説明

サーバ装置、通信装置、通信システム、及び車両

【課題】ユーザ側からのアクセスがなくとも、最新情報を提供することができるサーバ装置等を提供する。
【解決手段】サーバ装置100と、車両Mに備えられたナビ装置200との間の通信により、車両Mに配信すべき情報を仮想的常時接続状態においてリアルタイムに提供する。サーバ装置100は、ナビ装置200との間で通信するための通信処理を行うサーバ制御部104と、車両Mに配信すべき情報を格納する記憶部102とを備える。サーバ制御部104での通信処理は、記憶部102に最新情報が格納されているとき、ナビ装置200に対して情報の受信を促すトリガ信号を送信し、ナビ装置200から該トリガ信号に応じた情報要求を受信したときに前記最新情報を送信する処理を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動体に搭載されている通信装置に情報を提供するサーバ装置、そのようなサーバ装置から情報の提供を受ける通信装置、前記通信装置を搭載した車両、及び前記通信装置とサーバ装置とを含む通信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、サーバ装置に蓄積された情報を自動車などの移動体に搭載されているナビゲーション装置(以下、ナビ装置という)に提供する通信システムとして、基本データベースに記憶される道路交通量等の情報を、外部からのアクセスにおいて利用可能なネットワーク型の知識表現形態で記憶したものが知られている(特許文献1参照)。この通信システムは、外部からのアクセスがあった場合に、データベースに記憶されている情報が利用し易いように構成されている。
【特許文献1】特開2005−107761号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、かかる通信システムでは、データベースの情報が更新されても、ユーザ側から通信システムにアクセスしない限り、最新情報を取得できないという不都合があった。さらに、ユーザが最新情報を逐次取得するためには、頻繁に通信システムにアクセスする必要が生じて煩雑であった。
【0004】
そこで、本発明は、ユーザ側から情報要求のアクセスがなくとも、最新情報を提供することができるサーバ装置、情報の提供を受ける通信装置、ならびにサーバ装置と通信装置とを含む通信システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明のサーバ装置は、移動体に備えられた通信装置との通信により該移動体に配信すべき情報を仮想的常時接続状態においてリアルタイムに提供するサーバ装置であって、前記通信装置との間で通信するための通信処理を行うサーバ制御部と、前記移動体に配信すべき情報を格納する記憶部とを備え、前記サーバ制御部での通信処理は、前記記憶部に最新情報が格納されているとき、前記通信装置に対して情報の受信を促すトリガ信号を送信し、該通信装置から該トリガ信号に応じた情報要求を受信したときに前記最新情報を送信する処理を含むことを特徴とする。
【0006】
本発明において、仮想的常時接続状態とは、いつでも通信先と通信するための接続を確立できる状態であって、必要に応じて通信先との接続を確立し、通信終了後は接続を遮断することで、接続を確立できるように維持される状態をいう。かかる仮想的常時接続状態において、前記サーバ制御部は、前記記憶部に記憶されている情報の中に最新情報があるとき、該最新情報の受信を促すトリガ信号を通信装置に送信する。そして、通信装置からトリガ信号に応じた情報要求の応答を受けて、最新情報を通信装置に送信する。これにより、移動体側からサーバ装置への情報要求のアクセスを待つことなく、最新情報を移動体に提供することができる。
【0007】
前記サーバ制御部での通信処理は、前記通信装置から前記移動体の現在位置又は出発位置と目的位置とを含むルート情報を受信し、該ルート情報に関連する最新情報を前記通信装置に送信する処理を含むことが好ましい。これにより、例えば、移動体が通行する予定のルート上での事故や天候の変化等、ルートに関連する最新情報を、移動体に逐次提供することができる。
【0008】
また、前記サーバ装置処理部での通信処理は、前記通信装置から受信した前記通信装置又は前記移動体の識別情報に基づいて、前記通信装置又は前記移動体を識別し、前記通信装置又は前記移動体に応じた最新情報を送信する処理を含むことが好ましい。これにより、例えば、メンテナンス情報等のように、特定の通信装置又は移動体にのみ必要な情報を特定の通信装置又は移動体に逐次提供することができる。
【0009】
前記サーバ制御部は、定期的な時間、前記通信装置の起動、又はユーザにより前記通信装置の操作が行われたとき、のいずれかの場合に前記通信装置と接続可能な前記仮想的常時接続状態を確立することが好ましい。かかるサーバ制御部によれば、所定のタイミングで、通信装置と通信するための接続を確立できる状態(仮想的常時接続状態)が確立される。これにより、例えば、パケット通信方式によるデータ通信のように、サーバ装置と通信装置とがネットワークを介して通信可能な状態に維持され、前記サーバ制御部は、最新情報をリアルタイムに提供することができる。
【0010】
また、本発明のサーバ装置において、具体的には、前記移動体が車両であって、前記通信装置が前記車両に搭載されたナビゲーション装置であることが好ましい。
【0011】
次に、本発明の通信装置は、サーバ装置との通信により、該サーバ装置から配信される情報の提供を仮想的常時接続状態においてリアルタイムに受ける移動体に備えられた通信装置であって、前記サーバ装置との間で通信するための通信処理を行う通信制御部と、前記サーバ装置から配信された情報を報知する報知手段とを備え、前記通信制御部での通信処理は、前記サーバ装置に最新情報が格納されたときに、該サーバ装置から前記通信装置に対して送信されるトリガ信号を受信し、該トリガ信号に応じて情報要求を送信する処理を含むことを特徴とする
本発明の通信装置によれば、前記通信制御部は、前記仮想的常時接続状態において情報の受信を促すトリガ信号をサーバ装置から受信したときに、該トリガ信号に応じた情報要求をサーバ装置に対して送信する。そして、情報要求に応じてサーバ装置から最新情報が提供されると、該最新情報を報知手段を介して報知することができる。これにより、移動体は、該移動体側からアクセスをすることなく、最新情報の提供を受けて、該最新情報を利用等することができる。
【0012】
前記通信制御部での通信処理は、前記トリガ信号に含まれる最新情報に関するインデックス情報から、情報要求を送信するか否かを判定する処理を含むことが好ましい。これにより、前記通信装置は、該通信装置またはそのユーザが必要とする最新情報のみを厳選して取得することができ、不必要な最新情報が送信されることを事前に防ぐことができる。
【0013】
また、前記通信制御部は、定期的な時間、当該通信装置の起動、又はユーザにより当該通信装置の操作が行われたとき、のいずれかの場合に前記サーバ装置と接続可能な前記仮想的常時接続状態を確立することが好ましい。かかる通信制御部によれば、所定のタイミングで、サーバ装置と通信するための接続を確立できる状態(仮想的常時接続状態)が確立される。これにより、前記通信制御部は、最新情報をリアルタイムで受けることができる。
【0014】
次に、本発明によれば、前記通信装置を搭載した車両が提供される。かかる車両においては、前記通信装置が前記サーバ装置から最新情報の提供を受けることにより、最新情報を当該車両において利用等することができる。
【0015】
更に、本発明の通信システムは、移動体に備えられた通信装置と、該通信装置との通信により該移動体に配信すべき情報を仮想的常時接続状態においてリアルタイムに提供するサーバ装置と備える通信システムであって、前記サーバ装置は、前記通信装置との間で通信するための通信処理を行うサーバ制御部と、前記移動体に配信すべき情報を格納する記憶部とを備え、前記通信装置は、前記サーバ装置との間で通信するための通信処理を行う通信制御部と、前記サーバ装置から配信された情報を報知する報知手段とを備え、前記サーバ制御部と通信制御部との間で行われる通信処理は、前記記憶部に最新情報が格納されているとき、前記サーバ装置から前記通信装置に対して情報の受信を促すトリガ信号を送信する処理と、前記トリガ信号に応じて、情報要求を前記通信装置から前記サーバ装置に送信する処理と、前記情報要求に応じて、前記最新情報を前記サーバ装置から前記通信装置に送信する処理とを含むことを特徴とする。
【0016】
本発明の通信システムによれば、前記サーバ制御部は、前記仮想的常時接続状態において前記記憶部に記憶されている情報の中に最新情報があるときに、該最新情報の受信を促すためにトリガ信号を通信装置に送信する。一方、前記通信制御部は、トリガ信号をサーバ装置から受信したときに、該トリガ信号に応じた情報要求をサーバ装置に対して送信する。この情報要求に応じてサーバ装置から最新情報が通信装置に提供され、該最新情報が報知手段を介して報知することができる。これにより、移動体側からサーバ装置へのアクセスを待たずに、最新情報をサーバ装置から移動体に逐次提供して、利用等することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
次に、添付の図面を参照しながら本発明の一実施形態について説明する。
【0018】
まず、図1を用いて、サーバ装置100と、移動体の一例の車両Mに搭載された通信装置としてのナビ装置200の構成について説明する。
【0019】
サーバ装置100は、ユーザ情報等を記憶する第1記憶部101と、ナビ装置200に提供する情報を記憶する第2記憶部102と、ネットワークNWに接続可能なプロトコルサーバ103と、これらに接続されるサーバ制御部104とを備える。
【0020】
第1記憶部101は、ROM,RAM,メモリ等の記憶装置から構成され、ナビ装置200からサーバ装置100に送信された車両Mの現在位置又は出発位置と目的位置を含むルート情報や、予め登録されたユーザであることを示すナビ装置又は移動体の識別情報等のユーザ情報を記憶する。
【0021】
第2記憶部102は、ROM,RAM,メモリ等の記憶装置から構成され、例えば、VICSセンター等のような外部情報源から取得したVICS情報や気象情報や、ナビ装置の更新プログラム等の情報を記憶する。
【0022】
プロトコルサーバ103は、ナビ装置200とのネットワーク通信におけるアクセスを行い、プロトコルとしては、例えば、TCP/IP、XNS、IPX、OSIなどのプロトコル又は、新たに定義したプロトコル等を用いることができる。
【0023】
サーバ制御部104は、CPU等によって構成される演算処理部であって、プロトコルサーバ装置103を介してパケット通信方式の通信制御や、第1及び第2記憶部101,102に記憶されたデータの管理を行う。
【0024】
一方、車両Mのナビ装置200は、ネットワークNWに接続可能なインタフェース部(以下、I/F部という)201と、ユーザに対して画像や操作方法などを視覚的に表示する表示パネル202と、ユーザに対して案内や操作方法などを聴覚的に知らせるスピーカ203と、これらに接続されるナビ制御部204とを備える。
【0025】
I/F部201は、サーバ装置100とのネットワーク通信におけるアクセスを行い、プロトコルとしては、例えば、TCP/IP、XNS、IPX、OSIなどのプロトコル又は、新たに定義したプロトコル等を用いることができる。
【0026】
ナビ制御部204は、CPU,ROM、RAM等により構成され、通常のナビ装置が有する目的地までのルート案内等の機能を備えるほか、I/F部201を介したパケット通信方式の通信制御や、表示パネル202及びスピーカ203への出力制御などを行う。
【0027】
次に、図2を参照して、サーバ装置100及びナビ装置200の作動について説明する。
【0028】
まず、車両MのIGオンによりナビ装置200が起動すると(S201)、ナビ装置200は、I/F部201を介してネットワークNWに接続し、サーバ装置100に識別情報を送信する(S202)。
【0029】
サーバ装置100のサーバ制御部104は、ネットワークNW経由で、ナビ装置200から送信された識別情報を受信すると、その識別情報を第1記憶部101に格納されているユーザ情報(登録情報)と照合する。そして、登録されたユーザであることが確認されると、ナビ装置200のためのセッションを構築する(S101)。これにより、サーバ装置100とナビ装置200とはネットワークNW経由で、例えば、TCP/IPなどのプロトコルをサポートするデータ通信が、仮想的常時接続状態(いつでも通信先と通信するための接続を確立できる状態であって、必要に応じて通信先との接続を確立し、通信終了後は接続を遮断することで、接続を確立できるように維持される状態)で可能となる。
【0030】
セッションが構築されると、サーバ制御部104は、第2記憶部102に記憶されている情報の監視を、所定の時間間隔(例えば3分周期)で行う。そして、情報の中に最新情報が格納されている場合には(S102)、最新情報の属性を判別する(S103)。
【0031】
ここで、情報の属性は、第2記憶部102に情報を格納する際に、その情報に付加された属性ラベルに基づいて判別される。例えば、VICS情報その他の交通情報、気象情報、ナビ装置の更新プログラム、ディーラー(販売店)情報等には、それぞれのカテゴリーに応じて異なる属性ラベルが付加されている。
【0032】
サーバ制御部104は、属性ラベルの判別に基づいて、最新情報の提供先及び提供時期を決定する(S104)。すなわち、最新情報を、現在セッションが構築されているナビ装置に、どのタイミングで送信するかを決定する。例えば、VICS情報その他の交通情報、気象情報、ナビ装置の更新プログラム等は、これらの情報の提供先として相応しいナビ装置に逐次提供する必要があるため、送信先のナビ装置を特定して、直接に送信される。一方、ディーラー情報等は、特定のナビ装置へ早急に提供する必要がある情報ではないため、セッションの開始又は終了時に送信される。
【0033】
送信先のナビ装置200を特定して、直に最新情報を送信することを決定すると、サーバ制御部104は、ネットワークNW経由で、ナビ装置200に情報の受信を促すトリガ信号を送信する(S104)。トリガ信号は、最新情報の存在をナビ装置200に伝える情報であって、最新情報の属性やデータ構造等を示すインデックス情報が付加されている。
【0034】
ナビ装置100では、トリガ信号を受信すると、ナビ制御部204が、該トリガ信号から最新情報の存在と、最新情報の属性・データ構造等を認識する(S203)。
【0035】
次いで、ナビ制御部204は、サーバ装置100に対して、トリガ信号に応じて情報を要求する信号(以下、情報要求という)を送信する(S204:ダウンロード)。ここで、ナビ制御部204は、最新情報の属性・データ構造に基づいて、情報要求を送信するか否かを選択する機能を有していてもよい。例えば、最新情報のデータ構造が、ナビ装置200での利用に適していないと判断される場合には、情報要求を送信しないようにしてもよい。また、情報要求を送信するか否かの選択を、ユーザに選択させるようにしてもよい。例えば、最新情報の属性やデータ容量などを表示パネルに表示し、ユーザに最新情報を取得するか否かを選択させるようにしてもよい。
【0036】
サーバ装置100では、ナビ装置200から情報要求を受信すると、サーバ制御部104が、最新情報をナビ装置200に向けて送信する(S105)。
【0037】
一方、ナビ装置200では、サーバ装置100から最新情報を受信すると、ナビ制御部204が、該最新情報の内容を表示パネル202に表示するとともに、スピーカ203からの音声で案内する(S205)。これにより、車両M側からサーバ装置100への情報要求のアクセスを待つことなく、最新情報をサーバ装置100から車両Mのナビ装置200に逐次提供して、最新情報を案内等して利用させることができる。
【0038】
次に、他の実施形態について説明する。
【0039】
まず、サーバ装置100に、ナビ装置200のためのセッションが構築された状態において(図2のS101)、図3に示すように、ナビ装置200をユーザが操作して、現在地又は出発地から目的地までのルート設定を行うと(S211)、ナビ制御部204は、設定されたルート情報をサーバ装置100に送信する。
【0040】
サーバ装置100では、サーバ制御部104が、ネットワークNW経由で、ナビ装置200から送信されたルート情報を受信すると、ルート情報を第1記憶部101に格納するとともに、第2記憶部102に記憶されている情報を所定の時間間隔(例えば3分周期)で監視し、ルート情報に関連する最新情報の有無を確認する(S111)。ここで、ルート情報に関連する情報には、例えば、そのルート上またはその近隣におけるVICS情報その他の交通情報や気象情報等が含まれる。
【0041】
そして、第2記憶部102にルート情報に関連する最新情報が格納されている場合に、サーバ制御部104は、最新情報の受信を促すトリガ信号を送信する(S112)。このトリガ信号は、最新情報の存在をナビ装置200に伝える情報であって、最新情報が関係する地図上の位置情報(緯度経度情報)を示すインデックス情報が付加されている。
【0042】
ナビ装置100では、トリガ信号を受信すると、ナビ制御部204が、トリガ信号から最新情報の存在と、最新情報が関係する位置情報を認識する(S212)。
【0043】
次いで、ナビ制御部204は、トリガ信号に応じて情報を要求する信号(情報要求)をサーバ装置100に対して送信する(S213)。ここで、ナビ制御部204は、最新情報が関係する地図上の位置情報(緯度経度情報)に基づいて、情報要求を送信するか否かを選択する。例えば、GPS等の機能から認識される車両Mの現在位置に基づいて、最新情報に係る位置がルート上で既に通過した地点である場合には、最新情報を取得する必要性が乏しいため情報要求を送信しない。また、最新情報が関係する位置が、車両Mの現在位置から所定距離以上離れている場合にも、情報要求を送信しない。この場合は、最新情報を取得しても、移動体が、最新情報に係る位置まで進む間に更新されてしまう可能性があるためである。
【0044】
サーバ装置100では、サーバ制御部104が、ナビ装置200から情報要求を受信すると、最新情報をナビ装置200に向けて送信する(S113)。
【0045】
一方、ナビ装置200では、ナビ制御部204が、サーバ装置100から最新情報を受信すると、最新情報の内容を表示パネル202に表示するとともに、スピーカ203から音声で案内する(S214)。ここで、ナビ制御部204は、直ちに最新情報の表示や案内を行わず、その最新情報を一時的に記憶手段(図示省略)に記憶しておき、最新情報に係る位置と車両Mとの距離が所定距離以下となった場合に、最新情報の表示や案内を行うようにしてもよい。
【0046】
尚、各処理部101〜104,201〜204は、CPU,ROM、RAM等のハードウェアにより構成されているが、これらの各処理部は共通のハードウェアによって構成されていてもよく、これらの各処理部の一部又は全部が、異なるハードウェアによって構成されていてもよい。また、第1及び第2記憶部101,102は、サーバ装置100内に構成されているが、これに限定されるものではなく、情報源としての外部サーバ装置(図示略)から、インターネット等のネットワークを通じてサーバ装置100に送信されるシステムであってもよい。
【0047】
また、本実施形態において「移動体」は、乗用車のような車両(四輪、二輪)であり、「通信装置」は、その車両に搭載されるナビ装置であったが、これに限定されるものではなく、「移動体」は、例えば、自転車、あるいはナビ装置を携帯する人間であってもよい。この場合、「通信装置」はこれらの移動体が備える通信機能を有する携帯端末や無線通信機等であってもよい。
【0048】
さらに、本実施形態において、サーバ装置のサーバ制御部は、車両のIGオンによりナビ装置が起動したときに、セッションを構築してナビ装置との間で通信可能な状態を確立しているが、これに限定されるものではなく、例えば、定期的な時間毎に、又はユーザによりサーバ装置の操作が行われたとき等の所定のタイミングで、セッションを構築するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本発明の一実施形態としてのサーバ装置及びナビ装置の構成を示す図。
【図2】本発明の一実施形態としてのサーバ装置及びナビ装置の動作説明図。
【図3】本発明の他の実施形態としてのサーバ装置及びナビ装置の動作説明図。
【符号の説明】
【0050】
100…サーバ装置、101…第1記憶部、102…第2記憶部、103…プロトコルサーバ装置、104…サーバ制御部、200…ナビ装置、201…I/F部、202…表示パネル、203…スピーカ、204…ナビ制御部、M…車両、NW…ネットワーク。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動体に備えられた通信装置との通信により該移動体に配信すべき情報を仮想的常時接続状態においてリアルタイムに提供するサーバ装置であって、
前記通信装置との間で通信するための通信処理を行うサーバ制御部と、
前記移動体に配信すべき情報を格納する記憶部とを備え、
前記サーバ制御部での通信処理は、前記記憶部に最新情報が格納されているとき、前記通信装置に対して情報の受信を促すトリガ信号を送信し、該通信装置から該トリガ信号に応じた情報要求を受信したときに前記最新情報を送信する処理を含むことを特徴とするサーバ装置。
【請求項2】
請求項1記載のサーバ装置において、
前記サーバ制御部での通信処理は、前記通信装置から前記移動体の現在位置又は出発位置と目的位置とを含むルート情報を受信し、該ルート情報に関連する最新情報を前記通信装置に送信する処理を含むことを特徴とするサーバ装置。
【請求項3】
請求項1又は2記載のサーバ装置において、
前記サーバ装置処理部での通信処理は、前記通信装置から受信した前記通信装置又は前記移動体の識別情報に基づいて、前記通信装置又は前記移動体を識別し、前記通信装置又は前記移動体に応じた最新情報を送信する処理を含むことを特徴とするサーバ装置。
【請求項4】
請求項1乃至3記載のいずれか1項記載のサーバ装置において、
前記サーバ制御部は、定期的な時間、前記通信装置の起動、又はユーザにより前記通信装置の操作が行われたとき、のいずれかの場合に前記通信装置と接続可能な前記仮想的常時接続状態を確立することを特徴とするサーバ装置。
【請求項5】
請求項1乃至4記載のいずれか1項記載のサーバ装置において、
前記移動体が車両であって、前記通信装置が前記車両に搭載されたナビゲーション装置であることを特徴とするサーバ装置。
【請求項6】
サーバ装置との通信により、該サーバ装置から配信される情報の提供を仮想的常時接続状態においてリアルタイムに受ける移動体に備えられた通信装置であって、
前記サーバ装置との間で通信するための通信処理を行う通信制御部と、
前記サーバ装置から配信された情報を報知する報知手段とを備え、
前記通信制御部での通信処理は、前記サーバ装置に最新情報が格納されたときに、該サーバ装置から前記通信装置に対して送信されるトリガ信号を受信し、該トリガ信号に応じて情報要求を送信する処理を含むことを特徴とする通信装置。
【請求項7】
請求項6記載の通信装置において、
前記通信制御部での通信処理は、前記トリガ信号に含まれる最新情報に関するインデックス情報から、情報要求を送信するか否かを判定する処理を含むことを特徴とする通信装置。
【請求項8】
請求項6又は7記載の通信装置において、
前記通信制御部は、定期的な時間、当該通信装置の起動、又はユーザにより当該通信装置の操作が行われたとき、のいずれかの場合に前記サーバ装置と接続可能な前記仮想的常時接続状態を確立することを特徴とする通信装置。
【請求項9】
請求項6乃至8記載のいずれか1項記載の通信装置を搭載したことを特徴とする車両。
【請求項10】
移動体に備えられた通信装置と、該通信装置との通信により該移動体に配信すべき情報を仮想的常時接続状態においてリアルタイムに提供するサーバ装置と備える通信システムであって、
前記サーバ装置は、前記通信装置との間で通信するための通信処理を行うサーバ制御部と、前記移動体に配信すべき情報を格納する記憶部とを備え、
前記通信装置は、前記サーバ装置との間で通信するための通信処理を行う通信制御部と、
前記サーバ装置から配信された情報を報知する報知手段とを備え、
前記サーバ制御部と通信制御部との間で行われる通信処理は、
前記記憶部に最新情報が格納されているとき、前記サーバ装置から前記通信装置に対して情報の受信を促すトリガ信号を送信する処理と、
前記トリガ信号に応じて、情報要求を前記通信装置から前記サーバ装置に送信する処理と、
前記情報要求に応じて、前記最新情報を前記サーバ装置から前記通信装置に送信する処理とを含むことを特徴とする通信システム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2008−116999(P2008−116999A)
【公開日】平成20年5月22日(2008.5.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−296811(P2006−296811)
【出願日】平成18年10月31日(2006.10.31)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.VICS
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】