説明

サービスステーションに関する情報の提供方法及びそのシステム

【課題】サービスステーション(SS店舗)で顧客車両へのサービスを提供する際、サービススタッフがその車両を直接見て触れるなどの車両点検をして顧客車両の現状を把握しなくとも可能な最良のサービスを短時間で的確に提供できる。
【解決手段】顧客車両に搭載する車載端末1に、カーナビ機能部12(車両誘導システム)を持たせ、車両固有情報と共に車両の現状を示す車両の点検整備関連情報を車両状態情報として車両状態収集部18が車両から収集して車載DB14に記録し、車載端末1及び管理センター3に逐次登録すると共に、管理センター3を介してSS店舗2に上記情報を配信する。SS店舗2では該当車両の来店前にその車両状態及び顧客の所望する提供サービス種別を知ることができ、SS店舗2での事前対応を的確に準備させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サービスステーションに関する情報を広く顧客に提供する一方、来店する顧客情報をサービスステーションに提供するというサービスステーションに関する情報の提供方法及びそのシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の、車両に対するサービスステーションに関する情報の提供方法及びそのシステムでは、燃料不足の顧客への支援としてセンターから給油所情報を提供する行動補助システムが、例えば特開平10−188194号公報(特許文献1)に提案されている。また、顧客と情報交換するホストコンピュータからサービス提供場所の給油所へ顧客情報を送り、来客への対応を事前に準備させるサービス情報報知システムが、例えば特開2002−225994号公報(特許文献2)に開示されている。
【0003】
すなわち、車両では、ガソリン量、走行距離等を計測監視する電子制御装置に接続された計器類が搭載され、車両の運転者は、これらの計器類からガソリンの残量等を読み取り、目的地までの距離を勘案して、ガソリン残量が不足するような場合には、給油所での給油を行っていた。最近では、給油所をサービスステーションとして所有する石油販売各社が、独自にまたはカード会社などと提携して専用のカードを発行し、サービスステーションで給油する際に、利用者に対してポイント制の特典または景品のプレゼントなどを行うサービスを提供している。
【0004】
また、近年、車両は、静止衛星との通信により自身の位置を特定する装置であるGPS(Global Positioning System)を搭載し、更には車両誘導システム(以後、カーナビと略称する)を搭載している。このため、運転者はGPSにより自身の現在位置、目的地までの距離、または最適な道順等を随時知ることができ、目的地にも容易に行けるようになった。
【0005】
一方、PHS(Personal Handyphone System)電話機、携帯電話機などに加え、これら同等の通信機能を備えた小型の携帯情報端末、すなわちPDA(Personal Digital Assistants)も普及し始めている。このため、顧客は、これら携帯通信端末により自分のスケジュール管理、各種の情報検索等を時間または場所に左右されることなく容易に行えるようになっている。すなわち、携帯端末の通信機能を使って情報を提供してくれるサービスセンター等と通信することにより、顧客は必要とする情報を得ることができるようになってきた。
【0006】
すなわち、上述した機能を連結して新しいサービスが提供可能になった。
【0007】
特許文献1によれば、例えば、図15を参照して説明するならば、車両1110が、車両状況監視システム1111により、燃料、位置などを自動的に監視する一方、カーナビを用いる顧客により車両の目的地が入力されているので、この情報を上記通信端末のPDAに接続して給油所情報サービスセンター1120に送ることができる。給油所情報サービスセンター1120は、給油所の位置情報とその給油所で提供可能なサービスの情報を保持している。更に、特許文献1では、サービスセンターが、各給油所のイベント情報、例えば景品のプレゼント、割引価格、実施期間など各種コンテンツを保持し、接続する顧客にこれを提供している。
【0008】
したがって、車両からセンターへ現在位置及び目的地の情報と共に給油所検索を要求した際、センターは、目的地方向の複数の給油所を検索して該当車両の顧客に給油所情報を提供するのみならず、イベント情報なども提供することができる。
【0009】
また、特許文献2によれば、例えば、図16を参照して説明するならば、車両1210は、顧客ID(識別情報)、位置情報、及び燃料情報をもってサービス情報報知センター1220と交信し、例えばカード会員として登録された系列の給油所情報を受ける。報知センター1220は、燃料等の車両情報と顧客情報とに加えて予め登録された給油所1230の情報を保持している。したがって、報知センター1220は、車両1210から受け取った車両位置に基づいて目的地方向の給油所1230を選択して車両1210に通知することができる。
【0010】
一方、報知センター1220は、車両位置と選択した給油所1230の位置とから車両1210が給油所1230に到着するまでの所要時間を計算し、更に、車両1210に関する車両情報と車両1210が所望する給油所から提供を受けるサービスとを保持する場合、これら情報を顧客情報と共に、選択して車両1210に通知した給油所1230に通知する。したがって、給油所1230は、この通知を、報知センター1220から来客情報として受け取り、該当車両1210が近づいた際に、電光による店舗案内、給油レーン案内、など顧客への適切な応対が可能である。この車両1210がこの給油所1230に立ち寄らない場合でも、両者の交信により給油所1230の広告画像を車両の表示画面に表示させて販売促進を図っている。
【0011】
更に、上記特許文献2で、走行中における車両情報は車種、車両番号、燃料種別、燃料残量などであり、センターに保存される車両情報には、所有者氏名、車両番号、及び燃料種別に加えて窓拭き要否、灰皿清掃要否などの給油所で受けるサービス内容も登録されている。
【0012】
しかしながら、現状のサービスステーションとしての給油所での提供サービスでは、顧客の車両が給油所に入場してサービスを受ける際、サービスマンがその車両を直接見て触れるなどの車両点検をし、顧客車両の現状を把握した後、その給油所での店舗情報サービス内容を提供してその中から可能なサービスを提供するというに留まっている。したがって、顧客車両の車両点検をした後でないと、必要とされる提供サービスの詳細がわからないという問題があった。
【0013】
【特許文献1】特開平10−188194号公報
【特許文献2】特開2002−225994号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
解決しようとする課題は、サービスステーションとしての給油所で顧客車両へのサービスを提供する際、サービススタッフがその車両を直接見て触れるなどの車両点検をして顧客車両の現状を把握した後でないと実行できないので、可能な最良のサービスを短時間で的確に提供できない点である。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明は、サービスステーションとしての給油所で、顧客車両へのサービスを短時間で的確に提供するため、車両に搭載する車載端末に、車両誘導システム(カーナビ機能)を持たせ、車両固有情報と共に車両の現状を示す車両の点検整備関連情報を車両状態情報として収集記録し、その車両及び管理センターに逐次登録すると共に、管理センターを介してサービスステーションに上記情報を配信して、サービスステーションで該当車両の来店前に車両状態及び顧客の所望する提供サービス種別を知らせることにより、サービスステーションでの事前対応を的確に準備させることを主要な特徴とする。
【0016】
顧客車両は車載端末を有し、車載端末は、管理センターと通信する広域無線通信機能と、サービスステーションと通信する狭域無線通信機能と、車両誘導システム(カーナビ)と、車両状態を収集してその情報を逐次保持する車両状態情報収集保持機能とを有する。
【0017】
広域無線通信機能は、例えば携帯電話のためのパケット通信網などを介する通信機能である。狭域無線通信機能は、例えばDSRC(Dedicated Short Range Communication)、無線LANなどを介する通信機能である。車両状態には、燃料残量、油脂・ブレーキ・ワイパーなど消耗品の交換時期、点検結果などが含まれる。
【0018】
サービスステーション(以後、SS店舗と略称する)は給油所、いわゆるガソリンスタンドであるとし、給油機、洗車機、点検ピットなどのサービス機器と、店舗サーバを含む情報処理機器とを備えている。店舗サーバは、広域無線により管理センター、また狭域無線により車載端末それぞれと相互に通信できる。サービス機器のそれぞれは狭域無線により車載端末と通信できる。
【0019】
管理センターは、広域無線により車載端末及びSS店舗と通信し、かつデータベース(DB)には、顧客情報、車両固有情報、店舗固有情報などを予め登録して保持し、更に、顧客車両の車両状態情報及びカーナビ情報、店舗関連広告などを含む外部提供情報などを随時登録し保持している。
【0020】
ここで、顧客情報には、年齢、性別、職業など、顧客に関する情報、顧客により事前に登録された情報、SS店舗側で顧客のサービス利用過程において記録された情報などが含まれる。車両固有情報には、車両の車種、燃料種別、給油口位置など、更に、SS店舗で利用したサービスまたは整備の履歴情報など、顧客車両に固有の情報が含まれる。店舗固有情報には、位置情報、キャンペーンなどの広告情報など、各SS店舗に関する情報が含まれるが、給油、洗車、車両点検などのSS店舗で提供しているサービスについては店舗提供サービス情報として区別されるものとする。車両状態情報には、燃料残量、油脂・ブレーキ・ワイパーなど消耗品の交換及び次期点検までの期間または走行距離などの変動要素が含まれる。また、カーナビ情報には、走行履歴、目的地までの経路、現在地周辺、目的地周辺、交通渋滞情報などのカーナビの機能によって収集できる車両に関する情報が含まれる。単に車両状態という場合、車両状態情報及びカーナビ情報の変動要素を含む状態を意味する。
【0021】
本発明によるサービスステーション(SS店舗)に関する情報の提供方法及びそのシステムでは、顧客車両に搭載される車載端末と、顧客にサービスを提供するSS店舗と、SS店舗に関する情報を管理する管理センターとが無線通信により相互に情報を授受するものであって、車載端末が車両の現状を収集して車両状態情報及びカーナビ情報を形成し管理センターに通知した際に、管理センターでは、受けた車両状態情報及びカーナビ情報を記録すると共にこれら情報から、SS店舗を必要とする情報を検知する。管理センターは、検知した情報から少なくとも一つの適切なSS店舗を選択してこのSS店舗に関する情報を上記車載端末に通知する一方、選択されたSS店舗にこの車載端末を搭載する車両の顧客情報、車両固有情報、車両状態情報、及びカーナビ情報を通知する。
【0022】
車両端末は、広域無線通信と狭域無線通信との両者に適合し、広域無線により管理センターと、狭域無線によりSS店舗と、それぞれ通信する。SS店舗も、広域無線通信と狭域無線通信との両者に適合し、広域無線により管理センターとかつ狭域無線により車載端末とそれぞれ通信する。
【0023】
また、SS店舗では、サービス機器ごとに狭域無線通信用端末が備えられることが望ましい。このような構成により、サービス機器それぞれは、その通路ごとに車両の車載端末と通信して、その提供されたサービス情報と料金精算書とを画面出力することができる。勿論、プリンタによる領収書の出力があってもよい。
【0024】
例えば、前記サービス機器を構成する各設備は、操作に応じ、必要な情報を設定する機能を有し、サービスの開始指示、料金表示決済を含み入力する入力設定部と、設定を受けた画面を表示する画面表示部と、サービス開始の指示を受けた際には画面表示された条件でサービス開始させ、サービス終了でその料金を計算し、詳細データと共に料金を前記画面表示部に表示し、前記入力設定部から決済設定を受けた際には精算料金及びその詳細データを、狭域無線通信を介して前記店舗通信部に通知して決済し、かつ、狭域無線通信を介して授受すると同一の情報を、狭域無線通信により前記車載端末とも授受する設備制御部と、種別ごとの単価を保持しており、前記制御部の要求を受けて対応情報を通知する設備DBと、前記設備制御部の制御を受け、車載端末と狭域無線通信により情報交換し、同様に前記店舗通信部とも通信する狭域無線通信部とを備えることができる。
【発明の効果】
【0025】
本発明のサービスステーションに関する情報の提供方法及びそのシステムは、車載端末が顧客車両の現状を収集して車両状態情報に形成し、過去の履歴を有する車両固有情報とカーナビ情報と共に管理センターへ送るため、管理センターではその車両が必要とするサービスを提供できるサービスステーションにその対象車両が近辺を通過するとの情報を上記情報と共に通知できるので、その車両がそのサービスステーションに来店した際に、速やかに適切な対応が可能となるような事前準備が可能であり、車両への給油作業のみならず、特に車両の点検作業、顧客への応対などに対し迅速性が得られるという利点がある。
【0026】
特に、カーナビ情報を利用することにより、管理センターが、各車両に対する目的地までの間のサービスステーション利用を予知できるので、これを顧客車両及びSS店舗に配信通知することにより、例えば、燃料切れ、油脂劣化などの車両状態に起因する障害を未然に防止することができる。更に、気象条件なども付加することにより、広範囲のサービスが可能である。
【0027】
また、会員登録された会員カードを使用することにより、顧客は広くこのサービスを受けられるのみならず、サービス機器それぞれの端末でそのサービス料金の自動決済が可能である。また、会社側では、会員に絞ってその効果的なサービスを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
車両の給油、洗車、点検などを行う給油所というSS店舗(サービスステーション)で実施可能なサービスを短時間で的確に提供するという目的を、下記により実現する。すなわち、車両に搭載する車載端末に、カーナビ(車両誘導システム)機能を持たせ、車両固有情報と共に車両の現状を示す車両状態情報を収集記録し、管理センターを介してSS店舗に配信することにより、SS店舗で該当車両の来店前に車両状態及び顧客の所望する提供サービス種別を知ることができるからである。
【実施例1】
【0029】
本発明の実施例1について図1を参照して説明する。
【0030】
図1は、本発明によるサービスステーションに関する情報の提供システムにおける主要ブロック構成の実施の一形態を示す説明図である。
【0031】
本システムは、顧客車両それぞれに搭載される車載端末1、各地に散在するSS店舗2、及び、関連情報を統合管理する少なくとも一つの管理センター3により構成される。
【0032】
車載端末1は、電話端末通信部11、車載端末制御部12、カーナビ機能部13、車載DB(データベース)14、車載狭域通信部15、操作入力部16、画面表示部17、及び車両状態収集部18により構成され、図示が省略されているが、車載端末制御部12が共通バスを介してすべての構成要素とアクセスしてその機能動作を制御する。
【0033】
SS店舗2は、店舗内LAN(Local Area Network)を介して接続される対車両通信部21、サービス機器22、店舗通信部23、及び店舗サーバにより構成され、店舗サーバは、LANに接続する店舗サーバ制御部24と、店舗サーバ制御部24に接続する店舗サーバ操作・出力部25及び店舗サーバ記憶部26により構成される。
【0034】
管理センター3は、センタ通信部31、センタ制御部32、及びセンタDB33により構成され、センタ制御部32が他の構成要素と接続してその機能動作を制御する。
【0035】
次に、構成要素それぞれについて説明する。
【0036】
電話端末通信部11は、例えばパケット通信網に広域無線通信でアクセスする汎用の携帯電話機を使用することができる。したがって、電話端末通信部11は、通常のメール機能で所定のメールアドレスにより管理センター3を呼び出し、車載端末制御部12の制御を受けて車載DB14の格納データから車両固有情報、車両状態情報、及びカーナビ情報を読み出し、管理センター3へ送出する。管理センター3とアクセスした電話端末通信部11は、管理センター3から、センタDB33に登録されたSS店舗2に関する情報、または情報サービス内容(コンテンツ)を受けるので、この内容を車載端末制御部12の制御を受けて画面表示部17に画面表示する。
【0037】
車載端末制御部12は、図示されないプロセッサ、メモリ、及びメモリに記録されたプログラムにより構成され、車載端末1内部の機能部にバス接続して動作機能を制御する。すなわち、車載端末制御部12は、操作入力部16からの指示にしたがって所定の動作を実行する一方、例えばカーナビ機能部13の機能に基づいて画面表示部17に情報を画面表示し、車載DB14の車両状態情報に所定状態を検出した際にもその情報を画面表示する。すなわち、車載端末制御部12は、車載DB14に記録された車両状態情報及びカーナビ情報を、時・分など時間単位により定期的に、記録した車両状態情報とカーナビ情報とがある所定容量を満たしたようなイベント発生時に、または、顧客が操作入力部16を介して操作した時などに、送受信処理する。イベントには、例えば、上述した燃料残量もしくは時刻、または走行距離が所定値に達したという事態がある。
【0038】
カーナビ機能部13は、GPS及び地図情報を備え、車両に位置を時系列で得ると共に、顧客から操作入力を受けて、走行経路、カーナビ操作等の履歴記録機能、目的地までの経路探索機能、現在地周辺または目的地周辺の地図上でシンボルにより地点表示されるPOI(Point Of Interest)情報、交通渋滞情報など、GPSを用いて自己車両の現在位置を、車載端末制御部12の制御により画面表示部17に表示する機能など、現在普及のカーナビと同等機能を有する。
【0039】
更に、カーナビ機能部13は、走行中またはその途中であれば、車載DB14の車両状態情報から走行状態を求め、車載端末制御部12の制御を受けて、目的地までの所要時間及び燃料消費量を計算できる。これらの情報はカーナビ情報・車両状態情報として車載DB14に記録される。すなわち、カーナビ機能部13によって得られる情報は、経路探索機能により、目的地までの経路、目的地までの距離、目的地までの交通渋滞個所等の情報と、履歴記録機能により、走行距離、走行経路、走行場所等の走行履歴情報と、顧客車両現在地の緯度経度による位置情報などである。
【0040】
車載DB14は車載端末制御部12の制御を受け、顧客情報、車両固有情報、車両状態情報、及びカーナビ情報をデータベースとして記録保存する一方、呼出しを受けた際に読み出される。顧客情報は、年齢、性別、職業など、顧客に関する情報、顧客により事前に登録された情報などを含み、操作入力部16から予め記録される。車両固有情報は、車両の車種、燃料種別、給油口位置など、顧客車両に固有の情報を含み、操作入力部16から予め入力される。
【0041】
更に、顧客情報にはSS店舗側で顧客のサービス利用過程において記録された情報、及び車両固有情報にはSS店舗で利用したサービスまたは整備の履歴情報などが随時追加記録される。記録は、例えば、所定の期間を過ぎたものが消去され、または、メモリ容量を超えた場合には、古いものに上書きして消去される。
【0042】
車両状態情報は、例えば、燃料残量、油脂・ブレーキ・ワイパーなど消耗品の交換までの期間、必要点検項目の次期点検までの期間、及び走行距離などの車両に関する変動要素を含む。また、カーナビ情報は、走行履歴、目的地までの経路、現在地周辺、目的地周辺、交通渋滞情報などのカーナビの機能によって収集できる車両に関する情報を含む。
【0043】
車載狭域通信部15は、SS店舗2に入店の際、SS店舗のサーバと給油機等の各サービス機器との無線通信に用いられ、例えば、ITS(Intelligent Transport System:高度道路交通システム)における専用の狭域無線通信であるETC(Electrical Toll Collection System:自動料金収受システム)/DSRC(Dedicated Short Range Communication)、または無線LANなど、本サービスにおける専用の通信システムを採用する。従って、料金決済のために会員制度を採用し会員カードによるクレジットカードを利用するものとする。
【0044】
操作入力部16からは、車両を顧客に納入の際、ディーラーの操作により例えば、顧客情報及び車両固有情報が車載DB14に入力される。また、操作入力部16からの顧客の操作により、車載端末制御部12への制御情報が入力され、カーナビ機能部13の操作、車載DB14との情報の入出力、画面表示部17の表示選択などの動作を制御できる。したがって、操作入力部16は通常、画面表示部17の表示画面に表示されるタッチパネルであり、カーナビ機能の構成要素の一つとして備えられる。また、入力のための操作機能はタッチパネル以外、ボタン操作及び音声認識などであってもよい。更に、車載端末1に例えば携帯電話機などによるインターネットとの接続が可能な場合、携帯電話機の操作ボタンからの入力も可能である。また、入力として、例えばETCカードなどのクレジットカードの挿入により得られる顧客情報の設定が含まれる。
【0045】
画面表示部17は、車載端末制御部12の制御により、車載端末制御部12から直接、または操作入力部16からの指示を受けて所定の画面を表示する。すなわち、画面表示部17は、例えば、管理センター3から電話端末通信部11を介して受けたSS店舗における提供サービス関連情報、カーナビ機能部13から受ける車両誘導関連情報、更に、給油機、洗車機、または点検ピットから受ける情報などを、操作入力部16の指示、またはプログラム手順に基づく車載端末制御部12の動作にしたがって、画面表示する。更に、車載端末1に例えば携帯電話機などによるインターネットとの接続が可能な場合、ウェブコンテンツの入手と画面表示も可能である。
【0046】
車両状態収集部18は、車両のセンサ等により、例えば、時刻、車両の状態として車両位置、車速、走行距離、燃料残量、これら情報から得られる燃費、水冷式の場合の冷却水温度、ブレーキ、ワイパ等の効き具合など、走行の際に変動する要素データをリアルタイムに収集し演算して車載DB14に車両状態情報/カーナビ情報として記録する。
【0047】
次に、SS店舗2における対車両通信部21は、車載端末1の車載狭域通信部15と上述した狭域無線通信により交信するものであって、店舗サーバとの間は店舗内LANを介して接続するものとする。顧客車両の入退場時には、SS店舗2内で店舗サーバとの間で情報を送受信する。
【0048】
サービス機器22は、図2に示されるように、機器それぞれに狭域無線通信部を有し、上述した狭域無線による専用の通信システムが採用されており車載端末と直接交信できる。また、サービス機器22は、店舗通信部23を介して店舗サーバと交信するものとする。
【0049】
ここで、図2に図1を併せ参照して、サービス機器22の詳細について説明する。サービス機器22を構成する設備としては、給油機、洗車機、及び点検ピットが備えられ、それぞれには情報処理端末として、給油機には給油機端末221、洗車機には洗車機端末222、及び点検ピットには点検ピット端末223が設けられている。
【0050】
給油機端末221は、それぞれが一つのバスで接続されている給油量通知部411、入力設定部412、画面表示部413、給油機制御部414、給油DB415、及び狭域無線通信部416を有している。
【0051】
給油量通知部411は、給油機の給油路センサから給油量を検知して給油機制御部414に通知する。
【0052】
入力設定部412は、店員もしくはセルフサービスの場合の顧客による操作設定に応じ、レギュラーガソリンもしくはハイオクタン化ガソリン、またはディーゼル油などの油種の選択機能を有し、この選択条件を給油機に給油機制御部414を介して供給すると共に給油開始を指示する。また、入力設定部412は、給油の中止を設定できると共に、画面表示部413に料金表示された際にはこれの決済を入力することができる。この入力設定における操作機能にはタッチパネル、操作ボタン、または音声認識などが含まれる。
【0053】
画面表示部413は、車載端末1または店舗通信部23を介して受けた車両固定情報に基づいた設定を画面表示する。この設定が実際の注文と相違する場合には、入力設定部412からの入力設定が優先し、これが画面表示されると共に、給油機制御部414に通知される。また、料金精算された際には精算料金が詳細データと共に画面表示される。
【0054】
給油機制御部414は、給油機と連動し、入力設定部412から給油開始の設定を受けた際に、画面表示された条件、例えば燃料種別を給油機に設定し給油を開始させる一方、燃料タンクの満杯を内部センサが検知した際には給油を停止させる。給油機制御部414は、給油停止で給油量通知部411から燃料種別と給油量とを受け、給油DB415から燃料種別に基づくその単価を取出して料金計算し、詳細データと共に料金を画面表示部413に表示する。また、給油機制御部414は、入力設定部412から決済の設定を受けた際に、精算料金及びその詳細データを、狭域無線通信部416を介して店舗通信部23に通知して、クレジットカードなどによるキャッシュレスの決済とし、SS店舗2では店舗サーバがクレジットカードの検出をしているものとする。給油機制御部414は、狭域無線通信部416を介して授受すると同一の情報を、狭域無線通信により車載端末1とも授受できる。
【0055】
給油DB415は、燃料の種別ごとの単価を保持しており、給油機制御部414の要求を受けて対応情報を通知する。
【0056】
狭域無線通信部416は、給油機制御部414の制御を受け、例えば、顧客車両がその通信範囲または給油機レーンに入った際、またはその通信範囲内で停止した際に、その車両の車載端末1と上述した狭域無線通信の交信により情報交換し、同様にSS店舗2の店舗通信部23とも通信できる。
【0057】
洗車機端末222はそれぞれが一つのバスで接続されている洗車機構421、入力設定部422、画面表示部423、洗車機制御部424、洗車DB425、及び狭域無線通信部426を有している。
【0058】
洗車機構421は、洗車機制御部424に制御されて内部におかれた車両を洗浄する。
【0059】
入力設定部422は、店員またはセルフサービスの場合の顧客による操作に応じ、車種、洗車コース、車両特徴等、洗車に必要な情報を設定する機能を有し、この選択条件を洗車機に洗車機制御部424を介して供給すると共に洗車開始を指示する。また、入力設定部422は、洗車の中止を設定できると共に、画面表示部423に料金表示された際にはこれの決済を入力することができる。この入力設定における操作機能にはタッチパネル、操作ボタン、または音声認識などが含まれる。
【0060】
画面表示部423は、車載端末1または店舗通信部23を介して受けた車両固定情報に基づいた設定を画面表示する。この設定が実際の注文と相違する場合には、入力設定部422からの入力設定が優先し、これが画面表示されると共に、洗車機制御部424に通知される。また、料金精算された際には精算料金が詳細データと共に画面表示される。
【0061】
洗車機制御部424は、洗車機構421と連動し、入力設定部422から洗車開始の設定を受けた際に、画面表示された条件、例えば洗車種別を洗車機に設定し洗車を開始させる。洗車機制御部424は、洗車停止で洗車種別に基づくその単価を洗車DB425から取出して料金計算し、詳細データと共に料金を画面表示部423に表示する。また、洗車機制御部424は、入力設定部422から決済の設定を受けた際に、精算料金及びその詳細データを、狭域無線通信部426を介して店舗通信部23に通知して、クレジットカードなどによるキャッシュレスの決済とし、SS店舗2では店舗サーバがクレジットカードの検出をしているものとする。洗車機制御部424は、狭域無線通信部426を介して授受すると同一の情報を、狭域無線通信により車載端末1とも授受できる。
【0062】
洗車DB425は、車両及び洗車の種別ごとの単価を保持しており、洗車機制御部424の要求を受けて対応情報を通知する。
【0063】
狭域無線通信部426は、洗車機制御部424の制御を受け、例えば、顧客車両がその通信範囲、洗車機内、もしくは所定位置範囲に入った際、またはその通信範囲内で停止した際に、その車両の車載端末1と上述した狭域無線通信の交信により情報交換し、同様にSS店舗2の店舗通信部23とも通信できる。
【0064】
点検ピット端末223はそれぞれが一つのバスで接続されている入力設定部432、画面表示部433、ピット制御部434、ピットDB435、及び狭域無線通信部436を有している。
【0065】
入力設定部432は、店員またはセルフサービスの場合の顧客による操作に応じ、車種、点検コース、車両特徴等、点検に必要な情報を設定する機能を有し、この選択条件を点検ピットにピット制御部434を介して供給すると共に点検開始を指示する。また、入力設定部432は、画面表示部433に料金表示された際にはこれの決済を入力することができる。この入力設定における操作機能にはタッチパネル、操作ボタン、または音声認識などが含まれる。
【0066】
画面表示部433は、車載端末1または店舗通信部23を介して受けた車両固定情報に基づいた設定を画面表示する。この設定が実際の注文と相違する場合には、入力設定部432からの入力設定が優先し、これが画面表示されると共に、ピット制御部434に通知される。また、料金精算された際には精算料金が詳細データと共に画面表示される。
【0067】
ピット制御部434は、入力設定部432から点検開始の設定を受けた際には、画面表示された条件、例えば点検種別を点検ピットに設定し点検を開始させる。ピット制御部434は、点検終了で点検種別に基づくその単価をピットDB435から取出して料金計算し、詳細データと共に料金を画面表示部433に表示する。また、ピット制御部434は、入力設定部432から決済の設定を受けた際に、精算料金及びその詳細データを、狭域無線通信部436を介して店舗通信部23に通知して、クレジットカードなどによるキャッシュレスの決済とし、SS店舗2では店舗サーバがクレジットカードの検出をしているものとする。ピット制御部434は、狭域無線通信部436を介して授受すると同一の情報を、狭域無線通信により車載端末1とも授受できる。
【0068】
ピットDB435は、車両及び点検の種別ごとの単価を保持しており、ピット制御部434の要求を受けて対応情報を通知する。
【0069】
狭域無線通信部436は、ピット制御部434の制御を受け、例えば、顧客車両がその通信範囲、点検ピット内、もしくは所定位置範囲に入った際、またはその通信範囲内で停止した際に、その車両の車載端末1と上述した狭域無線通信の交信により情報交換し、同様にSS店舗2の店舗通信部23とも通信できる。
【0070】
図1に戻り、店舗通信部23は、広域無線通信に対し店舗サーバの窓口として備えるものとする。したがって、車載端末1とは対車両通信部21を介して接続され、管理センター3とは、例えば汎用の携帯電話機と同様にパケット通信網に広域無線でアクセスする。したがって、店舗通信部23は、通常のメール機能で所定のメールアドレスにより管理センター3を呼び出し、または呼び出されて所望の情報の授受ができる。
【0071】
店舗通信部23は、管理センター3との間で広域無線通信により情報の授受を行い、SS店舗2内部のLANを介して、対車両通信部21、上述したサービス機器22それぞれの通信部、及び店舗サーバ制御部24と接続して情報の授受を行う。
【0072】
店舗サーバ制御部24は、店舗サーバ操作・出力部25及び店舗サーバ記憶部26と接続して店舗サーバの機能動作を制御する。すなわち、店舗サーバ制御部24は、車載端末1、各サービス機器22、及び管理センタ3から入力された情報に基づいて、そのSS店舗2に関連する店舗固有でかつその顧客に最適な情報を店舗サーバ記憶部26から検索する機能と、管理センター3から受付けした顧客情報、車両固有情報、車両状態情報、及びカーナビ情報を店舗サーバ記憶部26に一時記録する機能とを有する。
【0073】
更に、店舗サーバ制御部24は、SS店舗2内で顧客へ店舗提供サービス関連情報などの店舗情報を提供している場合、店舗サーバ記憶部26に一時記録された顧客情報、車両固有情報、車両状態情報、及びカーナビ情報を随時更新する機能と、顧客の退場時、一時記録された最新の顧客情報、車両固有情報、車両状態情報、及びカーナビ情報を管理センター3へ送信する機能と、各サービス機器22から入力された料金決済情報に基づき、決済に関わる情報を店舗サーバ記憶部26の販売管理情報領域に記録すると共に管理センター3と送受する機能とを有する。
【0074】
店舗サーバ操作・出力部25には、上述した給油、洗車、点検以外の例えば購入品に関する入力設定のためのタッチパネル、操作ボタン、または音声認識など、及び例えば領収書出力のためのプリンタなどが含まれ、その店舗サーバへの入出力は店舗サーバ制御部24の制御を受ける。
【0075】
店舗サーバ記憶部26は、店舗サーバ制御部24の制御を受け、例えば、そのSS店舗2における、店舗固有のデータベース領域、一時記憶のための領域、販売管理のための領域などを有する。
【0076】
管理センター3のセンタ通信部31は、上述した例えば携帯電話パケット通信網などの広域無線通信を介して、車載端末1の電話端末通信部11、またはSS店舗2の店舗通信部23と接続する。したがって、センタ通信部31は、管理サンター3と車載端末1との間で情報を送受信する機能と、SS店舗2の店舗通信部23及び店舗内LANを介し店舗サーバと接続し、管理センター3とSS店舗2の店舗サーバとの間で情報を送受信する機能と、車載端末1及び店舗サーバから入力した情報をセンタ制御部32へ送受信する機能を有する。
【0077】
センタ制御部32は、車載端末1、SS店舗2それぞれから入力した、顧客情報、車両固有情報、カーナビ情報、及び車両状態情報に基づいて、顧客車両にとって対象となるSS店舗における適切な提供サービス及び関連情報を検索するための判断処理機能と、店舗サーバ制御部24へ検索を指示する機能と、店舗サーバ制御部24から入力された料金決済情報に基づき、決済に関わる情報を決済ネットワークと送受する機能とを有する。
【0078】
センタDB33は、顧客情報331、車両固有情報332、車両状態情報333、カーナビ情報334、店舗固有情報335、外部提供情報336、及び店舗販売情報337それぞれの記憶領域を有する。
【0079】
ここで、顧客情報331には、年齢、性別、職業など、顧客に関する情報、顧客により事前に登録された情報、SS店舗側で顧客のサービス利用過程において記録された情報などが含まれる。
【0080】
車両固有情報332には、車両の車種、燃料種別、給油口位置など、更に、SS店舗で利用したサービスまたは整備の履歴情報など、顧客車両に固有の情報が含まれる。
【0081】
車両状態情報333には、燃料残量、油脂・ブレーキ・ワイパーなど消耗品の交換及び次期点検までの期間または走行距離などの変動要素が含まれる。
【0082】
カーナビ情報334には、走行履歴、目的地までの経路、現在地周辺、目的地周辺、交通渋滞情報などのカーナビの機能によって収集できる車両に関する情報が含まれる。
【0083】
店舗固有情報335には、SS店舗に固有の位置情報、キャンペーンなどの広告情報など、各SS店舗に関する情報が含まれるが、例えば、給油、洗車、車両点検などのSS店舗で提供しているサービスについては店舗固有情報335の中で店舗提供サービス情報として区別される。
【0084】
また、外部提供情報336は、様々なプロバイダから提供される情報サービス内容(コンテンツ)が含まれる。例えば、各SS店舗のイベント情報であり、それは例えば景品のプレゼント、割引価格、実施期間などである。
【0085】
店舗管理情報337には、例えば、店舗ごとの販売実績が含まれる。
【0086】
次に、図3に図1を併せ参照してSS店舗情報の定期的なプッシュ方式による提供手順の実施の一形態について説明する。
【0087】
まず、車両のエンジンが駆動開始(手順S1)した際、車載端末1では、車両状態収集部18が車両状態情報を、車載端末制御部12がカーナビ機能部13からカーナビ情報をそれぞれ収集して車載DB14に記録(手順S2)する。次いで、車載端末制御部12は、車載DB14に記録されているこれら車両状態情報及びカーナビ情報に顧客情報及び車両固有情報を加え、電話端末通信部11を駆動し、広域無線通信により会員登録されている所定の管理センター3を呼び出して、上記情報を送出(手順S3)する。
【0088】
管理センター3では、センタ通信部31がその情報を受付け、センタ制御部32によりセンタDB33の所定領域それぞれに記録保存(手順S4)する。次いで、センタ制御部32は、受付けし記録された情報、例えば、顧客車両状態、及びカーナビ情報から得られる車両の周囲状況、入力された顧客の行動予定等の情報を分析し、この顧客車両に対し適切な、SS店舗に関する固有情報とSS店舗での提供サービス関連情報とを店舗固有情報335から判断して検索(手順S5)する。次いで、センタ制御部32は、この検索情報を店舗関連情報として、センタ通信部31から広域無線通信により車載端末1へ送出(手順S6)する。
【0089】
車載端末1では、車載端末制御部12が、電話端末通信部11を介して上記店舗関連情報を受付け、画面表示部17に画面表示(手順S7)する。
【0090】
上記手順S3ののちも、車載端末1では、車両状態収集部18が車両状態情報を、車載端末制御部12がカーナビ機能部13からカーナビ情報を、それぞれ収集して車載DB14に記録(手順S8)する。この結果、例えば車載端末制御部12により車載DB14の所定領域で所定量の情報が記録(手順S9のYES)されたことを検出した際に、車載端末制御部12は、手順を上記手順S3に戻して、車載DB14に記録されているこれら車両状態情報及びカーナビ情報に顧客情報及び車両固有情報を加え、電話端末通信部11を駆動し、広域無線通信により会員登録されている所定の管理センター3を呼び出して、情報送出する。この送出時期は特定時間間隔を有する周期的なものであってもよい。
【0091】
車両エンジン停止の際にはその車両状態が不明であるが、エンジン駆動の上記手順S1により停止の際の状態を取得することができる。
【0092】
次に、図4に図1を併せ参照して、車両走行中におけるSS店舗情報の定期的なプッシュ方式による提供手順の実施の一形態について説明する。
【0093】
図3を参照して説明したように、手順S3で車両のエンジン駆動中では定期的に車両情報が管理センター3へ送出され、その都度、上記手順S4で管理センター3がその情報を受付け記録保存する。
【0094】
管理センター3では、センタ制御部32が、受付けした車両状態情報及びカーナビ情報の履歴から車両の走行中を検知(手順S11)した際には、受付けした最近の情報履歴からその車両の給油時期、部品交換時期などを推定演算して判定(手順S12)する。例えば、給油警報としては、「燃料残量が僅少」または燃料残量と最近の平均燃費とから演算した「走行可能距離」などがある。センタ制御部32は、判定により、例えば「給油を勧めるべき」と判断した場合、給油を勧める販促メッセージ及び前回給油履歴情報を作成し、センタ通信部31を介し車載端末1の電話端末通信部11へ送出(手順S13)する。
【0095】
車載端末1では、管理センター3から受信した給油を勧める販促メッセージ及び前回給油履歴情報を、車載端末制御部12が画面表示部17に画面表示(手順S14)する。画面を見た顧客に例えば給油の希望がある場合、操作入力部16から給油によるSS店舗訪問希望が操作により入力されるので、車載端末制御部12はこれを受けて電話端末通信部11から店舗訪問希望とその目的と車両位置情報を含む車両状態情報及びカーナビ情報とを管理センター3に送出(手順S15)する。
【0096】
具体的には、例えば、顧客が販促メッセージに基づいて給油目的で訪問するという店舗訪問情報を操作入力部16から操作入力した場合、車載端末制御部12は、カーナビ機能部13のGPSにより得られる車両の緯度経度情報による現在位置、カーナビ機能部13において顧客が設定した目的地までの経路などを含むカーナビ情報、顧客情報、車両固有情報などを、電話端末通信部11を介し管理センター3のセンタ通信部31へ送出する。
【0097】
管理センター3では、センタ制御部32が、センタ通信部31を介して受信した情報に基づいて店舗固有情報335から、顧客車両の近辺及び目的地までの経路にある給油所となるSS店舗それぞれに対する、位置情報、顧客に提供できるサービス情報、店舗情報の利用履歴情報、それに関連する店舗提供サービスの関連情報など、提供すべき情報を判断する。この結果、センタ制御部32は、その顧客の、店舗提供サービスを含む店舗情報の利用履歴から、前回給油情報、前回洗車情報、及び前回車両点検情報を抽出し、その情報と、顧客車両近辺及び目的地までの経路にあるSS店舗の位置情報を含む固有情報の検索と、それに関連する店舗提供サービス関連情報を含む店舗情報の検索とを行い、センタ通信部31を介し、車載端末1の電話端末通信部11へ送出(手順S16)すると共に、同一情報を顧客情報と共に、抽出された各SS店舗2へ送出(手順S17)することにより両者に配信される。ここで配信される情報には、前回給油履歴情報、給油サービス情報、前回洗車履歴情報、前回車両点検情報などが含まれる。
【0098】
ここで、上記関連する店舗提供サービス関連情報を含む店舗情報には、洗車を勧めると判断した場合は前回洗車情報及びお薦め洗車情報が、また、車両点検を勧める場合は前回車両点検情報及び点検すべき情報が提供される。例えば、お薦め洗車情報には、カーナビ情報からの走行履歴より判断して、例えば「雨天時に運転されましたね。そろそろ洗車はいかがですか?」等のメッセージが提供される。また、お勧め車両点検情報としては、ユーザ情報からの前回利用履歴及び車両状況情報、走行距離などから判断して、例えば「オイル交換の時期です」等のメッセージが提供される。
【0099】
上記手順S16で送出された店舗情報は車載端末1で受付けされる。車載端末1では、管理センター3から受付けした、顧客車両付近及び目的地までの経路にあるSS店舗の位置情報を含む関連情報と、前回給油履歴情報、給油サービス情報、前回洗車履歴情報、及び前回車両点検情報とを、車載端末制御部12を介し一時記録すると共に画面表示部17に表示(手順S18)する。顧客は、画面表示をみてSS店舗での提供サービスを利用する場合、利用したいサービスを操作入力部16により操作選択するので、車載端末制御部12は、電話端末通信部11を介し利用したいサービスを管理サンター3へ送信する。ここでは、顧客が、給油と共に、洗車、車両点検のサービスを希望するものとする。
【0100】
一方、上記手順S17で管理センター3から送出された情報を受けたSS店舗2では、店舗通信部23が、受付けした来店予想情報としての、顧客情報、給油希望情報、及びその他のサービス希望情報を、店舗サーバ制御部24の制御を受けて店舗サーバ記憶部26の一時記憶領域に記録(手順S19)する。
【0101】
次に、図5に図1を併せ参照して、顧客車両がSS店舗2に到着し、入場する際における手順の実施の一形態について説明する。
【0102】
SS店舗2では、対車両通信部21が通信領域内に侵入した車載端末1の車載狭域通信部15と狭域無線通信により交信し、顧客情報要求信号を送出(手順S31)する。
【0103】
車載端末1では、車載狭域通信部15が、車載端末制御部12の制御により車載DB14から顧客情報及び車両固有情報を取得し、SS店舗2の対車両通信部21へ送出(手順S32)する。
【0104】
SS店舗2では、店舗サーバ制御部24が、店舗サーバ記憶部26の一時記憶領域に記録された顧客情報及び車両固有情報と対車両通信部21から受付けした顧客情報及び車両固有情報とを照会し、一致したことにより、この顧客車両への提供サービス関連情報を、店舗通信部23を介し広域無線通信により管理センター3に問合せ(手順S33)する。
【0105】
管理センター3では、センタ制御部32が、センタ通信部31を介してその問合せを受付け、センタDB33の顧客情報331、車両固有情報332から該当する顧客情報、車両固有情報、前回給油履歴情報、及び給油サービス情報を給油関連情報として、また、店舗固有情報335、外部提供情報336から情報サービス内容を示すコンテンツ情報を、読取って、センタ通信部31を介し、広域無線通信により店舗通信部23へ送出(手順S34)する。
【0106】
SS店舗2では、店舗通信部23を介して管理センター3から受付けした該当車両の顧客情報及び車両固有情報を店舗サーバ制御部24が店舗サーバ記憶部26に一時記憶すると共に、店舗サーバ制御部24が、これら情報に基づき、燃料種別及び車両給油口位置等の情報、給油に関係する情報により店舗サーバ記憶部26の店舗固有DBから顧客車両に合わせた給油レーンを検索し、給油レーン案内情報として、更に、対車両通信部21を介し、上記コンテンツ情報を狭域無線通信により車載端末1へ送出(手順S35)すると共に、指定される給油レーンの給油機端末222に所定情報を送出する。
【0107】
車載端末1では、車載端末制御部12が、車載狭域通信部15を介して受付けした給油レーン案内情報を画面表示部17に表示(手順S36)する。
【0108】
通常、顧客は、会員登録によりクレジットカードを所持し料金決済処理するので、クレジットカードを車載端末1の操作入力部16に挿入している。従って、SS店舗2では、クレジットカードのチェック(手順S37)が必要である。
【0109】
ここで、図6に図1を併せ参照して、顧客車両における所定のクレジットカード設定検出に関する手順の実施の一形態について説明する。
【0110】
SS店舗2では、上記手順S37でクレジットカードの挿入信号が受付けされていない(手順S41のNOの)場合、店舗サーバ制御部24が、対車両通信部21から車載端末1へクレジットカード挿入の指示信号を送出(手順S42)して図示されていないタイマの計測を開始(手順S43)する。
【0111】
車載端末1では、車載端末制御部12が、車載狭域通信部15を介してクレジットカード挿入の指示信号を受付けするので、カード挿入を督促する挿入指示情報を画面表示部17に表示(手順S44)する。顧客が操作入力部16でカードを挿入したことにより、車載端末制御部12が、車載狭域通信部15を介して狭域無線通信によりカード挿入信号を送出(手順S45)する。
【0112】
SS店舗2では、店舗サーバ制御部24が、対車両通信部21を介してカード挿入信号を受付け(手順S46のYES)した際には上記タイマ計測を停止して初期化(手順S47)し、狭域無線通信を介した料金決済を行えるようにして手順を終了する。他方、上記手順S46が「NO」でカード挿入信号の受付けがないままタイマ時限に到達(手順S48のYES)した場合、タイマを初期化(手順S49)して、現金決済の処理(手順S50)が設定される。
【0113】
次に、図7及び図8に図1及び図2を併せ参照して、顧客車両が指定された給油レーンに入り、給油を受ける手順の実施の一形態について説明する。
【0114】
給油機端末221では、狭域無線通信部416が通信領域内で停車した車載端末1の車載狭域通信部15と狭域無線通信により交信し、顧客情報要求信号を送出(手順S61)する。
【0115】
車載端末1では、車載狭域通信部15が、車載端末制御部12の制御により車載DB14から顧客情報及び車両固有情報を取得し、給油機端末221の狭域無線通信部416へ送出(手順S62)する。
【0116】
給油機端末221では、給油機制御部414が、狭域無線通信部416を介して受付けした情報を、画面表示部413に画面表示して、店舗サーバ制御部24に送出すると共に、店舗通信部23を介して広域無線通信により管理センター3へ送出(手順S63)する。
【0117】
SS店舗2では、店舗サーバ制御部24がこの情報の受付けにより店舗サーバ記憶部26から該当する車両の給油関連情報を読み取り、車載端末1へ狭域無線通信により送出し、かつ給油機端末221に送出(手順S64)する。一方、管理センター3では、センタ制御部32が上記S63の情報の受付けを知った際、この車両の給油に続くサービス希望情報からお薦め洗車情報及び前回洗車履歴情報を、洗車関連情報をセンタDB33から読取って取得し、広域無線通信により給油機端末221へ送出(手順S65)する。
【0118】
車載端末1では、車載端末制御部12が車載狭域通信部15を介して上記手順S64により受付けしたを給油関連情報を画面表示部17に表示(手順S66)する。給油機端末221では、給油機制御部414が、狭域無線通信部416を介して受付けした給油関連情報及び上記手順S63で受付けた情報に基づいて給油を開始し、計量(手順S67)する。
【0119】
給油機端末221では、給油機制御部414が、画面表示部413の上記手順S63で表示された画面に、上記手順S65により管理センター3から受付けた次工程の洗車関連情報を表示すると共に、狭域無線通信部416を介して車載端末1へ洗車関連情報を送出(手順S68)する。車載端末1では、車載端末制御部12が車載狭域通信部15を介して受付けしたを洗車関連情報を画面表示部17に表示(手順S69)する。
【0120】
次いで、給油機端末221では、給油機動作が停止して給油が終了した際、給油機制御部414が、給油量通知部411から給油量、給油DB415から単価を読取って、給油料金を算出し、算出した料金情報を画面表示部413に表示すると共に、狭域無線通信部416を介し車載端末1の車載狭域通信部15へ狭域無線通信により通知(手順S71)する。
【0121】
車載端末1では、車載端末制御部12が、車載狭域通信部15を介して受付けした料金情報を画面表示部17に表示するので、顧客により操作入力部16からのボタン操作などによる料金決済の確認を受付け、これを決済確認情報として給油機端末221へ狭域無線通信により送出(手順S72)する。
【0122】
給油機端末221では、決済確認情報を受信した給油機制御部414が、給油決済終了を判断し、給油決済終了情報として画面表示部413に表示すると共に車載端末1に通知(手順S73)する。従って、車載端末1では、車載端末制御部12が、車載狭域通信部15を介して受付けした給油決済終了情報を画面表示部17に表示すると共に、カード決済の内容を画面表示(手順S74)する。
【0123】
更に、給油機端末221では、給油機制御部414が上記手順S73で得られた給油決済終了情報を、店舗サーバ制御部24に送り、かつ店舗通信部23を介して広域無線通信により管理センター3へ通知(手順S75)する。
【0124】
店舗サーバ24は、給油決済終了情報を受付けした際に、店舗サーバ記憶部26の顧客情報及び車両固有情報の給油情報記録を更新すると共に、販売管理情報を更新(手順S76)する。また、店舗サーバ24は、給油中に提供したお薦め洗車情報、前回洗車履歴情報、洗車レーン案内情報などの洗車関連情報を店舗サーバ記憶部26から取得し、対車両通信部21を介して車載端末1へ送出(手順S77)する。
【0125】
車載端末1では、車載端末制御部12が、受付けした洗車関連情報を、画面表示部17に表示(手順S78)する。
【0126】
一方、管理センター3では、センタ制御部32が、上記手順S75でセンタ通信部31を介して受付けした給油決済終了情報に基づいてセンタDB33の顧客情報331、車両固有情報332、店舗販売情報337の給油関連情報の記録を更新(手順S78)する。
【0127】
また、車載端末1の画面表示部17、及び給油機端末221の画面表示部413それぞれに表示された情報に対し、顧客は、車載端末1の操作入力部16、または給油機端末221の入力設定部412を介し、画面表示されているコンテンツ情報を操作により自由に閲覧することができる。ここで、SS店舗2でサービス提供中に画面表示部17及び画面表示部413それぞれに表示されるコンテンツすなわち情報サービス内容は、現在提供しているSS店舗2でのサービス、そのサービス内容、サービスの進行状況、サービスの利用履歴情報、及び顧客車両の車両状態情報、次に提供するSS店舗の提供サービス関連情報、サービスするエリアまでの誘導情報、現在の顧客車両状態に適切だと思われるお薦め提供サービス関連情報などである。
【0128】
上記手順では、カード決済の内容は、車載端末1で画面表示部17に画面表示するとのみ説明したが、給油機端末221に表示すると共に、領収書プリンタを備えて、入力設定により領収書を出力してもよい。
【0129】
次に、図9及び図10に図1及び図2を併せ参照して、顧客車両が指定された洗車機に入り、洗車を受ける手順の実施の一形態について説明する。
【0130】
洗車機端末222では、狭域無線通信部426が通信領域内で停車した車載端末1の車載狭域通信部15と狭域無線通信により交信し、顧客情報要求信号を送出(手順S81)する。
【0131】
車載端末1では、車載狭域通信部15が、車載端末制御部12の制御により車載DB14から顧客情報及び車両固有情報を取得し、洗車機端末222の狭域無線通信部426へ送出(手順S82)する。
【0132】
洗車機端末222では、洗車機制御部424が、狭域無線通信部426を介して受付けした情報を、画面表示部423に画面表示して、店舗サーバ制御部24に送出すると共に、店舗通信部23を介して広域無線通信により管理センター3へ送出(手順S83)する。
【0133】
SS店舗2では、店舗サーバ制御部24がこの受付け情報により店舗サーバ記憶部26から該当する車両の洗車関連情報を読み取り、この車両に応じた洗車に関する情報、例えば車種に合った洗車プランの表示などに処理して車載端末1へ狭域無線通信により送出し、かつ洗車機端末222に送出(手順S84)する。一方、管理センター3では、センタ制御部32が情報の受付けを知った際、この車両の洗車に続くサービス希望情報から点検関連情報をセンタDB33から読取って取得し、広域無線通信により洗車機端末221へ送出(手順S85)する。
【0134】
車載端末1では、車載端末制御部12が車載狭域通信部15を介して上記手順S84により受付けした洗車関連情報を画面表示部17に表示(手順S86)する。洗車機端末222では、洗車機制御部424が、狭域無線通信部426を介して受付けした洗車関連情報及び上記手順S83で受付けた情報に基づいて洗車を開始(手順S87)する。
【0135】
洗車機端末222では、洗車機制御部424が、画面表示部423の上記手順S83で表示された画面に、上記手順S85により管理センター3から受付けた次の工程の点検関連情報を表示すると共に、狭域無線通信部426を介して車載端末1へ点検関連情報を送出(手順S88)する。車載端末1では、車載端末制御部12が車載狭域通信部15を介して受付けした点検関連情報を画面表示部17に表示(手順S89)する。
【0136】
次いで、洗車機端末222では、洗車機動作が停止して洗車が終了した際、洗車機制御部424が、洗車DB425から単価を読取って、洗車料金を算出し、算出した料金情報を画面表示部423に表示すると共に、狭域無線通信部426を介し車載端末1の車載狭域通信部15へ狭域無線通信により通知(手順S91)する。
【0137】
車載端末1では、車載端末制御部12が、車載狭域通信部15を介して受付けした料金情報を画面表示部17に表示するので、顧客により操作入力部16からのボタン操作などによる料金決済の確認を受付け、これを決済確認情報として洗車機端末222へ狭域無線通信により送出(手順S92)する。
【0138】
洗車機端末222では、決済確認情報を受信した洗車機制御部424が、洗車決済終了を判断し、洗車決済終了情報として画面表示部423に表示すると共に車載端末1に通知(手順S93)する。従って、車載端末1では、車載端末制御部12が、車載狭域通信部15を介して受付けした洗車決済終了情報を画面表示部17に表示すると共に、カード決済の内容を画面表示(手順S94)する。
【0139】
更に、洗車機端末222では、洗車機制御部424が上記手順S93で得られた洗車決済終了情報を、店舗サーバ制御部24に送り、かつ店舗通信部23を介して広域無線通信により管理センター3へ通知(手順S95)する。
【0140】
店舗サーバ24は、洗車決済終了情報を受付けした際に、店舗サーバ記憶部26の顧客情報及び車両固有情報の洗車情報記録を更新すると共に、販売管理情報を更新(手順S96)する。また、店舗サーバ24は、洗車中に提供した点検関連情報を店舗サーバ記憶部26から取得し、対車両通信部21を介して車載端末1へ送出(手順S97)する。
【0141】
車載端末1では、車載端末制御部12が、受付けした点検関連情報を、画面表示部17に表示(手順S98)する。
【0142】
一方、管理センター3では、センタ制御部32が、上記手順S95でセンタ通信部31を介して受付けした洗車決済終了情報に基づいてセンタDB33の顧客情報331、車両固有情報332、店舗販売情報337の洗車関連情報の記録を更新(手順S99)する。
【0143】
また、車載端末1の画面表示部17、及び洗車機端末222の画面表示部423それぞれに表示された情報に対し、顧客は、車載端末1の操作入力部16、または洗車機端末222の入力設定部422を介し、画面表示されているコンテンツ情報を操作により自由に閲覧することができる。ここで、SS店舗2でサービス提供中に画面表示部17及び画面表示部423それぞれに表示されるコンテンツすなわち情報サービス内容は、現在提供しているSS店舗2でのサービス、そのサービス内容、サービスの進行状況、サービスの利用履歴情報、及び顧客車両の車両状態情報、次に提供するSS店舗の提供サービス関連情報、サービスするエリアまでの誘導情報、現在の顧客車両状態に適切だと思われるお薦め提供サービス関連情報などである。
【0144】
上記手順では、カード決済の内容は、車載端末1で画面表示部17に画面表示するとのみ説明したが、洗車機端末222に表示すると共に、領収書プリンタを備えて、入力設定により領収書を出力してもよい。
【0145】
次に、図11及び図12に図1及び図2を併せ参照して、顧客車両が指定された点検ピットに入り、点検を受ける手順の実施の一形態について説明する。
【0146】
点検ピット端末223では、狭域無線通信部436が通信領域内で停車した車載端末1の車載狭域通信部15と狭域無線通信により交信し、顧客情報要求信号を送出(手順S101)する。
【0147】
車載端末1では、車載狭域通信部15が、車載端末制御部12の制御により車載DB14から顧客情報及び車両固有情報を取得し、点検ピット端末223の狭域無線通信部436へ送出(手順S102)する。
【0148】
点検ピット端末223では、ピット制御部434が、狭域無線通信部436を介して受付けした情報を、画面表示部433に画面表示して、店舗サーバ制御部24に送出すると共に、店舗通信部23を介して広域無線通信により管理センター3へ送出(手順S103)する。
【0149】
SS店舗2では、店舗サーバ制御部24がこの受付け情報により店舗サーバ記憶部26から該当する車両の点検関連情報を読み取り、この車両に応じた点検に関する情報、例えば車種に合った点検プランの表示などに処理して車載端末1へ狭域無線通信により送出し、かつ点検ピット端末223に送出(手順S104)する。
【0150】
車載端末1では、車載端末制御部12が車載狭域通信部15を介して上記手順S104により受付けした点検関連情報を画面表示部17に表示(手順S105)する。画面を確認したサービススタッフにより開始操作を受けた点検ピット端末223では、ピット制御部434が、狭域無線通信部426を介して受付けした洗車関連情報及び上記手順S103で受付けた情報に基づいて点検を開始(手順S106)する。点検が終了した際には、点検ピット端末223では、サービススタッフによる点検項目の入力が入力設定部432から受付け(手順S107)される。
【0151】
点検項目の入力を受けたピット制御部434は、ピットDB435から単価を読取って、点検料金を算出し、算出した料金情報を画面表示部433に表示すると共に、狭域無線通信部436を介し車載端末1の車載狭域通信部15へ狭域無線通信により通知(手順S111)する。
【0152】
車載端末1では、車載端末制御部12が、車載狭域通信部15を介して受付けした料金情報を画面表示部17に表示するので、顧客により操作入力部16からのボタン操作などによる料金決済の確認を受付け、これを決済確認情報として点検ピット端末223へ狭域無線通信により送出(手順S112)する。
【0153】
点検ピット端末223では、決済確認情報を受信したピット制御部434が、点検決済終了を判断し、点検決済終了情報として画面表示部433に表示すると共に車載端末1に通知(手順S113)する。従って、車載端末1では、車載端末制御部12が、車載狭域通信部15を介して受付けした点検決済終了情報を画面表示部17に表示すると共に、カード決済の内容を画面表示(手順S114)する。
【0154】
更に、点検ピット端末223では、ピット制御部434が上記手順S113で得られた点検決済終了情報を、店舗サーバ制御部24に送り、かつ店舗通信部23を介して広域無線通信により管理センター3へ通知(手順S115)する。
【0155】
店舗サーバ24は、点検決済終了情報を受付けした際に、店舗サーバ記憶部26の顧客情報及び車両固有情報の点検情報記録を更新すると共に、販売管理情報を更新(手順S116)する。
【0156】
一方、管理センター3では、センタ制御部32が、上記手順S115でセンタ通信部31を介して受付けした点検決済終了情報に基づいてセンタDB33の顧客情報331、車両固有情報332、店舗販売情報337の点検関連情報の記録を更新(手順S117)する。
【0157】
また、車載端末1の画面表示部17、及び点検ピット端末223の画面表示部433それぞれに表示された情報に対し、顧客は、車載端末1の操作入力部16、または点検ピット端末223の入力設定部432を介し、画面表示されているコンテンツ情報を操作により自由に閲覧することができる。ここで、SS店舗2でサービス提供中に画面表示部17及び画面表示部433それぞれに表示されるコンテンツすなわち情報サービス内容は、現在提供しているSS店舗2でのサービス、そのサービス内容、サービスの進行状況、サービスの利用履歴情報、及び顧客車両の車両状態情報、次に提供するSS店舗の提供サービス関連情報、サービスするエリアまでの誘導情報、現在の顧客車両状態に適切だと思われるお薦め提供サービス関連情報などである。
【0158】
上記手順では、カード決済の内容は、車載端末1で画面表示部17に画面表示するとのみ説明したが、点検ピット端末223に表示すると共に、領収書プリンタを備えて、入力設定により領収書を出力してもよい。
【0159】
次に、図13に図1を併せ参照して、顧客車両がSS店舗2から退場する際における手順の実施の一形態について説明する。
【0160】
SS店舗2では、対車両通信部21が、顧客車両が退場することを検知し、車載端末1の車載狭域通信部15と狭域無線通信により交信し、顧客情報要求信号を送出(手順S121)する。
【0161】
車載端末1では、車載狭域通信部15が、車載端末制御部12の制御により車載DB14から顧客情報及び車両情報を取得し、SS店舗2の対車両通信部21へ送出(手順S122)する。
【0162】
SS店舗2では、店舗サーバ制御部24が、店舗サーバ記憶部26の一時記憶領域に記録された顧客情報及び車両固有情報と対車両通信部21から受付けした顧客情報及び車両固有情報とを照合し、一致したことにより、この顧客車両への提供サービス実施情報を含む所定の情報を車載端末1へ狭域無線通信により送信(手順S123)する。従って、車載端末1では、これら情報が画面表示部17で表示(手順S124)され、確認される。
【0163】
一方、SS店舗2では、退場する車載端末1との狭域無線通信による通信が切断(手順S125)されるので、受付けした顧客情報/車両情報に該当する車両に対する実施情報を管理センター3に広域無線通信により通知(手順S126)する。
【0164】
管理センター3では受付けした情報に対応する車両のDB記録を、受付けした実施情報で更新(手順S127)する。上述した手順では、サービス機器ごとで料金決済し、情報の更新をしているので、この手順S127は確認手順である。
【0165】
また、各サービス機器ごとの決済に際して、SS店舗内のみで情報更新し、退場の際に一括してSS店舗から管理センターへ情報送出して更新させる手順でもよい。
【0166】
上記説明では、図示された給油機、洗車機、及び点検ピットに関するサービスのみが示されたが、店舗内の用品売店における店員による販売の実施内容を、店舗サーバ操作・出力部25により入力及び決済、または領収書発行などのサービスを提供できる。
【0167】
このようなシステム形態を採用し、登録会員の車両の現状を定期的に収集する管理センターが最新の車両状態を常に把握でき、そして、その車両が必要とするサービスを提案し、顧客の所望により適切なサービスステーションを紹介できるので、その車両がそのサービスステーションに来店した際には、速やかに適切な対応が可能であり、車両への点検作業、顧客への応対などに対し迅速性が得られるという利点がある。
【実施例2】
【0168】
本発明の実施例2について図14を参照して説明する。
【0169】
図14に示される実施例2は、SS店舗2Aのみが、図1に示される実施例1と相違する。すなわち、SS店舗2Aは内部に店舗サーバを設けず、管理センターの機能に店舗サーバの機能を含ませている。例えば、給油及び洗車のセルフサービス店のように、サービススタッフが不要な場合に有効である。
【0170】
図14に示されるように、SS店舗2Aでは、店舗通信部23Aがサービス機器22とLANを介して直接接続し、店舗サーバの代わりに管理センター3Aと広域無線通信により交信する。従って、管理センター3Aのセンタ制御部32Aと共に、店舗サーバとセンタ制御部32Aとの間における情報の授受がない。
【0171】
店舗通信部23Aは、店舗サーバ制御部の一部機能を有するが、他の構成要素では、上記実施例1と同一の機能を有していればよい。従って、実施例2では、上述した図面を参照した動作手順も、SS店舗の店舗サーバ制御部への入力を店舗通信部23Aへとし、店舗サーバ記憶部への記録を広域無線通信により管理センター3Aのセンタ制御部32AがセンタDB33の所定領域に実行することとなる。
【実施例3】
【0172】
本発明の実施例3について図1及び図4を併せ参照して説明する。
【0173】
図4の手順S11において、管理センター3が受付けした最新の車両状態情報とカーナビ情報とその履歴とからその走行中を検知することに加えて、センタ制御部32は、カーナビ情報の一つである目的地情報の設定により、目的地までの経路情報及び距離情報を知ることができるので、これを活用し、管理センター3から車載端末1に対してSS店舗での提供サービス関連情報及び店舗固有情報をプッシュ方式により提供することができる。
【0174】
ここで、目的地情報から得られる目的地までの経路情報及び距離情報を活用することにより、管理センター3から、車載端末1に対して空気圧の事前チェック、及び目的地の天候情報を活用し、例えば車載端末1に対しての洗車サービスをプッシュ方式により提供することとする。
【0175】
すなわち、まず、顧客がカーナビ機能部13で目的地を設定する。図4の手順S12において、センタ制御部32は、カーナビ情報334から例えば「目的地まで高速道路を活用する」または「目的地までの距離が長い」など、車両状態情報333から例えば「空気圧が低い」など、また外部提供情報336から例えば「目的地は雨天」などの情報を取得し、出発し高速道路に乗る前に「空気圧チェックを勧めるべき」か「ワックス洗車を勧めるべき」かなどを判断する。
【0176】
次いで手順S13では、車両点検及び洗車を勧める販促メッセージを作成し、かつ、前回車両点検情報及び前回洗車情報を検索して、センタ通信部31を介して広域無線通信を介して電話端末通信部11へ送出する。
【0177】
以降は、上記実施例1における手順S14からと同様の動作である。
【0178】
以上のように、本実施例によれば、カーナビ機能で設定した目的地情報から得られるの経路情報及び距離情報等を基に、顧客車両の状況に応じたSS店舗における提供サービス関連情報及び店舗固有情報を適宜提供することができる。
【実施例4】
【0179】
本発明の実施例4について図1及び図3を併せ参照して説明する。
【0180】
上記説明では、実施例1で手順S1において、車両バッテリの消費を考慮して、車両エンジンの駆動開始の際、及びその後の定期的な駆動により、車載端末1が情報を収集し、管理センター3に送出すると共に、情報を受けた管理センター3がSS店舗情報を車載端末1へ提供している。しかし、車載端末の電源オンで情報収集を開始する手順でもよい。
【0181】
また、上記実施例3の場合のように、顧客がカーナビ機能に対して目的地を設定した際に車載端末1が情報を収集開始してSS店舗情報を提供する方式が加えられてもよい。また、管理センター側から定期的にまたは所定の車両状態情報を受けた際に、その他の車両情報をリアルタイムに収集し、顧客車両の事象を感知する方法も可能である。すなわち、この時期は、車両の電源オン、車両のエンジン駆動開始、車両の現在位置を含む所定条件、及び一定時間経過のうち少なくとも一つの発生時期に、前記顧客車両からの要求または管理センターの判断で決定されることが望ましい。
【0182】
上記説明では、走行中に給油サービス、洗車サービス、及び車両診断として点検サービスを希望するとして、給油サービス中に洗車サービス情報を提供するとした。しかし、給油サービス以外の店舗提供サービスの利用を希望しなかった場合には、給油サービスを提供中に、洗車サービス及び車両診断サービスに関する他のSS店舗における提供サービス情報及び店舗固有情報を提供することができる。このように、顧客車両の状態に応じたSS店舗による提供サービス関連情報及び店舗固有情報を間断なく提供することができる。
【0183】
また、上記説明では「燃料残量が少ない」という車両状態情報からSS店舗における提供サービス関連情報及び店舗固有情報を提供しているが、カーナビ情報から提供することもできる。例えば、顧客が設定した目的地情報に基づき、高速道路走行を行う場合、「空気圧のチェックはいかがですか?」といったサービスを提供することができる。
【実施例5】
【0184】
本発明の実施例5について説明する。
【0185】
上記説明では、定期的または何か所定のイベントにより管理センター側から車載端末へSS店舗情報を提供するプッシュ方式であった。
【0186】
実施例5の場合、例えば、顧客がカーナビ機能に対して目的地を設定した際に車載端末1が情報を収集開始するように、顧客の操作による指示で、上記動作手順を介してSS店舗情報を提供するプル方式であってもよい。所望するSS店舗情報は、車載端末から必要な車両情報を添付して管理センターに届けられる。
【産業上の利用可能性】
【0187】
上述した車載端末に代わり、例えば携帯端末の場合、この携帯端末を所有する個人の所有物に関する固有情報及び状態情報が入力され保存されることにより、この所有物に関する、例えば買替え情報、広告情報を顧客に通知するのみならず、サービスステーションとしての店舗である例えば販売店にも、広告情報の通知可能な顧客を近辺の見込み客として通知することができるという販売促進が必要かつ不可欠な用途に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0188】
【図1】本発明によるサービスステーション関連情報の提供システムにおけるブロック構成の実施の一形態を示した説明図である。(実施例1)
【図2】図1の部分詳細におけるブロック構成の実施の一形態を示した説明図である。(実施例2)
【図3】図1のシステムによる店舗情報提供における定期的動作の実施の一形態を示したフローチャートである。(実施例1)
【図4】図1のシステムによる車両走行中における定期的動作の実施の一形態を示したフローチャートである。(実施例1)
【図5】図1のシステムによる店舗入場の際の動作における実施の一形態を示したフローチャートである。(実施例1)
【図6】図5に続く、クレジットカード検出動作の実施の一形態を示したフローチャートである。(実施例1)
【図7】図1のシステムによる給油レーンでの前半動作における実施の一形態を示したフローチャートである。(実施例1)
【図8】図7に続く動作の実施の一形態を示したフローチャートである。(実施例1)
【図9】図1のシステムによる洗車機の前半動作における実施の一形態を示したフローチャートである。(実施例1)
【図10】図9に続く動作の実施の一形態を示したフローチャートである。(実施例1)
【図11】図1のシステムによる点検ピットの前半動作における実施の一形態を示したフローチャートである。(実施例1)
【図12】図11に続く動作の実施の一形態を示したフローチャートである。(実施例1)
【図13】図1のシステムによる店舗からの退場動作における実施の一形態を示したフローチャートである。(実施例1)
【図14】図1と異なる、サービスステーション関連情報の提供システムにおけるブロック構成の実施の一形態を示した説明図である。(実施例2)
【図15】従来のサービスステーション関連情報の提供システムにおけるブロック構成の一例を示した説明図である。
【図16】図15と異なる、従来のサービスステーション関連情報の提供システムにおけるブロック構成の一例を示した説明図である。
【符号の説明】
【0189】
1 車載端末
2、2A SS店舗(サービスステーション)
3、3A 管理センター
11 電話端末通信部
12 車載端末制御部
13 カーナビ機能部
14 車載DB(データベース)
15 車載狭域通信部
16 操作入力部
17 画面表示部
18 車両状態収集部
21 対車両通信部
22 サービス機器
23、23A 店舗通信部
24 店舗サーバ制御部
25 店舗サーバ操作・出力部
26 店舗サーバ記憶部
31 センタ通信部
32、32A センタ制御部
33 センタDB
221 給油機端末
222 洗車機端末
223 点検ピット端末
411 給油量通知部
412、422、432 入力設定部
413、423、433 画面表示部
414 給油機制御部
415 給油DB
416、426、436 狭域無線通信部
424 洗車機制御部
434 ピット制御部
425 洗車DB
435 ピットDB

【特許請求の範囲】
【請求項1】
サービスステーションとしての給油所で、顧客車両へのサービスを短時間で的確に提供するため、顧客車両は車載端末を備え、前記車載端末は、前記顧客車両の少なくとも点検整備に必要とする現状情報を車両状態情報として保持し、かつ車両誘導システム(カーナビ)を備えてその所在地をその履歴と共にカーナビ情報として保持し、前記車両状態情報及びカーナビ情報をその顧客車両の車載端末及び管理センターそれぞれのデータベースに逐次登録保持し、前記車載端末から前記管理センターに少なくとも最新の前記車両状態情報及びカーナビ情報を送出し、当該管理センターは、これを受付けした際に、当該車両状態情報及びカーナビ情報から必要とされる提供サービス情報と関連サービスの提供可能な店舗固有情報とを検知して関連する少なくとも一つの前記サービスステーション及び前記車載端末それぞれに配信通知し、前記サービスステーション及び前記車載端末それぞれで受付けした情報を画面表示させることを特徴とするサービスステーションに関する情報の提供方法。
【請求項2】
請求項1に記載のサービスステーションに関する情報の提供方法において、前記車載端末及び前記サービスステーションそれぞれと前記管理センターとの間は広域無線通信を使用し、前記車載端末と前記サービスステーションとの間は狭域無線通信を使用することを特徴とするサービスステーションに関する情報の提供方法。
【請求項3】
請求項2に記載のサービスステーションに関する情報の提供方法において、前記広域無線通信は、携帯電話のためのパケット通信網を含む通信機能であり、前記狭域無線通信は、DSRC(Dedicated Short Range Communication)、無線LANを含む通信機能であることを特徴とするサービスステーションに関する情報の提供方法。
【請求項4】
請求項1に記載のサービスステーションに関する情報の提供方法において、前記車両状態は、燃料残量、油脂・ブレーキ・ワイパーを含む消耗品の交換時期、または点検結果を含むことを特徴とするサービスステーションに関する情報の提供方法。
【請求項5】
請求項1に記載のサービスステーションに関する情報の提供方法において、前記サービスステーションは、給油機、洗車機、及び点検ピットのうちの少なくとも一つをサービス機器として備え、当該サービス機器それぞれは狭域無線通信部を有して前記車載端末と狭域無線通信により直接交信すると共に、前記店舗通信部を介して前記管理センターから受けた関連情報を画面表示することを特徴とするサービスステーションに関する情報の提供方法。
【請求項6】
請求項5に記載のサービスステーションに関する情報の提供方法において、前記サービスステーションは、店舗管理のため、店舗サーバを含む情報処理機器を更に備え、前記店舗サーバが、広域無線通信により管理センター、また狭域無線通信により車載端末それぞれと交信し、その店舗に固有の情報と交信の際に一時的に保持する情報とを記憶することを特徴とするサービスステーションに関する情報の提供方法。
【請求項7】
請求項1に記載のサービスステーションに関する情報の提供方法において、前記管理センターは、広域無線通信により前記車載端末及びサービスステーションそれぞれと通信し、かつデータベースには、少なくとも顧客情報、車両固有情報、店舗固有情報を予め登録して保持し、更に、顧客車両の車両状態情報及びカーナビ情報、店舗関連広告を含む外部提供情報を随時登録して保持し、所定時期に、登録中の顧客車両の車両状態情報及びカーナビ情報から検知される当該顧客車両に対する提供サービス情報と関連サービスの提供可能な店舗固有情報と店舗関連広告を含む外部提供情報とを含む情報を、前記車載端末と前記サービスステーションとに配信することを特徴とするサービスステーションに関する情報の提供方法。
【請求項8】
請求項7に記載のサービスステーションに関する情報の提供方法において、前記顧客情報には、年齢、性別、職業を含む顧客に関する情報、顧客により事前に登録された情報、サービスステーション側で顧客のサービス利用過程において記録された情報を有し、車両固有情報には、車両の車種、燃料種別、給油口位置、サービスステーションで利用したサービス、整備の履歴情報を含む顧客車両に固有の情報を有し、店舗固有情報には、位置情報、キャンペーンを含む広告情報、各サービスステーションに関する情報、給油、洗車、車両点検を含む店舗提供サービス情報を有し、車両状態情報には、燃料残量、油脂・ブレーキ・ワイパーを含む消耗品の交換及び次期点検までの期間、走行距離を含む変動要素を有し、かつカーナビ情報には、走行履歴、目的地までの経路、現在地周辺、目的地周辺、交通渋滞情報を含むカーナビの機能によって収集できる車両に関する情報を有することを特徴とするサービスステーションに関する情報の提供方法。
【請求項9】
請求項7に記載のサービスステーションに関する情報の提供方法において、前記管理センターが前記車載端末と前記サービスステーションとに前記情報を配信する所定時期は、車両の電源オン、車両のエンジン駆動開始、車両の現在位置を含む所定条件、及び一定時間経過のうち少なくとも一つの発生時期に、前記顧客車両からの要求または管理センターの判断で決定されることを特徴とするサービスステーションに関する情報の提供方法。
【請求項10】
サービスステーションとしての給油所で、顧客車両へのサービスを短時間で的確に提供するため、管理センターが前記顧客車両に前記サービスステーションに関する情報を提供するシステムにおいて、
前記顧客車両は車載端末を備え、前記車載端末は、前記顧客車両の少なくとも点検整備に必要とする現状情報を車両から収集する車両状態収集部と、少なくとも現在位置を検知して目的地まで車両を誘導する車両誘導システムを有するカーナビ機能部と、設定条件を操作して入力する操作入力部と、各種情報を画面表示する画面表示部と、前記車両状態収集部で収集された車両状態、カーナビ機能部で得られたカーナビ情報、顧客情報、車両固有情報を含み記憶する車載DB(データベース)と、広域無線通信を用いて前記管理センターと交信する電話端末通信部と、狭域無線通信を用いて前記サービスステーションと交信する車載狭域通信部と、車載端末の機能全般を制御するものであって、所定時期に前記電話端末通信部を介して前記車載DBに記憶される所定の情報を前記管理センターへ送出し、当該管理センターから前記電話端末通信部を介して前記サービスステーションに関する情報提供を受けた際には前記画面表示部に画面表示し、前記サービスステーションと狭域無線通信により前記車載狭域通信部を介して交信し、前記操作入力部から指示された画面を前記画面表示部に表示する車載端末制御部とを設け、
前記サービスステーションは、前記車載端末と狭域無線通信により交信する対車両通信部と、給油機、洗車機、及び点検ピットのうちの少なくとも一つの設備を有するサービス機器と、前記管理センターと広域無線通信により交信し、前記サービス機器からその提供サービス情報を受けて前記管理センターに送出する店舗通信部とを設け、かつ
前記管理センターは、広域無線通信により前記車載端末及び前記サービスステーションと交信するセンタ通信部と、前記顧客情報、車両固有情報、車両状態情報、カーナビ情報に加えて、前記サービスステーションとなる店舗の固有情報、外部から引き受ける提供情報を含む情報の記憶領域を有するセンタDBと、前記車載端末、及び前記サービスステーションから情報を前記センタ通信部を介して受けた際に前記センタDBの所定領域に記録する一方、所定時期にあっては、受付けされた最新の車両状態情報及びカーナビ情報から必要とされる提供サービス情報と関連サービスの提供可能な店舗固有情報とを検知して前記センタDBから読み取り、関連する少なくとも一つの前記サービスステーション及び前記車載端末それぞれに前記センタ通信部を介して通知するセンタ制御部とを設ける
ことを特徴とするサービスステーションに関する情報の提供システム。
【請求項11】
請求項10に記載のサービスステーションに関する情報の提供システムにおいて、前記サービスステーションは店舗サーバを更に設け、当該店舗サーバは、設定条件を操作して入力する一方、各種情報を出力する操作・出力部と、店舗固有の情報、一時記憶情報を含む情報のための記憶領域を有する記憶部と、店舗サーバの機能を制御するものであって、前記対車両通信部を介して車載端末、また前記店舗通信部を介して管理センターそれぞれから情報、及び前記サービス機器からの情報を受付けして前記記憶部に記録する一方、車両が入場の際には顧客車両に最適な情報を記憶部から検索して提供し、退場の際には提供サービス情報を前記管理センターへ送出する制御部とを備えることを特徴とするサービスステーションに関する情報の提供システム。
【請求項12】
請求項10に記載のサービスステーションに関する情報の提供システムにおいて、前記サービス機器を構成する各設備は、操作に応じ、必要な情報を設定する機能を有し、サービスの開始指示、料金表示決済を含み入力する入力設定部と、設定を受けた画面を表示する画面表示部と、サービス開始の指示を受けた際には画面表示された条件でサービス開始させ、サービス終了でその料金を計算し、詳細データと共に料金を前記画面表示部に表示し、前記入力設定部から決済設定を受けた際には精算料金及びその詳細データを、狭域無線通信を介して前記店舗通信部に通知して決済し、かつ、狭域無線通信を介して授受すると同一の情報を、狭域無線通信により前記車載端末とも授受する設備制御部と、種別ごとの単価を保持しており、前記制御部の要求を受けて対応情報を通知する設備DBと、前記設備制御部の制御を受け、車載端末と狭域無線通信により情報交換し、同様に前記店舗通信部とも通信する狭域無線通信部とを備えることを特徴とするサービスステーションに関する情報の提供システム。
【請求項13】
サービスステーションで、顧客へのサービスを短時間で的確に提供するため、顧客の所持事項に関連する現状情報を状態情報としてその顧客の携帯端末及び管理センターそれぞれのデータベースに逐次登録し、前記状態情報を前記携帯端末から前記管理センターが受付けし所定条件に達した際、当該管理センターが当該状態情報から必要と判断される提供サービス情報及び提供可能な店舗固有情報を関連の前記サービスステーション及び前記携帯端末に通知して、それぞれに画面表示させることを特徴とするサービスステーションに関する情報の提供方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2006−96060(P2006−96060A)
【公開日】平成18年4月13日(2006.4.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−280935(P2004−280935)
【出願日】平成16年9月28日(2004.9.28)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【出願人】(000004444)新日本石油株式会社 (1,898)
【出願人】(000151346)株式会社タツノ・メカトロニクス (167)
【Fターム(参考)】