにおいて、見栄えの向上、水密性の確保及び風切音の防止等のため、サンルーフ板からボディーサイドパネルにかけて隙間や段差がなく組み付けられることが求められている。いわゆる、フラッシュサーフェイス化の要求である。
【0006】
本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、各部の寸法誤差に対する管理負担を軽減し、温度変化によって生ずる各部の熱膨張、熱収縮による狂いを想定して吸収し、見栄えの向上、水密性の確保及び風切音を防止することを可能にし、サンルーフと一体感のあるサンルーフ装飾部材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するために、本発明は、車両のルーフに設けられたルーフ開口部に開閉可能に取付けられるサンルーフのサンルーフ板に付設したサンルーフ装飾部材であって、前記サンルーフ板の車両進行方向に沿って付設したサンルーフ装飾部材本体と、前記サンルーフ板が閉じている時に前記サンルーフ装飾部材本体と前記サンルーフ板とが密閉するようにサンルーフ装飾部材本体に設けられたウエザーストリップと、前記車両のルーフパネルに固定され前記サンルーフ板を支持するハウジングに、前記サンルーフ装飾部材本体を取り付ける第1の取付け手段と、を備え、前記第1の取付け手段により前記サンルーフ装飾部材の露出面と前記サンルーフ板の露出面が実質上同一平面に揃うように高さ設定したことを特徴とするサンルーフ装飾部材を提供する。
【0008】
このような構成のサンルーフ装飾部材によれば、サンルーフパネルおよびサンルーフ装飾部材本体を、ともにサンルーフのハウジングに固定したことにより、両者が同一平面に揃い易くなる。すなわち、車両のルーフパネルに固定されサンルーフ板を支持するハウジングに、サンルーフ装飾部材本体を、第1の取付け手段によって、サンルーフ装飾部材の露出面とサンルーフ板の露出面が実質上同一平面に揃うように、高さ設定して取り付けたので、サンルーフ板と、サンルーフ装飾部材の間において、隙間や段差がなく組み付けられる。いわゆる、フラッシュサーフェイス化を実現できる。
【0009】
また、本発明において、第2の取付け手段によって前記車両に直接取付けられることを特徴とするサンルーフ装飾部材を提供する。
【0010】
このような構成のサンルーフ装飾部材によれば、サンルーフ装飾部材本体が、第1の取付け手段によりサンルーフのハウジングに固定され、また第2の取付け手段により直接車両のルーフパネルに固定されるので、ルーフパネルとボディーサイドパネルとの組み付け誤差の影響を受けることがない。すなわち、サンルーフ装飾部材本体は、第1の取付け手段によってサンルーフ側のハウジングに取り付けられ、かつ、第1の取付け手段とは異なる取り付け形態である第2の取付け手段によってサンルーフのハウジングと同じ車体側のルーフパネルに直接取付けられる。このように、サンルーフのハウジングと装飾部材本体とが同一の基準となるルーフパネルに取り付けられるので、サンルーフのハウジングに固定したサンルーフ板及びサンルーフ装飾部材本体のフラッシュサーフェイス化を維持して車両に取り付けることができる。
【0011】
したがって、サンルーフ側の部材であるガイドレールと、車体側の部材であるルーフパネルとの取付け誤差、ガイドレールと係止片との取付け誤差、係止片の製造誤差等の影響を受けないので、サンルーフ装飾部材本体は、サンルーフと車両を跨いで支障なく取り付けることができる。
【0012】
また、本発明において、前記第2の取付け手段は、前記サンルーフ装飾部材本体上で前記車両の幅方向に微動可能であることを特徴とするサンルーフ装飾部材を提供する。
このような構成のサンルーフ装飾部材によれば、前記第2の取付け手段の位置が、車両幅方向に微動可能であるので、サンルーフ装飾部材本体上にそれぞれ配設された第1の取付け手段から第2の取付け手段までの車幅方向の距離に、ある程度の許容範囲が確保されている。このため、サンルーフ側に取付けられる第1の取付け手段と、車体側に取付けられる第2の取付け手段の間で、車幅方向の距離に多少の誤差が含まれていても、前記許容範囲によって吸収される。また、温度変化によって生ずる各部の熱膨張、熱収縮を吸収することも可能である。
【0013】
詳しくは、サンルーフ装飾部材本体側に設定された第1の取付け手段から第2の取付け手段までのピッチと、これに対応してサンルーフ側に設定された第1の取付け手段からルーフパネル側に設定された第2の取付け手段までのピッチと、を常に一致させることができる。
したがって、従来技術のようにサンルーフ側の部材であるガイドレールと車体側の部材であるルーフパネルとの取付け誤差、ガイドレールと係止片との取付け誤差、係止片の製造誤差、サンルーフ装飾部材に対するクリップの取付け誤差、サンルーフ装飾部材の成形誤差等の影響を受けることなく、サンルーフ装飾部材本体は、サンルーフと車両を跨いで支障なく取り付けることができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係るサンルーフ装飾部材本体は、サンルーフと車両を跨いで支障なく取り付けることができる。詳しくは、以下のとおりである。
(1)各部の寸法誤差を吸収できる。
(2)温度変化によって生ずる各部の熱膨張、熱収縮を吸収できる。
(3)サンルーフと一体感のあるサンルーフ装飾部材を提供できる。すなわち、サンルーフ板からボディーサイドパネルにかけて、隙間や段差がなく組み付けられ、凹凸少ない均一面が得られ、見栄えが向上し、水密性を確保できるばかりでなく風切音も防止することができる。
つまり、自動車用サンルーフにおいて、ルーフのフラッシュサーフェイス化が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
(第一実施形態)
以下、本発明に係るサンルーフ装飾部材4の第一実施形態について、図を参照して説明する。なお、各図において、同一効果の部位には同一符号を付して説明の重複を避ける。
図1は本発明の第一実施形態に係るサンルーフ装飾部材4が装着された車両1の斜視図である。
図2は本発明の第一実施形態に係るサンルーフ装飾部材4が装着されたサンルーフユニット3の斜視図である。
図3は本発明の第一実施形態に係るサンルーフ装飾部材本体41の車体側装着面4bを示す斜視図である。
図4は図2のA−A断面図である。
【0016】
図1に示すように車両1のルーフ2に設けられたルーフ開口部8に緩衝シール6(図4参照)及び図示しない取付け手段によってサンルーフユニット3が取り付けられている。サンルーフユニット3は、少なくとも基本構成部材となるハウジングフレーム(以下、「ハウジング」という)24(図4参照)と、車両進行方向Lに摺動可能な可動パネル50と、その可動パネル50を支持案内するためのガイドレール9(図4,図11参照)から構成されている。但し、ハウジング24,124及びガイドレール9の取り付け構造は、本発明とは無関係のため簡略化して図示している。
【0017】
サンルーフ板5は、ガラス製のパネル3枚、すなわち前後スライド方式の可動パネル50と、それが閉じた時の前方に連接される固定パネル51と、可動パネル50が閉じた時は後方に連接され開いた時はパネル厚み方向で可動パネル50に重なる固定パネル52と、合計3枚を備えて構成されている。
【0018】
サンルーフ装飾部材4は、サンルーフ板5の閉じた状態でいう前方から後方へと順に固定パネル51、可動パネル50、固定パネル52と連接された最長の長手(車両進行)方向Lにおける両脇のガイドレール機構等を被覆保護すると共に見栄え良くするために配設されている。すなわち、ハウジング24及びガイドレール9の上部に蓋をかけて覆うように、サンルーフ装飾部材4が、サンルーフ板5の車両進行方向Lに沿って取り付けられている。
【0019】
なお、本発明のサンルーフ装飾部材4の取付け対象は、前述した可動パネル50が、前後スライド方式で開閉する構成に限定するものではない。
例えば、固定パネル51をチルトアップ式の可動パネルに構成しても良く、あるいは、固定パネル52を車両進行方向Lに摺動させる構成にすることも可能である。
また、可動パネル50及び固定パネル51,52の材質は、ガラス板に限定されることなく、ガラス板に代えて、樹脂又は鋼板等、あるいは、これらの組み合わせで構成しても構わない。
【0020】
サンルーフ装飾部材4は、サンルーフ装飾部材本体41と、その長手方向(L)に沿って付設されたウエザーストリップ7から主要部が構成されている。サンルーフ装飾部材本体41は、熱可塑性樹脂を長板状に射出成形したものである。一方、ウエザーストリップ7は弾性変形可能な軟質の樹脂又はゴム等により成形されたシール部材であり、長板状のサンルーフ装飾部材本体41における幅方向(車幅方向W)の一端の長手方向(L)に沿って形成された保持部44(図4参照)に保持されている。
【0021】
このウエザーストリップ7は、可動パネル50が閉じている時、可動パネル50の側辺に密接して、サンルーフ装飾部材本体41と可動パネル50の間に隙間が生じないように密閉する。これにより、ルーフの水密性を保つことができる。
また、サンルーフ装飾部材4の外気露出面5aをサンルーフ板5の車体側の周縁に形成された黒プリント53と同じ黒の艶有り塗装とすることで、サンルーフ板5に対して、より一体的に見せることができる。
【0022】
サンルーフ装飾部材本体41の車体側装着面4bには、車体1側に固定するための第1のクリップ(第1の取付け手段)42が長手方向に沿って適宜間隔をおくように複数配設されている。一方、サンルーフユニット3のハウジング24には、前記第1のクリップ42に対応する位置にブラケット25(図6,図7参照)が立設されている。
【0023】
図4左端に示されたボディーサイドパネル22は、車両1のボディの上縁近辺である。このボディーサイドパネル22の内縁に、ルーフパネル21が溶接等によって堅固に固定されている。このルーフパネル21上に、弾力性材料でなる緩衝シール6(図4参照)を介在して、ハウジング24が接着されている。このハウジング24を初めとするサンルーフユニット3は、車両1に対して柔軟な取付け構造であることも一因し、取付け寸法の精度を高くすることが困難である。つまり、ボディーサイドパネル22とルーフパネル21の寸法誤差は大きく、ルーフパネル21とサンルーフユニット3の寸法誤差は小さい。
しかし、緩衝シール6の変形、その他の部品寸法や組み立て誤差に応じて、車両1側のルーフパネル21に対するサンルーフユニット3の高さが変化する。
【0024】
そこで、ルーフパネル5の外気露出面5aとサンルーフ装飾部材4の外気露出面4aが実質上同一高さになるように設定された第1のクリップ42とブラケット(第1の取付け手段)25によって、サンルーフ装飾部材4がサンルーフユニット3に取り付けられている。詳しくは、サンルーフパネル5およびサンルーフ装飾部材本体41を、ともにサンルーフ3のハウジング24に固定したことにより、両者が同一平面に揃い易くなる。すなわち、車両1のルーフパネル21に固定されサンルーフ板5を支持するハウジング24に、サンルーフ装飾部材本体41を、第1のクリップ42によって、サンルーフ装飾部材41の露出面4aとサンルーフ板5の露出面5aが実質上同一平面に揃うように、高さ設定して取り付けたので、サンルーフ板5と、サンルーフ装飾部材4の間において、隙間や段差がなく組み付けられる。
【0025】
次に、図5〜図7を用いて、第1のクリップ42及びそれに係合するブラケット25について説明する。
図5は本発明の第一実施形態に係るサンルーフ装飾部材4に付設された第1のクリップ42の拡大斜視図であり、図3に示した状態と同じ角度から斜視している。この第1のクリップ42は、サンルーフ装飾部材本体41の車体側装着面4bにおける溝425,426に、摺動爪423,424で車両進行方向Lに微動可能に摺接係合されている。
【0026】
図6は第1のクリップ42に係合するブラケット25のAタイプ(以下、「ブラケット25A」という)の斜視図であり、図4において端部から側面視したものを、斜め上から斜視している。このブラケット25Aの位置決め穴251に、第1のクリップ42の位置決めボス421が嵌入すると共に、係止爪427が係止辺253に係合する構成である。
【0027】
図7は第1のクリップ42に係合するブラケット25のBタイプ(以下、「ブラケット25B」という)の斜視図であり、図4において端部から側面視したものを、斜め上から斜視している。このブラケット25Bの位置規制長穴252に、第1のクリップ42の位置決めボス421が嵌入すると共に、係止爪427が係止辺253に係合する構成である。ブラケット25Bの位置規制長穴252に嵌入した位置決めボス421は、位置規制長穴252の長手方向、すなわち車両進行方向Lに長穴の長さ分だけ摺動自在である。
【0028】
サンルーフ装飾部材本体41の前端部Fの近傍に配設された第1のクリップ42aは、ハウジング24の所定の1箇所に配設されたブラケット25Aに固定する一方、サンルーフ装飾部材本体41の他の箇所に複数が配設された第1のクリップ42は、車両進行方向Lに微動可能な状態でブラケット25Bに摺接係合するように取り付けられる。
【0029】
この構成によって、サンルーフ装飾部材本体41の前端部Fの近傍に配設された第1のクリップ42aにより、サンルーフ装飾部材本体41の前端部Fのみが、ハウジング24の所定位置で確実に固定され、その他の箇所に複数が配設され、車両進行方向Lに微動可能である第1のクリップ42は、サンルーフ装飾部材4の成形誤差等の影響を受けることなく取り付けることができる。さらに、温度変化によって生ずる各部の熱膨張、熱収縮による狂いを想定して吸収することも可能である。
【0030】
次に、図8〜図10を用いて、第2のクリップ43,43A(第2の取り付け手段)及びそれに係合するリベットクリップ23について説明する。
図8は本発明の第一実施形態に係るサンルーフ装飾部材4に付設された第2のクリップ43の拡大斜視図であり、図3に示した状態と同じ角度から斜視している。この第2のクリップ43は、サンルーフ装飾部材本体41の車体側装着面4bにおけるクリップ収容部46内で車幅方向W(図3,図4,図8,図9)に微動可能に係合されている。すなわち、図8に示すように、クリップ収容部46に摺動爪434、摺動溝435で車幅方向Wに微動可能に摺接係合されている。
【0031】
図9は本発明の他の実施形態に係るサンルーフ装飾部材4に付設された第2のクリップ43Aの拡大斜視図であり、図3に示した状態と同じ角度から斜視している。この第2のクリップ43Aは、第2クリップ43と比較して若干異なる形状であるが、クリップ収容部46Aの形状の違いに対応して使い分けるものであり、機能は同等である。この第2のクリップ43Aも、サンルーフ装飾部材本体41の車体側装着面4bにおけるクリップ収容部46A内で車幅方向W(図3,図4,図9)に微動可能に係合されている。すなわち、図9に示すように、クリップ収容部46Aの摺動穴461に摺動爪433が車幅方向Wに微動可能に摺接係合されている。なお、図9に示した第2のクリップ43Aは、図8に示した第2のクリップ43と同等機能の変形例なので、更なる詳細な説明は省略する。
【0032】
図10は図8,図9の第2のクリップ43,43Aに係合するリベットクリップ23の斜視図であり、図3に示した状態に対して上下を逆転して斜め上から斜視している。このリベットクリップ23そのものは周知のとおり、車両用の軽量部品等を装着するための係止具であり、組み立て作業者が中軸233をつかんでルーフパネル21の係止穴211(図4参照)に基軸232を下向き(図10の上下を逆)に挿入した後、中軸233を引き抜けば、基軸232が挿入された係止穴211の向こう側(図10の下面)で膨張して固着されるものである。
【0033】
次に、第2のクリップ43に係合するリベットクリップ23の作用効果を説明する。
ルーフパネル21の係止穴211に固着されたリベットクリップ23の先端231の円錐テーパ面234が、図8に示す第2のクリップ43の一対の係止爪431を押し広げながら挿入し、係止面235が係止爪431に係合される。この状態で図10に示すように、第2のクリップ43は、それが係合したリベットクリップ23に対して、車両進行方向Lに摺動自在である。このような構成によって、サンルーフ装飾部材4に対する第1のクリップ42と第2のクリップ43のクリップの取付け誤差(図3,図4参照)、サンルーフ装飾部材4の成形誤差等を吸収することができる。
【0034】
なお、サンルーフ装飾部材4をサンルーフユニット3に取り付けるサンルーフユニット取付け手段として、第1のクリップ42に関しては、これに限定されることなく、例えば、第1のクリップに替えてサンルーフ装飾部材本体41と一体成形による係止爪(不図示)が採用できるほか、ボルト(不図示)固定等による周知の取付け構造を採用しても構わない。
【0035】
このように、サンルーフ装飾部材4は第2のクリップ43を有し、第2のクリップ43の係止部が、車両1のルーフパネル21に立設されたリベットクリップ23(図4,図10参照)を挟持することによりに取り付けられている。
第2のクリップ43は、サンルーフ装飾部材本体41における車体側装着面4bのクリップ収容部46内で車幅方向W(図3,図4,図8,図9)に微動可能に係合されている。
【0036】
このように微動可能であるため、サンルーフ装飾部材本体41に配設した第1のクリップ42から第2のクリップ43までのピッチは、サンルーフユニット3に配設したブラケット25からルーフパネル21に配設したリベットクリップ23までのピッチと、常に一致させることができる。したがって、ガイドレール9とルーフパネル21の取付け誤差(図4参照)、サンルーフ装飾部材4に対する第1のクリップ42と第2のクリップ43のクリップの取付け誤差(図4参照)、サンルーフ装飾部材4の成形誤差等の影響を受けることなく取り付けることができる。さらに、温度変化によって生ずる各部の熱膨張、熱収縮による狂いを想定して吸収することも可能である。よって、サンルーフと一体感のあるサンルーフ装飾部材4を提供できる。
【0037】
また、サンルーフ装飾部材4のボディーサイドパネル22側にシール部材45を設けることにより、サンルーフ装飾部材4とボディーサイドパネル22の間に隙間が生じることを防ぐことができる。すなわち、サンルーフ板5からボディーサイドパネル22にかけて、隙間や段差がなく組み付けられ、凹凸少ない均一面が得られ、見栄えが向上するばかりでなく風切音も防止することができる。つまり、自動車用サンルーフにおいて、ルーフのフラッシュサーフェイス化が可能となる。
【0038】
(第二実施形態)
次に図11を用いて本発明の第二実施形態を説明する。
図11は本発明の第二実施形態に係るサンルーフ装飾部材104が装着されたサンルーフであり、図4に代えた説明図である。
図11に示すように、ハウジング124のスペースNが、図4に示したハウジング24のスペースMよりも広い場合、サンルーフユニット103をルーフパネル21へ取付けるサンルーフユニット取付け手段を、ブラケット25(図4参照)に代えて、サンルーフユニット103のハウジング124に形成した切り起し125等を用いることができる。
【0039】
その場合、切り起し125に穿設された固定穴127と、サンルーフ装飾部材本体141の車体側装着面4cに一体成形された係止片に穿設された固定穴128を、周知のアンカークリップ126により共止め固定する。このような構成により、ガイドレール9とルーフパネル21の取付け誤差(図4参照)、ガイドレール9と切り起し(係止片/フランジ)125(図11参照)との取付け誤差、切り起し125の製造誤差、サンルーフ装飾部材4に対する第1のクリップ42と第2のクリップ43のクリップの取付け誤差(図4参照)、サンルーフ装飾部材4の成形誤差等の影響を受けることなく取り付けることができる。さらに、温度変化によって生ずる各部の熱膨張、熱収縮による狂いを想定して吸収することも可能である。
【0040】
このようにして、サンルーフ装飾部材104を、サンルーフユニット3(図4参照)に代えた、サンルーフユニット103(図11参照)に取り付ける。すなわち、そのサンルーフユニット103により規定されるサンルーフ板5の露出面5aの高さに、サンルーフ装飾部材104の露出面4aの高さが一致するように、サンルーフ装飾部材104が、サンルーフユニット103に取り付けられるため、ボディーサイドパネル22とサンルーフ装飾部材104とサンルーフ板5との隙間や段差がなく組み付けられ、凹凸少ない均一面が得られ、見栄えが向上し、水密性を確保できるばかりでなく風切音も防止することができる。したがって、サンルーフ板5からボディーサイドパネル22にかけてフラッシュサーフェイス化を容易に実現できる。
【0041】
以上、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもなく、前記実施形態を適宜応用しても良い。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範囲内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明の第一実施形態に係るサンルーフ装飾部材が装着された車両の斜視図である。
【図2】本発明の第一実施形態に係るサンルーフ装飾部材が装着されたサンルーフの斜視図である。
【図3】本発明の第一実施形態に係るサンルーフ装飾部材本体の車体側装着面を示す斜視図である。
【図4】図2のA−A断面図である。
【図5】本発明の第一実施形態に係るサンルーフ装飾部材に付設された第1のクリップ42の拡大斜視図である。
【図6】第1のクリップに係合するブラケットの斜視図である。
【図7】第1のクリップに係合するブラケットの斜視図である。
【図8】本発明の第一実施形態に係るサンルーフ装飾部材に付設された第2のクリップの拡大斜視図である。
【図9】本発明の他の実施形態に係るサンルーフ装飾部材に付設された第2のクリップの拡大斜視図である。
【図10】第2のクリップに係合するリベットクリップの斜視図である。
【図11】本発明の第二実施形態に係るサンルーフ装飾部材が装着されたサンルーフであり、図4に代えた説明図である。
【符号の説明】
【0043】
1…車両、 2…ルーフ 3…サンルーフユニット、 4,104…サンルーフ装飾部材、 4a…サンルーフ装飾部材露出面、 5…サンルーフ板、 5a…サンルーフ板露出面、 7…ウエザーストリップ、 8ルーフ開口部、 サンルーフ装飾部材本体41,141、 42…第1のクリップ(第1の取付け手段)、 43,43A…第2のクリップ(第2の取付け手段)
【技術分野】
【0001】
本発明は、サンルーフ装飾部材に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、自動車のルーフに開口部を設け、開口部にサンルーフを開閉可能に設けた構造が知られている。特に、ルーフパネルに取り付けたガイドレールによってサンルーフを開閉可能に支持したスライド式サンルーフにおいては、サンルーフを支持案内するガイドレールを覆い隠すために付設するサンルーフ装飾部材としてのルーフサイドガーニッシュ(以下、「サンルーフ装飾部材」という)を設けたものが知られている。
これらサンルーフ装飾部材は、ルーフパネル及びボディーサイドパネルそれぞれに係止するためルーフパネルとボディーサイドパネル間の組付誤差の影響を受けやすく、組付けが困難になったり、外れたりするという問題があり、これらを解決する取付け構造として、ルーフパネルとボディーサイドパネル間の組付誤差の影響を受けないように取り付けられたものも提案されている(特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1に開示された技術(以下、「従来技術」という)は、サンルーフ装飾部材の固定構造を改善して、サンルーフ装飾部材を確実に固定することを目的としている。具体的には、ルーフパネルの左右の側端に沿って設けたアウタスライド式サンルーフのガイドレールに、これを覆い隠すように付設したサンルーフ装飾部材の固定構造において、前記ガイドレールにその底面より側方に突出して先端に係止穴を有する係止片を設ける。前記サンルーフ装飾部材には、その内側端縁に沿って係止爪を形成するとともに外側端部の裏面の前記係止片に対応する位置にクリップを設ける。サンルーフ装飾部材は、その係止爪を前記ガイドレールの内側上端縁に係止するとともに前記クリップを前記係止片の係止穴に係合して、前記ガイドレールを覆い隠すように固定する、というものである。
【0004】
前記従来技術による取付け構造において、サンルーフ装飾部材は、ルーフパネルに間接的に取り付けられる。すなわち、サンルーフを開閉可能に支持案内するガイドレールの底面の側方に突出するように設けられた係止片の係止穴と、前記ガイドレ−ルの上端緑に対して、それぞれクリップ及び係止爪にて取り付けられるものである。この取付け構造において、前記係止片の係止穴からガイドレールの上端縁までのピッチと、サンルーフ装飾部材の係止爪からクリップまでのピッチを、正確に一致させるような管理を伴って、サンルーフ装飾部材を係止固定しようとするものである。
【特許文献1】特開平10−109601号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前記従来技術においては、下記3つの観点に基づく課題があった。
(1)各部の寸法誤差の観点
前記従来例においては、ガイドレールの上端から係止片の係止穴までのピッチと、そのピッチに対応するサンルーフ装飾部材の係止爪からクリップまでのピッチを等しくしなければ、見栄え良く組み立て完成させることができなかった。したがって、生産管理等に相当の配慮を要求されるという欠点があった。すなわちガイドレールとルーフパネルの取付け誤差、ガイドレールと係止片との取付け誤差、係止片の製造誤差、サンルーフ装飾部材に対するクリップの取付け誤差、及びサンルーフ装飾部材の成形誤差等を管理する必要があり、管理負担が少なくないという欠点があった。
(2)温度変化によって生ずる各部の熱膨張、熱収縮の観点
樹脂で成形したサンルーフ装飾部材の場合、熱収縮、熱膨張等も考慮する必要があり、これらのバラツキを吸収するため、サンルーフ装飾部材とサンルーフ板(ガラス板等)との間に、ある程度のクリアランスを確保して取り付ける必要があった。
(3)見栄えの向上、水密性の確保及び風切音を防止する観点
近年の自動車用サンルーフにおいて、見栄えの向上、水密性の確保及び風切音の防止等のため、サンルーフ板からボディーサイドパネルにかけて隙間や段差がなく組み付けられることが求められている。いわゆる、フラッシュサーフェイス化の要求である。
【0006】
本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、各部の寸法誤差に対する管理負担を軽減し、温度変化によって生ずる各部の熱膨張、熱収縮による狂いを想定して吸収し、見栄えの向上、水密性の確保及び風切音を防止することを可能にし、サンルーフと一体感のあるサンルーフ装飾部材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するために、本発明は、車両のルーフに設けられたルーフ開口部に開閉可能に取付けられるサンルーフのサンルーフ板に付設したサンルーフ装飾部材であって、前記サンルーフ板の車両進行方向に沿って付設したサンルーフ装飾部材本体と、前記サンルーフ板が閉じている時に前記サンルーフ装飾部材本体と前記サンルーフ板とが密閉するようにサンルーフ装飾部材本体に設けられたウエザーストリップと、前記車両のルーフパネルに固定され前記サンルーフ板を支持するハウジングに、前記サンルーフ装飾部材本体を取り付ける第1の取付け手段と、を備え、前記第1の取付け手段により前記サンルーフ装飾部材の露出面と前記サンルーフ板の露出面が実質上同一平面に揃うように高さ設定したことを特徴とするサンルーフ装飾部材を提供する。
【0008】
このような構成のサンルーフ装飾部材によれば、サンルーフパネルおよびサンルーフ装飾部材本体を、ともにサンルーフのハウジングに固定したことにより、両者が同一平面に揃い易くなる。すなわち、車両のルーフパネルに固定されサンルーフ板を支持するハウジングに、サンルーフ装飾部材本体を、第1の取付け手段によって、サンルーフ装飾部材の露出面とサンルーフ板の露出面が実質上同一平面に揃うように、高さ設定して取り付けたので、サンルーフ板と、サンルーフ装飾部材の間において、隙間や段差がなく組み付けられる。いわゆる、フラッシュサーフェイス化を実現できる。
【0009】
また、本発明において、第2の取付け手段によって前記車両に直接取付けられることを特徴とするサンルーフ装飾部材を提供する。
【0010】
このような構成のサンルーフ装飾部材によれば、サンルーフ装飾部材本体が、第1の取付け手段によりサンルーフのハウジングに固定され、また第2の取付け手段により直接車両のルーフパネルに固定されるので、ルーフパネルとボディーサイドパネルとの組み付け誤差の影響を受けることがない。すなわち、サンルーフ装飾部材本体は、第1の取付け手段によってサンルーフ側のハウジングに取り付けられ、かつ、第1の取付け手段とは異なる取り付け形態である第2の取付け手段によってサンルーフのハウジングと同じ車体側のルーフパネルに直接取付けられる。このように、サンルーフのハウジングと装飾部材本体とが同一の基準となるルーフパネルに取り付けられるので、サンルーフのハウジングに固定したサンルーフ板及びサンルーフ装飾部材本体のフラッシュサーフェイス化を維持して車両に取り付けることができる。
【0011】
したがって、サンルーフ側の部材であるガイドレールと、車体側の部材であるルーフパネルとの取付け誤差、ガイドレールと係止片との取付け誤差、係止片の製造誤差等の影響を受けないので、サンルーフ装飾部材本体は、サンルーフと車両を跨いで支障なく取り付けることができる。
【0012】
また、本発明において、前記第2の取付け手段は、前記サンルーフ装飾部材本体上で前記車両の幅方向に微動可能であることを特徴とするサンルーフ装飾部材を提供する。
このような構成のサンルーフ装飾部材によれば、前記第2の取付け手段の位置が、車両幅方向に微動可能であるので、サンルーフ装飾部材本体上にそれぞれ配設された第1の取付け手段から第2の取付け手段までの車幅方向の距離に、ある程度の許容範囲が確保されている。このため、サンルーフ側に取付けられる第1の取付け手段と、車体側に取付けられる第2の取付け手段の間で、車幅方向の距離に多少の誤差が含まれていても、前記許容範囲によって吸収される。また、温度変化によって生ずる各部の熱膨張、熱収縮を吸収することも可能である。
【0013】
詳しくは、サンルーフ装飾部材本体側に設定された第1の取付け手段から第2の取付け手段までのピッチと、これに対応してサンルーフ側に設定された第1の取付け手段からルーフパネル側に設定された第2の取付け手段までのピッチと、を常に一致させることができる。
したがって、従来技術のようにサンルーフ側の部材であるガイドレールと車体側の部材であるルーフパネルとの取付け誤差、ガイドレールと係止片との取付け誤差、係止片の製造誤差、サンルーフ装飾部材に対するクリップの取付け誤差、サンルーフ装飾部材の成形誤差等の影響を受けることなく、サンルーフ装飾部材本体は、サンルーフと車両を跨いで支障なく取り付けることができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係るサンルーフ装飾部材本体は、サンルーフと車両を跨いで支障なく取り付けることができる。詳しくは、以下のとおりである。
(1)各部の寸法誤差を吸収できる。
(2)温度変化によって生ずる各部の熱膨張、熱収縮を吸収できる。
(3)サンルーフと一体感のあるサンルーフ装飾部材を提供できる。すなわち、サンルーフ板からボディーサイドパネルにかけて、隙間や段差がなく組み付けられ、凹凸少ない均一面が得られ、見栄えが向上し、水密性を確保できるばかりでなく風切音も防止することができる。
つまり、自動車用サンルーフにおいて、ルーフのフラッシュサーフェイス化が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
(第一実施形態)
以下、本発明に係るサンルーフ装飾部材4の第一実施形態について、図を参照して説明する。なお、各図において、同一効果の部位には同一符号を付して説明の重複を避ける。
図1は本発明の第一実施形態に係るサンルーフ装飾部材4が装着された車両1の斜視図である。
図2は本発明の第一実施形態に係るサンルーフ装飾部材4が装着されたサンルーフユニット3の斜視図である。
図3は本発明の第一実施形態に係るサンルーフ装飾部材本体41の車体側装着面4bを示す斜視図である。
図4は図2のA−A断面図である。
【0016】
図1に示すように車両1のルーフ2に設けられたルーフ開口部8に緩衝シール6(図4参照)及び図示しない取付け手段によってサンルーフユニット3が取り付けられている。サンルーフユニット3は、少なくとも基本構成部材となるハウジングフレーム(以下、「ハウジング」という)24(図4参照)と、車両進行方向Lに摺動可能な可動パネル50と、その可動パネル50を支持案内するためのガイドレール9(図4,図11参照)から構成されている。但し、ハウジング24,124及びガイドレール9の取り付け構造は、本発明とは無関係のため簡略化して図示している。
【0017】
サンルーフ板5は、ガラス製のパネル3枚、すなわち前後スライド方式の可動パネル50と、それが閉じた時の前方に連接される固定パネル51と、可動パネル50が閉じた時は後方に連接され開いた時はパネル厚み方向で可動パネル50に重なる固定パネル52と、合計3枚を備えて構成されている。
【0018】
サンルーフ装飾部材4は、サンルーフ板5の閉じた状態でいう前方から後方へと順に固定パネル51、可動パネル50、固定パネル52と連接された最長の長手(車両進行)方向Lにおける両脇のガイドレール機構等を被覆保護すると共に見栄え良くするために配設されている。すなわち、ハウジング24及びガイドレール9の上部に蓋をかけて覆うように、サンルーフ装飾部材4が、サンルーフ板5の車両進行方向Lに沿って取り付けられている。
【0019】
なお、本発明のサンルーフ装飾部材4の取付け対象は、前述した可動パネル50が、前後スライド方式で開閉する構成に限定するものではない。
例えば、固定パネル51をチルトアップ式の可動パネルに構成しても良く、あるいは、固定パネル52を車両進行方向Lに摺動させる構成にすることも可能である。
また、可動パネル50及び固定パネル51,52の材質は、ガラス板に限定されることなく、ガラス板に代えて、樹脂又は鋼板等、あるいは、これらの組み合わせで構成しても構わない。
【0020】
サンルーフ装飾部材4は、サンルーフ装飾部材本体41と、その長手方向(L)に沿って付設されたウエザーストリップ7から主要部が構成されている。サンルーフ装飾部材本体41は、熱可塑性樹脂を長板状に射出成形したものである。一方、ウエザーストリップ7は弾性変形可能な軟質の樹脂又はゴム等により成形されたシール部材であり、長板状のサンルーフ装飾部材本体41における幅方向(車幅方向W)の一端の長手方向(L)に沿って形成された保持部44(図4参照)に保持されている。
【0021】
このウエザーストリップ7は、可動パネル50が閉じている時、可動パネル50の側辺に密接して、サンルーフ装飾部材本体41と可動パネル50の間に隙間が生じないように密閉する。これにより、ルーフの水密性を保つことができる。
また、サンルーフ装飾部材4の外気露出面5aをサンルーフ板5の車体側の周縁に形成された黒プリント53と同じ黒の艶有り塗装とすることで、サンルーフ板5に対して、より一体的に見せることができる。
【0022】
サンルーフ装飾部材本体41の車体側装着面4bには、車体1側に固定するための第1のクリップ(第1の取付け手段)42が長手方向に沿って適宜間隔をおくように複数配設されている。一方、サンルーフユニット3のハウジング24には、前記第1のクリップ42に対応する位置にブラケット25(図6,図7参照)が立設されている。
【0023】
図4左端に示されたボディーサイドパネル22は、車両1のボディの上縁近辺である。このボディーサイドパネル22の内縁に、ルーフパネル21が溶接等によって堅固に固定されている。このルーフパネル21上に、弾力性材料でなる緩衝シール6(図4参照)を介在して、ハウジング24が接着されている。このハウジング24を初めとするサンルーフユニット3は、車両1に対して柔軟な取付け構造であることも一因し、取付け寸法の精度を高くすることが困難である。つまり、ボディーサイドパネル22とルーフパネル21の寸法誤差は大きく、ルーフパネル21とサンルーフユニット3の寸法誤差は小さい。
しかし、緩衝シール6の変形、その他の部品寸法や組み立て誤差に応じて、車両1側のルーフパネル21に対するサンルーフユニット3の高さが変化する。
【0024】
そこで、ルーフパネル5の外気露出面5aとサンルーフ装飾部材4の外気露出面4aが実質上同一高さになるように設定された第1のクリップ42とブラケット(第1の取付け手段)25によって、サンルーフ装飾部材4がサンルーフユニット3に取り付けられている。詳しくは、サンルーフパネル5およびサンルーフ装飾部材本体41を、ともにサンルーフ3のハウジング24に固定したことにより、両者が同一平面に揃い易くなる。すなわち、車両1のルーフパネル21に固定されサンルーフ板5を支持するハウジング24に、サンルーフ装飾部材本体41を、第1のクリップ42によって、サンルーフ装飾部材41の露出面4aとサンルーフ板5の露出面5aが実質上同一平面に揃うように、高さ設定して取り付けたので、サンルーフ板5と、サンルーフ装飾部材4の間において、隙間や段差がなく組み付けられる。
【0025】
次に、図5〜図7を用いて、第1のクリップ42及びそれに係合するブラケット25について説明する。
図5は本発明の第一実施形態に係るサンルーフ装飾部材4に付設された第1のクリップ42の拡大斜視図であり、図3に示した状態と同じ角度から斜視している。この第1のクリップ42は、サンルーフ装飾部材本体41の車体側装着面4bにおける溝425,426に、摺動爪423,424で車両進行方向Lに微動可能に摺接係合されている。
【0026】
図6は第1のクリップ42に係合するブラケット25のAタイプ(以下、「ブラケット25A」という)の斜視図であり、図4において端部から側面視したものを、斜め上から斜視している。このブラケット25Aの位置決め穴251に、第1のクリップ42の位置決めボス421が嵌入すると共に、係止爪427が係止辺253に係合する構成である。
【0027】
図7は第1のクリップ42に係合するブラケット25のBタイプ(以下、「ブラケット25B」という)の斜視図であり、図4において端部から側面視したものを、斜め上から斜視している。このブラケット25Bの位置規制長穴252に、第1のクリップ42の位置決めボス421が嵌入すると共に、係止爪427が係止辺253に係合する構成である。ブラケット25Bの位置規制長穴252に嵌入した位置決めボス421は、位置規制長穴252の長手方向、すなわち車両進行方向Lに長穴の長さ分だけ摺動自在である。
【0028】
サンルーフ装飾部材本体41の前端部Fの近傍に配設された第1のクリップ42aは、ハウジング24の所定の1箇所に配設されたブラケット25Aに固定する一方、サンルーフ装飾部材本体41の他の箇所に複数が配設された第1のクリップ42は、車両進行方向Lに微動可能な状態でブラケット25Bに摺接係合するように取り付けられる。
【0029】
この構成によって、サンルーフ装飾部材本体41の前端部Fの近傍に配設された第1のクリップ42aにより、サンルーフ装飾部材本体41の前端部Fのみが、ハウジング24の所定位置で確実に固定され、その他の箇所に複数が配設され、車両進行方向Lに微動可能である第1のクリップ42は、サンルーフ装飾部材4の成形誤差等の影響を受けることなく取り付けることができる。さらに、温度変化によって生ずる各部の熱膨張、熱収縮による狂いを想定して吸収することも可能である。
【0030】
次に、図8〜図10を用いて、第2のクリップ43,43A(第2の取り付け手段)及びそれに係合するリベットクリップ23について説明する。
図8は本発明の第一実施形態に係るサンルーフ装飾部材4に付設された第2のクリップ43の拡大斜視図であり、図3に示した状態と同じ角度から斜視している。この第2のクリップ43は、サンルーフ装飾部材本体41の車体側装着面4bにおけるクリップ収容部46内で車幅方向W(図3,図4,図8,図9)に微動可能に係合されている。すなわち、図8に示すように、クリップ収容部46に摺動爪434、摺動溝435で車幅方向Wに微動可能に摺接係合されている。
【0031】
図9は本発明の他の実施形態に係るサンルーフ装飾部材4に付設された第2のクリップ43Aの拡大斜視図であり、図3に示した状態と同じ角度から斜視している。この第2のクリップ43Aは、第2クリップ43と比較して若干異なる形状であるが、クリップ収容部46Aの形状の違いに対応して使い分けるものであり、機能は同等である。この第2のクリップ43Aも、サンルーフ装飾部材本体41の車体側装着面4bにおけるクリップ収容部46A内で車幅方向W(図3,図4,図9)に微動可能に係合されている。すなわち、図9に示すように、クリップ収容部46Aの摺動穴461に摺動爪433が車幅方向Wに微動可能に摺接係合されている。なお、図9に示した第2のクリップ43Aは、図8に示した第2のクリップ43と同等機能の変形例なので、更なる詳細な説明は省略する。
【0032】
図10は図8,図9の第2のクリップ43,43Aに係合するリベットクリップ23の斜視図であり、図3に示した状態に対して上下を逆転して斜め上から斜視している。このリベットクリップ23そのものは周知のとおり、車両用の軽量部品等を装着するための係止具であり、組み立て作業者が中軸233をつかんでルーフパネル21の係止穴211(図4参照)に基軸232を下向き(図10の上下を逆)に挿入した後、中軸233を引き抜けば、基軸232が挿入された係止穴211の向こう側(図10の下面)で膨張して固着されるものである。
【0033】
次に、第2のクリップ43に係合するリベットクリップ23の作用効果を説明する。
ルーフパネル21の係止穴211に固着されたリベットクリップ23の先端231の円錐テーパ面234が、図8に示す第2のクリップ43の一対の係止爪431を押し広げながら挿入し、係止面235が係止爪431に係合される。この状態で図10に示すように、第2のクリップ43は、それが係合したリベットクリップ23に対して、車両進行方向Lに摺動自在である。このような構成によって、サンルーフ装飾部材4に対する第1のクリップ42と第2のクリップ43のクリップの取付け誤差(図3,図4参照)、サンルーフ装飾部材4の成形誤差等を吸収することができる。
【0034】
なお、サンルーフ装飾部材4をサンルーフユニット3に取り付けるサンルーフユニット取付け手段として、第1のクリップ42に関しては、これに限定されることなく、例えば、第1のクリップに替えてサンルーフ装飾部材本体41と一体成形による係止爪(不図示)が採用できるほか、ボルト(不図示)固定等による周知の取付け構造を採用しても構わない。
【0035】
このように、サンルーフ装飾部材4は第2のクリップ43を有し、第2のクリップ43の係止部が、車両1のルーフパネル21に立設されたリベットクリップ23(図4,図10参照)を挟持することによりに取り付けられている。
第2のクリップ43は、サンルーフ装飾部材本体41における車体側装着面4bのクリップ収容部46内で車幅方向W(図3,図4,図8,図9)に微動可能に係合されている。
【0036】
このように微動可能であるため、サンルーフ装飾部材本体41に配設した第1のクリップ42から第2のクリップ43までのピッチは、サンルーフユニット3に配設したブラケット25からルーフパネル21に配設したリベットクリップ23までのピッチと、常に一致させることができる。したがって、ガイドレール9とルーフパネル21の取付け誤差(図4参照)、サンルーフ装飾部材4に対する第1のクリップ42と第2のクリップ43のクリップの取付け誤差(図4参照)、サンルーフ装飾部材4の成形誤差等の影響を受けることなく取り付けることができる。さらに、温度変化によって生ずる各部の熱膨張、熱収縮による狂いを想定して吸収することも可能である。よって、サンルーフと一体感のあるサンルーフ装飾部材4を提供できる。
【0037】
また、サンルーフ装飾部材4のボディーサイドパネル22側にシール部材45を設けることにより、サンルーフ装飾部材4とボディーサイドパネル22の間に隙間が生じることを防ぐことができる。すなわち、サンルーフ板5からボディーサイドパネル22にかけて、隙間や段差がなく組み付けられ、凹凸少ない均一面が得られ、見栄えが向上するばかりでなく風切音も防止することができる。つまり、自動車用サンルーフにおいて、ルーフのフラッシュサーフェイス化が可能となる。
【0038】
(第二実施形態)
次に図11を用いて本発明の第二実施形態を説明する。
図11は本発明の第二実施形態に係るサンルーフ装飾部材104が装着されたサンルーフであり、図4に代えた説明図である。
図11に示すように、ハウジング124のスペースNが、図4に示したハウジング24のスペースMよりも広い場合、サンルーフユニット103をルーフパネル21へ取付けるサンルーフユニット取付け手段を、ブラケット25(図4参照)に代えて、サンルーフユニット103のハウジング124に形成した切り起し125等を用いることができる。
【0039】
その場合、切り起し125に穿設された固定穴127と、サンルーフ装飾部材本体141の車体側装着面4cに一体成形された係止片に穿設された固定穴128を、周知のアンカークリップ126により共止め固定する。このような構成により、ガイドレール9とルーフパネル21の取付け誤差(図4参照)、ガイドレール9と切り起し(係止片/フランジ)125(図11参照)との取付け誤差、切り起し125の製造誤差、サンルーフ装飾部材4に対する第1のクリップ42と第2のクリップ43のクリップの取付け誤差(図4参照)、サンルーフ装飾部材4の成形誤差等の影響を受けることなく取り付けることができる。さらに、温度変化によって生ずる各部の熱膨張、熱収縮による狂いを想定して吸収することも可能である。
【0040】
このようにして、サンルーフ装飾部材104を、サンルーフユニット3(図4参照)に代えた、サンルーフユニット103(図11参照)に取り付ける。すなわち、そのサンルーフユニット103により規定されるサンルーフ板5の露出面5aの高さに、サンルーフ装飾部材104の露出面4aの高さが一致するように、サンルーフ装飾部材104が、サンルーフユニット103に取り付けられるため、ボディーサイドパネル22とサンルーフ装飾部材104とサンルーフ板5との隙間や段差がなく組み付けられ、凹凸少ない均一面が得られ、見栄えが向上し、水密性を確保できるばかりでなく風切音も防止することができる。したがって、サンルーフ板5からボディーサイドパネル22にかけてフラッシュサーフェイス化を容易に実現できる。
【0041】
以上、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもなく、前記実施形態を適宜応用しても良い。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範囲内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明の第一実施形態に係るサンルーフ装飾部材が装着された車両の斜視図である。
【図2】本発明の第一実施形態に係るサンルーフ装飾部材が装着されたサンルーフの斜視図である。
【図3】本発明の第一実施形態に係るサンルーフ装飾部材本体の車体側装着面を示す斜視図である。
【図4】図2のA−A断面図である。
【図5】本発明の第一実施形態に係るサンルーフ装飾部材に付設された第1のクリップ42の拡大斜視図である。
【図6】第1のクリップに係合するブラケットの斜視図である。
【図7】第1のクリップに係合するブラケットの斜視図である。
【図8】本発明の第一実施形態に係るサンルーフ装飾部材に付設された第2のクリップの拡大斜視図である。
【図9】本発明の他の実施形態に係るサンルーフ装飾部材に付設された第2のクリップの拡大斜視図である。
【図10】第2のクリップに係合するリベットクリップの斜視図である。
【図11】本発明の第二実施形態に係るサンルーフ装飾部材が装着されたサンルーフであり、図4に代えた説明図である。
【符号の説明】
【0043】
1…車両、 2…ルーフ 3…サンルーフユニット、 4,104…サンルーフ装飾部材、 4a…サンルーフ装飾部材露出面、 5…サンルーフ板、 5a…サンルーフ板露出面、 7…ウエザーストリップ、 8ルーフ開口部、 サンルーフ装飾部材本体41,141、 42…第1のクリップ(第1の取付け手段)、 43,43A…第2のクリップ(第2の取付け手段)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両のルーフに設けられたルーフ開口部に開閉可能に取付けられるサンルーフのサンルーフ板に付設したサンルーフ装飾部材であって、
前記サンルーフ板の車両進行方向に沿って付設したサンルーフ装飾部材本体と、
前記サンルーフ板が閉じている時に前記サンルーフ装飾部材本体と前記サンルーフ板とが密閉するようにサンルーフ装飾部材本体に設けられたウエザーストリップと、
前記車両のルーフパネルに固定され前記サンルーフ板を支持するハウジングに、前記サンルーフ装飾部材本体を取り付ける第1の取付け手段と、を備え、
前記第1の取付け手段により前記サンルーフ装飾部材の露出面と前記サンルーフ板の露出面が実質上同一平面に揃うように高さ設定したことを特徴とするサンルーフ装飾部材。
【請求項2】
前記サンルーフ装飾部材本体は、
第2の取付け手段によって前記車両のルーフパネルに直接取付けられることを特徴とする請求項1に記載のサンルーフ装飾部材。
【請求項3】
前記第2の取付け手段は、
前記サンルーフ装飾部材本体上で前記車両の幅方向に微動可能であることを特徴とする請求項2に記載のサンルーフ装飾部材。
【請求項1】
車両のルーフに設けられたルーフ開口部に開閉可能に取付けられるサンルーフのサンルーフ板に付設したサンルーフ装飾部材であって、
前記サンルーフ板の車両進行方向に沿って付設したサンルーフ装飾部材本体と、
前記サンルーフ板が閉じている時に前記サンルーフ装飾部材本体と前記サンルーフ板とが密閉するようにサンルーフ装飾部材本体に設けられたウエザーストリップと、
前記車両のルーフパネルに固定され前記サンルーフ板を支持するハウジングに、前記サンルーフ装飾部材本体を取り付ける第1の取付け手段と、を備え、
前記第1の取付け手段により前記サンルーフ装飾部材の露出面と前記サンルーフ板の露出面が実質上同一平面に揃うように高さ設定したことを特徴とするサンルーフ装飾部材。
【請求項2】
前記サンルーフ装飾部材本体は、
第2の取付け手段によって前記車両のルーフパネルに直接取付けられることを特徴とする請求項1に記載のサンルーフ装飾部材。
【請求項3】
前記第2の取付け手段は、
前記サンルーフ装飾部材本体上で前記車両の幅方向に微動可能であることを特徴とする請求項2に記載のサンルーフ装飾部材。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2009−83821(P2009−83821A)
【公開日】平成21年4月23日(2009.4.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−259782(P2007−259782)
【出願日】平成19年10月3日(2007.10.3)
【出願人】(504136889)株式会社ファルテック (57)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年4月23日(2009.4.23)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年10月3日(2007.10.3)
【出願人】(504136889)株式会社ファルテック (57)
【Fターム(参考)】
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