説明

サーバ装置、情報処理装置、サーバ装置の制御方法及びプログラム

【課題】 サーバ装置から取得する表示情報の言語情報に従って情報処理装置側の操作画面で表示する言語を自動的に切替える。
【解決手段】
端末から受け取る印刷情報を情報処理装置からの求めに応じて送信するサービスを提供するサーバ装置において、端末のアプリケーションが表示する画面を用いて取得した印刷情報と、画面の言語情報と、当該印刷情報に対して端末に発行される受付番号とを関連づけて保存する。そして、情報処理装置から受信する受付番号に基づいて、印刷情報を表示するための表示情報および受付番号に関連づけられた言語情報に基づいて情報処理装置が表示すべき操作表示画面の言語を指示する言語情報を作成する。そして、作成した表示情報および言語情報を情報処理装置に送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サーバ装置が提供する情報処理装置に関わる操作画面の表示を制御するサーバ装置、情報処理装置、サーバ装置の制御方法及びプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、ユーザの携帯端末などから事前に印刷したいデータをサーバにアップロードし、該当の印刷データをコンビニエンスストアなどに設置されたクラウドネットワークに接続された任意のデバイスから印刷するクラウド印刷システムが知られている。
【0003】
この場合、ユーザの携帯端末には、印刷データをアップロードし、あらかじめ印刷時のプリント設定を行うクライアントアプリケーションがインストールされている。このクライアントアプリケーションはクラウド上の印刷サーバアプリケーションと接続し、ユーザの印刷予約として、前述の印刷データのアップロードおよびプリント設定を行うことが可能となっている。
【0004】
印刷サーバアプリケーションは、印刷予約を受け付けると、クライアントアプリケーションに対して、予約番号を発行する。実際にユーザが印刷処理を指示する場合、印刷予約時に発行された予約番号を印刷したいデバイス(画像形成装置・情報処理装置)の操作部に対して入力する。予約番号を入力されたデバイスは、印刷サーバアプリケーションと接続し、該当の印刷データをダウンロードし、印刷処理を行う。この際、ユーザは情報処理装置の操作部で再度プリント設定などを指示することが可能である。
【0005】
一方、外部WEBサーバが提供するWEBサイトを閲覧するため、情報処理装置内にWEBブラウザ機能を備えた情報処理装置があることが知られている。
このような情報処理装置においては、情報処理装置がネットワーク上のWEBサーバと接続され、WEBサーバにより提供される各種印刷設定の画面を情報処理装置に備えられたWEBブラウザ上に表示することでユーザの印刷操作を受け付ける方法が知られている。
【0006】
この場合、情報処理装置がネットワーク上のWEBサーバにある印刷サーバアプリケーションから提供される印刷画面を表示し、予約番号の入力を受け付ける。予約番号が入力された場合、WEBサーバ上の印刷サーバアプリケーションが情報処理装置からの要求に応えて、WEBブラウザに印刷指示を操作させるための画面コンテンツを情報処理装置に送信する。情報処理装置のWEBブラウザは受信したコンテンツを解析し、操作画面を表示する。さらには、WEBサーバ上の印刷サーバアプリケーションは実際の印刷指示を情報処理装置に対して指示を行う。
また、下記特許文献1では周辺機器の制御手段に国などの環境情報であるロケールIDを設け、取得したロケールIDに対応したリソースファイルを取得し設定などの処理を行うといった言語表示切替え方法が知られている。
【0007】
また、下記特許文献2ではブラウザがWEBサーバに接続する際に、表示装置側の表示言語設定記憶部に予め記憶してある表示言語情報をWEBサーバに通知する。そして、WEBサーバは該ブラウザ(表示装置)から通知さてきれた表示言語設定情報を基に表示言語を判別し、該当する言語のWEBコンテンツを言語別のブラウザに配信する方法が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2000−187570号公報
【特許文献1】特開2004−227199号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
例えば、印刷予約をしたユーザが印刷を行う情報処理装置は、コンビニエンスストアなど不特定多数の言語を話すユーザが使用する環境に置かれている。特に印刷の際のプリント設定や実際の印刷指示の際は、メニュー表示や結果表示など情報処理装置で表示される画面が所望の表示言語でなかった場合は、情報処理装置側でユーザがWEBブラウザ画面の表示言語を切替える必要があった。
また、情報処理装置が提供する画面については、WEBブラウザ画面の表示言語の切替えとは別に、ユーザが情報処理装置側の表示言語も切替える必要があった。
【0010】
また、不特定多数のユーザが使用する環境では、ユーザ管理をする事はできないため、ユーザの利用環境などの情報をユーザ情報に結び付けて管理することができないという問題があった。
【0011】
さらには、ユーザが所望する表示言語は、印刷予約時にユーザが使用する情報処理装置とは別の端末と同等であることが多いため、印刷予約時に使用した端末のアプリケーションと同じ表示言語に自動で切替えたいという要望があった。
本発明は、ユーザに適した言語の操作画面を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成する本発明のサーバ装置は以下に示す構成を備える。
端末のアプリケーションが表示する画面を介して入力された指示に従って前記端末から印刷情報を取得する取得手段と、情報処理装置から受け付けた前記印刷情報に関する印刷要求に基づいて、前記印刷情報を表示するための表示情報および前記端末の前記画面の言語情報を前記情報処理装置に送信する送信手段とを有し、前記送信手段により送信された前記表示情報が前記情報処理装置にて表示され、かつ、前記端末の前記画面と同じ言語情報の操作画面が前記情報処理装置に表示されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、ユーザに適した言語の操作画面を提供することでユーザの操作性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】印刷装置、情報処理装置を含むシステム全体構成を示す図である。
【図2】図1に示したMFPの構成を示すブロック図である。
【図3】図1に示したMFPを含むシステム全体のソフトウエア構成を示す図である。
【図4】印刷システムの制御方法を示すフローチャートである。
【図5】本実施形態を示すデータ処理装置が表示するUI画面の一例を示す図である。
【図6】印刷システムの制御方法を示すフローチャートである。
【図7】図2に示した操作表示部に表示されるUI画面の例を示す図である。
【図8】印刷システムの制御方法を示すフローチャートである。
【図9】印刷システムの制御方法を示すフローチャートである。
【図10】印刷システムの制御方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
次に本発明を実施するための最良の形態について図面を参照して説明する。
<システム構成の説明>
〔第1実施形態〕
【0016】
図1は、本実施形態を示す印刷装置、情報処理装置を含むシステム全体構成を示す図である。本例に示すシステムでは、複合機(MFP)101、WEBサーバ104と携帯端末(以下、端末と呼ぶ)105がLAN(ローカルエリアネットワーク)102やインターネット103によって構成されたネットワークによって接続されている。また、本システムでは、端末105から受け取る印刷情報を情報処理装置からの求めに応じて送信するサービスを提供するサーバ装置がWEBサーバ104とする例であって、情報処理装置として複合機(MFP)101の例である。なお、情報処理装置は、複合機に限定されることはなく、SFPとしての印刷装置や、スキャナ装置、FAX装置等が含まれ、何らかの操作手順を表示する操作部を表示する情報処理装置であれば、これらに限定されることはない。また、サーバ装置はサービスを提供する装置であるため提供装置とも呼ばれる。
図1において、MFP101は、紙媒体をスキャンし、そのスキャンデータを元に用紙に画像を形成して印刷するコピー機能を持つ。さらには、MFP101は、WEBサーバ104が提供するWEBサイトを閲覧するため、WEBブラウザ機能を備えている。
【0017】
端末105は、携帯端末やタブレット端末、個人用のPC端末などで、サーバと通信し端末105にインストールされているアプリケーションを実行するなどの機能を備えているデータ処理装置である。ここで、携帯端末はそれぞれ独自のOSでアプリケーションを実行するアプリケーション機能と、ネットワーク(無線、有線を含む)を介して端末あるいはクラウド環境のWEBサーバと所定のプロトコルで通信可能に構成されている。
【0018】
WEBサーバ104は、サーバアプリケーションを実行したり、クライアントであるWEBブラウザの要求に応じてコンテンツを送信したりするといった一般的なWEBサイトとしての機能を備えている。
【0019】
図2は、図1に示したMFP101の構成を示すブロック図である。
図2において、MFP101は、スキャナ213およびプリンタ214を接続するとともに、操作表示部211、操作入力部212、およびLAN102を接続することが可能なコントローラユニット200を備える。
コントローラユニット200は、各種制御プログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)201を有する。CPU201は、ROM(Read Only Memory)203に格納されているブートプログラムに基づきシステムを起動する。そしてこのシステム上でHDD(ハードディスク装置)204に格納されている制御プログラムを読み出してRAM(Random Access Memory)202をワークエリアとして所定の処理を実行する。
【0020】
HDD204には、WEBブラウザ302の機能を含む、各種制御プログラムが格納される。また、HDD204には、スキャナ213から読み込んだスキャンデータやネットワークI/F207を介して装置外から取得したデータが格納される。
操作部出力I/F205は、操作表示部211へのデータ出力通信制御を行う。操作部入力I/F206は、操作入力部212からのデータ入力通信制御を行う。
ネットワークI/F207は、LAN102に接続され、LAN102を介した情報の入出力制御を行う。
【0021】
スキャナI/F208は、スキャナ213から画像データを入力するとともに、スキャナ制御データの入出力を行う。
プリンタI/F209は、プリンタ214へ出力画像データを出力するとともに、プリンタ制御データの入出力を行う。
【0022】
以上201から209までのデバイスがシステムバス210上に配置される。
操作入力部212は、タッチパネルやハードキーなどの入力装置を備えた、ユーザからの指示入力インタフェースである。
【0023】
操作表示部211は、LCD(Liquid Crystal Display)やLED(Light Emitting Diode)などの表示装置を備えた、ユーザへの表示インタフェースである。この操作表示部211はMFP101が持つ各種コピーやプリントの操作画面、および印刷状況などのステータス情報の画面を表示する機能を備えている。さらにはWEBブラウザのコンテンツ画面を表示する機能を備えている。
スキャナ213は、CCD(Charge Coupled Device)などの光学的な読み取り装置を備え、紙媒体を光学的に操作して、電子的な画像データとして読み取る機能を持つ。
【0024】
プリンタ214は、電子的な画像データを、用紙などの記録媒体上に画像として形成する機能を持つ。
【0025】
図3は、図1に示したMFP101を含むシステム全体のソフトウエア構成を説明する図である。
図3において、WEBサーバ104は、印刷サーバアプリ301の機能を有する。WEBサーバ104は、さらにデータ保存領域313を有する。データ保存領域313は、WEBサーバ104上の図示しないハードディスクやメモリ上に存在することが可能である。なお、本実施形態において、データ保存領域313には、端末105の印刷クライアントアプリ150の画面情報で特定される言語情報と、端末105から要求される印刷情報、端末105に発行される受付番号とが関連づけて保存される。
【0026】
印刷サーバアプリ301は、端末105上の印刷クライアントアプリ150と通信し、印刷クライアントアプリ150からの印刷の設定や印刷データのアップロードなどの機能を提供するアプリケーションである。また、MFP101に対して印刷のWEBサービスも提供するアプリケーションである。印刷サーバアプリ301は、予約受付部310、WEBサービス処理部311、デバイス制御部312を有する。
【0027】
予約受付部310は、クライアントとなる端末105の印刷クライアントアプリ150より、印刷設定や印刷データのアップロードなどの印刷の予約があった場合、該予約を受け付ける。具体的には後述するが、予約受付部310は、端末105から印刷設定情報や、アップロードされた印刷データをWEBサーバ104のデータ保存領域313に保存データとして記憶する。また、予約受付部310は、端末105に予約番号を発行することが可能である。
【0028】
WEBサービス処理部311は、MFP101より画面要求があった場合、要求された画面コンテンツを作成しMFP101に送信する。具体的には後述するが、印刷データのプレビュー画面や、ユーザのプリント指示のためのプリント指示画面、プリント設定の画面などの提供が可能である。
MFP101への画面コンテンツは、MFP101のネットワークI/F部207を経由してWEBブラウザ302へ送信される。
【0029】
デバイス制御部312は、MFP101の動作を制御するデバイス制御指示をMFP101に送信する。こちらも具体的には後術するが、デバイス制御部312は、MFP101に対して印刷実行の際、印刷データの送信および印刷設定内容、印刷実行の指示を送信する事が可能である。また、デバイス制御部312は、MFP101の操作画面の表示(表示言語)を切替える指示を送信する事も可能である。デバイス制御部312によるMFP101へのデバイス制御指示は、MFP101のネットワークI/F部207を経由してMFP101のサービスプロバイダ303へ送信される。
【0030】
端末105は、印刷クライアントアプリ150の機能を有する。印刷クライアントアプリ150は端末105で動作するアプリケーションで、端末105のオペレーティングシステム(OS)上で動作する。また、印刷クライアントアプリ150は、一般的な外部のアプリケーション配信サーバ(図示なし)などからダウンロードし使用する事が可能である。さらには後述するが、印刷クライアントアプリ150は複数の言語にローカライズされていて、端末105のオペレーティングシステム(OS)に適した印刷クライアントアプリをダウンロードして使用する事が可能である。また、端末105は、ユーザが自分の所望する言語に適した印刷クライアントアプリをダウンロードし使用することも可能である。
【0031】
さらに、端末105の印刷クライアントアプリ150は、WEBサーバ104と通信し、印刷設定、印刷データのアップロードを行うことが可能である。端末105の印刷クライアントアプリ150による印刷設定や印刷データのアップロードは、印刷予約指示としてWEBサーバ104で処理される。さらには、端末105の印刷クライアントアプリ150は、表示言語情報など印刷クライアントアプリ150の環境や端末105自身の環境情報をWEBサーバ104に同時に通知することも可能である。
【0032】
MFP101は、WEBブラウザ302、サービスプロバイダ303、ウィンドウマネージャ304の機能を有する。これら各機能部は、MFP101内のCPU201が、ROM203もしくはHDD204に格納された制御プログラムを読み出して実行することで実現される。ここで、WEBブラウザ302は、例えば図7の(A)に一例を示すような情報表示画面を制御する情報画面制御アプリケーションとして機能する。また、ウィンドウマネージャ304は、例えば図7の(B)に一例を示すような操作表示画面を制御する操作画面制御アプリケーションとして機能する。
【0033】
ネットワークI/F部207は、外部WEBサイトのサービスを利用するために、外部サーバと通信を行う。具体的には、サービスを提供するWEBサーバ104に対してリクエストメッセージを送信するとともに、WEBサーバ104から送信されるレスポンスメッセージを受信する。
【0034】
WEBブラウザ302は、WEBサーバ104からWEBコンテンツを取得して、操作表示部211に表示すると共に、操作入力部212を介して入力されたユーザからの指示を元にネットワークを介してWEBサーバ104にリクエストを送信する。WEBブラウザ302は、コンテンツ取得部320、コンテンツ解析部321、画面描画部322、言語切替え指示部323から構成される。ここで、WEBブラウザ302は、情報表示画面を表示および制御する情報表示画面アプリケーションである。
コンテンツ取得部320は、ネットワークI/F部207を介して、WEBサーバ104に対してコンテンツ取得のリクエストを送信すると共に、WEBサーバ104から送信されたレスポンスをコンテンツとして受信する。
【0035】
コンテンツ解析部321は、コンテンツ取得部320がWEBサーバ104から取得したコンテンツを解析し、操作表示部211に表示するための画面を作成する。さらに、コンテンツ解析部321は、コンテンツのHTTPヘッダ等を解析し、必要な動作を行うことが可能である。
【0036】
画面描画部322は、コンテンツ解析部321が作成した画面を操作表示部211に表示する。実際には、画面描画部322は、ウィンドウマネージャ304へブラウザ画面の描画指示を出し、画面描画制御部340を介して操作表示部211に対してブラウザのコンテンツ画面の描画を行う。
言語切替え指示部323は、コンテンツ解析部321でコンテンツヘッダ等に言語切替えの指示が記載されている場合、ブラウザ画面ではなく、操作部画面の言語切替え指示をウィンドウマネージャ304に対して行う。ここで、ウィンドウマネージャ304は、操作表示部211に表示する操作表示画面を制御する操作表示画面アプリケーションとして機能する。
【0037】
サービスプロバイダ303は、WEBサーバ104とネットワークI/F207を介して通信し、WEBサーバ104からの印刷実行の指示を受け付け、印刷を実行する。また、サービスプロバイダ303は、操作部画面の表示切替え指示を受け付け操作部画面の表示の切替えを画面描画制御部340に指示する。
サービスプロバイダ303は、指示内容解析部330と印刷制御部331から構成される。指示内容解析部330は、ネットワークI/F207を介してWEBサーバ104のデバイス制御指示を受信し、受信した指示内容を解析する。例えばデバイス制御指示が印刷実行指示であれば、指示内容解析部330は、受信した印刷データおよび印刷設定内容とともに、印刷制御部331へ印刷指示を行う。また、デバイス制御指示が言語切替え指示である場合は、指示内容解析部330は、ウィンドウマネージャ304に対して、MFP101の操作画面の言語表示切替え指示を画面描画制御部340に対して行う。
【0038】
印刷制御部331は、実際にMFP101に対して前述の印刷データの印刷実行の制御を行う。具体的には、WEBサーバ104から受信した印刷設定内容に従い、同じくWEBサーバ104から受信した印刷データを、前述のプリンタI/F部209を介してプリンタ214に出力する。
【0039】
ウィンドウマネージャ304は、操作表示部211に表示するWEBブラウザ302やそのコンテンツ画面の表示および、MFP101の操作画面の表示、制御を行う。ウィンドウマネージャ304は、画面描画制御部340から構成される。
画面描画制御部340は、WEBブラウザ302の画面描画部322の指示に従い、ブラウザのコンテンツ画面を操作表示部211に表示する。また、画面描画制御部340は、言語切替え指示部323の指示を受けてMFP101の操作部画面の言語切替えを行う。また、画面描画制御部340は、指示内容解析部330の指示を受けて、MFP101の操作部画面の言語切替えを行うことが可能である。
【0040】
図4は、本実施形態を示す印刷システムの制御方法を示すフローチャートである。本例は、図3に示した端末105の印刷クライアントアプリ150からの印刷予約を行う際の処理例である。なお、各ステップは、端末105またはWEBサーバ104のCPUがROM、HDDから読み出す制御プログラムをRAMにロードして実行することで実現される。
S401で、ユーザは端末105が備えるタッチパネル表示部等に表示される印刷クライアントアプリ150の操作画面に対して印刷設定および印刷データのアップロード指示を行う。なお、端末105は、図5に示すような印刷クライアントアプリ150が提供する各種のユーザインタフェース画面を表示して、ユーザから印刷設定を受け付ける。
【0041】
図5は、本実施形態を示す端末105(データ処理装置)が表示するユーザインタフェース画面(UI画面)の一例を示す図である。 ここで、図5の(A)は、S401における印刷クライアントアプリ150の操作画面の例であって、表示言語が「日本語」の場合を示し、図5の(B)は、表示言語が他の言語、例えば「英語」の場合を示す。
【0042】
図5の(A)において、500は印刷クライアントアプリ150の全体の操作画面(表示言語が「日本語」)の例を示している。印刷クライアントアプリ150の全体の操作画面500の中には、印刷予約をするための各メニューが配置されている。
501はアップロードおよび印刷したい文書の文書名を入力し表示するエリアの例である。図中の例では文書名として「写真1」が入力され日本語で表示されている。502は印刷設定を指定するメニューのエリアの例としてプリント設定の項目を日本語で表示している。図中の例ではプリント設定として両面印刷するか、しないかを指定するチェックボックスCB1を表示している。
【0043】
503は同じく印刷設定を指定する別のメニューのエリアの例であり、カラー設定の項目を表示している。図中の例では、カラー設定として自動、モノクロ、フルカラーのいずれかを選ぶチェックボックスCB2〜CB4を表示している。
504は印刷予約をキャンセルするボタンの例を示している。端末105のユーザがこのキャンセルボタン504を選択すると、一連の印刷予約操作をキャンセルする指示となる。
【0044】
505は印刷予約を実行するボタンの例を示している。端末105のユーザがこの印刷予約ボタン505を選択すると、前述の図4のS401およびそれ以降のステップにおける印刷予約処理が行われることとなる。
【0045】
図5の(B)は前述の図5の(A)における他の言語にローカライズされた操作画面の例として、表示言語が「英語」にローカライズされた画面の例を示している。この印刷クライアントアプリ150は、端末105のオペレーティングシステム(OS)の言語と同じ言語にローカライズされた画面をインストールすることが可能である。さらにはユーザの所望する言語(ドイツ語、アラビア語、中国語、韓国語、フランス語等)に適した画面をインストールすることも可能である。
【0046】
そのため、ユーザは別言語にローカライズ表記された印刷クライアントアプリ150を画面に表示し操作することが可能である。
図5の(B)において、510は図5の(A)の500に対応した、印刷クライアントアプリ150全体の英語表記された操作画面の例を示している。同様に図中、それぞれ511は前述の501、512は前述の502、513は前述の503、514は前述の504、そして515は前述の505に対応した英語表記メニューの例を示している。以下、図4のステップの処理の説明を続ける。
【0047】
次に、S402で、印刷クライアントアプリ150は、印刷予約を行うべく印刷サーバアプリ301の予約受付部310へ印刷設定情報と印刷データの送信を行う。この際、印刷クライアントアプリ150は前述の印刷設定情報および印刷データの付帯情報として、印刷クライアントアプリの画面のローカライズ情報(言語情報)を送信することが可能である。この言語情報は、印刷設定情報および印刷データの送信時の、送信ヘッダ情報として送信することが可能である。この付帯情報としては他に端末105のOSの種類や情報、送信した時間などを含むことも可能である。
【0048】
次に、S403で、印刷サーバアプリ301の予約受付部310は端末105の印刷クライアントアプリ150からの印刷予約を受け付けるべく受付番号を発行する。この受付番号は、実際の印刷実行指示の際に必要な番号であり、予約受付ごとにシーケンシャルな番号として発行する事が可能である。
【0049】
次に、S404で、印刷サーバアプリ301の予約受付部310は、印刷クライアントアプリ150に対して受付番号を送信する。次に、S405で、印刷サーバアプリ301の予約受付部310は、前述のS402において、印刷クライアントアプリ150から送信された付帯情報中の印刷クライアントアプリ150の画面の言語情報を認識する。
【0050】
次に、S406で、印刷サーバアプリ301の予約受付部310は、S402で送信された印刷設定情報と印刷データとを、S403で発行した受付番号に関連付けて、データ保存領域313に格納する。さらに、印刷サーバアプリ301の予約受付部310は、S405で認識した印刷クライアントアプリ150の画面の言語情報を、同じく受付番号に関連付けて、データ保存領域313に格納する。
【0051】
図6は、本実施形態を示す印刷システムの制御方法を示すフローチャートである。本例は、印刷予約した印刷データを、MFP101から印刷を行う際、操作表示部211に表示される画面の言語切替えの処理例である。なお、各ステップは、MFP101またはWEBサーバ104のCPUがROM、HDDから読み出す制御プログラムをRAMにロードして実行することで実現される。
S601で、ユーザはMFP101の操作入力部212より図4のS404で発行された受付番号を入力する。なお、S601では印刷をするために受付番号を入力するため、この処理がサーバ装置への印刷要求となる。次に、S602で、MFP101のWEBブラウザ302は印刷サーバアプリ301へ受付番号を送信するとともに、印刷処理の操作に必要な画面を印刷サーバアプリ301へ要求する。
【0052】
次に、S603で、印刷サーバアプリ301は前述の受付番号を受け取り、受付番号よりデータ保存領域313から受付番号に関連付けて保存した言語情報を取得する。詳細には印刷サーバアプリ301のWEBサービス処理部311がWEBブラウザ302より送信された受付番号および画面要求を受け付ける。そして、WEBサービス処理部311はデータ保存領域313に保存された受付番号を確認し、該当の受付番号に対応する言語情報を取得する。
【0053】
次に、S604で、印刷サーバアプリ301のWEBサービス処理部311は、取得した言語情報より対応する言語のコンテンツを生成する。例えばS603で取得した言語情報が日本語であれば、日本語のコンテンツ、英語であれば英語のコンテンツを作成する。
ここで、該当の受付番号がない場合は、デフォルトの言語でエラー画面のコンテンツを生成することも可能である。
【0054】
次に、S605で、印刷サーバアプリ301のWEBサービス処理部311は、HTTPレスポンスヘッダを生成する。このHTTPレスポンスヘッダを生成する際、例えばSet−Cookieレスポンスヘッダフィールドに、取得した言語情報をクッキー情報として記述することが可能である。前述のS603で取得した言語情報が日本語であれば、Set−Cookieレスポンスヘッダフィールドに"JP"、英語であれば"EN"を記述する。下記はHTTPレスポンスヘッダのSet−Cookieレスポンスヘッダフィールドの例である。
Set−Cookie: lang=JP
【0055】
前述のSet−Cookieレスポンスヘッダフィールドの、"lang"は、言語情報を記載するクッキーの名前の例であり、ここでは、言語情報が日本語であることを意味する"JP"が設定されている。
【0056】
次に、S606で、印刷サーバアプリ301のWEBサービス処理部311は、S604で作成したコンテンツをS605で生成したHTTPレスポンスヘッダとともにMFP101のWEBブラウザ302に送信する。
次に、S607で、WEBブラウザ302は、S606で送信されたコンテンツを取得し、該コンテンツを画面描画制御部340を介して操作表示部211に表示する。詳細には、WEBブラウザ302のコンテンツ取得部320がS606で送信されたコンテンツを取得する。そして、画面描画部322が取得されたコンテンツを画面描画制御部340を介して操作表示部211に表示する。
【0057】
次に、S608に進み、WEBブラウザ302のコンテンツ解析部321において、S606で送信されたコンテンツのHTTPレスポンスヘッダを解析し、言語情報を判断する。具体的には、HTTPレスポンスヘッダのSet−Cookieレスポンスヘッダフィールドのクッキーの名前から、クッキー情報に記述された言語情報を取得する。例えば前述のS605の例では、Set−Cookieレスポンスヘッダフィールドには言語情報を示すクッキー名として、"lang"が記載されている。
【0058】
そして"lang"には"JP"が記載されているので、言語情報として"JP"を取得する。そして、コンテンツ解析部321は言語が日本語であると判断する。
次に、S609で、WEBブラウザ302は、判断した言語情報をもとにMFP101の操作表示部211の言語切替え指示を行うべく、ウィンドウマネージャ304に言語切替指示を行う。詳細には、言語切替え指示部323がコンテンツ解析部321で判断した言語情報をもとにウィンドウマネージャ304の画面描画制御部340に対して言語切替え指示を行う。
【0059】
次に、S610で、ウィンドウマネージャ304は、S609で指示された言語切替え指示に従ってMFP101の操作表示部211の言語切替えを行う。
【0060】
図7は、図2に示した操作表示部211に表示されるUI画面の例を示す図である。ここで、図7の(A)は、前述のS607で操作表示部211のWEBブラウザ画面に表示されるコンテンツの例であり、日本語の印刷設定および印刷実行の操作を行うための画面の例を示している。ここで、WEBブラウザは表示情報画面を制御する表示情報画面アプリケーションとして機能する。
図7(A)において、700は日本語のコンテンツ画面全体の例で、印刷設定に必要な各メニューやボタンが配置されている。701は文書名を表示しているエリアの例である。
【0061】
702は文書データのプレビューを表示しているエリアの例である。703は印刷予約時に設定されたプリント設定の各項目とその内容を表示している。704はプリント設定を再度設定させるための画面を表示するためのボタンの例を示している。プリント設定ボタン704が選択されるとWEBブラウザ302はWEBサーバ104の印刷サーバアプリ301にコンテンツ取得のリクエストを送信し、所望の画面を取得し表示する。
【0062】
705は印刷実行をキャンセルするボタンの例を示している。このキャンセルボタン705を選択すると一連の印刷実行操作をキャンセルする。706は印刷を実行するボタンの例を示している。この印刷実行ボタン706を選択すると、後述する文書データの印刷実行処理が行われることとなる。
【0063】
図7の(B)は、操作表示部211に表示されるWEBブラウザ上のコンテンツ画面ではなく、MFP101が持つ操作画面の表示の例を示しており、ここでは状況確認/中止の画面の例を示している。この状況確認/中止の画面は、前述のWEBブラウザ画面の例で印刷実行などの指示を受け付けた際、実際のジョブの印刷状況を確認する画面として表示する事が可能である。
【0064】
図7の(B)において、710は状況確認/中止の日本語の画面全体の例で、ジョブの状況確認等で必要な各ボタンや情報表示領域が配置されている。711は状況を確認するジョブの種類を選択するボタンBT1〜BT5を配置したエリアの例を示している。この図の例では、各ボタンBT1〜BT5に対応づけてコピー/プリント、送信、受信、保存、各機能別のジョブを表示するためのボタンと、消耗品やその他の情報を表示するための消耗品/その他のボタンを配置している。712はジョブの状況及びジョブの履歴を選択するボタンを配置したエリアの例を示している。713は実際のジョブの状況やジョブの履歴、各種情報を表示するエリアの例を示している。714は状況確認/中止の画面を閉じるためのOKボタンの例を示している。本実施例では、S609において言語情報として日本語の通知を受けることでMFP101が持つ操作画面(ローカルUI)が図7(B)のように日本語にて表示される。もし、図5の510を使って印刷予約が行われた場合、S604において英語のコンテンツが生成され、かつ、S609において言語情報として英語の通知を受けることで英語の操作画面が表示される。
【0065】
ここで、図7の(A)のWEBブラウザの画面700と図7の(B)のMFP101が持つ操作画面は、図示しない操作表示部211上のボタン等で表示をお互いに切替えることも可能である。
【0066】
図8は、本実施形態を示す印刷システムの制御方法を示すフローチャートである。本例は、図7の(A)の印刷実行ボタン706等が選択され実際の印刷が行われる際の処理例である。なお、各ステップは、MFP101またはWEBサーバ104のCPUがROM、HDDから読み出す制御プログラムをRAMにロードして実行することで実現される。
【0067】
S801で、ユーザは操作表示部211に表示されたWEBブラウザ302上の画面で例えば印刷実行等の画面操作を行う。もし、S801において印刷実行が入力された場合、この入力が印刷実行要求となる。次に、S802で、WEBブラウザ302は印刷サーバアプリ301へ印刷設定内容を含んだ操作指示内容を送信するとともに、印刷処理の操作に必要な画面を印刷サーバアプリ301へ要求する。
【0068】
次に、S803で、印刷サーバアプリ301は、前述のS802でリクエストされた画面のコンテンツを作成する。次に、S804で作成した画面のコンテンツをWEBブラウザ302へ送信する。
【0069】
次に、S805で、WEBブラウザ302は、前述のS804で印刷サーバアプリ301から送信されたコンテンツをWEBブラウザ302の上の画面として操作表示部211に表示する。
一方で、WEBサーバ104は、S806において、前述のS802でWEBブラウザ302からの操作指示内容をもとにMFP101を制御するデバイス制御指示を生成する。この例では、操作指示として印刷実行が指定されているので、S806では前述のS802で送信された操作指示内容の印刷設定内容に従って、印刷実行指示を行う旨のデバイス制御指示を生成する。
【0070】
次に、S807で、印刷サーバアプリ301は、サービスプロバイダ303に前述のS806で生成されたデバイス制御指示を送信する。次に、S808で、サービスプロバイダ303は指定されたデバイス制御指示を実行する。
【0071】
詳細には印刷サーバアプリ301のデバイス制御部312が、WEBブラウザ302より送信された印刷設定内容をもとに、印刷実行のデバイス制御指示を生成し、サービスプロバイダ303に送信する。ここで、生成されるデバイス制御指示は、WEBサーバ104とMFP101がお互い理解可能なプロトコルによって構成された制御指示とすることも可能である。あるいはHTTPプロトコルをベースにし、一連の制御指示をSOAPの仕組みを使って送信することも可能である。
【0072】
サービスプロバイダ303は、前述のデバイス制御指示をネットワークI/F部207を介してデバイス制御部312から受け取る。そして、サービスプロバイダ303は、前記受け取ったデバイス制御指示を指示内容解析部330で解析する。この解析した指示内容が印刷実行である場合は印刷制御部331において、印刷実行のデバイス制御指示内容に従ってMFP101の印刷実行を行うこととなる。
【0073】
このようにして、WEBサーバ104は表示言語の切替え指示を画面コンテンツと共にMFP101へ送信することが可能となる。その結果、画面コンテンツだけでなくMFP101のローカルUIも印刷予約時に使用した端末105と同じ表示言語にて表示される。その際、ユーザから表示言語の切り替え操作等を受け付ける必要もないため、ユーザの操作性を向上することが可能となる。
【0074】
〔第2実施形態〕
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。なお、システム構成などは第1の実施形態と同等のため、ここでは、第1実施形態と差異のある部分のみについて説明する。第2の実施形態も第1実施形態と同じく、表示言語切替えを行うものである。第2の実施の形態では、第1実施形態において印刷サーバアプリのデバイス制御部312がサービスプロバイダ303に言語切替え指示を送信する。
【0075】
図9は、本実施形態を示す印刷システムの制御方法を示すフローチャートである。本例は、印刷予約した印刷データを、MFPから印刷を行う際、操作表示部211に表示される画面の言語切替えの処理例である。なお、各ステップは、MFP101またはWEBサーバ104のCPUがROM、HDDから読み出す制御プログラムをRAMにロードして実行することで実現される。
【0076】
S901で、ユーザはMFP101の操作入力部212より第1実施形態で説明した図4のS404で発行された受付番号を入力する。次に、S902で、WEBブラウザ302は印刷サーバアプリ301へ受付番号を送信するとともに、印刷処理の操作に必要な画面を印刷サーバアプリ301へ要求する。
【0077】
次に、S903で、印刷サーバアプリ301は前述の受付番号を受け取り、受付番号より言語情報を取得する。詳細には印刷サーバアプリ301のWEBサービス処理部311がWEBブラウザ302より送信された受付番号および画面要求を受け付ける。そして、WEBサービス処理部311は、データ保存領域313に保存された受付番号を確認し、該当の受付番号に対応する言語情報を取得する。
次に、S904で、印刷サーバアプリ301のWEBサービス処理部311は取得した言語情報より対応する言語のコンテンツを生成する。例えば前述のS903で取得した言語情報が日本語であれば、日本語のコンテンツ、英語であれば英語のコンテンツを作成する。
【0078】
ここで、該当の受付番号がない場合は、デフォルトの言語でエラー画面のコンテンツを生成することも可能である。
【0079】
次に、S905で印刷サーバアプリ301のWEBサービス処理部311は、S904で作成したコンテンツをWEBブラウザ302に送信する。次に、S906で、WEBブラウザ302は、S905で送信されたコンテンツを取得し、該コンテンツを操作表示部211に表示する。詳細には、WEBブラウザ302のコンテンツ取得部320がS905で送信されたコンテンツを取得する。そして、取得されたコンテンツは画面描画部322が画面描画制御部340を介して操作表示部211に表示する。
【0080】
次に、S907で、WEBサーバ104は、前述のS903で取得した言語情報をもとに、MFP101の表示言語を制御するデバイス制御指示を生成する。
【0081】
次に、S908で印刷サーバアプリ301はサービスプロバイダ303に前述のS907で生成された表示言語を制御するデバイス制御指示を送信する。次に、S909でサービスプロバイダ303はウィンドウマネージャ304に前記指定された言語切替えのデバイス制御指示を行う。ここで、ウィンドウマネージャ304は、図7の(B)に示すような操作画面制御アプリケーションとして機能する。
【0082】
詳細には印刷サーバアプリ301のデバイス制御部312が、WEBブラウザ302より送信された言語情報をもとに、言語切替えのデバイス制御指示を生成し、サービスプロバイダ303に送信する。ここで、生成されるデバイス制御指示は、WEBサーバ104とMFP101がお互い理解可能なプロトコルによって構成された制御指示とすることも可能である。またはHTTPプロトコルをベースにし、一連の制御指示をSOAPの仕組みを使って送信することも可能である。
【0083】
サービスプロバイダ303は、前述のデバイス制御指示をネットワークI/F部207を介して受け取る。そして、サービスプロバイダ303は、前記受け取ったデバイス制御指示を指示内容解析部330で解析する。この解析した指示内容が言語切替えである場合は、サービスプロバイダ303はウィンドウマネージャ304に言語切替えの指示を行う。
【0084】
次に、S910で、ウィンドウマネージャ304は前記S909で指示された言語切替え指示に従ってMFP101の操作表示部211の言語切替えを行う。
このように、WEBサーバ104は表示言語切替え指示をコンテンツとは別にMFP101へ送信することが可能となる。そして、ユーザは印刷予約時に使用した端末105と同じ表示言語を、印刷時に使用するMFP101の操作表示部211に表示し、印刷実行操作をすることが可能となる。
【0085】
〔第3実施形態〕
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。なお、システム構成などは第1実施形態と同等のため、ここでは、第1実施形態と差異のある部分のみについて説明する。第3実施形態も第1実施形態と同じく、表示言語切替えを行うものである。
第3実施形態では、第1実施形態においてWEBブラウザ302が言語切替え指示の能力があるかの問合を印刷サーバアプリ301に送信する。印刷サーバアプリ301は、WEBブラウザ302が言語切替え指示の能力がある応答を受け取った場合は印刷サーバアプリ301のWEBサービス処理部が言語切替え指示をWEBブラウザ302に送信する。WEBブラウザ302が言語切替え指示の能力がない応答を受け取った場合は、印刷サーバアプリ301のデバイス制御部312が言語切替え指示をサービスプロバイダ303に送信する。
【0086】
図10は、本実施形態を示す印刷システムの制御方法を示すフローチャートである。本例は、印刷予約した印刷データを、MFPから印刷を行う際、操作表示部211に表示される画面の言語切替えの処理例である。なお、各ステップは、MFP101またはWEBサーバ104のCPUがROM、HDDから読み出す制御プログラムをRAMにロードして実行することで実現される。
【0087】
S1001で、ユーザは、MFP101の操作入力部212より第1実施形態で説明した図4のS404で発行された受付番号を入力する。次に、S1002で、WEBブラウザ302は印刷サーバアプリ301へ受付番号を送信するとともに、印刷処理の操作に必要な画面を印刷サーバアプリ301へ要求する。
【0088】
さらに、WEBブラウザ302は、自身が言語切替え指示の機能を備えているか否かを受付番号および画面要求を行う際に印刷サーバアプリ301へ通知する。
詳細には、WEBブラウザ302が言語切替え指示部323の機能を有する場合には、言語切替え機能を備えている旨を、HTTPのUser−Agent リクエストヘッダフィールドに記載するなどが可能である。
このUser−Agent リクエストヘッダフィールドは、通常、リクエストを送信するWEBクライアントの名前などを記載し、WEBサーバがアクセスしたクライアントを識別する際などに用いられる。以下はこのHTTPリクエストヘッダのUser−Agenの例を示している。
User−Agent = "MFP Browser has langfunc"
【0089】
ここで、"MFP Browser has langfunc"はWEBブラウザ302の名称の例であり、言語切替え機能を備えている場合はこの例のように"has langfunc"などを名称の最後に記載することが可能である。言語切替え機能を備えていない場合は、"MFP Browser"とのみ記載することが可能である。このUser−Agentは前述のS1002におけるWEBブラウザの受付番号および画面要求送信の際のHTTPヘッダに含まれることになる。
【0090】
次に、S1003で、印刷サーバアプリ301は前述の受付番号を受け取り、受付番号より言語情報を取得する。詳細には印刷サーバアプリ301のWEBサービス処理部311がWEBブラウザ302より送信された受付番号および画面要求を受け付ける。そして、WEBサービス処理部311はデータ保存領域313に保存された受付番号を確認し、該当の受付番号に対応する言語情報を取得する。
【0091】
次に、S1004で、印刷サーバアプリ301のWEBサービス処理部311は前記取得した言語情報より対応する言語のコンテンツを生成する。例えば前述のS1003で取得した言語情報が日本語であれば、日本語のコンテンツ、英語であれば英語のコンテンツを作成する。ここで、該当の受付番号がない場合は、デフォルトの言語でエラー画面のコンテンツを生成することも可能である。
【0092】
次に、S1005で、印刷サーバアプリ301は前述のS1002で送信されたWEBブラウザ302からの情報の中に、WEBブラウザ302が言語切替え機能を備えているか否かを判断する。詳細には、例えばS1002でWEBブラウザから送信されたHTTPのUser−Agent リクエストヘッダフィールドに、該当の"has langfunc"などの記載があるか否かを判断する。
【0093】
S1005で、WEBブラウザ302が言語切替え機能を備えていると判断された場合はS1006へ進む。ここで、S1006以降、S1011の各ステップは、実施形態1の図6で説明したS605〜S610の各ステップに対応した同様の処理となるためここでは詳細を割愛する。
【0094】
前述のS1005でWEBブラウザ302が言語切替え機能を備えていないと判断された場合はS1012へ進む。ここで、S1012以降、S1017の各ステップは、実施の形態2の図9で説明したS905〜S910の各ステップに対応した同様の処理となるためここでは詳細を割愛する。
【0095】
このように、WEBサーバ104は表示言語切替え指示をWEBブラウザ302が装備する機能に応じて、MFP101へ送信することが可能となる。そして、ユーザは印刷予約時に使用した端末105と同じ表示言語を、印刷時に使用するMFP101の操作表示部211に表示し、印刷実行操作をすることが可能となる。
【0096】
なお、本発明の趣旨に沿うように、各フローチャートに示すステップの一部をそれぞれ組み合わせてなる一連の処理も本発明の処理に含まれる。
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウエア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
【0097】
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づき種々の変形(各実施形態の有機的な組合せを含む)が可能であり、それらを本発明の範囲から除外するものではない。
【0098】
本発明の様々な例と実施形態を示して説明したが、当業者であれば、本発明の趣旨と範囲は、本明細書内の特定の説明に限定されるのではない。
【0099】
本発明の各工程は、ネットワーク又は各種記憶媒体を介して取得したソフトウエア(プログラム)をパソコン(コンピュータ)等の処理装置(CPU、プロセッサ)にて実行することでも実現できる。
【0100】
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づき種々の変形(各実施形態の有機的な組合せを含む)が可能であり、それらを本発明の範囲から除外するものではない。
【符号の説明】
【0101】
101 MFP
104 外部サーバ
105 端末
301 WEBサーバ
302 WEBブラウザ
303 サービスプロバイダ
304 ウィンドウマネージャ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末のアプリケーションが表示する画面を介して入力された指示に従って前記端末から印刷情報を取得する取得手段と、
情報処理装置から受け付けた前記印刷情報に関する印刷要求に基づいて、前記印刷情報を表示するための表示情報および前記端末の前記画面の言語情報を前記情報処理装置に送信する送信手段とを有し、
前記送信手段により送信された前記表示情報が前記情報処理装置にて表示され、かつ、前記端末の前記画面と同じ言語情報の操作画面が前記情報処理装置に表示されることを特徴とするサーバ装置。
【請求項2】
端末のアプリケーションが表示する画面を介して入力された指示に従って前記端末から印刷情報を取得する取得手段と、
情報処理装置から受け付けた前記印刷情報に関する印刷要求に基づいて、前記印刷情報を前記端末の前記画面の言語情報に従って表示するための表示情報を作成する作成手段と、
前記作成手段が作成した前記表示情報を前記情報処理装置に送信する送信手段と、
前記端末の言語情報に基づいて、前記情報処理装置が表示すべき操作表示画面の言語切替指示を行う指示手段と、
を備えることを特徴とするサーバ装置。
【請求項3】
端末から受け取る印刷情報を情報処理装置からの求めに応じて送信するサービスを提供するサーバ装置であって、
端末のアプリケーションが表示する画面を用いて要求される印刷情報を取得する取得手段と、
前記取得手段が取得した前記印刷情報と、前記画面の言語情報と、当該印刷情報に対して前記端末に発行される受付番号とを関連づけて保存する保存手段と、
前記情報処理装置で情報を表示する情報表示画面アプリケーションが操作表示画面を表示する操作表示画面アプリケーションに言語を切替る指示を行えるか否かを問い合わせる問合せ手段と、
前記問い合わせに対する前記情報処理装置からの応答が切替え指示できる場合、前記情報処理装置から受信する前記受付番号に基づいて、前記印刷情報を表示するための表示情報および前記受付番号に関連づけられた言語情報に基づいて前記情報処理装置が表示すべき操作表示画面の言語を指示する言語情報を作成し、
前記問い合わせに対する前記情報処理装置からの応答が切替え指示できない場合、前記情報処理装置から受信する前記受付番号に基づいて、前記印刷情報を前記言語情報に従って表示するための表示情報を作成する作成手段と、
前記問い合わせに対する前記情報処理装置からの応答が切替え指示できる場合、前記作成手段が作成した前記表示情報および前記言語情報を前記情報処理装置に送信し、
前記問い合わせに対する前記情報処理装置からの応答が切替え指示できない場合、前記作成手段が作成した表示情報を前記情報処理装置に送信する送信手段と、
前記問い合わせに対する前記情報処理装置からの応答が切替え指示できない場合、前記受付番号に関連づけられた言語情報に基づいて、前記情報処理装置が表示すべき操作表示画面の言語切替指示を行う指示手段と、
を備えることを特徴とするサーバ装置。
【請求項4】
サーバ装置から表示情報あるいは印刷情報を取得して処理する情報処理装置であって、
前記サーバ装置から取得する情報を表示部に表示するための情報表示画面を制御する情報画面制御手段と、
前記表示部に表示する操作表示画面を制御する操作画面制御手段と、を備え、
前記操作画面制御手段は、前記サーバ装置から取得する表示情報に従って前記情報画面制御手段が指示する言語切替指示に従い前記操作表示画面の言語を切替えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項5】
サーバ装置から表示情報あるいは印刷情報を取得して処理する情報処理装置であって、
前記サーバ装置から取得する情報を表示部に表示するための情報表示画面を制御する情報画面制御手段と、
前記表示部に表示する操作表示画面を制御する操作画面制御手段と、を備え、
前記操作画面制御手段は、前記サーバ装置から取得する言語切替指示に従い前記操作表示画面の言語を切替えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項6】
サーバ装置の制御方法であって、
端末のアプリケーションが表示する画面を介して入力された指示に従って前記端末から印刷情報を取得する取得工程と、
情報処理装置から受け付けた前記印刷情報に関する印刷要求に基づいて、前記印刷情報を表示するための表示情報および前記端末の前記画面の言語情報を前記情報処理装置に送信する送信工程とを有し、
前記送信工程により送信された前記表示情報が前記情報処理装置にて表示され、かつ、前記端末の前記画面と同じ言語情報の操作画面が前記情報処理装置に表示されることを特徴とするサーバ装置の制御方法。
【請求項7】
サーバ装置の制御方法であって、
端末のアプリケーションが表示する画面を介して入力された指示に従って前記端末から印刷情報を取得する取得工程と、
情報処理装置から受け付けた前記印刷情報に関する印刷要求に基づいて、前記印刷情報を前記端末の前記画面の言語情報に従って表示するための表示情報を作成する作成工程と、
前記作成工程が作成した前記表示情報を前記情報処理装置に送信する送信工程と、
前記端末の言語情報に基づいて、前記情報処理装置が表示すべき操作表示画面の言語切替指示を行う指示工程と、
を備えることを特徴とするサーバ装置の制御方法。
【請求項8】
端末から受け取る印刷情報を情報処理装置からの求めに応じて送信するサービスを提供するサーバ装置の制御方法であって、
端末のアプリケーションが表示する画面を用いて要求される印刷情報を取得する取得工程と、
前記取得工程が取得した前記印刷情報と、前記画面の言語情報と、当該印刷情報に対して前記端末に発行される受付番号とを関連づけて保存手段に保存する保存工程と、
前記情報処理装置で情報を表示する情報表示画面アプリケーションが操作表示画面を表示する操作表示画面アプリケーションに言語を切替る指示を行えるか否かを問い合わせる問合せ工程と、
前記問い合わせに対する前記情報処理装置からの応答が切替え指示できる場合、前記情報処理装置から受信する前記受付番号に基づいて、前記印刷情報を表示するための表示情報および前記受付番号に関連づけられた言語情報に基づいて前記情報処理装置が表示すべき操作表示画面の言語を指示する言語情報を作成し、
前記問い合わせに対する前記情報処理装置からの応答が切替え指示できない場合、前記情報処理装置から受信する前記受付番号に基づいて、前記印刷情報を前記言語情報に従って表示するための表示情報を作成する作成工程と、
前記問い合わせに対する前記情報処理装置からの応答が切替え指示できる場合、前記作成工程が作成した前記表示情報および前記言語情報を前記情報処理装置に送信し、
前記問い合わせに対する前記情報処理装置からの応答が切替え指示できない場合、前記作成工程が作成した表示情報を前記情報処理装置に送信する送信工程と、
前記問い合わせに対する前記情報処理装置からの応答が切替え指示できない場合、前記受付番号に関連づけられた言語情報に基づいて、前記情報処理装置が表示すべき操作表示画面の言語切替指示を行う指示工程と、
を備えることを特徴とするサーバ装置の制御方法。
【請求項9】
請求項6乃至8のいずれか1項に記載のサーバ装置の制御方法をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2013−105357(P2013−105357A)
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−249342(P2011−249342)
【出願日】平成23年11月15日(2011.11.15)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】