説明

サーバ所在地追跡装置、方法、およびプログラム

【課題】仮想機械ネットワークにおけるノードのIPアドレス管理に関し、中央情報管理サーバと仮想機械ノードのIPアドレスが同時に変更されても両者が通信できるようにする。
【解決手段】仮想機械ノード02上のサーバ所在地追跡システム10で、他仮想機械ノードIPアドレスリスト格納部11に、他仮想機械ノードのIPアドレスを格納する。中央情報管理サーバIPアドレス検索部12は、自仮想機械ノードのIPアドレスの変更の通知送信のタイムアウト時に、他仮想機械ノードIPアドレスリスト格納部11を参照し、他仮想機械ノードに中央情報管理サーバIPアドレスを問い合わせ、得られたIPアドレスを格納する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワークにおけるノードのIPアドレス管理に係り、サーバの所在地追跡装置、方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、LAN(ローカルエリアネットワーク)の各ノードのIP(インターネットプロトコル)アドレスを管理する手法として、次のような仕組みが知られている。ノードのアドレスなどを管理する管理サーバを配置し、各ノードはこのサーバに接続してIPアドレスの払い出しを受け、定期的に通信を行うことで継続利用を可能とする仕組みである。
【0003】
また、VM(仮想機械、仮想マシン、あるいはバーチャルマシン)において、管理サーバとその他のVMノードとの間でお互いのIPアドレスの変更を通知しあう構成が取られている。例えば、次のような技術が知られている。構内交換機のIPアドレスを問い合わせる通信アドレス要求通知が新規に収容されるIP電話機からブロードキャストで送信される。この通信アドレス要求通知を受信した構内交換機またはIP電話機が、構内交換機の記憶部またはIP電話機の記憶部に収容先となる構内交換機のIPアドレスを格納していれば、この構内交換機のIPアドレスを通信アドレス応答通知として送信する。そして、通信アドレス応答通知を受信したIP電話機は、記憶部に収容先の構内交換機のIPアドレスとして格納するものである(例えば特許文献1)。
【0004】
VMの世界では、VMホスト(Hypervisor)の処理により、各VMノードのIPアドレスが頻繁に変わり得、上記管理サーバも例外ではない。
開示する技術の例として、下記先行技術文献が存在する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−304263号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、上述のように管理サーバとその他のVMノードとの間でお互いのIPアドレスの変更を通知しあう構成であったとしても、管理サーバとその他のVMノードの両方のIPアドレスが同時に変わってしまうと、相互に通信することはできない。
【0007】
上記先行技術のようなブロードキャストを利用しても、ブロードキャストはルータを超えることができないので、管理サーバのIPアドレス変更と同時に、管理サーバとは異なる(仮想)ローカルネットワーク内の全VMノードのIPアドレスも変更された場合には、その(仮想)ローカルネットワーク内のVMノードは管理サーバに接続することができなくなってしまうという問題点を有している。
【0008】
そこで、本発明は、中央情報管理サーバとVMノードのIPアドレスが同時に変更されても両者が通信できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
態様の一例は、
複数の仮想機械ノードと中央情報管理サーバが配置されたネットワークシステムに用いられる仮想機械ノードであって、前記仮想機械ノードは、他仮想機械ノードのIPアドレスを格納する他仮想機械ノードIPアドレスリスト格納部と、前記中央情報管理サーバへの自仮想機械ノードのIPアドレスの変更の通知送信が一定時間で終わらなかった場合に、前記他仮想機械ノードIPアドレスリスト格納部を参照して他仮想機械ノードに中央情報管理サーバIPアドレスの存在を問い合わせる中央情報管理サーバIPアドレス検索部とを備えることを特徴とするサーバ所在地追跡装置を提供する。
【発明の効果】
【0010】
VMノードが、管理サーバに接続できなくなった場合に、他のVMノードに管理サーバのIPアドレスを問い合せることが可能となる。これにより、他のVMノードから管理サーバのIPアドレスの応答を受けられるようになり、管理サーバとVMノードのIPアドレスが同時に変更されても管理サーバとVMノードの通信を常に維持することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】一般的なネットワーク構成例を示す図である。
【図2】VMノードと中央情報管理サーバの基本構成例を示す図である。
【図3】IPアドレスの変更に対して通信可能状態を保つためのVMノードと中央情報管理サーバの構成例を示す図である。
【図4】一般的に考えられるIPアドレス変更通知のデータ構成図である。
【図5】第1の実施形態の構成図である。
【図6】第2の実施形態の構成図である。
【図7】第3の実施形態の構成図である。
【図8】第4の実施形態の構成図である。
【図9】第1の実施形態の制御動作を示すシーケンス図(その1)である。
【図10】第1の実施形態の制御動作を示すシーケンス図(その2)である。
【図11】第1の実施形態の制御動作を示すフローチャート(その1)である。
【図12】第1の実施形態の制御動作を示すフローチャート(その2)である。
【図13】第1の実施形態の制御動作を示すフローチャート(その3)である。
【図14】第1の実施形態の制御動作を示すフローチャート(その4)である。
【図15】第1の実施形態の制御動作を示すフローチャート(その5)である。
【図16】第1の実施形態の動作例を示す図(その1)である。
【図17】第1の実施形態の動作例を示す図(その2)である。
【図18】第1の実施形態の動作例を示す図(その3)である。
【図19】第1の実施形態の動作例を示す図(その4)である。
【図20】第2の実施形態の制御動作を示すシーケンス図である。
【図21】第2の実施形態の制御動作を示すフローチャートである。
【図22】第2の実施形態の動作例を示す図である。
【図23】第3の実施形態の制御動作を示すシーケンス図である。
【図24】第3の実施形態の制御動作を示すフローチャートである。
【図25】第4の実施形態の制御動作を示すシーケンス図(その1)である。
【図26】第4の実施形態の制御動作を示すシーケンス図(その2)である。
【図27】第4の実施形態の制御動作を示すフローチャートである。
【図28】第4の実施形態の動作例を示す図(その1:初期状態)である。
【図29】第4の実施形態の動作例を示す図(その2:ケースa)である。
【図30】第4の実施形態の動作例を示す図(その3:ケースb)である。
【図31】第4の実施形態との比較としての第3の実施形態の動作例を示す図(その1:初期状態)である。
【図32】第4の実施形態との比較としての第3の実施形態の動作例を示す図(その2:ケースb)である。
【図33】各実施形態のVMノードまたは中央情報管理サーバシステムを実現可能なハードウェアの構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
本実施形態は、各VMノードは、従来のような管理サーバのIPアドレスだけではなく、他のVMノードのIPアドレスも記憶し、管理サーバに接続できなくなった場合に、他のVMノードに管理サーバのIPアドレスを問い合せるサーバ所在地追跡システムを備えることで、他のVMノードから管理サーバのIPアドレスの応答を受けられるようにするものである。
【0013】
現在のICT(インフォメーション・アンド・コミュニケーション・テクノロジー:情報通信技術)システムの構成は、複数の特定の役割を持つ機械がネットワークを介して連携し一つのシステムとなることが一般的である。近年、個々の機械の配備場所が物理的に実在する機械から仮想機械(VM)となる機会が増えている。仮想機械上に配備すると、あたかもコンピュータファイルシステム上のファイルをコピーするように仮想機械を複製して少しずつ設定の異なる機械を用意したり複数の同一機能の機械に処理を分散させることができる。
【0014】
VMの具体的な利用例として、例えばVM上で複数のアプリケーションサーバとデータベースサーバが連携してシステムを構成するような例を挙げることができる。また、VM上で複数ノードが連携し、かつ中央情報管理サーバを使用する例として、次のような例を挙げることができる。アプリケーションが複数のVMで構成され、WWW(ワールド・ワイド・ウェブ)サーバを稼働させる仮想マシンが外部ネットワークに接続される。また、データベースサーバを稼働させる仮想マシンが内部ネットワークに接続される。そして、両マシン間で通信が行われるような例である。
【0015】
仮想機械(VM)上への配備では、このようなICTシステム設計・構築・運用上のメリットが生じると同時に、各VMの管理が複雑煩雑になりはじめており、VM自身が自身の提供機能等に関する情報を周囲に広報し互いに交換しあう仕組みを取り入れることで、その管理の複雑さを軽減することが期待できる。
【0016】
一般的に、物理機械間で使われてきた、ネットワークに各VMが自身の提供機能の内容や通信方式といった各種情報をマルチキャストして広報しあう方法、例えば、avahiと呼ばれるフリーウェア実装方式が知られている。VMがルータをはさんで異なるローカルネットワークに接続されている場合、マルチキャスト対応ルータが普及していないため、通知が不可能である。この問題を回避するため、各VM(以降「ノード」と呼ぶ)の提供内容や通信方式等の各種情報を集約する中央情報管理サーバをあるローカルネットワーク上に配備し、各ノードがこのサーバに自ノード情報通知と他ノード情報問合せを行う方法が考えられる。このサーバ、VMノード群のネットワーク構成例を図1に示す。またこのサーバ、VMノードの各構成を図2に示す。
【0017】
図1において、AおよびBのVMノード02は、ローカルネットワークIに接続され、CのVMノード02と中央情報管理サーバ01は、ローカルネットワークIIに接続される。そして、ローカルネットワークIとIIは、ルータによって相互に接続される。
【0018】
図2において、VMノード02は、中央情報管理サーバIPアドレス格納部86を備える。そして、VMノード02は、他ノードに対して、各VMノードの各種情報を問い合わせる部83と、自VMノードの各種情報が変更されたときにそれを通知する部81を備える。また、中央情報管理サーバ01は、VMノード02からのVMノード各種照会を受け付ける部を受け付け部84と、VMノード02からのVMノード各種情報変更通知を受信する受信部82と、上記2つの部84と82で受け取った情報を、VMノード各種情報リストとして格納する格納部85を備える。
【0019】
しかし、中央情報管理サーバ01や各VMノード02は仮想機械であり、VM環境提供側の都合等でIPアドレスが変わる可能性が高く、変わった場合各VMノード02と中央情報管理サーバ01間の情報授受ができなくなる。
【0020】
そのため、IPアドレスが変わりうる中央情報管理サーバ01と複数のIPアドレスが変わりうるVMノード02に対して、次のような制御が必要となる。すなわち、中央情報管理サーバ01・VMノード02いずれかもしくは両方のIPアドレスが変わっても、VMノード02から中央情報管理サーバ01への通信を可能な状態を保つ必要がある。
【0021】
IPアドレスが変わりうる中央情報管理サーバ01とIPアドレスが変わりうる複数のVMノード02に対して、IPアドレスが変わってもVMノード02から中央情報管理サーバ01への通信を可能な状態を保つための、一般的に考えられるVMノード02と中央情報管理サーバ01の構成例を図3に示す。図3において、図2の構成に現れる各部は、中央管理サーバIPアドレス格納部86を除いて、各記載を省略している。
【0022】
この構成例では、中央情報管理サーバ01には各VMノード02のIPアドレスが保存される(VMノードIPアドレスリスト格納部93による)。また、各VMノード02には、中央情報管理サーバ01のIPアドレスが保存される(中央情報管理サーバIPアドレス格納部86による)。そして、中央情報管理サーバ01のIPアドレス変更時には、中央情報管理サーバ01が各VMノード02に、自身のアドレスの変更を通知する(中央情報管理サーバIPアドレス変更送信部94、中央情報管理サーバIPアドレス変更受信部95による)。この通知を可能にするために、自身のIPアドレスが変わったVMノード02は、そのIPアドレス変更を、中央情報管理サーバ01に通知する(自VMノードIPアドレス変更通知送信部91、VMノードIPアドレス変更通知受信部92による)。この結果、中央情報管理サーバ01・VMノード02がお互いに、最新のIPアドレス情報を保持している。IPアドレスの変更通知は、図4に示すような、新旧のIPアドレスの対をデータ送信することで行う。
【0023】
しかしながら、中央情報管理サーバ01のIPアドレスが変更になると同時にあるVMノード02のIPアドレスが変更になった場合、お互いの通知は他方に到達せず,このVMノード02から中央情報管理サーバ01への通信が不可能になる問題が生じる。 ここで、「同時」とは、具体的には下記のようなケースが考えられる。以下の説明では、VMノード02のことを単に「ノード」と呼ぶ。また、中央情報管理サーバ01のことを単に「サーバ」と呼ぶ。
【0024】
第1のケースとして、ノードAのアドレスが新しくなり、その更新通知をサーバに送信する準備中など、更新通知をサーバに送信するより前にサーバもアドレスが新しくなり、その後サーバ旧アドレスに更新通知を送信した。このため、サーバに更新通知が到達しなかった場合である。
【0025】
第2のケースとして、ノードAのアドレスが新しくなり、その更新通知をサーバに送信したが、それがサーバに到達する前にサーバもアドレスが新しくなり、サーバに更新通知が到達しなかった場合である。
【0026】
第3のケースとして、ノードAのアドレスが新しくなり、その更新通知をサーバに送信しサーバはそれを受信したが、その確認応答をノードAに送信する前にサーバのアドレスが新しくなった。このため、サーバ新アドレスから送られた確認応答をノードA側で確認応答と認識できなかった場合である。
【0027】
次に、ノードAとサーバを入れ替えた第4のケースとして、サーバのアドレスが新しくなり、その更新通知をノードAに送信する準備中など、更新通知をノードAに送信するよりも前にノードAもアドレスが新しくなった。その後ノードA旧アドレスに更新通知を送信したため、ノードAに更新通知が到達しなかった場合である。
【0028】
同じく第5のケースとして、サーバのアドレスが新しくなり、その更新通知をノードAに送信したが、それがノードAに到達する前にノードAもアドレスが新しくなり、ノードAに更新通知が到達しなかった場合である。
【0029】
同じく第6のケースとして、サーバのアドレスが新しくなり、その更新通知をノードAに送信しノードAはそれを受信したが、その確認応答をサーバに送信する前にノードAのアドレスが新しくなった。このため、ノードA新アドレスから送られた確認応答をサーバ側で確認応答と認識できなかった場合である。
【0030】
以上のような場合に対処可能とするために、以下に説明する各実施形態では、次のようなサーバ所在地追跡部10を備える。このシステム10は、VMノード02が中央情報管理サーバ01にアクセスできない状態に陥った場合に使われる。このシステム10はVMノード02がIPアドレスの変わっていない他VMノード02に中央情報管理サーバ01のIPアドレスを問い合わせる機能を有する。
【0031】
第1の実施形態の構成図を図5に示す。また第2、第3、第4の実施形態の構成図をそれぞれ図6、図7、図8に示す。各実施形態の構成とも、図1のネットワーク構成を基本とする。また、各実施形態の構成とも、図2に示される基本構成を備えているものとする。さらに、各実施形態の構成とも、図3に示される構成に現れる矢印は、記載を省略している。
【0032】
各実施形態は、以下の構成を有する中央情報管理サーバ01が1台と、VMノード02を複数台備える環境を有する。
中央情報管理サーバ01は、自身のIPアドレスが変わったとき新IPアドレスを各VMノード02に通知する機能として、中央情報管理サーバIPアドレス変更送信部94、VMノードIPアドレスリスト格納部93を有する。また、中央情報管理サーバ01は、各VMノード02の各種情報登録を受け付けたり各VMノードからの他VMノード各種情報の取得要求に答えて情報を提供したりする機能を有する。この機能はVMノード各種情報変更通知受信部82、VMノード各種照会受付部84、VMノード各種情報リスト格納部85で行なわれる。
【0033】
次に、各VMノード02は、中央情報管理サーバからのIPアドレス変更通知に対して自身で保持する中央情報管理サーバIPアドレス格納部を変更する機能として、次の各部を有する。中央情報管理サーバIPアドレス変更受信部95、自VMノードIPアドレス変更通知送信部91である。また、VMノード02は、自身の各種情報の登録と他VMの各種情報取得を中央情報管理サーバに対して行う機能として、次の各部を有する。自VMノード各種情報変更通知部81、各VMノード各種情報問合せ部83、中央情報管理サーバIPアドレス格納部86である。
【0034】
次に、各VMノード02は、以下の構成を有するサーバ所在地追跡システム10を備える。
図5に示される第1の実施形態では、サーバ所在地追跡システム10は、他VMノードIPアドレスリスト格納部11と、中央情報管理サーバIPアドレス検索部12と、無効IPアドレス格納部13を備える。また、中央情報管理サーバIPアドレス通知依頼受付受信部14と、他VMノードIPアドレス変更情報定期収集部15と、自VMノードIPアドレス変更通知送信管理部16と、送信タイムアウト監視タイマ17を備える。
【0035】
他VMノードIPアドレスリスト格納部11は、他VMノードのIPアドレスを格納する。
中央情報管理サーバIPアドレス検索部12は、中央情報管理サーバ02への自VMノードIPアドレス変更通知送信が一定時間で終わらなかった場合に、他VMノード02のIPアドレスを格納部11から取り出す。そして、そのIPアドレスを持つ他VMノード02に、中央情報管理サーバIPアドレスを問い合わせその結果得られたIPアドレスを格納する。
【0036】
無効IPアドレス格納部13は、上記変更通知送信が一定時間で終わらなかった送信先中央情報管理サーバIPアドレスのリストを格納する。
中央情報管理サーバIPアドレス通知依頼受付受信部14は、他VMノード02からの中央情報管理サーバIPアドレス問合せに対し自身の保持する中央情報管理サーバ01のIPアドレスを返答する。
【0037】
他VMノードIPアドレス変更情報定期収集部15は、他VMノードIPアドレス変更の情報を中央情報管理サーバ02に定期的に問い合わせて収集し、他VMノードIPアドレスリスト格納部11の内容を更新する。
【0038】
自VMノードIPアドレス変更通知送信管理部16は、上述の問い合わせや通知送信が一定時間で終わらない場合に、中央情報管理サーバIPアドレスを他のVMノード02へ順次問い合わせて通知送信を完了させることを管理する。
【0039】
送信タイムアウト監視タイマ17は、上述の問い合わせや通知送信が一定時間で終わらない場合に、それを自VMノードIPアドレス変更通知送信管理部16に伝える。
次に、図6に示される第2の実施形態では、VMノード02内のサーバ所在地追跡システム10は、図5の第1の実施形態における11〜17の各部に加えて、問合せ先VMノード選択部21および要問合せノードIPアドレスリスト一時格納部22を備える。問合せ先VMノード選択部21は、要問合せノードIPアドレスリスト一時格納部22を参照して、問合せ先のVMノード02を一部に限定する。
【0040】
次に、図7に示される第3の実施形態は、以下の構成を備える。
中央情報管理サーバ01が、図5の第1の実施形態の構成に加えて、各VMノード02からIPアドレス変更が通知されたとき新IPアドレスを他の全てのVMノード02に通知を送信するVMノードIPアドレス変更通知送信部31を備える。
【0041】
次に、VMノード02内のサーバ所在地追跡システム10が、図5の第1の実施形態における11〜14と16、17の各部に加えて、他VMノードIPアドレス変更通知受信部32を備える。この他VMノードIPアドレス変更通知受信部32は、VMノードIPアドレス変更通知送信部31からの通知を受けたとき、他VMノード02の新IPアドレスを他VMノードIPアドレスリスト格納部11に更新格納する。
【0042】
次に、図8に示される第4の実施形態は、以下の構成を備える。
中央情報管理サーバ01が、図7の第3の実施形態における送信部31に加えて、通知要否判定部43および代表VMノードIPアドレス格納部44を備える。通知要否判定部43は、代表VMノードIPアドレス格納部44を参照して、通知送信先のVMノードを一部に限定する。
【0043】
以上の図5から図8の構成を備える第1〜第4の実施形態の動作の概略について、以下に説明する。
複数あるVMノード02のうちの1つ(以降、VMノード02Aと呼ぶ)のIPアドレスが変更されるとほぼ同時に、中央情報管理サーバ01のIPアドレスが変更されたとする。この場合、中央情報管理サーバ01上の中央情報管理サーバIPアドレス変更送信部94から各VMノード02(ただしVMノード02Aを除く)の中央情報管理サーバIPアドレス変更受信部95に、サーバIPアドレスの変更が通知される。そして、通知を受けたVMノード02は、新たなサーバIPアドレスを中央情報管理サーバIPアドレス格納部86に格納する。しかし、VMノード02Aは新たなサーバIPアドレスを格納できていない状態である。
【0044】
VMノード02Aの自身のIPアドレスが変更されたことを、VMノード02Aが感知する。自VMノードIPアドレス変更通知送信管理部16は、自VMノードIPアドレス変更通知送信部91を用いて、中央情報管理サーバ01に、VMノードIPアドレスの変更通知の送信を試みる。しかし、中央情報管理サーバ01のIPアドレスは変更されているため、送信は完了しない。このため送信タイムアウト監視タイマ17が、自VMノードIPアドレス変更通知送信管理部16に送信処理のタイムアウトを通知する。自VMノードIPアドレス変更通知送信管理部16は、中央情報管理サーバIPアドレス検索部12に、サーバIPアドレスの検索を依頼する。中央情報管理サーバIPアドレス検索部12は、他VMノードIPアドレスリスト格納部11のIPアドレス(他VMノード02のIPアドレス)から一つ選択し、そのIPアドレスのVMノード02に、中央情報管理サーバ01のIPアドレスを問い合わせる。問い合わせを受けたVMノード02の中央情報管理サーバIPアドレス通知依頼受信部14は、自身の中央情報管理サーバIPアドレス格納部86の内容を回答する。
【0045】
しかし、中央情報管理サーバIPアドレス検索部12が選んだIPアドレスのVMノード02がIPアドレス変更されている場合は、問い合わせが完了しない。この結果、送信タイムアウト監視タイマ17から、タイムアウトが、中央情報管理サーバIPアドレス検索部12に通知される。その場合、中央情報管理サーバIPアドレス検索部12は、次のIPアドレスを他VMノードIPアドレスリスト格納部11から選んで、VMノード02に、中央情報管理サーバ01のIPアドレスを問い合わせる処理を繰り返す。
【0046】
この結果、すべてのVMノードIPアドレスが同時に変更されていた場合を除き、VMノード02Aは中央情報管理サーバ01のIPアドレスを取得することができる。
図5に示される第1の実施形態の構成では、他VMノードIPアドレスリスト格納部11の格納内容(他VMノード02のIPアドレス)は、以下のようにして、他VMノードIPアドレスのリストを最新に保つ。VMノード02の他VMノードIPアドレス変更情報定期収集部15が定期的に、中央管理サーバ01に、現在のVMノードIPアドレスリストを問い合わせることにより、他VMノードIPアドレスのリストを最新に保つ。
【0047】
これに対し、図7に示される第3の実施形態の構成では、中央情報管理サーバ01のVMノードIPアドレス変更通知送信部31が、VMノードIPアドレスの変更を、各VMノード02の他VMノードIPアドレス変更通知受信部32に通知する。
【0048】
この結果、第3の実施形態の構成では、他VMノード02のIPアドレス変更を最新に保ち損ねたことに伴う、中央情報管理サーバ01の新IPアドレス取得失敗の可能性が軽減する。このような状況は例えば、次のようにして発生する。他VMノード02のIPアドレス変更が中央情報管理サーバ01に登録されたが、VMノード02Aがその変更情報を取得する前に自身のIPアドレスが変更される。その結果、その他VMノード02への中央情報管理サーバIPアドレス問合せが、タイムアウトに終わってしまうのである。
【0049】
図6に示される第2の実施形態の構成と図8に示される第4の実施形態の構成では、他VMノード02が大量にあるときにも、問合せ先VMノード02を限定することで、実用上許容できる時間内で中央情報管理サーバ01の新IPアドレスを取得できる。第2の実施形態構成では、図5の第1の実施形態の構成における中央情報管理サーバIPアドレス検索部12が問い合せる他VMノード02を、問合せ先VMノード選択部21が限定する。第4の実施形態構成では、図7の第3の実施形態構成におけるVMノードIPアドレス変更通知送信部31がVMノードIPアドレス変更を通知する先(VMノード02)を、通知要否判定部43が限定する。
【0050】
以上の第1〜第4の実施形態により、中央情報管理サーバ01のIPアドレスとVMノード02のIPアドレスが同時に変更された場合に、VMノード02が中央管理サーバ01の新IPアドレスを取得することができるため両者間での通信を継続できる。また、中央情報管理サーバ01の新IPアドレスに向けてVMノード02の新IPアドレスを通知することで、VMノード02の新IPアドレスを全てのVMノード02が中央情報管理サーバ01から取得できる。このため,高い確率で上述の処理を正常に完了する状態を維持することができ、中央情報管理サーバ01に各VMノード02がアクセスできる状態を維持し続けることが可能となる。
【0051】
また、VMノード02のIPアドレスが頻繁に変わる場合は、第3、第4の実施形態の構成のように、中央情報管理サーバ01から変更情報をプッシュする。これにより、各VMノード02が持つ他VMノードIPアドレスリストが現状と整合していない期間を短縮できる。また、VMノード02が大量にある場合は、第2、第4の実施形態の構成のように、問合せ先ノード02を選択して間引くことで、問合せ完了にかかる時間を短縮できる。これらによってさらに高い確率で、中央情報管理サーバ01に各VMノード02がアクセスできる状態を維持し続けることができる。
【0052】
次に、各実施形態の具体的な制御動作を、図面を参照して説明する。
始めに、第1の実施形態の制御動作例について詳細に説明する。
図5で示した第1の実施形態の構成による制御動作のシーケンスを図9、図10に、フローチャートを図11から図15に示す。また、第1の実施形態を適用するVMノード02群と中央情報管理サーバ1の動作例を、図16から図19に示す。この動作例では図16の0.ネットワーク構成の環境を用いる。この環境は2つのローカルネットワーク(ローカルネットワーク1とローカルネットワーク2)から構成される。2つのローカルネットワークはルータで接続されIPアドレスを指定すればルータを越えてユニキャスト通信が可能である。ローカルネットワーク1には2つのVMノードとして、VMノードAとVMノードBが接続されている。ローカルネットワーク2にはVMノードCと中央情報管理サーバが接続されている。各VMノードと中央情報管理サーバのIPアドレスは図に示すとおりである。
【0053】
図16から図19までの図中で番号i.からvii.を振った部分には、それぞれ4つの長方形が描いてある。それぞれ各VMノードと中央情報管理サーバの内部状態を表す。各長方形の先頭行の角括弧で囲まれた部分(例:[VMノードA])は、0.ネットワーク構成に現れるどのVMノードまたは中央情報管理サーバの内部状態であるかを表す。また長方形内の残りの行は、コロンの左が内部状態名を表し、右が内部状態の現在値を表す。内部状態「IPアドレス」はVMノードまたは中央情報管理サーバのIPアドレスである。内部状態「サーバアドレス」は、中央情報管理サーバIPアドレス格納部86に保持された中央情報管理サーバのIPアドレスである。VMノードの内部状態「ノードアドレスリスト」は、他VMノードIPアドレスリスト格納部11に保持された自身以外のVMノードのIPアドレスのリストである。中央情報管理サーバの内部状態「ノードアドレスリスト」は、VMノードIPアドレスリスト格納部93に保持された各VMノードのIPアドレスのリストである。内部状態「サーバ無効IPアドレスリスト」は、サーバ無効IPアドレスリスト格納部13に保持されたIPアドレスのリストであり、以下の動作例での内部処理に用いる。
【0054】
動作例の初期状態は図16のi.に示す内容であるとし、ほぼ同時刻にVMノードAと中央情報管理サーバのIPアドレスが変わったとする。このときの各VMノード等の状態を図17のii.に示す。VMノードAと中央情報管理サーバのIPアドレスがともに初期常態から変わっている。その後、中央情報管理サーバが自身の新IPアドレスを各VMノードに通知する。その様子を図17のiii.に示す。VMノードAには通知が届かず内部状態「サーバアドレス」の内容が変化しない。
【0055】
以下の説明では、図9、図10のシーケンス図のメッセージに割り振った番号、および図11から図15のフローチャートのステップに割り振った番号を行頭に付しながら、動作の詳細を説明する。
【0056】
1:VMノード02のいずれか(ここで用いる動作例ではVMノードA)のIPアドレスが変わったことが通知される。
2:当該ノードの自VMノードIPアドレス変更通知管理部16は、以降の処理のタイムアウトに備えてタイマをスタートさせる。ここで、送信処理タイムアウトタイマ17は、規定時間(例えば2秒)が経過したら、自VMノードIPアドレス変更通知管理部16にタイムアウトを通知する。
3:自VMノードのIPアドレス変更を中央情報管理サーバ01に通知する処理を、自VMノードIPアドレス変更通知送信部91に依頼する。
【0057】
4,5,6:依頼された自VMノードIPアドレス変更通知送信部91は、中央情報管理サーバIPアドレス格納部に保持されたIPアドレスを取得し、そのIPアドレスの機械を中央情報管理サーバ01とみなす。そして、中央情報管理サーバ01のVMノードIPアドレス変更通知受信部92に向けてノードIPアドレスの通知を送信する。
7:送信タイムアウト監視タイマ17からのタイムアウト通知までに5.の送信に対する応答が返ってきた場合、自VMノードIPアドレス変更通知管理部は送信タイムアウト監視タイマ17を停止したのち、ここで処理を完了する。
8:タイムアウトが通知された場合、以降の処理を続行する。
【0058】
9:現在中央情報管理サーバIPアドレス格納部86に保持されているIPアドレスをサーバ無効IPアドレスリスト格納部13に「無効な中央情報管理サーバIPアドレス」として追加する。
動作例でのこの直後の様子を図18のiv.に示す。VMノードAの内部状態「サーバ無効IPアドレスリスト」にVMノードAが保持していた中央情報管理サーバIPアドレス10.0.2.1が追加されている。
【0059】
10:自VMノードIPアドレス変更通知管理部16は、中央情報管理サーバIPアドレス検索部12に対してサーバIPアドレスの検索を指示する。
11:中央情報管理サーバIPアドレス検索部12は、他VMノードIPアドレスリスト格納部11に格納されたIPアドレスのリストを全て取得する。
loop:中央情報管理サーバIPアドレス検索部12は、リストのIPアドレスを順に選択し、選択した各IPアドレスに対して以降の処理を行う。
12:中央情報管理サーバIPアドレス検索部12は、以降の処理のタイムアウトに備えてタイマをスタートさせる。ここで、送信処理タイムアウトタイマ17は規定時間(例えば2秒)が経過したら中央情報管理サーバIPアドレス検索部12にタイムアウトを通知する。
【0060】
13:中央情報管理サーバIPアドレス検索部12は、現在選択しているIPアドレスの機械を他VMノードとみなして、サーバIPアドレス問合せを送信する。
14,15:送信タイムアウト監視タイマ17からのタイムアウト通知までに13の送信に対する応答(他VMノードが保持する中央情報管理サーバIPアドレス)が返ってきた場合、以下の処理を実行する。中央情報管理サーバIPアドレス検索部12は(送信タイムアウト監視タイマ17を停止したのち)、応答されたIPアドレスがサーバ無効IPアドレスリスト格納部13に含まれているかを確認する。なお、含まれている場合、無効な中央情報管理サーバIPアドレスだと判定済みであるため、次の未処理のノードIPアドレスの処理に移行する。
【0061】
16:無効IPアドレスリスト格納部13に応答のIPアドレスが含まれていない場合、そのIPアドレスを仮に中央情報管理サーバIPアドレスとみなして中央情報管理サーバIPアドレス格納部86に登録する。
動作例でのこの直後の様子を図18のv.に示す。ノードアドレスリストの中から10.0.2.8(VMノードC)を選びサーバアドレスを問い合せた結果、サーバアドレスとして10.0.2.2を取得し、VMノードAの内部状態「サーバアドレス」がそのアドレスに置き換わっている。
【0062】
17:次に、中央情報管理サーバIPアドレス検索部12は、以降の処理のタイムアウトに備えてタイマをスタートさせる。ここで、送信処理タイムアウトタイマ17は規定時間(例えば2秒)が経過したら中央情報管理サーバIPアドレス検索部12にタイムアウトを通知する。
18:中央情報管理サーバIPアドレス検索部12は、3.と同様に自VMノードのIPアドレス変更を中央情報管理サーバに通知する処理を、自VMノードIPアドレス変更通知送信部91に依頼する。依頼された自VMノードIPアドレス変更通知送信部91は、4,5,6と同じく、中央情報管理サーバ01のVMノードIPアドレス変更通知受信部92に向けて、ノードIPアドレスの通知を送信する。
【0063】
19,20:送信タイムアウト監視タイマ17からのタイムアウト通知までに18の送信に対する応答が返ってきた場合、自VMノードIPアドレス変更通知管理部は、送信タイムアウト監視タイマ17を停止する。その後、ここで処理(loopでの繰り返しも含む)を完了する。
動作例でのこの直後の様子を図19のvi.に示す。VMノードAからのVMノードIPアドレス変更通知を受信した中央情報管理サーバが、内部状態「ノードアドレスリスト」内のIPアドレスを10.0.1.7へ変更している。なおその後、各VMノードが中央情報管理サーバに(定期的に)問い合せた結果、各VMノードが更新後のVMノードAのIPアドレスを取得した状態となる。この時点の様子を図19のvii.に示す。
【0064】
21,22:もし18の送信に対してタイムアウトが通知された場合、(9と同様に)現在中央情報管理サーバIPアドレス格納部86に保持されているIPアドレスをサーバ無効IPアドレスリスト格納部13に「無効な中央情報管理サーバIPアドレス」として追加する。その後、loopに戻り次のIPアドレスを選択して処理を続行する。
23:もし13の問合せに対してタイムアウトが通知された場合、loopに戻り次のIPアドレスを選択して処理を続行する。
【0065】
次に、第2の実施形態の制御動作例について詳細に説明する。
図6で示した第2の実施形態の構成による制御動作のシーケンスを図20に、フローチャートを図21に示す。また、第2の実施形態を適用するVMノード02群と中央情報管理サーバ1の、第1の実施形態との比較を含む動作例を、図22に示す。ただし図20のシーケンスは、図9に示した第1の実施例のシーケンスと異なる部分のみを示す。第1の実施形態の11:ノードIPアドレスリストの取得(図9)の部分を、図20の2からのシーケンスに差し替える。
【0066】
第2の実施形態では、VMノードが大量にある場合に、できるだけ異なるローカルネットワークに接続するVMノード02を問合せ先として選ぶアプローチをとる。
1:第1の実施形態と同様に、中央情報管理サーバIPアドレス検索部12は、検索開始を指示される。
2:検索開始を指示された中央情報管理サーバIPアドレス検索部12は、第1の実施形態の場合とは異なり、問合せ先VMノード選択部21に、他VMノードIPアドレスのリストの取得を依頼する。
【0067】
3:問合せ先VMノード選択部21は、VMノード内部のワークエリアである、要問合せノードIPアドレスリスト一時格納部22の格納内容を空にする。
4:問合せ先VMノード選択部21は、他VMノードIPアドレスリスト格納部11が保持する他VMノード02のアドレスをすべて取得する。
loop:問合せ先VMノード選択部21は、取得したIPアドレスを順に1つずつ選択し、以降の処理を行う。
【0068】
5:選択したIPアドレスと同じローカルネットワークにあるIPアドレスに対して既に問い合わせを行っていないか確認するため、IPアドレスの上位3オクテットが同一のIPアドレスが要問合せノードIPアドレスリスト一時格納部22に存在するか確認する。この場合、扱っているIPアドレスがIPv4アドレスであり、ネットワークアドレス長が24ビットであると仮定している。IPv4は、従来からインターネットで広く利用されている、インターネットプロトコルバージョン4と呼ばれるプロトコルに基づいて規定されるIPアドレスの表記形式である。なお、インターネットプロトコルバージョン6に基づいて規定されるIPv6アドレスの場合には、上記で同一性比較を行うビット数(上記では3オクテット、すなわち24ビット)を変更することで対応可能である。
【0069】
6:存在しない場合、選択したIPアドレスを、要問合せノードIPアドレスリスト一時格納部22に格納する。
7:上記4で取得した全てのIPアドレスについて上記処理を行ったあと、要問合せノードIPアドレスリスト一時格納部22に含まれるIPアドレスリストを、中央情報管理サーバIPアドレス検索部12に返す。
【0070】
図22の0.に示すネットワーク構成で、VMノードAの初期状態が図22のi.の通りとなっている状況を考える。この状況において,第1の実施形態の動作例で説明した処理11を実行した結果得られるIPアドレスリストと、第2の実施形態の動作例で置き換えた処理を実行した結果得られるIPアドレスリストを、図22のii.に示す。第2の実施形態の動作例の場合、各ローカルネットワークにつき1つのIPアドレスのみがリストに含まれる。そのため、第1の実施形態の動作例と同一処理が行われる図9の13のサーバIPアドレス問合せが、各ローカルネットワークにつき1つのVMノード02のみに対して行われる。この結果、同一ローカルネットワーク上のVMノード02が持つ情報がほぼ同一と仮定できるなら、第1の実施形態の動作例より少ない問い合せ回数、少ない実行時間で中央情報管理サーバ01の新IPアドレスを取得することが可能となる。
【0071】
次に、第3の実施形態の制御動作例について詳細に説明する。
図7で示した第3の実施形態の構成による制御動作のシーケンスを図23に、フローチャートを図24に示す。 ただし、図23のシーケンスは、図9に示した第1の実施形態のシーケンスと異なる部分のみを示す。第1の実施形態の5:ノードIPアドレス更新通知(図9)の部分を、図23の1からのシーケンスに差し替える。
【0072】
第3の実施形態では、各VMノード02のIPアドレスが頻繁に変わる場合に、VMノードIPアドレス変更をできるだけ遅滞なく他VMノード02に通知するアプローチをとる。
【0073】
1,2:第1の実施形態と同様に、自VMノードIPアドレス変更通知送信部91からのノードIPアドレス更新通知を受けて、VMノードIPアドレス変更通知受信部92が、VMノードIPアドレスリスト格納部93に対して、更新を通知されたノードIPアドレスの書き換えを行う。
3:以降、第1の実施形態にはない処理として、VMノードIPアドレス変更通知受信部92は、VMノードIPアドレス変更通知送信部31に、各VMノード02へのノードIPアドレス更新通知を依頼する。
【0074】
4:VMノードIPアドレス変更通知送信部31は、VMノードIPアドレスリスト格納部93から、全VMノードIPアドレスのリストを取得する。
loop:VMノードIPアドレス変更通知送信部31は、取得したIPアドレスを順に選択して、以降の処理を実行する。
5:選択したIPアドレスを持つ機械を他VMノード02とみなし、その機械の他VMノードIPアドレス変更通知受信部32に向けて、VMノードIPアドレスの更新を通知する。
6:通知を受けた他VMノードIPアドレス変更通知受信部32は、他VMノードIPアドレスリスト格納部11が保持するIPアドレスのうち該当するアドレスを、更新通知されたIPアドレスに更新する。
【0075】
図16の0.のネットワーク構成でVMノードAと中央情報管理サーバのIPアドレスがほぼ同時に変更された場合にこの第3の実施例を適用すると、図16のi.から図19のvii.まですべて第1の実施例と同じ実行結果となる。ただし、図19のvii.の状態となるタイミングが異なる。図19のvi.でVMノードAから中央情報管理サーバへVMノードAのIPアドレス変更が通知された直後に、中央情報管理サーバから各VMノードにこの変更が通知されvii.の状態となる。
【0076】
最後に、第4の実施形態の制御動作例について詳細に説明する。
図8で示した第4の実施形態の構成による制御動作のシーケンスを図25、図26に、フローチャートを図27に示す。また、第4の実施形態を適用するVMノード02群と中央情報管理サーバ1の動作例を、図28から図30に示す。ただし、図25のシーケンスは図9に示した第1の実施形態のシーケンスと異なる部分のみを示す。第1の実施形態の5.ノードIPアドレス更新通知(図9)の部分を、図25の1からのシーケンスに差し替える。図25(第4の実施形態)の1,2のシーケンスは、図23(第3の実施形態)の1,2のシーケンスと同一である。また、図25(第4の実施形態)の11以降の動作は、条件付きの実行に変わっている点を除いて、図23(第3の実施形態)の3以降のシーケンスと同一である。
【0077】
第4の実施形態では、VMノードが大量でかつ各VMノードのIPアドレスが頻繁に変わる場合に、第3の実施形態に対して、次のようなアプローチを加える。各ローカルネットワークにつき高々1つのVMノード02に、限定的に変更を通知するアプローチである。
【0078】
1,2:第1の実施形態と同様に、自VMノードIPアドレス変更通知送信部91からのノードIPアドレス更新通知を受けて、次の処理を実行する。VMノードIPアドレス変更通知受信部92が、VMノードIPアドレスリスト格納部93に、更新を通知されたノードIPアドレスの書き換えを行う。なお、これまでの実施例説明では記述を省略してきたが、変更通知には新旧のIPアドレスの対が含まれる。
3:VMノードIPアドレス変更通知受信部92は、更新通知されたノードの新旧IPアドレスを他VMノード02へ通知すべきか否かの判断を、通知要否判定部43に依頼する。
【0079】
4:通知要否判定部43は、更新通知されたノードの旧IPアドレスが代表VMノードIPアドレスリスト格納部44に格納されているか確認する。
5,6:格納されていた場合、通知要否判定部43は、代表VMノードIPアドレスリスト格納部44の格納内容を、更新通知されたノードの旧IPアドレスから新IPアドレスに書き換える。その後、VMノードIPアドレス変更通知受信部92に、「通知対象である」という判断を回答する。
【0080】
7:上記4で格納されていないことが確認できた場合、通知要否判定部43は、更新通知されたノードの旧IPアドレスと上位3オクテットについて同一となっているIPアドレスが、代表VMノードIPアドレスリスト格納部44に格納されているか確認する。
【0081】
8:格納されていた場合、VMノードIPアドレス変更通知受信部92に「通知対象ではない」という判断を回答する。
9,10:格納されていない場合、通知要否判定部43は、更新通知されたノードの新IPアドレスを、代表VMノードIPアドレスリスト格納部44に格納する。その後、VMノードIPアドレス変更通知受信部92に、「通知対象である」という判断を回答する。
【0082】
11:通知対象であると判断した場合のみ、以降の処理を実行する。ここでは、第3の実施形態の3以降と同一の処理を実行する。VMノードIPアドレス変更通知受信部92は、VMノードIPアドレス変更通知送信部31に、各VMノードへのノードIPアドレス更新通知を依頼する。
【0083】
12(第3の実施形態のシーケンス4と同じ):VMノードIPアドレス変更通知送信部31は、VMノードIPアドレスリスト格納部93から、全VMノードIPアドレスのリストを取得する。
loop:VMノードIPアドレス変更通知送信部31は、取得したIPアドレスを順に選択して以降の処理を行う。
【0084】
13(第3の実施形態のシーケンス5と同じ):選択したIPアドレスを持つ機械を他VMノード02とみなし、その機械の他VMノードIPアドレス変更通知受信部32に向けて、VMノードIPアドレスの更新を通知する。
【0085】
14(第3の実施形態のシーケンス6と同じ):通知を受けた他VMノードIPアドレス変更通知受信部32は、他VMノードIPアドレスリスト格納部11が保持するIPアドレスのうち該当するアドレスを、更新通知されたIPアドレスに更新する。
【0086】
図28の0.のネットワーク構成で、VMノードAと中央情報管理サーバのIPアドレスがほぼ同時に変更された場合に、この第4の実施例を適用すると、図29のii-a.,iii-a.の実行結果となる。中央情報管理サーバの代表VMノードIPアドレスリスト格納部44(図での表記は「代表ノードアドレスリスト」)の格納IPアドレスを、「そのローカルネットワークの代表ノード」とみなす。そして、代表ノードのIPアドレスが変更された場合のみ、各VMノードが持つ他ノードIPアドレスリスト格納部11(図での表記は「ノードアドレスリスト」)を更新する。VMノードAは代表ノードであるため更新が実行されている。
【0087】
しかし、同じネットワーク構成でVMノードBと中央情報管理サーバのIPアドレスがほぼ同時に変更された場合にこの第4の実施例を適用すると、図30のii-b.,iii-b.の実行結果となる。この場合、VMノードBは代表ノードではないため、上記更新が実行されない。
【0088】
比較のために、図31の0.のネットワーク構成(これは図28の0.と同一である)で、VMノードBと中央情報管理サーバのIPアドレスがほぼ同時に変更された場合に、前述の第3の実施形態を適用した結果を説明する。この場合、図32のii.,iii.の実行結果となり、上記更新が実行されている。またノードアドレスリストには、全VMノードのIPアドレス情報が格納されている。
【0089】
この結果、次回にVMノードのいずれかで中央情報管理サーバと同時にIPアドレスの変更が起こった場合に、第3の実施形態より第4の実施形態のほうが、問合せ先VMノードが少ないことになる。同一ローカルネットワーク上のVMノードが持つ情報がほぼ同一と仮定できるなら、第3の実施形態より少ない問い合せ回数、少ない実行時間で、中央情報管理サーバの新IPアドレスが取得できる。
【0090】
上記実施態様では、VMノードと中央管理サーバがルータを介して接続されたローカルネットワークについて述べてきた。しかし、本実施形態は、VMノードだけではなく、物理機械からなるノードにも適用できる。さらに、ローカルネットワークだけではなく、多数のノードからなるネットワーク一般にも適用できる。
【0091】
図33は、各実施形態におけるVMノード02または中央情報管理サーバ01の機能をソフトウェア処理として実現できる、VMノード02または中央情報管理サーバ01であるコンピュータのハードウェア構成の一例を示す図である。
【0092】
図33に示されるコンピュータは、CPU3301、メモリ3302、入力装置3303、出力装置3304、外部記憶装置3305、可搬記録媒体3309が挿入される可搬記録媒体駆動装置3306、及び通信インタフェース3307を有し、これらがバス3308によって相互に接続された構成を有する。同図に示される構成は上記システムを実現できるコンピュータの一例であり、そのようなコンピュータはこの構成に限定されるものではない。
【0093】
CPU3301は、当該コンピュータ全体の制御を行う。メモリ3302は、プログラムの実行、データ更新等の際に、外部記憶装置3305(或いは可搬記録媒体3309)に記憶されているプログラム又はデータを一時的に格納するRAM等のメモリである。CUP3301は、プログラムをメモリ3302に読み出して実行することにより、全体の制御を行う。
【0094】
入出力装置3303は、ユーザによるキーボードやマウス等による入力操作を検出し、その検出結果をCPU3301に通知し、CPU3301の制御によって送られてくるデータを表示装置や印刷装置に出力する。
【0095】
外部記憶装置3305は、例えばハードディスク記憶装置である。主に各種データやプログラムの保存に用いられる。
可搬記録媒体駆動装置3306は、光ディスクやSDRAM、コンパクトフラッシュ(登録商標)等の可搬記録媒体3309を収容するもので、外部記憶装置3305の補助の役割を有する。
【0096】
通信インタフェース3307は、例えばLAN(ローカルエリアネットワーク)又はWAN(ワイドエリアネットワーク)の通信回線を接続するための装置である。
前述した各実施形態によるシステムは、各実施形態の制御動作を示す前述した各フローチャート等で実現される機能を搭載したプログラムをCPU3301が実行することで実現される。そのプログラムは、例えば外部記憶装置3305や可搬記録媒体3309に記録して配布してもよく、或いはネットワーク接続装置3307によりネットワークから取得できるようにしてもよい。
【0097】
以上説明した各実施形態により、各VMノードが有する機能について、その内容やアクセス方法を常に周囲のVMノードと情報交換することができる。これによって、ある機能を有するVMノードを他のVMノードが自律的に発見することが可能になる。これを利用して、異種機能をもつ複数VMノードから構成されるシステムにおいて、VMノードを差し替えるといったシステム構成管理や運用を現状以上に自動化に近づけることができ、VMで構成されるシステムの稼動コストを削減することが期待できる。
【0098】
(付記1)
複数の仮想機械ノードと中央情報管理サーバを含むネットワークシステムに含まれる仮想機械ノードであって、
他仮想機械ノードのIPアドレスを格納する他仮想機械ノードIPアドレス格納部と、
前記中央情報管理サーバに自仮想機械ノードのIPアドレスの変更通知を送信する変更通知送信部と、
前記変更通知送信部による前記変更通知の送信が一定時間で終わらなかった場合に、前記他仮想機械ノードIPアドレスリスト格納部を参照して前記他仮想機械ノードのIPアドレスを取得し、該取得したIPアドレスの他仮想機械ノードに前記中央情報管理サーバのIPアドレスを問合せる中央情報管理サーバIPアドレス検索部と、
を備えることを特徴とする仮想機械ノード。
(付記2)
前記通知送信が一定時間で終わらなかった送信先中央情報管理サーバのIPアドレスを格納する無効IPアドレス格納部と、
前記他仮想機械ノードからの問合せに対し、前記無効IPアドレス格納部に格納されていない前記中央情報管理サーバのIPアドレスを返答する中央情報管理サーバIPアドレス通知依頼受付受信部と、
を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の仮想機械ノード。
(付記3)
他仮想機械ノードIPアドレス変更の情報を前記中央情報管理サーバと通信して取得し、前記他仮想機械ノードIPアドレスリスト格納部の内容を更新する他仮想機械ノードIPアドレス変更情報取得部と、
をさらに備えることを特徴とする付記1または2に記載の仮想機械ノード。
(付記4)
前記問合せに対する前記他仮想機械ノードからの返答を監視し、一定時間内に前記返答がない場合に前記問い合わせをタイムアウトと判定する送信タイムアウト監視部、
をさらに備え、
前記中央情報管理サーバIPアドレス検索部は、前記他仮想機械ノードIPアドレス格納部を参照して、前記問合せがタイムアウトと判定された前記他仮想機械ノード以外の他仮想機械ノードのIPアドレスを取得し、該取得したIPアドレスの他仮想機械ノードに中央情報管理サーバのIPアドレスを問合せる、
ことを特徴とする付記1から3のいずれかに記載の仮想機械ノード。
(付記5)
前記他仮想機械ノードIPアドレス変更情報取得部は、前記他仮想機械ノードIPアドレス変更の情報を前記中央情報管理サーバに定期的に問い合わせて収集し取得する他仮想機械ノードIPアドレス変更情報定期収集部である、
ことを特徴とする付記2に記載の仮想機械ノード。
(付記6)
要問合せノードIPアドレスリストを一時的に格納する要問合せノードIPアドレスリスト一時格納部と、
前記要問合せノードIPアドレスリスト一時格納部に問い合わせて問合せ先の仮想機械ノードを一部に限定する問合せ先仮想機械ノード選択部と、
をさらに備えることを特徴とする付記2に記載の仮想機械ノード。
(付記7)
複数の仮想機械ノードと中央情報管理サーバを含むサーバ所在地追跡システムであって、
前記仮想機械ノードは、
他仮想機械ノードのIPアドレスを格納する他仮想機械ノードIPアドレス格納部と、
前記中央情報管理サーバに自仮想機械ノードのIPアドレスの変更通知を送信する変更通知送信部と、
前記変更通知送信部による前記変更通知の送信が一定時間で終わらなかった場合に、前記他仮想機械ノードIPアドレスリスト格納部を参照して前記他仮想機械ノードのIPアドレスを取得し、該取得したIPアドレスの他仮想機械ノードに前記中央情報管理サーバのIPアドレスを問合せる中央情報管理サーバIPアドレス検索部と、
前記通知送信が一定時間で終わらなかった送信先中央情報管理サーバIPアドレスのリストを格納する無効IPアドレス格納部と、
前記他仮想機械ノードからの問合せに対し前記中央情報管理サーバIPアドレスを返答する中央情報管理サーバIPアドレス通知依頼受付受信部と、
他仮想機械ノードIPアドレス変更の情報を前記中央情報管理サーバから受信し、前記他仮想機械ノードIPアドレスリスト格納部の内容を更新する他仮想機械ノードIPアドレス変更情報取得部とを備え、
前記中央情報管理サーバは、
前記各仮想機械ノードから受信したIPアドレスの変更情報に基づき、通知されたIPアドレスの変更情報を通知元の仮想機械ノード以外の他の全ての仮想機械ノードに送信する仮想機械ノードIPアドレス変更通知送信部を備える、
ことを特徴とするサーバ所在地追跡システム。
(付記8)
前記ネットワークはルータで接続されたローカルネットワークであり、
前記中央情報管理サーバは、
前記ローカルネットワークごとに高々1つの仮想機械ノードをローカルネットワークの代表ノードとして格納する代表仮想機械ノードIPアドレスリスト格納部と、
前記新IPアドレスの通知元の仮想機械ノードが前記ローカルネットワークの代表ノードであるか否かを前記代表仮想機械ノードIPアドレスリスト格納部を参照して判断することにより、前記仮想機械ノードIPアドレス変更通知送信部が前記通知された新IPアドレスを前記通知元の仮想機械ノード以外の他の全ての仮想機械ノードに通知送信するこのとの可否を判定する通知要否判定部と、
をさらに備えることを特徴とする付記7に記載のサーバ所在地追跡システム。
(付記9)
複数の仮想機械ノードとネットワークを介して接続される中央情報管理サーバであって、
前記複数の仮想機械ノードの内の第1の仮想機械ノードから該仮想機械ノードの新IPアドレスを含むIPアドレス変更通知を受信する受信部と、
前記受信部で受信したIPアドレス変更通知に含まれる前記新IPアドレスを、前記IPアドレス変更通知の通知元の仮想機械ノード以外の他の全ての仮想機械ノードに通知送信する仮想機械ノードIPアドレス変更通知送信部を備える、
ことを特徴とする中央情報管理サーバ。
(付記10)
前記ネットワークはルータで接続されたローカルネットワークであり、
前記ローカルネットワークごとに高々1つの仮想機械ノードをローカルネットワークの代表ノードとして格納する代表仮想機械ノードIPアドレスリスト格納部と、
前記新IPアドレスの通知元の仮想機械ノードが前記ローカルネットワークの代表ノードであるか否かを前記代表仮想機械ノードIPアドレスリスト格納部を参照して判断することにより、前記仮想機械ノードIPアドレス変更通知送信部が前記通知された新IPアドレスを前記通知元の仮想機械ノード以外の他の全ての仮想機械ノードに通知送信するこのとの可否を判定する通知要否判定部と、
をさらに備えることを特徴とする付記9に記載の中央情報管理サーバ。
(付記11)
複数の仮想機械ノードと中央情報管理サーバを含むネットワークシステムに含まれる仮想機械ノードとして機能するコンピュータが、
前記中央情報管理サーバに自仮想機械ノードのIPアドレスの変更通知を送信し、
前記変更通知の送信が一定時間で終わらなかった場合に、他仮想機械ノードのIPアドレスが格納sあれた他仮想機械ノードIPアドレス格納部を参照して前記他仮想機械ノードのIPアドレスを取得し、
前記取得したIPアドレスの他仮想機械ノードに前記中央情報管理サーバのIPアドレスを問い合わせる、
ことを特徴とするサーバ所在地追跡方法。
(付記12)
複数の仮想機械ノードと中央情報管理サーバを含むネットワークシステムに含まれる仮想機械ノードとして機能するコンピュータに、
前記中央情報管理サーバに自仮想機械ノードのIPアドレスの変更通知を送信し、
前記変更通知の送信が一定時間で終わらなかった場合に、他仮想機械ノードのIPアドレスが格納された他仮想機械ノードIPアドレス格納部を参照して前記他仮想機械ノードのIPアドレスを取得し、
前記取得したIPアドレスの他仮想機械ノードに前記中央情報管理サーバのIPアドレスを問い合わせる、
処理を実行させることを特徴とするサーバ所在地追跡プログラム。
(付記12)
複数のノードが配置されたネットワークシステムに第1のノードに設けられ、
第2のノードIPアドレスを格納する第2のノードIPアドレス格納部と、
第3のノードへの自ノードのIPアドレスの変更の通知送信が一定時間で終わらなかった場合に、前記第2のノードIPアドレスリスト格納部を参照して第2のノードに第3のノードIPアドレスの存在を問い合わせる第3のノードIPアドレス検索部と、
を備えることを特徴とするノード所在地追跡装置。
【符号の説明】
【0099】
01 中央情報管理サーバ
02 VMノード
10 サーバ所在地追跡システム
11 他VMノードIPアドレスリスト格納部
12 中央情報管理サーバIPアドレス検索部
13 サーバ無効IPアドレスリスト格納部
14 中央情報管理サーバIPアドレス通知依頼受信部
15 他VMノードIPアドレス変更情報定期収集部
16 自VMノードIPアドレス変更通知送信管理部
17 送信タイムアウト監視タイマ
21 問合せ先VMノード選択部
22 要問合せノードIPアドレスリスト一時格納部
31 VMノードIPアドレス変更通知送信部
32 他VMノードIPアドレス変更通知受信部
43 通知要否判定部
44 代表VMノードIPアドレス格納部
81 自VMノード各種情報変更通知部
82 VMノード各種情報変更通知受信部
83 各VMノード各種情報問合せ部
84 VMノード各種照会受付部
85 VMノード各種情報リスト格納部
86 中央情報管理サーバIPアドレス格納部
91 自VMノードIPアドレス変更通知送信部
92 VMノードIPアドレス変更通知受信部
93 VMノードIPアドレスリスト格納部
94 中央情報管理サーバIPアドレス変更送信部
95 中央情報管理サーバIPアドレス変更受信部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の仮想機械ノードと中央情報管理サーバを含むネットワークシステムに含まれる仮想機械ノードであって、
他仮想機械ノードのIPアドレスを格納する他仮想機械ノードIPアドレス格納部と、
前記中央情報管理サーバに自仮想機械ノードのIPアドレスの変更通知を送信する変更通知送信部と、
前記変更通知送信部による前記変更通知の送信が一定時間で終わらなかった場合に、前記他仮想機械ノードIPアドレスリスト格納部を参照して前記他仮想機械ノードのIPアドレスを取得し、該取得したIPアドレスの他仮想機械ノードに前記中央情報管理サーバのIPアドレスを問合せる中央情報管理サーバIPアドレス検索部と、
を備えることを特徴とする仮想機械ノード。
【請求項2】
前記通知送信が一定時間で終わらなかった送信先中央情報管理サーバのIPアドレスを格納する無効IPアドレス格納部と、
前記他仮想機械ノードからの問合せに対し、前記無効IPアドレス格納部に格納されていない前記中央情報管理サーバのIPアドレスを返答する中央情報管理サーバIPアドレス通知依頼受付受信部と、
を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の仮想機械ノード。
【請求項3】
他仮想機械ノードIPアドレス変更の情報を前記中央情報管理サーバと通信して取得し、前記他仮想機械ノードIPアドレスリスト格納部の内容を更新する他仮想機械ノードIPアドレス変更情報取得部と、
をさらに備えることを特徴とする請求項1または2に記載の仮想機械ノード。
【請求項4】
前記問合せに対する前記他仮想機械ノードからの返答を監視し、一定時間内に前記返答がない場合に前記問い合わせをタイムアウトと判定する送信タイムアウト監視部、 をさらに備え
前記中央情報管理サーバIPアドレス検索部は、前記他仮想機械ノードIPアドレス格納部を参照して、前記問合せがタイムアウトと判定された前記他仮想機械ノード以外の他仮想機械ノードのIPアドレスを取得し、該取得したIPアドレスの他仮想機械ノードに中央情報管理サーバのIPアドレスを問合せる、
ことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の仮想機械ノード。
【請求項5】
複数の仮想機械ノードと中央情報管理サーバを含むサーバ所在地追跡システムであって、
前記仮想機械ノードは、
他仮想機械ノードのIPアドレスを格納する他仮想機械ノードIPアドレス格納部と、
前記中央情報管理サーバに自仮想機械ノードのIPアドレスの変更通知を送信する変更通知送信部と、
前記変更通知送信部による前記変更通知の送信が一定時間で終わらなかった場合に、前記他仮想機械ノードIPアドレスリスト格納部を参照して前記他仮想機械ノードのIPアドレスを取得し、該取得したIPアドレスの他仮想機械ノードに前記中央情報管理サーバのIPアドレスを問合せる中央情報管理サーバIPアドレス検索部と、
前記通知送信が一定時間で終わらなかった送信先中央情報管理サーバIPアドレスのリストを格納する無効IPアドレス格納部と、
前記他仮想機械ノードからの問合せに対し前記中央情報管理サーバIPアドレスを返答する中央情報管理サーバIPアドレス通知依頼受付受信部と、
他仮想機械ノードIPアドレスの変更情報を前記中央情報管理サーバから受信し、前記他仮想機械ノードIPアドレスリスト格納部の内容を更新する他仮想機械ノードIPアドレス変更情報取得部とを備え、
前記中央情報管理サーバは、
前記各仮想機械ノードから受信したIPアドレスの変更情報に基づき、通知されたIPアドレスの変更情報を通知元の仮想機械ノード以外の他の全ての仮想機械ノードに送信する仮想機械ノードIPアドレス変更通知送信部を備える、
ことを特徴とするサーバ所在地追跡システム。
【請求項6】
複数の仮想機械ノードとネットワークを介して接続される中央情報管理サーバであって、
前記複数の仮想機械ノードの内の第1の仮想機械ノードから該仮想機械ノードの新IPアドレスを含むIPアドレス変更通知を受信する受信部と、
前記受信部で受信したIPアドレス変更通知に含まれる前記新IPアドレスを、前記IPアドレス変更通知の通知元の仮想機械ノード以外の他の全ての仮想機械ノードに通知送信する仮想機械ノードIPアドレス変更通知送信部を備える、
ことを特徴とする中央情報管理サーバ。
【請求項7】
複数の仮想機械ノードと中央情報管理サーバを含むネットワークシステムに含まれる仮想機械ノードとして機能するコンピュータが、
前記中央情報管理サーバに自仮想機械ノードのIPアドレスの変更通知を送信し、
前記変更通知の送信が一定時間で終わらなかった場合に、他仮想機械ノードのIPアドレスが格納された他仮想機械ノードIPアドレス格納部を参照して前記他仮想機械ノードのIPアドレスを取得し、
前記取得したIPアドレスの他仮想機械ノードに前記中央情報管理サーバのIPアドレスを問い合わせる、
ことを特徴とするサーバ所在地追跡方法。
【請求項8】
複数の仮想機械ノードと中央情報管理サーバを含むネットワークシステムに含まれる仮想機械ノードとして機能するコンピュータに、
前記中央情報管理サーバに自仮想機械ノードのIPアドレスの変更通知を送信し、
前記変更通知の送信が一定時間で終わらなかった場合に、他仮想機械ノードのIPアドレスが格納された他仮想機械ノードIPアドレス格納部を参照して前記他仮想機械ノードのIPアドレスを取得し、
前記取得したIPアドレスの他仮想機械ノードに前記中央情報管理サーバのIPアドレスを問い合わせる、
処理を実行させることを特徴とするサーバ所在地追跡プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【公開番号】特開2012−142787(P2012−142787A)
【公開日】平成24年7月26日(2012.7.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−294172(P2010−294172)
【出願日】平成22年12月28日(2010.12.28)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】