説明

サーバ及びプログラム

【課題】配布される教材とノートとの対応が分からなくなってしまうのを防止する。
【解決手段】電子黒板3と生徒端末4との間で通信するサーバ2は、複数の教材データDを記憶する教材データベース241と、電子黒板3に板書されるべき内容の板書データD1と教材データDの教材名とを対応づけて板書計画ファイルFとして記憶する板書データベース242と、ユーザ操作に基づいて、指定板書計画ファイルFSの教材名に対応する教材データDを指定教材データDSとし、電子黒板3に表示させるとともに、生徒端末4に教材表示エリアE1と、ノートエリアE4とを表示させ、指定板書計画ファイルFSの教材名に対応する指定教材データDSを教材表示エリアD1に表示させるとともに、当該教材名をノートエリアE4に表示させるCPU25と、ノートエリアE4の表示内容を記憶するノートデータベース243とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サーバ及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、教育現場においては、電子黒板や生徒端末と呼ばれる情報表示装置が使用されており、これらの情報表示装置を用いた授業では、電子黒板に教師が入力した文字等が生徒端末に送信され、生徒端末で入力した文字等が電子黒板に送信されるようになっている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
ところで、小学校や中学校の授業においては、ノートに板書を書き写して学習することが重要である。そのため、これらの情報表示装置を用いる場合であっても、一般的には、紙の教科書を用いる場合と同様に、先生が教科書の関連部分を一通り読んだ後、板書しながらポイントを説明し、生徒が説明を聞きながら板書をノートに書き写す、といった進め方で授業が行われている。
【0004】
但し、図表等については板書せずに済ます方が効率的であるため、授業内容によっては教師が教材のプリントを配布する場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第4001464号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、配布される教材を用いて授業が行われると、生徒が後で復習をする際に、ノートと教材との対応が分からなくなってしまい、学習効率が低下してしまう。
【0007】
本発明の課題は、配布される教材とノートとの対応が分からなくなってしまうのを防止することのできるサーバ及びプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、
電子黒板と生徒端末との間で通信するサーバであって、
複数の教材データを記憶する教材データ記憶手段と、
前記電子黒板に板書されるべき内容の板書データと前記教材データ記憶手段に記憶された教材データの教材参照情報とを対応づけて板書計画データとして記憶する板書計画データ記憶手段と、
ユーザ操作に基づいて、前記板書計画データ記憶手段に記憶された板書計画データを指定する板書計画データ指定手段と、
前記板書計画データ指定手段により指定された板書計画データの教材参照情報に対応する教材データを前記教材データ記憶手段から読み出して指定教材データとし、前記電子黒板に表示させる電子黒板・教材表示制御手段と、
前記生徒端末に端末側教材表示エリアと、ノートの内容を入力するためのノートエリアとを表示させ、前記板書計画データ指定手段により指定された板書計画データの教材参照情報に対応する前記指定教材データを前記端末側教材表示エリアに表示させるとともに、当該教材参照情報を前記ノートエリアに入力して表示させる生徒端末・教材ノート表示制御手段と、
前記ノートエリアの表示内容を記憶するノートデータ記憶手段と、
を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、配布される教材とノートとの対応が分からなくなってしまうのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】授業支援システムの概略構成を示す図である。
【図2】サーバの概略構成を示すブロック図である。
【図3】電子黒板及び生徒端末の概略構成を示すブロック図である。
【図4】教師端末の概略構成を示すブロック図である。
【図5】黒板処理の流れを示すフローチャートである。
【図6】生徒端末処理の流れを示すフローチャートである。
【図7】ディスプレイの表示内容を示す図である。
【図8】ディスプレイの表示内容を示す図である。
【図9】ディスプレイの表示内容を示す図である。
【図10】ディスプレイの表示内容を示す図である。
【図11】ディスプレイの表示内容を示す図である。
【図12】ディスプレイの表示内容を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、添付図面を参照して本発明に係る実施の形態の一例を詳細に説明する。ただし、発明の範囲は、図示例に限定されない。
【0012】
図1は、本実施の形態における授業支援システム1の概略構成を示す図である。
この図に示すように、本実施の形態における授業支援システム1は、サーバ2と、電子黒板3と、生徒端末4と、教師端末5とを備えている。
【0013】
[サーバ]
サーバ2は、複数の学校の電子黒板3や生徒端末4に対して機能やデータを提供するものであり、図2に示すように、表示部21と、入力部22と、通信部23と、記憶部24と、CPU25等とを備えて構成されている。
【0014】
表示部21は、ディスプレイ210を備えており、CPU25から入力される表示信号に基づいて各種情報をディスプレイ210に表示するようになっている。なお、本実施の形態におけるディスプレイ210は、いわゆるタッチパネル221と一体的に形成されており、ユーザによるタッチ操作を受け付け可能となっている。
【0015】
入力部22は、キー群220や上述のタッチパネル221を備えており、押下されたキーの種類やタッチパネル221の位置に対応する信号をCPU25に出力するようになっている。
【0016】
通信部23は、複数の電子黒板3や生徒端末4、教師端末5との間でデータ通信を行うものであり、本実施の形態においては、無線通信を行うようになっている。
【0017】
記憶部24は、サーバ2の各種機能を実現するためのプログラムやデータを記憶するとともに、CPU25の作業領域として機能するメモリである。本実施の形態においては、記憶部24は、本発明に係る授業支援プログラム240と、教材データベース241と、IDデータベース244と、板書データベース242と、ノートデータベース243等とを記憶している。
【0018】
授業支援プログラム240は、後述の黒板処理(図6参照)及び生徒端末処理(図7参照)をCPU25に実行させるためのプログラムである。
【0019】
教材データベース241は、授業で使用される書籍や配布物についてデータを記憶しており、例えば、各配布物について教材データDを記憶している。なお、本実施の形態における教材データDは、教材をPDF形式で画像化したデータとなっている。
【0020】
IDデータベース244は、サーバ2にアクセスし得る電子黒板3及び生徒端末4のIDコード(以下、黒板ID,端末IDとする)と、これら電子黒板3及び生徒端末4の属する教室のIDコード(以下、教室IDとする)とを対応付けて複数記憶している。
【0021】
板書データベース242は、複数の板書計画ファイルFを科目毎,クラス毎に記憶するようになっている。各板書計画ファイルFには、後述の図8に示すように、電子黒板3で入力されるべき板書の内容(板書データD1)と、板書に対応付けられた教材位置情報Pと、板書番号Nとが対応付けられて複数格納されている。
【0022】
ここで、本実施の形態における板書データD1には、電子黒板3で板書されるべき文字列や、教材データDからのコピー部分が含まれている。
また、教材位置情報Pとは、教材名や、教材のページ番号、当該ページの上端から何%の位置であるか、また、左端から何%の範囲であるかを示している。例えば、教材の59ページで、上端から23%の位置で、かつ、左端から0−45%の範囲を表す場合には、教材位置情報Pが「P59、23%、W,0−45%」と記憶される。このような教材位置情報Pと板書データD1とが対応付けて記憶されることにより、当該教材位置情報Pの含まれる教材データDに対して板書データD1が対応付けて記憶されることとなる。なお、教材位置情報Pに含まれる情報、より具体的には教材位置情報Pに含まれる教材名は、板書計画ファイルFの対応教材を特定するための教材データ参照情報として機能するようになっている。
【0023】
以上の板書データベース242は、本実施の形態においては、教師端末5によって作成されるようになっている。
【0024】
ノートデータベース243は、各生徒端末4で入力されノート表示エリアE4(図9(b)参照)に表示されるノートの内容を、その科目と、当該生徒端末4の端末IDとに対応付けて記憶するようになっている。
【0025】
CPU25は、入力される指示に応じて所定のプログラムに基づいた処理を実行し、各機能部への指示やデータの転送等を行い、サーバ2を統括的に制御するようになっている。具体的には、CPU25は、入力部22から入力される操作信号等に応じて記憶部24に格納された各種プログラムを読み出し、当該プログラムに従って処理を実行する。そして、CPU25は、処理結果を表示部21に適宜出力させる。
【0026】
[電子黒板]
電子黒板3は、教室に設置されて授業に用いられるものであり、図3に示すように、表示部31と、入力部32と、通信部33と、記憶部34と、CPU35等とを備えて構成されている。
【0027】
表示部31は、ディスプレイ310を備えており、CPU35から入力される表示信号に基づいて各種情報をディスプレイ310に表示するようになっている。なお、本実施の形態におけるディスプレイ310は、いわゆるタッチパネル321と一体的に形成されており、ユーザ(教師)によるタッチ操作を受け付け可能となっている。
【0028】
入力部32は、キー群320や上述のタッチパネル321を備えており、押下されたキーの種類やタッチパネル321の位置に対応する信号をCPU35に出力するようになっている。
【0029】
通信部33は、サーバ2との間でデータ通信を行うものであり、本実施の形態においては、無線通信を行うようになっている。なお、本実施の形態においては、通信部33はサーバ2を介して生徒端末4と通信するようになっているが、生徒端末4と直接通信することとしても良い。
【0030】
記憶部34は、電子黒板3の各種機能を実現するためのプログラムやデータを記憶するとともに、CPU35の作業領域として機能するメモリである。本実施の形態においては、記憶部34は、IDテーブル343等を記憶している。
【0031】
IDテーブル343は、自機の黒板IDと、自機の属する教室の教室IDとを対応付けて記憶している。
【0032】
CPU35は、入力される指示に応じて所定のプログラムに基づいた処理を実行し、各機能部への指示やデータの転送等を行い、電子黒板3を統括的に制御するようになっている。具体的には、CPU35は、入力部32から入力される操作信号等に応じて記憶部34に格納された各種プログラムを読み出し、当該プログラムに従って処理を実行する。そして、CPU35は、処理結果を表示部31に適宜出力させる。
【0033】
[生徒端末]
生徒端末4は、生徒に所持されて授業に用いられるものであり、図3に示すように、表示部41と、入力部42と、通信部43と、記憶部44と、CPU45等とを備えて構成されている。
【0034】
表示部41は、ディスプレイ410を備えており、CPU45から入力される表示信号に基づいて各種情報をディスプレイ410に表示するようになっている。なお、本実施の形態におけるディスプレイ410は、いわゆるタッチパネル421と一体的に形成されており、ユーザ(生徒)によるタッチ操作を受け付け可能となっている。
【0035】
入力部42は、キー群420や上述のタッチパネル421を備えており、押下されたキーの種類やタッチパネル421の位置に対応する信号をCPU45に出力するようになっている。
【0036】
通信部43は、サーバ2との間でデータ通信を行うものであり、本実施の形態においては、無線通信を行うようになっている。なお、本実施の形態においては、通信部43はサーバ2を介して電子黒板3と通信するようになっているが、電子黒板3と直接通信することとしても良い。
【0037】
記憶部44は、生徒端末4の各種機能を実現するためのプログラムやデータを記憶するとともに、CPU45の作業領域として機能するメモリである。本実施の形態においては、記憶部44は、IDテーブル443等を記憶している。
【0038】
IDテーブル443は、自機の端末IDと、自機の属する教室の教室IDとを対応付けて記憶している。
【0039】
CPU45は、入力される指示に応じて所定のプログラムに基づいた処理を実行し、各機能部への指示やデータの転送等を行い、生徒端末4を統括的に制御するようになっている。具体的には、CPU45は、入力部42から入力される操作信号等に応じて記憶部44に格納された各種プログラムを読み出し、当該プログラムに従って処理を実行する。そして、CPU45は、処理結果を表示部41に適宜出力させる。
【0040】
[教師端末]
教師端末5は、教師に所持されて板書計画ファイルFの作成等に用いられるものであり、図4に示すように、表示部51と、入力部52と、通信部53と、記憶部54と、CPU55等とを備えて構成されている。
【0041】
表示部51は、ディスプレイ510を備えており、CPU55から入力される表示信号に基づいて各種情報をディスプレイ510に表示するようになっている。なお、本実施の形態におけるディスプレイ510は、いわゆるタッチパネル521と一体的に形成されており、ユーザ(教師)によるタッチ操作を受け付け可能となっている。
【0042】
入力部52は、キー群520や上述のタッチパネル521を備えており、押下されたキーの種類やタッチパネル521の位置に対応する信号をCPU55に出力するようになっている。
【0043】
通信部53は、サーバ2との間でデータ通信を行うものであり、本実施の形態においては、無線通信を行うようになっている。
【0044】
記憶部54は、教師端末5の各種機能を実現するためのプログラムやデータを記憶するとともに、CPU55の作業領域として機能するメモリである。本実施の形態においては、記憶部54は、授業計画作成プログラム540と、教材データベース541と、板書データベース542等とを記憶している。
【0045】
授業計画作成プログラム540は、後述の教師端末処理(図5参照)をCPU55に実行させるためのプログラムである。
【0046】
教材データベース241及び板書データベース242は、サーバ2における教材データベース241,板書データベース242と同じ内容のデータを記憶している。
【0047】
CPU55は、入力される指示に応じて所定のプログラムに基づいた処理を実行し、各機能部への指示やデータの転送等を行い、教師端末5を統括的に制御するようになっている。具体的には、CPU55は、入力部52から入力される操作信号等に応じて記憶部54に格納された各種プログラムを読み出し、当該プログラムに従って処理を実行する。そして、CPU55は、処理結果を表示部51に適宜出力させる。
【0048】
[動作]
(教師端末処理)
続いて、教師端末5によって実行される教師端末処理について、図5を参照しつつ説明する。
【0049】
この教師端末処理においては、まずCPU55は、板書計画の作成を開始する旨の操作がユーザ(教師)によって行われるか否かを判定し(ステップS1)、行われないと判定した場合(ステップS1;No)には他の処理へ移行する。
【0050】
また、ステップS1において板書計画の作成を開始する旨の操作が行われたと判定した場合(ステップS1;Yes)には、CPU55は、ユーザ(教師)から板書計画のファイル名の入力操作を受ける(ステップS2)。なお、本実施の形態においては、板書計画ファイルFのファイル名には、「算数」等の科目名が含まれるようになっている。
【0051】
次に、CPU55は、教材データベース241における教材名を一覧表示させて、ユーザ(教師)から何れかの教材データDに対する選択操作を受ける(ステップS3)。
【0052】
次に、CPU55は、選択された教材名(教材データ参照情報)を教材位置情報Pの一部として、板書データベース542に記憶させる(ステップS4)。これにより、今回作成される板書計画ファイルF中の各板書データD1に対し、教材名(教材データ参照情報)が対応付けられることとなる。
【0053】
次に、CPU55は、ディスプレイ510に教材表示エリアE1と、板書計画表示エリアE2とを作成して表示させ(図8(a)参照)、選択された教材名の教材データDを教材表示エリアE1に表示させる(ステップS5)。
【0054】
次に、CPU55は、教材表示エリアE1における教材に対してマーカ操作が行われるか否かを判定し(ステップS6)、行われたと判定した場合(ステップS6;Yes)には、その操作に応じて教材上の操作対象位置をマーカ表示させる(ステップS7)。
【0055】
次に、CPU55は、板書計画表示エリアE2に板書データD1の入力欄(以下、板書入力欄E20とする)(図8(a)参照)を新たに作成して表示させ、教材内でのマーカ対象部分の位置情報(本実施の形態においてはマーカ対象部分を含むページ番号、及び、当該ページ内でのマーカ対象部分の縦横の位置・範囲)を教材位置情報Pとして当該板書入力欄E20に対応付けるとともに、新たな板書番号Nを対応付けた後(ステップS8)、上述のステップS6に移行する。
【0056】
また、上述のステップS6において教材表示エリアE1における教材に対してマーカ操作が行われないと判定した場合(ステップS6;No)には、CPU55は、教材表示エリアE1に表示されている教材中の一部または全体を指定して板書計画表示エリアE2にコピーする操作が行われるか否かを判定する(ステップS11)。なお、この教師端末処理においてコピーとは、トレースコピーを含む。ここで、トレースコピーとは指定部分の内容を低濃度化してコピーし、上書き可能に表示させることを言う。以下、低濃度化してコピーされる部分をトレースコピー部分として説明する。
【0057】
このステップS11において教材中の一部または全体を指定して板書計画表示エリアE2にコピーする操作が行われたと判定した場合(ステップS11;Yes)には、CPU55は、教材表示エリアE1内のコピー元部分を枠で囲って表示させる(ステップS12)。
【0058】
次に、CPU55は、板書計画表示エリアE2に新たな板書番号Nの板書入力欄E20を作成して表示させ、教材内でのコピー元部分の位置情報(本実施の形態においてはコピー元部分を含むページ番号、及び、当該ページ内でのコピー元部分の縦横の位置・範囲)を教材位置情報Pとして当該板書入力欄E20に対応付けるとともに(ステップS13)、この板書入力欄E20にコピー部分の教材を板書データD1の内容として貼り付けて表示させた後(ステップS14)、上述のステップS6に移行する。
【0059】
また、上述のステップS11において教材中の一部または全体を指定して板書計画表示エリアE2にコピーする操作が行われないと判定した場合(ステップS11;No)には、CPU55は、板書計画表示エリアE2に対して入力操作が行われるか否かを判定する(ステップS15)。なお、このステップS15における入力操作は、タッチパネル521によって行われても良いし、キー群520によって行われても良い。
【0060】
このステップS15において板書計画表示エリアE2に対して入力操作が行われたと判定した場合(ステップS15;Yes)には、CPU55は、その入力内容を板書データD1の内容として板書入力欄E20に入力して表示させ(ステップS16)、上述のステップS6に移行する。
【0061】
また、ステップS15において板書計画表示エリアE2に対して入力操作が行われないと判定した場合(ステップS15;No)には、CPU55は、板書計画の作成を終了する旨の操作が行われるか否かを判定し(ステップS17)、行われないと判定した場合(ステップS17;No)には上述のステップS6に移行する。
【0062】
そして、ステップS17において板書計画の作成を終了する旨の操作が行われたと判定した場合(ステップS17;Yes)には、CPU55は、板書入力欄E20の内容と教材位置情報Pとの各セットを1つにまとめて板書計画ファイルFとし、板書データベース542,242にそれぞれ記憶させた後(ステップS18)、上述のステップS1に移行する。
【0063】
(黒板処理)
続いて、サーバ2によって実行される処理のうち、電子黒板3に対する黒板処理について、図6を参照しつつ説明する。
【0064】
この黒板処理においては、まずCPU25は、自機のサーバ2にアクセスした電子黒板3から黒板IDと、教室IDとを受信した後(ステップT1)、当該電子黒板3に対して板書データベース242における各板書計画ファイルFのファイル名を送信し、これから授業で用いる板書計画ファイルFについてのユーザからの指定情報を電子黒板3から受信する(ステップT2)。これにより、CPU25は、教材データベース241に記憶された何れかの板書計画ファイルFを指定板書計画ファイルFSとして指定するとともに、当該板書計画ファイルFにおいて板書データD1に対応付けられた教材名(教材データ参照情報)の教材データDを指定教材データDSとして指定する。但し、板書計画ファイルFについての指定をサーバ2の入力部22によってユーザから受けることとしても良い。
【0065】
次に、CPU25は、指定教材データDS(指定板書計画ファイルFSにおいて板書データD1に対応付けられた教材名(教材データ参照情報)の教材データD)を電子黒板3に送信した後(ステップT3)、当該電子黒板3のディスプレイ310に教材表示エリアE1と板書表示エリアE3とを作成させて表示させ、指定教材データDSの先頭ページを教材表示エリアE1に表示させる(ステップT4、図9(a)参照)。なお、板書表示エリアE3とは、教師が板書の内容を入力するための表示エリアであり、この板書表示エリアE3に対して後述の手書き入力操作やコピー操作、トレースコピー操作が行われる場合には、これらの操作によって入力される内容が板書内容として板書表示エリアE3に表示されることとなる。
【0066】
次に、CPU25は、板書表示エリアE3の先頭に本日の日付と、指定教材データDSの教材名(教材データ参照情報)とを入力して表示させ(ステップT5)、電子黒板3に対する操作の受信待機状態に入る(ステップT6)。なお、このステップT5で表示される教材名は、当該教材名の教材データDに対するリンクとしても機能するようになっている。
【0067】
次に、CPU25は、板書表示エリアE3に対して入力操作が行われるか否かを判定し(ステップT7)、行われたと判定した場合(ステップT7;Yes)には、入力内容を板書表示エリアE3に入力して表示させる(ステップT8)。
【0068】
次に、CPU25は、指定板書計画ファイルFSにおける各板書データD1(指定教材データDSに対応付けられた各板書データD1)から、板書表示エリアE3への入力内容に完全一致する部分を検索することにより、何れかの板書データD1の内容が板書表示エリアE3への入力内容と完全一致するか否かを判定する(ステップT9)。なお、板書データD1の内容が所定の間隔を空けて複数のブロックに分かれている場合には、このステップT9においてCPU25は、何れかのブロックの内容が板書表示エリアE3への入力内容と完全一致するか否かについても判定する。
【0069】
このステップT9において何れの板書データD1の内容も、板書データD1に含まれる各ブロックの内容も板書表示エリアE3への入力内容と完全一致しないと判定した場合(ステップT9;No)には、CPU25は、入力内容が文字列であるか否かを判定し、文字列であると判定した場合には、指定板書計画ファイルFSにおける各板書データD1から、板書表示エリアE3への入力文字列に前方一致する文字列を検索することにより、何れかの板書データD1の文字列が板書表示エリアE3への入力文字列と先頭一致するか否かを判定する(ステップT10)。
【0070】
このステップT10において入力内容が文字列でないと判定した場合、或いは入力内容が文字列であると判定した場合であって、何れの板書データD1の文字列も板書表示エリアE3への入力文字列と先頭一致しないと判定した場合(ステップT10;No)には、CPU25は、上述のステップT6に移行する。
【0071】
一方、ステップT10において入力内容が文字列であり、かつ何れかの板書データD1の文字列が板書表示エリアE3への入力文字列と先頭一致すると判定した場合(ステップT10;Yes)には、CPU25は、先頭一致する板書データD1の文字列のうち、入力文字列と一致しない部分(板書表示エリアE3に表示された文字列以外の部分)を、これから入力すべき未記載の板書内容として板書表示エリアE3に薄くサムネイル表示させ(ステップT11)、上述のステップT6に移行する。より詳細には、このステップT11においてCPU25は、これから入力すべき内容のサムネイルを、ステップT8での入力位置の右側に表示させる。
【0072】
また、上述のステップT9において何れかの板書データD1の内容、または板書データD1に含まれるブロックの内容が板書表示エリアE3への入力内容と完全一致すると判定した場合(ステップT9;Yes)には、CPU25は、当該入力内容に対応するサムネイルがステップT11の処理によって表示されているか否かを判定し(ステップT13)、表示されていないと判定した場合(ステップT13;No)にはステップT6に移行する。
【0073】
また、ステップT13において入力内容に対応するサムネイルが表示されていると判定した場合(ステップT13;Yes)には、CPU25は、当該サムネイルを板書表示エリアE3から消去して(ステップT14)、ステップT6に移行する。
【0074】
また、上述のステップT7において板書表示エリアE3に対して入力操作が行われないと判定した場合(ステップT7;No)には、CPU25は、教材表示エリアE1に表示された教材部分を板書表示エリアE3内にコピーする操作が行われるか否かを判定する(ステップT21)。
【0075】
このステップT21において教材表示エリアE1に表示された教材部分を板書表示エリアE3内にコピーする操作が行われたと判定した場合(ステップT21;Yes)には、CPU25は、板書表示エリアE3にコピー部分を貼り付けて表示させるとともに(ステップT22)、当該コピー部分を生徒端末4に送信して表示させる(ステップT23)。
【0076】
次に、CPU25は、指定板書計画ファイルFSにおいて教材中でのコピー元部分(またはトレースコピー元部分)の位置に板書データD1が対応付けられているか否かを判定する(ステップT24)。これにより、指定板書計画ファイルFSにおける各板書データD1のうち、コピー部分(またはトレースコピー部分)を含む板書データD1が検出される。
【0077】
このステップT24において教材中でのコピー元部分(またはトレースコピー元部分)の位置に板書データD1が対応付けられていないと判定した場合(ステップT24;No)には、CPU25はステップT6に移行する。
【0078】
また、ステップT24において教材中でのコピー元部分(またはトレースコピー元部分)の位置に板書データD1が対応付けられていると判定した場合(ステップT24;Yes)には、CPU25は、当該板書データD1のうち、コピー部分(またはトレースコピー部分)以外の部分を、これから入力すべき未記載の板書内容として板書表示エリアE3に薄くサムネイル表示させ(ステップT25)、ステップT6に移行する。より詳細には、このステップT25においてCPU25は、これから入力すべき内容のサムネイルを、ステップT22(またはT28)での張り付け位置(入力位置)の右側に表示させる。
【0079】
また、上述のステップT21において教材表示エリアE1に表示された教材部分を板書表示エリアE3内にコピーする操作が行われないと判定した場合(ステップT21;No)には、CPU25は、教材表示エリアE1に表示された教材部分を板書表示エリアE3内にトレースコピーする操作が行われるか否かを判定する(ステップT27)。
【0080】
このステップT27において教材表示エリアE1に表示された教材部分を板書表示エリアE3内にトレースコピーする操作が行われたと判定した場合(ステップT27;Yes)には、CPU25は、板書表示エリアE3にトレースコピー部分を貼り付けて表示させるとともに(ステップT28)、当該トレースコピー部分を生徒端末4に送信して表示させ(ステップT29)、上述のステップT24に移行する。
【0081】
また、上述のステップT27において教材表示エリアE1に表示された教材部分を板書表示エリアE3内にトレースコピーする操作が行われないと判定した場合(ステップT27;No)には、CPU25は、板書表示エリアE3に表示されたサムネイルに対してタッチ操作が行われるか否かを判定する(ステップT31)。
【0082】
このステップT31において板書表示エリアE3に表示されたサムネイルに対してタッチ操作が行われたと判定した場合(ステップT31;Yes)には、CPU25は、タッチ操作のされたサムネイルの内容(タッチ操作のされたサムネイルに対応する板書データD1中、当該サムネイルの内容に対応する部分)を板書表示エリアE3に拡大して入力し、板書内容に含めて表示させるとともに(ステップT32)、当該サムネイルを板書表示エリアE3から消去して(ステップT33)、ステップT6に移行する。ここで、本実施の形態においては、板書表示エリアE3に表示された板書内容が板書データD1の一部と一致している場合に、板書データD1の内容のうち、まだ板書内容として入力されていない未記載の部分がサムネイル表示されるようになっており、ステップT32においてCPU25は、タッチ操作のされたサムネイルに対応する板書データD1中、当該サムネイルの内容に対応する部分(板書データD1の内容のうち、板書として未入力の部分)を、板書内で入力されるべき位置(既に入力された板書内容に対して板書データD1内で規定される位置)に、入力して表示させる。また、このステップT32においてCPU25は、タッチ操作のされたサムネイルが所定の間隔を空けて複数のブロックに分かれている場合には、各ブロックに対するユーザ操作に基づいて、当該ブロックの内容のみを板書表示エリアE3に拡大して入力し、板書内容に含めて表示させる。
【0083】
また、ステップT31において板書表示エリアE3に表示されたサムネイルに対してタッチ操作が行われないと判定した場合(ステップT31;No)には、CPU25は、授業を終了する旨の操作が行われるか否かを判定し(ステップT35)、行われないと判定した場合(ステップT35;No)には他の処理へ移行する。ここで、ステップT35において授業を終了する旨の操作が行われない場合としては、例えば教材表示エリアE1の表示内容をスクロールさせる操作が行われる場合などが挙げられる。
【0084】
そして、ステップT35において授業を終了する旨の操作が行われたと判定した場合(ステップT35;Yes)には、CPU25は、黒板処理を終了する。
【0085】
(生徒端末処理)
続いて、サーバ2によって実行される処理のうち、生徒端末4に対する生徒端末処理について、図7を参照しつつ説明する。なお、この生徒端末処理は、サーバ2が黒板処理を開始した場合に、並行して実行されるようになっている。
【0086】
この生徒端末処理においては、まずCPU25は、電子黒板3に対して板書計画ファイルFの指定が行われたか否かを判定する(ステップU0)。
【0087】
このステップU0において、電子黒板3に対して板書計画ファイルFの指定が行われないと判定した場合(ステップU0;No)には、CPU25は、ノートデータベース243に記憶されたノートについての閲覧操作と、閲覧対象のページの指定操作とが生徒端末4で行われるか否かを判定し(ステップU20)、行われないと判定した場合(ステップU20;No)にはステップU0に移行する。
【0088】
また、ステップU20においてノートデータベース243に記憶されたノートについての閲覧操作と、閲覧対象のページの指定操作とが生徒端末4で行われたと判定した場合(ステップU20;Yes)には、CPU25は、閲覧対象のノートに含まれる教材名(教材データ参照情報)の教材データDを指定教材データDSとし、この指定教材データDSが当該生徒端末4に記憶されているか否かを判定する(ステップU21)。
【0089】
このステップU21において指定教材データDSが生徒端末4に記憶されていると判定した場合(ステップU21;Yes)には、CPU25は、後述のステップU23に移行する。
【0090】
また、ステップU21において、指定教材データDSが当該生徒端末4に記憶されていないと判定した場合(ステップU21;No)には、CPU25は、指定教材データDSを生徒端末4に送信する(ステップU22)。
【0091】
次に、CPU25は、生徒端末4のディスプレイ410に教材表示エリアE1とノート表示エリアE4とを作成させて表示させ、指定教材データDSを教材表示エリアE1に、閲覧対象のノートにおける閲覧対象ページをノート表示エリアE4に表示させ(ステップU23、図9(b)参照)、後述のステップU11に移行する。
【0092】
また、上述のステップU0において電子黒板3に対して板書計画ファイルFの指定が行われたと判定した場合(ステップU0;Yes)には、CPU25は、黒板処理におけるステップT1で受信した教室IDに対応する各生徒端末4用に、記憶部24内に作業領域を作成する(ステップU1)。
【0093】
次に、CPU25は、黒板処理での指定板書計画ファイルFSに教材名(教材データ参照情報)とともに対応付けられた指定教材データDSが生徒端末4に記憶されているか否かを判定し(ステップU2)、記憶されていると判定した場合(ステップU2;Yes)には後述のステップU4に移行する。
【0094】
また、ステップU2において指定板書計画ファイルFSに教材名(教材データ参照情報)とともに対応付けられた指定教材データDSが生徒端末4に記憶されていないと判定した場合(ステップU2;No)には、CPU25は、当該指定教材データDSを生徒端末4に送信する(ステップU3)。
【0095】
次に、CPU25は、生徒端末4のディスプレイ410に教材表示エリアE1とノート表示エリアE4とを作成させて表示させ、指定教材データDSの先頭ページを教材表示エリアE1に表示させる(ステップU4、図9(b)参照)。なお、ノート表示エリアE4とは、生徒がノートの内容を入力するための表示エリアである。
【0096】
次に、CPU25は、指定板書計画ファイルFSのファイル名から授業の科目を検知し、ノートデータベース243において各生徒端末4の端末IDに対応付けられた各ノートのうち、検知された科目に対応するノートの最終ページを、当該端末IDの生徒端末4におけるノート表示エリアE4に表示させる(ステップU5)。
【0097】
次に、CPU25は、ノート表示エリアE4に表示されているノートの末尾でページを区切り、新たなページの先頭に本日の日付と、指定教材データDSの教材名(教材データ参照情報)とを入力して表示させ、ノートデータベース243に記憶されている各ノートの内容を更新する(ステップU6)。なお、本実施の形態におけるステップU6で表示される教材名は、当該教材名の教材データDに対するリンクとしても機能するようになっている。
【0098】
次に、CPU25は、ノート表示エリアE4に対して入力操作が行われるか否かを判定し(ステップU11)、行われたと判定した場合(ステップU11;Yes)には、入力内容をノート表示エリアE4に表示させてノートデータベース243に記憶されている各ノートの内容を更新した後(ステップU12)、ステップU11に移行する。
【0099】
また、ステップU11においてノート表示エリアE4に対して入力操作が行われないと判定した場合(ステップU11;No)には、CPU25は、黒板処理におけるステップT23(またはT29)の処理によって電子黒板3から生徒端末4がコピー部分(またはトレースコピー部分)のデータを受信したか否かを判定する(ステップU13)。
【0100】
このステップU13において電子黒板3から生徒端末4がコピー部分(またはトレースコピー部分)のデータを受信したと判定した場合(ステップU13;Yes)には、CPU25は、ノート表示エリアE4にコピー部分(またはトレースコピー部分)を貼り付けて表示させ、ノートデータベース243に記憶されている各ノートの内容を更新した後(ステップU14)、ステップU11に移行する。
【0101】
また、ステップU13において電子黒板3から生徒端末4がコピー部分(またはトレースコピー部分)のデータを受信しないと判定した場合(ステップU13;No)には、CPU25は、現時点でのノート内容を保存して生徒端末処理を終了する旨の操作が行われるか否かを判定する(ステップU16)。
【0102】
このステップU16において、現時点でのノート内容を保存して生徒端末処理を終了する旨の操作が行われたと判定した場合(ステップU16;Yes)には、CPU25は、現時点でのノート表示エリアE4の表示内容を、その生徒端末4の端末IDに対応付けてノートデータベース243に記憶させて、ノート表示エリアE4の表示を消去した後(ステップU17)、ステップU11に移行する。
【0103】
また、ステップU16において、現時点でのノート内容を保存して生徒端末処理を終了する旨の操作が行われないと判定した場合(ステップU16;No)には、CPU25は、生徒端末4に他の操作が行われるか否かを判定し(ステップU18)、行われないと判定した場合(ステップU18;No)には、ステップU11に移行する。
【0104】
そして、ステップU18において生徒端末4に他の操作が行われたと判定した場合(ステップU18;Yes)には、CPU25は、当該操作に応じた処理を実行した後(ステップU19)、ステップU11に移行する。
【0105】
[動作例]
(教師端末処理)
続いて、図面を参照しつつ、上述の教師端末処理を具体的に説明する。なお、以降の説明において参照する図8〜図12においては、電子黒板3の表示画面には下端部に脚部を付し、生徒端末4の表示画面には外枠を付すことで、電子黒板3と生徒端末4とを区別する。
【0106】
まず、板書計画の作成を開始する旨の操作をユーザ(教師)が行い(ステップS1;Yes)、板書計画のファイル名「算数5年P73+[三角形−発展問題]」を入力した後(ステップS2)、「(プリント12)三角形の面積−発展問題」という教材名の教材データDを選択すると(ステップS3)、図8(a)に示すように、教材名「(プリント12)三角形の面積−発展問題」が教材位置情報Pの一部とされる(ステップS4)
【0107】
また、ディスプレイ510に教材表示エリアE1と、板書計画表示エリアE2とが作成されて表示され、教材名「(プリント12)三角形の面積−発展問題」の教材データDが教材表示エリアE1に表示される(ステップS5)。
【0108】
次に、教材表示エリアE1における「(1)図の三角形において…」のうち、「(1)」の部分に対してユーザ(教師)がマーカ操作を行うと(ステップS6;Yes)、その操作に応じて「(1)」の部分がマーカ表示される(ステップS7)。
【0109】
次に、板書計画表示エリアE2に新たな板書番号N「1」の板書入力欄E20が作成されて表示され、教材内でのマーカ対象部分「(1)」の位置情報(ページ番号「P1」、当該ページ内でのマーカ対象部分の縦横の位置・範囲「15〜18%」,「W,5〜13%」)が教材位置情報Pとして当該板書入力欄E20に対応付けられる(ステップS8)。
【0110】
次に、板書番号N「1」の板書入力欄E20に対してユーザ(教師)が文字列「重要図形 覚えよう!」の入力操作を行うと(ステップS15;Yes)、この板書入力欄E20に入力内容が入力されて表示される(ステップS16)
【0111】
次に、教材表示エリアE1に表示されている教材中、上側の直角三角形の図を指定して板書計画表示エリアE2にコピーする操作をユーザ(教師)が行うと(ステップS11;Yes)、教材表示エリアE1内のコピー元部分(直角三角形の図)が枠で囲まれて表示される(ステップS12)。
【0112】
次に、板書計画表示エリアE2に新たな板書番号N「2」の板書入力欄E20が作成されて表示され、教材内でのコピー元部分(直角三角形の図)の位置情報(ページ番号「P1」、当該ページ内でのコピー元部分の縦横の位置・範囲「25〜55%」,「W,30〜57%」)が教材位置情報Pとして当該板書入力欄E20に対応付けられるとともに(ステップS13)、この板書入力欄E20にコピー部分(直角三角形の図)の教材が貼り付けて表示される(ステップS14)。
【0113】
次に、板書番号N「2」の板書入力欄E20に対してユーザ(教師)が入力操作を行うと(ステップS15;Yes)、図8(b)に示すように、この板書入力欄E20に入力内容が入力されて表示される(ステップS16)。なお、本動作例では、このときユーザ(教師)は、コピー部分の直角三角形に隣接させて対称形の直角三角形を入力し、これらの直角三角形によって二等辺三角形を構成させている。
【0114】
次に、図8(c)に示すように、教材表示エリアE1における「(2)図の直角三角形の面積を…」のうち、「(2)」の部分に対してユーザ(教師)がマーカ操作を行うと(ステップS6;Yes)、その操作に応じて(2)の部分がマーカ表示される(ステップS7)。なお、図8(c)では、板書番号N「1」,「2」の板書入力欄E20について図示を省略している。
【0115】
次に、板書計画表示エリアE2に新たな板書番号N「3」の板書入力欄E20が作成されて表示され、教材内でのマーカ対象部分「(2)」の位置情報(ページ番号「P1」、当該ページ内でのマーカ対象部分の縦横の位置・範囲「65〜70%」,「W,5〜13%」)が教材位置情報Pとして当該板書入力欄E20に対応付けられる(ステップS8)。
【0116】
次に、板書番号N「3」の板書入力欄E20に対してユーザ(教師)が文字列「重要図形 を使おう!」の入力操作を行うと(ステップS15;Yes)、この板書入力欄E20に入力内容が入力されて表示される(ステップS16)
【0117】
次に、教材表示エリアE1に表示されている教材中、下側の直角三角形の図を指定して板書計画表示エリアE2にコピーする操作をユーザ(教師)が行うと(ステップS11;Yes)、教材表示エリアE1内のコピー元部分(直角三角形の図)が枠で囲まれて表示される(ステップS12)。
【0118】
次に、板書計画表示エリアE2に新たな板書番号N「4」の板書入力欄E20が作成されて表示され、教材内でのコピー元部分(直角三角形の図)の位置情報(ページ番号「P1」,…)が教材位置情報Pとして当該板書入力欄E20に対応付けられるとともに(ステップS13)、この板書入力欄E20にコピー部分(直角三角形の図)の教材が貼り付けて表示される(ステップS14)。
【0119】
次に、板書番号N「4」の板書入力欄E20に対してユーザ(教師)が入力操作を行うと(ステップS15;Yes)、この板書入力欄E20に入力内容が入力されて表示される(ステップS16)。なお、本動作例では、このときユーザ(教師)は、三角形の面積を求めるための図や数式、解説の文字列などを、所定の間隔を空けていくつかのブロックに分けて入力している。
【0120】
そして、板書計画の作成を終了する旨の操作をユーザ(教師)が行うと(ステップS17;Yes)、板書入力欄E20の内容と教材位置情報Pとの各セットが1つにまとめられて板書計画ファイルFとされ、板書データベース542,242にそれぞれ記憶される(ステップS18)。
【0121】
(黒板処理及び生徒端末処理)
続いて、図面を参照しつつ、上述の黒板処理及び生徒端末処理を具体的に説明する。なお、本動作例においては、電子黒板3及び生徒端末4が縦向き(上下方向に長尺となる向き)で使用されることとして説明する。
【0122】
まず、電子黒板3のユーザ(教師)が当該電子黒板3をサーバ2にアクセスさせると、当該電子黒板3から黒板IDと、教室IDとがサーバ2に送信された後(ステップT1)、サーバ2から電子黒板3に対して板書データベース242における各板書計画ファイルFのファイル名が送信される。
【0123】
次に、電子黒板3のユーザ(教師)がファイル名「算数5年P73+[三角形−発展問題]」の板書計画ファイルF(図8参照)を指定すると、その指定情報が電子黒板3からサーバ2に送信される(ステップT2)。これにより、ファイル名「算数5年P73+[三角形−発展問題]」の板書計画ファイルFが指定板書計画ファイルFSとして指定されるとともに、当該板書計画ファイルFにおいて板書データD1に対応付けられた教材名「(プリント12)三角形の面積−発展問題」の教材データDが指定教材データDSとして指定される。
【0124】
次に、サーバ2から指定教材データDSが電子黒板3に送信された後(ステップT3)、図9(a)に示すように、当該電子黒板3のディスプレイ310に教材表示エリアE1と板書表示エリアE3とが作成されて表示され、指定教材データDSの先頭ページが教材表示エリアE1に表示される(ステップT4)。
【0125】
次に、板書表示エリアE3の先頭に本日の日付と、教材名「(プリント12)三角形の面積−発展問題」とが入力されて表示される(ステップT5)。なお、この図では、教材名を簡略化して図示している。
【0126】
一方、生徒端末4においては、図9(b)に示すように、ディスプレイ410に教材表示エリアE1とノート表示エリアE4とが作成されて表示され、指定教材データDSの先頭ページが教材表示エリアE1に表示される(ステップU4)。また、指定板書計画ファイルFSのファイル名「算数5年P73+[三角形−発展問題]」から授業の科目「算数」が検知され、ノートデータベース243において各生徒端末4の端末IDに対応付けられたノートの内容のうち、検知された科目「算数」に対応するノートの最終ページが当該端末IDの生徒端末4におけるノート表示エリアE4に表示される(ステップU5)。
【0127】
次に、ノート表示エリアE4に表示されているノートの末尾でページが区切られ、新たなページの先頭に本日の日付と、教材名「(プリント12)三角形の面積−発展問題」とが入力されて表示され、ノートデータベース243に記憶されている各ノートの内容が更新される(ステップU6)。
【0128】
次に、電子黒板3においてユーザ(教師)が板書表示エリアE3に対して文字列「(1)」の入力操作を行うと(ステップT7;Yes)、図9(c)に示すように、入力文字列「(1)」が板書表示エリアE3に入力されて表示される(ステップT8)。
【0129】
次に、指定板書計画ファイルFSにおける板書番号N「1」の板書データD1(図8(a)の1段目参照)の文字列「(1)重要図形 覚えよう!」が板書表示エリアE3への入力文字列「(1)」と先頭一致すると判定され(ステップT10;Yes)、先頭一致する板書データD1の文字列「(1)重要図形 覚えよう!」のうち、入力文字列「(1)」と一致しない部分「重要図形 覚えよう!」が、これから入力すべき未記載の板書内容として板書表示エリアE3にサムネイル表示される(ステップT11)。なお、図中ではサムネイル部分を網掛けで表示している。
【0130】
次に、教材表示エリアE1に表示された教材部分のうち、上側の直角三角形の図を指定して板書計画表示エリアE2にトレースコピーする操作をユーザ(教師)が行うと(ステップT27;Yes)、板書表示エリアE3にトレースコピー部分が貼り付けられて表示される(ステップT28)。なお、本動作例においては、ディスプレイ310の下端部にコピーボタンB1とトレースコピーボタンB2とが表示されており、コピーボタンB1を操作するとコピー操作が実行可能となり、トレースコピーボタンB2を操作するとトレースコピー操作が実行可能となる。また、図9では、図示の簡略化のため、トレースコピー部分が低濃度化されずに図示されている。
【0131】
次に、指定板書計画ファイルFSにおいて教材中でのコピー元部分(上側の直角三角形の図)の位置に板書番号N「2」の板書データD1(図8(b)の2段目参照)が対応付けられていると判定され(ステップT24;Yes)、当該板書データD1のうち、トレースコピー部分以外の部分(教材中の直角三角形に隣接した対称形の直角三角形)が、これから入力すべき未記載の板書内容として板書表示エリアE3に薄くサムネイル表示される(ステップT25)。
【0132】
一方、生徒端末4においては、電子黒板3からトレースコピー部分のデータを受信したと判定され(ステップU13;Yes)、図9(d)に示すように、ノート表示エリアE4にトレースコピー部分が貼り付けられて表示され、ノートデータベース243に記憶されている各ノートの内容が更新される(ステップU14)。
【0133】
次に、電子黒板3においてユーザ(教師)がトレースコピー部分をなぞるよう上書き入力すると(ステップT7;Yes)、図10(a)に示すように、入力内容が板書表示エリアE3に入力されて表示される(ステップT8)。
【0134】
更に、ユーザ(教師)がサムネイル表示されている直角三角形の内容を手書き入力すると(ステップT7;Yes)、入力内容が板書表示エリアE3に入力されて表示される(ステップT8)。次に、指定板書計画ファイルFSにおける板書番号N「2」の板書データD1(図8(b)の2段目参照)に含まれる右側の直角三角形の内容が板書表示エリアE3への入力内容と完全一致し、この入力内容に対応するサムネイルが表示されていると判定され(ステップT9;Yes、ステップT13;Yes)、当該サムネイルが板書表示エリアE3から消去される(ステップT14)。
【0135】
一方、生徒端末4においてユーザ(生徒)がノート表示エリアE4に対して板書表示エリアE3と同じ内容の入力操作を行うと(ステップU11;Yes)、図10(b)に示すように、入力内容がノート表示エリアE4に表示されてノートデータベース243に記憶されている各ノートの内容が更新される(ステップU12)。
【0136】
次に、電子黒板3においてユーザ(教師)が板書表示エリアE3における「(1)」の部分に続けて文字列「重要図形 覚えよう!」の入力操作を行うと(ステップT7;Yes)、図10(c)に示すように、入力内容が板書表示エリアE3に入力されて表示される(ステップT8)。次に、指定板書計画ファイルFSにおける板書番号N「1」の板書データD1(図8(b)の1段目参照)に含まれる文字列「重要図形 覚えよう!」の内容が板書表示エリアE3への入力内容と完全一致し、この入力内容に対応するサムネイルが表示されていると判定され(ステップT9;Yes、ステップT13;Yes)、当該サムネイルが板書表示エリアE3から消去される(ステップT14)。
【0137】
次に、ユーザ(教師)が教材表示エリアE1に表示される教材部分をスクロールした後、板書表示エリアE3に対して文字列「(2)」の入力操作を行うと(ステップT7;Yes)、図11(a)に示すように、入力文字列「(2)」が板書表示エリアE3に入力されて表示される(ステップT8)。
【0138】
次に、指定板書計画ファイルFSにおける板書番号N「3」の板書データD1(図8(c)の1段目参照)の文字列「(2)重要図形 を使おう!」が板書表示エリアE3への入力文字列「(2)」と先頭一致すると判定され(ステップT10;Yes)、先頭一致する板書データD1の文字列「(2)重要図形 を使おう!」のうち、入力文字列「(2)」と一致しない部分「重要図形 を使おう!」が、これから入力すべき未記載の板書内容として板書表示エリアE3にサムネイル表示される(ステップT11)。
【0139】
次に、ユーザ(教師)が板書表示エリアE3に表示されたサムネイルに対してタッチ操作を行うと(ステップT31;Yes)、タッチ操作のされたサムネイルに対応する板書番号N「3」の板書データD1(図8(c)の1段目参照)中、当該サムネイルの内容に対応する部分「重要図形 を使おう!」が板書表示エリアE3に拡大されて入力され、板書内容に含めて表示されるとともに(ステップT32)、当該サムネイルが板書表示エリアE3から消去される(ステップT33)。
【0140】
一方、生徒端末4においてユーザ(生徒)がノート表示エリアE4に対して板書表示エリアE3と同じ内容の入力操作を行うと(ステップU11;Yes)、図11(b)に示すように、入力内容がノート表示エリアE4に表示されてノートデータベース243に記憶されている各ノートの内容が更新される(ステップU12)。
【0141】
次に、教材表示エリアE1に表示された教材部分における直角三角形の図を指定して板書計画表示エリアE2にコピーする操作をユーザ(教師)が行うと(ステップT21;Yes)、図11(c)に示すように、板書表示エリアE3にコピー部分が貼り付けられて表示される(ステップT22)。
【0142】
次に、指定板書計画ファイルFSにおいて教材中でのコピー元部分(直角三角形の図)の位置に板書番号N「4」の板書データD1(図8(c)の2段目参照)が対応付けられていると判定され(ステップT24;Yes)、当該板書データD1のうち、コピー部分以外の部分が、これから入力すべき未記載の板書内容として板書表示エリアE3に薄くサムネイル表示される(ステップT25)。なお、このとき表示されるサムネイルは、板書番号N「4」の板書データD1(図8(c)の2段目参照)のうち、一番下の直角三角形を除いた内容となっており、左上の直角三角形、中央の直角三角形、右側の文字列、下側の文字列の各ブロックに分かれている。
【0143】
一方、生徒端末4においては、電子黒板3からコピー部分のデータを受信したと判定され(ステップU13;Yes)、図11(d)に示すように、ノート表示エリアE4にコピー部分が貼り付けられて表示され、ノートデータベース243に記憶されている各ノートの内容が更新される(ステップU14)。
【0144】
次に、電子黒板3においてユーザ(教師)が板書表示エリアE3に表示されたサムネイルのうち、左上の直角三角形のブロックに対してタッチ操作を行うと(ステップT31;Yes)、図11(c)の板書表示エリアE3における左上部分に示すように、タッチ操作のされたブロックに対応する板書番号N「4」の板書データD1(図8(c)の2段目参照)中、当該ブロックの内容に対応する三角形部分のみが板書表示エリアE3に拡大されて入力され、板書内容に含めて表示されるとともに(ステップT32)、当該ブロックが板書表示エリアE3から消去される(ステップT33)。
【0145】
次に、ユーザ(教師)がサムネイル表示されている直角三角形(板書番号N「4」の板書データD1(図8(c)の2段目参照)のうち、中央の直角三角形)の内容を手書き入力すると(ステップT7;Yes)、図12(a)に示すように、入力内容が板書表示エリアE3に入力されて表示される(ステップT8)。次に、指定板書計画ファイルFSにおける板書番号N「4」の板書データD1(図8(c)の2段目参照)に含まれる中央の直角三角形の内容が板書表示エリアE3への入力内容と完全一致し、この入力内容に対応するサムネイルが表示されていると判定され(ステップT9;Yes、ステップT13;Yes)、当該サムネイルが板書表示エリアE3から消去される(ステップT14)。
【0146】
次に、ユーザ(教師)が板書表示エリアE3に表示されたサムネイルのうち、右側の文字列「ひっくり返したように…」のブロックに対してタッチ操作を行うと(ステップT31;Yes)、タッチ操作のされたサムネイルに対応する板書番号N「4」の板書データD1(図8(c)の2段目参照)中、当該ブロックの内容に対応する部分「ひっくり返したように…」のみが板書表示エリアE3に拡大されて入力され、板書内容に含めて表示されるとともに(ステップT32)、当該ブロックが板書表示エリアE3から消去される(ステップT33)。
【0147】
一方、生徒端末4においてユーザ(生徒)がノート表示エリアE4に対して板書表示エリアE3と同じ内容の2つの直角三角形の入力操作を行うと(ステップU11;Yes)、図12(b)に示すように、入力内容がノート表示エリアE4に表示されてノートデータベース243に記憶されている各ノートの内容が更新される(ステップU12)。
【0148】
更に、ユーザ(生徒)がノート表示エリアE4に対し、三角形の面積を求める式の入力操作を行うと(ステップU11;Yes)、入力内容がノート表示エリアE4に表示されてノートデータベース243に記憶されている各ノートの内容が更新される(ステップU12)。但し、本動作例では、このとき生徒端末4に入力された数式では、面積の単位が抜けた状態となっている。
【0149】
次に、電子黒板3においてユーザ(教師)が板書表示エリアE3に表示されたサムネイルに対してタッチ操作を行うと(ステップT31;Yes)、図12(c)に示すように、タッチ操作のされたサムネイルの内容「三角形ABC=…」が板書表示エリアE3に拡大されて入力され、板書内容に含めて表示されるとともに(ステップT32)、当該サムネイルが板書表示エリアE3から消去される(ステップT33)。
【0150】
そして、生徒端末4においてユーザ(生徒)がノート表示エリアE4に対し、面積の単位の入力操作を行うと(ステップU11;Yes)、図12(d)に示すように、入力内容がノート表示エリアE4に表示されてノートデータベース243に記憶されている各ノートの内容が更新される(ステップU12)。
【0151】
以上のように、本実施形態の電子黒板3によれば、図7のステップU6,U12,U14,図9〜図12等に示したように、教師がいずれかの板書計画ファイルFを指定するだけで、この指定板書計画ファイルFSにおける教材名の教材データDSが電子黒板3に板書表示エリアE3と併せて表示されるとともに、生徒端末4の教材表示エリアE1にもこの教材データDSが表示され、当該指定教材データDSの教材名がノート表示エリアE4に入力されて表示され、ノート表示エリアE4の表示内容が記憶されるので、配布される教材データを用いて授業が行われる場合であっても、教師にとっては板書計画ファイルFの指定のみで教材データDを電子黒板3と生徒端末4に表示させることができ、生徒にとっては後で復習をする際に、ノートに表示される教材名によって、ノートと教材との対応が分からなくなってしまうのを防止することができる。従って、学習効果の低下を防止することができる。また生徒端末4でノートのデータが教材名とともに保存されるので、生徒端末4で該当のノートデータを開くだけで、教材名により対応づけられた教材データDを呼び出して表示することができる。従って、生徒端末4でノートの復習をする場合に、対応する教材データDが紛れてしまうことがない。
【0152】
また、図6のステップT10〜T11や、図9〜図12等に示したように、板書データベース242により記憶された複数の板書計画ファイルFにおける各板書データD1のうち、指定教材データDSに対応付けられた板書データD1から、板書表示エリアE3に表示された文字列に前方一致する文字列が検出され、検出された文字列のうち、板書表示エリアE3に表示された文字列以外の部分が未記載の板書内容として板書表示エリアE3にサムネイル表示されるので、板書の内容に漏れが生じるのを防止することができる。
【0153】
また、図6のステップT24〜T25や、図9〜図12等に示したように、教材表示エリアE1から指定教材データDSの内容が板書表示エリアE3にコピーされた場合に、板書データベース242により記憶された複数の板書計画ファイルFにおける各板書データD1のうち、当該コピー部分を含む板書データD1が検出されるとともに、検出された板書データD1のうち、板書表示エリアE3に表示されたコピー部分以外の部分が未記載の板書内容として板書表示エリアE3にサムネイル表示されるので、板書の内容に漏れが生じるのを防止することができる。
【0154】
また、図6のステップT32や、図11(a),(c)、図12(a)等に示したように、板書表示エリアE3に表示されたサムネイルに対するユーザ操作に基づいて、当該サムネイルの内容が板書表示エリアE3で拡大され、板書内容に含めて表示されるので、未記載の内容を容易に板書することができる。
【0155】
また、図6のステップT32や、図11(c)等に示したように、板書表示エリアE3に表示されたサムネイルが所定の間隔を空けて複数のブロックに分かれている場合に、各ブロックに対するユーザ操作に基づいて、当該ブロックの内容のみが板書表示エリアE3で拡大され、板書内容に含めて表示されるので、順を追ってブロック毎にサムネイルの内容を板書することができる。
【0156】
なお、上記の実施の形態における電子黒板3の各構成要素の細部構成及び細部動作に関しては、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能であることは勿論である。
【0157】
例えば、上記の実施形態では、サーバ2が電子黒板3及び生徒端末4での表示内容を制御することとして説明したが、電子黒板3や生徒端末4がそれぞれ自機の表示内容を制御することとしても良い。
【0158】
また、授業支援プログラム240がサーバ2に記憶されることとして説明したが、サーバ2に対して着脱可能なメモリカード、CD等の記憶媒体に記憶されることとしてもよい。
また、授業計画作成プログラム540が教師端末5に記憶され、教師端末処理が教師端末5で実行されることとして説明したが、授業計画作成プログラム540がサーバ2に記憶されて教師端末処理がサーバ2で実行されることとしても良い。更に、この場合には、授業計画作成プログラム540は授業支援プログラム240内に組み込まれることとしても良い。
【0159】
また、電子黒板3はディスプレイ310を有することとして説明したが、代わりにプロジェクターを有することとしても良い。
【0160】
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、本発明の範囲は、上述の実施の形態に限定するものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲とその均等の範囲を含む。
以下に、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲に記載した発明を付記する。付記に記載した請求項の項番は、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲の通りである。
〔付記〕
<請求項1>
電子黒板と生徒端末との間で通信するサーバであって、
複数の教材データを記憶する教材データ記憶手段と、
前記電子黒板に板書されるべき内容の板書データと前記教材データ記憶手段に記憶された教材データの教材参照情報とを対応づけて板書計画データとして記憶する板書計画データ記憶手段と、
ユーザ操作に基づいて、前記板書計画データ記憶手段に記憶された板書計画データを指定する板書計画データ指定手段と、
前記板書計画データ指定手段により指定された板書計画データの教材参照情報に対応する教材データを前記教材データ記憶手段から読み出して指定教材データとし、前記電子黒板に表示させる電子黒板・教材表示制御手段と、
前記生徒端末に端末側教材表示エリアと、ノートの内容を入力するためのノートエリアとを表示させ、前記板書計画データ指定手段により指定された板書計画データの教材参照情報に対応する前記指定教材データを前記端末側教材表示エリアに表示させるとともに、当該教材参照情報を前記ノートエリアに入力して表示させる生徒端末・教材ノート表示制御手段と、
前記ノートエリアの表示内容を記憶するノートデータ記憶手段と、
を備えることを特徴とするサーバ。
<請求項2>
請求項1記載のサーバにおいて、
少なくとも1つの前記板書データは、前記電子黒板に板書されるべき文字列を含んでおり、
前記電子黒板・教材表示制御手段は、
前記電子黒板に黒板側教材表示エリアと、板書の内容を入力するための板書表示エリアとを表示させ、前記黒板側教材表示エリアに前記指定教材データを表示させるとともに、板書としてユーザ入力される内容を前記板書表示エリアに表示させる電子黒板・教材板書表示制御手段と、
前記板書計画データ記憶手段により記憶された複数の板書計画データにおける各板書データのうち、前記指定教材データに対応付けられた板書データから、前記板書表示エリアに表示された文字列に前方一致する文字列を検出し、検出された文字列のうち、前記板書表示エリアに表示された文字列以外の部分を、未記載の板書内容として前記板書表示エリアにサムネイル表示させる未記載文字列表示制御手段と、
を有することを特徴とするサーバ。
<請求項3>
請求項2記載のサーバにおいて、
少なくとも1つの前記板書データは、前記教材データからのコピー部分を含んでおり、
前記電子黒板・教材板書表示制御手段は、
前記黒板側教材表示エリアから前記指定教材データの内容が前記板書表示エリアにコピーされた場合に、前記板書計画データ記憶手段により記憶された複数の板書計画データにおける各板書データのうち、当該コピー部分を含む板書データを検出するとともに、検出された板書データのうち、前記板書表示エリアに表示されたコピー部分以外の部分を、未記載の板書内容として前記板書表示エリアにサムネイル表示させる未記載部分表示制御手段、
を有することを特徴とするサーバ。
<請求項4>
請求項2または3記載のサーバにおいて、
前記板書表示エリアに表示されたサムネイルに対するユーザ操作に基づいて、当該サムネイルの内容を前記板書表示エリアで拡大し、板書内容に含めて表示させるサムネイル拡大表示制御手段を備えることを特徴とするサーバ。
<請求項5>
請求項4記載のサーバにおいて、
前記サムネイル拡大表示制御手段は、
前記板書表示エリアに表示されたサムネイルが所定の間隔を空けて複数のブロックに分かれている場合に、各ブロックに対するユーザ操作に基づいて、当該ブロックの内容のみを前記板書表示エリアで拡大し、板書内容に含めて表示させることを特徴とするサーバ。
<請求項6>
電子黒板と生徒端末との間で通信可能であり、
複数の教材データを記憶する教材データ記憶手段と、
前記電子黒板に板書されるべき内容の板書データと前記教材データ記憶手段に記憶された教材データの教材参照情報とを対応づけて板書計画データとして記憶する板書計画データ記憶手段と、
を有するサーバに、
ユーザ操作に基づいて、前記板書計画データ記憶手段に記憶された板書計画データを指定する板書計画データ指定機能と、
前記板書計画データ指定手段により指定された板書計画データの教材参照情報に対応する教材データを前記教材データ記憶手段から読み出して指定教材データとし、前記電子黒板に表示させる電子黒板・教材表示制御機能と、
前記生徒端末に端末側教材表示エリアと、ノートの内容を入力するためのノートエリアとを表示させ、前記板書計画データ指定手段により指定された板書計画データの教材参照情報に対応する前記指定教材データを前記端末側教材表示エリアに表示させるとともに、当該教材参照情報を前記ノートエリアに入力して表示させる生徒端末・教材ノート表示制御機能と、
前記ノートエリアの表示内容を記憶するノートデータ記憶機能と、
を実現させることを特徴とするプログラム。
【符号の説明】
【0161】
2 サーバ
3 電子黒板
4 生徒端末
240 授業支援プログラム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子黒板と生徒端末との間で通信するサーバであって、
複数の教材データを記憶する教材データ記憶手段と、
前記電子黒板に板書されるべき内容の板書データと前記教材データ記憶手段に記憶された教材データの教材参照情報とを対応づけて板書計画データとして記憶する板書計画データ記憶手段と、
ユーザ操作に基づいて、前記板書計画データ記憶手段に記憶された板書計画データを指定する板書計画データ指定手段と、
前記板書計画データ指定手段により指定された板書計画データの教材参照情報に対応する教材データを前記教材データ記憶手段から読み出して指定教材データとし、前記電子黒板に表示させる電子黒板・教材表示制御手段と、
前記生徒端末に端末側教材表示エリアと、ノートの内容を入力するためのノートエリアとを表示させ、前記板書計画データ指定手段により指定された板書計画データの教材参照情報に対応する前記指定教材データを前記端末側教材表示エリアに表示させるとともに、当該教材参照情報を前記ノートエリアに入力して表示させる生徒端末・教材ノート表示制御手段と、
前記ノートエリアの表示内容を記憶するノートデータ記憶手段と、
を備えることを特徴とするサーバ。
【請求項2】
請求項1記載のサーバにおいて、
少なくとも1つの前記板書データは、前記電子黒板に板書されるべき文字列を含んでおり、
前記電子黒板・教材表示制御手段は、
前記電子黒板に黒板側教材表示エリアと、板書の内容を入力するための板書表示エリアとを表示させ、前記黒板側教材表示エリアに前記指定教材データを表示させるとともに、板書としてユーザ入力される内容を前記板書表示エリアに表示させる電子黒板・教材板書表示制御手段と、
前記板書計画データ記憶手段により記憶された複数の板書計画データにおける各板書データのうち、前記指定教材データに対応付けられた板書データから、前記板書表示エリアに表示された文字列に前方一致する文字列を検出し、検出された文字列のうち、前記板書表示エリアに表示された文字列以外の部分を、未記載の板書内容として前記板書表示エリアにサムネイル表示させる未記載文字列表示制御手段と、
を有することを特徴とするサーバ。
【請求項3】
請求項2記載のサーバにおいて、
少なくとも1つの前記板書データは、前記教材データからのコピー部分を含んでおり、
前記電子黒板・教材板書表示制御手段は、
前記黒板側教材表示エリアから前記指定教材データの内容が前記板書表示エリアにコピーされた場合に、前記板書計画データ記憶手段により記憶された複数の板書計画データにおける各板書データのうち、当該コピー部分を含む板書データを検出するとともに、検出された板書データのうち、前記板書表示エリアに表示されたコピー部分以外の部分を、未記載の板書内容として前記板書表示エリアにサムネイル表示させる未記載部分表示制御手段、
を有することを特徴とするサーバ。
【請求項4】
請求項2または3記載のサーバにおいて、
前記板書表示エリアに表示されたサムネイルに対するユーザ操作に基づいて、当該サムネイルの内容を前記板書表示エリアで拡大し、板書内容に含めて表示させるサムネイル拡大表示制御手段を備えることを特徴とするサーバ。
【請求項5】
請求項4記載のサーバにおいて、
前記サムネイル拡大表示制御手段は、
前記板書表示エリアに表示されたサムネイルが所定の間隔を空けて複数のブロックに分かれている場合に、各ブロックに対するユーザ操作に基づいて、当該ブロックの内容のみを前記板書表示エリアで拡大し、板書内容に含めて表示させることを特徴とするサーバ。
【請求項6】
電子黒板と生徒端末との間で通信可能であり、
複数の教材データを記憶する教材データ記憶手段と、
前記電子黒板に板書されるべき内容の板書データと前記教材データ記憶手段に記憶された教材データの教材参照情報とを対応づけて板書計画データとして記憶する板書計画データ記憶手段と、
を有するサーバに、
ユーザ操作に基づいて、前記板書計画データ記憶手段に記憶された板書計画データを指定する板書計画データ指定機能と、
前記板書計画データ指定手段により指定された板書計画データの教材参照情報に対応する教材データを前記教材データ記憶手段から読み出して指定教材データとし、前記電子黒板に表示させる電子黒板・教材表示制御機能と、
前記生徒端末に端末側教材表示エリアと、ノートの内容を入力するためのノートエリアとを表示させ、前記板書計画データ指定手段により指定された板書計画データの教材参照情報に対応する前記指定教材データを前記端末側教材表示エリアに表示させるとともに、当該教材参照情報を前記ノートエリアに入力して表示させる生徒端末・教材ノート表示制御機能と、
前記ノートエリアの表示内容を記憶するノートデータ記憶機能と、
を実現させることを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2013−3280(P2013−3280A)
【公開日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−132798(P2011−132798)
【出願日】平成23年6月15日(2011.6.15)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】