説明

サーバ選択装置,プログラム,および画像処理装置

【課題】複数の画像処理装置からサーバとして機能させる画像処理装置を選択する際,適切な画像処理装置を選択できる技術を提供すること。
【解決手段】MFP100,101,102,103,104がネットワークを介して接続するシステムがあり,そのうちの1つのMFP,あるいは全MFPと接続する情報処理装置は,画像処理機能の1つである特定機能について,各MFP100,101,102,103,104が実行可能か否かの情報を取得する。そして,MFP100,101,102,103,104の中から,その特定機能が実行可能なMFPの1つを,特定機能に関連する特定サーバとして選択する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は,複数の画像処理装置の中から,サーバとして機能させる画像処理装置を選択する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から,複数の画像処理装置が接続されたネットワークシステムにおいて,ある機能に関連する実行情報を管理するため,サーバを配置する技術が知られている。また,ネットワーク内にサーバを配置する技術としては,各画像処理装置を管理する専用サーバを設けることなく,ある画像処理装置にサーバとしての機能を持たせ,他の画像処理装置を管理する技術も知られている。
【0003】
画像処理装置にサーバとしての機能を持たせる技術文献としては,例えば特許文献1がある。特許文献1には,複数のプリンタP1,P2,P3とクライアントC1とが接続するネットワークNであって,クライアントC1がプリンタP1に機能を要求すると,プリンタP1が他のプリンタP2,P3から機能情報を収集し,収集した機能情報を自装置の機能情報と併せてクライアントC1に提供する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−163795号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら,従来の技術には,次のような問題があった。すなわち,サーバとして機能させる画像処理装置をユーザに選択させると,画像処理装置の機能や性能によっては不適切な画像処理装置が選択されることもある。
【0006】
本発明は,前記した従来の技術が有する問題点を解決するためになされたものである。すなわちその課題とするところは,複数の画像処理装置からサーバとして機能させる画像処理装置を選択する際,適切な画像処理装置を選択できる技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この課題の解決を目的としてなされたサーバ選択装置は,複数の画像処理装置の中からサーバとして機能させる画像処理装置を選択するサーバ選択装置であって,前記複数の画像処理装置の各画像処理装置が,特定の画像処理機能である特定機能を実行可能か否かを示す情報を取得する取得部と,前記取得部が取得した前記情報に基づいて,前記複数の画像処理装置の中から前記特定機能が実行可能な画像処理装置の1つを,前記特定機能に関連する実行情報を管理する特定サーバとして選択する選択部とを備えることを特徴としている。
【0008】
本発明のサーバ選択装置は,画像処理機能の1つである特定機能について,各画像処理装置が実行可能か否かの情報を取得する。画像処理機能としては,例えば,プリント,スキャン,FAX送信,コピーが該当する。そして,複数の画像処理装置の中から,特定機能が実行可能な画像処理装置の1つを,特定機能に関連する特定サーバとして選択する。なお,サーバ選択装置としては,複数の画像処理装置の1つであってもよいし,サーバ選択のための専用装置であってもよい。
【0009】
すなわち,本発明のサーバ選択装置は,特定機能に関連する実行情報を管理する特定サーバを選択する際,その特定機能が実行可能な画像処理装置を選択対象とする。このように,特定サーバを特定機能が実行可能な画像処理装置とすることで,特定サーバにて特定機能を実行した際には通信の負荷がかからない。従って,選択された画像処理装置は,特定サーバとして好適である。
【0010】
また,本発明のサーバ選択装置は,前記複数の画像処理装置のうち少なくとも前記特定機能が実行可能な画像処理装置の,前記特定機能の実行頻度を取得する頻度取得部を備え,前記選択部は,前記頻度取得部が取得した実行頻度に基づいて,前記特定機能が実行可能な画像処理装置のうち実行頻度が最も高い画像処理装置を,前記特定サーバとして選択するとよい。実行頻度は,例えば,使用回数,合計使用時間,最新使用時刻から推測できる。実行頻度が最も高い画像処理装置をサーバとすることで,特定機能を実行した際の通信負荷を最も効果的に軽減することが期待できる。
【0011】
また,本発明のサーバ選択装置は,前記複数の画像処理装置のうち少なくとも前記特定機能が実行可能な画像処理装置の,処理能力を取得する能力取得部を備え,前記選択部は,前記能力取得部が取得した処理能力に基づいて,前記特定機能が実行可能な画像処理装置のうち処理能力が最も高い画像処理装置を,前記特定サーバとして選択するとよい。処理能力は,例えば,CPU速度,印刷速度(1枚の印刷にかかる時間)から推測できる。処理能力が最も高い画像処理装置をサーバとすることで,サーバとしての処理負荷を最も少なくすることが期待できる。
【0012】
また,前記選択部は,前記特定機能以外の画像処理機能に関連する実行情報を管理するサーバとして機能している画像処理装置を,選択対象から除外して前記特定サーバを選択するとよい。1つの画像処理装置に複数の画像処理機能のサーバとして機能を持たせると,その画像処理装置の処理負荷が高くなる。そのため,既にサーバとして機能している画像処理装置を選択対象から除外することで,処理負荷が分散され,特定の画像処理装置が高負荷となる状態を抑制できる。
【0013】
また,本発明のサーバ選択装置は,前記選択部によって前記特定サーバに選択された画像処理装置を,前記特定サーバに変更する変更部を備えるとよい。特定サーバを選択した後,特定サーバの変更をユーザが判断してユーザが手動で行ってもよいが,特定サーバの変更までサーバ選択装置が行う方が,ユーザの手間が少ない。
【0014】
また,上記のサーバ選択装置は,前記選択部が選択した前記特定サーバについて,前記特定サーバの変更を許可するか否かをユーザに問い合わせる問合せ部を備え,前記変更部は,前記問合せ部にて前記特定サーバの変更が許可された場合に前記特定サーバを変更し,前記特定サーバの変更が許可されなかった場合に前記特定サーバを変更しないとよい。特定サーバの変更をユーザに問い合わせ,その結果に応じて自動変更するか否かを決定することで,ユーザの意図を反映できる。
【0015】
また,本発明のサーバ選択装置は,前記画像処理装置が接続するネットワークに画像処理装置が追加されたことを検知する検知部を備え,前記選択部は,前記検知部が画像処理装置の追加を検知した場合に,その追加された画像処理装置を前記複数の画像処理装置に含めて,前記特定サーバを選択するとよい。ネットワークに画像処理装置が追加された場合には,その画像処理装置を含めて再度特定サーバの選択をやり直したほうが,より適切な画像処理装置が特定サーバに選択される可能性が高まる。
【0016】
また,本発明は,画像処理装置と接続するサーバ選択装置を,前記複数の画像処理装置の各画像処理装置が,特定の画像処理機能である特定機能が実行可能か否かを示す情報を取得する取得手段と,前記取得手段が取得した前記情報に基づいて,前記複数の画像処理装置の中から前記特定機能が実行可能な画像処理装置の1つを,前記特定機能に関連する実行情報を管理する特定サーバとして選択する選択手段として機能させることを特徴とするプログラムを含んでいる。
【0017】
また,本発明は,画像処理装置と接続する画像処理装置であって,複数の画像処理装置の中から,自装置が有する画像処理機能である特定機能に関連する実行情報を管理する特定サーバを検索する検索部と,前記検索部にて前記特定サーバが検索されなかった場合に,自装置を前記特定サーバに決定する決定部とを備えることを特徴とする画像処理装置を含んでいる。
【0018】
また,本発明の画像処理装置は,前記検索部にて前記特定サーバが検索された場合に,前記特定サーバから前記特定機能の使用頻度を取得する頻度取得部と,前記頻度取得部が取得した実行頻度に基づいて,自装置が前記特定サーバよりも実行頻度が高い否かを判断し,自装置の実行頻度が高いと判断した場合には,自装置を新たな特定サーバとして決定する第2決定部とを備えるとよい。
【0019】
また,本発明の画像処理装置は,前記検索部にて前記特定サーバが検索された場合に,前記特定サーバから処理能力を取得する能力取得部と,前記能力取得部が取得した処理能力に基づいて,自装置が前記特定サーバよりも処理能力が高い否かを判断し,自装置の処理能力が高いと判断した場合には,自装置を新たな特定サーバとして決定する第3決定部とを備えるとよい。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば,複数の画像処理装置からサーバとして機能させる画像処理装置を選択する際,適切な画像処理装置を選択できる技術が実現される。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】実施の形態にかかる画像処理システムの構成を示すブロック図である。
【図2】画像処理システムを構成する各MFPの機能一覧を示す図である。
【図3】画像処理システムに含まれるPCおよびMFPの電気的構成を示すブロック図である。
【図4】MFPが有する自装置情報DBの構成を示す図である。
【図5】FAXサーバとして機能するMFPが有する管理情報の構成を示す図である。
【図6】第1の形態にかかるMFPの,サーバ自動決定処理の手順を示すフローチャートである。
【図7】第1の形態にかかるMFPの,サーバ名取得処理の手順を示すフローチャートである。
【図8】第1の形態にかかるMFPの,サーバ選択処理の手順を示すフローチャートである。
【図9】第2の形態にかかるPCの,サーバ自動選択処理の手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下,本発明にかかるサーバ選択装置を具体化した実施の形態について,添付図面を参照しつつ詳細に説明する。本形態は,複数の複合機(MFP:Multi Function Peripheral )と,MFPにジョブを投入するパーソナルコンピュータ(PC)とを備えた画像処理システムに本発明を適用したものである。
【0023】
[画像処理システムの全体構成]
本形態の画像処理システム500は,図1に示すように,少なくとも1つの画像処理機能を有するMFP100,101,102,103,104と,各MFP100,101,102,103,104にジョブを投入するPC200とを備えている。画像処理システム500では,PC200とMFP100,101,102,103,104とがLANを介して接続されている。また,MFP100および101についてはFAX機能を有しており,電話回線に接続されている。
【0024】
各MFP100,101,102,103,104は,同じモデル(機種)である必要はなく,互いに異なっていてもよい。本形態では,各MFP100,101,102,103,104が,次のような画像処理機能を有するものとする。なお,画像処理機能のうち,PC200から出力された印刷指示に従って印刷する機能を「PC−PRINT機能」とし,PC200から出力された読取指示に従って原稿を読み取る機能を「PC−SCAN機能」とする。
・MFP100はFAX機能,PC−PRINT機能を有する。
・MFP101はFAX機能,PC−PRINT機能,PC−SCAN機能,COPY機能を有する。
・MFP102はPC−PRINT機能,PC−SCAN機能,COPY機能を有する。
・MFP103はPC−PRINT機能,PC−SCAN機能,COPY機能を有する。
・MFP104はPC−PRINT機能を有する。
なお,各MFP100,101,102,103,104の所有機能を図2に纏める。
【0025】
なお,画像処理システム500を構成するMFP,PCはそれぞれ何台接続されていてもよい。また,画像処理システム500には,その他の画像処理装置や情報処理装置を接続してもよい。
【0026】
[MFPの構成]
続いて,MFP101の概略構成について説明する。MFP101は,図3に示すように,CPU31と,ROM32と,RAM33と,NVRAM(Non Volatile RAM)34とを備えた制御部30を備えている。また,制御部30は,用紙に画像を形成する画像形成部10と,原稿の画像を読み取る画像読取部20と,ネットワークインターフェース37と,FAXインターフェース38と,動作状況の表示やユーザによる入力操作の受付を行う操作パネル40とに電気的に接続されている。
【0027】
ROM32には,MFP101を制御するための制御プログラムや各種設定,初期値等が記憶されている。RAM33は,各種制御プログラムが読み出される作業領域として,あるいは画像データを一時的に記憶する記憶領域として利用される。
【0028】
CPU31は,ROM32から読み出した制御プログラムや各種センサから送られる信号に従って,その処理結果をRAM33またはNVRAM34に記憶させながら,MFP101の各構成要素を制御する。
【0029】
ネットワークインターフェース37は,外部装置との通信をLANを介して可能にするインターフェースである。FAXインターフェース38は,外部装置との通信を電話回線を介して可能にするインターフェースである。本形態では,ネットワークインターフェース37やFAXインターフェース38を介してPC200や他のMFP100,102,103,104とのデータの送受信を行う。
【0030】
なお,他のMFP100,102,103,104についても概ね同じ構成であるが,制御部30と接続する構成要素が,各MFPが実行可能な機能によって異なる。例えば,MFP100は,画像形成部10とFAXインターフェース38とを有しているが,画像読取部20を有していない。そのため,FAX機能とPC−PRINT機能とは実行できるが,PC−SCAN機能とCOPY機能とは実行できない。また,例えば,MFP104は,画像形成部10を有しているが,画像読取部20とFAXインターフェース38とを有していない。そのため,PC−PRINT機能は実行できるが,FAX機能,PC−SCAN機能,およびCOPY機能は実行できない。
【0031】
[PCの構成]
続いて,PC200の概略構成について説明する。PC200は,図3に示すように,CPU51と,ROM52と,RAM53と,HDD54と,キーボードやマウス等からなる操作部55と,液晶ディスプレイ等からなる表示部56と,ネットワークインターフェース57とを有している。
【0032】
PC200のHDD54には,オペレーティングシステム(OS)や,各種のデバイスを制御するデバイスドライバや,ワープロ,表計算ソフト等の印刷指示機能を有するアプリケーションプログラム等が組み込まれている。各MFP100,101,102,103,104用のプリンタドライバ,スキャナドライバ,およびFAXドライバもHDD54に組み込まれている。
【0033】
CPU51は,ROM52から読み出した制御プログラムやHDD54から読み出したアプリケーションプログラム等に従って,その演算結果をRAM53またはHDD54に記憶させながら各種の処理を行う。プリンタドライバの動作もCPU51によって処理される。
【0034】
ネットワークインターフェース57は,外部装置との通信をLANを介して可能にするインターフェースである。本形態では,ネットワークインターフェース57を介して各MFP100,101,102,103,104とのデータの送受信を行う。
【0035】
[画像処理システムの動作概要]
続いて,画像処理システム500の動作について説明する。本形態の画像処理システム500では,画像処理機能ごと(本形態では,FAX,PC−PRINT,PC−SCAN,COPYの機能ごと)に,その機能に関連する実行情報が管理されている。この実行情報の管理は,画像処理機能ごとに,画像処理システム500を構成するMFP100,101,102,103,104のうち,いずれか1つがサーバとして機能することにより行われる。
【0036】
各MFP100,101,102,103,104は,自装置の情報を記憶するデータベース(以下,「自装置情報DB341」とする)をNVRAM34に記憶している。具体的に,自装置情報DB341は,図4に示すように,自装置が実行可能な機能である対応機能と,自装置のCPU31の処理速度であるCPU速度と,自装置を起動した時間である起動時間と,機能ごとに自装置が処理した用紙の累積枚数と,自装置の対応機能の実行情報を管理する現サーバの名称であるサーバ名と,サーバが定期的に更新される間隔である更新間隔とが記憶されている。
【0037】
また,各MFP100,101,102,103,104のうち,ある機能のサーバとして機能するMFPには,その機能に関する実行情報を該装置のNVRAM34に記憶している。例えば,FAX機能のサーバであった場合には,図5に示すように,画像処理システム500を使用するユーザごとに,ユーザ名と,送信可能枚数と,受信可能枚数とが1つのレコードとして,管理情報データベース(以下,「管理情報DB342」)に記憶している。
【0038】
画像処理システム500では,管理情報DB342に登録されているユーザが,画像処理システム500を構成する各MFP100,101,102,103,104のうち,FAX機能を有するMFP100または101を利用してFAXデータを送信(あるいは受信)する際には,そのFAXデータを扱うMFPは,自身の自装置情報DB341を参照し,FAX機能のサーバとして登録されているMFPにアクセスし,管理情報DB342に記憶されている情報を取得する。そして,FAX機能を利用するユーザの送信可能枚数(あるいは受信可能枚数)がFAXデータの枚数よりも小さい場合には,その送信(あるいは受信)を制限する。また,FAX機能を利用するユーザの送信可能枚数(あるいは受信可能枚数)がFAXデータの枚数以上の場合には,その送信(あるいは受信)を実行する。なお,FAXデータの送信(あるいは受信)を完了した場合には,管理情報DB342の送信可能枚数(あるいは受信可能枚数)を送信枚数分(あるいは受信枚数分)減算する。他の機能についても他のMFPによって使用可能枚数が管理される。
【0039】
[サーバ決定手順]
続いて,各機能についてのサーバを決定する手順について説明する。サーバの決定は,MFP100,101,102,103,104が個々に行ってもよいし,画像処理システム500を構成する装置であって,MFP100,101,102,103,104以外の装置が行ってもよい。以下,第1の形態として,MFP(例えば,MFP100)がサーバを決定する手順を説明し,第2の形態として,MFP以外の装置(例えば,PC200)がサーバを決定する手順を説明する。
【0040】
[第1の形態]
以下,MFP100が実行するサーバ自動決定処理について,図6のフローチャートを参照しつつ説明する。サーバ自動決定処理は,所定の間隔(例えば10分)ごとに,CPU31によって実行される。なお,サーバ自動決定処理は,MFP100に限らず,その他のMFP101,102,103,104でも実行される。
【0041】
サーバ自動決定処理では,先ず,サーバを更新するための更新条件を満たすか否かを判断する(S100)。本形態では,更新条件を満たすとは,前回更新条件を満たしてからの経過時間が,自装置情報DB341に記憶されている更新間隔を超えたことが該当する。また,自装置の起動も更新条件に含まれる。更新条件を満たさない場合には(S100:NO),サーバ自動決定処理を終了する。
【0042】
更新条件を満たした場合には(S100:YES),自装置情報DB341を参照し,自装置が有する機能のうち,自装置がサーバとなっている機能を,サーバの自動決定の対象から除外する(S101)。S101の結果,サーバの自動決定の対象となる全ての機能がなくなった場合には,サーバ自動決定処理を終了する。
【0043】
次に,自装置が有する個々の機能であって,自装置がサーバとなっていない機能のうち,更新対象となる機能を1つ抽出する(S102)。そして,抽出された機能について,現時点でサーバとなっている装置(以下,「現サーバ」とする)の装置名,すなわち現サーバ名を取得するサーバ名取得処理を実行する(S103,検索部,取得部の一例)。
【0044】
図7は,S103のサーバ名取得処理の手順を示している。具体的に,サーバ名取得処理では,先ず,S102で抽出された機能についてのサーバ名要求を,画像処理システム500を構成する各装置に送信する(S141)。例えば,FAX機能が抽出された場合には,FAX機能についてのサーバ名要求が送信される。
【0045】
サーバ名要求を受信したMFP100以外の装置(他装置)は,自身がその機能についてのサーバであれば,自身の装置名を応答する。自身がその機能についてのサーバでなければ,応答しない。
【0046】
S141の後,機能ごとに,現サーバからの応答があったか否かを判断する(S142)。応答があった場合には(S142:YES),自装置情報DB341に記憶されているサーバ名を,その応答があった装置名に更新する(S143)。所定時間が経過するまでに応答がなかった場合には(S142:NO),現時点でその機能についてのサーバが存在しないことになるため,その機能について記憶されている自装置情報DB341のサーバ名をクリアする(S151)。S143あるいはS151の後,サーバ名取得処理を終了する。
【0047】
図6の説明に戻り,S103にて現サーバのサーバ名を取得した後は,自装置がS102で抽出された機能以外の機能に対応するサーバであるか否かを判断する(S104)。1台の装置が複数の機能についてのサーバとなると,その装置の処理負荷が高くなる。そのため,自装置が既に他の機能のサーバである場合には(S104:YES),S104以降に行うサーバの決定を回避し,S107に移行する。
【0048】
自装置が他の機能のサーバでない場合には(S104:NO),自装置情報DB341を参照し,S102で抽出された機能についての現サーバがあるか否かを判断する(S105)。現サーバがない場合には(S105:NO),自装置をその機能についてのサーバに決定する(S121,決定部,選択部の一例)。すなわち,自装置情報DB341のサーバ名に自装置の装置名を記憶する。そして,その機能についての実行情報を管理するための,管理情報DB342を作成する(S122)。管理情報DB342のレコードは,管理情報DB342の作成時にユーザから入力してもらってもよいし,後から追加してもよい。また,自装置をS102で抽出された機能のサーバに決定したことを,他装置に通知する(S123)。他装置は,S123の通知を受信すると,自身の自装置情報DB341に記憶されているその機能についてのサーバ名を更新する。
【0049】
一方,現サーバが有る場合には(S105:YES),現サーバか自装置かのどちらがサーバとして相応しいかを選択するサーバ選択処理を実行する(S106)。
【0050】
図8は,S106のサーバ選択処理の手順を示している。具体的に,サーバ選択処理では,先ず,現サーバか自装置かのどちらがサーバとして相応しいかを判断するための比較情報を,現サーバから取得する(S161,頻度取得部,能力取得部の一例)。そして,その比較情報に基づいて,自装置がサーバとして適正か否かを判断する(S162)。
【0051】
S162の判断としては,例えば,S102で抽出された機能の,各装置での使用頻度に基づいて判断する。使用頻度が高い装置をサーバにすることで,ネットワークを利用したサーバとの通信回数を少なくすることが期待できる。この場合,現サーバから使用頻度の情報として,累積枚数の情報を取得する。そして,累積枚数を比較してその数が多い方をサーバとして適正と判断する。なお,使用頻度の情報としては,累積枚数の他,累積使用時間や,起動時刻からの継続時間や,最新使用時刻なども利用可能である。S161では,S162の判断で必要な情報を取得する。
【0052】
また,S162の判断では,使用頻度の他,各装置の処理能力に基づいて判断してもよい。処理能力が高い装置をサーバにすることで,サーバとしての処理負荷を少なくすることが期待できる。この場合,現サーバから処理能力の情報として,CPU速度の情報を取得する。そして,CPU速度を比較してその速度が速い方をサーバとして適正と判断する。なお,処理能力の情報としては,CPU速度の他,例えばPC−PRINT機能であれば,印刷速度(1枚の印刷にかかる時間)からも推測できる。S161では,S162の判断で必要な情報を取得する。
【0053】
なお,比較情報は1つに限らず複数であってもよい。例えば,処理能力が同等であった場合に,使用頻度から判断するとしてもよい。また,比較した結果,現サーバと自装置とが同等となった場合には,現サーバが適正と判断する。すなわち,サーバを頻繁に変更することは,通信負荷の増大やデータ喪失の危険を招くことから好ましくない。そのため,両者が同等であれば,サーバは変更しない方が好ましい。
【0054】
自装置がサーバとして適正な場合には(S162:YES),現サーバに代わって自装置をその機能についてのサーバに決定する(S163,第2決定部,第3決定部,選択部の一例)。すなわち,自装置情報DB341のサーバ名に自装置の装置名を記憶する。
【0055】
そして,S162で比較相手であった旧サーバに対して,サーバ変更要求を送信する(S164)。旧サーバは,サーバ変更要求を受信すると,サーバとしての役割を中止し,自身が管理する管理情報DB342の情報(サーバ管理情報)を要求元に送信する。そして,旧サーバからのサーバ管理情報を受信すると,自装置に管理情報DB342を作成し,受信したサーバ管理情報を管理情報DB342に記憶する(S165)。また,自装置をサーバに決定したことを,旧サーバを含む他装置に通知する(S166)。他装置は,S166の通知を受信すると,自身の自装置情報DB341を更新する。S166の後,サーバ選択処理を終了する。
【0056】
一方,自装置がサーバとして不適正な場合には(S162:NO),サーバを変更する必要がない。そのため,サーバの変更は行わず,サーバ選択処理を終了する。
【0057】
S106のサーバ選択の後,あるいはS123のサーバ決定通知の後,あるいは自装置が既に他の機能のサーバである場合には(S104:YES),S102で抽出された機能以外の機能があるか否かを判断する(S107)。他の機能が有る場合には(S107:YES),S102に移行して新たに更新対象の機能を抽出する。一方,他の機能がない場合には(S107:NO),サーバ自動決定処理を終了する。
【0058】
第1の形態の各MFP100,101,102,103,104は,それぞれ上記のサーバ自動決定処理を実行する。そして,自装置が有する機能について,その機能の現サーバを示す情報を取得し,その機能の現サーバよりも自装置の方がサーバとして適正であれば,自装置をその機能についてのサーバに決定する。仮に自装置がサーバであり,他装置の方が自装置よりもサーバとして適正であれば,当該他装置からサーバ変更要求を受信し,サーバを変更することになる。これにより,特定の機能を有していないような不適切な装置が,その特定の機能のサーバとして選択されることを回避できる。
【0059】
なお,画像処理システム500を構成するMFP100,101,102,103,104全てが自動決定処理を実行することで,特定機能についてサーバとして選択されているMFPは,その特定機能を有していることになる。そのため,S142にて現サーバであることを示す情報を受信した場合には,現サーバがその特定機能を実行可能であることを意味する。第1の形態では,MFPは,自装置が有する機能について,現サーバを示す情報を取得するため,決定されるサーバが自装置であっても現サーバであっても特定機能を有する装置となる。
【0060】
[第2の形態]
以下,PC200が実行するサーバ自動選択処理について,図9のフローチャートを参照しつつ説明する。サーバ自動選択処理は,所定の間隔(例えば,10分)ごとに,またはユーザによる開始の指示を受けて,CPU51によって実行される。
【0061】
サーバ自動選択処理では,先ず,サーバを更新するための更新条件を満たすか否かを判断する(S200)。本形態では,前回更新条件を満たしてからの経過時間が,予め設定されている更新間隔を超えたことが該当する。また,PC200の起動も更新条件に含まれる。更新条件を満たさない場合には(S200:NO),サーバ自動選択処理を終了する。
【0062】
更新条件を満たした場合には(S200:YES),画像処理システム500を構成する各MFP100,101,102,103,104がそれぞれ所有する機能の情報を取得する(S201,取得部の一例)。所有機能情報は,あらかじめPC200に記憶しておいてもよいし,各MFP100,101,102,103,104に問い合わせてもよい。
【0063】
次に,画像処理システム500で実行可能な画像処理機能のうち,更新対象となる機能を1つ抽出する(S202)。そして,抽出された機能について,現サーバ名を取得する(S203)。現サーバ名については,第1の形態のS141と同様に,各MFP100,101,102,103,104にサーバ名要求を送信し,現サーバからの応答を受信することで取得できる。なお,S201にて取得された各MFPの所有機能情報に基づいて,抽出された機能を有するMFPに限定してサーバ名要求を送信してもよい。
【0064】
次に,S202で抽出された機能のサーバを選択するにあたって,1つの装置が複数の機能のサーバとなることを回避するため,既に他の機能のサーバとなっている装置を選択対象から除外する(S204)。例えば,PC−SCAN機能が抽出された場合,MFP101,102,103が選択対象となり,仮にMFP103がPC−PRINT機能のサーバとなっていれば,S204にてMFP103が選択対象から除外される。
【0065】
次に,どのMFPがS202で抽出された機能のサーバとして相応しいかを判断するための比較情報を,S203で選択対象とされたMFPから取得する(S205,頻度取得部,能力取得部の一例)。S205で取得する情報は,第1の形態のS161と同様である。そして,S205で取得した比較情報に基づいて,最適なMFPを抽出する(S206)。例えば,比較情報が処理速度であれば,最もCPU速度が速いMFPを抽出する。
【0066】
次に,抽出されたMFPが現サーバであるか否か,すなわち現サーバが最適であるか否かを判断する(S207)。現サーバが最適ではない場合には(S207:NO),S206で抽出されたMFPを,S202で抽出された機能のサーバとして選択する(S221,選択部の一例)。
【0067】
サーバの選択後,サーバの変更許可をユーザに問い合わせる(S222,問合せ部の一例)。例えば,PC200の表示部56に,現サーバからS221で選択されたMFPへの,サーバの変更を許可するか否かのメッセージを表示し,操作部55からのユーザ入力を待つ。なお,問合せ先がPC200に登録されている場合には,その問合せ先に問い合わせてもよい。サーバの変更が許可された場合には(S222:YES),サーバ変更通知を,S206で抽出されたMFPに送信する(S223)。
【0068】
S223のサーバ変更通知を受信したMFPは,自身の自装置情報DB341に記憶されているS202で抽出された機能についてのサーバ名を更新する。さらに,そのMFPは,旧サーバに対して,サーバ変更要求を送信する。旧サーバは,サーバ変更要求を受信すると,サーバとしての役割を中止し,自身が管理する管理情報DB342のサーバ管理情報を要求元に送信する。サーバ変更要求を送信したMFP(すなわちS223のサーバ変更通知を受信したMFP)は,旧サーバからのサーバ管理情報を受信すると,自装置に管理情報DB342を作成し,受信したサーバ管理情報を管理情報DB342に記憶する。また,S223のサーバ変更通知を受信したMFPは,自装置をサーバに決定したことを,旧サーバを含む他装置に通知する。他装置は,その通知を受信すると,自身の自装置情報DB341を更新する。この手順は,第1の形態のS164からS166の手順と同様である。
【0069】
一方,現サーバが最適の場合(S207:YES),あるいはサーバの変更が許可されなかった場合(S222:NO)には,サーバを変更する必要がない。そのため,サーバを変更することなく,S208に移行する。
【0070】
なお,S203で現サーバ名が取得できない場合,現サーバが存在しないので,S207では,現サーバが最適ではないと判断される。そして,S206で抽出されたMFPが,その機能のサーバとして新たに選択される。
【0071】
S223のサーバ変更通知の後,あるいはサーバの変更が許可されなかった場合(S222:NO),あるいは現サーバが最適の場合には(S207:YES),S202で抽出された機能以外の機能があるか否かを判断する(S208)。他の機能がある場合には(S208:YES),S202に移行して新たに更新対象の機能を抽出する。一方,他の機能がない場合には(S208:NO),サーバ自動選択処理を終了する。
【0072】
本形態のPC200は,画像処理システム500にて実行可能な特定機能について,その特定機能を有するMFPの中から最適な装置をサーバとして選択する。これにより,特定機能を有していない装置が,その特定機能のサーバとして選択されることを回避できる。
【0073】
以上詳細に説明したように第1の形態のMFP100あるいは第2の形態のPC200は,画像処理機能の中の特定機能に関連する実行情報を管理するサーバを選択する際,その特定機能が実行可能なMFPを選択対象としている。このように,特定機能のサーバをその特定機能が実行可能なMFPから選択することで,サーバにて特定機能を実行した際には通信の負荷がかからない。従って,選択されたMFPは,特定サーバとして好適といえる。
【0074】
なお,本実施の形態は単なる例示にすぎず,本発明を何ら限定するものではない。したがって本発明は当然に,その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良,変形が可能である。例えば,管理対象となる画像処理装置は,印刷機能や読取機能等の画像処理機能を備えるものであればよく,複合機の他,例えば,プリンタ,スキャナ,複写機,FAX装置であっても適用可能である。
【0075】
また,実施の形態では,サーバが管理する情報として特定機能の実行制限回数を記憶しているが,サーバが管理する情報はこれに限るものではない。例えば,その特定機能に関する実行履歴やエラー情報が該当する。
【0076】
また,実施の形態では,使用頻度や処理能力等,比較情報については,各MFPから取得しているが,それらの情報を管理するサーバがある場合には,そのサーバから取得してもよい。なお,通信の負荷を軽減するためには,装置自身が有している方が好ましい。
【0077】
また,実施の形態では,サーバの変更先のMFPを選択した後,サーバの変更まで自動に行っているが,変更はユーザが行ってもよい。例えば,サーバの変更先を選択した後に,その変更先をユーザに通知するだけであっても,ユーザは適正な変更先を認識することができる。そのため,ユーザ手動によるサーバの変更であっても,不適切な装置への変
更を回避することが期待できる。
【0078】
また,実施の形態では,S100あるいはS200での更新条件を,自装置の起動時および所定の更新間隔としているが,更新条件はこれに限るものではない。例えば,MFP100であれば,自装置が画像処理システム500のネットワークに接続されたことを検知し,その検知を更新条件としてもよい(検知部の一例)。また,PC200であれば,画像処理システム500に新たな画像処理装置が追加されたことを検知し,その検知を更新条件としてもよい(検知部の一例)。画像処理システム500に新たに画像処理装置が追加された場合には,その画像処理装置を含めて再度サーバの選択をやり直したほうが,より適切な画像処理装置がサーバに選択される可能性が高まる。なお,更新条件は,この他,ユーザによる任意の指示であってもよい。
【0079】
また,実施の形態では,所定の更新間隔で各MFPあるいは画像処理システム500が有する全画像処理機能のサーバ変更を判断しているが,画像処理機能ごとに所定のタイミングで判断してもよい。例えば,画像処理機能ごとに更新間隔を設定し,画像処理機能ごとに異なるタイミングでサーバを更新してもよい。
【0080】
また,第1の形態では,サーバを変更する際,ユーザへの問合せを行っていないが,第2の形態のS221と同様に,ユーザに変更許可を問い合わせ,変更許可を得た場合にサーバを変更するように構成してもよい。
【0081】
また,第2の形態のサーバ自動選択処理は,ジョブを投入することが可能なPC200によって実行されるが,PC200に限るものではない。例えば,サーバを選択する専用装置を画像処理システム500に導入し,その専用装置から実行してもよい。
【0082】
また,第2の形態のサーバ自動選択処理は,各MFP100,101,102,103,104が実行してもよい。ただし,第2の形態のサーバ自動選択処理は,画像処理システム500で実行可能な画像処理機能全てについて画像処理機能ごとのサーバを選択するため,複数の装置でサーバ自動選択処理を実行すると通信負荷が高くなる。そのため,サーバ自動選択処理を実行可能な装置の数は,制限する方が好ましい。
【0083】
また,第2の形態のサーバ自動選択処理では,変更先のMFPを選択した後,その選択結果をPC200から変更先のMFPにのみ通知し,変更に関わる処理はMFP間で行わせているが,PC200から変更に関わる通知を送信してもよい。例えば,他装置へのサーバ変更通知の送信は,PC200が行ってもよい。
【0084】
また,実施の形態に開示されている処理は,単一のCPU,複数のCPU,ASICなどのハードウェア,またはそれらの組み合わせで実行されてもよい。また,実施の形態に開示されている処理は,その処理を実行するためのプログラムを記録した記録媒体,または方法等の種々の態様で実現することができる。
【符号の説明】
【0085】
100,101,102,103,104 MFP
200 パーソナルコンピュータ(PC)
341 自装置情報DB
342 管理情報DB
500 画像処理システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の画像処理装置の中からサーバとして機能させる画像処理装置を選択するサーバ選択装置において,
前記複数の画像処理装置の各画像処理装置が,特定の画像処理機能である特定機能を実行可能か否かを示す情報を取得する取得部と,
前記複数の画像処理装置の中から,前記特定機能が実行可能な画像処理装置の1つを,前記特定機能に関連する実行情報を管理する特定サーバとして選択する選択部と,
を備えることを特徴とするサーバ選択装置。
【請求項2】
請求項1に記載するサーバ選択装置において,
前記複数の画像処理装置のうち少なくとも前記特定機能が実行可能な画像処理装置の,前記特定機能の実行頻度を取得する頻度取得部を備え,
前記選択部は,前記頻度取得部が取得した実行頻度に基づいて,前記特定機能が実行可能な画像処理装置のうち実行頻度が最も高い画像処理装置を,前記特定サーバとして選択することを特徴とするサーバ選択装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載するサーバ選択装置において,
前記複数の画像処理装置のうち少なくとも前記特定機能が実行可能な画像処理装置の,処理能力を取得する能力取得部を備え,
前記選択部は,前記能力取得部が取得した処理能力に基づいて,前記特定機能が実行可能な画像処理装置のうち処理能力が最も高い画像処理装置を,前記特定サーバとして選択することを特徴とするサーバ選択装置。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれか1つに記載するサーバ選択装置において,
前記選択部は,前記特定機能以外の画像処理機能に関連する実行情報を管理するサーバとして機能している画像処理装置を,選択対象から除外して前記特定サーバを選択することを特徴とするサーバ選択装置。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれか1つに記載するサーバ選択装置において,
前記選択部によって前記特定サーバに選択された画像処理装置を,前記特定サーバに変更する変更部を備えることを特徴とするサーバ選択装置。
【請求項6】
請求項4に記載するサーバ選択装置において,
前記選択部が選択した前記特定サーバについて,前記特定サーバの変更を許可するか否かをユーザに問い合わせる問合せ部を備え,
前記変更部は,前記問合せ部にて前記特定サーバの変更が許可された場合に前記特定サーバを変更し,前記特定サーバの変更が許可されなかった場合に前記特定サーバを変更しないことを特徴とするサーバ選択装置。
【請求項7】
請求項1から請求項6のいずれか1つに記載するサーバ選択装置において,
前記画像処理装置が接続するネットワークに画像処理装置が追加されたことを検知する検知部を備え,
前記選択部は,前記検知部が画像処理装置の追加を検知した場合に,その追加された画像処理装置を前記複数の画像処理装置に含めて,前記特定サーバを選択することを特徴とするサーバ選択装置。
【請求項8】
画像処理装置と接続するサーバ選択装置を,
前記複数の画像処理装置の各画像処理装置が,特定の画像処理機能である特定機能が実行可能か否かを示す情報を取得する取得手段と,
前記取得手段が取得した前記情報に基づいて,前記複数の画像処理装置の中から前記特定機能が実行可能な画像処理装置の1つを,前記特定機能に関連する実行情報を管理する特定サーバとして選択する選択手段と,
として機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項9】
画像処理装置と接続する画像処理装置において,
複数の画像処理装置の中から,自装置が有する画像処理機能である特定機能に関連する実行情報を管理する特定サーバを検索する検索部と,
前記検索部にて前記特定サーバが検索されなかった場合に,自装置を前記特定サーバに決定する決定部と,
を備えることを特徴とする画像処理装置。
【請求項10】
請求項9に記載する画像処理装置において,
前記検索部にて前記特定サーバが検索された場合に,前記特定サーバから前記特定機能の使用頻度を取得する頻度取得部と,
前記頻度取得部が取得した実行頻度に基づいて,自装置が前記特定サーバよりも実行頻度が高い否かを判断し,自装置の実行頻度が高いと判断した場合には,自装置を新たな特定サーバとして決定する第2決定部と,
を備えることを特徴とする画像処理装置。
【請求項11】
請求項9または請求項10に記載する画像処理装置において,
前記検索部にて前記特定サーバが検索された場合に,前記特定サーバから処理能力を取得する能力取得部と,
前記能力取得部が取得した処理能力に基づいて,自装置が前記特定サーバよりも処理能力が高い否かを判断し,自装置の処理能力が高いと判断した場合には,自装置を新たな特定サーバとして決定する第3決定部と,
を備えることを特徴とする画像処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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