サーバ装置およびコマンド送信方法
【課題】文書ファイル中のページ画像内の位置情報を取得し、取得した位置情報に、当該ページ画像に応じた指示を対応付ける技術を提供する。
【解決手段】
上記課題を解決するため、一般に、実施形態によれば、サーバ装置の生成要求取得部は、文書ファイル中のN(2以上の整数)枚の配列対象ページ画像を1つのページ内に配置してなるNin1表示ページの生成要求を取得する。ファイル取得部は、Nin1表示の対象となる文書ファイルを取得する。Nin1表示ページ生成部は、取得される生成要求と文書ファイルとに基づいて、Nin1表示ページを生成する。テーブル生成部は、Nin1表示ページ上の複数の配列対象ページ画像の内の少なくとも1つに対応して設定される設定位置のNin1表示ページ上での位置情報と、該位置情報が対応する配列対象ページ画像に関連して設定されるコマンドとを対応付けたコマンドテーブルを生成する。
【解決手段】
上記課題を解決するため、一般に、実施形態によれば、サーバ装置の生成要求取得部は、文書ファイル中のN(2以上の整数)枚の配列対象ページ画像を1つのページ内に配置してなるNin1表示ページの生成要求を取得する。ファイル取得部は、Nin1表示の対象となる文書ファイルを取得する。Nin1表示ページ生成部は、取得される生成要求と文書ファイルとに基づいて、Nin1表示ページを生成する。テーブル生成部は、Nin1表示ページ上の複数の配列対象ページ画像の内の少なくとも1つに対応して設定される設定位置のNin1表示ページ上での位置情報と、該位置情報が対応する配列対象ページ画像に関連して設定されるコマンドとを対応付けたコマンドテーブルを生成する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この明細書に記載の実施形態は、サーバ装置およびコマンド送信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、文書ファイル中の所定のページ画像において適宜の位置を指し示すと、該位置に応じた表示情報、例えば所定のページ画像や補足情報および関連情報、を表示装置に表示する情報処理装置が知られている(例えば、特許文献1)。この情報処理装置では、各ページ画像内の各座標毎に予め所定の表示情報が対応付けられている。そして、デジタルペン等によりページ画像内の適宜の位置が指し示されると、情報処理装置は、指し示されたページ画像上の座標をデジタルペン等から取得し、該座標に対応付けられた表示情報を表示装置に表示する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
市場からは、文書ファイル中のページ画像内の位置情報を取得し、取得した位置情報に、当該ページ画像に応じた指示を対応付ける技術の開発が求められている。
【0004】
この明細書は上述した問題点を解決するためになされたものであり、文書ファイル中のページ画像内の位置情報を取得し、取得した位置情報に、当該ページ画像に応じた指示を対応付ける技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するため、一般に、実施形態によれば、サーバ装置は、生成要求取得部と、生成要求取得部と、Nin1表示ページ生成部と、テーブル生成部と、を備える。生成要求取得部は、文書ファイル中のN(2以上の整数)枚の配列対象ページ画像を1つのページ内に配置してなるNin1表示ページの生成要求を取得する。ファイル取得部は、Nin1表示の対象となる文書ファイルを取得する。Nin1表示ページ生成部は、生成要求取得部にて取得される生成要求とファイル取得部にて取得される文書ファイルとに基づいて、Nin1表示ページを生成する。テーブル生成部は、Nin1表示ページ上の複数の配列対象ページ画像の内の少なくとも1つに対応して設定される設定位置のNin1表示ページ上での位置情報と、該位置情報が対応する配列対象ページ画像に関連して設定されるコマンドとを対応付けたコマンドテーブルを生成する。
【0006】
上記課題を解決するため、一般に、実施形態によれば、コマンド送信方法は、サーバ装置によるコマンド送信方法であって、文書ファイル中のN(2以上の整数)枚の配列対象ページ画像を1つのページ内に配置してなるNin1表示ページの生成要求を取得し、Nin1表示の対象となる文書ファイルを取得し、取得する生成要求および文書ファイルに基づいて、Nin1表示ページを生成し、Nin1表示ページ上の複数の配列対象ページ画像の内の少なくとも1つに対応して設定される設定位置のNin1表示ページ上での位置情報と、該位置情報が対応する配列対象ページ画像に関連して設定されるコマンドとを対応付けたコマンドテーブルを生成し、記憶部に、コマンドテーブルをNin1表示ページに対応付けて記憶させるとともに、位置情報の取得対象のNin1表示ページの設定を記憶させ、サーバ装置と通信可能な端末装置からNin1表示ページ上の位置情報と端末装置識別情報とを受信し、位置情報の取得対象として設定されたNin1表示ページに対応するコマンドテーブルにおいて、受信する位置情報に対応するコマンドを取得し、端末装置識別情報により識別される端末装置に取得するコマンドを送信するコマンド送信方法。
【発明の効果】
【0007】
以上に詳述したように、この明細書によれば、文書ファイル中のページ画像内の位置情報を取得し、取得した位置情報に、当該ページ画像に応じた指示を対応付ける技術を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】会議システムを示す図である。
【図2】会議システムの効果を説明するための図である。
【図3】会議システムの主要な要素のハード構成を示すブロック図である。
【図4】サーバの機能ブロック図である。
【図5】サーバ等の処理の流れを説明するためのフローチャートである。
【図6】サーバ等の処理の流れを説明するためのフローチャートである。
【図7】Nin1表示ページを示す図である。
【図8】コマンドテーブルを示す図である。
【図9】キーボードイベントコードの入力により表示されるメニューを示す図。
【図10】コードの入力により表示されるポップアップウィンドを示す図である。
【図11】印刷を指示するコード入力により表示されるポップアップを示す図。
【図12】編集を指示するコード入力により表示されるポップアップを示す図。
【図13】位置情報へのコマンドの対応付け方を示すフローチャートである。
【図14】第1テーブルを示す図である。
【図15】第2テーブルを示す図である。
【図16】変形例のNin1表示シートを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、各実施形態について図面を参照しつつ説明する。
図1は、会議システム100(コマンド送信システム)を示す図である。
まず、会議システム100の目的を説明する。
一般に、会議では、議論を行う内容を説明するための資料として文書ファイルが用意され、文書ファイルを参照しながら議論が進められる、しかしながら、文書ファイルは必ずしも進行に合わせて順序よく参照される訳ではない。例えば、説明の流れに沿わない詳細データ等の補足情報は、文書ファイルの末尾や別の文書ファイルにまとめられて提供されることが多い。また、議論の進行とは関係なく過去に参照したページ画像に戻って参照することもある。そのため、文書ファイル中のページ画像を順に送って参照するだけでなく、参照したい文書ファイル中のページ画像をランダムに簡単に表示でき、補足情報もランダムに表示できる会議システム100が求められている。
【0010】
従って、本実施形態の会議システム100の目的は、背景技術で説明したように「文書ファイル中のページ画像内の位置情報を取得し、取得した位置情報に、当該ページ画像に応じた指示を対応付ける技術を提供すること」であるが、具体的に述べると、会議システム100の目的は、例えば、ユーザが参照したい文書ファイルのページ番号を把握していなくても、参照したいページ画像の縮小画像等をデジタルペンやタブレット上で指示するだけで、参照したいページ画像等の情報表示を行うことができるなど、指示したページ画像に関連する情報表示を容易に行える技術を提供することである。
さらに、会議システム100では、以下に説明する付加的な目的の達成も同時に狙っている。
【0011】
近年、環境に対する意識の高まりやコスト削減を目的とするペーパーレス化の流れにより、文書ファイルをシートに印刷せずにディスプレイやタブレットPC、スレートPC、携帯端末装置等に表示して参照することが行われる。このようなペーパーレス化の試みは、現状では、業務効率を落とす側面もあり広く普及しているとは言えないが、地球温暖化等の問題から環境対応は年を増すごとに重要になってきている。
従って、会議システム100は、ユーザが指示するページ画像に応じた表示情報を簡単に表示できることに加え、完全なペーパーレス化までには至らなくても業務効率を落とさずに紙の使用量を削減できる技術を提供することも目的の1つである。
【0012】
会議システム100は、PC11(Personal Computer)、サーバ2(サーバ装置)、プロジェクタ12,13、無線LANアクセスポイント14、MFP15(Multi Function Peripheral、印刷装置)、携帯端末装置16(以下、端末装置16と記載)、Nin1表示シート17(Nin1表示ページ)、およびデジタルペン18(情報取得装置)を備える。
各装置11〜16はLANを介してサーバ2と接続する。LANは、外部のインターネットWに接続する。PC11は、会議で使用する文書ファイルを作成し、サーバ2に入力する。文書ファイルは、例えばプレゼンテーション用の資料であり、複数ページからなる。Nin1表示シート17は、文書ファイルに基づいてMFP15が印刷する。Nin1表示シート17には、文書ファイル中のN(2以上の整数)枚のページ画像31が縮小配列される。Nin1表示シート17は、会議の各参加者に配布される。デジタルペン18は、対応付けられた特定の端末装置16と無線通信する。端末装置16は、会議の参加者分用意される。
【0013】
会議システム100の全体動作を簡略に説明する。
まず、会議が始まると、サーバ2が各端末装置16にプレゼンテーション用の資料としての文書ファイルを送信する。プレゼンテーションの発表者は、自分のPC11を用いて文書ファイル中のページ画像31を1ページずつ送りながらプレゼンテーションを行う。発表者は、一方のプロジェクタ12に発表者の端末装置16が表示するページ画像31を表示させたり、他方のプロジェクタ13に発表者の端末装置16が表示するページ画像31以外の共有画面を表示させることができる。参加者の端末装置16は、通常時は発表者の端末装置16と同期しており、参加者の端末装置16には、発表者の端末装置16が表示するページ画像を示す情報が発表者の端末装置16からサーバ2を介して送信される。これにより、参加者の端末装置16は、自身が保有する文書ファイルにおいて、発表者の端末装置16が表示するページ画像を表示する。
【0014】
図2は、会議システム100の効果を説明するための図である。
各参加者に配布されるNin1表示シート17には、前述したように、文書ファイル中のN枚のページ画像31が縮小して配列される。
発表者によるプレゼンテーションにおいて、発表者が参照ページとして8ページ目のページ画像を自分の端末装置16に表示させると、該端末装置16と同期する参加者の端末装置16も8ページ目のページ画像31を表示する。この際、参加者は、デジタルペン18をNin1表示シート17上の参照したいページ画像31、例えば6ぺージ目のページ画像31に接触させる。すると、デジタルペン18が、Nin1表示シート17内のデジタルペン18が接触した座標を示す位置情報を取得し、端末装置16に送信する。端末装置16は、位置情報をサーバ2に送信する。サーバ2は、位置情報から6ページ目のページ画像31がデジタルペン18により指示されたと判定し、端末装置16に、端末装置16が保有する文書ファイルにおいて6ページ目のページ画像31の表示を指示するコマンドを送信する。参加者の端末装置16は、該コマンドを受信すると、6ページ目のページ画像31を表示する。
【0015】
このように、会議システム100では、参加者がデジタルペン18でNin1表示シート17上の参照したいページ画像31を指示するだけで、参加者の端末装置16に参照したいページ画像31を容易に表示させることができる。また、会議システム100では、文書ファイルをシートに印刷することなく端末装置16により文書ファイルの各ページ画像31を参照するので、業務効率を落とさずに紙の使用量を削減できる。
【0016】
以下、会議システム100の具体的な構成を説明する。
図3は、会議システム100の主要な要素のハード構成を示すブロック図である。図3では、端末装置16のLANとの接続を中継する無線LANアクセスポイント14は省略した。
MFP15は、サーバ2から送信される印刷データであるNin1表示ページ17に基づいて、シートにN枚の文書ファイル中のページ画像31(配列対象ページ画像)が縮小配列されたページ画像31をシートに印刷する。このシートをNin1表示シート17と称する。Nin1表示シート17上には、画像が形成される前から予め、微細なドットが0.3ミリメートルの直交する格子からわずかにずれた状態でNin1表示シート17の一面にわたって印刷されている。MFP15は、ドットが上記のようにして形成されているシートを印刷対象のシートとして用いる。各シート上のドットパターンは、シート毎に独自のものである。
【0017】
デジタルペン18は、例えばアノトペン(登録商標)である。デジタルペン18は、例えば先端をNin1表示シート17上に縮小印刷されたページ画像31に接触させて使用する。デジタルペン18がNin1表示シート17に接触すると、デジタルペン18は、Nin1表示シート17上の所定の大きさの領域内(6×6のドットが入る領域内)のドットのパターンを読み取る。デジタルペン18は、読み取ったドットのパターンを、Nin1表示シート17上の位置情報およびNin1表示シート17の識別情報(後述する印刷データであるNin1表示ページ17の識別情報)を示すデータとしてデジタル処理し、端末装置16に送信する。
【0018】
デジタルペン18は、撮像素子としてのCCD181(Charge Coupled Device)、バッテリ182、プロセッサ183、メモリ184、無線通信部185、筆圧センサ186、およびペン芯187を備える。デジタルペン18はペン芯187を備えることにより、デジタルペン18をNin1表示シート17に接触させて動かすことで文字を書くことも可能である。筆圧センサ186は、デジタルペン18の先端がNin1表示シート17に接触すると接触圧を検出する。CCD181は、例えば接触圧が閾値以上になる等の条件により動作し、Nin1表示シート17上のドットのパターンを読み取る。CCD181は、デジタルペン18がNin1表示シート17に接触した状態で移動する場合、デジタルペン18の移動軌跡に沿ってNin1表示シート17上のドットのパターンを読み取る。
【0019】
プロセッサ183は、読み取るドットのパターンをNin1表示シート17上の位置情報およびNin1表示シート17の識別情報を示すストロークデータとしてデジタル処理し、該データを端末装置16に送信する。
端末装置16は、デジタルペン18からNin1表示シート17の識別情報およびNin1表示シート17上の位置情報を受信し、当該端末装置16を特定可能な端末装置識別情報と共にサーバ2に送信する。これらの情報がサーバ2に送信されると、サーバ2は、これらの情報に基づいてコマンドを生成し、端末装置16に送信する。端末装置16は、該コマンドを受信し、該コマンドに従った動作を行う。
【0020】
デジタルペン18が指示する位置情報がNin1表示シート17上に縮小配列されるページ画像31上を指すものである場合、コマンドは、例えばNin1表示シート17上では縮小形成されていたページ画像31を端末装置16に1枚のみ表示させる参照指示である。本実施形態では、デジタルペン18が指示する位置情報が同じ位置座標でも、サーバ2に設定される動作モードを切り替えることで、サーバ2が出力するコマンドの種類を切り替えることができるようになっている。上記では、動作モードの設定が参照モードになっている場合を例に説明した。
【0021】
動作モードは、例えば他に印刷モードと編集モードとに設定できる。サーバ2の動作モードが印刷モードに設定されている場合、デジタルペン18が指示する位置情報がNin1表示シート17上に縮小配列されるページ画像31上を指すものであっても、コマンドは、デジタルペン18が指示するページ画像31を端末装置16に印刷させる印刷指示となる。端末装置16は、コマンドの種類を切り替えさせる動作モードの設定要求をサーバ2に送信できる。
【0022】
端末装置16は、表示パネル161、無線通信部162、操作入力部163、プロセッサ164、ASIC165(Application Specific Integrated Circuit)、メモリ166、HDD167(Hard Disk Drive)を備える。表示パネル161は、例えばタッチパネルである。無線通信部162は、デジタルペン18と通信するとともに、無線LANアクセスポイント14に対しても通信を行う。プロセッサ164は、メモリ166からプログラムを読み込んで実行することにより端末装置16全体を制御し、様々な機能を実現させる。ASIC165は、プロセッサ164が行う処理の一部または全部を行ってもよい。操作入力部163は、ユーザの操作入力を受け付ける。操作入力部163は、タッチパネルであり表示パネル161と一体であってもよいし、ボタンであってもよい。操作入力部163が操作入力を受け付けることで、端末装置16は、サーバ2に所定の動作モードの設定要求を送信できる。
【0023】
サーバ2は、端末装置16からNin1表示シート17の識別情報、Nin1表示シート17内の位置情報、および端末装置識別情報を受信する。サーバ2は、Nin1表示シート17の識別情報、Nin1表示シート17上の位置情報、および動作モードに基づいてコマンドを生成し、該コマンドを、端末装置識別情報から識別される端末装置16に送信する。
サーバ2は、ディスプレイ201、無線通信部202、キーボード等の操作入力部203、プロセッサ204、ASIC205、メモリ206、およびHDD207を備える。プロセッサ204は、メモリ206からプログラムを読み込んで実行することによりサーバ2全体を制御し、様々な機能を実現する。
【0024】
図4は、サーバ2の機能ブロック図である。
サーバ2は、機能部として、生成要求取得部211、ファイル取得部212、Nin1表示ページ生成部213、テーブル生成部22、記憶部23、動作モード設定部24、取得対象設定部25、コマンド設定部26、コマンド取得部27、送受信部28(送信部、受信部)、および入力受付部29を備える。これらの機能部は、サーバ2の後述する会議予約システム(ソフトウェア)およびハード構成201〜207を含んで実現するサーバ2の機能である。入力受付部29は、ユーザの操作入力を受け付けた操作入力部203等から入力される操作入力信号を受け付ける。他の各機能部の説明は後述する。各機能部は、1つのサーバ2上にあるものとしているが、LANで互いに接続する複数のサーバ上に分散してあってもよい。複数のサーバが協働して上記機能部を実現してもよい。
【0025】
以下、会議システム100を用いた会議におけるサーバ2の処理について、PC11等の他の要素の処理と共に説明する。図5、図6は、サーバ2の処理および他の要素の処理の流れを説明するためのフローチャートである。
発表者は、PC11によりプレゼンテーション用の文書ファイルを作成する(Act1)。文書ファイルのフォーマットは、例えばPDF(Portable Document Format)やXPS(XML Paper Specification)である。文書ファイル中には、メタ情報として、例えば文書ファイルの他のページへのリンク情報や外部の参照文書へのリンク情報、外部インターネットW上のウェブサイトへのリンク情報が埋め込まれている。文書ファイル中に埋め込まれる他のメタ情報として、文書ファイルの作成者、更新日等の属性情報がある。
発表者は、LANを介して文書ファイルをサーバ2に登録する。この際、発表者は、サーバ2に実装されている会議予約システムを用いて、文書ファイルを会議の開催時刻や終了時刻、参加予定者に関連付けてサーバ2内の所定の会議フォルダ内に格納する(Act2)。
【0026】
会議の参加者は、会議で使用する端末装置16を用いてサーバ2の会議予約システムに認証を行う。サーバ2の会議予約システムに参加者の端末装置16が認証されると、サーバ2は、認証した端末装置16に対応する会議フォルダ内の文書ファイルを端末装置16に自動送信する(Act3)。
【0027】
サーバ2の会議予約システムは、例えば一定数以上の端末装置16の認証の承認を行うことを条件として、印刷データとしてのNin1表示ページを生成する。換言すると、サーバ2の会議予約システムは、一定数以上の端末装置16の認証の承認を行うと、Nin1表示ページの生成要求を、サーバ2の機能部である生成要求取得部211が取得する。続いて、ファイル取得部212がNin1表示ページの生成要求された文書ファイルを取得する。
【0028】
そして、Nin1表示ページ生成部213が、図7に示すように、サーバ2に登録された文書ファイル中の各ページ画像31がN枚縮小配列されたNin1表示ページ17を印刷データとして生成する。
テーブル生成部22は、例えば1枚のNin1表示ページ17中に8枚の縮小させたページ画像31を配列する。従って、例えば文書ファイルのページ画像が60ページ目まである場合、テーブル生成部22は、8ページ分(7ページ×8枚分のページ画像+1ページ×4枚分のページ画像)のNin1表示ページ17を生成する。また、テーブル生成部22は、各Nin1表示ページ17において、縮小配列したページ画像31の脇に、参加者がメモを取るための加筆領域32を設ける。なお、Nin1表示ページ17は印刷データであり、Nin1表示ページ17に基づいて画像が形成されたNin1表示シート17はシートであるが、分かりやすくするため両者に同一符号を付す。ページ画像31および加筆領域32も同様であり、データにおいてもシート上の画像であっても同一符号を付す。
【0029】
図8は、コマンドテーブル4を示す図である。
テーブル生成部22は、各Nin1表示ページ17毎にコマンドテーブル4を生成し、各コマンドテーブル4を各Nin1表示ページ17の識別情報に対応付けて記憶部23に記憶させる(Act4)。各コマンドテーブル4では、Nin1表示ページ17内の縮小配列したページ画像31の領域内の位置情報、または各ページ画像31の領域の周囲の位置情報にそれぞれ動作モードが対応付けられるとともに、各動作モードにページ画像31に関連するコマンドがそれぞれ対応付けられる。
動作モードは、本実施形態では、参照モード、印刷モード、編集モードの3つがある。これら各コマンドに対応付けられるコマンドは操作コマンドである。コマンドは、端末装置16で動作するOS(Operating System)やアプリケーションを操作するためのキーボードイベントの集合体である。コマンドは、キーボード入力をエミュレートするキーボードイベントコードである。
【0030】
一般に、アプリケーションを操作する方法にはマウスやタッチパッドを使ってマウスカーソルを使って操作するGUI(Graphical User Interface)ベースのメニューがある。例えば、特定のページ画像を表示させるためのウィンドウを表示する場合、メニュー「ページナビゲーション」を選択すると、図9の様なプルダウンメニューが表示され、次に「ページ(Shift+Ctrl+N)」を選択すると、図10の様なページ番号を入力させるポップアップウィンドが表示される。
このポップアップウィンドに対して、キーボードから表示させたいページ番号を入力すると、アプリケーションは指定されたページ番号へジャンプして指定されたページ番号のページ画像を表示する。同様の操作を、マウスを使わずにキーボードで行なうCUI(Command User Interface)ベースの方法(キーボードナビゲーション)を利用したものが、コマンドテーブル4において各動作モードに対応付けられるコマンドである。
【0031】
図9の「ページ(Shift+Ctrl+N)」に表示されている(Shift+Ctrl+N)をキーボードイベントとしてアプリケーションに入力すると、図10のページ番号を入力させるポップアップウィンドが表示され、続いて表示させたいページ番号(例えば1ページの場合は1)をキーボードイベントとして入力すると、先に説明したマウスやタッチパッドで行なった操作と同様の操作が実現する。以上で説明した様なキーボードイベントコードの集合体がコマンドであり、このコマンドをアプリケーションに入力することでアプリケーションを操作できる。
コマンドテーブル4において、位置情報(X1,Y1)−(X2,Y2)における参照モードには、コマンドとして(Shift+Ctrl+N),↓6↓が対応付けられている。↓は、ENTERの入力を意味する。位置情報(X1,Y1)−(X2,Y2)の意味は、座標情報である位置情報が(X1,Y1)−(X2,Y2)の範囲にある場合を意味する。位置情報が(X1,Y1)−(X2,Y2)の範囲は矩形領域の範囲であり、矩形領域の各辺の交わる頂点において対向する頂点が(X1,Y1)−(X2,Y2)となる矩形領域の範囲である。
【0032】
本実施形態の場合、位置情報(X1,Y1)−(X2,Y2)は、Nin1表示ページ17(Nin1表示シート17)内において、文書ファイル中の6ページ目のページ画像31であって縮小配列されたページ画像31上の領域を示す位置情報である。従って、本実施形態では、Nin1表示シート17上の6ページ目のページ画像31にデジタルペン18を接触させ、6ページ目のページ画像31を指示すると、文書ファイル中の6ページ目のページ画像31を表示させるコマンドが端末装置16に送信される。該コマンドを端末装置16が受信すると、端末装置16には、図9および図10のポップアップウィンドが連続して表示された後、表示パネル161に文書ファイル中の6ページ目のページ画像31が1枚表示される。
【0033】
コマンドテーブル4において、位置座標(X5,Y5)−(X6,Y6)における参照モードには、コマンドとして
”C:\Program Files\Internet Explorer\iexplore.exe”http://www.yahoo.co.jp↓
が対応付けられている。
このコマンドは、端末装置16にインターネットWを介して、アドレスがhttp://www.yahoo.co.jpであるウェブサイトを開かせるコマンドである。このようなリンク情報としてのコマンドとしては、端末装置16内等に格納された別文書ファイルのページ画像を開かせるコマンドや、端末装置16内等に格納された用語辞書の所定のページ画像を開かせるコマンドであってもよい。
コマンドテーブル4において、位置情報(X1,Y1)−(X2,Y2)における印刷モードには、コマンドとして(Ctrl+P),↓6↓↓が対応付けられている。該コマンドが端末装置16に送信されると、端末装置16には、図11に示すポップアップウィンドが表示された後、該端末装置16から文書ファイル中の6ページ目のページ画像31の印刷データがMFP15等に送信され、該6ページ目のページ画像31が印刷される。
コマンドテーブル4において、位置情報(X1,Y1)−(X2,Y2)における編集モードには、コマンドとして(Shift+Ctrl+N),↓6↓(Ctrl+6)↓が対応付けられている。該コマンドが端末装置16に送信されると、端末装置16には、図12に示すポップアップウィンドが表示され、端末装置16の表示パネル161上で文書ファイル中の6ページ目のページ画像31の編集が可能となる。
【0034】
ところで、テーブル生成部22は、Nin1表示ページ17上の各ページ画像31それぞれに対応して設定される設定位置のNin1表示ページ17上での位置情報と、該位置情報が対応するページ画像31に関連して設定されるコマンドとを対応付ける。
具体的に、本実施形態では、図13のフローチャートに示すように、Nin1表示ページ17の生成要求および文書ファイルがサーバ2の生成要求取得部211およびファイル取得部212により取得されるとともに、Nin1表示ページ生成部213によりNin1表示ページ17の生成が行われると(Act40)、テーブル生成部22は、各ページ画像31内からリンク情報を抽出する(Act41)。
各ページ画像31内においてリンク情報が対応付けられている位置情報が所定の大きさより大きい場合(Act42:YES)、例えば比較的長い文(「A社の新製品」という語句)にリンク情報が対応付けられている場合、テーブル生成部22は、Nin1表示ページ17内において、当該リンク情報が対応付けられている各ページ画像31に対応して設定される設定位置、例えば5ページ目のページ画像31内の左上の位置情報のNin1表示ページ17上での位置情報に、リンク情報に基づいたコマンド(ページ画像31に関連して設定されるコマンド)を対応付ける(Act42)。
【0035】
すなわち、5ページ目のページ画像31内においては、5ページ目のページ画像31内の左上の位置情報にリンク情報が対応付けられている場合に、テーブル生成部22は、該5ページ目のページ画像31が縮小配列されるNin1表示ページ17内においても、図7に参照されるように、5ページ目のページ画像31内の左上に位置するNin1表示ページ17内の位置情報に当該リンク情報に基づいたコマンドを対応付ける。
一方、短い文や小さいオブジェクトにリンク情報が対応付けられており、各ページ画像31内においてリンク情報が対応付けられている位置情報が所定の大きさ以下の場合(Act42:NO)、テーブル生成部22は、図7に参照されるように、Nin1表示ページ17内において、当該リンク情報が対応付けられている例えば1ページ目のページ画像31の周辺、例えば1ページ目のページ画像31の下方の位置情報に、リンク情報に基づいたコマンドを対応付ける(Act44)。また、テーブル生成部22は、Nin1表示ページ17において、リンク情報に基づいたコマンドを対応付けるページ画像31の下方の位置情報部分に、リンク情報に基づいたコマンドが設定されていることを示すリンク表記50を付加する(Act45)。
【0036】
Act42,45の後、テーブル生成部22は、各ページ画像31の領域を示す位置情報毎に、各ページ画像31を1枚端末装置16に表示させるコマンドを対応付ける(Act46)。この際、テーブル生成部22は、ページ画像31内の位置情報にリンク情報に対応するコマンドが対応付けられている場合には、リンク情報に対応するコマンドが対応付けられている位置情報部分を除いたページ画像31内の位置情報に、各ページ画像31を1枚表示させるコマンドを対応付ける。
以上のようにしてテーブル生成部22は、各Nin1表示ページ17毎にコマンドテーブル4を生成し、各Nin1表示ページ17に対応付ける。また、この際、動作モード設定部24は、各端末装置16毎に動作モードの初期設定を参照モードに設定する。取得対象設定部25は、各端末装置16毎に位置情報の取得対象のNin1表示ページ17の初期設定を1ページ目のNin1表示ページ17に設定する。
【0037】
以上のサーバ2の各機能部の機能により、記憶部23内には、図14のように、会議に参加する各端末装置A,B毎に、動作モードの初期設定と、位置情報取得対象のNin1表示ページ17の初期設定とが対応付けられた第1テーブル231が記憶される。また、サーバ2の各機能部の機能により、記憶部23内には、図15のように、各Nin1表示ページ17毎にコマンドテーブル4が対応付けられた第2テーブル232が記憶される。
続いて、送受信部28は、印刷データとしてのNin1表示ページ17を、サーバ2が認証した端末装置16分の印刷指示と共にMFP15に送信する(Act5)。MFP15は、会議に参加する人数分のNin1表示シート17を印刷する(Act6)。印刷されたNin1表示シート17、デジタルペン18、および端末装置16は、1つずつ各参加者に配布される。
【0038】
なお、各コマンドテーブル4において各位置情報に対応付けられたコマンドの設定や、各位置情報に対応付けられる動作モードの種類の設定は、コマンドテーブル4が生成された後に、ユーザがサーバ2の操作入力部203を介して操作入力することで、コマンド設定部26が適宜に設定可能である。適宜の位置情報に適宜のコマンドを対応付けることができる。
参加者に配布されるNin1表示シート17には、文書ファイル中の全ページ分のページ画像31が縮小配列されている。文書ファイル中の全ページが60ページあり、1枚のNin1表示シート17に8枚分のページ画像31が縮小配列される場合、Nin1表示シート17は8枚配布される。1枚のNin1表示シート17には、8枚のページ画像31が縮小配列される。
【0039】
端末装置16は、発表者の端末装置16と同期しており、発表者の端末装置16が表示する文書ファイル中の例えば8ページ目のページ画像31を1枚表示する。参加者は、8ページ目のページ画像31を参照したい場合、サーバ2の動作モードを参照モードに設定する。
すなわち、参加者は端末装置16を操作し、端末装置16からサーバ2に動作モードを所望の動作モード、例えば参照モードに設定させる動作モードの設定要求を送信する(Act7:YES、Act8)。サーバ2の動作モード設定部24は、動作モードの設定を設定要求の指示する例えば参照モード等の動作モードに設定する(Act9)。
【0040】
参加者は、6ページ目のページ画像31を参照したい場合、1枚目のNin1表示シート17に縮小配列される6ページ目のページ画像31上に、図2に参照されるように、デジタルペン18を接触させる。すると、デジタルペン18によりNin1表示シート17内において6ページ目のページ画像31上を示す位置座標および1枚目のNin1表示シート17の識別情報が取得され、それらの情報が当該参加者の端末装置16を介して端末装置識別情報と共にサーバ2に送信される(Act10)。
サーバ2の取得対象設定部25は、第1テーブル231において、端末装置識別情報に対応付けられた位置情報の取得対象のNin1表示ページ17の設定を、取得されるNin1表示シート17の識別情報に設定する。そして、サーバ2のコマンド取得部27は、取得する上記各種の情報に基づき各テーブル231,232、4を参照してコマンドを取得し、端末装置16に送信する(Act11、12)。サーバ2は、例えば、1枚目のNin1表示シート17の識別情報、1枚目のNin1表示シート17内において6ページ目のページ画像31内の位置情報、および所定の端末装置識別情報を受信する。サーバ2は、第1、第2テーブル231、232を参照する。第2テーブル232では、1枚目のNin1表示シート17には、所定のコマンドテーブル4が対応付けられている。また、第1テーブル231では、所定の端末装置識別情報には参照モードが設定されている。
【0041】
そこで、サーバ2のコマンド取得部27は、1枚目のNin1表示シート17に対応するコマンドテーブル4を参照し、取得する位置情報および設定された動作モードからキーボードイベントコードとしてのコマンドを例えば(Shift+Ctrl+N),↓6↓と取得する。取得されたコマンドは、端末装置識別情報から特定される端末装置16に送受信部28が送信する(Act12)。
該コマンドを受信する参加者の端末装置16では、ポップアップウィンドが連続して表示された後、表示パネル161に文書ファイルの6ページ目のページ画像31が1枚表示される(Act13)。なお、サーバ2の動作モードが印刷モードに設定されている場合、コマンドを受信する端末装置16は、6ページ目のページ画像31の印刷データを生成することとなり、サーバ2の動作モードが編集モードに設定されている場合、端末装置16では、6ページ目のページ画像31の編集が可能な状態となる。また、本会議システム100では、登録された会議の終了時間になると、サーバ2は、各端末装置16に文書ファイルの閲覧を禁止する指示を出力する。該指示を受けた各端末装置16は、配布された文書ファイルを閲覧できなくなる。
【0042】
(変形例)
前記実施形態では、Nin1表示シート17上の位置情報およびNin1表示シート17の識別情報を取得する情報取得装置として、デジタルペン18を用いたが、他の機器を用いてもよく、例えば情報取得装置として、超音波電子ペン、超音波・赤外線センサ、および画像読取機器を用いてもよい。この場合、超音波電子ペンから超音波・赤外線が発生するとともに、所定位置に固定された超音波・赤外線センサへ超音波電子ペンからの超音波・赤外線が伝搬する時間を解析し、超音波電子ペンの位置情報を取得することとなる。
また、情報取得装置として、超音波電子ペン、超音波・赤外線センサ、および画像読取機器を用いる場合、Nin1表示シート17において、図16に示すように、Nin1表示シート17の識別コード51を付してもよい。そして、画像読取機器にて識別コード51を読み取ることにより、Nin1表示シート17の識別情報を取得してもよい。
【0043】
前記実施形態では、動作モードの設定を端末装置16を操作することにより行っていたが、図16に示すように、Nin1表示シート17において、動作モード設定画像52〜54を設けてもよい。そして、コマンドテーブル4において、動作モード設定画像52〜54が位置する位置情報には、動作モードを当該動作モード設定画像52〜54に応じた設定にするコマンドを対応付けてもよい。このようにすれば、デジタルペン18等の情報取得装置によりNin1表示シート17上の表記画像52〜54の座標を取得することで、サーバ2の動作モードを切り替えることができる。
前記実施形態では、Nin1表示ページが印刷データである例を説明したが、Nin1表示ページは、ディスプレイに画面を表示させる表示データであってもよい。この場合、位置情報はタッチパネルによって取得してもよい。
前記実施形態では、Nin1表示シート17の識別情報の解析や、コマンドテーブル4の生成、コマンドの取得、送信は、1つのサーバ2が行っていたが、適宜の機能を会議システム100内の異なるサーバが分散して行ってもよい。
【0044】
記録媒体としては、プログラムを記憶でき、かつコンピュータが読み取り可能な記録媒体であれば、その形態は何れの形態であってもよい。具体的に、記録媒体としては、例えば、ROMやRAM等のコンピュータに内部実装される内部記憶装置、CD−ROMやフレキシブルディスク、DVDディスク、光磁気ディスク、ICカード等の可搬型記憶媒体、コンピュータプログラムを保持するデータベース、あるいは他のコンピュータ並びにそのデータベースなどが挙げられる。インストールやダウンロードにより得る機能は、装置内部のOS等と共働してその機能を実現させるものであってもよい。プログラムは、その一部または全部が、動的に生成される実行モジュールであってもよい。
前記各実施形態における各処理の順序は、前記実施形態で例示した順序と異なっていてもよい。
【0045】
本発明は、その精神または主要な特徴から逸脱することなく、他の様々な形で実施することができる。そのため、前述の実施の形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示すものであって、明細書本文には、なんら拘束されない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する全ての変形、様々な改良、代替および改質は、すべて本発明の範囲内のものである。
【符号の説明】
【0046】
2…サーバ装置(サーバ)、4…コマンドテーブル、22…テーブル生成部、23…記憶部、27…コマンド取得部、28…送信部、受信部(送受信部)、31…配列対象ページ画像(ページ画像)、211…生成要求取得部、212…ファイル取得部、213…Nin1表示ページ生成部。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0047】
【特許文献1】特開2009−26123号公報
【技術分野】
【0001】
この明細書に記載の実施形態は、サーバ装置およびコマンド送信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、文書ファイル中の所定のページ画像において適宜の位置を指し示すと、該位置に応じた表示情報、例えば所定のページ画像や補足情報および関連情報、を表示装置に表示する情報処理装置が知られている(例えば、特許文献1)。この情報処理装置では、各ページ画像内の各座標毎に予め所定の表示情報が対応付けられている。そして、デジタルペン等によりページ画像内の適宜の位置が指し示されると、情報処理装置は、指し示されたページ画像上の座標をデジタルペン等から取得し、該座標に対応付けられた表示情報を表示装置に表示する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
市場からは、文書ファイル中のページ画像内の位置情報を取得し、取得した位置情報に、当該ページ画像に応じた指示を対応付ける技術の開発が求められている。
【0004】
この明細書は上述した問題点を解決するためになされたものであり、文書ファイル中のページ画像内の位置情報を取得し、取得した位置情報に、当該ページ画像に応じた指示を対応付ける技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するため、一般に、実施形態によれば、サーバ装置は、生成要求取得部と、生成要求取得部と、Nin1表示ページ生成部と、テーブル生成部と、を備える。生成要求取得部は、文書ファイル中のN(2以上の整数)枚の配列対象ページ画像を1つのページ内に配置してなるNin1表示ページの生成要求を取得する。ファイル取得部は、Nin1表示の対象となる文書ファイルを取得する。Nin1表示ページ生成部は、生成要求取得部にて取得される生成要求とファイル取得部にて取得される文書ファイルとに基づいて、Nin1表示ページを生成する。テーブル生成部は、Nin1表示ページ上の複数の配列対象ページ画像の内の少なくとも1つに対応して設定される設定位置のNin1表示ページ上での位置情報と、該位置情報が対応する配列対象ページ画像に関連して設定されるコマンドとを対応付けたコマンドテーブルを生成する。
【0006】
上記課題を解決するため、一般に、実施形態によれば、コマンド送信方法は、サーバ装置によるコマンド送信方法であって、文書ファイル中のN(2以上の整数)枚の配列対象ページ画像を1つのページ内に配置してなるNin1表示ページの生成要求を取得し、Nin1表示の対象となる文書ファイルを取得し、取得する生成要求および文書ファイルに基づいて、Nin1表示ページを生成し、Nin1表示ページ上の複数の配列対象ページ画像の内の少なくとも1つに対応して設定される設定位置のNin1表示ページ上での位置情報と、該位置情報が対応する配列対象ページ画像に関連して設定されるコマンドとを対応付けたコマンドテーブルを生成し、記憶部に、コマンドテーブルをNin1表示ページに対応付けて記憶させるとともに、位置情報の取得対象のNin1表示ページの設定を記憶させ、サーバ装置と通信可能な端末装置からNin1表示ページ上の位置情報と端末装置識別情報とを受信し、位置情報の取得対象として設定されたNin1表示ページに対応するコマンドテーブルにおいて、受信する位置情報に対応するコマンドを取得し、端末装置識別情報により識別される端末装置に取得するコマンドを送信するコマンド送信方法。
【発明の効果】
【0007】
以上に詳述したように、この明細書によれば、文書ファイル中のページ画像内の位置情報を取得し、取得した位置情報に、当該ページ画像に応じた指示を対応付ける技術を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】会議システムを示す図である。
【図2】会議システムの効果を説明するための図である。
【図3】会議システムの主要な要素のハード構成を示すブロック図である。
【図4】サーバの機能ブロック図である。
【図5】サーバ等の処理の流れを説明するためのフローチャートである。
【図6】サーバ等の処理の流れを説明するためのフローチャートである。
【図7】Nin1表示ページを示す図である。
【図8】コマンドテーブルを示す図である。
【図9】キーボードイベントコードの入力により表示されるメニューを示す図。
【図10】コードの入力により表示されるポップアップウィンドを示す図である。
【図11】印刷を指示するコード入力により表示されるポップアップを示す図。
【図12】編集を指示するコード入力により表示されるポップアップを示す図。
【図13】位置情報へのコマンドの対応付け方を示すフローチャートである。
【図14】第1テーブルを示す図である。
【図15】第2テーブルを示す図である。
【図16】変形例のNin1表示シートを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、各実施形態について図面を参照しつつ説明する。
図1は、会議システム100(コマンド送信システム)を示す図である。
まず、会議システム100の目的を説明する。
一般に、会議では、議論を行う内容を説明するための資料として文書ファイルが用意され、文書ファイルを参照しながら議論が進められる、しかしながら、文書ファイルは必ずしも進行に合わせて順序よく参照される訳ではない。例えば、説明の流れに沿わない詳細データ等の補足情報は、文書ファイルの末尾や別の文書ファイルにまとめられて提供されることが多い。また、議論の進行とは関係なく過去に参照したページ画像に戻って参照することもある。そのため、文書ファイル中のページ画像を順に送って参照するだけでなく、参照したい文書ファイル中のページ画像をランダムに簡単に表示でき、補足情報もランダムに表示できる会議システム100が求められている。
【0010】
従って、本実施形態の会議システム100の目的は、背景技術で説明したように「文書ファイル中のページ画像内の位置情報を取得し、取得した位置情報に、当該ページ画像に応じた指示を対応付ける技術を提供すること」であるが、具体的に述べると、会議システム100の目的は、例えば、ユーザが参照したい文書ファイルのページ番号を把握していなくても、参照したいページ画像の縮小画像等をデジタルペンやタブレット上で指示するだけで、参照したいページ画像等の情報表示を行うことができるなど、指示したページ画像に関連する情報表示を容易に行える技術を提供することである。
さらに、会議システム100では、以下に説明する付加的な目的の達成も同時に狙っている。
【0011】
近年、環境に対する意識の高まりやコスト削減を目的とするペーパーレス化の流れにより、文書ファイルをシートに印刷せずにディスプレイやタブレットPC、スレートPC、携帯端末装置等に表示して参照することが行われる。このようなペーパーレス化の試みは、現状では、業務効率を落とす側面もあり広く普及しているとは言えないが、地球温暖化等の問題から環境対応は年を増すごとに重要になってきている。
従って、会議システム100は、ユーザが指示するページ画像に応じた表示情報を簡単に表示できることに加え、完全なペーパーレス化までには至らなくても業務効率を落とさずに紙の使用量を削減できる技術を提供することも目的の1つである。
【0012】
会議システム100は、PC11(Personal Computer)、サーバ2(サーバ装置)、プロジェクタ12,13、無線LANアクセスポイント14、MFP15(Multi Function Peripheral、印刷装置)、携帯端末装置16(以下、端末装置16と記載)、Nin1表示シート17(Nin1表示ページ)、およびデジタルペン18(情報取得装置)を備える。
各装置11〜16はLANを介してサーバ2と接続する。LANは、外部のインターネットWに接続する。PC11は、会議で使用する文書ファイルを作成し、サーバ2に入力する。文書ファイルは、例えばプレゼンテーション用の資料であり、複数ページからなる。Nin1表示シート17は、文書ファイルに基づいてMFP15が印刷する。Nin1表示シート17には、文書ファイル中のN(2以上の整数)枚のページ画像31が縮小配列される。Nin1表示シート17は、会議の各参加者に配布される。デジタルペン18は、対応付けられた特定の端末装置16と無線通信する。端末装置16は、会議の参加者分用意される。
【0013】
会議システム100の全体動作を簡略に説明する。
まず、会議が始まると、サーバ2が各端末装置16にプレゼンテーション用の資料としての文書ファイルを送信する。プレゼンテーションの発表者は、自分のPC11を用いて文書ファイル中のページ画像31を1ページずつ送りながらプレゼンテーションを行う。発表者は、一方のプロジェクタ12に発表者の端末装置16が表示するページ画像31を表示させたり、他方のプロジェクタ13に発表者の端末装置16が表示するページ画像31以外の共有画面を表示させることができる。参加者の端末装置16は、通常時は発表者の端末装置16と同期しており、参加者の端末装置16には、発表者の端末装置16が表示するページ画像を示す情報が発表者の端末装置16からサーバ2を介して送信される。これにより、参加者の端末装置16は、自身が保有する文書ファイルにおいて、発表者の端末装置16が表示するページ画像を表示する。
【0014】
図2は、会議システム100の効果を説明するための図である。
各参加者に配布されるNin1表示シート17には、前述したように、文書ファイル中のN枚のページ画像31が縮小して配列される。
発表者によるプレゼンテーションにおいて、発表者が参照ページとして8ページ目のページ画像を自分の端末装置16に表示させると、該端末装置16と同期する参加者の端末装置16も8ページ目のページ画像31を表示する。この際、参加者は、デジタルペン18をNin1表示シート17上の参照したいページ画像31、例えば6ぺージ目のページ画像31に接触させる。すると、デジタルペン18が、Nin1表示シート17内のデジタルペン18が接触した座標を示す位置情報を取得し、端末装置16に送信する。端末装置16は、位置情報をサーバ2に送信する。サーバ2は、位置情報から6ページ目のページ画像31がデジタルペン18により指示されたと判定し、端末装置16に、端末装置16が保有する文書ファイルにおいて6ページ目のページ画像31の表示を指示するコマンドを送信する。参加者の端末装置16は、該コマンドを受信すると、6ページ目のページ画像31を表示する。
【0015】
このように、会議システム100では、参加者がデジタルペン18でNin1表示シート17上の参照したいページ画像31を指示するだけで、参加者の端末装置16に参照したいページ画像31を容易に表示させることができる。また、会議システム100では、文書ファイルをシートに印刷することなく端末装置16により文書ファイルの各ページ画像31を参照するので、業務効率を落とさずに紙の使用量を削減できる。
【0016】
以下、会議システム100の具体的な構成を説明する。
図3は、会議システム100の主要な要素のハード構成を示すブロック図である。図3では、端末装置16のLANとの接続を中継する無線LANアクセスポイント14は省略した。
MFP15は、サーバ2から送信される印刷データであるNin1表示ページ17に基づいて、シートにN枚の文書ファイル中のページ画像31(配列対象ページ画像)が縮小配列されたページ画像31をシートに印刷する。このシートをNin1表示シート17と称する。Nin1表示シート17上には、画像が形成される前から予め、微細なドットが0.3ミリメートルの直交する格子からわずかにずれた状態でNin1表示シート17の一面にわたって印刷されている。MFP15は、ドットが上記のようにして形成されているシートを印刷対象のシートとして用いる。各シート上のドットパターンは、シート毎に独自のものである。
【0017】
デジタルペン18は、例えばアノトペン(登録商標)である。デジタルペン18は、例えば先端をNin1表示シート17上に縮小印刷されたページ画像31に接触させて使用する。デジタルペン18がNin1表示シート17に接触すると、デジタルペン18は、Nin1表示シート17上の所定の大きさの領域内(6×6のドットが入る領域内)のドットのパターンを読み取る。デジタルペン18は、読み取ったドットのパターンを、Nin1表示シート17上の位置情報およびNin1表示シート17の識別情報(後述する印刷データであるNin1表示ページ17の識別情報)を示すデータとしてデジタル処理し、端末装置16に送信する。
【0018】
デジタルペン18は、撮像素子としてのCCD181(Charge Coupled Device)、バッテリ182、プロセッサ183、メモリ184、無線通信部185、筆圧センサ186、およびペン芯187を備える。デジタルペン18はペン芯187を備えることにより、デジタルペン18をNin1表示シート17に接触させて動かすことで文字を書くことも可能である。筆圧センサ186は、デジタルペン18の先端がNin1表示シート17に接触すると接触圧を検出する。CCD181は、例えば接触圧が閾値以上になる等の条件により動作し、Nin1表示シート17上のドットのパターンを読み取る。CCD181は、デジタルペン18がNin1表示シート17に接触した状態で移動する場合、デジタルペン18の移動軌跡に沿ってNin1表示シート17上のドットのパターンを読み取る。
【0019】
プロセッサ183は、読み取るドットのパターンをNin1表示シート17上の位置情報およびNin1表示シート17の識別情報を示すストロークデータとしてデジタル処理し、該データを端末装置16に送信する。
端末装置16は、デジタルペン18からNin1表示シート17の識別情報およびNin1表示シート17上の位置情報を受信し、当該端末装置16を特定可能な端末装置識別情報と共にサーバ2に送信する。これらの情報がサーバ2に送信されると、サーバ2は、これらの情報に基づいてコマンドを生成し、端末装置16に送信する。端末装置16は、該コマンドを受信し、該コマンドに従った動作を行う。
【0020】
デジタルペン18が指示する位置情報がNin1表示シート17上に縮小配列されるページ画像31上を指すものである場合、コマンドは、例えばNin1表示シート17上では縮小形成されていたページ画像31を端末装置16に1枚のみ表示させる参照指示である。本実施形態では、デジタルペン18が指示する位置情報が同じ位置座標でも、サーバ2に設定される動作モードを切り替えることで、サーバ2が出力するコマンドの種類を切り替えることができるようになっている。上記では、動作モードの設定が参照モードになっている場合を例に説明した。
【0021】
動作モードは、例えば他に印刷モードと編集モードとに設定できる。サーバ2の動作モードが印刷モードに設定されている場合、デジタルペン18が指示する位置情報がNin1表示シート17上に縮小配列されるページ画像31上を指すものであっても、コマンドは、デジタルペン18が指示するページ画像31を端末装置16に印刷させる印刷指示となる。端末装置16は、コマンドの種類を切り替えさせる動作モードの設定要求をサーバ2に送信できる。
【0022】
端末装置16は、表示パネル161、無線通信部162、操作入力部163、プロセッサ164、ASIC165(Application Specific Integrated Circuit)、メモリ166、HDD167(Hard Disk Drive)を備える。表示パネル161は、例えばタッチパネルである。無線通信部162は、デジタルペン18と通信するとともに、無線LANアクセスポイント14に対しても通信を行う。プロセッサ164は、メモリ166からプログラムを読み込んで実行することにより端末装置16全体を制御し、様々な機能を実現させる。ASIC165は、プロセッサ164が行う処理の一部または全部を行ってもよい。操作入力部163は、ユーザの操作入力を受け付ける。操作入力部163は、タッチパネルであり表示パネル161と一体であってもよいし、ボタンであってもよい。操作入力部163が操作入力を受け付けることで、端末装置16は、サーバ2に所定の動作モードの設定要求を送信できる。
【0023】
サーバ2は、端末装置16からNin1表示シート17の識別情報、Nin1表示シート17内の位置情報、および端末装置識別情報を受信する。サーバ2は、Nin1表示シート17の識別情報、Nin1表示シート17上の位置情報、および動作モードに基づいてコマンドを生成し、該コマンドを、端末装置識別情報から識別される端末装置16に送信する。
サーバ2は、ディスプレイ201、無線通信部202、キーボード等の操作入力部203、プロセッサ204、ASIC205、メモリ206、およびHDD207を備える。プロセッサ204は、メモリ206からプログラムを読み込んで実行することによりサーバ2全体を制御し、様々な機能を実現する。
【0024】
図4は、サーバ2の機能ブロック図である。
サーバ2は、機能部として、生成要求取得部211、ファイル取得部212、Nin1表示ページ生成部213、テーブル生成部22、記憶部23、動作モード設定部24、取得対象設定部25、コマンド設定部26、コマンド取得部27、送受信部28(送信部、受信部)、および入力受付部29を備える。これらの機能部は、サーバ2の後述する会議予約システム(ソフトウェア)およびハード構成201〜207を含んで実現するサーバ2の機能である。入力受付部29は、ユーザの操作入力を受け付けた操作入力部203等から入力される操作入力信号を受け付ける。他の各機能部の説明は後述する。各機能部は、1つのサーバ2上にあるものとしているが、LANで互いに接続する複数のサーバ上に分散してあってもよい。複数のサーバが協働して上記機能部を実現してもよい。
【0025】
以下、会議システム100を用いた会議におけるサーバ2の処理について、PC11等の他の要素の処理と共に説明する。図5、図6は、サーバ2の処理および他の要素の処理の流れを説明するためのフローチャートである。
発表者は、PC11によりプレゼンテーション用の文書ファイルを作成する(Act1)。文書ファイルのフォーマットは、例えばPDF(Portable Document Format)やXPS(XML Paper Specification)である。文書ファイル中には、メタ情報として、例えば文書ファイルの他のページへのリンク情報や外部の参照文書へのリンク情報、外部インターネットW上のウェブサイトへのリンク情報が埋め込まれている。文書ファイル中に埋め込まれる他のメタ情報として、文書ファイルの作成者、更新日等の属性情報がある。
発表者は、LANを介して文書ファイルをサーバ2に登録する。この際、発表者は、サーバ2に実装されている会議予約システムを用いて、文書ファイルを会議の開催時刻や終了時刻、参加予定者に関連付けてサーバ2内の所定の会議フォルダ内に格納する(Act2)。
【0026】
会議の参加者は、会議で使用する端末装置16を用いてサーバ2の会議予約システムに認証を行う。サーバ2の会議予約システムに参加者の端末装置16が認証されると、サーバ2は、認証した端末装置16に対応する会議フォルダ内の文書ファイルを端末装置16に自動送信する(Act3)。
【0027】
サーバ2の会議予約システムは、例えば一定数以上の端末装置16の認証の承認を行うことを条件として、印刷データとしてのNin1表示ページを生成する。換言すると、サーバ2の会議予約システムは、一定数以上の端末装置16の認証の承認を行うと、Nin1表示ページの生成要求を、サーバ2の機能部である生成要求取得部211が取得する。続いて、ファイル取得部212がNin1表示ページの生成要求された文書ファイルを取得する。
【0028】
そして、Nin1表示ページ生成部213が、図7に示すように、サーバ2に登録された文書ファイル中の各ページ画像31がN枚縮小配列されたNin1表示ページ17を印刷データとして生成する。
テーブル生成部22は、例えば1枚のNin1表示ページ17中に8枚の縮小させたページ画像31を配列する。従って、例えば文書ファイルのページ画像が60ページ目まである場合、テーブル生成部22は、8ページ分(7ページ×8枚分のページ画像+1ページ×4枚分のページ画像)のNin1表示ページ17を生成する。また、テーブル生成部22は、各Nin1表示ページ17において、縮小配列したページ画像31の脇に、参加者がメモを取るための加筆領域32を設ける。なお、Nin1表示ページ17は印刷データであり、Nin1表示ページ17に基づいて画像が形成されたNin1表示シート17はシートであるが、分かりやすくするため両者に同一符号を付す。ページ画像31および加筆領域32も同様であり、データにおいてもシート上の画像であっても同一符号を付す。
【0029】
図8は、コマンドテーブル4を示す図である。
テーブル生成部22は、各Nin1表示ページ17毎にコマンドテーブル4を生成し、各コマンドテーブル4を各Nin1表示ページ17の識別情報に対応付けて記憶部23に記憶させる(Act4)。各コマンドテーブル4では、Nin1表示ページ17内の縮小配列したページ画像31の領域内の位置情報、または各ページ画像31の領域の周囲の位置情報にそれぞれ動作モードが対応付けられるとともに、各動作モードにページ画像31に関連するコマンドがそれぞれ対応付けられる。
動作モードは、本実施形態では、参照モード、印刷モード、編集モードの3つがある。これら各コマンドに対応付けられるコマンドは操作コマンドである。コマンドは、端末装置16で動作するOS(Operating System)やアプリケーションを操作するためのキーボードイベントの集合体である。コマンドは、キーボード入力をエミュレートするキーボードイベントコードである。
【0030】
一般に、アプリケーションを操作する方法にはマウスやタッチパッドを使ってマウスカーソルを使って操作するGUI(Graphical User Interface)ベースのメニューがある。例えば、特定のページ画像を表示させるためのウィンドウを表示する場合、メニュー「ページナビゲーション」を選択すると、図9の様なプルダウンメニューが表示され、次に「ページ(Shift+Ctrl+N)」を選択すると、図10の様なページ番号を入力させるポップアップウィンドが表示される。
このポップアップウィンドに対して、キーボードから表示させたいページ番号を入力すると、アプリケーションは指定されたページ番号へジャンプして指定されたページ番号のページ画像を表示する。同様の操作を、マウスを使わずにキーボードで行なうCUI(Command User Interface)ベースの方法(キーボードナビゲーション)を利用したものが、コマンドテーブル4において各動作モードに対応付けられるコマンドである。
【0031】
図9の「ページ(Shift+Ctrl+N)」に表示されている(Shift+Ctrl+N)をキーボードイベントとしてアプリケーションに入力すると、図10のページ番号を入力させるポップアップウィンドが表示され、続いて表示させたいページ番号(例えば1ページの場合は1)をキーボードイベントとして入力すると、先に説明したマウスやタッチパッドで行なった操作と同様の操作が実現する。以上で説明した様なキーボードイベントコードの集合体がコマンドであり、このコマンドをアプリケーションに入力することでアプリケーションを操作できる。
コマンドテーブル4において、位置情報(X1,Y1)−(X2,Y2)における参照モードには、コマンドとして(Shift+Ctrl+N),↓6↓が対応付けられている。↓は、ENTERの入力を意味する。位置情報(X1,Y1)−(X2,Y2)の意味は、座標情報である位置情報が(X1,Y1)−(X2,Y2)の範囲にある場合を意味する。位置情報が(X1,Y1)−(X2,Y2)の範囲は矩形領域の範囲であり、矩形領域の各辺の交わる頂点において対向する頂点が(X1,Y1)−(X2,Y2)となる矩形領域の範囲である。
【0032】
本実施形態の場合、位置情報(X1,Y1)−(X2,Y2)は、Nin1表示ページ17(Nin1表示シート17)内において、文書ファイル中の6ページ目のページ画像31であって縮小配列されたページ画像31上の領域を示す位置情報である。従って、本実施形態では、Nin1表示シート17上の6ページ目のページ画像31にデジタルペン18を接触させ、6ページ目のページ画像31を指示すると、文書ファイル中の6ページ目のページ画像31を表示させるコマンドが端末装置16に送信される。該コマンドを端末装置16が受信すると、端末装置16には、図9および図10のポップアップウィンドが連続して表示された後、表示パネル161に文書ファイル中の6ページ目のページ画像31が1枚表示される。
【0033】
コマンドテーブル4において、位置座標(X5,Y5)−(X6,Y6)における参照モードには、コマンドとして
”C:\Program Files\Internet Explorer\iexplore.exe”http://www.yahoo.co.jp↓
が対応付けられている。
このコマンドは、端末装置16にインターネットWを介して、アドレスがhttp://www.yahoo.co.jpであるウェブサイトを開かせるコマンドである。このようなリンク情報としてのコマンドとしては、端末装置16内等に格納された別文書ファイルのページ画像を開かせるコマンドや、端末装置16内等に格納された用語辞書の所定のページ画像を開かせるコマンドであってもよい。
コマンドテーブル4において、位置情報(X1,Y1)−(X2,Y2)における印刷モードには、コマンドとして(Ctrl+P),↓6↓↓が対応付けられている。該コマンドが端末装置16に送信されると、端末装置16には、図11に示すポップアップウィンドが表示された後、該端末装置16から文書ファイル中の6ページ目のページ画像31の印刷データがMFP15等に送信され、該6ページ目のページ画像31が印刷される。
コマンドテーブル4において、位置情報(X1,Y1)−(X2,Y2)における編集モードには、コマンドとして(Shift+Ctrl+N),↓6↓(Ctrl+6)↓が対応付けられている。該コマンドが端末装置16に送信されると、端末装置16には、図12に示すポップアップウィンドが表示され、端末装置16の表示パネル161上で文書ファイル中の6ページ目のページ画像31の編集が可能となる。
【0034】
ところで、テーブル生成部22は、Nin1表示ページ17上の各ページ画像31それぞれに対応して設定される設定位置のNin1表示ページ17上での位置情報と、該位置情報が対応するページ画像31に関連して設定されるコマンドとを対応付ける。
具体的に、本実施形態では、図13のフローチャートに示すように、Nin1表示ページ17の生成要求および文書ファイルがサーバ2の生成要求取得部211およびファイル取得部212により取得されるとともに、Nin1表示ページ生成部213によりNin1表示ページ17の生成が行われると(Act40)、テーブル生成部22は、各ページ画像31内からリンク情報を抽出する(Act41)。
各ページ画像31内においてリンク情報が対応付けられている位置情報が所定の大きさより大きい場合(Act42:YES)、例えば比較的長い文(「A社の新製品」という語句)にリンク情報が対応付けられている場合、テーブル生成部22は、Nin1表示ページ17内において、当該リンク情報が対応付けられている各ページ画像31に対応して設定される設定位置、例えば5ページ目のページ画像31内の左上の位置情報のNin1表示ページ17上での位置情報に、リンク情報に基づいたコマンド(ページ画像31に関連して設定されるコマンド)を対応付ける(Act42)。
【0035】
すなわち、5ページ目のページ画像31内においては、5ページ目のページ画像31内の左上の位置情報にリンク情報が対応付けられている場合に、テーブル生成部22は、該5ページ目のページ画像31が縮小配列されるNin1表示ページ17内においても、図7に参照されるように、5ページ目のページ画像31内の左上に位置するNin1表示ページ17内の位置情報に当該リンク情報に基づいたコマンドを対応付ける。
一方、短い文や小さいオブジェクトにリンク情報が対応付けられており、各ページ画像31内においてリンク情報が対応付けられている位置情報が所定の大きさ以下の場合(Act42:NO)、テーブル生成部22は、図7に参照されるように、Nin1表示ページ17内において、当該リンク情報が対応付けられている例えば1ページ目のページ画像31の周辺、例えば1ページ目のページ画像31の下方の位置情報に、リンク情報に基づいたコマンドを対応付ける(Act44)。また、テーブル生成部22は、Nin1表示ページ17において、リンク情報に基づいたコマンドを対応付けるページ画像31の下方の位置情報部分に、リンク情報に基づいたコマンドが設定されていることを示すリンク表記50を付加する(Act45)。
【0036】
Act42,45の後、テーブル生成部22は、各ページ画像31の領域を示す位置情報毎に、各ページ画像31を1枚端末装置16に表示させるコマンドを対応付ける(Act46)。この際、テーブル生成部22は、ページ画像31内の位置情報にリンク情報に対応するコマンドが対応付けられている場合には、リンク情報に対応するコマンドが対応付けられている位置情報部分を除いたページ画像31内の位置情報に、各ページ画像31を1枚表示させるコマンドを対応付ける。
以上のようにしてテーブル生成部22は、各Nin1表示ページ17毎にコマンドテーブル4を生成し、各Nin1表示ページ17に対応付ける。また、この際、動作モード設定部24は、各端末装置16毎に動作モードの初期設定を参照モードに設定する。取得対象設定部25は、各端末装置16毎に位置情報の取得対象のNin1表示ページ17の初期設定を1ページ目のNin1表示ページ17に設定する。
【0037】
以上のサーバ2の各機能部の機能により、記憶部23内には、図14のように、会議に参加する各端末装置A,B毎に、動作モードの初期設定と、位置情報取得対象のNin1表示ページ17の初期設定とが対応付けられた第1テーブル231が記憶される。また、サーバ2の各機能部の機能により、記憶部23内には、図15のように、各Nin1表示ページ17毎にコマンドテーブル4が対応付けられた第2テーブル232が記憶される。
続いて、送受信部28は、印刷データとしてのNin1表示ページ17を、サーバ2が認証した端末装置16分の印刷指示と共にMFP15に送信する(Act5)。MFP15は、会議に参加する人数分のNin1表示シート17を印刷する(Act6)。印刷されたNin1表示シート17、デジタルペン18、および端末装置16は、1つずつ各参加者に配布される。
【0038】
なお、各コマンドテーブル4において各位置情報に対応付けられたコマンドの設定や、各位置情報に対応付けられる動作モードの種類の設定は、コマンドテーブル4が生成された後に、ユーザがサーバ2の操作入力部203を介して操作入力することで、コマンド設定部26が適宜に設定可能である。適宜の位置情報に適宜のコマンドを対応付けることができる。
参加者に配布されるNin1表示シート17には、文書ファイル中の全ページ分のページ画像31が縮小配列されている。文書ファイル中の全ページが60ページあり、1枚のNin1表示シート17に8枚分のページ画像31が縮小配列される場合、Nin1表示シート17は8枚配布される。1枚のNin1表示シート17には、8枚のページ画像31が縮小配列される。
【0039】
端末装置16は、発表者の端末装置16と同期しており、発表者の端末装置16が表示する文書ファイル中の例えば8ページ目のページ画像31を1枚表示する。参加者は、8ページ目のページ画像31を参照したい場合、サーバ2の動作モードを参照モードに設定する。
すなわち、参加者は端末装置16を操作し、端末装置16からサーバ2に動作モードを所望の動作モード、例えば参照モードに設定させる動作モードの設定要求を送信する(Act7:YES、Act8)。サーバ2の動作モード設定部24は、動作モードの設定を設定要求の指示する例えば参照モード等の動作モードに設定する(Act9)。
【0040】
参加者は、6ページ目のページ画像31を参照したい場合、1枚目のNin1表示シート17に縮小配列される6ページ目のページ画像31上に、図2に参照されるように、デジタルペン18を接触させる。すると、デジタルペン18によりNin1表示シート17内において6ページ目のページ画像31上を示す位置座標および1枚目のNin1表示シート17の識別情報が取得され、それらの情報が当該参加者の端末装置16を介して端末装置識別情報と共にサーバ2に送信される(Act10)。
サーバ2の取得対象設定部25は、第1テーブル231において、端末装置識別情報に対応付けられた位置情報の取得対象のNin1表示ページ17の設定を、取得されるNin1表示シート17の識別情報に設定する。そして、サーバ2のコマンド取得部27は、取得する上記各種の情報に基づき各テーブル231,232、4を参照してコマンドを取得し、端末装置16に送信する(Act11、12)。サーバ2は、例えば、1枚目のNin1表示シート17の識別情報、1枚目のNin1表示シート17内において6ページ目のページ画像31内の位置情報、および所定の端末装置識別情報を受信する。サーバ2は、第1、第2テーブル231、232を参照する。第2テーブル232では、1枚目のNin1表示シート17には、所定のコマンドテーブル4が対応付けられている。また、第1テーブル231では、所定の端末装置識別情報には参照モードが設定されている。
【0041】
そこで、サーバ2のコマンド取得部27は、1枚目のNin1表示シート17に対応するコマンドテーブル4を参照し、取得する位置情報および設定された動作モードからキーボードイベントコードとしてのコマンドを例えば(Shift+Ctrl+N),↓6↓と取得する。取得されたコマンドは、端末装置識別情報から特定される端末装置16に送受信部28が送信する(Act12)。
該コマンドを受信する参加者の端末装置16では、ポップアップウィンドが連続して表示された後、表示パネル161に文書ファイルの6ページ目のページ画像31が1枚表示される(Act13)。なお、サーバ2の動作モードが印刷モードに設定されている場合、コマンドを受信する端末装置16は、6ページ目のページ画像31の印刷データを生成することとなり、サーバ2の動作モードが編集モードに設定されている場合、端末装置16では、6ページ目のページ画像31の編集が可能な状態となる。また、本会議システム100では、登録された会議の終了時間になると、サーバ2は、各端末装置16に文書ファイルの閲覧を禁止する指示を出力する。該指示を受けた各端末装置16は、配布された文書ファイルを閲覧できなくなる。
【0042】
(変形例)
前記実施形態では、Nin1表示シート17上の位置情報およびNin1表示シート17の識別情報を取得する情報取得装置として、デジタルペン18を用いたが、他の機器を用いてもよく、例えば情報取得装置として、超音波電子ペン、超音波・赤外線センサ、および画像読取機器を用いてもよい。この場合、超音波電子ペンから超音波・赤外線が発生するとともに、所定位置に固定された超音波・赤外線センサへ超音波電子ペンからの超音波・赤外線が伝搬する時間を解析し、超音波電子ペンの位置情報を取得することとなる。
また、情報取得装置として、超音波電子ペン、超音波・赤外線センサ、および画像読取機器を用いる場合、Nin1表示シート17において、図16に示すように、Nin1表示シート17の識別コード51を付してもよい。そして、画像読取機器にて識別コード51を読み取ることにより、Nin1表示シート17の識別情報を取得してもよい。
【0043】
前記実施形態では、動作モードの設定を端末装置16を操作することにより行っていたが、図16に示すように、Nin1表示シート17において、動作モード設定画像52〜54を設けてもよい。そして、コマンドテーブル4において、動作モード設定画像52〜54が位置する位置情報には、動作モードを当該動作モード設定画像52〜54に応じた設定にするコマンドを対応付けてもよい。このようにすれば、デジタルペン18等の情報取得装置によりNin1表示シート17上の表記画像52〜54の座標を取得することで、サーバ2の動作モードを切り替えることができる。
前記実施形態では、Nin1表示ページが印刷データである例を説明したが、Nin1表示ページは、ディスプレイに画面を表示させる表示データであってもよい。この場合、位置情報はタッチパネルによって取得してもよい。
前記実施形態では、Nin1表示シート17の識別情報の解析や、コマンドテーブル4の生成、コマンドの取得、送信は、1つのサーバ2が行っていたが、適宜の機能を会議システム100内の異なるサーバが分散して行ってもよい。
【0044】
記録媒体としては、プログラムを記憶でき、かつコンピュータが読み取り可能な記録媒体であれば、その形態は何れの形態であってもよい。具体的に、記録媒体としては、例えば、ROMやRAM等のコンピュータに内部実装される内部記憶装置、CD−ROMやフレキシブルディスク、DVDディスク、光磁気ディスク、ICカード等の可搬型記憶媒体、コンピュータプログラムを保持するデータベース、あるいは他のコンピュータ並びにそのデータベースなどが挙げられる。インストールやダウンロードにより得る機能は、装置内部のOS等と共働してその機能を実現させるものであってもよい。プログラムは、その一部または全部が、動的に生成される実行モジュールであってもよい。
前記各実施形態における各処理の順序は、前記実施形態で例示した順序と異なっていてもよい。
【0045】
本発明は、その精神または主要な特徴から逸脱することなく、他の様々な形で実施することができる。そのため、前述の実施の形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示すものであって、明細書本文には、なんら拘束されない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する全ての変形、様々な改良、代替および改質は、すべて本発明の範囲内のものである。
【符号の説明】
【0046】
2…サーバ装置(サーバ)、4…コマンドテーブル、22…テーブル生成部、23…記憶部、27…コマンド取得部、28…送信部、受信部(送受信部)、31…配列対象ページ画像(ページ画像)、211…生成要求取得部、212…ファイル取得部、213…Nin1表示ページ生成部。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0047】
【特許文献1】特開2009−26123号公報
【特許請求の範囲】
【請求項1】
文書ファイル中のN(2以上の整数)枚の配列対象ページ画像を1つのページ内に配置してなるNin1表示ページの生成要求を取得する生成要求取得部と、
Nin1表示の対象となる前記文書ファイルを取得するファイル取得部と、
前記生成要求取得部にて取得される生成要求と前記ファイル取得部にて取得される文書ファイルとに基づいて、Nin1表示ページを生成するNin1表示ページ生成部と、
前記Nin1表示ページ上の複数の配列対象ページ画像の内の少なくとも1つに対応して設定される設定位置の前記Nin1表示ページ上での位置情報と、該位置情報が対応する配列対象ページ画像に関連して設定されるコマンドとを対応付けたコマンドテーブルを生成するテーブル生成部と、
を備えるサーバ装置。
【請求項2】
前記コマンドテーブルを前記Nin1表示ページに対応付けて記憶するとともに、位置情報の取得対象のNin1表示ページの設定を記憶する記憶部と、
端末装置からNin1表示ページ上の位置情報と端末装置識別情報とを受信する受信部と、
位置情報の取得対象として設定されたNin1表示ページに対応するコマンドテーブルにおいて、前記受信部が受信する位置情報である受信位置情報に対応するコマンドを取得するコマンド取得部と、
前記端末装置識別情報により識別される前記端末装置に、前記コマンド取得部が取得するコマンドを送信する送信部と、
を備える請求項1に記載のサーバ装置。
【請求項3】
前記記憶部は、コマンドの送信種類のパターンを異ならせる複数の動作モードの設定を記憶し、
前記テーブル生成部は、前記コマンドテーブルにて位置情報に前記複数の動作モードを対応付けるとともに各動作モード毎にコマンドを対応付け、
前記受信部は、前記端末装置から動作モードの設定要求を受信し、
前記サーバ装置は、動作モードの設定を前記設定要求が要求する動作モードに設定する動作モード設定部を備え、
前記コマンド取得部は、設定されたNin1表示ページに対応するコマンドテーブルにおいて、前記受信位置情報および設定された動作モードに対応するコマンドを取得する請求項2に記載のサーバ装置。
【請求項4】
前記受信部が受信する位置情報およびページ識別情報は
前記Nin1表示ページ生成部は、生成する前記Nin1表示ページにおいて配列対象ページ画像外の領域に、情報取得装置によりメモを記入可能で、かつ該記入時の前記情報取得装置の軌道を前記情報取得装置が取得できる加筆領域を生成する請求項1乃至3記載のサーバ装置。
【請求項5】
前記テーブル生成部は、前記コマンドテーブルの生成時に各配列対象ページ画像に含まれるメタ情報に基づいて、各配列対象ページ画像の領域内の位置情報または各配列対象ページ画像の領域の周囲の位置情報にコマンドを対応付ける請求項1乃至3記載のサーバ装置。
【請求項6】
前記テーブル生成部は、前記コマンドテーブルの生成時に各配列対象ページ画像に含まれるメタ情報に基づいて、各配列対象ページ画像の領域内の位置情報にコマンドを対応付け、前記メタ情報に基づいてコマンドを対応付ける前記位置情報から構成される領域の大きさが所定の大きさ以下である場合、前記メタ情報を含む配列対象ページ画像の領域の周囲に画像データを付加すると共に、この画像データの位置情報にコマンドを対応付ける請求項1乃至5記載のサーバ装置。
【請求項7】
ユーザからの操作入力指示を受け付ける入力受付部と、
ユーザからの操作入力指示に基づいて、前記コマンドテーブルにおいて、前記Nin1表示ページ内の位置情報にコマンドを対応付けるコマンド設定部を備える請求項1乃至6記載のサーバ装置。
【請求項8】
前記Nin1表示ページは、印刷装置に画像をシート上に形成させる印刷データである請求項1乃至7記載のサーバ装置。
【請求項9】
前記テーブル生成部は、前記Nin1表示ページ上の各配列対象ページ画像それぞれに対応して設定される設定位置の前記Nin1表示ページ上での位置情報と、該位置情報が対応する配列対象ページ画像に関連して設定されるコマンドとを対応付けた前記コマンドテーブルを生成する請求項1乃至8記載のサーバ装置。
【請求項10】
サーバ装置によるコマンド送信方法であって、
文書ファイル中のN(2以上の整数)枚の配列対象ページ画像を1つのページ内に配置してなるNin1表示ページの生成要求を取得し、
Nin1表示の対象となる前記文書ファイルを取得し、
取得する前記生成要求および前記文書ファイルに基づいて、Nin1表示ページを生成し、
前記Nin1表示ページ上の複数の配列対象ページ画像の内の少なくとも1つに対応して設定される設定位置の前記Nin1表示ページ上での位置情報と、該位置情報が対応する配列対象ページ画像に関連して設定されるコマンドとを対応付けたコマンドテーブルを生成し、
記憶部に、前記コマンドテーブルを前記Nin1表示ページに対応付けて記憶させるとともに、位置情報の取得対象のNin1表示ページの設定を記憶させ、
前記サーバ装置と通信可能な端末装置からNin1表示ページ上の位置情報と端末装置識別情報とを受信し、
位置情報の取得対象として設定されたNin1表示ページに対応するコマンドテーブルにおいて、受信する位置情報に対応するコマンドを取得し、
前記端末装置識別情報により識別される前記端末装置に前記取得するコマンドを送信するコマンド送信方法。
【請求項1】
文書ファイル中のN(2以上の整数)枚の配列対象ページ画像を1つのページ内に配置してなるNin1表示ページの生成要求を取得する生成要求取得部と、
Nin1表示の対象となる前記文書ファイルを取得するファイル取得部と、
前記生成要求取得部にて取得される生成要求と前記ファイル取得部にて取得される文書ファイルとに基づいて、Nin1表示ページを生成するNin1表示ページ生成部と、
前記Nin1表示ページ上の複数の配列対象ページ画像の内の少なくとも1つに対応して設定される設定位置の前記Nin1表示ページ上での位置情報と、該位置情報が対応する配列対象ページ画像に関連して設定されるコマンドとを対応付けたコマンドテーブルを生成するテーブル生成部と、
を備えるサーバ装置。
【請求項2】
前記コマンドテーブルを前記Nin1表示ページに対応付けて記憶するとともに、位置情報の取得対象のNin1表示ページの設定を記憶する記憶部と、
端末装置からNin1表示ページ上の位置情報と端末装置識別情報とを受信する受信部と、
位置情報の取得対象として設定されたNin1表示ページに対応するコマンドテーブルにおいて、前記受信部が受信する位置情報である受信位置情報に対応するコマンドを取得するコマンド取得部と、
前記端末装置識別情報により識別される前記端末装置に、前記コマンド取得部が取得するコマンドを送信する送信部と、
を備える請求項1に記載のサーバ装置。
【請求項3】
前記記憶部は、コマンドの送信種類のパターンを異ならせる複数の動作モードの設定を記憶し、
前記テーブル生成部は、前記コマンドテーブルにて位置情報に前記複数の動作モードを対応付けるとともに各動作モード毎にコマンドを対応付け、
前記受信部は、前記端末装置から動作モードの設定要求を受信し、
前記サーバ装置は、動作モードの設定を前記設定要求が要求する動作モードに設定する動作モード設定部を備え、
前記コマンド取得部は、設定されたNin1表示ページに対応するコマンドテーブルにおいて、前記受信位置情報および設定された動作モードに対応するコマンドを取得する請求項2に記載のサーバ装置。
【請求項4】
前記受信部が受信する位置情報およびページ識別情報は
前記Nin1表示ページ生成部は、生成する前記Nin1表示ページにおいて配列対象ページ画像外の領域に、情報取得装置によりメモを記入可能で、かつ該記入時の前記情報取得装置の軌道を前記情報取得装置が取得できる加筆領域を生成する請求項1乃至3記載のサーバ装置。
【請求項5】
前記テーブル生成部は、前記コマンドテーブルの生成時に各配列対象ページ画像に含まれるメタ情報に基づいて、各配列対象ページ画像の領域内の位置情報または各配列対象ページ画像の領域の周囲の位置情報にコマンドを対応付ける請求項1乃至3記載のサーバ装置。
【請求項6】
前記テーブル生成部は、前記コマンドテーブルの生成時に各配列対象ページ画像に含まれるメタ情報に基づいて、各配列対象ページ画像の領域内の位置情報にコマンドを対応付け、前記メタ情報に基づいてコマンドを対応付ける前記位置情報から構成される領域の大きさが所定の大きさ以下である場合、前記メタ情報を含む配列対象ページ画像の領域の周囲に画像データを付加すると共に、この画像データの位置情報にコマンドを対応付ける請求項1乃至5記載のサーバ装置。
【請求項7】
ユーザからの操作入力指示を受け付ける入力受付部と、
ユーザからの操作入力指示に基づいて、前記コマンドテーブルにおいて、前記Nin1表示ページ内の位置情報にコマンドを対応付けるコマンド設定部を備える請求項1乃至6記載のサーバ装置。
【請求項8】
前記Nin1表示ページは、印刷装置に画像をシート上に形成させる印刷データである請求項1乃至7記載のサーバ装置。
【請求項9】
前記テーブル生成部は、前記Nin1表示ページ上の各配列対象ページ画像それぞれに対応して設定される設定位置の前記Nin1表示ページ上での位置情報と、該位置情報が対応する配列対象ページ画像に関連して設定されるコマンドとを対応付けた前記コマンドテーブルを生成する請求項1乃至8記載のサーバ装置。
【請求項10】
サーバ装置によるコマンド送信方法であって、
文書ファイル中のN(2以上の整数)枚の配列対象ページ画像を1つのページ内に配置してなるNin1表示ページの生成要求を取得し、
Nin1表示の対象となる前記文書ファイルを取得し、
取得する前記生成要求および前記文書ファイルに基づいて、Nin1表示ページを生成し、
前記Nin1表示ページ上の複数の配列対象ページ画像の内の少なくとも1つに対応して設定される設定位置の前記Nin1表示ページ上での位置情報と、該位置情報が対応する配列対象ページ画像に関連して設定されるコマンドとを対応付けたコマンドテーブルを生成し、
記憶部に、前記コマンドテーブルを前記Nin1表示ページに対応付けて記憶させるとともに、位置情報の取得対象のNin1表示ページの設定を記憶させ、
前記サーバ装置と通信可能な端末装置からNin1表示ページ上の位置情報と端末装置識別情報とを受信し、
位置情報の取得対象として設定されたNin1表示ページに対応するコマンドテーブルにおいて、受信する位置情報に対応するコマンドを取得し、
前記端末装置識別情報により識別される前記端末装置に前記取得するコマンドを送信するコマンド送信方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2012−221503(P2012−221503A)
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−87526(P2012−87526)
【出願日】平成24年4月6日(2012.4.6)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(000003562)東芝テック株式会社 (5,631)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成24年4月6日(2012.4.6)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(000003562)東芝テック株式会社 (5,631)
【Fターム(参考)】
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