サーバ装置、対応付け方法、及び携帯機器用プログラム
【課題】ユーザが利用中ではないカラオケ装置がユーザによる携帯機器の操作によって誤動作することを防止しながら、携帯機器とカラオケ装置との対応付けを可能とする。
【解決手段】サーバ装置は、カラオケ装置と対応付けられた選曲装置にログインしたユーザを識別する第1識別情報と、選曲装置と対応付けられた前記カラオケ装置を識別する第2識別情報とを対応付けて記憶する記憶手段と、ユーザを識別する第3識別情報を携帯機器から取得する取得手段と、取得手段により取得された第3識別情報が、記憶手段に記憶された第2識別情報と複数対応付けられているかを、第1識別情報基づいて判定する判定手段と、第3識別情報の取得先の携帯機器と、第2識別情報により識別されるカラオケ装置との対応付けを許可する許可する許可手段であり、判定手段により第3識別情報が、第2識別情報と複数対応付けて記憶されていると判定された場合、カラオケ装置と携帯機器との対応付けを制限する許可手段と、を備える。
【解決手段】サーバ装置は、カラオケ装置と対応付けられた選曲装置にログインしたユーザを識別する第1識別情報と、選曲装置と対応付けられた前記カラオケ装置を識別する第2識別情報とを対応付けて記憶する記憶手段と、ユーザを識別する第3識別情報を携帯機器から取得する取得手段と、取得手段により取得された第3識別情報が、記憶手段に記憶された第2識別情報と複数対応付けられているかを、第1識別情報基づいて判定する判定手段と、第3識別情報の取得先の携帯機器と、第2識別情報により識別されるカラオケ装置との対応付けを許可する許可する許可手段であり、判定手段により第3識別情報が、第2識別情報と複数対応付けて記憶されていると判定された場合、カラオケ装置と携帯機器との対応付けを制限する許可手段と、を備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カラオケ曲の選曲に用いられるリモコンと、カラオケ曲を演奏するカラオケ装置と、を備えるカラオケシステムの技術分野に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的なカラオケシステムにおいて、リモコンとカラオケ装置との間の通信による誤動作を防ぐために、一般的に、例えばカラオケボックスにおける同室内に設置されたリモコンとカラオケ装置とは、対応付けが行われている。この対応付けにより、ある部屋のリモコンから発信されたコマンド信号が、他室のカラオケ装置により受信されず、対応付けされたカラオケ装置に送信することができる。なお、対応付けは、くくり付け、又はペアリングとも呼ばれる。このような対応付けに関する技術が特許文献1に開示されている。特許文献1に開示された技術では、赤外線通信により、信号の送信先のコマンダを認証し、認証できない場合に、リモコンとコマンダとの対応付けを解除することにより、コマンダの誤動作を防止することができるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−159557号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、近年のスマートフォン等の携帯機器の普及により、ユーザは携帯機器でカラオケ曲の予約を含む操作処理を行いたいという要望がある。例えば、操作処理の1つである予約処理を例に挙げて、以下説明する。携帯機器でカラオケ曲を予約するためには、携帯機器とカラオケ装置との対応付けを行う必要がある。携帯機器とカラオケ装置との対応付けが可能になると、1つの携帯端末に対し、複数のカラオケ装置が対応付けられる場合がある。そうすると、ユーザが携帯機器を操作することによって、実際にカラオケ装置が設置された部屋にいないユーザが、その部屋に設置されたカラオケ装置へカラオケ曲の予約が可能となる。そのため、ユーザが実際には利用中ではないカラオケ装置が誤動作する場合がある。
【0005】
本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであり、ユーザが利用中ではないカラオケ装置がユーザによる携帯機器の操作によって誤動作することを防止しながら、携帯機器とカラオケ装置との対応付けを可能とするサーバ装置、対応付け方法、及び携帯機器用プログラムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、カラオケ曲の選曲に用いられる選曲装置と、予約されたカラオケ曲を演奏するカラオケ装置とから構成されるカラオケシステムにおけるサーバ装置において、前記カラオケ装置と対応付けられた前記選曲装置にログインしたユーザを識別する第1識別情報であって前記カラオケシステムを利用可能なユーザを識別する前記第1識別情報と、複数の前記カラオケ装置を識別する第2識別情報であって前記選曲装置と対応付けられた前記カラオケ装置の前記第2識別情報とを対応付けて記憶する記憶手段と、前記カラオケシステムを利用可能なユーザを識別する第3識別情報をネットワークに接続可能な携帯機器から取得する取得手段と、前記取得手段により取得された前記第3識別情報が、前記記憶手段に記憶された前記第2識別情報と複数対応付けられているかを、前記記憶手段に記憶された前記第1識別情報基づいて判定する判定手段と、前記第3識別情報の取得先の前記携帯機器と、前記第2識別情報により識別される前記カラオケ装置との対応付けを許可する許可する許可手段であり、前記判定手段により前記第3識別情報が、前記第2識別情報と複数対応付けられていると判定された場合、前記カラオケ装置と前記携帯機器との対応付けを制限する許可手段と、を備えることを特徴とする。
【0007】
請求項2に記載の発明は、前記許可手段は、前記判定手段により前記第3識別情報が、前記第2識別情報と複数対応付けて記憶されていると判定された場合、前記カラオケ装置と前記携帯機器との対応付けを許可しないことを特徴とする。
【0008】
請求項3に記載の発明は、前記記憶手段は、前記第1識別情報と、前記第2識別情報と、前記選曲装置にログインされた時刻を示す時刻情報とを対応付けて記憶し、前記許可手段は、前記判定手段により前記第3識別情報が、前記第2識別情報と複数対応付けられていると判定された場合、前記第3識別情報に対応する複数の前記第2識別情報のうち、前記第2識別情報に対応する前記時刻情報が最新の時刻を示す前記第2識別情報により識別される前記カラオケ装置と前記携帯機器との対応付けを許可することを特徴とする。
【0009】
請求項4に記載の発明は、前記第1識別情報と、ユーザが利用するカラオケ装置の前記第2識別情報とを、前記携帯機器、前記カラオケ装置または前記選曲装置のうち少なくとも何れかから新たに取得する第2取得手段と、前記第2取得手段により新たに取得された前記第1識別情報に基づいて、前記第1識別情報により識別されるユーザの前記携帯機器と対応付けられている前記カラオケ装置が既にあるかを判定する第2判定手段と、を更に備え、前記判定手段は、前記第2取得手段により新たに取得された前記第1識別情報が、前記2取得手段により取得された前記第2識別情報と対応付けて前記記憶手段に既に記憶されているかを判定し、前記許可手段は、前記第2判定手段により対応付けられている前記カラオケ装置が既にあると判定され、且つ、前記判定手段により前記第2取得手段により取得された前記第1識別情報が、前記2取得手段により新たに取得された前記第2識別情報と既に対応付けて記憶されていると判定された場合、前記第1識別情報により識別されるユーザの前記携帯機器に対応付ける前記カラオケ装置を、新たに取得された前記第2識別情報より識別される前記カラオケ装置に変更することを許可することを特徴とする。
【0010】
請求項5に記載の発明は、演奏が予約されたカラオケ曲を示す予約情報と、予約したユーザの前記第1識別情報とを対応付けて記憶する第2記憶手段と、前記第2判定手段により対応付けられている前記カラオケ装置が既にあると判定され、且つ、前記判定手段により前記第2取得手段により取得された前記第1識別情報が、前記2取得手段により新たに取得された前記第2識別情報と対応付けて既に記憶されていると判定された場合、前記第2判定手段により既に対応付けられていると判定された前記カラオケ装置に、前記第1識別情報に対応する前記予約情報が示すカラオケ曲の予約の取消指令を送信し、前記第2取得手段により新たに取得された前記第2識別情報により識別される前記カラオケ装置に、前記予約情報が示すカラオケ曲の予約指令を送信する送信手段と、を更に備えることを特徴とする。
【0011】
請求項6に記載の発明は、カラオケ曲の選曲に用いられる選曲装置と、予約されたカラオケ曲を演奏するカラオケ装置とから構成されるカラオケシステムにおけるサーバ装置であり、前記カラオケ装置と対応付けられた前記選曲装置にログインしたユーザを識別する第1識別情報であって前記カラオケシステムを利用可能なユーザを識別する前記第1識別情報と、複数の前記カラオケ装置を識別する第2識別情報であって前記選曲装置と対応付けられた前記カラオケ装置の前記第2識別情報とを対応付けて記憶する記憶手段を備えるサーバ装置により実行される対応付け方法において、前記カラオケシステムを利用可能なユーザを識別する第3識別情報をネットワークに接続可能な携帯機器から取得する取得ステップと、前記取得ステップにより取得された前記第3識別情報が、前記記憶手段に記憶された前記第2識別情報と複数対応付けられているかを、前記記憶手段に記憶された前記第1識別情報基づいて判定する判定ステップと、前記第3識別情報の取得先の前記携帯機器と、前記第2識別情報により識別される前記カラオケ装置との対応付けを許可する許可する許可ステップであり、前記判定ステップにより前記第3識別情報が、前記第2識別情報と複数対応付けられていると判定された場合、前記カラオケ装置と前記携帯機器との対応付けを制限する許可ステップと、を含むことを特徴とする。
【0012】
請求項7に記載の発明は、カラオケ曲の選曲に用いられる選曲装置と、予約されたカラオケ曲を演奏するカラオケ装置とから構成されるカラオケシステムにおけるサーバ装置であり、前記カラオケ装置と対応付けられた前記選曲装置にログインしたユーザを識別する第1識別情報であって前記カラオケシステムを利用可能なユーザを識別する前記第1識別情報と、複数の前記カラオケ装置を識別する第2識別情報であって前記選曲装置と対応付けられた前記カラオケ装置の前記第2識別情報とを対応付けて記憶する記憶手段を備えるサーバ装置にネットワークを介して接続する携帯機器に含まれるコンピュータに、前記カラオケシステムを利用可能なユーザを識別する第3識別情報を前記サーバ装置へ送信する第1送信ステップと、前記第1送信ステップにより送信された前記第3識別情報が、前記記憶手段に記憶された前記第2識別情報と複数対応付けられていると前記記憶手段に記憶された前記第1識別情報基づいて前記サーバ装置が判定した場合、前記カラオケ装置と前記携帯機器との対応付けを制限することを示す第1通知情報を前記サーバ装置から受信し、前記第3識別情報が前記第2識別情報と複数対応付けられていると前記サーバ装置が判定しなかった場合、前記サーバ装置が前記第2識別情報により識別される前記カラオケ装置と前記携帯機器との対応付けを許可することにより、前記カラオケ装置と前記携帯機器とが対応付けられたことを示す第2通知情報を前記サーバ装置から受信する受信ステップと、前記受信ステップにより前記第2通知情報が受信された場合、前記携帯機器において選曲されたカラオケ曲に対する操作要求を、前記サーバ装置へ送信する第2送信ステップと、を実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
請求項1、6または7に記載の発明によれば、ユーザが複数の選曲装置に対してログイン操作を行うことによりユーザと複数のカラオケ装置とが対応付けられている場合には、そのユーザの携帯機器とカラオケ装置との対応付けが制限される。そのため、ユーザが利用中ではないカラオケ装置がユーザによる携帯機器の操作によって誤動作することを防止しながら、携帯機器とカラオケ装置とを対応付けることができる。
【0014】
請求項2に記載の発明によれば、携帯機器が複数のカラオケ装置に対応付けられることを防止することができる。
【0015】
請求項3に記載の発明によれば、ユーザが最後に選曲装置からログイン操作を行うことによりユーザと対応付けられたカラオケ装置と、携帯機器とが対応付けられる。そのため、ユーザが現在利用しているカラオケ装置と携帯機器とを対応付けることができる。
【0016】
請求項4に記載の発明によれば、ユーザが、利用するカラオケ装置を変更する操作を行った場合に、変更後にユーザが利用するカラオケ装置と携帯機器とが対応付けられる。そのため、変更前にユーザが利用していたカラオケ装置がユーザによる携帯機器の操作によって誤動作することを防止しながら、携帯機器とカラオケ装置とを対応付けることができる。
【0017】
請求項5に記載の発明によれば、変更前にユーザが利用していたカラオケ装置に対して行っていたカラオケ曲の予約を、変更後に利用するカラオケ装置に引き継ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本実施形態に係るカラオケシステムSの概要構成例を示す図である。
【図2】(A)は、リモコン1の概要構成例を示すブロック図である。(B)は、コマンダ2の概要構成例を示すブロック図である。(C)は、管理サーバ3の概要構成例を示すブロック図である。(D)は、携帯端末T1の概要構成例を示すブロック図である。
【図3】管理サーバ3の制御部31の実施例1における処理例を示すフローチャートである。
【図4】管理サーバ3の制御部31の実施例2における処理例を示すフローチャートである。
【図5】管理サーバ3の制御部31の実施例3における処理例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、例えばカラオケ店舗において利用されるカラオケシステムに対して、本発明を適用した場合の実施形態である。
【0020】
[1.カラオケシステムの構成及び動作の概要]
始めに、図1を参照して、本実施形態におけるカラオケシステムの構成の概要について説明する。図1は、本実施形態におけるカラオケシステムSの概要構成例を示す図である。なお、図1に示す例では、説明の便宜上、カラオケ店舗のカラオケルーム(客室)を1室のみ示し、リモコン1及びカラオケ装置2をそれぞれ1台ずつ示している。なお、カラオケ装置を、以下、「コマンダ」という。
【0021】
図1に示すように、カラオケシステムSは、リモコン1、コマンダ2、及び管理サーバ3を含んで構成される。管理サーバ3には、それぞれカラオケ店舗の利用者であるユーザにより所有される携帯端末T1〜4が携帯基地局B及びネットワークNWを介して接続可能になっている。なお、以下では、携帯端末T1〜4を代表して、携帯端末T1について説明する。ネットワークNWは、例えば、インターネット、携帯通信網、及びゲートウェイ等により構成される。各カラオケ店舗には、有線LAN、アクセスポイントAP、及びルータRが設置されている。各カラオケルームに設置されたコマンダ2は、それぞれ有線LAN(Local Area Network)に接続されている。アクセスポイントAPは、有線LANと無線LANとを相互接続するための通信機器である。各リモコン1は、無線LAN、及びアクセスポイントAPを介して、有線LANに接続することができる。また、同一の店舗のリモコン1とコマンダとは、無線LAN、及び有線LANを介して互いに通信が可能である。また、リモコン1と管理サーバ3とは、無線LAN、有線LAN、ルータR、及びインターネットを介して互いに通信が可能である。また、コマンダ2と管理サーバ3とは、有線LAN、ルータR、及びインターネットを介して互いに通信が可能である。
【0022】
リモコン1は、カラオケ曲の選曲に用いられる選曲装置である。なお、リモコン1は、ナビ端末又は検索端末ともいう。リモコン1には、リモコンIDが付与されている。リモコンIDは、リモコン1を識別するための識別情報である。リモコンIDは、リモコン1を一意に特定できる情報であれば、どのような情報であっても良いが、例えばリモコン1に割り当てられたIPアドレスがリモコンIDとされても良い。各リモコン1は、同じカラオケルーム内に設置されたコマンダ2との間で対応付けが行われている。なお、対応付けは、くくり付け、又はペアリングとも呼ばれる。リモコン1は、赤外線通信により、リモコン1と対応付け状態にあるコマンダ2へ各種指令を送信することができる。例えば、リモコン1は、ユーザにより選曲されたカラオケ曲の予約指令を送信する。この予約指令には、選曲されたカラオケ曲のカラオケ曲番号が含まれる。カラオケ曲番号は、カラオケ曲を一意に識別するための識別番号である。また、リモコン1は、無線LANを介してコマンダ2へ指令を送信することもできる。
【0023】
ユーザは、リモコン1に対してログイン操作を行うことにより、カラオケシステムSにログインすることができる。ログイン操作においては、ユーザのカラオケ用ユーザID及びパスワードが入力される。カラオケ用ユーザIDは、本発明の第1識別情報の一例である。カラオケ用ユーザIDは、例えばカラオケシステムSを利用するために会員登録を行ったユーザに対して発行される識別情報である。ユーザは、リモコン1からログインすることにより、カラオケシステムSの会員専用のサービスを利用することができる。
【0024】
次に、コマンダ2は、予約されたカラオケ曲を演奏する演奏装置である。コマンダ2には、コマンダIDが付与されている。コマンダIDは、本発明の第2識別情報の一例である。コマンダIDは、コマンダ2を識別するための識別情報である。コマンダIDは、コマンダ2を一意に特定できる情報であれば、どのような情報であっても良いが、例えばコマンダ2に割り当てられたIPアドレスがコマンダIDとされても良い。また、コマンダ2は、赤外線通信によりリモコン1から送信された各種指令を受信する。例えば、コマンダ2は、予約指令を受信すると、予約指令に含まれるカラオケ曲番号等を演奏予約リストに登録する。演奏予約リストには、例えば、カラオケ曲番号が予約順に登録される。なお、リストへの「登録」は「記録」ともいう。コマンダ2は、演奏予約リストに登録されたカラオケ曲番号の順に、カラオケ曲の演奏を行う。
【0025】
次に、管理サーバ3は、本発明のサーバ装置の一例である。管理サーバ3は、インターネットに接続されており、Webサーバとしての機能を有する。また、管理サーバ3は、ユーザのログイン状態等を管理する。
【0026】
次に、携帯端末T1は、それぞれ本発明における携帯機器の一例である。携帯端末T1の例としては、スマートフォン、携帯電話機、又はタブレット等が挙げられる。携帯端末T1は、ネットワークNWを介して管理サーバ3へアクセスし、通信することができる。
【0027】
カラオケシステムSにおいては、ユーザが携帯端末T1を操作することにより、カラオケ曲を選曲してコマンダ2に演奏を予約することを可能とさせる。そのため、管理サーバ3が、携帯端末T1とコマンダ2との対応付けを行う。先ず、ユーザは、リモコン1でログイン操作を行う。すると、リモコン1は、ログイン要求を管理サーバ3へ送信する。このログイン要求は、ユーザにより入力されたカラオケ用ユーザID及びパスワードと、リモコン1と対応付け状態にあるコマンダ2のコマンダIDとを含む。管理サーバ3は、リモコン1からログイン要求を受信すると、ログイン要求に含まれるカラオケ用ユーザID及びコマンダIDを対応付けて、リモコンログインリストに登録する。リモコンログインリストは、リモコン1からログインしたユーザのカラオケ用ユーザIDを登録するリストである。リモコンログインリストにカラオケ用ユーザIDとコマンダIDとが登録されることにより、カラオケ用ユーザIDが示すユーザとコマンダIDが示すコマンダ2とが対応付けられる。
【0028】
次に、ユーザが携帯端末T1に対してログイン操作を行う。このログイン操作においては、ユーザの携帯端末用ユーザID及びパスワードが入力される。携帯端末用ユーザIDは、本発明の第3識別情報の一例である。携帯端末用ユーザIDは、例えば、携帯端末T1からアクセス可能な楽曲提供サイトで会員登録を行ったユーザに対して発行される識別情報である。同一のユーザに対して発行されたカラオケ用ユーザIDと携帯端末用ユーザIDとは対応付けられている。この対応付けを示す情報は、登録ユーザリストとして、管理サーバ3に記憶される。登録ユーザリストは、例えばカラオケシステムSを利用するために会員登録されたユーザのユーザ情報を登録するリストである。カラオケ用ユーザIDと携帯端末用ユーザIDとが同一の場合もある。この場合、カラオケ用ユーザIDと携帯端末用ユーザIDとは、特に区別されることなくユーザIDとして用いられる。ログイン操作が行われると、携帯端末T1は、ログイン要求を管理サーバ3へ送信する。このログイン要求には、入力された携帯端末用ユーザID及びパスワードが含まれる。管理サーバ3は、携帯端末T1からログイン要求を受信すると、リモコンログインリストを参照する。そして、管理サーバ3は、ログイン要求に含まれる携帯端末用ユーザIDに対応するカラオケ用ユーザIDがコマンダIDに対応付けられているか否かを判定する。ここで、携帯端末用ユーザIDに対応するカラオケ用ユーザIDは、登録ユーザリストから特定される。管理サーバ3は、カラオケ用ユーザIDがコマンダIDに対応付けられている場合に、携帯端末T1とコマンダ2との対応付けを許可する。これにより、リモコン1からログインすることができない場所にいるユーザの携帯端末T1の操作によって、携帯端末T1とコマンダ2とが対応付けられることが防止される。リモコン1からログインすることができない場所とは、例えば、カラオケルームから遠隔地にいるユーザである。そのため、カラオケルームに設置されたコマンダ2を利用することができないユーザの携帯端末T1の操作によるコマンダ2の誤動作を防止することができる。管理サーバ3は、対応付けを許可すると、ログイン要求に含まれる携帯端末用ユーザIDと、カラオケ用ユーザIDに対応付けられているコマンダIDとを対応付けて携帯端末ログインリストに登録する。携帯端末ログインリストは、携帯端末T1からログインしたユーザの携帯端末用ユーザIDを登録するリストである。言い換えれば、携帯端末ログインリストは、携帯端末T1とコマンダ2とを対応付けるためのリストである。携帯端末ログインリストへの登録により、携帯端末T1からのログインが完了し、携帯端末T1とコマンダ2とが対応付けられる。
【0029】
ログインしたユーザの携帯端末T1が管理サーバ3へ要求を送信するとき、その要求には、ユーザの携帯端末用ユーザIDが含まれる。例えば、携帯端末T1は、ユーザにより選曲されたカラオケ曲の予約要求を送信する。予約要求は、本発明の操作要求の一例である。管理サーバ3は、携帯端末T1からの要求を受信すると、要求に含まれる携帯端末用ユーザIDに対応するコマンダIDを、携帯端末ログインリストから取得する。そして、管理サーバ3は、取得したコマンダIDに基づいて、携帯端末T1から受信した要求を、携帯端末T1と対応付け状態にあるコマンダ2へ転送する。なお、携帯端末T1において選曲されたカラオケ曲に対する操作としては、カラオケ曲の予約の操作に限られるもではない。例えば、カラオケ曲の音量を変更する操作や、キーを変更する操作等が可能になっていても良い。携帯端末T1は、これらの操作に応じた要求を管理サーバ3へ送信する。管理サーバ3は、受信した要求をコマンダ2へ転送する。そして、コマンダ2が、受信した要求に応じて、例えば、カラオケ曲の音量を変更したり、キーを変更したりする。
【0030】
ところで、カラオケシステムSにおいては、1人のユーザによるリモコン1からの多重ログインを許容している。この場合において、多重ログインとは、リモコンログインリスト上において、1人のユーザが複数のコマンダ2を利用している状態であることをいう。具体的には、1つのカラオケ用ユーザIDが複数のコマンダIDと対応付けられる状態をいう。例えば、あるカラオケルームにおいて、ユーザがリモコン1aからログインすることにより、そのユーザのカラオケ用ユーザIDと、リモコン1aと対応付け状態にあるコマンダ2aのコマンダIDとが対応付けて、リモコンログインリストに登録される。その後、ユーザが別のカラオケルームに移動したとする。そして、ユーザがリモコン1bからログインすることにより、そのユーザのカラオケ用ユーザIDと、リモコン1bと対応付け状態にあるコマンダ2bのコマンダIDとが対応付けて、リモコンログインリストに登録される。こうして、1つのカラオケ用ユーザIDが複数のコマンダIDと対応付けられる。この状態でユーザが携帯端末T1からログインしたときに、管理サーバ3が、携帯端末T1を、コマンダ2aとコマンダ2bとに対応付けたとする。この後、ユーザが携帯端末T1を操作して、カラオケ曲の予約をコマンダ2bに対して行おうとする。このとき、管理サーバ3が、携帯端末T1からの予約要求を、コマンダ2aとコマンダ2bとの両方に転送したとする。すると、ユーザが実際には利用していないコマンダ2aが、予約されたカラオケ曲の演奏を開始する。つまり、コマンダ2aが誤動作する。そこで、管理サーバ3は、携帯端末T1からログイン要求を受信したときに、多重ログイン状態の場合である場合、携帯端末T1とコマンダ2との対応付けを制限する。
【0031】
対応付けを制限する第1の例として、管理サーバ3は、携帯端末T1とコマンダ2との対応付けを許可しない。この場合、ユーザは、リモコン1からログアウト操作を行うことにより、多重ログインの状態を解消する。そうすることで、携帯端末T1とコマンダ2との対応付けが許可される。これにより、ユーザが利用中ではないコマンダ2が誤動作することを防止することができる。
【0032】
第2の例として、管理サーバ3は、ユーザが最後にログインしたリモコン1以外のリモコン1からのログインを強制的に解除する。これにより、多重ログインの状態を解消する。そして、管理サーバ3は、ユーザが最後にログインしたリモコン1と対応付け状態にあるコマンダ2と携帯端末T1との対応付けを許可する。つまり、携帯端末T1と対応付けられるコマンダ2が1つのみに制限される。ユーザが最後にログインしたリモコン1と対応付け状態にあるコマンダ2は、ユーザが最後に利用を開始したコマンダ2である。ユーザが最後に利用を開始したコマンダ2が、ユーザが現在利用しているコマンダ2であるとい考えられる。ユーザが現在利用しているコマンダ2と携帯端末T1とが対応付けられるため、ユーザが利用中ではないコマンダ2が誤動作することを防止することができる。また、ユーザがリモコン1からログアウトする手間を省くことができる。
【0033】
また、ユーザが、あるカラオケルームでリモコン1からログインし、次いで携帯端末T1からログインすることにより、携帯端末T1とコマンダ2とが対応付けられる。その後、ユーザが、別のカラオケルームに移動して、別のリモコン1からログインしたとする。この場合にも、多重ログインの状態となる。ここで、管理サーバ3が携帯端末T1からの予約要求をコマンダ2へ転送すると、移動前のカラオケルームに設置されたコマンダ2が誤動作する可能性がある。
【0034】
そこで、第3の例として、多重ログインによってユーザが対応付けられている複数のコマンダ2の中から、実際に利用するコマンダ2をユーザが選択することを可能とする。具体的には、ユーザが、移動先のカラオケルームにおいて、リモコン1、コマンダ2または携帯端末T1に対して、利用するカラオケルームを変更したことを通知するための操作を行う。すると、操作されたリモコン1、コマンダ2または携帯端末T1が、管理サーバ3へ部屋変更通知を送信する。部屋変更通知は、ユーザが利用するコマンダ2を変更したことを通知するメッセージでもある。部屋変更通知には、ユーザがこれから利用するコマンダ2のコマンダIDと、操作したユーザのカラオケ用ユーザIDまたは携帯端末用ユーザIDとを含む。ユーザがリモコン1に対して操作を行った場合、リモコン1は、リモコン1と対応付け状態にあるコマンダ2のコマンダIDと、カラオケ用ユーザIDとを含む部屋変更通知を送信する。ユーザがコマンダ2に対して操作を行った場合、コマンダ2は、コマンダ2のコマンダIDと、カラオケ用ユーザIDとを含む部屋変更通知を送信する。携帯端末T1の場合、例えば、ユーザがカラオケルームの変更を選択すると、携帯端末T1の画面にカラオケルームの一覧が表示される。一覧に表示されるカラオケルームは、リモコンログインリストにおいて、ユーザのカラオケ用ユーザIDに対応付けられているコマンダIDが示すコマンダ2が設置されているカラオケルームである。携帯端末T1は、一覧の表示に必要な情報を管理サーバ3から取得する。例えば、携帯端末T1は、携帯端末用ユーザIDを管理サーバ3へ送信することにより、携帯端末用ユーザIDに対応するカラオケ用ユーザIDに対応付けられているコマンダIDと、店舗ID及び部屋IDを取得する。店舗IDは、コマンダIDが示すコマンダ2が設置されているカラオケ店舗を識別する識別情報である。部屋IDは、コマンダIDが示すコマンダ2が設置されているカラオケルームを識別する識別情報である。そして、携帯端末T1は、取得した店舗ID及び部屋IDに基づいて、カラオケルームの一覧を表示する。ユーザは、カラオケルームの一覧の中から、利用するカラオケルームを選択する。すると、携帯端末T1は、選択されたカラオケルームに設置されたコマンダ2のコマンダIDと、携帯端末用ユーザIDとを含む部屋変更通知を送信する。管理サーバ3は、部屋変更通知を受信すると、携帯端末T1と対応付けるコマンダ2の変更を許可する。そして、管理サーバ3は、携帯端末ログインリストにおいて、部屋変更通知に含まれる携帯端末用ユーザIDに対応付けられるコマンダIDを、部屋変更通知に含まれるコマンダIDに変更する。これにより、多重ログインしている状態のままで、コマンダ2が誤動作することを防止することができる。また、ユーザがリモコン1からログアウトする手間を省くことができる。
【0035】
また、管理サーバ3は、携帯端末T1と対応付けるコマンダ2を変更するとき、移動前のカラオケルームに設置されたコマンダ2に対してユーザが行っていたカラオケ曲の予約を、移動先のカラオケルームに設置されたコマンダ2に引き継がせる。これにより、ユーザは、カラオケルームを移動したときに、カラオケ曲を再度予約する操作を行う手間を省くことができる。
【0036】
[2.各装置の構成]
次に、図2を参照して、カラオケシステムSに含まれる各装置の構成について説明する。図2は、本実施形態におけるカラオケシステムSに含まれる各装置の概要構成例を示すブロック図である。
【0037】
図2(A)は、リモコン1の概要構成例を示すブロック図である。図2(A)に示すように、リモコン1は、制御部11、記憶部12、ビデオRAM13、映像制御部14、表示部15、操作部16、操作処理部17、赤外線送信部18、及び無線LAN(Local Area Network)通信部19等を備えて構成される。制御部11は、CPU、ROM、及びRAM等により構成される。記憶部12は、例えば、不揮発性半導体メモリ等により構成される。記憶部12には、OS(Operating System)及びリモコン処理プログラムが記憶されている。制御部11は、OS及びリモコン処理プログラムを実行することにより、リモコン1全体を統括制御する。また、記憶部12には、楽曲リストが記憶されている。カラオケ曲リストには、選曲対象となるカラオケ曲のカラオケ曲番号、曲名、及び歌手名等を含むカラオケ曲情報が登録されている。この楽曲リストに含まれるカラオケ曲の曲名等は、制御部11により、ビデオRAM13及び映像制御部14を介して表示部15に選択可能に表示される。また、制御部11は、ユーザによる操作部16からの指示を、操作処理部17を介して受け付ける。ユーザによる指示としては、ユーザID等の入力、又はカラオケ曲の選曲、音量調整等の指示がある。また、制御部11は、赤外線送信部18を介してコマンダ2の赤外線受信部29cへ各種指令を送信することができる。また、無線LAN通信部19は、例えばIEEE 802.11の諸規格に準拠する無線LANの通信を行うためのものである。記憶部12には、リモコン1のリモコンIDと、このリモコン1に対応付け状態にあるコマンダ2のコマンダIDとが対応付けられて記憶されている。なお、記憶部12には、管理サーバ3のIPアドレスも記憶されている。
【0038】
図2(B)は、コマンダ2の概要構成例を示すブロック図である。図2(B)に示すように、コマンダ2は、制御部21、記憶部22、ビデオRAM23、映像再生部24、映像制御部25、マイク制御部26、シンセサイザ27、ミキシングアンプ28、操作部29a、操作処理部29b、赤外線受信部29c、及びLAN通信部29d等を備えて構成される。制御部21は、CPU、ROM、及びRAM等により構成される。記憶部22は、例えば、ハードディスク等により構成される。記憶部22には、OS及びコマンダ処理プログラムが記憶されている。制御部21は、OS及びコマンダ処理プログラムを実行することにより、コマンダ2全体を統括制御する。また、記憶部22には、演奏予約リストが記憶されている。また、記憶部22には、カラオケ曲に対応する楽曲データ及び映像データ等が記憶される。シンセサイザ27は、楽曲データを用いてカラオケ曲の演奏を行い、演奏信号をミキシングアンプ28へ出力する。また、マイク制御部26は、マイクにより集音されたユーザの歌唱音声信号をミキシングアンプ28へ出力する。ミキシングアンプ28は、演奏信号と歌唱音声信号とをミキシングしてスピーカへ出力する。また、映像データ等はビデオRAM23及び映像再生部24により再生される。そして、映像制御部25は、再生された映像信号をディスプレイへ出力する。また、制御部21は、ユーザによる操作部29aからの指示を、操作処理部29bを介して受け付ける。また、制御部21は、赤外線受信部29cを介して、リモコン1からの各種指令を受信することができる。LAN通信部29dは、有線LANに接続して通信を行うためのものである。また、記憶部22には、コマンダ2のコマンダIDと、このコマンダ2と対応付け状態にあるリモコン1のリモコンIDとが対応付けられて記憶されている。なお、記憶部22には、管理サーバ3のIPアドレスも記憶されている。
【0039】
図2(C)は、管理サーバ3の概要構成例を示すブロック図である。図2(C)に示すように、管理サーバ3は、制御部31、記憶部32、及び通信部33等を備えて構成される。制御部31は、CPU、ROM、及びRAM等により構成される。記憶部32は、例えば、ハードディスク等により構成される。記憶部32には、OS及びサーバプログラム等が記憶されている。制御部31は、OS及びサーバプログラムを実行することにより、管理サーバ3全体を制御する。なお、制御部31は、時計機能及びタイマ機能を有する。
【0040】
更に、記憶部32には、登録ユーザリスト、リモコンログインリスト、携帯端末ログインリスト、及びコマンダリストが記憶される。登録ユーザリストには、ユーザ情報が登録される。このユーザ情報には、カラオケ用ユーザID、携帯端末用ユーザID、パスワード、氏名、及びメールアドレス等が含まれる。リモコンログインリストには、カラオケ用ユーザIDとコマンダIDとが対応付けられて登録される。携帯端末ログインリストには、携帯端末用ユーザIDとコマンダIDとが対応付けられて登録される。コマンダリストは、各カラオケルームに設置されているコマンダの情報を登録するリストである。このコマンダリストには、店舗ID、部屋ID及びコマンダIDが対応付けて登録される。コマンダリストに登録されたコマンダIDは、店舗IDが示す店舗において、部屋IDが示すカラオケルームに設置されたコマンダのコマンダIDである。なお、記憶部32には、携帯端末T1からログインしたユーザの携帯端末用ユーザIDと、携帯端末T1のIPアドレス及びポート番号とが対応付けて記憶される。
【0041】
図2(D)は、携帯端末T1の概要構成例を示すブロック図である。図2(D)に示すように、携帯端末T1は、制御部41、記憶部42、表示部43、操作部44、スピーカ45、マイク46、及び携帯無線通信部47等を備えて構成される。制御部41は、CPU、ROM、及びRAM等により構成される。記憶部42は、例えば、不揮発性半導体メモリ等により構成される。記憶部42には、OS及び端末処理プログラム等が記憶されている。制御部41は、OS及び端末処理プログラムを実行することにより、携帯端末T1全体を制御する。端末処理プログラムには、カラオケ用アプリケーションプログラムが含まれる。カラオケ用アプリケーションプログラムは、本発明の携帯機器用プログラムの一例である。カラオケ用アプリケーションプログラムは、ユーザが携帯端末T1でカラオケシステムSを利用するためのプログラムである。カラオケ用アプリケーションプログラムは、コンピュータとしての制御部41に、第1送信ステップと、受信ステップと、第2送信ステップと、を少なくとも実行させることができる。なお、カラオケ用アプリケーションプログラムは、例えば、他のサーバからネットワークNWを介してダウンロードされるようにしても良いし、CD−ROM等の記録媒体に記録されてドライブを介して読み込まれるようにしても良い。また、制御部41は、ユーザによる操作部44からの指示を受け付ける。ユーザによる指示としては、ユーザID等の入力、又はカラオケ曲の選曲等の指示がある。カラオケ曲に対する操作としては、例えば、カラオケ曲の選曲操作、カラオケ曲の予約操作、カラオケ曲の音量操作、キー変更操作などが挙げられる。また、記憶部42には、ユーザが所望するカラオケ曲の情報を登録する楽曲リストが記憶される。カラオケ曲の情報には、カラオケ曲番号、曲名、歌手名等が含まれる。ユーザが所望するカラオケ曲の情報は、例えば携帯端末T1からアクセスした楽曲提供サイトから取得される。なお、記憶部42には、管理サーバ3のIPアドレスも記憶されている。
【0042】
[3.カラオケシステムSの動作]
次に、カラオケシステムSの動作について説明する。
【0043】
[3−1.実施例1]
実施例1における管理サーバ3は、携帯端末T1からログイン要求を受信したときに、多重ログイン状態の場合である場合、携帯端末T1とコマンダ2との対応付けを許可しない。
【0044】
図3は、管理サーバ3の制御部31の実施例1における処理例を示すフローチャートである。図3に示す処理は、例えば、管理サーバ3の電源がONとされたときに開始される。
【0045】
先ず、制御部31は、カラオケシステムSの管理者から電源OFFが要求されたか否かを判定する(ステップS1)。このとき、制御部31は、電源OFFが要求されなかったと判定した場合には(ステップS1:NO)、ステップS2に進む。ステップS2において、制御部31は、リモコン1からログイン要求を受信したか否かを判定する。なお、リモコン1からのログイン要求は、リモコン1と対応付け状態にあるコマンダ2を介して管理サーバ3に送信されても良い。制御部31は、ログイン要求を受信していないと判定した場合には(ステップS2:NO)、ステップS4に進む。一方、ログイン要求を受信したと判定した場合には(ステップS2:YES)、カラオケ用ユーザIDとコマンダIDとを対応付ける(ステップS3)。具体的に、制御部31は、ログイン要求に含まれるカラオケ用ユーザID及びコマンダIDを対応付けて、リモコンログインリストに登録する。制御部31は、この処理を終えると、ステップS1に戻る。なお、カラオケ用ユーザIDとコマンドIDとを対応付けて登録する前に、ユーザ認証処理が行われるように構成しても良い。このユーザ認証処理では、受信されたログイン要求に含まれるカラオケ用ユーザID及びパスワードの組が登録ユーザリストに記録されているか否かが判定される。カラオケ用ユーザID及びパスワードの組が登録ユーザリストに記録されている場合、認証成功と判定される。そして、認証成功が成功したと判定された場合にのみ、対応付けが行われる。
【0046】
ステップS4において、制御部31は、リモコン1からログアウト要求を受信したか否かを判定する。ログアウト要求は、ユーザが、リモコン1の操作部16でログアウト操作を行ったときに、リモコン1から管理サーバ3に送信される。ログイン要求は、ログアウト操作したユーザのカラオケ用ユーザID及びリモコン1と対応付け状態にあるコマンダ2のコマンダIDを含む。なお、ログアウト要求は、リモコン1と対応付け状態にあるコマンダ2を介して管理サーバ3に送信されても良い。制御部31は、ログアウト要求を受信していないと判定した場合には(ステップS4:NO)、ステップS6に進む。一方、制御部31は、ログアウト要求を受信したと判定した場合には(ステップS4:YES)、カラオケ用ユーザIDとコマンダIDとの対応付けを解除する(ステップS5)。具体的に、制御部31は、ログアウト要求に含まれるカラオケ用ユーザIDとコマンダIDとの組を、リモコンログインリストから削除する。制御部31は、この処理を終えると、ステップS1に戻る。
【0047】
ステップS6において、制御部31は、携帯端末T1からログイン要求を受信したか否かを判定する。このとき、制御部31は、ログイン要求を受信していないと判定した場合には(ステップS6:NO)、ステップS10に進む。一方、制御部31は、ログイン要求を受信したと判定した場合には(ステップS6:YES)、ステップS7に進む。ステップS7において、制御部31は、登録ユーザリストから、ログイン要求に含まれる携帯端末用ユーザIDに対応するカラオケ用ユーザIDを取得する。そして、制御部31は、カラオケ用ユーザIDに対応付けられているコマンダIDがリモコンログインリストに登録されているか否かを判定する。このとき、制御部31は、登録されていないと判定した場合には(ステップS7:NO)、ステップS1に戻る。このとき、制御部31は、ログイン要求の送信元の携帯端末T1へ、ログイン失敗応答を送信する。ログイン失敗応答は、ログインが失敗したことを通知するメッセージである。この場合は、ユーザがリモコン1からログインしていない。そのため、制御部31は、携帯端末T1とコマンダ2との対応付けを許可しない。携帯端末T1は、ログイン失敗応答を受信すると、例えば、ログインが失敗したことを示すメッセージを表示部43に表示する。
【0048】
一方、制御部31は、登録されていると判定した場合には(ステップS7:YES)、ステップS8に進む。ステップS8において、制御部31は、登録ユーザリストから取得したカラオケ用ユーザIDに対応付けられているコマンダIDがリモコンログインリストに複数登録されているか否かを判定する。つまり、制御部31は、ログイン要求に含まれる携帯端末用ユーザIDが、リモコンログインリストに登録されたコマンダIDと複数対応付けられているかを、リモコンログインリストに登録されたカラオケ用ユーザIDに基づいて判定する。このとき、制御部31は、複数登録されていると判定した場合には(ステップS8:YES)、ステップS1に戻る。このとき、制御部31は、ログイン要求の送信元の携帯端末T1へログイン失敗応答を送信する。このログイン失敗応答は、本発明の第1通値情報の一例である。この場合は、多重ログインしている状態である。そのため、制御部31は、携帯端末T1とコマンダ2との対応付けを許可しない。
【0049】
一方、制御部31は、複数登録されていないと判定した場合には(ステップS8:NO)、携帯端末T1とコマンダ2とを対応付ける(ステップS9)。具体的に、制御部31は、登録ユーザリストから取得したカラオケ用ユーザIDに対応付けられているコマンダIDを、リモコンログインリストから取得する。そして、制御部31は、ログイン要求に含まれる携帯端末用ユーザIDと、取得したコマンダIDとを対応付けて、携帯端末ログインリストに登録する。制御部31は、対応付けを終えると、ログイン要求の送信元の携帯端末T1へ、ログイン成功応答を送信する。ログイン成功応答は、本発明の第2通値情報の一例である。ログイン成功応答は、ログインが成功し、携帯端末T1とコマンダ2とが対応付けられたことを通知するメッセージである。制御部31は、この処理を終えると、ステップS1に戻る。なお、携帯端末用ユーザIDとコマンドIDとを対応付けて登録する前に、ユーザ認証処理が行われるように構成しても良い。このユーザ認証処理は、携帯端末用ユーザIDを用いること以外は、リモコン1からログイン要求を受信したときのユーザ認証処理と同様である。携帯端末T1は、ログイン成功応答を受信すると、例えば、カラオケ曲を選曲するための画面を表示部43に表示する。ユーザは、操作部44を操作してカラオケ曲を検索する。そして、ユーザは、検索されたカラオケ曲の中から所望のカラオケ曲を選曲して、予約を行うことができる。
【0050】
ステップS10において、制御部31は、携帯端末T1から予約要求を受信したか否かを判定する(ステップS10)。このとき、制御部31は、予約要求を受信していないと判定した場合には(ステップS10:NO)、ステップS1に戻る。一方、制御部31は、予約要求を受信したと判定した場合には(ステップS10:YES)、ステップS11に進む。ステップS11において、制御部31は、予約要求に含まれる携帯端末用ユーザIDに対応付けられているコマンダIDが携帯端末ログインリストに登録されているか否かを判定する。このとき、制御部31は、登録されていないと判定した場合には(ステップS11:NO)、ステップS1に戻る。この場合、携帯端末T1でカラオケ曲を予約しようとしているユーザが携帯端末T1からログインしていない。そのため、制御部31は、携帯端末T1からのカラオケ曲の予約を拒否する。
【0051】
一方、制御部31は、登録されていると判定した場合には(ステップS11:YES)、ステップS12に進む。ステップS12において、制御部31は、登録ユーザリストから、予約要求に含まれる携帯端末用ユーザIDに対応するカラオケ用ユーザIDを取得する。そして、制御部31は、携帯端末用ユーザIDに対応付けられているコマンダIDが、カラオケ用ユーザIDに対応付けてリモコンログインリストに登録されているか否かを判定する。このとき、制御部31は、登録されていないと判定した場合には(ステップS12:NO)、ステップS1に戻る。この場合は、ユーザが、携帯端末T1からログインした後に、リモコン1からログアウトした場合である。従って、制御部31は、ユーザがリモコン1からログインしている状態ではないため、携帯端末T1からのカラオケ曲の予約を拒否する。
【0052】
一方、制御部31は、登録されていると判定した場合には(ステップS12:YES)、ステップS13に進む。ステップS13において、制御部31は、登録ユーザリストから取得したカラオケ用ユーザIDに対応付けられているコマンダIDがリモコンログインリストに複数登録されているか否かを判定する。このとき、制御部31は、複数登録されていると判定した場合には(ステップS13:YES)、ステップS1に戻る。この場合は、ユーザが、あるリモコン1からログインした状態で携帯端末T1からログインした後に、別のリモコン1からログインした場合である。そこで、制御部31は、コマンダ2の誤動作を防止するため、携帯端末T1からのカラオケ曲の予約を拒否する。
【0053】
一方、制御部31は、複数登録されていないと判定した場合には(ステップS13:NO)、予約要求に含まれる携帯端末用ユーザIDに対応付けられているコマンダIDが示すコマンダ2へ、予約要求を転送する(ステップS14)。制御部31は、この処理を終えると、ステップS1に戻る。ステップS1において、制御部31は、電源OFFが要求されと判定した場合には(ステップS1:YES)、図3に示す処理を終了させる。
【0054】
[3−2.実施例2]
実施例2における管理サーバ3は、携帯端末T1からログイン要求を受信したときに、多重ログイン状態の場合である場合、ユーザが最後にログインしたリモコン1以外のリモコン1からのログインを強制的に解除する。
【0055】
図4は、管理サーバ3の制御部31の実施例2における処理例を示すフローチャートである。図4において、図3と同様の処理については、同様のステップ番号を付してある。なお、図3と同様の処理については、詳細な説明を省略する。
【0056】
ステップS2において、制御部31は、ログイン要求を受信したと判定した場合には(ステップS2:YES)、ステップS21に進む。ステップS21において、制御部31は、カラオケ用ユーザIDとコマンダIDとログイン時刻とを対応付ける。具体的に、制御部31は、制御部31の時計機能から現在時刻を取得する。制御部31は、取得した現在時刻をログイン時刻とする。そして、制御部31は、ログイン要求に含まれるカラオケ用ユーザID及びコマンダIDと、ログイン時刻とを対応付けて、リモコンログインリストに登録する。このログイン時刻が、コマンダ2の利用開始時刻に相当する。なお、ログイン時刻は、例えば、時分、時分秒等で示されても良い。また、ログイン時刻は、例えば、日時、日時分、日時分秒等で示されても良い。制御部31は、この処理を終えると、ステップS1に戻る。
【0057】
ステップS8において、制御部31は、ログイン要求に含まれる携帯端末用ユーザIDに対応するカラオケ用ユーザIDに対応付けられているコマンダIDがリモコンログインリストに複数登録されていると判定した場合には(ステップS8:YES)、ステップS22に進む。ステップS22において、制御部31は、カラオケ用ユーザIDに対応付けられている複数のコマンダIDのうち、ログイン時刻が最新のコマンダIDを除く全てのコマンダIDとの対応付けを解除する(ステップS22)。具体的に、制御部31は、リモコンログインリストにおいて、カラオケ用ユーザIDに対応付けられている各コマンダIDに対応するログイン時刻を取得する。次いで、制御部31は、複数のログイン時刻のうち最新のログイン時刻を特定する。そして、制御部31は、カラオケ用ユーザIDに対応付けられている複数のコマンダIDのうち、最新のログイン時刻に対応付けられているコマンダID以外のコマンダIDを、リモコンログインリストから削除する。これにより、対応付けが解除される。次いで、制御部31は、ログイン時刻が最新のコマンダIDを除くコマンダIDが削除されたリモコンログインリストに登録されているコマンダIDを用いて、携帯端末用ユーザIDとコマンダIDとを改めて対応付ける(ステップS9)。具体的に、制御部31は、登録ユーザリストから取得したカラオケ用ユーザIDに対応付けられているコマンダIDを、リモコンログインリストから取得する。ステップS22における対応付けの解除により、カラオケ用ユーザIDに対応付けられているコマンダIDが1つのみとなったため、取得されるコマンダIDは1つである。そして、制御部31は、ログイン要求に含まれる携帯端末用ユーザIDと、取得したコマンダIDとを対応付けて、携帯端末ログインリストに登録する。
【0058】
なお、実施例1及び2において、管理サーバ3は、携帯端末ログインリストに携帯端末用ユーザIDを登録するとき、コマンダIDと対応付けて登録しなくても良い。実施例1及び2においては、携帯端末用ユーザIDに対応するカラオケ用ユーザIDに対応付けられているコマンダIDが1つのみである状態で、ステップS9が実行されるからである。この場合、携帯端末T1と対応付け状態にあるコマンダ2を、カラオケ用ユーザIDに対応付けられているコマンダIDにより特定することができる。従って、携帯端末ログインリストに携帯端末用ユーザIDが登録されることで、携帯端末T1とコマンダ2とが対応付けられる。
【0059】
[3−3.実施例3]
実施例3においては、ユーザの操作により、利用するカラオケルームを変更したことを管理サーバ3へ通知することを可能とする。そして、管理サーバ3は、この通知を受信することにより、携帯端末T1と対応付けるコマンダ2の変更を許可する。また、管理サーバ3は、携帯端末T1と対応付けるコマンダ2を変更するとき、ユーザが行っていたカラオケ曲の予約を、移動先のカラオケルームに設置されたコマンダ2に引き継がせる。予約の引き継ぎを可能とするため、管理サーバ3の記憶部42には、ユーザ予約リストが記憶される。ユーザ予約リストには、予約されたカラオケ曲のカラオケ曲番号と、予約したユーザのカラオケ用ユーザIDとが対応付けて登録される。
【0060】
図5は、管理サーバ3の制御部31の実施例3における処理例を示すフローチャートである。図5において、図4と同様の処理については、同様のステップ番号を付してある。なお、図4と同様の処理については、詳細な説明を省略する。
【0061】
ステップS8において、制御部31は、ログイン要求に含まれる携帯端末用ユーザIDに対応するカラオケ用ユーザIDに対応付けられているコマンダIDがリモコンログインリストに複数登録されていると判定した場合には(ステップS8:YES)、ステップS31に進む。ステップS31において、制御部31は、カラオケ用ユーザIDに対応付けられている複数のコマンダIDのうち、ログイン時刻が最新のコマンダIDを、携帯端末用ユーザIDと対応付ける(ステップS31)。具体的に、制御部31は、リモコンログインリストにおいて、カラオケ用ユーザIDに対応付けられている各コマンダIDに対応するログイン時刻のうち最新のログイン時刻を特定する。そして、制御部31は、最新のログイン時刻に対応付けられているコマンダIDを、リモコンログインリストから取得する。そして、制御部31は、ログイン要求に含まれる携帯端末用ユーザIDと、取得したコマンダIDとを対応付けて、携帯端末ログインリストに登録する。制御部31は、この処理を終えると、ステップS1に戻る。
【0062】
ステップS12において、制御部31は、携帯端末用ユーザIDに対応付けられているコマンダIDが、カラオケ用ユーザIDに対応付けてリモコンログインリストに登録されていると判定した場合には、ステップS13の判定を行わない。そして、制御部31は、予約要求に含まれる携帯端末用ユーザIDに対応付けられているコマンダIDが示すコマンダ2へ、予約要求を転送する(ステップS14)。つまり、制御部31は、多重ログインの状態であっても、携帯端末T1と現在対応付け状態にあるコマンダ2をユーザが利用しているものとして処理する。このとき、制御部31は、受信した予約要求に含まれる携帯端末用ユーザIDに対応するカラオケ用ユーザIDを登録ユーザリストから取得する。そして、制御部31は、取得したカラオケ用ユーザIDと、予約要求に含まれるカラオケ曲番号とを対応付けて、ユーザ予約リストに登録する。
【0063】
ステップS10において、制御部31は、予約要求を受信していないと判定した場合には(ステップS10:NO)、ステップS32に進む。ステップS32において、制御部31は、リモコン1、コマンダ2または携帯端末T1から部屋変更通知を受信したか否かを判定する。このとき、制御部31は、部屋変更通知を受信していないと判定した場合には(ステップS32:NO)、ステップS1に戻る。一方、制御部31は、部屋変更通知を受信したと判定した場合には(ステップS32:YES)、ステップS33に進む。ステップS33において、制御部31は、部屋変更通知に含まれるカラオケ用ユーザIDに対応する携帯端末用ユーザIDを、登録ユーザリストから取得する。なお、部屋変更通知に携帯端末用ユーザIDが設定されている場合、この処理は不要である。そして、制御部31は、取得した携帯端末用ユーザIDに対応付けられているコマンダIDが携帯端末ログインリストに既に登録されているか否かを判定する。このとき、制御部31は、登録されていないと判定した場合には(ステップS33:NO)、ステップS1に戻る。この場合、ユーザが携帯端末T1からのログインを行っていない。つまり、携帯端末T1と既に対応付けられているコマンダ2が存在していない。そのため、制御部31は、携帯端末T1と対応付けるコマンダ2の変更を許可しない。
【0064】
一方、制御部31は、登録されていると判定した場合には(ステップS33:YES)、ステップS34に進む。ステップS34において、制御部31は、部屋変更通知に含まれるコマンダIDが、部屋変更通知に含まれるカラオケ用ユーザIDに対応付けてリモコンログインリストに既に登録されているか否かを判定する。なお、制御部31は、部屋変更通知に携帯端末用ユーザIDが含まれている場合、携帯端末用ユーザIDに対応するカラオケ用ユーザIDを、登録ユーザリストから取得して判定を行う。制御部31は、登録されていないと判定した場合には(ステップS34:NO)、ステップS1に戻る。この場合、ユーザが、移動先のカラオケルームにおいてリモコン1からログインを行っていない。そのため、制御部31は、携帯端末T1と対応付けるコマンダ2の変更を許可しない。
【0065】
一方、制御部31は、登録されていると判定した場合には(ステップS34:YES)、ユーザが移動する前に利用していたカラオケルームに設置されたコマンダ2へ、予約キャンセル要求を送信する(ステップS35)。予約キャンセル要求は、予約されたカラオケ曲の予約のキャンセルを要求するメッセージである。具体的に、制御部31は、携帯端末ログインリストから、携帯端末用ユーザIDに対応するコマンダIDを取得する。このコマンダIDが、ユーザが移動する前に利用していたカラオケルームに設置されたコマンダ2のコマンダIDである。次いで、制御部31は、部屋変更通知に含まれるカラオケ用ユーザIDに対応するカラオケ曲番号をユーザ予約リストから全て取得する。そして、制御部31は、取得したカラオケ曲番号を含む予約キャンセル要求を、取得したコマンダIDが示すコマンダ2へ送信する。コマンダ2は、受信した予約キャンセル要求に含まれるカラオケ曲番号を、演奏予約リストから削除する。制御部31は、予約キャンセル要求を送信すると、移動先のカラオケルームに設置されたコマンダ2へ、予約要求を送信する(ステップS36)。具体的に、制御部31は、ユーザ予約リストから取得したカラオケ曲番号を含む予約要求を、部屋変更通知に含まれるコマンダIDが示すコマンダ2へ送信する。コマンダ2は、受信した予約要求に含まれるカラオケ曲番号を、演奏予約リストに登録する。制御部31は、予約要求を送信すると、携帯端末用ユーザIDと対応付けるコマンダIDを変更する(ステップS37)。具体的に、制御部31は、携帯端末用ユーザIDに対応付けて登録されているコマンダIDを、携帯端末ログインリストから削除する。そして、制御部31は、携帯端末用ユーザIDに対応付けて、部屋変更通知に含まれるコマンダIDを携帯端末ログインリストに登録する。制御部31は、この処理を終えると、ステップS1に戻る。
【0066】
以上説明したように、上記実施形態によれば、管理サーバ3が、携帯端末T1から受信したログイン要求に含まれる携帯端末用ユーザIDが、リモコンログインリストに登録されたコマンダIDと複数対応付けられているかを、リモコンログインリストに登録されたカラオケ用ユーザIDに基づいて判定する。そして、管理サーバ3が、コマンダIDと複数対応付けられていると判定した場合、コマンダ2と携帯端末T1との対応付けを制限する。従って、ユーザが現在利用していないコマンダ2が、ユーザによる携帯端末T1の操作によって誤動作することを防止することができる。
【符号の説明】
【0067】
1 リモコン
2 コマンダ
3 管理サーバ
T1 携帯端末
S カラオケシステム
【技術分野】
【0001】
本発明は、カラオケ曲の選曲に用いられるリモコンと、カラオケ曲を演奏するカラオケ装置と、を備えるカラオケシステムの技術分野に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的なカラオケシステムにおいて、リモコンとカラオケ装置との間の通信による誤動作を防ぐために、一般的に、例えばカラオケボックスにおける同室内に設置されたリモコンとカラオケ装置とは、対応付けが行われている。この対応付けにより、ある部屋のリモコンから発信されたコマンド信号が、他室のカラオケ装置により受信されず、対応付けされたカラオケ装置に送信することができる。なお、対応付けは、くくり付け、又はペアリングとも呼ばれる。このような対応付けに関する技術が特許文献1に開示されている。特許文献1に開示された技術では、赤外線通信により、信号の送信先のコマンダを認証し、認証できない場合に、リモコンとコマンダとの対応付けを解除することにより、コマンダの誤動作を防止することができるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−159557号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、近年のスマートフォン等の携帯機器の普及により、ユーザは携帯機器でカラオケ曲の予約を含む操作処理を行いたいという要望がある。例えば、操作処理の1つである予約処理を例に挙げて、以下説明する。携帯機器でカラオケ曲を予約するためには、携帯機器とカラオケ装置との対応付けを行う必要がある。携帯機器とカラオケ装置との対応付けが可能になると、1つの携帯端末に対し、複数のカラオケ装置が対応付けられる場合がある。そうすると、ユーザが携帯機器を操作することによって、実際にカラオケ装置が設置された部屋にいないユーザが、その部屋に設置されたカラオケ装置へカラオケ曲の予約が可能となる。そのため、ユーザが実際には利用中ではないカラオケ装置が誤動作する場合がある。
【0005】
本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであり、ユーザが利用中ではないカラオケ装置がユーザによる携帯機器の操作によって誤動作することを防止しながら、携帯機器とカラオケ装置との対応付けを可能とするサーバ装置、対応付け方法、及び携帯機器用プログラムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、カラオケ曲の選曲に用いられる選曲装置と、予約されたカラオケ曲を演奏するカラオケ装置とから構成されるカラオケシステムにおけるサーバ装置において、前記カラオケ装置と対応付けられた前記選曲装置にログインしたユーザを識別する第1識別情報であって前記カラオケシステムを利用可能なユーザを識別する前記第1識別情報と、複数の前記カラオケ装置を識別する第2識別情報であって前記選曲装置と対応付けられた前記カラオケ装置の前記第2識別情報とを対応付けて記憶する記憶手段と、前記カラオケシステムを利用可能なユーザを識別する第3識別情報をネットワークに接続可能な携帯機器から取得する取得手段と、前記取得手段により取得された前記第3識別情報が、前記記憶手段に記憶された前記第2識別情報と複数対応付けられているかを、前記記憶手段に記憶された前記第1識別情報基づいて判定する判定手段と、前記第3識別情報の取得先の前記携帯機器と、前記第2識別情報により識別される前記カラオケ装置との対応付けを許可する許可する許可手段であり、前記判定手段により前記第3識別情報が、前記第2識別情報と複数対応付けられていると判定された場合、前記カラオケ装置と前記携帯機器との対応付けを制限する許可手段と、を備えることを特徴とする。
【0007】
請求項2に記載の発明は、前記許可手段は、前記判定手段により前記第3識別情報が、前記第2識別情報と複数対応付けて記憶されていると判定された場合、前記カラオケ装置と前記携帯機器との対応付けを許可しないことを特徴とする。
【0008】
請求項3に記載の発明は、前記記憶手段は、前記第1識別情報と、前記第2識別情報と、前記選曲装置にログインされた時刻を示す時刻情報とを対応付けて記憶し、前記許可手段は、前記判定手段により前記第3識別情報が、前記第2識別情報と複数対応付けられていると判定された場合、前記第3識別情報に対応する複数の前記第2識別情報のうち、前記第2識別情報に対応する前記時刻情報が最新の時刻を示す前記第2識別情報により識別される前記カラオケ装置と前記携帯機器との対応付けを許可することを特徴とする。
【0009】
請求項4に記載の発明は、前記第1識別情報と、ユーザが利用するカラオケ装置の前記第2識別情報とを、前記携帯機器、前記カラオケ装置または前記選曲装置のうち少なくとも何れかから新たに取得する第2取得手段と、前記第2取得手段により新たに取得された前記第1識別情報に基づいて、前記第1識別情報により識別されるユーザの前記携帯機器と対応付けられている前記カラオケ装置が既にあるかを判定する第2判定手段と、を更に備え、前記判定手段は、前記第2取得手段により新たに取得された前記第1識別情報が、前記2取得手段により取得された前記第2識別情報と対応付けて前記記憶手段に既に記憶されているかを判定し、前記許可手段は、前記第2判定手段により対応付けられている前記カラオケ装置が既にあると判定され、且つ、前記判定手段により前記第2取得手段により取得された前記第1識別情報が、前記2取得手段により新たに取得された前記第2識別情報と既に対応付けて記憶されていると判定された場合、前記第1識別情報により識別されるユーザの前記携帯機器に対応付ける前記カラオケ装置を、新たに取得された前記第2識別情報より識別される前記カラオケ装置に変更することを許可することを特徴とする。
【0010】
請求項5に記載の発明は、演奏が予約されたカラオケ曲を示す予約情報と、予約したユーザの前記第1識別情報とを対応付けて記憶する第2記憶手段と、前記第2判定手段により対応付けられている前記カラオケ装置が既にあると判定され、且つ、前記判定手段により前記第2取得手段により取得された前記第1識別情報が、前記2取得手段により新たに取得された前記第2識別情報と対応付けて既に記憶されていると判定された場合、前記第2判定手段により既に対応付けられていると判定された前記カラオケ装置に、前記第1識別情報に対応する前記予約情報が示すカラオケ曲の予約の取消指令を送信し、前記第2取得手段により新たに取得された前記第2識別情報により識別される前記カラオケ装置に、前記予約情報が示すカラオケ曲の予約指令を送信する送信手段と、を更に備えることを特徴とする。
【0011】
請求項6に記載の発明は、カラオケ曲の選曲に用いられる選曲装置と、予約されたカラオケ曲を演奏するカラオケ装置とから構成されるカラオケシステムにおけるサーバ装置であり、前記カラオケ装置と対応付けられた前記選曲装置にログインしたユーザを識別する第1識別情報であって前記カラオケシステムを利用可能なユーザを識別する前記第1識別情報と、複数の前記カラオケ装置を識別する第2識別情報であって前記選曲装置と対応付けられた前記カラオケ装置の前記第2識別情報とを対応付けて記憶する記憶手段を備えるサーバ装置により実行される対応付け方法において、前記カラオケシステムを利用可能なユーザを識別する第3識別情報をネットワークに接続可能な携帯機器から取得する取得ステップと、前記取得ステップにより取得された前記第3識別情報が、前記記憶手段に記憶された前記第2識別情報と複数対応付けられているかを、前記記憶手段に記憶された前記第1識別情報基づいて判定する判定ステップと、前記第3識別情報の取得先の前記携帯機器と、前記第2識別情報により識別される前記カラオケ装置との対応付けを許可する許可する許可ステップであり、前記判定ステップにより前記第3識別情報が、前記第2識別情報と複数対応付けられていると判定された場合、前記カラオケ装置と前記携帯機器との対応付けを制限する許可ステップと、を含むことを特徴とする。
【0012】
請求項7に記載の発明は、カラオケ曲の選曲に用いられる選曲装置と、予約されたカラオケ曲を演奏するカラオケ装置とから構成されるカラオケシステムにおけるサーバ装置であり、前記カラオケ装置と対応付けられた前記選曲装置にログインしたユーザを識別する第1識別情報であって前記カラオケシステムを利用可能なユーザを識別する前記第1識別情報と、複数の前記カラオケ装置を識別する第2識別情報であって前記選曲装置と対応付けられた前記カラオケ装置の前記第2識別情報とを対応付けて記憶する記憶手段を備えるサーバ装置にネットワークを介して接続する携帯機器に含まれるコンピュータに、前記カラオケシステムを利用可能なユーザを識別する第3識別情報を前記サーバ装置へ送信する第1送信ステップと、前記第1送信ステップにより送信された前記第3識別情報が、前記記憶手段に記憶された前記第2識別情報と複数対応付けられていると前記記憶手段に記憶された前記第1識別情報基づいて前記サーバ装置が判定した場合、前記カラオケ装置と前記携帯機器との対応付けを制限することを示す第1通知情報を前記サーバ装置から受信し、前記第3識別情報が前記第2識別情報と複数対応付けられていると前記サーバ装置が判定しなかった場合、前記サーバ装置が前記第2識別情報により識別される前記カラオケ装置と前記携帯機器との対応付けを許可することにより、前記カラオケ装置と前記携帯機器とが対応付けられたことを示す第2通知情報を前記サーバ装置から受信する受信ステップと、前記受信ステップにより前記第2通知情報が受信された場合、前記携帯機器において選曲されたカラオケ曲に対する操作要求を、前記サーバ装置へ送信する第2送信ステップと、を実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
請求項1、6または7に記載の発明によれば、ユーザが複数の選曲装置に対してログイン操作を行うことによりユーザと複数のカラオケ装置とが対応付けられている場合には、そのユーザの携帯機器とカラオケ装置との対応付けが制限される。そのため、ユーザが利用中ではないカラオケ装置がユーザによる携帯機器の操作によって誤動作することを防止しながら、携帯機器とカラオケ装置とを対応付けることができる。
【0014】
請求項2に記載の発明によれば、携帯機器が複数のカラオケ装置に対応付けられることを防止することができる。
【0015】
請求項3に記載の発明によれば、ユーザが最後に選曲装置からログイン操作を行うことによりユーザと対応付けられたカラオケ装置と、携帯機器とが対応付けられる。そのため、ユーザが現在利用しているカラオケ装置と携帯機器とを対応付けることができる。
【0016】
請求項4に記載の発明によれば、ユーザが、利用するカラオケ装置を変更する操作を行った場合に、変更後にユーザが利用するカラオケ装置と携帯機器とが対応付けられる。そのため、変更前にユーザが利用していたカラオケ装置がユーザによる携帯機器の操作によって誤動作することを防止しながら、携帯機器とカラオケ装置とを対応付けることができる。
【0017】
請求項5に記載の発明によれば、変更前にユーザが利用していたカラオケ装置に対して行っていたカラオケ曲の予約を、変更後に利用するカラオケ装置に引き継ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本実施形態に係るカラオケシステムSの概要構成例を示す図である。
【図2】(A)は、リモコン1の概要構成例を示すブロック図である。(B)は、コマンダ2の概要構成例を示すブロック図である。(C)は、管理サーバ3の概要構成例を示すブロック図である。(D)は、携帯端末T1の概要構成例を示すブロック図である。
【図3】管理サーバ3の制御部31の実施例1における処理例を示すフローチャートである。
【図4】管理サーバ3の制御部31の実施例2における処理例を示すフローチャートである。
【図5】管理サーバ3の制御部31の実施例3における処理例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、例えばカラオケ店舗において利用されるカラオケシステムに対して、本発明を適用した場合の実施形態である。
【0020】
[1.カラオケシステムの構成及び動作の概要]
始めに、図1を参照して、本実施形態におけるカラオケシステムの構成の概要について説明する。図1は、本実施形態におけるカラオケシステムSの概要構成例を示す図である。なお、図1に示す例では、説明の便宜上、カラオケ店舗のカラオケルーム(客室)を1室のみ示し、リモコン1及びカラオケ装置2をそれぞれ1台ずつ示している。なお、カラオケ装置を、以下、「コマンダ」という。
【0021】
図1に示すように、カラオケシステムSは、リモコン1、コマンダ2、及び管理サーバ3を含んで構成される。管理サーバ3には、それぞれカラオケ店舗の利用者であるユーザにより所有される携帯端末T1〜4が携帯基地局B及びネットワークNWを介して接続可能になっている。なお、以下では、携帯端末T1〜4を代表して、携帯端末T1について説明する。ネットワークNWは、例えば、インターネット、携帯通信網、及びゲートウェイ等により構成される。各カラオケ店舗には、有線LAN、アクセスポイントAP、及びルータRが設置されている。各カラオケルームに設置されたコマンダ2は、それぞれ有線LAN(Local Area Network)に接続されている。アクセスポイントAPは、有線LANと無線LANとを相互接続するための通信機器である。各リモコン1は、無線LAN、及びアクセスポイントAPを介して、有線LANに接続することができる。また、同一の店舗のリモコン1とコマンダとは、無線LAN、及び有線LANを介して互いに通信が可能である。また、リモコン1と管理サーバ3とは、無線LAN、有線LAN、ルータR、及びインターネットを介して互いに通信が可能である。また、コマンダ2と管理サーバ3とは、有線LAN、ルータR、及びインターネットを介して互いに通信が可能である。
【0022】
リモコン1は、カラオケ曲の選曲に用いられる選曲装置である。なお、リモコン1は、ナビ端末又は検索端末ともいう。リモコン1には、リモコンIDが付与されている。リモコンIDは、リモコン1を識別するための識別情報である。リモコンIDは、リモコン1を一意に特定できる情報であれば、どのような情報であっても良いが、例えばリモコン1に割り当てられたIPアドレスがリモコンIDとされても良い。各リモコン1は、同じカラオケルーム内に設置されたコマンダ2との間で対応付けが行われている。なお、対応付けは、くくり付け、又はペアリングとも呼ばれる。リモコン1は、赤外線通信により、リモコン1と対応付け状態にあるコマンダ2へ各種指令を送信することができる。例えば、リモコン1は、ユーザにより選曲されたカラオケ曲の予約指令を送信する。この予約指令には、選曲されたカラオケ曲のカラオケ曲番号が含まれる。カラオケ曲番号は、カラオケ曲を一意に識別するための識別番号である。また、リモコン1は、無線LANを介してコマンダ2へ指令を送信することもできる。
【0023】
ユーザは、リモコン1に対してログイン操作を行うことにより、カラオケシステムSにログインすることができる。ログイン操作においては、ユーザのカラオケ用ユーザID及びパスワードが入力される。カラオケ用ユーザIDは、本発明の第1識別情報の一例である。カラオケ用ユーザIDは、例えばカラオケシステムSを利用するために会員登録を行ったユーザに対して発行される識別情報である。ユーザは、リモコン1からログインすることにより、カラオケシステムSの会員専用のサービスを利用することができる。
【0024】
次に、コマンダ2は、予約されたカラオケ曲を演奏する演奏装置である。コマンダ2には、コマンダIDが付与されている。コマンダIDは、本発明の第2識別情報の一例である。コマンダIDは、コマンダ2を識別するための識別情報である。コマンダIDは、コマンダ2を一意に特定できる情報であれば、どのような情報であっても良いが、例えばコマンダ2に割り当てられたIPアドレスがコマンダIDとされても良い。また、コマンダ2は、赤外線通信によりリモコン1から送信された各種指令を受信する。例えば、コマンダ2は、予約指令を受信すると、予約指令に含まれるカラオケ曲番号等を演奏予約リストに登録する。演奏予約リストには、例えば、カラオケ曲番号が予約順に登録される。なお、リストへの「登録」は「記録」ともいう。コマンダ2は、演奏予約リストに登録されたカラオケ曲番号の順に、カラオケ曲の演奏を行う。
【0025】
次に、管理サーバ3は、本発明のサーバ装置の一例である。管理サーバ3は、インターネットに接続されており、Webサーバとしての機能を有する。また、管理サーバ3は、ユーザのログイン状態等を管理する。
【0026】
次に、携帯端末T1は、それぞれ本発明における携帯機器の一例である。携帯端末T1の例としては、スマートフォン、携帯電話機、又はタブレット等が挙げられる。携帯端末T1は、ネットワークNWを介して管理サーバ3へアクセスし、通信することができる。
【0027】
カラオケシステムSにおいては、ユーザが携帯端末T1を操作することにより、カラオケ曲を選曲してコマンダ2に演奏を予約することを可能とさせる。そのため、管理サーバ3が、携帯端末T1とコマンダ2との対応付けを行う。先ず、ユーザは、リモコン1でログイン操作を行う。すると、リモコン1は、ログイン要求を管理サーバ3へ送信する。このログイン要求は、ユーザにより入力されたカラオケ用ユーザID及びパスワードと、リモコン1と対応付け状態にあるコマンダ2のコマンダIDとを含む。管理サーバ3は、リモコン1からログイン要求を受信すると、ログイン要求に含まれるカラオケ用ユーザID及びコマンダIDを対応付けて、リモコンログインリストに登録する。リモコンログインリストは、リモコン1からログインしたユーザのカラオケ用ユーザIDを登録するリストである。リモコンログインリストにカラオケ用ユーザIDとコマンダIDとが登録されることにより、カラオケ用ユーザIDが示すユーザとコマンダIDが示すコマンダ2とが対応付けられる。
【0028】
次に、ユーザが携帯端末T1に対してログイン操作を行う。このログイン操作においては、ユーザの携帯端末用ユーザID及びパスワードが入力される。携帯端末用ユーザIDは、本発明の第3識別情報の一例である。携帯端末用ユーザIDは、例えば、携帯端末T1からアクセス可能な楽曲提供サイトで会員登録を行ったユーザに対して発行される識別情報である。同一のユーザに対して発行されたカラオケ用ユーザIDと携帯端末用ユーザIDとは対応付けられている。この対応付けを示す情報は、登録ユーザリストとして、管理サーバ3に記憶される。登録ユーザリストは、例えばカラオケシステムSを利用するために会員登録されたユーザのユーザ情報を登録するリストである。カラオケ用ユーザIDと携帯端末用ユーザIDとが同一の場合もある。この場合、カラオケ用ユーザIDと携帯端末用ユーザIDとは、特に区別されることなくユーザIDとして用いられる。ログイン操作が行われると、携帯端末T1は、ログイン要求を管理サーバ3へ送信する。このログイン要求には、入力された携帯端末用ユーザID及びパスワードが含まれる。管理サーバ3は、携帯端末T1からログイン要求を受信すると、リモコンログインリストを参照する。そして、管理サーバ3は、ログイン要求に含まれる携帯端末用ユーザIDに対応するカラオケ用ユーザIDがコマンダIDに対応付けられているか否かを判定する。ここで、携帯端末用ユーザIDに対応するカラオケ用ユーザIDは、登録ユーザリストから特定される。管理サーバ3は、カラオケ用ユーザIDがコマンダIDに対応付けられている場合に、携帯端末T1とコマンダ2との対応付けを許可する。これにより、リモコン1からログインすることができない場所にいるユーザの携帯端末T1の操作によって、携帯端末T1とコマンダ2とが対応付けられることが防止される。リモコン1からログインすることができない場所とは、例えば、カラオケルームから遠隔地にいるユーザである。そのため、カラオケルームに設置されたコマンダ2を利用することができないユーザの携帯端末T1の操作によるコマンダ2の誤動作を防止することができる。管理サーバ3は、対応付けを許可すると、ログイン要求に含まれる携帯端末用ユーザIDと、カラオケ用ユーザIDに対応付けられているコマンダIDとを対応付けて携帯端末ログインリストに登録する。携帯端末ログインリストは、携帯端末T1からログインしたユーザの携帯端末用ユーザIDを登録するリストである。言い換えれば、携帯端末ログインリストは、携帯端末T1とコマンダ2とを対応付けるためのリストである。携帯端末ログインリストへの登録により、携帯端末T1からのログインが完了し、携帯端末T1とコマンダ2とが対応付けられる。
【0029】
ログインしたユーザの携帯端末T1が管理サーバ3へ要求を送信するとき、その要求には、ユーザの携帯端末用ユーザIDが含まれる。例えば、携帯端末T1は、ユーザにより選曲されたカラオケ曲の予約要求を送信する。予約要求は、本発明の操作要求の一例である。管理サーバ3は、携帯端末T1からの要求を受信すると、要求に含まれる携帯端末用ユーザIDに対応するコマンダIDを、携帯端末ログインリストから取得する。そして、管理サーバ3は、取得したコマンダIDに基づいて、携帯端末T1から受信した要求を、携帯端末T1と対応付け状態にあるコマンダ2へ転送する。なお、携帯端末T1において選曲されたカラオケ曲に対する操作としては、カラオケ曲の予約の操作に限られるもではない。例えば、カラオケ曲の音量を変更する操作や、キーを変更する操作等が可能になっていても良い。携帯端末T1は、これらの操作に応じた要求を管理サーバ3へ送信する。管理サーバ3は、受信した要求をコマンダ2へ転送する。そして、コマンダ2が、受信した要求に応じて、例えば、カラオケ曲の音量を変更したり、キーを変更したりする。
【0030】
ところで、カラオケシステムSにおいては、1人のユーザによるリモコン1からの多重ログインを許容している。この場合において、多重ログインとは、リモコンログインリスト上において、1人のユーザが複数のコマンダ2を利用している状態であることをいう。具体的には、1つのカラオケ用ユーザIDが複数のコマンダIDと対応付けられる状態をいう。例えば、あるカラオケルームにおいて、ユーザがリモコン1aからログインすることにより、そのユーザのカラオケ用ユーザIDと、リモコン1aと対応付け状態にあるコマンダ2aのコマンダIDとが対応付けて、リモコンログインリストに登録される。その後、ユーザが別のカラオケルームに移動したとする。そして、ユーザがリモコン1bからログインすることにより、そのユーザのカラオケ用ユーザIDと、リモコン1bと対応付け状態にあるコマンダ2bのコマンダIDとが対応付けて、リモコンログインリストに登録される。こうして、1つのカラオケ用ユーザIDが複数のコマンダIDと対応付けられる。この状態でユーザが携帯端末T1からログインしたときに、管理サーバ3が、携帯端末T1を、コマンダ2aとコマンダ2bとに対応付けたとする。この後、ユーザが携帯端末T1を操作して、カラオケ曲の予約をコマンダ2bに対して行おうとする。このとき、管理サーバ3が、携帯端末T1からの予約要求を、コマンダ2aとコマンダ2bとの両方に転送したとする。すると、ユーザが実際には利用していないコマンダ2aが、予約されたカラオケ曲の演奏を開始する。つまり、コマンダ2aが誤動作する。そこで、管理サーバ3は、携帯端末T1からログイン要求を受信したときに、多重ログイン状態の場合である場合、携帯端末T1とコマンダ2との対応付けを制限する。
【0031】
対応付けを制限する第1の例として、管理サーバ3は、携帯端末T1とコマンダ2との対応付けを許可しない。この場合、ユーザは、リモコン1からログアウト操作を行うことにより、多重ログインの状態を解消する。そうすることで、携帯端末T1とコマンダ2との対応付けが許可される。これにより、ユーザが利用中ではないコマンダ2が誤動作することを防止することができる。
【0032】
第2の例として、管理サーバ3は、ユーザが最後にログインしたリモコン1以外のリモコン1からのログインを強制的に解除する。これにより、多重ログインの状態を解消する。そして、管理サーバ3は、ユーザが最後にログインしたリモコン1と対応付け状態にあるコマンダ2と携帯端末T1との対応付けを許可する。つまり、携帯端末T1と対応付けられるコマンダ2が1つのみに制限される。ユーザが最後にログインしたリモコン1と対応付け状態にあるコマンダ2は、ユーザが最後に利用を開始したコマンダ2である。ユーザが最後に利用を開始したコマンダ2が、ユーザが現在利用しているコマンダ2であるとい考えられる。ユーザが現在利用しているコマンダ2と携帯端末T1とが対応付けられるため、ユーザが利用中ではないコマンダ2が誤動作することを防止することができる。また、ユーザがリモコン1からログアウトする手間を省くことができる。
【0033】
また、ユーザが、あるカラオケルームでリモコン1からログインし、次いで携帯端末T1からログインすることにより、携帯端末T1とコマンダ2とが対応付けられる。その後、ユーザが、別のカラオケルームに移動して、別のリモコン1からログインしたとする。この場合にも、多重ログインの状態となる。ここで、管理サーバ3が携帯端末T1からの予約要求をコマンダ2へ転送すると、移動前のカラオケルームに設置されたコマンダ2が誤動作する可能性がある。
【0034】
そこで、第3の例として、多重ログインによってユーザが対応付けられている複数のコマンダ2の中から、実際に利用するコマンダ2をユーザが選択することを可能とする。具体的には、ユーザが、移動先のカラオケルームにおいて、リモコン1、コマンダ2または携帯端末T1に対して、利用するカラオケルームを変更したことを通知するための操作を行う。すると、操作されたリモコン1、コマンダ2または携帯端末T1が、管理サーバ3へ部屋変更通知を送信する。部屋変更通知は、ユーザが利用するコマンダ2を変更したことを通知するメッセージでもある。部屋変更通知には、ユーザがこれから利用するコマンダ2のコマンダIDと、操作したユーザのカラオケ用ユーザIDまたは携帯端末用ユーザIDとを含む。ユーザがリモコン1に対して操作を行った場合、リモコン1は、リモコン1と対応付け状態にあるコマンダ2のコマンダIDと、カラオケ用ユーザIDとを含む部屋変更通知を送信する。ユーザがコマンダ2に対して操作を行った場合、コマンダ2は、コマンダ2のコマンダIDと、カラオケ用ユーザIDとを含む部屋変更通知を送信する。携帯端末T1の場合、例えば、ユーザがカラオケルームの変更を選択すると、携帯端末T1の画面にカラオケルームの一覧が表示される。一覧に表示されるカラオケルームは、リモコンログインリストにおいて、ユーザのカラオケ用ユーザIDに対応付けられているコマンダIDが示すコマンダ2が設置されているカラオケルームである。携帯端末T1は、一覧の表示に必要な情報を管理サーバ3から取得する。例えば、携帯端末T1は、携帯端末用ユーザIDを管理サーバ3へ送信することにより、携帯端末用ユーザIDに対応するカラオケ用ユーザIDに対応付けられているコマンダIDと、店舗ID及び部屋IDを取得する。店舗IDは、コマンダIDが示すコマンダ2が設置されているカラオケ店舗を識別する識別情報である。部屋IDは、コマンダIDが示すコマンダ2が設置されているカラオケルームを識別する識別情報である。そして、携帯端末T1は、取得した店舗ID及び部屋IDに基づいて、カラオケルームの一覧を表示する。ユーザは、カラオケルームの一覧の中から、利用するカラオケルームを選択する。すると、携帯端末T1は、選択されたカラオケルームに設置されたコマンダ2のコマンダIDと、携帯端末用ユーザIDとを含む部屋変更通知を送信する。管理サーバ3は、部屋変更通知を受信すると、携帯端末T1と対応付けるコマンダ2の変更を許可する。そして、管理サーバ3は、携帯端末ログインリストにおいて、部屋変更通知に含まれる携帯端末用ユーザIDに対応付けられるコマンダIDを、部屋変更通知に含まれるコマンダIDに変更する。これにより、多重ログインしている状態のままで、コマンダ2が誤動作することを防止することができる。また、ユーザがリモコン1からログアウトする手間を省くことができる。
【0035】
また、管理サーバ3は、携帯端末T1と対応付けるコマンダ2を変更するとき、移動前のカラオケルームに設置されたコマンダ2に対してユーザが行っていたカラオケ曲の予約を、移動先のカラオケルームに設置されたコマンダ2に引き継がせる。これにより、ユーザは、カラオケルームを移動したときに、カラオケ曲を再度予約する操作を行う手間を省くことができる。
【0036】
[2.各装置の構成]
次に、図2を参照して、カラオケシステムSに含まれる各装置の構成について説明する。図2は、本実施形態におけるカラオケシステムSに含まれる各装置の概要構成例を示すブロック図である。
【0037】
図2(A)は、リモコン1の概要構成例を示すブロック図である。図2(A)に示すように、リモコン1は、制御部11、記憶部12、ビデオRAM13、映像制御部14、表示部15、操作部16、操作処理部17、赤外線送信部18、及び無線LAN(Local Area Network)通信部19等を備えて構成される。制御部11は、CPU、ROM、及びRAM等により構成される。記憶部12は、例えば、不揮発性半導体メモリ等により構成される。記憶部12には、OS(Operating System)及びリモコン処理プログラムが記憶されている。制御部11は、OS及びリモコン処理プログラムを実行することにより、リモコン1全体を統括制御する。また、記憶部12には、楽曲リストが記憶されている。カラオケ曲リストには、選曲対象となるカラオケ曲のカラオケ曲番号、曲名、及び歌手名等を含むカラオケ曲情報が登録されている。この楽曲リストに含まれるカラオケ曲の曲名等は、制御部11により、ビデオRAM13及び映像制御部14を介して表示部15に選択可能に表示される。また、制御部11は、ユーザによる操作部16からの指示を、操作処理部17を介して受け付ける。ユーザによる指示としては、ユーザID等の入力、又はカラオケ曲の選曲、音量調整等の指示がある。また、制御部11は、赤外線送信部18を介してコマンダ2の赤外線受信部29cへ各種指令を送信することができる。また、無線LAN通信部19は、例えばIEEE 802.11の諸規格に準拠する無線LANの通信を行うためのものである。記憶部12には、リモコン1のリモコンIDと、このリモコン1に対応付け状態にあるコマンダ2のコマンダIDとが対応付けられて記憶されている。なお、記憶部12には、管理サーバ3のIPアドレスも記憶されている。
【0038】
図2(B)は、コマンダ2の概要構成例を示すブロック図である。図2(B)に示すように、コマンダ2は、制御部21、記憶部22、ビデオRAM23、映像再生部24、映像制御部25、マイク制御部26、シンセサイザ27、ミキシングアンプ28、操作部29a、操作処理部29b、赤外線受信部29c、及びLAN通信部29d等を備えて構成される。制御部21は、CPU、ROM、及びRAM等により構成される。記憶部22は、例えば、ハードディスク等により構成される。記憶部22には、OS及びコマンダ処理プログラムが記憶されている。制御部21は、OS及びコマンダ処理プログラムを実行することにより、コマンダ2全体を統括制御する。また、記憶部22には、演奏予約リストが記憶されている。また、記憶部22には、カラオケ曲に対応する楽曲データ及び映像データ等が記憶される。シンセサイザ27は、楽曲データを用いてカラオケ曲の演奏を行い、演奏信号をミキシングアンプ28へ出力する。また、マイク制御部26は、マイクにより集音されたユーザの歌唱音声信号をミキシングアンプ28へ出力する。ミキシングアンプ28は、演奏信号と歌唱音声信号とをミキシングしてスピーカへ出力する。また、映像データ等はビデオRAM23及び映像再生部24により再生される。そして、映像制御部25は、再生された映像信号をディスプレイへ出力する。また、制御部21は、ユーザによる操作部29aからの指示を、操作処理部29bを介して受け付ける。また、制御部21は、赤外線受信部29cを介して、リモコン1からの各種指令を受信することができる。LAN通信部29dは、有線LANに接続して通信を行うためのものである。また、記憶部22には、コマンダ2のコマンダIDと、このコマンダ2と対応付け状態にあるリモコン1のリモコンIDとが対応付けられて記憶されている。なお、記憶部22には、管理サーバ3のIPアドレスも記憶されている。
【0039】
図2(C)は、管理サーバ3の概要構成例を示すブロック図である。図2(C)に示すように、管理サーバ3は、制御部31、記憶部32、及び通信部33等を備えて構成される。制御部31は、CPU、ROM、及びRAM等により構成される。記憶部32は、例えば、ハードディスク等により構成される。記憶部32には、OS及びサーバプログラム等が記憶されている。制御部31は、OS及びサーバプログラムを実行することにより、管理サーバ3全体を制御する。なお、制御部31は、時計機能及びタイマ機能を有する。
【0040】
更に、記憶部32には、登録ユーザリスト、リモコンログインリスト、携帯端末ログインリスト、及びコマンダリストが記憶される。登録ユーザリストには、ユーザ情報が登録される。このユーザ情報には、カラオケ用ユーザID、携帯端末用ユーザID、パスワード、氏名、及びメールアドレス等が含まれる。リモコンログインリストには、カラオケ用ユーザIDとコマンダIDとが対応付けられて登録される。携帯端末ログインリストには、携帯端末用ユーザIDとコマンダIDとが対応付けられて登録される。コマンダリストは、各カラオケルームに設置されているコマンダの情報を登録するリストである。このコマンダリストには、店舗ID、部屋ID及びコマンダIDが対応付けて登録される。コマンダリストに登録されたコマンダIDは、店舗IDが示す店舗において、部屋IDが示すカラオケルームに設置されたコマンダのコマンダIDである。なお、記憶部32には、携帯端末T1からログインしたユーザの携帯端末用ユーザIDと、携帯端末T1のIPアドレス及びポート番号とが対応付けて記憶される。
【0041】
図2(D)は、携帯端末T1の概要構成例を示すブロック図である。図2(D)に示すように、携帯端末T1は、制御部41、記憶部42、表示部43、操作部44、スピーカ45、マイク46、及び携帯無線通信部47等を備えて構成される。制御部41は、CPU、ROM、及びRAM等により構成される。記憶部42は、例えば、不揮発性半導体メモリ等により構成される。記憶部42には、OS及び端末処理プログラム等が記憶されている。制御部41は、OS及び端末処理プログラムを実行することにより、携帯端末T1全体を制御する。端末処理プログラムには、カラオケ用アプリケーションプログラムが含まれる。カラオケ用アプリケーションプログラムは、本発明の携帯機器用プログラムの一例である。カラオケ用アプリケーションプログラムは、ユーザが携帯端末T1でカラオケシステムSを利用するためのプログラムである。カラオケ用アプリケーションプログラムは、コンピュータとしての制御部41に、第1送信ステップと、受信ステップと、第2送信ステップと、を少なくとも実行させることができる。なお、カラオケ用アプリケーションプログラムは、例えば、他のサーバからネットワークNWを介してダウンロードされるようにしても良いし、CD−ROM等の記録媒体に記録されてドライブを介して読み込まれるようにしても良い。また、制御部41は、ユーザによる操作部44からの指示を受け付ける。ユーザによる指示としては、ユーザID等の入力、又はカラオケ曲の選曲等の指示がある。カラオケ曲に対する操作としては、例えば、カラオケ曲の選曲操作、カラオケ曲の予約操作、カラオケ曲の音量操作、キー変更操作などが挙げられる。また、記憶部42には、ユーザが所望するカラオケ曲の情報を登録する楽曲リストが記憶される。カラオケ曲の情報には、カラオケ曲番号、曲名、歌手名等が含まれる。ユーザが所望するカラオケ曲の情報は、例えば携帯端末T1からアクセスした楽曲提供サイトから取得される。なお、記憶部42には、管理サーバ3のIPアドレスも記憶されている。
【0042】
[3.カラオケシステムSの動作]
次に、カラオケシステムSの動作について説明する。
【0043】
[3−1.実施例1]
実施例1における管理サーバ3は、携帯端末T1からログイン要求を受信したときに、多重ログイン状態の場合である場合、携帯端末T1とコマンダ2との対応付けを許可しない。
【0044】
図3は、管理サーバ3の制御部31の実施例1における処理例を示すフローチャートである。図3に示す処理は、例えば、管理サーバ3の電源がONとされたときに開始される。
【0045】
先ず、制御部31は、カラオケシステムSの管理者から電源OFFが要求されたか否かを判定する(ステップS1)。このとき、制御部31は、電源OFFが要求されなかったと判定した場合には(ステップS1:NO)、ステップS2に進む。ステップS2において、制御部31は、リモコン1からログイン要求を受信したか否かを判定する。なお、リモコン1からのログイン要求は、リモコン1と対応付け状態にあるコマンダ2を介して管理サーバ3に送信されても良い。制御部31は、ログイン要求を受信していないと判定した場合には(ステップS2:NO)、ステップS4に進む。一方、ログイン要求を受信したと判定した場合には(ステップS2:YES)、カラオケ用ユーザIDとコマンダIDとを対応付ける(ステップS3)。具体的に、制御部31は、ログイン要求に含まれるカラオケ用ユーザID及びコマンダIDを対応付けて、リモコンログインリストに登録する。制御部31は、この処理を終えると、ステップS1に戻る。なお、カラオケ用ユーザIDとコマンドIDとを対応付けて登録する前に、ユーザ認証処理が行われるように構成しても良い。このユーザ認証処理では、受信されたログイン要求に含まれるカラオケ用ユーザID及びパスワードの組が登録ユーザリストに記録されているか否かが判定される。カラオケ用ユーザID及びパスワードの組が登録ユーザリストに記録されている場合、認証成功と判定される。そして、認証成功が成功したと判定された場合にのみ、対応付けが行われる。
【0046】
ステップS4において、制御部31は、リモコン1からログアウト要求を受信したか否かを判定する。ログアウト要求は、ユーザが、リモコン1の操作部16でログアウト操作を行ったときに、リモコン1から管理サーバ3に送信される。ログイン要求は、ログアウト操作したユーザのカラオケ用ユーザID及びリモコン1と対応付け状態にあるコマンダ2のコマンダIDを含む。なお、ログアウト要求は、リモコン1と対応付け状態にあるコマンダ2を介して管理サーバ3に送信されても良い。制御部31は、ログアウト要求を受信していないと判定した場合には(ステップS4:NO)、ステップS6に進む。一方、制御部31は、ログアウト要求を受信したと判定した場合には(ステップS4:YES)、カラオケ用ユーザIDとコマンダIDとの対応付けを解除する(ステップS5)。具体的に、制御部31は、ログアウト要求に含まれるカラオケ用ユーザIDとコマンダIDとの組を、リモコンログインリストから削除する。制御部31は、この処理を終えると、ステップS1に戻る。
【0047】
ステップS6において、制御部31は、携帯端末T1からログイン要求を受信したか否かを判定する。このとき、制御部31は、ログイン要求を受信していないと判定した場合には(ステップS6:NO)、ステップS10に進む。一方、制御部31は、ログイン要求を受信したと判定した場合には(ステップS6:YES)、ステップS7に進む。ステップS7において、制御部31は、登録ユーザリストから、ログイン要求に含まれる携帯端末用ユーザIDに対応するカラオケ用ユーザIDを取得する。そして、制御部31は、カラオケ用ユーザIDに対応付けられているコマンダIDがリモコンログインリストに登録されているか否かを判定する。このとき、制御部31は、登録されていないと判定した場合には(ステップS7:NO)、ステップS1に戻る。このとき、制御部31は、ログイン要求の送信元の携帯端末T1へ、ログイン失敗応答を送信する。ログイン失敗応答は、ログインが失敗したことを通知するメッセージである。この場合は、ユーザがリモコン1からログインしていない。そのため、制御部31は、携帯端末T1とコマンダ2との対応付けを許可しない。携帯端末T1は、ログイン失敗応答を受信すると、例えば、ログインが失敗したことを示すメッセージを表示部43に表示する。
【0048】
一方、制御部31は、登録されていると判定した場合には(ステップS7:YES)、ステップS8に進む。ステップS8において、制御部31は、登録ユーザリストから取得したカラオケ用ユーザIDに対応付けられているコマンダIDがリモコンログインリストに複数登録されているか否かを判定する。つまり、制御部31は、ログイン要求に含まれる携帯端末用ユーザIDが、リモコンログインリストに登録されたコマンダIDと複数対応付けられているかを、リモコンログインリストに登録されたカラオケ用ユーザIDに基づいて判定する。このとき、制御部31は、複数登録されていると判定した場合には(ステップS8:YES)、ステップS1に戻る。このとき、制御部31は、ログイン要求の送信元の携帯端末T1へログイン失敗応答を送信する。このログイン失敗応答は、本発明の第1通値情報の一例である。この場合は、多重ログインしている状態である。そのため、制御部31は、携帯端末T1とコマンダ2との対応付けを許可しない。
【0049】
一方、制御部31は、複数登録されていないと判定した場合には(ステップS8:NO)、携帯端末T1とコマンダ2とを対応付ける(ステップS9)。具体的に、制御部31は、登録ユーザリストから取得したカラオケ用ユーザIDに対応付けられているコマンダIDを、リモコンログインリストから取得する。そして、制御部31は、ログイン要求に含まれる携帯端末用ユーザIDと、取得したコマンダIDとを対応付けて、携帯端末ログインリストに登録する。制御部31は、対応付けを終えると、ログイン要求の送信元の携帯端末T1へ、ログイン成功応答を送信する。ログイン成功応答は、本発明の第2通値情報の一例である。ログイン成功応答は、ログインが成功し、携帯端末T1とコマンダ2とが対応付けられたことを通知するメッセージである。制御部31は、この処理を終えると、ステップS1に戻る。なお、携帯端末用ユーザIDとコマンドIDとを対応付けて登録する前に、ユーザ認証処理が行われるように構成しても良い。このユーザ認証処理は、携帯端末用ユーザIDを用いること以外は、リモコン1からログイン要求を受信したときのユーザ認証処理と同様である。携帯端末T1は、ログイン成功応答を受信すると、例えば、カラオケ曲を選曲するための画面を表示部43に表示する。ユーザは、操作部44を操作してカラオケ曲を検索する。そして、ユーザは、検索されたカラオケ曲の中から所望のカラオケ曲を選曲して、予約を行うことができる。
【0050】
ステップS10において、制御部31は、携帯端末T1から予約要求を受信したか否かを判定する(ステップS10)。このとき、制御部31は、予約要求を受信していないと判定した場合には(ステップS10:NO)、ステップS1に戻る。一方、制御部31は、予約要求を受信したと判定した場合には(ステップS10:YES)、ステップS11に進む。ステップS11において、制御部31は、予約要求に含まれる携帯端末用ユーザIDに対応付けられているコマンダIDが携帯端末ログインリストに登録されているか否かを判定する。このとき、制御部31は、登録されていないと判定した場合には(ステップS11:NO)、ステップS1に戻る。この場合、携帯端末T1でカラオケ曲を予約しようとしているユーザが携帯端末T1からログインしていない。そのため、制御部31は、携帯端末T1からのカラオケ曲の予約を拒否する。
【0051】
一方、制御部31は、登録されていると判定した場合には(ステップS11:YES)、ステップS12に進む。ステップS12において、制御部31は、登録ユーザリストから、予約要求に含まれる携帯端末用ユーザIDに対応するカラオケ用ユーザIDを取得する。そして、制御部31は、携帯端末用ユーザIDに対応付けられているコマンダIDが、カラオケ用ユーザIDに対応付けてリモコンログインリストに登録されているか否かを判定する。このとき、制御部31は、登録されていないと判定した場合には(ステップS12:NO)、ステップS1に戻る。この場合は、ユーザが、携帯端末T1からログインした後に、リモコン1からログアウトした場合である。従って、制御部31は、ユーザがリモコン1からログインしている状態ではないため、携帯端末T1からのカラオケ曲の予約を拒否する。
【0052】
一方、制御部31は、登録されていると判定した場合には(ステップS12:YES)、ステップS13に進む。ステップS13において、制御部31は、登録ユーザリストから取得したカラオケ用ユーザIDに対応付けられているコマンダIDがリモコンログインリストに複数登録されているか否かを判定する。このとき、制御部31は、複数登録されていると判定した場合には(ステップS13:YES)、ステップS1に戻る。この場合は、ユーザが、あるリモコン1からログインした状態で携帯端末T1からログインした後に、別のリモコン1からログインした場合である。そこで、制御部31は、コマンダ2の誤動作を防止するため、携帯端末T1からのカラオケ曲の予約を拒否する。
【0053】
一方、制御部31は、複数登録されていないと判定した場合には(ステップS13:NO)、予約要求に含まれる携帯端末用ユーザIDに対応付けられているコマンダIDが示すコマンダ2へ、予約要求を転送する(ステップS14)。制御部31は、この処理を終えると、ステップS1に戻る。ステップS1において、制御部31は、電源OFFが要求されと判定した場合には(ステップS1:YES)、図3に示す処理を終了させる。
【0054】
[3−2.実施例2]
実施例2における管理サーバ3は、携帯端末T1からログイン要求を受信したときに、多重ログイン状態の場合である場合、ユーザが最後にログインしたリモコン1以外のリモコン1からのログインを強制的に解除する。
【0055】
図4は、管理サーバ3の制御部31の実施例2における処理例を示すフローチャートである。図4において、図3と同様の処理については、同様のステップ番号を付してある。なお、図3と同様の処理については、詳細な説明を省略する。
【0056】
ステップS2において、制御部31は、ログイン要求を受信したと判定した場合には(ステップS2:YES)、ステップS21に進む。ステップS21において、制御部31は、カラオケ用ユーザIDとコマンダIDとログイン時刻とを対応付ける。具体的に、制御部31は、制御部31の時計機能から現在時刻を取得する。制御部31は、取得した現在時刻をログイン時刻とする。そして、制御部31は、ログイン要求に含まれるカラオケ用ユーザID及びコマンダIDと、ログイン時刻とを対応付けて、リモコンログインリストに登録する。このログイン時刻が、コマンダ2の利用開始時刻に相当する。なお、ログイン時刻は、例えば、時分、時分秒等で示されても良い。また、ログイン時刻は、例えば、日時、日時分、日時分秒等で示されても良い。制御部31は、この処理を終えると、ステップS1に戻る。
【0057】
ステップS8において、制御部31は、ログイン要求に含まれる携帯端末用ユーザIDに対応するカラオケ用ユーザIDに対応付けられているコマンダIDがリモコンログインリストに複数登録されていると判定した場合には(ステップS8:YES)、ステップS22に進む。ステップS22において、制御部31は、カラオケ用ユーザIDに対応付けられている複数のコマンダIDのうち、ログイン時刻が最新のコマンダIDを除く全てのコマンダIDとの対応付けを解除する(ステップS22)。具体的に、制御部31は、リモコンログインリストにおいて、カラオケ用ユーザIDに対応付けられている各コマンダIDに対応するログイン時刻を取得する。次いで、制御部31は、複数のログイン時刻のうち最新のログイン時刻を特定する。そして、制御部31は、カラオケ用ユーザIDに対応付けられている複数のコマンダIDのうち、最新のログイン時刻に対応付けられているコマンダID以外のコマンダIDを、リモコンログインリストから削除する。これにより、対応付けが解除される。次いで、制御部31は、ログイン時刻が最新のコマンダIDを除くコマンダIDが削除されたリモコンログインリストに登録されているコマンダIDを用いて、携帯端末用ユーザIDとコマンダIDとを改めて対応付ける(ステップS9)。具体的に、制御部31は、登録ユーザリストから取得したカラオケ用ユーザIDに対応付けられているコマンダIDを、リモコンログインリストから取得する。ステップS22における対応付けの解除により、カラオケ用ユーザIDに対応付けられているコマンダIDが1つのみとなったため、取得されるコマンダIDは1つである。そして、制御部31は、ログイン要求に含まれる携帯端末用ユーザIDと、取得したコマンダIDとを対応付けて、携帯端末ログインリストに登録する。
【0058】
なお、実施例1及び2において、管理サーバ3は、携帯端末ログインリストに携帯端末用ユーザIDを登録するとき、コマンダIDと対応付けて登録しなくても良い。実施例1及び2においては、携帯端末用ユーザIDに対応するカラオケ用ユーザIDに対応付けられているコマンダIDが1つのみである状態で、ステップS9が実行されるからである。この場合、携帯端末T1と対応付け状態にあるコマンダ2を、カラオケ用ユーザIDに対応付けられているコマンダIDにより特定することができる。従って、携帯端末ログインリストに携帯端末用ユーザIDが登録されることで、携帯端末T1とコマンダ2とが対応付けられる。
【0059】
[3−3.実施例3]
実施例3においては、ユーザの操作により、利用するカラオケルームを変更したことを管理サーバ3へ通知することを可能とする。そして、管理サーバ3は、この通知を受信することにより、携帯端末T1と対応付けるコマンダ2の変更を許可する。また、管理サーバ3は、携帯端末T1と対応付けるコマンダ2を変更するとき、ユーザが行っていたカラオケ曲の予約を、移動先のカラオケルームに設置されたコマンダ2に引き継がせる。予約の引き継ぎを可能とするため、管理サーバ3の記憶部42には、ユーザ予約リストが記憶される。ユーザ予約リストには、予約されたカラオケ曲のカラオケ曲番号と、予約したユーザのカラオケ用ユーザIDとが対応付けて登録される。
【0060】
図5は、管理サーバ3の制御部31の実施例3における処理例を示すフローチャートである。図5において、図4と同様の処理については、同様のステップ番号を付してある。なお、図4と同様の処理については、詳細な説明を省略する。
【0061】
ステップS8において、制御部31は、ログイン要求に含まれる携帯端末用ユーザIDに対応するカラオケ用ユーザIDに対応付けられているコマンダIDがリモコンログインリストに複数登録されていると判定した場合には(ステップS8:YES)、ステップS31に進む。ステップS31において、制御部31は、カラオケ用ユーザIDに対応付けられている複数のコマンダIDのうち、ログイン時刻が最新のコマンダIDを、携帯端末用ユーザIDと対応付ける(ステップS31)。具体的に、制御部31は、リモコンログインリストにおいて、カラオケ用ユーザIDに対応付けられている各コマンダIDに対応するログイン時刻のうち最新のログイン時刻を特定する。そして、制御部31は、最新のログイン時刻に対応付けられているコマンダIDを、リモコンログインリストから取得する。そして、制御部31は、ログイン要求に含まれる携帯端末用ユーザIDと、取得したコマンダIDとを対応付けて、携帯端末ログインリストに登録する。制御部31は、この処理を終えると、ステップS1に戻る。
【0062】
ステップS12において、制御部31は、携帯端末用ユーザIDに対応付けられているコマンダIDが、カラオケ用ユーザIDに対応付けてリモコンログインリストに登録されていると判定した場合には、ステップS13の判定を行わない。そして、制御部31は、予約要求に含まれる携帯端末用ユーザIDに対応付けられているコマンダIDが示すコマンダ2へ、予約要求を転送する(ステップS14)。つまり、制御部31は、多重ログインの状態であっても、携帯端末T1と現在対応付け状態にあるコマンダ2をユーザが利用しているものとして処理する。このとき、制御部31は、受信した予約要求に含まれる携帯端末用ユーザIDに対応するカラオケ用ユーザIDを登録ユーザリストから取得する。そして、制御部31は、取得したカラオケ用ユーザIDと、予約要求に含まれるカラオケ曲番号とを対応付けて、ユーザ予約リストに登録する。
【0063】
ステップS10において、制御部31は、予約要求を受信していないと判定した場合には(ステップS10:NO)、ステップS32に進む。ステップS32において、制御部31は、リモコン1、コマンダ2または携帯端末T1から部屋変更通知を受信したか否かを判定する。このとき、制御部31は、部屋変更通知を受信していないと判定した場合には(ステップS32:NO)、ステップS1に戻る。一方、制御部31は、部屋変更通知を受信したと判定した場合には(ステップS32:YES)、ステップS33に進む。ステップS33において、制御部31は、部屋変更通知に含まれるカラオケ用ユーザIDに対応する携帯端末用ユーザIDを、登録ユーザリストから取得する。なお、部屋変更通知に携帯端末用ユーザIDが設定されている場合、この処理は不要である。そして、制御部31は、取得した携帯端末用ユーザIDに対応付けられているコマンダIDが携帯端末ログインリストに既に登録されているか否かを判定する。このとき、制御部31は、登録されていないと判定した場合には(ステップS33:NO)、ステップS1に戻る。この場合、ユーザが携帯端末T1からのログインを行っていない。つまり、携帯端末T1と既に対応付けられているコマンダ2が存在していない。そのため、制御部31は、携帯端末T1と対応付けるコマンダ2の変更を許可しない。
【0064】
一方、制御部31は、登録されていると判定した場合には(ステップS33:YES)、ステップS34に進む。ステップS34において、制御部31は、部屋変更通知に含まれるコマンダIDが、部屋変更通知に含まれるカラオケ用ユーザIDに対応付けてリモコンログインリストに既に登録されているか否かを判定する。なお、制御部31は、部屋変更通知に携帯端末用ユーザIDが含まれている場合、携帯端末用ユーザIDに対応するカラオケ用ユーザIDを、登録ユーザリストから取得して判定を行う。制御部31は、登録されていないと判定した場合には(ステップS34:NO)、ステップS1に戻る。この場合、ユーザが、移動先のカラオケルームにおいてリモコン1からログインを行っていない。そのため、制御部31は、携帯端末T1と対応付けるコマンダ2の変更を許可しない。
【0065】
一方、制御部31は、登録されていると判定した場合には(ステップS34:YES)、ユーザが移動する前に利用していたカラオケルームに設置されたコマンダ2へ、予約キャンセル要求を送信する(ステップS35)。予約キャンセル要求は、予約されたカラオケ曲の予約のキャンセルを要求するメッセージである。具体的に、制御部31は、携帯端末ログインリストから、携帯端末用ユーザIDに対応するコマンダIDを取得する。このコマンダIDが、ユーザが移動する前に利用していたカラオケルームに設置されたコマンダ2のコマンダIDである。次いで、制御部31は、部屋変更通知に含まれるカラオケ用ユーザIDに対応するカラオケ曲番号をユーザ予約リストから全て取得する。そして、制御部31は、取得したカラオケ曲番号を含む予約キャンセル要求を、取得したコマンダIDが示すコマンダ2へ送信する。コマンダ2は、受信した予約キャンセル要求に含まれるカラオケ曲番号を、演奏予約リストから削除する。制御部31は、予約キャンセル要求を送信すると、移動先のカラオケルームに設置されたコマンダ2へ、予約要求を送信する(ステップS36)。具体的に、制御部31は、ユーザ予約リストから取得したカラオケ曲番号を含む予約要求を、部屋変更通知に含まれるコマンダIDが示すコマンダ2へ送信する。コマンダ2は、受信した予約要求に含まれるカラオケ曲番号を、演奏予約リストに登録する。制御部31は、予約要求を送信すると、携帯端末用ユーザIDと対応付けるコマンダIDを変更する(ステップS37)。具体的に、制御部31は、携帯端末用ユーザIDに対応付けて登録されているコマンダIDを、携帯端末ログインリストから削除する。そして、制御部31は、携帯端末用ユーザIDに対応付けて、部屋変更通知に含まれるコマンダIDを携帯端末ログインリストに登録する。制御部31は、この処理を終えると、ステップS1に戻る。
【0066】
以上説明したように、上記実施形態によれば、管理サーバ3が、携帯端末T1から受信したログイン要求に含まれる携帯端末用ユーザIDが、リモコンログインリストに登録されたコマンダIDと複数対応付けられているかを、リモコンログインリストに登録されたカラオケ用ユーザIDに基づいて判定する。そして、管理サーバ3が、コマンダIDと複数対応付けられていると判定した場合、コマンダ2と携帯端末T1との対応付けを制限する。従って、ユーザが現在利用していないコマンダ2が、ユーザによる携帯端末T1の操作によって誤動作することを防止することができる。
【符号の説明】
【0067】
1 リモコン
2 コマンダ
3 管理サーバ
T1 携帯端末
S カラオケシステム
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カラオケ曲の選曲に用いられる選曲装置と、予約されたカラオケ曲を演奏するカラオケ装置とから構成されるカラオケシステムにおけるサーバ装置において、
前記カラオケ装置と対応付けられた前記選曲装置にログインしたユーザを識別する第1識別情報であって前記カラオケシステムを利用可能なユーザを識別する前記第1識別情報と、複数の前記カラオケ装置を識別する第2識別情報であって前記選曲装置と対応付けられた前記カラオケ装置の前記第2識別情報とを対応付けて記憶する記憶手段と、
前記カラオケシステムを利用可能なユーザを識別する第3識別情報をネットワークに接続可能な携帯機器から取得する取得手段と、
前記取得手段により取得された前記第3識別情報が、前記記憶手段に記憶された前記第2識別情報と複数対応付けられているかを、前記記憶手段に記憶された前記第1識別情報基づいて判定する判定手段と、
前記第3識別情報の取得先の前記携帯機器と、前記第2識別情報により識別される前記カラオケ装置との対応付けを許可する許可する許可手段であり、前記判定手段により前記第3識別情報が、前記第2識別情報と複数対応付けられていると判定された場合、前記カラオケ装置と前記携帯機器との対応付けを制限する許可手段と、
を備えることを特徴とするサーバ装置。
【請求項2】
前記許可手段は、前記判定手段により前記第3識別情報が、前記第2識別情報と複数対応付けて記憶されていると判定された場合、前記カラオケ装置と前記携帯機器との対応付けを許可しないことを特徴とする請求項1に記載のサーバ装置。
【請求項3】
前記記憶手段は、前記第1識別情報と、前記第2識別情報と、前記選曲装置にログインされた時刻を示す時刻情報とを対応付けて記憶し、
前記許可手段は、前記判定手段により前記第3識別情報が、前記第2識別情報と複数対応付けられていると判定された場合、前記第3識別情報に対応する複数の前記第2識別情報のうち、前記第2識別情報に対応する前記時刻情報が最新の時刻を示す前記第2識別情報により識別される前記カラオケ装置と前記携帯機器との対応付けを許可することを特徴とする請求項1に記載のサーバ装置。
【請求項4】
前記第1識別情報と、ユーザが利用するカラオケ装置の前記第2識別情報とを、前記携帯機器、前記カラオケ装置または前記選曲装置のうち少なくとも何れかから新たに取得する第2取得手段と、
前記第2取得手段により新たに取得された前記第1識別情報に基づいて、前記第1識別情報により識別されるユーザの前記携帯機器と対応付けられている前記カラオケ装置が既にあるかを判定する第2判定手段と、
を更に備え、
前記判定手段は、前記第2取得手段により新たに取得された前記第1識別情報が、前記2取得手段により取得された前記第2識別情報と対応付けて前記記憶手段に既に記憶されているかを判定し、
前記許可手段は、前記第2判定手段により対応付けられている前記カラオケ装置が既にあると判定され、且つ、前記判定手段により前記第2取得手段により取得された前記第1識別情報が、前記2取得手段により新たに取得された前記第2識別情報と既に対応付けて記憶されていると判定された場合、前記第1識別情報により識別されるユーザの前記携帯機器に対応付ける前記カラオケ装置を、新たに取得された前記第2識別情報より識別される前記カラオケ装置に変更することを許可することを特徴とする請求項1に記載のサーバ装置。
【請求項5】
演奏が予約されたカラオケ曲を示す予約情報と、予約したユーザの前記第1識別情報とを対応付けて記憶する第2記憶手段と、
前記第2判定手段により対応付けられている前記カラオケ装置が既にあると判定され、且つ、前記判定手段により前記第2取得手段により取得された前記第1識別情報が、前記2取得手段により新たに取得された前記第2識別情報と対応付けて既に記憶されていると判定された場合、前記第2判定手段により既に対応付けられていると判定された前記カラオケ装置に、前記第1識別情報に対応する前記予約情報が示すカラオケ曲の予約の取消指令を送信し、前記第2取得手段により新たに取得された前記第2識別情報により識別される前記カラオケ装置に、前記予約情報が示すカラオケ曲の予約指令を送信する送信手段と、
を更に備えることを特徴とする請求項4に記載のサーバ装置。
【請求項6】
カラオケ曲の選曲に用いられる選曲装置と、予約されたカラオケ曲を演奏するカラオケ装置とから構成されるカラオケシステムにおけるサーバ装置であり、前記カラオケ装置と対応付けられた前記選曲装置にログインしたユーザを識別する第1識別情報であって前記カラオケシステムを利用可能なユーザを識別する前記第1識別情報と、複数の前記カラオケ装置を識別する第2識別情報であって前記選曲装置と対応付けられた前記カラオケ装置の前記第2識別情報とを対応付けて記憶する記憶手段を備えるサーバ装置により実行される対応付け方法において、
前記カラオケシステムを利用可能なユーザを識別する第3識別情報をネットワークに接続可能な携帯機器から取得する取得ステップと、
前記取得ステップにより取得された前記第3識別情報が、前記記憶手段に記憶された前記第2識別情報と複数対応付けられているかを、前記記憶手段に記憶された前記第1識別情報基づいて判定する判定ステップと、
前記第3識別情報の取得先の前記携帯機器と、前記第2識別情報により識別される前記カラオケ装置との対応付けを許可する許可する許可ステップであり、前記判定ステップにより前記第3識別情報が、前記第2識別情報と複数対応付けられていると判定された場合、前記カラオケ装置と前記携帯機器との対応付けを制限する許可ステップと、
を含むことを特徴とする対応付け方法。
【請求項7】
カラオケ曲の選曲に用いられる選曲装置と、予約されたカラオケ曲を演奏するカラオケ装置とから構成されるカラオケシステムにおけるサーバ装置であり、前記カラオケ装置と対応付けられた前記選曲装置にログインしたユーザを識別する第1識別情報であって前記カラオケシステムを利用可能なユーザを識別する前記第1識別情報と、複数の前記カラオケ装置を識別する第2識別情報であって前記選曲装置と対応付けられた前記カラオケ装置の前記第2識別情報とを対応付けて記憶する記憶手段を備えるサーバ装置にネットワークを介して接続する携帯機器に含まれるコンピュータに、
前記カラオケシステムを利用可能なユーザを識別する第3識別情報を前記サーバ装置へ送信する第1送信ステップと、
前記第1送信ステップにより送信された前記第3識別情報が、前記記憶手段に記憶された前記第2識別情報と複数対応付けられていると前記記憶手段に記憶された前記第1識別情報基づいて前記サーバ装置が判定した場合、前記カラオケ装置と前記携帯機器との対応付けを制限することを示す第1通知情報を前記サーバ装置から受信し、前記第3識別情報が前記第2識別情報と複数対応付けられていると前記サーバ装置が判定しなかった場合、前記サーバ装置が前記第2識別情報により識別される前記カラオケ装置と前記携帯機器との対応付けを許可することにより、前記カラオケ装置と前記携帯機器とが対応付けられたことを示す第2通知情報を前記サーバ装置から受信する受信ステップと、
前記受信ステップにより前記第2通知情報が受信された場合、前記携帯機器において選曲されたカラオケ曲に対する操作要求を、前記サーバ装置へ送信する第2送信ステップと、
を実行させることを特徴とする携帯機器用プログラム。
【請求項1】
カラオケ曲の選曲に用いられる選曲装置と、予約されたカラオケ曲を演奏するカラオケ装置とから構成されるカラオケシステムにおけるサーバ装置において、
前記カラオケ装置と対応付けられた前記選曲装置にログインしたユーザを識別する第1識別情報であって前記カラオケシステムを利用可能なユーザを識別する前記第1識別情報と、複数の前記カラオケ装置を識別する第2識別情報であって前記選曲装置と対応付けられた前記カラオケ装置の前記第2識別情報とを対応付けて記憶する記憶手段と、
前記カラオケシステムを利用可能なユーザを識別する第3識別情報をネットワークに接続可能な携帯機器から取得する取得手段と、
前記取得手段により取得された前記第3識別情報が、前記記憶手段に記憶された前記第2識別情報と複数対応付けられているかを、前記記憶手段に記憶された前記第1識別情報基づいて判定する判定手段と、
前記第3識別情報の取得先の前記携帯機器と、前記第2識別情報により識別される前記カラオケ装置との対応付けを許可する許可する許可手段であり、前記判定手段により前記第3識別情報が、前記第2識別情報と複数対応付けられていると判定された場合、前記カラオケ装置と前記携帯機器との対応付けを制限する許可手段と、
を備えることを特徴とするサーバ装置。
【請求項2】
前記許可手段は、前記判定手段により前記第3識別情報が、前記第2識別情報と複数対応付けて記憶されていると判定された場合、前記カラオケ装置と前記携帯機器との対応付けを許可しないことを特徴とする請求項1に記載のサーバ装置。
【請求項3】
前記記憶手段は、前記第1識別情報と、前記第2識別情報と、前記選曲装置にログインされた時刻を示す時刻情報とを対応付けて記憶し、
前記許可手段は、前記判定手段により前記第3識別情報が、前記第2識別情報と複数対応付けられていると判定された場合、前記第3識別情報に対応する複数の前記第2識別情報のうち、前記第2識別情報に対応する前記時刻情報が最新の時刻を示す前記第2識別情報により識別される前記カラオケ装置と前記携帯機器との対応付けを許可することを特徴とする請求項1に記載のサーバ装置。
【請求項4】
前記第1識別情報と、ユーザが利用するカラオケ装置の前記第2識別情報とを、前記携帯機器、前記カラオケ装置または前記選曲装置のうち少なくとも何れかから新たに取得する第2取得手段と、
前記第2取得手段により新たに取得された前記第1識別情報に基づいて、前記第1識別情報により識別されるユーザの前記携帯機器と対応付けられている前記カラオケ装置が既にあるかを判定する第2判定手段と、
を更に備え、
前記判定手段は、前記第2取得手段により新たに取得された前記第1識別情報が、前記2取得手段により取得された前記第2識別情報と対応付けて前記記憶手段に既に記憶されているかを判定し、
前記許可手段は、前記第2判定手段により対応付けられている前記カラオケ装置が既にあると判定され、且つ、前記判定手段により前記第2取得手段により取得された前記第1識別情報が、前記2取得手段により新たに取得された前記第2識別情報と既に対応付けて記憶されていると判定された場合、前記第1識別情報により識別されるユーザの前記携帯機器に対応付ける前記カラオケ装置を、新たに取得された前記第2識別情報より識別される前記カラオケ装置に変更することを許可することを特徴とする請求項1に記載のサーバ装置。
【請求項5】
演奏が予約されたカラオケ曲を示す予約情報と、予約したユーザの前記第1識別情報とを対応付けて記憶する第2記憶手段と、
前記第2判定手段により対応付けられている前記カラオケ装置が既にあると判定され、且つ、前記判定手段により前記第2取得手段により取得された前記第1識別情報が、前記2取得手段により新たに取得された前記第2識別情報と対応付けて既に記憶されていると判定された場合、前記第2判定手段により既に対応付けられていると判定された前記カラオケ装置に、前記第1識別情報に対応する前記予約情報が示すカラオケ曲の予約の取消指令を送信し、前記第2取得手段により新たに取得された前記第2識別情報により識別される前記カラオケ装置に、前記予約情報が示すカラオケ曲の予約指令を送信する送信手段と、
を更に備えることを特徴とする請求項4に記載のサーバ装置。
【請求項6】
カラオケ曲の選曲に用いられる選曲装置と、予約されたカラオケ曲を演奏するカラオケ装置とから構成されるカラオケシステムにおけるサーバ装置であり、前記カラオケ装置と対応付けられた前記選曲装置にログインしたユーザを識別する第1識別情報であって前記カラオケシステムを利用可能なユーザを識別する前記第1識別情報と、複数の前記カラオケ装置を識別する第2識別情報であって前記選曲装置と対応付けられた前記カラオケ装置の前記第2識別情報とを対応付けて記憶する記憶手段を備えるサーバ装置により実行される対応付け方法において、
前記カラオケシステムを利用可能なユーザを識別する第3識別情報をネットワークに接続可能な携帯機器から取得する取得ステップと、
前記取得ステップにより取得された前記第3識別情報が、前記記憶手段に記憶された前記第2識別情報と複数対応付けられているかを、前記記憶手段に記憶された前記第1識別情報基づいて判定する判定ステップと、
前記第3識別情報の取得先の前記携帯機器と、前記第2識別情報により識別される前記カラオケ装置との対応付けを許可する許可する許可ステップであり、前記判定ステップにより前記第3識別情報が、前記第2識別情報と複数対応付けられていると判定された場合、前記カラオケ装置と前記携帯機器との対応付けを制限する許可ステップと、
を含むことを特徴とする対応付け方法。
【請求項7】
カラオケ曲の選曲に用いられる選曲装置と、予約されたカラオケ曲を演奏するカラオケ装置とから構成されるカラオケシステムにおけるサーバ装置であり、前記カラオケ装置と対応付けられた前記選曲装置にログインしたユーザを識別する第1識別情報であって前記カラオケシステムを利用可能なユーザを識別する前記第1識別情報と、複数の前記カラオケ装置を識別する第2識別情報であって前記選曲装置と対応付けられた前記カラオケ装置の前記第2識別情報とを対応付けて記憶する記憶手段を備えるサーバ装置にネットワークを介して接続する携帯機器に含まれるコンピュータに、
前記カラオケシステムを利用可能なユーザを識別する第3識別情報を前記サーバ装置へ送信する第1送信ステップと、
前記第1送信ステップにより送信された前記第3識別情報が、前記記憶手段に記憶された前記第2識別情報と複数対応付けられていると前記記憶手段に記憶された前記第1識別情報基づいて前記サーバ装置が判定した場合、前記カラオケ装置と前記携帯機器との対応付けを制限することを示す第1通知情報を前記サーバ装置から受信し、前記第3識別情報が前記第2識別情報と複数対応付けられていると前記サーバ装置が判定しなかった場合、前記サーバ装置が前記第2識別情報により識別される前記カラオケ装置と前記携帯機器との対応付けを許可することにより、前記カラオケ装置と前記携帯機器とが対応付けられたことを示す第2通知情報を前記サーバ装置から受信する受信ステップと、
前記受信ステップにより前記第2通知情報が受信された場合、前記携帯機器において選曲されたカラオケ曲に対する操作要求を、前記サーバ装置へ送信する第2送信ステップと、
を実行させることを特徴とする携帯機器用プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【公開番号】特開2013−37149(P2013−37149A)
【公開日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−172404(P2011−172404)
【出願日】平成23年8月5日(2011.8.5)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年8月5日(2011.8.5)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]