説明

サーバ及びゲームシステム

【課題】プレーヤが苦手なミッションを達成することができなくても、当該ミッションを達成したことによって得ることのできる結果を他の方法によって得ることが可能なサーバ及びゲームシステムを提供すること。
【解決手段】ネットワークを介して複数のクライアント装置が接続され、各クライアント装置により制御されるプレーヤキャラクタをゲーム上の仮想空間で行動させることにより、ゲームを進行させるサーバであって、上記仮想空間内のプレーヤキャラクタの行動がミッションへの参加を要求する行動である場合、そのプレーヤキャラクタに対応するクライアント装置に、クリア時に同一の結果が生じる複数種類のミッションを選択可能に提示することを特徴とするサーバ。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のクライアント装置と通信回線を介して接続されるサーバ、及び、当該サーバと複数のクライアント装置とによって構成されるゲームシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、複数のゲーム装置がネットワークで接続されて構成されるネットワークゲームにおいて、プレーヤがプレーヤキャラクタを操作し、ミッションをクリアすることによってゲームが進行していくものが知られている。
【0003】
従来、一般的にルールが広く知られているゲーム(花札等)に、特定の課題を課したミッションを追加し、プレーヤが該ミッションを達成した場合に、一般的なルールに基づいた点数に所定の倍数を乗じた点数をプレーヤが獲得することができるゲーム提供システムが存在する(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
また、キャラクタの一体をパーティから切り離し移動させ、敵キャラクタとの遭遇を回避させることにより、プレーヤキャラクタのレベルが低くてもミッションを遂行することを可能とするビデオゲーム装置が存在する(例えば、特許文献2参照)。
【0005】
さらに、プレーヤが他のプレーヤに対して、ミッションを発注することのできるゲームシステムが存在する(例えば、特許文献3参照)。
【0006】
【特許文献1】特開2003−265863号公報
【特許文献2】特開2004−8763号公報
【特許文献3】特開2004−8764号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1のゲーム提供システム、特許文献2のビデオゲーム装置及び特許文献3のゲームシステムにおいては、与えられたミッションがプレーヤにとって苦手な内容のものであった場合に、当該ミッションを達成することによって獲得することのできる利益をプレーヤが獲得することができず、場合によってはゲームを先に進めることができなくなるという問題点があった。
【0008】
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、プレーヤが苦手なミッションを達成することができなくても、当該ミッションを達成したことによって得ることのできる結果を他の方法によって得ることが可能なサーバ及びゲームシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
以上のような目的を達成するために、本発明は、ネットワークを介して複数のクライアント装置が接続され、各クライアント装置により制御されるプレーヤキャラクタをゲーム上の仮想空間で行動させることにより、ゲームを進行させるサーバであって、上記仮想空間内のプレーヤキャラクタの行動がミッションへの参加を要求する行動である場合、そのプレーヤキャラクタに対応するクライアント装置に、クリア時に同一の結果が生じる複数種類のミッションを選択可能に提示することを特徴とするサーバを提供する。
【0010】
上記サーバによれば、複数のクライアント装置(パーソナルコンピュータ等)がサーバに接続され、各クライアント装置により制御されるプレーヤキャラクタをゲーム上の仮想空間で行動させることにより進行されるゲームにおいて、プレーヤは、提示される複数のミッションのなかから1のミッションを選択することができる。そして、プレーヤが操作するプレーヤキャラクタがミッションを達成することによって得られる結果は、プレーヤがどのミッションを選択した場合であっても同一である。
このような構成をとることにより、プレーヤは、自分が苦手とする内容のミッション(例えば、反射神経が要求される内容のミッション)を達成しなくても、同時に提示された他のミッションを達成することにより、上記自分が苦手とする内容のミッションを達成した場合と同様の結果を得ることが可能となる。
【0011】
具体的に、本発明は、以下のようなものを提供する。
(1) ネットワークを介して複数のクライアント装置が接続され、各クライアント装置により制御されるプレーヤキャラクタをゲーム上の仮想空間で行動させることにより、ゲームを進行させるプログラムを記憶する記憶部を備えるサーバであって、
上記プログラムを実行することにより、上記仮想空間内のプレーヤキャラクタの行動がミッションへの参加を要求することに応じて、そのプレーヤキャラクタに対応するクライアント装置に、複数種類のミッションを紹介するミッション紹介画像を表示する処理を行い、そのクライアント装置から、いずれか1のミッションを選択する旨の選択信号を受信したときには、そのミッションでのゲームを可能とする設定処理を行い、上記プレーヤキャラクタの行動が上記ミッションに設定されたクリア条件を満たしたとき、そのミッションに設定されたクリア時付与データに基づいて、そのプレーヤキャラクタの状態を示す状態データを更新し、かつ、
1つの上記ミッション紹介画像により紹介される複数種類のミッションには、同一のクリア時付与データを設定する制御装置を備えることを特徴とするサーバ。
【0012】
(1)の発明によれば、複数のクライアント装置(パーソナルコンピュータ等)がサーバに接続され、各クライアント装置により制御されるプレーヤキャラクタをゲーム上の仮想空間で行動させることにより進行されるゲームにおいて、プレーヤは、提示される複数のミッションのなかから1のミッションを選択することができる。そして、プレーヤが操作するプレーヤキャラクタがミッションを達成することによって得られる結果は、プレーヤがどのミッションを選択した場合であっても同一である。
このような構成をとることにより、プレーヤは、自分が苦手とする内容のミッション(例えば、反射神経が要求される内容のミッション)を達成しなくても、同時に提示された他のミッションを達成することにより、上記自分が苦手とする内容のミッションを達成した場合と同様の結果を得ることが可能となる。
【0013】
さらに、本発明は、以下のようなものを提供する。
(2) 上記(1)のサーバであって、
上記制御装置は、
プレーヤキャラクタの行動がミッションに設定されたクリア条件を満たしたとき、上記ミッションのクリア人数を1加算して上記記憶装置に記憶するとともに、上記ミッションと同じミッション紹介画像により紹介された複数種類のミッションからなるグループのクリア人数を1加算して上記記憶装置に記憶する処理を行い、上記ミッションのクリア人数と上記グループのクリア人数とから上記ミッションのクリア選択比率を算出し、
上記ミッションのクリア選択比率が所定値以上になったとき、上記ミッションに設定されたクリア条件を変更することを特徴とする。
【0014】
(2)の発明によれば、プレーヤに対して同時に提示される複数のミッションからなるグループ内における各ミッションの選択比率が算出される。そして、選択比率が所定値以上となったミッションについては、設定されたクリア条件が変更される。このような構成をとることにより、多くのプレーヤが選択したミッションについて、クリア条件を変更することによってミッションの達成の難しさを変更することが可能となり、選択比率を調整することが可能となる。選択比率が高いミッションは、プレーヤに容易に達成することができると判断されたミッションである可能性が高いので、例えば、選択比率の高いミッションのクリア条件をミッションの達成が難しくなるように変更することによって、当該ミッションを選択するプレーヤの数を減少させ、上記グループ内の各ミッションの選択比率を均等化することが可能となる。
【0015】
さらに、本発明は、以下のようなものを提供する。
(3) 上記(1)のサーバであって、
上記制御装置は、
プレーヤキャラクタの行動がミッションに設定されたクリア条件を満たしたとき、上記ミッションのクリア人数を1加算して上記記憶装置に記憶する処理を行い、
上記ミッションのクリア人数が所定値以上になったとき、上記ミッションに設定されたクリア条件を変更することを特徴とする。
【0016】
(3)の発明によれば、所定値以上の人数のプレーヤに選択されたミッションについて、設定されたクリア条件が変更される。このような構成をとることにより、多くのプレーヤが選択したミッションについて、クリア条件を変更することによって難易度を変更することが可能となり、プレーヤに対して同時に提示される複数のミッションからなるグループ内における各ミッションの選択比率を調整することが可能となる。多くのプレーヤに選択されたミッションは、プレーヤに容易に達成することができると判断されたミッションである可能性が高いので、例えば、多くのプレーヤに選択されたミッションのクリア条件を難易度が高くなるように変更することによって、当該ミッションを選択するプレーヤの数を減少させ、上記グループ内の各ミッションの選択比率を均等化することが可能となる。
【0017】
さらに、本発明は、以下のようなものを提供する。
(4) 上記(1)〜(3)のいずれか1のサーバであって、
上記ミッションには、夫々ランク値が設定されており、1つの上記ミッション紹介画像により紹介される複数種類のミッションは、同じランク値が設定されたミッションであり、
上記制御装置は、
ミッションへの参加を要求する行動を初めてとったプレーヤキャラクタに対応するクライアント装置には、先ず、最も低いランク値が設定された複数種類のミッションを紹介するミッション紹介画像を表示する処理を行い、
そのプレーヤキャラクタが当該ミッションに設定されたクリア条件を満たすごとに、そのミッションに設定されたランク値をそのプレーヤキャラクタの識別データに対応付けて上記記憶装置に記憶し、
その後に、そのプレーヤキャラクタの行動がミッションへの参加を要求する行動である場合には、そのプレーヤキャラクタに対応するクライアント装置に、そのプレーヤキャラクタの識別データに対応付けられたランク値の次に高いランク値が設定された複数種類のミッションを紹介するミッション紹介画像を表示する処理を行うことを特徴とする。
【0018】
(4)の発明によれば、プレーヤは、最初は最も低いランク値が設定された複数のミッションのなかから1のミッションを選択することができる。そして、ミッションを達成すると、次には達成したミッションに設定されたランク値の次に高いランク値が設定された複数のミッションのなかから1のミッションを選択することが可能となる。即ち、プレーヤはミッションを達成するごとに徐々に高いランク値が設定されたミッションを選択することができるようになる。このような構成をとることにより、自分が苦手とする内容のミッションを達成することができないことによってゲームを先に進行させることができなくなるといったことが発生する可能性を低減することが可能となる。
【0019】
さらに、本発明は、以下のようなものを提供する。
(5) ネットワークを介して複数のクライアント装置とサーバとが接続され、各クライアント装置により制御されるプレーヤキャラクタを上記サーバがゲーム上の仮想空間で行動させることにより、ゲームを進行させるゲームシステムであって、
上記サーバが有する制御装置と、上記サーバ又は上記クライアント装置が有する記憶装置とを備え、
上記制御装置は、上記仮想空間内のプレーヤキャラクタの行動がミッションへの参加を要求する行動である場合、そのプレーヤキャラクタに対応するクライアント装置に、複数種類のミッションを紹介するミッション紹介画像を表示する処理を行い、そのクライアント装置から、何れか1のミッションを選択する旨の選択信号を受信したときには、そのミッションでのゲームを可能とする設定処理を行い、上記プレーヤキャラクタの行動が上記ミッションに設定されたクリア条件を満たしたとき、そのミッションに設定されたクリア時付与データに基づいて、そのプレーヤキャラクタの状態を示す状態データを更新するものであり、
1つの上記ミッション紹介画像により紹介される複数種類のミッションには、同一のクリア時付与データが設定されていることを特徴とするゲームシステム。
【0020】
(5)の発明によれば、複数のクライアント装置(パーソナルコンピュータ等)がサーバに接続され、各クライアント装置により制御されるプレーヤキャラクタをゲーム上の仮想空間で行動させることにより進行されるゲームにおいて、プレーヤは、提示される複数のミッションのなかから1のミッションを選択することができる。そして、プレーヤが操作するプレーヤキャラクタがミッションを達成することによって得られる結果は、プレーヤがどのミッションを選択した場合であっても同一である。
このような構成をとることにより、プレーヤは、自分が苦手とする内容のミッション(例えば、反射神経が要求される内容のミッション)を達成しなくても、同時に提示された他のミッションを達成することにより、上記自分が苦手とする内容のミッションを達成した場合と同様の結果を得ることが可能となる。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、プレーヤが苦手なミッションを達成することができなくても、当該ミッションを達成したことによって得ることのできる結果を他の方法によって得ることが可能なサーバ及びゲームシステムを提供することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
図1は、本実施形態に係るゲームシステムの構成図である。
ゲームシステム500は、複数の(ここでは15台の)端末装置1と各店舗毎に設けられた店舗サーバ2を介して通信可能に接続されたセンターサーバ3とを備え、さらに、店舗サーバ2を介して接続されたホール用表示装置6を店舗ごとに1台備えている。端末装置1は、本発明におけるクライアント装置に相当するものである。
【0023】
端末装置1は、プレーヤが操作レバー118、操作スイッチ119、タッチパネル14(図示せず)を介して行う所定の操作を受け付けるとともに、店舗サーバ2を介してセンターサーバ3や他の端末装置1から送信されるデータ等に基づいて、ゲームを進行するものである。
【0024】
なお、端末装置1には、それぞれ自機に固有のマシンIDが対応付けられている。
マシンIDには、端末装置1が接続されている店舗サーバ2ごとのコードと、端末装置1が配設されている店舗内での端末装置1ごとのコードとが含まれている。例えば、店舗Aの店舗サーバのコードがAであって、店舗A内における端末装置1のコードが1である場合には、この端末装置1のマシンIDはa1である。
【0025】
店舗サーバ2は、それぞれ複数(ここでは15台)の端末装置1、ホール用表示装置6、及び、センターサーバ3と通信可能に接続され、端末装置1とセンターサーバ3との間のデータの送受信を行う。
【0026】
センターサーバ3は、複数の端末装置1と店舗サーバ2を介して通信可能に接続されており、各プレーヤキャラクタに関するキャラクタデータ(図9参照)等を有する。
【0027】
ホール用表示装置6は、店舗サーバ2を介してセンターサーバ3と通信可能である。ホール用表示装置6は、サンターサーバ3の制御により、ゲームのランキング等が表示される。ホール用表示装置6は、端末装置1でゲームを行うすべてのプレーヤが視認可能に設置されている。
【0028】
図2は、1の店舗に設置された15台の端末装置とホール用表示装置との外観を示す斜視図である。
端末装置1は、本発明におけるゲーム装置に相当するものである。
なお、以下の説明では、ゲーム装置の一例として、2つのディスプレイ(第1ディスプレイ11及び第2ディスプレイ12)を備えた業務用ゲーム装置について説明するが、本発明は、この例に特に限定されず、家庭用ビデオゲーム装置を家庭用テレビジョンに接続することによって構成される家庭用ビデオゲーム装置、ビデオゲームプログラムを実行することによってビデオゲーム装置として機能するパーソナルコンピュータ等にも同様に適用することができる。
【0029】
図3は、端末装置の外観を示す斜視図である。
図3に示すように、端末装置1は、筐体10と、筐体10の前面に所定角度で傾斜するように設けられた第1ディスプレイ11と、第1ディスプレイ11の上方に設けられた第2ディスプレイ12とを備えている。
【0030】
第1ディスプレイ11の前方には、タッチパネル14が設置されている。タッチパネル14は、プレーヤによる接触を検出可能であり、当該接触を検出した際に接触位置を示す検出信号を出力する。プレーヤはタッチパネル14に触れて各種の指示を入力することが可能である。
第2ディスプレイ12の左右両側には、音声を出力するスピーカ13が設置されている。
【0031】
第1ディスプレイ11の下側には、コインが投入されるコイン投入口15と、IDカードが挿入されるIDカード挿入口16とが設けられている。コイン投入口15に投入されたコインは、コインセンサ115(図示せず)によって検出される。また、IDカード挿入口16に挿入されたIDカードは、IDカードリーダ116(図示せず)によってIDデータが読み取られる。
【0032】
筐体10には、前方へ突出する操作台18が設けられており、操作台18の上面には、上下左右への指示入力が可能な操作レバー118及び複数の操作スイッチ119a、119b、119c(以下、操作スイッチ119a、119b、119cを総称して、操作スイッチ119ともいう)が設けられている。プレーヤは、操作レバー118、操作スイッチ119を操作して所定の指示を入力することが可能である。
【0033】
図4は、端末装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
制御部100は、端末装置1の全体の動作を制御するもので、CPU101と、ROM102と、RAM103とを備える。
【0034】
ROM102は、操作キャラクタ、敵キャラクタ、他プレーヤキャラクタ等を構成するキャラクタオブジェクト、背景を構成する背景オブジェクト、テクスチャデータ、各種の画像データ等を記憶する。キャラクタオブジェクト、背景オブジェクト等は3次元描画が可能なように、所定数のポリゴンで構成されている。
【0035】
また、ROM102は、ゲームを進行させるためのゲームプログラムを記憶する。CPU101は、ROM102に格納されたゲームプログラムを実行し、ゲームを進行する処理を行う。
【0036】
ROM102は、端末装置1に内蔵される記憶媒体であってもよく、装着脱可能な記憶媒体であってもよい。また、その両者からROM102が構成されていてもよい。
また、ROM102に記憶された各種データのうち装着脱可能な記録媒体に記憶され得るデータは、例えばハードディスクドライブ、光ディスクドライブ、フレキシブルディスクドライブ、シリコンディスクドライブ、カセット媒体読み取り機等のドライバで読み取り可能にしてもよい。この場合、記録媒体は、例えばハードディスク、光ディスク、フレキシブルディスク、CD、DVD、半導体メモリ等である。
【0037】
RAM103は、処理途中の情報、変数等を一時的に格納する。
【0038】
第1描画処理部111及び第2描画処理部112は、各種のゲーム画像を第1ディスプレイ11及び第2ディスプレイ12に表示させるもので、VDP(Video date Processor)やビデオRAM等を備える。
【0039】
音声再生部113は、所定の音声やBGM等をスピーカ12に出力するものである。
タッチパネル14は、第1ディスプレイの前方に設けられた矩形状の薄層体であり、縦横にそれぞれ所定ピッチで線状の透明材からなる感圧素材を配列したものを透明カバーで被覆する等により構成されたものである。このタッチパネル14は従来公知のものを採用可能である。タッチパネル14は、接触された際に接触位置を示す検出信号を出力する。
【0040】
コインセンサ115は、コイン投入口15から投入されたコインを検出した際に所定の信号を制御部100に送信する。IDカードリーダ116は、IDカード挿入口16に挿入されたIDカード8から、IDコードを読み取り、制御部100に供給する。操作レバー118及び操作スイッチ119は、プレーヤによって操作された際に所定の信号を制御部100に供給する。
【0041】
図5は、サーバの内部構成を示すブロック図である。
サーバ200は、CPU201と、ROM202と、RAM203と、インターネットを介して端末装置1と通信するための通信用インターフェイス回路204と、ハードディスクドライブ205とを備えている。CPU201は、本発明における制御装置に相当するものである。ハードディスクドライブ205は、本発明における記憶装置に相当するものである。
【0042】
ハードディスクドライブ205は、パーティデータ(図8参照)、キャラクタデータ(図9参照)、ミッションデータ(図10参照)などを記憶する。パーティデータは、現在結成されているパーティの情報を示すデータである。キャラクタデータは、各プレーヤキャラクタの各種情報を示すデータである。ミッションデータは、プレーヤキャラクタが選択することのできるミッションの内容を示すデータである。なお、本発明におけるミッションに相当するものとして本実施形態では“ミッション”という名称を用いているが、本発明におけるミッションに相当するものの名称は特に限定されるものではなく、例えば、クエスト、オーダー、依頼といった名称であってもよい。
【0043】
端末装置1は、プレーヤがゲームのプレイを中断するとき、その時点でのキャラクタデータを、サーバ200に送信する。サーバ200は、受信したデータを、ハードディスクドライブ205に記憶する。その後、プレーヤがゲームを再開するときに、サーバ200は、ハードディスクドライブ205に記憶されたデータを端末装置1に送信する。これにより、プレーヤは、以前プレイを中断したときの状態からプレイを再開することが可能となる。
【0044】
図6は、端末装置及びセンターサーバにおけるゲーム開始までの処理の流れを示すフローチャートである。
まず、端末装置1のCPU101は、コイン投入口15からのコインの投入を受け付ける(ステップS100)。CPU101は、コインを検出した際にコインセンサ115から出力される所定の信号を受信した場合、IDカードリーダ116によって、IDカード挿入口16に挿入されたIDカード8から、プレーヤのIDコードを読み取る(ステップS101)。次に、プレーヤの操作によるパスワードの入力を受け付ける(ステップS102)。
【0045】
次に、CPU101は、読み取ったIDコードを、プレーヤの操作により入力されたパスワードと共に、通信用インターフェイス回路104により、専用線5を介し、店舗サーバ2を経由してセンターサーバ3に送信する(ステップS103)。
【0046】
センターサーバ3のCPU301は、RAM303に記憶されたIDコードのなかに、端末装置1から受信したIDコードがあるか否かを判断し、さらに、IDコードがあると判断した場合には、そのIDコードに対応付けられてRAM303に記憶されたプレーヤのパスワードと、端末装置1から受信したパスワードとが合致するか否かを判断することにより認証を行う(ステップS301)。CPU301は、その結果を応答信号として端末装置1に送信する(ステップS302)。
【0047】
センターサーバ3からの応答信号を受信した場合、端末装置1のCPU101は、エントリー要求データを、店舗サーバ2を経由してセンターサーバ3に送信する(ステップS105)。
【0048】
一方、センターサーバ3のCPU301は、エントリーを受け付けると(ステップS303)、当該端末装置1でゲームを行うプレーヤの各種データをIDデータに基づいて抽出し(ステップS307)、当該端末装置1に送信する(ステップS308)。
【0049】
端末装置1では、各種データを受信した後(ステップS107)、ゲームを開始するための初期設定処理を行う(ステップS108)。その後、当該端末装置1においてゲームを開始する(ステップS109)。
【0050】
図7は、第1ディスプレイに表示されるミッション紹介画像の一例を示す図である。
第1ディスプレイ11の画面左側には、プレーヤが選択することが可能なミッションの一覧31a、31b、31cが表示されている。そして、第1ディスプレイ11の画面右側には、カーソル32によって現在選択中のミッション31bの詳細情報33が表示されている。プレーヤは、操作レバー118を用いてカーソル32を操作することにより、各ミッションの詳細情報を見ることができる。また、第1ディスプレイ11の画面右下には、ミッションの選択を行うことができる残り時間を示すメッセージ34が表示されている。
【0051】
センターサーバ3が備えるハードディスクドライブ205に記憶されるミッションデータには、夫々ランクの値が設定されている(図10参照)。プレーヤキャラクタは、ゲームを開始した当初はランクの値が1である複数のミッションのなかから1を選択することができる。そして、ランクの値が1であるいずれか1のミッションを達成すると、次はランクの値が2である複数のミッションのなかから1を選択することができる。このように、ミッションをクリアするごとに、選択することのできるミッションのランクの値が1ずつ増加していくことになる。
【0052】
図8は、パーティデータを示す図である。パーティデータは、センターサーバ3が備えるハードディスクドライブ205に記憶される。
上述したように、第1実施形態におけるゲームシステム500においては、ゲーム開始時に第1ディスプレイ11に表示される複数のミッションの中から同一のミッションを選択した最大4人のプレーヤキャラクタが、パーティを結成して、ミッションを達成するために協力し合いながら行動することになる。パーティが結成されると、センターサーバ3が備えるCPU201は、新たなパーティデータを生成する。
【0053】
パーティIDは、パーティデータが生成された順に自動的に付与されるデータである。ミッションIDは、結成されたパーティが達成しようとするミッションを示すデータである。例えば、パーティID3のパーティは、61というミッションを達成しようとするパーティであり、従って、上記61というミッションを選択したプレーヤキャラクタによって構成されるパーティである。
【0054】
図9は、キャラクタデータを示す図である。キャラクタデータは、センターサーバ3が備えるハードディスクドライブ205に記憶される。キャラクタデータは、各プレーヤが操作するプレーヤキャラクタの各種情報を示すデータである。
キャラクタIDは、キャラクタデータが生成された順に自動的に付与されるデータである。達成ランクは、今までに達成したミッションのランクの最高値を示すデータである。即ち、プレーヤは、プレーヤキャラクタの達成ランクの値よりランクの値が1大きいミッションを選択することが可能である。例えば、キャラクタIDが101のプレーヤキャラクタは、達成ランクの値が4であるので、ランクの値が5であるミッションを選択することが可能である。
【0055】
所属パーティは、現在プレーヤキャラクタがどのパーティに所属しているかを示すデータである。即ち、所属パーティの値が同一であるプレーヤキャラクタ同士は同じパーティに所属していることになる。プレーヤキャラクタがどのパーティにも所属していないときには、所属パーティの値は空白となる。
所持金は、プレーヤキャラクタが仮想的に所持する金銭の額を示す。
【0056】
図10は、ミッションデータを示す図である。
上述したように、ミッションデータにおいては、ランクの値が夫々のミッションに対応付けて記憶されている。そして、プレーヤは、プレーヤキャラクタの達成ランクの値よりもランクの値が1大きいミッションを選択することが可能である。例えば、キャラクタIDが101のプレーヤキャラクタは、達成ランクの値が4であるので、ランクの値が5であるミッションを選択することが可能である。したがって、キャラクタIDが101のプレーヤキャラクタがミッションを選択するときには、ランクの値が5であるミッションの一覧が表示されたミッション紹介画像が第1ディスプレイ11に表示されることになる。
【0057】
各ミッションデータには、夫々ミッションIDの値が付与されている。ミッションIDは他のミッションと値が重複しないデータでる。
【0058】
また、各ミッションデータには、夫々報酬額、クリア条件及び達成者数が対応付けて記憶されている。報酬額は、プレーヤキャラクタが選択したミッションを達成したときに獲得することのできる報酬の金額を示すものであり、ランクの値が同一であるミッションには同一の報酬額が設定されている。例えば、ランクの値が5であるミッションの報酬額は、全て1500である。したがって、プレーヤがランクの値が同一である複数のミッションのなかからどのミッションを選択しても、得られる報酬の額に差異は生じないことになる。
【0059】
クリア条件は、ミッションを達成するための条件である。例えば、「キノコ狩り」というミッションは、キノコを10個集めるとミッションを達成したことになる。達成者数は、これまでに当該ミッションを達成したプレーヤキャラクタの数である。ランクの値が同じミッションの達成者数の合計値に占める当該ランクの1のミッションの達成者数の割合が60パーセント以上である場合には、当該ミッションに登場する敵キャラクタの能力値が高くなるように補正が行われる。これは、当該ミッションが、ランクの値が同一である他のミッションと比較して、達成が容易であるために達成者数の割合が高くなっていると考えられるからである。当該ミッションに登場する敵キャラクタの能力値が高くなるように補正を行うことによって、ランクの値が同一である他のミッションとの達成の容易さの差を縮小することを目的としている。
【0060】
上述したような構成をとることにより、例えば、戦闘が苦手なプレーヤは、例えばランク値が5に設定されたミッションのなかから1を選択するときに、敵キャラクタとの戦闘を必要としない「薬の材料採集」のミッションを選択し、達成することによって、ランク値が5に設定された他のミッションを達成した場合と同じ結果を得ることができる。これにより、自分が苦手とする内容のミッションを達成しなくても、同時に提示された他のミッションを達成することにより、上記自分が苦手とする内容のミッションを達成した場合と同様に、達成ランク値を5に上昇させ、1500の報酬を獲得するという結果を得ることが可能となる。
【0061】
図11は、ミッション選択処理のサブルーチンを示すフローチャートである。ミッション選択処理は、ゲーム開始時にセンターサーバ3が備えるCPU201によって実行される処理である。
先ずCPU201は、プレーヤキャラクタの達成ランクより1大きいランクのミッションデータを端末装置1に送信する(ステップS201)。このとき端末装置1は、受信したミッションデータを基に、第1ディスプレイ11にミッション画像を表示し、プレーヤがいずれか1のミッションを選択する操作を受け付ける。ステップS201の処理の後、CPU201は、プレーヤがいずれか1のミッションを選択した旨の選択信号を端末装置1より受信する(ステップS202)。ステップS202の処理を終えた後、処理をステップS203に移す。
【0062】
ステップS203において、CPU101は、端末装置1から受信したデータが示すプレーヤが選択したミッションと同一のミッションを選択したプレーヤを検索する。そして、当該ミッションの達成を目的とするパーティデータを新規に生成する(ステップS204)。そして、上記ミッションを選択したプレーヤが操作するプレーヤキャラクタのキャラクタデータに、ステップS204において生成したパーティデータのパーティIDを対応付けて記憶する(ステップS205)。ただし、1のパーティに所属することのできるプレーヤキャラクタは最大4人であるため、ステップS203の処理において同じミッションを選択したプレーヤが5人以上存在した場合には、ステップS204において2以上のパーティデータを生成する。そして、ステップS205において、ステップS203において検索された各プレーヤが操作するプレーヤキャラクタを自動的に各パーティに振り分ける。
ステップS205の処理を終えた後、処理をステップS211に移す。
【0063】
ステップS211において、CPU201は、当該ミッションのミッションデータの達成者数の同ランクのミッションの合計達成者数に占める割合が60パーセント以上であるか否かを判断する。当該ミッションのミッションデータの達成者数の同ランクのミッションの合計達成者数に占める割合が60パーセント以上であると判断した場合(ステップS211:YES)、当該ミッションに登場する敵キャラクタの能力値が高くなるように補正を行う(ステップS212)。これは、当該ミッションが、ランクの値が同一である他のミッションと比較して、達成が容易であるために達成者数の割合が高くなっていると考えられるからである。当該ミッションに登場する敵キャラクタの能力値が高くなるように補正を行うことによって、ランクの値が同一である他のミッションとの達成の容易さの差を縮小することを目的としている。
当該ミッションのミッションデータの達成者数の同ランクのミッションの合計達成者数に占める割合が60パーセント未満であると判断した場合(ステップS211:NO)又はステップS212の処理を終えた後、処理をステップS213に移す。
【0064】
ステップS213において、CPU201は、ゲームを開始するための各種設定処理を行う。ステップS213において行われる具体的な処理の内容としては、ステージ(場面)の変更や、クリア条件の設定等が挙げられる。
ステップS213の処理を終えた後、本サブルーチンを終了する。
【0065】
図12は、ミッション達成処理のサブルーチンを示すフローチャートである。ミッション達成処理は、ゲーム実行中に所定のタイミングで、センターサーバ3が備えるCPU201によって実行される処理である。
先ずCPU201は、パーティがミッションのクリア条件を達成したか否かを判断する(ステップS221)。パーティがミッションのクリア条件を達成したと判断した場合(ステップS221:YES)、処理をステップS222に進める。一方、パーティがミッションのクリア条件を達成していないと判断した場合(ステップS221:NO)、処理をステップS221に戻す。
【0066】
ステップS222において、CPU201は、各プレーヤキャラクタのキャラクタデータの達成ランクの値を1増加させる。ステップS222の処理を行うことにより、各プレーヤキャラクタは、次にゲームを行うときに、今回達成したミッションよりも1つランクの高いミッションを選択することが可能となる。
ステップS222の処理を終えた後、処理をステップS223に移す。
【0067】
ステップS223において、CPU201は、各プレーヤキャラクタのキャラクタデータの所属パーティの値を空にする。そして、ミッションデータの達成者数の値をプレーヤキャラクタの数だけ増加させる(ステップS224)。例えば、今回ミッションを達成したパーティに所属するプレーヤキャラクタが4人いた場合には、達成者数の値を4増加させる。
ステップS224の処理を終えた後、処理をステップS225に移す。
【0068】
ステップS225において、CPU201は、所定の報酬額をプレーヤキャラクタに付与したことを示すキャラクタデータの変更を行う。上述したように、各ミッションデータには夫々報酬額の値が設定されている。各キャラクタデータの所持金の値を、達成したミッションに設定される報酬額の値だけ増加させることにより、ミッションを達成したプレーヤキャラクタに所定の額の報酬が支払われたことになる。本実施形態における報酬額の値は、本発明におけるクリア時付与データに相当するものである。
ステップS225の処理を終えた後、処理をステップS226に移す。
【0069】
ステップS226において、CPU201は、ミッションを終了するための各種処理を実行する。ステップS226において行われる具体的な処理の内容としては、各種データの端末装置1からの受信やハードディスクドライブ205への記憶や端末装置1へのゲーム終了を指示することを示すデータの送信などが挙げられる。
ステップS226を終えた後、本サブルーチンを終了する。
【0070】
以上、本実施形態におけるセンターサーバ3及びゲームシステム500によれば、プレーヤは、提示される複数のミッションのなかから1のミッションを選択することができる。そして、プレーヤが操作するプレーヤキャラクタがミッションを達成することによって得られる結果は、プレーヤがどのミッションを選択した場合であっても同一である。
このような構成をとることにより、プレーヤは、自分が苦手とする内容のミッション(例えば、反射神経が要求される内容のミッション)を達成しなくても、同時に提示された他のミッションを達成することにより、上記自分が苦手とする内容のミッションを達成した場合と同様の結果を得ることが可能となる。
【0071】
また、本実施形態におけるセンターサーバ3及びゲームシステム500によれば、同じランク値が設定されたミッションからなるグループ内における各ミッションの選択比率が算出される。そして、選択比率が60パーセント以上となったミッションについては、ミッション中に登場する敵キャラクタの能力値が高くなるように補正が行われる。このような構成をとることにより、多くのプレーヤが選択したミッションの達成を難しくすることが可能となり、選択比率を調整することが可能となる。選択比率が高いミッションは、プレーヤに容易に達成することができると判断されたミッションである可能性が高いので、例えば、選択比率の高いミッションのクリア条件をミッションの達成が難しくなるように変更することによって、当該ミッションを選択するプレーヤの数を減少させ、上記グループ内の各ミッションの選択比率を均等化することが可能となる。
【0072】
さらに、本実施形態におけるセンターサーバ3及びゲームシステム500によれば、プレーヤは、最初は最も低いランク値が設定された複数のミッションのなかから1のミッションを選択することができる。そして、ミッションを達成すると、次には達成したミッションに設定されたランク値の次に高いランク値が設定された複数のミッションのなかから1のミッションを選択することが可能となる。即ち、プレーヤはミッションを達成するごとに徐々に高いランク値が設定されたミッションを選択することができるようになる。このような構成をとることにより、自分が苦手とする内容のミッションを達成することができないことによってゲームを先に進行させることができなくなるといったことが発生する可能性を低減することが可能となる。
【0073】
本実施形態においては、本発明におけるクリア時付与データに相当するものが報酬額である場合について説明したが、本発明においてクリア時付与データに相当するものは特に限定されるものではなく、例えば、プレーヤキャラクタの経験に係るデータや、ミッションを遂行することによって獲得することができるアイテム等であってもよい。
【0074】
プレーヤキャラクタの経験に係るデータとしては、例えば、敵キャラクタとの戦闘によって得ることのできる経験値が挙げられる。例えば、同じランク値が設定されている複数のミッションのなかに、敵キャラクタとの戦闘に勝利することがクリア条件であるミッションと、敵キャラクタとの戦闘に勝利すること以外のクリア条件(例えば、所定の地点に移動することや、所定のアイテムを入手すること)が設定されているミッションとが存在する場合に、敵キャラクタとの戦闘に勝利することがクリア条件であるミッションにおいて敵キャラクタとの戦闘に勝利することによって得ることのできる経験値を、敵キャラクタとの戦闘に勝利すること以外のクリア条件が設定されているミッションを達成したときにも獲得することができることとしてもよい。このような構成をとることにより、戦闘を苦手とするプレーヤであっても、戦闘を行うことなく、戦闘によって得ることのできる経験値をプレーヤキャラクタに獲得させることが可能となる。
【0075】
また、例えば、同じランク値が設定されている複数のミッションのなかに、所定のアイテムを入手することがクリア条件であるミッションと、所定のアイテムを入手すること以外のクリア条件(例えば、所定の地点に移動することや、所定の敵キャラクタとの戦闘に勝利すること)が設定されているミッションとが存在する場合に、所定のアイテムを入手することがクリア条件であるミッションにおいて入手することがクリア条件であるアイテムを、所定のアイテムを入手すること以外のクリア条件が設定されているミッションを達成したときにも獲得することができることとしてもよい。このような構成をとることにより、プレーヤが所定のアイテムを入手すること以外のクリア条件が設定されているミッションを選択した場合でも、当該アイテムを入手する機会を失うことなく、当該アイテムをプレーヤキャラクタに獲得させることが可能となる。
【0076】
また、本実施形態においては、ゲームシステム500が、複数の端末装置1と、各店舗毎に設けられた店舗サーバ2を介して通信可能に接続されたセンターサーバ3とを備えている場合について説明したが、本発明におけるゲームシステムの構成については特に限定されるものではない。例えば、複数のクライアント装置が直接サーバと接続されていてもよく、また、センターサーバ3により決定された端末装置1がサーバとしての機能を担うこととしてもよい。
【0077】
また、本実施形態においては、キャラクタデータがセンターサーバ3が備えるハードディスクドライブ205に記憶される場合について説明したが、本発明において上述したデータが記憶される装置はこれに限定されず、例えば、IDカードに記憶されることとしてもよい。
【0078】
また、本実施形態においては、同じランク値が設定されたミッションからなるグループ内における選択比率が所定値以上となったミッションについて、敵キャラクタの能力値を高く変更することによってミッションの達成を難しくする場合について説明したが、本発明において、ミッションの達成を難しくする方法については特に限定されるものではなく、例えば、図10に示すミッションデータにおいて設定されているクリア条件を、達成することが難しくなるように変更することとしてもよい。
【0079】
また、本実施形態においては、同じランク値が設定されたミッションからなるグループ内における選択比率が所定値以上となったミッションについて、ミッションの達成が難しくなるように変更を行う場合について説明したが、本発明において、ミッションの達成が難しくなるように変更を行う条件は特に限定されるものではなく、例えば、クリア人数が所定値以上になったミッションについて、ミッションの達成が難しくなるように変更を行うこととしてもよい。
【0080】
また、本実施形態においては、ゲーム開始時にミッション紹介画像が表示され、プレーヤにミッションが提示される場合について説明したが、本発明において、ミッションがプレーヤに提示されるタイミングについては特に限定されるものではなく、例えば、プレーヤキャラクタが仮想空間内の所定の施設に移動したり所定の人物と会話したりすることにより、プレーヤに対してミッションが提示されることとしてもよい。
【0081】
また、本実施形態においては、ミッション紹介画像が表示されることによってプレーヤにミッションが提示される場合について説明したが、本発明において、プレーヤにミッションが提示される方法はこれに限定されず、例えば、プレーヤキャラクタが所定の人物と会話を行うことによってミッションが提示されることとしてもよい。
【0082】
以上、本発明の実施形態を説明したが、具体例を例示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではなく、各手段等の具体的構成は、適宜設計変更可能である。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0083】
【図1】本実施形態に係るゲームシステムの構成図である。
【図2】1つの店舗に設置された15台の端末装置とホール用表示装置との外観を示す斜視図である。
【図3】端末装置の外観を示す斜視図である。
【図4】端末装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図5】センターサーバのハードウェア構成を示すブロック図である。
【図6】端末装置及びセンターサーバにおけるゲーム開始までの処理の流れを示すフローチャートである。
【図7】第1ディスプレイに表示されるミッション紹介画像の一例を示す図である。
【図8】パーティデータを示す図である。
【図9】キャラクタデータを示す図である。
【図10】ミッションデータを示す図である。
【図11】ミッション選択処理を示すフローチャートである。
【図12】ミッション達成処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0084】
1 端末装置
2 店舗サーバ
3 センターサーバ
4 通信回線
5 専用線
6 ホール用表示装置
8 IDカード
10 筐体
11 第1ディスプレイ
12 第2ディスプレイ
13 スピーカ
14 タッチパネル
15 コイン投入口
16 IDカード挿入口
18 操作台
100 制御部
101、201 CPU
102、202 ROM
103、203 RAM
104 通信用インターフェイス回路
111 第1描画処理部
112 第2描画処理部
113 音声再生部
115 コインセンサ
116 IDカードリーダ
118 操作レバー
119(119a、119b、119c) 操作スイッチ
304 インターフェイス回路群
500 ゲームシステム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを介して複数のクライアント装置が接続され、各クライアント装置により制御されるプレーヤキャラクタをゲーム上の仮想空間で行動させることにより、ゲームを進行させるプログラムを記憶する記憶部を備えるサーバであって、
前記プログラムを実行することにより、前記仮想空間内のプレーヤキャラクタの行動がミッションへの参加を要求することに応じて、そのプレーヤキャラクタに対応するクライアント装置に、複数種類のミッションを紹介するミッション紹介画像を表示する処理を行い、そのクライアント装置から、いずれか1のミッションを選択する旨の選択信号を受信したときには、そのミッションでのゲームを可能とする設定処理を行い、前記プレーヤキャラクタの行動が前記ミッションに設定されたクリア条件を満たしたとき、そのミッションに設定されたクリア時付与データに基づいて、そのプレーヤキャラクタの状態を示す状態データを更新し、かつ、
1つの前記ミッション紹介画像により紹介される複数種類のミッションには、同一のクリア時付与データを設定する制御装置を備えることを特徴とするサーバ。
【請求項2】
前記制御装置は、
プレーヤキャラクタの行動がミッションに設定されたクリア条件を満たしたとき、前記ミッションのクリア人数を1加算して前記記憶装置に記憶するとともに、前記ミッションと同じミッション紹介画像により紹介された複数種類のミッションからなるグループのクリア人数を1加算して前記記憶装置に記憶する処理を行い、前記ミッションのクリア人数と前記グループのクリア人数とから前記ミッションのクリア選択比率を算出し、
前記ミッションのクリア選択比率が所定値以上になったとき、前記ミッションに設定されたクリア条件を変更することを特徴とする請求項1に記載のサーバ。
【請求項3】
前記制御装置は、
プレーヤキャラクタの行動がミッションに設定されたクリア条件を満たしたとき、前記ミッションのクリア人数を1加算して前記記憶装置に記憶する処理を行い、
前記ミッションのクリア人数が所定値以上になったとき、前記ミッションに設定されたクリア条件を変更することを特徴とする請求項1に記載のサーバ。
【請求項4】
前記ミッションには、夫々ランク値が設定されており、1つの前記ミッション紹介画像により紹介される複数種類のミッションは、同じランク値が設定されたミッションであり、
前記制御装置は、
ミッションへの参加を要求する行動を初めてとったプレーヤキャラクタに対応するクライアント装置には、先ず、最も低いランク値が設定された複数種類のミッションを紹介するミッション紹介画像を表示する処理を行い、
そのプレーヤキャラクタが当該ミッションに設定されたクリア条件を満たすごとに、そのミッションに設定されたランク値をそのプレーヤキャラクタの識別データに対応付けて前記記憶装置に記憶し、
その後に、そのプレーヤキャラクタの行動がミッションへの参加を要求する行動である場合には、そのプレーヤキャラクタに対応するクライアント装置に、そのプレーヤキャラクタの識別データに対応付けられたランク値の次に高いランク値が設定された複数種類のミッションを紹介するミッション紹介画像を表示する処理を行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1に記載のサーバ。
【請求項5】
ネットワークを介して複数のクライアント装置とサーバとが接続され、各クライアント装置により制御されるプレーヤキャラクタを前記サーバがゲーム上の仮想空間で行動させることにより、ゲームを進行させるゲームシステムであって、
前記サーバが有する制御装置と、前記サーバ又は前記クライアント装置が有する記憶装置とを備え、
前記制御装置は、前記仮想空間内のプレーヤキャラクタの行動がミッションへの参加を要求する行動である場合、そのプレーヤキャラクタに対応するクライアント装置に、複数種類のミッションを紹介するミッション紹介画像を表示する処理を行い、そのクライアント装置から、何れか1のミッションを選択する旨の選択信号を受信したときには、そのミッションでのゲームを可能とする設定処理を行い、前記プレーヤキャラクタの行動が前記ミッションに設定されたクリア条件を満たしたとき、そのミッションに設定されたクリア時付与データに基づいて、そのプレーヤキャラクタの状態を示す状態データを更新するものであり、
1つの前記ミッション紹介画像により紹介される複数種類のミッションには、同一のクリア時付与データが設定されていることを特徴とするゲームシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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