説明

サーバ装置、カラオケ曲情報提示方法、及びサーバ処理プログラム

【課題】携帯用音楽プレイヤー等の情報処理装置が記憶する楽曲を示す楽曲情報に基づいて、カラオケ装置により演奏可能なカラオケ曲の演奏予約候補をユーザに迅速に提示し、ユーザの使い勝手を向上させることが可能なサーバ装置、カラオケ曲情報提示方法、及びサーバ処理プログラムを提供する。
【解決手段】サーバ装置が、情報処理装置から受信した楽曲情報に基づき抽出したカラオケ曲のカラオケ曲リストと、情報処理装置から取得されたユーザ識別情報とを対応付けて保管する。そして、サーバ装置は、カラオケ装置または選曲装置または情報処理装置から、カラオケ曲リストの取得要求と、取得要求元からユーザ識別情報とを受信した場合に、ユーザ識別情報と対応付けられたカラオケ曲リストを、カラオケ装置または選曲装置または情報処理装置へ送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カラオケ曲を演奏するカラオケ装置と、カラオケ装置に向けて選曲を要求する選曲装置と、情報処理装置がネットワークを介して接続されるサーバ装置と、を備えるカラオケシステムの技術分野に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ユーザが所有する携帯用音楽プレイヤーに登録されている再生曲リストを用いてカラオケ装置で演奏可能なカラオケ曲の予約曲リストを作成する技術が知られている。例えば、特許文献1に開示された技術では、携帯用音楽プレイヤーとカラオケ装置とが近距離無線により接続された後に、携帯用音楽プレイヤーからカラオケ装置へ再生曲リストが送信される。そして、カラオケ装置は、携帯用音楽プレイヤーから受信された再生曲リストから、ユーザにより選択された検索ワードに基づいてリクエスト曲リストを作成する。その後、カラオケ装置は、作成したリクエスト曲リストと、カラオケ装置に予め記憶されているカラオケ曲のリストとを照合して一致する曲を予約曲として登録する予約曲リストを作成するようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−204936号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に開示された技術では、携帯用音楽プレイヤーがカラオケ装置に接続し再生曲リストが送信されてから予約曲リストが作成されるまでの間に、ユーザが検索ワードを選択する必要があった。そのため、迅速に予約曲リストを作成することが困難であった。
【0005】
そこで、本発明は、以上の点等に鑑みてなされたものであり、携帯用音楽プレイヤー等の情報処理装置が記憶する楽曲を示す楽曲情報に基づいて、カラオケ装置により演奏可能なカラオケ曲の演奏予約候補をユーザに迅速に提示し、ユーザの使い勝手を向上させることが可能なサーバ装置、カラオケ曲情報提示方法、及びサーバ処理プログラムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、カラオケ曲を演奏するカラオケ装置と、前記カラオケ装置に向けて選曲を要求する選曲装置と、サーバ装置と、を備えるカラオケシステムにおける前記サーバ装置であって、ネットワークに接続可能な情報処理装置から要求された認証処理であって、前記カラオケシステムを利用するための認証処理を実行する実行手段と、前記認証処理が実行されたことに応じて、認証処理の要求元の情報処理装置のユーザを識別するユーザ識別情報を取得する取得手段と、ネットワークに接続可能な情報処理装置に登録された少なくとも1つの楽曲を示す楽曲情報を前記情報処理装置から受信する第1受信手段と、前記第1受信手段により受信された楽曲情報が示す楽曲の中から、前記カラオケ装置で演奏可能なカラオケ曲を抽出する抽出手段と、前記抽出手段により抽出されたカラオケ曲を示すカラオケ曲情報を含むカラオケ曲リストと、前記取得手段により取得された前記ユーザ識別情報とを対応付けて記憶する記憶手段と、前記カラオケ装置または前記選曲装置または前記情報処理装置から、前記カラオケ曲リストの取得要求と、前記取得要求元から前記ユーザ識別情報または前記取得要求元の認証を示す認証情報とを受信する第2受信手段と、前記第2受信手段により受信された前記ユーザ識別情報または前記認証情報に対応する前記ユーザ識別情報が、前記記憶手段に記憶されている場合に、前記ユーザ識別情報と対応付けられた前記カラオケ曲リストを、前記カラオケ装置または前記選曲装置または前記情報処理装置へ送信する送信手段と、を備えることを特徴とする。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のサーバ装置において、前記サーバ装置は、複数の前記情報処理装置により利用可能であり、前記実行手段は、前記複数の情報処理装置から要求された前記認証処理を夫々実行し、前記記憶手段は、前記取得手段により前記複数の情報処理装置夫々から取得された前記ユーザ識別情報ごとに、前記抽出手段により抽出されたカラオケ曲を示すカラオケ曲情報を含むカラオケ曲リストを対応付けて記憶し、前記送信手段は、前記第2受信手段により受信された前記ユーザ識別情報または前記認証情報に対応する前記ユーザ識別情報が、前記記憶手段に記憶されている場合に、前記ユーザ識別情報と対応付けられた前記カラオケ曲リストを、前記カラオケ装置または前記選曲装置または前記情報処理装置へ送信することを特徴とする。
【0008】
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載のサーバ装置において、前記情報処理装置は、無線通信により前記カラオケ装置へカラオケ曲の演奏予約が可能であり、且つ、ユーザが携帯可能な装置であって、前記第2受信手段が、前記情報処理装置から、前記カラオケ曲リストの取得要求と、前記取得要求元から前記ユーザ識別情報または前記取得要求元の認証を示す認証情報とを受信した場合、前記送信手段は、前記取得要求元の前記情報処理装置と、前記取得要求元の前記情報処理装置が演奏予約可能なカラオケ装置または前記演奏予約可能なカラオケ装置へ予約可能な選曲装置とへ、前記ユーザ識別情報と対応付けられた前記カラオケ曲リストを送信することを特徴とする。
【0009】
請求項4に記載の発明は、カラオケ曲を演奏するカラオケ装置と、前記カラオケ装置に向けて選曲を要求する選曲装置と、サーバ装置と、を備えるカラオケシステムにおける前記サーバ装置により実行されるカラオケ曲情報提示方法であって、ネットワークに接続可能な情報処理装置から要求された認証処理であって、前記カラオケシステムを利用するための認証処理を実行するステップと、前記認証処理が実行されたことに応じて、認証処理の要求元の情報処理装置のユーザを識別するユーザ識別情報を取得するステップと、ネットワークに接続可能な情報処理装置に登録された少なくとも1つの楽曲を示す楽曲情報を前記情報処理装置から受信するステップと、前記受信された楽曲情報が示す楽曲の中から、前記カラオケ装置で演奏可能なカラオケ曲を抽出するステップと、前記抽出されたカラオケ曲を示すカラオケ曲情報を含むカラオケ曲リストと、前記取得された前記ユーザ識別情報とを対応付けて記憶手段に記憶するステップと、前記カラオケ装置または前記選曲装置または前記情報処理装置から、前記カラオケ曲リストの取得要求と、前記取得要求元から前記ユーザ識別情報または前記取得要求元の認証を示す認証情報とを受信するステップと、前記受信された前記ユーザ識別情報または前記認証情報に対応する前記ユーザ識別情報が、前記記憶手段に記憶されている場合に、前記ユーザ識別情報と対応付けられた前記カラオケ曲リストを、前記カラオケ装置または前記選曲装置または前記情報処理装置へ送信するステップと、を含むことを特徴とする。
【0010】
請求項5に記載の発明は、カラオケ曲を演奏するカラオケ装置と、前記カラオケ装置に向けて選曲を要求する選曲装置と、サーバ装置と、を備えるカラオケシステムにおける前記サーバ装置に含まれるコンピュータに、ネットワークに接続可能な情報処理装置から要求された認証処理であって、前記カラオケシステムを利用するための認証処理を実行するステップと、前記認証処理が実行されたことに応じて、認証処理の要求元の情報処理装置のユーザを識別するユーザ識別情報を取得するステップと、ネットワークに接続可能な情報処理装置に登録された少なくとも1つの楽曲を示す楽曲情報を前記情報処理装置から受信するステップと、前記受信された楽曲情報が示す楽曲の中から、前記カラオケ装置で演奏可能なカラオケ曲を抽出するステップと、前記抽出されたカラオケ曲を示すカラオケ曲情報を含むカラオケ曲リストと、前記取得された前記ユーザ識別情報とを対応付けて記憶手段に記憶するステップと、前記カラオケ装置または前記選曲装置または前記情報処理装置から、前記カラオケ曲リストの取得要求と、前記取得要求元から前記ユーザ識別情報または前記取得要求元の認証を示す認証情報とを受信するステップと、前記受信された前記ユーザ識別情報または前記認証情報に対応する前記ユーザ識別情報が、前記記憶手段に記憶されている場合に、前記ユーザ識別情報と対応付けられた前記カラオケ曲リストを、前記カラオケ装置または前記選曲装置または前記情報処理装置へ送信するステップと、を実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
請求項1、4、又は5に記載の発明によれば、サーバ装置が、情報処理装置から受信した楽曲情報に基づき抽出したカラオケ曲を示すカラオケ曲情報を、カラオケ装置、選曲装置又は情報処理装置へ提供可能に保管する。そのため、カラオケ装置により演奏可能なカラオケ曲の演奏予約候補をユーザに迅速に提示し、ユーザの使い勝手を向上させることができる。
【0012】
請求項2に記載の発明によれば、複数のユーザ間で、カラオケ装置により演奏可能なカラオケ曲の演奏予約候補を共有することができる。
【0013】
請求項3に記載の発明によれば、例えば電波受信状況の悪化によりサーバ装置が情報処理装置と通信不能になった場合であっても、カラオケ曲リストを閲覧してカラオケ曲の演奏予約を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本実施形態に係るカラオケシステムSの概要構成例を示す図である。
【図2】(A)は、リモコン1の概要構成例を示すブロック図である。(B)は、コマンダ2の概要構成例を示すブロック図である。(C)は、管理サーバ3の概要構成例を示すブロック図である。(D)は、携帯端末T1の概要構成例を示すブロック図である。
【図3】(A)は、携帯端末T1の制御部41における処理を示すフローチャートである。(B)は、リモコン1の制御部11における処理を示すフローチャートである。
【図4】管理サーバ3の制御部31における処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、例えばカラオケ店舗において利用されるカラオケシステムに対して、本発明を適用した場合の実施形態である。
【0016】
[1.カラオケシステムの構成及び動作の概要]
始めに、図1を参照して、本実施形態に係るカラオケシステムの構成の概要について説明する。図1は、本実施形態のカラオケシステムSの概要構成例を示す図である。なお、図1の例では、説明の便宜上、カラオケ店舗のカラオケルーム(客室)を1室のみ示す。実際には、カラオケ店舗には、複数のカラオケルームがある。また、図1に示す例では、1室のカラオケルームには、リモコン1及びカラオケ装置2がそれぞれ1台ずつ設けられている。なお、カラオケ装置を、以下、「コマンダ」という。
【0017】
図1に示すように、カラオケシステムSは、リモコン1、コマンダ2、及び管理サーバ3を含んで構成される。管理サーバ3には、携帯端末T1〜T4が携帯基地局B及びネットワークNWを介して接続可能になっている。つまり、管理サーバ3は、複数の携帯端末T1〜T4により利用可能である。携帯端末T1〜T4は、本発明における情報処理装置の一例である。以下の実施形態においては、携帯端末T1〜T4は、夫々、ユーザA〜Dが携帯可能な装置として説明する。ユーザA〜Dは、カラオケシステムSの利用者である。ネットワークNWは、例えば、インターネット、携帯通信網、及びゲートウェイ等により構成される。管理サーバ3は、本発明のサーバ装置の一例である。管理サーバ3は、インターネットに接続されており、Webサーバとしての機能を有する。なお、以下では、携帯端末T1〜4を代表して、携帯端末T1について説明する。
【0018】
リモコン1は、コマンダ2に向けて選曲を要求する専用の選曲装置である。また、リモコン1は、ナビ端末又は検索端末ともいう。リモコン1には、リモコンIDが付与されている。リモコンIDは、リモコン1を識別するための識別情報である。リモコンIDは、リモコン1を一意に特定できる情報であれば、どのような情報であってもよい。例えばリモコン1に割り当てられたIPアドレスがリモコンIDとされてもよい。また、リモコン1は、無線LANのアクセスポイントAP及び有線LANを介してコマンダ2と通信を行うことができる。ここで、リモコン1は、同じカラオケルーム内に設置されたコマンダ2との間で対応付けが行われている。なお、対応付けは、くくり付け、又はペアリングとも呼ばれる。また、リモコン1は、赤外線通信によりコマンダ2と通信を行いことができる。更に、リモコン1は、無線LAN、有線LAN、ルータR及びインターネットを介して管理サーバ3へ接続し通信を行うことができる。
【0019】
コマンダ2は、予約されたカラオケ曲を演奏する演奏装置である。コマンダ2には、コマンダIDが付与されている。コマンダIDは、コマンダ2を識別するための識別情報である。コマンダIDは、コマンダ2を一意に特定できる情報であれば、どのような情報であってもよい。例えば、コマンダ2に割り当てられたIPアドレスがコマンダIDとされてもよい。また、コマンダ2は、有線LAN、ルータR及びインターネットを介して管理サーバ3へ接続し通信を行うことができる。
【0020】
ここで、本実施形態におけるカラオケシステムSの動作概要を説明する。
【0021】
先ず、ユーザAがカラオケ店舗外で携帯端末T1を操作してログイン要求の指示を行うと、携帯端末T1は、ログイン要求を管理サーバ3へ送信する。ログイン要求は、カラオケシステムSを利用するためのログイン処理の要求である。また、ログイン要求には、携帯端末用ユーザID及びパスワードが付加される。また、ログイン処理は、ユーザを認証する認証処理である。携帯端末用ユーザIDは、ユーザを識別するユーザ識別情報の一例である。また、携帯端末用ユーザIDは、例えば、携帯端末T1から接続可能な楽曲提供サイトで会員登録を行ったユーザAに対して発行される識別情報である。
【0022】
次に、管理サーバ3は、携帯端末T1からログイン要求を受信すると、携帯端末T1から要求されたログイン処理を実行する。管理サーバ3は、ログイン処理が実行されたことに応じて、ログイン処理の要求元の携帯端末T1のユーザAを識別する携帯端末用ユーザIDを取得する。ログイン処理により、ユーザAのログインが成功した場合、ユーザAの携帯端末用ユーザIDがログインリストに登録される。そして、管理サーバ3は、ログイン結果情報を携帯端末T1へ送信する。ログイン結果情報は、ログインの成功又はログインの失敗を示す。
【0023】
次に、携帯端末T1は、管理サーバ3からのログイン結果情報にログインの成功が示される場合に、携帯端末T1に登録された少なくとも1つの楽曲を示す楽曲情報を収集する。この場合、携帯端末T1は、少なくとも1つの楽曲情報を含む楽曲リストを収集しても良い。そして、携帯端末T1は、収集した楽曲情報または楽曲リストを管理サーバ3へ送信する。楽曲情報には、例えば、曲名、アーティスト名、演奏時間等の情報が含まれる。
【0024】
次に、管理サーバ3は、携帯端末T1から受信した楽曲情報または楽曲リストが示す楽曲の中から、コマンダ2で演奏可能なカラオケ曲を抽出する。そして、管理サーバ3は、抽出したカラオケ曲を示すカラオケ曲情報を含むカラオケ曲リストと、携帯端末T1から取得された携帯端末用ユーザIDとを対応付けて記憶する。なお、カラオケ曲情報には、カラオケ曲番号、曲名、アーティスト名、演奏時間等の情報が含まれる。カラオケ曲番号は、カラオケ曲ごとに付与される。また、カラオケ曲番号は、カラオケ曲を識別するための識別情報である。また、カラオケ曲番号は、曲IDともいう。
【0025】
次に、ユーザAがカラオケ店舗のカラオケルーム内でリモコン1を操作してログイン要求の指示を行うと、リモコン1は、ログイン要求を管理サーバ3へ送信する。このログイン要求には、例えば、リモコン1のリモコンID、ユーザAのカラオケ用ユーザID及びパスワードが付加される。カラオケ用ユーザIDは、ユーザを識別するユーザ識別情報の一例である。カラオケ用ユーザIDは、例えばカラオケシステムSを利用するために会員登録を行ったユーザAに対して発行される識別情報である。
【0026】
次に、管理サーバ3は、リモコン1からログイン要求を受信すると、ログイン処理を実行する。ログイン処理により、ユーザAのログインが成功した場合、ユーザAのカラオケ用ユーザIDと、リモコン1のリモコンIDとが対応付けられて記憶される。このとき、ユーザAのカラオケ用ユーザIDが携帯端末用ユーザIDに対応付けられてログインリストに登録される。これにより、リモコン1と携帯端末T1とが対応付けられる。そして、管理サーバ3は、このログイン結果情報をリモコン1へ送信する。次に、リモコン1は、管理サーバ3からのログイン結果情報にログインの成功が示される場合に、カラオケ曲リストの取得要求を管理サーバ3へ送信する。カラオケ曲リストの取得要求には、カラオケ用ユーザIDが付加される。
【0027】
次に、管理サーバ3は、リモコン1からカラオケ曲リストの取得要求を受信すると、リモコン1からログインしたユーザAのカラオケ用ユーザIDに対応する携帯端末用ユーザIDが、カラオケ曲リストに対応付けられて記憶されているかどうかを判定する。そして、携帯端末用ユーザIDが記憶されている場合、管理サーバ3は、携帯端末用ユーザIDと対応付けられたカラオケ曲リストをリモコン1へ送信する。なお、カラオケ曲リストは、リモコン1と対応付け状態にあるコマンダ2へ送信されてもよい。
【0028】
次に、リモコン1は、管理サーバ3から受信したカラオケ曲リストを表示する。これにより、カラオケ曲リストは、ユーザAによりリモコン1上で閲覧可能になる。そして、リモコン1は、ユーザAによりカラオケ曲リストから選曲されたカラオケ曲の予約指令を、リモコン1と対応付け状態にあるコマンダ2へ送信する。なお、カラオケルーム内でユーザAがリモコン1からログインした後、カラオケ曲リストは、携帯端末T1により管理サーバ3から取得可能になる。これにより、カラオケ曲リストは、携帯端末T1上でも閲覧可能になる。そして、携帯端末T1は、ユーザAによりカラオケ曲リストから選曲されたカラオケ曲の予約指令を管理サーバ3へ送信する。管理サーバ3は、携帯端末T1からの予約指令を、携帯端末T1に対応付けられたリモコン1と対応付け状態にあるコマンダ2へ送信する。
【0029】
[2.各装置の構成]
次に、図2を参照して、カラオケシステムSに含まれる各装置の構成について説明する。図2は、本実施形態におけるカラオケシステムSに含まれる各装置の概要構成例を示す。
【0030】
図2(A)は、リモコン1の概要構成例を示すブロック図である。図2(A)に示すように、リモコン1は、制御部11、記憶部12、ビデオRAM13、映像制御部14、表示部15、操作部16、操作処理部17、赤外線送信部18、及び無線LAN(Local Area Network)通信部19等を備えて構成される。
【0031】
制御部11は、CPU、ROM、及びRAM等により構成される。記憶部12は、例えば、不揮発性半導体メモリ等により構成される。記憶部12には、OS(Operating System)及びリモコン処理プログラムが記憶されている。また、制御部11は、OS及びリモコン処理プログラムを実行することにより、リモコン1全体を統括制御する。また、記憶部12には、上述したカラオケ曲リストが記憶される。カラオケ曲リストに登録された例えば曲名等は、制御部11により、ビデオRAM13及び映像制御部14を介して表示部15に選択可能に表示される。また、制御部11は、ユーザによる操作部16からの指示を、操作処理部17を介して受け付ける。ユーザによる指示としては、カラオケ用ユーザID等の入力指示、ログイン要求の指示、カラオケ曲の予約指示、音量調整の指示等がある。また、赤外線送信部18は、コマンダ2との間で赤外線通信を行うためのものである。また、無線LAN通信部19は、例えばIEEE 802.11の諸規格に準拠する無線LANの通信を行うためのものである。記憶部12には、リモコン1のリモコンIDと、このリモコン1に対応付け状態にあるコマンダ2のコマンダIDとが対応付けられて記憶されている。なお、記憶部12には、管理サーバ3のIPアドレスも記憶されている。
【0032】
図2(B)は、コマンダ2の概要構成例を示すブロック図である。図2(B)に示すように、コマンダ2は、制御部21、記憶部22、ビデオRAM23、映像再生部24、映像制御部25、マイク制御部26、シンセサイザ27、ミキシングアンプ28、操作部29a、操作処理部29b、赤外線受信部29c、及びLAN通信部29d等を備えて構成される。制御部21は、CPU、ROM、及びRAM等により構成される。記憶部22は、例えば、ハードディスク等により構成される。記憶部22には、OS及びコマンダ処理プログラムが記憶されている。制御部21は、OS及びコマンダ処理プログラムを実行することにより、コマンダ2全体を統括制御する。また、記憶部22には、演奏予約されたカラオケ曲の演奏予約リストが記憶される。演奏予約リストは、コマンダ2による演奏予約待ちのカラオケ曲を示すカラオケ曲情報を登録するリストである。なお、リストへの「登録」は「記録」ともいう。また、記憶部22には、カラオケ曲に対応する楽曲データ及び映像データ等が記憶される。シンセサイザ27は、楽曲データを用いてカラオケ曲の演奏を行い、演奏信号をミキシングアンプ28へ出力する。また、マイク制御部26は、マイクにより集音されたユーザの歌唱音声信号をミキシングアンプ28へ出力する。ミキシングアンプ28は、演奏信号と歌唱音声信号とをミキシングしてスピーカへ出力する。また、映像データ等はビデオRAM23及び映像再生部24により再生される。そして、映像制御部25は、再生された映像信号をディスプレイへ出力する。また、制御部21は、ユーザによる操作部29aからの指示を、操作処理部29bを介して受け付ける。赤外線受信部29cは、リモコン1との間で赤外線通信を行うためのものである。また、記憶部22には、コマンダ2のコマンダIDと、このコマンダ2と対応付け状態にあるリモコン1のリモコンIDとが対応付けられて記憶されている。なお、記憶部22には、管理サーバ3のIPアドレスも記憶されている。
【0033】
図2(C)は、管理サーバ3の概要構成例を示すブロック図である。図2(C)に示すように、管理サーバ3は、制御部31、記憶部32、及び通信部33等を備えて構成される。制御部31は、CPU、ROM、及びRAM等により構成される。記憶部32は、例えば、ハードディスク等により構成される。記憶部32は、本発明における記憶手段の一例である。記憶部32には、OS及びサーバ処理プログラム等が記憶されている。制御部31は、OS及びサーバ処理プログラムを実行することにより、管理サーバ3全体を制御する。制御部31は、タイマー機能を備える。また、制御部31は、本発明における実行手段、取得手段、第1受信手段、第2受信手段、抽出手段、及び送信手段等として機能し、後述する処理を行う。なお、サーバ処理プログラムは、例えば、他のサーバからネットワークNWを介してダウンロードされる。或いは、サーバ処理プログラムは、CD−ROM等の記録媒体に記録されてドライブを介して読み込まれるようにしてもよい。
【0034】
また、記憶部32には、カラオケ曲リストが携帯端末用ユーザIDに対応付けられて記憶される。更に、記憶部32には、登録ユーザリスト、及びログインリストが記憶されている。登録ユーザリストは、例えばカラオケシステムSを利用するために会員登録されたユーザのユーザ情報をユーザごとに登録するリストである。このユーザ情報には、携帯端末用ユーザID、カラオケ用ユーザID、パスワード、氏名、及びメールアドレス等が含まれる。ログインリストは、ログインしたユーザの携帯端末用ユーザID、カラオケ用ユーザID、及びログイン状況フラグを対応付けて登録するリストである。ログイン状況フラグは、ユーザがカラオケ店舗内でログインしているか否かを示す。例えば、ログイン状況フラグは、初期値は“0”に設定されており、ユーザがリモコン1からログインした場合に“1”に設定される。また、管理サーバ3が携帯端末T1又はリモコン1からログアウト要求を受信した場合、ログインリストに登録されたユーザID等が消去される。或いは、ログインリストに登録されたユーザID等は、ユーザのログインから所定時間経過した場合にログインリストから消去される。なお、携帯端末用ユーザIDとカラオケ用ユーザIDとが同一の場合もある。つまり、携帯端末用ユーザIDと、カラオケ用ユーザIDとが、共有のIDを用いる場合である。この場合、携帯端末用ユーザIDとカラオケ用ユーザIDとは、特に区別されることなく共通のユーザIDとして用いられる。
【0035】
図2(D)は、携帯端末T1の概要構成例を示すブロック図である。図2(D)に示すように、携帯端末T1は、制御部41、記憶部42、表示部43、操作部44、スピーカ45、マイク46、携帯無線通信部47、及び無線LAN通信部48等を備えて構成される。なお、携帯端末T1の例としては、スマートフォン、携帯電話機、又はタブレット等が挙げられる。制御部41は、CPU、ROM、及びRAM等により構成される。記憶部42は、例えば、不揮発性半導体メモリ等により構成される。記憶部42には、OS及び端末処理プログラム等が記憶されている。制御部41は、OS及び端末処理プログラムを実行することにより、携帯端末T1全体を制御する。端末処理プログラムには、カラオケ用アプリケーションプログラムが含まれる。このカラオケ用アプリケーションプログラムの実行により、携帯端末T1は無線通信によりコマンダ2へカラオケ曲の演奏予約が可能となる。制御部41は、タイマー機能を備える。また、制御部41は、ユーザによる操作部44からの指示を受け付ける。ユーザによる指示としては、携帯端末用ユーザID等の入力指示、ログイン要求の指示、カラオケ曲の予約指示等がある。また、記憶部42には、例えば携帯端末T1が接続した楽曲提供サイトからダウンロードされた楽曲データが保存される。この楽曲データは、制御部41が楽曲を再生するための音声データである。なお、楽曲データは、楽曲提供サイトから例えばパーソナルコンピュータによりダウンロードして携帯端末T1に転送されるものであってもよい。また、記憶部42には、保存された楽曲データにより再生される楽曲を示す楽曲情報が記憶される。なお、記憶部42に記憶される楽曲情報は、楽曲データが保存されていない楽曲を示す楽曲情報であってもよい。つまり、この場合、楽曲を再生するための音声データは保存されていないが、その楽曲の曲名及びアーティスト名等の楽曲情報は保存されている。また、記憶部42には、上述したカラオケ曲リストが記憶される。なお、記憶部42には、管理サーバ3のIPアドレスも記憶されている。携帯無線通信部47は、携帯端末T1が携帯基地局Bを介してネットワークNWに接続するためのものである。また、無線LAN通信部48は、例えばIEEE 802.11の諸規格に準拠する無線LANの通信を行うためのものである。
【0036】
[3.カラオケシステムSの動作]
次に、図3及び図4を参照して、カラオケシステムSの動作について説明する。図3(A)は、携帯端末T1の制御部41における処理を示すフローチャートである。図3(B)は、リモコン1の制御部11における処理を示すフローチャートである。図4は、管理サーバ3の制御部31における処理を示すフローチャートである。なお、以下に説明する動作では、携帯端末T1を例にとるが他の携帯端末T2〜T4でも同様の処理となる。また、以下に説明する動作の前提として、同じカラオケルームに設置されているリモコン1とコマンダ2の対応付けは既に行われているものとする。
【0037】
図3(A)に示す処理は、例えば携帯端末T1の電源ON後、例えばカラオケ用アプリケーションプログラムが起動することにより開始される。図3(A)に示す処理が開始されると、携帯端末T1は、ネットワークNWを介して管理サーバ3へ接続する。また、携帯端末T1の制御部41は、例えば記憶部42に記憶された予約許可フラグを“0”に初期化する。この予約許可フラグは、携帯端末からのカラオケ曲の予約許否を示すフラグである。例えば、予約許可フラグが“1”(真)の場合、携帯端末からのカラオケ曲の予約が許可される。一方、例えば、予約許可フラグが“0”(偽)の場合、携帯端末からのカラオケ曲の予約が拒否される。そして、ステップS1では、携帯端末T1の制御部41は、管理サーバ3へログインするか否かを判定する。例えば、携帯端末T1を所有するユーザAがカラオケ店舗外で携帯端末T1の操作部44を操作してログイン要求の指示を行うと、ログインすると判定される。なお、ユーザAは、カラオケ店舗に入ってから携帯端末T1を用いてログイン要求の指示を行ってもよい。或いは、カラオケ用アプリケーションプログラムが起動したことを条件として、ステップS1でログインすると判定されるように構成してもよい。そして、制御部41は、ログインしないと判定した場合には(ステップS1:NO)、ステップS7へ進む。一方、制御部41は、ログインすると判定した場合には(ステップS1:YES)、ステップS2へ進む。ステップS2では、制御部41は、ログイン要求をネットワークNWを介して管理サーバ3へ送信する。このログイン要求には、ユーザAの携帯端末用ユーザID及びパスワードが付加される。携帯端末用ユーザID及びパスワードは、例えばユーザAにより操作部44から入力される。なお、携帯端末用ユーザID及びパスワードが以前に携帯端末T1に入力され保存されていれば、この携帯端末用ユーザID及びパスワードが用いられる。
【0038】
次に、携帯端末T1の制御部41は、ステップS2で送信したログイン要求に応じて、管理サーバ3から送信されたログイン結果情報を受信する(ステップS3)。次いで、制御部41は、受信したログイン結果情報を参照してログインが成功したか否かを判定する(ステップS4)。そして、制御部41は、ログインが成功していないと判定した場合には(ステップS4:NO)、ステップS19へ進む。一方、制御部41は、ログインが成功したと判定した場合には(ステップS4:YES)、記憶部42に記憶されている楽曲情報を収集する(ステップS5)。例えば楽曲情報は、携帯端末T1に保存されている楽曲リストから収集される。楽曲リストは、例えば記憶部42に保存されている楽曲の情報を登録するリストである。次いで、制御部41は、収集した楽曲情報をネットワークNWを介して管理サーバ3へ送信する(ステップS6)。なお、上記楽曲リストが管理サーバ3へ送信されるように構成してもよい。また、上記ステップS1〜S6の処理は、携帯端末T1が行う代わりに、例えばユーザAの自宅に設置されたパーソナルコンピュータにより行われるように構成してもよい。この場合、パーソナルコンピュータに保存されている楽曲情報が管理サーバ3へ送信されることになる。
【0039】
次に、ステップS7では、制御部41は、カラオケ曲リストの取得要求を行うか否かを判定する。例えば、携帯端末T1のユーザAが操作部44を操作してカラオケ曲リストの取得要求の指示を行うと、カラオケ曲リストの取得要求を行うと判定される。或いは、カラオケ用アプリケーションプログラムが起動したことを条件としてカラオケ曲リストの取得要求を行うと判定されるように構成してもよい。そして、制御部41は、カラオケ曲リストの取得要求を行わないと判定した場合には(ステップS7:NO)、ステップS11へ進む。一方、制御部41は、カラオケ曲リストの取得要求を行うと判定した場合には(ステップS7:YES)、ステップS8へ進む。
【0040】
ステップS8では、制御部41は、カラオケ曲リストの取得要求を管理サーバ3へ送信する。このカラオケ曲リストの取得要求には、例えば、ユーザAの携帯端末用ユーザIDが付加される。次いで、制御部41は、管理サーバ3からカラオケ曲リストの取得に成功したか否かを判定する(ステップS9)。そして、制御部41は、管理サーバ3からカラオケ曲リストを受信した場合、カラオケ曲リストの取得に成功したと判定し(ステップS9:YES)、ステップS10へ進む。ステップS10では、制御部41は、管理サーバ3から受信したカラオケ曲リストを表示部43に表示する。これにより、ユーザAが自身の携帯端末T1上で、自身のカラオケ曲リストに含まれるカラオケ曲情報を閲覧することができる。このことは、ユーザB〜Dも同様である。なお、管理サーバ3からユーザA〜D夫々のカラオケ曲リストが受信された場合、ユーザA〜D夫々のカラオケ曲リストは、同一画面上に領域分割して表示される。或いは、ユーザA〜D夫々のカラオケ曲リストは、画面切替指示により切替可能な別画面に表示される。これにより、例えばユーザAは自身の携帯端末T1上で他のユーザB〜Dのカラオケ曲リストに含まれるカラオケ曲情報を閲覧することができる。このため、同室の複数のユーザA〜D間で夫々のユーザのカラオケ曲リストを共用することができる。
【0041】
次に、ステップS11では、制御部41は、カラオケ店舗内でのログイン状況を参照するか否かを判定する。カラオケ店舗内でのログイン状況とは、ユーザがカラオケ店舗内でログインしているか否かの状況である。例えば、制御部41は、タイマー機能により所定時間間隔で、ログイン状況を参照すると判定する。そして、制御部41は、ログイン状況を参照すると判定した場合(ステップS11:YES)、管理サーバ3へログイン状況の取得要求を送信するポーリング処理を行う(ステップS12)。つまり、ポーリング処理は、所定時間間隔で繰り返し行われる。このログイン状況の取得要求には、例えば、ユーザAの携帯端末用ユーザIDが付加される。一方、制御部41は、ログイン状況を参照しないと判定した場合(ステップS11:NO)、ステップS16へ進む。
【0042】
そして、制御部41は、管理サーバ3から送信されたログイン状況情報を受信すると、受信したログイン状況情報を参照してユーザAがカラオケ店舗内でログインしているか否かを判定する(ステップS13)。そして、制御部41は、ユーザAがカラオケ店舗内でログインしていると判定した場合には(ステップS13:YES)、上述した予約許可フラグを“1”に設定する(ステップS14)。一方、制御部41は、ユーザAがカラオケ店舗内でログインしていないと判定した場合には(ステップS13:NO)、予約許可フラグを“0”に設定する(ステップS15)。
【0043】
次に、ステップS16では、制御部41は、カラオケ曲を予約するか否かを判定する。例えば、携帯端末T1のユーザAが、携帯端末T1の操作部44を操作して、上記ステップS10で表示されたカラオケ曲リストから所望のカラオケ曲を選曲して予約指示を行うと、カラオケ曲を予約すると判定される。そして、制御部41は、カラオケ曲を予約すると判定した場合(ステップS16:YES)、上述した予約許可フラグが“1”であるか否かを判定する(ステップS17)。そして、制御部41は、予約許可フラグが“1”でないと判定した場合には(ステップS17:NO)、ステップS19へ進む。このとき、例えば、カラオケ曲の予約拒否を示すメッセージが表示部43に表示される。つまり、この場合、ユーザAがカラオケ店舗内でログインしていないため、携帯端末T1からのカラオケ曲の予約は拒否される。一方、制御部41は、予約許可フラグが“1”であると判定した場合には(ステップS17:YES)、ユーザAによりカラオケ曲リストから選曲されたカラオケ曲の予約指令を管理サーバ3へ送信する(ステップS18)。この予約指令には、例えば、選曲されたカラオケ曲のカラオケ曲番号と、ユーザAの携帯端末用ユーザIDが付加される。なお、上記ステップS18において、制御部41は、無線LAN通信部48、無線LAN、及び有線LANを介して、カラオケ曲の予約指令をコマンダ3へ送信するように構成してもよい。
【0044】
次に、ステップS19では、制御部41は、電源OFF指示があったか否かを判定する。そして、電源OFF指示があったと判定された場合には(ステップS19:YES)、図3(A)に示す処理は終了する。一方、終了指示がないと判定された場合には(ステップS19:NO)、ステップS1に戻る。
【0045】
次に、図3(B)に示す処理は、例えばリモコン1の電源ONにより開始される。図3(B)に示す処理が開始されると、リモコン1の制御部11は、管理サーバ3へログインするか否かを判定する(ステップS51)。例えば、ユーザAがリモコン1の操作部16を操作してログイン要求の指示を行うと、ログインすると判定される。なお、ユーザAは、ログイン要求の指示の際、リモコン1の操作部16を操作してカラオケ用ユーザID及びパスワードを入力する。そして、制御部11は、ログインしないと判定した場合には(ステップS51:NO)、ステップS58へ進む。一方、制御部11は、ログインすると判定した場合には(ステップS51:YES)、無線LAN、有線LAN、ルータR及びインターネットを介して管理サーバ3へ接続し、ステップS52へ進む。ステップS52では、制御部11は、ログイン要求を管理サーバ3へ送信する。このログイン要求には、リモコン1のリモコンIDと、ユーザAのカラオケ用ユーザID及びパスワードとが付加される。なお、ユーザB〜Dも、ユーザAと同様、リモコン1からログイン要求の指示を行うことになる。
【0046】
次に、ステップS52で送信したログイン要求に応じて、リモコン1の制御部11は、管理サーバ3からのログイン結果情報を受信する(ステップS53)。次いで、制御部11は、受信したログイン結果情報を参照してログインが成功したか否かを判定する(ステップS54)。そして、制御部11は、ログインが成功していないと判定した場合には(ステップS54:NO)、ステップS58へ進む。一方、制御部11は、ログインが成功したと判定した場合には(ステップS54:YES)、ステップS55へ進む。ステップS55では、制御部11は、カラオケ曲リストの取得要求を管理サーバ3へ送信する。このカラオケ曲リストの取得要求には、例えば、ユーザAのカラオケ用ユーザIDが付加される。次いで、制御部11は、管理サーバ3からカラオケ曲リストの取得に成功したか否かを判定する(ステップS56)。そして、制御部11は、管理サーバ3からカラオケ曲リストを受信した場合、カラオケ曲リストの取得に成功したと判定し(ステップS56:YES)、ステップS57へ進む。一方、制御部11は、管理サーバ3からカラオケ曲リストを受信できなかった場合、カラオケ曲リストの取得に成功しなかったと判定し(ステップS56:NO)、ステップS58へ進む。
【0047】
ステップS57では、制御部11は、管理サーバ3から受信したカラオケ曲リストを表示部15に表示する。なお、管理サーバ3からユーザA〜D夫々のカラオケ曲リストが受信された場合、ユーザA〜D夫々のカラオケ曲リストは、同一画面上に領域分割して表示される。或いは、ユーザA〜D夫々のカラオケ曲リストは、画面切替指示により切替可能な別画面に表示される。これにより、カラオケ曲リストに含まれるカラオケ曲情報は、ユーザA〜Dによりリモコン1上で閲覧可能になる。そして、リモコン1は、例えばユーザAによりカラオケ曲リストから選曲されたカラオケ曲の予約指令を、リモコン1と対応付け状態にあるコマンダ2へ送信する。この予約指令には、例えば、選曲されたカラオケ曲のカラオケ曲番号が付加される。こうして、コマンダ2は、リモコン1から予約指令を受信すると、この予約指令に付加されたカラオケ曲番号を演奏予約リストに登録する。こうして演奏予約リストにカラオケ曲番号に対応するカラオケ曲は、例えば予約順に演奏される。
【0048】
次に、ステップS58では、制御部11は、電源OFF指示があったか否かを判定する。そして、電源OFF指示があったと判定された場合には(ステップS58:YES)、図3(B)に示す処理は終了する。一方、終了指示がないと判定された場合には(ステップS58:NO)、ステップS51に戻る。
【0049】
次に、図4に示す処理は、例えば管理サーバ3の電源ONにより開始される。図4に示すステップS21では、管理サーバ3の制御部31は、電源OFF指示があったか否かを判定する。そして、電源OFF指示があったと判定された場合には(ステップS21:YES)、図4に示す処理は終了する。一方、終了指示がないと判定された場合には(ステップS21:NO)、ステップS22に進む。ステップS22では、制御部31は、携帯端末T1からログイン要求を受信したか否かを判定する。ステップS22で受信するログイン要求は、図3のステップS2で送信されるログイン要求である。そして、制御部31は、携帯端末T1からログイン要求を受信していないと判定した場合には(ステップS22:NO)、ステップS25へ進む。一方、制御部31は、携帯端末T1からログイン要求を受信したと判定した場合には(ステップS22:YES)、ログイン処理を実行する(ステップS23)。このログイン処理では、ログイン要求に付加された携帯端末用ユーザID及びパスワードが登録ユーザリストに登録されているか否かが判定される。そして、携帯端末用ユーザID及びパスワードが登録ユーザリストに登録されている場合、ログイン成功と判定される。このとき、制御部31は、ログイン処理の要求元の携帯端末T1のユーザAを識別する携帯端末用ユーザIDを取得する。また、ログイン成功の場合、携帯端末用ユーザID及びログイン状況フラグ”0”がログインリストに登録される。一方、携帯端末用ユーザID及びパスワードが登録ユーザリストに登録されていない場合、ログイン失敗と判定される。次いで、制御部31は、ログイン処理の結果を示すログイン結果情報を携帯端末T1へ送信する(ステップS24)。なお、管理サーバ3の制御部31は、ユーザ端末T2〜T4夫々からログイン要求を受信した場合にも、要求されたログイン処理を夫々実行する。そして、制御部31は、ログイン処理の要求元の携帯端末T2〜T4夫々から携帯端末用ユーザIDを取得することになる。
【0050】
次に、ステップS25では、制御部31は、携帯端末T1から楽曲情報を受信したか否かを判定する。そして、制御部31は、楽曲情報を受信していないと判定した場合には(ステップS25:NO)、ステップS29へ進む。一方、制御部31は、楽曲情報を受信したと判定した場合には(ステップS25:YES)、受信した楽曲情報が示す楽曲の中から、コマンダ2で演奏可能なカラオケ曲を抽出する(ステップS26)。例えば、コマンダ2で演奏可能なカラオケ曲を登録する候補リストを記憶部32に予め記憶しておく。そして、制御部31は、受信した楽曲情報が示す楽曲の中から、曲名及びアーティスト名が候補リストに登録されている楽曲をカラオケ曲として抽出する。次いで、制御部31は、抽出したカラオケ曲を示すカラオケ曲情報を登録するカラオケ曲リストを作成する(ステップS27)。次いで、制御部31は、作成したカラオケ曲リストと、携帯端末T1から取得した携帯端末用ユーザIDとを対応付けて記憶する(ステップS28)。なお、管理サーバ3の制御部31は、携帯端末T2〜T4夫々から取得された携帯端末用ユーザIDごとに、上記ステップS26で抽出されたカラオケ曲を示すカラオケ曲情報を含むカラオケ曲リストを対応付けて記憶することになる。これにより、ユーザA〜Dそれぞれのカラオケ曲リストが管理サーバ3で保管されることになる。そして、ユーザA〜Dは、カラオケ店舗の同じカラオケルームに入室する。
【0051】
次に、ステップS29では、制御部31は、リモコン1からログイン要求を受信したか否かを判定する。そして、制御部31は、リモコン1からログイン要求を受信していないと判定した場合には(ステップS29:NO)、ステップS32へ進む。一方、制御部31は、リモコン1からログイン要求を受信したと判定した場合には(ステップS29:YES)、ログイン処理を実行する(ステップS30)。このログイン処理では、ログイン要求に付加されたカラオケ用ユーザID及びパスワードが登録ユーザリストに登録されているか否かが判定される。そして、カラオケ用ユーザID及びパスワードが登録ユーザリストに登録されている場合、ログイン成功と判定される。このとき、制御部31は、ログイン処理の要求元のリモコン1のユーザAを識別するカラオケ用ユーザIDを取得する。また、ログイン成功の場合、取得されたカラオケ用ユーザIDとリモコン1のリモコンIDとが対応付けられて記憶される。また、ログイン成功の場合、カラオケ用ユーザID及びログイン状況フラグ”1”がログインリストに登録される。このとき、上述したように、ユーザAが携帯端末T1から既にログインしていれば、ログインリストには、携帯端末用ユーザIDが登録されている。この場合、ユーザAのカラオケ用ユーザIDは、ユーザAの携帯端末用ユーザIDに対応付けられる。上述したように、ログイン成功の場合、カラオケ用ユーザIDとリモコンIDとが対応付けられる。そのため、携帯端末用ユーザIDとリモコンIDとが対応付けられる。つまり、携帯端末T1とリモコン1とが対応付けられる。これにより、管理サーバ3は、携帯端末T1から送信された予約指令を、携帯端末T1に対応つけられたリモコン1と対応付け状態にあるコマンダ2へ送信し、携帯端末T1から楽曲の予約が可能になる。なお、上記以外の方法で、コマンダ2と携帯端末T1とが対応付けられて、管理サーバ3により管理されても良い。この場合、管理サーバ3は、携帯端末T1からの予約指令を受信し、携帯端末T1と対応付け状態にあるコマンダ2へ送信することになる。一方、カラオケ用ユーザID及びパスワードが登録ユーザリストに登録されていない場合、ログイン失敗と判定される。次いで、制御部31は、ログイン処理の結果を示すログイン結果情報をリモコン1へ送信する(ステップS31)。なお、管理サーバ3の制御部31は、ユーザB〜D夫々の指示によるログイン要求を受信した場合にも、要求されたログイン処理を夫々実行する。そして、制御部31は、ユーザB〜D夫々のカラオケ用ユーザIDをリモコン1から取得し、リモコンIDと対応付けて記憶することになる。これにより、ユーザA〜D夫々のカラオケ用ユーザIDは、同じリモコンIDに対応付けられる。そのため、管理サーバ3では、ユーザA〜Dが入室したカラオケルームが同室であることを認識することができる。また、制御部31は、ユーザB〜C夫々のカラオケ用ユーザID及びログイン状況フラグ”1”をログインリストに登録することになる。
【0052】
次に、ステップS32では、制御部31は、リモコン1からカラオケ曲リストの取得要求を受信したか否かを判定する。そして、制御部31は、リモコン1からカラオケ曲リストの取得要求を受信していないと判定した場合には(ステップS32:NO)、ステップS36へ進む。一方、制御部31は、リモコン1からカラオケ曲リストの取得要求を受信したと判定した場合には(ステップS32:YES)、ステップS33へ進む。ステップS33では、制御部31は、リモコン1からのログインが成功しているか否かを判定する。例えば、カラオケ曲リストの取得要求に付加されたカラオケ用ユーザIDがログインリストに登録されていれば、リモコン1からのログインに成功していると判定される。そして、制御部31は、リモコン1からのログインが成功していないと判定した場合には(ステップS33:NO)、ステップS21に戻る。一方、制御部31は、リモコン1からのログインが成功していると判定した場合には(ステップS33:YES)、ステップS34へ進む。ステップS34では、制御部31は、リモコン1から受信されたカラオケ用ユーザIDに対応する携帯端末用ユーザIDが、カラオケ曲リストに対応付けられて記憶されているか否かを判定する。カラオケ用ユーザIDに対応する携帯端末用ユーザIDは、例えば、登録ユーザリストから特定される。そして、制御部31は、携帯端末用ユーザIDがカラオケ曲リストに対応付けられて記憶されていると判定した場合には(ステップS34:YES)、ステップS35へ進む。ステップS35では、制御部31は、携帯端末用ユーザIDと対応付けられたカラオケ曲リストを取得要求元のリモコン1へ送信する。なお、制御部31は、ユーザB〜D夫々のカラオケ曲リストの取得要求を受信した場合も上記ステップS33〜S35の処理を同様に行い、ユーザB〜D夫々の携帯端末用ユーザIDと対応付けられた夫々のカラオケ曲リストをリモコン1へ送信する。ここで、管理サーバ3の制御部31は、ユーザA〜D夫々のカラオケ曲リストをまとめてリモコン1へ送信するように構成してもよい。また、カラオケ曲リストは、リモコン1と対応付け状態にあるコマンダ2へ送信されてもよい。この場合、コマンダ2は、受信したカラオケ曲リストに示されるカラオケ曲番号を演奏予約リストに登録する。
【0053】
次に、ステップS36では、制御部31は、携帯端末T1からカラオケ曲リストの取得要求を受信したか否かを判定する。そして、制御部31は、携帯端末T1からカラオケ曲リストの取得要求を受信していないと判定した場合には(ステップS36:NO)、ステップS40へ進む。一方、制御部31は、携帯端末T1からカラオケ曲リストの取得要求を受信したと判定した場合には(ステップS36:YES)、ステップS37へ進む。ステップS37では、制御部31は、携帯端末T1からのログインが成功しているか否かを判定する。例えば、カラオケ曲リストの取得要求に付加された携帯端末用ユーザIDがログインリストに登録されていれば、携帯端末T1からのログインに成功していると判定される。そして、制御部31は、携帯端末T1からのログインが成功していないと判定した場合には(ステップS37:NO)、ステップS21に戻る。一方、制御部31は、携帯端末T1からのログインが成功していると判定した場合には(ステップS37:YES)、ステップS38へ進む。
【0054】
ステップS38では、制御部31は、携帯端末T1から受信された携帯端末用ユーザIDが、カラオケ曲リストに対応付けられて記憶されているか否かを判定する。そして、制御部31は、携帯端末用ユーザIDがカラオケ曲リストに対応付けられて記憶されていると判定した場合には(ステップS38:YES)、ステップS39へ進む。ステップS39では、制御部31は、携帯端末用ユーザIDと対応付けられたカラオケ曲リストを取得要求元の携帯端末T1へ送信する。なお、管理サーバ3の制御部31は、ユーザB〜D夫々のカラオケ曲リストの取得要求を受信した場合も上記ステップS37〜S39処理を同様に行い、ユーザB〜D夫々の携帯端末用ユーザIDと対応付けられた夫々のカラオケ曲リストを携帯端末T2〜T4へ送信する。また、制御部31は、ユーザA〜D夫々のカラオケ曲リストをまとめて各携帯端末T2〜T4へ送信するように構成してもよい。一方、制御部31は、携帯端末用ユーザIDがカラオケ曲リストに対応付けられて記憶されていると判定しなかった場合には(ステップS38:NO)、ステップS21へ戻る。
【0055】
次に、ステップS40では、制御部31は、カラオケ店舗内でのログイン状況を通知するか否かを判定する。そして、制御部31は、カラオケ店舗内でのログイン状況を通知しないと判定した場合には(ステップS40:NO)、ステップS43へ進む。一方、制御部31は、携帯端末T1からログイン状況の取得要求を受信すると、カラオケ店舗内でのログイン状況を通知すると判定し(ステップS40:YES)、ステップS41へ進む。ステップS41では、制御部31は、ログインリストを参照して、受信された携帯端末用ユーザIDに対応付けられたログイン状況フラグからログイン状況を確認する。そして、制御部31は、確認したログイン状況を示すログイン状況情報を携帯端末T1へ送信する(ステップS42)。例えば、ログイン状況フラグが“0”の場合、ログイン状況情報には、ユーザAがカラオケ店舗内でログインしていないことが示される。一方、例えば、ログイン状況フラグが“1”の場合、ログイン状況情報には、ユーザAがカラオケ店舗内でログインしていることが示される。
【0056】
なお、ログイン状況情報は、所定時間間隔で管理サーバ3からPUSH配信されるように構成してもよい。この場合、図4に示すステップS40では、制御部31は、タイマー機能により所定時間間隔でカラオケ店舗内でのログイン状況を通知すると判定し(ステップS40:YES)、ステップS41へ進む。そして、この場合のステップS41では、制御部31は、ログインリストに登録されている各携帯端末用ユーザIDに対応付けられたログイン状況フラグからログイン状況を確認する。そして、制御部31は、確認したログイン状況を示すログイン状況情報を、それぞれに対応する携帯端末へPUSH配信する(ステップS42)。つまり、ログイン状況情報のPUSH配信は、所定時間間隔で繰り返し行われる。これにより、携帯端末T1の制御部41は、管理サーバ3からログイン状況情報を受信すると、カラオケ店舗内でのログイン状況を参照すると判定して(ステップS11:YES)、上記ステップS12〜S15の処理を行うことになる。
【0057】
次に、ステップS43では、制御部31は、携帯端末T1からカラオケ曲の予約指令を受信したか否かを判定する。そして、制御部31は、携帯端末T1からカラオケ曲の予約指令を受信していないと判定した場合には(ステップS43:NO)、ステップS21に戻る。一方、制御部31は、携帯端末T1からカラオケ曲の予約指令を受信したと判定した場合には(ステップS43:YES)、受信した予約指令に付加された携帯端末用ユーザIDに基づきリモコンIDを特定する(ステップS44)。例えば、制御部31は、ログインリストを参照して、携帯端末用ユーザIDに対応付けられたカラオケ用ユーザIDを特定する。そして、制御部31は、特定したカラオケ用ユーザIDに上記ステップS30で対応付けられたリモコンIDを特定する。そして、制御部31は、特定したリモコンIDを持つリモコン1と対応付け状態にあるコマンダ2へ上記カラオケ曲の予約指令を転送する(ステップS45)。こうして、コマンダ2は、管理サーバ3からカラオケ曲の予約指令を受信すると、この予約指令に付加されたカラオケ曲番号を演奏予約リストに登録する。
【0058】
以上説明したように、上記実施形態によれば、管理サーバ3が、携帯端末T1から受信した楽曲情報に基づき抽出したカラオケ曲のカラオケ曲リストと、携帯端末T1から取得されたユーザIDとを対応付けて保管する。そして、管理サーバ3は、コマンダ2またはリモコン1または携帯端末T1から、カラオケ曲リストの取得要求と、取得要求元からユーザIDとを受信した場合に、ユーザIDと対応付けられたカラオケ曲リストを、コマンダ2またはリモコン1または携帯端末T1へ送信する送信する。そのため、コマンダ2により演奏可能なカラオケ曲の演奏予約候補をユーザに迅速に提示し、ユーザの使い勝手を向上させることができる。
【0059】
また、従来技術では、例えばカラオケ店舗において、あるカラオケルームに設置されたカラオケ装置に携帯用音楽プレイヤーが接続され予約曲リストが作成された後に、その携帯用音楽プレイヤーを所有するユーザが別のカラオケルームへ移動する場合がある。この場合、別のカラオケルームへ移動したユーザは、再度、携帯用音楽プレイヤーをカラオケ装置に接続して予約曲リストを作成させる必要があった。そのため、迅速に予約曲リストを作成することが困難であり、ユーザにとって使い勝手が良くなかった。本実施形態では、管理サーバ3が、ユーザの楽曲情報に基づき抽出したカラオケ曲のカラオケ曲リストとユーザIDとを対応付けて保管するので、ユーザが別のカラオケルームへ移動した場合であっても、カラオケ曲リストを迅速にユーザに提示し、ユーザの使い勝手を向上させることができる。
【0060】
なお、上記実施形態においては、図4に示すステップS36で管理サーバ3が携帯端末T1からカラオケ曲リストの取得要求を受信した場合のステップS39で、制御部31は、カラオケ曲リストの取得要求元の携帯端末T1へ、携帯端末用ユーザIDと対応付けられたカラオケ曲リストを送信するように構成した。この構成とは別の例として、制御部31は、取得要求元の携帯端末T1と、携帯端末T1が演奏予約可能なコマンダ2へ予約可能なリモコン1とへ、携帯端末用ユーザIDと対応付けられたカラオケ曲リストを送信するように構成してもよい。この構成によれば、カラオケルーム内の電波受信状況の悪化により管理サーバ3が携帯端末T1と通信不能になった場合であっても、ユーザAは例えばリモコン1上でカラオケ曲リストを閲覧してカラオケ曲の演奏予約を行うことができる。或いは、この場合、制御部31は、取得要求元の携帯端末T1と、携帯端末T1が演奏予約可能なコマンダ2とへ、携帯端末用ユーザIDと対応付けられたカラオケ曲リストを送信するように構成してもよい。
【0061】
また、上記実施形態において、管理サーバ3へ送信されるカラオケ曲リストの取得要求にはカラオケ用ユーザIDが付加されるように構成した。この構成とは別の例として、カラオケ曲リストの取得要求に取得要求元の認証を示す認証情報(以下「認証トークン」という)が付加されて管理サーバ3へ送信されるように構成してもよい。この構成の場合、例えば、カラオケ店舗の受付で店舗端末(図示せず)により携帯端末T1に記憶されている携帯端末用ユーザIDが読み取られる。或いは携帯端末用ユーザIDはユーザAにより店舗端末から入力されてもよい。この携帯端末用ユーザIDは、店舗端末から管理サーバ3へ送信される。管理サーバ3は、携帯端末用ユーザIDを受信すると、例えばユーザAがこれから使用するカラオケルームに固有の識別コードを生成する。次いで、管理サーバ3は、受信した携帯端末用ユーザIDと生成した識別コードとを対応付けて一時的に記憶する。
【0062】
次いで、管理サーバ3は、生成した識別コードを、例えばユーザAがこれから使用するカラオケルームに設置されたコマンダ2へ送信する。これにより、識別コードは、例えばQRコードとして、コマンダ2に接続されたディスプレイに表示される。なお、管理サーバ3は、生成した識別コードを、例えばユーザAがこれから使用するカラオケルームに設置されたリモコン1へ送信するように構成してもよい。この場合、識別コードは、例えばQRコードとして、リモコン1の表示部15に表示される。そして、カラオケルームに入室したユーザAが携帯端末T1のカメラ機能によりQRコードを読み取らせる。読み取られた識別コードは管理サーバ3へ送信される。
【0063】
そして、管理サーバ3は、識別コードを受信すると、識別コードに対応する認証トークンを発行し、これを携帯端末T1へ送信する。これにより、携帯端末T1の記憶部42に認証トークンが保存される。また、管理サーバ3は、識別コードに対応付けられて記憶されている携帯端末用ユーザIDと、識別コードに対応する認証トークンを対応付けて記憶する。例えば、ログインリストに登録されている携帯端末用ユーザIDに対応付けられて認証トークン及びログイン状況フラグ”1”が登録される。これにより、ユーザAはカラオケ店舗内でログインしたことになる。そのため、ユーザAはリモコン1からログインを行わなくてもよくなる。こうして、携帯端末T1は、保存された認証トークンをカラオケ用ユーザIDの代わりに用いることができる。すなわち、携帯端末T1は、図3(A)に示すステップS8で、カラオケ曲リストの取得要求に認証トークンを付加して管理サーバ3へ送信する。管理サーバ3は、携帯端末T1からのカラオケ曲リストの取得要求を受信すると、この取得要求に付加された認証トークンに対応する携帯端末用ユーザIDが、カラオケ曲リストに対応付けられて記憶されているか否かを判定する。そして、管理サーバ3は、携帯端末用ユーザIDがカラオケ曲リストに対応付けられて記憶されていると判定した場合、このカラオケ曲リストを携帯端末T1へ送信することになる。
【符号の説明】
【0064】
1 リモコン
2 コマンダ
3 管理サーバ
T1〜T4 携帯端末
S カラオケシステム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
カラオケ曲を演奏するカラオケ装置と、前記カラオケ装置に向けて選曲を要求する選曲装置と、サーバ装置と、を備えるカラオケシステムにおける前記サーバ装置であって、
ネットワークに接続可能な情報処理装置から要求された認証処理であって、前記カラオケシステムを利用するための認証処理を実行する実行手段と、
前記認証処理が実行されたことに応じて、認証処理の要求元の情報処理装置のユーザを識別するユーザ識別情報を取得する取得手段と、
ネットワークに接続可能な情報処理装置に登録された少なくとも1つの楽曲を示す楽曲情報を前記情報処理装置から受信する第1受信手段と、
前記第1受信手段により受信された楽曲情報が示す楽曲の中から、前記カラオケ装置で演奏可能なカラオケ曲を抽出する抽出手段と、
前記抽出手段により抽出されたカラオケ曲を示すカラオケ曲情報を含むカラオケ曲リストと、前記取得手段により取得された前記ユーザ識別情報とを対応付けて記憶する記憶手段と、
前記カラオケ装置または前記選曲装置または前記情報処理装置から、前記カラオケ曲リストの取得要求と、前記取得要求元から前記ユーザ識別情報または前記取得要求元の認証を示す認証情報とを受信する第2受信手段と、
前記第2受信手段により受信された前記ユーザ識別情報または前記認証情報に対応する前記ユーザ識別情報が、前記記憶手段に記憶されている場合に、前記ユーザ識別情報と対応付けられた前記カラオケ曲リストを、前記カラオケ装置または前記選曲装置または前記情報処理装置へ送信する送信手段と、
を備えることを特徴とするサーバ装置。
【請求項2】
前記サーバ装置は、複数の前記情報処理装置により利用可能であり、
前記実行手段は、前記複数の情報処理装置から要求された前記認証処理を夫々実行し、
前記記憶手段は、前記取得手段により前記複数の情報処理装置夫々から取得された前記ユーザ識別情報ごとに、前記抽出手段により抽出されたカラオケ曲を示すカラオケ曲情報を含むカラオケ曲リストを対応付けて記憶し、
前記送信手段は、前記第2受信手段により受信された前記ユーザ識別情報または前記認証情報に対応する前記ユーザ識別情報が、前記記憶手段に記憶されている場合に、前記ユーザ識別情報と対応付けられた前記カラオケ曲リストを、前記カラオケ装置または前記選曲装置または前記情報処理装置へ送信することを特徴とする請求項1に記載のサーバ装置。
【請求項3】
前記情報処理装置は、無線通信により前記カラオケ装置へカラオケ曲の演奏予約が可能であり、且つ、ユーザが携帯可能な装置であって、
前記第2受信手段が、前記情報処理装置から、前記カラオケ曲リストの取得要求と、前記取得要求元から前記ユーザ識別情報または前記取得要求元の認証を示す認証情報とを受信した場合、
前記送信手段は、前記取得要求元の前記情報処理装置と、前記取得要求元の前記情報処理装置が演奏予約可能なカラオケ装置または前記演奏予約可能なカラオケ装置へ予約可能な選曲装置とへ、前記ユーザ識別情報と対応付けられた前記カラオケ曲リストを送信することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のサーバ装置。
【請求項4】
カラオケ曲を演奏するカラオケ装置と、前記カラオケ装置に向けて選曲を要求する選曲装置と、サーバ装置と、を備えるカラオケシステムにおける前記サーバ装置により実行されるカラオケ曲情報提示方法であって、
ネットワークに接続可能な情報処理装置から要求された認証処理であって、前記カラオケシステムを利用するための認証処理を実行するステップと、
前記認証処理が実行されたことに応じて、認証処理の要求元の情報処理装置のユーザを識別するユーザ識別情報を取得するステップと、
ネットワークに接続可能な情報処理装置に登録された少なくとも1つの楽曲を示す楽曲情報を前記情報処理装置から受信するステップと、
前記受信された楽曲情報が示す楽曲の中から、前記カラオケ装置で演奏可能なカラオケ曲を抽出するステップと、
前記抽出されたカラオケ曲を示すカラオケ曲情報を含むカラオケ曲リストと、前記取得された前記ユーザ識別情報とを対応付けて記憶手段に記憶するステップと、
前記カラオケ装置または前記選曲装置または前記情報処理装置から、前記カラオケ曲リストの取得要求と、前記取得要求元から前記ユーザ識別情報または前記取得要求元の認証を示す認証情報とを受信するステップと、
前記受信された前記ユーザ識別情報または前記認証情報に対応する前記ユーザ識別情報が、前記記憶手段に記憶されている場合に、前記ユーザ識別情報と対応付けられた前記カラオケ曲リストを、前記カラオケ装置または前記選曲装置または前記情報処理装置へ送信するステップと、
を含むことを特徴とするカラオケ曲情報提示方法。
【請求項5】
カラオケ曲を演奏するカラオケ装置と、前記カラオケ装置に向けて選曲を要求する選曲装置と、サーバ装置と、を備えるカラオケシステムにおける前記サーバ装置に含まれるコンピュータに、
ネットワークに接続可能な情報処理装置から要求された認証処理であって、前記カラオケシステムを利用するための認証処理を実行するステップと、
前記認証処理が実行されたことに応じて、認証処理の要求元の情報処理装置のユーザを識別するユーザ識別情報を取得するステップと、
ネットワークに接続可能な情報処理装置に登録された少なくとも1つの楽曲を示す楽曲情報を前記情報処理装置から受信するステップと、
前記受信された楽曲情報が示す楽曲の中から、前記カラオケ装置で演奏可能なカラオケ曲を抽出するステップと、
前記抽出されたカラオケ曲を示すカラオケ曲情報を含むカラオケ曲リストと、前記取得された前記ユーザ識別情報とを対応付けて記憶手段に記憶するステップと、
前記カラオケ装置または前記選曲装置または前記情報処理装置から、前記カラオケ曲リストの取得要求と、前記取得要求元から前記ユーザ識別情報または前記取得要求元の認証を示す認証情報とを受信するステップと、
前記受信された前記ユーザ識別情報または前記認証情報に対応する前記ユーザ識別情報が、前記記憶手段に記憶されている場合に、前記ユーザ識別情報と対応付けられた前記カラオケ曲リストを、前記カラオケ装置または前記選曲装置または前記情報処理装置へ送信するステップと、
を実行させることを特徴とするサーバ処理プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2013−114148(P2013−114148A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−261748(P2011−261748)
【出願日】平成23年11月30日(2011.11.30)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】